説明

デジタル放送キャンペーン応募参加システム

【課題】双方向通信可能なデジタル放送局から放送されたキャンペーン情報を受信し、視聴者が簡単な操作でキャンペーンに応募参加することができるキャンペーンの応募参加システムを提供する。
【解決手段】視聴者は、予めリモートコントローラ11に個人データ150を記憶させる。キャンペーン応募の際は、リモートコントローラ11により、キャンペーンコード45およびキャンペーン情報を入力する。制御部21は個人データ150、キャンペーンデータ160等により応募データ170を作成し、応募データ170をサーバ13へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、双方向通信可能なデジタル放送局から放送されたキャンペーン情報を受信し、視聴者が簡単な操作でキャンペーンに応募参加することができ、これにより、キャンペーン主催者がより多くの個人データを得ることができるキャンペーンの応募参加システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、企業が行う新製品プレゼント等のキャンペーンは、放送メディア等を通じて視聴者に配信され、興味を持った視聴者が郵便等により応募参加する方法が多く行われていた。しかし、視聴者は応募するためにハガキ等を購入し、必要事項を記入の上投函する必要があり、また、企業も視聴者からのアンケート等の集約には時間やコストを要するという問題があった。
【0003】
このような問題に対して、デジタル放送の双方向通信を利用し、企業からの情報を視聴者へ提供すると共に、視聴者からの応募参加を回線上で行う方法がある。例えば、番組やCM(コマーシャル)のデジタル放送と同時に連動するデジタル情報を放送し、興味を持った視聴者は、これらデジタル情報に従って資料請求等を行う事ができ、この際に必要な個人データを入力して、同時に送信することで企業の欲しい視聴者情報を得ることができるシステムがある(特許文献1)。
【0004】
また、予め会員登録を行い、番組に組み込まれたアンケート情報を視聴者へ送信し、興味を持った視聴者が、これらアンケートに回答し、マーケティング調査を行うシステムがある(特許文献2)。
【特許文献1】特開2002−132874号公報
【特許文献2】特開2002−335520号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のシステムでは、視聴者は参加する都度必要な個人情報を入力する必要がある。このため、多くの情報を得ようとすればするほど、アンケート回答項目の入力項目も増え、入力工数を要し、視聴者の参加意欲を減退するという問題がある。
【0006】
また、特許文献2に記載のシステムでは、予め会員登録を要することから、視聴者にとって手続きが迂遠であるとともに、家族がいる場合には、家族全員の登録が必要となる。また、予め個人情報を登録していても、最新の個人情報に更新するために更に手続きが必要である事から、かかる手続きが面倒であるという問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、双方向通信可能なデジタル放送局から放送されたキャンペーン情報を受信し、視聴者が簡単な操作でキャンペーンに応募参加することができ、これにより、キャンペーン主催者がより多くの個人データを得ることができるキャンペーンの応募参加システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するため、第1の発明は、双方向通信可能なデジタル放送局から放送されたキャンペーン情報を受信し、視聴者が前記キャンペーンに対して応募参加するシステムであって、放送局からの放送を表示する受信機と、前記受信機を操作するリモートコントローラと、を有し前記リモートコントローラは、前記受信機の操作および個人データを入力する入力手段と、前記個人データを記憶する記憶手段と、前記入力手段の操作に応じてリモートコントローラを制御する制御手段と、前記入力手段による操作内容および前記個人データを前記受信機に送信する送信手段と、を有し、前記受信機は、放送を受信する第1の受信手段と、前記リモートコントローラからの信号および前記個人データを受信する第2の受信手段と、前記リモートコントローラからの信号に基づき受信機の制御を行う受信機制御手段と、前記受信機制御手段により、放送及び所定の画面を表示する表示手段と、双方向通信回線を介して、前記キャンペーンの応募データを送信する受信機送信手段と、を有し、前記リモートコントローラにより所定の信号と共に前記個人データを前記受信機に送信すると、前記受信機は前記受信機表示手段にキャンペーン入力画面を表示し、前記リモートコントローラによりキャンペーンデータの入力が行われると、前記受信機制御手段は前記応募データを作成することを特徴とする、キャンペーンへの応募参加システムである。
【0009】
第1のサーバと、前記第1のサーバとネットワークを介して接続された第2のサーバと、を有し、前記第1のサーバは、前記応募データをキャンペーン毎に分類する分類手段と、前記第2のサーバへ前記応募データを送信するサーバ送信手段と、を有し、前記第2のサーバは、前記応募データを集計するデータ集約手段と、キャンペーンの応募に対して抽選を行う抽選手段と、を有してもよい。
【0010】
前記応募データは、前記個人データと、前記キャンペーンデータと、前記キャンペーンデータの入力時間と、を有し、前記制御手段は、入力された前記キャンペーンデータと、前記リモートコントローラより送信された前記個人データと、前記キャンペーンデータの入力時間から、前記応募データを作成してもよい。
【0011】
第1の発明によれば、予め必要な個人データをリモートコントローラに登録することができるため、キャンペーンへの応募時に都度個人データを入力する必要がなく、視聴者は、わずかな操作でキャンペーンに応募参加することができる。また、家庭で簡単に個人データをリモートコントローラに登録することができるため、特別な手続きを要せず、データに変更が生じた場合にも即座に対応することができる。また、家族がいる場合にも、家族分のデータを登録することができ、操作時に選択することができるので、より正確な個人データを送信することができる。
【0012】
視聴者が簡単にキャンペーンに応募参加することができるため、キャンペーン主催者も、より多くの情報を得ることができるとともに、サーバにより自動抽選や自動集計を行うことができるため、工数やコストの削減を達成することもできる。
【0013】
第2の発明は、双方向通信可能なデジタル放送局から放送されたキャンペーン情報を受信し、視聴者が前記キャンペーンに対して応募参加する第1の発明にかかるシステムにおいて使用されるリモートコントローラであって、前記受信機の操作および前記個人データを入力する入力手段と、前記個人データを記憶する記憶手段と、前記入力手段の操作に応じてリモートコントローラを制御する制御手段と、前記入力手段による操作内容および前記個人データを前記受信機に送信する送信手段と、を有することを特徴とするリモートコントローラである。
【0014】
前記リモートコントローラの前記記憶手段は、複数の人数の個人データを記憶することができてもよい。
【0015】
第2の発明によれば、リモートコントローラに予め必要な個人データを登録することができるため、キャンペーンへの応募時に都度個人データを入力する必要がなく、視聴者は、わずかな操作でキャンペーンに応募参加することができる。また、リモートコントローラへの個人データの登録は、家庭で簡単にできるため、特別な手続きを要せず、データに変更が生じた場合にも即座に対応することができる。また、家族がいる場合にも、家族分のデータを登録することができ、リモートコントローラを家族で共有することができる。
【0016】
第3の発明は、第1の発明にかかるキャンペーンへの応募参加システムにおいて使用される、視聴者の受信機と、双方向通信回線を介して接続された第1のサーバであって、前記応募データを受信する受信手段と、前記応募データをキャンペーン毎に分類する分類手段と、前記分類手段により分類された前記応募データをネットワークを介して接続された第2のサーバへ送信するサーバ送信手段と、を有することを特徴とするサーバである。
【0017】
第3の発明によれば、視聴者からのキャンペーン応募データを、キャンペーン毎に自動的に分類することができ、分類されたデータは、キャンペーン主催者等に設置された第2のサーバへ自動的に送信されるため、分類工数やコストの削減を達成することができる。
【0018】
第4の発明は、第1の発明にかかるキャンペーンへの応募参加システムにおいて使用される第1のサーバとネットワークを介して接続された第2のサーバであって、前記応募データを受信する受信手段と、前記応募データを集約するデータ集約手段と、前記応募データから前記キャンペーンの抽選を行う抽選手段と、を有することを特徴とするサーバである。
【0019】
第4の発明によれば、キャンペーンの応募データをサーバにより自動抽選や自動集計を行うことができるため、工数やコストの削減を達成することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、双方向通信可能なデジタル放送局から放送されたキャンペーン情報を受信し、視聴者が簡単な操作でキャンペーンに応募参加することができ、これにより、キャンペーン主催者がより多くの個人データを得ることができ、個人データの集計等の工数を大幅に削減することができるキャンペーンの応募参加システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係るキャンペーン応募参加システム1の概略構成図である。キャンペーン応募参加システム1は、主に、視聴者3に設置される受信機9、および受信機9の操作に使用されるリモートコントローラ11と、放送局5に設置され、又は放送局等から委託された代理店等に設置されるサーバ13と、主に広告主やキャンペーン等を行う代理店などのキャンペーン主催者7に設置されるサーバ17とにより構成される。
【0022】
視聴者3に設置された受信機9は、放送局5に設置され、又は放送局等から委託された代理店等に設置されたサーバ13と双方向通信回線15により接続されている。また、サーバ13は、キャンペーン主催者7に設置されたサーバ17とネットワーク19及び代理店6に設置されたサーバ16を介して接続されている。サーバ16は、サーバ13より受信した情報を単にサーバ17へ受け渡すものであり、情報の管理等において必要に応じて設置される。すなわち、サーバ13はサーバ16を介さずに直接サーバ17とネットワーク19を通じて接続されても良い。従って、以下の説明においては、サーバ16を介さずにサーバ13とサーバ17とが直接ネットワーク19を介して接続している場合について説明する。
【0023】
図2は受信機9の構成図である。受信機9は、制御部21、受信部23、リモコン信号受信部25、表示部27、通信制御部29等がバス31を介して接続される。
【0024】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。CPUは、ROM等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス31を介して接続された各部を駆動制御する。
【0025】
受信部23は、放送局により電波によって送信された番組等の情報を、アンテナ等により受信機9へ受信する。受信された番組等の情報は、制御部21の処理に伴い表示部27に表示される。
【0026】
リモコン信号受信部25は、後述するリモートコントローラ11から送信された赤外線等による信号を受信する。受信した赤外線等による信号は、制御部21により制御信号に変換され、制御部21は信号に応じた処理を行う。
【0027】
表示部27は、ブラウン管テレビ、液晶テレビ等である。受信部23により受信した放送情報や、各種入力画面等は、制御部21による処理により表示部27に表示される。
【0028】
通信制御部29は、通信制御装置等を有し、双方向通信回線15を介して受信機9と放送局5等との間の通信を媒介する通信インタフェースであり、双方向通信における上り回線へのデータの送信等の通信制御を行う。
【0029】
バス31は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0030】
次に、リモートコントローラ11について説明する。図3はリモートコントローラ11の構成図である。リモートコントローラ11は、制御部33、記憶部35、入力部37、リモコン信号送信部39等がバス41を介して接続される。
【0031】
制御部33は、CPU、ROM、RAM等で構成される。CPUは、記憶部35、ROM等に格納されるプログラムやデータをRAM上のワークメモリ領域に呼び出し、バス41を介して接続された各部を駆動制御する。
【0032】
記憶部35はフラッシュメモリ等であり、後述する入力部37により入力された個人データ等の情報が格納される。記憶された情報は、制御部33により必要に応じて読み出されてRAMに移される。
【0033】
入力部37は、受信機9の操作やデータの入力を行う。入力部37は、予め割り当てられた機能を有するボタン等を有するリモコンキーである。入力部37を介して、受信機9の電源のオンオフやチャンネル切り替え等の操作を行い、また、後述する個人データの入力や、キャンペーンデータ入力等の操作を行うことができる。
【0034】
リモコン信号送信部39は、例えば赤外線発光部である。制御部33は、入力部37による操作内容や、記憶部35に保存されていたデータ等を赤外線信号に変換し、リモコン信号送信部39より受信機9へ信号を発信する。
【0035】
バス41は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0036】
放送局5からの放送を受信機9で受信すると、視聴者3のリモートコントローラ11の操作により、番組等の情報を受信機9に表示させることができる。また、リモートコントローラ11で入力されたデータや記憶部35に保存されていたデータは、リモートコントローラ11により、受信機9へ送信することができる。制御部21は、受信機9に送信されたデータや情報に基づき後述する各種の処理を行うことができる。また、受信機9に送信された情報やデータは、双方向通信回線15によりサーバ13へ送信することができる。
【0037】
サーバ13は、受信機9からのデータを受信すると、データの分類を行い、データごとに各キャンペーン主催者7のサーバ17へ送信することができる。サーバ17は、データを集約し、マーケット情報としてデータ収集することができる。また、サーバ17は、キャンペーンデータに含まれるプレゼント等の抽選を自動的に行い、視聴者3への配送等の指示を与えることができる。
【0038】
次に、キャンペーン応募参加システム1の具体的な流れについて詳細を説明する。まず、リモートコントローラ11に個人データが入力される。図4は個人データの入力手順を示すフローチャートである。個人データを入力するためには、リモートコントローラ11を個人データ入力状態にする(ステップ101)。制御部33は、例えばリモートコントローラ11における入力部37の所定のボタンが押されることで、個人データ入力状態への切り替えを行う。
【0039】
次に、入力部37により個人IDを入力する(ステップ102)。個人IDは、各リモートコントローラ11について決められるもので、例えば家族で1台のリモートコントローラ11を使用する場合に、家族それぞれに別々の個人IDが割り当てられることで、リモートコントローラ11を共有することができる。制御部33は、個人IDとして例えば任意の数字又はアルファベット等により各個人データを区別して管理する。
【0040】
次に、入力部37により個人データを入力する(ステップ103)。図5は、個人データ150の一例を示す図である。個人データ150は、各個人の情報に関するものであり、個人ID151を含め、氏名152、住所153、年齢154、職業155、性別156などを有している。氏名152、住所153、年齢154、職業155、性別156は、それぞれ視聴者3の氏名、住所、年齢、職業、性別である。
【0041】
入力された個人データ150は一時的に制御部33へ保管され、視聴者3の操作により記憶部35に記憶される(ステップ104、105)。前述のとおり、記憶部35は複数の個人データ150を記憶することができ、個人ID151により区別されている。
【0042】
制御部33は、例えばリモートコントローラ11における入力部37の所定のボタンが押されることで、個人データ150を記憶部35へ保管する。また、個人データ150の修正を行う際には、制御部33は、前述した個人データ入力状態において、記憶部35より個人データ150を呼び出し、入力時と同様に個人データ150の修正入力が行われた後、修正後の個人データ150を記憶部35へ上書き保存を行う。
【0043】
また、個人データ150の入力はリモートコントローラ11の操作により行われるが、入力画面や確認表示としては、受信機9の表示部27が使用されても良く、また、リモートコントローラ11に個人データ入力等に用いられる液晶画面等を別途設けても良い。入力画面として表示部27を使用する場合は、入力部37の所定のボタンが押される都度、リモートコントロール11内の情報を表示部27へ表示すればよい。また、個人データ150を入力するために、入力部37は数字、ローマ字の他、ひらがな入力や漢字変換機能も有することが望ましい。
【0044】
次に、本実施の形態にかかるキャンペーンへの応募参加方法について説明する。図6は、キャンペーンへの応募参加手順を示したフローチャートであり、また、図7はキャンペーンデータ160の一例を示した図、図8は応募データ170の一例を示した図、図9はキャンペーンデータ入力時の表示部27の画面の一例を示す図である。
【0045】
まず放送局5からキャンペーン情報を含む放送が発信される(ステップ201)。キャンペーン情報とは、主に広告主や代理店などのキャンペーン主催者7によって予め作成されるものであり、例えば、新商品のプレゼントやモニター募集などである。作成されたキャンペーン情報に基づき放送局5は番組を放送する。
【0046】
放送は受信部23により受信され(ステップ202)、視聴者3がリモートコントローラ11により当該番組等を選択すると(ステップ203)、当該放送内容が表示部27に表示される(ステップ204)。
【0047】
図9(a)は、キャンペーン情報を含む番組又はCM放送43が表示部27に表示された状態の一例を示す図である。キャンペーン情報には、それぞれキャンペーンコード45が付与される。キャンペーンコード45は例えば数字とアルファベットの組み合わせであり、各キャンペーンを区別するものである。
【0048】
キャンペーン情報を含む番組又はCM放送43が表示されると、表示部27の一部にキャンペーンコード45が表示される(ステップ204)。キャンペーンコード45は、例えば表示部27の画面下の隅に小さく表示される。
【0049】
キャンペーン情報に興味を持った視聴者3により、入力部37にキャンペーンコード45が入力され、リモコン信号受信部25へ送信されると(ステップ205)、制御部21は表示部27にキャンペーンデータ入力画面47を表示する(ステップ206)。この際、記憶部35に予め記憶されている個人IDの選択により、入力されたキャンペーンコード45と同時に、対応する個人データ150がリモコン信号受信部25へ送信される。
【0050】
図9(b)は、キャンペーンコード45を受信した後、制御部21が表示部27にキャンペーンデータ入力画面47を表示した一例を示す図である。キャンペーンデータ入力画面47は、受信した番組又はCM放送43を表示したまま、例えば表示部27の画面下に帯状に表示される。
【0051】
次に、視聴者3により、キャンペーンデータ160が入力される(ステップ207)。図7に示すように、キャンペーンデータ160は、キャンペーンコード161、プレゼント番号162、アンケート回答163等を有する。プレゼント番号162は、キャンペーンにおけるプレゼントが、複数の中から選択できるような場合に、選択されたプレゼントの番号を示すものである。
【0052】
アンケート回答163は、各キャンペーン主催者7により予め作製されたアンケート質問に対する回答である。各キャンペーン主催者7は、必要に応じて、予めアンケート内容をキャンペーン情報として折り込むことで、欲しい情報を得ることができる。なお、アンケート質問項目は複数用意されていても良く、この場合、アンケート回答163は複数の情報を有する。
【0053】
ここで、キャンペーンデータ160の入力は、表示部27に表示されたキャンペーン入力画面47上にて行われる。例えば、入力部37の左右ボタンによる操作内容がリモコン信号受信部25へ送信されると、制御部21は表示されたキャンペーン入力画面47上のカーソル等を移動表示し、さらに入力部37の決定ボタンが押されると、制御部21は選択した選択肢について決定処理を行う。
【0054】
このようにして入力されたキャンペーンデータ160は制御部21に一時的に保管される。すべてのキャンペーンデータ160の入力が終了すると、制御部21は、応募データ170を作成する(ステップ208)。
【0055】
応募データ170は、図8に示すようにキャンペーンデータ160、個人データ150、入力時間171等を有する。入力時間171は、キャンペーンデータ160が入力された時間であり、視聴者3が当該キャンペーンに参加した時間を表す。個人データ150は、前述のとおり、キャンペーンコード45と共に制御部21へ送信され、制御部21に一時的に保管されているため、視聴者3は、キャンペーンデータ160のみを入力すれば、応募参加の都度、個人データ150を入力する必要はない。
【0056】
次に制御部21は、表示部27に応募データ確認画面49を表示させる(ステップ209)。図9(c)は、応募データ確認画面49を表示した一例を示す図である。応募データ確認画面49は、受信した番組又はCM放送43を表示したまま、例えば表示部27の画面下に帯状に表示される。
【0057】
応募データ170の内容を確認した視聴者3により、送信許可の決定がなされると(ステップ209)、送信許可信号を受けた制御部21は、通信制御部29により双方向通信回線15を介してサーバ13へ応募データ170を送信する。
【0058】
サーバ13は、各視聴者3のもとに置かれた受信機9の通信制御部29からの応募データ170を受信すると、応募データ170に含まれるキャンペーンコード45毎に分類する(ステップ212)。
【0059】
次に、サーバ13は、キャンペーンコード45ごとに分類された応募データ170を、各キャンペーンコード45に対応するサーバ17へネットワーク19を介して送信する(ステップ213)。
【0060】
サーバ17は、応募データ170を受信すると、応募データ170の内容を集約して分析を行う(ステップ214)。例えば、応募データ170に含まれる、年齢154や性別155、入力時間171などから、どの時間帯にどの年齢層、性別の視聴者3が、当該キャンペーンに関連する情報に興味を有しているかを分析することができ、また、アンケート回答を、職業や住所などで層別して、必要に応じてグラフ化等を行うこともでき、詳細なマーケティング情報を得ることができる。
【0061】
サーバ17は、更に、応募データ170を応募データ170に含まれるプレゼント番号162により分類し、所定の期間経過後、プレゼントの抽選を行う(ステップ215)。
【0062】
次に、サーバ17は、プレゼントの当選者の住所、氏名を元に、プレゼントの発送元や宅配業者へプレゼントの発送指示が出力され(ステップ216)、プレゼント抽選に当選した視聴者の元へ、後日、プレゼントが配達される。
【0063】
以上説明してきたように、本実施の形態によれば、双方向通信によりキャンペーンへの応募参加を行うため、視聴者3はハガキや切手を購入する必要がなく、手軽にキャンペーンへ応募参加することができる。また、予め個人データ150をリモートコントローラ11に記憶させることができるため、応募の都度、個人データ150を入力する必要がなく、簡単な操作でその場で各種キャンペーンへ応募参加することができる。
【0064】
リモートコントローラ11は、複数の個人データ150を記憶することができるため、家族などの複数の者であっても、1台のリモートコントローラ11を共有することができる。また、リモートコントローラ11へ個人データ150を記憶させるためには、特別な手続きは不要であるため、個人データ150に変更が生じた場合にも、各視聴者は、簡単に個人データ150を各自で修正することができる。
【0065】
視聴者3が応募参加を簡単に行うことができることにより、キャンペーン主催者7は、より多くの視聴者3の応募を見込むことができ、より多くの応募データ170を収集する事ができる。また、応募データ170に含まれる個人データ150等の集約には、ハガキ情報の読み込み、および打ち込み作業を必要とせず、また、不要のハガキの処分を行う必要もない。このため、データの集約や分析に要する人員コストや時間を大幅に削減することができる。また、リアルタイムで応募情報170を分析することができるため、迅速に必要な情報を収集し、新商品の開発等へ活かすことができる。
【0066】
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0067】
例えば、本実施の形態においては、キャンペーンコード45と同時に個人データ150が受信機9へ送信されるが、個人データ150の送信はキャンペーンデータ160入力終了後に行われても良い。また、サーバ13の有するデータの振り分け機能を、サーバ16に持たせても良く、この場合は、サーバ16からサーバ17へデータが送信される。また、サーバ17の有するデータの集約、分析機能とプレゼント抽選機能を別個のサーバに持たせても良い。また、例えばキャンペーン入力画面47の表示の際に、番組又はCM放送43の画面を見られなくし、画面全体にキャンペーン入力画面47を表示しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本実施の形態にかかるキャンペーン応募システム1の構成を示す図。
【図2】受信機9の構成を示す図。
【図3】リモートコントローラ11の構成を示す図。
【図4】リモートコントローラ11に個人データ150を入力する手順を示すフローチャート。
【図5】個人データ150の一例を示す図。
【図6】視聴者3がキャンペーンに応募参加する手順を示すフローチャート。
【図7】キャンペーンデータ160の一例を示す図。
【図8】応募データ170の一例を示す図。
【図9】キャンペーンデータ入力時の表示部27の画面の一例を示す図で、(a)はキャンペーンコード45が表示された状態を示す図、(b)はキャンペーンデータ入力画面47が表示された状態を示す図、(c)は応募データ確認画面49が表示された状態を示す図。
【符号の説明】
【0069】
1………キャンペーン応募システム
3………視聴者
5………放送局
6………代理店
7………キャンペーン主催者
9………受信機
11………リモートコントローラ
13………サーバ
15………双方向通信回線
16………サーバ
17………サーバ
19………ネットワーク
21………制御部
23………受信部
25………リモコン受信部
27………表示部
29………通信制御部
31………バス
33………制御部
35………記憶部
37………入力部
39………リモコン信号送信部
41………バス
43………番組又はCM
45………キャンペーンコード
47………キャンペーンデータ入力画面
49………応募データ確認画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向通信可能なデジタル放送局から放送されたキャンペーン情報を受信し、視聴者が前記キャンペーンに対して応募参加するシステムであって、
放送局からの放送を表示する受信機と、
前記受信機を操作するリモートコントローラと、
を有し
前記リモートコントローラは、
前記受信機の操作および個人データを入力する入力手段と、
前記個人データを記憶する記憶手段と、
前記入力手段の操作に応じてリモートコントローラを制御する制御手段と、
前記入力手段による操作内容および前記個人データを前記受信機に送信する送信手段と、
を有し、
前記受信機は、
放送を受信する第1の受信手段と、
前記リモートコントローラからの信号および前記個人データを受信する第2の受信手段と、
前記リモートコントローラからの信号に基づき受信機の制御を行う受信機制御手段と、
前記受信機制御手段により、放送及び所定の画面を表示する表示手段と、
双方向通信回線を介して、前記キャンペーンの応募データを送信する受信機送信手段と、
を有し、
前記リモートコントローラにより所定の信号と共に前記個人データを前記受信機に送信すると、前記受信機は前記受信機表示手段にキャンペーン入力画面を表示し、前記リモートコントローラによりキャンペーンデータの入力が行われると、前記受信機制御手段は前記応募データを作成することを特徴とする、キャンペーンへの応募参加システム。
【請求項2】
請求項1記載のキャンペーンへの応募参加システムであって、
第1のサーバと、
前記第1のサーバとネットワークを介して接続された第2のサーバと、
を有し、
前記第1のサーバは、
前記応募データをキャンペーン毎に分類する分類手段と、
前記第2のサーバへ前記応募データを送信するサーバ送信手段と、
を有し、
前記第2のサーバは、
前記応募データを集計するデータ集約手段と、
キャンペーンの応募に対して抽選を行う抽選手段と、
を有することを特徴とする、請求項1記載のキャンペーンへの応募参加システム。
【請求項3】
前記応募データは、
前記個人データと、
前記キャンペーンデータと、
前記キャンペーンデータの入力時間と、
を有し、
前記制御手段は、入力された前記キャンペーンデータと、前記リモートコントローラより送信された前記個人データと、前記キャンペーンデータの入力時間から、前記応募データを作成することを特徴とする請求項1記載のキャンペーンの応募参加システム。
【請求項4】
双方向通信可能なデジタル放送局から放送されたキャンペーン情報を受信し、視聴者が前記キャンペーンに対して応募参加する請求項1記載のシステムにおいて使用されるリモートコントローラであって、
前記受信機の操作および前記個人データを入力する入力手段と、
前記個人データを記憶する記憶手段と、
前記入力手段の操作に応じてリモートコントローラを制御する制御手段と、
前記入力手段による操作内容および前記個人データを前記受信機に送信する送信手段と、
を有することを特徴とするリモートコントローラ。
【請求項5】
前記リモートコントローラの前記記憶手段は、複数の人数の個人データを記憶することができることを特徴とする請求項4記載のリモートコントローラ。
【請求項6】
双方向通信可能なデジタル放送局から放送されたキャンペーン情報を受信し、視聴者が前記キャンペーンに対して応募参加する請求項1記載のシステムにおいて、視聴者の受信機と、双方向通信回線を介して接続された第1のサーバであって、
前記応募データを受信する受信手段と、
前記応募データをキャンペーン毎に分類する分類手段と、
前記分類手段により分類された前記応募データをネットワークを介して接続された第2のサーバへ送信するサーバ送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項7】
双方向通信可能なデジタル放送局から放送されたキャンペーン情報を受信し、視聴者が前記キャンペーンに対して応募参加する請求項1記載のシステムにおいて、前記第1のサーバとネットワークを介して接続された第2のサーバであって、
前記応募データを受信する受信手段と、
前記応募データを集約するデータ集約手段と、
前記応募データから前記キャンペーンの抽選を行う抽選手段と、
を有することを特徴とするサーバ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2009−100348(P2009−100348A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−271302(P2007−271302)
【出願日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(598148533)
【出願人】(507346498)
【Fターム(参考)】