説明

デジタルID化のためのユーザ中心型情報ソース集約方法

【課題】リモートサービスと通信するゲームコンソール内に、デジタルアイデンティティまたはプロファイルを提供するシステムおよび方法。
【解決手段】ゲーマープロファイルが作成され、ゲーマーのソーシャルコミュニティを作成し、プレーヤ間の関係を育成することを目的とするサービスおよびアプリケーションのためのビルディングブロックの役割をする。本発明と関連して、ゲーマープロファイルは、特定のユーザに関する全体の情報(例えば、メタデータ)である。コミュニティにとって意味のある方法でこの情報を収集および公開する一組のサービスによって、ゲーマープロファイルが作成される。プロファイルの強化のために、他のユーザから提供されるフィードバック情報を含むことができる。ゲーマープロファイルは、パーソナライズ機能も提供し、ユーザがゲームの体験をカスタマイズできるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、ゲームおよびマルチメディア装置の分野に関する。より詳細には、本発明は、唯一のゲームアイデンティティを作成し保守するシステムおよび方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
従来のゲームシステムは、固有のアイデンティティ(主体性)という概念を含み、この概念は、プレーヤの満足感を増し、ある種のコミュニティ意識を作り出すことを目的としていた。しかしながら、従来の固有のアイデンティティは、オンラインでのプレイに必要な労力を最小限にする一方、これら2つの目的を達成してはいない。この問題の1つの理由は、複数のプレーヤがゲーム装置を共有する際に、プレーヤ自信を識別する容易な方法がないために、アイデンティティを共有することが多いことである。これは、オンラインゲームセッション中に特定のアイデンティティを使用するプレーヤが、次のセッションまたは以前のセッションのプレーヤと異なる可能性があるため、混乱を生む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
さらに、従来のアイデンティティは、限られたセットのゲーム成績以外に、プレーヤに関する情報を伝達する方法が提供されていない。従って、固有のアイデンティティを通して、それ以上プレーヤについて知ることは困難である。例えば、プレーヤは、他のプレーヤの所在国や所在地を判断したり、個別の挨拶を記録したり、ある特定のゲームの外で他のプレーヤのアバターを見たり(タイルを表示したり)、プレーヤの評価などを判断することができない。結果として、豊富でカスタマイズ可能な、魅力ある固有のアイデンティティが必要とされている。アイデンティティは、公開で、コミュニティ内の他のメンバーと自動的に共有され、一方でプレーヤのプライバシーは、保護されるべきである。本発明はそのような解決手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ユーザに関連する情報を集約して、ユーザのデジタルアイデンティティまたはプロファイルを作成するための方法と装置を対象とする。本発明の一態様によると、ゲーム装置がリモート接続されるゲームサービスにおいて、ゲームサービスの他のユーザが使用することができる、ユーザに関するプロファイルを作成および保守する方法が提供される。この方法は、ユーザ自身が開示した情報の受信、ユーザのゲーム成績の受信、ユーザに関する他のユーザからのフィードバック情報の受信、ユーザのゲーム成績およびフィードバック情報をプロファイル内に保存、および、そのプロファイルをユーザのプリファレンスに応じて、他のユーザに閲覧可能にすることを含む。
【0005】
本発明の特徴により、サービスは、ゲームカスタマイズプリファレンスをユーザから受信して、これをプロファイルに保存することができる。ゲームカスタマイズプリファレンスを、ゲームアプリケーション、およびゲームサービスに接続されているゲーム装置上のコントローラ装置に適用することができる。
【0006】
ゲームサービスに蓄積されたデータを使用して、ゲーム装置上で実行されるガイドをポピュレートすることができる。ガイドは、グラフィカルインタフェースを提供して、ユーザおよびゲームサービスの他のユーザのプロファイル情報をナビゲートする。ガイドは、友達リストや最近のプレーヤリストを提供することもできる。
【0007】
ゲーム装置において、オフラインモードを提供と、ユーザがゲームサービスに接続していない場合に、ゲームの成績を累積する。成績は、次回ゲームサービスに接続する際に同期される。ユーザのゲームの評価は、フィードバック情報およびゲームの成績をもとに構築される。ゲームの成績にもとづいてユーザにポイントを与えることもできる。
【0008】
選択肢として、ユーザのプレゼンス情報を、他のユーザが入手できるようにすることもできる。
【0009】
本発明の別の態様により、ゲームコンソールが提供される。ゲームコンソールは、ゲームコンソール上でのゲームアプリケーションの実行に適合したプロセッサ、ゲーム関連およびユーザ関連のデータを保存するメモリ、およびネットワークインタフェースを含む。ゲームコンソールは、ユーザとゲームアプリケーションとのインタラクションに関連するデータを集約し、ネットワークインタフェースを通じてこのデータをリモートサービスに転送する。
【0010】
デジタルアイデンティティ情報は、ユーザとゲームアプリケーションとのインタラクション、プリファレンス、ゲームの成績、およびリワードポイントに関するデータを含むことができる。ユーザに関するフィードバック情報は、デジタルアイデンティティに追加されるリモートサービスの他のユーザにより提供され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の前述した以外の特徴および利点は、添付の図面を参照して進められる、以下の実施様態の詳細な説明により明らかにされる。
【0012】
前述の概要、および以下の好ましい実施例の詳細な説明は、添付の図面とともに読み進めるとより理解しやすい。本発明の説明をするため、本発明の例示的構造を図面で示している。ただし、本発明は、開示されている特定の方法や手段に限定されるものではない。
【0013】
図1に、本発明のいくつかの態様を実行することができるマルチメディア/ゲームコンソール100の機能構成要素を示す。マルチメディアコンソール100は、レベル1キャッシュ102、レベル2キャッシュ104、およびフラッシュROM(Read Only Memory)106を有する中央処理ユニット(CPU)を有する。レベル1キャッシュ102およびレベル2キャッシュ104は、データを一時保存して、メモリアクセス回数を減らし、処理速度とスループットを向上させる。CPU101に複数のコアを持たせ、追加のレベル1キャッシュ102および追加のレベル2キャッシュ104を提供することができる。フラッシュROM106は、マルチメディアコンソール100の電源を投入した時に、ブートプロセスの初期フェーズにおいてロードされる実行可能コードを格納することができる。
【0014】
グラフィック処理ユニット(GPU)108およびビデオエンコーダ/ビデオコーデック(コーダ/デコーダ)114は、高速および高解像度グラフィック処理のためのビデオ処理パイプラインを形成する。データは、グラフィック処理ユニット108からバスを通じて、ビデオエンコーダ/ビデオコーデック114に搬送される。ビデオ処理パイプラインは、テレビまたは他のディスプレイに送信するため、データをA/V(音声/ビデオ)ポート140に出力する。メモリーコントローラ110は、GPU108に接続され、RAM(ランダムアクセスメモリ)またはそれ以外の、様々な種類のメモリ112へのプロセッサのアクセスを支援する。
【0015】
マルチメディアコンソール100は、I/Oコントローラ120、システムマネージメントコントローラ122、音声処理ユニット123、ネットワークインタフェースコントローラ124、第1USBホストコントローラ126、第2USBコントローラ128、およびフロントパネルI/Oサブアセンブリ130を含み、これらは、モジュール118に実装されていることが好ましい。USBコントローラ126および128は、周辺コントローラ142(1)〜142(2)、ワイヤレスアダプタ148、および外部メモリユニット146(例:フラッシュメモリ、外付けCD/DVD ROMドライブ、リムーバブルメディアなど)のホストの役割をする。ネットワークインタフェース124および/またはワイヤレスアダプタ148は、ネットワーク(例:インターネット、家庭内ネットワークなど)へのアクセスを提供し、Ethernet(登録商標)カード、モデム、Bluetoothモジュール、ケーブルモデムなどを含む広範な種類の有線または無線アダプタのいずれであってもよい。
【0016】
システムメモリ143は、ブートプロセス中にロードされるアプリケーションデータを保存するために提供される。メディアドライブ144を提供し、これは、DVD/CDドライブ、ハードドライブ、またはその他のリムーバブルメディアドライブなどを備えることができる。メディアドライブ144は、マルチメディアコンソール100に対して内蔵でも外付けでもよい。マルチメディアコンソール100による実行や再生などのために、アプリケーションデータに、メディアドライブ144を通じて、アクセスすることができる。メディアドライブ144は、シリアルATAバス、その他の高速接続(例:IEEE1394)などのバスを通じてI/Oコントローラ120に接続される。
【0017】
システムマネージメントコントローラ122は、マルチメディアコンソール100の可用性の保証に関する様々なサービス機能を提供する。音声処理ユニット123および音声コーデック132は、Hi−Fiおよびステレオ処理に対応する音声処理パイプラインを形成する。音声データは、通信リンクを通じて、音声処理ユニット123と音声コーデック132との間を搬送される。音声処理パイプラインは、外部音声プレーヤまたは音声機能を有する装置による複製のため、AVポート140にデータを出力する。
【0018】
フロントパネルI/Oサブアセンブリ130は、電源ボタン150および取り出しボタン152の機能をサポートし、マルチメディアコンソール100の外面にあるLED(発光ダイオード)、LED以外のインジケータの機能もサポートする。システム電源モジュール136は、マルチメディアコンソール100のコンポーネントに電源を提供する。ファン138は、マルチメディアコンソール100内の回路を冷却する。
【0019】
CPU101、GPU108、メモリーコントローラ110、およびマルチメディアコンソール100内の他の様々なコンポーネントは、1または複数のバスを介して相互接続されている。このバスは、シリアルおよびパラレルバス、メモリバス、周辺バス、およびプロセッサまたは様々なバスアーキテクチャのいずれかを使用するローカルバスを含む。一例として、このようなアーキテクチャは、PCI(Peripheral Component Interconnects)バス、PCI-Expressバスを含む。
【0020】
マルチメディアコンソール100の電源を投入すると、アプリケーションデータが、システムメモリ143からメモリ112および/またはキャッシュ102、104にロードされ、CPU101で実行される。アプリケーションは、グラフィカルユーザインタフェースを提供することができ、グラフィカルユーザインタフェースは、マルチメディアコンソール100上での利用可能な様々なメディアタイプにナビゲートする際に、一貫したユーザ体験を提供する。動作中、メディアドライブ144内に搭載されるアプリケーションおよび/または他のメディアは、メディアドライブ144から起動または再生され、マルチメディアコンソール100に追加の機能を提供することができる。
【0021】
マルチメディアコンソール100は、システムをテレビまたは他のディスプレイに接続することにより、スタンドアロンのシステムとして動作させることができる。このスタンドアロンモードにおいて、マルチメディアコンソール100は、1または複数のユーザが、システムとやり取りしたり、映画を見たり、音楽を聴くことを可能にする。しかしながら、ネットワークインタフェース124またはワイヤレスアダプタ148を通じて可能になるブロードバンド接続の集約により、マルチメディアコンソール100は、より大きなネットワークコミュニティの一部として動作させることができる。
【0022】
マルチメディアコンソール100に電源を投入すると、マルチメディアコンソールのオペレーティングシステムにより、システムが使用するための一定のハードウェアリソースが確保される。これらのリソースは、メモリの確保(例:16MB)、CPUおよびGPUサイクル(例:5%)、ネットワーク帯域幅(例:8kbs)などを含むことができる。これらのリソースは、システムブート時に確保されるため、確保されたリソースは、アプリケーションの観点からは存在しない。
【0023】
特に、メモリの確保は、カーネルの起動、並列システムアプリケーションおよびドライバを含むに十分な大きさであることが好ましい。CPUの確保を一定にすることが好ましく、確保されたCPUの使用量をシステムアプリケーションが使用しない場合には、待機スレッドが未使用のサイクルを消費する。
【0024】
GPUの確保に関しては、システムアプリケーションが生成した軽量なメッセージ(例:ポップアップ)は、GPU割り込みを使用して表示され、コードをスケジューリングして、オーバーレイにポップアップをレンダリングする。オーバーレイに必要なメモリの量は、オーバーレイ領域のサイズによって異なり、オーバーレイは、画面解像度に応じた大きさであることが望ましい。並列システムアプリケーションにより全ユーザインタフェースを使用する場合は、アプリケーションの解像度とは独立の解像度を使用することが望ましい。スケーラを使ってこの解像度を設定し、周波数を変更してTVを再同期する必要がないようにすることができる。
【0025】
マルチメディアコンソール100が起動して、システムリソースが確保された後、並列システムアプリケーションは、システム機能を提供する。システム機能は、上記の確保されたシステムリソース内で実行する1組のシステムアプリケーション中に含まれている。オペレーティングシステムのカーネルは、ゲームアプリケーションスレッドに対するシステムアプリケーションのスレッドであるスレッドを識別する。システムアプリケーションは、所定の時刻および間隔によりCPU101上で実行するようスケジューリングされ、
一貫したシステムリソースのビューをアプリケーションに提供することが望ましい。スケジューリングは、コンソール上で実行中のゲームアプリケーションのキャッシュの中断を最小限にする。
【0026】
並列システムアプリケーションが、音声を必要とする時、時間感受性のため、音声処理は、ゲームアプリケーションと非同期でスケジューリングされる。マルチメディアコンソールのアプリケーションマネージャ(下記に記載)は、システムアプリケーションがアクティブな時、ゲームアプリケーションの音声レベル(例:ミュート、ボリュームダウン)を制御する。
【0027】
入力機器(例:コントローラ142(1)および142(2))は、ゲームアプリケーションおよびシステムアプリケーションにより共有される。入力機器は、確保されたリソースではなく、システムアプリケーションおよびゲームアプリケーションの間で切替り、それぞれが装置のフォーカスを有する。アプリケーションマネージャーは、ゲームアプリケーションの知識なしに入力ストリームの切り替えを制御し、ドライバがフォーカススイッチの状態の情報を管理することが望ましい。
【0028】
この発明は、ゲーマーのソーシャルコミュニティを作成してプレーヤ間の関係を育てることを目的とするサービスおよびアプリケーションのための構築ブロックとしての役割をする「ゲーマープロファイル(Gamer Profile)」に関する。この発明において、ゲーマープロファイルは、特定のユーザ(例:ゲーマーのデジタルアイデンティティ)に関連する情報全体(例:メタデータ)である。ゲーマープロファイルは、この情報をコミュニティに意味のある方法で収集および公開する一連のサービスから発展する。ゲーマープロファイルは、パーソナライズを提供し、ユーザが自分達のゲーム経験をカスタマイズし、拡張することができる。以下でより詳細に論じられるとおり、ゲーマープロファイルは、ゲーマーカード(Gamercard)、ゲームの成績、およびゲーマーのプリファレンスを含むがこれらに限定されない、様々なコンポーネントにより構成される。
【0029】
図2を参照すると、ゲーマープロファイルの実装に使用することができる例示的なアーキテクチャの概要を示す。コンソール100は、音声チャットおよびチャット、友達リスト、マッチメーキング、コンテンツダウンロード、ローミング、フィードバック、トーナメント、ボイスメッセージ、およびゲーマーのアップデートなどのサービス160を提供するリモートサービス158とやり取りする。サービス158は、サービス160およびゲーム154によって使用されるプロファイルデータベース162および構成データ164内でゲーマープロファイルを管理する。サービス158は、ゲーマープロファイルを収集し、他のサービス160により提供される情報を集約および処理し、ゲーマープロファイル関連サービスを検索する、クライアントのリアルタイムな要求を満たす。データベース162のゲーマープロファイルは、ゲーム154によっても使用され、パーソナライズおよびカスタマイズを可能にする。
【0030】
コンソール100を使用して、ユーザは、ガイド156とやり取りする。ガイド156は、ユーザがサービス158により提供される様々なオンラインのエリアおよびオプションに進んだり入ったりするインタフェースを提供する。サービス158により格納されている構成データ164を用いて、ガイド156により提供される機能およびオプションを判定する。ゲーム154が実行中、定義されたAPIの組み合わせを使用して、サービス160を呼び出し、サービス160とやり取りする。ゲーマープロファイル情報をAPIを通じて要求する場合、ゲーム154は、ユーザの固有の識別子を引き渡す。サービス158は、ゲーマーカード(以下に示す)、ゲームの統計、成績、加入状況、ゲーム設定などを返す。例示的なアーキテクチャの様々な側面のその他の詳細は以下に提供される。
【0031】
図3を参照すると、ユーザが(ガイド156から選択された)プロファイルを作成し、ユーザに一意なゲーマータグ(Gamertag)(ユーザの一意的な名前)、タイル(ユーザに関連付けられた画像/アバター)、および他のオプションを、アカウントサインアップのフェーズ中に選択すると、ゲーマープロファイル166が作成される。そこから、基本となるゲーマープロファイル166が作成される。ゲーマープロファイル166は、その後、数種類のソースから投入される。例えば、ゲーマープロファイル166は、ゲーマープロファイル所有者自身が開示したデータ168を含むことができる。サービス158は、ゲーマーのオンラインおよびオフライン作業を追跡する。さらに、ゲーム154は、ゲーマーの統計およびゲームの成績を報告する。
【0032】
ゲーマープロファイルの所有者は、そのゲーマープロファイル166を直接編集し、誰がゲーマープロファイルの各項目を閲覧可能か制御することができる。ゲーマープロファイル166を、一般的フィールド(例:タイル、国、言語、性別、挨拶など)および/またはシステム設定(例:音声出力、コントローラバイブレーション、キャラクター名、ゲーム形式、ゲームモードなど)を通じて編集することができる。プライバシー/禁止設定は、ゲーマープロファイルに合わせることができ、例えば、現在の情報を友人だけに制限する、ゲーム成績を全員が閲覧可能にする。
【0033】
ゲーマープロファイル166は、他のプレーヤ170により提供されるフィードバックを含むことができる。フィードバックは、他のユーザが特定のゲーマーについて学習することを支援する。例えば、ゲーマーがゲームセッション中に悪い言葉を使ったり攻撃的になったりすると、他のゲーマーは、サービス158にフィードバックを提出することができる。フィードバックの仕組みは、評価の構築によりユーザの経験を向上させる。プレーヤは、つまり、匿名ではあるが、累積されたフィードバックのために無名とも言えない。
【0034】
発明の他の側面において、サービス158およびゲーム154は、ゲーマーのオンラインおよびオフラインの活動を追跡し、ゲーマープロファイル166の利用統計を提供する。ゲーマーがオンラインでゲームをすると、特定のゲームタイトルが、他のゲーマーが閲覧可能にプレイされたゲームリストに追加される。オフラインの間は、ゲームコンソール100およびゲーム154が、ゲームを実行する機構を通じてゲーマーの活動を追跡し、特定のプレーヤのゲーム内統計および成績についての詳細情報を収集する。ゲーマープロファイル166は、サービス158への次の接続中に更新され、オフラインのプレイを反映する。ゲームの成績は、ゲーマープロファイルデータメカニズムを通じてゲームによりサービス154に報告される。
【0035】
上述のとおり、ゲーマープロファイル166は、グローバルレベルおよびゲームごとのレベルにおいて、カスタマイズおよびプリファレンスのために使用可能である。ゲーマーのプリファレンスは、ゲームプロファイル名、コントローラ反転、およびコントローラのバイブレーションなどの共有設定のデフォルトの選択においてゲーム154を支援する。例えば、ゲーマーが反転させたコントローラの使用を好む場合、このプリファレンスは、新しいタイトルでプレイされる場合に用いられる。ゲーム154は、データベース162およびサービス160を通じてゲーマープロファイルにアクセスする。また、ゲーム利用データを、ゲーム154をユーザの特定なプリファレンスおよび初回のゲーム起動以後更新されたゲーム機能に合わせて設定することができる。
【0036】
プレゼンスサービスを含むことができ、ユーザの状態と活動についての情報を提供する。プレゼンス情報は、ゲーマーが情報を共有したいユーザが利用可能である。ゲーマープロファイルは、プレゼンス情報にアクセスするための主な方法となる。
【0037】
図4〜13を参照すると、ゲーマープロファイルは数多くの方法と形式で表示可能であり、典型的には、ゲーマーカード172において表示される。ゲーマーカード172は、ゲーマープロファイル166の視覚表示であり、コンソール100上のゲーム、例えばWebなどで利用可能である。ゲーマーカード172は、プレーヤのゲーマープロファイル166の概要またはスナップショットの役割をする。ゲーマーは、ゲーマーカードを使用して、マッチメイキングリストを設定することができ、ここで、将来プレイする好きなプレーヤのリストに他のゲーマーを追加することができる。
【0038】
図4で示されるとおり、ゲーマーカード172は、基本エリア174およびコンテクスト特定の(または拡張)エリア176の2つの範囲に分割することができる。基本エリア174は、標準的および複数のコンテクストにおいて一貫した方法で、一連のゲーマープロファイル情報を提供し、拡張エリア176を、特定のコンテクストに適応するようにカスタマイズすることができる。図4〜13のゲーマーカード172は、ガイド156のコンテクストで示されているが、ゲーマーカード172を、画面の他の部分から視覚的に分離し、表示されている画面の背景色を採用することができる。また、ゲーマーカード172は、表示のためにロードしている間、一時的にアニメーションに代えることができる。
【0039】
ベースエリア174は、コンテクストに応じて異なる形で提供され、各コンテクスト内では一貫した表示となる。例えば、オンラインセッション中に或るプレーヤが別のプレーヤのオンラインのゲーマーカード172を見ているとき、あるオンラインゲーマーカード172が表示される。オンラインベースエリア174は、プレーヤのゲーマータグ、ゲーマータイル、コミュニティ全体のレーティング、ゲーマーのクレジット(Cred)(ポイントシステム)、ゲーマーゾーン、国、メンバーの段階、賞などを含む。オフラインのゲーマーカード172は、プレーヤが自身のゲーマーカード172を表示している場合に表示される。オフラインのベースエリア174は、オンラインのベースエリアのサブセットを含むことができ、プレイしたタイトルおよび時間に関する情報を含むことができる。ゲーマーカード172のベースエリア174は、固定サイズであり、一貫した静的レイアウトを有し、タイル、ゲーマークレジットなどすべての情報要素の固定された配置を有することが望ましい。
【0040】
拡張エリア176は、「View Profile」および「Send Feedback」などの一連のゲーマーカードアクションを含むことができる。ゲーマーカードの拡張エリアは、コンテクストによって変化する可能性があるため、固定サイズではないことが望ましい。図4〜12で示されるとおり、ユーザは、ガイド156および友達リスト178を通じて他のユーザのリストをスクロールして見ることができる。ユーザが友達リストをスクロールすると、他のユーザのゲーマーカードが表示され、ユーザに、ゲーマープロファイルの全体を見るオプションも提供される。全体表示モードは、拡張エリア176の異なる表示で構成され、「Profile Summary」、「Community Feedback」、「Game Achievement」、「Activity」、および「Social Network」などの複数のセクションを含むことができる。ガイド156は、友達リスト、過去のプレーヤ(および各プレーヤの概要セクション)、ユーザのホームページを進んで様々なオプションおよび設定へ進む。
【0041】
プロファイルの概要は、プレイしたゲームの数、プレイした時間、タイトル、挨拶などの情報を含む。コミュニティのフィードバックは、スタイル、スポーツマン精神、言葉、協力などについての評価を含む。ゲームの成績のセクションは、最近のタイトル、経験ポイント(ゲーマークレジット)、プレイ時間、ゲームごとの統計値および成績などを含む。活動セクションは、入手したゲーマークレジット、プレイしたセッション、合計プレイ時間、サービスでのアクティブ日数などを含む。ソーシャルネットワークは、友達、グループ、良い/悪いフィードバックの数などを含む。
【0042】
上記と関連し、図5は、ガイド156内での「Recent Players」のリストを示す。最近のプレーヤをブラウズしている間に表示されるゲーマーカードは、最近のゲーム、フィードバック、最近のプレーヤのプレゼンスに関する情報を提供する基本および拡張エリアを表示する。図6〜8は、全般的な成績やゲーマークレジット(図6)、ゲームごとの成績、ゲーマークレジット、プレイ/セッション時間(図7)、および日付ごとの成績表示(図8)など、最近のプレーヤについて取得可能な詳細を示す。
【0043】
図9は、サービス158により提供される様々なオプションにナビゲートし、ゲーマーカード情報を編集したり、ゲーム設定を変更したり、プリファレンスおよびプライバシー設定を変更したりできる例示的なユーザホームページを示す。これらの設定およびプリファレンスは、図10〜12の例示的なユーザインタフェースを使用してアクセスできる。図13は、この発明に関連するその他の例示的なホームページを示す。
【0044】
この発明に関連して、ガイド156、ゲーム154、およびプレーヤがゲーマープロファイルを閲覧する方法に違いがある場合がある。一例として、ユーザが例示するゲーマーカードである。この場合、ユーザが他のゲーマーから要求を受信すると、ユーザは、誰が要求を送信しているのか確かめるために、ゲーム154を一時停止してゲーマーカード172を取り出す。ゲームにより例示されるゲーマーカード172もあり、この場合、ゲーマーカードシステムアプリケーションを呼び出すゲーマーカード171をユーザが選択することができる。
【0045】
図4〜13のユーザインタフェースは、例としての目的に限定して提供されるものであり、特許請求内で再引用される内容に発明を限定するものではない。当業者は、この特許請求の範囲内にある様々な修正があることを理解するであろう。
【0046】
この発明は様々な図の優先実施例と結びつけて解説されているが、この発明から逸脱することなくこの発明と同じ機能を実行するための、他の類似する実施例が使用されたり、解説された実施例への修正および追加が行われる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の態様を実行することができるゲームコンソールを示すブロック図である。
【図2】本発明を実行することができる例示的アーキテクチャを示す図である。
【図3】ゲーマープロファイルに入力を提供する情報ソースを示す図である。
【図4】本発明による様々なグラフィカルユーザインタフェースを示す図である。
【図5】本発明による様々なグラフィカルユーザインタフェースを示す図である。
【図6】本発明による様々なグラフィカルユーザインタフェースを示す図である。
【図7】本発明による様々なグラフィカルユーザインタフェースを示す図である。
【図8】本発明による様々なグラフィカルユーザインタフェースを示す図である。
【図9】本発明による様々なグラフィカルユーザインタフェースを示す図である。
【図10】本発明による様々なグラフィカルユーザインタフェースを示す図である。
【図11】本発明による様々なグラフィカルユーザインタフェースを示す図である。
【図12】本発明による様々なグラフィカルユーザインタフェースを示す図である。
【図13】本発明による様々なグラフィカルユーザインタフェースを示す図である。
【符号の説明】
【0048】
100 コンソール
154 ゲーム
156 ガイド
158 リモートサービス
160 サービス
162 プロファイル
164 構成データ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームコンソールであって、
前記ゲームコンソール上で、ゲームアプリケーションを実行するように適合されたプロセッサと、
ユーザに関連付けられたデジタルアイデンティティ内に、ゲーム関連データおよびユーザ関連データを格納するメモリと、
ネットワークインタフェースとを備え、
前記ゲームコンソールは、前記ユーザの前記ゲームアプリケーションとのインタラクションに関するデータを集約し、前記ネットワークインタフェースを介して、前記データをリモートサービスへ転送することを特徴とするゲームコンソール。
【請求項2】
前記デジタルアイデンティティは、前記ユーザの前記ゲームアプリケーションとのインタラクション、プリファレンス、ゲーム成績、ポイントのうちの少なくとも1つに関する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載のゲームコンソール。
【請求項3】
前記デジタルアイデンティティは、前記リモートサービスの他のユーザにより提供される前記ユーザについてのフィードバック情報を含むことを特徴とする請求項2に記載のゲームコンソール。
【請求項4】
前記デジタルアイデンティティ内に含まれる情報は、前記ゲームコンソールにより提供されるユーザインタフェース内に存在することを特徴とする請求項2に記載のゲームコンソール。
【請求項5】
前記ゲーム成績は、前記ゲームアプリケーション内の前記ユーザに関する実績であって、前記ゲーム成績は、前記ゲームコンソールが前記リモートサービスに接続され、前記リモートサービスから切断される間に累積されることを含むことを特徴とする請求項2に記載のゲームコンソール。
【請求項6】
前記ゲームコンソールが前記リモートサービスから切断されると、前記ゲーム成績は累積され、前記ゲームコンソールが前記リモートサービスに再接続されると、前記ゲーム成績は、前記リモートサービスに対して同期されることを特徴とする請求項5に記載のゲームコンソール。
【請求項7】
ゲームサービスによるユーザのデジタルアイデンティティを集約する方法であって、
前記ゲームサービスに接続されるゲームコンソールから、前記ユーザのゲーム成績を受信すること、
前記ゲームサービスに接続される他のユーザからの前記ユーザに関するフィードバック情報を受信すること、
前記デジタルアイデンティティ内に、前記ユーザのゲーム成績とフィードバック情報を格納すること、および
ユーザのプリファレンスに従って、インタフェースを介して、前記デジタルアイデンティティを他のユーザに利用可能にすること
を備えることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記ユーザからゲームのプリファレンスを受信すること、および
前記デジタルアイデンティティ内に、前記ゲームのプリファレンスを格納すること
をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ゲームのプリファレンスを、前記ゲームコンソール上で実行するゲームアプリケーションに適用することをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザのゲーム成績は、前記ゲームコンソール上で実行するゲームアプリケーション内の統計と実績とを含み、前記方法は、
前記ゲームコンソールが前記ゲームサービスに接続され、前記ゲームサービスから切断されるまでの間に、前記ユーザのゲーム成績を累積することをさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記ゲームコンソールが前記リモートサービスから切断される時に、前記ユーザのゲーム成績を累積し、前記方法は、前記ゲームコンソールが前記ゲームサービスに再接続された後、前記ユーザのゲーム成績を前記ゲームサービスと同期させることをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ユーザのゲーム成績に従って、ポイントを与えること、および
前記ポイントを、前記デジタルアイデンティティに加えること
をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザのプレゼンス情報を前記他のユーザに利用可能にすることをさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項14】
リモート接続されたゲーム装置に対するゲームサービスにおいて、ユーザについてのプロファイルを前記ゲームサービスの他のユーザへ提供する方法であって、
前記ユーザからユーザ自身が開示した情報を受信すること、
前記ユーザのゲームプレイの成績を受信すること、
前記ユーザに関するフィードバック情報を、他のユーザから受信すること、
前記ユーザのゲームプレイの成績とフィードバック情報とを、プロファイル内に格納すること、および
ユーザのプリファレンスに従って、前記プロファイルを前記他のユーザに利用可能にすること
を備えることを特徴とする方法。
【請求項15】
前記ユーザから、ゲームカスタマイズのプリファレンスを受信すること、
前記ゲームカスタマイズのプリファレンスを、前記プロファイル内に格納すること、および
前記ゲームカスタマイズのプリファレンスを、ゲームアプリケーションおよび前記ゲームサービスに接続される前記ゲーム装置上のコントローラ装置に適用すること
をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ゲーム装置内に、オフラインモードを提供し、前記ユーザが前記ゲームサービスに接続されていない場合、前記ゲームプレイの成績を累積すること、および
前記ゲームサービスへの次の接続の際に、前記ゲームプレイの成績を同期すること
をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記ユーザに関連する評価を形成することをさらに備え、前記評価は、フィードバック情報および前記ゲームプレイの成績に基づくことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記ユーザのプレゼンス情報を、前記他のユーザに利用可能にすることをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記ゲーム装置上で実行するガイドに、データを提供することであって、前記ガイドは、前記プロファイルをナビゲートするグラフィカルインタフェースを提供することをさらに備えたことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記プロファイルを、前記ゲーム装置の他のユーザへ伝達するユーザインタフェースを提供することをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−158959(P2006−158959A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−319924(P2005−319924)
【出願日】平成17年11月2日(2005.11.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】