説明

デスク装置

【課題】物品載置棚とともに使用されるデスク本体を、デスク本体の天板を実質的に広げた状態で使用する形態と、天板の一部を物品載置棚内に納めてコンパクトに使用する形態とに、簡易な構成で組み替えることができるデスク装置を提供する。
【解決手段】デスク装置1は、天板6、及び天板の両端部をそれぞれ支持する脚体7を有するデスク本体2と、棚板14、15、23、30、及び天板を挿通可能な開口を有するとともに開口の位置で上下に分割可能であって天板の一端部側に配置される物品載置棚3と、を備え、物品載置棚は、天板の下方に位置する下部構造体10と、棚板を天板の高さ位置となる第一の位置と、天板の上方となる第二の位置と、に調整可能な上部構造体と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用形態を変更可能なデスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家庭等の勉強部屋、居間、書斎等の執務空間にて使用されるデスク装置においては、作業効率向上や使用性向上を目的として、執務に使用するための書籍、教科書、資料等の物品を載置・収納可能とした物品載置棚がデスク本体に近接して配置されているものがある。
さらに、デスク装置には、使用者が成長することによる体格の変化、使用環境の変化等により、デスク本体の天板の面積を様々に変えたいという要望があり、この要望を満たすために様々な構成のデスク装置が検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1に示すデスク装置では、机(デスク本体)に対して並列に配置して使用される本棚(物品載置棚)が、上本棚と下本棚とに分割/組立て可能である。そして、デスク装置の構成を変えて、上本棚を机の天板上に固定し、下本棚を天板の下部に取り付けられた右脚板及び左脚板の間であって天板の下方に配置することができる。
このデスク装置は、机と本棚とを並列に配置して天板を広く使用する形態と、分割した本棚を平面視で机の範囲内に納めてコンパクトに使用する形態とが組み替えできるとされる。
【0004】
また、特許文献2に示すデスク装置では、学習机(デスク本体)と書棚(物品載置棚)が組み合わせて用いられる。この学習机には、天板と、天板に対して回動可能とされた拡張天板が備えられている。そして、拡張天板が天板の後端に連続するとともに天板の上面と面一となした水平姿勢と、拡張天板が天板の後端より後方へ突出しない格納姿勢とをとることが可能であるとされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−229220号公報
【特許文献2】特開2008−253719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1に示すデスク装置では、使用形態の変化等により、天板の面積だけでは狭くなったときに、天板の面積より広い範囲で作業を行うことはできないという問題があった。
また、上記の特許文献2に示すデスク装置では、拡張天板を回動可能にする構成が複雑になってしまう。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、物品載置棚とともに使用されるデスク本体を、デスク本体の天板を実質的に広げた状態で使用する形態と、天板の一部を物品載置棚内に納めてコンパクトに使用する形態とに、簡易な構成で組み替えることができるデスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明のデスク装置は、天板、及び該天板の両端部をそれぞれ支持する脚体を有するデスク本体と、棚板、及び前記天板を挿通可能な開口を有するとともに該開口の位置で上下に分割可能であって前記天板の一端部側に配置される物品載置棚と、を備え、該物品載置棚は、前記天板の下方に位置する下部構造体と、前記棚板を前記天板の高さ位置となる第一の位置と、前記天板の上方となる第二の位置と、に調整可能な上部構造体と、を有することを特徴としている。
【0009】
この発明によれば、デスク本体と物品載置棚の一の使用形態として、下部構造体上に第一の位置に調整された上部構造体を連結して物品載置棚を構成し、この物品載置棚において天板の高さ位置となった棚板にデスク本体の天板を並べて配置する。このように配置することで、デスク本体の天板の面積に物品載置棚の棚板の面積を加えて、デスク本体の天板を実質的に広げた状態で使用することができる。
また、デスク本体と物品載置棚の二の使用形態として、開口の位置で物品載置棚を上部構造体と下部構造体とに上下に分割し、上部構造体を一時的に外しておく。そして、下部構造体において開口が形成されていた部分にデスク本体の天板を配置して、下部構造体上に第二の位置に調整した上部構造体を連結して物品載置棚を構成する。このように配置することで、天板と棚板が干渉することなく物品載置棚内に天板の一部を納めて天板を棚板としても使用可能とし、デスク本体と物品載置棚をコンパクトにした状態で使用することができる。
【0010】
また、上記二つの使用形態を可能とする構成として、天板を挿通可能な開口、及び、棚板を第一の位置及び第二の位置と二つの位置に調整可能な構成を物品載置棚に備えるだけである。このため、デスク本体として特殊な構成を備える必要がなく、物品載置棚としても上記構成を備えれば良いだけであるので、全体として簡易な構成で二つの使用形態の実現を図ることができる。
【0011】
また、上記のデスク装置において、前記上部構造体は、前記下部構造体に連結することで、前記棚板が前記第一の位置となる第一のユニットと、前記下部構造体に連結することで、前記棚板が前記第二の位置となる第二のユニットと、を有し、前記第一のユニットと前記第二のユニットは、上下に入れ替え可能に構成されていることがより好ましい。
【0012】
この発明によれば、下部構造体に連結するユニットを入れ替えることで、物品載置棚における一の使用形態と二の使用形態とを容易に組み替えることが可能となる。
さらに、第一のユニットと第二のユニットは、上下に入れ替え可能に構成されているので、下部構造体上に第一のユニットを連結したときはその第一のユニット上に第二のユニットを連結し、下部構造体上に第二のユニットを連結したときはその第二のユニット上に第一のユニットを連結することができる。したがって、一の使用形態と二の使用形態のいずれの場合においても、下部構造体に、第一のユニットと第二のユニットとを組み合わせた上部構造体を連結して使用することができる。
【0013】
また、上記のデスク装置において、前記下部構造体は、前記棚板の前記開口に挿入される前記天板の一端部が配される側の縁部に、前記脚体を内部に収容する収容部を有することがより好ましい。
デスク装置を二の使用形態として使用したときに、天板の一端部が配される側の下部構造体の縁部から、デスク本体の脚体がはみ出すのを防止することができる。
【0014】
また、上記のデスク装置において、前記下部構造体は、前記棚板の前記天板が前記開口に挿通される挿通方向と交差する方向の両端部をそれぞれ支持する一対の下部側板を備え、前記棚板の縁部が前記一対の下部側板の縁部よりも前記挿通方向の内側に位置することで、前記収容部が形成されていることがより好ましい。
この発明によれば、棚板の縁部に脚体を当接させるように配置することで、下部構造体の収容部内に脚体を容易に配置することができる。
【0015】
また、上記のデスク装置において、前記天板は一対の下部側板間に少なくとも一方で左右方向に隙間を有して前記開口に挿入可能であることがより好ましい。
この発明によれば、デスク本体の位置を一対の下部側板間で左右に調整することができる。
【0016】
また、上記のデスク装置において、前記天板が平面視で長方形に形成されているとともに、前記脚体が、前記天板の前記下面の四隅にそれぞれ取り付けられて構成されていることがより好ましい。
この発明によれば、デスク装置を二の使用形態として使用したときに、デスク本体の隣り合う2つの脚体を収容部内に収容することで、天板の一端部が配される側の下部構造体の縁部からデスク本体がはみ出すのを防止することができる。
【0017】
また、上記のデスク装置において、前記収容部の前記天板が挿入される挿通方向に交差する方向の幅は、前記デスク本体の前記挿通方向に交差する方向に隣り合う2つの脚体の外側同士の幅寸法と等しく設定されていることがより好ましい。
この発明によれば、収容部内において2つの脚体が嵌合された状態になることで、この2つの脚体を挿通方向に交差する方向に位置決めすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のデスク装置によれば、物品載置棚とともに使用されるデスク本体を、デスク本体の天板を実質的に広げた状態で使用する形態と、天板の一部を物品載置棚内に納めてコンパクトに使用する形態とに、簡易な構成で組み替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態のデスク装置の第一の配置形態における一部を破断した斜視図である。
【図2】同デスク装置の第一の配置形態における側面の要部断面図である。
【図3】同デスク装置の第一の配置形態における一部を破断した平面図である。
【図4】同デスク装置の第一の配置形態の物品載置棚の分解斜視図である。
【図5】同デスク装置の第二の配置形態における斜視図である。
【図6】同デスク装置の第二の配置形態の物品載置棚の分解斜視図である。
【図7】同デスク装置の第二の配置形態における側面の要部断面図である。
【図8】同デスク装置の第二の配置形態における一部を省略するとともに一部を破断した平面図である。
【図9】本発明の第1実施形態のデスク装置の第二の配置形態の変形例における一部を省略するとともに一部を破断した平面図である。
【図10】本発明の第1実施形態のデスク装置の第二の配置形態の変形例における一部を省略するとともに一部を破断した平面図である。
【図11】本発明の第1実施形態のデスク装置のデスク本体の変形例を示す図である。
【図12】本発明の第1実施形態のデスク装置の第二の配置形態におけるデスク本体を物品載置棚に固定する他の方法を示す斜視図である。
【図13】本発明の第2実施形態のデスク装置の第一の配置形態における側面の要部断面図である。
【図14】同デスク装置の配置形態を変更する手順を示す説明図である。
【図15】本発明の第2実施形態のデスク装置の第二の配置形態における側面の要部断面図である。
【図16】他の実施形態の第一の配置形態における側面の要部断面図である。
【図17】他の実施形態の第二の配置形態における側面の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1実施形態)
以下、本発明に係るデスク装置の実施形態を、図1から図12を参照しながら説明する。図1に示すように、このデスク装置1は、使用者が上部で作業を行うデスク本体2と、内部に書籍等を収納する物品載置棚3とを備え、使用者の使用形態に対応して第一の使用形態、第二の使用形態というようにデスク本体2と物品載置棚3の形態を変化させて配置できるものである。以下ではまず、図1及び図2を用いてデスク装置1の第一の使用形態について説明する。
デスク本体2は、平面視で長方形に形成された板状の天板6と、天板6の下面の四隅にそれぞれ取り付けられた4つの四角柱状の脚体7と、天板6の下面に取り付けられた第一の連結杆8、第二の連結杆9とを有する。
以下では、説明の便宜のため、第一の使用形態で、物品載置棚3に対してデスク本体2が配置されている方向を前方とする。
【0021】
デスク本体2は、天板6の一方の長辺6bが前方に、他方の長辺6bが前方の反対側となる後方にくるように配置されている。なお、前方と後方とを合わせて、前後方向Dと呼ぶことにする。
脚体7の軸線に直交する水平面での断面は、一辺が長さAの正方形となっている。そして、4つの脚体7は、それぞれの軸線が天板6に対して直交するように配置され、一端が天板6の下面に取り付けられるとともに他端が床面G上に配置される。
第一の連結杆8は一対備えられ、天板6の下面に短辺6aに沿って取り付けられて両端が脚体7の上端にそれぞれ連結されている。また、第二の連結杆9は一対備えられ、天板6の下面に長辺6bに沿って取り付けられて両端が脚体7の上端にそれぞれ連結されている。
【0022】
物品載置棚3は、互いに上下に分割/結合可能な第一の棚(下部構造体)10、第二の棚(第一のユニット)11、及び第三の棚(第二のユニット)12とで構成されている。
なお、第二の棚11と第三の棚12で、上部構造体を構成する。
【0023】
第一の棚10は、所定の間隔W1をおいて、前後方向Dに直交する左右方向に対向するように配置された一対の第一の側板(下部側板)13と、一対の第一の側板13間に水平面に沿って配置される棚板14、15とを備えている。
一対の第一の側板13の互いに向き合う内面間の距離は、天板6の長辺6bの長さにほぼ等しいか、わずかに大きい程度に設定されている。第一の側板13の上端部の高さH1は、天板6の上面の高さH2より低く設定されている。すなわち、第一の棚10は天板6の下方に位置している。
棚板14と棚板15はそれぞれ板状に形成され、棚板14の上方に棚板15が配置された状態で、棚板14、15の両端部が一対の第一の側板13にそれぞれ固定されている。棚板14及び棚板15の前方側の縁部は、一対の第一の側板13の前方側の縁部に一致するところまで延びている。
【0024】
棚板14の後方側の縁部には棚板14に直交するように配置された背板16が取り付けられている。背板16は、棚板14の上方と下方の両側に延びるように設けられている。棚板14の下面には支持板17が取り付けられている。そして、背板16及び支持板17の底面は、床面Gにそれぞれ当接している。
また、棚板15の後方側の縁部には棚板15に直交するように配置された背板18が取り付けられている。背板18は、棚板15の上方と下方の両側に延びるように設けられている。
【0025】
図2及び図3に示すように、背板16の背面16a及び背板18の背面18aは、一対の第一の側板13の後方側の縁部13aよりも前後方向D沿って内側となる範囲に、縁部13aから脚体7の一辺の長さAだけ間隔を有して配置されている。そして、一対の第一の側板13の間であって背面16a及び背面18aより後方の範囲が、後述するように内部にデスク本体2の脚体7を収容する収容部19として構成される。
さらに、図4に示すように、一対の第一の側板13の上端部には、上方に向かって突出する突出部20a、20bがそれぞれ設けられている。
【0026】
図1及び図2に示すように、第二の棚11は、第一の棚10と同様に間隔W1をおいて左右方向に対向するように配置された一対の第二の側板22と、一対の第二の側板22間に水平面に沿って配置される棚板23と、棚板23の後方側の下方に棚板23に直交するように取り付けられた背板24とを備えている。
第二の側板22の高さH3は、この高さH3と第一の側板13の高さH1との和が天板6の高さH2以上となるように設定されており、本実施形態では等しくなるように設定されている。また、第二の側板22の奥行き(前後方向Dの長さ)は、第一の側板13の奥行きと等しく設定されている。
棚板23は一対の第二の側板22の上端部に取り付けられていて、棚板23の奥行きは、第二の側板22の奥行きと等しくなっている。
さらに、図4に示すように、一対の第二の側板22の上端部には、上方に向かって突出する突出部25a、25bがそれぞれ設けられている。一方、一対の第二の側板22の下端部には、第一の棚10の突出部20a、20bが嵌合可能な穴部26a、26bがそれぞれ上方に向かって形成されている。
以上説明した第一の棚10と第二の棚11の構成により、後述するように、第一の棚10の上端部に第二の棚11を連結したときに、第二の棚11の棚板23の上面は、デスク本体2の天板6の上面と同じ高さ位置となる第一の位置に調整されていることになる。
【0027】
そして、図1及び図2に示すように、第三の棚12は、第一の棚10同様に間隔W1をおいて対向するように配置された一対の第三の側板29と、一対の第三の側板29間に水平面に沿って配置される棚板30と、棚板30の後方側の縁部に棚板30に直交するように取り付けられた背板31と備えている。
第三の側板29の下端部から棚板30の上面までの高さH4は、この高さH4と第一の側板13の高さH1との和が天板6の高さH2より大きくなるように設定されている。さらに、第三の側板29の下端部から背板31の下端部までの高さと第一の側板13の高さH1との和が、天板6の高さH2より大きくなるように設定されている。
また、第三の側板29の奥行きは、第一の側板13の奥行きと等しく設定されている。
棚板30の前方側の縁部は、一対の第三の側板29の前方側の縁部に一致するところまで延びている。
【0028】
背板31は、棚板30の上方と下方の両側に延びるように設けられている。背板31の背面31aは、一対の第三の側板29の後方側の縁部29aよりも前方に、縁部29aから脚体7の一辺の長さAだけ間隔を有して配置されている。なお、第三の棚12において、背板31を設けずに、棚板30の後方側の縁部が、一対の第三の側板29の後方側の縁部に一致するところまで延びるように構成しても良い。
さらに、図4に示すように、一対の第三の側板29の上端部には、上方に向かって突出する突出部33a、33bがそれぞれ設けられている。一方、一対の第三の側板29の下端部には、第二の棚11の突出部25a、25bが嵌合可能な穴部34a、34bがそれぞれ上方に向かって形成されている。
以上説明した第一の棚10と第三の棚12の構成により、後述するように、第一の棚10の上端部に第三の棚12を連結したときに、第三の棚12の棚板30の上面は、デスク本体2の天板6の上面の上方である第二の位置に調整されることになる。
【0029】
上記の第一の棚10に設けられた突出部20a、20bは、第二の棚11に形成された穴部26a、26bだけでなく、第三の棚12に形成された穴部34a、34bにもそれぞれ嵌合する。そして、第三の棚12に設けられた突出部33a、33bは、第二の棚11に形成された穴部26a、26bにそれぞれ嵌合する。
このように、物品載置棚3は、第一の棚10の上部に第二の棚11を連結し、さらに第二の棚11の上部に第三の棚12を連結する形態と、第一の棚10の上部に第三の棚12を連結し、さらに第三の棚12の上部に第二の棚11を連結する形態とに、各棚10〜12が連結される形態を組み替えることができる。言い換えれば、第一の棚10上で、第二の棚11と第三の棚12は上下に入れ替え可能に構成されている。
【0030】
第一の棚10、第二の棚11、及び第三の棚12は、前後方向Dに、左右方向の幅及び奥行きが互いに等しく設定されていて、各棚10〜12を組み合わせたときに、幅及び奥行きが一定である一体感のある物品載置棚3が構成される。
なお、第二の棚11に設けられた突出部25a、25b、及び第三の棚12に設けられた突出部33a、33bを着脱可能に構成し、突出部が必要なときのみに各側板に装着するようにしても良い。
【0031】
デスク装置1の第一の配置形態における物品載置棚3は、第一の棚10に設けられた突出部20a、20bに第二の棚11に形成された穴部26a、26bを嵌合させるとともに、第二の棚11に設けられた突出部25a、25bに第三の棚12に形成された穴部34a、34bを嵌合させることで、第一の棚10、第二の棚11、及び第三の棚12をこの順で互いに連結して構成されている。
このとき、第二の側板22の高さH3と第一の側板13の高さH1との和が天板6の高さH2に等しくなるように設定されているので、第二の棚11の棚板23の上面は、デスク本体2の天板6の上面と同じ高さ位置となる。
【0032】
さらに、図2に示すように、第一の棚10の一対の第一の側板13と棚板15、第二の棚11の一対の第二の側板22と棚板23により開口35が形成され、第二の棚11の棚板23、第三の棚12の一対の第三の側板29と棚板30により開口36が形成される。
なお、使用者の便宜のため、上下方向に隣り合う一組の棚板間に形成される空間を左右方向に仕切る仕切り板を各一組の棚板間に適宜取り付けても良い。この第一の配置形態においては、第二の棚11の棚板23と第三の棚12の棚板30との間に、仕切り板37a、37bが公知のスライド機構を有する不図示の取付け部により左右方向にスライド可能に取り付けられている。
【0033】
そして、上記のように構成された物品載置棚3の棚板23の前方側の縁部に天板6の後方側の端部が当接した状態で、物品載置棚3の前方にデスク本体2が配置されている。
この状態で、図3に示すように、第一の棚10の一対の第一の側板13の内側の面とデスク本体2の後方に位置する脚体7の後方の面とが、固定部40によりそれぞれ固定されている。
固定部40は、L字型の固定部材41と、固定部材41の一端と第一の側板13とを固定するネジ部材42と、固定部材41の他端と脚体7とを固定するネジ部材43とで構成される。
また、第一の配置形態においては、使用者の必要に応じて、例えば第三の棚12の棚板30上、又はデスク本体2の天板6上に、不図示の照明具が設けられても良い。
【0034】
このように、デスク装置1の第一の配置形態では、物品載置棚3の棚板23の上面がデスク本体2の天板6の上面と前後方向Dに連なっている。
すなわち、デスク本体2の天板6の上面の面積に棚板23の上面の面積が加えられ、天板6が実質的に広がった状態となる。
【0035】
次に、上記のように構成されたデスク装置1を組み替えて、第二の配置形態とした構成について説明する。
図5及び図6に示すように、第二の配置形態の物品載置棚3は、第一の棚10に設けられた突出部20a、20bに第三の棚12に形成された穴部34a、34bを嵌合させるとともに、第三の棚12に設けられた突出部33a、33bに第二の棚11に形成された穴部26a、26bを嵌合させることで、第一の棚10、第三の棚12、及び第二の棚11をこの順で互いに連結して構成されている。
そして、第一の棚10の一対の第一の側板13と棚板15、第三の棚12の一対の第三の側板29と棚板30により開口46が形成され、第三の棚12の一対の第三の側板29と棚板30、第二の棚11の一対の第二の側板22と棚板23により開口47が形成される。
【0036】
ここで、第一の棚10と第三の棚12を連結する前に、すなわち開口46の位置で第一の棚10と第三の棚12を分割した状態で、天板6の一方の長辺6bが前方側に、他方の長辺6bが後方側に配置されるようにして、天板6が第一の棚10の上方を覆うように第一の棚10に対してデスク本体2を配置する。このとき、図7に示すように、背板16の背面16a及び背板18の背面18aに、後方側に配置された2つの脚体7を当接させて、この2つの脚体7を収容部19の内部に収容する。そして、第一の棚10に第三の棚12を連結し、さらに第三の棚12に第二の棚11を連結する。
第三の側板29の下端部から棚板30の上面までの高さH4と第一の側板13の高さH1との和が天板6の高さH2より大きくなるように設定されているので、第三の棚12の棚板30の上面は、デスク本体2の天板6の上面の上方に配置されている。
このため、第一の棚10と第三の棚12とで形成される開口46にデスク本体2の天板6を前後方向Dに挿通することができる。
【0037】
また、図5に示すように、使用者の便宜のため、第三の棚12の棚板30と第二の棚12の棚板23との間に、仕切り板37a、37bが公知のスライド機構を有する不図示の取付け部により左右方向にスライド可能に取り付けられている。
さらに、図8に示すように、第一の棚10の背板18の背面18aとデスク本体2の後方に位置する脚体7の側面とが、上記第一の配置形態で用いられた固定部40によりそれぞれ固定されている。
【0038】
このように、デスク装置1の第二の配置形態では、第三の棚12の棚板30がデスク本体2の天板6の上方である第二の位置に調整されているので、天板6が棚板30に干渉することはない。
【0039】
以上説明したように、本実施形態のデスク装置1によれば、デスク本体2と物品載置棚3の第一の配置形態として、第一の棚10上に第一の位置に調整された第二の棚11を連結し、さらに第二の棚11に第三の棚12を連結して物品載置棚3を構成し、この物品載置棚3の棚板23にデスク本体2の天板6を並べて配置する。このように配置することで、デスク本体2の天板6の上面の面積に物品載置棚3の棚板23の上面の面積を加えて、デスク本体2の天板6を実質的に広げた状態で使用することができる。
また、第一の配置形態の物品載置棚3を開口35の位置で物品載置棚3を第一の棚10と、第二の棚11及び第三の棚12とに上下に分割し、第二の棚11及び第三の棚12を一時的に外しておく。そして、第一の棚10において開口35が形成されていた部分にデスク本体2の天板6を配置して、第一の棚10上に第二の位置に調整された第三の棚12を連結し、さらに第三の棚12に第二の棚11を連結して物品載置棚3を構成する。このように配置することで、天板6と各棚板が干渉することなく物品載置棚3内に天板6の一部を納めて、デスク本体2と物品載置棚3をコンパクトにした状態で使用することができる。
これにより、デスク装置1を設置するスペースを抑えることができる。
【0040】
また、上記の第一の配置形態と第二の配置形態の二つの使用形態を可能とする構成として、天板6を挿通可能な開口、及び、棚板を第一の位置及び第二の位置と二つの位置に調整可能な構成を物品載置棚3に備えるだけである。このため、デスク本体2として特殊な構成を備える必要がなく、物品載置棚3としても上記構成を備えれば良いだけであるので、全体として簡易な構成で二つの使用形態の実現を図ることができる。
【0041】
また、第一の棚10に連結する第二の棚11、第三の棚12を入れ替えることで、物品載置棚3における第一の配置形態と第二の配置形態とを容易に組み替えることが可能となる。
さらに、第二の棚11と第三の棚12は、上下に入れ替え可能に構成されているので、第一の棚10上に第二の棚11を連結したときはその第二の棚11上に第三の棚12を連結し、第一の棚10上に第三の棚12を連結したときはその第三の棚12上に第二の棚11を連結することができる。
したがって、第一の配置形態と第二の配置形態のいずれの場合においても、第一の棚10に、第二の棚11と第三の棚12とを上下に入れ替えて組み合わせたものを連結して使用することができる。
【0042】
また、収容部19内に脚体7を収容させることで、収容部19内に収容した脚体7を収容部19から後方に突出させることなく、デスク本体2と物品載置棚3とを組み合わせることができる。
また、第一の棚10において、第一の側板13の後方側の縁部13aよりも背板16の背面16a及び背板18の背面18aが前方に位置することで、収容部19が形成されている。したがって、背板16の背面16a及び背板18の背面18aに後方側に配置された2つの脚体7を当接させるように配置することで、収容部19内に脚体7を容易に配置することができる。
【0043】
また、4つの脚体7は、平面視で長方形に形成された天板6の下面の四隅にそれぞれ取り付けられているので、デスク本体2の隣り合う2つの脚体7を収容部19内に収容することで、デスク本体2を物品載置棚3から後方側に突出しないように配置することができる。
【0044】
なお、本実施形態の第二の配置形態において、図9に示すように、天板6の一方の短辺6aが前方側に、他方の短辺6aが後方側に配置されるようにして、物品載置棚3に対してデスク本体2を配置しても良い。
デスク本体2をこのように配置することで、天板6は一対の第一の側板13間に左右方向の少なくとも一方で隙間を有して配設されるので、天板6の位置を一対の第一の側板13間で調整することができる。
また、第二の配置形態において、天板6の短辺6a側と長辺6b側のいずれが前方にくるようにもデスク本体2を配置することができるので、使用者の使い勝手を向上させることができる。
【0045】
また、本実施形態では、図10に示すように、第一の側板13の内面間の距離W2が、左右方向に隣り合う2つの脚体7の外寸法W3より大きいときには、収容部51の左右方向の幅は外寸法W3に等しく設定されていても良い。
このように構成すると、収容部51内において2つの脚体7が嵌合された状態になるので、収容部51に収容した2つの脚体7を左右方向に位置決めすることができる。
【0046】
また、本実施形態では、図11に示すように、物品載置棚3にデスク本体2に代えてデスク本体54を組み合わせても良い。デスク本体54は、上記実施形態のデスク本体2の4つの脚体7に代えて、天板6の対向する一組の端部6cから端部6cの全幅にわたって下方に延びる板状の脚体55をそれぞれ備えている。
収容部19には一方の脚体55のみしか収容できないので、第二の配置形態において物品載置棚3にデスク本体54を組み付ける向きが制限されることになるが、デスク本体54を床面G上により安定した状態で配置することがきる。
【0047】
また、本実施形態では、図12に示すように、第二の配置形態のときに固定部40を用いて固定するのに代えて、後方側に配置された一組の脚体7に前後方向Dに形成された貫通孔7aを挿通したネジ部材58で、脚体7を第一の棚10の背板18に固定しても良い。
なお、脚体7を背板18に固定するネジ部材58の数に制限はなく、1つ以上であれば幾つでも良い。
【0048】
また、本実施形態では、デスク装置1の第一の配置形態において、第二の側板22の高さH3と第一の側板13の高さH1との和が天板6の高さH2に等しくなるように設定されているとした。しかし、第二の側板22の高さH3と第一の側板13の高さH1との和を、天板6の高さH2に対して天板6の厚さ程度大きくても良いし、小さくても良い。天板6の高さH2に対して棚板23の高さが天板6の厚さ程度高かったり低かったりしていても、実使用上は問題ないからである。
また、本実施形態では、第一の棚10の背板16及び背板18は設けられなくても良い。背板16及び背板18は設けられなくても、棚板14及び棚板15上に書籍等を収納できるからである。
この場合、一対の第一の側板13の間であって棚板14、15の後方側の縁部より後方の範囲が、収容部として構成される。
【0049】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図13に示すように、本実施形態のデスク装置61は、前述のデスク本体2と、内部に書籍等を収納する物品載置棚63とを備え、使用者の使用形態に対応して第一の配置形態、第二の配置形態というように形態を変化させて配置できるものである。以下ではまず、図13を用いてデスク装置61の第一の配置形態について説明する。
【0050】
物品載置棚63は、天板6の下方に位置する下部構造体64と、下部構造体64の上端に接続される上部構造体65とを備えている。
下部構造体64は、前述の間隔W1をおいて左右方向に対向するように配置された一対の下部側板67と、一対の下部側板67間に水平面に沿って配置される棚板68、69とを備えている。
下部側板67の内側の面において、水平面に沿う所定の平面上には、前方側に穴部70が、後方側に穴部71がそれぞれ形成されている。穴部70、71は、下部側板67の全高さにわたり上下方向に略等間隔毎に形成されている。そして、一定の高さの穴部70、71に公知の固定部72がそれぞれ着脱可能に取り付けられていて、棚板68、69は、両端部の前方側及び後方側で固定部72により一対の下部側板67に着脱可能にそれぞれ取り付けられている。
【0051】
下部側板67の上端部の高さH6は、天板6の上面の高さH2より低く設定されている。
棚板68及び棚板69の後方側の縁部は、一対の下部側板67の後方側の縁部67aよりも前後方向D沿って内側となる範囲に、縁部67aから脚体7の一辺の長さAだけ間隔を有して配置されている。そして、一対の下部側板67の間であって棚板68及び棚板69の後方側の縁部より後方の範囲が、収容部73として構成される。
さらに、一対の下部側板67の上端部には、上方に向かって突出する突出部74a、74bがそれぞれ設けられている。
【0052】
上部構造体65は、間隔W1をおいて左右方向に対向するように配置された一対の上部側板76と、上述の棚板68と同様に構成された棚板77、78とを備えている。
上部側板76の内側の面には、下部側板67と同様に穴部70、71が形成され、棚板77、78は穴部70、71に取り付けた固定部72により一対の上部側板76に着脱可能に取り付けられている。
棚板77及び棚板78の後方側の縁部は、一対の上部側板76の後方側の縁部76aよりも前後方向D沿って内側となる範囲に、縁部76aから脚体7の一辺の長さAだけ間隔を有して配置されている。そして、一対の下部側板76の間であって棚板77及び棚板78の後方側の縁部より後方の範囲が、収容部80として構成される。
【0053】
なお、各棚板68、69、77、78は、固定部72を取り付ける穴部70、71の高さを変えることにより、所望の高さに取り付けることができる。そして、上部構造体65の棚板77の取り付け高さを変えることにより、棚板77を天板6の高さ位置となる第一の位置と、天板6の上方となる第二の位置とに調整することができる。この第一の配置形態では、棚板77は、上部側板76の下端部から棚板77の上面までの高さH7と下部側板67の高さH6との和が天板6の高さH2に等しくなる第一の位置に設定されている。
さらに、一対の上部側板76の下端部には、下部構造体64の突出部74a、74bが嵌合可能な穴部77a、77bがそれぞれ上方に向かって形成されている。そして、下部側板67の突出部74a、74bが上部側板76の穴部77a、77bとそれぞれ嵌合することにより、下部構造体64に上部構造体65が連結される。
【0054】
そして、上記のように構成された物品載置棚63の棚板77の前方側の縁部に天板6の後方側の端部が当接した状態で、物品載置棚63の前方にデスク本体2が配置されている。
【0055】
以上説明してきたように、物品載置棚63は、棚板69と棚板77の間に形成される開口79の位置で、下部構造体64と上部構造体65とに上下に分割可能になっている。
そして、デスク装置61の第一の配置形態では、物品載置棚63の棚板77の上面とデスク本体2の天板6の上面とが同じ高さであって前後方向Dに連なっている。
【0056】
次に、以上のように構成されたデスク装置61を組み替えて、第二の配置形態とした構成について説明する
図14に示すように、下部構造体64から上部構造体65を取り外し、デスク本体2を下部構造体64を跨ぐように移動させて、図15に示すように、デスク本体2の後方側の2つ脚体7を収容部73にそれぞれ収容する。
そして、上部構造体65の上部側板76の下端部から棚板77の上面までの高さH8を、この高さH8と下部側板67の高さH6との和が天板6の高さH2より大きくなるように設定することで、棚板77の高さ位置を第二の位置に調整する。このとき必要に応じて棚板78の高さ位置を調整する。
次に、下部構造体64に、棚板77の高さ位置を第二の位置に調整した上部構造体65を連結することで、後方側の2つ脚体7の上部が収容部80に収容され、第二の配置形態のデスク装置61が形成される。
【0057】
このように、デスク装置61の第二の配置形態では、上部構造体65の棚板77がデスク本体2の天板6の上方である第二の位置に調整されているので、天板6が棚板77に干渉することはない。
なお、デスク装置61の第一の配置形態及び第二の配置形態おいて、物品載置棚63とデスク本体2を上記実施形態の固定部40で固定しても良い。
【0058】
以上説明したように、本実施形態のデスク装置61によれば、デスク本体2と物品載置棚63を第一の配置形態とすることで、天板6の上面の面積に棚板77の上面の面積が加わり、デスク本体2の天板6を実質的に広げた状態で使用することができる。
そして、デスク本体2の隣り合う2つの脚体7を収容部73内及び収容部80に収容してデスク本体2と物品載置棚63を第二の配置形態とすることで、デスク本体2を物品載置棚63から後方側に突出しないように配置することができる。さらに、天板6の一部を物品載置棚63内に納めてコンパクトに使用することができ、デスク装置61を設置するスペースを抑えることができる。
【0059】
次に、他の実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図16に示すように、デスク装置81は、使用者が上部で作業を行うデスク本体82と、内部に書籍等を収納する物品載置棚83とを備え、使用者の使用形態に対応して第一の配置形態、第二の配置形態というように形態を変化させて配置できるものである。以下ではまず、図16を用いてデスク装置81の第一の配置形態について説明する。
【0060】
デスク本体82は、平面視で長方形に形成された板状の天板86と、天板86の下面の四隅にそれぞれ取り付けられた4つの四角柱状の脚体87と、天板86の下面に取り付けられた第一の連結杆88、第二の連結杆89と、天板86の下面に取り付けられた延長機構90とを有する。
脚体87の軸線に直交する水平面での断面は、一辺の長さAの正方形となっている。そして、4つの脚体87は、それぞれの軸線が天板86に対して直交するように配置され、一端が天板86の下面に取り付けられるとともに他端が床面G上に配置される。
第一の連結杆88は一対備えられ、天板86の下面に左右方向に対向するように取り付けられて両端が脚体87の上端にそれぞれ連結されている。また、第二の連結杆89は一つ備えられ、天板86の下面の前方に取り付けられて両端が脚体87の上端にそれぞれ連結されている。
【0061】
延長機構90は、水平面に沿って配置された延長天板91と、延長天板91が水平面に沿って移動するように支持する支持手段92とを有する。
使用者は、延長天板91を天板86に対して前後方向Dに引き出したり押し込んだりして、天板86から後方側に突出する延長天板91の突出長さを調節することができる。
この第一の配置形態では、延長天板91は、後方側に最も突出した状態となっている。
【0062】
物品載置棚83は、所定の間隔をおいて対向するように配置された一対の第一の側板95と、一対の第一の側板95間に水平面に沿って配置された棚板96〜98とを備えている。
一対の第一の側板95の互いに向き合う内面間の距離は、天板86の左右方向の幅にほぼ等しいか、わずかに大きい程度に設定されている。
第一の側板95の内側の面において、水平面に沿う所定の平面上には、前方側に穴部99が、後方側に穴部100がそれぞれ形成されている。穴部99、100は、第一の側板95の全高さにわたり上下方向に略等間隔毎に形成されている。そして、一定の高さの穴部99、100に公知の固定部101がそれぞれ着脱可能に取り付けられていて、棚板96〜98は、左右方向の両端部の前方側及び後方側で固定部101により一対の第一の側板95に着脱可能にそれぞれ取り付けられている。
本実施形態の棚板96〜98は、天板86に干渉するのを避けるために、棚板96、97は天板86の下方に、棚板98は天板86の上方にそれぞれ取り付けられている。
【0063】
棚板96〜98の前方側の端部は、一対の第一の側板95の前方側の端部までそれぞれ延びている。また、
棚板96〜98の後方側の端部は、第一の側板95の後方側の縁部95aよりも前後方向D沿って内側となる範囲に、縁部95aから脚体7の一辺の長さAだけ間隔を有して配置されている。そして、一対の第一の側板95の間であって棚板96〜98の後方側の端部より後方の範囲が、後述するように内部にデスク本体82の脚体87を収容する収容部102として構成される。
【0064】
デスク本体82は、後方側の脚体87が棚板96、97の前方側の端部に当接するように、物品載置棚83の前方側に配置されている。
そして、後方側に最も突出した状態である延長天板91は、棚板97と棚板98の間に配置されている。
【0065】
このように、デスク装置81の第一の配置形態では、天板86の後方に延長天板91が接続されていて、デスク本体82の天板86の面積が実質的に広がった状態となる。
【0066】
次に、以上のように構成されたデスク装置81を組み替えて、第二の配置形態とした構成について説明する。
図16に示すデスク装置81の第一の配置形態から、デスク本体82の延長天板91を押し込んで、延長天板91が天板86から後方に突出しないように設定する。
そして、デスク本体82の後方側の脚体87を収容部102に収容するが、その際に、デスク本体82が棚板98に干渉しないように一度棚板98を取り外し、物品載置棚83にデスク本体82を組み付けてから、棚板98を元の位置に取り付ける。
以上のように組み替えることにより、デスク装置81が第二の配置形態となる。
【0067】
以上説明したように、デスク装置81によれば、デスク本体82と物品載置棚83を第一の配置形態とすることで、天板86の上面の面積に延長天板91の上面の面積の一部が加わり、デスク本体82の天板86を実質的に広げた状態で使用することができる。そして、デスク本体82と物品載置棚83を第二の配置形態とすることで天板86の一部を物品載置棚83内に納めてコンパクトに使用することができる。
また、デスク本体82の隣り合う2つの脚体87を収容部102内に収容して、デスク本体82を物品載置棚83から後方側に突出しないように配置することができる。
【0068】
以上、本発明の第1実施形態、第2実施形態、及び他の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0069】
1、61 デスク装置
2、54 デスク本体
3、63 物品載置棚
6 天板
7、55 脚体
10 第一の棚(下部構造体)
11 第二の棚(第一のユニット)
12 第三の棚(第二のユニット)
13 第一の側板(下部側板)
13a、67a 縁部
14、15、23、30、68、69、77、78 棚板
19、51、73、80 収容部
46 開口
65 上部構造体
67 下部側板
W3 外寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板、及び該天板の両端部をそれぞれ支持する脚体を有するデスク本体と、
棚板、及び前記天板を挿通可能な開口を有するとともに該開口の位置で上下に分割可能であって前記天板の一端部側に配置される物品載置棚と、
を備え、
該物品載置棚は、
前記天板の下方に位置する下部構造体と、
前記棚板を前記天板の高さ位置となる第一の位置と、前記天板の上方となる第二の位置と、に調整可能な上部構造体と、
を有することを特徴とするデスク装置。
【請求項2】
前記上部構造体は、
前記下部構造体に連結することで、前記棚板が前記第一の位置となる第一のユニットと、
前記下部構造体に連結することで、前記棚板が前記第二の位置となる第二のユニットと、
を有し、
前記第一のユニットと前記第二のユニットは、上下に入れ替え可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のデスク装置。
【請求項3】
前記下部構造体は、前記棚板の前記開口に挿入される前記天板の一端部が配される側の縁部に、前記脚体を内部に収容する収容部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のデスク装置。
【請求項4】
前記下部構造体は、前記棚板の前記天板が前記開口に挿通される挿通方向と交差する方向の両端部をそれぞれ支持する一対の下部側板を備え、
前記棚板の縁部が前記一対の下部側板の縁部よりも前記挿通方向の内側に位置することで、前記収容部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のデスク装置。
【請求項5】
前記天板は一対の下部側板間に少なくとも一方で左右方向に隙間を有して前記開口に挿入可能であることを特徴とする請求項4に記載のデスク装置。
【請求項6】
前記デスク本体は、前記天板が平面視で長方形に形成されているとともに、
前記脚体が、前記天板の前記下面の四隅にそれぞれ取り付けられて構成されていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載のデスク装置。
【請求項7】
前記収容部の前記天板が挿入される挿通方向に交差する方向の幅は、前記デスク本体の前記挿通方向に交差する方向に隣り合う2つの脚体の外側同士の幅寸法と等しく設定されていることを特徴とする請求項6に記載のデスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−24630(P2011−24630A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−170579(P2009−170579)
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】