説明

デスク装置

【課題】デスク本体の天板上のスペースを広く確保しつつ、本等の最小限の物品をデスク本体の上に整理して並べることが可能なデスク装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るデスク装置10は、天板111及び天板111を支持する複数本の脚112を有するデスク本体11と、脚112の間に収容可能な棚本体121、棚本体121から上方へ突出して設けられ、デスク本体11の天板111より高い位置まで延びる背面板122、及び背面板122におけるデスク本体11の天板111より高い位置から突出して設けられ、上下方向に延びるブックエンド板123、を有する棚12と、を備えるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デスク本体と棚とを有するデスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
学習用のデスク装置としては、天板が複数本の脚で支持されたデスク本体の上に、本やノートを収納するための棚が固定して設置されるものが広く知られている。このようなデスク装置は、棚の存在によって使い勝手が良くなる一方、頭上に棚が存在することによって使用者によっては圧迫感を感じ、天板上のスペースも狭くなってしまう。従って、近年、デスク本体と棚とを別体として構成し、使用者の用途や好みに応じて、例えばデスク本体の後部や側部に棚を自在に配置変更が可能なデスク装置が提唱されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−6261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のデスク装置によれば、デスク本体の後部に別体の棚を配置した場合、デスク本体の前部に位置するユーザから棚までの距離が遠くなることによって、棚の存在による圧迫感は低減される反面、ユーザが子供や小柄な体型の人である場合、棚に収納された本やノートを取り出しにくいという問題がある。
【0005】
しかし、従来のデスク装置によれば、デスク本体の後部や側部に棚を配置した場合、棚の存在による圧迫感は低減され、天板上のスペースを広く確保できる反面、本等の物品をデスク本体の上に整理して並べることができず、使い勝手が悪いという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、デスク本体の天板上のスペースを広く確保しつつ、本等の最小限の物品をデスク本体の上に整理して並べることが可能なデスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。すなわち、本発明に係るデスク装置は、天板及び天板を支持する複数本の脚を有するデスク本体と、前記脚の間に収容可能な棚本体、該棚本体から上方へ突出して設けられ、前記デスク本体の天板より高い位置まで延びる背面板、及び前記背面板における前記デスク本体の天板より高い位置から突出して設けられ、上下方向に延びる物品支持板、を有する棚と、を備えることを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、デスク本体の脚の間に、棚を構成する棚本体を収容するようにして、デスク本体の側部または後部に棚を配置すると、棚本体から突出してデスク本体の天板より高い位置まで延びる背面板から、物品支持板が突出した状態となる。このため、この物品支持板を利用して、天板上に最小限の物品を整理して並べることができる。
【0009】
また、本発明に係るデスク装置は、前記物品支持板が、前記背面板に着脱可能に、且つ、前記背面板の表裏両面に取り付け可能に設けられたことを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、背面板の表裏両面に物品支持板を取り付けることができる。これにより、棚本体をデスク本体側に向けて棚を配置した場合も、棚本体をデスク本体と逆側に向けて棚を配置した場合も、いずれの場合も背面板に取り付けられた物品支持板を利用して、デスク本体の天板の上に本等を並べることができる。
また、物品支持板が背面板に着脱可能なので、棚の配置の仕方に応じて、すなわち棚本体をデスク本体側に向けるか或いはデスク本体と逆側に向けるかによって、物品支持板を背面板の表面と裏面とに適宜付け替えることができる。これにより、背面板の表面と裏面の両方に物品支持板をそれぞれ取り付ける場合と比較して、材料費削減によるコストダウンを図ることができる。また、背面板からデスク本体と逆側に向かって使用しない物品支持板が突出しないので、装置全体としての省スペース化及び材料費削減によるコストダウンを図ることができる。
【0011】
また、本発明に係るデスク装置は、前記棚本体が、前記脚の下端から前記天板の下面までの高さと略等しい高さを有することを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、地震等によって棚に外力が作用しても、デスク本体の脚の間に収容された棚本体が天板の下面に接触することで、棚の転倒を防止することができる。
【0013】
また、本発明に係るデスク装置は、前記背面板が、前記物品支持板の取り付け用と、前記棚を前記デスク本体に固定するための転倒防止金具の取り付け用とに兼用されるネジ挿通孔を有することを特徴とする。
【0014】
このような構成によれば、転倒防止金具を用いて棚をデスク本体に固定することにより、地震等による外力の作用に対して棚の転倒を防止することができる。
また、物品支持板の取り付け用に背面板に設けるネジ挿通孔が、転倒防止金具を背面板に取り付けるためにも使用されるので、物品支持板の取り付け用のネジ挿通孔と転倒防止金具の取り付け用のネジ挿通孔とを背面板に別々に設ける場合と比べて、ネジ挿通孔の数を減らすことができる。これにより、背面板の製作工程を簡略化できるとともに、ネジ挿通孔によって背面板の強度が低下するのを抑制することができ、更にはネジ挿通孔によって背面板の美観が損なわれるのを最小限に抑えることもできる。
【0015】
また、本発明に係るデスク装置は、前記天板が、前記棚を前記デスク本体に固定するための転倒防止金具の取り付け用と、電気器具を固定するための固定金具の取り付け用とに兼用される金具挿通穴を有することを特徴とする。
【0016】
このような構成によれば、転倒防止金具を用いて棚をデスク本体に固定することにより、地震等による外力の作用に対して棚の転倒を防止することができる。
また、転倒防止金具の取り付け用に天板に設けられる金具挿通穴が、デスク本体に電気器具を固定する固定金具の取り付け用にも使用されるので、転倒防止金具の取り付け用の金具挿通穴と固定金具の取り付け用の金具挿通穴とを天板に別々に設ける場合と比べて、金具挿通穴の数を減らすことができる。これにより、天板の製作工程を簡略化できるとともに、金具挿通穴によって天板の強度が低下するのを抑制することができ、更には金具挿通穴によって天板の美観が損なわれるのを最小限に抑えることもできる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るデスク装置によれば、棚をデスク本体の側部や後部に配置することによって、デスク本体の天板上のスペースを広く確保しつつ、棚の背面板から突出した物品支持板を利用することによって、デスク本体の天板上に最小限の物品を整理して並べることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係るデスク装置の第1の使用状態を示す概略斜視図である。
【図2】図1におけるA−A断面を示す概略断面図である。
【図3】棚を正面側から見た状態を示す概略斜視図である。
【図4】棚を背面側から見た状態を示す概略分解斜視図である。
【図5】転倒防止金具の取り付け構造を示す図であって、図1におけるA−A断面を示す概略断面図である。
【図6】金具挿通穴の他の使用例を示す概略斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係るデスク装置の第2の使用状態を示す概略斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係るデスク装置の第3の使用状態を示す概略斜視図である。
【図9】本発明の実施形態に係る棚の他の使用例を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。まず、本発明の実施形態に係るデスク装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るデスク装置10の第1の使用状態1を示す概略斜視図である。デスク装置10は、デスク本体11と、このデスク装置10に隣接して配置され本等が収容される棚12と、を備えるものである。
【0020】
デスク本体11は、図1に示すように、平面視略矩形の天板111と、この天板111の四隅を下方から支持する4本の脚112と、を有している。
【0021】
天板111は、図1に示すように、平面視略矩形の天板本体111Aと、使用者が位置する前部で天板111の下部に設けられた引き出し111Bと、天板本体111Aの下部外縁に沿って設けられ脚112同士を連結する連結杆111Cと、を有する。そして、天板本体111Aと連結杆111Cとの間には、天板本体111Aの外縁に沿うようにして凹溝111Dが形成されている。ここで、図2は、図1におけるA−A断面を示す概略断面図である。天板本体111Aの外縁に沿って形成された凹溝111Dの所定箇所には、具体的には天板111の左右両側部及び後部には、連結杆111Cを貫通してデスク本体11の内側に達するようにして、後述する転倒防止金具50と固定金具51の取り付け用に兼用される金具挿通穴111Eがそれぞれ形成されている。
尚、天板本体111Aの平面視形状は、本実施形態に限られず適宜設計変更が可能である。また、天板111の引き出し111B、凹溝111D、及び金具挿通穴111Eは、本発明に必須の構成ではない。
【0022】
4本の脚112は、その長手方向に直交する断面の形状(以下、単に「脚112の断面形状」と略す)が、略矩形形状をそれぞれ有している。そして、この4本の脚112は、図1に示すように、天板111の前部すなわち使用者の位置する側において、隣接する2本の脚112の間隔がL1である一方、天板111の側部すなわち前部から見た左右両側において、隣接する2本の脚112の間隔がL2(L2<L1)となっている。
尚、脚112は少なくとも複数本であれば、その本数や配設位置や断面形状は、本実施形態に限定されず適宜設計変更が可能である。
【0023】
一方、図3及び図4は、棚12の外観を示す図であり、図3は正面側から見た概略斜視図、図4は背面側から見た概略分解斜視図である。棚12は、正面側及び背面側が開口した箱状の棚本体121と、この棚本体の背面側に固定された背面板122と、この背面板122に着脱可能に設けられた3枚のブックエンド板123(物品支持板)と、を有している。
【0024】
棚本体121は、図3に示すように、水平方向に延びる底面板121Aと、この底面板121Aの長手方向両端部から略垂直に起立して向かい合う一対の側面板121Bと、一対の側面板121Bの上端部同士を接続して水平方向に延びる天面板121Cと、棚本体121の内部を所定の間隔で区分する仕切り板121Dと、を有している。
【0025】
ここで、図3に示す棚本体121の横幅Wt、すなわち一対の側面板121Bの外側面間の距離は、図1に示す天板111の側部における脚112の間隔L2と同程度か若干小さく形成されている。
また、図3に示す棚本体121の高さHt、すなわち底面板121Aの下面から天面板121Cの上面までの距離は、図1に示す脚112の下端112aから天板111の下面111aまでの高さHd1、より詳細には脚112の下端112aから連結杆111Cの下面までの高さHd1と同程度か若干小さく形成されている。
これにより、棚本体121は、デスク本体11の側部及び後部において、2本の脚112の間に収容可能な大きさとなっている。尚、棚本体121の構成は、本実施形態に限定されず適宜設計変更が可能である。
【0026】
背面板122は、図3及び図4に示すように、平面視略矩形の平板部材であって、その横幅は、図3に示す棚本体121の横幅Wtと同程度に形成されている。また、背面板122の高さHhは、図1に示す脚112の下端112aから天板111の上面までの高さHd2、より詳細には脚112の下端112aから天板本体111Aの上面までの高さHd2より高く形成されている。これにより、背面板122は、図1に示すように棚本体121の背面に固定された状態で、天板111より高い位置まで延びている。
【0027】
また、図3及び図4に示すように、背面板122における棚本体121より上方に突出した部分には、ブックエンド板123の取り付け用と転倒防止金具50の取り付け用とに兼用される複数のネジ挿通孔124が形成されている。より詳細には、縦方向3行×横方向5列に配列された合計15個のネジ挿通孔124が、背面板122を貫通してそれぞれ形成されている。
そして、このネジ挿通孔124のうち、最上段に位置する5個のネジ挿通孔124aと、上から2段目に位置する5個のネジ挿通孔124bは、図1に示す天板111の上面より高い位置に形成されている。一方、最下段に位置する5個のネジ挿通孔124cは、図1に示す天板111の上面より低い位置に形成されている。
【0028】
尚、背面板122の平面視形状やネジ挿通孔の個数等は、本実施形態に限定されず適宜設計変更が可能である。また、本実施形態では背面板122を棚本体121の背面に固定して設けたが、背面板122は棚本体121から上方へ突出してデスク本体11の天板111より高い位置まで延びるものであれば足り、本実施形態に代えて例えば棚本体121の天面板121Cの上面から突出させて背面板122を設けてもよい。
【0029】
3枚のブックエンド板123は、図3及び図4に示すように、平面視略矩形の平板部材であって、背面板122の表面すなわち棚本体121が固定された面に、それぞれ取り付けられている。より詳細には、図4に示すように、各ブックエンド板123は、背面板122の表面に上下方向に延びるようにそれぞれ配置され、背面板122に形成された最上段のネジ挿通孔124aと上から2段目のネジ挿通孔124bを通して、固定ネジ52によってそれぞれ固定されている。
また、各ブックエンド板123は、背面板122の表面から取り外し、図8に示すように、背面板122の裏面すなわち棚本体121の固定側とは逆側の面にも、取り付けることができる。この場合も、背面板122の裏面に上下方向に延びるように配置した各ブックエンド板123を、図8に詳細は示さないが、背面板122に形成された最上段のネジ挿通孔124aと上から2段目のネジ挿通孔124bを通して、固定ネジ52によってそれぞれ固定すればよい。
【0030】
尚、ブックエンド板123の平面視形状、個数、背面板122における取り付け位置等は、本実施形態に限定されず適宜設計変更が可能である。
また、各ブックエンド板123を背面板122と一体構成し、背面板122の表裏両面からそれぞれブックエンド板123を突出させて設けてもよい。しかし、本実施形態のように各ブックエンド板123を背面板122と別部材とし、背面板122の表裏両面に選択的に取り付け可能とすることにより、背面板122の表面と裏面からブックエンド板123を別々に突出させて設ける場合と比較すると、材料費削減によるコストダウンを図ることができる。更に、各ブックエンド板123を背面板122の表裏両面に選択的に取り付け可能とすることにより、使用しないブックエンド板123が背面板122から突出することがないので、デスク装置10全体として横方向への省スペース化を図ることができる。
【0031】
次に、本実施形態に係るデスク装置10を第1の使用状態1で使用するための手順、及びその作用効果について説明する。デスク装置10を第1の使用状態1で使用する場合、使用者は、まず、棚12に転倒防止金具50を取り付ける。すなわち、使用者は、図5に示すように、L型の転倒防止金具50の一片50aを、背面板122の表面における最下段のネジ挿通孔124cが形成された位置に当接させる。そして、この一片50aを挿通させた固定ボルト53を、ネジ挿通孔124cに挿通させ、背面板122の裏面から突出した固定ボルト53の先端に、固定ナット54を螺合させる。これにより、転倒防止金具50の一片50aが背面板122の表面に固定され、その一片50aの上端から、転倒防止金具を構成する他片50bが、水平方向に突出した状態となる。
【0032】
次に、使用者は、デスク本体11の側部に棚12を配置する。すなわち、使用者は、デスク本体11の側部において隣接する脚112の間に、棚12の棚本体121を挿入させる。そして、棚12の背面板122がデスク本体11の天板111に略当接するまで、棚本体121を挿入させることにより、棚本体121の全体を脚112の間に収容する。
そして、この時、図5に示すように、背面板122から水平方向に突出した転倒防止金具50の他片50bを、連結杆111Cに形成された金具挿通穴111Eに挿通させる。
ここで、背面板122に取り付けられた3枚のブックエンド板123は、前述のようにいずれも天板111の上面より高い位置にあるので、デスク本体11の側部に棚12を配置すると、デスク本体11の側部上方に各ブックエンド板123がそれぞれ配置された状態となる。
【0033】
最後に、使用者は、転倒防止金具50をデスク本体11に固定する。すなわち、使用者は、図5に示すように、デスク本体11の金具挿通穴111Eに挿通された転倒防止金具50の他片50bを、固定ネジ52を用いることにより、天板本体111Aに固定する。
【0034】
このような第1の使用状態1によれば、図1に示すように、デスク本体11の天板111の上面に棚12を配置しないので、天板111の上のスペースを広く確保することができ、また棚12の存在によって使用者が圧迫感を感じることもない。更に、天板111の上方に配置された各ブックエンド板123を用いることにより、本55等の最小限の物品をデスク本体11の上に整理して並べることができる。尚、各ブックエンド板123を用いて整理する物品は、本55に限られず、例えばノートや雑誌といった他の物品であってもよい。
【0035】
また、第1の使用状態1によれば、前述のように、図3に示す棚本体121の横幅Wtが、図1に示す天板111の側部における脚112の間隔L2と同程度か若干小さく形成されているため、地震等による外力の作用を受けても、棚本体121に横方向へのガタツキが生じにくい。
更に、前述のように、図3に示す棚本体の高さHtが、図1に示す脚112の下端112aから天板111の下面111aまでの高さHd1と同程度か若干小さく形成されているため、地震等による外力の作用を受けても、棚本体121に上下方向へのガタツキが生じにくい。
加えて、転倒防止金具50を用いて棚12をデスク本体11に固定するので、地震等による外力の作用に対し、棚本体121には横方向へのガタツキや上下方向へのガタツキが一層生じにくい。これにより、棚12の転倒を未然に防止することができる。
【0036】
尚、本実施形態では、転倒防止金具50を用いて棚12をデスク本体11に固定したが、デスク本体11は必ずしも棚12に固定する必要はなく、棚本体121を脚112の間に収容しただけの状態でデスク装置10を使用してもよい。
また、本実施形態では、デスク本体11に形成された金具挿通穴111Eを、転倒防止金具50の取り付け用に使用したが、この金具挿通穴111Eを、デスク本体11に電気器具を固定するために使用してもよい。具体的には、前述のように、金具挿通穴111Eは、天板111の左右両側部及び後部にそれぞれ形成されているため、棚12の配置位置によっては、転倒防止金具50の取り付け用には使用されない状態の金具挿通穴111Eが存在する。従って、図6に示すように、電気器具56の下端に設けられた固定金具51を、未使用状態の金具挿通穴111Eに挿通させ、不図示の固定ネジを用いることにより、固定金具51を天板本体111Aに固定することができる。
【0037】
次に、本実施形態に係るデスク装置10を第2の使用状態2で使用するための手順、及びその作用効果について説明する。図7は、本発明の実施形態に係るデスク装置10の第2の使用状態2を示す概略斜視図である。この第2の使用状態2は、第1の使用状態1と比較すると、棚12の配置位置がデスク本体11の後部である点、及び棚12に取り付けた転倒防止金具50の他片50b(図7には不図示)を、天板111の後部に形成された金具挿通穴111Eに挿通させる点、において異なっている。それ以外の手順、及びその作用効果については、第1の使用状態と同じであるため、図7では図1と同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0038】
次に、本実施形態に係るデスク装置10を第3の使用状態3で使用するための手順、及びその作用効果について説明する。図8は、本発明の実施形態に係るデスク装置10の第3の使用状態3を示す概略斜視図である。この第3の使用状態3は、第1の使用状態1と比較すると、棚12の配置位置はデスク本体11の側部であって、図1に示す第1の使用状態1と同じであるが、棚12の向きが第1の使用状態1から180°回転させた状態、すなわち棚本体121をデスク本体11とは逆側に向けた状態である点で第1の使用状態1とは異なっている。
【0039】
この第3の使用状態3でデスク装置10を使用する場合、使用者は、まず3枚のブックエンド板123を棚12の背面板122の裏面にそれぞれ取り付ける。すなわち、前述のように、ブックエンド板123は背面板122の裏面にも取り付け可能となっている。使用者は、背面板122に形成された最上段のネジ挿通孔124aと、上から2段目のネジ挿通孔124bとを通して、各ブックエンド板122を固定ネジ(不図示)によって背面板122の裏面にそれぞれ取り付ける。
【0040】
次に、使用者は、棚12をデスク本体11の側部に配置する。すなわち、使用者は、背面板122の裏面をデスク本体11の側に向けた状態で、棚12をデスク本体11に突き合わせる。
【0041】
このような第3の使用状態3によれば、第1の使用状態1と同様に、天板111の上のスペースを広く確保することができ、また棚12の存在によって使用者が圧迫感を感じることもない。更に、天板111の上方に配置された各ブックエンド板123を用いることにより、最小限の物品をデスク本体11の上に整理して並べることができる。また、棚本体121がデスク本体11と逆側を向いているので、棚本体121が脚112の間に収容される場合と比較すると、棚本体121の内部に物品が収容しやすく棚12の使い勝手が良い。
【0042】
尚、図8に詳細は示さないが、この第3の使用状態3でも、第1の使用状態1と同様に、転倒防止金具50を用いて、棚12とデスク本体11とを固定してもよい。
【0043】
次に、本実施形態に係るデスク装置10を構成する棚12の他の使用例について説明する。図9は、棚12の他の使用例を示す概略斜視図である。この使用例では、棚12をデスク本体11と切り離して単体で使用する。この場合、使用者は、背面板に形成された上から2段目のネジ挿通孔124bと、最下段のネジ挿通孔124cとを通して、3枚のブックエンド板123を、固定ネジ(不図示)によって背面板122の表面に固定する。
【0044】
この場合、各ブックエンド板123が、図1に示す第1の使用状態と比較して、背面板122における低い位置に取り付けられる。従って、図9に示すように、棚本体121を構成する天面板121Cの上に、本55等の最小限の物品を整理して並べることができる。
【0045】
尚、上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ、或いは動作手順等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【符号の説明】
【0046】
10…デスク装置
11…デスク本体
111…天板
111a…下面(天板111)
111E…金具挿通穴
112…脚
112a…下端(脚112)
12…棚
121…棚本体
122…背面板
124…ネジ挿通孔
123…ブックエンド板(物品支持板)
50…転倒防止金具
51…固定金具
56…電気器具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板及び天板を支持する複数本の脚を有するデスク本体と、
前記脚の間に収容可能な棚本体、該棚本体から上方へ突出して設けられ、前記デスク本体の天板より高い位置まで延びる背面板、及び前記背面板における前記デスク本体の天板より高い位置から突出して設けられ、上下方向に延びる物品支持板、を有する棚と、
を備えることを特徴とするデスク装置。
【請求項2】
前記物品支持板が、前記背面板に着脱可能に、且つ、前記背面板の表裏両面に取り付け可能に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のデスク装置。
【請求項3】
前記棚本体が、前記脚の下端から前記天板の下面までの高さと略等しい高さを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のデスク装置。
【請求項4】
前記背面板が、前記物品支持板の取り付け用と、前記棚を前記デスク本体に固定するための転倒防止金具の取り付け用とに兼用されるネジ挿通孔を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のデスク装置。
【請求項5】
前記天板が、前記棚を前記デスク本体に固定するための転倒防止金具の取り付け用と、電気器具を固定するための固定金具の取り付け用とに兼用される金具挿通穴を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のデスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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