説明

デバイスの防水試験方法及び防水試験装置

【課題】デバイスの防水試験を確実に行うことができるデバイスの防水試験方法及びデバイスの防水試験装置を提供する。
【解決手段】デバイスの防水試験方法は、封止部材に加圧治具を当接させて、封止部材の前面側を該加圧治具で覆う加圧治具設置工程S02と、加圧治具をデバイス本体側に押圧するとともに、加圧治具とデバイス本体との間に正圧気体を流入させる正圧工程S03と、デバイス本体と加圧治具との間を負圧吸引する負圧工程とS04、負圧吸引した状態で、加圧治具とデバイス本体との間の圧力を測定する第二圧力測定工程S06とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイスの防水試験方法及び防水試験装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、マイク等の電気音響部品が搭載されたデバイスは、特定の用途によっては防水性能を要求されることがある。このようなデバイスにおいては、製造段階で防水性能を満たしているか否かの試験をする必要がある。
【0003】
ここで、防水性能を有するデバイスとして、筐体と、該筐体の表面側に貼着された防水膜と、筐体の側面に設けられた通気試験孔とを備えるものが知られている(下記特許文献1参照)。
このように構成されたデバイスの防水性能を確認する試験の一例とし、以下の方法が挙げられている。防水膜側から筐体内部に向かって空気を流入させて、デバイス内部の空気の通り難さ、即ち所定の圧力の空気を防水膜から流入させて、通気試験孔から流出する時間を測定することにより判定するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−44344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の試験方法では、筐体自体が密閉構造である場合には適切に試験をすることができる。しかしながら、非密閉構造の場合には、空気が通気試験孔から流出するのみならず、筐体の内方から外方に向かって自由に流出するため、防水膜の貼着箇所における防水性能を確認することができないという問題点があった。
【0006】
また、特許文献1に記載の試験方法においては、デバイスが通気試験孔を有することが前提となっているため、通気試験孔を有さないデバイスでは試験をすることができないという問題点もあった。
【0007】
一方、デバイスを実際に水中に浸して防水試験をする方法もあるが、全数検査するのは非現実的である。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、デバイスの防水試験を確実に行うことができるデバイスの防水試験方法及びデバイスの防水試験装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係るデバイスの防水試験方法は、デバイス本体の前面側の周縁部に封止部材が配置されたデバイスの防水試験方法であって、前記封止部材に加圧治具を当接させて、前記封止部材の前面側を該加圧治具で覆う加圧治具設置工程と、前記加圧治具を前記デバイス本体側に押圧するとともに、該加圧治具と前記デバイス本体との間に正圧気体を流入させる正圧工程と、前記デバイス本体と前記加圧治具との間を負圧吸引する負圧工程と、前記負圧吸引した状態で、前記加圧治具と前記デバイス本体との間の圧力を測定する圧力測定工程とを備えることを特徴とする。
【0010】
このようなデバイスの防水試験方法では、封止部材の前面側から加圧治具で押圧するとともに、加圧治具側からデバイス本体通側に向かって正圧気体を流入させることにより、確実にデバイスと加圧治具とで囲まれた包囲空間を密閉状態とすることができる。そして、負圧吸引した状態で押圧を解除し、封止部材とデバイス本体との固定部分の防水性能が確保されていれば、包囲空間の圧力変化が一定範囲内であることが圧力測定で分かる。一方、該防水性能が確保されていなければ、包囲空間の圧力が大きく減少することが圧力測定で分かる。したがって、封止部材とデバイス本体との固定部分の防水試験を確実に行うことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るデバイスの防水試験方法及びデバイスの防水試験装置によれば、デバイスの防水試験を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第一実施形態に係るデバイスの防水試験装置にデバイスを配設した試験方法において、正圧工程の状態を示す断面図である。
【図2】図1のA部拡大断面図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係るデバイスの防水試験装置にデバイスを配設した試験方法において、負圧工程の状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係るデバイスの防水試験装置を用いた試験方法のフローチャートである。
【図5】本発明の第二実施形態に係るデバイスの防水試験装置を用いた試験方法における正圧工程の場合の断面図である。
【図6】本発明の第三実施形態に係るデバイスの防水試験装置を用いた試験方法における正圧工程の場合の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態のデバイスの防水試験装置及び該防水試験装置を用いた防水試験方法について、図面を参照して説明する。
まず、試験対象となるデバイスについて説明する。
図1に示すように、デバイス1は、デバイス本体11と、該デバイス本体11の前面111側に配置された通気シート固定部21と、該通気シート固定部21の前面側の周縁部に設けられた封止部材127とを備える。
【0014】
デバイス本体11は、本実施形態ではマイクロフォンであり、例えばダイナミックマイクロフォンが挙げられる。デバイス本体11は、図示しない振動板(ダイヤフラム)と、該振動板に固定されたコイルとを備えて構成され、音波を受けると振動板が振動し、磁界内でコイルが動くことにより機械的運動を電気信号に変換するものである。
また、デバイス本体11は、断面視して略矩形に形成され、内部に前面111側と背面112側とを連通する図示しない空間を有し、非密閉型で構成されている。
図1及び図2に示すように、通気シート固定部21は、デバイス本体11の前面111側の周縁部に接着された第一Wテープ121と、該第一Wテープ121に接着された第一ポリエチレン樹脂部122と、該第一ポリエチレン樹脂部122に接着された第二Wテープ123と、該第二Wテープ123に接着された通気シート124と、該通気シート124に接着された第三Wテープ125と、該第三Wテープ125に接着された第二ポリエチレン樹脂部126とを備える。
第一Wテープ121、第二Wテープ123及び第三Wテープ125は環状部材であるとともに、表裏面に図示しない接着部材が設けられ、表裏面ともに接着可能な構造の両面テープ又は両面接着テープである。よって、第一Wテープ121は、表面では第一ポリエチレン樹脂部122と、裏面ではデバイス本体11と接着している。第二Wテープ123は、表面では通気シート124と、裏面では第一ポリエチレン樹脂部122と接着している。第三Wテープ125は、表面では第二ポリエチレン樹脂部126と、裏面では通気シート124と接着している。
通気シート124は、例えば、図示しない微小な通気孔が複数設けられた通気性を有するシートである。
第一ポリエチレン樹脂部122及び第二ポリエチレン樹脂部126は、ポリエチレン樹脂を成分とする環状の部材である。なお、該第一ポリエチレン樹脂部122及び第二ポリエチレン樹脂部126は、樹脂に限られず、略環状に形成されていればよい。
封止部材127は、環状部材であり、ゴム等の密閉部材で構成され、後述する加圧治具51と密閉状態で当接可能となっている。
【0015】
次に、デバイス1の防水試験装置2について説明する。
図1に示すように、前面131に凹所133を有するとともに、該凹所133にデバイス本体11を配設させる密閉治具31と、凹所133の側面とデバイス本体11の側面113との間に介層された密閉リング41と、通気シート固定部21の周縁部と当接させる加圧治具51と、該加圧治具51をデバイス1側に押圧する押圧機構61と、加圧治具51と通気シート124との間に正圧気体を流入し又は負圧吸引する圧力調整機構71とを備える。
【0016】
密閉治具31は、前面131から背面132に向かって形成された凹所133を有している。
凹所133は、密閉治具31の前面131から背面132に向かい形成され断面視して凹形状の第一凹部134と、該第一凹部134における背面側に連続するとともに該第一凹部134よりも小さい横方向の幅で形成された凹部連通部137と、該凹部連通部137における背面側に連続するとともに該凹部連通部137よりも大きい横方向の幅で形成された第二凹部138とを備える。
第一凹部134は、環状に形成された第一底部135と、該第一底部135の外周部から密閉治具31の前面131側に向かって形成された第一側壁部136とを備える。
第一底部135は、環状に形成されるとともに、デバイス本体11の背面112の周縁部を載置可能となっている。
第一側壁部136は、デバイス本体11の側面113に対向して形成されている。
凹部連通部137は、第一底部135の内周部から密閉治具31の背面132に向かって形成されている。
第二凹部138は、凹部連通部137の背面側と連続して形成され、該凹部連通部137よりも大きい横方向の幅で形成されている。
【0017】
密閉リング41は、環状に形成されるとともに、デバイス本体11の側面113と第一凹部134の第一側壁部136との間に介装されている。
【0018】
加圧治具51は、カップ状部材であり、該カップ形状の先端である環状の先端部151をデバイス1側に向けるとともに、該カップ形状の底部152を上方に向けて配設され、加圧治具51の内部にはカップ空間153が形成されている。また、加圧治具51の底部152には、上方に延在し、カップ空間153と連通する圧力管部154が設けられている。
【0019】
押圧機構61は、加圧治具51の底部152に設けられ、図示しない制御部の指令に基づき、加圧治具51に対して力を作用し、該加圧治具51をデバイス1側に押圧する。
【0020】
圧力調整機構71は、圧力管部154における加圧治具51との接続部と反対側に設けられ、図示しない制御部からの指令に基づき、カップ空間153内部を正圧又は負圧にする。言い換えれば、図1に示すように、制御部からの正圧の指令に基づき、カップ空間153から通気シート124に向かって正圧気体を流入させる。また、図3に示すように、制御部からの負圧の指令に基づき、デバイス本体11を通気シート124側に負圧吸引する。
【0021】
次に、上記デバイス1の防水試験装置2を用いた防水試験方法について説明する。
図4に示すように、デバイス1の防水試験方法は、密閉工程S01と、加圧治具設置工程S02と、正圧工程S03と、第一圧力測定工程S04と、負圧工程S05と、第二圧力測定工程S06とを備える。
【0022】
まず、密閉工程S01では、デバイス本体11の背面112から側面113にわたるデバイス背面領域139を密閉状態とする。
すなわち、図1に示すように、デバイス本体11の背面112の周縁部が密閉治具31の第一底部135に当接するように、デバイス1を密閉治具31の第一凹部134に配設する。そして、デバイス1の側面113と第一側壁部136との間には、密閉リング41を配設する。これにより、デバイス本体11、密閉治具31及び密閉リング41に囲まれたデバイス背面領域139は、密閉状態となる。
【0023】
次に、加圧治具設置工程S02では、加圧治具51をデバイス1の前面111側に設置する。
すなわち、封止部材127(図2参照)の表面に加圧治具51の先端部151を当接させるとともに、圧力管部154を上方に向けて配設する。これにより、通気シート124の前面側は、加圧治具51で覆われる。
【0024】
次に、正圧工程S03では、押圧機構61で加圧治具51をデバイス本体11側に押圧するとともに、該加圧治具51と通気シート124との間に正圧気体を流入させる。
すなわち、押圧機構61により、加圧治具51に力を作用し、該加圧治具51をデバイス本体11側に押圧する。一方、圧力調整機構71により、圧力管部154からカップ空間153内部を通って、通気シート124に向かって正圧気体を流入させる。このとき、押圧機構61により、加圧治具51がデバイス1から離れないように押圧を継続する。
【0025】
次に、第一圧力測定工程S04では、カップ空間153の圧力を測定する。すなわち、該圧力が所定の圧力に達しているかを判別する。
【0026】
次に、負圧工程S05では、デバイス本体11を通気シート124側に負圧吸引し、押圧を解除する。
すなわち、第一圧力測定工程S04で測定した圧力が所定の圧力に達している場合は、正圧気体の流入を停止する。そして、図3に示すように、デバイス本体11を通気シート124側に引っ張るように、圧力管部154から負圧吸引する。
【0027】
次に、第二圧力測定工程S06では、負圧吸引した状態で、加圧治具51とデバイス1との間の圧力を測定する。
すなわち、圧力調整機構71により負圧吸引した状態で、カップ空間153の圧力を測定する。
【0028】
このように構成されたデバイス1の防水試験装置2では、デバイス本体11の側面113及び背面112を密閉治具31及び密閉リング41で包囲することにより、デバイス背面領域139を確実に密閉状態とすることができる。
また、正圧工程S03で加圧を停止した後も、デバイス本体11、密閉治具31及び密閉リング41が加圧停止時の状態を維持していれば、デバイス背面領域139が確実に密閉状態にあることが分かる。ここで、通気シート固定部21は、加圧治具51の周縁部である先端部151より押圧されており、該通気シート固定部21の防水性能の有無に関わらず該通気シート固定部21から空気が漏れることはないため、この段階では通気シート固定部21とデバイス本体11との固定箇所の防水性能の有無は確認できない。
そして、負圧工程S05において、押圧を解除し、デバイス本体11を通気シート124側に負圧吸引するため、第二圧力測定工程S06により、カップ空間153の圧力変化が一定範囲ならば、該通気シート固定部21とデバイス本体11との固定箇所に所定の防水性能があることを確認することができる。一方、カップ空間153の圧力変化が一定範囲外ならば、通気シート固定部21とデバイス本体11との固定箇所に所定の防水性能がないことを確認することができる。
【0029】
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係るデバイス1Xの防水試験装置2X及び該防水試験装置2Xを用いた防水試験方法について、図5を参照して説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0030】
第一実施形態では、デバイス1は、非密閉型のデバイス本体11と、該デバイス本体11の前面111側に配置された通気シート固定部21と備える。一方、本実施形態では、図5に示すように、デバイス1Xは、密閉型のデバイス本体11Xを備え、通気シート固定部21を備えない。また、封止部材127は、デバイス本体11Xの周縁部に固定されている。
また、第一実施形態に係るデバイス1の防水試験装置2は、密閉治具31、密閉リング41及び押圧機構61を備える。一方、本実施形態では、デバイス1Xの防水試験装置2Xは、密閉治具31、密閉リング41及び押圧機構61を備えない。
また、第一実施形態に係るデバイス1の防水試験方法は密閉工程S01を備えるのに対して、本実施形態では密閉工程S01は備えない。
【0031】
このように構成されたデバイス1Xの防水試験装置2X及び該防水試験装置2Xを用いた防水試験方法においては、デバイス本体11Xが密閉型で構成されているため、密閉治具31を用いなくてもデバイス本体11X自体が密閉状態となっている。よって、この状態で、正圧工程S03及び負圧工程S05を実施することにより、封止部材127とデバイス本体11Xとの固定部分の防水試験を確実に行うことができる。
【0032】
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態に係るデバイス1Yの防水試験装置2Y及び該防水試験装置2Yを用いた防水試験方法について、図6を参照して説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0033】
第一実施形態では、デバイス1は、非密閉型のデバイス本体11を備えるのに対して、本実施形態では、図6に示すように、デバイス1Yは、密閉型のデバイス本体11Yを備える。
また、第一実施形態に係るデバイス1の防水試験装置2は、密閉治具31、密閉リング41及び押圧機構61を備える。一方、本実施形態では、密閉治具31、密閉リング41及び押圧機構61を備えない。
また、第一実施形態に係るデバイス1の防水試験方法は密閉工程S01を備えるのに対して、本実施形態では密閉工程S01は備えない。
【0034】
このように構成されたデバイス1Yの防水試験装置2Y及び該防水試験装置2Yを用いた防水試験方法においては、デバイス本体11Yが密閉型で構成されているため、密閉治具31を用いなくてもデバイス本体11Y自体が密閉状態となっている。よって、この状態で、正圧工程S03及び負圧工程S05を実施することにより、通気シート固定部21とデバイス本体11Xとの固定部分の防水試験を確実に行うことができる。
【0035】
なお、上記の実施形態では、デバイス1、1X、1Yとしてマイクロフォンを例に挙げているが、マイクロフォンに限られず、スピーカー等の電気部品においても適用可能である。
【0036】
また、デバイス本体11、11Yと第一ポリエチレン樹脂部122との接着、第一ポリエチレン樹脂部122と通気シート124との接着及び通気シート124と第二ポリエチレン樹脂部126との接着において、本実施形態ではWテープを使用しているが、Wテープに限られず、確実に接着可能な部材であれば、例えば接着剤等適宜選択可能である。
【0037】
また、凹所133は、上述のような構成に限られず、デバイス本体11を載置する第一底部135と、デバイス本体11の背面112から内方に向かって形成された空間部とを有する構成であれば、構成は適宜選択可能である。
【0038】
また、負圧工程S05において、作用する押圧力が適切な範囲内であれば、押圧を解除しなくてもよい。
【0039】
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【符号の説明】
【0040】
1、1X、1Y…デバイス
2、2X、2Y…デバイスの防水試験装置2
11、11X、11Y…デバイス本体
31…密閉治具
41…密閉リング
51…加圧治具
61…押圧機構
71…圧力調整機構
113…側壁
111…前面(デバイス本体)
112…背面(デバイス本体)
113…側面(デバイス本体)
122…第一ポリエチレン樹脂部
124…通気シート
126…第二ポリエチレン樹脂部
133…凹所
151…周縁部(先端部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス本体の前面側の周縁部に封止部材が配置されたデバイスの防水試験方法であって、
前記封止部材に加圧治具を当接させて、前記封止部材の前面側を該加圧治具で覆う加圧治具設置工程と、
前記加圧治具を前記デバイス本体側に押圧するとともに、該加圧治具と前記デバイス本体との間に正圧気体を流入させる正圧工程と、
前記デバイス本体と前記加圧治具との間を負圧吸引する負圧工程と、
前記負圧吸引した状態で、前記加圧治具と前記デバイス本体との間の圧力を測定する圧力測定工程とを備えることを特徴とするデバイスの防水試験方法。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスの防水試験方法において、
前記デバイス本体の前面側に通気シートが配置され、該通気シートの周縁部が前記デバイス本体に貼着され、
前記通気シートの前面側に前記封止部材が設けられていることを特徴とするデバイスの防水試験方法。
【請求項3】
請求項2に記載のデバイスの防水試験方法において、
前記デバイス本体は、前面側と背面側とを連通する空間を有する非密閉型であり、
前記デバイス本体の背面から側面にわたる領域を密閉する密閉工程を備えることを特徴とするデバイスの防水試験方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のデバイスの防水試験方法において、
前記通気シートと前記デバイス本体との前記貼着は、前記デバイス本体の周縁部に環状の第一ポリエチレン樹脂部を接着し、該第一ポリエチレンシートの前面に前記通気シートを接着し、前記通気シートの周縁部に環状の第二ポリエチレン樹脂部を接着することを特徴とするデバイスの防水試験方法。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のデバイスの防水試験方法に用いる防水試験装置であって、
前記デバイス本体を、その背面側を内方に向けて配置する凹所を有する密閉治具と、
前記凹所の側面と前記デバイス本体の側面との間に介装された密閉リングと、
カップ状であるとともに、該カップ状の先端部を前記通気シートの周縁部に当接させるとともに、該カップ状内部にカップ空間を形成した加圧治具と、
該加圧治具を前記デバイス本体側に押圧する押圧機構と、
該加圧治具と前記デバイス本体との間に正圧気体を流入し又は前記デバイス本体と前記加圧治具との間を負圧吸引する圧力調整機構とを備えることを特徴とするデバイスの防水試験装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−40839(P2013−40839A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177534(P2011−177534)
【出願日】平成23年8月15日(2011.8.15)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】