説明

デバイス制御システム、デバイス制御装置、デバイス、デバイス制御プログラム、端末装置およびデバイスドライバプログラム

【課題】デバイスにおける特定の動作を適切かつ容易に制限することが可能なデバイス制御システム、デバイス制御装置を提供する。
【解決手段】プリンタ制御システム11において、プリンタ31が有する時間帯判定部65は、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯である場合には、カラー印刷ジョブをデバイス部61に供給しないことによって、モノクロ印刷等よりも時間やコストを要するカラー印刷を制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイス制御システム、デバイス制御装置、デバイス、デバイス制御プログラム、端末装置およびデバイスドライバプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタ等のデバイス(周辺機器)には、コストや時間を要する特定の動作を必要に応じて制限することが可能な機能が求められている。例えば、カラー印刷が可能なプリンタにおいては、カラー印刷が白黒印刷等と比べてコストと時間を要することから、カラー印刷を必要に応じて制限したいという要望がある。
【0003】
特許文献1ないし3には、カラー印刷を制限するため、ユーザがコントロールカードの挿入、ボタンの操作やパスワードの入力などの所定の操作を行うことによってカラー印刷が可能となる技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−136351号公報
【特許文献2】特開平10−301353号公報
【特許文献3】特開平08−111783号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の技術では、カラー印刷を行う度に所定の操作が必要となることから、ユーザにとって非常に煩雑である。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、デバイスにおける特定の動作を適切かつ容易に制限することが可能なデバイス制御システム、デバイス制御装置、デバイス、デバイス制御プログラム、端末装置およびデバイスドライバプログラムを提供することをその目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のデバイス制御システムは、端末装置と、前記端末装置から受信したジョブを実行するデバイスと、前記デバイスが所定の時間帯に特定のジョブを実行することを制限する時間帯判定手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明のデバイス制御システムは、前記時間帯判定手段により実行が制限された前記特定のジョブを、実行が許容される時間帯まで蓄積するジョブ蓄積手段を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明のデバイス制御システムにおいて、前記ジョブ蓄積手段は、蓄積している前記特定のジョブを所定のタイミングで消去することを特徴とする。
【0009】
また、本発明のデバイス制御システムにおいて、前記端末装置は、前記時間帯判定手段を含み、前記所定の時間帯に前記特定のジョブを前記デバイスへ送信しないことを特徴とする。
【0010】
また、本発明のデバイス制御システムにおいて、前記端末装置は、前記所定の時間帯であっても前記特定のジョブを強制的に実行させる場合に、前記特定のジョブに強制実行命令を付加して前記デバイスへ送信し、前記デバイスは、受信した前記特定のジョブに前記強制実行命令が付加されている場合に、前記所定の時間帯であっても前記特定のジョブを実行することを特徴とする。
【0011】
また、本発明のデバイス制御システムにおいて、前記デバイスは、前記特定のジョブの実行を許可する信号が入力された場合に、前記特定のジョブを実行することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のデバイス制御システムは、前記デバイスにおけるジョブの受信頻度を時間帯毎に集計するジョブ集計手段を備えることを特徴とする。
【0013】
次に、本発明のデバイス制御装置は、デバイスが所定の時間帯に特定のジョブを実行することを制限する時間帯判定手段を備えることを特徴とする。
【0014】
次に、本発明のデバイスは、端末装置から受信したジョブを実行するデバイス部と、前記デバイス部が所定の時間帯に特定のジョブを実行することを制限する時間帯判定手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
次に、本発明のデバイス制御プログラムは、コンピュータを、デバイスが所定の時間帯に特定のジョブを実行することを制限する時間帯判定手段として機能させることを特徴とする。
【0016】
次に、本発明の端末装置は、所定の時間帯に特定のジョブをデバイスへ送信しない時間帯判定手段を備えることを特徴とする。
【0017】
次に、本発明のデバイスドライバプログラムは、コンピュータを、所定の時間帯に特定のジョブをデバイスへ送信しない時間帯判定手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
上記本発明によれば、デバイスが特定のジョブを実行することを適切かつ容易に制限することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、それぞれの実施形態において重複する構成が存在する場合には、同じ符号を付すことで詳細な説明を省略する。
【0020】
以下の説明では、デバイス制御システムの例として、パーソナルコンピュータ(PC)から受信した印刷ジョブをプリンタが実行するプリンタ制御システムを挙げている。デバイス制御システムに適用されるデバイス(周辺機器)としては、プリンタに限られるものではなく、スキャナなどの他のデバイスであっても良い。特に、ネットワークを介して複数の端末装置からジョブを受信可能なネットワークデバイスが好適である。また、端末装置としては、デバイスに実行させるジョブを送信可能な装置であれば、特にPCには限定されない。
【0021】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るプリンタ制御システム11の構成を表すブロック図である。プリンタ制御システム11は、PC21がネットワークを介してプリンタ31に接続されている。この図では、1台のPC21のみを図示しているが、実際には、同様の構成を有する複数台のPC等がネットワークを介してプリンタ31に接続される。
【0022】
PC21は、CPUを主体とするコンピュータとして構成され、このCPUによってアプリケーション51およびプリンタドライバ52がソフトウェアモジュールとして動作する。プリンタドライバ52は、アプリケーション51が生成した文書データに基づいて、この文書データをプリンタ31に印刷させるための印刷ジョブを生成し、この印刷ジョブをインターフェース53からプリンタ31に対して送信する。
【0023】
このプリンタドライバ52は、文書データがカラーで構成されている場合(白黒以外の色を含む場合)に、プリンタ31にこの文書データをカラー印刷することを要求する印刷ジョブ(カラー印刷ジョブ)を生成する。
【0024】
プリンタ31は、PC21から受信した印刷ジョブを実行するデバイス部61を有している。このデバイス部61は、カラー印刷が可能な構成とされている。また、プリンタ31は、CPUを主体とするコンピュータを有しており、このCPUによって、デバイス部61における印刷ジョブの実行が制御され、また、時間帯判定部65、カレンダー部66およびジョブ蓄積部67がソフトウェアモジュールとして動作する。これらの動作は、プリンタ制御プログラム(デバイス制御プログラム)に従って行われる。
【0025】
図2は、プリンタ31の動作(プリンタ制御プログラムに従った動作)を表すフローチャートである。
【0026】
まず、時間帯判定部65は、PC21からインターフェース63を介してカラー印刷ジョブを受信すると(S11)、カラー印刷を禁止する時間帯(もしくはカラー印刷を許可する時間帯)が設定されているカレンダー部66との連携により、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯であるか否かを判断する(S12)。
【0027】
そして、現在の時刻がカラー印刷を許可している時間帯である場合には(S12:YES)、時間帯判定部65はカラー印刷ジョブをデバイス部61へ出力し、デバイス部61はカラー印刷ジョブを実行する(S13)。
【0028】
他方、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯である場合には(S12:NO)、時間帯判定部65はカラー印刷ジョブをジョブ蓄積部67へ出力し、ジョブ蓄積部67はカラー印刷ジョブをメモリ68に蓄積する(S14)。ここで、時間帯判定部65は、カラー印刷ジョブが蓄積されたことをPC21へ通知するようにしても良い。
【0029】
また、ジョブ蓄積部67は、メモリ68にカラー印刷ジョブを蓄積した状態で、蓄積限度時間を超過するまで(S15:NO)、時間帯判定部65に現在の時刻がカラー印刷を許可している時間帯となったか否かを定期的に判断させる(S12)。
【0030】
そして、現在の時刻がカラー印刷を許可している時間帯となった場合には(S12:YES)、時間帯判定部65は、ジョブ蓄積部67によってメモリ68に蓄積されているカラー印刷ジョブをデバイス部61へ出力し、デバイス部61はカラー印刷ジョブを実行する(S13)。
【0031】
他方、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯のままである場合には(S12:NO)、ジョブ蓄積部67は、カラー印刷ジョブをメモリ68に蓄積したままにする。(S14)。
【0032】
また、ジョブ蓄積部67は、メモリ68にカラー印刷ジョブを蓄積した状態で、蓄積限度時間を超過した場合(S15:YES)、蓄積しているカラー印刷ジョブをメモリ68から消去する(S16)。ここで、カラー印刷ジョブを消去するタイミングは、所定の蓄積限度時間を超過した場合としているが、これに限らず、例えば、メモリ68に蓄積されたカラー印刷ジョブが所定の容量を超過した場合などとすることもできる。また、ジョブ蓄積部67は、カラー印刷ジョブが消去されたことをPC21へ通知するようにしても良い。
【0033】
以上のように、時間帯判定部65は、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯である場合に、カラー印刷ジョブをデバイス部61に供給しないことによって、モノクロ印刷等よりも時間やコストを要するカラー印刷を制限している。これにより、例えば、一日の中でユーザが集中する時間帯などをカラー印刷を禁止する時間帯とすることによって、混雑の緩和やコストの削減などが期待できる。
【0034】
また、ジョブ蓄積部67がカラー印刷ジョブを蓄積することによって、カラー印刷を許可している時間帯になるまでカラー印刷ジョブを待機させることができる。これにより、例えば、カラー印刷を混雑の少ない時間帯に回すことができるので、混雑の緩和が期待できる。
【0035】
また、ジョブ蓄積部67が蓄積しているカラー印刷ジョブを所定のタイミングで消去することによって、ユーザが代替の印刷を行うなどして不必要となったカラー印刷ジョブを長らく蓄積したままにしておくことがない。
【0036】
次に、カレンダー部66について説明する。カレンダー部66には、カラー印刷を禁止する時間帯(もしくはカラー印刷を許可する時間帯)が予め設定される。カラー印刷を禁止する時間帯の設定は、プリンタ31の操作パネル(図示せず)におけるユーザの操作によって行うようにしても良いし、ネットワークを介して接続された端末装置におけるユーザの操作によって行うようにしても良い。
【0037】
また、カラー印刷を禁止する時間帯の設定は、例えば、カラー印刷を禁止する時間帯の開始日時と終了日時を設定することにより行うことができる。また、カラー印刷を禁止する時間帯の開始時刻と終了時刻を設定するとともに、これを繰返す日を設定することにより行うこともできる。繰返す日の設定には、例えば、毎日や平日(月〜金)、週末(土・日)、所定の曜日、所定の日付といったバリエーションがある。また、カラー印刷を禁止する時間帯を一日単位で設定することもできる。
【0038】
なお、以上に説明したプリンタ制御システム11では、時間帯判定部65、カレンダー部66、ジョブ蓄積部67およびメモリ68の構成がプリンタ31に含まれているが、これに限らず、図3に示すプリンタ制御システム12のように、これらの構成を有するプリンタ制御装置(デバイス制御装置)41がプリンタ32とは別に設けられていても良い。このプリンタ制御システム12において、プリンタ制御装置41は、現在の時刻がカラー印刷を許可している時間帯である場合に、PC21から受信したカラー印刷ジョブをプリンタ32へ送信する。
【0039】
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態に係るプリンタ制御システム13の構成を表すブロック図である。このプリンタ制御システム13において、PC22は、時間帯判定部55およびカレンダー部56を備える。これらは、プリンタ33の時間帯判定部65およびカレンダー部66と同様の構成である。また、PC22のカレンダー部56の内容は、プリンタ33のカレンダー部66の内容と同期している。
【0040】
ここで、PC22に含まれるプリンタドライバ(ドライバ本体)52、時間帯判定部55およびカレンダー部56の動作は、プリンタドライバプログラム(デバイスドライバプログラム)に従って行われる。
【0041】
図5は、PC22の動作(プリンタドライバプログラムに従った動作)およびプリンタ33の動作(プリンタ制御プログラムに従った動作)を表すフローチャートである。
【0042】
まず、PC22において、プリンタドライバ52が、アプリケーション51が生成した文書データに基づいてカラー印刷ジョブを生成すると(S21)、時間帯判定部55は、カレンダー部56との連携により、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯であるか否かを判断する(S22)。
【0043】
そして、現在の時刻がカラー印刷を許可している時間帯である場合には(S22:YES)、プリンタドライバ52は、カラー印刷ジョブをプリンタ33に対して送信する(S23)。
【0044】
他方、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯である場合には(S22:NO)、プリンタドライバ52は、選択画面を表示部(図示せず)に表示する等して、カラー印刷ジョブを強制的に実行させるか否かの選択をユーザに促す(S24)。そして、ユーザが操作部(図示せず)を操作することによって、カラー印刷ジョブを強制的に実行させる選択を行った場合には(S24:YES)、プリンタドライバ52は、カラー印刷ジョブに強制実行命令を付加した上で(S25)、プリンタ33に対して送信する(S23)。他方、ユーザが操作部(図示せず)を操作することによって、カラー印刷ジョブを強制的に実行させない選択を行った場合には(S24:NO)、カラー印刷ジョブを終了する。
【0045】
次に、プリンタ33において、時間帯判定部65は、PC21からインターフェース63を介してカラー印刷ジョブを受信すると(S11)、カレンダー部66との連携により、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯であるか否かを判断するとともに、受信したカラー印刷ジョブに強制実行命令が付加されているか否かを判断する(S17)。
【0046】
そして、現在の時刻がカラー印刷を許可している時間帯である場合、または、受信したカラー印刷ジョブに強制実行命令が付加されている場合には(S17:YES)、時間帯判定部65はカラー印刷ジョブをデバイス部61へ出力し、デバイス部61はカラー印刷ジョブを実行する(S13)。
【0047】
他方、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯である場合、かつ、受信したカラー印刷ジョブに強制実行命令が付加されていない場合には(S17:NO)、時間帯判定部65はカラー印刷ジョブをジョブ蓄積部67へ出力し、ジョブ蓄積部67はカラー印刷ジョブをメモリ68に蓄積する等の処理を行う(S14〜S16)。
【0048】
以上のように、PC22は、時間帯判定部55を有することによって、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯である場合に、カラー印刷ジョブをプリンタ33に送信しないことから、プリンタ33の処理負荷を軽減することができる。これは、プリンタ33の利用が集中する場合などに有効である。
【0049】
また、カラー印刷ジョブを強制的に実行させる場合に、PC22がカラー印刷ジョブに強制実行命令を付加してプリンタ33へ送信し、プリンタ33が現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯である場合であってもカラー印刷ジョブを実行することによって、どうしてもカラー印刷を必要とするユーザに対応することができる。
【0050】
また、PC22において、時間帯判定部65が現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯であるか否か判断した上で、プリンタドライバ52がカラー印刷ジョブに強制実行命令を付加して送信することによって、現在の時刻がカラー印刷を許可している時間帯である場合には、カラー印刷ジョブに強制実行命令を付加させることがないことから、プリンタ33へ送信するデータ量を軽減できる。
【0051】
また、PC22のカレンダー部56の内容とプリンタ33のカレンダー部66の内容とが同期していることによって、どちらにおいても、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯であるか否かを判断させることができる。また、プリンタ33がカレンダー部66を有することによって、ネットワークを介して接続された複数台のPC等に対して、カレンダー部66の内容を反映させることができる。
【0052】
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態に係るプリンタ制御システム14の構成を表すブロック図である。このプリンタ制御システム14において、プリンタ34は、時間帯判定部65と入力判定部64を含む判定部69を有している。
【0053】
この判定部69では、時間帯判定部65が、カレンダー部66との連携によって現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯であるか否かを判断し、入力判定部64が、プリンタ34の操作パネル(図示せず)におけるユーザの操作(例えば、ボタンの押下)により、カラー印刷ジョブの実行を許可する信号が入力されたか否かを判断する。このような判定部69の動作は、プリンタ制御プログラムに従って行われる。
【0054】
図7は、プリンタ34の動作(プリンタ制御プログラムに従った動作)を表すフローチャートである。
【0055】
まず、プリンタ34において、判定部69は、PC21からインターフェース63を介してカラー印刷ジョブを受信すると(S11)、判定部69の入力判定部64が、ユーザの操作によりカラー印刷ジョブの実行を許可する信号が入力されたか否かを判断する(S18)。
【0056】
そして、許可する信号が入力された場合(S18:YES)、判定部69はカラー印刷ジョブをデバイス部61へ出力し、デバイス部61はカラー印刷ジョブを実行する(S13)。
【0057】
他方、許可する信号が入力されなかった場合(S18:NO)、判定部69の時間帯判定部65が、カレンダー部66との連携により現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯であるか否かを判断するとともに、受信したカラー印刷ジョブに強制実行命令が付加されているか否かを判断する(S17)。
【0058】
そして、現在の時刻がカラー印刷を許可している時間帯である場合、または、受信したカラー印刷ジョブに強制実行命令が付加されている場合には(S17:YES)、判定部69はカラー印刷ジョブをデバイス部61へ出力し、デバイス部61はカラー印刷ジョブを実行する(S13)。
【0059】
他方、現在の時刻がカラー印刷を禁止している時間帯である場合、かつ、受信したカラー印刷ジョブに強制実行命令が付加されていない場合には(S17:NO)、判定部69はカラー印刷ジョブをジョブ蓄積部67へ出力し、ジョブ蓄積部67はカラー印刷ジョブをメモリ68に蓄積する等の処理を行う(S14〜S16)。
【0060】
なお、以上の説明では、プリンタ34の操作パネル(図示せず)におけるユーザの操作(例えば、ボタンの押下)により、カラー印刷ジョブの実行を許可する信号が入力される例について述べたが、これに限らず、例えば、カードリーダ(図示せず)にコントロールカードが挿入された場合や、操作パネル(図示せず)からパスワードが入力された場合、端末装置からネットワーク経由でパスワードが入力された場合などの所定の操作をユーザが行うことにより、カラー印刷ジョブの実行を許可する信号が入力されるようにしても良い。
【0061】
以上のように、所定の操作に基づくカラー印刷ジョブの実行を許可する信号が入力されたか否かを判断することにより、カラー印刷の制限をより適切に行うことができる。
【0062】
なお、本発明は、上述の形式に限定されない。
【0063】
例えば、プリンタ31〜34には、印刷ジョブの受信頻度を集計するジョブ集計部を設けても良い。このジョブ集計部により、全ての印刷ジョブの時間帯毎の受信頻度や、カラー印刷ジョブの時間帯毎の受信頻度を集計することで、ユーザが、その集計結果に基づいてカラー印刷を禁止する時間帯を適切に判断することができる。または、所定の閾値を定めておき、受信頻度が閾値を超えた時間帯を、カレンダー部66におけるカラー印刷を禁止する時間帯に自動的に設定するようにしても良い。
【0064】
また、ジョブ集計部が集計を行う時間帯の設定を、上述したようなカレンダー部66におけるカラー印刷を禁止する時間帯の設定と同様にして行うことができる。例えば、集計を行う時間帯の開始日時と終了日時を設定することにより行うことができる。また、集計を行う時間帯の開始時刻と終了時刻を設定するとともに、これを繰返す日を設定することにより行うこともできる。繰返す日の設定には、例えば、毎日や平日(月〜金)、週末(土・日)、所定の曜日、所定の日付といったバリエーションがある。また、集計を行う時間帯を一日単位で設定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】第1実施形態に係るプリンタ制御システムの構成を表すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係るプリンタ制御プログラムの動作を表すフローチャートである。
【図3】第1実施形態に係るプリンタ制御システムの変形例の構成を表すブロック図である。
【図4】第2実施形態に係るプリンタ制御システムの構成を表すブロック図である。
【図5】第2実施形態に係るプリンタドライバプログラムおよびプリンタ制御プログラムの動作を表すフローチャートである。
【図6】第3実施形態に係るプリンタ制御システムの構成を表すブロック図である。
【図7】第3実施形態に係るプリンタ制御プログラムの動作を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0066】
11〜14 プリンタ制御システム(デバイス制御システム)、21〜22 PC(端末装置)、31〜34 プリンタ(デバイス)、41 プリンタ制御装置(デバイス制御装置)、51 アプリケーション、52 プリンタドライバ(デバイスドライバ)、53 インターフェース、55 時間帯判定部、56 カレンダー部、61 デバイス部、63 インターフェース、65 時間帯判定部、66 カレンダー部、67 ジョブ蓄積部、68 メモリ、69 判定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と、
前記端末装置から受信したジョブを実行するデバイスと、
前記デバイスが所定の時間帯に特定のジョブを実行することを制限する時間帯判定手段と、
を備えることを特徴とするデバイス制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイス制御システムであって、
前記時間帯判定手段により実行が制限された前記特定のジョブを、実行が許容される時間帯まで蓄積するジョブ蓄積手段を備えることを特徴とするデバイス制御システム。
【請求項3】
請求項2に記載のデバイス制御システムであって、
前記ジョブ蓄積手段は、蓄積している前記特定のジョブを所定のタイミングで消去することを特徴とするデバイス制御システム。
【請求項4】
請求項1に記載のデバイス制御システムであって、
前記端末装置は、前記時間帯判定手段を含み、前記所定の時間帯に前記特定のジョブを前記デバイスへ送信しないことを特徴とするデバイス制御システム。
【請求項5】
請求項1に記載のデバイス制御システムであって、
前記端末装置は、前記所定の時間帯であっても前記特定のジョブを強制的に実行させる場合に、前記特定のジョブに強制実行命令を付加して前記デバイスへ送信し、
前記デバイスは、受信した前記特定のジョブに前記強制実行命令が付加されている場合に、前記所定の時間帯であっても前記特定のジョブを実行することを特徴とするデバイス制御システム。
【請求項6】
請求項1に記載のデバイス制御システムであって、
前記デバイスは、前記特定のジョブの実行を許可する信号が入力された場合に、前記特定のジョブを実行することを特徴とするデバイス制御システム。
【請求項7】
請求項1に記載のデバイス制御システムであって、
前記デバイスにおけるジョブの受信頻度を時間帯毎に集計するジョブ集計手段を備えることを特徴とするデバイス制御システム。
【請求項8】
デバイスが所定の時間帯に特定のジョブを実行することを制限する時間帯判定手段を備えることを特徴とするデバイス制御装置。
【請求項9】
端末装置から受信したジョブを実行するデバイス部と、
前記デバイス部が所定の時間帯に特定のジョブを実行することを制限する時間帯判定手段と、
を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項10】
コンピュータを、デバイスが所定の時間帯に特定のジョブを実行することを制限する時間帯判定手段として機能させることを特徴とするデバイス制御プログラム。
【請求項11】
所定の時間帯に特定のジョブをデバイスへ送信しない時間帯判定手段を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項12】
コンピュータを、所定の時間帯に特定のジョブをデバイスへ送信しない時間帯判定手段として機能させることを特徴とするデバイスドライバプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−46871(P2008−46871A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221993(P2006−221993)
【出願日】平成18年8月16日(2006.8.16)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】