説明

デュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置及びその方法

【課題】高密度のガスハイドレートペレットを連続して製造する装置及び方法の提供。
【解決手段】ガス供給部110と、給水部120と、前記ガス供給部及び前記給水部からガスと水がそれぞれ供給され、前記供給されたガスと水が内部で反応する反応器200とを含み、前記反応器はデュアルシリンダーユニット300を含み、前記デュアルシリンダーユニットは前記ガスと水が反応したガスハイドレートスラリーを圧搾して高密度のガスハイドレートペレットを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置及びその方法に関するものである。より詳しくは、本発明はデュアルシリンダーユニットの圧搾作用を用いて、ガスハイドレートが生成される反応器内で水をほとんど含まない高密度のガスハイドレートペレットを連続的に製造することができる装置及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
クラスレートハイドレート(clathrate hydrate)とは、ホスト(host)分子らが水素結合によって形成する3次元格子構造にゲスト(guest)分子を化学的結合なしで物理的に捕獲して閉じこめた結晶性化合物を言う。ホスト分子が水分子で、ゲスト分子がメタン、エタン、プロパン、または二酸化炭素のように低分子ガスの場合はガスハイドレート(gas hydrate)と言う。
【0003】
ガスハイドレートは1810年イギリスのHumphry Davy卿によって初めて発見された。彼はイギリスの王立協会を対象とするBakerian Lectureで塩素と水を反応させるとき、氷に似ている形態の化合物が生ずるが、その温度が0℃より高いということを発表した。1823年Michael Faradayが10個の水分子に対して1個の塩素分子が反応してガスハイドレートが生成することを最初に明かした。それから現在に至るまでガスハイドレートは相変化物質(phase change material、PCM)の1種として学問的研究が続いている。主要研究内容としては相平衡と生成/解離の条件、結晶構造、多結晶の共存現象、空洞内の競争的組成変化などをあげることができ、以外にも多様な微視的または巨視的側面での細密な研究が進んでいる。
【0004】
ガスハイドレートに捕獲可能なゲスト分子は現在まで約130余種が知られており、その例としてCH、C、C、CO、H、SFなどがある。また、ガスハイドレート結晶構造は水素結合でなった水分子によって形成された多面体の空洞(cavity)で構成されており、ガス分子の種類と生成条件によって体心立方構造I(body−centered cubic structure I、sI)、ダイヤモンド型立方構造II(diamond cubic structure II、sII)と六方構造H(hexagonal structure H、sH)の結晶構造でなっている。sIとsIIは客体分子の大きさによって決まり、sHにおいては客体分子の大きさと形態が重要な要素となる。
【0005】
深海と永久凍土地域に自然的に存在するガスハイドレートのゲスト分子は大部分メタンであり、このようなメタンは燃焼の際に二酸化炭素(CO)の発生が少なくて環境に優しい清浄エネルギー源として脚光を浴びている。具体的に、ガスハイドレートは既存の化石燃料を取り替えることができるエネルギー源として利用可能であり、ハイドレート構造を用いる天然ガス固体化貯蔵及び輸送に使用でき、温暖化防止のためのCOの隔離/貯蔵に使用でき、ガスまたは水溶液の分離技術として、特に海水の淡水化装置としても使用可能であるので、その活用度は非常に高い。
【0006】
ガスハイドレートは石油または天然ガス貯留層及び石炭層と隣接した地域、あるいは低温高圧の深海堆積層、特に大陸斜面で多く発見される。また、人為的にガスハイドレートを製造することもでき、これまで知られた従来のガスハイドレート製造装置は一般的に図1に示すような形態を持つ。
【0007】
図1は従来技術による一般的なガスハイドレート製造装置10を示す。
【0008】
従来技術によるガスハイドレートの製造装置10は、給水部1と、ガス供給部2と、前記給水部1から供給された水と前記ガス供給部2から供給されたガスが反応する反応器3と、反応器で生成されたガスハイドレートを外部に吐き出す吐出器5とからなる。水とガスの反応速度を高めるために撹拌器4を採択する場合もある。
【0009】
より具体的に、文献らに公開された従来のガスハイドレート製造装置は次のようである。
【0010】
特許文献1〜3はガスハイドレートを生成させる装置または方法を開始する。前記特許文献1〜3は、共通して、ガスを供給する段階と;水を供給する段階と;ガスと水の反応でガス水和物粒子を生成する段階と;これを集塊化(agglomerating)する段階とを含むが、一部の特許はガスを再循環させる段階、温度を低める段階などをさらに含む。
【0011】
特許文献4は水噴霧式のハイドレート製造方法を開始する。すなわち、水供給部から反応器に水を供給するとき、水微粒子を噴霧して気体との接触面積を増やすことでガスと水の反応速度を高める方法を開始する。
【0012】
特許文献5は水とガスを混合、溶解し、混合及び溶解された反応水を一定管路を通じて流動させ、前記管路を冷却させる追加の構成要素によってガスハイドレートを製造する方法及び装置を開始する。
【0013】
特許文献6は、水とガスが反応する反応器に鉛直するように設置された回転駆動軸と;前記回転駆動軸の中心から放射状に一定間隔で離隔して位置するブレードで、水とガスが反応した反応水の水面がブレードに含まれるように位置させて回転させることができるブレードと;これによって回転駆動軸の周りにスラリーが集まると、これを反応器の下部に吐き出す取出管とを含むガスハイドレート連続式製造装置を開始する。
【0014】
特許文献7は、温度と気圧の作用によって反応用水とガスが反応してガスハイドレートを生成するか分解させる反応チャンバーと;前記反応チャンバー内の反応用水の温度を一定水準に維持させる恒温維持水槽とを含むガスハイドレート生成及び分解装置を開始する。
【0015】
ただ、このような従来技術によるガスハイドレート製造装置は次のような問題点を共通して持つ。
【0016】
従来技術によるガスハイドレート製造装置はガスハイドレートを連続して製造することが難しい。特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、及び特許文献7によるガスハイドレート製造装置の場合、実験室で多数のガスハイドレートを製造することができるが、ガスと水が反応した反応水からガスハイドレートを抽出する過程についての具体的な考察または暗示が少ないかまったくないため、ガスハイドレートを製造する時間、製造に所要電力などが過多にかかり、これによって連続して製造することが不可能なものに違いない。
【0017】
また、従来技術によるガスハイドレート製造装置は、ガスハイドレート製造段階が長くて複雑である。特許文献5は連続式製造装置を開始しているが、反応水のスラリーからガスハイドレートを抽出する過程が複雑であり、段階ごとにいずれも温度と圧力を一定に維持しなければならないため、実在の連続式製造に制限要素が多く、すべての段階及び装置ごとに温度と圧力を一定に維持することがやはり容易でない。
【0018】
その外にも、反応器の内部はガスハイドレート生成条件に応じて高圧が維持されなければならないが、このような高圧の反応器内にガスを注入することが容易でないという問題点、ガスと水が反応する速度を高めることができないため、ガスハイドレートの生成速度が落ちる問題点が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】日本登録特許第3173611号公報
【特許文献2】アメリカ登録特許第5,536,893号明細書
【特許文献3】アメリカ登録特許第6,855,852号明細書
【特許文献4】日本登録特許第3517832号公報
【特許文献5】日本登録特許第4045476号公報
【特許文献6】日本登録特許第3891033号公報
【特許文献7】大韓民国登録特許第0786812号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
したがって、本発明は前記のような問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、デュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置及びその方法を提供することにある。
【0021】
特に、本発明は水とガスが反応してなるスラリーを含む反応器からガスハイドレートペレットまたは脱水した高密度ガスハイドレートを簡単で早く吐き出すための装置及び方法を提供する。
【0022】
本発明の他の目的は水とガスが反応してガスハイドレートスラリーが生成されるとともに同一空間内で脱水した高密度のガスハイドレートペレットを連続して製造するための装置及びその方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前記のような目的を達成するために、本発明の一面によれば、ガス供給部と、給水部と、前記ガス供給部及び前記給水部からガスと水がそれぞれ供給された反応器とを含むガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置を提供する。前記供給されたガスと水は反応器内部でお互いに反応する。前記反応器はデュアルシリンダーユニットを含み、前記デュアルシリンダーユニットは前記ガスと水が反応した反応水のスラリーを圧搾してガスハイドレートを生成する。
【0024】
また、前記デュアルシリンダーユニットは、上部シリンダーと、下部シリンダーと、前記上部シリンダーと前記下部シリンダーを連結する連結管とを含み、前記連結管は多数の開口部を備え、前記多数の開口部を通じて前記反応器内の前記反応水が前記連結管の内部と外部の間で流動することができる。
【0025】
また、前記上部シリンダーは、上部ピストン、及び非圧縮性流体及び前記上部ピストンの一部が収容される中空の上部ケーシングを含み;前記下部シリンダーは、下部ピストン、及び前記非圧縮性流体及び前記下部ピストンの一部が収容される中空の下部ケーシングを含み;前記デュアルシリンダーユニットは、前記上部ピストン及び下部ピストンにそれぞれ連結されて駆動力を提供するアクチュエータと、前記上部ケーシング及び下部ケーシングを互いに連結して前記非圧縮性流体の流動を案内する管路とを含み、前記非圧縮性流体が前記上部ケーシング及び下部ケーシングの間で前記管路を通じて流動することで前記上部ピストンと下部ピストンの移動を同時に制御することができる。
【0026】
また、前記管路は、一対の流路転換バルブが配置される第1管路、及び前記一対の流路転換バルブを連結する第2管路を含み、前記アクチュエータ及び流路転換バルブは制御部に電気的に連結されることができる。
【0027】
また、前記制御部は前記流路転換バルブの開閉方向を調節して前記上部ピストンと下部ピストン間の離隔空間である間隙を一定に維持するかあるいは変更することができる。
【0028】
この場合、前記反応水のスラリーは、反応水の回転によって前記連結管の多数の開口部を通じて前記デュアルシリンダーユニットの内部に流入し、前記上部ピストンと前記下部ピストンの圧搾行程によって前記スラリーが圧搾されることができる。
【0029】
また、前記下部ピストンは相異なる高さに位置する二つのセンサーを含み、前記二つのセンサーの高さを制御することにより前記生成されるガスハイドレートの高さを制御することができる。
【0030】
また、前記多数の開口部は第1開口部と第2開口部を含み、前記第1開口部は前記第2開口部の上側に位置し、前記第1開口部の大きさは前記第2開口部の大きさより大きいことができる。
【0031】
前記デュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置は、ベンチュリバルブをさらに含み、前記ベンチュリバルブは第1ガス供給管を介して前記ガス供給部に連結され、水供給管を介して前記給水部に連結され、排出管を介して前記反応器に連結されることができる。
【0032】
また、前記ベンチュリバルブは第2ガス供給管を介して前記反応器に連結されることができる。
【0033】
この場合、前記ガス供給部から前記第1ガス供給管を通じて供給されたガスは、前記ベンチュリバルブによって前記給水部から前記水供給管を通じて供給された水と混合されて前記排出管を通じて前記反応器に供給され、前記反応器内で水と反応しなかったガスが前記第2ガス管を通じて前記ベンチュリバルブに再供給され、前記ベンチュリバルブに供給された水と混合されて前記排出管を通じて前記反応器に再供給されることができる。
【0034】
前記デュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置は、生成されたガスハイドレートを外部に吐き出すペレタイザーをさらに含むことができる。
【0035】
この場合、前記デュアルシリンダーユニットは吐出開口部を含み、前記ペレタイザーは、前記デュアルシリンダーユニットで生成されたガスハイドレートを前記吐出開口部に相応する位置に位置させた場合に作動することができる。
【0036】
前記デュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置は、冷却器をさらに含み、前記反応器はそのハウジングに前記冷却器と流体連通可能な多数の冷却流路をさらに含むことができる。
【0037】
本発明の他の面によれば、(a)反応器内に水とガスを供給して反応水を形成する段階と;(b)前記反応水にスラリーが形成されるように撹拌する段階と;(c)前記スラリーをデュアルシリンダーユニットで圧搾してガスハイドレートを生成する段階と;(d)前記デュアルシリンダーユニット内に生成されたガスハイドレートをペレタイザーによって吐き出す段階を含む、デュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造方法を提供する。
【0038】
ここで、予め決まったガスハイドレート生産量によって前記反応水を形成する段階(a)及び前記反応水を撹拌する段階(b)は続いて行われ、前記ガスハイドレートを生成する段階(c)及び前記ガスハイドレートを吐き出す段階(d)は順次繰り返されることができる。
【0039】
また、前記ガスハイドレートを生成する段階(c)は、前記デュアルシリンダーユニットの上部ピストン及び下部ピストンを最初位置に位置させる段階(c1)と;前記上部ピストンを数回下降させて前記デュアルシリンダー部内のスラリーを圧搾する段階(c2)を含むことができる。
【0040】
また、前記(c)段階は、前記下部ピストンが予め設定されたガスハイドレートの高さに下降する段階をさらに含むことができる。
【0041】
また、前記(c)段階は、前記上部ピストンと前記下部ピストンを吐出位置に位置させる段階(c3)をさらに含むことができる。
【0042】
前記(a)段階は、前記反応器内に水を供給する段階(a1)と;ベンチュリバルブに水とガスを供給する段階(a2)と;前記ベンチュリバルブに供給された水とガスを前記反応器に供給する段階(a3)とを含むことができる。
【0043】
また、前記(a)段階は、前記反応器内で反応しなかったガスを前記ベンチュリバルブに再供給する段階(a4)をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0044】
本発明によるデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置は、デュアルシリンダーユニットが反応器内で反応水のスラリー形成と同時にガスハイドレートを製造することができるので、水とガスを一定の温度及び圧力で維持する反応器に続けて注入することでガスハイドレートを連続的に製造することができる。
【0045】
また、反応器のデュアルシリンダーユニットの圧搾行程によって反応器で直接ガスハイドレートを製造することができることから、ガスと水の反応後の複雑なガスハイドレート生成過程または段階を省略することができるので、一定の温度及び圧力を維持しなければならない装置及び工程を省略し、早くガスハイドレートを連続的に製造するとともに所要電力を節減することができる。
【0046】
特に、従来技術に比べ、水とガスが反応してガスハイドレートスラリーが生成されるとともに同一空間内で脱水した高密度のガスハイドレートペレットを連続的に製造することにより、別途のスラリー製造/脱水/ペレット化工程が要らなくて効率的にガスハイドレートを連続的に製造することができるという利点を持つ。
【0047】
また、デュアルシリンダーユニットの下部ピストンのセンサーの位置を制御することで、生成されるガスハイドレートの大きさを簡単に制御することができる。
【0048】
また、ベンチュリバルブを採択することで、圧力差によってガスと水が自動で混合されるようにするとともに混合/反応を促進させることにより、従来技術に比べて、ガスハイドレート製造時間を減らすことができる。
【0049】
また、反応器内で水と反応しなかったガスを再循環させることでガスと水の混合/反応を促進させることにより、ガスハイドレート製造時間を一層減らすことができる。
【0050】
その他に、本明細書に記載したすべての効果を含む。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】従来技術によるガスハイドレート生成装置を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置を示す概略図である。
【図3】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置に含まれるベンチュリバルブの断面図である。
【図4(a)】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置の反応器の斜視図である。
【図4(b)】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置の反応器の分解斜視図である。
【図5】デュアルシリンダーユニットの全体的な作動概念を示す構成図である。
【図6(a)】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置の反応器の各反応段階を示す断面図である。
【図6(b)】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置の反応器の各反応段階を示す断面図である。
【図6(c)】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置の反応器の各反応段階を示す断面図である。
【図6(d)】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置の反応器の各反応段階を示す断面図である。
【図6(e)】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置の反応器の各反応段階を示す断面図である。
【図6(f)】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置の反応器の各反応段階を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成装置で生成されたガスハイドレートが吐き出される方法を説明する概略図である。
【図8】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成段階を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の一実施例によるガスハイドレート連続式生成段階においてデュアルシリンダーユニットの作動を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、添付図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0053】
以下で、‘ガス’はガスハイドレートのゲスト分子を意味し、‘水’はホスト分子を意味する。ガスハイドレート生成において、ゲスト分子となることができる分子はCH、C、C、CO、H、SFなどの多数が存在するが、以下ではこのようなゲスト分子をガスと指示する。また、ホスト分子として水(HO)を指示する。
【0054】
また、本製造装置によって生成された結果物をガスハイドレートまたはペレット化したガスハイドレート(以下、ガスハイドレートペレット)と指示し、ガスハイドレートをペレット化する工程をペレット化(pelletizing)と指示する。ただ、本発明はガスハイドレートを製造するための装置であり、製造者または使用者の選択によってガスハイドレートペレットを製造することができるのはいうまでもない。
【0055】
〔ガスハイドレート連続製造装置の全体構成〕
図2を参照して本発明によるガスハイドレート連続製造装置100を説明する。
【0056】
本発明によるガスハイドレート連続製造装置100は、それぞれの供給部/ポンプ/タンクなどの前後にあるいは流路上にボールバルブまたはチェックバルブを採択することができるが、この図面では説明の便宜上これを省略する。
【0057】
また、反応器/供給部/タンクなどには温度センサー及び圧力センサーが位置し、前記センサーとそれぞれのバルブ及びポンプは制御部に連結されて制御できるが、このようなセンサー及び制御部も説明の便宜上図面では省略する。
【0058】
また、使用者が作動パラメーターを入力してガスハイドレート連続製造装置100の作動を制御するためのコントロールユニット(control unit)が前記制御部に連結できるが、やはり説明の便宜上図面では省略する。
【0059】
また、本図面は本発明によるガスハイドレート連続製造装置100の一実施例を説明するための概念図であるだけで、本発明の範囲は図面に示すそれぞれの構成要素の位置、配置、連結方式などに制限されないのはいうまでもない。
【0060】
本発明によるガスハイドレート連続製造装置100は、ガス供給部110と、給水部120と、反応器200とを含む。ガス供給部110と給水部120はそれぞれガスと水を反応器200に供給することができる。
【0061】
また、本発明によるガスハイドレート連続製造装置100は、反応器200内に存在する流体を外部に排出することができる排出部130と、最終生成物であるガスハイドレートが生成されればこれを吐き出すことができるペレタイザー(pelletizer)140と、吐き出されたガスハイドレートが貯蔵される貯蔵部150と、反応器200及び前記反応器200と連結される導管の中で温度維持が必要な部分に冷却水を供給することができる冷却部160とをさらに含むことができる。
【0062】
また、水とガスが円滑に混合するようにして反応器に供給することができるベンチュリバルブ170をさらに含むことができる。
【0063】
また、図面に示されていないが、反応器200内の反応水を撹拌するための別途の撹拌装置(図示せず)、反応器200内のセンサー(図示せず)などの構成要素が凍結(freezing)した場合、これを解凍させるためのヒーター(図示せず)などをさらに含むことができる。
【0064】
ガス供給部110はガスハイドレート生成に必要なガスを反応器200に供給する。ガス供給部110を反応器200に直接連結することができるが、ガスハイドレートが生成される条件は一般的に圧力が高いため、中間にバッファータンク111を連結することが安全性の面で好ましい。
【0065】
バッファータンク111は、ガス供給部110から供給されたガスを一時貯蔵し、これを反応器200またはベンチュリバルブ170に供給することができる。また、バッファータンク111には圧力センサー(図示せず)とバルブ(図示せず)が設置されることができ、バッファータンク111の圧力を反応器200内の圧力より高く維持することで反応器200との圧力差によって反応器200にガスを自動で供給することができる。ベンチュリバルブ170を使用する場合、ベンチュリバルブ170側にガスが流動することができ、その詳細な説明は図3を参照して後述する。
【0066】
給水部120はガスハイドレート生成に必要な水を反応器200に供給する。給水部120を反応器200に直接連結することができるが、ガスハイドレートが生成される条件は一般的に圧力が高く、給水部120に水を補充する作業の容易性などを考慮してフィードタンク122を中間に連結することが好ましい。
【0067】
給水部120内の水はフィードポンプ121によってフィードタンク122に供給され、フィードタンク122内の水は循環ポンプ123によって反応器200に直接供給されるか、あるいはベンチュリバルブ170に供給されることができる。
【0068】
排出部130は反応器200に連結されている。反応器200内部の流体を外部に排出する必要がある場合、流体は排出部130を通じて排出する。
【0069】
ペレタイザー140は、反応器200で生成されたガスハイドレート400がデュアルシリンダーユニット300によって反応器の外部に排出されれば、吐出開口部260を通じてこれを押して貯蔵部150に貯蔵する。ペレタイザー140の詳細な作動原理は図7を参照して後述する。
【0070】
冷却部160は、反応器200及び主要導管が一定温度を維持するように、冷却水ライン(図示せず)を通じて冷却水を供給する。反応器200に供給された冷却水は反応器200のハウジング240内の反応器冷却水ライン241を通じて循環することができる(図6(b)参照)。
【0071】
反応器200はデュアルシリンダーユニット300を含み、その内部でガス供給部110及び給水部120から供給されたガスと水が反応することができる。反応器200についての詳細な説明は図6(a)及び図6(b)を参照して後述する。
【0072】
〔ベンチュリバルブ〕
図3を参照してベンチュリバルブ170を詳細に説明する。
【0073】
本発明の一実施例によれば、ベンチュリバルブ170を使わずにガス供給部110及び給水部120から直接反応器200にガスと水を供給することができ、本発明の他の実施例によれば、ガス供給部110から供給されるガスと給水部120から供給される水が流速及び流圧の差によって自動でベンチュリバルブ170で混合して反応器200に供給することができる。ベンチュリバルブ170を採択する場合、ガスと水が混合されて一緒に反応器200に供給されることにより、反応器200での反応速度を上昇させる効果を持つ。
【0074】
ベンチュリバルブ170を使用する一実施例において、ベンチュリバルブ170には、ガスを供給する第1ガス管171と、水を供給する給水管172と、ガスと水を混合して反応器200に供給する排出管173とが連結される。
【0075】
ベンチュリバルブ170の内部流路は、流入する流体が直接供給される第1流路181と、流動方向に沿って流動断面積が次第に小さくなる第2流路182と、流動断面積が一番小さな第3流路183と、流動方向に沿って流動断面積が次第に大きくなる第4流路184と、流体が外部に排出される第5流路185とからなることができる。
【0076】
ベンチュリバルブ170を流動する流体は流動断面積が次第に小さくなるにつれて流速が速くなり、第3流路183を通るときに最大の流速を持つ。この場合、流圧が一番低くなり、第1ガス管171を流動する流体の流圧が第3流路183の流体の流圧より高い場合は、流圧差によって自動で供給される。ガスを受けた流体は流動断面積が次第に大きくなる第4流路184を通るにつれてさらに元の流速を回復する。
【0077】
言い換えれば、第1ガス管171に供給されるガスの流圧を第3流路183を通過する水の流圧より高くすることで、ガスが自動でベンチュリバルブ170に供給されて水と混合され、このように混合された水とガスは排出管173を通じて反応器200に供給されることができる。
【0078】
ベンチュリバルブ170を使用する他の実施例において、ベンチュリバルブ170には反応器200内のガスをベンチュリバルブ170に再供給する第2ガス管175がさらに連結できる。
【0079】
作動中のガスハイドレート連続製造装置100の反応器200内部には、ガスと水が反応している反応水が一定の水位を維持することになる。この際に、反応器200上部は反応しかったガスで満たされる(図6(a)参照)。そのガスのうち、反応水の水位に近くなったガスは反応水と反応して容易に溶けて入るが、水位から離隔した上部のガスは反応水と反応することが容易でない。
【0080】
この場合、反応しかったガスで満たされた反応器200の上部をベンチュリバルブ170で連結することで、反応しかったガスを第2ガス管175を通じてベンチュリバルブ170にフィードバックさせることができる。これは、ベンチュリバルブ170の第3流路183内の流圧と反応器200の内部圧力の差を調節することで可能となる。
【0081】
言い換えれば、ベンチュリバルブ170を採択することで、ベンチュリバルブ170の第3流路183の流圧は反応器200の内部圧力より低くすることができ、第5流路185の流圧は反応器200の内部圧力より高くすることができるので、自動で循環される構造を成すことができる。
【0082】
このように、ガスが継続的に循環される構造を採択することで、反応しかったガスを水と混合して再び反応器200に戻すことにより、ガスと水の反応速度を非常に速めることができる。
【0083】
本発明の他の実施例において、このような循環システムを促進させるために、更なるイジェクトポンプ(eject pump)(図示せず)を採択することができる。
【0084】
〔反応器〕
図4(a)及び図4(b)を参照して反応器200を詳細に説明する。図4(a)は反応器200の斜視図、図4(b)は反応器200の分解斜視図である。
【0085】
反応器200は、上部プレート210、下部プレート220、及びディスプレイウィンドウ230とを含むハウジング240と、デュアルシリンダーユニット300とを含む。デュアルシリンダーユニット300はハウジング240を越えて上下に長く連結管332が延びる構造であるが、本図面では説明の便宜上ハウジング240から遠く位置する部位の図示を省略する。
【0086】
上部プレート210は、上部プレート部材211と、前記上部プレート部材211とハウジング240との間を密封する密封部材215と、上部プレート部材211とハウジング240を結合する結合部材214とを含む。本実施例では、密封部材215としてOーリングを示すが、これに制限されないし、また結合部材214としてボルトを示すが、これに制限されないのはいうまでもない。
【0087】
下部プレート220は、第1ないし第3下部プレート部材221、222、223と、前記第1ないし第3下部プレート部材221、222、223及びハウジング240のそれぞれとの間を密封する密封部材225a、225b、225cと、全体的にこれらを結合する結合部材224とを含む。本実施例において、密封部材225a、225b、225cとしてOリングが示すが、これに制限されないし、また結合部材224としてボルトを示すが、これに制限されないのはいうまでもない。また、本実施例では、三つの下部プレート部材を使用したが、その個数に制限されないのはいうまでもない。
【0088】
ガスハイドレートを生成する作動の際、ハウジング240の内部圧力が高いので、上部プレート210と下部プレート220はハウジング240に堅たく密封されなければならない。
【0089】
また、上部プレート210と下部プレート220は中央にデュアルシリンダーユニット300が位置することができる開口部を持ち、デュアルシリンダーユニット300の連結管332とそれぞれ密封される。
【0090】
反応器200のハウジング240は反応器200の内部圧力に耐えられる材質でなり、ハウジング240の内部に冷却水が流動することができる反応器冷却水ライン241が位置する。冷却部160を通じて供給される冷却水によって反応器200の内部温度は使用者が望む温度に維持することができる。
【0091】
ハウジング240にはディスプレイウィンドウ230が位置して、使用者が反応器200内のガスハイドレート生成過程をモニタリングすることができる。本図面にはディスプレイウィンドウ230が二つ示されているが、その個数に制限されないのはいうまでもない。
【0092】
ディスプレイウィンドウ230は、ハウジング240に位置する開口部231と、フレーム232と、前記フレーム232に設置される透明素材のウィンドウ233と、前記ハウジング240とフレーム232とウィンドウ233との間を密封する密封部材235と、これらを結合する結合部材234とを含む。本実施例において、密封部材235としてOリングが示されているが、これに制限されないし、また結合部材234としてボルトが示されているが、これに制限されないのはいうまでもない。
【0093】
〔デュアルシリンダーユニット〕
図4(b)をまた参照すれば、デュアルシリンダーユニット300は、上部ピストン314を含む上部シリンダー310と、上部シリンダー310一定離隔の間隔を維持する下部ピストン324を含む下部シリンダー320と、上部シリンダー310と下部シリンダー320との間に配置される連結管332とを含む。説明の便宜上本図面には連結管332の長さを短く示したが、連結管332は上部ピストン314及び下部ピストン324が移動する全変位にわたるように長く構成されることが好ましい。
【0094】
反応器200の組立ての際、連結管332は反応器200の上部プレート210と下部プレート220の外部に長く突出し、前述したように、連結管332と上部プレート210との間でかつ連結管332と下部プレート220との間で互いに密封される。
【0095】
また、上部ピストン314と下部ピストン324は連結管332の内部で密封状態で移動する。このために、上部ピストン314及び下部ピストン324のローダーはOリングのような密封部材を含むことができる。
【0096】
連結管332の内部には多数の第1及び第2開口部335、336が形成される。図4(a)ではディスプレイウィンドウ230を通じて反応器200の内側に示され、そして図6(a)〜図6(f)では反応器200の断面図として示されているように、第1及び第2開口部335、336はデュアルシリンダーユニット300の組立ての際に反応器200の内部に位置することになり、反応器200内の反応水が第1及び第2開口部335、336を通じて連結管332の内外部に流動することができる。それぞれの第1及び第2開口部335、336の機能は後に説明する。
【0097】
デュアルシリンダーユニット300の上部ピストン314と下部ピストン324にはアクチュエータ340が連結されることで、駆動力を受けることができ、連結管332の上部ピストン314側の上部と下部ピストン324側の下部には非圧縮性流体が満たされることができる。このような非圧縮性流体は上部シリンダー部310と下部シリンダー部320を連結する多数の流体導管を通じて流動することができる。
【0098】
上部ピストン314と下部ピストン324は制御部355に連結されることができ、制御部355は上部ピストン314及び下部ピストン324の移動をそれぞれ精密に制御することができる。また、このために、上部ピストン314と下部ピストン324にレベルセンサーが配置されて、それぞれのピストンの高さを制御部に伝達し、これを制御することができる。特に、下部ピストン324には二つのレベルセンサー332a、332bが配置されることができ、これを用いて生成されるガスハイドレートの大きさを特定することができる。これについては後に説明する(図6(b)及び図6(e)参照)。
【0099】
次に、図5を参照してデュアルシリンダーユニット300をより詳細に説明する。
【0100】
デュアルシリンダーユニット300は、全体的に、上部シリンダー310と、上部シリンダー310から一定離隔の間隔を維持する下部シリンダー320と、上部シリンダー310と下部シリンダー320との間に配置される連結管332と、前記シリンダー310、320に接続されるアクチュエータ340とを備える。
【0101】
本発明では、上部シリンダー310と下部シリンダー320間の空間に圧縮性物質が注入されて加圧される過程で一定の体積に圧縮成形される工程を経ることができるので、上部シリンダー310が下部シリンダー320に比べて上側に配置されることが好ましくなる。すなわち、前記連結管332の周囲で遠心分離などの工程によって脱水化処理された物質が連結管332の内部に流入して重力作用によって自然に圧縮されるようにする構造を有することができる。ただ、前記垂直型構造だけでなく、必要によって水平型または傾斜型構造に変形して使用することができるのはいうまでもない。
【0102】
上部シリンダー310は中空箱状の第1ケーシング311、及び第1ケーシング311の内部に一定の部分が収容された状態で垂直に往復運動する上部ピストン314を備える。上部ピストン314は断面“T”字形に構成可能であり、第1ヘッダー312及び第1ローダー313でなる。前記第1ヘッダー312は第1ケーシング311の内部空間を第1主チャンバー310aと第1補助チャンバー310bに分離する機能をし、第1ケーシング311の内壁面に沿って上下に移動する。前記第1主チャンバー310aには第1非圧縮性流体が貯蔵され、第1補助チャンバー310bには第2非圧縮性流体が貯蔵される。
【0103】
この場合、第1ケーシング311の内面と第1ヘッダー312との間は完全な密閉されることが要求される。第1ローダー313は第1ヘッダー312の下端部に連結された状態で第1ケーシング311の下部に形成された第1連通孔319を通じて連結管332の内部に伸びる。
【0104】
下部シリンダー部320は前記上部シリンダー310と類似の形態に構成されるもので、中空箱状の第2ケーシング321、及び第2ケーシング321の内部に一定の部分が収容された状態で垂直に往復運動する下部ピストン324を備える。同様に、下部ピストン324は“T”字形に構成可能であり、第2ヘッダー322及び第2ローダー323でなる。ここで、下部ピストン324は逆“T”字形に配置される。前記第2ヘッダー322は第2ケーシング321の内部空間を第2主チャンバー320aと第2補助チャンバー320bに分離する機能をし、第2ケーシング321の内壁面に沿って上下に移動する。前記第2主チャンバー320aには第1非圧縮性流体が貯蔵され、第2補助チャンバー320bには第2非圧縮性流体が貯蔵される。
【0105】
前記の場合にも、第2ケーシング321の内面と第2ヘッダー322との間は完全に密閉されることが要求される。第2ローダー323は第2ヘッダー322の上端部に連結された状態で第2ケーシング321の上部に形成された第2連通孔329を通じて連結管332の内部に伸びる。
【0106】
連結管332は第1連通孔319と第2連通孔329を通じてそれぞれ上部シリンダー310と下部シリンダー320に接続され、内部はシリンダー部310、320のローダー313、323が移動することができる程度の空間が形成される。前記連結管332の内部は高圧環境が形成されるので、圧力に強い高耐圧性素材で製造されることが好ましい。
【0107】
例えば、ゲスト分子(Guest Molecule)がとけた水(host)が、連結管332の内外面を貫くように形成された第1及び第2開口部335、336を通じて流動しているうちに一定形状の固形に連結管332の内部で加圧されてから脱水され、ペレット化して外部に吐き出されることができる。ここで、連通孔ドル319、329と各ピストン314、324、つまりローダー313、323との間が密封されることにより、第2非圧縮性流体が連結管332に漏洩しないことになる。これにより、連結管332は非圧縮性流体の遺失に対するおそれなしに開口部335、336を形成することができ、前記開口部335、336を通じて連結管332の内外部への流体の流動が可能である。
【0108】
制御部355はアクチュエータ340に電気的に連結されて、シリンダー部310、320のピストン314、324を上下に調整する。制御部355はピストン314、324間の間隙334を一定に維持した状態でアクチュエータ340を駆動してピストン314、324を上下方向に一定距離移動することができるようにする。一方、前記間隙334を調節する必要がある場合、制御部355はアクチュエータ340、及びシリンダー部310、320の内外に流動する非圧縮性流体を用いて間隙334の調節を精密に実施することができる。また、制御部355は、シリンダー部310、320を連結する管路上に配置される複数の開閉器330に連結されて断続を調節する。前記開閉器330は第1及び第2主開閉器317、327、及び第1及び第2補助開閉器318、328でなる。
【0109】
以下、主チャンバー310a、320a及び補助チャンバー310b、320bにそれぞれ貯蔵された非圧縮性流体の流動のためのデュアルシリンダーユニット300の内部構造を説明する。
【0110】
第1ケーシング311の上下面にはそれぞれ第1主開口315と第1補助開口316が形成されて第1主チャンバー310aと第1補助チャンバー310bにそれぞれ連通する構造を取る。一方、第2ケーシング321の上下面にはそれぞれ第2主開口325と第2補助開口326が形成されて第2主チャンバー320aと第2補助チャンバー320bにそれぞれ連通する構造を取る。
【0111】
前記第1主開口315と第2主開口325は第1流路転換バルブ360を介して連結され、第1補助開口316と第2補助開口326は第2流路転換バルブ380を介して連結される構造を取る。第1流路転換バルブ360と第2流路転換バルブ380は接続管路383を介して直接連結され、前記接続管路383上にオリフィス装置370が配置された状態で互いに連結される。ここで、流路転換バルブ360、380はそれぞれ3方バルブでなることができる。オリフィス装置370は、流路転換バルブ360、380の間を移動する非圧縮性流体の流量を調節して測定する機能をすることで円滑な流体の流れが可能にすることができる。
【0112】
それぞれのチャンバー310a、310b、320a、320bから非圧縮性流体のケーシング311、321の内外部への流動を断続するために開閉器330が設置される。
【0113】
前記開閉器330を配置場所によって分類すれば次のようである。第1流路転換バルブ360と第1主開口315間の管路には第1主開閉器317が配置され、第1流路転換バルブ360と第2主開口325間の管路には第2主開閉器327が配置される。同様に、第2流路転換バルブ380と第1補助開口316間の管路には第1補助開閉器318が配置され、第2流路転換バルブ360と第2補助開口326間の管路には第2補助開閉器328が配置される。
【0114】
前記第1及び第2流路転換バルブ360、380、オリフィス装置370、第1及び第2主開閉器317、327、及び第1及び第2補助開閉器318、328は制御部355にそれぞれ電気的に接続される。
【0115】
〔デュアルシリンダー部の作動〕
図6(a)〜図6(f)を参照してデュアルシリンダーユニット300の作動及びこれによるガスハイドレート生成の手順を説明する。
【0116】
デュアルシリンダーユニット300は、“最初状態”、“スラリー吸入状態”、“圧搾行程”、及び“吐出状態”を1サイクルとして繰り返すことができる。ここで、“圧搾行程”は数回の圧搾を示すことができる。また、“最初状態”、“スラリー吸入状態”、“吐出状態”での上部ピストン314及び下部ピストン324の位置を“最初位置”、“スラリー吸入位置”、及び“吐出位置”と指称する。
【0117】
図6(a)はデュアルシリンダーユニット300の“最初状態(initial state)を示す。
【0118】
最初状態はガスハイドレートの生成作動前の状態で、準備状態であることができる。この場合、図6(a)に示すように、上部ピストン314と下部ピストン324が最初位置を取っている。最初状態で、反応器に水とガスが直接供給されるかあるいはベンチュリバルブ370を通じて混合されて供給できる。図6(a)で、下部ピストン324が第1開口部335は開放し第2開口部336を閉鎖したものとして示されているが、これに制限されるものではない。
【0119】
図6(b)はデュアルシリンダーユニット300のスラリー吸入状態(slurry suction state)を示す。
【0120】
ガスハイドレートの生成作動が始まると、反応器200内に水とガスが予め設定した濃度に至るように充分に供給される。水とガスが充分に供給された後、あるいは水とガスが供給されると同時に、反応器200内の水とガスの反応を促進させるために別の撹拌器(図示せず)などを用いて高速で撹拌する。
【0121】
水とガスが予め設定された濃度に至ってから撹拌が始まる前、あるいは撹拌と同時に、下部ピストン324は第1及び第2開口部335、336をすべて開放するように下降する。連結管332は下部ピストン324側に相異なる高さに配置される二つのセンサーを含むことができる。すなわち、スラリー吸入状態で、上部センサー332aの高さに下部ピストン324の基準面が配置されるようにすることができる。
【0122】
反応された水とガスは徐々にスラリー350を形成する。このようなスラリー350は高速撹拌によって反応器200の中心に集まることができる。反応器200の中心に集まったスラリー350は遠心力によって第1開口部335を通じて、または部分的に第2開口部336を通じて連結管332の内部に流入する。
【0123】
図6(c)〜図6(e)はデュアルシリンダーユニット300の“圧搾行程(squeezing stroke)”を示す。ここで、“圧搾(squeezing)”は圧縮(compression)及び圧縮によるスラリーまたはガスハイドレートの脱水(demoisturizing)を含む概念として理解されなければならなく、場合によってはガスハイドレートをペレット化することを含む概念として理解されなければならない。
【0124】
連結管332の内部に十分なスラリーが流入すれば、上部ピストン314が一定速度で下降してスラリーを圧搾する。スラリーを圧縮することでスラリー周辺の水(湿気)が除去される。この際、第2開口部336を通じて固体スラリーは連結管332の外部に流出せずに水(湿気)だけが除去される。このために、第2開口部336のそれぞれの大きさは、スラリーが連結管332外部に流出しないように小さなものが好ましい。
【0125】
ここで、上部ピストン314は流圧で作動することができ、約100〜200kg/cmの高圧で圧搾することができる。このような高圧による油圧式作動、及び第2開口部336の大きさによって、前記圧搾行程によってスラリーの圧縮及び脱水と、場合によってはペレット化が同時になされることになる。
【0126】
一方、このような圧搾行程は数回行われることができ、その回数は使用者によって予め設定できる。
【0127】
図6(c)は上部ピストン314が下降した状態(1次圧搾行程)を示し、図6(d)は再圧縮のために上部ピストン314が再び上昇した状態を示し、図6(e)は上部ピストン314が再び下降した状態(2次圧搾行程)を示す。
【0128】
上部ピストン314と下部ピストン324との間でガスハイドレート400を生成するために、上部ピストン314の下降/圧搾によって下部ピストン324は所定の長さだけ少しずつ下方に下降しなければならない。所定回数の全圧搾行程が完了すれば、下部ピストン324の最終位置は下部センサー332bの高さに下部ピストン324の基準面が配置されるようにすることができる。
【0129】
すなわち、下部ピストン324は、圧搾行程の前後にその基準面が上部センサー332aの位置から下部センサー332bの位置に変更される。これにより、生成されたガスハイドレートの高さは上部センサー332aと下部センサー332b間の高さ差(D)と同一になる。言い換えれば、上部センサー332aと下部センサー332bの高さを変更することで、生成されるガスハイドレートの高さを変更させることができる。
【0130】
図6(f)はデュアルシリンダーユニット300の“吐出状態(extracting state)”を示す。
【0131】
ガスハイドレートの生成が完了すれば、上部ピストン314と下部ピストン324は連結管332に沿って同一速度で下降し、これによりその間に形成されたガスハイドレート400も一緒に下降することになる。そしてガスハイドレート400を吐き出すためのペレタイザー140及び吐出開口部260に相応する位置に至ることになり、このような位置を“吐出位置”と言える。吐出方式は以下に図7を参照して詳細に説明する。
【0132】
ガスハイドレート400が吐き出された後、上部ピストン314と下部ピストン324は再び最初状態(図6(a))またはスラリー吸入状態(図6(b))に復帰し、次の作業を準備することができる。
【0133】
言い換えれば、反応器200内にデュアルシリンダーユニット300を設置することにより、反応器200内でスラリーを直接製造するとともにこれを脱水して高密度のガスハイドレートペレットを製造する過程を実施することができる。
【0134】
このように、スラリー製造、脱水、ガスハイドレートペレットの製造を同時に成すことにより、付加の工程が要らなくて、製造装置の製造効率が高くなるとともに、各工程の特別な制御が不要になり、各工程別の温度及び圧力の維持が不要になり、さらに高密度の脱水したガスハイドレートペレットを製造することができるという点は従来技術とは格段に異なる利点であるといえる。
【0135】
一方、表1に上部ピストン314と下部ピストン324のそれぞれの状態/行程別に位置を整理すれば次のようである。
【0136】
【表1】

【0137】
ここで、Aは上部ピストン314の最初状態(図6(a))の高さであり、Bは上部ピストン314の圧縮行程中の最下部(図6(c))の高さである。圧縮行程の際に上部ピストン314は繰り返してAとBの間を移動する。
【0138】
Xは下部ピストン324の最初状態(図6(a))の高さであり、Yは下部ピストン324のスラリー吸入状態(図6(b))の高さであり、Y’は下部ピストン324の圧縮行程が完了した状態(図6(e))の高さである。Yは上部センサー332aの高さに相応し、Y’は下部センサー332bの高さに相応する。YとY’の高さ差は図6(e)に示すDであり、使用者はこれを制御することで所望のガスハイドレートの大きさを設定することができる。
【0139】
CとZはそれぞれ上部ピストン314と下部ピストン324の吐出状態(図6(f))の高さである。
【0140】
〔ガスハイドレートの吐出〕
図7を参照して、生成されたガスハイドレート400を吐き出す方法を説明する。
【0141】
ガスハイドレート400の生成が完了すれば、上部ピストン314と下部ピストン324が連結管332に沿って下降し始める。連結管332は反応器200を貫いて上下に伸び、反応器200の下方に突出した連結管332には、ガスハイドレート吐出のための吐出開口部260が存在する(図2参照)。上部ピストン314と下部ピストン324は吐出位置に、つまりガスハイドレート400が吐出開口部260に相応する位置に至るように下降する(図6(f)参照)。
【0142】
ペレタイザー140は吐出開口部260に相応する位置に設置される。デュアルシリンダーユニット300が吐出位置に下降してガスハイドレート400が吐出開口部260に相応する位置に至ると、ペレタイザー140がガスハイドレート400を押して反対側に位置する貯蔵部150にガスハイドレート400を供給することができる。
【0143】
貯蔵部150は多数のガスハイドレート400を貯蔵するのに好ましい温度及び/または圧力を維持することができる。
【0144】
〔ガスハイドレートの生成段階〕
図8を参照して、ガスハイドレート生成方法を説明する。
【0145】
使用者は制御部(図示せず)に連結されるコントロールユニット(図示せず)にてゲスト分子を選択し、前記ゲスト分子のガスハイドレートの生成に必要な温度、圧力などの作動パラメーターを入力する(S100)。この際、デュアルシリンダーユニット300の圧搾行程の回数、生産しようとするガスハイドレートの総生産量、供給する水とガスの量などを入力することができる。
【0146】
入力された作動パラメーターによってそれぞれガス供給部110と給水部120から反応器200にガスと水が供給される。反応器200に直接供給されるかまたはベンチュリバルブ170を通じて供給されることができる。
【0147】
好適な一実施例において、まず給水部120から反応器200に直接一定量の水が供給され、ついで水とガスがベンチュリバルブ170を通じてさらに供給されることができる。一定量に到逹したか否かは反応器200内に位置する水位センサー(図示せず)によって確認することができる。
【0148】
反応器200内に供給されたガスと水を撹拌して反応水を生成し、これによりスラリーが形成される(S300)。
【0149】
特に、ガスハイドレートが連続的に生成されるにつれて、水とガス及びこれによるスラリーが連続してガスハイドレートとして生成されて吐き出されるため、水とガスを持続的に供給しなければならなく、スラリーを持続的に形成しなければならない。すなわち、水とガスの供給段階(S200)及びスラリー撹拌段階(S300)は、全工程がなされる限り持続的に行われることができる。
【0150】
反応器200に位置する水位センサー、圧力センサー(図示せず)などによって水とガスの不足量の程度を把握することができ、制御部(図示せず)によって自動で供給されるようにすることができる。
【0151】
スラリーが形成され始めれば、デュアルシリンダーユニット300が作動してガスハイドレートを生成する(S400)。前述したように、反応器200内に位置するデュアルシリンダーユニット300の作動のみでスラリーの圧搾、脱水及びガスハイドレートペレットの製造が同時になされるという点は本発明の固有の利点である。その後、生成されたガスハイドレートはペレタイザー140によって貯蔵部150に吐き出される(S500)。このために、デュアルシリンダーユニット300の作動順序は図9を参照して後述する。
【0152】
ガスハイドレートの追加生産が必要な場合、デュアルシリンダーユニット300が再び作動してガスハイドレートを連続的に製造することができ、そうでない場合、作動を終了することになる(S600)。使用者が望むガスハイドレートの総生産量、またはガスと水の総供給量を制御部(図示せず)に予め入力することができ、これによりガスハイドレートの生産可否が自動で決定できる。
【0153】
ガスハイドレートの追加生産が必要でない場合、水とガスの供給が中断され、スラリーの形成が中断される(S700)。ついで、反応器200内に残っている流体を排出部130を通じて外部に排出させることができる(S800)。
【0154】
ガスハイドレートの追加生産が必要な場合、デュアルシリンダーユニット300が連続的に作動する。ガスハイドレートの生産によって不足になる水、ガスは反応器200に続いて供給され、スラリーも反応器200内で続いて形成される状態である。
【0155】
デュアルシリンダーユニット300の連続作動によってガスハイドレートが連続的に生産されて吐き出される。このような連続作動は前述したサイクルの循環を意味する。
【0156】
〔デュアルシリンダー部の作動手順〕
図9を参照してデュアルシリンダーユニット300作動順序及びこれによるガスハイドレートの生成及び吐出段階(S400〜S600)を詳述する。
【0157】
ガスハイドレート連続製造装置100の作動開始と同時に、または反応器内でスラリーを形成しながら下部ピストン324が所定の位置に下降してスラリー吸入状態を取る(S410)。この際、下部ピストン324が連結管332のすべての開口部335、336を開放する位置にあることが好ましい(図6(b)参照)。
【0158】
反応器200内でスラリーが生成され、上部ピストン314が下降してスラリーを圧縮する圧搾行程を始め、これにより下部ピストン324は少しずつ下降する(S420)。このような圧搾によってスラリーは圧縮/脱水され、場合によってはペレット化することができる(図6(c)〜図6(e)参照)。
【0159】
すなわち、前記圧搾行程によって別途の脱水、ペレット化過程が不要になり、高密度の脱水したガスハイドレートペレットを同一空間で同時に効率的に製造することができる。
【0160】
ここで、1回の圧搾行程が完了すれば、追加の圧搾行程が必要であるか否かを確認する(S430)。使用者は制御部(図示せず)によって1回のサイクルで行われる総圧搾行程回数を予め入力することができる。
【0161】
すべての圧搾行程が完了してガスハイドレートが生成されれば、上部ピストン314及び下部ピストン324がすべて下降して吐出位置に至る(S440)。
【0162】
吐出位置でペレタイザー140がガスハイドレートを貯蔵部150に吐き出す(S500)。
【0163】
ガスハイドレートが吐き出された後、上部ピストン314と下部ピストン324は次の作業のために最初位置に復帰する(S460)。
【0164】
その後、前述したようにガスハイドレートの追加生産が必要であるか否かが確認され(S600)、追加の生産が必要な場合、デュアルシリンダーユニット300はサイクルを繰り返す。
【0165】
以上説明した内容から、当業者であれば本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様な変更及び修正が可能であることが分かる。よって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって決められなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0166】
本発明は、デュアルシリンダーユニットの圧搾作用を用いて、ガスハイドレートが生成される反応器内で水をほとんど含まない高密度のガスハイドレートペレットを連続的に製造することができる装置及びその製造方法に適用可能である。
【符号の説明】
【0167】
100 ガスハイドレート連続式製造装置
110 ガス供給部
111 バッファータンク
120 給水部
121 フィードポンプ
122 フィードタンク
123 循環ポンプ
130 排出部
140 ペレタイザー
150 貯蔵部
160 冷却部
170 ベンチュリバルブ
171 第1ガス管
172 給水管
173 排出管
175 第2ガス管
181 第1流路
182 第2流路
183 第3流路
184 第4流路
185 第5流路
200 反応器
210 上部プレート
211 上部プレート部材
214 結合部材
215 密封部材
220 下部プレート
221 第1下部プレート部材
222 第2下部プレート部材
223 第3下部プレート部材
224 結合部材
225a〜225c 密封部材
230 ディスプレイウィンドウ
231 開口部
232 フレーム
233 ウィンドウ
234 結合部材
235 密封部材
240 ハウジング
241 反応器冷却水ライン
300 デュアルシリンダー
310 第1シリンダー部
310a 第1主チャンバー
310b 第1補助チャンバー
311 第1ケーシング
312 第1ヘッダー
313 第1ローダー
314 第1ピストン
315 第1主開口
316 第1補助開口
317 第1主開閉器
318 第1補助開閉器
319 第1連通孔
320 第2シリンダー部
320a 第2主チャンバー
320b 第2補助チャンバー
321 第2ケーシング
322 第2ヘッダー
323 第2ローダー
324 第2ピストン
325 第2主開口
326 第2補助開口
327 第2主開閉器
328 第2補助開閉器
329 第2連通孔
330 開閉器
332 連結管
334 間隙
335 第1開口部
336 第2開口部
340 アクチュエータ
350 スラリー
355 制御部
360 第1流路転換バルブ
365 吐出開口部
370 オリフィス装置
380 第2流路転換バルブ
383 接続管路
400 ガスハイドレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス供給部;
給水部;及び
前記ガス供給部及び前記給水部からガスと水がそれぞれ供給され、前記供給されたガスと水が内部で反応する反応器を含んでなり、
前記反応器はデュアルシリンダーユニットを含み、
前記デュアルシリンダーユニットは前記ガスと水が反応した反応水のスラリーを圧搾してガスハイドレートを生成することを特徴とする、デュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項2】
前記デュアルシリンダーユニットは、
上部シリンダー;
下部シリンダー;及び
前記上部シリンダーと前記下部シリンダーを連結する連結管を含んでなり、
前記連結管は多数の開口部を備え、
前記多数の開口部を通じて前記反応器内の前記反応水が前記連結管の内部と外部の間で流動することを特徴とする、請求項1に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項3】
前記上部シリンダー部は、上部ピストン、及び非圧縮性流体及び前記上部ピストンの一部が収容される中空の上部ケーシングを含み;
前記下部シリンダーは、下部ピストン、及び前記非圧縮性流体及び前記下部ピストンの一部が収容される中空の下部ケーシングを含み;
前記デュアルシリンダーユニットは、
前記上部ピストン及び下部ピストンにそれぞれ連結されて駆動力を提供するアクチュエータ;及び
前記上部ケーシング及び下部ケーシングを互いに連結して前記非圧縮性流体の流動を案内する管路;を含み、
前記非圧縮性流体が前記上部ケーシングと前記下部ケーシングとの間で前記管路を通じて流動することにより、前記上部ピストンと下部ピストンの移動を同時に制御することを特徴とする、請求項2に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項4】
前記管路は、一対の流路転換バルブが配置される第1管路、及び前記一対の流路転換バルブを連結する第2管路を含み、
前記アクチュエータ及び流路転換バルブは制御部に電気的に連結されることを特徴とする、請求項3に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記流路転換バルブの開閉方向を調節して前記上部ピストンと下部ピストン間の離隔空間である間隙を一定に維持するか変更することを特徴とする、請求項4に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項6】
前記反応水のスラリーは反応水の回転によって前記連結管の多数の開口部を通じて前記デュアルシリンダーユニットの内部に流入し、
前記上部ピストンと前記下部ピストンの圧搾行程によって前記スラリーが圧搾されることを特徴とする、請求項2に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項7】
前記下部ピストンは相異なる高さに位置する二つのセンサーを含み、
前記二つのセンサーの高さを制御することにより、前記生成されるガスハイドレートの高さを制御することを特徴とする、請求項2に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項8】
前記多数の開口部は第1開口部と第2開口部を含み、
前記第1開口部は前記第2開口部の上側に位置し、
前記第1開口部の大きさは前記第2開口部の大きさより大きいことを特徴とする、請求項2に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項9】
前記ガスハイドレート連続製造装置はベンチュリバルブをさらに含み、
前記ベンチュリバルブは第1ガス供給管を介して前記ガス供給部に連結され、水供給管を介して前記給水部に連結され、排出管を介して前記反応器に連結されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項10】
前記ベンチュリバルブは第2ガス供給管を介して前記反応器に連結されることを特徴とする、請求項9に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項11】
前記ガス供給部から前記第1ガス供給管を通じて供給されたガスは、前記ベンチュリバルブによって前記給水部から前記水供給管を通じて供給された水と混合されて前記排出管を通じて前記反応器に供給され、
前記反応器内で水と反応しなかったガスが前記第2ガス管を通じて前記ベンチュリバルブに再供給され、前記ベンチュリバルブに供給された水と混合されて前記排出管を通じて前記反応器に再供給されることを特徴とする、請求項10に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項12】
前記ガスハイドレート連続製造装置は、生成されたガスハイドレートを外部に吐き出すペレタイザーをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項13】
前記デュアルシリンダーユニットは吐出開口部を含み、
前記ペレタイザーは、前記デュアルシリンダーユニットで生成されたガスハイドレートを前記吐出開口部に相応する位置に位置させた場合に作動することを特徴とする、請求項12に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項14】
前記ガスハイドレート連続製造装置は冷却器をさらに含み、
前記反応器は、そのハウジングに前記冷却器と流体連通可能な多数の冷却流路をさらに含むことを特徴とする、請求項1カラのいずれか1項に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造装置。
【請求項15】
(a)反応器内に水とガスを供給して反応水を形成する段階;
(b)前記反応水にスラリーが形成されるように撹拌する段階;
(c)前記スラリーをデュアルシリンダーユニットで圧搾してガスハイドレートを生成する段階;及び
(d)前記デュアルシリンダーユニット内に生成されたガスハイドレートをペレタイザーによって吐き出す段階;
を含むことを特徴とする、デュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造方法。
【請求項16】
予め決まったガスハイドレート生産量によって、前記(a)、(b)段階は続いて行われ、前記(c)、(d)段階は順次繰り返されることを特徴とする、請求項15に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造方法。
【請求項17】
前記(c)段階は、
(c1)前記デュアルシリンダーユニットの上部ピストン及び下部ピストンを最初位置に位置させる段階;
(c2)前記デュアルシリンダーユニットを数回下降させて前記デュアルシリンダーユニット内のスラリーを圧搾する段階
を含むことを特徴とする、請求項15または16に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造方法。
【請求項18】
前記(c)段階は、
(c2’)前記(c2)段階と同時に、前記下部ピストンが予め設定されたガスハイドレートの高さに下降する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造方法。
【請求項19】
前記(c)段階は、
(c3)前記上部ピストンと前記下部ピストンを吐出位置に位置させる段階をさらに含むことを特徴とする、請求項18に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造方法。
【請求項20】
前記(a)段階は、
(a1)前記反応器内に水を供給する段階;
(a2)ベンチュリバルブに水とガスを供給する段階;
(a3)前記ベンチュリバルブに供給された水とガスを前記反応器に供給する段階
を含むことを特徴とする、請求項15または16に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造方法。
【請求項21】
前記(a)段階は、
(a4)前記反応器内で反応しなかったガスを前記ベンチュリバルブに再供給する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項20に記載のデュアルシリンダー方式のガスハイドレート連続生成及びペレット製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【図5】
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【図6(a)】
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【図6(b)】
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【図6(c)】
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【図6(d)】
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【図6(e)】
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【図6(f)】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−62685(P2011−62685A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113191(P2010−113191)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(505214010)コリア インスティチュート オブ インダストリアル テクノロジー (20)
【出願人】(510135739)サムソン ヘヴィー インダストリーズ カンパニー,リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG HEAVY INDUSTRIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Geoje Shipyard,Samsung Heavy Industries Co.,Ltd.,530,Jangpyeong−dong,Geoje−si,Gyeongsangnam−do 656−710,Republic of Korea
【出願人】(510135740)ヒョンデ エンジニアリング カンパニー,リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI ENGINEERING CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Hyundai 41 Tower,917−9,Mok−dong,Yangcheon−gu,Seoul 158−050,Republic of Korea
【出願人】(510135751)テウ エンジニアリング アンド コンストラクション カンパニー,リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】DAEWOO ENGINEERING & CONSTRUCTION CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】57,Sinmunno 1−ga,Jongno−gu,Seoul 110−061,Republic of Korea
【出願人】(510135762)ソン イル カンパニー,リミテッド(エスアイエム) (2)
【氏名又は名称原語表記】SUNG IL CO.,LTD.(SIM)
【住所又は居所原語表記】1587−4,Songjeong−dong,Gangseo−gu,Busan 618−818,Republic of Korea
【Fターム(参考)】