説明

デンプングラフト共重合体と、農業用デンブングラフト共重合体の製造および使用方法

超吸水デンプングラフトコポリマーを製造および使用する方法は、農業分野の用途の散粒機で有用な粒径のデンプングラフトコポリマーを製造することを含む。畑の作物に適用されたデンプングラフトコポリマーは、優秀な抗クラスト特性と、種子の発芽および生育の増大と、作物成長の増大と、収量の増大と、水の必要量の減少とを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デンプングラフトコポリマーと、農業用デンブングラフトコポリマーの製造および使用方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
1976年に付与された特許文献1ないし4は、「超吸水ポリマー(super absorbent polymers、SAPs)」とよばれるクラスの材料の作成を説明する。1976年から、SAPsの使用および作成に関する多くの特許が発行された。これらの特許の大部分はカップリング剤の存在下でアクリル酸およびアクリルアミドを共重合させることによって作られる組成物を開示するが、いくつかの特許はデンプンのような天然高分子の使用を説明する(例えば、特許文献1ないし4を参照せよ。)。デンプンを用いないで作られたSAPsは「完全合成コポリマー」という。かかるSAPsのほとんど全ては赤ちゃん用オムツ、成人用オムツ、生理用具(catamenials)、病院用ベッドパッド、ケーブルコーティング等に使用される。今日、完全合成コポリマーSAPsの市場は世界全体で約20億ポンドと推定される。
【特許文献1】米国特許第3,935,099号明細書
【特許文献2】米国特許第3,981,100号明細書
【特許文献3】米国特許第3,985,616号明細書
【特許文献4】米国特許第3,997,484号明細書
【0003】
重量の1000倍までの水様液を吸収できるデンプングラフトコポリマーが従来技術で知られている。前記従来技術は吸水性の非耐久性繊維製品(soft goods)用の大量の水様液を吸収する架橋デンプングラフトコポリマー、土壌の保水能力を増大する架橋デンプングラフトコポリマー、および種子、繊維、粘土、紙等のコーティングとして機能する架橋デンプングラフトコポリマーを開示する。従来技術は、前記組成物をトレイで乾燥させるか、ドラム乾燥機上で加熱することによる超吸水ポリマーフィルムの製造方法を開示する。これらのフィルムは、フレークまたは粉末に粉砕される場合がある。代替的な従来技術の乾燥方法では、アルカリ性デンプングラフトコポリマーの粘性混合物がアルコールまたはアセトンのような水と混和できる有機溶媒で希釈された。沈殿したアルカリ性デンプングラフトコポリマーは、ろ過および乾燥によって、微粉末状で単離された。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
種子、肥料、除草剤、殺虫剤その他の農業材料を販売する農業用品企業は、前記完全合成コポリマーSAPsが80メッシュサイズの微細粒子でできているのでこれらのSAPsの評価が悪いためにこれらのSAPsの用途がみつからなかった。メッシュサイズの細かい粒子に固有の限界の1つは、少なくとも25メッシュの粒径を必要とする典型的な散粒機(granular applicator)で使えないことである。さらに、前記超吸水ポリマーフィルムおよび粉末は、顆粒状肥料、顆粒状殺虫剤そのたの顆粒状の農業用添加物に適用できない。
【0005】
本発明の発明者は、大規模な農業用顆粒状超吸水ポリマー製品の製造方法の必要性を認識した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
農業用超吸水ポリマー製品の製造方法は、(1)グラフト用反応物およびデンプンを用意すること、(2)前記グラフト用反応物を前記デンプンにグラフト重合させて、デンプングラフトコポリマーを作成すること、(3)前記デンプングラフトコポリマーを鹸化すること、(4)鹸化した前記デンプングラフトコポリマーを沈殿させること、および、(5)沈殿した前記デンプングラフトコポリマーを顆粒化することを含む。
【0007】
農業用デンプングラフトコポリマーの第2の製造方法は、(a)グラフト用反応物およびデンプンを用意するステップと、(b)前記グラフト用反応物を前記デンプンにグラフト重合させてデンプングラフトコポリマーを作成するステップと、(c)前記デンプングラフトコポリマーを鹸化するステップと、(d)前記デンプングラフトコポリマーのpHを約2.0ないし約3.5に下げるために酸を添加して、デンプングラフトコポリマー沈殿物を形成するステップと、(e)前記デンプングラフトコポリマー沈殿物を分離するステップと、(f)前記デンプングラフトコポリマー沈殿物のpHを約6.0ないし約8.0に中和して、デンプングラフトコポリマーを形成するステップと、(g)前記デンプングラフトコポリマーを顆粒化して粒子を形成するステップとを含む。
【0008】
本発明の追加の局面では、上記の方法の1つによって製造されたデンプングラフトコポリマーを利用して作物生産を増加するさまざまな方法が開示される。1つの方法は、前記顆粒化デンプングラフトコポリマーを直接土壌に適用する、すなわち散布することを含む。第2の方法は、前記顆粒化デンプングラフトコポリマーで根または種子をコーティングすることを含む。上記の方法によって製造されたデンプングラフトコポリマーを土壌に直接適用、すなわち散布することは、種子の早期発芽および/または開花と、灌水必要量の減少、増殖量の増大、作物生育量の増大、作物生産量の増大および土壌クラスト形成の減少につながる。したがって、上記の方法で製造されたデンプングラフトコポリマーは、大規模農業での超吸水ポリマーの形成および使用について従来技術の方法よりも利点を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の超吸水ポリマー製品の製造方法は2つはる。第1の方法では、超吸水ポリマー製品が用意され、棹状のデンプングラフトコポリマーが粘性のあるアルカリ性デンプングラフトコポリマーから形成される。本発明のアルカリ性デンプングラフトコポリマーは、グラフト用反応物をデンプンにグラフト重合させて製造される。本発明のグラフト用反応物は、アクリロニトリルと開始剤とを含む。前記デンプンは、デンプン、小麦粉または穀粉(meal)のいずれであってもかまわない。好ましいデンプンはゲル化コーンスターチである。アクリロニトリルは、単独で使用されるか、あるいは、この業界で慣用される他のモノマーと併用される場合がある。デンプンとアクリロニトリルとの好ましい重量比は、約1:2ないし約1:5の範囲内である。アクリロニトリルは、開始剤、好ましくはセリウム(+4)塩の存在下でデンプンにグラフト重合される。好ましい開始剤は硝酸セリウムアンモニウムであるが、当業者に知られた他の適当な開始剤系が使われる場合がある。重合は数分間で達成され、前記デンプンに付加された長いグラフト鎖のポリアクリロニトリル(または他のモノマーとのポリアクリロニトリル共重合体)を生成する。
【0010】
このデンプングラフトコポリマーがニトリル基をカルボキシアミドとカルボキシル酸アルカリ塩との混合物に変化させるために、アルカリ金属、好ましくは、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムと鹸化される。前記鹸化のステップは、農業で利用するためには乾燥形状で単離されなければならない非常に粘性の高い物質を提供する。
【0011】
得られた鹸化物は、固体状に沈殿され、所望の粒径の粒子に形成される。単離された製品は水と混合可能なアルコールのような溶媒を用いて粘性のポリマーの塊(dough)から回収される。前記アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノールを含む。メタノールは一般に最も安価なアルコールであるから、メタノールがしばしば選択され、この第1の方法で用いられる好ましいアルコールである。前記塊は前記アルコールに浸漬され、前記アルカリ性グラフトコポリマーを乾燥後に所望の粒径で篩にかけて粒子状に沈殿させる。前記デンプングラフトコポリマーを農業用設備で直接使用するために所望の粒径の粒子に形成することは、デンプングラフトコポリマー鹸化物の前記粘性のある塊を桿状形状に変換して、前記形状を乾燥して前記所望の粒径にすることによって達成される場合がある。適当な打抜型(die)を選択することによって、前記桿状形状のサイズおよび外形を制御することができる。前記棹の直径は、前記端板に1/16インチないし1/4インチの直径を有する孔を掘削することによって制御される。例えば適当な打抜型は、前記選択されたサイズおよび外形の孔を含むように掘削または形成された板の場合がある。前記桿状形状は、その粘着性を低減するために、前記打抜型で形成された後、軽くコーティングされる場合がある。粘土、デンプン、小麦粉およびセルロースが、前記桿状形状にふりかけるのに用いられる場合がある。
【0012】
第2の方法では沈殿にアルコールを用いない点で、第1の方法は第2の方法と異なる。第2の方法では、酸を利用する沈殿の後、分離および中和されて粘性物を形成し、桿状粒子に成形されて、風乾またはオーブンで乾燥されて、その後、篩にかれられるか、あるいは、粉砕される。
【0013】
本発明の顆粒状超吸水ポリマーを作成する第2の方法によると、第1の方法で説明したとおりアルカリ性グラフトコポリマーが鹸化されると、鹸化物は、pHが約2.0ないし約3,5、より具体的には約3.0になるまで酸を添加することによって沈殿される。沈殿物は、好ましくは水で洗浄され、いかなる塩も除去され、必要なら分離される。分離方法は、堆積、遠心その他の分離の機械的手段を含む。前記デンプングラフトコポリマーのカルボン酸塩は、アルカリ金属の水酸化物、好ましくは水酸化カリウムで、約6.0ないし約8.0、より好ましくは約7.0のpHになるまで滴定してアルカリ状に戻される。この粘性物は、加圧されて打抜板を通過させられ、粉をふりかけて粘着性を除去され、風乾またはオーブン乾燥される場合がある。その後乾燥した粒子は適当なサイズになるように篩にかけられる。所望の場合には、前記粒子は微粉末に粉砕され、農業用に望ましいサイズのペレットに成形される場合がある。
【0014】
第1または第2の方法のいずれかで作成された超吸水ポリマー製品は、約200メッシュ未満の粒径を有することが好ましい。最も好ましい粒径は意図する特定の農業用途に依存する。土壌に前記デンプングラフトコポリマーを散布する農業用途に好ましい粒径は、50メッシュ未満、より具体的には約8メッシュないし約25メッシュである。この粒径は、業界で商業的に入手可能な散粒機がこの粒径を必要とするため好ましい。既存の農業用設備を使って前記吸水性粒子を散布または噴霧するためには、立方フィートあたり約30ないし約35ポンドの密度を有する8メッシュないし約25メッシュの超吸水ポリマー製品が好ましい。
【0015】
他の農業用途は、種子のコーティングおよび根の浸漬(dipping)のようなより微細な粒子を用いる。種子のコーティングには、所望の粒径は約75ないし約200メッシュで、より好ましくは約100メッシュである。根のコーティングには、所望の粒径は約30ないし約100メッシュで、より好ましくは約50メッシュである。
【0016】
本発明の方法によって製造される超吸水ポリマー製品の使用結果は、以下の実施例および表に示される。約8メッシュないし約25メッシュの粒径は、カンタロープ、ワタおよびトマトの植物個体で評価され、その後40種類の追加の作物の圃場評価が行われた。
【0017】
土壌クラストは、スプリンクラー灌水の結果発生する。前記デンプングラフトコポリマーが、プランターのプレスホイール(planter press wheel)が適用される前に散布されたとき、土壌クラストは防止された。実際、エーカーあたり数ポンドのデンプングラフトコポリマーが、抗クラスト剤として使用されるときに優秀な成績を納めた(実施例5bおよび6aを参照せよ。)。
【0018】
超吸水ポリマーが抗クラスト剤として添加されたとき、トマトの草丈は未処理の畝より処理された畝では著しく高かった。前記トマトの種子の下の土壌は、エーカーあたり3ないし10ポンドの割合で処理された。トマトの生育は、未処理の対照の畝と比較して、前記デンプングラフトコポリマー処理で著しく向上した。カンタロープでの試験は、前記デンプングラフトコポリマー処理された植物は、予測されたより早く開花し、未処理の対照群よりも必要な灌水量がより少なく、より均一なサイズおよび外形で実質的に果実収量が多かった。ワタでの試験は、前記デンプングラフトコポリマー処理が植物に供給された水が50%減少したにもかかわらず、より草丈の高いワタが育ったことを証明した。前記処理されたワタの植物個体は、未処理の植物個体と比較して綿毛収量が10%増加した。40種類の追加の作物種子について実施された試験は、前記デンプングラフトコポリマーに起因する植物毒性を示さなかった。
【0019】
従来技術では、SAPsを形成するために用いられるデンプンはコーンスターチ、麦のデンプン、モロコシ(sorghum)のデンプンであった。得られた吸水性デンプンまたは小麦粉のグラフトコポリマーは、自重の数百倍ないし約1000倍の水を吸収する能力を示した。本発明の一部として、トウモロコシ穀粉、皮を剥いだユッカ(yucca)の根、皮を剥がないユッカの根、大麦(oat)の粉、バナナの粉およびタピオカの粉を含む、吸水性デンプングラフトコポリマーを形成する能力がこれまで評価されていなかった数種類のデンプンおよび粉が分析された。吸水性デンプングラフトコポリマーはこれらの材料からも作られ、それぞれの吸水量も決定された。結果は表1に提供される。吸水性デンプングラフトコポリマーは2種類の重合可能なモノマー(アクリロニトリル(AN)および2−アクリロニトリル−2−メチル−プロパンスルホン酸(AMPS))で作られたが、アクリル酸およびアクリルアミドも使用できた。
【0020】
さまざまなレベルのANまたは硝酸セリウムアンモニウムで作られ、水酸化カリウム(KOH)または水酸化ナトリウム(NaOH)のいずれかで鹸化されたコーンスターチグラフトコポリマーも評価された。代表的なデンプンは、コーンスターチ、小麦のデンプン、モロコシのデンプン、タピオカのデンプン、穀物(cereal)の粉および穀粉、バナナの粉、ユッカの粉および皮を剥いだユッカの根を含むが、これらに限定されない。これらのデンプンの出所は、最適な吸水性を提供するためにゲル化されることが好ましい。デンプンに対するアクリロニトリルの好ましい重量比は、約1:2ないし約1:5である。より多くのANを使用することは、単離された製品の吸水性をいくらか高くする。吸水性製品は、アルコール沈殿の後単離され、ポリマー1グラムあたり400−500グラムないしポリマー1グラムあたり600−700グラムの範囲内の吸水性があった(表2を参照せよ。)。
【0021】
従来技術では、メタノールがコポリマーを固体形状で単離するための好ましい溶媒であった。メタノールは、中和されたアルカリ性グラフトコポリマー鹸化物を脱水し、脱塩し、顆粒化する作用を有する。1つのやり方は、滑らかに分散するまで、充分な量のメタノールを前記鹸化物に混ぜることである。滑らかに分散した混合物は、滑らかな鹸化物の分散混合物にポンプでメタノールを注入しながら激しくメタノールを混合することができる攪拌システムからなる沈殿タンクにポンプで注入される。混合されると、得られたメタノールおよび吸水性粒子は、(a)デカンテーションまたはメタノールでの洗浄によって回収されるか、あるいは、(b)遠心して回収されるかして、約1ないし約20%、より具体的には約10%の湿度レベルが達成されるまで乾燥される。この沈殿法は外部からの塩を含まない吸水性粒子を作出するが、広範囲の粒径が形成され、これらの粒子の大部分は60メッシュより微細である(表3を参照せよ。)。これらの粒子はたいていの大規模農業用途には微細すぎる。前記微粒子は、農業用に適当な粒径を提供するためにペレットにされる場合があるか、あるいは、種子のコーティングまたは根の浸漬に使用される場合がある。
【0022】
より大きな粒径を作るために前記吸水性デンプングラフトコポリマーをメタノールで沈殿する代替的な方法では、前記鹸化物の表面は、少量のメタノールで濡れ、再接着しない鹸化物のより大きな「大塊(chunk)」に刻まれる。前記鹸化物の表面がメタノールで濡れると、得られた材料はすべりやすく、もはや粘着性はない。この効果は、前記鹸化物の塊の固体1部あたり約1ないし約2部のメタノールの成分比を用いることによって達成される。
【0023】
前記メタノールが添加されると、前記鹸化物は、(a)インラインチョッパを通してポンプ注入して、1インチ未満の直径を有する大塊を形成するか、あるいは(b)はさみで手作業で切り刻まれる。得られた混合物は、鹸化物1ポンドあたり追加のメタノール約1.5ガロンないし約2.0ガロンを有するタンクかわーリング・ブレンダーに入れられる。大きいタンク内のメタノールは、コールズ式攪拌機(Cowles dissolver)その他の高速を達成できるミキサーで激しく攪拌される。沈殿およびデカンテーション法か遠心かのいずれかを用いて、得られた粒子は乾燥され、粒径によって選別された。この方法は、他の技術によって製造される粒子より非常に大きな粒子を製造した。この「メタノールチョッピング」法は、形成される粒子のほぼ65%が8ないし25メッシュの範囲内であるデンプングラフトコポリマーを生成する結果が得られた(表3のMCMの列を参照せよ。)。
【0024】
粒子形成用のメタノールチョッピング法で得られた経験を用いて、第3のメタノール沈殿法が開発された。この方法はメタノール沈殿のステップの前に粒径を予め成形することを含む。異なる外形および直径を有する鎖または棹を成形するために打抜板を使うことは、粒径成形工程を非常に改善する。この方法は、最終的な粒径を予測することを容易にする。(中和され、あるいは、未中和の)前記鹸化物は、異なる直径(例えば、約1/16インチないし1/4インチを超える)と、異なる外形(例えば、円形、星形、リボン状等)との孔を有する打抜板を通過させられる。前記打抜板を前記鹸化物を通過させる方法は、手押しプランジャーの使用、ねじで押し出すこと、大錐を用いること(auguring)、ポンプ注入その他の一般に知られた方法を含む。得られた鎖または棹は、成形され、前混合剤としてメタノールをさらに添加することなく沈殿タンクに入れられた。前記鎖または棹をメタノールでぬらすか、前記鎖または棹に粘土、デンプンその他の天然または合成の高分子を振りかけることは、前記鎖または棹がたがいにくっつくのを防いだ。得られた鎖または棹は激しく攪拌したメタノールで沈殿され、タンクから除去され、乾燥された。85%をこえる前記粒子は類似の粒径および外形であった(表3を参照せよ。)。表3が示唆するとおり、この方法は、均一な粒径を有し、農業用に使用可能な超吸水ポリマー製品を製造する。
【0025】
表3のMPの列は、第4のメタノール沈殿法の結果を示す。この方法は、中和された鹸化物を1/8インチの孔を有する固定端キャップを有するプラスチックパイプを通してポンプ注入する可変ポンプ速度のモイノポンプ(moyno pump)の使用を含む。前記孔の数およびパターンはどのようなものでもかまわない。この試験では、50個の孔が前記プラスチック端キャップに設けられた。前記端キャップは、激しく混合されたメタノール50ガロンの入った前記メタノール沈殿タンクより数インチ上に設置された。カバーで前記沈殿タンクが覆われ、前記鹸化物が前記パイプを通って前記打抜板から押し出された。ポンプの圧力が過大になって前記鎖または棹を膨張させないために、ポンプの速度は制御された。得られた鎖または棹はほとんど膨張せず、前記激しく混合されたメタノール中に直ちに浸漬された。粒子形成または前記ポリマーの脱塩の後、前記メタノールはデカンテーションされ、残存するポリマーは10%湿度レベルまで乾燥された。この粒径形成法の結果は商業的な生産をめざすうえで非常な励みになった。生成された粒子のうち85%は8ないし25メッシュの目標範囲内で、望ましくない粒子は数パーセントであった。種子のコーティングまたは根の浸漬のためにより粒径の小さい粒子が望ましい場合には、孔径がもっと小さい打抜板が使える。
【0026】
表3は、上記の方法によって作られた乾燥ポリマーが、8メッシュ篩と、その後に25メッシュ篩と、その後に60メッシュ篩と、その後に100メッシュ篩と、微粒子回収用たらいとからなる篩システムを通過された結果を示す。前記乾燥ポリマーを篩処理した後、異なる篩に残った粒子が回収され、重量が測定された。それぞれの篩に残った粒子の百分率が計算され、報告された。
【0027】
一部の超給水ポリマーの製造企業はデンプングラフトコポリマーを沈殿するのに有機溶媒を使用したがらない場合があるため、所望の粒径の吸水性粒子を回収する代替的な方法が開示される。この代替的な方法は、沈殿剤としてメタノールを使用しない。かわりにアルカリ性鹸化デンプングラフトコポリマーは約10ないし約12のpHで生成され、酸が添加されてpHが約2.0ないし約3.5、より具体的には約3.0に調整された。使ってもよい酸は、塩酸、硫酸または硝酸のような無機酸を含み、最も好ましいのは塩酸である。酢酸のような有機酸も使える。このステップは、前記デンプングラフトコポリマー中のカルボン酸アルカリ塩のアルカリをプロトンで置換し、前記デンプングラフトコポリマー中のカルボン酸を生成する。前記アルカリは、前記酸とともに塩を形成する。塩酸が用いられる場合には、塩化カリウムと、塩化ナトリウムとが形成される。除去されないアンモニアはすべて塩化アンモニウムに変換される。前記デンプングラフトコポリマーの酸処理は、前記コポリマーを沈殿させる。沈殿物は、堆積、濾過および遠心のようないずれかの機械的手段を含む、当業者に知られたいずれかの手段によって分離される。デンプングラフトコポリマー沈殿物は、カリウム、ナトリウムまたはアンモニウム塩を除去するためにさらに水で洗浄される。水洗によりたいていの塩が除去された後、前記沈殿物は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化アンモニウムのような無機塩基で処理される。前記無機塩基は水酸化カリウムが一般的である。水酸化カリウムは前記デンプングラフトコポリマー中の全てのカルボン酸についてカルボン酸カリウムを生成する。約6.0ないし約8.0のpHは水酸化カリウムを添加することで達成される。水酸化カリウム処理は前記デンプングラフトコポリマーを再懸濁して非常に粘性の高い物質を形成する。パスタメーカが棹状の押出物を作るのに用いられた。これらの押出物は風乾またはオーブン乾燥された。棹状押出物は粘着性があった。前記棹状体が形成直後に、粘土、デンプン、小麦粉、セルロースまたはセライト(celite)を振りかけて、粘着性を除去する。棹状押出物は、さまざまな粒径の粒子を形成するために粉砕された。代替的に、微細粒子はペレットに成形され、好ましいサイズの粒子を提供する。ペレット形成はポリマー業界では慣用され、当業者に知られている。
【0028】
初期の農作試験はカンタロープ、ワタおよびトマトの植物個体を用いて実施され、その後の試験は40種類を超える追加の作物で行われた。
【0029】
試験1 カンタロープ
カンタロープの試験方法は、以下のステップを含む。
1.試験圃場は予め灌水された。
2.植物の種子は畝の溝に播かれた。
3.顆粒状デンプングラフトコポリマー処理は、手押し式(ground−driven)散粒機であるマイクロバンドを用いて種子がまかれた畝の溝に行われた。
4.各植物タイプについて、3列の畝が植えられた。第1の畝はエーカーあたり7ポンド(7lb/a)のデンプングラフトコポリマー処理された。第2の畝は4lb/aのデンプングラフトコポリマー処理され、対照のプロットはデンプングラフトコポリマー処理なしであった。
5.得られた植物は、それぞれの植物を栽培するのに通常必要な水の50%しか与えられなかった。
6.評価は、11、18、25、33、40、54、68および75日目に行われた。
評価は、地面からの草丈、植物の重量(茎は地面で切断)、根の重さ、茎の直径および植物のストレスレベルの測定を含んだ。「有意な差」という用語は数学(統計学)的に定義されたことに留意せよ。
【0030】
カンタロープの試験結果の概要
7lb/aの畝のカンタロープは、対照の畝に比べて18日目の評価で植物の重量が有意に増加していた。常に有意な差を示したわけではなかったが、7lb/aのプロットのカンタロープは、25日目の評価で、根の重量、植物の重量、茎の直径および草丈が大きかった。7lb/aのプロットのカンタロープは、49日目の評価でストレスが少なく、葉の水ポテンシャルの測定値も大きかった。7lb/aのプロットのカンタロープは、対照植物より3日前に開花した。7lb/aのプロットからはかなり多くのカンタロープメロンが収穫され、該メロンの重量はより重く、前記メロンはより早く収穫された。要約すると、顆粒状デンプングラフトコポリマー処理された土壌に栽培され、通常必要な量の半分の水を与えられたカンタロープは、対照のプロットのカンタロープよりも、大きく健康な植物に育ち、より多く、重いメロンをより早く結実した。
【0031】
試験2 ワタ
評価が11、18および25日目に行われた点を除いて、前記カンタロープの試験に用いられたのと同一の方法がワタの試験に用いられた。25日目の時点で前記カンタロープがワタより大きくなりすぎたため、試験は中止された。ワタは通常栽培するのに必要な量の半分の水しか与えられなかった。ワタは、ワタはあまり深くに植えられると発芽できないため、約1インチないし約1,5インチ地表から下に植えられた。
【0032】
ワタの試験結果の概要
ワタの生育初期には有意な差はなかったが、7lb/aのプロットのワタは草丈、草重および根の成長が優っていた。18日目の評価で測定したところでは、顆粒状デンプングラフトコポリマー7lb/aのプロットに栽培されたワタの葉の水ポテンシャルには対照のプロットと比較して有意の差があった。25日目の評価では、顆粒状デンプングラフトコポリマー7lb/aのプロットに栽培されたワタの根の長さ、茎の直径、草重および根の重量の成長は、対照植物個体と比較して増加していたが、差は統計学的に有意ではなかった。
【0033】
要約すると、顆粒状デンプングラフトコポリマー処理土壌で栽培され、ワタの成長に通常必要な量の半分の水しか与えられなかったワタは、対照プロットよりも大きく、健康なワタが成長した。実際、7lb/aの畝の綿毛の収量は対照プロットより10%増加していた。
【0034】
トマトの試験方法は以下のとおりであった。
1.7lb/aのデンプングラフトコポリマー処理された畝では、顆粒状デンプングラフトコポリマーは苗床に種子より約2インチ下に埋め込まれ(shanked into)た。
2.4lb/aの顆粒状デンプングラフトコポリマー処理された畝では、顆粒状デンプングラフトコポリマーは、プレスホイールの前に表面散布された。
3.トマトの種子は乾燥状態で植え付けられ、スプリンクラーで灌水されて前記種子が発芽する。スプリンクラー灌水に伴う1つの問題は、土壌表面がクラストになることで、トマトの種子はクラストを突き破ることができない。
4.プロットは、前記クラストを突き破った発芽種子の数を確かめるために7日目だけで評価された。
【0035】
トマトの試験結果の概要
顆粒状デンプングラフトコポリマーが地表に散布された、4lb/aの顆粒状デンプングラフトコポリマーの畝で処理されたトマトの芽の数には有意な増加があった。この試験は、特に、顆粒状デンプングラフトコポリマーの発芽および土壌クラストへの効果を評価することを目的とした。顆粒状デンプングラフトコポリマーは地表に小さなクレーターを作り、これがトマトの発芽を可能にしたと結論された。その後の試験は、顆粒状デンプングラフトコポリマーが特に優れた抗クラスト剤として機能することを確認したが、これは、より多くの種子を発芽させることができるため、高価な生命工学的に操作された種子を植えるときに特に有用な特性である。
【0036】
トマトの第2回圃場試験では、トマトが収穫まで生育された。評価の際、顆粒状デンプングラフトコポリマー処理された植物個体の立木計測(standing row count)が有意に向上した。顆粒状デンプングラフトコポリマーの種子発芽および土壌クラストへの効果は非常に高かったため、顆粒状デンプングラフトコポリマー処理された植物の収量は対照植物と比較して優位に増加した。顆粒状デンプングラフトコポリマーが抗クラスト剤として種畝(seed row)の頂部に散布されると、未処理の対照植物がエーカーあたり15トンの収量に対し、4lb/a処理はエーカーあたり38.7トンであった。顆粒状デンプングラフトコポリマー散布を7lb/aの割合で種子の下に側方散布(side dressing)で行うことにより、未処理の対照植物についてエーカーあたり15トンと比較してエーカーあたり39.3トンの収量を得た。これらの高収量は、顆粒状デンプングラフトコポリマーの発芽および土壌クラストへの効果を評価するための最初のトマトの圃場試験の正しさを明らかに再確認した。
【0037】
以下の実施例は、本発明をさらに例示することを意図するものであって、特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
【実施例1】
【0038】
3リットル樹脂製のケットル中に蒸留水(1400mL)が入れられ、スターラが起動された。小麦粉または穀粉(110g)がゆっくりと添加され、5分間攪拌された。温度が95°Cまで上昇する間、弱い窒素ガスの気流が混合液中に泡をたてた。前記混合液はデンプンの完全なゲル化を確保するために95°Cで45分間保温された。マントルヒータ(heating mantel)は取り除かれ、かわりに冷水のバケツ状の水浴が置かれた。前記混合液は、温度が25°Cに低下するまで、窒素ガス通気下で連続的に攪拌された。そして、アクリロニトリル(115g)と、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸(AMPS)(23g)とが添加された。窒素通気下で攪拌を10分間継続した。予め調製した、50mLの0.1M硝酸溶液中に溶解された硝酸セリウムアンモニウム(5.5g)の触媒溶液が前記樹脂ケットルに添加された。冷却用バケツは、攪拌を60分間継続する間発熱反応を制御するためにそのままの場所に配置された。グラフト反応の温度は記録され、発熱は3°Cの増加より少なく保たれた。60分間終了後の混合液の温度は40°Cであった。60分間窒素通気下での攪拌終了後、窒素は取り除かれ、水(200g)に溶解された水酸化カリウムフレーク(90g)溶液が攪拌しながら前記樹脂ケットルに添加された。マントルヒータが前記樹脂ケットルの下に戻して前記混合液が95°Cに加熱され、60分間保温された。60分間後、前記マントルヒータは取り除かれ、前記混合液のpHが記録された。前記混合液は10%塩酸溶液でpH7.5に中和された。冷却水浴が樹脂ケットルの下に戻して約40°Cまで冷却された。粘性のある塊がワーリングブレンダーに入れたメタノール中に沈殿された。単離された沈殿の吸水性が記録され、表1に示される。
【0039】

【実施例2】
【0040】
コーンスターチは、アクリロニトリル(AN)をモノマーとし、硝酸セリウムアンモニウムを用いて実施例1に報告された手順を使ってグラフト重合された。110グラムのコーンスターチあたり1400mLの蒸留水が用いられた。鹸化用腐食剤としては水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムのいずれかが用いられた(使用された腐食剤の量は表2を参照せよ。)。単離された製品の吸水性は乾燥ポリマー1グラムをとって既知量の蒸留水の入ったビーカーに入れることによって測定された。前記ポリマーは30分間自由膨潤させられた。未吸収の水があればデカンテーションされ、吸収した水の体積が測定された(表2の吸水性の列を参照せよ。)。
【0041】

【実施例3】
【0042】
パイロットスケールの運転は100立方フィートのリボンブレンダーで行われた。前記リボンブレンダーには水(400ポンド)が入れられ、これにコーンスターチ(342ポンド)が添加された。混合液はデンプンをゲル化するために95°Cに加熱された。約30分間後、加熱されゲル化したデンプンは約25°Cまで冷却され、345ポンドのアクリロニトリルが激しく攪拌しながら添加された。均質化された混合物ができた後、0.1M硝酸(140ポンド)中に溶解した硝酸セリウムアンモニウム(7.8ポンド)の混合液が攪拌を継続しながら添加された。30分間後、市販の水酸化カリウム(445ポンド)が添加され、反応物を95°Cに加熱するために蒸気加熱された。この反応物はこの温度で約1時間保温された。濃厚で粘性のある塊状の物質は数個の手順によってその後吸水性ポリマーとして単離された。
【0043】
a.粗精製物を回収するために、前記塊状の物約6.5ないし約8.5のpHに中和され、吸水性ポリマーの粗精製フレークを提供するために、加熱されたドラム乾燥機に入れられた。外来の塩は全て前記フレークに含まれるため、前記フレークの吸水性は蒸留水中では約200倍である。
【0044】
b.微細粒径の精製吸水性粒子を回収するために、メタノールが、滑らかな分散が達成されるまで、中和された塊状物質にゆっくりと添加された。得られた分散液はゆっくりとワーリングブレンダーに入れられた。前記物質は微粒子を形成し、メタノールはデカンテーションされた。前記微粒子は回収され、新鮮で清浄なメタノールとともにワーリングブレンダーに入れられ、外来の塩を除去するために洗浄された。前記粒子はデカンテーションされるか、あるいは、ろ過された。前記微粒子は回収され、乾燥されて、表3のNPの列に示される異なる粒径を提供するために、一連のワイヤーメッシュスクリーンを通して篩にかけられた。前記粒子はかなり微細だが、ペレットにしてより粒径の大きな粒子にすることができる。
【0045】
8ないし25メッシュの範囲内の吸水性ポリマー粒子の収量をより大きくするために、約100ポンドの中和された塊状物が20ガロンのステンレス鋼のボウルに添加され、少量のメタノール(塊1ポンドあたり1ないし2ポンドのメタノール)で濡れさせられた。そして前記塊状物は鋏または剪断機を用いて塊の大きい断片に切り刻まれた。これらの塊の断片のサイズは、直径0.5インチから2インチまでの範囲であった。メタノールで濡れた断片は、メタノールで濡れていない塊の断片とは異なり、互いにくっつかなかった。メタノールで濡れた塊の断片はコールズ式攪拌機で激しく攪拌される頂部開口式55ガロンステンレス鋼タンクに入れられた。前記ステンレス鋼タンクは25ガロンないし30ガロンのメタノール(中和された塊5ポンドあたり約1.5ガロンのメタノール)が入っていた。コールズ式攪拌機は高速で運転された。塊の断片はさらに破断されて顆粒状の吸水性粒子の大きい粒子になる。前記メタノールはデカンテーションされ、コールズ式攪拌機で激しく攪拌しながら、追加のメタノールが塊5ポンドあたり0.5ないし1ガロン添加された。前記メタノールがデカンテーションされた後、得られた粒子は手触りが固かった。前記粒子はろ過され、10%の湿度レベルになるまで真空オーブンで乾燥された。乾燥した粒子は、表3のMCMの列に示される分布を与えるように一連のワイヤーメッシュを通して篩にかけられた。
【0046】
d.塊状の鹸化物は該鹸化物の塊が小さな断片に切られた後はより大きな吸水性粒子になるため、前記塊はメタノールを添加する前に棹またはスパゲッティ状の鎖に成形される場合がある。中和された鹸化物は、円形または星形の1/16インチから1/4インチまでの孔径の孔の開いた打抜板を通過させられた。前記塊は、手押しプランジャー、ねじ押しシステムまたは大錐(augur)によって、これらの打抜板を通過させられた。押し出された塊は、成形され、速やかにメタノール中に入れられたが、メタノールは成形品が互いにくっつくのを防いだ。前記成形品はメタノール中で激しく攪拌され、ろ過され、10%の湿度レベルまで乾燥された。乾燥した粒子は、一連のワイヤーメッシュを通して篩にかけられた。前記成形品の粒径分布は表3のEPの列に示される。
【0047】
可変ポンプ速度のモイノポンプが、中和された鹸化物を1/8インチの孔を有する固定端キャップを有するプラスチックパイプを通してポンプ注入するのに用いられた。前記端キャップは50ガロンの攪拌されたメタノールを含むメタノール沈殿タンクの上数インチの場所に設置された。前記鹸化物が前記パイプおよび端キャップ打抜板を通ってポンプ中されたとき、スパゲッティ状の鎖が形成された。前記ポンプはパイプの圧力を過剰にしないで、前記スパゲッティ状の鎖が形成された後膨潤を起こさないような速度で運転された。成形されたスパゲッティ状の鎖は激しく攪拌されるメタノールの力によって前記端キャップから剪断された。前記成形品は、激しく攪拌されるメタノール中でさらに破断された。前記メタノールはデカンテーションされ、新鮮なメタノールを用いる追加の洗浄が行われた。得られた粒子はろ過され、10%湿度レベルまで乾燥された。前記粒子は、表3のMPの列に示されるとおり、85%の粒子が8ないし25メッシュの目標範囲内になるように、メッシュで篩にかけられた。
【0048】

【実施例4】
【0049】
3リットル樹脂ケットルに蒸留水(700g)が入れられ、コーンスターチ(70g)が攪拌しながら添加された。スターラーは2重らせん状であったが、他の形態のスターラーを使用してもよかった。窒素ガスは攪拌されたデンプンの分散液を泡立てた。分散液が88°Cないし91°Cに加熱され、この温度が少なくとも30分間維持された。ゲル化したデンプン分散液が加熱された後、マントルヒータを氷冷水のバケツに取り替えることによって、25°Cないし35°Cの温度に冷却された。冷却された分散液はアクリロニトリル(96g)で処理され、攪拌が10分間継続された。それから、水(10−20mL)に溶解した硝酸セリウムアンモニウム(3.8g)が、冷却バケツに浸漬されたままの前記樹脂ケットル中のデンプン−アクリロニトリル混合液に入れられた。前記硝酸セリウムアンモニウム溶液は硝酸溶液で作られる場合があったことに注意せよ。混合液はグラフト重合反応が起こっている間約45分間激しく攪拌された。前記反応が完了した後、前記樹脂ケットルはマントルヒータに入れられた。水酸化ナトリウム(45.8g)を含む1リットルの水が攪拌および加熱を継続しながら15分間かけて添加された。反応系は90°Cないし95°Cの温度に加熱され、その温度で60分間保温された。アンモニアガスがこの鹸化反応の最後の20分間に発生した。前記アンモニアガスは減圧下で除去および回収される場合があった。鹸化物は常温まで冷却され、10%塩酸溶液を添加することによってpHが2.0ないし3.2に調整された。他の酸がpHを調整するために用いられる場合があったことに注意せよ。この低いpHで、前記酸形状のデンプン−g−ポリアクリロニトリル鹸化ポリマーは不溶性になり、前記樹脂ケットル中で沈殿物として堆積する。前記酸の堆積、濾過または遠心によって、たいていの中和塩からの分離が行われる。前記沈殿物を追加の水で洗浄することで、これらの中和塩を、酸化され鹸化されたポリマーがほぼ「無塩」になるまで除去する。この酸化され鹸化されたポリマー中の中和塩の量が少ないほど、前記デンプングラフトコポリマーのカルボン酸のカリウムまたはナトリウム塩形態の最終的な吸水性が高い。この酸化され鹸化されたポリマーの遠心後の固体含有量は約15%である。固体の含有量がより多いことが望ましい場合には、さらに脱水するステップを実行しなければならない。これは、酸化デンプングラフトコポリマーを1%ないし20%の湿度レベルまで乾燥するか、前記酸化デンプングラフトコポリマーをメタノールのような脱水剤で洗浄することによって達成される場合がある。そして、酸化デンプングラフトコポリマーは水酸化カリウムで処理sれてpHを6.0ないし8.0に調整された。この処理はカルボン酸基の全てをカリウム塩に変換した。食品押出機である、Ron Popeliパスタメーカが棹またはスパゲッティ状の鎖を押し出すために用いられた。濃厚なカリウム塩状のグラフトポリマーは押し出されて小さな棹状になった。前記棹状のポリマーがくっつきあう場合には、デンプンまたは粘土をふりかけるか、メタノールで濡らされたが、いずれも前記棹状のポリマーをくっつきあわないようにする。前記棹状のポリマーは、約12%の水分含量になるように、熱風オーブン(forced air oven)または真空オーブン中で乾燥された。乾燥すると、前記棹状のポリマーは、農業的な評価のために、8ないし25メッシュの粒径になるまで粉砕された。25メッシュより微細な粒子は、8ないし25メッシュの粒径範囲の製品を得るためにペレットに成形される場合がある。乾燥したデンプングラフトポリマーのカリウム塩の吸水性は蒸留水中で自重の約1200倍であった。
【実施例5】
【0050】
表3のMCM法による8ないし25メッシュの粒子のサンプルが、カンタロープ、トマトおよびワタについて試験するために農業企業に提供された。
【0051】
a.カンタロープの試験については、試験圃場は予め灌水され種子が植え付けられた。8ないし25メッシュの粒径の吸水材はマイクロバンド手押し式散粒機を使って種子を植え付けた畝に散布された。未処理の対照の畝の植物と比較して7lb/aの畝の植物の重量は有意に増大したことが18日後に観察された。処理された植物の葉の水ポテンシャルは、18日後では、未処理の対照の畝の植物より3バールの向上を示した。前記7lb/aの畝の植物は栽培後25日で評価したとき未処理の対照の畝の植物と比較して、根の重量、植物の重量、茎の直径および草丈が優れていた。前記7lb/aの畝の植物は未処理の対照の畝の植物より3日前に開花し、冠部も大きかった。最終的なメロン果実の重量は未処理の対照の畝の植物と比較して処理された畝の植物では実質的に大きかった。前記試験圃場はメロン作物を栽培するのに通常用いられる水の量の約半分しか栽培期間中与えられなかった。
【0052】
b.トマトの試験は以下のとおり2種類の異なる吸水性ポリマー処理を含んだ。
【0053】
第1処理では、干ばつ条件下での生育応答を評価するために、吸水性ポリマー粒子がトマトの種子の下約2インチに散布された。第2処理では、スプリンクラー灌水の際の土壌クラストを試験するために、前記吸水性ポリマー粒子はプランターのプレスホイールが適用される前に地表に散布された。栽培7日後のトマトの立木計測は、未処理の対照土壌10フィートあたりと比較して土壌10フィートあたりの吸水性ポリマー処理されたトマトの植物個体数が有意に多いことを明らかにした。吸水性ポリマー処理された土壌での植物個体数が多いことは、抗クラスト特性を付与する能力を裏付ける。未処理の対照土壌と、吸水性ポリマーが種子の下2インチに散布された第1処理とでは、クラストが地表にできて、トマトの発芽を制限した。全ての畝が前記クラストを破壊するのに十分な水でスプリンクラー灌水されて、トマトが発芽できるようにした。未処理の対照の畝および吸水性ポリマー粒子を地表に散布した畝と比較して、吸水性粒子が種子の下2インチに散布された畝では全草重(地上部分および根)が非常に向上した。
【0054】
c.ワタの試験は、ワタの種子とともに畝に散布された7lb/a吸水性ポリマー粒子処理を含む。3種類の評価が生育期の最初の部分で実施された。評価は11、18および25日目に行われた。ワタは、草丈、全草重および根の成長で増加を示した。7lb/aの散布量のワタは通常の水量の半分しか与えられなかったが、この処理を施されたワタは未処理群の植物個体より大きかった。収穫時には、吸水性ポリマー処理されたプロットからの綿毛収量は、対照の植物個体よりも50%未満の水しか与えられなかったのにもかかわらず、対照群より10%多かった。
【実施例6】
【0055】
1/8インチの押出製品(表3、列EP)から作られた8ないし25メッシュの吸水性ポリマー粒子のサンプルが、トマトおよびワタの試験をするために農業企業に提供された。
【0056】
a)トマトについては、吸水性は変えられた。プレスホイールの適用前に種子の畝に1、2および4lb/aが散布された。また、吸水性ポリマーは、トマトの種子の2インチ下に3、7および10lb/aで散布された。未処理の対照の畝と比較して、全ての吸水性ポリマー処理された畝について、プロットあたりのトマトの立木数が有意に増加し、デンプングラフトコポリマーの抗クラスト特性を裏付けた。種子の下に散布された吸水性ポリマーは、地表に散布された吸水性ポリマーまたは未処理の対照植物と比較して、より大きな植物の成長に効果があった。各プロットからランダムに5本の植物個体と、各畝のランダムな20フィートとが抜き取られた。未処理の対照植物と比較して、全ての吸水性ポリマー処理された植物ではトマトの収量に有意な増加があった。4lb/a処理は、未処理の対照群と、吸水剤の添加量が少なかった他の吸水性ポリマー処理とに比較して最も多いトマト収量に効果があった。4lb/a処理のトマトの収量は、未処理の対照植物についての収量がエーカーあたり15トンであったのに対して、エーカーあたり38.7トンであった。7lb/a処理のトマトの収量は、未処理の対照植物についての収量がエーカーあたり15トンであったのに対して、エーカーあたり39.3トンであった。
【実施例7】
【0057】
表3のMCMの列に記載の吸水性ポリマーは、該吸水性ポリマーの活性および植物毒性を決定するために、数種類の種子作物で評価された。吸水性ポリマーは、畝の中か、または3インチ幅の帯状に畝の上かに4lb/aのレベルで散布された。また、畝の中か、または3インチ幅の帯状に畝の上かに7lb/aのレベルで散布した場合も評価された。土質はローム状の砂またはロームであった。小さめの種子は1/2インチの深さに植えられ、大きめの種子は1インチの深さに植えられた。栽培後3、5、7、10および14日目に発芽率が評価された。評価された種子は、アルファルファ、アスパラガス、オオムギ、マメ(乾燥)、ピーマン、ブロッコリ、カノーラ、カンタロープ、ニンジン、カリフラワー、セロリ、コリアンダー、ハルシャギク(coreopsis)、ワタ、キュウリ、ディル、Elymus glaucus(青い野生ライ麦)、トウモロコシ、fine fescue、ニンニク、honeydew、kentucky bluegrass、レンズマメ、レタス、リママメ、エンバク、タマネギ、パセリ、エンドウ(乾燥)、カボチャ、ラディッシュ、ライグラス、モロコシ、ダイズ、ホウレンソウ、squash(カボチャ)、サトウダイコン、ヒマワリ、スイートコーン、swiss chard、tall fescue、トマト、カブ、スイカ、コムギ、white clover、wild rye、ヒャクニチソウであった。
【0058】
発芽は種子によって異なった。興味深いことに、上記の種子のいずれについても植物毒性は観察されなかった。これは、種子と吸水剤との間に良い作用があることを示した。
【0059】
以上の本発明の詳しい説明は例示として提供されること、および、改変および変更は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく実施される場合があることが理解されるべきである。その結果、本発明の基本原理から逸脱することなく、上記の実施態様の詳細に対して多くの変更が加えられる場合がある当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲は添付する特許請求の範囲によってのみ決定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
農業用超吸水ポリマー製品の製造方法であって、
グラフト反応物とデンプンとを用意すること、
前記グラフト反応物を前記デンプンにグラフト重合させて、デンプングラフトコポリマーを形成すること、
前記デンプングラフトコポリマーを鹸化させること、
鹸化した前記デンプングラフトコポリマーを沈殿させること、および
沈殿した前記デンプングラフトコポリマーを顆粒化して、超吸水ポリマー製品の粒子を形成することを含む、農業用超吸水ポリマー製品の製造方法。
【請求項2】
前記グラフト反応物は、開始剤とアクリロニトリルとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記グラフト反応物は、実質的にアクリル酸、アクリルアミドおよび2−アクリロニトリル−2−メチル−プロパンスルホン酸からなるグループから選択される化学物質を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記デンプンとアクリロニトリルとは、約1:2ないし約1:5の重量比で存在する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記開始剤はセリウム塩である、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記開始剤は硝酸セリウムアンモニウムである、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記デンプンは、実質的に精製デンプン、小麦粉および穀粉からなるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記デンプンはゲル化デンプンである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記デンプンはコーンスターチである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記粒子は約200メッシュ以下の粒径である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記粒径は約5メッシュないし約50メッシュである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記粒径は約8メッシュないし約25メッシュである、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
鹸化した前記デンプングラフトコポリマーを沈殿させることは、前記鹸化したデンプングラフトコポリマーにアルコールを混合することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記アルコールは、実質的に、メタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノールからなるグループから選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
鹸化した前記デンプングラフトコポリマーを沈殿させることは、棹状の粒子を形成させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記棹状の粒子を乾燥することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記棹状の粒子を乾燥することは、風乾することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
農業用超吸水ポリマー製品の製造方法であって、
グラフト反応物とデンプンとを用意すること、
前記グラフト反応物を前記デンプンにグラフト重合させて、デンプングラフトコポリマーを形成すること、
前記デンプングラフトコポリマーを鹸化させること、
鹸化した前記デンプングラフトコポリマーのpHを約2.0ないし約3.5に下げて、デンプングラフトコポリマーの沈殿物を形成するために、酸を添加すること、
前記デンプングラフトコポリマーの沈殿物のpHをやかう6.0ないし約8.0に中和すること、および
前記デンプングラフトコポリマーを顆粒化して、超吸水ポリマー製品の粒子を形成することを含む、農業用超吸水ポリマー製品の製造方法。
【請求項19】
前記デンプングラフトコポリマーの沈殿物を分離することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記グラフト反応物は、開始剤とアクリロニトリルとを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記開始剤はセリウム塩である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記開始剤は硝酸セリウムアンモニウムである、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記デンプンは、実質的に、精製デンプン、小麦粉および穀粉からなるグループから選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記デンプンはゲル化デンプンである、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記デンプンはコーンスターチである、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記超吸水ポリマー製品の粒子は、約200メッシュ未満の粒径を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記粒径は、約5ないし約50メッシュである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記粒径は、約8ないし約25メッシュである、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
約5メッシュないし約50メッシュのペレットサイズを有するペレットを形成するために前記粒子をペレット化することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記ペレットサイズは約8ないし約25メッシュである、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記酸は、実質的に、無機酸と有機酸とからなるグループから選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項32】
前記酸は、実質的に、塩酸、硫酸、硝酸および酢酸からなるグループから選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記鹸化されたデンプングラフトコポリマーのpHは、約2.5ないし約3.2まで下げられる、請求項18に記載の方法。
【請求項34】
実質的に無塩のデンプングラフトコポリマーの沈殿物を形成するために、前記デンプングラフトコポリマーの沈殿物を洗浄することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項35】
前記デンプングラフトコポリマーの沈殿物を洗浄することは、水で洗うことを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記実質的に無塩のデンプングラフトコポリマーの沈殿物は、約10%ないし約40%の固体含量を有する、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記実質的に無塩のデンプングラフトコポリマーの沈殿物は、約14%ないし約16%の固体含量を有する、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記実質的に無塩のデンプングラフトコポリマーの沈殿物を脱水することを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記デンプングラフトコポリマーの沈殿物を中和することは、該デンプングラフトコポリマーの沈殿物のpHを約6.0ないし約8.0に調整することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項40】
前記デンプングラフトコポリマーの沈殿物を中和することは、該デンプングラフトコポリマーの沈殿物に無機塩基を反応させることを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項41】
前記無機塩基は、実質的に、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化アンモニウムからなるグループから選択される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記デンプングラフトコポリマーの沈殿物を中和することは、超吸水ポリマー製品の粒子を形成するために、前記デンプングラフトコポリマーの沈殿物を乾燥することを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
請求項1に記載の方法によって製造された超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法であって、
畝に植えられた種子を用意すること、
約50メッシュ未満の粒径の超吸水ポリマー製品を用意すること、
前記超吸水ポリマー製品を前記畝に散布することを含む、超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法。
【請求項44】
請求項1に記載の方法によって製造された超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法であって、
種子を用意すること、
約75ないし約200メッシュの粒径の超吸水ポリマー製品を用意すること、および
前記超吸水ポリマー製品を前記種子に適用することを含む、超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法。
【請求項45】
請求項1に記載の方法によって製造された超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法であって、
根を用意すること、
約30メッシュないし約100メッシュの粒径の超吸水ポリマー製品を含むゲル溶液を調製すること、および
前記ゲル溶液を前記根に適用することを含む、超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法。
【請求項46】
前記ゲル溶液は、約1部の前記超吸水ポリマー製品と、300部ないし約700部の水とを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
請求項18に記載の方法によって製造された超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法であって、
畝に植えられた種子を用意すること、
約50メッシュ未満の粒径の超吸水ポリマー製品を用意すること、および
前記超吸水ポリマー製品を前記畝に適用することを含む、超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法。
【請求項48】
請求項18に記載の方法によって製造された超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法であって、
種子を用意すること、
約75ないし約200メッシュの粒径の超吸水ポリマー製品を用意すること、および
前記超吸水ポリマー製品を前記種子に適用することを含む、請求項18に記載の方法によって製造された超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法。
【請求項49】
請求項1に記載の方法によって製造された超吸水ポリマー製品を農業用に使用する方法であって、
実質的に、アルファルファ、アスパラガス、オオムギ、マメ(乾燥)、ピーマン、ブロッコリ、カノーラ、カンタロープ、ニンジン、カリフラワー、セロリ、コリアンダー、ハルシャギク(coreopsis)、ワタ、キュウリ、ディル、Elymus glaucus(青い野生ライ麦)、トウモロコシ、fine fescue、ニンニク、honeydew、kentucky bluegrass、レンズマメ、レタス、リママメ、エンバク、タマネギ、パセリ、エンドウ(乾燥)、カボチャ、ラディッシュ、ライグラス、モロコシ、ダイズ、ホウレンソウ、squash(カボチャ)、サトウダイコン、ヒマワリ、スイートコーン、swiss chard、tall fescue、トマト、カブ、スイカ、コムギ、white clover、wild rye、ヒャクニチソウからなるグループから選択される種子または根のうちの1つを用意すること、
前記種子または根に前記超吸水ポリマー製品を適用することによって、前記超吸水ポリマー製品で前記種子または根を処理することを含む、超吸水ポリマー製品を農業用に使用する方法。
【請求項50】
請求項18に記載の方法によって製造された超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法であって、
根を用意すること、
約50メッシュ未満の粒径の超吸水ポリマー製品を含むゲル溶液を調製すること、および
前記ゲル溶液を前記根に適用することを含む、超吸水ポリマー製品を作物生産を増大させるために使用する方法。
【請求項51】
前記ゲル溶液は、約1部の超吸水ポリマー製品と、300部ないし約700部の水とを含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
請求項1に記載の方法によって製造された、農業用超吸水ポリマー製品。
【請求項53】
請求項18に記載の方法によって製造された、農業用超吸水ポリマー製品。


【公表番号】特表2006−502284(P2006−502284A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−543334(P2004−543334)
【出願日】平成15年9月17日(2003.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2003/029796
【国際公開番号】WO2004/033536
【国際公開日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願人】(505129301)
【出願人】(505129312)
【Fターム(参考)】