説明

データネットワークのための多用途送信元ポートの実施

【課題】通信スイッチを提供すること。
【解決手段】通信スイッチは、複数のポートと、複数のポートから送信元ポートおよび宛先ポートを仮想リンクごとに識別するように構成された処理ユニットとを備える。各仮想リンクは、1つまたは複数の送信元ノードからフレームがそこを介して受信される1つまたは複数の送信元ポートと、受信されたフレームがそこを介して1つまたは複数の宛先ノードに転送される1つまたは複数の宛先ポートとを備える。少なくとも1つの仮想リンクについて、処理ユニットは、複数のポートのうちの2つ以上を送信元ポートとして受け入れるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例は、例えば、データネットワークのための多用途送信元ポートの実施に関する。
【背景技術】
【0002】
[0001]いくつかの従来のデータネットワークは、仮想リンクを使用する。たとえば、ARINC664パート7は、送信タイミングに関して、全二重交換イーサネットネットワークのエンドポイント間のトラフィックフローの解析を可能にする、プロファイルされたイーサネットを定義する。ARINC規格664パート7は、唯一の送信元ノードから1つまたは複数の宛先ノードへの、単方向論理パスとしての仮想リンクを定義する。イーサネットネットワークレベルにおいて、仮想リンクは、ネットワーク規模の一意のマルチキャスト・イーサネットアドレスを使用して、ローカルに管理されたマルチキャストグループにより実現される。すなわち、ある仮想リンクのすべてのフレームは、同じイーサネットマルチキャスト宛先アドレスを使用し、一方で、異なる仮想リンクのフレームは、異なるイーサネットマルチキャスト宛先アドレスを使用する。イーサネットネットワークレベルにおいて、仮想リンクのフレームは、このようにして、それらの宛先イーサネットアドレスによって識別され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の実施例は、例えば、データネットワークのための多用途送信元ポートの実施に関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0002]一実施形態において、通信スイッチが提供される。通信スイッチは、複数のポートと、複数のポートから送信元ポートおよび宛先ポートを仮想リンクごとに識別するように構成された処理ユニットとを備える。各仮想リンクは、1つまたは複数の送信元ノードからフレームがそこを介して受信される1つまたは複数の送信元ポートと、受信されたフレームがそこを介して1つまたは複数の宛先ノードに転送される1つまたは複数の宛先ポートとを備える。少なくとも1つの仮想リンクについて、処理ユニットは、複数のポートのうちの2つ以上を送信元ポートとして受け入れるように構成される。
【0005】
[0003]図面は例示的な実施形態のみを表し、したがって、範囲を限定するものとみなされるべきでないことを理解しながら、添付の図面の使用を通して、例示的な実施形態が、追加的な特異性および詳細と共に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】[0004]通信システムの一実施形態のブロック図である。
【図2】[0005]通信システムの別の実施形態のブロック図である。
【図3】[0006]仮想リンクのフレームをルーティングする方法を表す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0007]一般的なやり方に従って、さまざまな説明される特徴は、一定の縮尺で描かれず、例示的な実施形態に関連した特定の特徴を強調するように描かれている。
[0008]以下の詳細な説明において、本明細書の一部を形成する添付の図面に対する参照が行われ、特定の説明的な実施形態が例示として示される。しかしながら、他の実施形態が利用されてもよいこと、ならびに、論理的、機械的、および電気的な変更が行われてもよいことを理解されたい。さらに、本図面および本明細書において提示される方法は、個々の行為が実施され得る順序を限定するものとして解釈されるべきではない。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味に取られるべきではない。
【0008】
[0009]図1は、通信システム100の一実施形態のブロック図である。通信システム100は、(ノードA〜Fともラベル付けされ、エンドシステムとも呼ばれる)複数のノード102−1・・・102−Nと、スイッチ104とを含む。各ノード102−1・・・102−Nは、スイッチ104のそれぞれのポート110−1・・・110Nに結合される。スイッチ104は、仮想リンクに基づいて、ノード102から受信されたフレームをルーティングするように構成される。仮想リンクは、スイッチ104を介して2つ以上のノード102を接続する単方向論理パスである。たとえば、いくつかの実施形態において、通信システム100は、Aeronautical Radio,Incorporated(ARINC)規格664パート7(アビオニクス全二重交換イーサネット(AFDX)とも呼ばれる)と互換性のあるプロトコルを実装するように構成された、全二重交換イーサネットネットワークである。
【0009】
[0010]ネットワークレベルにおいて、仮想リンクは、ネットワーク規模の一意のマルチキャストアドレスを使用して、ローカルに管理されたマルチキャストグループにより実現される。すなわち、ある仮想リンクのすべてのフレームは、同じマルチキャスト宛先アドレスを使用し、一方で、異なる仮想リンクのフレームは、異なるマルチキャスト宛先アドレスを使用する。このようにして、仮想リンクのフレームは、それらの宛先アドレスによって識別され得る。たとえば、ARINC規格664パート7において、宛先アドレスは48ビットの整数値であり、そのうちの下位16ビットが仮想リンクIDとして使用される。
【0010】
[0011]従来のARINC規格664パート7は、唯一の送信元ノードから1つまたは複数の宛先ノードへの、単方向論理パスとしての仮想リンクを定義する。しかしながら、ARINC規格664パート7とは異なり、スイッチ104は、各仮想リンクについて2つ以上の送信元ノードを受け入れるように構成される。たとえば、下の表1は、スイッチ104によって受け入れられる、例としての有効な仮想リンクを示す。
【0011】
【表1】

【0012】
[0012]表1に見られるように、送信元ノードと宛先ノードとのさまざまな組合せが、スイッチ104によって受け入れられる。たとえば、仮想リンク1は、単一の送信元ノードと、複数の宛先ノードとを含む。仮想リンク2は、複数の送信元ノードと、単一の宛先ノードとを含む。仮想リンク3は、複数の送信元ノードと、複数の宛先ノードとを含む。仮想リンク4は、フレームをループさせて送信元ノードに戻す。言い換えれば、送信元ノードは、宛先ノードと同じである。最後に、仮想リンク5については、スイッチ104が、フレームを送信元ノードから再び送信元ノードへとルーティングするだけでなく、別の宛先ノードにもルーティングする。仮想リンクの各々は、有効な仮想リンクとしてスイッチ104によって受け入れられる。
【0013】
[0013]加えて、いくつかの実施形態において、スイッチ104は、宛先ポートを、フレームが受信された送信元ポートの機能として、仮想リンクごとに特定するように構成される。たとえば、そのようないくつかの実装形態において、スイッチ104は、1つまたは複数の送信元ポートを1つまたは複数の宛先ポートに関連付ける、各仮想リンクについての宛先ポートベクトルを有して構成される。このようにして、フレームがポート110上で受信されるとき、スイッチ104は、フレームが受信された送信元ポートに基づいて、フレームがどのポートに転送されるべきかを特定する。
【0014】
[0014]仮想リンクのフレームが2つ以上のノード102で生成される場合、いくつかの実施形態において、スイッチ104は、暗黙的に最初に有効な冗長を選ぶ方式(implicit pick−first−valid redundancy scheme)を実装することができる。言い換えれば、仮想リンクのための有効な送信元ポートで受信された最初のフレームが選択される。仮想リンクのための他の有効な送信元ポートで受信されたさらなるフレームは、冗長であるものとして静かに破棄される。用語「静かに破棄される」は、エラー・カウントを増やさずにフレームが破棄されることを意味する。たとえば、いくつかの実施形態において、スイッチ104は、各仮想リンクについてブラックアウト期間を有するように構成される。ブラックアウト期間は、仮想リンクのためのフレームが受け入れられた後に、同じ仮想リンクのすべての他のフレームが冗長コピーとみなされてドロップされる間の時間間隔を規定する。ブラックアウト期間の長さは、各仮想リンクについて独立して設定されてもよい。
【0015】
[0015]スイッチ104はまた、仮想リンクごと、送信元ポートごとに、トラフィックポリシング方式を実装するように構成される。すなわち、トラフィックポリシーは、各仮想リンクの各送信元ポートについて構成される。この実行単位により、特定の送信元ポートで受信されたある仮想リンクのすべてのフレームは、他の送信元ポートで受信された同じ仮想リンクのフレームにかかわらず、フローすることができる。たとえば、フレームベースのポリシーの実装においては、単一の仮想リンクのメッセージのみを送信するノードでの同じ仮想リンクの任意の2つのフレームの最小距離として、帯域幅割当てギャップ(バッグ)がARINC664パート7において定義される。したがって、仮想リンクのフレームが、仮想リンクのために規定されたバッグよりも速くスイッチ104の異なるポートで受信される場合であっても、スイッチ104はなお、エラー・カウントを増やすことなくフレームを処理することができ、その理由は、トラフィックポリシーが、仮想リンクとは対照的に、各送信元ポートに固有であるように拡張されるからである。
【0016】
[0016]送信元ポートごと、仮想リンクごとのフレームベースのポリシングの実装に加えて、いくつかの実施形態において、スイッチ104はまた、送信元ポートごと、仮想リンクごとにバイトベースのポリシングを実装するように構成される。フレームベースのポリシングにおいては、同じ仮想リンクの任意の2つのフレーム間の最小距離が(実際のフレーム長にかかわらず)保証される。バイトベースのポリシングにおいては、最大フレーム長をチェックすることに加えて、最小フレーム長をチェックすることを含む、ビット毎秒の単位での最大帯域幅が実施される。上で論じられたバイトベースのポリシングおよびフレームベースのポリシングは、実装形態としてではなく、例として提供されることを理解されたい。特に、当業者に知られている他のポリシング方式が、他の実施形態において使用されてもよいことを理解されたい。
【0017】
[0017]上で説明された機能性を実装するために、スイッチ104は、処理ユニット106を含む。処理ユニット106は、仮想リンクのフレームをルーティングするのに使用されるさまざまな方法、プロセスタスク、計算、および制御機能を実行するための、ソフトウェアプログラム、ファームウェア、または他のコンピュータ可読命令を含む、またはそれらにより機能する。たとえば、処理ユニット106は、スイッチが所与の仮想リンクのために複数の送信元ポートを受け入れることを可能にする、仮想リンク命令108を実行する。
【0018】
[0018]これらの命令は、一般に、コンピュータ可読命令またはデータ構造を記憶するために使用される任意の適切なコンピュータ可読媒体に記憶される。コンピュータ可読媒体は、汎用コンピュータもしくは特殊目的コンピュータ、またはプロセッサ、または任意のプログラマブル論理デバイスによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体として実装されてもよい。好適なプロセッサ可読媒体は、磁気媒体または光学媒体などの記憶媒体またはメモリ媒体を含むことができる。たとえば、記憶媒体またはメモリ媒体は、従来のハードディスク、コンパクトディスク−読み取り専用メモリ(CD−ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性または不揮発性媒体(同期動的ランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダブルデータレート(DDR)RAM、RAMBUS動的RAM(RDRAM)、静的RAM(SRAM)などを含むが、これらに限定されない)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、およびフラッシュメモリなどを含むことができる。好適なプロセッサ可読媒体はまた、ネットワークおよび/またはワイヤレスリンクなどの通信媒体を介して伝達される電気的信号、電磁気的信号、または、デジタル信号などの伝送媒体を含むことができる。
【0019】
[0019]図2は、例示的な通信システム200の別の実施形態のブロック図である。通信システム200は、複数のスイッチ204−1・・・204−Nを含む。スイッチ204の各々は、上で説明されたスイッチ104と同様に構成される。上で説明されたようにスイッチ204を構成することにより、スイッチによって収集された診断情報を損なうことなく、スイッチ204を、図2に示すようなリングトポロジにおいて実装することが可能になる。特に、スイッチ204の各々は、第1の方向において第1の隣接スイッチに結合され、第2の方向において第2の隣接スイッチに結合される。本明細書で使用されるとき、隣接スイッチは、当該スイッチに直接結合されたスイッチを意味するように定義される。たとえば、スイッチ204−2は、第1の方向においてスイッチ204−1に直接結合され、第2の方向においてスイッチ204−Nに直接結合される。したがって、スイッチ204−1および204−Nは、スイッチ204−2の隣接スイッチである。
【0020】
[0020]スイッチ204の各々は、各仮想リンクについて送信元ポートのベクトルを有して構成される。ベクトルは、テーブル、フラットファイル・データベースなどとして実装されてもよい。したがって、異なるポートで単一の仮想リンクのフレームを受信することは、エラー状態ではない。しかしながら、同じポートで単一の仮想リンクのフレームを受信することは、そのそれぞれのポート上の仮想リンクのためのトラフィックポリシーに違反する場合、やはりエラー状態になることがある。これは、同じ仮想リンクのフレームが他のポートで許可される場合であっても、当てはまることがある。関連付けられたベクトルによって定義されるように、フレームがそれぞれの仮想リンクの送信元ポートで受信される場合は、エラー・カウントは増えない。しかしながら、この挙動(エラー・カウントを増やさないこと)は、仮想リンクのフレームを生成した1つまたは複数のノードに直接結合された1つまたは複数のスイッチ204によってのみ実装される。
【0021】
[0021]送信元ノードからフレームを受信するスイッチ204は、それぞれのスイッチ204に隣接したスイッチ204にフレームを転送するように構成される。たとえば、スイッチ204−2が、対応する送信元ノード205−1からフレームを受信する場合、スイッチ204−2は、スイッチ204−2に隣接したスイッチ204−1および204−Nに、ポート212−1および212−2上で、フレームを転送する。この例で、スイッチ204−2は、ポート212−1および212−2上で、スイッチ204−1または204−Nから受信された、それぞれの仮想リンクのための任意のフレームをドロップするように構成される。加えて、いくつかの実施形態において、スイッチ204−2は、エラー・カウントを増やすように構成される。一方で、スイッチ204−1、204−3、および204−Nは、送信元ノード205−1に直接結合されていないために、スイッチ204−1、204−3、および204−Nの各々は、スイッチ204−2から転送されたフレームを受け入れ、転送するように構成される。たとえば、スイッチ204−1および204−Nは、それぞれの仮想リンクのための任意の対応する宛先ポートにフレームを転送することに加えて、受信されたフレームを、ポート218−2および214−2上でそれぞれ転送することになる。他の実施形態において、スイッチ204−2は、スイッチ204−2が送信元ノードに結合され、最初に有効に受信されたフレームがスイッチ204−1および204−Nのうちの1つから受信された場合であっても、最初に有効に受信されたフレームを受け入れるように構成される。
【0022】
[0022]とりわけ、2つ以上のノードが、上で説明されたように、所与の仮想リンクのための送信元ノードに対して構成されてもよい。いくつかの実施形態において、同じスイッチに結合されたノードのみが、所与の仮想リンクのための送信元ノードとして構成されてもよい。他の実施形態においては、異なるスイッチに結合されたノードが、同じ仮想リンクのための送信元ノードとして受け入れられてもよい。たとえば、そのような実施形態においては、ノード205−1およびノード207−1が、同じ仮想リンクのための送信元ノードとしてそれぞれ受け入れられてもよい。そのようないくつかの実施形態において、フレームが、送信元ポートと、別のスイッチに結合されたポートとの両方で受信された場合、スイッチ204は、エラー・カウントを増やすように構成されない。しかしながら、そのようないくつかの実施形態において、別のスイッチに結合されたポートで受信されたフレームは、冗長フレームとして静かにドロップされる。他の実施形態においては、最初に有効に受信されたフレームが渡されて、他の有効に受信されたフレームは静かにドロップされる。したがって、そのような実施形態において、他のスイッチのうちの1つから受信されたフレームが渡されてもよく、一方で、ノードに結合されたポートで受信されたフレームはドロップされる。最初に有効に受信されたフレームを選ぶなどの冗長性を管理するためのメカニズムは、それぞれのポートのトラフィックポリシング機能の後に実行されることにもまた留意すべきである。
【0023】
[0023]図3は、仮想リンクのフレームをルーティングする方法300の一実施形態を表す流れ図である。方法300は、上で論じられたスイッチ104などのスイッチによって実装されてもよい。ブロック302で、第1の仮想リンクに関連付けられた第1のフレームが、スイッチの第1のポートで受信される。ブロック304で、スイッチは、第1のポートが第1の仮想リンクのための有効な送信元ポートであるかどうかを判定する。ブロック306で、第1の仮想リンクに関連付けられた第2のフレームが、スイッチの第2のポートで受信される。ブロック308で、スイッチは、第2のポートが第1の仮想リンクのための有効な送信元ポートであるかどうかを判定する。第1のポートおよび第2のポートの各々は、上で論じられたようなリングトポロジにおいて、ノードに、または別のスイッチに直接結合されていてよい。
【0024】
[0024]いくつかの実施形態において、スイッチは、第1の仮想リンクに対応した有効な送信元ポートのリストをルックアップすることによって、第1のポートおよび第2のポートが有効な送信元ポートであるかどうかを判定する。加えて、いくつかの実施形態において、第1のポートおよび第2のポートが有効な送信元ポートであるかどうかを判定するステップは、上で説明したようなポリシング機能を含む。たとえば、いくつかの実施形態において、スイッチは、各仮想リンクについて送信元ポートごとに、トラフィックポリシーを実施するように構成される。言い換えれば、別個のフレームベースの、またはバイトベースのポリシーが、第1の仮想リンクの各有効な送信元ポートについて実装される。第1のフレームまたは第2のフレームがトラフィックポリシーを満たさない(たとえば、フレームが、最大許可されたフレーム長を超える、または最小帯域幅割当てギャップに適合しない)場合、フレームはドロップされる。加えて、いくつかの実装形態において、第1のポートが有効な送信元ポートであると判定された後に、スイッチは、ブラックアウト期間を開始する。ブラックアウト期間の間に第2のフレームが受信されると、それが有効な送信元ポートで受信され、それぞれのトラフィックポリシーに適合する場合であっても、第2のフレームは静かにドロップされる。
【0025】
[0025]さらに、いくつかの実施形態において、スイッチは、リングトポロジにおいて複数の他のスイッチに結合される。そのようないくつかの実施形態において、第1のポートおよび第2のポートが有効な送信元ポートであるかどうかを判定するステップは、第1のポートまたは第2のポートが、別のスイッチに、または送信元ノードに結合されているかどうかを判定するステップを含む。第1のポートまたは第2のポートのうちの1つが送信元ノードに結合され、他のポートが別のスイッチに結合されている場合、そのようないくつかの実施形態において、別のスイッチに結合されたポートからの対応するフレームがドロップされる。たとえば、第1のポートが送信元ノードに結合され、第2のポートが別のスイッチに結合されている場合、スイッチは、第2のフレームをドロップするように構成され、いくつかの実施形態においては、スイッチにおけるエラー・カウントを増やすように構成される。しかしながら、第1のポートも第2のポートも送信元ノードに結合されていない場合、別のスイッチに結合されたポートは、それがトラフィックポリシーを満たしているという条件で、有効な送信元ポートとみなされる。加えて、第1のポートと第2のポートとの両方が送信元ノードに結合されている場合、第1のポートと第2のポートとの両方は、それぞれのフレームがそれぞれのトラフィックポリシーを満たしているという条件で、有効な送信元ポートである。
【0026】
[0026]ブロック310で、スイッチは、第1のフレームおよび第2のフレームのうちの少なくとも1つを、1つまたは複数の宛先ポートに転送する。たとえば、第1のポートが第1の仮想リンクのための有効なポートであり、第2のポートが有効な送信元ポートでない場合、スイッチは、第1のフレームを、仮想リンクに関連付けられた1つまたは複数の宛先ポートに転送する。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の宛先ポートが、送信元ポートの機能として特定される。たとえば、そのようないくつかの実施形態において、スイッチは、1つまたは複数の宛先ポートを、それぞれの仮想リンクに対応した送信元ポートに関連付ける、宛先ポートベクトルを含む。第1のポートが有効な送信元ポートでなく、第2のポートが有効な送信元ポートである場合、スイッチは、第2のフレームを1つまたは複数の宛先ポートに転送する。第1のポートと第2のポートとの両方が第1の仮想リンクのための有効な送信元ポートである場合、スイッチは、第1のフレームおよび第2のフレームのうちの1つを、1つまたは複数の宛先ポートに転送する。スイッチは、最初に有効に受信されたフレームを選ぶなどの冗長管理メカニズムを使用して、どのフレームを転送するかを決定する。
【0027】
[0027]方法300は、2つのポートでフレームを受信することに関して論じられたが、フレームは3つ以上のポートで受信されてもよいことを理解されたい。たとえば、いくつかの実施形態において、上で説明されたように、フレームは、1つまたは複数の送信元ノードからだけでなく、1つまたは複数の他のスイッチから受信されてもよい。
【実施例1】
【0028】
[0028]実施例1は、複数のポートと、複数のポートから送信元ポートおよび宛先ポートを仮想リンクごとに識別するように構成された処理ユニットとを備える通信スイッチを含む。通信スイッチにおいて、各仮想リンクは、1つまたは複数の送信元ノードからフレームがそこを介して受信される1つまたは複数の送信元ポートと、受信されたフレームがそこを介して1つまたは複数の宛先ノードに転送される1つまたは複数の宛先ポートとを備え、少なくとも1つの仮想リンクについて、処理ユニットは、複数のポートのうちの2つ以上を送信元ポートとして受け入れるように構成される。
【実施例2】
【0029】
[0029]実施例2は、実施例1の通信スイッチを含み、通信スイッチにおいて、処理ユニットは、各仮想リンクについての宛先ポートを、対応するフレームが受信される1つまたは複数の送信元ポートの機能として識別するようにさらに構成される。
【実施例3】
【0030】
[0030]実施例3は、実施例1〜2のいずれかの通信スイッチを含み、通信スイッチにおいて、処理ユニットは、いつエラー・カウントを増やすかを、各ポートについて仮想リンクごとに決定するように構成される。
【実施例4】
【0031】
[0031]実施例4は、実施例1〜3のいずれかの通信スイッチを含み、スイッチは、ARINC664パート7と互換性のあるプロトコルを実装する。
【実施例5】
【0032】
[0032]実施例5は、実施例1〜4のいずれかの通信スイッチを含み、通信スイッチにおいて、処理ユニットは、ポートごとに、および仮想リンクごとにブラックアウト時間期間を決定するように構成されており、ここで、ブラックアウト時間期間は、仮想リンクのための任意の適した送信元ポートで受信されるときに、仮想リンクのフレームが受信された後に始まり、仮想リンクのさらなるフレームが静かにドロップされる間の期間である。
【実施例6】
【0033】
[0033]実施例6は、実施例1〜5のいずれかの通信スイッチを含み、通信スイッチにおいて、複数のポートのうちの1つが、第1の方向において第1の隣接スイッチに結合され、複数のポートのうちの別の1つが、第2の方向において第2の隣接スイッチに結合される。
【実施例7】
【0034】
[0034]実施例7は、複数のノードと、複数の通信リンクと、複数のポートを有する少なくとも1つのスイッチとを備える通信システムを含み、各ポートは、複数の通信リンクのうちの1つを介して複数のノードのうちの1つに結合される。通信システムにおいて、スイッチは、各ポートを、仮想リンクごとに送信元ポートまたは宛先ポートとして指定するように構成される。ここで、各仮想リンクは、1つまたは複数の送信元ノードからフレームがそこを介して受信される1つまたは複数の送信元ポートと、受信されたフレームがそこを介して1つまたは複数の宛先ノードに転送される1つまたは複数の宛先ポートとを備え、少なくとも1つの仮想リンクについて、スイッチは、複数のポートのうちの2つ以上を送信元ポートとして指定するように構成される。
【実施例8】
【0035】
[0035]実施例8は、実施例7の通信システムを含み、通信システムにおいて、少なくとも1つのスイッチは、各仮想リンクについての宛先ポートを、対応するフレームが受信される1つまたは複数の送信元ポートの機能として識別するようにさらに構成される。
【実施例9】
【0036】
[0036]実施例9は、実施例7〜8のいずれかの通信システムを含み、通信システムにおいて、少なくとも1つのスイッチは、いつエラー・カウンタを増やすかを、各ポートについて仮想リンクごとに決定するように構成される。
【実施例10】
【0037】
[0037]実施例10は、実施例7〜9のいずれかの通信システムを含み、通信システムにおいて、少なくとも1つのスイッチは、ARINC664パート7と互換性のあるプロトコルを実装する。
【実施例11】
【0038】
[0038]実施例11は、実施例7〜10のいずれかの通信システムを含み、通信システムにおいて、少なくとも1つのスイッチは、ポートごと、仮想リンクごとにブラックアウト時間期間を決定するように構成されており、ここで、ブラックアウト時間期間は、仮想リンクのための任意の適した送信元ポートで受信されるときに、仮想リンクのフレームが受信された後に始まり、仮想リンクのさらなるフレームがドロップされる間の期間である。
【実施例12】
【0039】
[0039]実施例12は、実施例7〜11のいずれかの通信システムを含み、通信システムにおいて、少なくとも1つのスイッチは、複数のスイッチを備え、各スイッチは、第1の方向において第1の隣接スイッチに結合され、第2の方向において第2の隣接スイッチに結合され、複数のスイッチが結合されてリングトポロジを形成する。
【実施例13】
【0040】
[0040]実施例13は、実施例12の通信システムを含み、通信システムにおいて、複数のスイッチの各々は、それぞれのスイッチが送信元ノードに結合されている場合に、それぞれの第1の隣接スイッチおよびそれぞれの第2の隣接スイッチのうちの1つに結合されたポート上で受信されたフレームをドロップするように構成される。
【実施例14】
【0041】
[0041]実施例14は、仮想リンクのフレームをルーティングする方法を含み、方法は、スイッチの複数のポートの各々において仮想リンクに関連付けられたフレームを受信するステップと、フレームが受信された複数のポートの各々が仮想リンクのための有効な送信元ポートであるかどうかを判定するステップと、複数のポートのうちの2つ以上が仮想リンクのための有効な送信元ポートであるときに、受信されたフレームのうちの少なくとも1つを、1つまたは複数の宛先ポートに転送するステップとを含む。
【実施例15】
【0042】
[0042]実施例15は、実施例14の方法を含み、方法において、複数のポートの各々が有効な送信元ポートであるかどうかを判定するステップは、トラフィックポリシーを実施するステップを含む。
【実施例16】
【0043】
[0043]実施例16は、実施例15の方法を含み、方法において、複数のポートのうちの1つが有効な送信元ポートであると判定されたときに、トラフィックポリシーを実施するステップは、有効な送信元ポートであると判定されたポートでのフレームの受信の後で、所定の時間期間の間に続いて受信されるフレームが受信された場合に、エラー・カウントを増やさずに、複数のポートのうちの他のポートで続いて受信されるフレームをドロップするステップを含み、所定の時間期間の長さは、仮想リンクに固有である。
【実施例17】
【0044】
[0044]実施例17は、実施例14〜16のいずれかの方法を含み、方法において、複数のポートの各々において仮想リンクに関連付けられたフレームを受信するステップは、第1の方向において第1のスイッチに結合された第1のポート、第2の方向において第2のスイッチに結合された第2のポート、およびノードに結合された第3のポートのうちの少なくとも1つにおいてフレームを受信するステップを含む。ここで、第1のポートからフレームを転送するときに、少なくとも1つの受信されたフレームを転送するステップは、少なくとも1つのフレームを第2のポートおよび第3のポートに転送するステップを含み、第2のポートからフレームを転送するときに、少なくとも1つの受信されたフレームを転送するステップは、少なくとも1つのフレームを第1のポートおよび第3のポートに転送するステップを含み、第3のポートからフレームを転送するときに、少なくとも1つの受信されたフレームを転送するステップは、少なくとも1つの受信されたフレームを第1のポートおよび第2のポートに転送するステップを含む。
【実施例18】
【0045】
[0045]実施例18は、実施例14〜17のいずれかの方法を含み、方法は、ポートごと、仮想リンクごとに、いつエラー・カウントを増やすかを決定するステップをさらに含む。
【実施例19】
【0046】
[0046]実施例19は、実施例14〜18のいずれかの方法を含み、方法は、1つまたは複数の宛先ポートを、転送されたフレームがそこから受信されるポートの機能として特定するステップをさらに含む。
【実施例20】
【0047】
[0047]実施例20は、実施例14〜19のいずれかの方法を含み、方法において、受信されたフレームは、ARINC664パート7と互換性のあるプロトコルを使用して送信される。
【0048】
[0048]本明細書において、特定の実施形態が図示され、説明されてきたが、同じ目的を達成するように計算された任意の構成が、示された特定の実施形態の代わりに使用されてもよいことが、当業者によって認識されるであろう。したがって、本発明は、特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定されることが明白に意図される。
【符号の説明】
【0049】
100 通信システム
102 ノード
104 スイッチ
106 処理ユニット
108 仮想リンク命令
110 ポート
200 通信システム
204−1 スイッチ
204−2 スイッチ
204−3 スイッチ
204−N スイッチ
205 ノード
205−1 送信元ノード
207−1 ノード
212−1 ポート
212−2 ポート
214−2 ポート
218−2 ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のポート(110)と、
前記複数のポートから送信元ポートおよび宛先ポートを仮想リンクごとに識別するように構成された処理ユニット(106)であって、各仮想リンクは、1つまたは複数の送信元ノードからフレームがそこを介して受信される1つまたは複数の送信元ポートと、受信されたフレームがそこを介して1つまたは複数の宛先ノードに転送される1つまたは複数の宛先ポートとを備える、処理ユニット(106)と
を備える通信スイッチ(104)であって、
少なくとも1つの仮想リンクについて、前記処理ユニットは、前記複数のポートのうちの2つ以上を送信元ポートとして受け入れるように構成された、
通信スイッチ(104)。
【請求項2】
前記処理ユニットは、各仮想リンクのための前記宛先ポートを、対応するフレームが受信される前記1つまたは複数の送信元ポートの機能(function)として識別する(identify)ようにさらに構成された、請求項1に記載の通信スイッチ。
【請求項3】
前記処理ユニットは、ポートごとに、および仮想リンクごとにブラックアウト時間期間を決定するように構成されており、前記ブラックアウト時間期間は、仮想リンクのための任意の適した送信元ポートで受信されるときに、前記仮想リンクのフレームが受信された後に始まり、前記仮想リンクのさらなる(additional)フレームが静かに(silently)ドロップされる(dropped)間の期間である、請求項1に記載の通信スイッチ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−209944(P2012−209944A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−71142(P2012−71142)
【出願日】平成24年3月27日(2012.3.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【出願人】(306044696)テーテーテヒ・コンピューターテヒニック・アクチェンゲゼルシャフト (4)
【Fターム(参考)】