説明

データ検索装置

【課題】複数送信元のうちの任意の送信元に係るデータの変化に影響を受ける他の送信元に係るデータを、全送信元に係るデータの中から効率的に検索できる装置等を提供する。
【解決手段】当該装置は、(A)データを送信元毎に記録するデータ記録部と、(B)一の送信元からのデータ値の変化に応じて変化する他の送信元からのデータが現れる確率(出現率)の時間推移モデルを生成する出現率モデル生成部と、(C)出現率の時間推移モデルと、データ記録部の各送信元からのデータとに基づいて、各送信元からのデータに係る重み付け値を算出する重み付け算出部と、(D)重み付け値が最も大きいものから降順に所定の数の送信元を検索し記録する送信元検索選択部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ検索装置等に関する。 より詳細には、記録された膨大な数の系統のデータの中から、適切な系統のデータを効率的に検索し選択することができる装置およびそのためのコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に産業用プロセスの監視制御等の分野においては、産業用プロセスの監視現場に設置される各種産業設備において測定されるデータ(いわゆるプロセス・データ)を処理するために、産業設備毎に分散制御システム(以後、DCS=Distributed Control Systemと称する。)を割り当てて、これを各産業設備と通信可能に接続し、各DCSは、上位に位置するクライアント等と通信する。
この産業用プロセスの監視制御系のどこかに不具合が発生して、測定データの何れかが異常値を示した場合に、不具合個所を特定するために、従来は面倒な手順を踏む必要があった。
【0003】
図1は、産業用プロセスの監視制御系の構成の例、および、この監視制御系において、測定データの何れかが異常値を示した場合の従来の対処の例を示す。
産業用プロセスとして例えば給水システムを例にとると、その監視現場には、水槽設備である設備1、設備2等の複数の設備が設置されている。各設備には、水位センサーであるセンサー202、206やバルブ調節器である機器204、208等のいわゆる現場機器が備えられ、各現場機器での測定データは、設備毎に割り当てられたDCS110、112に、測定のサンプリング時刻毎にリアルタイムで一旦バッファリングされる。その後、バッファリングされた測定データは、LAN等でネットワーク接続されたデータベース・サーバ(図示せず)にファイルまたはデータベースの形で蓄えられ、中央監視サーバ106またはクライアント102、104によって適宜アクセスされる。
【0004】
今、例えば設備1のセンサー202が水位の異常を示したとする。この場合、不具合箇所としてはいくつかが考えられるので、不具合箇所を特定するためには、まず不具合の可能性がある現場機器の範囲の推測を行い、これらの推測した現場機器のそれぞれに記録計210、212を接続して、そこでの測定データを収集してそれを活用していた。記録計210に停止トリガー216を接続して、センサー202での測定データの変化に応じて所定の条件でトリガー信号を発生させて、記録計210、212による記録範囲を固定させることも必要であった。
この場合、この推測範囲は人間の経験を元に洗い出しており、各設備を良く知った者しか適切な推測ができない。また、推測過程で見落としがあったりして推測範囲が間違っていた場合は、再度検討して推測を繰り返す必要がある。
【0005】
そこで、各現場機器での測定データを集中して取り込んで、異常値検出時における不具合箇所の解析等に利用できるデータ記録装置の実装が検討された。
このデータ記録装置は、産業用プロセスの監視制御系での異常値検出時の全ての現場機器での測定データを記録するので、データの収集漏れの心配はない。しかし、全ての現場機器の数は数千にもなる場合があり、今度は、この中のどの現場機器からのデータが、不具合の可能性がある現場機器を推測するうえにおいて重要なデータなのかを絞り込むことが必要となる。
【0006】
特許文献1では、複雑な関連を有する種々の形式のデータを含む設計事例データベース装置において、同じクラスに属する二つのオブジェクト間の類似度を定義し、あるオブジェクトに関連を持つオブジェクトに関系付けて、検索時における重要度の重み付けを行い、重み付けの和により得られる類似度を算出して検索する技術が記載されている。
しかし、この技術は、同じクラスに属する二つのオブジェクト間の類似度が分かっていない(すなわち、類似度こそを推定したい)本発明のような場合には適用できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平09−223148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、複数送信元からのデータを記録および検索する装置であって、複数送信元のうちの任意の送信元からのデータが変化したことにより影響を受ける、他の送信元からのデータを、膨大な数の全ての送信元からのデータの中から効率的に検索し選択することができる装置およびそのためのコンピュータ・プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明では、それぞれが時刻と関連付けられた複数の送信元からのデータを記録および検索する装置を提供する。
本発明の第1の視点によれば、この装置は、(A)複数の送信元からのデータを送信元毎に記録する「データ記録部」と、(B)複数の送信元のうちの一の送信元からのデータの値が所定の変化を示したことに応じて値の変化を示す、他の送信元からのデータが現れる確率である出現率の、時間の経過にともなう推移モデルを生成する「出現率モデル生成部」と、(C)出現率モデル生成部で生成された出現率の時間推移モデルと、データ記録部に記録された、一の送信元とは異なる各送信元からのデータとに基づいて、各送信元からのデータに係る重み付け値を算出する「重み付け算出部」と、(D)重み付け算出部により算出された、各送信元からのデータに係る重み付け値に基づいて、値の最も大きい重み付け値を有する送信元から重み付け値が小さくなる順に所定の数の送信元を検索し、その送信元を記録する「送信元検索選択部」と、を備える。
【0010】
ここで、重み付け算出部は、(C−1)一の送信元とは異なる各送信元からのデータの一の時刻での値とその前の時刻での値との差分値の絶対値と、その一の時刻における出現率の時間推移モデルの値との積を求め、(C−2)一の送信元からのデータの値が所定の変化を示した後のそれぞれの時刻において求めたそれぞれの当該積の値の和をとることによって、各送信元からのデータに係る重み付け値を算出することができる。
【0011】
また、本発明の第2の視点によれば、この装置は、(E)送信元検索選択部により検索された所定の数の送信元に係るそれぞれのデータを記録する「選択データ記録部」をさらに備え、(D’)送信元検索選択部は、さらに、所定の数の送信元に係るそれぞれのデータを、データ記録部から選択データ記録部に転送する。
【0012】
尚、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの構成要素のコンビネーションまたはサブコンビネーションもまた、本発明として提供することができることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】産業用プロセスの監視制御系の構成の例、および、この監視制御系において、測定データの何れかが異常値を示した場合の従来の対処の例を示す。
【図2】本発明の実施形態に係る装置の、産業用プロセスの監視制御系における位置付けの例を示す。
【図3】本発明の実施形態に係る装置の構成例を示す。
【図4】出現率モデルの生成の一例を示す。
【図5】項目毎の重み付けの算出のし方を説明する。
【図6】本発明の実施形態に係る装置となり得るコンピュータ・システムの詳細なハードウェア構成の典型的な例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
【0015】
図2は、本発明の実施形態に係るデータ記録及び検索装置(データ・レコーダとも呼ぶ。)310の、産業用プロセスの監視制御系における位置付けの例を示す。この図に示すように、設備1におけるセンサーや機器(調節機器)等のいわゆる各現場機器は、設備毎に割り当てられたGSA(Gadget Service Adapter、ガジェット・サービス・アダプタ)302と呼ぶデータ集積装置と1対1に通信可能に接続される。この接続は、例えばRS485等のシリアル・バスで行うことができる。
各現場機器での測定データは、DCS110に送信するのとは別に、GSA302にも送信される。同様に、設備2における各現場機器での測定データは、GSA304に送信される。
【0016】
全てのGSAは、本発明の実施形態に係るデータ記録及び検索装置310と通信可能に接続される。この接続は、例えば、イーサネット(登録商標)等によるバス・ネットワークで行うことができる。
各GSAに蓄積された測定データは全てデータ記録及び検索装置310に送信される。ここに、データ記録及び検索装置310には、この産業用プロセスの監視制御系の全ての現場機器における測定データが集約されることになる。
【0017】
尚、GSAを経由せずに各現場機器から直接にデータ記録及び検索装置310に接続することももちろん可能であるが、当該産業用プロセスの監視制御系における設備の総数はかなり多数であり、対象となる現場機器の総数は数千にものぼることがあり、設備毎に一旦GSAを介してGSAからデータ記録及び検索装置310まではバス・ネットワーク接続にしたほうがより実用的であることは言うまでもない。
【0018】
図3は、本発明の実施形態に係るデータ記録及び検索装置310の構成例を示す。当該データ記録及び検索装置は、データ記録部356を備え、ここには、対象となる産業用プロセスの監視制御系の全現場機器からのデータが、各現場機器を表す項目(項目1、項目2、・・・、項目n)毎に記録される。
これらの全項目のうち、任意の項目に係る測定データの値が所定の変化を示した場合に、その値の変化によって影響を受けるデータに係る項目を、膨大な数の全ての項目(項目1、項目2、・・・、項目n)の中から効率的に検索し選択することが、当該データ記録及び検索装置310の主要な機能である。
【0019】
このため、任意の項目に係る測定データの値が所定の変化を示した場合に、そのトリガー条件でトリガーをかけ、トリガー時点の時間的近傍(トリガー時点より所定の時間だけ前の時刻から、トリガー時点より所定の時間だけ後の時刻までの範囲の時間)におけるデータのみを、当該データ記録部356に記録するようにできる。なお、このようなトリガー時点近傍のデータを生成する構成については、本発明の範囲ではないので、説明は割愛する。
【0020】
出現率モデル生成部354は、ユーザにより与えられるか、あるいは当該データ記録及び検索装置にデフォルト値(省略時初期設定値)として与えておく所定のパラメータに基づき、当該データ記録及び検索装置が位置付けられた産業用プロセスの監視制御系におけるデータの「出現率モデル」を生成する。出現率モデルとは、全項目のうち任意の一の項目に係る測定データの値が所定の変化を示した場合に、その後の時間において、その変化に影響を受けて値の変化を示す他の項目が現れる確率の、時間の経過にともなう推移を表したものである。
【0021】
図4は、この出現率モデルの生成の一例を示す。図4(a)に示すように、ある項目xのデータ値の変化により影響を受けて変化するデータの項目を検索するものとする。このとき、図4(b)に示すように、項目xの変化により影響を受けて変化をする他の項目の累積数は、所定のむだ時間を有する一次遅れ関数モデルに則るものとすることができる。このモデルの場合、パラメータとしては、むだ時間と一次遅れ関数の時定数とが必要になる。この一次遅れ関数モデルから、正規化により、項目xの変化により影響を受けて変化をする他の項目が各時刻で現れる出現率[%]割り出したものが図4(c)の曲線である。
【0022】
図3に戻って、重み付け算出部352は、出現率モデル生成部354で生成された出現率モデルの値と、データ記録部356の項目毎の測定データの値とから、項目毎の重み付け値を算出する。
図5は、この項目毎の重み付け値の算出のし方を説明するものである。 図5(a)に示すように、項目xのデータ値の変化により影響を受けて変化するデータの項目を検索するものとする。図5(b)は、項目xのデータ値の変化後の各測定サンプリング時刻における、データ記録部356から読み取ったある項目yのデータ値を示す。この項目yのある測定サンプリング時刻におけるデータ値から、その直前の測定サンプリング時刻におけるデータ値を減じた値である「差分」を、各測定サンプリング時刻について求める。図5(c)は、項目yのデータについての各測定サンプリング時刻における差分値を示す。
図5(d)に示すように、各測定サンプリング時刻における差分値の絶対値と、同じ測定サンプリング時刻における出現率モデルの値との積をとり、これを各測定サンプリング時刻のものについて加算したものを、項目yについての重み付け値とする。
【0023】
再び図3に戻って、項目選択部358は、重み付け算出部352によって算出された各項目についての重み付け値を参照して、重み付け値が最も大きい項目から降順に所定の数分の項目を選択する。項目選択部358は、この選択した項目番号だけを記憶し、中央監視サーバ106等がデータを参照する際、その項目番号をインデックスとしてデータ記録部356に記録されたその項目に係るデータをアクセスすることができる。
項目選択部358はまた、この選択した項目番号に相当するデータたけをデータ記録部356からロードして、選択データ記録部360に別途記録し、当該産業用プロセスの監視制御系の不具合箇所特定のために利用させることも可能である。
【0024】
以上、本発明の実施形態に係るデータ記録及び検索装置の構成について説明したが、これらの構成は、一般的なコンピュータ・システムが備えるいくつかの機能ブロックの組み合わせによって実現することができる。以下に、これについて具体例を挙げて説明する。
【0025】
図6は、本発明の実施形態に係るデータ記録及び検索装置310となり得るコンピュータ・システムの詳細なハードウェア構成の典型的な例を示した図である。
この構成では、コンピュータ・システムの全体の制御をつかさどるプロセッサ1002(中央処理装置、CPU、メイン・プロセッサ等と称することもある。)の直近にメモリ・コントローラ・ブリッジ1004(メモリ・コントローラ、ホスト・コントローラ、メモリ・ブリッジ、第1のブリッジ、ノース・ブリッジ等と称することもある。)が接続される。
【0026】
メモリ・コントローラ・ブリッジ1004にはメイン・メモリ1006(メモリ、主記憶等と称することもある。)およびグラフィックス・コントローラ1008が直接に接続され、プロセッサ1002から主に高い転送レートでメイン・メモリ1006やグラフィックス・コントローラ1008をアクセスすることができる。
【0027】
グラフィック・コントローラ1008は、プロセッサ1002等がメイン・メモリ1006内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、ディスプレイ・インターフェース1012を介してディスプレイ1014(表示装置、ディスプレイ装置、モニタ装置等と称することもある。)上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ1008、プロセッサ1002等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファ・メモリ1010を独自に備えることもできる。
【0028】
メモリ・コントローラ・ブリッジ1004からはまた、ローカル・バス1080を介して、I/Oコントローラ・ブリッジ1018(I/Oコントローラ、I/Oブリッジ、第2のブリッジ、サウス・ブリッジ等と称することもある。)が接続される。
【0029】
I/Oコントローラ・ブリッジ1018には、ストレージ・コントローラ1020(IDEコントローラ、SCSIコントローラ、等)を介してハードディスク・ドライブ410(HDD、ハードディスク、ハードディスク・ストレージ、固定記憶装置等と称することもある。)等の大容量記憶装置が接続される。
I/Oコントローラ・ブリッジ1018にはまた、DVDドライブ1024、CDROMドライブ1026、MOドライブ1028、フレキシブル・ディスク・ドライブ等の外部記憶媒体用装置が接続される。
【0030】
大容量記憶装置または外部記憶媒体用装置には、本発明を実施させるのに必要なオペレーティング・システム1032や、オペレーティング・システム1032と協働してプロセッサ1002等に命令を与えて本発明を実施させるためのアプリケーション・ソフトウェア1030等のコンピュータ・プログラムを記憶する事ができる。これらコンピュータ・プログラムはメイン・メモリ1006にロードされ、プロセッサ1002は、メイン・メモリ1006に格納されたこれらのコンピュータ・プログラムに基づいて動作し、本発明の実施形態に係る出現率モデル生成部354、重み付け算出部352、および項目選択部358を構成する。
コンピュータ・プログラムは圧縮し、また複数に分割して複数の媒体に記録することもできる。
ハードディスク・ドライブ410にはさらに、本発明の実施形態に係るデータ記録部356、および選択データ記録部360を構成することができる。
【0031】
I/Oコントローラ・ブリッジ1018にはまた、キーボード/マウス・コントローラ1036が接続され、キーボード1038やマウス1040のような入力デバイスからの入力を受けつける。
I/Oコントローラ・ブリッジ1018にはこの他に、各種の外部バス・インターフェース1042、1044、1046が接続される。
外部バス・インターフェース1042は、RS485等のシリアル・ポートまたはパラレル・ポートであり、ここを介して各種周辺装置を接続することができる。例えば、GSAからの測定データは、ここを経由して取り込むことができる。
【0032】
また、外部バス・インターフェース1044を介してイーサネッ(登録商標)やLAN等のコンピュータ・ネットワーク1052に接続することができる。例えば、クライアント102、104や中央監視サーバ106からデータ記録部356または選択データ記録部360に記録されたデータへのアクセスはこのインターフェースを介して行われる。
【0033】
外部バス・インターフェース1046には、別のコンピュータ・システム1050を通信可能に接続することができ、コンピュータ・システム1050に備わるハードディスク・ドライブ1048に上記コンピュータ・プログラムの全部もしくは一部、またはデータ記録部356および選択データ記録部360の全部もしくは一部を構成することも可能である。
【0034】
当該コンピュータ・システムの大容量記憶装置に記憶され、その全体的な動作を司るオペレーティング・システム1032としては、マイクロソフト・コーポレーションが提供するWindows(登録商標)系システム、アップル・コンピュータ・インコーポレイテッドが提供するMacOS(登録商標)系システム、X Window Systemを備えるUNIX(登録商標)系システムといった、GUI(Graphical User Interface)をサポートする各種オペレーティング・システムを採用することができる。
UNIX(登録商標)系システムには、Linux(登録商標)等も含まれる。
【0035】
以上の説明により、本発明の実施形態に係るデータ記録及び検索装置310は、通常のパーソナル・コンピュータ、ワークステーション、メインフレーム等の情報処理装置、または、これらの組み合わせによって実現されることが容易に理解されるであろう。
【0036】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0037】
102...クライアント(クライアント・コンピュータ、クライアント・システム)
104...クライアント(クライアント・コンピュータ、クライアント・システム)
106...中央監視サーバ(サーバ・コンピュータ、サーバ・システム)
110...DCS(分散制御システム)
112...DCS(分散制御システム)
202...センサー
204...機器
206...センサー
208...機器
210...記録計
212...記録計
216...停止トリガー
302...GSA(ガジェット・サービス・アダプタ)
304...GSA(ガジェット・サービス・アダプタ)
306...GSA(ガジェット・サービス・アダプタ)
308...GSA(ガジェット・サービス・アダプタ)
310...データ記録及び検索装置(データ・レコーダ)
352...重み付け算出部
354...出現率モデル生成部
356...データ記録部
358...項目選択部
360...選択データ記録部
1002...プロセッサ
1004...メモリ・コントローラ・ブリッジ
1006...メイン・メモリ
1008...グラフィックス・コントローラ
1010...フレーム・バッファ・メモリ
1012...ディスプレイ・インターフェース
1014...ディスプレイ
1018...I/Oコントローラ・ブリッジ
1020...ストレージ・コントローラ
1024...DVDドライブ
1026...CDROMドライブ
1028...MOドライブ
1030...アプリケーション・ソフトウェア
1032...オペレーティング・システム
1036...キーボード/マウス・コントローラ
1038...キーボード
1040...マウス
1042...外部バス・インターフェース
1044...外部バス・インターフェース
1046...外部バス・インターフェース
1048...ハードディスク・ドライブ
1050...コンピュータ・システム
1052...コンピュータ・ネットワーク
1080...ローカル・バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが時刻と関連付けられた、複数の送信元からのデータを検索する装置であって、
前記複数の送信元からのデータを送信元毎に記録する、データ記録部と、
前記複数の送信元のうちの一の送信元からのデータの値が所定の変化を示したことに応じて値の変化を示す、他の送信元からのデータが現れる確率である出現率の、時間の経過にともなう推移モデルを生成する、出現率モデル生成部と、
前記出現率モデル生成部で生成された前記出現率の時間推移モデルと、前記データ記録部に記録された、前記一の送信元とは異なる各送信元からのデータとに基づいて、前記各送信元からのデータに係る重み付け値を算出する、重み付け算出部と、
前記重み付け算出部により算出された、前記各送信元からのデータに係る重み付け値に基づいて、値の最も大きい重み付け値を有する送信元から重み付け値が小さくなる順に所定の数の送信元を検索し、前記所定の数の送信元を記録する、送信元検索選択部と、
を備える装置。
【請求項2】
前記出現率の時間推移モデルは、所定の時定数を有する一次遅れ関数に基づくことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記出現率の時間推移モデルは、むだ時間要素で定まる所定の時間の経過までは値が0である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記重み付け算出部は、
前記一の送信元とは異なる前記各送信元からのデータであって、前記一の送信元からのデータの値が前記所定の変化を示した後の一の時刻と関連付けられたデータの値から、前記一の時刻の1つ前の時刻と関連付けられたデータの値を減じた差分値の絶対値と、前記一の時刻における前記出現率の時間推移モデルの値との積を求め、
前記一の送信元からのデータの値が前記所定の変化を示した後のそれぞれの時刻において求めたそれぞれの前記積の値の和をとることによって、
前記各送信元からのデータに係る重み付け値を算出する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記送信元検索選択部により検索された前記所定の数の送信元に係るそれぞれのデータを記録する、選択データ記録部をさらに備え、
前記送信元検索選択部は、さらに、前記所定の数の送信元に係るそれぞれのデータを、前記データ記録部から前記選択データ記録部に転送する、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
それぞれが時刻と関連付けられた、複数の送信元からのデータを検索する装置におけるコンピュータ・プログラムであって、当該装置を、
前記複数の送信元からのデータを送信元毎に記録する、データ記録部と、
前記複数の送信元のうちの一の送信元からのデータの値が所定の変化を示したことに応じて、値の変化を示す他の送信元からのデータが現れる確率である出現率の、時間の経過にともなう推移モデルを生成する、出現率モデル生成部と、
前記出現率モデル生成部で生成された前記出現率の時間推移モデルと、前記データ記録部に記録された、前記一の送信元とは異なる各送信元からのデータとに基づいて、前記各送信元からのデータに係る重み付け値を算出する、重み付け算出部と、
前記重み付け算出部により算出された、前記各送信元からのデータに係る重み付け値に基づいて、値の最も大きい重み付け値を有する送信元から重み付け値が小さくなる順に所定の数の送信元を検索し、前記所定の数の送信元を記録する、送信元検索選択部、
として機能させるためのコンピュータ・プログラム。
【請求項7】
前記装置を、前記送信元検索選択部により検索された前記所定の数の送信元に係るそれぞれのデータを記録する、選択データ記録部としてさらに機能させ、
前記送信元検索選択部は、さらに、前記所定の数の送信元に係るそれぞれのデータを、前記データ記録部から前記選択データ記録部に転送する、
請求項6に記載のコンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−231707(P2010−231707A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−81144(P2009−81144)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(507214083)メタウォーター株式会社 (277)
【Fターム(参考)】