説明

データ監視システムとデータ監視用Webサーバ、データ監視方法及びデータ監視プログラム

【課題】 データ監視システムにおいて、公開するデータの一部をWebブラウザによっては表示できない形式を用いてWebデータの作成を行い、ブラウザ端末ではWebブラウザを用いない別の表示手段によってデータ表示を可能とする。
【解決手段】 データ処理装置10とWebサーバ20とブラウザ端末30とからなるデータ監視システム1であって、データ処理装置10は、任意のデータをWebサーバ20に送信し、Webサーバ20は、データ処理装置10から受信したデータの一部をWebブラウザによって表示される形式を用いてWebデータを作成するとともに、他の一部又は全部をWebブラウザによっては表示されない形式を用いてWebデータを作成し、作成したWebデータをブラウザ端末30に送信し、ブラウザ端末30は、Webサーバ20から受信したWebデータをWebブラウザによって表示し、またテキスト表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の監視対象の状態・変化等を監視するデータ処理装置におけるデータ結果を、遠隔にある端末側で閲覧・監視するデータ監視システムに関し、より詳しくは、監視装置等で取得されるデータ結果をWebデータとしてインターネットを介して端末側で表示・閲覧可能とするとともに、監視対象の異常情報のような一般には無関係な情報や非公開とすべき情報等については、Web表示することなく端末側に表示して監視させることができるデータ監視システムとデータ監視用Webサーバ、データ監視方法及びデータ監視プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばダムや河川等の状態・変化等を監視し、監視結果を示すデータを遠隔にある監視者に送信する遠隔監視システムが知られている。
この種の監視システムとして、最近では、監視システムが取得した監視対象に関する様々なデータを、HTML(Hyper Text Markup Language)文書等のWebデータに変換し、これを所定のWeb閲覧用ソフトウェア(Webブラウザ)がインストールされた端末(ブラウザ端末)によって表示することで、遠隔にある監視対象を端末側で容易に監視・閲覧できるようにした監視システムが実現されている。
【0003】
具体的には、従来提案されているインターネットを介した遠隔監視システムは、計測機器等によって取得し蓄積された計測データ等をWebサーバによって公開し、その公開データを保守従事者等がブラウザ端末によって監視する構成となっている。このような監視システムの実現により、インターネット等の一定の通信環境条件が満たされていれば、利用者は、時間や場所を問わず、必要な情報を容易に取得することが可能となった。
この種の監視システムとしては、例えば、設備システムが抽出した機器の故障内容等のデータをHTML等のWebデータに変換し、インターネットを介して監視装置側で閲覧可能なビル管理装置等が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、この種の監視システムでは、監視データがインターネットを介して送受信されるため、監視対象の故障内容等を示す重要データであっても、誰でも閲覧可能な状態となってしまうため、監視データのセキュリティを確保する必要が生じた。
すなわち、異常データや故障内容データを保守従事者以外の第三者が知り得るとすると、不要な情報の錯綜等によって本来の保守活動に支障がでるだけでなく、システムの信頼性を損ねることにもなりかねないからである。
【0005】
そこで、上述した特許文献1に提案されているビル管理装置では、データを暗号化して送信することによって、所定のデータに関しては、特定の者のみがデータを閲覧できるようにし、権限のない者が閲覧できないようにしている。
なお、送受信データのセキュリティ確保としては、例えば、サーバ装置に集中的に収集・蓄積した患者の分析用データを、暗号化/復号化して端末装置との間で送受信するデータ集中収集管理システム(特許文献2)や、子どもや従業員等が使用する監視端末の利用状況を、暗号化/復号化してサーバ側に送信し収集・管理する通信履歴監視システム(特許文献3)等においても、特許文献1と同様、特定の者のみがデータを閲覧できるようにしたシステムが提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−044369号公報(第1−8頁、第7、16図)
【特許文献2】特開2003−173376号公報(第1−7頁、第2、8、9図)
【特許文献3】特開2005−258855公報(第1−7頁、第1、5、8図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、以上のような従来提案されているにシステム等おいては、送受信される監視データのセキュリティ確保のために、暗号化/復号化を行うために、そのためのパスワードの入力作業や鍵管理等が必要となり、システム構成が複雑となるだけでなく、利用者や管理者にとってその処理や手続きが煩わしいという問題があった。
特に、例えばダムや河川の監視データは一定時間毎に送受信するものであり、その一方で、監視データの中には、一般に公開する必要はないものの、暗号化やパスワード化までのセキュリティは必要性のない情報も多数存在する。
このため、すべてのデータについて、送受信の都度暗号化/複合化処理を行うシステムでは、処理・手続きがきわめて煩瑣となる上に、不必要な暗号化等の処理が繰り返されることにもなり、現実には採用は困難なものとなっていた。
【0008】
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、インターネットを介して送受信される監視データ等について、暗号化やパスワード化等の煩瑣で複雑な処理・手続きを必要とすることなく、一般には無関係な情報や公開すべきでない情報を、Web表示させることなく端末側において表示・監視可能とするデータ監視システムとデータ監視用Webサーバ、データ監視方法及びデータ監視プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明のデータ監視システムは、請求項1に記載するように、各種データを取得し当該データに基づいて各種処理を行うデータ処理装置と、前記データ処理装置から送信されるデータをWebデータに変換しブラウザ端末に送信するWebサーバと、前記Webデータを受信しWebブラウザを介して閲覧可能に表示するブラウザ端末とを備え、前記データ処理装置で処理される各種データを、前記ブラウザ端末で閲覧・監視するデータ監視システムであって、前記データ処理装置は、所定の監視データを含む任意のデータを取得するデータ取得手段と、取得されたデータの全部又は一部を前記Webサーバに送信するデータ送信手段とを備え、前記Webサーバは、前記データ処理装置から送信されたデータを受信するデータ受信手段と、受信されたデータを、当該データの一部がWebブラウザに表示され、かつ、当該データの一部がWebブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換するWebデータ作成手段と、前記Webデータ作成手段で変換されたWebデータを前記ブラウザ端末に送信するWebデータ送信手段とを備え、前記ブラウザ端末は、前記Webサーバから送信されたWebデータを受信するWebデータ受信手段と、受信されたWebデータをWebブラウザによりWeb表示するWebページ表示手段と、受信されたWebデータをテキスト表示するテキスト表示手段とを備え、前記Webサーバで前記Webブラウザに表示されない形式でWebデータに変換されたデータが、前記ブラウザ端末でテキスト表示される構成としてある。
【0010】
このような構成からなる本発明のデータ監視システムによれば、監視装置等として機能するデータ処理装置で取得・送信されるデータは、WebサーバにおいてWebデータに変換される。
このとき、Webデータに変換されるデータのうち、一部についてはWebブラウザによって表示可能な通常のWebデータに変換されるとともに、監視対象の異常や変化等を示す所定のデータについては、Webブラウザを用いることによっては表示されないデータに変換される。
そして、Web表示不能なデータ部分は、ブラウザ端末側で所定の表示手段によって表示可能なデータとして変換・作成されるようになっている。
【0011】
このため、少なくとも二種以上からなるデータを一体的にWebページ化し公開しつつも、各データの記述形式をかえ、また、その表示手段もかえることによって、各々のデータが個別に閲覧できるようになる。
これにより、例えば、公開したくないデータや、秘匿性を有するデータについては、通常の表示手段によっては表示されないが、別の表示手段を用いることによりそれを表示させることが可能となる。
【0012】
したがって、指定した一部のデータについては前記別の表示手段を知る者だけが閲覧可能となるので、暗号化等、特別なセキュリティ機能を付加することなく閲覧者を制限できる。
このように、本発明によれば、暗号化やパスワード化等のセキュリティ機能を備えることなく、所定の情報について、一般には公開・表示されない形式でデータ送信でき、特別な手段を講ずることなく秘匿性を有するデータを容易に取り扱うことができるようになり、既存のデータ監視システムにもそのまま適用することができる。
【0013】
また、本発明のデータ監視システムは、請求項2に記載するように、前記データ処理装置のデータ取得手段が、所定の計測データ及び異常データを前記所定の監視データとして取得し、前記WebサーバのWebデータ作成手段が、前記データ処理装置から受信されたデータを、少なくとも前記異常データがWebブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換する構成としてある。
【0014】
このような構成からなる本発明のデータ監視システムによれば、監視システムが取り扱う様々な監視データとして、例えば、監視対象となるダムや河川における水位や気温,雨量,震度等の計測データと、その異常値を示す異常データを対象として、所定の表示手段によって閲覧可能な本発明のデータ形式に変換して送受信できるようにしてある。
特に、監視データに含まれる計測データと異常データとを抽出し、計測データについてはWebブラウザによって通常的に表示させるとともに、異常データについてはWebブラウザによらない別の表示手段を用いてテキスト表示させることができる。すなわち、計測データと異常データは、一体的に処理・送受信しつつも、異常データ部分については、本発明に係る表示手段を知る一部の者しか閲覧できないことになる。
【0015】
これにより、一般利用者等、異常データを知る必要がない者に対しては閲覧不可としつつも、システム管理者や保守従事者等は、本発明に係る特定の表示手段を用いることによってその情報を容易に閲覧できるようなる。
したがって、暗号化等、特別なセキュリティ機能を付加することなく、異常データを含む計測データを監視のために送受信することができる一方で、異常データについては特定の者のみが閲覧可能にすることができる。
【0016】
また、本発明のデータ監視システムは、請求項3に記載するように、前記Webサーバは、前記データ受信手段で受信されたデータの一部を暗号化する暗号化手段を備えるとともに、前記Webデータ作成手段が、前記暗号化手段で暗号化されたデータを、Webブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換し、前記ブラウザ端末は、前記Webサーバから受信したWebデータに含まれる暗号化データを復号化する復号化手段を備え、前記テキスト表示手段が、前記復号化手段で復号化されたWebデータをテキスト表示する構成としてある。
【0017】
このような構成からなる本発明のデータ監視システムによれば、取得したデータの一部を暗号化し、さらに暗号化したデータを通常の表示手段によっては表示されないようにしてある。
このため、秘匿レベルが非常に高いデータも他のデータと一体的にWebデータ化し公開することも可能となる。
例えば、取得したデータのうち、一部のデータについては特定の者に限定してその内容を確認できるようにしたい場合には、そのデータ部分のみを暗号化して公開し、受信側で復号化することによりその目的は達成される。
これにより、本発明に係る特別な表示手段によらなければ表示できないこととの組み合わせにより、機密性をより高めることができるようになる。
【0018】
また、本発明のデータ監視システムは、請求項4に記載するように、前記Webデータ作成手段は、少なくともHTML(Hyper Text Markup Language)、XML(eXtensible Markup Language)、XHTML(eXtensible Hyper Text Markup Language)を含むマークアップ言語を用いてWebデータを作成する構成としてある。
【0019】
このような構成からなる本発明のデータ監視システムによれば、所定の記述形式を用いて表示/非表示を設定し、所定のWebブラウザでその設定に応じたデータ表示/非表示を可能とするマークアップ言語によって本発明を実現化することができる。
したがって、既存のマークアップ言語を使用して本発明のデータ監視システムを実施することができ、汎用性,拡張性の高いシステムを構築することが可能となる。
【0020】
また、本発明のデータ監視システムは、請求項5に記載するように、前記Webデータ作成手段は、受信されたデータをWebデータに変換するときに、当該データの一部を、Webブラウザにおいて表示形式を指定するタグを用いてWebデータを作成するとともに、当該データの他の一部を、前記Webブラウザにおいて非表示を指定するタグを用いてWebデータを作成する構成としてある。
【0021】
このような構成からなる本発明のデータ監視システムによれば、任意のタグを用いてデータの表示/非表示を設定できるようにしている。
例えば、データとなる文字の非表示を設定するタグのみならず、表示する場合でも、文字の大小、背景色と文字色の関係等を各種タグによって表現することができる。
このため、記述するタグの属性に応じた表示/非表示方式を様々なバリエーションの中から選択できるので、利用者や管理者等にとって最適なシステムを実現化することができる。
【0022】
また、本発明は、請求項6に記載するように、各種データを取得し当該データに基づいて各種処理を行うデータ処理装置から送信されるデータをWebデータに変換しブラウザ端末に送信し、当該ブラウザ端末においてWebデータを閲覧可能に表示させるデータ監視用Webサーバであって、前記データ処理装置から送信される所定の監視データを含むデータを受信するデータ受信手段と、受信されたデータを、当該データの一部がWebブラウザに表示され、かつ、当該データの一部がWebブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換するWebデータ作成手段と、前記Webデータ作成手段で変換されたWebデータを前記ブラウザ端末に送信するWebデータ送信手段とを備え、前記Webデータ作成手段で前記Webブラウザに表示されない形式でWebデータに変換されたデータが、前記ブラウザ端末でテキスト表示される構成とすることができる。
【0023】
また、本発明は、請求項7に記載するように、各種データを取得し当該データに基づいて各種処理を行うデータ処理装置と、前記データ処理装置から送信されるデータをWebデータに変換しブラウザ端末に送信するWebサーバと、前記Webデータを受信しWebブラウザを介して閲覧可能に表示するブラウザ端末とにより、前記データ処理装置で処理される各種データを、前記ブラウザ端末で閲覧・監視するデータ監視方法であって、前記データ処理装置により、所定の監視データを含む任意のデータを取得するステップと、取得されたデータの全部又は一部を前記Webサーバに送信するステップと、前記Webサーバにより、前記データ処理装置から送信されたデータを受信するステップと、受信されたデータを、当該データの一部がWebブラウザに表示され、かつ、当該データの一部がWebブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換するステップと、前記Webデータ作成手段で変換されたWebデータを前記ブラウザ端末に送信するステップと、前記ブラウザ端末により、前記Webサーバから送信されたWebデータを受信するステップと、受信されたWebデータをWebブラウザによりWeb表示するステップと、受信されたWebデータをテキスト表示するステップとを有し、前記Webサーバで前記Webブラウザに表示されない形式でWebデータに変換されたデータを、前記ブラウザ端末でテキスト表示する方法とすることができる。
【0024】
このように、本発明は上述した複数の装置を備えるシステムの発明としてだけでなく、Webサーバを構成する装置単体の発明や、方法の発明としても実現することができる。
これによって、複数装置で構成されるシステムに限定されることなく、本発明に係る構成要件を備える限り、装置単体や方法の発明として本発明を実施することができ、汎用性の高いデータ監視技術を提供することができる。
【0025】
さらに、本発明は、請求項8に記載するように、各種データを取得し当該データに基づいて各種処理を行うデータ処理装置と、前記データ処理装置から送信されるデータをWebデータに変換しブラウザ端末に送信するWebサーバと、前記Webデータを受信しWebブラウザを介して閲覧可能に表示するブラウザ端末とを、前記データ処理装置で処理される各種データを、前記ブラウザ端末で閲覧・監視するデータ監視システムとして機能させるためのプログラムであって、前記データ処理装置を構成するコンピュータを、所定の監視データを含む任意のデータを取得するデータ取得手段、取得されたデータの全部又は一部を前記Webサーバに送信するデータ送信手段、として機能させるとともに、前記Webサーバを構成するコンピュータを、前記データ処理装置から送信されたデータを受信するデータ受信手段、受信されたデータを、当該データの一部がWebブラウザに表示され、かつ、当該データの一部がWebブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換するWebデータ作成手段、前記Webデータ作成手段で変換されたWebデータを前記ブラウザ端末に送信するWebデータ送信手段、として機能させ、前記ブラウザ端末を構成するコンピュータを、前記Webサーバから送信されたWebデータを受信するWebデータ受信手段、受信されたWebデータをWebブラウザによりWeb表示するWebページ表示手段、受信されたWebデータをテキスト表示するテキスト表示手段、として機能させるためのプログラムとして構成することができる。
【0026】
このように本発明はプログラムとしても実現化することができる。
これにより、監視装置や計測機器のみならず、サーバ、情報処理端末等、各種ハードウェアにプログラムをインストールすることによって本発明を実現することができ、汎用性,拡張性に優れたデータ監視技術として提供することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、監視装置等で取得されるデータ結果をWebデータとしてインターネットを介して端末側で表示・閲覧可能とするとともに、監視対象の異常情報のような一般には無関係な情報や非公開とすべき情報等については、Web表示することなく端末側に表示して監視させることができる
これにより、特別なセキュリティ機能等を付加することなく、一定の秘匿性を有する監視データを、容易に取り扱うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の好ましい実施形態について図1〜図5を参照して説明する。
ここで、以下に示す本実施形態のデータ監視システムは、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理,手段,機能によって実現される。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示すような所定の処理・機能を行わせる。すなわち、本実施形態のデータ監視システムにおける各処理・手段は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。
なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ,その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係るデータ監視システムの主な構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施形態のデータ監視システム1は、データ処理装置10とWebサーバ20及びブラウザ端末30を備えている。
データ処理装置10とWebサーバは、LAN等の通信回線40で接続され、また、Webサーバ20とブラウザ端末30は、インターネット等の通信回線50を介して接続されている。
そして、本実施形態のデータ監視システム1では、データ処理装置10で取得される各種データが、Webサーバ20等を介してブラウザ端末30に送信され、ブラウザ端末30において閲覧・監視できるようになっている。
以下、本実施形態の主な構成要素について、各々詳細な説明を行う。
【0030】
[データ処理装置10]
データ処理装置10は、所定の方法によって各種データを取得し、そのデータに基づき様々な処理や管理を行う装置,システムによって構成される。例えば、ダムや河川の水位データ等をモニタリングする監視システムや、雨量・湿度等の気象データを抽出する気象データ処理装置等がある。
図1に示すとおり、データ処理装置10は、データ取得手段11及びデータ送信手段12を有する。
【0031】
データ取得手段11は、データ処理装置10で取り扱う各種データを対象物又はデータベース等から取得するものである。例えば、データ処理装置10が気象情報を取り扱う気象データ処理装置の場合には、気温、湿度、雨量、風速、風向などの気象データを所定の計測器を介して直接取得したり、これらのデータを格納した気象情報データベースから取得するものである。
データ送信手段12は、データ取得手段11により取得した各種データを通信回線40を介してWebサーバ20に送信するものである。
なお、通信回線40は、LANの他、WAN、インターネット等、双方向に通信可能な回線であればよい。
【0032】
[Webサーバ20]
Webサーバ20は、ブラウザ端末からの要求に応じ、データ処理装置10から必要なデータを取得し、該データを所定のWebデータに加工し、ブラウザ端末30に送る情報処理装置である。
具体的には、Webサーバ20は、図1に示すように、データ受信手段21,Webデータ作成手段22,Webデータ送信手段23及び暗号化手段24を備えている。
【0033】
データ受信手段21は、データ処理装置10から送られてくる各種データを、LAN50を介して受信するものである。
Webデータ作成手段22は、データ受信手段21によってデータ処理装置10から受信したデータを、HTML文書等のWebデータに加工・変換するものである。
通常、Webデータ中で指定された様々な表示形式にしたがい所定のWebブラウザ上でデータを表示できるようになるが、ここでは、受信したデータの一部(例えば、一般に知られたくないデータの部分)をWebブラウザによっては表示されない形式で加工・変換することにより、通常の手段(Webブラウザ)によっては表示できないようにしている。
【0034】
具体的には、本実施形態では、図2に示すようなHTML文書を変換・作成するようになっている。
同図において、実線で囲まれた部分は、Webブラウザによって表示させるタグで文字,サイズ,位置等を定めており、例えば、HTMLにおいては、<BODY></BODY>、<FONT></FONT>、<DIV></DIV>等のタグによってこれらを任意に指定できる。
一方、破線で囲まれた部分は、ブラウザでは表示されないタグを利用するものであり、例えば図2に示す<!--z.zz-->のように、「!--」〜「--」で囲まれるコメントとして記述することによって「z.zz」は非表示となる。
【0035】
そして、このブラウザ非表示データ「z.zz」については、後述のテキスト表示手段によって原文表示されるので、ブラウザ非表示データが含まれることを知っており、テキスト表示手段によってデータが表示されることを知っている者のみ、このデータを閲覧・監視できることになり、実質的に閲覧者が限定・制限されることとなる。
なお、Webデータの作成にあたっては、HTMLの他、XMLやXHTML等の他のマークアップ言語を用いて作成することが可能である。
【0036】
Webデータ送信手段23は、Webデータ作成手段22によって作成されたWebデータをブラウザ端末30に送信するものである。
暗号化手段24は、データ受信手段21によってデータ処理装置10から受信したデータの一部(例えば、一般に知られたくないデータの部分)を所定の方式によって暗号化するものである。これにより、閲覧者の限定が厳格になり、秘匿性の高いデータについても本実施形態のデータ監視システム1で取り扱うことが可能となる。
なお、ここでいう暗号化とは、公開鍵暗号方式、秘密鍵暗号方式等の他、記号化や略号化も含む概念であり、特定の者のみが復号できるように一定の規則やアルゴリズムに基づいて変換する手段であれば暗号化手段24に該当する。
【0037】
[ブラウザ端末30]
ブラウザ端末30は、必要なデータをWebサーバ20を介して取得し、Webデータの記述形式に応じて表示する端末装置であり、PCや携帯電話等の情報処理装置で構成される。
図1に示すとおり、ブラウザ端末30は、Webデータ受信手段31、Webページ表示手段32、テキスト表示手段33及び復号化手段34を有する。
【0038】
Webデータ受信手段31は、データ処理装置10が取得したデータをWebサーバ20を介して取得するものである。取得したデータ(Webデータ)は、その記述形式に応じ、Webページ表示手段32又はテキスト表示手段33によりそれぞれ表示することができる。
Webページ表示手段32は、Webデータ受信手段31によって受信したWebデータを、所定のWebブラウザによってWeb表示させるものである。
ここで、Webブラウザとは、マークアップ言語で記述されたWebページを閲覧するためのアプリケーションソフトウェアのことであり、例えば、マイクロソフト社のインターネットエクスプローラ(登録商標)等があげられる。
【0039】
テキスト表示手段33は、Webデータ受信手段31によって受信したWebデータを、原文のままテキスト表示(ソース表示)させるものである。なお、Webブラウザの機能により、ブラウザ上でソース表示できるものもある。
なお、Webデータ受信手段31によって受信されたWebデータの中には、Webブラウザ(Webページ表示手段32)によっては表示されないデータも含まれている場合があり、この場合には、Webデータの原文をテキスト表示させることによってその内容を確認することができるようになっている。
復号化手段34は、Webサーバ20で暗号化されたデータを暗号化前のデータに復号化するものである。前述の暗号化手段24と同様、秘匿レベルの高いデータを安全かつ確実に取り扱うためのものである。
【0040】
次に、以上のような構成からなるデータ監視システムの一例である河川遠隔監視システムについて図3乃至図5を参照しつつ説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係るデータ監視システムの一例である河川遠隔監視システムの構成を示したブロック図である。
【0041】
まず、図3で示す河川遠隔監視システム1aを構成する河川監視システム10aについて説明を行う。
同図に示すとおり、河川監視システム10aは、中央管理所と監視地点(A、Bの二地点)にわかれており、監視地点で計測した各種監視データを中央管理所に集中させ、中央監視を行うものである。
例えば、A地点からは、河川の水位データ、水位計の正常/異常データ、ゲートの開閉データ、ゲートの正常/異常データが、B地点からは、雨量データ、ポンプの運転状態データ、正常/異常データ等が、抽出され、それぞれ子局伝送装置201a、202bによって送信される。
【0042】
なお、前提として、ここで取り扱うデータのうち、異常データについては関係者のみ知りえるべきものであり、不特定の者が知るべきことではない。なぜなら、河川監視システムのように公共性が強く、人命に係る重要な監視システムの場合には、異常データを不特定又は多数の者が知ることによって、情報が錯綜しパニックに陥る場合があるからである。また、これに伴い異常箇所の復旧やその他の対策にも支障をきたすことがあるからである。
【0043】
子局伝送装置201a、301aから送信された各計測データは、親局伝送装置103aによって受信され、中央監視サーバ(正)101aに送られる。
中央監視サーバ(主)101aは、定期又は不定期に計測データを抽出し、また該計測データをもとに正常/異常を判断し、異常が検出された場合には、係る異常データを抽出する。例えば、A地点での川の水位が水位計202aによって1.2mと計測された場合、この値が計測データとして扱われる。ただし、A地点での水位異常となる上限値が1.1mである場合には、該上限値を超過しているため、異常データとして扱われることになる。
このようにして抽出された計測データと異常データは、監視端末104aでリアルタイムに閲覧できるだけでなく、各データベース106a、107aに格納され随時抽出できるようになっている。
【0044】
なお、本実施形態においては、安全のために中央監視サーバ(従)102aが接続された二重化構成例を示している。中央監視サーバ(正)101aと中央監視サーバ(従)102aは互いにパケットの送受信を行い、状態の交換を行っている。したがって、一方のサーバが故障した場合には、パケットの不達によってこれを検知する仕組みである。また、その他の装置についても同様の方法により故障を検知できる仕組みとなっている。
【0045】
次に、Webサーバ20の説明を行う。
Webサーバ20は、ブラウザ端末30からの要求に応じ、データベース106a、107aから計測データ及び異常データを取得し、所定のマークアップ言語によりWebデータに変換する。前述の通り、異常データは一般に公開すべきではないので、Webデータ化する際には、まず、係るデータを暗号化し、次に、ブラウザ端末30にインストールされているWebブラウザでは表示されない形式で記述するようにする。
そして、この様にして作成された計測データ及び異常データのWebデータは、要求元のブラウザ端末30に送信される。
【0046】
ブラウザ端末30では、Webサーバ2から送られてきたデータを所定の手段によって表示させることができる。
ここで、計測データはWebブラウザによって通常的にWebページ表示されるが、異常データはWebブラウザによっては表示されない。
この異常データのWebデータについては、テキスト表示手段33によって、まず、その原文をテキスト表示し、次に、復号化手段34によってその内容を把握することができるようになる。
具体的には、図4に示すように、係るWebデータをテキスト表示すると、一部のデータだけ(この例では、異常データの部分)は、「4xGQboC7bZRwDe35a8V」と表示される。これは暗号化されたままのデータなので、通常はこれだけを見てもその意味を理解することはできず、所定の復号化手段34を実施することによりその意味が理解できるようになる。例えば、「4xGQboC7bZRwDe35a8V」は、復号化により「水位異常 A地点水位1.2m 測定日時:2005年**月**日**時**分**秒」のように変換され、特定の者のみが異常を検知し、またその異常内容を知ることができるようになる。
【0047】
次に、上記河川遠隔監視システムの動作について図5を参照しつつ説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係るデータ監視システムの一例である河川遠隔監視システムの動作を示すフローチャートである。
まず、ブラウザ端末30は、Webブラウザ上からWebサーバ20に対し、監視に必要なデータ(計測データ、異常データ)を要求する(ステップS1)。
具体的には、Webサーバ20のWebページが公開されているWebサイトにアクセスする。
【0048】
Webサーバ20は、この要求を受け(ステップS2)、河川監視システム10aに対して、計測データを要求する(ステップS3)。
河川監視システム10aは、Webサーバ20から計測データの要求を受ける(ステップS4)と、データ取得手段11が取得した計測データをWebサーバ20に送信する(ステップS5)。具体的には、計測情報データベース106aに格納されてある計測データ(例えば、雨量計302aが測定したB地点における雨量データ「2mm」)が検索・抽出され、Webサーバ20に送信される。
【0049】
そして、計測データを取得したWebサーバ20(ステップS6)は、次に、河川監視システム10aに対し異常データの要求を行う(ステップS7)。
河川監視システム10aは、Webサーバ20から異常データの要求を受ける(ステップS8)と、データ取得手段11が取得した異常データをWebサーバ20に送信する(ステップS9)。具体的には、異常情報データベース107aに格納されてある異常データ(例えば、水位計202aが計測し、水位異常と判断されたA地点の水位データ「1.2m」)が検出・抽出され、Webサーバ20に送信される。
【0050】
異常データを取得したWebサーバ20(ステップS10)は、ステップS6において既に取得した計測データとともに1つのWebデータに変換され要求元のブラウザ端末30に送信される(ステップS11)。
ここで、Webデータとは、例えば、HTMLで記述され作成される閲覧用のデータのことをいい、通常、所定のWebブラウザによって様々な形で表現できるように定めたデータのことを意味する。すなわち、Webブラウザ上で表示されることを前提としている。
【0051】
但し、一般には公開したくないデータ(本実施形態の場合には、異常データがこれに該当する)も存在するので、この部分についてはWebブラウザで表示されない形式によってWebデータを作成することとなる。
具体的には、コメント記述用のタグ等(図2又は図4参照)を使用してHTML文書等を作成する。
【0052】
Webサーバ20からWebデータを取得したブラウザ端末30(ステップS12)は、計測データのみをブラウザ上で表示し、異常データはブラウザ上では表示されない(ステップS13)。ステップS11で記述した形式に応ずるものである。そして、異常データについては、テキスト表示手段33により、HTML等の原文を表示することができる(ステップS14)。
以上のステップを通して、本実施形態の河川遠隔システム1aの一連の動作を説明したが、これにより、システムや装置が取り扱うデータのうち、一部のデータは公開しつつも、一部のデータは公開しないような仕組みを容易に構築でき、提供できるようになる。
【0053】
以上説明したように、本実施形態のデータ監視システム1によれば、公開するデータの一部についてはWebブラウザによって表示できるが、他のデータの部分については前記Webブラウザを用いることによっては表示できないようにしている。また、前記他のデータ部分については、別の表示手段によって表示できるようにしている。
【0054】
このため、前記他のデータ部分については前記別の表示手段を知る者だけが閲覧可能となるので、暗号化等、特別なセキュリティ機能を付加することなく閲覧者を制限できる。
したがって、従来のデータ監視システムにおいても、特別な手段を講ずることなく秘匿性を有するデータを容易に取り扱うことができるようになる。
【0055】
また、本実施形態のデータ監視システム1によれば、公開するデータの一部を暗号化し、さらに暗号化したデータを通常の表示手段によっては表示されないようにしてある。
このため、秘匿レベルが非常に高いデータも他のデータと一体的にWebデータ化し公開することも可能となる。
したがって、より安全性の高いデータ監視システム1を提供することができるようになる。
【0056】
また、本実施形態のデータ監視システム1によれば、様々なマークアップ言語を使用することができるので、汎用性の高いシステムを構築することが可能となる。
さらに、様々なタグを使って、表示方式を設定することができるので、利用者や管理者等にとって最適なシステムを実現化することができる。
【0057】
以上、本発明のデータ監視システムについて、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明にかかるデータ監視システムは、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、Webデータ作成手段におけるブラウザ非表示の記述形式例として、コメントタグによる例を説明したが、<meta name=”copyright” content=”非表示データ”>等のように、表示とは関係ないタグを用いる記述としてもよい。
【0058】
また、本発明のデータ監視システムの適用対象は、ダムや河川の監視システムに限らず、監視対象は特に限定されない。
例えば、監視装置として機能する本発明のデータ処理装置を天気予報用の気象監視システムとし、本発明のWebサーバとして、気象システムと連動した天気予報のWebページを公開するWebサーバとし、非表示情報として「アメダスXX異常」等の異常情報をコメント化(暗号化)して取り扱うことができる。
また、監視装置として機能する本発明のデータ処理装置をWebサイトを検索する検索システムとし、本発明のWebサーバとして、検索結果を表示するGoogle(登録商標)等の検索用Webページを公開するWebサーバとし、非表示情報として「XX検索サーバHDD残容量わずか」等の検索システム自身の警告をコメント化(暗号化)して取り扱うこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、ダムや河川等の監視対象物を遠隔監視する遠隔監視システムに好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態に係るデータ監視システムの主な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るデータ監視システムにおけるWebデータ作成例を示したHTML記述文書である。
【図3】本発明の一実施形態に係るデータ監視システムの一例である河川遠隔監視システムの構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るデータ監視システムの一例である河川遠隔監視システムにおけるWebデータ作成例を示したHTML記述文書である。
【図5】本発明の一実施形態に係るデータ監視システムの一例である河川遠隔監視システムの動作手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
1 データ監視システム
10 データ処理装置
10a 河川遠隔監視システム
11 データ取得手段
12 データ送信手段
20 Webサーバ
21 データ受信手段
22 Webデータ作成手段
23 Webデータ送信手段
24 暗号化手段
30 ブラウザ端末
31 Webデータ受信手段
32 Webページ表示手段
33 テキスト表示手段
34 復号化手段
40 通信回線(LAN等)
50 通信回線(インターネット等)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種データを取得し当該データに基づいて各種処理を行うデータ処理装置と、前記データ処理装置から送信されるデータをWebデータに変換しブラウザ端末に送信するWebサーバと、前記Webデータを受信しWebブラウザを介して閲覧可能に表示するブラウザ端末とを備え、前記データ処理装置で処理される各種データを、前記ブラウザ端末で閲覧・監視するデータ監視システムであって、
前記データ処理装置は、
所定の監視データを含む任意のデータを取得するデータ取得手段と、
取得されたデータの全部又は一部を前記Webサーバに送信するデータ送信手段と、を備え、
前記Webサーバは、
前記データ処理装置から送信されたデータを受信するデータ受信手段と、
受信されたデータを、当該データの一部がWebブラウザに表示され、かつ、当該データの一部がWebブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換するWebデータ作成手段と、
前記Webデータ作成手段で変換されたWebデータを前記ブラウザ端末に送信するWebデータ送信手段と、を備え、
前記ブラウザ端末は、
前記Webサーバから送信されたWebデータを受信するWebデータ受信手段と、
受信されたWebデータをWebブラウザによりWeb表示するWebページ表示手段と、
受信されたWebデータをテキスト表示するテキスト表示手段と、を備え、
前記Webサーバで前記Webブラウザに表示されない形式でWebデータに変換されたデータが、前記ブラウザ端末でテキスト表示されることを特徴とするデータ監視システム。
【請求項2】
前記データ処理装置のデータ取得手段が、所定の計測データ及び異常データを前記所定の監視データとして取得し、
前記WebサーバのWebデータ作成手段が、
前記データ処理装置から受信されたデータを、少なくとも前記異常データがWebブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ監視システム。
【請求項3】
前記Webサーバは、
前記データ受信手段で受信されたデータの一部を暗号化する暗号化手段を備えるとともに、
前記Webデータ作成手段が、前記暗号化手段で暗号化されたデータを、Webブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換し、
前記ブラウザ端末は、
前記Webサーバから受信したWebデータに含まれる暗号化データを復号化する復号化手段を備え、
前記テキスト表示手段が、前記復号化手段で復号化されたWebデータをテキスト表示する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ監視システム。
【請求項4】
前記Webデータ作成手段は、
少なくともHTML,XML,XHTMLを含むマークアップ言語を用いてWebデータを作成することを特徴とする請求項1,2又は3のいずれかに記載のデータ監視システム。
【請求項5】
前記Webデータ作成手段は、
受信されたデータをWebデータに変換するときに、当該データの一部を、Webブラウザにおいて表示形式を指定するタグを用いてWebデータを作成するとともに、当該データの他の一部を、前記Webブラウザにおいて非表示を指定するタグを用いてWebデータを作成する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のデータ監視システム。
【請求項6】
各種データを取得し当該データに基づいて各種処理を行うデータ処理装置から送信されるデータをWebデータに変換しブラウザ端末に送信し、当該ブラウザ端末においてWebデータを閲覧可能に表示させるデータ監視用Webサーバであって、
前記データ処理装置から送信される所定の監視データを含むデータを受信するデータ受信手段と、
受信されたデータを、当該データの一部がWebブラウザに表示され、かつ、当該データの一部がWebブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換するWebデータ作成手段と、
前記Webデータ作成手段で変換されたWebデータを前記ブラウザ端末に送信するWebデータ送信手段と、を備え、
前記Webデータ作成手段で前記Webブラウザに表示されない形式でWebデータに変換されたデータが、前記ブラウザ端末でテキスト表示されることを特徴とするデータ監視用Webサーバ。
【請求項7】
各種データを取得し当該データに基づいて各種処理を行うデータ処理装置と、前記データ処理装置から送信されるデータをWebデータに変換しブラウザ端末に送信するWebサーバと、前記Webデータを受信しWebブラウザを介して閲覧可能に表示するブラウザ端末とにより、前記データ処理装置で処理される各種データを、前記ブラウザ端末で閲覧・監視するデータ監視方法であって、
前記データ処理装置により、
所定の監視データを含む任意のデータを取得するステップと、
取得されたデータの全部又は一部を前記Webサーバに送信するステップと、
前記Webサーバにより、
前記データ処理装置から送信されたデータを受信するステップと、
受信されたデータを、当該データの一部がWebブラウザに表示され、かつ、当該データの一部がWebブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換するステップと、
前記Webデータ作成手段で変換されたWebデータを前記ブラウザ端末に送信するステップと、
前記ブラウザ端末により、
前記Webサーバから送信されたWebデータを受信するステップと、
受信されたWebデータをWebブラウザによりWeb表示するステップと、
受信されたWebデータをテキスト表示するステップと、を有し、
前記Webサーバで前記Webブラウザに表示されない形式でWebデータに変換されたデータを、前記ブラウザ端末でテキスト表示することを特徴とするデータ監視方法。
【請求項8】
各種データを取得し当該データに基づいて各種処理を行うデータ処理装置と、前記データ処理装置から送信されるデータをWebデータに変換しブラウザ端末に送信するWebサーバと、前記Webデータを受信しWebブラウザを介して閲覧可能に表示するブラウザ端末とを、前記データ処理装置で処理される各種データを、前記ブラウザ端末で閲覧・監視するデータ監視システムとして機能させるためのプログラムであって、
前記データ処理装置を構成するコンピュータを、
所定の監視データを含む任意のデータを取得するデータ取得手段、取得されたデータの全部又は一部を前記Webサーバに送信するデータ送信手段、として機能させるとともに、
前記Webサーバを構成するコンピュータを、
前記データ処理装置から送信されたデータを受信するデータ受信手段、受信されたデータを、当該データの一部がWebブラウザに表示され、かつ、当該データの一部がWebブラウザに表示されない形式で、Webデータに変換するWebデータ作成手段、前記Webデータ作成手段で変換されたWebデータを前記ブラウザ端末に送信するWebデータ送信手段、として機能させ、
前記ブラウザ端末を構成するコンピュータを、
前記Webサーバから送信されたWebデータを受信するWebデータ受信手段、受信されたWebデータをWebブラウザによりWeb表示するWebページ表示手段、受信されたWebデータをテキスト表示するテキスト表示手段、として機能させるためのデータ監視プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−148847(P2007−148847A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−343160(P2005−343160)
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】