説明

データ管理装置

【課題】複数の記憶装置にまたがるデータ検索の場合にも一度の処理で必要な検索制限情報を取得できる仕組みを実現する。
【解決手段】検索制限記憶部45が、対象とする記憶装置53〜56が異なる2つ以上の検索制限情報を共通する制限定義名を付与して記憶しており、データ検索要求があった際に、アーカイブ検索部31が、データ検索要求元のユーザの属性に基づき、当該ユーザに適用する制限定義名を決定し、アクセス管理部40が、決定された制限定義名が付与されている2以上の検索制限情報を一括して検索制限記憶部から取得し、アーカイブ管理部51が、取得された2以上の検索制限情報に示される検索制限に従って、記憶装置53〜56からデータを検索する。共通の制限定義名が付与された2つ以上の検索制限情報を一括して取得するため、検索制限情報を取得するための通信処理が1回で済み、データ検索の高速化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、蓄積されたデータへのアクセス管理技術に関し、特に、蓄積された電子メールへのアクセス管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの普及により業務活動において電子メールを利用することが一般的となり、電子メールシステムは、企業の基幹システムとして利用されている。
電子メールは、物理的に離れた場所間で即座に情報を配信することが可能であり、また一度に複数人に対して情報を配信できることから業務情報の配信に広く利用されている。
電子メールは、過去に業務上送受信した電子メールを参照することが可能であり、内部統制に関わる業務上送受信した電子メールを蓄積、保管する電子メールアーカイブシステムが浸透しつつある。
このとき、複数のクライアント端末間で送受信された電子メールデータが一元的に蓄積された電子メールアーカイブデータに対して、検索・取得処理を実行するユーザごとにアクセス可能なデータを制限する技術として文献1がある。
【特許文献1】特開2005−293196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1では、データにアクセスする各ユーザに対して個別にアクセス権限を付与する。
アクセス権限はアクセス許可テーブルとアクセス禁止テーブルにおいて、ユーザID(Identification)をキーにしてアクセス制限を記述したレコードを作成することにより、ユーザ毎のアクセス権限を決定する。
特許文献1では、ユーザからのデータ検索要求を受け付け、このデータ検索要求に対して、その検索条件に合致し、かつ、前記アクセス許可テーブルの指定によりそのユーザがアクセス許可されている範囲のデータであって、かつ、前記アクセス禁止テーブルの指定によりそのユーザがアクセスを禁じられている範囲のデータでないものだけを検索結果としてユーザに返す。
ただし、電子メールアーカイブシステムは、ストレージ容量の削減、ヘッダ情報管理の容易化、ヘッダ情報などの検索を効率化するために、電子メールデータをヘッダ情報蓄積部、テキスト情報蓄積部、メール本体蓄積部、索引情報蓄積部に分けて管理する。
特許文献1の場合、アクセス制限はユーザIDとアクセス制限条件を示したものであり、この情報格納部に対するアクセス制限条件を定義し、ユーザからのデータ検索要求を受け付ける際に、アクセス制限条件を取得するために複数回の通信処理が発生するという課題がある。
つまり、アクセス制限条件は、ヘッダ情報蓄積部、テキスト情報蓄積部、メール本体蓄積部、索引情報蓄積部ごとに定義されており、複数の蓄積部にまたがってデータを検索する場合には、蓄積部ごとのアクセス制限条件を取得する必要があり、複数の蓄積部のアクセス制限条件を取得するために複数回の通信処理が発生する。
【0004】
この発明は、上記のような課題を解決することを主な目的の一つとしており、複数の記憶装置にまたがるデータ検索の場合にも一度の処理で必要な検索制限情報を取得できる仕組みを実現することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るデータ管理装置は、
データ検索の対象となるデータを記憶する複数のデータ記憶部と、
データ検索における制限がデータ記憶部単位で示される検索制限情報を複数記憶する検索制限記憶部と、
データ検索要求があった際に、いずれかの検索制限情報を選択し、選択した検索制限情報を前記検索制限記憶部から取得する検索制限取得部と、
前記検索制限取得部により取得された検索制限情報が対象とするデータ記憶部から、当該検索制限情報に示されるデータ検索の制限に従ってデータを検索するデータ検索部とを有し、
前記検索制限記憶部は、
複数の検索制限情報のうちの特定の2つ以上の検索制限情報を連帯検索制限情報として相互に対応付けて記憶し、
前記検索制限取得部は、
データ検索要求があった際に前記連帯検索制限情報を選択した場合に、前記連帯検索制限情報を構成する連帯構成検索制限情報の各々を一括して前記検索制限記憶部から取得し、
前記データ検索部は、
前記検索制限取得部により一括して取得された各連帯構成検索制限情報が対象とするデータ記憶部から、各連帯構成検索制限情報に示されるデータ検索の制限に従ってデータ検索を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、2つ以上の検索制限情報を対応付けるとともに、データ検索要求があった際に、対応付けられた2つ以上の検索制限情報を一括して取得するため、検索制限情報を取得するための通信処理が1回で済み、データ検索の高速化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
実施の形態1.
本実施の形態では、アクセス制限条件を制限定義と検索制限に分けて管理し、アクセス制限条件を取得する際に複数の検索制限を組みとする制限定義をキーワードとしてアクセス制限条件を取得することで上記課題を解決する。
【0008】
以下、添付の図面を参照しながら、本実施の形態について説明する。
【0009】
まず、図1を用いて本実施の形態にかかわるシステムの全体構成について説明する。
図1は、本実施の形態のシステム全体の機能ブロック図である。
本実施の形態のシステムは、ネットワークに接続された複数の情報処理装置である、電子メールアーカイブクライアント10と電子メールアーカイブサーバ30とを備える。なお、電子メールアーカイブサーバ30は、データ管理装置の例である。
【0010】
電子メールアーカイブクライアント10は、エンドユーザからの要求を受け付ける電子メール管理アプリケーション20の要求に応じて、電子メールアーカイブサーバ30に対して電子メールの検索命令を送信し、その検索結果をユーザに提供する。
また、電子メールアーカイブクライアント10は、電子メール管理アプリケーション20からの要求に応じて、電子メールアーカイブクライアント10を介して電子メールアーカイブサーバ30を利用するユーザのユーザ情報を登録、編集、削除する命令を電子メールアーカイブサーバ30に対して送信し、その結果をユーザに提供する。
電子メールアーカイブクライアント10は、例えば、Java(登録商標)またはC言語で作成されたアプリケーションの実行環境がインストールされた1台以上の情報処理装置である。
電子メール管理アプリケーション20は、一つまたは複数の電子メールアーカイブサーバ30を対象に検索命令を送信し、その検索結果を取得する。
電子メールアーカイブサーバ30は、電子メールを電子メールアーカイブデータ(以下、電子メールデータともいう)として蓄積し、電子メールクライアントからの検索命令を受取り、蓄積された電子メールアーカイブデータを検索、取得した結果を電子メールアーカイブクライアント10に返却する。
電子メールアーカイブクライアント10と電子メールアーカイブサーバ30は、それぞれの機能を実現するためのプログラムの実行に必要な、通常の情報処理装置が有するハードウェア構成(CPU、メモリ、プログラムがインストールされたハードディスク、LAN(Local Area Network)等の通信インタフェース)を備える。
【0011】
次に、電子メールアーカイブクライアント10の機能構成について説明する。
電子メールアーカイブクライアント10は、エンドユーザが電子メール管理処理を行う電子メール管理アプリケーション20と電子メール管理アプリケーション20が電子メールアーカイブサーバ30を操作するための管理クライアントライブラリ24を備える。
【0012】
電子メール管理アプリケーション20は、検索部21とユーザ管理部22を備える。
検索部21は、エンドユーザからの電子メール検索条件を取得し、管理クライアントライブラリ24を介して、電子メールアーカイブサーバ30に対する電子メールデータの検索処理を行う。
ユーザ管理部22は、エンドユーザから電子メール検索を実行するエンドユーザの登録、編集、削除、取得命令を受取り、管理クライアントライブラリ24を介して、電子メールアーカイブサーバ30に対して、ユーザのユーザ情報を操作する。
管理クライアントライブラリ24は、電子メールアーカイブサーバ30で処理される電子メール検索処理、ユーザ管理処理の通知を実現するプログラムが保持される。
【0013】
次に、電子メールアーカイブサーバ30の機能構成について説明する。
電子メールアーカイブサーバ30は、アーカイブ検索部31と、アクセス管理部40と、ユーザ情報格納部41とアーカイブ管理部51と記憶領域部52とを備える。
【0014】
アーカイブ検索部31は、本実施の形態の主な処理(電子メールアーカイブデータの検索処理およびユーザ管理処理)を行う。
アーカイブ検索部31は、ネットワークを介して電子メールアーカイブクライアント10からの処理命令(データ検索要求)を受けとる通信部311と、通信部311が受け取った検索処理情報とアクセス管理部40を実行して取得するユーザ情報格納部41に保持される情報とに基づいて電子メールアーカイブデータの検索条件式(検索条件記述)を生成して、アーカイブ管理部51に生成した検索条件式を通知し、結果を受け取る電子メール検索処理部312と、通信部311が受け取ったユーザ管理操作情報に基づき、アクセス管理部40を利用してユーザ情報格納部41の情報を操作するユーザ管理処理部313とを備える。
アーカイブ検索部31は、データ検索要求受付部の機能を担うとともにデータ検索部の機能の一部を担う。
【0015】
ユーザ情報格納部41は、SQL言語を利用可能なDBMS(Database Management System)からなり、図1に示すようにユーザ識別情報などを保持するユーザ記憶部42と、ユーザ種別情報を保持する種別記憶部43と、記憶領域部52への検索制限を識別する情報を保持する制限定義記憶部44と、記憶領域部52への検索制限条件を保持する検索制限記憶部45と、複数の検索制限を組として管理する情報を保持するロール記憶部46と、ロールと複数の検索制限の組の関連を管理するロール定義記憶部47と、ロール定義記憶部47に管理される検索制限の組とユーザの関連情報を管理するロール付与記憶部48とを備える。
【0016】
詳細は後述するが、ユーザ記憶部42には、図2に示すユーザ情報が記憶されている。
また、種別記憶部43には、図3に示すユーザ種別情報が記憶されている。
制限定義記憶部44には、図4に示す制限定義情報が記憶されている。
検索制限記憶部45には、図5に示す検索制限情報が記憶されている。
ロール記憶部46には、図6に示すロール情報が記憶されている。
ロール定義記憶部47には、図7に示すロール定義情報が記憶されている。
ロール付与記憶部48には、図8に示すロール付与情報が記憶されている。
なお、制限定義記憶部44は対象記憶領域情報記憶部及び属性検索制限対応情報記憶部の例であり、ロール記憶部46、ロール定義記憶部47及びロール付与記憶部48は属性検索制限対応情報記憶部の例である。
【0017】
アクセス管理部40は、ユーザ情報格納部41に蓄積されるユーザ管理情報の登録、編集、削除、取得処理を行う。アクセス管理部40は、前記DBMSに対応した標準化されたドライバソフトウェアを利用して、DBMSに対するSELECT命令、INSERT命令、UPDATE命令、DELETE命令を実行する。
より具体的には、アクセス管理部40は、データ検索要求があった際に、検索制限記憶部45に記憶されているいずれかの検索制限情報を選択し、選択した検索制限情報を検索制限記憶部45から取得する。
アクセス管理部40は、検索制限取得部の機能を担う。
【0018】
アーカイブ管理部51は、検索条件式に基づき記憶領域部52に蓄積される電子メールアーカイブデータを特定する処理を行う。
より具体的には、アーカイブ管理部51は、アクセス管理部40により取得された検索制限情報が対象とする記憶装置(メール記憶装置53、ヘッダ記憶装置54、テキスト記憶装置55、索引記憶装置56)から、当該検索制限情報に示されるデータ検索の制限に従って電子メールデータを検索する。
アーカイブ管理部51は、データ検索部の一部の機能を担う。
【0019】
記憶領域部52は、メール記憶装置53とヘッダ記憶装置54と、テキスト記憶装置55と索引記憶装置56とを備える。
メール記憶装置53は、メールデータ本体を復元可能な形式で蓄積するためのDBである。
ヘッダ記憶装置54は、メールデータのヘッダのテキスト情報を切り出して、復元可能な形式で蓄積するためのDBである。
テキスト記憶装置55は、メールデータのヘッダ以外のパートをテキスト情報に切り出して復元可能な形式で蓄積するためのDBである。
索引記憶装置56は、メールデータのテキスト情報を高速に検索するための全文検索索引を蓄積するものである。
メール記憶装置53、ヘッダ記憶装置54、テキスト記憶装置55、索引記憶装置56は、それぞれデータ検索の対象となるデータを記憶するデータ記憶部の例である。
また、図1では記憶領域部52は一つしか示されていないが、複数の記憶領域部52が存在していてもよい。
【0020】
以上説明した機能構成により、電子メールアーカイブサーバ30は、電子メールアーカイブクライアント10から送信される電子メール検索命令、ユーザ管理命令に応じて、自身が保持するユーザ管理情報を用いて、記憶領域部52に対する検索条件式を生成し、アーカイブ管理部51を介して記憶領域部52に管理される電子メールデータを特定・取得し、取得した電子メールデータを電子メールアーカイブクライアント10に返却する。電子メールアーカイブクライアント10は、電子メール管理アプリケーション20が管理クライアントライブラリ24を関して電子メール検索処理の結果、ユーザ管理情報の操作処理の結果を取得し、エンドユーザに提示する。
【0021】
ここで、本実施の形態に係る電子メールアーカイブサーバ30の動作の概要を説明する。
【0022】
検索制限記憶部45に記憶されている検索制限情報は、データ検索における制限が記憶装置単位(データ記憶部単位)で示されている。
検索制限情報は図5に例示する情報である。
検索制限情報の各レコードは、制限定義名(制限定義識別子)451、個別DB名452、範囲項目453、範囲条件454、本文検索条件455を備える。
制限定義名451の値は図4の制限定義情報に示す制限定義名441のいずれかの値に一致する。
個別DB名452は、記憶装置53〜56のいずれかを示す。範囲項目453、範囲条件454、本文検索条件455は、データ検索における制限を示す。
また、複数の検索制限情報のうちの特定の2つ以上の検索制限情報は連帯検索制限情報として相互に対応付けて記憶されている。また、連帯検索制限情報を構成する各々の検索制限情報は連帯構成検索制限情報と呼ぶ。
図5の例では、同じ制限定義名:project_mngが設定されている3行目の検索制限情報と4行目の検索制限情報は連帯検索制限情報である。そして、連帯検索制限情報を構成する3行目の検索制限情報と4行目の検索制限情報は連帯構成検索制限情報である。また、連帯構成検索制限情報の各々は相互に異なる記憶装置を対象としている。
【0023】
そして、アクセス管理部40は、電子メールアーカイブクライアント10からデータ検索要求があった場合に、データ検索要求元のユーザのユーザ属性及びユーザからの指定に基づいて抽出される制限定義名に対応する検索制限情報(レコード)を選択し、選択した検索制限情報(レコード)を検索制限記憶部45から取得する。
この際に、連帯検索制限情報を選択した場合は、アクセス管理部40は、連帯検索制限情報を構成する連帯構成検索制限情報の各々を一括して検索制限記憶部45から取得する。図5の例では、同じ制限定義名:project_mngが設定されている3行目のレコードと4行目のレコードを一括して取得する。
そして、アーカイブ管理部51は、アクセス管理部40により取得された検索制限情報が対象とする記憶装置53〜56から、当該検索制限情報に示されるデータ検索の制限(範囲項目、範囲条件、本文検索条件)に従って電子メールデータを検索する。
また、アーカイブ管理部51は、アクセス管理部40により連帯構成検索制限情報が一括して取得された場合は、一括して取得された各連帯構成検索制限情報が対象とする記憶装置53〜56から、各連帯構成検索制限情報に示されるデータ検索の制限(範囲項目、範囲条件、本文検索条件)に従って電子メールデータの検索を行う。
また、詳細は後述するが、検索制限情報に示される個別DB名、範囲項目、範囲条件、本文検索条件は、アーカイブ管理部51がデータ検索を行う際に用いるデータ検索条件式(データ検索条件記述)の記述規則に対応して記述されており、アーカイブ検索部31はこれらの記述を組み合わせてデータ検索条件式を生成する。アーカイブ管理部51はアーカイブ検索部31により生成されたデータ検索条件式を用いて電子メールデータを検索する。
そして、検索結果が、電子メールアーカイブサーバ30から電子メールアーカイブクライアント10に送信される。
【0024】
次に、ユーザ情報格納部41が持つ情報について説明する。
【0025】
前述したように、ユーザ記憶部42は、図2に示すユーザ情報を記憶する。
ユーザ情報は、ユーザを一意に識別するユーザ名421と、レコードの作成処理を実行した者が示される作成者422と、作成処理が実行された日付が示される作成日423と、レコード情報の更新処理を実行した者が示される更新者424と、レコード情報の更新処理が実行された日付が示される更新日425と、パスワードの更新処理が実行された日付が示されるパスワード更新日426と、ユーザを認証するための情報が格納されるパスワード427と、レコードに関する任意の情報が格納される備考428とをフィールドとして備える。
【0026】
また、種別記憶部43は、図3に示すユーザ種別情報を記憶する。
ユーザ種別情報は、ユーザを一意に識別するユーザ名431とユーザが実行できる処理を4段階で制限するユーザ種別432をフィールドとして備える。
【0027】
また、制限定義記憶部44は、図4に示す制限定義情報を記憶する。
制限定義情報は、電子メールアーカイブデータのアクセス範囲を識別する情報が格納される制限定義名441と、制限対象となる記憶領域を識別する情報が格納される記憶領域名442と、レコードの作成処理を実行した者が示される作成者443と、作成処理が実行された日付が格納される作成日444と、レコードの更新処理を実行した者が示される更新者445と、レコードの更新処理が実行された日付が格納される更新日446と、レコードに関する任意の文字列が格納される備考447とをフィールドとして備える。
図4では、記憶領域部52が複数存在する場合の制限定義情報の例を示しており、このため記憶領域名442のフィールドがある。
このように制限定義情報は、記憶領域部52が複数存在している場合には、対象としている記憶領域部52を示しており、制限定義情報は対象記憶領域情報の一例である。
また、制限定義情報は、制限定義名441により、ロール定義情報(図7)の制限定義名472を通じて、ユーザ属性であるロールと検索制限情報(図5)の制限定義名451(制限定義識別子)とを対応付けており、属性検索制限対応情報の例でもある。
【0028】
また、検索制限記憶部45は、図5に示す検索制限情報を記憶する。
検索制限情報は、図4の制限定義名441と紐付けられる情報が格納される制限定義名451と、検索制限文字列の適用対象をメール記憶装置53、ヘッダ記憶装置54、テキスト記憶装置55、索引記憶装置56から識別する情報が格納される個別DB名452と、記憶領域部52から検索結果として取得する項目情報が格納される範囲項目453と、個別DB名452に指定された記憶装置に適用する検索条件文字列が格納される範囲条件454と、個別DB名452に指定された記憶装置に適用する固有の検索条件文字列が格納される本文検索条件455と、をフィールドとして備える。
本文検索条件455に格納される検索条件は、正規表現で表現されるものであってもよい。
個別DB名452の項目に示されるiは索引記憶装置56を表しており、hはヘッダ記憶装置54を表しており、tはテキスト記憶装置55を表している。
また、範囲項目453、範囲条件454、本文検索条件455は、アーカイブ管理部50によるデータ検索時に用いられるデータ検索条件記述の記述規則に対応して記述されている。
【0029】
また、ロール記憶部46は、図6に示すロール情報を記憶している。
ロール情報は、ロール名461と、作成者462と、作成日463と、更新者464と、更新日465と、備考466とをフィールドとして備える。
【0030】
また、ロール定義記憶部47は、図7に示すロール定義情報を記憶している。
ロール定義情報は、ロール名471と、制限定義名472と、作成日473とをフィールドとして備える。
【0031】
また、ロール付与記憶部48は、図8に示すロール付与情報を記憶する。
ロール付与情報は、ロール名481と、ロール受領者482と、ロール授与者483と、設定日付484とをフィールドとして備える。
ロール受領者482に示される者はロール名481に示されるロールが付与された者であり、ロール授与者483に示される者はロール受領者482に示される者にロール名481に示されるロールを付与した者である。
【0032】
ロール情報、ロール定義情報、ロール付与情報は、ユーザ属性であるロールと検索制限情報とを対応付ける情報であり、属性検索制限対応情報の例である。
【0033】
電子メールアーカイブクライアント10からデータ検索要求があった場合に、データ検索要求元のユーザのユーザ名と図8のロール付与情報のロール受領者482の値を比較することで、データ検索要求元のユーザのロールをロール名481の値から抽出することができ、抽出したロールと図7のロール名471を比較することで、当該ロールに対応する制限定義を制限定義名472の値から抽出することができる。
また、抽出された制限定義と図4の制限定義名441の値を比較することで、当該制限定義が対象としている記憶領域部を記憶領域名442の値から抽出することができる。
また、抽出された制限定義と図5の制限定義名451の値を比較することで、当該制限定義が対象としている記憶装置及びデータ検索の制限を個別DB名452、範囲項目453、範囲条件454、本文検索条件455の値から抽出することができる。
【0034】
次に、電子メールアーカイブクライアント10及び電子メールアーカイブサーバ30の処理手順を図10〜図12を参照して説明する。
図10〜図12は、電子メールアーカイブクライアント10と電子メールアーカイブサーバ30の処理手順を電子メール管理アプリケーション20と、アクセス管理部40と、アーカイブ管理部51の処理も含めて記述したフローを示す。
【0035】
まず、電子メール管理アプリケーション20が、ユーザからユーザ名とパスワードを受け付ける。
電子メール管理アプリケーション20は、検索部21と、ユーザ管理部22からなり、ユーザは処理内容に応じて検索部21かユーザ管理部22を選択し、処理を実行するユーザに必要なユーザ種別を設定する。記憶領域部52の各記憶装置に格納されている電子メールデータを検索する場合は検索部21を選択し、ユーザ情報、ユーザ定義情報、ロール情報等の登録、更新等を行う場合はユーザ管理部22を選択する。
次に、電子メール管理アプリケーション20は、ユーザから受け付けたユーザ名とパスワードとユーザ種別を管理クライアントライブラリ24の接続部に入力し、電子メールアーカイブサーバ30に対してログインリクエストを送信する(s200)。
このとき、接続先となる電子メールアーカイブサーバ30のホスト名を管理クライアントライブラリ24に指定することで、接続先電子メールアーカイブサーバ30を指定する。
【0036】
電子メールアーカイブサーバ30では、通信部311が、電子メールアーカイブクライアント10からのリクエストを受け取り、電子メールアーカイブサーバ30内にアーカイブ検索部31を実行する新しいプロセスを生成する。電子メールアーカイブサーバ30が電子メールアーカイブクライアント10から処理要求を受信した場合、アーカイブ検索部31を実行する新しいプロセスが常に生成されるため、以降では記述を省略する。
【0037】
アーカイブ検索部31は、受信したユーザ名と、パスワードと、ユーザ種別とをアクセス管理部40に入力し、ユーザ認証命令を呼び出す(s210)。
具体的にはアクセス管理部40は、前記受信したユーザ名とユーザ名421が一致するレコードのパスワード427をユーザ記憶部42のユーザ情報(図2)から取得する。
取得したパスワード427は、公知の技術によって暗号化されている。
アクセス管理部40は、当該レコードのパスワードを復号化する処理を行い、電子メールアーカイブサーバから送信されたパスワードと一致するか否か検証を行う。パスワードが一致した場合、受信したユーザ名とユーザ名431が一致するレコードを種別記憶部43のユーザ種別情報(図3)から取得する(s231)。
次に、アクセス管理部40は、取得したレコードのユーザ種別432と受信したユーザ種別を比較する。ユーザ種別は、SYSTEM、MANAGER、OPERATOR、USERの4段階であり、SYSTEMはSYSTEMの権限に加えてMANAGER、OPERATOR、USERの権限を保有し、MANAGERはMANAGERの権限に加えてOPERATOR、USERの権限を保有し、OPERATORはOPERATORの権限に加えてUSERの権限を保有し、USERはUSERの権限のみを保有する。
アクセス管理部40は、種別記憶部43から取得したレコードのユーザ種別と受信したユーザ種別を比較し、種別が同等もしくは、当該レコードのユーザ種別が受信したユーザ種別より権限が大きい場合は、ユーザ情報が適合したと判定し、アーカイブ検索部31に判定結果を返却する(s232)。
アーカイブ検索部31は、通信部311を介して判定結果を電子メールアーカイブクライアント10に返却する(s211)。
【0038】
電子メールアーカイブクライアント10は、ログインリクエストの判定結果を受信し、正常判定の場合は、ユーザの検索処理の要求をユーザから受け付ける。異常判定の場合は、ユーザ名とパスワードを受け付ける処理を繰り返し、ユーザから受け付ける(s201)。
ログインリクエストが正常判定された場合、電子メール管理アプリケーション20は、当該ユーザが検索可能な範囲を電子メールアーカイブサーバ30から取得する。
具体的には、電子メール管理アプリケーション20が正常にログインしたユーザのユーザ名を入力値とした検索範囲取得リクエストを電子メールアーカイブサーバ30に送信する(s202)。
【0039】
検索範囲取得リクエストを受信したアーカイブ検索部31は、受信したユーザ名をキーワードとしてアクセス管理部40の制限定義一覧取得を実行する(s212)。
アクセス管理部40は受信したユーザ名と一致する者がロール受領者482に記述されているレコードを、ロール付与記憶部48のロール付与情報(図8)から一つまたは複数取得する。次に取得した各レコードのロール名481を抽出し、ロール定義記憶部47のロール定義情報(図7)を対象に当該ロール名481とロール名471が一致するレコードを取得する(s233)。
アーカイブ検索部31は、ロール付与記憶部48のロール付与情報(図8)から取得した全てのレコードのロール名481について、ロール定義記憶部47のロール定義情報(図7)からロール名471が一致するレコードを取得し、当該レコードの制限定義名472を抽出したリストを作成する。
アーカイブ検索部31は、当該リストを当該ユーザが利用可能な制限定義の一覧として返却する(s213)。
【0040】
電子メール管理アプリケーション20は、ユーザが利用可能な電子メール検索範囲として返却された制限定義一覧の全てまたは、一部または、複数の制限定義を組として提示する。
次に、電子メール管理アプリケーション20は、ユーザからの電子メール検索要求を受け付ける。
次に電子メール管理アプリケーション20は、ユーザから受け付けた検索に必要な情報を検索リクエストとして、電子メールアーカイブサーバ30に送信する(s203)。
具体的には、検索結果として取得する取得項目と、検索条件式と、制限定義名とをユーザから受け付ける。アーカイブ管理部51から取得可能な項目は、例えば電子メールの送信および受信日付、電子メールのTo、Cc、Fromに記載される電子メールアドレス、件名、メールの添付ファイル数、電子メールのファイルサイズ、電子メールの拡張子、電子メールの取得もとを特定する識別子などがある。
電子メール管理アプリケーション20は、ユーザが指定した上記項目の一つまたは複数を取得項目として受け取る。
さらに、電子メール管理アプリケーション20は、電子メールアーカイブサーバ30から取得した制限定義を提示し、ユーザが選択した一つまたは複数の制限定義を受け取る。
さらに、電子メール管理アプリケーション20は、電子メールアーカイブデータを検索するための一つまたは、複数の条件項目を取得する。
アーカイブ管理部51で利用できる検索条件は、例えば電子メールの送信および受信日付と、電子メールに添付されたファイルの数と、電子メールのファイルサイズと、電子メールの取得元を特性するための識別子と、電子メール配信エラー時に送信されるエラーメールの送信元アドレスと、電子メールが配送されたルートと、MIME(Multipurpose Internet Mail Extension)バージョンと、送信元の電子メールアドレスと、送信先のメールアドレスとカーボンコピー送信先のメールアドレスと、メールの件名と、電子メール本文内の任意の文字列などがある。
【0041】
検索リクエストを受信したアーカイブ検索部31は、アクセス管理部40の制限定義一覧命令を呼び出す(s214)。
具体的には、当該ユーザ名をキーワードとしてアクセス管理部40の検索制限一覧取得を実行する。
アクセス管理部40は、ロール付与記憶部48のロール付与情報(図8)から受信したユーザ名が一致するレコードを一つまたは複数取得する。
次に取得した各レコードのロール名481を抽出し、ロール定義記憶部47を対象に当該ロール名とロール名471が一致するレコードを取得する(s234)。
アーカイブ検索部31は、ロール付与記憶部48のロール付与情報(図8)から取得した全てのレコードのロール名481について、ロール定義記憶部47のロール定義情報(図7)からロール名471が一致するレコードを取得し、当該レコードの制限定義名を抽出したリストを作成する。受信した一つまたは複数の制限定義と当該リストを比較し、当該ユーザが保有するロールに設定されていない制限定義を受信しているか否かを確認する(s215)。
当該ユーザが保有するロールに設定されていない制限定義を受信した場合(s215でNOの場合)、異常な検索リクエストとしてエラーを返却する。
なお、s234では、制限定義一覧を再取得することとしているが、s233で取得されている制限定義一覧をメモリに記憶しておき、記憶しているこの制限定義一覧を参照してs215の処理を行うようにしてもよい。
【0042】
電子メール管理アプリケーション20は、アーカイブ検索部31から検索リクエストエラーを受信した場合、ユーザに対して受信したエラー内容を表示し、s202の処理に戻る(s204)。
【0043】
アーカイブ検索部31は、当該ユーザが保有するロールに設定された制限定義のみを受信したことが確認できた場合(s215でYESの場合)、受信した制限定義名をキーワードとして検索制限情報を取得する(s216)。
具体的にはアーカイブ検索部31は、受信した制限定義名をアクセス管理部40に入力し、制限定義取得を実行する。
アクセス管理部40は、受信した制限定義名と制限定義名441が一致するレコードを検索制限記憶部45の検索制限情報(図5)から取得する。
次にアクセス管理部40は、検索制限記憶部45から、受信した制限定義名が一致する全てのレコードを取得し、一括してアーカイブ検索部31に返却する(s235)。
アクセス管理部40は、例えば、受信した制限定義名がproject_mngである場合は、図5において、制限定義名451の値が一致する3行目のレコードと4行目のレコードを一括して取得し、アーカイブ検索部31に一括して返却する。
【0044】
アーカイブ検索部31は、検索条件式を生成するため、取得した制限定義レコード(図4)と制限定義レコードと制限定義名で紐付けられた一つ以上の検索制限レコードのフィールド句が正常であるか確認する(s217)。
【0045】
図9は、アーカイブ管理部51が実行する検索条件記述の例である。
アーカイブ管理部51は、電子メールアーカイブデータを高速に検索するために、検索対象となる個別DB名をSELECT句、WHERE句に[記憶領域名]、[個別DB名]を記述する。
アクセス管理部40から返却された制限定義レコード(図4)と検索制限レコード(図5)は、アーカイブ管理部50で実行可能な検索条件記述の要素(取得項目、記憶領域名、個別DB名、検索条件式)に対応したフィールドで構成されている。
アーカイブ検索部31は、電子メール管理アプリケーション20から受信した取得項目とアクセス管理部40から取得した全ての当該制限定義レコードの記憶領域名が一致していることを確認する(s217)。
当該制限定義レコードの全ての記憶領域名が一致していない場合(s217でNO)、不正な制限定義の指定としてエラーを電子メール管理アプリケーション20に返却する(s204)。
アーカイブ検索部31は、電子メール管理アプリケーション20から受信した取得項目とアクセス管理部40から取得した当該検索制限レコードの範囲項目453を比較し、範囲項目453に記述されていない取得項目が電子メール管理アプリケーション20から受信した取得項目に含まれていないことを確認する。
範囲項目453に記述されていない取得項目が電子メール管理アプリケーション20から受信した取得項目に含まれている場合、アーカイブ検索部31は不正な検索指定としてエラーを電子メール管理アプリケーション20に返却する。
このとき、アーカイブ検索部31はエラーを返却せずに、範囲項目453に記述されない取得項目を無視してもよい。
アーカイブ検索部31は、正常な項目が取得されている場合(s217でYES)は、アクセス管理部40から取得した検索制限レコードの範囲項目453、範囲条件454、本文検索条件455の値を取得し、制限定義名で紐付けられた制限定義レコードの記憶領域名442と当該検索制限レコードの個別DB名452を連結した制限条件式502を作成する。
具体的には、アクセス管理部40から取得した全ての検索制限レコードに対する制限条件式502の論理和を生成する。この処理をアクセス管理部40から取得した全ての検索制限レコードに対して行う。アクセス管理部40から取得した全ての検索制限レコードの制限条件式502の論理輪を生成した後、電子メール管理アプリケーションがユーザから受け付けた検索条件式と制限定義レコードの記憶領域名442と個別DB名452とを元に指定条件式503を生成する。次に制限条件式502と指定条件式503を論理積で連結した条件記述式を生成する(s218)。
【0046】
アーカイブ検索部31は、当該条件記述式をアーカイブ管理部51に入力し、検索命令を呼び出す(s219)。
アーカイブ管理部51は、入力された検索式に対する構文解析を行い、構文に誤りがある場合は、エラー識別子をアーカイブ検索部31に返却する。
構文に誤りがない場合は、記憶領域部52内の個別DB名452に指定された記憶装置(メール記憶装置53またはヘッダ記憶装置54およびテキスト記憶装置55および索引記憶装置56)から検索結果となるレコードを特定し、正常実行識別子をアーカイブ検索部31に返却する。
このとき、アーカイブ管理部51は、検索実行状態を識別する識別子を同時に返却する(s241)。
アーカイブ検索部31は、アーカイブ管理部51から返却された正常実行もしくは、異常実行の識別子通知を電子メール管理アプリケーション20に返却する(s220)。
このとき、アーカイブ検索部31は、検索実行状態を識別する識別子を返却する。
【0047】
電子メール管理アプリケーション20は、正常実行識別子を受信した場合、アーカイブ検索部31に対して検索状態を識別する識別子を入力して、検索結果の取得リクエストを送信する(s205)。エラー識別子を受信した場合、ユーザに対してエラー識別子から判別するエラー内容を提示する。
【0048】
アーカイブ検索部31は、電子メール管理アプリケーション20から入力された当該検索状態識別子からアーカイブ管理部51で実行中の検索を識別する識別子をアーカイブ管理部51に入力し、検索結果取得命令を呼び出す(s221)。
アーカイブ管理部51は、アーカイブ検索部31から入力された検索状態識別子から実行中の検索結果を判別し、検索結果をアーカイブ検索部31に返却する(s242)。
アーカイブ検索部31は、アーカイブ管理部51から返却された検索結果を電子メール管理アプリケーション20に返却する(s222)。
電子メール管理アプリケーション20は、アーカイブ検索部31から返却された検索結果をユーザに提示する(s206)。
【0049】
以上のように、本実施の形態によればアーカイブ検索部31は、制限定義記憶部44の制限定義名を利用することで、検索制限記憶部45に格納された複数の検索制限レコード(連帯構成検索制限情報)を一度に取得することにより、アクセス管理部40がユーザ情報格納部41から検索制限レコードを取得する通信処理の回数を削減することができる。また、通信処理の回数の削減により消費電力を抑えることもできる。
また、ユーザ情報格納部41は、検索制限記憶部45のレコードをアーカイブ管理部51が実行する検索式の構文に対応したフィールド構成とすることで、構文解析を行うことなく、検索制限記憶部45に格納されたフィールド項目を連結するだけで、アーカイブ管理部51に入力する検索条件式を生成することができる。
【0050】
上述したように、従来は、ユーザからのデータ検索要求を受け付ける際に、電子メールアーカイブデータが蓄積された記憶領域部52を構成する各記憶装置に対するアクセス制限条件を逐一取得する必要があった。ところが、本実施の形態によれば記憶領域部52に対して定義された制限定義名441を指定したアクセス制限の取得処理を行うのみで、記憶領域部52を構成する記憶装置に対する検索制限記憶部45の複数レコードを一度に取得することが出来る。従って、電子メールアーカイブサーバを複数のユーザが利用する際に、ユーザが指定した検索処理に対するアクセス管理に必要な処理時間を削減することができる。
従って、本実施の形態によれば、複数のユーザ端末において送受信された膨大な電子メールデータが蓄積された電子メールアーカイブサーバにおいてストレージ容量の削減、ヘッダ情報管理の容易化、ヘッダ情報などの検索を効率化するために、電子メールデータをヘッダ記憶装置、テキスト記憶装置、メール記憶装置、索引記憶装置に分けて管理する場合、個々の記憶装置に対応した検索制限レコードを逐一取得することなく、電子メールアーカイブデータを蓄積する電子メールアーカイブサーバを利用するユーザに応じた検索・取得処理の実施範囲を制限することができる。
【0051】
なお、図1に示したこの実施の形態に係る電子メールアーカイブサーバ30の各機能は、それぞれが個別の専用のプロセッサにおいて実現されてもよい。また、各機能が同一のハードウェアにおいて実現されていてもよいし、ネットワークで接続された複数の異なるハードウェア上で実現されている構成でもよい。
【0052】
また、本実施の形態では、電子メールデータを検索する例を説明したが、対象とするデータは電子メールデータに限らず、どのようなデータであってもよい。
【0053】
以上、本実施の形態では、複数クライアント端末において送受信される大量の電子メールデータを蓄積保管し、蓄積された電子メールデータを検索し、電子メール全体またはその一部を取得し、電子メールアーカイブシステムに蓄積された電子メールデータを検索するための条件をユーザから受け付ける電子メールアーカイブシステムについて説明した。
より具体的には、本実施の形態に係る電子メールアーカイブシステムは、
ヘッダ記憶装置と、テキスト記憶装置と、電子メール記憶装置と、索引記憶装置など電子メールデータの全部または一部を蓄積するひとつまたは複数の記憶装置から構成される記憶領域部と、
電子メール検索を行う際、SELECT句、FROM句、WHERE句の各要素に記憶領域部と構成する前記記憶装置の識別子を指定する構文規則によって記述された検索条件記述を実行するアーカイブ管理部と、
ユーザからの検索条件を受け付ける検索部とを備え、
個々の記憶装置に対する検索範囲を記録する検索制限記憶部と、
複数の検索制限レコードの組を記録する制限定義記憶部と、
制限定義記憶部のレコードから関連する検索制限記憶部の複数レコードを一度の取得するアクセス管理部とを備えたことにより、検索式記述を生成する電子メール検索処理部がユーザに指定された検索条件に適用する検索制限レコードの取得時間を削減できる電子メールアーカイブシステムを説明した。
【0054】
また、前記制限定義記憶部は、
さらに複数の検索制限レコードを関連付ける値と前記記憶領域部を特定する値を組として管理し、
前記検索制限記憶部は、
さらに前記検索制限レコードを関連付ける値とアーカイブ管理部が実行する検索条件記述の個々の構文要素に分割した値を組として管理することを説明した。
【0055】
また、前記電子メール検索処理部は、
さらに前記制限定義記憶部の属性の値と前記検索制限記憶部の属性の値と前記検索部が取得した値の連結で検索式記述を生成する手段を備えたことにより、
新たな検索式記述を生成する時間を削減することを説明した。
【0056】
また、前記電子メール検索処理部は、
さらに、複数の制限定義記憶部のレコードの前記記憶領域部を特定する値を比較し、
検索式記述を生成する際に指定されたすべての制限定義記憶部のレコードに格納された記憶領域部を特定する値が同一の場合に、
有効な制限定義記憶部のレコードが指定されたと判定し、
前記制限定義記憶部の属性の値と前記検索制限記憶部の属性の値と前記検索部が取得した値の連結で検索式記述を生成することを説明した。
【0057】
また、前記電子メールアーカイブシステムは、
電子メールアーカイブシステムの検索を実行するユーザを特定するユーザ記憶部と、
複数の制限定義レコードを一括りとして管理するロール記憶部と、
ロール記憶部と制限定義記憶部の関連を記録するロール定義記憶部と、
前記ユーザと前記ロールの関連を記録するロール付与記憶部とを備え、
前記電子メール検索処理部が検索制限レコードを検索条件に適用する際に、検索を実行するユーザとロールと制限定義の管理を確認し、前記ユーザが関連を持たない検索制限レコードを前記検索条件に適用することを防ぐことを説明した。
【0058】
実施の形態2.
以上の実施の形態1では、電子メールアーカイブシステムを電子メールアーカイブサーバと電子メールアーカイブクライアントで構成するようにしたものであるが、次に電子メールアーカイブクライアントをWebサーバ上に構成するような場合に電子メールアーカイブシステムをWebシステムとして実現する実施の形態を示す。
【0059】
図13は、このような場合のネットワークシステム全体の機能ブロック図である。
本実施の形態のネットワークシステムは、一つまたはネットワークに接続された複数の情報処理装置である、アプリケーションクライアント端末601と、電子メールアーカイブアプリケーションサーバ603と、電子メールアーカイブサーバ30とを備える。
【0060】
アプリケーションクライアント端末601は、WWWブラウザ602がインストールされた1台以上の情報処理装置であり、デスクトップ型コンピュータ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)(登録商標)などを含む。
電子メールアーカイブアプリケーションサーバ603は、クライアントであるWWWブラウザ602からの要求に応じて、電子メールアーカイブサーバ30に対して電子メール検索命令を送信し、電子メールアーカイブサーバ30から取得した検索結果情報をWWWブラウザ602に提供する。
アプリケーションクライアント端末601は、エンドユーザからの電子メールアーカイブデータに対する検索命令を受け付ける。具体的には、WWWブラウザ602に電子メールアーカイブアプリケーションサーバ603の通信部604に対して電子メールアーカイブアプリケーション607のWebページをリクエストする。
電子メールアーカイブアプリケーションサーバ603は、クライアントであるWWWブラウザ602からの要求に応じて、電子メールアーカイブサーバ30に対して電子メールアーカイブアプリケーション607を介して電子メールアーカイブサーバ30を利用するユーザ情報を登録、編集、削除する命令を送信し、その結果情報を通信部604を介してWWWブラウザ602に提供する。
電子メールアプリケーションサーバ603は、一つまたは複数の電子メールアーカイブサーバ30を対象に検索命令を送信し、その検索結果を取得する。
電子メールアーカイブサーバ30は、実施の形態1と同一の構成であるため、ここでは、説明を省略する。
アプリケーションクライアント端末601と、電子メールアーカイブアプリケーションサーバ603と、電子メールアーカイブサーバ30は、それぞれの機能を実現するためのプログラムの実行に必要な、通常の情報処理装置が有するハードウェア構成(CPU、メモリ、プログラムがインストールされたハードディスク、LAN(Local Area Network)等の通信インタフェース)を備える。
【0061】
次に電子メールアプリケーションサーバ603の機能構成について説明する。
【0062】
電子メールアプリケーションサーバ603は、電子メール管理処理を行う電子メールアーカイブアプリケーション607と電子メールアーカイブアプリケーション607が電子メールアーカイブサーバ30を操作するための管理クライアントライブラリ24と、WWWブラウザ602から送信されるリクエストに関する情報であるリクエスト情報を取得し、電子メールアーカイブアプリケーション607を実行する通信部604とを備える。
通信部604はユーザからの入力を受け付けるためのHTML(HyperText Markup Language)ドキュメントを生成し、電子メールアーカイブアプリケーション607を用いて電子メールアーカイブサーバに対する検索条件を入力するため、ユーザ管理の操作要求を入力するための画面をユーザに提示する。
上述したように通信部604が生成したHTMLドキュメント上のフォームにユーザが所望の操作を入力することにより、リクエストパラメータが設定される。通信部604は、ユーザがフォームに入力したリクエストパラメータを取得し、電子メールアーカイブアプリケーション607の検索部605およびユーザ管理部606を実行する。
検索部605およびユーザ管理部606の処理は実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0063】
本実施の形態によれば、実施の形態1によって実現された電子メールアーカイブシステムにおけるアクセス管理方式をWebシステムの形式でユーザに提供することができるため、アプリケーションクライアント端末601に特別なソフトウェアをインストールすることなく、電子メールアーカイブサーバ30に対する電子メール検索を実施できるため、電子メールアーカイブサーバ30を利用するアプリケーションクライアント端末601を容易に追加することができる。
【0064】
最後に、実施の形態1及び2に示した電子メールアーカイブクライアント10、電子メールアーカイブサーバ30、アプリケーションクライアント端末601、電子メールアーカイブアプリケーションサーバ603(以下、電子メールアーカイブサーバ30等と表記する)のハードウェア構成例について説明する。
図14は、実施の形態1及び2に示す電子メールアーカイブサーバ30等のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図14の構成は、あくまでも電子メールアーカイブサーバ30等のハードウェア構成の一例を示すものであり、電子メールアーカイブサーバ30等のハードウェア構成は図14に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0065】
図14において、電子メールアーカイブサーバ30等は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
通信ボード915、キーボード902、マウス903、スキャナ装置907、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力装置の一例である。
【0066】
通信ボード915は、ネットワークに接続されている。例えば、通信ボード915は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。
【0067】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。
プログラム群923のプログラムは、CPU911がオペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922を利用しながら実行する。
例えば、磁気ディスク装置920が、記憶領域部52を構成する。
【0068】
また、RAM914には、CPU911に実行させるオペレーティングシステム921のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。
また、RAM914には、CPU911による処理に必要な各種データが格納される。
【0069】
また、ROM913には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが格納され、磁気ディスク装置920にはブートプログラムが格納されている。
電子メールアーカイブサーバ30等の起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
【0070】
上記プログラム群923には、実施の形態1及び2の説明において「〜部」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0071】
ファイル群924には、実施の形態1及び2の説明において、「〜の判断」、「〜の確認」、「〜の比較」、「〜の取得」、「〜の更新」、「〜の設定」、「〜の登録」、「〜の選択」、「〜の生成」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1及び2で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0072】
また、実施の形態1及び2の説明において「〜部」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、実施の形態1及び2の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1及び2の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0073】
このように、実施の形態1及び2に示す電子メールアーカイブサーバ30等は、処理装置たるCPU、記憶装置たるメモリ、磁気ディスク等、入力装置たるキーボード、マウス、通信ボード等、出力装置たる表示装置、通信ボード等を備えるコンピュータであり、上記したように「〜部」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】実施の形態1に係るシステム構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係るユーザ情報の例を示す図。
【図3】実施の形態1に係るユーザ種別情報の例を示す図。
【図4】実施の形態1に係る制限定義情報の例を示す図。
【図5】実施の形態1に係る検索制限情報の例を示す図。
【図6】実施の形態1に係るロール情報の例を示す図。
【図7】実施の形態1に係るロール定義情報の例を示す図。
【図8】実施の形態1に係るロール付与情報の例を示す図。
【図9】実施の形態1に係るデータ検索条件記述の例を示す図。
【図10】実施の形態1に係る動作例を示すフローチャート図。
【図11】実施の形態1に係る動作例を示すフローチャート図。
【図12】実施の形態1に係る動作例を示すフローチャート図。
【図13】実施の形態2に係るシステム構成例を示す図。
【図14】実施の形態1及び2に係る電子メールアーカイブサーバ等のハードウェア構成例を示す図。
【符号の説明】
【0075】
10 電子メールアーカイブクライアント、20 電子メール管理アプリケーション、21 検索部、22 ユーザ管理部、24 管理クライアントライブラリ、30 電子メールアーカイブサーバ、31 アーカイブ検索部、40 アクセス管理部、41 ユーザ情報格納部、42 ユーザ記憶部、43 種別記憶部、44 制限定義記憶部、45 検索制限記憶部、46 ロール記憶部、47 ロール定義記憶部、48 ロール付与記憶部、51 アーカイブ管理部、52 記憶領域部、53 メール記憶装置、54 ヘッダ記憶装置、55 テキスト記憶装置、56 索引記憶装置、311 通信部、312 電子メール検索処理部、313 ユーザ管理処理部、601 アプリケーションクライアント端末、602 WWWブラウザ、603 電子メールアーカイブアプリケーションサーバ、604 通信部、605 検索部、606 ユーザ管理部、607 電子メールアーカイブアプリケーション。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ検索の対象となるデータを記憶する複数のデータ記憶部と、
データ検索における制限がデータ記憶部単位で示される検索制限情報を複数記憶する検索制限記憶部と、
データ検索要求があった際に、いずれかの検索制限情報を選択し、選択した検索制限情報を前記検索制限記憶部から取得する検索制限取得部と、
前記検索制限取得部により取得された検索制限情報が対象とするデータ記憶部から、当該検索制限情報に示されるデータ検索の制限に従ってデータを検索するデータ検索部とを有し、
前記検索制限記憶部は、
複数の検索制限情報のうちの特定の2つ以上の検索制限情報を連帯検索制限情報として相互に対応付けて記憶し、
前記検索制限取得部は、
データ検索要求があった際に前記連帯検索制限情報を選択した場合に、前記連帯検索制限情報を構成する連帯構成検索制限情報の各々を一括して前記検索制限記憶部から取得し、
前記データ検索部は、
前記検索制限取得部により一括して取得された各連帯構成検索制限情報が対象とするデータ記憶部から、各連帯構成検索制限情報に示されるデータ検索の制限に従ってデータ検索を行うことを特徴とするデータ管理装置。
【請求項2】
前記検索制限記憶部は、
対象としているデータ記憶部が異なる2つ以上の検索制限情報を連帯検索制限情報として相互に対応付けて記憶することを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項3】
前記検索制限記憶部は、
対象としているデータ記憶部とデータ検索における制限とが、データ検索時に用いられるデータ検索条件記述の記述規則に対応して記述されている検索制限情報を複数記憶し、
前記データ検索部は、
前記検索制限取得部により取得された検索制限情報に含まれているデータ記憶部の記述とデータ検索の制限の記述とを組み合わせてデータ検索条件記述を生成し、生成したデータ検索条件記述を用いてデータ検索を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ管理装置。
【請求項4】
前記データ管理装置は、更に、
各々に複数のデータ記憶部が含まれる複数の記憶領域部と、
検索制限情報が対象としている記憶領域部を、データ検索条件記述の記述規則に対応させて記述している対象記憶領域情報を記憶する対象記憶領域情報記憶部とを有し、
前記検索制限取得部は、
検索制限情報とその対象記憶領域情報とを取得し、
前記データ検索部は、
前記検索制限取得部により取得された対象記憶領域情報に含まれている記憶領域部の記述と検索制限情報に含まれているデータ記憶部の記述とデータ検索の制限の記述とを組み合わせてデータ検索条件記述を生成し、生成したデータ検索条件記述を用いてデータ検索を行うことを特徴とする請求項3に記載のデータ管理装置。
【請求項5】
前記データ検索部は、
前記検索制限取得部により複数の対象記憶領域情報が取得された場合に、取得された複数の対象記憶領域情報のすべてにおいて同一の記憶領域部が記述されているかを判断し、すべての対象記憶領域情報において同一の記憶領域部が記述されている場合に、データ検索を行うことを特徴とする請求項4に記載のデータ管理装置。
【請求項6】
前記データ管理装置は、更に、
ユーザ属性と検索制限情報とを対応付ける属性検索制限対応情報を記憶する属性検索制限対応情報記憶部と、
データ検索要求元のユーザの識別情報が含まれるデータ検索要求を受け付けるデータ検索要求受付部とを有し、
前記検索制限取得部は、
データ検索要求に含まれる識別情報に基づきデータ検索要求元のユーザのユーザ属性を判定し、判定したユーザ属性と前記属性検索制限対応情報とに基づき、検索制限情報を選択することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のデータ管理装置。
【請求項7】
前記検索制限記憶部は、
各検索制限情報を制限定義識別子と対応付けて記憶し、
前記属性検索制限対応情報記憶部は、
ユーザ属性と制限定義識別子とを対応付ける属性検索制限対応情報を記憶し、
前記検索制限取得部は、
判定したユーザ属性と、前記属性検索制限対応情報におけるユーザ属性と制限定義識別子との対応付けと、前記検索制限情報と制限定義識別子との対応付けに基づき、検索制限情報を選択することを特徴とする請求項6に記載のデータ管理装置。
【請求項8】
前記検索制限記憶部は、
前記連帯検索制限情報を構成する各連帯構成検索制限情報を連帯構成検索制限情報間で共通する制限定義識別子と対応付けて記憶することを特徴とする請求項7に記載のデータ管理装置。
【請求項9】
前記検索制限取得部は、
データ検索要求元のユーザに対して複数のユーザ属性を判定した場合に、判定した複数のユーザ属性と前記属性検索制限対応情報におけるユーザ属性と検索制限情報の対応付けとに基づき、検索制限情報を選択することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のデータ管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−9091(P2010−9091A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−163988(P2008−163988)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】