説明

データ表示装置及びデータ表示方法

【課題】コンテンツの仕様や形式には変更を加えずに、第1のブラウザと第2のブラウザを使用して、コンテンツに含まれる情報によるブラウザ間の連動動作を実現するデータ表示装置およびデータ表示方法を提供する。
【解決手段】第1のブラウザは第1の形式のコンテンツに含まれるタイミング制御情報に基づいて、第2のブラウザに指示を行わせるコマンドを、動作中の前記第2のブラウザに送信するコマンド送信手段を有する。前記第2のブラウザは前記コマンドを受信するコマンド受信手段と、受信された前記コマンドの指示を実行する手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送システム、ネットワークを介して受信したデータを表示するデータ表示装置及びデータ表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送では、従来からの映像・音声コンテンツに様々な文字情報や双方向サービスを付加したデータ放送が送出されている。番組連動のデータ放送は、番組(映像・音声)に関連するデータを映像・音声と同期させて表示させるもので、映像・音声のストリームと多重されて送信されている。データ放送では、カルーセルと呼ばれる蓄積型サービスに用いられる伝送方式が用いられており、データ放送を受信して画面に表示するデータ表示装置は、一定の周期で放送されているデータ放送からデータを取得するという方式をとっている。
【0003】
日本のデータ放送において、ARIB(Association of Radio Industries and Broadcast、社団法人電波産業会)によりデータ放送向け記述言語としてBML(Broadcast Markup Language)が規定されている。BMLはHTML(HyperText Markup Language)に似たマークアップ言語で、文字・グラフィックス・写真などから構成される画面を記述することに加えて、例えば、映像・音声との同期といったデータ放送のための仕組みを備えている。データ放送を受信して画面に表示するデータ表示装置は、BMLで記述されたコンテンツを再生するためにBMLブラウザというソフトウェアを搭載している。
【0004】
BMLは、基本的にはWWW(World Wide Web)で標準とされているHTMLの技術を放送向けに取り入れたものと考えられるが、HTMLとの互換性はない。従ってBMLブラウザを使ってそのままインターネットのホームページを閲覧することはできない。インターネットのホームページを閲覧するにはHTMLブラウザが必要である。
【0005】
例えば、BMLで作成したコンテンツとHTMLで作成したコンテンツを関連付けるものとして、データ放送を利用したTVチラシ番組データの制作方法において、原稿データベースにチラシ1件毎の原稿データを記録管理しておき、BMLデータファイルとしてTVチラシ番組データを作成するBMLテンプレートと、TVチラシの体裁をコンピュータ画面で事前に確認できるようにするためのHTMLテンプレートとを対にしてチラシのレイアウトパターン毎に用意しておき、1件の原稿データ入力後にこのデータを前記HTMLテンプレートに読込ませることでコンピュータのWWWブラウザでTVチラシの体裁を確認するTVチラシ制作方法が考案されている。(特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−233749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
BMLは、HTMLとの互換性がなく、放送用に作られた言語である。画面を記述することに関してはHTMLの方が高機能であり、もしもHTMLで連動データ放送を記述できれば、もっと高度で魅力的なコンテンツを実現できると考えられる。しかもHTMLにおいては、開発環境や開発者数,開発済み資産量の面で有利である。しかし、HTMLにはBMLが備えている、番組(映像・音声)に関連するデータを映像、音声と同期させて表示させるようなデータ放送を制御するような仕組みが備わっていないので、連動データ放送を実現することは困難である。
【0008】
上記の問題を解決する単純な方法はBMLの放送用に作られた機能をHTMLに加えることであるが、そのためには新たな専用言語を設計することになってしまう。また、そのような拡張されたHTMLに対応したHTMLブラウザが必要になり、それをデータ表示装置に搭載する必要がある。
【0009】
更に、そのようなHTMLで記述されたデータを番組の映像・音声と多重して送信するには、BMLを前提にした現行の伝送方式をそのまま使うわけにはいかず、送信側・受信側ともに新しい方式への対応が必要となってしまう。
【0010】
本発明は、上記したような事情に鑑み成されたものであって、コンテンツの仕様や形式には変更を加えずに、第1のブラウザと第2のブラウザを使用して、コンテンツに含まれる情報によるブラウザ間の連動動作を実現するデータ表示装置およびデータ表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明のデータ表示装置は、タイミング制御情報を含む第1の形式のコンテンツを受信して解釈する第1のブラウザと、第2の形式のコンテンツを取得して解釈する第2のブラウザとを備え、前記第1のブラウザは、前記第1の形式のコンテンツに含まれる前記タイミング制御情報に基づいて、前記第2のブラウザに指示を行わせるコマンドを、動作中の前記第2のブラウザに送信するコマンド送信手段を有し、
前記第2のブラウザは、前記コマンドを受信するコマンド受信手段と、受信された前記コマンドの指示を実行する手段と、を有する。
【0012】
また、本発明のデータ表示方法は、タイミング制御情報を含む第1の形式のコンテンツを受信して解釈する第1のブラウザと、第2の形式のコンテンツを取得して解釈する第2のブラウザとを備えるデータ表示装置によるデータ表示方法であって、前記第1のブラウザが前記第1の形式のコンテンツに含まれる前記タイミング制御情報に基づいて、前記第2のブラウザに指示を行わせるコマンドを、動作中の前記第2のブラウザに送信するコマンド送信ステップと、前記第2のブラウザが前記コマンドを受信する受信ステップと、前記第2のブラウザが受信した前記コマンドの指示を実行するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コンテンツの仕様や形式には変更を加えずに、第1のブラウザと第2のブラウザを使用して、コンテンツに含まれる情報によるブラウザ間の連動動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明によるデータ表示装置の実施例の構成を示すブロック図。
【図2】コンテンツ受信表示処理のプログラムの構成を示すブロック図。
【図3】BMLブラウザの処理のフローチャート。
【図4】HTMLブラウザの処理のフローチャート。
【図5】BMLブラウザで実施されるBML文書の解析処理の具体例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、実施形態を詳細に説明する。
以下本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明によるデータ表示装置1の実施例の構成を示すブロック図である。データ表示装置1は、具体的にはデジタル放送を受信できる機能を有し、また送受信部17を介してインターネット18に接続され、ネットワーク上にあるコンテンツ配信サーバからコンテンツを受信できる機能を有する。
【0016】
アンテナ3は、放送局2から送信された放送電波を受信するための地上デジタル放送あるいは衛星デジタル放送用のアンテナである。チューナ4は、アンテナ2で受信した放送電波の映像信号、音声信号を復調しMPEG2のトランスポートストリームに変換する。
【0017】
デマルチプレクサ5は、多重化された信号を分離するもので、チューナ4から送られたトランスポートストリームの中から、映像信号、音声信号、データ放送の各パケットを分離する。映像音声デコーダ6は、デマルチプレクサ5で分離された映像信号のMPEG2ストリームデータを映像データにデコードしたり、音声信号を音声データにデコードする。また、データ放送の信号をシステムデータにデコードする。
【0018】
映像処理部7は、映像音声デコーダ6から入力されたデジタルの映像データを、表示装置9で表示可能なフォーマットに変換したり、表示色を任意に調整したりして、表示装置9に出力して映像を表示させる。音声処理部8は、映像音声デコーダ6から入力されたデジタルの音声データを、スピーカ10で再生可能なアナログ音声信号に変換した後、スピーカ10に出力して音声を再生させる。
【0019】
データ表示装置1は、上記した受信動作を含むその全ての動作をCPU(Central Processing Unit)12によって統括的に制御されている。デマルチプレクサ5、映像音声デコーダ6、映像処理部7、音声処理部8は、データバス11を介してCPU12に接続されている。
【0020】
RAM(Random Access Memory)13は、CPU12のデータ処理に必要な各種データを格納するリード/ライトメモリであり、ストリームデータを格納するバッファメモリとして動作する。ROM(Read Only Memory)14は読出し専用メモリであり、CPU12が実行する制御のプログラムなどを格納している。
【0021】
映像音声デコーダ6でデコードされたデータ放送のシステムデータは、データバス11を介してRAM13に格納される。CPU12は、後述するように、受信表示プログラムに基づいてBMLデータを取得して、BMLデータから表示データを生成し、RAM13に書き込む。
【0022】
操作受信部15は、操作部16から送信される操作信号を受信し、CPU12に転送する。操作部16は、例えば、赤外線による無線通信を利用したリモコン、有線式あるいは無線式マウス、キーボード等であり、操作信号を送出する。操作受信部15は、そのリモコン、マウス、キーボード等から操作信号を受信する。
【0023】
データ表示装置1は、送受信部17を介してインターネット18に接続されている。これにより、データ表示装置1は、ネットワーク上にあるコンテンツ配信サーバ等の機器と送受信部17を介して情報伝送を行なうことができる。
【0024】
図2は、データ表示装置1のコンテンツ受信表示処理のプログラムの構成を示すブロック図である。データ表示装置1は、第1のブラウザであるBMLブラウザ20と第2のブラウザであるHTLMブラウザブラウザ21を同時に動作させる。
【0025】
BMLブラウザ20は、第1の形式のコンテンツであるBMLコンテンツを取得するBMLコンテンツ取得手段22によって、放送局2からデータカルーセル方式で放送されたBMLコンテンツを取得し、BMLコンテンツをRAM13に蓄積する。次にBMLブラウザ20は、BMLコンテンツ解析手段23によってBMLコンテンツを解析する。
【0026】
次にBMLブラウザ20は、イベントメッセージ抽出手段24によって、イベントメッセージを抽出する。そしてBMLブラウザ20は、BMLコンテンツに含まれるタイミング制御情報に基づくタイミングでコマンド送信手段25によって、HTMLブラウザへコマンドを送信する。
【0027】
HTMLブラウザ21は、第2の形式のコンテンツであるHTMLコンテンツを取得するHTMLコンテンツ取得手段26によって、インターネットに接続されたサーバからHTMLコンテンツを取得する。次にHTMLブラウザ21は、HTMLコンテンツ解析手段27によって、HTMLコンテンツを解析し解釈する。そしてHTMLブラウザ21は、表示内容生成手段28において、表示内容を生成し、表示装置9に画像を表示し、またスピーカ10から音声を発生させる。
【0028】
HTMLブラウザ21は、コマンド受信手段29によって、BMLブラウザ20からのコマンドを受信する。HTMLブラウザ21は、BMLブラウザ20からのコマンドに応じてHTMLコンテンツを受信して解釈し、またBMLブラウザ20からのコマンドに応じた処理を実行する。
【0029】
BMLブラウザ20が、データ放送によってBMLコンテンツのタイミング制御情報を含むイベントメッセージを受けてから、そのイベントメッセージのタイミングに合わせてBMLブラウザ20が、HTMLブラウザ21にコマンドを送出して、BMLブラウザ20がHTMLブラウザ21を制御する。そうすることによってHTMLコンテンツをデータ放送と緊密に関連付ける連動データ放送コンテンツとして見せることができる。
【0030】
BMLブラウザ20とHTMLブラウザ21が同時に起動することを前提としているが、BMLブラウザ20は表示装置9には何も表示せず、BMLブラウザ20の指示を受けたHTMLブラウザ21が専ら表示装置9に表示することも考えられる。
【0031】
BMLブラウザ20がHTMLブラウザ21に送信するコマンドは、HTMLブラウザ21を操作する操作信号を通知するイベントと同等であることも考えられる。その場合、HTMLブラウザ21が、BMLブラウザ20からのコマンドを受信する方法として、HTMLブラウザ21が操作部16から発行される操作信号、例えば、リモコンによるカーソル上下左右の移動あるいは決定のようなイベントと同じ形式の操作信号によるコマンドと同様なコマンドとして受信するようにすればよい。そうすることによって、HTMLブラウザ21に、BMLブラウザ20からのコマンドを受信するための新規の仕組みを構築する必要がない。
【0032】
図3は,BMLブラウザ20の処理のフローチャートである。S10において、CPU11は、BMLブラウザ20を起動する。即ち、CPU11は、ROM14に格納されているBMLブラウザ20のアプリケーションを起動する。
【0033】
S11において、BMLブラウザ20は、放送局2からデータカルーセル方式で放送されたBMLコンテンツを取得し、BMLコンテンツをRAM13に蓄積する。S12において、BMLブラウザ20は、RAM13に蓄積されたBMLコンテンツの文書を解析する。BML文書の解析処理の具体例については、後述する。
【0034】
S13において、BMLブラウザ20は、BMLコンテンツの文書を解析の結果から、タイミング制御情報を抽出し、イベントアクションの対応リストを生成する。S14においてBMLブラウザ20は、現在時刻を取得する。
【0035】
S15において、BMLブラウザ20は、タイミング制御情報に基づいたイベントアクションの対応リスト上の何れかのイベントの発火時刻になったかを判定する。何れかのイベントの発火時刻になったと判定されれば、S16へ移ってアクションを実行する。発火時刻になっていないときには、S14へ戻って現在時刻を取得する。
【0036】
S17において、BMLブラウザ20は、HTMLブラウザ21へコマンドを送信し、S14へ移って現在時刻を取得する。BMLブラウザ20が、データ放送によってBMLコンテンツのイベントメッセージを受けてから、そのイベントメッセージのタイミングに合わせてBMLブラウザ20が、HTMLブラウザ21にコマンドを送出する。
【0037】
図4は、HTMLブラウザ21の処理のフローチャートである。S20において、CPU11は、ROM14に格納されているHTMLブラウザのアプリケーションを起動する。
【0038】
S21において、HTMLブラウザ21は、インターネット18に接続されたサーバからHTMLコンテンツを取得する。具体的には、送受信部17を介して、インターネット18に接続された放送局2が用意したコンテンツ配信サーバ30等の機器にアクセスし、所望のHTMLコンテンツを要求して、コンテンツ配信サーバ30等の機器からHTMLコンテンツを受信する。放送局2は、データ放送に連動した連動データ放送コンテンツをコンテンツ配信サーバ30等の機器に蓄積しておく。
【0039】
S22において、HTMLブラウザ21は、取得したHTMLコンテンツを解析し、S23において、画面表示内容を生成する。また音声データを生成し、S24において画面表示および音声を発生させる。
【0040】
S25において、HTMLブラウザ21は、BMLブラウザ20からのコマンドあるいは操作受信部15からの操作指示を待つ。S26において、BMLブラウザ20のコマンドが受信されたかを判定し、受信されたと判定したならば、S27に移ってBMLブラウザ20からのコマンドに応じた処理を実行する。BMLブラウザ20のコマンドではないと判定されたならば、S28に移って操作に応じた処理を実行する。例えば、ユーザがリモコンを操作してカーソル移動の指示をしたような場合が想定される。
【0041】
S29において、HTMLブラウザ21は、画面遷移が必要かを判定する。BMLブラウザ20のコマンドによって、他のURL(Uniform Resource Locator)へ遷移することが必要かを判定する。遷移が必要と判定されたならば、S21へ移って、遷移先のHTMLコンテンツを取得する。遷移が必要ではないと判定されたならば、S25へ移ってBMLブラウザ20からのコマンドあるいは操作受信部15からの操作指示を待つ。
【0042】
HTMLブラウザ21は、BMLブラウザ20からのコマンドによって、BMLブラウザ20から指示されたタイミングでURLに遷移し、放送局2が用意したデータ放送に連動した連動データ放送用のHTMLコンテンツをコンテンツ配信サーバ30から受信し、表示装置9に表示し、スピーカ10から音声を発生させる。
【0043】
図5は、BMLブラウザ20で実施されるBML文書の解析処理の具体例を示した図である。説明に必要のない部分は省略している。BMLでは、beventと言うコンテンツを連動させる仕組みを提供しており、beventの子要素にbeitemと言う連動の対象を記述する仕組みを備えている。
【0044】
図5の例では、BML文書は3個のbeitem要素を含んでおり、それぞれがイベントとアクションを対応付けるものとなっている。1番目のbeitem要素は、idが16であるイベントメッセージが発火した場合には、onoccur属性に記述されているアクション"Action1"が実行されるべきであることを意味している。onoccur属性とは、割り込み事象が発生したときに実行される手続きを特定する文字列を記述するものである。同様に2番目のbeitem要素は、idが32であるイベントメッセージが発火した場合には、アクション"Action2"が実行されるべきであることを意味している。
【0045】
ここで、対象となるイベントメッセージの発火時刻は、BML文書中に記述されていないが、その時刻はデータ放送ストリームに多重されて送信されるイベントメッセージに記述されており、BMLブラウザ20は指定されたidの値をもったイベントメッセージからその時刻情報を読み取って発火時刻を得ることができる。詳細は、標準規格(RIB STD-B24デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式)に記載されており、ここでは詳細は記載しない。
【0046】
3番目のbeitem要素は、1番目と2番目のようにtype="EventMessageFired"タイプのイベントではなく、"TimerFired"タイプのイベントを用いる例であり、このタイプのイベントではBML文書内に発火時刻が記述される。この例では、2011年1月1日の0時0分0秒である。しかしながらイベントとアクションを対応付けるという意味では1番目および2番目と変わるものではなく、このイベントが発火した場合にはアクションAction3が実行されるべきであることを示している。
【0047】
さて、これらのbeitem要素によって指定されているAction1、Action2、Action3であるが、図5の<script>と</script>とで囲まれた部分にある"function Action1"、"function Action2"、"function Action3"という部分の記述がそれぞれの具体的な定義となっている。即ち、Action1の具体的な内容は、browser.sendCommand("OpenWindow", 100, 100, 320, 240);という処理を実行することであり、これはHTMLブラウザ画面上の座標(100,100)に幅320高さ240のウインドウを開くことを要求するコマンドを送信する例となっている。
【0048】
同様にAction2の具体的な内容は、HTMLブラウザに"Cursor_UP"というコマンドを送信することであり、HTMLブラウザ画面においてカーソルを上方に移動することを要求する例になっている。
【0049】
Action3の具体的な内容は、browser.sendCommand("TransitionTo", "http://www.happ
y-new-year.com");という処理を実行することであり、これはHTMLブラウザに対して"http://www.happy-new-year.com"というURLへの遷移を要求するコマンドを送信する例となっている。
【0050】
以上のように、データ表示装置1において、BMLブラウザ20とHTMLブラウザ21を起動させ、BMLで記載されたデータ放送を受信してBMLブラウザ20で番組(映像・音声)との同期のための情報を解析し、BMLブラウザ20が同期情報に基づくタイミングで、HTMLブラウザ21にコマンドを送出する。HTMLブラウザ21は、BMLブラウザ20から指示されたタイミングで、放送局2が用意したコンテンツ配信サーバ30(Webサーバ)にアクセスしHTMLコンテンツ(連動データ画面)を取得し、データ表示装置1の表示装置9に表示する。またBMLブラウザ20から指示されたタイミングで,表示している画面の内容を変化させる。HTMLブラウザ21が表示しているとき、BMLブラウザ20は、画面に表示する必要はない。
【0051】
このようにすることによって、データ放送用のBMLブラウザ20とWWWブラウザであるHTMLブラウザ21のそれぞれに大きな変更を加えずに、インターネット上で一般的なHTMLコンテンツを、連動データ放送コンテンツであるように表示させることができる。
【0052】
本発明においては以上の構成に限定されるもではなく種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 データ表示装置
2 放送局
3 アンテナ
4 チューナ
5 デマルチプレクサ
6 映像音声デコーダ
7 映像処理部
8 音声処理部
9 表示装置
10 スピーカ
11 データバス
12 CPU
13 RAM
14 ROM
15 操作受信部
16 操作部
17 送受信部
18 インターネット
20 BMLブラウザ
21 HTMLブラウザ
22 BMLコンテンツ取得手段
23 BMLコンテンツ解析手段
24 イベントメッセージ抽出手段
25 コマンド送信手段
26 HTMLコンテンツ取得手段
27 HTMLコンテンツ解析手段
28 表示内容生成手段
29 コマンド受信手段
30 コンテンツ配信サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイミング制御情報を含む第1の形式のコンテンツを受信して解釈する第1のブラウザと、第2の形式のコンテンツを取得して解釈する第2のブラウザとを備え、
前記第1のブラウザは、前記第1の形式のコンテンツに含まれる前記タイミング制御情報に基づいて、前記第2のブラウザに指示を行わせるコマンドを、動作中の前記第2のブラウザに送信するコマンド送信手段を有し、
前記第2のブラウザは、前記コマンドを受信するコマンド受信手段と、受信された前記コマンドの指示を実行する手段と、を有するデータ表示装置。
【請求項2】
前記第1の形式のコンテンツはBMLで記述されたコンテンツであり、
前記第2の形式のコンテンツはHTMLで記述されたコンテンツである、請求項1記載のデータ表示装置。
【請求項3】
前記第1のブラウザはBMLブラウザであり、
前記第2のブラウザはHTMLブラウザである、請求項1または請求項2記載のデータ表示装置。
【請求項4】
前記第1のブラウザが前記第2のブラウザに送信する前記コマンドは、前記第2のブラウザを操作する操作信号を通知するイベントと同等である、請求項1記載のデータ表示装置。
【請求項5】
タイミング制御情報を含む第1の形式のコンテンツを受信して解釈する第1のブラウザと、第2の形式のコンテンツを取得して解釈する第2のブラウザとを備えるデータ表示装置によるデータ表示方法であって、
前記第1のブラウザが前記第1の形式のコンテンツに含まれる前記タイミング制御情報に基づいて、前記第2のブラウザに指示を行わせるコマンドを、動作中の前記第2のブラウザに送信するコマンド送信ステップと、
前記第2のブラウザが前記コマンドを受信する受信ステップと、
前記第2のブラウザが受信した前記コマンドの指示を実行するステップと、
を有するデータ表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−48419(P2013−48419A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−193004(P2012−193004)
【出願日】平成24年9月3日(2012.9.3)
【分割の表示】特願2009−20388(P2009−20388)の分割
【原出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】