データ記録再生装置およびデータライブラリ装置
【課題】データ記録再生装置のセットアップ時間を短縮する。
【解決手段】記録媒体にデータを記録再生するデータ記録再生装置において、前記記録媒体に適切な記録再生条件で記録再生するための複数のセットアップ手段と、前記記録媒体の識別情報と媒体情報を記憶する記憶手段を備え、記録媒体が装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から識別情報を再生し、次に、第２のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から媒体情報を再生して前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、当該記録媒体が再び装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から識別情報を再生し、前記識別情報に対応する媒体情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換えてセットアップ処理を行う。
【解決手段】記録媒体にデータを記録再生するデータ記録再生装置において、前記記録媒体に適切な記録再生条件で記録再生するための複数のセットアップ手段と、前記記録媒体の識別情報と媒体情報を記憶する記憶手段を備え、記録媒体が装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から識別情報を再生し、次に、第２のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から媒体情報を再生して前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、当該記録媒体が再び装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から識別情報を再生し、前記識別情報に対応する媒体情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換えてセットアップ処理を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、データ記録再生装置およびデータライブラリ装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
本技術分野の背景技術として、特開２００４−１９２６８０号公報がある。この公報には、課題として「複数の異なる規格の記録媒体を使用できるディスク装置において、セットアップが完了するまでの時間を短縮する効果のあるディスク装置を提供すること。」、解決手段として「複数の異なる規格の記録媒体を使用できるディスク装置において、前もって、最優先してセットアップ処理を行う記録媒体のディスク種（規格）を指定（設定）できるように、構成する。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００４−１９２６８０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
前記特許文献１には、複数の異なる規格の記録媒体を使用できるディスク装置において、セットアップ処理が完了するまでの時間を短縮する仕組みが記載されている。しかし、同一規格の記録媒体であっても、一般にデータ記録再生用セットアップ処理はデータ再生用セットアップ処理の処理時間より調整箇所が多く、処理時間が長くなるため、データ記録再生装置はデータ再生装置に比べてセットアップ時間が長くなっていた。
【０００５】
そこで、本発明の目的は、データ記録再生装置およびデータライブラリ装置においても、セットアップ時間を短縮できるデータ記録再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の目的は、例えば記録媒体の識別情報を用いてセットアップ手段を切替えることで達成できる。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、セットアップ時間を短縮できるデータ記録再生装置およびデータライブラリ装置を提供することができる。
【０００８】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】第１の実施例のデータ記録再生装置の構成を示すブロック図。
【図２】第１の実施例のデータ記録再生装置の動作を説明するフローチャート。
【図３】第１の実施例のデータ記録再生装置のメモリの内容を示す表。
【図４】第２の実施例のデータ記録再生装置の動作を説明するフローチャート。
【図５】第２の実施例のデータ記録再生装置のメモリの内容を示す表。
【図６】第３の実施例のデータ記録再生装置の動作を説明するフローチャート。
【図７】第４の実施例のデータ記録再生装置の動作を説明するフローチャート。
【図８】第５の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図。
【図９】第５の実施例のデータライブラリ装置の動作を説明するフローチャート。
【図１０】第６の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図。
【図１１】第５の実施例のデータ記録再生装置の構成を示すブロック図。
【図１２】第６の実施例のデータライブラリ装置の動作を説明するフローチャート。
【図１３】第７の実施例のデータライブラリ装置の動作を説明するフローチャート。
【図１４】第８の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図。
【図１５】第８の実施例のデータライブラリ装置の動作を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、図面を用いて実施例を説明する。
【実施例１】
【００１１】
図１は、本発明の第１の実施例のデータ記録再生装置の構成を示すブロック図である。１はデータ記録再生装置であり、ホストコンピュータから入力したデータを記録媒体に記録する。また、記録媒体から再生したデータをホストコンピュータに出力する。２はデータ記録媒体、例えばＢＤ−Ｒ（Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ Ｒｅｃｏｒｄａｂｌｅ）である。なお、以下の説明においては、光ディスク２として説明する。データ記録媒体は、必ずしも光ディスクに限定されるものではなく、光磁気ディスクやホログラム等の記録媒体であってもよい。
【００１２】
３は光ピックアップであり、光ディスク２から信号を読み出して増幅回路４に送る。また、信号処理回路５から送られた変調信号を光ディスク２に記録する。
【００１３】
４は増幅回路であり、光ピックアップ３を介して光ディスク２から読み出した再生信号を増幅して信号処理回路５に送る。また、サーボ信号を生成してサーボ回路９に送る。増幅回路４は、例えば、ＡＦＥ（Ａｎａｌｏｇ Ｆｒｏｎｔ Ｅｎｄ）によって実装する。
【００１４】
５は信号処理回路であり、入力信号を復調してインタリーブを解き、誤り訂正を行い、スクランブルを解いたデータをインターフェース回路６に送る。また、インターフェース回路６から送られたデータにスクランブルを施し、誤り訂正符号を付加し、インタリーブを施し、変調して光ピックアップ３に送る。
【００１５】
６はインターフェース回路であり、信号処理回路５から送られたデータをホストコンピュータに送る。また、ホストコンピュータから送られたデータを信号処理回路５に送る。インターフェース回路６は、例えばＳＡＴＡ（Ｓｅｒｉａｌ Ａｄｖａｎｃｅｄ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ Ａｔｔａｃｈｍｅｎｔ）その他の転送方式に準拠したデータ転送を行う。
【００１６】
７はＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）であり、データ記録再生装置１の記録処理、再生処理の制御を行う。また、光ディスク２を記録再生するのに最適なセットアップ情報を取得し、識別情報と共にメモリ８に書き込む。また、光ディスク２から媒体情報を読み出し、識別情報とメモリ８に書き込む。また、メモリ８から識別情報に対応したセットアップ情報と媒体情報を読み出す。なお、ＣＰＵでなくとも、任意の制御回路や、ＡＳＩＣ等の専用回路を用いてもよい。
【００１７】
８はメモリであり、識別情報と共にセットアップ情報と媒体情報を格納する。なお、識別情報とは、例えばＢＣＡ（Ｂｕｒｓｔ Ｃｕｔｔｉｎｇ Ａｒｅａ）に記録されている製品番号やシリアル番号である。セットアップ情報とは、例えば増幅回路のゲインやオフセット、サーボの調整学習値等、当該光ディスクを記録再生する際に最適な設定値や学習結果であり、従来は光ディスク装着毎に光ディスクから取得していた情報である。また、媒体情報とは、例えば光ディスクの種類、ファイナライズの有無、欠陥管理情報等、当該光ディスクを記録再生する際に必要な情報であり、従来は装着毎に光ディスクから読み出していた情報である。
【００１８】
また、メモリはＣＰＵに接続する例を示したが、データ記録再生装置内外のどこに接続されていてもよく、ホストコンピュータ内にあってもよい。また、情報を保持できればメモリでなくてもよく、例えばハードディスクでもよい。
【００１９】
９はサーボ回路であり、増幅回路４にて生成されたサーボ信号により光ピックアップ３を制御する。
【００２０】
次に、光ディスク２にデータを記録する場合のデータ記録再生装置１の動作を説明する。 データ記録再生装置１に光ディスク２が装着されると、ＣＰＵ７は光ピックアップ３、増幅回路４、サーボ回路９を介して光ディスク２のセットアップ情報を取得し、メモリ８に格納する。また、光ピックアップ３、増幅回路４、信号処理回路５を介して光ディスク２から媒体情報を読み出し、メモリ８に格納する。なお、セットアップ情報や媒体情報を光ディスクから取得することを一般にセットアップ処理と呼ぶ。
【００２１】
そして、ホストコンピュータからデータ記録再生装置１にデータが送られると、インターフェース回路６でデータを受け取り、信号処理回路５でスクランブルを施し、誤り訂正符号を付加し、インタリーブを施し、データ変調して光ピックアップ３に送り、光ディスク２に記録する。
【００２２】
次に、光ディスク２からデータを再生する場合のデータ記録再生装置１の動作を説明する。データ記録再生装置１に光ディスク２が装着されると、ＣＰＵ７は光ピックアップ３、増幅回路４、信号処理回路５を介して光ディスクの識別情報を読み出し、該当するセットアップ情報と媒体情報をメモリ８から読み出し、増幅回路４、サーボ回路９に設定する。そして、ホストコンピュータからデータ記録再生装置１にデータが要求されると、光ピックアップ３を介して光ディスク２から読み出した信号を増幅回路４で増幅し、信号処理回路５でデータ復調し、インタリーブを解き、誤り訂正を行い、スクランブルを解き、インターフェース回路６を介してホストコンピュータにデータを送る。
【００２３】
図２は、第１の実施例のデータ記録再生装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ２０１においてデータ記録再生装置に光ディスクが装着されたら、ステップＳ２０２において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ２０３において光ディスクから識別情報を読み出す。
【００２４】
次にステップＳ２０４において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにある場合は、ステップＳ２０５においてメモリから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【００２５】
次にステップＳ２０６において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ２０７においてファイナライズ済ディスク用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ２０８において未ファイナライズ用セットアップ処理を行う。
【００２６】
ファイナライズとは例えば追記型光ディスクであるＢＤ−Ｒを再生用光ディスクとして情報構造を完結させる処理である。ファイナライズ済ディスク用セットアップ処理とは、メモリから読み出した媒体情報とセットアップ情報を利用して調整行い、かつデータが記録済であることを利用したセットアップ処理である。未ファイナライズディスク用セットアップ処理とは、メモリから読み出した媒体情報とセットアップ情報を利用して調整行い、データが未記録であっても可能なセットアップ処理である。なお、ファイナライズ済であるかどうかは、従来はセットアップ処理が終了するまでわからなかった情報である。
【００２７】
あるいは、ステップＳ２０６において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ２０７においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ２０８においてデータ記録再生用セットアップ処理を行う。
【００２８】
データ記録再生用セットアップ処理とは、メモリから読み出した媒体情報とセットアップ情報を利用して調整行い、かつ記録再生処理に必要な調整等を実施するセットアップ処理である。データ再生用セットアップ処理とは、メモリから読み出した媒体情報とセットアップ情報を利用して調整行い、かつ記録処理にのみ必要な調整等は実施しないセットアップ処理である。メモリから読み出した媒体情報とセットアップ情報を利用した調整とは、例えばセットアップ情報を中心にして最適値を求める等が考えられる。
【００２９】
また、ステップＳ２０４において前記識別情報に対応した媒体情報がメモリにない場合はステップＳ２０９において未ファイナライズ用セットアップ処理を行い、ステップＳ２１０において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００３０】
あるいは、ステップＳ２０４において前記識別情報に対応した媒体情報がメモリにない場合はステップＳ２０９においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ２１０において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００３１】
次にステップＳ２１１においてホストコンピュータからデータ再生が要求されたら、ステップＳ２１２においてデータ再生処理を行う。あるいはステップＳ２１３においてホストコンピュータからデータ記録が要求されたら、ステップＳ２１４においてデータ記録処理を行う。
【００３２】
ステップＳ２１５において光ディスクが排出された場合は、ステップＳ２１６においてメモリに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、処理を終了する。
【００３３】
図３は第１の実施例のデータ記録再生装置のメモリに格納する識別情報と媒体情報とセットアップ情報の例を示した表である。光ディスクから読み出した媒体情報と、光ディスクから得たセットアップ情報を識別情報と共に記録しておき、光ディスクがデータ記録再生装置に装着された際に識別情報に対応する媒体情報とセットアップ情報をメモリから読み出す。
【００３４】
以上の構成により本発明の第１の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をメモリに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報をメモリから読み出し、ファイナライズ済であるかどうかでセットアップ処理を切り換えることにより、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。また、メモリから読み出した媒体情報により、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００３５】
更に、メモリから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【実施例２】
【００３６】
図４は、本発明の第２の実施例のデータ記録再生装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ４０１においてデータ記録再生装置に光ディスクが装着されたら、ステップＳ４０２において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ４０３において光ディスクから識別情報を読み出す。次にステップＳ４０４において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにある場合は、ステップＳ４０５においてメモリから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【００３７】
次にステップＳ４０６において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ４０７においてファイナライズ済ディスク用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ４０８において未ファイナライズ用セットアップ処理を行う。
【００３８】
あるいは、ステップＳ４０６において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ４０７においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ４０８においてデータ記録再生用セットアップ処理を行う。
【００３９】
また、ステップＳ４０４において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにない場合はステップＳ４０９において未ファイナライズ用セットアップ処理を行い、ステップＳ４１０において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００４０】
次にステップＳ４１１においてホストコンピュータからデータ再生が要求されたら、ステップＳ４１２においてデータ再生処理を行う。あるいはステップＳ４１３においてホストコンピュータからデータ記録が要求されたら、ステップＳ４１４においてデータ記録処理を行う。
【００４１】
ステップＳ４１５において光ディスクが排出された場合は、ステップＳ４１６においてメモリに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、ステップＳ４１７においてセットアップ情報が予め設定した閾値内であるかどうかを確認し、閾値内である場合は処理を終了し、閾値内でない場合はステップＳ４１８においてホストコンピュータに通知してから処理を終了する。
【００４２】
図５は第２の実施例のデータ記録再生装置のメモリに格納する識別情報と媒体情報とセットアップ情報の例を示した表である。光ディスクから読み出した媒体情報と、光ディスクから得たセットアップ情報を識別情報と共に記録しておき、光ディスクがデータ記録再生装置に装着された際に識別情報に対応する媒体情報とセットアップ情報をメモリから読み出す。例えば各調整値において予め設定された閾値が“５０ｈ”である場合、図５の例では製品番号“１８７ｈ”シリアル番号“００００１９８７”のＢＤ−ＲＥが閾値を超えているため、ホストコンピュータに通知される。
【００４３】
以上の構成により本発明の第２の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をメモリに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報をメモリから読み出し、ファイナライズ済であるかどうかでセットアップ処理を切り換えることにより、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。また、メモリから読み出した媒体情報により、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００４４】
更に、メモリから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００４５】
更に、セットアップ情報が予め設定した閾値内であるかどうかを調べてホストコンピュータに通知するため、ホストコンピュータはデータ記録再生装置の故障を予測することができる。
【実施例３】
【００４６】
図６は、本発明の第３の実施例のデータ記録再生装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ６０１においてデータ記録再生装置に光ディスクが装着されたら、ステップＳ６０２において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ６０３において光ディスクから識別情報を読み出す。次にステップＳ６０４において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにある場合は、ステップＳ６０５においてメモリから媒体情報とセットアップ情報を読み出し、ステップＳ６０６においてデータ再生用セットアップ処理を行う。
【００４７】
ステップＳ６０４において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにない場合は、ステップＳ６０７においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ６０８において光ディスクから媒体情報を読み出す。なお、ステップＳ６０７におけるデータ再生用セットアップ処理はメモリから読み出された情報がないため、ステップ６０６におけるデータ再生用セットアップ処理よりも処理時間が長くなる。
【００４８】
次にステップＳ６０９においてホストコンピュータからデータ再生が要求されたら、ステップＳ６１０においてデータ再生処理を行う。
【００４９】
あるいはステップＳ６１１においてホストコンピュータからデータ記録が要求されたら、ステップＳ６１２においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ６１３においてデータ記録処理を行う。
【００５０】
ステップＳ６１４において光ディスクが排出された場合は、ステップＳ６１５においてメモリに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、処理を終了する。
【００５１】
以上の構成により本発明の第３の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をメモリに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報をメモリから読み出し、データ再生用セットアップ処理を行う。データ再生用セットアップ処理ではデータ記録のみに必要な処理は行わないため、一般にデータ記録再生用セットアップ処理に比べて処理時間が短い。本実施例はファイナライズ済かどうかにかかわらずデータ再生用セットアップを優先した処理のため、第１の実施例に比べて未ファイナライズの光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００５２】
また、メモリから読み出した媒体情報により、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００５３】
更に、メモリから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【実施例４】
【００５４】
図７は、本発明の第４の実施例のデータ記録再生装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ７０１においてデータ記録再生装置に光ディスクが装着されたら、ステップＳ７０２において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ７０３において光ディスクから識別情報を読み出す。
【００５５】
次にステップＳ７０４において前記識別情報に対応した媒体情報がメモリにある場合は、ステップＳ７０５においてメモリから媒体情報を読み出し、ステップＳ７０６において簡易セットアップ処理を行う。簡易セットアップ処理とは、ステップＳ７０５においてメモリから読み出したセットアップ情報をそのまま使う、あるいはＢＤ−Ｒのチルト調整の最適値のみを取得する等の簡易なセットアップ処理である。チルト調整とは光ピックアップの対物レンズと光ディスクとの間の相対角度を適正な状態に保つように学習制御するものであり、一般に光ディスク装着毎に調整が必要なためである。
【００５６】
ステップＳ７０４において前記識別情報に対応した媒体情報がメモリにない場合は、ステップＳ７０７においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ７０８において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００５７】
次にステップＳ７０９においてホストコンピュータからデータ再生が要求されたら、ステップＳ７１０においてデータ再生処理を行う。ステップＳ７１１において、データエラーが発生した場合は、ステップ９１２においてデータ再生用セットアップ処理を行う。
【００５８】
あるいはステップＳ７１３においてホストコンピュータからデータ記録が要求されたら、ステップＳ７１４においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ７１５においてデータ記録処理を行う。
【００５９】
ステップＳ７１６において光ディスクが排出された場合は、ステップＳ７１７においてメモリに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、処理を終了する。
以上の構成により本発明の第４の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をメモリに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報とセットアップ情報をメモリから読み出し、簡易セットアップ処理を行う。
【００６０】
再生処理においてデータエラーが発生した場合にのみ詳細なセットアップ処理を行うため、本発明の第３の実施例よりもデータ再生用セットアップを簡略化して、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【実施例５】
【００６１】
図８は、本発明の第５の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図である。８１はデータライブラリ装置であり、サーバ１０３を介してネットワーク１０４からハードディスク１０５に蓄積されたデータを光ディスクに記録する。あるいは光ディスクからデータを再生し、サーバ１０３を介してネットワーク１０４に送る。１０３はサーバであり、ハードディスク１０５とデータライブラリ装置８１を制御してネットワーク１０４から送られたデータを管理する。１０５はハードディスクであり、サーバ１０３に制御されてネットワーク１０４から送られたデータの記録再生を行う。
【００６２】
１０は光ディスクであり、データライブラリ装置８１に複数枚格納されており、光ディスク交換装置１０７により選択され、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着され、データが記録再生される。１１１、１１２、１１３、１１４はデータ記録再生装置であり、ライブラリ装置制御回路８２に制御されて、光ディスク１０にデータを記録再生する。１０７はディスク交換装置であり、ライブラリ装置制御回路８２に制御されて、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着する光ディスクを交換する。
【００６３】
８２はライブラリ装置制御回路であり、サーバ１０３からの要求により、光ディスク交換装置１０７を制御して複数枚の光ディスク１０から所望の光ディスクを選択し、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に送る。
【００６４】
８８はメモリであり、ライブラリ装置制御回路８２を介してデータ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４から送られた媒体情報とセットアップ情報を記録する。また、媒体情報とセットアップ情報を再生してデータ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に送る。
【００６５】
図１１は第５の実施例のデータ記録再生装置の構成を示すブロック図である。図１と共通の回路については説明を省略する。１１１はデータ記録再生装置であり、ライブラリ装置制御回路から入力したデータを光ディスクに記録する。また、光ディスクから再生したデータをライブラリ装置制御回路に出力する。１１７はＣＰＵであり、データ記録再生装置１１１の記録処理、再生処理の制御を行う。また、光ディスク装着の際にライブラリ装置制御回路を介してメモリから媒体情報とセットアップ情報を入力し、排出の際にライブラリ装置制御回路を介してメモリに媒体情報とセットアップ情報を出力する。
なお、データ記録再生装置１１１について説明したが、データ記録再生装置１１２、１１３、１１４も同一である。
【００６６】
図９は第５の実施例のデータライブラリ装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ９０１においてデータライブラリ装置にデータ再生要求あるいはデータ記録要求があった場合は、ステップＳ９０２において該当する光ディスクをデータ記録再生装置に装着する。
【００６７】
次に、ステップＳ９０３において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ９０４において光ディスクから識別情報を読み出す。
【００６８】
次にステップＳ９０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにある場合は、ステップＳ９０６においてメモリから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【００６９】
次にステップＳ９０７において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ９０８においてファイナライズ済ディスク用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ９０９において未ファイナライズ用セットアップ処理を行う。
【００７０】
あるいは、ステップＳ９０７において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ９０８においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ９０９においてデータ記録再生用セットアップ処理を行う。
【００７１】
また、ステップＳ９０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにない場合はステップＳ９１０において未ファイナライズ用セットアップ処理を行い、ステップＳ９１１において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００７２】
あるいは、ステップＳ９０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにない場合はステップＳ９１０においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ９１１において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００７３】
次にステップＳ９１２においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ９１３においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ９１４においてデータ記録処理を行う。
【００７４】
次にステップＳ９１５においてメモリに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、ステップＳ９１６において光ディスクを排出して処理を終了する。
【００７５】
以上の構成により本発明の第５の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をメモリに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報をメモリから読み出し、ファイナライズ済であるかどうかでセットアップ処理を切り換えることにより、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。またメモリから読み出した媒体情報により、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００７６】
更にメモリから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【実施例６】
【００７７】
図１０は、本発明の第６の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図である。１０１はデータライブラリ装置であり、サーバ１０３を介してネットワーク１０４からハードディスク１０５に蓄積されたデータを光ディスクに記録する。あるいは光ディスクからデータを再生し、サーバ１０３を介してネットワーク１０４に送る。１０３はサーバであり、ハードディスク１０５とデータライブラリ装置１０１を制御してネットワーク１０４から送られたデータを管理する。１０５はハードディスクであり、サーバ１０３に制御されてネットワーク１０４から送られたデータの記録再生を行う。また、サーバ１０３とライブラリ装置制御回路１０２を介してデータ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４から送られたセットアップ情報と媒体情報を記録する。また、セットアップ情報と媒体情報を再生してデータ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に送る。
【００７８】
１０は光ディスクであり、データライブラリ装置１０１に複数枚格納されており、光ディスク交換装置１０７により選択され、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着され、データが記録再生される。１１１、１１２、１１３、１１４はデータ記録再生装置であり、ライブラリ装置制御回路１０２に制御されて、光ディスク１０にデータを記録再生する。１０７はディスク交換装置であり、ライブラリ装置制御回路１０２に制御されて、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着する光ディスクを交換する。
【００７９】
１０２はライブラリ装置制御回路であり、サーバ１０３からの要求により、光ディスク交換装置１０７を制御して複数枚の光ディスク１０から所望の光ディスクを選択し、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に送る。
【００８０】
なお、ライブラリ装置制御回路からデータ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４のＣＰＵ１１７に媒体情報とセットアップ情報を直接送る例を示したが、通常の記録再生データと同様にインターフェース回路６を介して送ってもよい。
【００８１】
また、データ記録再生装置１１１について説明したが、データ記録再生装置１１２、１１３、１１４も同一である。
【００８２】
図１２は第６の実施例のデータライブラリ装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ１２０１においてデータライブラリ装置にデータ再生要求あるいはデータ記録要求があった場合は、ステップＳ１２０２において該当する光ディスクをデータ記録再生装置に装着する。
【００８３】
次に、ステップＳ１２０３において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ１２０４において光ディスクから識別情報を読み出す。
【００８４】
次にステップＳ１２０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がハードディスクにある場合は、ステップＳ１２０６においてハードディスクから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【００８５】
次にステップＳ１２０７において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ１２０８においてファイナライズ済ディスク用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ１２０９において未ファイナライズ用セットアップ処理を行う。
【００８６】
あるいは、ステップＳ１２０７において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ１２０８においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ１２０９においてデータ記録再生用セットアップ処理を行う。
【００８７】
また、ステップＳ１２０５において前記識別情報に対応した媒体情報がハードディスクにない場合は、ステップＳ１２１０において未ファイナライズ用セットアップ処理を行い、ステップＳ１２１１において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００８８】
あるいは、ステップＳ１２０５において前記識別情報に対応した媒体情報がハードディスクにない場合は、ステップＳ１２１０においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ１２１１において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００８９】
次にステップＳ１２１２においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１２１３においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１２１４においてデータ記録処理を行う。
【００９０】
次にステップＳ１２１５においてハードディスクに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、ステップＳ１２１６において光ディスクを排出して処理を終了する。
【００９１】
なお、本実施例ではハードディスクに書き込んだ各ディスクの媒体情報とセットアップ情報を、各ディスクの識別情報により特定する例を示したが、一般にライブラリ装置は各ディスクのファイルシステムをハードディスクに保存しているため、このファイルシステムに対応させて媒体情報とセットアップ情報を特定してもよい。
【００９２】
以上の構成により本発明の第６の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をハードディスクに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報をハードディスクから読み出し、ファイナライズ済であるかどうかでセットアップ処理を切り換えることにより、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。更にハードディスクから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００９３】
更に第５の実施例に比べてデータライブラリ装置のメモリを削減できる。
【実施例７】
【００９４】
図１３は第７の実施例のデータライブラリ装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ１３０１においてデータライブラリ装置にデータ再生要求あるいはデータ記録要求があった場合は、ステップＳ１３０２において該当する光ディスクをデータ記録再生装置に装着する。
【００９５】
次に、ステップＳ１３０３において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ１３０４において光ディスクから識別情報を読み出す。
【００９６】
次にステップＳ１３０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がハードディスクにある場合は、ステップＳ１３０６においてハードディスクから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【００９７】
次にステップＳ１３０７においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１３０８においてデータ再生用セットアップを行い、ステップＳ１３０９においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１３１０においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ１３１１においてにおいてデータ記録処理を行う。
【００９８】
また、ステップＳ１３０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がハードディスクにない場合は、ステップＳ１３１２においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１３１３においてデータ再生用セットアップを行い、ステップＳ１３１４において光ディスクから媒体情報を読み出し、ステップＳ１３０９においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１３１５においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ１３１６において光ディスクから媒体情報を読み出し、ステップＳ１３１１においてにおいてデータ記録処理を行う。
【００９９】
次にステップＳ１３１７においてハードディスクに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、ステップＳ１３１８において光ディスクを排出して処理を終了する。
【０１００】
なお、本実施例ではハードディスクに書き込んだ各ディスクの媒体情報とセットアップ情報を、各ディスクの識別情報により特定する例を示したが、一般にライブラリ装置は各ディスクのファイルシステムをハードディスクに保存しているため、このファイルシステムに対応させて媒体情報とセットアップ情報を特定してもよい。
【０１０１】
以上の構成により本発明の第７の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をハードディスクに記録しておき、サーバからのデータ要求がデータ再生要求かデータ記録要求かどうかでセットアップ処理を切り換えるため、データ再生要求時の光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。また、ハードディスクから読み出した媒体情報により、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【０１０２】
更にハードディスクから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【実施例８】
【０１０３】
図１４は、本発明の第８の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図である。図１０と共通の回路については説明を省略する。１４１はデータライブラリ装置であり、サーバ１０３を介してネットワーク１０４からハードディスク１０５に蓄積されたデータを光ディスクに記録する。あるいは光ディスクからデータを再生し、サーバ１０３を介してネットワーク１０４あるいはハードディスク１０５に送る。１０３はサーバであり、ハードディスク１０５とデータライブラリ装置１４１を制御してネットワーク１０４から送られたデータを管理する。
【０１０４】
１０は光ディスクであり、データライブラリ装置１４１に複数枚格納されており、光ディスク交換装置１０７により選択され、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着され、データが記録再生される。１１１、１１２、１１３、１１４はデータ記録再生装置であり、ライブラリ装置制御回路１４２に制御されて、光ディスク１０にデータを記録再生する。１０７はディスク交換装置であり、ライブラリ装置制御回路１４２に制御されて、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着する光ディスクを交換する。
【０１０５】
１４２はライブラリ装置制御回路であり、サーバ１０３からの要求により、光ディスク交換装置１０７を制御して複数枚の光ディスク１０から所望の光ディスクを選択し、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４を制御して、光ディスク１０にデータを記録再生する。また、タイマ１４３の時間情報に基づき、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に制御プログラムの切り換えを指示する。
【０１０６】
１４３はタイマであり、ライブラリ装置制御回路１４２に時間情報を与える。例えばタイマに８：００と２２：００の２つの時刻を設定し、８：００〜２２：００を再生優先時間帯、２２：００〜８：００を記録優先時間帯として処理を切り換える。ライブラリ装置制御回路１４２はタイマ１４３の時間情報に基づき、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に８：００〜２２：００はデータ再生プログラムを適用し、２２：００〜８：００はデータ記録再生プログラムを適用する。
【０１０７】
図１５は第８の実施例のデータライブラリ装置の動作を示すフローチャートである。
まずステップＳ１５０１において再生優先時間帯であるかどうかを確認し、再生優先時間帯であればステップＳ１５０２においてデータ記録再生装置の制御プログラムをデータ再生用プログラムに変更する。再生優先時間帯でなければステップＳ１５０３においてデータ記録再生装置の制御プログラムをデータ記録再生用プログラムに変更する。
【０１０８】
次にステップＳ１５０４においてデータライブラリ装置にデータ再生要求あるいはデータ記録要求があった場合は、ステップＳ１５０５において該当する光ディスクをデータ記録再生装置に装着する。
【０１０９】
次に、ステップＳ１５０６において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ１５０７において光ディスクから識別情報を読み出す。
【０１１０】
次にステップＳ１５０８において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がハードディスクにある場合は、ステップＳ１５０９においてハードディスクから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【０１１１】
次にステップＳ１５１０においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１５１１においてデータ再生用セットアップを行い、ステップＳ１５１２においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１５１３においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ１５１６においてデータ記録処理を行う。
【０１１２】
ただし、ステップＳ１５１３においてデータ記録再生装置の制御プログラムにデータ記録再生用プログラムが適用されていないことが確認された場合は、ステップＳ１５１４においてデータ記録再生用プログラムに変更してから、データ記録再生用セットアップ処理を行う。
【０１１３】
次にステップＳ１５１７においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１５１８においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１５１９においてデータ記録処理を行う。
【０１１４】
また、ステップＳ１５０８において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がハードディスクにない場合は、ステップＳ１５１７においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１５１８においてデータ再生用セットアップを行い、ステップＳ１５１９においてハードディスクから媒体情報とセットアップ情報を読み出し、ステップＳ１５１２においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１５２２においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ１５１３においてハードディスクから媒体情報とセットアップ情報を読み出し、ステップＳ１５１６においてデータ記録処理を行う。
【０１１５】
ただし、ステップＳ１５２０においてデータ記録再生装置の制御プログラムにデータ記録再生用プログラムが適用されていないことが確認された場合は、ステップＳ１５２１においてデータ記録再生用プログラムに変更してから、データ記録再生用セットアップ処理を行う。
【０１１６】
次にステップＳ１５２４においてハードディスクに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、ステップＳ１５２５において光ディスクを排出して処理を終了する。
【０１１７】
なお、本実施例ではハードディスクに書き込んだ各ディスクの媒体情報とセットアップ情報を、各ディスクの識別情報により特定する例を示したが、一般にライブラリ装置は各ディスクのファイルシステムをハードディスクに保存しているため、このファイルシステムに対応させて媒体情報とセットアップ情報を特定してもよい。
【０１１８】
以上の構成により本発明の第８の実施例では、予めタイマに設定した時刻に応じて、データ記録再生装置の制御プログラム処理を切り換えることにより、就業時間帯は再生用プログラムを適用してデータ再生に最適化した処理を行い、就業時間帯以外は記録再生プログラムを適用してデータ記録に最適化した処理を行うことができる。
【０１１９】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【０１２０】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、ＳＳＤ（Ｓｏｌｉｄ Ｓｔａｔｅ Ｄｒｉｖｅ）等の記録装置、または、ＩＣカード、ＳＤカード等の記録媒体に置くことができる。
【０１２１】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【０１２２】
１…データ記録再生装置
２…光ディスク
３…光ピックアップ
４…増幅回路
５…信号処理回路
６…インターフェース回路
７…ＣＰＵ
８…メモリ
９…サーボ回路
【技術分野】
【０００１】
本発明は、データ記録再生装置およびデータライブラリ装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
本技術分野の背景技術として、特開２００４−１９２６８０号公報がある。この公報には、課題として「複数の異なる規格の記録媒体を使用できるディスク装置において、セットアップが完了するまでの時間を短縮する効果のあるディスク装置を提供すること。」、解決手段として「複数の異なる規格の記録媒体を使用できるディスク装置において、前もって、最優先してセットアップ処理を行う記録媒体のディスク種（規格）を指定（設定）できるように、構成する。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００４−１９２６８０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
前記特許文献１には、複数の異なる規格の記録媒体を使用できるディスク装置において、セットアップ処理が完了するまでの時間を短縮する仕組みが記載されている。しかし、同一規格の記録媒体であっても、一般にデータ記録再生用セットアップ処理はデータ再生用セットアップ処理の処理時間より調整箇所が多く、処理時間が長くなるため、データ記録再生装置はデータ再生装置に比べてセットアップ時間が長くなっていた。
【０００５】
そこで、本発明の目的は、データ記録再生装置およびデータライブラリ装置においても、セットアップ時間を短縮できるデータ記録再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の目的は、例えば記録媒体の識別情報を用いてセットアップ手段を切替えることで達成できる。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、セットアップ時間を短縮できるデータ記録再生装置およびデータライブラリ装置を提供することができる。
【０００８】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】第１の実施例のデータ記録再生装置の構成を示すブロック図。
【図２】第１の実施例のデータ記録再生装置の動作を説明するフローチャート。
【図３】第１の実施例のデータ記録再生装置のメモリの内容を示す表。
【図４】第２の実施例のデータ記録再生装置の動作を説明するフローチャート。
【図５】第２の実施例のデータ記録再生装置のメモリの内容を示す表。
【図６】第３の実施例のデータ記録再生装置の動作を説明するフローチャート。
【図７】第４の実施例のデータ記録再生装置の動作を説明するフローチャート。
【図８】第５の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図。
【図９】第５の実施例のデータライブラリ装置の動作を説明するフローチャート。
【図１０】第６の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図。
【図１１】第５の実施例のデータ記録再生装置の構成を示すブロック図。
【図１２】第６の実施例のデータライブラリ装置の動作を説明するフローチャート。
【図１３】第７の実施例のデータライブラリ装置の動作を説明するフローチャート。
【図１４】第８の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図。
【図１５】第８の実施例のデータライブラリ装置の動作を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、図面を用いて実施例を説明する。
【実施例１】
【００１１】
図１は、本発明の第１の実施例のデータ記録再生装置の構成を示すブロック図である。１はデータ記録再生装置であり、ホストコンピュータから入力したデータを記録媒体に記録する。また、記録媒体から再生したデータをホストコンピュータに出力する。２はデータ記録媒体、例えばＢＤ−Ｒ（Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ Ｒｅｃｏｒｄａｂｌｅ）である。なお、以下の説明においては、光ディスク２として説明する。データ記録媒体は、必ずしも光ディスクに限定されるものではなく、光磁気ディスクやホログラム等の記録媒体であってもよい。
【００１２】
３は光ピックアップであり、光ディスク２から信号を読み出して増幅回路４に送る。また、信号処理回路５から送られた変調信号を光ディスク２に記録する。
【００１３】
４は増幅回路であり、光ピックアップ３を介して光ディスク２から読み出した再生信号を増幅して信号処理回路５に送る。また、サーボ信号を生成してサーボ回路９に送る。増幅回路４は、例えば、ＡＦＥ（Ａｎａｌｏｇ Ｆｒｏｎｔ Ｅｎｄ）によって実装する。
【００１４】
５は信号処理回路であり、入力信号を復調してインタリーブを解き、誤り訂正を行い、スクランブルを解いたデータをインターフェース回路６に送る。また、インターフェース回路６から送られたデータにスクランブルを施し、誤り訂正符号を付加し、インタリーブを施し、変調して光ピックアップ３に送る。
【００１５】
６はインターフェース回路であり、信号処理回路５から送られたデータをホストコンピュータに送る。また、ホストコンピュータから送られたデータを信号処理回路５に送る。インターフェース回路６は、例えばＳＡＴＡ（Ｓｅｒｉａｌ Ａｄｖａｎｃｅｄ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ Ａｔｔａｃｈｍｅｎｔ）その他の転送方式に準拠したデータ転送を行う。
【００１６】
７はＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）であり、データ記録再生装置１の記録処理、再生処理の制御を行う。また、光ディスク２を記録再生するのに最適なセットアップ情報を取得し、識別情報と共にメモリ８に書き込む。また、光ディスク２から媒体情報を読み出し、識別情報とメモリ８に書き込む。また、メモリ８から識別情報に対応したセットアップ情報と媒体情報を読み出す。なお、ＣＰＵでなくとも、任意の制御回路や、ＡＳＩＣ等の専用回路を用いてもよい。
【００１７】
８はメモリであり、識別情報と共にセットアップ情報と媒体情報を格納する。なお、識別情報とは、例えばＢＣＡ（Ｂｕｒｓｔ Ｃｕｔｔｉｎｇ Ａｒｅａ）に記録されている製品番号やシリアル番号である。セットアップ情報とは、例えば増幅回路のゲインやオフセット、サーボの調整学習値等、当該光ディスクを記録再生する際に最適な設定値や学習結果であり、従来は光ディスク装着毎に光ディスクから取得していた情報である。また、媒体情報とは、例えば光ディスクの種類、ファイナライズの有無、欠陥管理情報等、当該光ディスクを記録再生する際に必要な情報であり、従来は装着毎に光ディスクから読み出していた情報である。
【００１８】
また、メモリはＣＰＵに接続する例を示したが、データ記録再生装置内外のどこに接続されていてもよく、ホストコンピュータ内にあってもよい。また、情報を保持できればメモリでなくてもよく、例えばハードディスクでもよい。
【００１９】
９はサーボ回路であり、増幅回路４にて生成されたサーボ信号により光ピックアップ３を制御する。
【００２０】
次に、光ディスク２にデータを記録する場合のデータ記録再生装置１の動作を説明する。 データ記録再生装置１に光ディスク２が装着されると、ＣＰＵ７は光ピックアップ３、増幅回路４、サーボ回路９を介して光ディスク２のセットアップ情報を取得し、メモリ８に格納する。また、光ピックアップ３、増幅回路４、信号処理回路５を介して光ディスク２から媒体情報を読み出し、メモリ８に格納する。なお、セットアップ情報や媒体情報を光ディスクから取得することを一般にセットアップ処理と呼ぶ。
【００２１】
そして、ホストコンピュータからデータ記録再生装置１にデータが送られると、インターフェース回路６でデータを受け取り、信号処理回路５でスクランブルを施し、誤り訂正符号を付加し、インタリーブを施し、データ変調して光ピックアップ３に送り、光ディスク２に記録する。
【００２２】
次に、光ディスク２からデータを再生する場合のデータ記録再生装置１の動作を説明する。データ記録再生装置１に光ディスク２が装着されると、ＣＰＵ７は光ピックアップ３、増幅回路４、信号処理回路５を介して光ディスクの識別情報を読み出し、該当するセットアップ情報と媒体情報をメモリ８から読み出し、増幅回路４、サーボ回路９に設定する。そして、ホストコンピュータからデータ記録再生装置１にデータが要求されると、光ピックアップ３を介して光ディスク２から読み出した信号を増幅回路４で増幅し、信号処理回路５でデータ復調し、インタリーブを解き、誤り訂正を行い、スクランブルを解き、インターフェース回路６を介してホストコンピュータにデータを送る。
【００２３】
図２は、第１の実施例のデータ記録再生装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ２０１においてデータ記録再生装置に光ディスクが装着されたら、ステップＳ２０２において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ２０３において光ディスクから識別情報を読み出す。
【００２４】
次にステップＳ２０４において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにある場合は、ステップＳ２０５においてメモリから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【００２５】
次にステップＳ２０６において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ２０７においてファイナライズ済ディスク用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ２０８において未ファイナライズ用セットアップ処理を行う。
【００２６】
ファイナライズとは例えば追記型光ディスクであるＢＤ−Ｒを再生用光ディスクとして情報構造を完結させる処理である。ファイナライズ済ディスク用セットアップ処理とは、メモリから読み出した媒体情報とセットアップ情報を利用して調整行い、かつデータが記録済であることを利用したセットアップ処理である。未ファイナライズディスク用セットアップ処理とは、メモリから読み出した媒体情報とセットアップ情報を利用して調整行い、データが未記録であっても可能なセットアップ処理である。なお、ファイナライズ済であるかどうかは、従来はセットアップ処理が終了するまでわからなかった情報である。
【００２７】
あるいは、ステップＳ２０６において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ２０７においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ２０８においてデータ記録再生用セットアップ処理を行う。
【００２８】
データ記録再生用セットアップ処理とは、メモリから読み出した媒体情報とセットアップ情報を利用して調整行い、かつ記録再生処理に必要な調整等を実施するセットアップ処理である。データ再生用セットアップ処理とは、メモリから読み出した媒体情報とセットアップ情報を利用して調整行い、かつ記録処理にのみ必要な調整等は実施しないセットアップ処理である。メモリから読み出した媒体情報とセットアップ情報を利用した調整とは、例えばセットアップ情報を中心にして最適値を求める等が考えられる。
【００２９】
また、ステップＳ２０４において前記識別情報に対応した媒体情報がメモリにない場合はステップＳ２０９において未ファイナライズ用セットアップ処理を行い、ステップＳ２１０において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００３０】
あるいは、ステップＳ２０４において前記識別情報に対応した媒体情報がメモリにない場合はステップＳ２０９においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ２１０において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００３１】
次にステップＳ２１１においてホストコンピュータからデータ再生が要求されたら、ステップＳ２１２においてデータ再生処理を行う。あるいはステップＳ２１３においてホストコンピュータからデータ記録が要求されたら、ステップＳ２１４においてデータ記録処理を行う。
【００３２】
ステップＳ２１５において光ディスクが排出された場合は、ステップＳ２１６においてメモリに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、処理を終了する。
【００３３】
図３は第１の実施例のデータ記録再生装置のメモリに格納する識別情報と媒体情報とセットアップ情報の例を示した表である。光ディスクから読み出した媒体情報と、光ディスクから得たセットアップ情報を識別情報と共に記録しておき、光ディスクがデータ記録再生装置に装着された際に識別情報に対応する媒体情報とセットアップ情報をメモリから読み出す。
【００３４】
以上の構成により本発明の第１の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をメモリに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報をメモリから読み出し、ファイナライズ済であるかどうかでセットアップ処理を切り換えることにより、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。また、メモリから読み出した媒体情報により、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００３５】
更に、メモリから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【実施例２】
【００３６】
図４は、本発明の第２の実施例のデータ記録再生装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ４０１においてデータ記録再生装置に光ディスクが装着されたら、ステップＳ４０２において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ４０３において光ディスクから識別情報を読み出す。次にステップＳ４０４において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにある場合は、ステップＳ４０５においてメモリから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【００３７】
次にステップＳ４０６において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ４０７においてファイナライズ済ディスク用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ４０８において未ファイナライズ用セットアップ処理を行う。
【００３８】
あるいは、ステップＳ４０６において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ４０７においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ４０８においてデータ記録再生用セットアップ処理を行う。
【００３９】
また、ステップＳ４０４において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにない場合はステップＳ４０９において未ファイナライズ用セットアップ処理を行い、ステップＳ４１０において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００４０】
次にステップＳ４１１においてホストコンピュータからデータ再生が要求されたら、ステップＳ４１２においてデータ再生処理を行う。あるいはステップＳ４１３においてホストコンピュータからデータ記録が要求されたら、ステップＳ４１４においてデータ記録処理を行う。
【００４１】
ステップＳ４１５において光ディスクが排出された場合は、ステップＳ４１６においてメモリに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、ステップＳ４１７においてセットアップ情報が予め設定した閾値内であるかどうかを確認し、閾値内である場合は処理を終了し、閾値内でない場合はステップＳ４１８においてホストコンピュータに通知してから処理を終了する。
【００４２】
図５は第２の実施例のデータ記録再生装置のメモリに格納する識別情報と媒体情報とセットアップ情報の例を示した表である。光ディスクから読み出した媒体情報と、光ディスクから得たセットアップ情報を識別情報と共に記録しておき、光ディスクがデータ記録再生装置に装着された際に識別情報に対応する媒体情報とセットアップ情報をメモリから読み出す。例えば各調整値において予め設定された閾値が“５０ｈ”である場合、図５の例では製品番号“１８７ｈ”シリアル番号“００００１９８７”のＢＤ−ＲＥが閾値を超えているため、ホストコンピュータに通知される。
【００４３】
以上の構成により本発明の第２の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をメモリに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報をメモリから読み出し、ファイナライズ済であるかどうかでセットアップ処理を切り換えることにより、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。また、メモリから読み出した媒体情報により、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００４４】
更に、メモリから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００４５】
更に、セットアップ情報が予め設定した閾値内であるかどうかを調べてホストコンピュータに通知するため、ホストコンピュータはデータ記録再生装置の故障を予測することができる。
【実施例３】
【００４６】
図６は、本発明の第３の実施例のデータ記録再生装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ６０１においてデータ記録再生装置に光ディスクが装着されたら、ステップＳ６０２において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ６０３において光ディスクから識別情報を読み出す。次にステップＳ６０４において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにある場合は、ステップＳ６０５においてメモリから媒体情報とセットアップ情報を読み出し、ステップＳ６０６においてデータ再生用セットアップ処理を行う。
【００４７】
ステップＳ６０４において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにない場合は、ステップＳ６０７においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ６０８において光ディスクから媒体情報を読み出す。なお、ステップＳ６０７におけるデータ再生用セットアップ処理はメモリから読み出された情報がないため、ステップ６０６におけるデータ再生用セットアップ処理よりも処理時間が長くなる。
【００４８】
次にステップＳ６０９においてホストコンピュータからデータ再生が要求されたら、ステップＳ６１０においてデータ再生処理を行う。
【００４９】
あるいはステップＳ６１１においてホストコンピュータからデータ記録が要求されたら、ステップＳ６１２においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ６１３においてデータ記録処理を行う。
【００５０】
ステップＳ６１４において光ディスクが排出された場合は、ステップＳ６１５においてメモリに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、処理を終了する。
【００５１】
以上の構成により本発明の第３の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をメモリに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報をメモリから読み出し、データ再生用セットアップ処理を行う。データ再生用セットアップ処理ではデータ記録のみに必要な処理は行わないため、一般にデータ記録再生用セットアップ処理に比べて処理時間が短い。本実施例はファイナライズ済かどうかにかかわらずデータ再生用セットアップを優先した処理のため、第１の実施例に比べて未ファイナライズの光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００５２】
また、メモリから読み出した媒体情報により、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００５３】
更に、メモリから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【実施例４】
【００５４】
図７は、本発明の第４の実施例のデータ記録再生装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ７０１においてデータ記録再生装置に光ディスクが装着されたら、ステップＳ７０２において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ７０３において光ディスクから識別情報を読み出す。
【００５５】
次にステップＳ７０４において前記識別情報に対応した媒体情報がメモリにある場合は、ステップＳ７０５においてメモリから媒体情報を読み出し、ステップＳ７０６において簡易セットアップ処理を行う。簡易セットアップ処理とは、ステップＳ７０５においてメモリから読み出したセットアップ情報をそのまま使う、あるいはＢＤ−Ｒのチルト調整の最適値のみを取得する等の簡易なセットアップ処理である。チルト調整とは光ピックアップの対物レンズと光ディスクとの間の相対角度を適正な状態に保つように学習制御するものであり、一般に光ディスク装着毎に調整が必要なためである。
【００５６】
ステップＳ７０４において前記識別情報に対応した媒体情報がメモリにない場合は、ステップＳ７０７においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ７０８において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００５７】
次にステップＳ７０９においてホストコンピュータからデータ再生が要求されたら、ステップＳ７１０においてデータ再生処理を行う。ステップＳ７１１において、データエラーが発生した場合は、ステップ９１２においてデータ再生用セットアップ処理を行う。
【００５８】
あるいはステップＳ７１３においてホストコンピュータからデータ記録が要求されたら、ステップＳ７１４においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ７１５においてデータ記録処理を行う。
【００５９】
ステップＳ７１６において光ディスクが排出された場合は、ステップＳ７１７においてメモリに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、処理を終了する。
以上の構成により本発明の第４の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をメモリに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報とセットアップ情報をメモリから読み出し、簡易セットアップ処理を行う。
【００６０】
再生処理においてデータエラーが発生した場合にのみ詳細なセットアップ処理を行うため、本発明の第３の実施例よりもデータ再生用セットアップを簡略化して、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【実施例５】
【００６１】
図８は、本発明の第５の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図である。８１はデータライブラリ装置であり、サーバ１０３を介してネットワーク１０４からハードディスク１０５に蓄積されたデータを光ディスクに記録する。あるいは光ディスクからデータを再生し、サーバ１０３を介してネットワーク１０４に送る。１０３はサーバであり、ハードディスク１０５とデータライブラリ装置８１を制御してネットワーク１０４から送られたデータを管理する。１０５はハードディスクであり、サーバ１０３に制御されてネットワーク１０４から送られたデータの記録再生を行う。
【００６２】
１０は光ディスクであり、データライブラリ装置８１に複数枚格納されており、光ディスク交換装置１０７により選択され、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着され、データが記録再生される。１１１、１１２、１１３、１１４はデータ記録再生装置であり、ライブラリ装置制御回路８２に制御されて、光ディスク１０にデータを記録再生する。１０７はディスク交換装置であり、ライブラリ装置制御回路８２に制御されて、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着する光ディスクを交換する。
【００６３】
８２はライブラリ装置制御回路であり、サーバ１０３からの要求により、光ディスク交換装置１０７を制御して複数枚の光ディスク１０から所望の光ディスクを選択し、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に送る。
【００６４】
８８はメモリであり、ライブラリ装置制御回路８２を介してデータ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４から送られた媒体情報とセットアップ情報を記録する。また、媒体情報とセットアップ情報を再生してデータ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に送る。
【００６５】
図１１は第５の実施例のデータ記録再生装置の構成を示すブロック図である。図１と共通の回路については説明を省略する。１１１はデータ記録再生装置であり、ライブラリ装置制御回路から入力したデータを光ディスクに記録する。また、光ディスクから再生したデータをライブラリ装置制御回路に出力する。１１７はＣＰＵであり、データ記録再生装置１１１の記録処理、再生処理の制御を行う。また、光ディスク装着の際にライブラリ装置制御回路を介してメモリから媒体情報とセットアップ情報を入力し、排出の際にライブラリ装置制御回路を介してメモリに媒体情報とセットアップ情報を出力する。
なお、データ記録再生装置１１１について説明したが、データ記録再生装置１１２、１１３、１１４も同一である。
【００６６】
図９は第５の実施例のデータライブラリ装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ９０１においてデータライブラリ装置にデータ再生要求あるいはデータ記録要求があった場合は、ステップＳ９０２において該当する光ディスクをデータ記録再生装置に装着する。
【００６７】
次に、ステップＳ９０３において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ９０４において光ディスクから識別情報を読み出す。
【００６８】
次にステップＳ９０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにある場合は、ステップＳ９０６においてメモリから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【００６９】
次にステップＳ９０７において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ９０８においてファイナライズ済ディスク用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ９０９において未ファイナライズ用セットアップ処理を行う。
【００７０】
あるいは、ステップＳ９０７において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ９０８においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ９０９においてデータ記録再生用セットアップ処理を行う。
【００７１】
また、ステップＳ９０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにない場合はステップＳ９１０において未ファイナライズ用セットアップ処理を行い、ステップＳ９１１において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００７２】
あるいは、ステップＳ９０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がメモリにない場合はステップＳ９１０においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ９１１において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００７３】
次にステップＳ９１２においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ９１３においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ９１４においてデータ記録処理を行う。
【００７４】
次にステップＳ９１５においてメモリに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、ステップＳ９１６において光ディスクを排出して処理を終了する。
【００７５】
以上の構成により本発明の第５の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をメモリに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報をメモリから読み出し、ファイナライズ済であるかどうかでセットアップ処理を切り換えることにより、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。またメモリから読み出した媒体情報により、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００７６】
更にメモリから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【実施例６】
【００７７】
図１０は、本発明の第６の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図である。１０１はデータライブラリ装置であり、サーバ１０３を介してネットワーク１０４からハードディスク１０５に蓄積されたデータを光ディスクに記録する。あるいは光ディスクからデータを再生し、サーバ１０３を介してネットワーク１０４に送る。１０３はサーバであり、ハードディスク１０５とデータライブラリ装置１０１を制御してネットワーク１０４から送られたデータを管理する。１０５はハードディスクであり、サーバ１０３に制御されてネットワーク１０４から送られたデータの記録再生を行う。また、サーバ１０３とライブラリ装置制御回路１０２を介してデータ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４から送られたセットアップ情報と媒体情報を記録する。また、セットアップ情報と媒体情報を再生してデータ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に送る。
【００７８】
１０は光ディスクであり、データライブラリ装置１０１に複数枚格納されており、光ディスク交換装置１０７により選択され、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着され、データが記録再生される。１１１、１１２、１１３、１１４はデータ記録再生装置であり、ライブラリ装置制御回路１０２に制御されて、光ディスク１０にデータを記録再生する。１０７はディスク交換装置であり、ライブラリ装置制御回路１０２に制御されて、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着する光ディスクを交換する。
【００７９】
１０２はライブラリ装置制御回路であり、サーバ１０３からの要求により、光ディスク交換装置１０７を制御して複数枚の光ディスク１０から所望の光ディスクを選択し、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に送る。
【００８０】
なお、ライブラリ装置制御回路からデータ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４のＣＰＵ１１７に媒体情報とセットアップ情報を直接送る例を示したが、通常の記録再生データと同様にインターフェース回路６を介して送ってもよい。
【００８１】
また、データ記録再生装置１１１について説明したが、データ記録再生装置１１２、１１３、１１４も同一である。
【００８２】
図１２は第６の実施例のデータライブラリ装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ１２０１においてデータライブラリ装置にデータ再生要求あるいはデータ記録要求があった場合は、ステップＳ１２０２において該当する光ディスクをデータ記録再生装置に装着する。
【００８３】
次に、ステップＳ１２０３において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ１２０４において光ディスクから識別情報を読み出す。
【００８４】
次にステップＳ１２０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がハードディスクにある場合は、ステップＳ１２０６においてハードディスクから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【００８５】
次にステップＳ１２０７において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ１２０８においてファイナライズ済ディスク用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ１２０９において未ファイナライズ用セットアップ処理を行う。
【００８６】
あるいは、ステップＳ１２０７において当該光ディスクがファイナライズ済みであるかどうかを媒体情報により確認し、ファイナライズ済みの場合はステップＳ１２０８においてデータ再生用セットアップ処理を行い、ファイナライズ済みでない場合はステップＳ１２０９においてデータ記録再生用セットアップ処理を行う。
【００８７】
また、ステップＳ１２０５において前記識別情報に対応した媒体情報がハードディスクにない場合は、ステップＳ１２１０において未ファイナライズ用セットアップ処理を行い、ステップＳ１２１１において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００８８】
あるいは、ステップＳ１２０５において前記識別情報に対応した媒体情報がハードディスクにない場合は、ステップＳ１２１０においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ１２１１において光ディスクから媒体情報を読み出す。
【００８９】
次にステップＳ１２１２においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１２１３においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１２１４においてデータ記録処理を行う。
【００９０】
次にステップＳ１２１５においてハードディスクに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、ステップＳ１２１６において光ディスクを排出して処理を終了する。
【００９１】
なお、本実施例ではハードディスクに書き込んだ各ディスクの媒体情報とセットアップ情報を、各ディスクの識別情報により特定する例を示したが、一般にライブラリ装置は各ディスクのファイルシステムをハードディスクに保存しているため、このファイルシステムに対応させて媒体情報とセットアップ情報を特定してもよい。
【００９２】
以上の構成により本発明の第６の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をハードディスクに記録しておき、光ディスク装着の際に当該光ディスクに対応した媒体情報をハードディスクから読み出し、ファイナライズ済であるかどうかでセットアップ処理を切り換えることにより、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。更にハードディスクから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【００９３】
更に第５の実施例に比べてデータライブラリ装置のメモリを削減できる。
【実施例７】
【００９４】
図１３は第７の実施例のデータライブラリ装置の動作を示すフローチャートである。ステップＳ１３０１においてデータライブラリ装置にデータ再生要求あるいはデータ記録要求があった場合は、ステップＳ１３０２において該当する光ディスクをデータ記録再生装置に装着する。
【００９５】
次に、ステップＳ１３０３において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ１３０４において光ディスクから識別情報を読み出す。
【００９６】
次にステップＳ１３０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がハードディスクにある場合は、ステップＳ１３０６においてハードディスクから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【００９７】
次にステップＳ１３０７においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１３０８においてデータ再生用セットアップを行い、ステップＳ１３０９においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１３１０においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ１３１１においてにおいてデータ記録処理を行う。
【００９８】
また、ステップＳ１３０５において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がハードディスクにない場合は、ステップＳ１３１２においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１３１３においてデータ再生用セットアップを行い、ステップＳ１３１４において光ディスクから媒体情報を読み出し、ステップＳ１３０９においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１３１５においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ１３１６において光ディスクから媒体情報を読み出し、ステップＳ１３１１においてにおいてデータ記録処理を行う。
【００９９】
次にステップＳ１３１７においてハードディスクに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、ステップＳ１３１８において光ディスクを排出して処理を終了する。
【０１００】
なお、本実施例ではハードディスクに書き込んだ各ディスクの媒体情報とセットアップ情報を、各ディスクの識別情報により特定する例を示したが、一般にライブラリ装置は各ディスクのファイルシステムをハードディスクに保存しているため、このファイルシステムに対応させて媒体情報とセットアップ情報を特定してもよい。
【０１０１】
以上の構成により本発明の第７の実施例では、光ディスクの媒体情報とセットアップ情報をハードディスクに記録しておき、サーバからのデータ要求がデータ再生要求かデータ記録要求かどうかでセットアップ処理を切り換えるため、データ再生要求時の光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。また、ハードディスクから読み出した媒体情報により、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【０１０２】
更にハードディスクから読み出したセットアップ情報により、従来は光ディスク装着毎に行っていた各種調整処理等の削減が可能であり、光ディスクのセットアップ時間を短縮することができる。
【実施例８】
【０１０３】
図１４は、本発明の第８の実施例のデータライブラリ装置の構成を示すブロック図である。図１０と共通の回路については説明を省略する。１４１はデータライブラリ装置であり、サーバ１０３を介してネットワーク１０４からハードディスク１０５に蓄積されたデータを光ディスクに記録する。あるいは光ディスクからデータを再生し、サーバ１０３を介してネットワーク１０４あるいはハードディスク１０５に送る。１０３はサーバであり、ハードディスク１０５とデータライブラリ装置１４１を制御してネットワーク１０４から送られたデータを管理する。
【０１０４】
１０は光ディスクであり、データライブラリ装置１４１に複数枚格納されており、光ディスク交換装置１０７により選択され、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着され、データが記録再生される。１１１、１１２、１１３、１１４はデータ記録再生装置であり、ライブラリ装置制御回路１４２に制御されて、光ディスク１０にデータを記録再生する。１０７はディスク交換装置であり、ライブラリ装置制御回路１４２に制御されて、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に装着する光ディスクを交換する。
【０１０５】
１４２はライブラリ装置制御回路であり、サーバ１０３からの要求により、光ディスク交換装置１０７を制御して複数枚の光ディスク１０から所望の光ディスクを選択し、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４を制御して、光ディスク１０にデータを記録再生する。また、タイマ１４３の時間情報に基づき、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に制御プログラムの切り換えを指示する。
【０１０６】
１４３はタイマであり、ライブラリ装置制御回路１４２に時間情報を与える。例えばタイマに８：００と２２：００の２つの時刻を設定し、８：００〜２２：００を再生優先時間帯、２２：００〜８：００を記録優先時間帯として処理を切り換える。ライブラリ装置制御回路１４２はタイマ１４３の時間情報に基づき、データ記録再生装置１１１、１１２、１１３、１１４に８：００〜２２：００はデータ再生プログラムを適用し、２２：００〜８：００はデータ記録再生プログラムを適用する。
【０１０７】
図１５は第８の実施例のデータライブラリ装置の動作を示すフローチャートである。
まずステップＳ１５０１において再生優先時間帯であるかどうかを確認し、再生優先時間帯であればステップＳ１５０２においてデータ記録再生装置の制御プログラムをデータ再生用プログラムに変更する。再生優先時間帯でなければステップＳ１５０３においてデータ記録再生装置の制御プログラムをデータ記録再生用プログラムに変更する。
【０１０８】
次にステップＳ１５０４においてデータライブラリ装置にデータ再生要求あるいはデータ記録要求があった場合は、ステップＳ１５０５において該当する光ディスクをデータ記録再生装置に装着する。
【０１０９】
次に、ステップＳ１５０６において識別情報再生用のセットアップ処理を行い、ステップＳ１５０７において光ディスクから識別情報を読み出す。
【０１１０】
次にステップＳ１５０８において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がハードディスクにある場合は、ステップＳ１５０９においてハードディスクから媒体情報とセットアップ情報を読み出す。
【０１１１】
次にステップＳ１５１０においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１５１１においてデータ再生用セットアップを行い、ステップＳ１５１２においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１５１３においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ１５１６においてデータ記録処理を行う。
【０１１２】
ただし、ステップＳ１５１３においてデータ記録再生装置の制御プログラムにデータ記録再生用プログラムが適用されていないことが確認された場合は、ステップＳ１５１４においてデータ記録再生用プログラムに変更してから、データ記録再生用セットアップ処理を行う。
【０１１３】
次にステップＳ１５１７においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１５１８においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１５１９においてデータ記録処理を行う。
【０１１４】
また、ステップＳ１５０８において前記識別情報に対応した媒体情報とセットアップ情報がハードディスクにない場合は、ステップＳ１５１７においてホストコンピュータからのデータ要求がデータ再生であったかどうかを確認し、データ再生要求であればステップＳ１５１８においてデータ再生用セットアップを行い、ステップＳ１５１９においてハードディスクから媒体情報とセットアップ情報を読み出し、ステップＳ１５１２においてデータ再生処理を行う。データ記録要求であればステップＳ１５２２においてデータ記録再生用セットアップ処理を行い、ステップＳ１５１３においてハードディスクから媒体情報とセットアップ情報を読み出し、ステップＳ１５１６においてデータ記録処理を行う。
【０１１５】
ただし、ステップＳ１５２０においてデータ記録再生装置の制御プログラムにデータ記録再生用プログラムが適用されていないことが確認された場合は、ステップＳ１５２１においてデータ記録再生用プログラムに変更してから、データ記録再生用セットアップ処理を行う。
【０１１６】
次にステップＳ１５２４においてハードディスクに識別情報と共に媒体情報とセットアップ情報を書き込み、ステップＳ１５２５において光ディスクを排出して処理を終了する。
【０１１７】
なお、本実施例ではハードディスクに書き込んだ各ディスクの媒体情報とセットアップ情報を、各ディスクの識別情報により特定する例を示したが、一般にライブラリ装置は各ディスクのファイルシステムをハードディスクに保存しているため、このファイルシステムに対応させて媒体情報とセットアップ情報を特定してもよい。
【０１１８】
以上の構成により本発明の第８の実施例では、予めタイマに設定した時刻に応じて、データ記録再生装置の制御プログラム処理を切り換えることにより、就業時間帯は再生用プログラムを適用してデータ再生に最適化した処理を行い、就業時間帯以外は記録再生プログラムを適用してデータ記録に最適化した処理を行うことができる。
【０１１９】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【０１２０】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、ＳＳＤ（Ｓｏｌｉｄ Ｓｔａｔｅ Ｄｒｉｖｅ）等の記録装置、または、ＩＣカード、ＳＤカード等の記録媒体に置くことができる。
【０１２１】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【０１２２】
１…データ記録再生装置
２…光ディスク
３…光ピックアップ
４…増幅回路
５…信号処理回路
６…インターフェース回路
７…ＣＰＵ
８…メモリ
９…サーボ回路
【特許請求の範囲】
【請求項１】
記録媒体にデータを記録し、記録媒体からデータを再生する、データ記録再生装置において、
前記記録媒体に適切な記録再生条件でデータを記録再生するための複数のセットアップ手段と、
前記記録媒体の識別情報と媒体情報を記憶する記憶手段を備え、
前記識別情報に対応する媒体情報により複数のセットアップ手段を切り換えてセットアップ処理を行うことを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項２】
請求項１に記載のデータ記録再生装置において、
記録媒体が装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から識別情報を再生し、
次に、第２のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から媒体情報を再生して前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、
当該記録媒体が再び装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から識別情報を再生し、
前記識別情報に対応する媒体情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換えてセットアップ処理を行うことを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項３】
請求項１に記載のデータ記録再生装置において、
記録媒体が装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行ってから記録媒体から識別情報を再生し、
次に、第２のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、得られたセットアップ情報を前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、更に記録媒体から媒体情報を再生して前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、
当該記録媒体が再び装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から識別情報を再生し、
前記識別情報に対応する媒体情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換え、前記識別情報に対応するセットアップ情報を利用してセットアップ処理を行うことを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項４】
請求項２に記載のデータ記録再生装置において、
前記媒体情報には少なくとも前記媒体がファイナライズ済かどうかを示す情報を含み、
前記ファイナライズ済かどうかを示す情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換えることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項５】
請求項３に記載のデータ記録再生装置において、
前記媒体情報には少なくとも前記媒体がファイナライズ済かどうかを示す情報を含み、
前記ファイナライズ済かどうかを示す情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換えることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項６】
請求項２に記載のデータ記録再生装置において、
第１のセットアップ手段は識別情報再生用のセットアップ手段であり、
第２のセットアップ手段は未ファイナライズ記録媒体用セットアップ手段であり、
第３のセットアップ手段はファイナライズ済記録媒体用セットアップ手段であることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項７】
請求項３に記載のデータ記録再生装置において、
第１のセットアップ手段は識別情報再生用のセットアップ手段であり、
第２のセットアップ手段は未ファイナライズ記録媒体用セットアップ手段であり、
第３のセットアップ手段はファイナライズ済記録媒体用セットアップ手段であることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項８】
複数枚の記録媒体にデータを記録・管理するデータライブラリ装置において、
前記記録媒体にデータを記録再生する複数台のデータ記録再生装置と、
前記複数台のデータ記録再生装置の記録媒体を交換する記録媒体交換装置と、
前記記録媒体の識別情報と媒体情報とセットアップ情報を記憶する記憶手段を備え、
前記複数台のデータ記録再生装置は、前記記録媒体に適切な記録再生条件で記録再生するための複数のセットアップ手段を備え、
サーバからデータ記録処理あるいはデータ再生処理が要求された場合は、前期記録媒体交換装置により該当する記録媒体を前記データ記録再生装置に装着し、
前記データ記録再生装置は第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行ってから記録媒体から識別情報を再生し、
次に、第２のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、得られたセットアップ情報を前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、更に前記記録媒体から媒体情報を再生して前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、
サーバからのデータ記録処理あるいはデータ再生処理要求により、当該記録媒体が再び装着された際に、
前記データ記録再生装置は、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行ってから記録媒体から識別情報を再生し、
前記識別情報に対応する媒体情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換え、前記識別情報に対応するセットアップ情報を利用してセットアップ処理を行うことを特徴とするデータライブラリ装置。
【請求項９】
請求項８に記載のデータライブラリ装置において、
前記媒体情報には少なくとも前記媒体がファイナライズ済かどうかを示す情報を含み、
前記ファイナライズ済かどうかを示す情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換えることを特徴とするデータライブラリ装置。
【請求項１０】
請求項９に記載のデータライブラリ装置において、
前記記録媒体には未ファイナライズ状態とファイナライズ済状態とがあり、
第１のセットアップ手段は識別情報再生用のセットアップ手段であり、
第２のセットアップ手段は未ファイナライズ記録媒体用セットアップ手段であり、
第３のセットアップ手段はファイナライズ済記録媒体用セットアップ手段であることを特徴とするデータライブラリ装置。
【請求項１１】
複数枚の記録媒体にデータを記録・管理するデータライブラリ装置において、
前記記録媒体にデータを記録再生する複数台のデータ記録再生装置と、
前記ディスク記録再生装置の制御プログラムを切り換えるプログラム切り換え手段を備え、
サーバからのデータ記録処理要求により、前記データ記録再生装置のプログラムを切り換えることを特徴とするデータライブラリ装置。
【請求項１】
記録媒体にデータを記録し、記録媒体からデータを再生する、データ記録再生装置において、
前記記録媒体に適切な記録再生条件でデータを記録再生するための複数のセットアップ手段と、
前記記録媒体の識別情報と媒体情報を記憶する記憶手段を備え、
前記識別情報に対応する媒体情報により複数のセットアップ手段を切り換えてセットアップ処理を行うことを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項２】
請求項１に記載のデータ記録再生装置において、
記録媒体が装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から識別情報を再生し、
次に、第２のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から媒体情報を再生して前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、
当該記録媒体が再び装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から識別情報を再生し、
前記識別情報に対応する媒体情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換えてセットアップ処理を行うことを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項３】
請求項１に記載のデータ記録再生装置において、
記録媒体が装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行ってから記録媒体から識別情報を再生し、
次に、第２のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、得られたセットアップ情報を前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、更に記録媒体から媒体情報を再生して前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、
当該記録媒体が再び装着された際に、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、記録媒体から識別情報を再生し、
前記識別情報に対応する媒体情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換え、前記識別情報に対応するセットアップ情報を利用してセットアップ処理を行うことを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項４】
請求項２に記載のデータ記録再生装置において、
前記媒体情報には少なくとも前記媒体がファイナライズ済かどうかを示す情報を含み、
前記ファイナライズ済かどうかを示す情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換えることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項５】
請求項３に記載のデータ記録再生装置において、
前記媒体情報には少なくとも前記媒体がファイナライズ済かどうかを示す情報を含み、
前記ファイナライズ済かどうかを示す情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換えることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項６】
請求項２に記載のデータ記録再生装置において、
第１のセットアップ手段は識別情報再生用のセットアップ手段であり、
第２のセットアップ手段は未ファイナライズ記録媒体用セットアップ手段であり、
第３のセットアップ手段はファイナライズ済記録媒体用セットアップ手段であることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項７】
請求項３に記載のデータ記録再生装置において、
第１のセットアップ手段は識別情報再生用のセットアップ手段であり、
第２のセットアップ手段は未ファイナライズ記録媒体用セットアップ手段であり、
第３のセットアップ手段はファイナライズ済記録媒体用セットアップ手段であることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項８】
複数枚の記録媒体にデータを記録・管理するデータライブラリ装置において、
前記記録媒体にデータを記録再生する複数台のデータ記録再生装置と、
前記複数台のデータ記録再生装置の記録媒体を交換する記録媒体交換装置と、
前記記録媒体の識別情報と媒体情報とセットアップ情報を記憶する記憶手段を備え、
前記複数台のデータ記録再生装置は、前記記録媒体に適切な記録再生条件で記録再生するための複数のセットアップ手段を備え、
サーバからデータ記録処理あるいはデータ再生処理が要求された場合は、前期記録媒体交換装置により該当する記録媒体を前記データ記録再生装置に装着し、
前記データ記録再生装置は第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行ってから記録媒体から識別情報を再生し、
次に、第２のセットアップ手段によりセットアップ処理を行って、得られたセットアップ情報を前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、更に前記記録媒体から媒体情報を再生して前記識別情報と共に前記記憶手段に記憶し、
サーバからのデータ記録処理あるいはデータ再生処理要求により、当該記録媒体が再び装着された際に、
前記データ記録再生装置は、第１のセットアップ手段によりセットアップ処理を行ってから記録媒体から識別情報を再生し、
前記識別情報に対応する媒体情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換え、前記識別情報に対応するセットアップ情報を利用してセットアップ処理を行うことを特徴とするデータライブラリ装置。
【請求項９】
請求項８に記載のデータライブラリ装置において、
前記媒体情報には少なくとも前記媒体がファイナライズ済かどうかを示す情報を含み、
前記ファイナライズ済かどうかを示す情報により第２のセットアップ手段と第３のセットアップ手段を切り換えることを特徴とするデータライブラリ装置。
【請求項１０】
請求項９に記載のデータライブラリ装置において、
前記記録媒体には未ファイナライズ状態とファイナライズ済状態とがあり、
第１のセットアップ手段は識別情報再生用のセットアップ手段であり、
第２のセットアップ手段は未ファイナライズ記録媒体用セットアップ手段であり、
第３のセットアップ手段はファイナライズ済記録媒体用セットアップ手段であることを特徴とするデータライブラリ装置。
【請求項１１】
複数枚の記録媒体にデータを記録・管理するデータライブラリ装置において、
前記記録媒体にデータを記録再生する複数台のデータ記録再生装置と、
前記ディスク記録再生装置の制御プログラムを切り換えるプログラム切り換え手段を備え、
サーバからのデータ記録処理要求により、前記データ記録再生装置のプログラムを切り換えることを特徴とするデータライブラリ装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【公開番号】特開２０１２−２３０７３８（Ｐ２０１２−２３０７３８Ａ）
【公開日】平成２４年１１月２２日（２０１２．１１．２２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−９８９４４（Ｐ２０１１−９８９４４）
【出願日】平成２３年４月２７日（２０１１．４．２７）
【出願人】（５０９１８９４４４）日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１１月２２日（２０１２．１１．２２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年４月２７日（２０１１．４．２７）
【出願人】（５０９１８９４４４）日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Ｆターム（参考）】
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