説明

データ記録装置

【課題】 既存の設計資産を流用した回路構成によって複数の回路の共有化及びハード構成の削減を実現し、さらにシステム全体の動作効率を向上させることを目的とする。
【解決手段】 第1のモジュールが備えるインターフェースポートと第2のモジュールが備える接続ポートとを接続して、第1のモジュールからのデータを第2のモジュールを介して記録媒体に記録するとともに、第1のモジュールの記録動作を第2のモジュールが有するファイルシステムコントローラによって制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画データや静止画データ、音声データなどの各種データを記録媒体に記録再生するためのデータ記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、動画データ、静止画データおよび音声データを記録する記録媒体としてメモリカードを用いたデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話およびオーディオプレーヤー等の記録再生装置が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
メモリカードは、半導体メモリの開発技術の進化に伴い、記録容量の増加や、転送速度の高速化が急速な勢いで進んでいる。
【0004】
このような背景において、記録再生装置を開発するメーカーにとって、上記記録媒体とのインターフェース部および上記記録媒体のコントローラ部を、日々進化するメモリカードに合わせて作りこんでいく必要がある。なおかつ、既存の設計資産や設計環境を流用しながら、できるかぎり効率的に、インターフェース部およびコントローラ部の開発を行なう必要がある。
【0005】
従来の構成について図4を用いて説明する。図4では、ブロック401とブロック407の2つのブロックについて説明する。
【0006】
図4は各ブロックのポイントのみを説明するための概略図となっている。まず、ブロック401は、画像圧縮回路であるJPEGコーデック402を持ち、さらに記録媒体405を制御するコントローラ403と、記録媒体405が接続されるポート404と、ファイルシステムコントローラ406を持つ。
【0007】
一方、ブロック407は、画像圧縮回路であるMPEG−2コーデック408を持ち、さらに記録媒体411を制御するコントローラ409と、記録媒体411が接続されるポート410と、ファイルシステムコントローラ412を持つ。
【0008】
ブロック401は、JPEGコーデック402より生成されたJPEG圧縮データ(静止画データ)をコントローラ403の制御により、ポート404を経由して、記録媒体405へ書き込むことを可能とするブロックである。
【0009】
ブロック407は、MPEG−2コーデック408より生成されたMPEG−2圧縮データ(動画データ)をコントローラ409およびポート410より記録媒体411へ書き込むことを可能とするブロックである。
【0010】
図4のような構成を用いたデジタルビデオカメラを例に説明を行う。記録媒体をSD(セキュア デジタル)メモリカードとして説明する。図4のようにブロック401を用いてJPEG圧縮データ(静止画データ)をSDメモリーカードへアクセスする機能をもつデジタルビデオカメラがある。また、ブロック407を用いてMPEG−2データ(動画データ)をSDメモリーカードへアクセスする機能をもつデジタルビデオカメラがある。どちらかの一方のデータのみを扱うデジタルビデオカメラであれば、図4のようなブロックのいずれかを使用することで、所望のデータを取り扱うデジタルビデオカメラのシステムとして成り立つ。
【特許文献1】特開2006−54002号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、JPEG圧縮データ(静止画データ)と、MPEG−2圧縮データ(動画データ)の両方のデータをSDメモリーカードへアクセスさせる機能をもつデジタルビデオカメラの場合には、次のような不都合が生じる。すなわち、図4のようなブロック401とブロック407をそのまま使用すると、SDメモリーカードのスロットが2つ必要となってしまう。普及型のデジタルビデオカメラ等では、スロットが2つあることは冗長であり、実用的ではないし、コストも高くなる。コスト面を考慮すると、上記構成を検討してスロットを1つとすることが求められる。そこで、上記図4のブロックを流用し、さらに記録媒体のスロットを1つにまとめる構成として、容易に考えられる構成について図5を用いて説明する。
【0012】
図5のブロック501では、JPEGコーデック502を持つ。またポート504の先に記録媒体を接続した場合に、該記録媒体を制御するコントローラ503を持つ。またファイルシステムコントローラ506を持つ。ブロック507では、MPEG−2コーデック508を持ち、さらに記録媒体511を制御するコントローラ509と、記録媒体511が接続されるポート510と、ファイルシステムコントローラ512を持つ。
【0013】
また、記録媒体511のインターフェースに準拠したブロック501のポート504と、バス505経由で接続するための、記録媒体511のインターフェースに準拠したポート513を持つ。また、ポート510を経由して記録媒体511への接続を、ポート513と、コントローラ509のどちらかに切り替えるためのセレクタ515を持つ。
【0014】
図4との相違点は、図4の記録媒体405を取り除き、ポート404をそのまま流用して、新規ポートよりブロック407に接続し、さらにブロック501とのアクセスと、コントローラ509との接続を切り替えるセレクタを加えた構成が図5の状態となっている。
【0015】
このように、上述した図4の構成を用いた場合の問題点として、例えば普及型のデジタルビデオカメラなどでは、記録媒体を2つ接続する構成では、冗長な構成となるうえ、コストもかかる。図4の構成に対して、図5の構成では、まず記録媒体の接続を1つにまとめることができる。また、ブロック501において、従来記録媒体と接続していたポート504をそのまま流用していることで、ブロック501については変更を加えることなく設計資産を流用することを可能とする。また、ブロック507のセレクタ515より、ブロック501とのアクセスと、ブロック507とのアクセスの双方のアクセスを実現している。上記のように図4の構成で示しているように独立の2つのブロックを用いることにより記録媒体のスロットが2つ必要となることによるコスト面での冗長性を改善することができる。
【0016】
しかしながら、図5の回路構成のように、複数のブロックのそれぞれにファイルシステムを持つ構成でも、次のような課題点がある。記録媒体511へのアクセスが、ブロック501のJPEG圧縮データのアクセスと、ブロック507のMPEG−2圧縮データのアクセスと切り替わることがある。その度に、各ブロックのファイルシステムの情報を同期化させる処理が必要となる。特に両者のアクセスが頻繁に変わるような場合該処理を行うことにより、システム全体の速度への影響が生じる。また、接続された記録媒体のデータの記録状況が、小さい単位のデータが数多く記録されていることにより、断片化(フラグメンテーション)されている場合、ブロック間を接続するバス505のデータ転送速度にも影響を及ぼすことが考えられる。
【0017】
本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、既存の設計資産を流用した回路構成によって複数の回路の共有化及びハード構成の削減を実現し、さらにシステム全体の動作効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、本発明のデータ記録装置は、記録媒体とのインターフェースポートと、前記記録媒体に対するデータの読み書きを行なうコントローラとを有する第1のモジュールと、記録媒体とのインターフェースポートと、前記記録媒体に対するデータの読み書きを行なうコントローラと、前記記録媒体のファイルシステムを管理するファイルシステムコントローラと、前記第1のモジュールとの接続ポートと、前記接続ポートから入力されたデータを保持するバッファメモリとを有する第2のモジュールとを備えたデータ記録装置において、前記第1のモジュールが備えるインターフェースポートと前記第2のモジュールが備える接続ポートとを接続して、前記第1のモジュールからのデータを前記第2のモジュールを介して前記記録媒体に記録するとともに、記録動作を前記ファイルシステムコントローラによって制御することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の別のデータ記録装置は、記録媒体とのインターフェースポートと、前記記録媒体に対するデータの読み書きを行なうコントローラと、前記記録媒体のファイルシステムを管理するファイルシステムコントローラとを有する第1のモジュールと、記録媒体とのインターフェースポートと、前記記録媒体に対するデータの読み書きを行なうコントローラと、前記記録媒体のファイルシステムを管理するファイルシステムコントローラと、前記第1のモジュールとの接続ポートと、前記接続ポートから入力されたデータを保持するバッファメモリとを有する第2のモジュールとを備えたデータ記録装置において、
前記第1のモジュールが備えるインターフェースポートと前記第2のモジュールが備える接続ポートとを接続して、前記第1のモジュールからのデータを前記第2のモジュールを介して前記記録媒体に記録するとともに、前記第1のモジュールからのデータを記録する際に、前記第2のモジュールが有するファイルシステムコントローラから、前記第1のモジュールが有するファイルシステムコントローラへ擬似的なファイルシステム情報を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、既存の設計資産を流用した回路構成によって複数の回路の共有化及びハード構成の削減が実現でき、さらにシステム全体の動作効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1に本発明の第1の実施形態に係るデータ記録装置の回路構成を示す。第1のブロック101(第1のモジュール)は、画像圧縮回路であるJPEGコーデック102を備え、JPEG画像データを生成する。さらに、記録媒体112と同一種類の記録媒体の記録再生を制御可能なコントローラ103、また記録媒体112と同一種類の記録媒体を接続可能なインターフェースポート104を備える。
【0023】
次に、第2のブロック107(第2のモジュール)は、記録媒体のファイルシステムを管理するファイルシステムコントローラ108と、画像圧縮回路であるMPEG−2コーデック109と、記録媒体112の記録再生を制御するコントローラ110とを有する。MPEG−2コーデック109は、MPEG−2画像データを生成する。さらに、記録媒体112と接続するためのインターフェースポート111と、さらに第1のブロック101とデータ転送を行なうためのバス105の接続ポート106を備える。また、コントローラ110内にバッファメモリ113を有する。バッファメモリ113では、第1のブロック101から送信されたデータを保持する。
【0024】
図1の構成では、JPEGデータ、MPEG−2データと異なる種類のデータを1つの記録媒体112へ書き込むことができる。例えば、第1のブロック101内で生成されたJPEGデータを記録媒体112へ書き込む場合には、JPEGコーデック102で生成されたデータを、コントローラ103によりインターフェースポート104から記録媒体112の仕様に基づいた形態で出力する。
【0025】
第2のブロック107では、前記JPEGデータを、接続ポート106より記録媒体112の仕様に基づいた処理で入力する。そして、入力されたデータをコントローラ110内のバッファメモリ113に一旦保持する。コントローラ110は、バッファメモリ113へある閾値以上の入力データが溜まると、バッファメモリ113から入力データを読み出して、記録媒体112へデータ転送する。すなわち、第1のブロック101からの入力したデータの記録動作を行なう。
【0026】
このような記録動作によって、第1のブロック101のJPEGデータが記録媒体112まで転送され、記録される。また、第2のブロック107内のMPEG−2データを記録媒体112へ転送する際には、コントローラ110を用いて転送を制御する。
【0027】
このように、本実施形態では、図4で示すブロック401の回路構成を流用して、図1の第1のブロック101及び第2のブロック107として構成することを可能とする。つまり、図4の401と407が既存である場合に、図1の第2のブロック107の回路構成を一部拡張することで、図1のようにJPEGデータ、MPEG−2データと異なる種類のデータを1つの記録媒体112へ書き込むことが可能な回路構成を実現できる。
【0028】
また、図1の構成では、第2のブロック107のみファイルシステムを持つ構成とする。それぞれのブロックでファイルシステムを管理する図5の構成では、記録媒体へアクセスするデータが、JPEGデータとMPEG−2データを切り替わる度に、双方のファイルシステムの同期化処理が必要となっていた。記録媒体へのアクセスが頻繁に切り替わるような場合には、ファイルシステムの同期化処理によりシステム全体の速度に大きく影響が生じてしまう。図5の構成に対して、図1の構成では、ファイルシステムを第2のブロック107のみが有するために、ファイルシステムの同期化処理が発生しないことで、システム全体の速度の高速化を実現できる。図1の構成では、ファイルシステムコントローラ108が、第1のブロック101及び第2のブロック107のそれぞれの記録動作を制御することになる。
【0029】
また、図1の回路構成では、第1のブロック101と第2のブロック107間のデータ転送において、記録媒体112のデータの記録状態に影響を受けない。例えば記録媒体112が細かく断片化されている場合にも、第1のブロック101からデータを転送する場合には、記録媒体が断片化されていない状態のときと同様に、バス105においてデータを連続的に転送させることを可能とする。
【0030】
ここで、記録媒体112が特にSD(セキュア デジタル)メモリカードの場合について説明する。
【0031】
SDメモリーカードへのデータ転送方法としては、書き込みのコマンドであるシングルブロックライトコマンドとマルチブロックライトコマンドが存在する。ここでシングルブロックライトとは、1回のコマンドで1ブロック分(512バイト)の転送を行うコマンドである。また、マルチブロックライトコマンドは1回のコマンドで、連続したアドレスに複数ブロック分(512バイトの定数倍)のデータ転送を行なうコマンドである。
【0032】
通常、マルチブロックコマンドライトコマンドにより多くのデータを連続的に転送するほうが単位時間当たりのデータ転送量は増加する。つまりはデータ転送の高速化につながる。ここで、通常SDメモリーカードが断片化されている場合には、シングルブロックライトコマンドを使用するか、マルチブロックライトコマンドで少量のブロック数を連続的に転送することとなる。しかし、図1の構成では、第1のブロック101からは、直接記録媒体112が断片化されているか否かの情報を把握できないため、バス105のデータ転送においては、マルチブロックライトコマンドを使用するようにする。これにより、第2のブロック107のバッファメモリ113の容量分のデータを連続的に転送することができる。これにより、ファイルシステムをそれぞれのブロックで管理するよりもデータ転送の効率化を実現できる。
【0033】
また、コントローラ110と記録媒体112間のデータ転送においては、第2のブロック107でファイルシステムを管理していることにより、記録媒体112のデータの記録状況の影響を受けることとなる。
【0034】
しかし、図1において第1のブロック101の既存の設計資産を流用して、さらに第2のブロック107を新規で追加することで、JPEGデータとMPEGデータを記録媒体へ書き込む回路が実現できる。ここで、第2のブロック107は新規開発された構成である。よって、既存ブロック101内のコントローラ103の記録媒体へのアクセス速度と、新規ブロック107内のコントローラ110の記録媒体へのアクセス速度では、コントローラ110のほうが高速化である可能性が高いと想定できる。このことから、前述したように、バス105のデータ転送効率を上げることにより、図1に示した回路構成全体のデータ転送の効率を上げることができる。
【0035】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図2は、記録媒体のデータの記録状態を模式的に表した図となっている。図2(ア)はデータが断片化されている状態を示す。図2(イ)は記録されているデータ量は(ア)と等しいが先頭から順に記録されている状態を示す。図2(ウ)は記録媒体にデータが何も記録されていない状態を示す。また、図2(ア)(イ)(ウ)のA点からB点までを記録媒体の記録容量全体とする。また、黒く塗りつぶした部分はデータが記録されている箇所を表し、塗りつぶされていない部分はデータが記録されていない箇所を表す。
【0036】
図2(イ)、(ウ)のような状態の場合は、データが書き込まれていない空き領域が大きいために、連続した書き込みが可能となる。しかし、図2(ア)のような状態においては、空き領域が細かく分散されているために、連続した書き込みが不可能な状態となっていることを示す。
【0037】
図3に本実施形態に係るデータ記録装置の回路構成を示す。図3では、図1の回路構成に、新たに第1のブロック101内にファイルシステムコントローラ114を付加した回路構成となっている。つまり、第1のブロック101および第2のブロック107のそれぞれのブロック内でファイルシステムを管理する回路構成となっている。なお、図3で図1と同じ符号を付したブロックについては先述した内容と同じなので、説明を省略する。
【0038】
図3の構成は、図4のブロック401及び407をファイルシステムも含めて完全に流用する場合の構成となる。第1のブロック101でもファイルシステムを管理しており、第1のブロック101から記録媒体112のデータの記録情報を読み出す場合に、第2のブロック107から、第1のブロック101へ擬似的なファイルシステム情報を送る。こうして、データ転送の効率化を実現する。
【0039】
ここで、第2のブロック107から第1のブロック101へ転送する擬似的なファイルシステム情報としては、記録媒体のデータ記録状況にかかわらず、例えば図2(イ)、(ウ)のように、記録媒体に連続的な領域が空いていることを示す擬似的な情報を送る。
【0040】
通常、装置の電源ON時および記録媒体が接続された時に、ファイルシステムコントローラ114より記録媒体のファイルシステム領域を読み出す。記録媒体が接続された場合とは、記録媒体がSDメモリーカードの場合を例にすると、SDメモリーカードがスロットに挿入された場合を示す。ここで記録媒体のファイルシステム領域のアドレスが指定された場合に、記録媒体のファイルシステム領域のデータを読み出すのではなく、第2のブロック107において、擬似的なデータを読み出す。すなわち、記録媒体のファイルシステム領域のデータと同等の構成で、ルートディレクトリにディレクトリおよびファイルが置かれていないことを示す擬似的なデータを生成しておき、該擬似的なデータを読み出すように制御する。
【0041】
また、ファイルシステムコントローラ114では処理の効率化のためにキャッシュを備えているが、キャッシュミスが生じた場合にも記録媒体のファイルシステム領域を読み出す必要がある。
【0042】
図6のフローチャートを用いてキャッシュミスが生じた場合の処理を説明する。ステップS601において記録媒体へ書き込み、読み出しのアクセス要求の有無を判定する。アクセス要求が無ければS601を繰り返す。S601においてアクセス要求があれば、次に、ステップS602よりキャッシュミスが生じたか否かを判別する。
【0043】
S602において、キャッシュミスが生じなかった場合には、S601へ戻り次のアクセスの待ち状態となる。
【0044】
S602において、キャッシュミスが生じた場合には、ステップS603よりキャッシュのデータを記録媒体112へ書き戻す。さらにステップS604より所望のファイルシステム領域のデータを読み出して、S601へ戻る。
【0045】
S604で示す所望のファイルシステム領域のデータを読み出す際に、上記同様にルートディレクトリにディレクトリおよびファイルが置かれていないことを示す擬似的なデータを図3の第2のブロック107で生成しておく。そして、該擬似的なデータを読み出すように制御する。
【0046】
上記制御により、ルートディレクトリにディレクトリおよびファイルが置かれていないことを示す擬似的な情報を受けた第1のブロック101側では、記録媒体には連続的に空いた領域があると認識して、連続的にデータを転送することができる。
【0047】
バス105経由で第1のブロック101から第2のブロック107へ転送したデータは、バッファメモリ113に溜めておく。バッファメモリ113から記録媒体へのデータ転送に関しては、ファイルシステム108で管理してデータ転送を行なう。上述したように、コントローラ103と110の性能差による速度差をバッファメモリ113により吸収する。よって、ブロック101へ擬似的な情報を送ることにより、バス105の転送速度を向上させることで、システム全体の転送速度の効率化を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデータ記録装置の回路構成のブロック図である。
【図2】記録媒体のデータ記録状況を示した模式図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るデータ記録装置の回路構成のブロック図である。
【図4】従来技術を説明するためのブロック図である。
【図5】従来技術を改造した一例のブロック図である。
【図6】キャッシュミスが生じた場合の処理を説明するフローチャート図である。
【符号の説明】
【0049】
101 第1のブロック(第1のモジュール)
102 JPEGコーデック
103 コントローラ
104 第1のブロックにおけるインターフェースポート
105 バス
106 接続ポート
107 第2のブロック(第2のモジュール)
108 ファイルシステムコントローラ
109 MPEG−2コーデック
110 コントローラ
111 第2のブロックにおけるインターフェースポート
112 記録媒体
113 バッファメモリ
114 ファイルシステムコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体とのインターフェースポートと、前記記録媒体に対するデータの読み書きを行なうコントローラとを有する第1のモジュールと、
記録媒体とのインターフェースポートと、前記記録媒体に対するデータの読み書きを行なうコントローラと、前記記録媒体のファイルシステムを管理するファイルシステムコントローラと、前記第1のモジュールとの接続ポートと、前記接続ポートから入力されたデータを保持するバッファメモリとを有する第2のモジュールとを備えたデータ記録装置において、
前記第1のモジュールが備えるインターフェースポートと前記第2のモジュールが備える接続ポートとを接続して、前記第1のモジュールからのデータを前記第2のモジュールを介して前記記録媒体に記録するとともに、記録動作を前記ファイルシステムコントローラによって制御することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項2】
記録媒体とのインターフェースポートと、前記記録媒体に対するデータの読み書きを行なうコントローラと、前記記録媒体のファイルシステムを管理するファイルシステムコントローラとを有する第1のモジュールと、
記録媒体とのインターフェースポートと、前記記録媒体に対するデータの読み書きを行なうコントローラと、前記記録媒体のファイルシステムを管理するファイルシステムコントローラと、前記第1のモジュールとの接続ポートと、前記接続ポートから入力されたデータを保持するバッファメモリとを有する第2のモジュールとを備えたデータ記録装置において、
前記第1のモジュールが備えるインターフェースポートと前記第2のモジュールが備える接続ポートとを接続して、前記第1のモジュールからのデータを前記第2のモジュールを介して前記記録媒体に記録するとともに、前記第1のモジュールからのデータを記録する際に、前記第2のモジュールが有するファイルシステムコントローラから、前記第1のモジュールが有するファイルシステムコントローラへ擬似的なファイルシステム情報を送信することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項3】
前記第1のモジュールと前記第2のモジュールは、それぞれ異なる画像データを生成する画像圧縮回路を有することを特徴とする請求項1または2に記載のデータ記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−17201(P2009−17201A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−176297(P2007−176297)
【出願日】平成19年7月4日(2007.7.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】