説明

データ認証システム及びデータ認証方法

【課題】不正データが容易に認証されないデータ認証システムを提供する。
【解決手段】一方の装置2は、複数種類の暗号方法から1つの暗号方法を自機の暗号方法として設定し、自機の暗号方法により、第1データを暗号化して第1パスワードを生成して出力し、他方の装置3にて生成された第2パスワードが自機の暗号方法に対応する復号方法によって復号できる時、他の装置3から出力された第2パスワードを正規の第2パスワードとして認証し、他方の装置3は、複数種類の暗号方法から第1パスワードの生成に使用された1つの暗号方法を自機の暗号方法として設定し、第2データを特定し、特定された第2データを自機の暗号方法にて暗号化して、第2パスワードを生成して出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方の装置において他方の装置から取得したデータを認証するデータ認証システム及びデータ認証方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の装置間でデータを連係して所定の処理を進行させるシステムとして、例えば、ゲームセンターに設置されているゲーム装置における処理と、家庭用ゲーム装置における処理とにより、ゲームを進行させるゲームシステムは既に知られている(例えば特許文献1参照。)。このような既存のシステムにおいては、各プレイヤに付与されたパスワードを入力することにより、正規のプレイヤのデータであることを認証する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−300851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記ゲームシステムのように、パスワードの入力のみで認証を行う場合、入力されるパスワードさえ正しければ、正規のデータとして認証されてしまうので、パスワードが第3者に漏れた場合は不正データであっても容易に認証されてしまう問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、不正データが容易に認証されないデータ認証システムを及びデータ認証方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の手段により上述した課題を解決する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】
本願発明のデータ認証システムは、2つの装置のうち、一方の装置(2)において他方の装置(3)から取得したデータを認証するデータ認証システムであって、前記各装置は、複数種類の暗号方法、及び前記各種暗号方法に対応する復号方法を記憶する記憶部(23、33)と、データを入出力するデータ入出力部(20、21、30、31)と、前記各装置において行われる処理を制御する処理制御部(22、32)とを有し、前記一方の装置の処理制御部は、自機の暗号方法が設定されているか否かを判別し、自機の暗号方法が設定されていない場合は、自機の記憶部に記憶されている前記複数種類の暗号方法から1つの暗号方法を自機の暗号方法として設定する方法設定部(22a)と、前記他方の装置へ出力する第1データを特定する第1データ特定部(22b)と、前記設定された自機の暗号方法により、前記特定された第1データを暗号化して第1パスワードを生成して出力する第1パスワード生成部(22c)と、前記他方の装置から出力された第2パスワードの入力があると、前記自機の暗号方法に対応する復号方法によって前記第2パスワードを復号可能か否かを判断し、復号可能である場合に、前記入力された第2パスワードを正規の第2パスワードとして認証する第2パスワード認証部(22d)と、を備え、前記他方の装置の処理制御部は、前記第1パスワードの入力があると、自機の暗号方法が設定されているか否かを判別し、自機の暗号方法が設定されていない場合、自機の記憶部に記憶されている前記複数種類の暗号方法から前記第1パスワードの生成に使用された1つの暗号方法を特定し、特定された暗号方法を自機の暗号方法として設定する方法設定部(32a)と、前記一方の装置へ出力する第2データを特定する第2データ特定部(32b)と、前記特定された第2データを、前記設定された自機の暗号方法で暗号化することにより、前記第2のパスワードを生成し、前記一方の装置へ出力する第2パスワード生成部(32c)と、を有することにより、上記の課題を解決する。
【0008】
本発明のデータ認証システムによれば、一方の装置の方法設定部により、複数種類の暗号方法から1つの暗号方法が自機の暗号方法として任意に設定され、第1パスワード生成部により、その暗号方法によって第1データが暗号化されて第1パスワードが得られる。そして、他方の装置の方法設定部により、第1パスワードが暗号化された暗号方法が特定され、その暗号方法を自機の暗号方法として設定する。これにより、他方の装置の暗号方法を一方の装置の暗号方法と一致させることができる。即ち、データ認証システムを構成する一方の装置と他方の装置とを対応付けることができる。更に、他方の装置では、第2パスワード生成部により、他方の装置にて特定された第2データを、自機の暗号方法によって暗号化して第2パスワードが生成される。第2パスワードを取得した一方の装置では、第2パスワード認証部により、第2パスワードが自機の暗号方法に基づく復号方法によっ復号可能と判断されると、自機の暗号方法と同じ暗号方法によって暗号化されたものとし、入力された第2パスワードは正規の第2パスワードとして認証される。このように、本発明によれば、一方の装置の暗号化されたデータに基づいて2つの装置の暗号方法を一致させることにより、2つの装置の対応付けを可能にすることができる。しかも、各装置の記憶部に記憶されている複数種類の暗号方法が十分に多い場合、暗号化されたデータから1つの暗号方法が特定されることは困難であり、他方の装置以外の装置にて生成されたデータが一方の装置へ入力される、いわゆる「なりすまし」データが容易に介入することを防止することができる。
【0009】
他方の装置の方法設定部において、第1パスワードから、その第1パスワードの生成に使用された1つの暗号方法を特定する方法は、周知の方法を採用すればよく、例えば、記憶部に記憶された複数種類の暗号方法のそれぞれを1つずつ検証する方法でもよい。第1データ特定部によって第1データを特定する態様、及び第2データ特定部によって第2データを特定する態様は、各装置において行われる処理にて得られるデータを特定してもよいし、更なる装置又はユーザから各装置に入力されたデータであってもよい。データの入出力の態様は、データ通信(無線、有線を問わない)によるものであってもよいし、ユーザによるキー入力やモニタによる出力であってもよい。従って、データ入出力部は、データを送受信するインターフェースのようにデータを入力するデータ入力部と、データを出力するデータ出力部とが1つの構成である場合と、入力キーとモニタのように、データ入力部とデータ出力部とが異なる構成の場合とを含む。また、認証された第2データは一方の装置において所定の処理に使用されてもよいし、第3の装置に出力されてもよい。一方の装置と他方の装置は同じ機種であってもよいし、異なる機種であってもよい。
【0010】
前記他方の装置の処理制御部は、前記自機の暗号方法が設定されると、前記自機の暗号方法に対応する復号方法によって前記入力された第1パスワードを復号し、前記第1データを取得するデータ取得部(22e)を備え、前記第2データ特定部は、前記第1データが取得されると、前記一方の装置へ出力する第2データを特定し、前記他方の装置の第2パスワード生成部は、前記第2データが特定されると、前記特定された第2データと、前記取得した第1データとで構成される合成データを前記自機の暗号方法によって暗号化したデータを前記第2パスワードとして生成して出力し、前記一方の装置の処理制御部は、前記第2パスワード認証部により前記第2パスワードが認証されると、前記第2パスワードを復号して前記第1データ及び前記他方の装置にて特定された第2データを取得するデータ取得部と、前記第2パスワードから取得された第1データと、前記他方の装置へ出力された第1データとが一致するか否かを判別し、一致する時に前記第2のパスワードから取得された第2データを正規の第2データとして認証する第2データ認証部(22f)とを更に有していてもよい。
【0011】
これにより、一方の装置の第2パスワード認証部によって、入力された第2パスワードが認証されると、第2データ認証部によって、その第2パスワードから取得された第1データと、他方の装置へ出力した第1データとが一致するときに、第2パスワードから取得された第2データが正規の第2データとして認証される。従って、一方の装置では、第2パスワードを暗号方法に基づいてパスワードを認証し、かつ、認証された第2パスワードに自機から出力した第1データが含まれている時に、第2パスワードに含まれている第2データを、正規のデータとして認証する。これにより、より高度なセキュリティ性を提供することができる。
【0012】
前記一方の装置の処理制御部は、前記第2データが認証されると、その認証された第2データに基づいて処理を実行する処理実行部(22g)を有し、前記第1データ特定部は、前記認証された第2データに基づいた処理が実行されると、その処理において得られるデータを前記第1データとして特定し、前記第1パスワード生成部は、前記特定された第1データを暗号化して前記第1パスワードを生成して出力してもよい。
【0013】
これにより、一方の装置において、第2データが認証される毎に、認証された第2データに基づいた処理が行われ、当該処理において得られるデータが第1データとして特定され、当該第1データによって第1パスワードが生成される。
【0014】
前記他方の装置の処理制御部は、前記第1パスワードが入力されると、前記自機の暗号方法が設定されている場合は、前記第1パスワードを前記自機の暗号方法に対応する復号方法によって復号できるか否かを判断し、復号できると判断した場合に前記第1パスワードを正規の第1パスワードとして認証する第1パスワード認証部(32e)を更に有し、前記他方の装置のデータ取得部は、前記第1パスワードが認証されると、前記認証された第1パスワードを復号することにより、前記第1データを取得してもよい。これにより、他方の装置においても、自機の暗号方法の設定後は、第1パスワードを暗号方法に基づいて認証することができる。
【0015】
前記一方の装置の第1パスワード生成部は、前記認証された第2データに基づいた処理において特定された第1データと、前記認証された第2データとで構成される合成データを暗号化して前記第1パスワードを生成して出力し、前記他方の装置のデータ取得部は、前記第1パスワードが認証されると、その1パスワードを復号して前記第1データと前記第2データとを取得し、前記他方の装置の処理制御部は、前記第1パスワードから取得された第2データと、前記一方の装置へ出力した第2データとが一致するか否かを判別し、一致する時に前記取得された第1データを正規の第1データとして認証する第1データ認証部(32f)と、前記第1データが認証されると、その認証された第1データに基づいて処理を実行する処理実行部(32g)とを更に有し、前記他の装置の第2データ特定部は、前記認証された第1データに基づいた処理において得られるデータを、前記第2データとして特定してもよい。
【0016】
これにより、他方の装置においても、第1パスワードの認証に加えて、第1データが認証され、認証された第1データに基づいた処理が行われる。そして、当該処理において得られるデータが第2データとして特定される。従って、一方の装置及び他方の装置それぞれにおいて処理されたデータを連係しながら、所定の処理を進めるシステムを提供することができる。
【0017】
前記一方の装置の処理実行部は、前記一方の装置用のゲームを実行し、前記第1データ特定部は、前記一方の装置用のゲームの状況が、前記他方の装置用のゲームを実行すべき連係状況に達すると、前記連係状況に達したことを示すデータを前記第1データとして特定し、前記他方の装置の処理実行部は、前記他方の装置用のゲームを実行し、前記第2データ特定部は、前記他方の装置用のゲームの状況が、前記一方の装置用のゲームを実行すべき連係状況に達すると、前記連係状況に達したことを示すデータを前記第2データとして特定してもよい。
【0018】
これにより、一方の装置及び他方の装置のいずれか一方において、ゲームの進行状況が連係状況に到達すると、一方の装置及び他方の装置のいずれか他方にパスワードを入力してゲームを続けるシステムを提供することができる。
【0019】
前記一方の装置の記憶部は、前記第2のデータが示す各連係状況と、前記第2データが示す前記各連係状況に対応する一方の装置用のゲームプログラムと、を対応付けて記憶し、前記一方の装置の処理実行部は、前記認証された第2データが示す連係状況に対応付けられたゲームプログラムを実行することにより、前記一方の装置用のゲームを実行し、前記他方の装置の記憶部は、前記第1のデータが示す各連係状況と、前記第1データが示す前記各連係状況に対応する他方の装置用のゲームプログラムと、を対応付けて記憶し、前記他方の装置の処理実行部は、前記認証された第1データが示す連係状況に対応付けられたゲームプログラムを実行することにより、前記他方の装置用のゲームを実行してもよい。
【0020】
これにより、連係状況によって異なるプログラムを対応付けることができる。従って、例えば、一方の装置及び他方の装置を連係させて、所定の時間軸に沿って進むゲームを提供することができる。
【0021】
複数種類の暗号方法、及び前記各種暗号方法に対応する復号方法を記憶する記憶部(23、33)と、データを入出力するデータ入出力部(20、21、30、31)と、所定の処理を制御する処理制御部(22、32)とを備えた2つの装置のうち、一方の装置(2)において他方の装置(3)から取得したデータを認証するデータ認証方法であって、前記一方の装置の処理制御部を、自機の暗号方法が設定されているか否かを判別し、自機の暗号方法が設定されていない場合は、自機の記憶部に記憶されている前記複数種類の暗号方法から1つの暗号方法を自機の暗号方法として設定する方法設定部(22a)、前記他方の装置へ出力する第1データを特定する第1データ特定部(22b)、前記設定された自機の暗号方法により、前記特定された第1データを暗号化して第1パスワードを生成して出力する第1パスワード生成部(22c)、及び前記他方の装置から出力された第2パスワードの入力があると、前記自機の暗号方法に対応する復号方法によって前記第2パスワードを復号可能か否かを判断し、復号可能である場合に、前記入力された第2パスワードを正規の第2パスワードとして認証する第2パスワード認証部(22d)として機能させ、前記他方の装置の処理制御部を、前記第1パスワードの入力があると、自機の暗号方法が設定されているか否かを判別し、自機の暗号方法が設定されていない場合、自機の記憶部に記憶されている前記複数種類の暗号方法から前記第1パスワードの生成に使用された1つの暗号方法を特定し、特定された暗号方法を自機の暗号方法として設定する方法設定部(32a)、前記一方の装置へ出力する第2データを特定する第2データ特定部(32b)と、前記特定された第2データを、前記設定された自機の暗号方法で暗号化することにより、前記第2のパスワードを生成し、前記一方の装置へ出力する第2パスワード生成部(32c)として機能させることにより、上述の課題を解決する。本発明のデータ認証方法は、本発明のデータ認証システムとして実現される。
【発明の効果】
【0022】
上述したように、本発明によれば、一方の装置において、まず、複数種類の暗号方法から1つの暗号方法を自機の暗号方法として設定し、自機の暗号方法により、一方の装置にて特定された第1データを暗号化して第1パスワードを生成して出力する。次に、他方の装置では、複数種類の暗号方法から第1パスワードの生成に使用された1つの暗号方法を自機の暗号方法として設定し、特定された第2データを暗号化することにより第2パスワードを生成して出力する。そして、一方の装置では、他方の装置にて生成された第2パスワードが入力されると、当該第2パスワードを自機の暗号方法に基づいて復号可能か否かを判断し、復号可能である場合に、入力された第2パスワードを正規の第2パスワードとして認証する、ことにより、不正データが容易に認証されないデータ認証システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のデータ認証システムの一例を示す図。
【図2】図1の電話とゲーム機によりゲームが進行するようすを示す図。
【図3】ゲーム機を表示するゲーム画面の一例を示す図。
【図4】電話を表示するゲーム画面の一例を示す図。
【図5】データ認証システムにおける処理の流れを示す図。
【図6】電話のハードウェアの概略構成を示す図。
【図7】ゲーム機のハードウェアの概略構成を示す図。
【図8】電話処理における処理の流れを示すフローチャート。
【図9】第1パスワード生成処理における処理の流れを示すフローチャート。
【図10】ゲーム機処理における処理の流れを示すフローチャート。
【図11】第2パスワード生成処理における処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明のデータ認証システムを実現するゲームシステム1の構成の一例を示す図である。ゲームシステム1は一方の装置としての携帯型電話2(以下「電話2」という。)と、他方の装置としての携帯型ゲーム機3(以下「ゲーム機3」という。)とで構成される。電話2はモニタ20とキー入力部21を備えた携帯型電話であり、ゲーム機3はモニタ30とタッチパネル31を備えた携帯型ゲーム機である。ゲームシステム1においては、電話2において行われる電話用ゲームと、ゲーム機3において行われるゲーム機用ゲームとを連係させることにより、所定のゲームを進行させることができる。
【0025】
本形態の「所定のゲーム」は、学校を舞台に生徒であるキャラクタが登場するロールプレイングゲームである。電話用ゲームGMtとゲーム機用ゲームGMgとが連係することにより、ゲームが進行するようすを図2を用いて説明する。まず、電話2の電話用ゲームGMt1において、キャラクタに体育館の門を開けさせようとしても開かない状況ST1になると、ゲーム機用パスワードPWgaがモニタ20に表示される。ゲーム機3にてゲーム機用パスワードPWgaを入力すると、ゲーム機用ゲームGMg1が実行される。ゲーム機用ゲームGMg1では、キャラクタに体育館の抜け穴を探させる状況SG1から開始され、キャラクタに抜け穴を探させて体育館の中に入らせ、体育館の中から体育館の門を開けさせる。体育館の門が開いた状況SG2になると、電話用パスワードPWtaがモニタ30に表示される。
【0026】
そして、電話2にて電話用パスワードPWtaが入力されると、電話用ゲームGMt2が実行される。電話用ゲームGMt2は体育館の門が開いた状況ST2から開始され、キャラクタに体育館の中に隠れていた泥棒を追いかけさせる。そして、キャラクタが泥棒を追いかけて公園に到着した状況ST3になると、ゲーム機用パスワードPWgbがモニタ20に表示される。次に、ゲーム機3にて、ゲーム機用パスワードPWgbを入力すると、公園を舞台にしたゲーム機用ゲームGMg2が実行される。ゲーム機用ゲームGMg2はキャラクタが公園にいる状況SG3から開始される。以上のように、ゲームシステム1においては、ゲーム機用パスワードPWg及び電話用パスワードPWtによって、電話用ゲームGMtとゲーム機用ゲームGMgとを連係させてロールプレイイングゲームのストーリーを進行させる。
【0027】
本形態においては、電話2の電話用ゲームGMtにて、ゲーム機3にてゲームGMgを実行すべき状況ST1、ST3(以下、「連係状況ST1、ST3」という。)になった時、図3のゲーム画面GI1に示すように、小さなゲーム機3が表示される。これにより、ゲーム機3にてゲームGMgを実行することにより、ゲームを先に進めたり、有利な状況を得ることができることをプレイヤに暗示することができる。一方、ゲーム機3のゲーム機用ゲームGMgにて、電話2にてゲームGMtを実行すべき状況SG2(以下「連係状況SG2」という。)になった時は、図4のゲーム画面GI2に示すように、小さな電話2が表示される。これにより、電話2にてゲームGMtを実行することにより、ゲームを先に進めたり、有利な状況を得ることができることをプレイヤに暗示することができる。
【0028】
以上のようにゲームを連係させる電話2及びゲーム機3のそれぞれにて行われる主な処理の流れについて、図5を用いて説明する。(1)まず最初に、電話2にて電話用ゲームGMt1が開始され、キャラクタは体育館に到着する。(2)体育館の門が開かない連係状況ST1になると、ゲーム画面GI1がモニタ20に表示され、ゲーム機用パスワードPWgaが生成される。ゲーム機用パスワードPWgaは、現在のゲーム状況(体育館の門が開かない状況)を示す第1データD1aが暗号化されることにより得られる。最初のゲーム機用パスワードPWgaが生成される際に、電話2が保有する複数種類の暗号方法から、任意の1つの暗号方法が自機2の暗号方法として選択されて設定される。これ以後、ゲーム機3へ出力される第1データD1は設定された自機2の暗号方法により暗号化される。生成されたゲーム機用パスワードPWgaはモニタ20に表示される。
【0029】
(2)では、更に、生成されたゲーム機用パスワードPWgaはゲーム機3へ出力され、ゲーム機用パスワードPWgaの生成に使用された第1データD1aが、自機2から出力された出力データとして、電話2に記憶される。(3)ゲーム機3にて最初のゲーム機用パスワードPWgaが入力されると、ゲーム機用パスワードPWgaの暗号方法が判別され、自機3の暗号方法として設定される。暗号方法の判別は、ゲーム機用パスワードPWgaが復号化される復号方法を特定し、特定された復号方法に対応する暗号方法を当該パスワードPWgaの暗号方法として判別すればよい。自機3の暗号方法が設定されると、復号されたゲーム機用パスワードPWgから第1データD1aが取得される。自機3の暗号方法が設定されると、以後、ゲーム機用パスワードPWgの復号は自機3の暗号方法に対応する復号方法によってて行われる。これにより、ゲームが連係される電話2とゲーム機3とが同じ暗号方法によって対応付けられる。
【0030】
(4)続いて、(3)にて取得した第1データD1aに基づいたゲーム機用ゲームGMg1が開始される。本形態では、体育館の抜け穴を探す状況SG1から開始される。(5)ゲーム機用ゲームGMg1において、キャラクタにより体育館の門が開けられると、即ち、体育館の門が開いた状況SG2になると、電話2が表示されたゲーム画面GI2を表示するとともに、電話用パスワードPWtaが生成される。電話用パスワードPWtaは、現在のゲームの状況SG2を示す第2データD2aと、(3)にて取得した第1データD1aとで構成される合成データが、ゲーム機3の暗号方法により暗号化されたものである。生成された電話用パスワードPWtaは電話2へ出力され、電話用パスワードPWtaの生成に使用された第2データD1aは、自機3から出力された出力データとして、ゲーム機3に記憶される。
【0031】
(6)次に、(5)で生成された電話用パスワードPWtaが電話2に入力されると、電話用パスワードPWtaの認証が行われる。電話用パスワードPWtaが、自機2の暗号方法に対応する復号方法によって復号された場合に、当該パスワードPWtaが正規の電話用パスワードPWtaとして認証される。認証された、即ち復号された電話用パスワードPWtaからは、第1データD1aと第2データD2aが取得される。(7)続いて、取得された第2データD2aを認証する。第2データD2aは、出力データ(直前のサイクルでのゲーム機用パスワードPWgの生成に使用された第1データD1)と、(6)にて取得された第1データD1aとが一致する場合に正規の第2データD2aとして認証される。(8)続いて、認証された第2データD2aに基づいて電話用ゲームGMt2が開始される。本形態では、体育館の門が開いた状況ST2から開始され、キャラクタに泥棒を追いかけさせるゲームが実行される。
【0032】
キャラクタが泥棒を追いかけて公園に到達すると、即ち、キャラクタが公園に到達した連係状況ST3になると、ゲーム画面GI1が表示される。(9)当該ゲーム画面GI1が表示されると、現在の連係状況(公園に到達した状況)を示す第1データD1bと、(6)で取得した第2データD2aとで構成される合成データを暗号化して、ゲーム機用パスワードPWgbを生成する。生成されたゲーム機用パスワードPWgbはモニタ20に表示される。(9)にて生成されたゲーム機用パスワードPWgbがゲーム機3に入力されると、(10)ゲーム機用パスワードPWgbの認証が行われる。自機3の暗号方法に対応する復号方法にて、ゲーム機パスワードPWgbが復号されるか否かを判断し、復号された場合に、当該パスワードPWgbが正規のゲーム機用パスワードPWgbとして認証される。認証された、即ち復号されたゲーム機用パスワードPWgbからは、第1データD1bと第2データD2aが取得される。
【0033】
(11)次に、取得された第1データD1bの認証が行われる。(10)にて取得された第2データD2aと、出力データ(直前のサイクルの電話用パスワードPWtの生成時に使用された第2データD2a)とが一致する場合に、取得された第1データD1bを正規のデータとして認証する。(12)続いて、認証された第1データD1bに基づいたゲーム機用ゲームGMg2が開始される。以降、(5)〜(12)の処理が繰り返される。
【0034】
以上のように、電話2にてゲーム機3からの第2データを取得するときは、自機2から出力した第1データが電話用パスワードに含まれているか否かによって第2データを認証するか否かを判断し、ゲーム機3にて電話2からの第1データを2回目以降に取得するときは、自機33から出力した第2データがゲーム機用パスワードに含まれれているか否かによって第1データを認証するか否かを判断する。以下、電話用パスワードPWtaを区別する必要のない時は、電話用パスワードPWtといい、ゲーム機用パスワードPWga、PWgbを区別する必要のない時は、ゲーム機用パスワードPWgという。
【0035】
上記処理を実現する電話2及びゲーム機3のハードウェア構造を説明する。電話2は周知の携帯型電話の構成であればよく、図6に示すように、モニタ20、キー入力部21、電話制御部22、及び記憶部23で構成される。電話制御部22は、CPU及びその動作に必要な各種記憶域で構成され、コンピュータとして機能する。処理制御部としての電話制御部22は、電話用ゲームGMtのプログラムを稼働させることにより、主に、方法設定部22a、第1データ特定部22b、第1パスワード生成部22c、第2パスワード認証部22d、データ取得部22e、第2データ認証部22f及び処理実行部22gとして機能する。記憶部23には、電話用ゲームGMtのプログラムの他、複数種類(本形態では一万種類)の暗号方法と各暗号方法に対応する復号方法が記憶されている。電話用ゲームGMtのプログラムは、そのプログラムによって電話用ゲームGMtの実行が開始される各連係状況ST1、ST3に対応付けられている。
【0036】
ゲーム機3も周知のゲーム機の構成であればよく、図7に示すように、モニタ30、モニタ30に一体化したタッチパネル31、ゲーム機制御部32、及び記憶部33で構成される。ゲーム機制御部32は、CPU及びその動作に必要な各種記憶域で構成され、コンピュータとして機能する。処理制御部としてのゲーム機制御部32は、ゲーム機用ゲームGMgのプログラムを稼働させることにより、主に、方法設定部32a、第2データ特定部32b、第2パスワード生成部32c、データ取得部32d、第1パスワード認証部32e、第1データ認証部32f、及び処理実行部32gとして機能する。記憶部33には、電話用ゲームのプログラムの他、複数種類(本形態では一万種類)の暗号方法及び各暗号方法に対応する復号方法が記憶されている。ゲーム機用ゲームGMgのプログラムは、そのプログラムによってゲーム機用ゲームGMgの実行が開始される各連係状況SG1に対応付けられている。
【0037】
電話2及びゲーム機3のそれぞれにおいて行われる処理について、図8〜図11に示すフローチャートに従って説明する。まず、電話2にて実行される電話処理について、図8に示すフローチャートに従って説明する。電話処理は、電話2にて電話用ゲームGMtを開始するための所定の開始操作が行われる毎に実行される。ステップS100にて、電話用パスワードPWtを入力要求するか否かが判別される。例えば、電話2にて電話用ゲームGMtが最初に実行される場合は、当該入力要求は不要と判別され、ステップS140のゲーム実行処理へ進み、最初の電話用ゲームGMtが実行される。
【0038】
ステップS100にて、電話用パスワードPWtの入力要求をすると判別された場合は、ステップS110に進み、例えば、モニタ20に入力要求画面を表示する。電話用パスワードPWtの入力があると、ステップS115にて、自機2の暗号方法に対応する復号方法によって、電話用パスワードPWtが復号可能か否かが判別される。肯定判断された場合、正規の電話用パスワードPWtとして認証されてステップS120へ進み、否定判断された場合は、エラーとしてステップS160へ進む。ステップS120ではデータ取得処理が行われる。データ取得処理では、自機2の暗号方法に対応する復号方法によって電話用パスワードPWtを復号し、第1データD1aと第2データD2bを取得する。なお、自機2の暗号方法は、後述の第1パスワード生成処理が最初に実行される際に設定される。
【0039】
続くステップS130では、ステップS120にて取得された第1データD1aと、後述する出力データ、即ち、ゲーム機3へ直近に出力されたゲーム機用パスワードPWgaに使用された第1データD1aとが一致するか否かが判別される。ステップS130にて、取得された第1データD1aと出力データとが一致しないと判別された場合は、ステップS160に進み、エラー表示をモニタ20に表示して電話処理を終了する。一致すると判別された場合は、ステップS130にて取得された第2データD2aを正規のデータとして認証し、ステップS140に進み、認証された第2データD2aに基づいたゲーム実行処理を行う。
【0040】
本形態では、第2データD2aが示す状況に対応付けられた電話用ゲームGMt2が実行される。ステップS150では、ゲーム終了か否かが判別され、ゲーム終了の場合は、電話処理を終了する。例えば、所定のゲーム終了操作があった場合や、第1パスワード生成処理にて生成されたゲーム機用パスワードPWgがモニタ20に表示された場合に、ゲーム終了と判別される。
【0041】
電話2では、ゲーム実行処理が開始されると、第1パスワードとしてのゲーム機用パスワードPWgを生成するための第1パスワード生成処理も開始される。第1パスワード生成処理について、図9に示すフローチャートに従って説明する。まず、ステップS200にて、連係状況ST1、ST2の待ち状態となる。ゲーム機用ゲームGMgの状況が連係状況ST1、ST2になったと判別されると、ステップS210へ進む。ステップS210では、ゲーム画面GI1が表示されると共に、連係状況ST1、ST2を示す第1データD1a、D1bを特定する。例えば、連係状況ST1の場合は、体育館の門が開かない状況ST1を示すフラグを立てる。次に、ステップS220にて、自機2の暗号方法が設定済みか否かが判別される。設定済みと判別された場合は、ステップS230をスキップしてステップS240へ進む。
【0042】
自機2の暗号方法が設定されていないと判別された時は、ステップS230に進み、自機2の暗号方法が設定される。具体的には、記憶部23に記憶された複数種類の暗号方法から任意の1つの暗号方法を選択し、選択された暗号方法を自機2の暗号方法として設定する。ステップS240では、第1データD1に基づいてゲーム機用パスワードPWgを生成する。そして、生成されたゲーム機用パスワードPWgをモニタ20に表示する。また、ゲーム機用パスワードPWgの生成に使用した第1データD1を自機2から出力される出力データとして、記憶部23に記憶する。ゲーム機用パスワードPWgを表示するタイミングは、生成時からゲーム終了時までのいずれのタイミングでもよい。
【0043】
なお、第1パスワード生成処理が最初に実行される時は、第1データD1aを自機2の暗号方法によって暗号化することにより、ゲーム機用パスワードPWgaを生成する。2回目以降の第1パスワード生成処理では、ステップS210にて特定された第1データD1bと、ステップS120にて取得した第2データD2aとで構成される合成データを暗号化することにより、ゲーム機用パスワードPWgbを生成する。
【0044】
ゲーム機3にてゲーム機用ゲームを開始する開始操作が行われる毎に、ゲーム機3にて実行されるゲーム機処理について、図10に示すフローチャートに従って説明する。まず、ステップS300にて、ゲーム機用パスワードPWgが入力要求される。ゲーム機用パスワードPWgの入力があると、ステップS305に進み、自機3の暗号方法が設定済みか否かが判別される。設定済みでない場合はステップS330へ進む。なお、自機3の暗号方法が設定されていない時は、ゲーム機用ゲームが最初に実行された時、即ち、ゲーム機3においてゲーム機処理が最初に実行された時である。ステップS330では、入力されたゲーム機用パスワードPWgaに基づいてゲーム機用パスワードPWgaの暗号方法を特定し、特定した暗号方法を自機3の暗号方法として設定する。自機3の暗号方法の設定後、ステップS335に進み、データ取得処理を行う。ステップS335のデータ取得処理では、自機3の暗号方法に対応する復号方法により、ゲーム機用パスワードPWgaを復号して第1データD1aを取得する。データ取得処理の後、ステップS320のゲーム実行処理へ進む。
【0045】
ステップS305にて、自機3の暗号方法が設定済みと判別された場合は、ステップS307へ進み、自機3の暗号方法に対応する復号方法によって、ゲーム機用パスワードPWgbが復号可能か否かが判別される。肯定判断された時は、正規のゲーム機用パスワードPWgbして認証されてステップS310へ進んでデータ取得処理が行われ、否定判断された時は、エラーとしてステップS340へ進む。ステップS310のデータ取得処理では、ゲーム機用パスワードPWgbを自機3の暗号方法に対応する復号方法により復号することにより、ゲーム機用パスワードPWgbに含まれる第1データD1bと第2データD2aとを取得する。続いて、ステップS315にて、ステップS310にて取得された第2データD2aと、後述する出力データ、即ち、直近に出力された電話用パスワードPWtaに使用された第2データD2aとが一致するか否かが判別される。当該2つのデータが一致しないと判別された場合は、ステップ340に進み、エラーメッセージをモニタ30に表示してゲーム機処理を終了する。ステップS315にて、一致すると判別された場合は、ステップS320へ進む。
【0046】
ステップS320では、ゲーム実行処理が行われる。ゲーム実行処理では、ステップS310又はステップS335にて取得した第1データD1に基づいてゲーム機用ゲームGMgが進行される。本形態では、第1データD1が示す状況に対応付けられたゲーム機用プログラムが実行される。ステップS325ではゲーム終了か否かが判別され、ゲーム終了までゲーム実行処理は実行される。ゲーム終了と判別された場合は、ゲーム機処理を終了する。例えば、所定のゲーム終了操作があった場合や、後述する第2パスワード生成処理にて電話用パスワードPWtがモニタ20に表示されると、ゲーム終了と判別される。
【0047】
ゲーム機3では、ゲーム機処理にてゲーム実行処理が開始されると、第2パスワードとして機能する電話用パスワードPWtを生成するための第2パスワード生成処理も開始される。第2パスワード生成処理について図11に示すフローチャートに従って説明する。まず、ステップ400にて、ゲーム機用ゲームGMgにおいて、連係状況SG2の待ち状態になる。ステップS400にて、ゲーム機用ゲームGMgの状況が連係状況SG2になったと判別された場合は、ステップS410に進む。ステップS410では、ゲーム画面GI2をモニタ30に表示すると共に、連係状況として、体育館の門が開いた状況SG2を示すデータを第2データD2として特定する。
【0048】
例えば、体育館の門が開いた状況SG2を示すフラグを立てる。続いてステップS420に進み、第2データD2と、ステップS310又はステップS335にて取得した第1データD1と、で構成される合成データを、自機3の暗号方法により暗号化して、電話用パスワードPWtを生成する。そして、生成された電話用パスワードPWtをモニタ30に表示する。なお、電話用パスワードPWtを表示するタイミングは、電話用パスワードPWtの生成時からゲーム終了時までの間いずれのタイミングでもよい。
【0049】
ステップS220及びステップS230の処理により、電話制御部22は方法設定部22aとして機能する。ステップS210の処理により、電話制御部22は第1データ特定部22bとして機能する。ステップS240の処理により、電話制御部22は第1パスワード生成処理部22cとして機能する。ステップS115の処理により、電話制御部22は第2パスワード認証部22dとして機能し、ステップS120の処理により、電話制御部22はデータ取得部22eとして機能する。ステップS130の処理により、電話制御部22は第2データ認証部22fとして機能する。ステップS140の処理により、電話制御部22は処理実行部22gとして機能する。
【0050】
ステップS305及びステップS330の処理により、ゲーム機制御部32は方法設定部32aとして機能する。ステップS310及びステップS335における各処理により、ゲーム機制御部32はデータ取得部32dとして機能する。ステップS410の処理により、ゲーム機制御部32は第2データ特定部32bとして機能する。ステップS420の処理により、ゲーム機制御部32は第2パスワード生成部32cとして機能する。ステップS307の処理により、ゲーム機制御部32は第1パスワード認証部32eとして機能し、ステップS315の処理により、ゲーム機制御部32は第1データ認証部32fとして機能する。ステップ320の処理により、ゲーム機制御部32は処理実行部32gとして機能する。
【0051】
本発明は上述の形態に限らず種々の形態にて実施されてよい。例えば、電話2の電話用ゲームGMにて解決されない問題が発生した状況になると、ゲーム機3にて当該状況を解決するヒントが提供されるように構成してもよい。この場合、電話用ゲームGMgにて発生する問題の種類と各問題に対応するヒントは対応付けてゲーム機3に記憶しておき、電話用ゲームGMgにて特定の問題が発生した状況を示すデータを第1データD1として特定し、ゲーム機3にて当該問題に対するヒントをプレイヤに提供し、当該ヒントを提供したことを示すデータを第2データD2として特定するように構成すればよい。
【0052】
電話用パスワードPWt及びゲーム機用パスワードPWgの入力及び出力は、通信回線により行われてもよい。携帯型ゲーム機3が一方の装置として機能し、携帯型電話2が他方の装置として機能するように構成してもよい。また、一方の装置及び他方の装置は、本発明を実現可能である限り、同じ種類の装置であってもよいし、異なる種類の装置であってもよい。本発明のデータ認証システムを実現すべく、ゲームシステム1を構成する各装置に記憶するコンピュータプログラムは、いずれの装置にも共通するプログラムとして構成してもよい。その場合は、上記形態のゲーム機処理と第1パスワード生成処理とを組み合わせたプログラムとして生成してもよい。また、他方の装置としてのゲーム機3では、認証を行わなわず、一方の装置から取得した第1データD1に基づいた処理を行わないように構成してもよい。その場合、ゲーム機3では、第1データD1とは関係のない処理又はプレイヤによる入力により第2データが特定される。
【符号の説明】
【0053】
1 ゲームシステム(データ認証システム)
2 携帯型電話(一方の装置)
3 携帯型ゲーム機(他方の装置)
22 電話制御部(処理制御部)
32 ゲーム機制御部(処理制御部)
22a 方法設定部
22b 第1データ特定部
22c 第1パスワード生成部
22d 第2パスワード認証部
22e データ取得部
22f 第2データ認証部
22g 処理実行部
32a 方法設定部
32b 第2データ特定部
32c 第2パスワード生成部
32d データ取得部
32e 第1パスワード認証部
32f 第1データ認証部
32g 処理実行部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの装置のうち、一方の装置において他方の装置から取得したデータを認証するデータ認証システムであって、
前記各装置は、
複数種類の暗号方法、及び前記各種暗号方法に対応する復号方法を記憶する記憶部と、
データを入出力するデータ入出力部と、
前記各装置において行われる処理を制御する処理制御部とを有し、
前記一方の装置の処理制御部は、
自機の暗号方法が設定されているか否かを判別し、自機の暗号方法が設定されていない場合は、自機の記憶部に記憶されている前記複数種類の暗号方法から1つの暗号方法を自機の暗号方法として設定する方法設定部と、
前記他方の装置へ出力する第1データを特定する第1データ特定部と、
前記設定された自機の暗号方法により、前記特定された第1データを暗号化して第1パスワードを生成して出力する第1パスワード生成部と、
前記他方の装置から出力された第2パスワードの入力があると、前記自機の暗号方法に対応する復号方法によって前記第2パスワードを復号可能か否かを判断し、復号可能である場合に、前記入力された第2パスワードを正規の第2パスワードとして認証する第2パスワード認証部と、を備え、
前記他方の装置の処理制御部は、
前記第1パスワードの入力があると、自機の暗号方法が設定されているか否かを判別し、自機の暗号方法が設定されていない場合、自機の記憶部に記憶されている前記複数種類の暗号方法から前記第1パスワードの生成に使用された1つの暗号方法を特定し、特定された暗号方法を自機の暗号方法として設定する方法設定部と、
前記一方の装置へ出力する第2データを特定する第2データ特定部と、
前記特定された第2データを、前記設定された自機の暗号方法で暗号化することにより、前記第2のパスワードを生成し、前記一方の装置へ出力する第2パスワード生成部と、を有することを特徴とするデータ認証システム。
【請求項2】
前記他方の装置の処理制御部は、
前記自機の暗号方法が設定されると、前記自機の暗号方法に対応する復号方法によって前記入力された第1パスワードを復号し、前記第1データを取得するデータ取得部を備え、
前記第2データ特定部は、前記第1データが取得されると、前記一方の装置へ出力する第2データを特定し、
前記他方の装置の第2パスワード生成部は、
前記第2データが特定されると、前記特定された第2データと、前記取得した第1データとで構成される合成データを前記自機の暗号方法によって暗号化したデータを前記第2パスワードとして生成して出力し、
前記一方の装置の処理制御部は、
前記第2パスワード認証部により前記第2パスワードが認証されると、前記第2パスワードを復号して前記第1データ及び前記他方の装置にて特定された第2データを取得するデータ取得部と、
前記第2パスワードから取得された第1データと、前記他方の装置へ出力された第1データとが一致するか否かを判別し、一致する時に前記第2のパスワードから取得された第2データを正規の第2データとして認証する第2データ認証部とを更に有する、ことを特徴とする請求項1に記載のデータ認証システム。
【請求項3】
前記一方の装置の処理制御部は、前記第2データが認証されると、その認証された第2データに基づいて処理を実行する処理実行部を有し、
前記第1データ特定部は、前記認証された第2データに基づいた処理が実行されると、その処理において得られるデータを前記第1データとして特定し、
前記第1パスワード生成部は、前記特定された第1データを暗号化して前記第1パスワードを生成して出力する、ことを特徴とする請求項2に記載のデータ認証システム。
【請求項4】
前記他方の装置の処理制御部は、
前記第1パスワードが入力されると、前記自機の暗号方法が設定されている場合は、前記第1パスワードを前記自機の暗号方法に対応する復号方法によって復号できるか否かを判断し、復号できると判断した場合に前記第1パスワードを正規の第1パスワードとして認証する第1パスワード認証部を更に有し、
前記他方の装置のデータ取得部は、前記第1パスワードが認証されると、前記認証された第1パスワードを復号することにより、前記第1データを取得する、ことを特徴とする請求項3に記載のデータ認証システム。
【請求項5】
前記一方の装置の第1パスワード生成部は、前記認証された第2データに基づいた処理において特定された第1データと、前記認証された第2データとで構成される合成データを暗号化して前記第1パスワードを生成して出力し、
前記他方の装置のデータ取得部は、前記第1パスワードが認証されると、その第1パスワードを復号して前記第1データと前記第2データとを取得し、
前記他方の装置の処理制御部は、前記第1パスワードから取得された第2データと、前記一方の装置へ出力した第2データとが一致するか否かを判別し、一致する時に前記取得された第1データを正規の第1データとして認証する第1データ認証部と、
前記第1データが認証されると、その認証された第1データに基づいて処理を実行する処理実行部とを更に有し、
前記他方の装置の第2データ特定部は、前記認証された第1データに基づいた処理において得られるデータを、前記第2データとして特定する、ことを特徴とする請求項4に記載のデータ認証システム。
【請求項6】
前記一方の装置の処理実行部は、前記一方の装置用のゲームを実行し、
前記第1データ特定部は、前記一方の装置用のゲームの状況が、前記他方の装置用のゲームを実行すべき連係状況に達すると、前記連係状況に達したことを示すデータを前記第1データとして特定し、
前記他方の装置の処理実行部は、前記他方の装置用のゲームを実行し、
前記第2データ特定部は、前記他方の装置用のゲームの状況が、前記一方の装置用のゲームを実行すべき連係状況に達すると、前記連係状況に達したことを示すデータを前記第2データとして特定する、ことを特徴とする請求項5に記載のデータ認証システム。
【請求項7】
前記一方の装置の記憶部は、前記第2のデータが示す各連係状況と、前記第2データが示す前記各連係状況に対応する一方の装置用のゲームプログラムと、を対応付けて記憶し、
前記一方の装置の処理実行部は、前記認証された第2データが示す連係状況に対応付けられたゲームプログラムを実行することにより、前記一方の装置用のゲームを実行し、
前記他方の装置の記憶部は、前記第1のデータが示す各連係状況と、前記第1データが示す前記各連係状況に対応する他方の装置用のゲームプログラムと、を対応付けて記憶し、
前記他方の装置の処理実行部は、前記認証された第1データが示す連係状況に対応付けられたゲームプログラムを実行することにより、前記他方の装置用のゲームを実行する、ことを特徴とする請求項6に記載のデータ認証システム。
【請求項8】
複数種類の暗号方法、及び前記各種暗号方法に対応する復号方法を記憶する記憶部と、データを入出力するデータ入出力部と、所定の処理を制御する処理制御部とを備えた2つの装置のうち、一方の装置において他方の装置から取得したデータを認証するデータ認証方法であって、
前記一方の装置の処理制御部を、
自機の暗号方法が設定されているか否かを判別し、自機の暗号方法が設定されていない場合は、自機の記憶部に記憶されている前記複数種類の暗号方法から1つの暗号方法を自機の暗号方法として設定する方法設定部、
前記他方の装置へ出力する第1データを特定する第1データ特定部、
前記設定された自機の暗号方法により、前記特定された第1データを暗号化して第1パスワードを生成して出力する第1パスワード生成部、及び
前記他方の装置から出力された第2パスワードの入力があると、前記自機の暗号方法に対応する復号方法によって前記第2パスワードを復号可能か否かを判断し、復号可能である場合に、前記入力された第2パスワードを正規の第2パスワードとして認証する第2パスワード認証部として機能させ、、
前記他方の装置の処理制御部を、
前記第1パスワードの入力があると、自機の暗号方法が設定されているか否かを判別し、自機の暗号方法が設定されていない場合、自機の記憶部に記憶されている前記複数種類の暗号方法から前記第1パスワードの生成に使用された1つの暗号方法を特定し、特定された暗号方法を自機の暗号方法として設定する方法設定部、
前記一方の装置へ出力する第2データを特定する第2データ特定部、及び
前記特定された第2データを、前記設定された自機の暗号方法で暗号化することにより、前記第2のパスワードを生成し、前記一方の装置へ出力する第2パスワード生成部として機能させる、データ認証方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−259646(P2010−259646A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−113379(P2009−113379)
【出願日】平成21年5月8日(2009.5.8)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】