説明

トラック及びトラック配列体の形成方法

お互いに間隔sで空けられたノズルから基板上にドットを形成する液体を堆積させることにより、プリント基板回路またはその他のトラックが形成される。n種類のドット直径D=2s(1/2 + i/n) (ここで、iは0から(n−1)までの整数)の組が、軸xに対する一つ以上の方向に線形のトラックを形成するために用いられる。各々のトラックの最小の幅はT=s(3n−2)/nであり、前記軸xに沿ったトラック間隔がT=s/nである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上にドットを形成する液体を堆積することによる、プリント回路基板トラック(及び明確な電気的または機械的特性を有することが必要とされる他のトラック)の形成に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリントは、基板上にドットを形成する液体を堆積することにより画像をプリントする技術として周知である。導電インクを用いたインクジェットプリント技術により回路基板をプリントすることも提案されている。
【0003】
プリント回路基板においては、幅と方向に対して導電トラックが正確に位置決めされることが要求される。決定的な要素の一つは、短絡する危険が無く隣接するトラックの間に画定される最小の分離幅である。他の決定的な要素は、最小のトラック幅である。従来のフォトリソグラフィーのプリント回路基板技術においても、明確に画定された直線的なエッジを有し間隔が密接したトラックを形成することは、困難ではない。しかしながら、従来技術では、一般的に基板層各々に対して必要となる多重工程により、費用と時間がかさんでしまう。インクジェットプリントは、より早くそしてより安価な工程技術を提供する。しかしながら、インクジェットプリントにおいては、固有のノズル間隔により、全てのトラックを、円形のドットにより形成しなければならないという制限がある(マルチパスインクジェットプリントにおいては、パスの数により、固有のノズル間隔を有する場合よりも、ドットをお互いにより密接するように形成することができることは認識されたい)。垂直方向に(ノズルアレイに対して直角に)延伸するトラックという最も簡単な場合について考えてみると、所望のトラックエッジの位置をアドレスする精度は、固有のノズル間隔に制約されてしまうということは明らかである。同様に、短絡する危険が無い上での形成されるエッジの滑らかさと隣接するトラックの間に確定される最小の分離幅の滑らかさとには根本的な制約がある。勿論、プリント回路基板技術は、単純に垂直方向ではなく、広範な角度と方向にトラックを形成することができるべきである。これにより、エッジが(ノズルアレイと走査する基板の方向により決まる)グリッドに平行か、グリッドに対して任意の角度であるかに依存して、トラックエッジの滑らかさといったパラメータが広範に変化してしまうインクジェットプリント技術においては、本質的な困難が生じてしまう。
【0004】
画像のインクジェットプリントにおいて、印刷文字のエッジ等を際立たせるような検討がなされてきた。実際には密接な間隔で配置されたドットの線から形成されたエッジを、人間の目がどうやって直線であると見るのかについては、現在では理解されている。しかしながら、この理解をプリント回路基板技術に転用する訳にはいかない。何故ならば、プリント回路基板において重要であることは、如何に人間の目にとってエッジが直線的であると知覚されるかではなく、意図したトラック方向に沿った導電性がどうなっているかであり、また、短絡を防止する隣接するトラック間の絶縁がどうなっているかである。例えば、画像のインクジェットプリントにおける技術の一つは、固有のノズル間隔よりも有意に小さなドットを形成して、知覚されるエッジの直線性を高めることである。画像の印刷においては、小さなドットが物理的に接触しているか重畳しているかどうかは、勿論重要ではない。回路基板のインクジェットプリントに対しては、導電性のトラックであり、近接する絶縁されたトラックからドットが可能な限り離れるようにされたトラックになるようにインクのドットが重畳しているのであれば、知覚されるトラックの直線性が高まっても役には立たない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的の一つは、基板上にドットを形成する液体を堆積させることにより、明確な電気的または機械的な特性を有するトラックを形成するための方法及びその配列を提供することであり、所定のノズル間隔で形成されるトラックに対してトラックの位置決めの精度が改善される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、お互いに間隔sで空けられたノズルから基板上にドットを形成する液体を堆積させることにより、明確な(定義された、確定した)電気的または機械的な特性を有するトラック配列体を形成するための方法であって、n種類のドット直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)の組を決める段階と、軸xに対して一つ以上の方向に線形のトラックを形成する液体を堆積させる段階とを備え、前記トラックの各々は、最小のトラック幅T=s(3n−2)/nを有し、前記軸xに沿ったトラック間隔がT=s/nである方法を提供する。その好ましい実施例においては、s、1.5s、2s、2.5sのドット直径が採用されている。
【0007】
=2s(1/2 + i/n)というドット直径を選ぶことにより、所望の方向に対してs/n以内の精度でトラックエッジを位置付けすることができる。
【0008】
本発明はまた、基板上にお互いに間隔sで空けられた規則的なアレイの堆積位置にドットを形成する液体を堆積させることにより形成された、明確な電気的または機械的な特性を有するトラック配列体であって、前記ドットはn種類の直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)の組から構成され、軸xに対する方向で方向付けされた線形のトラックを備え、少なくとも一つのトラックはトラック幅T=s(3n−2)/nを有し、少なくとも二つのトラックの前記軸xに沿った相互の間隔がT=s/nであるトラック配列体を提供する。その好ましい実施例においては、s、1.5s、2s、2.5sのドット直径が採用されている。
【0009】
本発明はまた、お互いに間隔sで空けられたノズルから基板上にドットを形成する液体を堆積させることにより、明確な電気的または機械的な特性を有する軸xに対して傾斜したトラックを形成するための方法であって、最小のドット直径がDmin=sであり最大のドットの直径がDmax=3sであるような少なくとも3種類のドット直径Dの組を決める段階と、前記軸xに対して平行な線上に少なくとも3つのドットを有するドットパターンを繰り返し形成する段階とを備え、第1のドット直径は第2のドット直径と等しく、第3のドット直径は前記第2のドット直径よりも小さく、前記ドットパターンの繰り返しは、直前のパターンから、方向xに垂直な方向にs、前期方向xにs以上と斜めに繰り返すことを特徴とする方法を提供する。
【0010】
好ましくは、前記ドット直径の組は、n種類のドット直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)から構成される。
【0011】
有利な点は、一方向の前記ドットパターンの形が
、D、D、…D、…Dn−1、…D、…D、D、D
であり、段階的に前記ドットパターンからドットを取り除き、または段階的に前記ドットパターン中のドットを繰り返すことにより角度を変化させることである。
【0012】
本発明はまた、基板上にお互いに間隔sで空けられた規則的なアレイの堆積位置にドットを形成する液体を堆積させることにより形成された、明確な電気的または機械的な特性を有する軸xに対して傾斜した線形なトラックであって、前記軸xに対して平行な線上に少なくとも3つのドットを有する繰り返されたドットパターンを備え、第1のドット直径は第2のドット直径と等しく、第3のドット直径は前記第2のドット直径よりも小さく、前記ドットパターンの繰り返しは、直前のパターンから、方向xに垂直な方向にs、前記方向xにs以上と斜めに繰り返されたことを特徴とするトラックを提供する。
【0013】
好ましくは、前記ドット直径の組は、n種類のドット直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)から構成される。
【0014】
有利な点は、一方向の前記ドットパターンの形が
、D、D、…D、…Dn−1、…D、…D、D、D
であり、段階的に前記ドットパターンからドットを取り除き、または段階的に前記ドットパターン中のドットを繰り返すことにより角度を変化させることである。
【0015】
本発明は更に、基板上にお互いに間隔sで空けられた規則的なアレイの堆積位置にドットを形成する液体を堆積させることにより形成された、明確な電気的または機械的な特性を有するトラックが少なくとも一つ形成された基板であって、前記トラックは、軸xに対して傾斜したエッジを備え、前記トラックエッジは、前記軸xに対して平行な線上に少なくとも3つのドットを有する繰り返されたドットパターンを備え、前記ドットの直径は前記線に沿って増加し、前記ドットパターンの繰り返しは、直前のパターンから、x方向に垂直な方向にs、x方向にs以上と斜めに繰り返されたことを特徴とする基板を提供する。
【0016】
本発明はまた、基板上にお互いに間隔sで空けられた規則的なアレイの堆積位置にドットを形成する液体を堆積させることにより、明確な電気的または機械的な特性を有する二つの平面構造の間にギャップを画定する方法であって、前記ギャップは軸xに対して平行に画定され、n種類のドット直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)の組を決める段階と、ギャップの各々のサイドで2sの間隔があけられた位置にドットのペアを形成する段階とを備え、前記ドットのペアの直径の合計が2s(2n−1)/nである方法を提供する。
【0017】
本発明はまた、所定のグリッド間隔sでアドレス可能なピクセルのグリッドを基板に割り当てる段階と、各々のピクセルに対してn種類の(nは2以上の整数)の所定サイズの内の一つのドットを選ぶ段階と、前記基板上にドットを形成することによりトラックを形成する段階とを備えたトラックの形成方法であって、前記所定のドットサイズの少なくとも一つは直径がs√(2)以上である方法を提供する。
【0018】
好ましくは、前記直径は2sよりは小さくない。また、好ましくは、各々のピクセルに対する前記所定のドットサイズは、s/n以内の精度で直線的なトラックエッジを近似するように選ばれる。
【0019】
本発明はまた、基板上の直線的なトラックエッジを近似する方法であって、複数のドットにより前記トラックエッジは近似され、各々のドットはn種類(nは2以上)の直径の内の一つを有し、所定のグリッド間隔sでアドレス可能なピクセルのグリッドを基板に割り当てる段階と、前記アドレス可能なピクセルに対するエッジの線の位置を計算する段階と、各々のアドレス可能なピクセルに対して、一つのピクセルの内部にあるまたは一つのピクセルに近接する前記線の一部が、前記ピクセル内のドットまたは前記エッジの線に隣接するピクセル内のドットにより適切に近似されているかどうかを決定する段階と、前記決定されたピクセルにドットを表示する段階とを備えた方法を提供する。
【0020】
好ましくは、前記n種類のドット直径の少なくとも一つはs√(2)より大きく、より好ましくは、2sより小さくない。
【0021】
有利な点は、前記ドットの少なくとも一つは、前記エッジの線に接触するピクセルに表示されることである。
【0022】
本発明はまた、基板上のトラック配列体であって、二組のドットの組を有し、前記ドットは複数のアドレス可能なピクセルに配列され、前記アドレス可能なピクセルは、一つのピクセルの中心から近接するピクセルの中心へと測られたドット内間隔sを有し、各々の前記組のドットは重畳し、前記ドットの各々はn種類の直径(nは2以上の整数)から構成され、前記組の各々は、前記ドットにより近似された二つのエッジの間の距離がs/nのオーダーであるエッジを有するトラック配列体を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明について、添付した図面を参照して、例示的に説明する。
【0024】
まず図1を参照すると、“バイナリ”プリント、つまりはドットの直径を一種類しか用いずにトラックを形成する従来のインクジェットプリント技術が示されている。適切なインクジェットプリント技術を用いて、液体のドロップをノズル10から堆積させる。ノズル10は間隔sを空けて配置される。噴射されたインクのドロップにより形成されたドットは、ノズルアレイに沿った方向に間隔sを有し、ノズルアレイを通過する基板の走査の割合とドロップの噴射の頻度により決められる間隔sに直角な方向の長さを有する矩形のグリッド上に存在する。ここで、前記直角な方向の長さは、一般的にsであってもよい。基板上をノズルアレイが複数回通過すること(マルチパス)により、ノズルアレイの方向に対して、ノズル間隔sよりも小さな間隔でドットを形成することができるということには留意されたい。
【0025】
この配列においては、各々のドットの直径は一様で、s√(2)である。各々のドットは、近接のピクセルのエッジに(s√(2) − s)の距離だけ重なる。図1において、意図したトラックのエッジは線2で示してある。例えば符号4、6で示されるような複数のポイントにおいて、線2の近似がうまくいっていないことが見て取れる。しかしながら、一定のsで一回だけノズルアレイを通過させる(シングルパス)ような操作では、これ以上精度を上げることはできない。視点を変えてみると、トラック幅は、あるポイントではドット2つ分であり、またある点ではドット3つ分であり、有意に異なっている。電子回路の製造において益々求められている非常に細いトラックに対しては、トラック幅の違いは、高周波エミッションと抵抗の許容できない増加に繋がってしまう。また、トラック間の最小の間隔が{s−2(s√(2) − s)}であるということも明らかである。しかしながら、トラックに沿った多くのポイントにおいて、トラック間の間隔が有意に大きくなってしまっている。これにより、一般的には、回路基板の利用において必要とされる効率が得られない。
【0026】
図2は、“グレイスケール”プリントで、同じようなトラックをプリントすることを目的とする従来技術を例示しており、複数の異なるドット直径が用いられている。典型的な配列においては、最大のドット直径は、図1のバイナリシステムのドットの直径s√(2)に対応するが、複数のより小さなドット直径が用いられている。この場合は2つのより小さなドット直径が用いられている。プリントされた画像に対しては、グレイスケールによる方法は、有意に直線であると知覚されるエッジを作り出すことが期待される。しかしながら、本件の場合に対しては、トラックのエッジに沿って配置され知覚される直線性を改善する最小サイズのドットは、トラックの導電性に対してはほとんど効果がない。何故ならば、最小サイズのドットの各々は、一般的に、隣接するドットのたった一つにしか接触していないからである。
【0027】
図3を参照して、本発明による配列について説明する。上述の図のように、ノズル10は概略的にノズル間隔sで例示されており、この間隔は基板に対するグリッド32を画定する。このグリッドは正方形で示されているが、ノズルアレイに対して直角な方向の長さ(図においる垂直方向の長さ)はsに等しい必要がないことは理解されたい。図3の配列においては、4種類のドット直径Dが採用されている。各々のドットはグリッドの正方形の中心に位置し、最小のドット直径Dはsに等しいように設定した。次に小さいサイズのドット直径は、ドットの周辺部分が近接のグリッドの正方形に、グリッドの正方形の幅の4分の1だけ重なるように、つまり、ドット直径がD=1.5sとなるように選ばれる。同様に残りのドットも、隣接のグリッドに50%、75%だけ重なるように、つまり、D=2s、D=2.5sとなるように選ばれる。ドットの直径がn種類ある場合に一般化すると、ドット直径Dは以下の式で表される。
=2s(1/2 + i/n)
ここで、iは0から(n−1)までの整数である。
【0028】
細くて間隔の密なトラックを形成するために用いられるこのドットパターンは、高度に順序立てられている。(図3において垂直方向に示す)単一のノズルからのドロップによって形成されるドットパターンは、D、D、D、Dと上昇するシーケンスと、D、D、D、Dと下降するシーケンスを形成することがわかる。最小のドット直径から最大のドット直径へ、そしてまた最小のドット直径へと戻るこの上昇及び下降シーケンスは、(グリッド軸に対して)幅広い角度で細くて間隔の密なトラックを形成することについて特に好適である。
【0029】
上記の説明においては、最小のトラック幅についてのみ説明した。何故ならば、より広い幅のトラックを形成することについては自明だからである。そのようなより広い幅のトラックは、図3に示す特徴的なドットパターンをその幅広いトラックのエッジ部分で反復させ、トラックの中心部分については何か他のドットパターンを用いることにより形成可能である。上記の他のドットパターンは、トラックのエリアを効率よく覆うように選ぶことができる。図3の配列で任意の角度に実現できる最小のトラック幅は、
=s(3n−2)/2
である。
【0030】
任意の角度に対して、本発明の好適な配列は、グリッドの軸に平行な方向に対するs/nというトラックの最小間隔を保証する。ここで、正方形ではないグリッドが採用された場合には、sは別のグリッド長さに置き換えられる。
【0031】
図に示されたグリッドは360dpiの間隔であり、つまり、各々の軸において、ドットの中心間は略70μm離れている。これは距離sに等しい。しかしながら、示されたグリッドは、720、1440、2880dpi等のその他の解像度であってもよい。ドットは、インクジェットプリントヘッドによって、アドレスされたピクセルの中心部に堆積される。
【0032】
図4に示した配列は、トラック幅を増加させることができる。この場合においては、シーケンスにより大きな直径Dを加えるのではなくて、ドットの直径D、D、D、Dの上昇及び下降シーケンスによってトラックのエッジが画定されることには変わりがない。シーケンスの“中心”となる直径は、Dである。直径Dのドットが、グリッドの同じ行(row)にあり、左側のエッジに隣接する列(column)に対してはDがシーケンスの“終了”に対応し、右側のエッジに隣接する列に対してはDがシーケンスの“開始”に対応するようにすることによって、トラック幅を増加させている。この方法を拡張して、上昇及び下降シーケンスにおける中心を直径Dのドットに置き換えることができる。このドットと、左側と右側のエッジに隣接するグリッドの列の同じ大きさのドットとにより、より幅の広いトラックが形成される。
【0033】
図5は、異なる4つの角度で形成されたトラックを例示する。どの場合もn=4であり、ドロップの直径は、
=1.0s
=1.5s
=2.0s
=2.5s
である。
【0034】
図5のAは、幅2.5s、角度arctan(2)の平行なトラックを示す。トラックは、D、D、Dというドロップパターンの繰り返しで形成されており、パターンが(図の)水平方向に距離s、垂直方向に距離2sと斜めに繰り返されている。
【0035】
図5のBでは、繰り返されるパターンはD、D、D、D、Dであり、(図の)水平方向に距離s、垂直方向に距離3sと斜めに繰り返し、トラックの角度はarctan(3)となる。ここで重要なのは、トラック幅を変えずに角度を変えたということである。
【0036】
図5のCでは、繰り返されるパターンはD、D、D、D、D、D、Dであり、(図の)水平方向に距離s、垂直方向に距離4sと斜めに繰り返し、トラックの角度はarctan(4)となる。ここでも、トラック幅を変えずに角度を変えている。
【0037】
図5のA、B、Cは
、D、D、…D、…Dn−1、…D、…D、D、D
というパターンにおいて、CからAへ向かって、パターン中のドットが段階的に取り除かれて角度を小さくした例を示す。図5のCの角度から角度を大きくするために、パターン中のドットを繰り返し使用することができる。図5のDにおいては、D、D、D、D、D、D、D、D0、でパターンを繰り返して、角度arctan(5)を与えている。
【0038】
図6のA、B、Cは、
=s
=1.4s
=1.8s
=2.2s
=2.6s
という5つのサイズのドットを用いた、最小の幅2.6sのトラックを示す。
【0039】
図6のAでは、繰り返されるパターンはD、D、Dであり、水平方向に距離s、垂直方向に距離2sと斜めに繰り返されている。
【0040】
図6のBでは、繰り返されるパターンはD、D、D、D、D、D、Dであり、垂直方向に距離4sと斜めに繰り返し、トラックの角度はarctan(4)となる。
【0041】
図6のCでは、繰り返されるパターンはD、D、D、D、D、D、D、D、Dであり、垂直方向に距離5sと斜めに繰り返し、トラックの角度はarctan(5)となる。ここでもまた、上記の異なる角度が、トラック幅を変えずに実現されていることには留意されたい。同様に、角度は、繰り返しパターン中のドロップを削除したり、繰り返したりすることで、増減可能である。
【0042】
本発明の更なる実施例を図7に例示する。各々のアドレス可能なピクセルには、たった一つのドットしか示されていないので、トラックは、プリントヘッドが一回通過するだけで形成されることになる。各々のピクセルには、所定のドットサイズの内の一つが示されている。従来技術のグレイスケールと比較すると、所定のドットの少なくとも一つ、好ましくは二つ以上が、s√(2)以上の直径を有する。図において、基板上のドットの直径は、規則的に増加、つまり、s、1.5s、2s、2.5sと増加する。
【0043】
上述のドットサイズを用いることによって、エッジのアドレス指定能力をs/n以内の精度にできる。従って、所望のトラックエッジの位置をs/n以内の精度で近似できる。図7から見て取れるように、本発明のエッジをアドレスする能力により、バイナリまたは従来技術のグレイスケール表示における最小値s/nよりも狭いトラック間隔で、トラックを配置することが可能になる。
【0044】
本発明において、二つの平行なエッジを有するトラックを設ける場合には、エッジ同士の間隔は最低でも3s離すことが好ましい。こうすることにより、両方のエッジが、それぞれのドットにより、同等の精度で近似される。
【0045】
エッジに対する、ドットの行(row)のアドレス指定能力について、図8から図11を参照して、更に詳細に説明する。これらの図においては、まず図8で、バイナリでプリントしたコーナーを示し、次に、本発明の複数のドットサイズを用いてプリントしたコーナーを示す。全ての図は、同じピクセルのグリッドのアドレス指定能力で示されている。
【0046】
図8Aから8Dの、従来技術のバイナリプリントにおいては、ドットサイズは一つしか示されておらず、エッジ10、12がピクセルの一つ点でしかアドレスされていないことは明らかである。従って、例えば、破線16で示すように、ピクセルをx%横切るように点にエッジをアドレスする必要が生じたとすると、誤差は、−{(x/100)・s − (s−s√(2))}または +{s√(2) − (x/100)・s}である。例えば、xの値を80%とすると、誤差は、−0.38sまたは+0.61sもの大きさになる。これにより、画像の質及びエッジの位置に著しい制約が課されてしまう。
【0047】
従来技術のグレイスケールの画像においては、グリッド間隔のサイズよりも小さな複数のドットが使用され、ドットは、各々のアドレスされたピクセルの中心に示される。誤差の最大値は下記の式で与えられる。
±1/2[{(1/2)・s + (rsd/100)・s}
− {(rld/100)・s − s}]
ここで、rsdは最小のドロップの半径をsに対するパーセント表示で示したものであり、rldは最大のドロップの半径をsに対するパーセント表示で示したものである。
【0048】
最大のドロップの半径が1.4s、つまりrld=140%であり、最小のドロップの半径が0.2s、つまりrsd=20%である場合には、表示されるエラーの最大値は±0.15s、つまりsの15%である。このエラーの最大値は、最大のドロップと最小のドロップの間に用いられるグレイレベルの数に関わらず同じである。
【0049】
噴射されるドロップの最小の量には当然制限がある。何故ならば、量が減少すると、相対的に空気抵抗が増加し、確実にドロップが基板に到達するためにプリントヘッドから要求される速度を達成出来なくなるからである。ドロップの最小の量における現在の限界は2pl程度であり、基板上でのドットサイズは23μmのオーダーである。これは、70μmのグリッド間隔に対しては、グリットの30%以上に等しい。
【0050】
表示される画像においてはドットが接触する必要は無く、より小さなサイズのドットを使用することができることには留意されたい。ドットの電気伝導においては、上述の例による最小のドットは、ある軸で隣接するドットに接触するだけであろうから、図2の箇所で説明したように、高い抵抗につながってしまう。
【0051】
本発明の一側面について、図9から図11を参照して更に説明する。図9Aから9Dは、ドットにより近似された線10と、同様にドットで近似された第2の線12を有するトラックのエッジを示す。第1の線10はピクセルのグリッドに対して固定されており、第2の線12は、所望のエッジのアドレス指定能力によって変化する。図に示すように、サイズが規則的に大きいドットが、小さなドットに重なっており、小さなドットの直径はsであり、大きなドットの直径は2.6sである。線12はs/n以内の精度でアドレスすることができる。ここで、この場合、n=3である。従って、誤差の最大値は 1/2(s/n)である。
【0052】
図10及び図11から明らかなように、線10のアドレス指定能力も同様に距離s/n以内の精度で決められる。
【0053】
規則的にサイズが大きい所定のドットを更に加えることにより、エッジのアドレス指定能力を更に改善することが可能である。基本的に、実現できるエッジのアドレス指定能力については、固有の制限はない。
【0054】
本発明の更なる利点は、ドロップの着地点の誤差、または他のドットの位置決めの誤差を補償してくれることである。図12Aは、傾斜したエッジを有するトラックを示す。各々のドットは、好ましくはグリッドの中心に位置し、3つの異なるサイズのドロップを用いることにより滑らかな線を精度良く近似している。図12Bにおいては、プリントヘッドにより形成されたドットの一つが、y方向つまり走査方向に対する誤差を有している。図12Bに示すような像を形成するのと同じアルゴリズムが使用されるのであれば、線をうまくフィッティングすることができない。
【0055】
各々の列(column)が一つのドット生成素子により形成されるようなシングルパスのプリントにおいては、ドット生成素子により形成されるドットサイズを増減させるように調節して、図12Cに示すように線をより良く近似するようにアルゴリズムを調節することが可能である。
【0056】
この変更は、今後の像全てに適用されるような継続的なものであってもよいし、像の基本情報に基づいて像ごとに異なってもよい。
【0057】
トラックを形成するために使用されるドットの重みを調節することにより、トラックの“重力中心”を変更させることもまた、本発明の思想である。Xaar社から“LEOPARD”という商品名で売られているプリントヘッドを使用することにより、図13に示す15種類の異なるサイズのドロップをプリントすることが可能である。ドットの典型的な直径を下記の表に載せる。
【0058】
【表1】

【0059】
図14において、複数のサイズのドットが、トラックに対して、僅かな角度をつけるために使用されている。この角度は連続的に調節することが可能なので、精度良く滑らかにカーブを形成して、トラックの効率を最大にし、HFエミッションを最小化することができる。
【0060】
図15から17はインクジェットプリントヘッドによりプリントされており、本発明においては4種類のドットサイズで基板上に堆積された実際の画像である。図15では、バイナリでプリントされており、トラックは150マイクロメートルから280マイクロメートルの間の幅を有する。一方、図16は、本発明による方法でプリントした対応するトラックを示す。トラックは、バイナリで印刷されたトラック幅に比べて、一様な幅を有している。図17は、並んでプリントされた複数のトラックを示す。上方のトラックは371μmのピッチを有し、下方のトラックは389μmのトラック間隔を有する。
【0061】
本発明の他の側面においては、トラック自体ではなく、トラック間のギャップに対して注目している。ある種の応用においては、トラックのエッジが直線ではない二つのトラックの間のギャップを最小にすることが必要となる。本発明によると、n種類ののドット直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)の組を用いて、ギャップのサイドで2sの間隔があけられた位置にドットのペアが形成される。よって、ドットのペアの直径の合計は2s(2n−1)/nになることが保証される。これについては図18に示してあり、トラックの配列は、下記の直径を持つ五つのドットの組から形成される。
=s
=1.4s
=1.8s
=2.2s
=2.6s
【0062】
ギャップのどちらのサイドにおいても、ドットのペアが2sの間隔をあけた中心を有するように形成される。D/D、D/D、D/Dというペアのみが採用されている。これらのペアの特徴は、直径の合計がs+Dになることである。より一般的に表現すると、2s(2n−1)/nということになる。
【0063】
図18はまた、お互いに密接する同じ形のギャップを二つ形成することにより、幅を狭くまた任意の形に形成できるという特徴を示している。
【0064】
本発明は例示によって示されてきたが、多数の改良と変更が、本発明の範囲から逸脱せずに可能であることは理解されたい。
【0065】
従って、より大きなトラックの領域に対しては、上述の技術をエッジを画定するために使用し、トラックの大部分を埋めるためには、他のドット構造を使用することができる。貫通孔と絶縁パターンと形成することと共に上述の技術を用いることにより、多層プリント回路基板を形成することが可能である。
【0066】
更なる実施例においては、上記で詳述した直接プリント技術のみならず、間接プリント技術も用いることにより導電トラックを形成することが可能である。従って、上述の技術をエッチングマスクを形成するために使用することができ、引き続き、導電トラックを形成するために使用することができる。
【0067】
上記では本発明について、基板上へプリントされるドット、とくにインクジェットプリントヘッドが一回通過するだけで基板上にプリントされるドットの場合について説明してきたが、他の方法でドットを形成することも考えられる。“トラック”という用語を、電気伝導トラックのみに制限して用いるつもりはない。本発明が役立つ他の応用分野としては、表面のテクスチャや線がプリントヘッドが一回通過するだけで形成されることを必要とする分野である。このようなテクスチャや線は、美術的な目的、機能的な目的、例えば、ハンダのための突起を形成するため、他の材料を含有する井戸、圧力パッド、セパレーター、レンズ等において必要となる。本発明はまた、光学ディスプレイや表面上に投影される画像を形成するために用いることができる。光学ディスプレイにおいては、ディスプレイは静的であってもよいし、動画データを表示してもよい。OLEDやLEDにより画像が表示される。
【0068】
繰り返される層に対して、同じまたは異なる配置のトラックを形成することにより、三次元構造を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】従来技術のバイナリプリントヘッドを用いてプリントされた角度を付けられたトラックを示す図である。
【図2】従来のグレイスケールの方法でプリントされたトラックを示す図である。
【図3】本発明によりプリントされたトラックを示す図である。
【図4】本発明によりプリントされた他のトラックを示す図である。
【図5】第1のドロップの組を用いた4つの異なる角度のトラックを示す図である。
【図6】第2のドロップの組を用いた3つの異なる角度のトラックを示す図である。
【図7】本発明によりプリントされた更なるトラックを示す図である。
【図8A】バイナリ方法によりプリントされたコーナーを示す図である。
【図8B】バイナリ方法によりプリントされたコーナーを示す図である。
【図8C】バイナリ方法によりプリントされたコーナーを示す図である。
【図8D】バイナリ方法によりプリントされたコーナーを示す図である。
【図9A】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図9B】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図9C】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図9D】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図10A】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図10B】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図10C】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図10D】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図11A】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図11B】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図11C】本発明のプリント方法により実現できるアドレスされたエッジを示す図である。
【図12A】如何に誤差を最小にするかを示す図である。
【図12B】如何に誤差を最小にするかを示す図である。
【図12C】如何に誤差を最小にするかを示す図である。
【図13】16階調のグレイレベルで形成されるドットを示す図である。
【図14】本発明による2ピクセル幅のトラックを示す図である。
【図15】バイナリ方法でプリントされたトラックの画像である。
【図16】本発明によりプリントされたトラックの画像である。
【図17】本発明によりプリントされたトラックの画像である。
【図18】本発明による最小の幅と任意の形を有するギャップを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
お互いに間隔sで空けられたノズルから基板上にドットを形成する液体を堆積させることにより、明確な電気的または機械的な特性を有するトラック配列体を形成するための方法であって、
n種類のドット直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)の組を決める段階と、軸xに対して一つ以上の方向に線形のトラックを形成する液体を堆積させる段階とを備え、
前記トラックの各々は、最小のトラック幅T=s(3n−2)/nを有し、前記軸xに沿ったトラック間隔がT=s/nである方法。
【請求項2】
s、1.5s、2s、2.5sのドット直径が採用された請求項1に記載の方法。
【請求項3】
基板上にお互いに間隔sで空けられた規則的なアレイの堆積位置にドットを形成する液体を堆積させることにより形成された、明確な電気的または機械的な特性を有するトラック配列体であって、
前記ドットはn種類の直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)の組から構成され、
軸xに対する方向で方向付けされた線形のトラックを備え、
少なくとも一つのトラックはトラック幅T=s(3n−2)/nを有し、少なくとも二つのトラックの前記軸xに沿った相互の間隔がT=s/nであるトラック配列体。
【請求項4】
s、1.5s、2s、2.5sのドット直径が採用された請求項3に記載の配列体
【請求項5】
お互いに間隔sで空けられたノズルから基板上にドットを形成する液体を堆積させることにより、明確な電気的または機械的な特性を有する軸xに対して傾斜したトラックを形成するための方法であって、
最小のドット直径がDmin=sであり最大のドットの直径がDmax=3sであるような少なくとも3種類のドット直径Dの組を決める段階と、前記軸xに対して平行な線上に少なくとも3つのドットを有するドットパターンを繰り返し形成する段階とを備え、
第1のドット直径は第2のドット直径と等しく、第3のドット直径は前記第2のドット直径よりも小さく、前記ドットパターンの繰り返しは、直前のパターンから、方向xに垂直な方向にs、前期方向xにs以上と斜めに繰り返すことを特徴とする方法。
【請求項6】
前記ドット直径の組は、n種類のドット直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)から構成される請求項5に記載の方法
【請求項7】
一方向の前記ドットパターンの形が
、D、D、…D、…Dn−1、…D、…D、D、D
であり、段階的に前記ドットパターンからドットを取り除き、または段階的に前記ドットパターン中のドットを繰り返すことにより角度を変化させる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
基板上にお互いに間隔sで空けられた規則的なアレイの堆積位置にドットを形成する液体を堆積させることにより形成された、明確な電気的または機械的な特性を有する軸xに対して傾斜した線形なトラックであって、
前記軸xに対して平行な線上に少なくとも3つのドットを有する繰り返されたドットパターンを備え、
第1のドット直径は第2のドット直径と等しく、第3のドット直径は前記第2のドット直径よりも小さく、前記ドットパターンの繰り返しは、直前のパターンから、方向xに垂直な方向にs、前記方向xにs以上と斜めに繰り返されたことを特徴とするトラック。
【請求項9】
前記ドット直径は、n種類のドット直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)から選ばれた請求項8に記載のトラック
【請求項10】
一方向の前記ドットパターンの形が
、D、D、…D、…Dn−1、…D、…D、D、D
であり、段階的に前記ドットパターンからドットを取り除き、または段階的に前記ドットパターン中のドットを繰り返すことにより角度を変化させた請求項9に記載のトラック。
【請求項11】
基板上にお互いに間隔sで空けられた規則的なアレイの堆積位置にドットを形成する液体を堆積させることにより形成された、明確な電気的または機械的な特性を有するトラックが少なくとも一つ形成された基板であって、
前記トラックは、軸xに対して傾斜したエッジを備え、
前記トラックエッジは、前記軸xに対して平行な線上に少なくとも3つのドットを有する繰り返されたドットパターンを備え、
前記ドットの直径は前記線に沿って増加し、
前記ドットパターンの繰り返しは、直前のパターンから、x方向に垂直な方向にs、x方向にs以上と斜めに繰り返されたことを特徴とする基板。
【請求項12】
基板上にお互いに間隔sで空けられた規則的なアレイの堆積位置にドットを形成する液体を堆積させることにより、明確な電気的または機械的な特性を有する二つの平面構造の間にギャップを画定する方法であって、
前記ギャップは軸xに対して平行に画定され、
n種類のドット直径D=2s(1/2 + i/n)(ここで、iは0から(n−1)までの整数)の組を決める段階と、
ギャップの各々のサイドで2sの間隔があけられた位置にドットのペアを形成する段階とを備え、
前記ドットのペアの直径の合計が2s(2n−1)/nである方法。
【請求項13】
所定のグリッド間隔sでアドレス可能なピクセルのグリッドを基板に割り当てる段階と、
各々のピクセルに対してn種類の(nは2以上の整数)の所定サイズの内の一つのドットを選ぶ段階と、
前記基板上にドットを形成することによりトラックを形成する段階とを備えたトラックの形成方法であって、
前記所定のドットサイズの少なくとも一つは直径がs√(2)以上である方法。
【請求項14】
前記直径が2sよりは小さくない請求項13に記載の方法。
【請求項15】
各々のピクセルに対する前記所定のドットサイズは、s/n以内の精度で直線的なトラックエッジを近似するように選ばれる請求項13または請求項14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
エッジが、前記アドレス可能なグリッドの軸に対して一定の角度である請求項13に記載の方法。
【請求項17】
複数の層から一つの構造体が形成され、各々の層はトラックエッジに対応するエッジを備える請求項13に記載の方法。
【請求項18】
基板上の直線的なトラックエッジを近似する方法であって、
複数のドットにより前記トラックエッジは近似され、
各々のドットはn種類(nは2以上)の直径の内の一つを有し、
所定のグリッド間隔sでアドレス可能なピクセルのグリッドを基板に割り当てる段階と、
前記アドレス可能なピクセルに対するエッジの線の位置を計算する段階と、
各々のアドレス可能なピクセルに対して、一つのピクセルの内部にあるまたは一つのピクセルに近接する前記線の一部が、前記ピクセル内のドットまたは前記エッジの線に隣接するピクセル内のドットにより適切に近似されているかどうかを決定する段階と、
前記決定されたピクセルにドットを表示する段階とを備えた方法。
【請求項19】
前記n種類のドット直径の少なくとも一つはs√(2)以上である請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記n種類のドット直径の少なくとも一つは2sより小さくない請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記ドットの少なくとも一つは、前記エッジの線に接触するピクセルに表示される請求項18から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記ドットが前記トラックエッジをs/n以内の精度で近似する請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
基板上のトラック配列体であって、
二組のドットの組を有し、
前記ドットは複数のアドレス可能なピクセルに配列され、
前記アドレス可能なピクセルは、一つのピクセルの中心から近接するピクセルの中心へと測られたドット内間隔sを有し、
各々の前記組のドットは重畳し、前記ドットの各々はn種類の直径(nは2以上の整数)から構成され、
前記組の各々は、前記ドットにより近似された二つのエッジの間の距離がs/nのオーダーであるエッジを有するトラック配列体。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2007−522667(P2007−522667A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552690(P2006−552690)
【出願日】平成17年2月14日(2005.2.14)
【国際出願番号】PCT/GB2005/000515
【国際公開番号】WO2005/081597
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(301055608)ザール テクノロジー リミテッド (31)
【Fターム(参考)】