説明

トラフィックオフロード方法、トラフィックオフロード機能エンティティおよびトラフィックオフロードシステム

トラフィックオフロード方法、トラフィックオフロード機能エンティティ、およびトラフィックオフロードシステムが提供される。本方法は、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティから送信されるユーザ機器のユーザ情報を受信する段階であって、ユーザ情報が第2トラフィックオフロード機能エンティティから送信される場合、第1トラフィックオフロード機能エンティティがハンドオーバ後のトラフィックオフロード機能エンティティであり、第2トラフィックオフロード機能エンティティがハンドオーバ前のトラフィックオフロード機能エンティティである、段階と、トラフィックオフロードポリシーを取得してユーザ情報と照合する段階と、トラフィックオフロードポリシーに一致するユーザ情報に従って、ユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードする段階とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年12月31日に中国特許庁に出願された「TRAFFIC OFFLOAD METHOD, TRAFFIC OFFLOAD FUNCTION ENTITY, AND TRAFFIC OFFLOAD SYSTEM」という名称の中国特許出願第200910266521.0号の優先権を主張するものであり、上記中国特許出願の全内容が引用によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の実施態様は、通信技術の分野に関し、より詳細には、トラフィックオフロード方法、トラフィックオフロード機能エンティティ、およびトラフィックオフロードシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
たとえば、ダウンリンク多入力多出力(Multiple Input Multiple Output、以下、MIMOと称する)、ダウンリンク64直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation、以下、QAMと称する)、およびアップリンク16QAMなど、第3世代(Third Generation、以下、3Gと称する)エアインターフェース技術の進化は、エアインターフェースの送信レートを大幅に向上させ、パケット交換(Packet Switching、以下、PSと称する)サービスのスループットを倍増させた。その結果、サービング汎用パケット無線サービスサポートノード(Serving General Packet Radio Service Support Nodes、以下、SGSNと称する)、ゲートウェイ汎用パケット無線サービスサポートノード(Gateway General Packet Radio Service Support Nodes、以下、GGSNと称する)、付加価値サービス(Value Added Services、以下、VASと称する)、およびこれらのノード間の送信ベアラは、これまでにない負荷に遭遇し、特に、リッチなインターネットサービスは、コアネットワーク(Core Network、以下、CNと称する)の送信帯域幅の要求をさらに上げ、それによって容量拡張のコストを急増させた。インターネットサービスは、モバイル操作ネットワークの多数の送信リソースを占めるが、これが携帯電話会社の利益を低下させる。さらに、ユーザがパケットデータネットワーク(Packet Data Network、以下、PDNと称する)のインターネットサービスにアクセスするとき、パケットフローは、コアネットワークの多数のノードを通過し、送信効率はかなり低くなる。したがって、現在、携帯電話会社は、アクセス側の近くのノードは、アップリンクインターネットサービスフローを低コストでPDNネットワークに直接経路指定し、反対に、ダウンリンクトラフィックフローは、コアネットワークのデータフローをオフロードするために、PDNネットワークからアクセス側に直接経路指定されるような、適した解決策を探している。
【0004】
従来技術では、ユーザデータフローをオフロードするためのトラフィックオフロード機能(Traffic Offload Function、以下、TOFと称する)エンティティは、無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller、以下、RNCと称する)とSGSNとの間に追加されるものが提案されており、この場合、TOFエンティティは、汎用移動通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、以下、UMTSと称する)ネットワークRNCまたはホームノードBゲートウェイ(Home NodeB Gateway、以下、HNB GWと称する)とSGSNとの間のIu PSインターフェースに配置され得る。TOFエンティティは、RNC/HNB GWおよびSGSNに対して標準Iuインターフェースを提供し、Giインターフェースによってトラフィックオフロード機能を完成させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術は、同一のTOFエンティティ下でモバイルユーザ機器(User Equipment、以下、UEと称する)のオフロードされたトラフィックの連続性のみはサポートするが、異なるTOFエンティティにわたるモバイルUEのオフロードされたトラフィックの連続性はサポートしない。さらに、いくつかのシナリオでは、従来技術には問題があり、たとえば、TOFエンティティはユーザ情報を取得することができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施態様は、トラフィックオフロード機能エンティティが、ユーザ情報を取得し、トラフィックオフロードを実行できるようにするためのトラフィックオフロード方法、トラフィックオフロード機能エンティティ、およびトラフィックオフロードシステムを提供する。
【0007】
本発明の一実施態様は、トラフィックオフロード方法を提供する。トラフィックオフロード方法は、
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信される第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のユーザ情報を受信する段階であって、第1トラフィックオフロード機能エンティティがハンドオーバ後のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティであり、第2トラフィックオフロード機能エンティティがハンドオーバ前のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティである、段階と、
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、トラフィックオフロードポリシーを取得し、トラフィックオフロードポリシーをユーザ情報と照合する段階と、
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、トラフィックオフロードポリシーに一致するユーザ情報に従ってユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードする段階と
を有する。
【0008】
本発明の一実施態様は、第1トラフィックオフロード機能エンティティをさらに提供する。第1トラフィックオフロード機能エンティティは、
コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信される第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のユーザ情報を受信するように構成された情報受信モジュールであって、第1トラフィックオフロード機能エンティティがハンドオーバ後のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティであり、第2トラフィックオフロード機能エンティティがハンドオーバ前のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティである、情報受信モジュールと、
トラフィックオフロードポリシーを取得するように構成されたポリシー取得モジュールと、
情報受信モジュールによって受信されたユーザ情報を、ポリシー取得モジュールによって取得されたトラフィックオフロードポリシーと照合するように構成された照合モジュールと、
トラフィックオフロードポリシーに一致するユーザ情報に従ってユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードするように構成されたトラフィックオフロードモジュールと
を具備する。
【0009】
本発明の一実施態様は、トラフィックオフロードシステムをさらに提供する。トラフィックオフロードシステムは、コアネットワークデバイスと、第1トラフィックオフロード機能エンティティとを具備する。
【0010】
本発明の実施態様では、第1トラフィックオフロード機能エンティティは、コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信される第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のユーザ情報を受信することができ、さらに、ユーザ情報に従ってトラフィックをオフロードすることができる。その結果、トラフィックオフロード機能エンティティは、従来技術でのいくつかのシナリオでユーザ情報を取得することができないという問題を解決する。
【0011】
本発明の実施態様または従来技術における技術的解決策をより明白にするために、実施形態または従来技術を表すための添付の図面が下記に簡単に示されている。当然ながら、示される添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態にすぎず、当業者は創造的な労力無しにこれらの図面に従って他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態によるトラフィックオフロード方法のフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態によるチャージアーキテクチャを示す概略図である。
【図3】本発明の一実施形態による第1トラフィックオフロード機能エンティティを示す概略構造図である。
【図4】本発明の別の実施形態による第1トラフィックオフロード機能エンティティを示す概略構造図である。
【図5】本発明の一実施形態によるトラフィックオフロードシステムを示す概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態の目的、技術的解決策、および利点をより明白にするために、本発明の実施形態の技術的解決策について、以下で本発明の実施形態の添付の図面を参照して明確かつ完全に説明する。当然ながら、記載の実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、その一部にすぎない。創造的な労力無しに本発明の実施形態に基づいて当業者によって取得されたすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲内にある。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態によるトラフィックオフロード方法のフローチャートである。図1に示すように、本実施形態は、以下を含み得る。
ステップ101:第1トラフィックオフロード機能エンティティは、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるユーザ情報を受信する。第1トラフィックオフロード機能エンティティは、ハンドオーバ後のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティであり、第2トラフィックオフロード機能エンティティは、ハンドオーバ前のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティである。
ステップ102:第1トラフィックオフロード機能エンティティは、トラフィックオフロードポリシーを取得し、トラフィックオフロードポリシーをユーザ情報と照合する。
ステップ103:第1トラフィックオフロード機能エンティティは、トラフィックオフロードポリシーにうまく一致するユーザ情報に従ってユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードする。
【0015】
本実施形態の一実装形態において、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスによって送られるユーザ情報を受信するステップは、
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスにサービス要求メッセージを送り、コアネットワークデバイスによって送られる無線アクセスベアラ割当てメッセージを受信するステップであって、無線アクセスベアラ割当てメッセージが第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のユーザ情報を運ぶ、ステップ、または、
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスにアクセスポイント名配信要求メッセージを送り、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスによって配信されるユーザ情報を受信するステップ、または、
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスに第1トラフィックオフロード機能エンティティのトラフィックオフロード機能または識別子を通知し、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスによって配信されるユーザ情報を受信するステップとすることができる。
【0016】
トラフィックオフロード機能エンティティにより、トラフィックオフロードポリシーを取得するステップは、
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、第1トラフィックオフロード機能エンティティ自体に格納されたトラフィックオフロードポリシーを取得するステップ、または、
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるトラフィックオフロードポリシーを受信するステップとすることができる。
【0017】
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスによって送られるトラフィックオフロードポリシーを受信するステップは、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスにサービス要求メッセージを送り、コアネットワークデバイスによって送られる無線アクセスベアラ割当てメッセージを受信するステップであって、無線アクセスベアラ割当てメッセージがトラフィックオフロードポリシーを運ぶ、ステップ、または、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスにアクセスポイント名配信要求メッセージを送り、コアネットワークデバイスによって配信されるトラフィックオフロードポリシーを受信するステップ、または、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスに第1トラフィックオフロード機能エンティティのトラフィックオフロード機能または識別子を通知し、コアネットワークデバイスによって配信されるトラフィックオフロードポリシーを受信するステップとすることができる。
【0018】
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるトラフィックオフロードポリシーを受信するステップは、ユーザ機器のハンドオーバプロセスにおいて、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、リロケーションの間に第2トラフィックオフロード機能エンティティと対話し、第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるトラフィックオフロードポリシーを受信するステップとすることができる。
【0019】
ユーザ情報が無線アクセスベアラに対応するアクセスポイント名を含み、トラフィックオフロードポリシーが無線アクセスポイント名を含むとき、ステップ103において、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、トラフィックオフロードポリシーにうまく一致するユーザ情報に従ってユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードするステップは、
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、トラフィックオフロードポリシーにうまく一致するアクセスポイント名に対応する無線アクセスベアラをオフロード対象の無線アクセスベアラとして識別し、次いで、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードするステップとすることができる。
【0020】
ユーザ情報は、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプをさらに含んでいてもよく、トラフィックオフロードポリシーは、共通トラフィックオフロードポリシーも含んでいてもよい。このとき、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードするステップは、第1トラフィックアクセス機能エンティティにより、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別され、かつ共通トラフィックオフロードポリシーにうまく一致する無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードするステップであって、共通トラフィックオフロードポリシーが宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプを含む、ステップとすることができる。
【0021】
ユーザ情報が宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプを含み、トラフィックオフロードポリシーが共通トラフィックオフロードポリシーを含むとき、ステップ103において、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、トラフィックオフロードポリシーにうまく一致するユーザ情報に従ってユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードするステップは、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、共通トラフィックオフロードポリシーにうまく一致する宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプに従って、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプに対応するトラフィックフローにおけるトラフィックをオフロードするステップとすることができる。
【0022】
ユーザ情報が宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプを含み、トラフィックオフロードポリシーがユーザレベル情報を含むとき、ステップ103において、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、トラフィックオフロードポリシーにうまく一致するユーザ情報に従ってユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードするステップは、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、ユーザレベル情報に従って、ユーザレベル情報に一致する宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプに対応するトラフィックフローにおけるトラフィックをオフロードすることが決定された場合、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプに対応するトラフィックフローにおけるトラフィックをオフロードするステップとすることができる。
【0023】
ユーザ情報が無線アクセスベアラに対応するアクセスポイント名を含み、トラフィックオフロードポリシーがユーザ専用のトラフィックオフロードポリシーを含み、ユーザ専用のオフロードポリシーが、トラフィックオフロードをサポートする限定加入者グループ(closed subscriber group)および限定加入者グループに対応するアクセスポイント名、オフロードされたトラフィックの連続性がサポートされているか否かを示す情報、およびオフロードタイプのうちの1つまたは複数を含むとき、ステップ103で、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、トラフィックオフロードポリシーにうまく一致するユーザ情報に従ってユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードするステップは、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、ユーザ専用のトラフィックオフロードポリシーにうまく一致するアクセスポイント名に対応する無線アクセスベアラをオフロード対象の無線アクセスベアラとして識別し、次いで、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードするステップとすることができる。具体的には、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスによって配信されるユーザレベル情報に従って、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードすることが決定された場合、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードする。
【0024】
本実施形態の別の実装形態において、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるユーザ情報を受信するステップは、ユーザ機器のハンドオーバプロセスにおいて、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、リロケーションの間に第2トラフィックオフロード機能エンティティと対話し、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるユーザ情報を受信するステップであって、ユーザ情報が、トラフィックオフロードの無線アクセスベアラの識別子および/または無線アクセスベアラの識別子に対応するアクセスポイント名、一時的移動加入者識別(temporary mobile subscriber identity)、コアネットワーク非連続受信情報(core network discontinuous reception information)、ページングエリア、および限定加入者グループリストのうちの1つまたは複数を含む、ステップとすることができる。
【0025】
本実施形態のさらに別の実装形態において、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスによって送られるユーザ情報を受信するステップは、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスによって送られるユーザ情報を受信するステップ、または、第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスによって送られる非アクセス層セキュリティ関連情報を受信し、ユーザ機器の非アクセス層セキュリティ関連情報に従って、非アクセス層シグナリングを検査してユーザ機器のユーザ情報を取得するステップであって、ユーザ機器の非アクセス層セキュリティ関連情報が、非アクセス層キー、暗号化アルゴリズム、および暗号解読アルゴリズムのうちの1つまたは複数を含む、ステップとすることができる。
【0026】
コアネットワークデバイスが、第1トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるトラフィックオフロード機能エンティティの要求パラメータを運ぶ要求メッセージ、非アクセス層シグナリング、S1設定要求メッセージ、初期コンテキスト設定要求メッセージ、または非アクセス層メッセージ/アクセス層メッセージを受信した後、ユーザ機器のユーザ情報または非アクセス層セキュリティ関連情報は、コアネットワークデバイスによって第1トラフィックオフロード機能エンティティに送られる。
【0027】
上記の実施形態では、第1トラフィックオフロード機能エンティティは、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるユーザ情報を受信することができ、さらに、ユーザ情報に従ってトラフィックをオフロードすることができる。その結果、トラフィックオフロード機能エンティティは、従来技術でのいくつかのシナリオでユーザ情報を取得することができないという問題を解決する。
【0028】
以下、本発明の実装形態について、いくつかの特定の実施形態を通じて詳細に説明する。
【0029】
第1実施形態
本実施形態は、ユーザ情報が無線アクセスベアラ(Radio Access Bearer、以下、RABと称する)に対応するアクセスポイント名(Access Point Name、以下、APNと称する)であるとき、TOFエンティティがRABに対応するAPNを取得し、RABに対応するAPNに従って、トラフィックをオフロードするための方法に関する。本実施形態におけるコアネットワークデバイスは、SGSNとすることができる。
【0030】
本実施形態において、TOFエンティティがUEによって送られるサービス要求メッセージをインターセプトするとき、TOFエンティティがRABに対応する、設定されるべきAPNを決定することができない場合、TOFエンティティは、RABに対応するAPNを配信するようSGSNに要求することができる。具体的には、RNCによって送られるサービス要求メッセージを受信した後、TOFエンティティは、サービス要求メッセージで、RABに対応するAPNを配信するようSGSNに要求する要求情報を運び、要求情報を運ぶサービス要求メッセージをSGSNに転送することができ、サービス要求メッセージを受信した後、SGSNは、TOFエンティティにRAB割当てメッセージを送ることができ、この場合、RAB割当てメッセージがRABに対応するAPNを運ぶ、または、TOFエンティティは、専用APN配信要求メッセージをSGSNに送ることができ、専用APN配信要求メッセージを受信した後、SGSNも、専用配信メッセージを介して、RABに対応するAPNをTOFエンティティに配信する、または、TOFエンティティは、トラフィックオフロード機能、またはTOFエンティティの識別子もしくはアドレスをSGSNに通知し、次いで、RAB割当て中、RAB割当てメッセージまたは専用配信メッセージを介してSGSNによって配信されるRABに対応するAPNを受信することができる。
【0031】
当然ながら、本発明の実施形態はこれには限定されず、SGSNは、RAB割当てメッセージまたは専用配信メッセージを介してRABに対応するAPNを配信することができるだけでなく、他の定義済みシグナリングを介してRABに対応するAPNを配信することもできる。
【0032】
さらに、TOFエンティティは、RABに対応するAPNを受信するための方法と類似した方法を使用することによって、SGSNによって送られるトラフィックオフロードポリシーを受信することもできる。当然ながら、本発明の実施形態はこれには限定されず、TOFエンティティは、他の手段によってトラフィックオフロードポリシーを取得することもでき、たとえば、TOFエンティティは、TOFエンティティによって格納されるトラフィックオフロードポリシーを取得する。本発明の実施形態は、TOFエンティティがトラフィックオフロードポリシーを取得するための方法に制限を加えない。
【0033】
TOFエンティティがSGSNに専用APN配信要求メッセージを送るための方法において、TOFエンティティは、専用APN配信要求メッセージで、APNに対応するRAB識別子のリストの配信を要求することができ、また、専用APN配信要求メッセージで、特定のRAB識別子を要求しないこともできる。
【0034】
既存のメッセージでパラメータを追加する手段を使用することによって、SGSNがRABに対応するAPNを配信する場合、TOFエンティティは、SGSNによって送られるメッセージをインターセプトした後、RABおよびAPNのマッピング情報を格納することができ、メッセージで追加されたパラメータを削除した後、アクセスネットワークにメッセージを転送することができることに留意されたい。
【0035】
さらに、UEのハンドオーバプロセスにおいて、ハンドオーバ後のUEに対応するターゲットTOFエンティティは、リロケーション中、ハンドオーバ前のUEに対応するソースTOFエンティティと対話して、ユーザ情報および/またはトラフィックオフロードポリシーを取得することができ、ユーザ情報は、以下のパラメータ、すなわち、トラフィックオフロードのためのRAB識別子、および/またはRAB識別子に対応するAPN、一時的移動加入者識別(Temporary Mobile Subscriber Identity、以下、TMSIと称する)、コアネットワーク非連続受信(Core Network Discontinues Reception、以下、CN DRXと称する)情報、ページングエリア(Paging Area)、および限定加入者グループ(Closed Subscriber Group、以下、CSGと称する)リストのうちの1つまたは複数を含み得る。具体的には、ハンドオーバ前のUEに対応するソースRNCによって送られるリロケーション要求メッセージを受信した後、ハンドオーバ前のUEに対応するソースTOFエンティティは、ユーザ情報および/またはトラフィックオフロードポリシーをリロケーション要求メッセージで追加することができ、ユーザ情報および/またはトラフィックオフロードポリシーは、ハンドオーバの後、ソースRNCからターゲットRNCまでの透明コンテナ(Transparent Container)内、または透明コンテナ外に置かれ得る。
【0036】
本実施形態において、トラフィックオフロードポリシーは、APNを含む。RABに対応するAPNを取得した後、TOFエンティティは、APNをトラフィックオフロードポリシーのAPNと照合し、次いで、トラフィックオフロードポリシーにうまく一致するAPNに対応するRABを、オフロードされるRABとして識別し、最後に、TOFエンティティは、オフロードされるRABとして識別されるRAB上のトラフィックをオフロードする。
【0037】
さらに、トラフィックオフロードポリシーが、APNに加えて、共通トラフィックオフロードポリシーをさらに含む場合、TOFエンティティは、オフロードされるRABとして識別されるRAB上のトラフィックについてのシャローまたはディープインスペクションを行うこともでき、すなわち、オフロードされるRABとして識別されるRAB上のトラフィックについてのインターネットプロトコル(Internet Protocol、以下、IPと称する)レベルおよび/またはサービスレベルの検査を行い、共通トラフィックオフロードポリシーに基づいて照合を行い、次いで、オフロードされるRABとして識別され、かつ共通のトラフィックオフロードポリシーにうまく一致するRAB上のトラフィックをオフロードすることができる。共通トラフィックオフロードポリシーは、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプを含む。
【0038】
本実施形態において、TOFエンティティは、照合が失敗したAPNに対応するRABを識別せず、照合が失敗したAPNに対応するRAB上のトラフィックパケットは、TOFエンティティにおいて透過的に送信され、ポリシーの照合は行われない。
【0039】
さらに、TOFエンティティは、共通トラフィックオフロードポリシーに従ってトラフィックをオフロードすることもでき、具体的には、TOFエンティティは、トラフィックフローについてのIPレベルおよび/またはサービスレベルの検査を行い、共通トラフィックオフロードポリシーに基づいて照合を行い、次いで、共通トラフィックオフロードポリシーにうまく一致する宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプに従って、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプに対応するトラフィックフローにおけるトラフィックをオフロードする。共通トラフィックオフロードポリシーは、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプを含む。
【0040】
上記の実施形態では、トラフィックオフロードを使用するネットワークは、APNレベルに基づいてTOFエンティティによるトラフィックオフロード制御を実施し、無関係なRAB上のトラフィックフローについて、シャローパケットインスペクション(Shallow Packet Inspection、以下、SPIと称する)、またはディープパケットインスペクション(Deep Packet Inspection、以下、DPIと称する)、および複雑なポリシー照合を行うことを回避し、ネットワーク性能への悪影響を低減する。
【0041】
第2実施形態
本実施形態は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、以下、LTEと称する)システムにおいてトラフィックオフロードを実施するために、TOFエンティティがコアネットワーク(Core Network、以下、CNと称する)からユーザ情報を取得するための方法に関し、本実施形態におけるコアネットワークデバイスは、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity、以下、MMEと称する)とすることができる。
【0042】
LTEシステムにおいて、TOFエンティティがS1インターフェースに配置されるとき、TOFエンティティは、UEの非アクセス層(Non-Access Stratum、以下、NASと称する)セキュリティ関連を取得した後にのみ安全なNASシグナリングを検査することができ、ユーザ情報をさらに取得することができる。具体的には、本実施形態において、TOFエンティティは、MMEによって送られるユーザ情報およびトラフィックオフロードポリシーを直接受信することができ、その結果、TOFエンティティは、トラフィックオフロード機能に必要な情報を取得するために、NASシグナリングを検査する必要はない、または、TOFエンティティは、MMEと対話し、MMEによって送られる単一のUEのNASセキュリティ関連情報を受信し、UEのユーザ情報を取得するために、単一のUEのNASセキュリティ関連情報に従って、NASシグナリングを検査することができ、UEのNASセキュリティ関連情報は、NASキー、暗号化アルゴリズム、および暗号解読アルゴリズムのうちの1つまたは複数を含む。
【0043】
さらに、MMEおよびTOFエンティティは、プライベートセキュリティアソシエーションを確立することができ、MMEとTOFエンティティとの間の双方向情報は、MMEとTOFエンティティとの間のプライベートセキュリティアソシエーションによって保護することができる。たとえば、MMEによってTOFエンティティに送られるユーザ情報、または単一のUEのNASセキュリティ関連情報は保護される。
【0044】
単一のUEのユーザ情報またはNASセキュリティ関連情報は、MMEが、TOFエンティティによって送られる専用要求メッセージ、またはTOFエンティティによって転送されるTOFエンティティの要求パラメータを運ぶNASシグナリング、S1設定要求メッセージ、初期コンテキスト設定要求メッセージ、またはNASメッセージ/S1アプリケーションプロトコル(S1 Application Protocol、以下、S1 APと称する)メッセージを受信した後、MMEによってTOFエンティティに送られる。また、MMEまたはハンドオーバ前のソースTOFエンティティは、ハンドオーバ中に、単一のUEのユーザ情報またはNASセキュリティ関連情報を、ハンドオーバ中に、メッセージを介して、ハンドオーバ後のターゲットTOFエンティティに送る。ハンドオーバ前のソースTOFエンティティが、単一のUEのユーザ情報またはNASセキュリティ関連情報をハンドオーバ後のターゲットTOFエンティティに送る場合、単一のUEのユーザ情報またはNASセキュリティ関連情報は、透明コンテナ内または外に置かれ得る。NASシグナリングは、サービス要求メッセージ、接続(Attach)メッセージ、またはルートエリア更新(Route Area Update、以下、RAUと称する)メッセージとすることができる。
【0045】
上記の実施形態では、LTEシステムに配置されたTOFエンティティは、トラフィックオフロードについてのユーザ情報を取得することができる。さらに、LTEシステムに配置されるTOFは、ユーザコンテキストを同期をとってローカルに構築することができる。
【0046】
CNが本実施形態によって提供されるTOFエンティティにユーザ情報を直接配信するための方法は、単に上記のMMEをSGSNに置き換えること、およびS1APメッセージを無線アクセスネットワークアプリケーション部(Radio Access Network Application Part、以下、RANAPと称する)メッセージに置き換えることによって、UMTSネットワークにも適用可能である。
【0047】
第3実施形態
本実施形態において、トラフィックオフロードポリシーは、ユーザ専用のトラフィックオフロードポリシーを含み、ユーザ情報は、RABに対応するAPNを含み、本実施形態におけるコアネットワークデバイスは、SGSNまたはMMEとすることができる。
【0048】
UEによって送られるサービス要求メッセージをインターセプトした後、TOFエンティティは、UEに対応するユーザの加入情報を配信するようコアネットワークデバイスに要求するために、要求メッセージをSGSNに送り、次いで、TOFエンティティは、UEに対応し、SGSNによって配信されるユーザ加入情報を受信し、UEに対応するユーザ加入情報は、UEの専用のトラフィックオフロードポリシーを含み、UEの専用トラフィックオフロードポリシーは、トラフィックオフロードをサポートするCSGおよびCSGに対応するAPN、オフロードされたトラフィックの連続性がサポートされているか否かを示す情報、およびオフロードタイプのうちの1つまたは複数を含む。
【0049】
さらに、SGSNがUEのためのRABを確立するとき、APNに基づいてオフロードポリシー決定を実施するために、SGSNは、TOFエンティティにRAB割当てメッセージを送るとき、RAB割当てメッセージで各RABに対応するAPNを追加する。
【0050】
本実施形態において、TOFエンティティは、UEの専用のトラフィックオフロードポリシーにうまく一致するAPNに対応するRABを、オフロードされるRABとして識別し、次いで、オフロードされるRABとして識別されるRAB上のトラフィックをオフロードする。具体的には、TOFエンティティは、UEの専用のトラフィックオフロードポリシー、確立されたRABに対応するAPN、および他の非加入情報におけるオフロードポリシーに従って、トラフィックオフロードについての包括的な決定を行い、次いで、決定の結果に従って、トラフィックをオフロードする。
【0051】
本実施形態において、SGSNは、UEの専用のトラフィックオフロードポリシーをTOFエンティティに配信することができるだけでなく、ユーザの年齢情報など、UEのユーザレベル情報を配信することもできる。コンテンツベースのトラフィックオフロードの決定を実行するとき、TOFエンティティは、ユーザの年齢情報に従って、ユーザがトラフィックにアクセスすることができるか否かを判断することができる。トラフィックオフロード決定の条件が満たされない場合、TOFエンティティは、トラフィックオフロードを可能にせず、コンテンツフィルタ機能がCNによって完了され、TOFエンティティが依然としてトラフィックオフロードを可能にする場合、TOFエンティティは、コンテンツフィルタ機能を実施する必要がある。
【0052】
さらに、TOFエンティティは、ユーザレベル情報のみに従って、トラフィックをオフロードすることもでき、具体的には、TOFエンティティが、ユーザレベル情報に従って、ユーザレベル情報と一致する宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプに対応するトラフィックフローにおけるトラフィックをオフロードすることを決定すると、TOFエンティティは、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプに対応するトラフィックフローにおけるトラフィックをオフロードする。
【0053】
TOFエンティティの単関数の一部がホームノードB(Home NodeB、以下、HNBと称する)、またはホーム進化型ノードB(Home evolved NodeB、以下、HeNBと称する)において実施される場合、HNBまたはHeNBは、ユーザの年齢情報に従って、ローカルIPアクセス(Local IP Access、以下、LIPAと称する)を使用することができるか否かを決定することができる。
【0054】
ローミング位置のマクロネットワークまたはホームネットワークにおけるユーザのトラフィックオフロードのソリューションは、ローカルトラフィックオフロードのソリューションと同一である。トラフィックオフロードポリシーがユーザの加入サーバである場合、ローミング位置のTOFエンティティは、トラフィックオフロードポリシーに関する情報を取得するために、ホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server、以下、HSSと称する)もしくはホーム位置レジスタ(Home Location Register、以下、HLRと称する)、またはホーム位置の加入サーバと対話する必要がある。ローミング位置のSGSNが、ホーム位置にトラフィックオフロードポリシーを格納するデバイスからトラフィックオフロードポリシーに関する情報を取得し、次いでローミング位置のTOFエンティティに情報を送ることもできる。
【0055】
ホーム位置の加入ポリシー情報がローミング位置に適用可能ではない場合、たとえば、選択されたインターネットプロトコルオフロード(Selected Internet Protocol Offload、以下、SIPTOと称する)が国際ローミング位置で使用される場合、またはLIPAがローミング位置で使用される場合、ローミング位置は、ホーム位置の加入ポリシー情報をユーザのローミング位置の加入ポリシー情報に変換し、それをローミング位置のユーザの一時加入ポリシー情報として使用し、ユーザがローミング位置を離れた後、一時加入ポリシー情報を削除する。
【0056】
本実施形態において、以下の条件のうちの少なくとも1つが満たされると、CNによる加入者の専用のトラフィックオフロードポリシーの配信をトリガすることもできる。
(1)CNがサービス要求メッセージを受信する。
(2)CNのローカル構成がトラフィックオフロード機能をサポートし、かつ/または有効にする。
(3)CNが、TOFエンティティなど他のデバイスによって送られるTOFエンティティのトラフィックオフロード機能、または識別子、アドレス、またはトラフィックオフロード対応指示を受信する。
【0057】
LTEシステムにおいて、TOFエンティティの機能の一部は、トラフィックオフロードを実施するために、サービングゲートウェイ(Serving Gateway、以下、SGWと称する)に配置され得る。セッション管理(Session Management、以下、SMと称する)中、MMEまたはSGSNは、トラフィックオフロードポリシーをSGWに配信し、トラフィックオフロードポリシーは、ユーザの加入情報に基づいてもよく、またはMMEまたはSGSNによって生成されるようにしてもよく、トラフィックオフロードポリシーは、ユーザレベルに基づいて、以下のパラメータ、すなわちIMSI、APN、RAB識別子、サービス品質(Quality of Service、以下、QoSと称する)、サービスタイプ、および宛先アドレスのうちの1つまたは複数とすることができる。
【0058】
上記の実施形態では、TOFエンティティは、APNまたはCSGなど、加入者の専用のトラフィックオフロードポリシーに基づいて、ホームネットワークのトラフィックオフロードの決定を実施することができる。
【0059】
第4実施形態
本実施形態は、トラフィックオフロードが実行された後、あるユーザについてのオフロードされたトラフィックの連続的な使用を維持するための方法に関する。
【0060】
本実施形態において、トラフィックオフロードが実行された後、TOFエンティティは、所定の時点に、または定期的に、有効なデータパケットをベアラコンテキスト監視ノードに送って、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、以下、RANと称する)とCNとの間のユーザプレーン接続を維持し、UEがアイドル(idle)状態になった後、有効なデータパケットを送るのを停止することができる。GGSNは、チャージ統計情報を作成するとき、有効なデータパケットをフィルタ処理する。TOFエンティティが有効なパケットを構築するためのルールは、CNが有効なパケットを検証するためのルールと一致しており、すなわち、TOFエンティティは、CN処理異常を回避するために、トラフィックフローテンプレート(Traffic Flow Template、以下、TFTと称する)に従って有効なデータパケットを作り出す必要がある。
【0061】
トラフィックオフロードを実行した後に、TOFエンティティは、オフロードされたトラフィックに対応するベアラコンテキストのフローの監視を停止することをコアネットワークデバイスに通知し、UEがアイドル状態になった後、オフロードされたトラフィックに対応するベアラコンテキストのフローの監視を再開することをコアネットワークデバイスに通知することができる。
【0062】
上記の実施形態において、トラフィックオフロードを実行した後、TOFエンティティは、所定の時点に、または定期的に、有効なデータパケットをベアラコンテキスト監視ノードに送って、無線アクセスネットワークとコアネットワークとの間のユーザプレーン接続を維持し、ユーザ機器がアイドル状態になった後、有効なデータパケットを送るのを停止するか、または、TOEエンティティは、オフロードされたトラフィックに対応するベアラコンテキストのフローの監視を停止することをコアネットワークデバイスに通知し、ユーザ機器がアイドル状態になった後、オフロードされたトラフィックに対応するベアラコンテキストのフローの監視を再開することをコアネットワークデバイスに通知し、その結果、TOFエンティティは、有効なデータパケットをCNに送るか、またはコアネットワークデバイスのフロー監視イベントを制御することによって、ユーザがオフロードされたトラフィックを連続的に使用することができないという問題を解決することができる。
【0063】
第5実施形態
本実施形態は、TOFエンティティのローカルユーザコンテキストを管理するための方法に関し、本実施形態におけるコアネットワークデバイスは、SGSNである。
【0064】
具体的には、TOFエンティティは、Iu接続のリリースを監視した後、ユーザコンテキスト管理のためのタイマーを開始することができ、ユーザコンテキスト管理のタイマーがタイムアウトする前にRAUメッセージが受信されない場合、TOFエンティティによってローカルに格納されるユーザコンテキストがリリースされる。ユーザコンテキスト管理のためのタイマーの持続時間は、周期的なルート更新のためのタイマーの持続時間よりも長く、ユーザコンテキスト管理のためのタイマーは、RAB割当て中、SGSNによってTOFエンティティに配信される、または、ユーザコンテキスト管理のためのタイマーは、SGSNがTOFエンティティから要求を受信した後、SGSNによってTOFエンティティに配信される。
【0065】
TOFエンティティは、SGSNによって送られる通知を受信した後、TOFエンティティによってローカルに格納されるユーザコンテキストをリリースすることもでき、UEによって送られるサービス要求メッセージが新しいTOFエンティティを通過するとSGSNが決定した後、通知がSGSNによって送られ、たとえば、SGSNは、UEによって送られるNASメッセージ/RANAPメッセージで運ばれる新しいTOFエンティティの識別子を受信した後、ソースTOFエンティティに通知を送る。任意選択として、TOFエンティティによってローカルに格納されるユーザコンテキストをリリースした後、TOFエンティティは、リリース完了応答をSGSNに送ることができる。
【0066】
上記の実施形態で、TOFエンティティは、Iu接続のリリースを監視した後、ユーザコンテキスト管理のためのタイマーを開始し、ユーザコンテキスト管理のタイマーがタイムアウトする前にRAUメッセージが受信されない場合、TOFエンティティによってローカルに格納されるユーザコンテキストをリリースする。ユーザコンテキスト管理のためのタイマーは、RAB割当て中、コアネットワークデバイスによってTOFエンティティに配信される、またはコアネットワークデバイスがTOFエンティティから要求を受信した後、コアネットワークデバイスによってTOFエンティティに配信され得る。さらに、TOFエンティティは、コアネットワークデバイスによって送られる通知を受信した後、TOFエンティティによってローカルに格納されるユーザコンテキストをリリースすることができ、通知は、ユーザ機器によって送られるサービス要求メッセージが新しいTOFエンティティを通過することをコアネットワークデバイスが決定した後、コアネットワークデバイスによって送られる。
【0067】
上記の実施形態は、ハンドオーバ前のUEに対応するソースTOFエンティティが、UEが適時にソースTOFエンティティから離れることを検出することができず、その結果、ソースTOFエンティティは、適時にローカルに格納されたユーザコンテキストを削除することができず、したがってリソースを浪費するという問題を解決する。
【0068】
第6実施形態
本実施形態は、オフロードされたトラフィックのチャージのための方法に関する。
【0069】
図2は、本発明の一実施形態によるチャージアーキテクチャの概略図である。図2で示すアーキテクチャにおいて、非ローミングのシナリオでは、SGSNは、一般に、エアインターフェースフローのためのSチャージデータレコード(S-Charging Data Record、以下、S-CDRと称する)を生成し、GGSNは、外部フローのためのGチャージデータレコード(G-Charging Data Record、以下、G-CDRと称する)を生成する。SGSNおよびGGSNによって生成されるチャージデータレコードはいずれも、チャージゲートウェイ(Charging Gateway、以下、CGと称する)に通知され、CGは、チャージデータレコードを結合し、チャージセンターに送る。S-CDRの必須フィールドが表1に示される。
【0070】
【表1】

【0071】
ユーザがホーム位置でTOFエンティティを使用するとき、TOFエンティティは、オフロードされたトラフィックのためのチャージ機能を完了する。具体的には、TOFエンティティは、最初に、オフロードされたトラフィックに対応するチャージ識別子を取得し、次いで、チャージ識別子に従って、オフロードされたトラフィックのフローの統計情報を作成し、通常のチャージデータレコードを生成し、CGに通知し、チャージデータレコードは、エアインターフェースと外部フローとを結合するT-CDRでもよく、S-CDRおよびG-CDRに分割されてもよい。TOFエンティティのチャージデータレコードを受信した後、CGは、チャージデータレコードをユーザの他のS-CDRおよびG-CDRと共にチャージセンターに送ることができる。
【0072】
T-CDRの必須フィールドが表2に示される。
【0073】
【表2】

【0074】
従来のCGは、チャージ識別子によるチャージデータレコードとGGSNによって使用されるアドレスとを結合する。チャージ識別子はGGSNによって生成され、応答は、ベアラコンテキストによって作られ、SGSNに送られる。GGSNによって使用されるアドレスおよびチャージ識別子を除いて、すべてのフィールドの情報がTOFエンティティから取得され得ることが表1および表2からわかり得る。GGSNによって使用されるアドレスは、TOFエンティティのインターネットプロトコル(Internet Protocol、以下、IPと称する)アドレスと置き換えられてもよく、またはアンカーGGSNの制御プレーンIPアドレスに変更されてもよい。アンカーGGSNのIPアドレスは、SGSNによってTOFエンティティに配信され得る。具体的には、SGSNは、RAB確立中、アンカーGGSNのIPアドレスを配信することができ、または、アンカーGGSNのIPアドレスは、新しく定義された無線アクセスネットワークアプリケーション部(Radio Access Network Application Part、以下、RANAPと称する)メッセージによって配信することができる。
【0075】
本実施形態において、チャージデータレコードを結合するとき、CGは、チャージ識別子によるチャージデータレコードとTOFによって使用されるアドレスとを結合する、またはCGは、チャージ識別子によるチャージデータレコードとGGSNによって使用されるアドレスとを結合することができる。
【0076】
TOFエンティティによって、オフロードされたトラフィックに対応するチャージ識別子を取得するステップは、具体的には、
(1)CGおよびSGSNを変更すること:TOFエンティティは、IMSIおよびネットワークサービスアクセスポイント識別子(Network Service Access Point Identifier、以下、NSAPIと称する)をチャージ識別子として使用し、CGと対話し、次いで、IMSIおよびNSAPIに従って、CGは、SGSNからGGSNによって割り振られる対応するチャージ識別子を取得し、SGSNは、それ自体の自発的な意志で、チャージ識別子をCGに送ることもできる。または、
(2)CGおよびその他CNノードに影響を及ぼすことなく、運用管理および保守(Operation Administration and Maintenance、以下、OAMと称する)サーバ、または他のサーバ、たとえば、ポリシーおよびチャージルール機能(Policy and Charging Rules Function、以下、PCRFと称する)エンティティがTOFエンティティのチャージ識別子を直接構成し、チャージ識別子は、オフロードされたトラフィックのQoSに従って割り振られ、異なるまたは同一のチャージ識別子がTOFエンティティおよびGGSNに割り振られ得る。または、
(3)TOFエンティティのCDRとCN GGSNとを結合するために、CN GGSNにおいて同一のパケットデータプロトコル(Packet Data Protocol、以下、PDPと称する)のための項目を生成する必要がある場合、同一のチャージ識別子をTOFエンティティおよびアンカーGGSNに割り振ることができ、チャージ識別子は、SGSNによって配信され得る。CNは、RAB確立メッセージを介してGGSNに割り振られるチャージ識別子を配信し、一方、GGSNの制御プレーンIPアドレスを配信することもできる。このとき、CN GGSNのアドレスは、表2の「GGSNによって使用されるアドレス」に使用され得る。さらに、ネットワーク管理サーバまたはPCRFエンティティは、GGSNから情報を取得し、GGSNの制御プレーンアドレス、チャージ識別子、RAB識別子、およびIMSIパラメータのうちの1つまたは複数をTOFエンティティに送ることもできる。
【0077】
ローミングのシナリオにおいて、ローミングユーザのアンカーGGSNはホーム位置にあり、アンカーSGSNは訪問先位置にある。訪問先位置のユーザにチャージすることは、訪問先SGSNおよびホームGGSNによって共同で完了される。まず、訪問先SGSNは、エアインターフェースフローチャージデータレコードを生成し、訪問先CGに通知し、訪問先CGは、エアインターフェースフローチャージデータレコードをホームCGに転送する。ホームCGは、チャージデータレコードを結合し、チャージセンターに送り、訪問先SGSNによって通知されるチャージデータレコードは、ネットワーク間の調停に使用される。
【0078】
ユーザが訪問先位置で訪問先TOFエンティティを使用するとき、オフロードされたトラフィックは、ホームGGSNを通過しない。したがって、訪問先TOFエンティティは、オフロードされたトラフィックのためのエアインターフェースチャージおよび外部フローチャージ機能を完了させる必要がある。訪問先TOFエンティティは、まず、オフロードされたトラフィックに対応するチャージ識別子を取得し、次いで、チャージ識別子に従ってオフロードされたトラフィックのフローの統計情報を作成し、チャージデータレコードを生成する。訪問先TOFエンティティは、エアインターフェースフローのチャージデータレコード(たとえばS-CDR')、および外部フローのチャージデータレコード(たとえばG-CDR')を生成する、または結合されたチャージデータレコード(T-CDRなど)を生成することができる。訪問先TOFエンティティが、エアインターフェースフローのチャージデータレコード、および外部フローのチャージデータレコードをそれぞれ生成する場合、訪問先TOFエンティティがチャージデータレコードを訪問先CGに通知した後、訪問先CGは、訪問先SGSNによって生成されるオフロードされていないトラフィックのS-CDRと、訪問先TOFエンティティによって生成されるオフロードされたトラフィックのS-CDR'とを結合し、次いで、訪問先TOFエンティティによって生成されるG-CDR'と共に結合されたS-CDRおよびS-CDR'をホームCGに通知する必要がある。チャージデータレコードを受信した後、ホームCGは、チャージデータレコードを、ホームSGSNおよびホームGGSNによって生成されるチャージデータレコードと結合する。結合アルゴリズムは、非ローミングのシナリオで使用する結合アルゴリズムと同一である。訪問先位置が結合されたT-CDRのみを生成し、訪問先CGに通知する場合、訪問先CGは、チャージデータレコードを結合することなく、訪問先SGSNによって生成されるオフロードされていないトラフィックのS-CDR、および訪問先TOFエンティティによって生成されるT-CDRをホームCGに直接送ることができ、ホームCGは、チャージデータレコードの結合、およびネットワーク間の調停のためのチャージを完了する。
【0079】
訪問先TOFエンティティによって生成されるT-CDRは、非ローミングのシナリオにおいてTOFエンティティによって生成されるT-CDRと同一であり、チャージ識別子を取得するための方法は、非ローミングのシナリオにおいてチャージ識別子を取得するための方法とも同一である。
【0080】
ローミングのシナリオにおける上記のチャージ方式は、ユーザが訪問先GGSNでトラフィックをオフロードする、すなわち、訪問先GGSNが訪問先TOFエンティティのチャージ機能を実施するシナリオにも適用可能である。
【0081】
上記の実施形態において、TOFエンティティは、オフロードされたトラフィックに対応するチャージ識別子を取得し、チャージ識別子に従って、オフロードされたトラフィックのフローの統計情報を作成し、チャージデータレコードを生成し、CGに通知することができ、その結果、CGは、TOFエンティティによって使用されるチャージ識別子およびアドレスに従ってチャージデータレコードを結合し、したがって、オフロードされたトラフィックのチャージが実施される。
【0082】
さらに、オフロードされたトラフィックが訪問先位置で使用されるとき、訪問先TOFエンティティは、オフロードされたトラフィックに対応するチャージ識別子を取得し、チャージ識別子に従って、オフロードされたトラフィックのフローの統計情報を作成し、チャージデータレコードを生成し、訪問先CGに通知することができ、その結果、訪問先CGは、訪問先TOFエンティティによって使用されるチャージ識別子およびアドレスに従ってチャージデータレコードを結合し、ネットワーク間の調停のために、結合されたチャージデータレコードをホームCGに送り、したがって、ローミングのシナリオにおけるオフロードされたトラフィックのチャージが実施される。
【0083】
TOFエンティティによって、オフロードされたトラフィックに対応するチャージ識別子を取得するステップは、TOFエンティティによって、国際移動体加入者識別およびネットワークサービスアクセスポイント識別子を使用することによって、CGと対話し、その結果、CGは、国際移動体加入者識別およびネットワークサービスアクセスポイント識別子に従って、コアネットワークデバイスからオフロードされたトラフィックに対応するチャージ識別子を取得するステップ、または、TOFエンティティによって、運用管理および保守サーバによって構成されるオフロードされたトラフィックに対応するチャージ識別子を取得するステップであって、オフロードされたトラフィックのサービス品質に従って、チャージ識別子が割り当てられる、ステップ、または、TOFエンティティによって、ポリシーおよびチャージルール機能エンティティまたはコアネットワークデバイスによって配信されるオフロードされたトラフィックに対応するチャージ識別子を取得するステップであって、TOFエンティティによって取得されたチャージ識別子がアンカーゲートウェイの汎用パケット無線サービスサポートノードのチャージ識別子と同一である、ステップとすることができる。
【0084】
上記の実施形態は、TOFエンティティが導入された後、非ローミングユーザおよびローミングユーザのチャージの問題を含めて、チャージの問題を解決する。
【0085】
第7実施形態
従来技術では、異なるTOFエンティティにわたるUEの移動によって、トランスポート層の割込みがもたらされ、トラフィックの連続性を確実にすることができない。トラフィックの連続性を確実にするために、本実施形態は、ハンドオーバ中、TOFエンティティ間にデータ転送トンネルを確立するための方法を提供する。具体的には、UEが異なるTOFエンティティ間をハンドオーバするとき、リロケーションの準備の間、ハンドオーバ前のUEに対応するTOFエンティティと、ハンドオーバ後のUEに対応するTOFエンティティとの間にデータ転送トンネルが確立され得る。
【0086】
この実施形態は、パケット損失の問題を軽減するための方法をさらに提供する。UEの通信を迅速に再開する観点から、異なるTOFエンティティ間のハンドオーバ中、アクセス層(Access Stratum、以下、ASと称する)またはNASシグナリングを使用して、サービス接続の確立または再確立の指示が開始される必要があることをUEのNAS層または無線リソース制御(Radio Resource Control、以下、RRCと称する)に通知し、ASとアプリケーション層との間、またはNASとアプリケーション層との間でプリミティブな対話が実行され、その結果、サーバとネットワークアドレス変換(Network Address Translation、以下、NATと称する)ノードとの間の接続を確立するためにサービス接続確立またはアプリケーション接続確立手順を再起動するように、UEは適時にトリガされることを考えることができる。
【0087】
一実装形態では、オフロード済みトラフィックデータの転送を管理するために、ハンドオーバ前のソースTOFエンティティ側でタイマーが開始され、一方、データ転送トンネルは、従来の方法で実施され、すなわち、データ転送トンネルは、リロケーション応答メッセージで、ハンドオーバ後のターゲットRNCによってハンドオーバ前のソースRNCに送られる。具体的には、ソースRNCによって送られたIuリリース完了(Iu Release Complete)コマンドを受信した後、ハンドオーバ前のソースTOFエンティティは、Iuリリース完了コマンドから、オフロードされたトラフィックを含めて、RABリリース項目情報要素(RABs Released Item Information Element、以下、RABリリース項目IEと称する)を削除し、次いで、ユーザがオフロードされたトラフィックを転送するためにトンネルを削除することを回避するために、Iuリリース完了コマンドをSGSNに転送する。同時に、オフロード済みトラフィックデータの転送を管理するためのタイマーは、ハンドオーバ前のソースTOFエンティティ側で開始され、タイマーは、ユーザのダウンリンクのオフロードされたトラフィックが受信されるときに再開される。タイマーがタイムアウトする前にダウンリンクのオフロード済みトラフィックデータが受信されない場合、データの転送を停止し、データ転送トンネルの関連情報を削除するために、Iuリリース完了コマンドまたはオフロード済みトラフィック転送トンネル削除メッセージが構築され、SGSNに送られる。ハンドオーバがSGSNの間のTOFエンティティ間で実行される場合、上記のメッセージは、SGSN間にも転送される。
【0088】
別の実装形態では、ハンドオーバ前のソースTOFエンティティがRNCからリロケーション要求メッセージを受信すると、ハンドオーバ前のソースTOFエンティティは、トラフィックオフロードのRAB識別子を設定し、ハンドオーバ後のターゲットTOFは、RNCのリロケーション応答メッセージに、TOFエンティティ間にデータ転送トンネルを確立するための指示メッセージを追加する。具体的には、オフロードRAB識別子、TOFトランスポート層アドレス、およびTOPエンティティのTOF Iuトランスポート関連が追加され得る。リロケーション応答メッセージを受信した後、ハンドオーバ前のソースTOPエンティティは、ハンドオーバ後のターゲットTOFエンティティにデータを転送する。ハンドオーバ前のソースTOFエンティティ側のタイマーがタイムアウトするとき、データ転送トンネルを削除し、データの転送を停止することをハンドオーバ後のターゲットTOPエンティティに通知するために、データ転送トンネル削除メッセージがSGSNに送られる。
【0089】
さらに別の実装形態では、オフロード済みトラフィックデータの転送を管理するためのタイマーが、ハンドオーバ後のターゲットTOFエンティティ側において開始される。オフロード機能を有効にした後、ハンドオーバ後のターゲットTOFエンティティは、転送されたデータの受信を停止し、データ転送トンネルを削除することをハンドオーバ前のソースRNCに通知し、またはハンドオーバが完了した後、オフロード済みトラフィックデータの転送を管理するためのタイマーが開始され、転送されたデータが受信された後、タイマーが再開される。タイマーがタイムアウトする前に転送されたデータが受信されない場合、データ転送トンネルが削除される。データ転送トンネルには、従来のデータ転送トンネル、または上記の方法でTOF間に確立される専用のデータ転送トンネルが使用され得る。
【0090】
上記の実施形態において、UEが異なるTOFエンティティ間をハンドオーバするとき、リロケーションプロセスによって、ハンドオーバ前のUEに対応するTOFエンティティとハンドオーバ後のUEに対応するTOFエンティティとの間にデータ転送トンネルが確立される。
【0091】
上記の実施形態において、TOFエンティティ間のオフロードされたトラフィックのためのデータ転送トンネルの確立が実施され、ユーザのためのオフロードされたトラフィックの連続性が確実にされる。
【0092】
上記の方法の実施形態におけるステップのすべてまたは一部を、プログラムによって指示される関連のハードウェアによって実施することができることを、当業者は理解する。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができ、プログラムが稼働するとき、上記の方法の実施形態のステップが実行され、上記の記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、および光ディスクなど、プログラムコードを格納するための任意の媒体とすることができる。
【0093】
図3は、本発明の一実施形態による第1トラフィックオフロード機能エンティティの概略構造図である。本実施形態による第1トラフィックオフロード機能エンティティは、本発明の図1に示した実施形態のプロセスを実施することができる。図3に示すように、第1トラフィックオフロード機能エンティティは、情報受信モジュール31、ポリシー取得モジュール32、照合モジュール33、およびトラフィックオフロードモジュール34を含み得る。
【0094】
情報受信モジュール31は、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるユーザ情報を受信するように構成される。第1トラフィックオフロード機能エンティティは、ハンドオーバ後のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティであり、第2トラフィックオフロード機能エンティティは、ハンドオーバ前のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティである。
【0095】
具体的には、情報受信モジュール31は、サービス要求メッセージをコアネットワークデバイスに送り、コアネットワークデバイスによって送られる無線アクセスベアラ割当てメッセージを受信することができ、無線アクセスベアラ割当てメッセージが、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のユーザ情報を運ぶ、または、情報受信モジュール31は、アクセスポイント名配信要求メッセージをコアネットワークデバイスに送り、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスによって配信されるユーザ情報を受信することができる、または、情報受信モジュール31は、第1トラフィック機能エンティティのトラフィックオフロード機能または識別子をコアネットワークデバイスに通知し、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスによって配信されるユーザ情報を受信することができる。
【0096】
ユーザ機器がハンドオーバを実行するとき、情報受信モジュール31は、具体的には、リロケーション中、第2トラフィックオフロード機能エンティティと対話し、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるユーザ情報を受信するように構成される。ユーザ情報は、トラフィックオフロードのための無線アクセスベアラの識別子、および/または無線アクセスベアラの識別子に対応するアクセスポイント名、一時的移動加入者識別、コアネットワーク非連続受信情報、ページングエリア、および限定加入者グループリストのうちの1つまたは複数を含む。
【0097】
ポリシー取得モジュール32は、トラフィックオフロードポリシーを取得するように構成されており、具体的には、ポリシー取得モジュール32は、第1トラフィックオフロード機能エンティティによって格納されるトラフィックオフロードポリシーを取得することができ、または、ポリシー取得モジュール32は、コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるトラフィックオフロードポリシーを受信することができる。
【0098】
照合モジュール33は、情報受信モジュール31によって受信されるユーザ情報をポリシー取得モジュール32によって取得されるトラフィックオフロードポリシーと照合するように構成される。
【0099】
トラフィックオフロードモジュール34は、トラフィックオフロードポリシーにうまく一致するユーザ情報に従って、ユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードするように構成され、具体的には、ユーザ情報が無線アクセスベアラに対応するアクセスポイント名を含み、トラフィックオフロードポリシーが無線アクセスポイント名を含むとき、トラフィックオフロードモジュール34は、トラフィックオフロードポリシーにうまく一致するアクセスポイント名に対応する無線アクセスベアラをオフロードされる無線アクセスベアラとして識別し、オフロードされる無線アクセスベアラとして識別される無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードすることができる。
【0100】
また、情報受信モジュール31によって取得されるユーザ情報が宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプを含み、トラフィックオフロードポリシーが共通トラフィックオフロードポリシーをさらに含むとき、具体的に、オフロードされる無線アクセスベアラとして識別される無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードするステップは、トラフィックオフロードモジュール34によって、オフロードされる無線アクセスベアラとして識別され、共通トラフィックオフロードポリシーにうまく一致する無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードするステップである。共通トラフィックオフロードポリシーは、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプを含む。
【0101】
図4は、本発明の別の実施形態による第1トラフィックオフロード機能エンティティの概略構造図である。図3に示される第1トラフィックオフロード機能と比べて、図4に示される第1トラフィックオフロード機能エンティティには、図4に示される第1トラフィックオフロード機能エンティティが接続維持モジュール35、コンテキストリリースモジュール36、チャージモジュール37、およびトンネル確立モジュール38をさらに含むという違いがある。
【0102】
接続維持モジュール35は、所定の時点に、または定期的に、有効なデータパケットをベアラコンテキスト監視ノードに送って、無線アクセスネットワークとコアネットワークとの間のユーザプレーン接続を維持し、ユーザ機器がアイドル状態になった後、有効なデータパケットを送るのを停止する、または、オフロードされたトラフィックに対応するベアラコンテキストのフローの監視を停止することをコアネットワークデバイスに通知し、ユーザ機器がアイドル状態になった後、オフロードされたトラフィックに対応するベアラコンテキストのフローの監視を再開することをコアネットワークデバイスに通知するように構成される。
【0103】
コンテキストリリースモジュール36は、Iu接続のリリースが監視された後、ユーザコンテキスト管理のためのタイマーを開始し、ユーザコンテキスト管理のタイマーがタイムアウトする前にルートエリア更新メッセージが受信されない場合、トラフィックオフロード機能エンティティによってローカルに格納されるユーザコンテキストをリリースする、または、コアネットワークデバイスによって送られる通知を受信した後、トラフィックオフロード機能エンティティによってローカルに格納されたユーザコンテキストをリリースするように構成され、ユーザ機器によって送られるサービス要求メッセージが新しいトラフィックオフロード機能エンティティを通過することをコアネットワークデバイスが決定した後、通知がコアネットワークデバイスによって送られる。
【0104】
チャージモジュール37は、オフロードされたトラフィックに対してチャージするように構成される。
【0105】
トンネル確立モジュール38は、ユーザ機器が異なるトラフィックオフロード機能エンティティ間をハンドオーバするとき、リロケーションプロセスによって、ハンドオーバ前のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティとハンドオーバ後のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティとの間にデータ転送トンネルを確立するように構成される。
【0106】
上記の実施形態において、第1トラフィックオフロード機能エンティティは、第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるユーザ情報を受信することができ、さらに、ユーザ情報に従ってトラフィックをオフロードすることができる。その結果、トラフィックオフロード機能エンティティは、従来技術でのいくつかのシナリオでユーザ情報を取得することができないという問題を解決する。
【0107】
図5は、本発明の一実施形態によるトラフィックオフロードシステムの概略構造図である。図5に示すように、トラフィックオフロードシステムは、コアネットワークデバイス51、および第1トラフィックオフロード機能エンティティ52を含み得る。
【0108】
第1トラフィックオフロード機能エンティティ52は、第1トラフィックオフロード機能エンティティ52のカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイス51または第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるユーザ情報を受信するように構成され、ここで、第1トラフィックオフロード機能エンティティ52は、ハンドオーバ後のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティであり、第2トラフィックオフロード機能エンティティは、ハンドオーバ前のユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティであり、次いで、第1トラフィックオフロード機能エンティティ52は、トラフィックオフロードポリシーを取得し、トラフィックオフロードポリシーをユーザ情報と照合し、トラフィックオフロードポリシーにうまく一致するユーザ情報に従ってユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードする。具体的には、第1トラフィックオフロード機能エンティティ52は、本発明の図3または図4に示すように第1トラフィックオフロード機能エンティティにより実施することができる。
【0109】
上記の実施形態において、第1トラフィックオフロード機能エンティティ52は、第1トラフィックオフロード機能エンティティ52のカバレージ内のユーザ機器のものであり、コアネットワークデバイス51または第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送られるユーザ情報を受信することができ、さらに、ユーザ情報に従ってトラフィックをオフロードすることができる。その結果、トラフィックオフロード機能エンティティは、従来技術でのいくつかのシナリオでユーザ情報を取得することができないという問題を解決する。
【0110】
添付の図面は、例示的な実施形態の概略図にすぎず、当然ながら、添付の図面のモジュールまたはプロセスは、本発明の実施に必須のものではない。
【0111】
一実施形態による装置のモジュールを、実施形態で説明したように、実施形態に応じて装置に分散することができ、または実施形態とは異なる1つまたは複数の装置に配置してもよいことを当業者であれば理解されよう。上記の実施形態のモジュールは、1つのモジュールに結合されてもよく、またはより多くのサブモジュールにさらに分けられてもよい。
【0112】
最後に、上記の実施形態は、本発明の技術的解決策を制限するのではなく、本発明の技術的解決策を例示するために使用されるにすぎないことに留意されたい。本発明について上記の実施形態を参照して詳しく説明したが、上記の実施形態に記載されている技術的解決策にさらに変更を加えることができ、またはそのいくつかの技術的特徴に等価の置き換えを行うことができるが、これらの変更および置き換えによっても、対応する技術的解決策の本質が本発明の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱しないということを当業者は理解する。
【符号の説明】
【0113】
31 情報受信モジュール
32 ポリシー取得モジュール
33 照合モジュール
34 トラフィックオフロードモジュール
35 接続維持モジュール
36 コンテキストリリースモジュール
37 チャージモジュール
38 トンネル確立モジュール
51 コアネットワークデバイス
52 第1トラフィックオフロード機能エンティティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のユーザ情報を受信する段階であって、前記第1トラフィックオフロード機能エンティティがハンドオーバ後の前記ユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティであり、前記第2トラフィックオフロード機能エンティティがハンドオーバ前の前記ユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティである、段階と、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、トラフィックオフロードポリシーを取得し、前記トラフィックオフロードポリシーを前記ユーザ情報と照合する段階と、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記トラフィックオフロードポリシーに一致する前記ユーザ情報に従って前記ユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードする段階と
を有することを特徴とするトラフィックオフロード方法。
【請求項2】
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスによって送信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のユーザ情報を受信する前記段階が、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスにサービス要求メッセージを送信し、前記コアネットワークデバイスによって送信される無線アクセスベアラ割当てメッセージを受信する段階であって、前記無線アクセスベアラ割当てメッセージが前記第1トラフィックオフロード機能エンティティの前記カバレージ内の前記ユーザ機器の前記ユーザ情報を運ぶ、段階、または、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスにアクセスポイント名配信要求メッセージを送信し、前記コアネットワークデバイスによって配信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティの前記カバレージ内の前記ユーザ機器の前記ユーザ情報を受信する段階、または、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスに前記第1トラフィックオフロード機能エンティティのトラフィックオフロード機能または識別子を通知し、前記コアネットワークデバイスによって配信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティの前記カバレージ内の前記ユーザ機器の前記ユーザ情報を受信する段階
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、トラフィックオフロードポリシーを取得する前記段階が、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記第1トラフィックオフロード機能エンティティ自体に格納されたトラフィックオフロードポリシーを取得段階、または、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスまたは前記第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信されるトラフィックオフロードポリシーを受信する段階
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスによって送信されるトラフィックオフロードポリシーを受信する前記段階が、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスにサービス要求メッセージを送信し、前記コアネットワークデバイスによって送信される無線アクセスベアラ割当てメッセージを受信する段階であって、前記無線アクセスベアラ割当てメッセージが前記トラフィックオフロードポリシーを運ぶ、段階、または、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスにアクセスポイント名配信要求メッセージを送信し、前記コアネットワークデバイスによって配信される前記トラフィックオフロードポリシーを受信する段階、または、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスに前記第1トラフィックオフロード機能エンティティのトラフィックオフロード機能または識別子を通知し、前記コアネットワークデバイスによって配信される前記トラフィックオフロードポリシーを受信する段階
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信されるトラフィックオフロードポリシーを受信する前記段階が、
前記ユーザ機器の前記ハンドオーバのプロセスで、前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、リロケーションの間に前記第2トラフィックオフロード機能エンティティと対話し、前記第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信される前記トラフィックオフロードポリシーを受信する段階
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザ情報が、無線アクセスベアラに対応するアクセスポイント名を含み、
前記トラフィックオフロードポリシーが、無線アクセスポイント名を含み、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記トラフィックオフロードポリシーに一致する前記ユーザ情報に従って前記ユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードする前記段階が、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記トラフィックオフロードポリシーに一致するアクセスポイント名に対応する無線アクセスベアラを、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別する段階と、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された前記無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードする段階と
を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記ユーザ情報が、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプをさらに含み、
前記トラフィックオフロードポリシーが、共通トラフィックオフロードポリシーをさらに含み、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された前記無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードする前記段階が、
前記第1トラフィックアクセス機能エンティティにより、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別され、かつ前記共通トラフィックオフロードポリシーに一致する前記無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードする段階であって、前記共通トラフィックオフロードポリシーが宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプを含む、段階
を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザ情報が、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプを含み、
前記トラフィックオフロードポリシーが、共通トラフィックオフロードポリシーを含み、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記トラフィックオフロードポリシーに一致する前記ユーザ情報に従って前記ユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードする前記段階が、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記共通トラフィックオフロードポリシーに一致する前記宛先IPアドレスおよび/または前記サービスタイプに従って、前記宛先IPアドレスおよび/または前記サービスタイプに対応するトラフィックフロー中のトラフィックをオフロードする段階
を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザ情報が、宛先IPアドレスおよび/またはサービスタイプを含み、
前記トラフィックオフロードポリシーが、ユーザレベル情報を含み、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記トラフィックオフロードポリシーに一致する前記ユーザ情報に従って前記ユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードする前記段階が、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記ユーザレベル情報に従って、前記ユーザレベル情報に一致する前記宛先IPアドレスおよび/または前記サービスタイプに対応するトラフィックフロー中のトラフィックをオフロードすることが決定された場合、前記宛先IPおよび/または前記サービスタイプに対応する前記トラフィックフロー中の前記トラフィックをオフロードする段階
を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザ情報が、無線アクセスベアラに対応するアクセスポイント名を含み、
前記トラフィックオフロードポリシーが、ユーザ専用のトラフィックオフロードポリシーを含み、
前記ユーザ専用のトラフィックオフロードポリシーが、トラフィックオフロードをサポートする限定加入者グループおよび前記限定加入者グループに対応するアクセスポイント名と、オフロードされたトラフィックの連続性がサポートされているか否かを示す情報と、オフロードタイプとのうちの1つまたは複数を含み、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記トラフィックオフロードポリシーに一致する前記ユーザ情報に従って前記ユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードする前記段階が、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記ユーザ専用のトラフィックオフロードポリシーに一致するアクセスポイント名に対応する無線アクセスベアラを、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別する段階と、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された前記無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードする段階と
を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された前記無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードする前記段階が、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスによって配信される前記ユーザレベル情報に従って、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された前記無線アクセスベアラ上の前記トラフィックをオフロードすることが決定された場合、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された前記無線アクセスベアラ上の前記トラフィックをオフロードする段階
を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のユーザ情報を受信する前記段階が、
前記ユーザ機器の前記ハンドオーバのプロセスで、前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、リロケーションの間に前記第2トラフィックオフロード機能エンティティと対話し、前記第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティの前記カバレージ内の前記ユーザ機器の前記ユーザ情報を受信する段階であって、前記ユーザ情報が、トラフィックオフロードの無線アクセスベアラの識別子および/または前記無線アクセスベアラの前記識別子に対応するアクセスポイント名と、一時的移動加入者識別子と、コアネットワーク非連続受信情報と、ページングエリアと、限定加入者グループリストとのうちの1つまたは複数を含む、段階
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、コアネットワークデバイスによって送信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のユーザ情報を受信する前記段階が、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスによって送信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティの前記カバレージ内の前記ユーザ機器の前記ユーザ情報を受信する段階、または、
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティにより、前記コアネットワークデバイスによって送信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティの前記カバレージ内の前記ユーザ機器の非アクセス層セキュリティ関連情報を受信し、前記ユーザ機器の前記非アクセス層セキュリティ関連情報に従って、非アクセス層シグナリングを検査して前記ユーザ機器の前記ユーザ情報を取得する段階であって、前記ユーザ機器の前記非アクセス層セキュリティ関連情報が、非アクセス層キーと、暗号化アルゴリズムと、暗号解読アルゴリズムとのうちの1つまたは複数を含む、段階
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1トラフィックオフロード機能エンティティによって送信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティの要求パラメータを運ぶ要求メッセージ、非アクセス層シグナリング、S1設定要求メッセージ、初期コンテキスト設定要求メッセージ、または非アクセス層メッセージもしくはアクセス層メッセージを前記コアネットワークデバイスが受信した後に、前記ユーザ機器の前記ユーザ情報または非アクセス層セキュリティ関連情報が、前記コアネットワークデバイスによって前記第1トラフィックオフロード機能エンティティに送信されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
コアネットワークデバイスまたは第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信される第1トラフィックオフロード機能エンティティのカバレージ内のユーザ機器のユーザ情報を受信するように構成された情報受信モジュールであって、前記第1トラフィックオフロードエンティティがハンドオーバ後の前記ユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティであり、前記第2トラフィックオフロードエンティティがハンドオーバ前の前記ユーザ機器に対応するトラフィックオフロード機能エンティティである、情報受信モジュールと、
トラフィックオフロードポリシーを取得するように構成されたポリシー取得モジュールと、
前記情報受信モジュールによって受信された前記ユーザ情報を、前記ポリシー取得モジュールによって取得された前記トラフィックオフロードポリシーと照合するように構成された照合モジュールと、
前記トラフィックオフロードポリシーに一致する前記ユーザ情報に従って前記ユーザ機器に対応するトラフィックをオフロードするように構成されたトラフィックオフロードモジュールと
を具備することを特徴とする第1トラフィックオフロード機能エンティティ。
【請求項16】
前記情報受信モジュールが、前記コアネットワークデバイスにサービス要求メッセージを送信し、前記コアネットワークデバイスによって送信される無線アクセスベアラ割当てメッセージを受信するようにさらに構成されるか、または、
前記情報受信モジュールが、前記コアネットワークデバイスにアクセスポイント名配信要求メッセージを送信し、前記コアネットワークデバイスによって配信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティの前記カバレージ内の前記ユーザ機器の前記ユーザ情報を受信するようにさらに構成されるか、または、
前記情報受信モジュールが、前記コアネットワークデバイスに前記第1トラフィックオフロード機能エンティティのトラフィックオフロード機能または識別子を通知し、前記コアネットワークデバイスによって配信される前記第1トラフィックオフロード機能エンティティの前記カバレージ内の前記ユーザ機器の前記ユーザ情報を受信するようにさらに構成され、
前記無線アクセスベアラ割当てメッセージは、前記第1トラフィックオフロード機能エンティティの前記カバレージ内の前記ユーザ機器の前記ユーザ情報を運ぶ、ことを特徴とする請求項15に記載の第1トラフィックオフロード機能エンティティ。
【請求項17】
前記ポリシー取得モジュールが、前記第1トラフィックオフロード機能エンティティ自体に格納されたトラフィックオフロードポリシーを取得するようにさらに構成されるか、または、
前記ポリシー取得モジュールが、前記コアネットワークデバイスまたは前記第2トラフィックオフロード機能エンティティによって送信されるトラフィックオフロードポリシーを受信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項15に記載の第1トラフィックオフロード機能エンティティ。
【請求項18】
前記ユーザ情報が、無線アクセスベアラに対応するアクセスポイント名を含み、かつ前記トラフィックオフロードポリシーが、無線アクセスポイント名を含む場合、前記トラフィックオフロードモジュールが、前記トラフィックオフロードポリシーに一致する前記アクセスポイント名に対応する前記無線アクセスベアラをオフロード対象の無線アクセスベアラとして識別し、オフロード対象の無線アクセスベアラとして識別された前記無線アクセスベアラ上のトラフィックをオフロードするようにさらに構成されることを特徴とする請求項16または17に記載の第1トラフィックオフロード機能エンティティ。
【請求項19】
コアネットワークデバイスと、
請求項15ないし18のいずれか1項に記載の第1トラフィックオフロード機能エンティティと
を具備することを特徴とするトラフィックオフロードシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−517640(P2013−517640A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546324(P2012−546324)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【国際出願番号】PCT/CN2010/077435
【国際公開番号】WO2011/079634
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(504277388)▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司 (220)
【Fターム(参考)】