説明

トルクコンバータのためのトーラス形状

本発明によればタービン出口直径又はポンプ入口直径が内側の案内羽根車の流過直径よりも小さいトルクコンバータが提案されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の上位概念部に記載された自動車のためのトルクコンバータに関し、トーラス形状をさらに改善することを目的としている。
【0002】
トルクコンバータは1905年から公知である(DE221422号及びDE238804号)。発明者Foettingerは組立て後に液密に互いに結合される2つのシェル半部の間にポンプとタービンとを収納した。この発明の有利な別の形態では案内羽根車も配置されている。ポンプ、タービン及び案内羽根車には実質的に半径方向に延在するベーンが配置されている。ケーシングを液体、有利には油で満たすことにより、ポンプからタービンへの力/モーメントの伝達が行なわれる。自動車におけるトルクコンバータへの力の導入は、コンバータのケーシングが内燃機関のクランク軸に相対回動不能に結合されていることにより行なわれる。出力の取出しはタービンを介して、後続の伝動装置の伝動装置入力軸が直接的又は間接的に、相対回動不能にタービンのボスに結合されていることにより行なわれる。
【0003】
ケーシング、ひいてはポンプの回転により、油は遠心効果によって外側に向かって放射される。この場合、ポンプ内の油流は弓形である。ポンプの半径方向外側の領域で、油流は軸方向に変向され、タービン内へ流入する。油が遂行しなければならない出力により油流は減速し、これによってタービン内の流れ横断面は次第に拡大しなければならなくなる。油は再びポンプの流入領域に向かって変向されなければならないので、タービン外壁はポンプの流入領域に向かって曲げられている。タービンから到来する油流が再びポンプの流入開口に達する前に、油流は案内羽根車をも流過する。案内羽根車内で油流は、ポンプの羽根への油流のあたりが最適になるようにさらに方向転換させられる。こうして油循環はあらたに開始される。油循環が維持されかつタービンがポンプより低い回転数で回転する限りモーメントは伝達され得る。しかし、タービン回転数がポンプ回転数に接近すればするほど効率は悪化する。
【0004】
ポンプ、タービン及び案内羽根車の前記形状は、相俟ってトルクコンバータのトーラスを形成する。この場合には対応する流れはトーラス流れである。この概念は回転する油リングが軸線のずれを伴い、同時にトルクコンバータの回転軸線を中心として回転するので数学的に導き出されている。
【0005】
トルクコンバータの発明以来、トルクコンバータに属するその他の重要なコンポーネントが発明されている。例えばロックアップクラッチは重要な改良と言える。何故ならばロックアップクラッチは効率が悪いときに接続され得るからである。これにより、力の伝達は回転するケーシングから直接的又は間接的に伝動装置入力軸に行なわれる。別の公知の改良では、クランク軸の回転不等速性が伝動装置入力軸に伝わらないようにねじり減衰器、略してダンパが力伝達経路に組込まれている。
【0006】
又、ここ百年間、トルクコンバータの効率を改善するために、トーラスに付与される多数の形状が発明されている。しかし、近年では自動車の分野のために、ほぼ出力要求及び伝動装置内への組込み可能性にのみ適合された標準形状が考えられている。
【0007】
したがって本発明の課題は、トーラスがその効率面でさらに改善される可能性を見い出すことである。
【0008】
本発明の第1の構成では、専門分野を驚かす形式で、案内羽根車の流過開口の寸法を維持した状態でタービンの出口開口をトルクコンバータの回転軸線の方向に延長することが効率の改善に結び付くことが示された。又、ポンプの流入開口がトルクコンバータの回転軸線の方向に延長されても前記改善が得られる。両方の処置は組合わされることもできる。特殊なプログラム(CFD=Computational Fluid Dynamic)を用いたシミュレーションでは両方の処置のために合わせて2〜3パーセントの効率改善が得られた。
【0009】
公知技術ではトーラスの半径方向外側の領域においてはトルクコンバータの回転軸に対しほぼ平行に油はポンプから流出する。これはタービンに再び軸方向で油流があたるために重要である。タービンの羽根が配置されているシェルは、ケーシングに対する接触が成されないためにかつポンプにおける外側の流動面がケーシング自体によって形成されているためにトルクコンバータのケーシングに対し、間隔を有しているために、ポンプからタービンへの移行部にてリング状の段部がケーシングに打込み成形され、ポンプの外側の直径がタービンの外側の直径の高さに位置せしめられている。しかし、これによってポンプ外側直径は隣接するコンバータ直径よりも常にいくらか小さい。しかし、トルクコンバータの効率と出力に対する式にはポンプの直径は5乗で関係するので、ポンプ直径が失われないことが望ましい。ここでは本発明の他の構成では段部なしで足りるケーシングの形状、ひいてはトーラスの形状が提案されている。ケーシングの形状は以後、図面に基づく記述と関連して記述される。
【0010】
本発明の別の構成によればトーラス形状はせん断されることで公知技術から異なされている。このせん断は強度理論にてせん断について説明するように、トーラスの形状付与に際し何らかのせん断応力が重要であるだけではなく、単に変形自体が重要であると理解されるべきである。さらなる理解については以下の図面に基づく説明も参照されたい。
【0011】
本発明の別の構成形態では案内羽根車はディフューザとして構成されている。このことは案内羽根車の羽根の間の横断面入口開口から出口開口に向かって拡大することを意味する。これにより油は案内羽根車内で減速される。この拡大は隣接する中間室(隣接する羽根により形成される中間室)が小さくならざるを得ないために拡域に行なうことができないので、この拡大は半径方向で行なわれる。CFDシミュレーションは、ポンプ内の静圧の低減がトルクコンバータのより大きな出力に至ることを示した。ポンプ内の静圧の減少を達成するためには、ポンプ内の油流は、入口開口から出口開口へ加速されなければならない。これにより、ポンプの入口開口はポンプの出口開口よりも大きい。公知技術では両開口は同じである。既にポンプ内へ流入する前に油流を、その流れ横断面で準備するためには、案内羽根車はディフューザとして構成されている。
【0012】
最後の実施態様ではトーラス流がほぼ円形であるようにトーラスは形成されている。これは、内側の案内羽根車直径、つまり案内羽根ボスの直径がポンプ外直径の0.5倍から0.7倍になるように設定されていることによって達成された。
【0013】
以下、図面に基づき本発明を詳細に説明する。
【0014】
最初に、説明に述べられていない記号は、符号リストに記載してあることを明らかにしておく。同じ符号は同じエレメントを示している。
【0015】
図1と図2とは関連して見る必要がある。何故ならば図1(公知技術)と本発明の構成との直接的な比較によってのみ、その差異は明らかになるからである。図に示されているトーラスの横断面は主としてポンプ1とタービン2と案内羽根車3とから成っている。ポンプ1の外輪郭はケーシング4によって形成されている。トーラスは回転軸線5を中心として回転する。この回転軸線5は燃焼機関のクランク軸の回転軸線と同じである。断面図によっては同時にポンプ1、タービン2及び案内羽根車3内に配置された羽根の輪郭も示されている。羽根は立体的に湾曲されているが、ここでは2次元的な図示であるためにこれを認識することはできない。
【0016】
タービン2の羽根はタービンのシェル内に配置され、このシェルは同時にタービン羽根の外輪郭を成している。ポンプ1とタービン2との湾曲した内側輪郭は、公知技術では同様にシェル(いわゆる内リング)でカバーされている。これによってトーラス油流は外シェルと内シェルと羽根との間を案内される。タービン2、案内羽根車3とポンプ1との内側の直径12,13,14はすべて同じ高さに位置している。
【0017】
図2に示された本発明による構成ではタービン出口開口8とポンプ入口開口11との半径方向内側の端部は直径12からさらに内方へ置かれている。しかし、案内羽根車3の入口開口9と出口開口10との寸法は変えられていない。タービン2とポンプ1との内側の直径12′,13′は案内羽根車3の内側の直径よりも小さいにも拘らず、CFDシミュレーションによれば効率の改善が認められた。
【0018】
図3と図4とによるトーラスの別の構成によれば、ポンプ1の外径21はより大きな直径21′に拡大されている。図3は比較のための公知技術を示している。図3では移行領域20においてコンバータのケーシング4に段部があり、タービン2の外径はポンプ1の外径に相応している。拡大されたポンプ外径21′は、ポンプ1からタービン2への油の流出が12時の位置からほぼ11時の位置へずらされたことで可能になる。ポンプ直径は正の5乗で効率と出力とのための数式に関わるので、より大きいポンプ直径21′は明らかな出力及び効率の改善を成す。文献DE221422号明細書の図6もしくは文献US1199360号明細書の図8及び1994年、LechnerとNaunheimer著の"Fahrzeuggetriebe"の265ページには既に、ポンプ出口開口6とタービン入口開口7との間の分離線が11時位置にあるトーラスが示されているが、しかしそこでは全体として楕円形のケーシングが示され、ポンプ11から流出する油は必然的にタービンに流入しなければならなくなっている。部分的には公知技術においてはケーシングがどのように形成されるかは自由である。しかしながらいずれにしてもそこでは、拡大されたポンプ外径21′を使用することは開示されていない。
【0019】
図5から図7までには本発明の別の構成が示されている。この場合、図5は公知技術を示している。この場合には、ケーシングはこれまでの図よりもより写実的に示されているが、半径方向外側の領域に示された軸方向の結合技術は大量生産のためには典型的ではない。図示の結合技術は、コンバータを迅速に組込むため及び容易に交換できるために実験的な領域で使用されている。大量生産では左側と右側のケーシングシェルは外周にて互いに溶接されている。この図面には構成エレメントたるコンバータロックアップクラッチとねじり振動減衰器は存在していない。
【0020】
本発明によれば図6と図7とにおいてはトーラスはそれぞれせん断されている。図6においてはタービンに向かってせん断され、図7ではポンプに向かってせん断されている。誤解が生じないように図6と図7の例は傾倒させたトーラスを示しているものではないことを明らかにしておく。トーラスがせん断されている代わりに傾倒されているとしたら、図5(公知技術)におけるタービン出口開口8と案内羽根車入口開口9との間のもっとも深い点は、図6にて、垂直な一点鎖線と中心線Cとの交点よりも低く位置することになる筈である。図7においては垂直な線は内側の案内羽根車出口直径14の中央に配置されている。これは両方が同じである間隔a,bで示されている。トーラスを通る仮想の軸方向断面を無限数想定し、これを有効半径15の増大と共に次第に軸方向でポンプに向かって移動させると、せん断されたトーラスが生じる。ポンプ外径21の高さで値Sはせん断の総値を示している。
【0021】
せん断は、図6にて組込み部材、例えばねじり振動減衰器のために半径方向内方領域により大きなスペースを提供すると同時にコンバータの全長を公知技術に対し短縮するという利点を有している。提供される最大の軸方向の構成スペースは次第に設計者にとっての大きな問題である。図7によるせん断は半径方向外側の領域にスペースをもたらす。この構成スペースはできるだけ大きな作用直径上で大きなばね行程を実行しなければならない減衰器のために特に必要である。
【0022】
公知技術(DE10081340T1号の図14とUS4,129,000号の図1)からは、本発明に似ているトーラス形状が公知である。しかしこの場合にはタービン入口開口7に対するポンプ出口開口6に対する平行性は開示されていないか又は平行性は与えられているがその移行個所は半径方向に構成されており、その代わりにせん断されていない。
【0023】
ポンプ出口開口6とタービン入口開口7とが平行でないと、効率は失われる。しかし、本発明の構成の特別な利点は、軸方向の変形プロセスによってトーラス形が製作され得ることである。これが特に有利である対象は、公知技術ではアルミニウムダイヤスト鋳造で製作される案内羽根車である。何故ならばそこで使用された軸方向の離型によって費用のかかるスライダ工具は不要になるからである。
【0024】
図8と図9とには、本発明の別の形態が示されている。この場合、図8には公知技術が示されている。本発明の構成では案内羽根車3は拡散効果を備えている。つまり、油が流過する場合に油は低速化される。これは、案内羽根車出口開口10が案内羽根車入口開口9よりも大きく構成されていることによって達成される。羽根の間の横断面の拡大は、隣り合う羽根の間の横断面が減少させられるために周方向で行なわれてはならないので、この場合には横断面の拡大は半径方向で行なわれる。したがって入口高さ17は出口高さ16よりも小さい。この構成はダイカスト鋳造で案内羽根車3を製造する場合に、案内羽根車が軸方向で離型されることができるという利点を有する。拡大は外側のリング形の制限面19だけが半径方向外方へ開放するか又は内側のリング形の制限面18だけが半径方向内方へ開放するか又は両方のリング形の面がポンプに向かって拡大して行なうことができる。さらに既に先に述べたようにディフューザとしての案内羽根車3の構成はハイドロキネティックな利点を有している。ディフューザの別の構成では外側のリング(内側に外側のリング形の制限面19を備えている)は個別のリングとして構成されていることができる。このリングはプレス加工で案内羽根車の羽根の外直径にプレスばめされることができる。別の構成形態では前記リングは段部、切欠き又はかしめで案内羽根車の羽根に確保されていることができる。
【0025】
公知技術からは、例えばUS2,737,827号明細書によれば同様にディフューザ案内羽根車を有するコンバータが公知である。そこに開示されたコンバータは3つよりも多くのトーラス区分を有するコンバータである。これに対し、本願発明の場合には最大3つのトーラス区分、つまりポンプ、タービン、案内羽根車しか存在していない。さらに公知技術では案内羽根車は軸方向の離型では製作されない。何故ならば流入端部の半径方向外側の領域における湾曲のためにバックカットが生じるからである。この場合にはコアは右へ引出すことはできない。
【0026】
第10図と第11図とでは本発明の最後の構成が示されている。この場合、図10は直接的な比較のために公知技術を示している。ポンプ1とタービン2と案内羽根車3とにおけるハッチングの施された狭い面は、この場合には羽根が一緒に示され、これらの羽根が切断面で部分的に断面されていることで生じる。水平方向の線は構成寸法をより良く比較するために用いられる。案内羽根車3は図11においてはある程度トーラス内へ押込まれていることが判る。先に楕円形であった図10のトーラスから図11ではほぼ円形のトーラスが生じる。内側の案内羽根車直径14は半径方向で案内羽根車直径14′へ移動させられている。同じ形式で外側の案内羽根車直径22は半径方向で外方へ外側の案内羽根車直径22′に向かって移動させられる。内側の案内羽根車流過直径14は半径方向外方へ外側の案内羽根車直径14′へ移動させられる。同様に外側の案内羽根車直径22は半径方向外側案内羽根車直径22′に移動させられる。内側の案内羽根車流過直径14は有利にはポンプ外側直径21の0.5から0.7倍である。
【0027】
さらにコンバータ出力データは典型的な形式で"スピードレーシオ(Speed Ratio)"との関係で"MP2000(Nm)"の線図で示されている。この場合"MP2000"は分あたり2000回転時のポンプの受容モーメントをニュートンメートルで表わしたものである。"Speed Ratio"(=回転数比)はポンプ回転数に対するタービン回転数の比である。タービン回転数はコンバータロックアップクラッチなしでは常にポンプ回転数よりも小さいのでこの値は開放したコンバータロックアップクラッチの場合には常に1よりも小さい。前記線図においては、図10と図11との発明では小さな回転数比(<0.5)のためにはポンプモーメントは公知技術の値の下側にある。これは特に、燃焼機関が下方の回転数でまずはじめて負荷が除かれ、したがって一杯に作業出力によって負荷されないようにするときに特に有利である。これは特にディーゼル機関のために有意義である。
【0028】
しかし、上方の回転数比(>0.5)の場合には本発明は異なった作用をする。この場合にはポンプモーメントは公知技術のポンプモーメントの上にある。これは回転数比が1(又は可能な連結点0.8)に近づいた場合に次第に効率が悪化するが、それでも本発明によってこの回転数比でタービン出力が高められることができるので特に有利である。タービン出力は最終的には伝動装置に伝動される出力である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】トーラスの公知技術を示した図。
【図2】図1に比較して回転軸線に向かって延長されたタービンもしくはポンプの出口及び入口開口を有するトーラスを示した図。
【図3】トーラスの公知技術を示した図。
【図4】図3に比較して拡大されたポンプ直径を有するトーラスを示した図。
【図5】トーラスの公知技術を示した図。
【図6】図5と比較してタービン側にせん断されたトーラスを示した図。
【図7】図5と比較してポンプ側にせん断されたトーラスを示した図。
【図8】トーラスの公知技術を示した図。
【図9】図8に比較して、ディフューザ案内羽根車を有するトーラスを示した図。
【図10】トーラスの公知技術を示した図。
【図11】ほぼ円形の横断面を有するトーラスを示した図。
【符号の説明】
【0030】
1 ポンプ
2 タービン
3 案内羽根車
4 ケーシング
5 回転軸線
6 ポンプ出口開口
7 タービン入口開口
10 案内羽根車出口開口
11 ポンプ入口開口
12 内側のタービン出口直径
12′ 縮小された内側のタービン出口直径
13 内側のポンプ入口直径
13′ 縮小された内側のポンプ入口直径
14 内側の案内羽根車流過直径
15 作用直径
16 案内羽根車の出口側における出口高さ
17 案内羽根車の入口側の入口高さ
18 内側のリング形の制限面
19 外側のリング形の制限面
20 移行領域
21 ポンプ外径
21′ 拡大されたポンプ外径
22 外側の案内羽根車流過口直径
22′ 外側の案内羽根車流過口直径
W トーラスの軸方向幅
S せん断
C 中心線/センターライン
a 間隔
b 間隔
【図1−2】

【図3−4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のためのトルクコンバータであって、ケーシング(4)と、該ケーシング(4)内に配置されたポンプ(1)、タービン(2)、案内羽根車(3)、ロックアップクラッチ、場合によっては少なくとも1つのねじり振動減衰器とを有しており、ポンプ(1)、タービン(2)及び案内羽根車(3)とが互いに1つのトーラスを形成している形式のものにおいて、内側のタービン出口直径(12)又は内側のポンプ入口直径(13)が内側の案内羽根車の流過直径(14)よりも小さいことを特徴とする、自動車のためのトルクコンバータ。
【請求項2】
内側のタービン出口直径(12)及び内側のポンプ入口直径(13)が内側の案内羽根車流過直径(14)よりも小さい請求項1記載のトルクコンバータ。
【請求項3】
トーラス形状がせん断されていること、つまりトーラス形の仮想の軸方向断面図が、−内側の案内羽根車流過直径(14)から出発して−作用半径(15)の増大に伴って、次第に軸方向で一方向に移動させられている、請求項1又は2記載のトルクコンバータ。
【請求項4】
前記せん断が直線的であること、つまり作用半径差に対する軸方向の移動からの商である移動変化する作用半径(15)に亙って一定である、請求項3記載のトルクコンバータ。
【請求項5】
トーラス形状がタービン(2)の方向でせん断されている、請求項3又は4記載のトルクコンバータ。
【請求項6】
トーラス形状がポンプ(1)の方向でせん断されている、請求項3又は4記載のトルクコンバータ。
【請求項7】
案内羽根車(3)の出口開口(10)における出口高さ(16)が入口開口(9)における入口高さ(17)よりも大きい、請求項1から6までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
【請求項8】
案内羽根車(3)の出口開口(10)における内側の、リング形状の制限面(18)の直径が案内羽根車(3)の入口開口(9)における内側のリング形の制限面(18)の直径よりも小さい、請求項7記載のトルクコンバータ。
【請求項9】
案内羽根車(3)の出口開口(10)における外側の、リング形の制限面(19)の直径が、案内羽根車(3)の入口開口(9)における外側の、リング状の制限面(19)の直径よりも大きい、請求項7記載のトルクコンバータ。
【請求項10】
案内羽根車−羽根の外径に移動可能な別個のリングとして、外側の、リング形の制限面(19)が構成されている、請求項7から9までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
【請求項11】
別個のリングが案内羽根車の羽根に段部、切欠き又はかしめによって固定されている、請求項10記載のトルクコンバータ。
【請求項12】
ポンプ(1)の出口開口(6)の全体が円錐形の形態を有し、ポンプ(1)の外縁が内側の直径よりも遠くまでタービン(2)に向かって延びるようにかつタービン(2)の入口開口(7)がほぼポンプ(1)の出口開口(6)に対して平行であり、ポンプ(1)からタービン(2)への移行領域(20)が小さい直径段部を有している、請求項1から11までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
【請求項13】
内側の案内羽根車の流過孔直径(14)がポンプ外直径(21)の0.5から0.7倍である、請求項1から12までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。

【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10−11】
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【公表番号】特表2009−533613(P2009−533613A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504559(P2009−504559)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【国際出願番号】PCT/DE2007/000551
【国際公開番号】WO2007/118448
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(390009070)ルーク ラメレン ウント クツプルングスバウ ベタイリグングス コマンディートゲゼルシャフト (236)
【氏名又は名称原語表記】LuK Lamellen und Kupplungsbau  Beteiligungs KG
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 3, D−77815 Buehl, Germany