説明

トンネル覆工コンクリート締固め装置

【課題】型枠振動型のバイブレータの設置数を増やすことなく、トンネル覆工コンクリートの締固めを隅々まで良好に行うことができる、トンネル覆工締固め装置を提供する。
【解決手段】トンネル覆工コンクリート用の型枠70に設けられ、トンネル周方向に延びるレール20と、レール20に沿って移動可能に設けられ、型枠70を介してトンネル覆工コンクリートに振動を与えてトンネル覆工コンクリートを締固めるバイブレータ30と、バイブレータ30をレール20に沿って牽引する牽引機構40と、バイブレータ30をレール20に固定し、またはその固定を解除する固定機構50と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル覆工コンクリート締固め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリートの締固め装置として、コンクリート打設用の型枠に振動を与える型枠振動型のバイブレータを、当該型枠に設けられたレールに移動自在に設置したものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。また、上記バイブレータを、電磁石により上記レールに固定したり、その固定を解除したりするものが知られている(例えば、特許文献3参照)。これらの締固め装置によれば、少数のバイブレータで型枠内のコンクリートを隅々まで締固めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−118464号公報
【特許文献2】特開昭59−118962号公報
【特許文献3】特開昭60−95070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、型枠振動型のバイブレータを用いてトンネル覆工コンクリートを締固めることが行われているが、トンネル覆工コンクリートの締固めでは、バイブレータは型枠に固定されており、移動されるようにはなっていない。また、特許文献1〜3では、トンネル覆工コンクリートを締固めることについては考慮されていない。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、型枠振動型のバイブレータの設置数を増やすことなく、トンネル覆工コンクリートの締固めを隅々まで良好に行うことができる、トンネル覆工コンクリート締固め装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るトンネル覆工コンクリート締固め装置は、 トンネル覆工コンクリート用の型枠に沿って設けられ、トンネル周方向に延びるレールと、前記レールに沿って移動可能に設けられ、前記型枠に振動を与えるバイブレータと、前記バイブレータを前記レールに固定し、又はその固定を解除する固定手段と、を備える。
【0007】
上記トンネル覆工コンクリート締固め装置は、前記バイブレータを前記レールに沿って牽引する牽引手段を備えてもよい。
【0008】
上記トンネル覆工コンクリート締固め装置において、前記レールは、トンネル周方向に延びるフランジ部を備えてもよい。また、上記トンネル覆工コンクリート締固め装置は、前記フランジ部よりトンネル内径側に配された内側ガイド部材と、前記フランジ部よりトンネル外径側に、前記フランジ部を挟んで前記内側ガイド部材と対向するように配された外側ガイド部材とを有し、前記バイブレータを前記レールに沿って移動可能に案内する案内部をさらに備えてもよい。さらに、上記トンネル覆工コンクリート締固め装置において、前記固定手段は、前記フランジ部よりトンネル内径側に配され、前記外側ガイド部材と共に前記フランジ部を把持し又はその把持を解除してもよい。
【0009】
上記トンネル覆工コンクリート締固め装置において、前記固定手段は、前記内側ガイド部材から前記フランジ部側に突出し、その突出量が可変の突出部材であってもよい。
【0010】
上記トンネル覆工コンクリート締固め装置において、前記固定手段は、前記バイブレータを支持する支持部材を前記フランジ部に圧接又は離間させる圧接機構であってもよい。
【0011】
上記トンネル覆工コンクリート締固め装置において、前記圧接機構は、前記支持部材のトンネル周方向の両側部を前記フランジ部に圧接させてもよく、その場合、前記支持部材は、トンネル周方向の前記両側部よりもその間が薄肉の板材であってもよい。
【0012】
上記トンネル覆工コンクリート締固め装置は、前記牽引手段を作動させる牽引駆動部と、前記固定手段を作動させる固定駆動部と、前記トンネル覆工コンクリートの打設範囲を検出する検出手段と、前記バイブレータが、前記検出手段により検出された前記打設範囲に配置されるように前記牽引駆動部を制御する牽引制御手段と、前記バイブレータが、前記検出手段により検出された前記打設範囲において前記固定手段により前記レールに固定されるように前記固定駆動部を制御する固定制御手段と、前記バイブレータを、前記検出手段により検出された前記打設範囲において前記固定手段により前記レールに固定された状態で作動させるバイブレータ制御手段と、を備えてもよい。
【発明の効果】
【0013】
上記トンネル覆工コンクリート締固め装置によれば、型枠振動型のバイブレータの設置数を増やすことなく、トンネル覆工コンクリートの締固めを隅々まで良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】一実施形態に係るトンネル覆工コンクリート締固め装置を備えるトンネル用のスライドセントルを示す立面図である。
【図2】締固め装置の一部を拡大して示す立面図である。
【図3】図2の3−3矢視図であり、
【図4】図2の4−4矢視図である。
【図5】他の実施形態に係る締固め装置を示す立面図である。
【図6】締固め装置の一部を拡大して示す立面図である。
【図7】図6の7−7矢視図である。
【図8】図7の8−8矢視図である。
【図9】(A)は、図8の9−9矢視図であり、(B)は、レバーを(A)に示す状態から90°回転させた状態を示す図である。
【図10】レバーを図7に示す状態から90°回転させた状態を示す図である。
【図11】レバーを図8に示す状態から90°回転させた状態を示す図(図10の11−11矢視図)である。
【図12】(A)(B)は、フックを拡大して示す図である。
【図13】ベース板を拡大して示す断面図である。
【図14】他の実施形態に係る締固め装置を示す立面図である。
【図15】締固め装置の一部を拡大して示す立面図である。
【図16】図15の16−16矢視図である。
【図17】図16の17−17矢視図である。
【図18】他の実施形態に係る締固め装置を示す立面図である。
【図19】締固め装置の制御系の概略を示すブロック図である。
【図20】制御装置による電磁弁の開閉制御及びモータの駆動制御を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係るトンネル覆工コンクリート締固め装置(以下、締固め装置という)10を備えるトンネル用のスライドセントル1を示す立面図である。この図に示すように、スライドセントル1は、トンネルTの内周壁に沿って配されて該内周壁との間に円弧状の覆工空間Sを形成するアーチ型のトンネル覆工用の型枠70と、トンネルT内に配されて型枠70を支持するガントリー80とを備えている。ガントリー80は下部に設けられた不図示の車輪でトンネルTの軸方向に移動する。
【0016】
型枠70は、トンネル周方向に延びるアーチ型の型枠をトンネル軸方向に連結して構成されており、また、各型枠は、複数の円弧状のスキンプレート72をトンネル周方向に連結して構成されている。ガントリー80の上方に配されたスキンプレート72は、ガントリー80の上部に配されたジャッキ82により昇降可能に支持されている。また、ガントリー80の側方に配されたスキンプレート72は、ガンドリー80の側部に配されたジャッキ84によりトンネル径方向へ移動可能に支持されている。また、ガントリー80の上部とジャッキ84とには、作業者が乗る作業台86が支持されている。
【0017】
締固め装置10は、スキンプレート72に補剛材74を介して取り付けられトンネル周方向に延びるレール20と、レール20とトンネル周方向に移動可能に組み合わされたスライダ60と、スライダ60に固定されスライダ60によりレール20に沿って移動可能に案内されるバイブレータ30と、バイブレータ30をレール20に沿って牽引する牽引機構40と、スライダ60をレール20に固定したりその固定を解除したりする固定機構50とを備えている。固定機構50によりスライダ60がレール20に固定された状態でバイブレータ30を作動させることにより、レール20及び型枠70を介して覆工コンクリートに振動を与え、覆工コンクリートを締固めることができる。
【0018】
レール20は、H型鋼を円弧状に湾曲した部材であり、レール20に設けられた一対のフランジ部22、24は、トンネル径方向に並列されてトンネル周方向に延びている。スライダ60は、フランジ部22にトンネル周方向に移動自在に装着されている。また、バイブレータ30は、スライダ60のトンネル内径側の面に固定されている。
【0019】
牽引機構40は、スライダ60に一端が固定されたワイヤー42と、ワイヤー42の他端に固定されたカウンターウエイト44と、ワイヤー42が架けられる複数のシーブ46とを備えている。複数のシーブ46は、トンネル周方向に間隔を空けて配されており、カウンターウエイト44は、最も上側に配されたシーブ46から吊り下がっている。このため、作業者がバイブレータ30を引き上げる際には、カウンターウエイト44の重力と作業者の力とが重畳され、作業者の負担が軽減される。
【0020】
固定機構50は、スライダ60に螺合した一対の軸部材52を備えている。この一対の軸部材52は、トンネル周方向に離して配されており、これらの間にバイブレータ30が配されている。
【0021】
図2は、締固め装置10の一部を拡大して示す立面図である。また、図3は、図2の3−3矢視図であり、図4は、図2の4−4矢視図である。これらの図に示すように、スライダ60は、バイブレータ30が固定されたベース板62と、ベース板62におけるバイブレータ30の取付面の裏面に設けられた一対のL字状のガイド部材64とを備えている。
【0022】
図4に示すように、ベース板62とガイド部材64とによりチャンネル型の断面形状のスライダ60が形成されており、ベース板62と一対のガイド部材64との間にフランジ部22が嵌め込まれている。一対のガイド部材64の先端側のガイド部64Aは、フランジ部22を介してベース板62と、トンネル径方向に対向しており、ガイド部64Aとベース板62とにより、スライダ60のトンネル周方向への移動が案内される。
【0023】
ここで、レール20はトンネルTの曲率に合わせて湾曲しているのに対して、ベース板62及びガイド部64Aは平坦である。このため、スライダ60をレール20に沿って移動可能とするために、ベース板62とガイド部64Aとの間隔を、フランジ部22の厚みより大きく設定し、ベース板62とフランジ部22との間のクリアランス、あるいは、ガイド部64Aとフランジ部22との間のクリアランスを十分に確保している。
【0024】
図2及び図3に示すように、ベース板62のバイブレータ30を挟んだ両側には、ボス66が形成されている。このボス66にはベース板62をも貫通するネジ穴が形成されており、このネジ穴には固定機構50の軸部材52が螺合している。軸部材52は、ボス66からトンネル内径側に突出しており、その先端部には、レバー54が装着されている。このレバー54は、軸部材52からその径方向に延びている。
【0025】
ここで、レバー54を回転させると、軸部材52がトンネル内径側又は外径側に移動し、軸部材52のベース62からフランジ部22側への突出量が変化する。そして、当該突出量を増加させていくと、軸部材52がフランジ部22に当接すると共に、ガイド部64Aがフランジ部22側に引き寄せられ、最後にはフランジ部22に当接する。これにより、軸部材52とガイド部64Aとによりフランジ部22が把持され、バイブレータ30がレール20に固定される。一方、上記突出量を減少させていくと、軸部材52がガイド部64Aから離れていくことにより、軸部材52とガイド部64Aとの把持力が弱まり、バイブレータ30のレール20への固定が解除される。
【0026】
以上のように本実施形態に係る締固め装置10では、型枠振動型のバイブレータ30を、牽引機構40により、トンネル周方向に延びるレール20に沿って移動させて、固定機構50により、トンネル周方向の任意の位置でバイブレータ30をレール20に固定したり、その固定を解除したりすることができる。従って、型枠振動型のバイブレータ30の設置数を増やすことなく、覆工空間Sの全域に亘りトンネル覆工コンクリートの締固めを良好に行うことができる。
【0027】
また、スライダ60には、フランジ部22よりトンネル内径側に配されたベース板62と、フランジ部22よりトンネル外径側に配されたガイド部材64とが設けられ、これらがフランジ部22を挟んでいるところ、ベース板62から突出し、その突出量が可変の軸部材52が、ガイド部材64と共にフランジ部22を把持したりその把持を解除したりする。ここで、本実施形態では、軸部材52は、ベース板62に螺合したネジである。従って、簡素な構成で、バイブレータ30をトンネル周方向の任意の位置でレール20に固定したり、その固定を解除したりすることができる。
【0028】
なお、本実施形態では、フランジ部22よりトンネル内径側とトンネル外径側とにそれぞれ配されたガイド部材を、板材としたがローラにしてもよく、また、ベース板62をガイド部材とするのではなく、他のガイド部材を別途設ける等してもよい。また、レール20をH型鋼とすることは必須ではなく、例えば、断面形状がT型の部材等に替えてもよい。
【0029】
図5は、他の実施形態に係る締固め装置100を示す立面図である。この図に示すように、締固め装置100は、スキンプレート72に固定されトンネル周方向に延びるレール120と、レール120とトンネル周方向に移動可能に組み合わされたスライダ160と、スライダ160に固定されたバイブレータ30と、バイブレータ30をレール120に沿って牽引する牽引機構140と、スライダ160をレール120に固定したりその固定を解除したりする固定機構150とを備えている。固定機構150によりスライダ160がレール120に固定された状態でバイブレータ30を作動させることにより、レール120及び型枠70を介して覆工コンクリートに振動を与え、覆工コンクリートを締固めることができる。
【0030】
レール120は、T型鋼であり、レール120のトンネル内径側の端部に設けられたフランジ部122は、トンネル周方向に延びている。スライダ160は、フランジ部122にトンネル周方向に移動自在に装着されている。また、バイブレータ30は、スライダ160のトンネル内径側の面に固定されている。
【0031】
牽引機構140は、スライダ160に両端が固定されたワイヤー142と、レール120の両端部に設けられた方向転換用のシーブ143と、下側のシーブ143の近傍に設けられたリターンシーブ145と、上側のシーブ143とガントリー80との間に設けられた電動ウインチ144及びテンショナー147とを備えている。ワイヤー142は、上下のシーブ143、リターンシーブ145、テンショナー147及び電動ウインチ144により張架されており、フランジ部122とスキンプレート72との間に通されている。また、ワイヤー142は、スライダ160から上下のシーブ143までの間ではレール120より図中手前側を通されているが、リターンシーブ145から電動ウインチ144までの間ではレール120より図中奥側を通されている。また、ワイヤー142には、テンショナー147により張力が付与されている。このため、電動ウインチ144が作動されてワイヤー142が巻き上げられると、スライダ160及びバイブレータ30が牽引される。
【0032】
固定機構150は、スライダ160に回転自在に設けられた一対のレバー152を備えている。この一対のレバー152は、トンネル周方向に離して配されており、これらの間にバイブレータ30が配されている。
【0033】
図6は、締固め装置100の一部を拡大して示す立面図である。また、図7は、図6の7−7矢視図であり、図8は、図7の8−8矢視図である。また、図9(A)は、図8の9−9矢視図である。これらの図に示すように、スライダ160は、バイブレータ30が固定されたベース板162と、ベース板162をレール120に支持するフレーム164と、フレーム164に回転自在に支持された一対のガイドローラ166及び二対のガイドローラ168とを備えている。
【0034】
フレーム164には、一対の側板164A、164Bと、この一対の側板164A、164Bを結合する一対の台板164C、164Dとを備えている。一対の側板164A、164Bは、フランジ部122の幅方向に離して配されており、これらの間にフランジ部122が配されている。また、一対の台板164C、164Dは、フランジ部122よりトンネル内径側にトンネル周方向に離して配されており、これらの間にバイブレータ30が配されている。
【0035】
側板164Aには、一対のシャックル172が取り付けられている。この一対のシャックル172は、トンネル周方向に離して配されており、各シャックル172にはワイヤー142が固定されている。
【0036】
ベース板162は、一対の台板164C、164Dとフランジ部122との間に配されている。ここで、矩形状のベース板162の4隅にはシャフト174が固定され、このシャフト174は、台板164C、164Dに挿通されている。これにより、ベース板162は、台板164C、164Dとフランジ部122との間でトンネル径方向に移動可能となっている。
【0037】
一対のガイドローラ166は、フランジ部122よりトンネル内径側にトンネル周方向に離して配されており、これらの間にバイブレータ30が配されている。また一対のガイドローラ166は、一対の側板164A、164Bに回転自在に支持されている。また、二対のガイドローラ168は、フランジ部122よりトンネル外径側に配されており、そのうちの一対のガイドローラ168は、側板164Aに回転自在に支持され、他の一対のガイドローラ168は、側板164Bに回転自在に支持されている。各対のガイドローラ168は、トンネル周方向に離して配され、フランジ部122を介してベース板162に対向している。
【0038】
また、一対のレバー152は、フランジ部122よりトンネル内径側にトンネル周方向に離して配され、これらの間にバイブレータ30が配されている。一方のレバー152は、台板164Cに回転自在に支持され、他方のレバー152は、台板164Dに回転自在に支持されている。レバー152は、台板164C、164Dに回転自在に取り付けられた回転軸152Aと、回転軸152Aから径方向に延びる保持軸152B及びカム軸152Cとを備えている。保持軸152Bとカム軸152Cとは互いに直角に配されている。
【0039】
レバー152は、90°回転することができる。カム軸152Cが、レール120の幅方向に延び、保持軸152Bが、トンネル周方向のバイブレータ30の反対側に延びるように、レバー152を回転させると、固定機構150によりスライダ160がレール120に固定されていない状態(以下、開放状態という)になる。
【0040】
開放状態では、スライダ160は、バイブレータ30等の重量によりトンネル内径側に寄ることから、ガイドローラ168がフランジ部122に当接する。この状態で、ベース板162とフランジ部122との間に隙間ができるように、ベース板162とガイドローラ168との間隔が設定されている。また、この状態で、ガイドローラ166とフランジ部122との間に隙間ができるように、ガイドローラ166とガイドローラ168との間隔が設定されている。
【0041】
図7に示すように、台板164C、164Dにおける一対のシャフト174の間には、矩形状の切欠き部164Eが形成されている。回転軸152Aから切欠き部164Eまでの距離は、カム軸152Cの長さよりも短く設定されており、レバー152を図に示す位置から90°反時計周りに回転させると、カム軸152Cの先端が、切欠き部164E上まで移動する。
【0042】
また、台板164C、164Dにはそれぞれ、フック180が設けられている。フック180は、カム軸152Cの先端の近傍であってカム軸152Cの可動範囲の外側に配されており、保持軸152Bを係止したりその係止を解除したりする。フック180が保持軸152Bを係止することにより、レバー152が周り止めされた状態になる。
【0043】
また、ベース板162には、一対のカム154が固定されている。各カム154は、各切欠き部164Eに配された板材であり、カム軸152Cの高さまで突出している。また、開放状態では、各カム154は、カム軸152Cと平行となるように配されている。
【0044】
図9(A)には、開放状態のレバー152及びカム154を示している。この図に示すように、カム154の上面には、カム軸152Cと平行である平坦部154Aと、カム軸152Cに対して傾斜しているテーパ部154Bとが形成されている。平坦部154Aは、回転軸152Aとトンネル周方向に重なるように配されている。また、テーパ部154Bは、平坦部154Aから回転軸152Aの外径方向にかけて下り勾配の傾斜面であり、同図に示す開放状態ではカム軸152Cとトンネル周方向に並ぶように配されている。
【0045】
図9(B)は、レバー152を図9(A)に示す状態から90°回転させた状態を示す図である。また、図10、図11は、レバー152を図7、図8に示す状態から90°回転させた状態を示す図である。これらの図に示すように、レバー152を開放状態における位置から90°回転させると、レバー152のカム軸152Cは、テーパ部154Bに当接してカム154をフランジ部122側に押し下げ、最後に平坦部154Aに乗り上げる。これにより、ベース板162がフランジ部122に当接し、固定機構150によりスライダ160がレール120に固定された状態(以下、固定状態という)になる。
【0046】
図12(A)(B)は、フック180を拡大して示す図である。この図に示すように、フック180は、台板164C、164Dに回転自在に支持された回転軸182と、回転軸182の先端に取り付けられた係止部183及び保持部184と、回転軸182の基端に取り付けられたナット186と、ナット186と台板164C、164Dとの間に配され回転軸182が挿通された圧縮コイルバネ188とを備えている。また、回転軸182の軸方向中央部には、ストッパ189が設けられている。
【0047】
回転軸182は、その軸方向へ移動可能であり、ナット186とストッパ189とによりその移動量を制限されている。また、回転軸182は、圧縮コイルバネ188によりフランジ部122側に付勢されている。また、係止部183は、回転軸182の径方向に延び先端側が湾曲した部材である。
【0048】
レバー152をフック180で固定する場合には、図12(A)に示すように、フック180を圧縮コイルバネ188の付勢力に抗してフランジ部122の反対側へ移動させる。そして、図12(B)に示すように、フック180を回転軸182の周りに90°回転させて、係止部183を保持軸152B上に移動させた後、フック180を圧縮コイルバネ188の付勢力でフランジ部122側へ移動させる。これにより、レバー152がフック180で固定される。
【0049】
一方、フック180によるレバー152の固定を解除する場合には、フック180を圧縮コイルバネ188の付勢力に抗してフランジ部122の反対側へ移動させる。そして、フック180を回転軸182の周りに90°回転させて、係止部183を保持軸152Bと重ならない位置まで移動させた後、フック180を圧縮コイルバネ188の付勢力で回転軸182の基端側へ移動させる。これにより、フック180によるレバー152の固定が解除される。
【0050】
図13は、ベース板162を拡大して示す断面図である。この図に示すように、ベース板162は、カム154が固定されたトンネル周方向の両端部とその間との厚さが異なる板材であり、当該両端部の厚さt1が、その間の厚さt2よりも大きくなっている。
【0051】
このため、ベース板162における厚さt2の薄肉の領域は、その両側の厚さt1の厚肉の領域よりも剛性が低く、弾性変形し易いことから、所定の曲率で湾曲したフランジ部122に対する密着性が高くなる。これにより、ベース板162とフランジ部122との間に隙間を減らすことができ、レール120とスライダ160との共振を抑えて、騒音を減らすことができる。
【0052】
また、ベース板162における厚さt1の厚肉の領域は、その間の厚さt2の薄肉の領域よりも剛性が高く、弾性変形し難いことから、振動エネルギを吸収し難くなる。これにより、バイブレータ30の振動エネルギを、覆工コンクリートに効率よく伝達させることができ、高いエネルギ効率をもって覆工コンクリートの締固めを行うことができる。
【0053】
以上のように本実施形態に係る締固め装置100では、型枠振動型のバイブレータ30を、牽引機構140により、トンネル周方向に延びるレール120に沿って移動させて、固定機構150により、トンネル周方向の任意の位置でレール120に固定したり、その固定を解除したりすることができる。従って、型枠振動型のバイブレータ30の設置数を増やすことなく、覆工空間Sの全域に亘りトンネル覆工コンクリートの締固めを良好に行うことができる。
【0054】
また、スライダ160には、フランジ部122よりトンネル内径側に配されたガイドローラ166と、フランジ部122よりトンネル外径側に配されたガイドローラ168とが設けられ、これらがフランジ部122を挟んでいるところ、レバー152とカム板154とからなる圧接機構が、ベース板162をフランジ部122に圧接させたり離間させたりする。これにより、ベース板162が、ガイドローラ168と共にフランジ部122を把持したり開放したりする。従って、簡素な構成で、バイブレータ30を、トンネル周方向の任意の位置でレール120に固定したりその固定を解除したりすることができる。
【0055】
なお、本実施形態では、フランジ部122よりトンネル内径側とトンネル外径側とにそれぞれ配されたガイド部材を、ローラとしたが板材にしてもよく、また、ベース板162をガイド部材にしてもよい。また、レール120をT型鋼とすることは必須ではなく、例えば、断面形状がH型の部材に替える等してもよい。
【0056】
図14は、他の実施形態に係る締固め装置200を示す立面図である。この図に示すように、締固め装置200は、上述の締固め装置100の牽引機構140に替えて牽引機構240を備えている。牽引機構240は、フランジ部122に沿って配されたチェーン242と、スライダ160をチェーン242に沿って移動させる駆動機構244とを備えている。
【0057】
図15は、締固め装置200の一部を拡大して示す立面図である。図16は、図15の16−16矢視図であり、図17は、図16の17−17矢視図である。これらの図に示すように、駆動機構244は、チェーン242に噛み合うスプロケット243と、スプロケット243と同軸に配されたネジ歯車245と、ネジ歯車245と噛み合うウォーム246と、ウォーム246と噛み合うウォーム・ホイール247と、ウォーム・ホイール247と同軸に配されたチェーンホイール248とを備えている。
【0058】
スプロケット243とネジ歯車245とは側板164Aに回転自在に支持されている。また、スプロケット243は、側板164Aとレール120との間に配され、ネジ歯車245は、側板164Aを挟んでスプロケット243の反対側に配されている。
【0059】
ウォーム・ホイール247とチェーンホイール248とは、側板164Aに回転自在に支持されている。また、ウォーム・ホイール247とネジ歯車245との間にはウォーム246が配されており、ウォーム246とウォーム・ホイール247とにより、ウォームセルフロックギアが構成されている。また、チェーンホール248にはチェーン249が巻き掛けられている。
【0060】
以上のような構成の牽引機構240は、作業者がチェーン249でチェーンホイール248を回転させることにより作動される。チェーンホイール248が回転すると、その回転力が、ウォーム・ホイール247、ウォーム246、ネジ歯車245によりスプロケット243に伝達され、チェーン242に噛み合ったスプロケット243は、回転しながら走行する。これにより、スライダ160及びバイブレータ30が牽引される。
【0061】
図18は、他の実施形態に係る締固め装置300を示す立面図である。また、図19は、締固め装置300の制御系の概略を示すブロック図である。これらの図に示すように、締固め装置300は、上述の締固め装置100が備える構成に加えて、複数の充填感知センサ302A〜Dと、制御装置304とを備え、また、締固め装置100の固定機構150に替えて固定機構350を備える。
【0062】
充填感知センサ302A〜Dは、型枠70から覆工空間S内に出し入れできるスライド棒の先端に装着された静電容量検知センサであり、静電容量の変化に応じて、覆工空間S内におけるコンクリートの充填を感知し、感知信号を制御装置304へ出力する。この充填感知センサ302A〜Dは、トンネル周方向に所定間隔おきに配されている。また、充填感知センサ302A〜Dは、トンネルTの底側から上側にかけて、302A、302B、302C、302Dの順序で配されている。
【0063】
固定機構350は、油圧ジャッキ352を備える。この油圧ジャッキ352には電磁弁354が設けられている。電磁弁354は励磁されていない状態で開き、この状態で、油圧ジャッキ352は、ベース板162をフランジ部122に圧接させる。また、電磁弁354は励磁された状態で閉じ、この状態で、油圧ジャッキ352は、フランジ部122から離間させる。
【0064】
制御装置304は、スライドセントル1に設置された制御盤に設けられており、充填感知センサ302A〜Dの感知結果に基づいて、油圧ジャッキ352の電磁弁354の開閉を制御し、また、電動ウインチ144のモータ144Mの駆動を制御する。また、制御装置304は、バイブレータ30のオンとオフとを制御する。
【0065】
ここで、バイブレータ30は、複数の停止位置(第1〜第4の停止位置)で停止され、各停止位置で所定時間作動される。この複数の停止位置はトンネル周方向に所定間隔おきに設定されている。第1の停止位置は、覆工空間Sの底端から充填感知センサ302Aまでの中間地点に設定され、第2の停止位置は、充填感知センサ302Aから充填感知センサ302Bまでの中間地点に設定されている。また、第3の停止位置は、充填感知センサ302Bから充填感知センサ302Cまでの中間地点に設定され、第4の停止位置は、充填感知センサ302Cから充填感知センサ302Dまでの中間地点に設定されている。
【0066】
図20は、制御装置304による電磁弁354の開閉制御及びモータ144の駆動制御を説明するためのフローチャートである。このフローは、制御盤に設けられた覆工コンクリートの打設の開始を指示するためのスイッチが、作業者により操作されると開始される。
【0067】
なお、後述するように、トンネルTの上部まで覆工コンクリートの締固めを行った後、バイブレータ30は初期位置に移動される。ここで、初期位置は、上述の第1の停止位置に設定されている。また、初期状態では、電磁弁354は励磁されておらず、油圧ジャッキ352は、ベース板162をフランジ部122に圧接させている。
【0068】
このフローでは、まず、ステップ1において、制御装置304が、充填感知センサ302A〜Dのうち最も底側に配された充填感知センサ302Aにより、覆工コンクリートの充填が感知されたか否かを判定する。その結果、肯定判定された場合にはステップ2に移行する。ステップ2では、制御装置304が、バイブレータ30をオンにする。これにより、覆工空間Sの底端から充填感知センサ302Aまでの範囲に充填された覆工コンクリートに、バイブレータ30から振動が与えられる。
【0069】
次に、ステップ3では、制御装置304が、ステップ2においてバイブレータ30をオンにしてから所定時間Tが経過したか否かを判定する。ここで、この所定時間Tは、バイブレータ30が覆工コンクリートを締固めるのに必要な時間である。その結果、肯定判定された場合には、ステップ4へ移行する。
【0070】
ステップ4では、制御装置304が、バイブレータ30をオフにし、電磁弁354を励磁して油圧ジャッキ352によるバイブレータ30のレール120への固定を解除する。次に、ステップ5では、制御装置304が、電動ウインチ144のモータ144Mを作動させてバイブレータ30を第2の停止位置まで移動させ、電磁弁354の励磁を解除する。これにより、バイブレータ30が、第2の停止位置において、油圧ジャッキ352によりレール120に固定される。
【0071】
次に、ステップ6では、制御装置304が、充填感知センサ302Bから感知信号を受信したか否かを判定し、肯定判定された場合にはステップ7へ移行する。ステップ7では、制御装置304が、バイブレータ30をオンにする。これにより、覆工空間Sの充填感知センサ302Aから充填感知センサ302Bまでの範囲に充填された覆工コンクリートに、バイブレータ30から振動が与えられる。
【0072】
次に、ステップ8では、制御装置304が、ステップ7においてバイブレータ30をオンにしてから上記所定時間Tが経過したか否かを判定する。その結果、肯定判定された場合には、ステップ9へ移行する。ステップ9では、制御装置304が、バイブレータ30をオフにし、電磁弁354を励磁して油圧ジャッキ352によるバイブレータ30のレール120への固定を解除する。次に、ステップ10では、制御装置304が、電動ウインチ144のモータ144Mを作動させてバイブレータ30を第3の停止位置まで移動させ、電磁弁354の励磁を解除する。これにより、バイブレータ30が、第3の停止位置において、油圧ジャッキ352によりレール120に固定される。
【0073】
次に、ステップ11では、制御装置304が、充填感知センサ302Cから感知信号を受信したか否かを判定し、肯定判定された場合にはステップ12へ移行する。ステップ12では、制御装置304が、バイブレータ30をオンにする。これにより、覆工空間Sの充填感知センサ302Bから充填感知センサ302Cまでの範囲に充填された覆工コンクリートに、バイブレータ30から振動が与えられる。
【0074】
次に、ステップ13では、制御装置304が、ステップ12においてバイブレータ30をオンにしてから上記所定時間Tが経過したか否かを判定する。その結果、肯定判定された場合には、ステップ14へ移行する。ステップ14では、制御装置304が、バイブレータ30をオフにし、電磁弁354を励磁して油圧ジャッキ352によるバイブレータ30のレール120への固定を解除する。次に、ステップ15では、制御装置304が、電動ウインチ144のモータ144Mを作動させてバイブレータ30を第4の停止位置まで移動させ、電磁弁354の励磁を解除する。これにより、バイブレータ30が、第4の停止位置において、油圧ジャッキ352によりレール120に固定される。
【0075】
次に、ステップ16では、制御装置304が、充填感知センサ302Dから感知信号を受信したか否かを判定し、肯定判定された場合にはステップ17へ移行する。ステップ17では、制御装置304が、バイブレータ30をオンにする。これにより、覆工空間Sの充填感知センサ302Cから充填感知センサ302Dまでの範囲に充填された覆工コンクリートに、バイブレータ30から振動が与えられる。
【0076】
次に、ステップ18では、制御装置304が、ステップ18においてバイブレータ30をオンにしてから上記所定時間Tが経過したか否かを判定する。その結果、肯定判定された場合には、ステップ19へ移行する。ステップ19では、制御装置304が、バイブレータ30をオフにし、電磁弁354を励磁して油圧ジャッキ352によるバイブレータ30のレール120への固定を解除する。次に、ステップ20では、制御装置304が、電動ウインチ144のモータ144Mを作動させてバイブレータ30を第1の停止位置まで移動させ、電磁弁354の励磁を解除する。これにより、バイブレータ30が、第1の停止位置において、油圧ジャッキ352によりレール120に固定される。以上でこのフローを終了する。
【0077】
以上のように本実施形態に係る締固め装置300では、上述の締固め装置100におけるバイブレータ30の移動と、バイブレータ30のレール120への固定とを自動化できる。
【0078】
なお、本実施形態では、充填感知センサ302A〜Dとして、型枠70から覆工空間S内に出し入れできるスライド棒の先端に装着された静電容量検知センサを用いたが、型枠埋設型、即ち、型枠70の覆工空間Sに面した壁面とセンサ面とが面一となるように型枠70に埋設された静電容量検知センサを用いてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1 スライドセントル、10 トンネル覆工コンクリート締固め装置、20 レール、22、24 フランジ部、30 バイブレータ、40 牽引機構(牽引手段)、42 ワイヤー、44 カウンターウエイト、46 シーブ、50 固定機構(固定手段)、52 軸部材(突出部材)、60 スライダ(案内部)、62 ベース板(内側ガイド部材)、64 ガイド部材(外側ガイド部材)、64A ガイド部、66 ボス、70 型枠、72 スキンプレート、80 ガントリー、82、84 ジャッキ、86 作業台、100
トンネル覆工コンクリート締固め装置、120 レール、122 フランジ部、140
牽引機構(牽引手段)、142 ワイヤー、143 シーブ、144 電動ウインチ、144M モータ(牽引駆動部)、145 リターンシーブ、147 テンショナー、150 固定機構(固定手段)、152 レバー(圧接機構)、152A 回転軸、152B 保持軸、152C カム軸、154 カム板(圧接機構)、154A 平坦部、154B テーパ部、160 スライダ(案内部)、162 ベース板、164 フレーム、164A、164B 側板、164C、164D 台板、164E 切欠き部、166 ガイドローラ(内側ガイド部材)、168 ガイドローラ(外側ガイド部材)、172 シャックル、174 シャフト、180 フック、182 回転軸、183 係止部、184 保持部、186 ナット、188 圧縮コイルバネ、189 ストッパ、200 トンネル覆工コンクリート締固め装置、240 牽引機構(牽引手段)、242 チェーン、243 スプロケット、244 駆動機構、245 ネジ歯車、246 ウォーム、247 ウォーム・ホイール、248 チェーンホイール、249 チェーン、300 トンネル覆工コンクリート締固め装置、302A〜D 充填感知センサ(検出手段)、304 制御装置(牽引制御手段、固定制御手段、バイブレータ制御手段)、350 固定機構(固定手段)、352 油圧ジャッキ、354 電磁弁(固定駆動部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネル覆工コンクリート用の型枠に沿って設けられ、トンネル周方向に延びるレールと、
前記レールに沿って移動可能に設けられ、前記型枠に振動を与えるバイブレータと、
前記バイブレータを前記レールに固定し、又はその固定を解除する固定手段と、
を備えるトンネル覆工コンクリート締固め装置。
【請求項2】
前記バイブレータを前記レールに沿って牽引する牽引手段を備える請求項1に記載のトンネル覆工コンクリート締固め装置。
【請求項3】
前記レールは、トンネル周方向に延びるフランジ部を有し、
前記フランジ部よりトンネル内径側に配された内側ガイド部材と、前記フランジ部よりトンネル外径側に、前記フランジ部を挟んで前記内側ガイド部材と対向するように配された外側ガイド部材とを有し、前記バイブレータを前記レールに沿って移動可能に案内する案内部をさらに備え、
前記固定手段は、前記フランジ部よりトンネル内径側に配され、前記外側ガイド部材と共に前記フランジ部を把持し又はその把持を解除する請求項1又は請求項2に記載のトンネル覆工コンクリート締固め装置。
【請求項4】
前記固定手段は、前記内側ガイド部材から前記フランジ部側に突出し、その突出量が可変の突出部材である請求項3に記載のトンネル覆工コンクリート締固め装置。
【請求項5】
前記固定手段は、前記バイブレータを支持する支持部材を前記フランジ部に圧接又は離間させる圧接機構である請求項3に記載のトンネル覆工コンクリート締固め装置。
【請求項6】
前記圧接機構は、前記支持部材のトンネル周方向の両側部を前記フランジ部に圧接させ、
前記支持部材は、トンネル周方向の前記両側部よりもその間が薄肉の板材である請求項5に記載のトンネル覆工コンクリート締固め装置。
【請求項7】
前記牽引手段を作動させる牽引駆動部と、
前記固定手段を作動させる固定駆動部と、
前記トンネル覆工コンクリートの打設範囲を検出する検出手段と、
前記バイブレータが、前記検出手段により検出された前記打設範囲に配置されるように前記牽引駆動部を制御する牽引制御手段と、
前記バイブレータが、前記検出手段により検出された前記打設範囲において前記固定手段により前記レールに固定されるように前記固定駆動部を制御する固定制御手段と、
前記バイブレータを、前記検出手段により検出された前記打設範囲において前記固定手段により前記レールに固定された状態で作動させるバイブレータ制御手段と、
を備える請求項2から請求項6までの何れか1項に記載のトンネル覆工コンクリート締固め装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−46891(P2012−46891A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187322(P2010−187322)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【出願人】(000158725)岐阜工業株式会社 (56)
【出願人】(310005294)北陸鋼産株式会社 (2)
【Fターム(参考)】