説明

ドライブレコーダ、ドライブレコーダシステム、ドライブレコーダの制御方法およびプログラム

【課題】事故発生や犯罪発生などの異常事態を、身近な人物に通知することができるドライブレコーダ等を提供する。
【解決手段】少なくとも車両外部を撮像した映像信号から動画データを生成する動画データ生成手段150と、映像信号または動画データから、少なくともイベント発生時点の静止画像データを生成する静止画像データ生成手段160と、電子メールの送信先アドレスと、当該電子メールの送信内容となるメッセージデータとを記憶しておくためのメール情報記憶部62と、イベントの発生を検知したとき、当該静止画像データとメッセージデータとを含み、送信先アドレスを宛先とした電子メールを送信するメール送信手段210と、を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
車両に搭載されて用いられるドライブレコーダ、ドライブレコーダシステム、ドライブレコーダの制御方法およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、事故発生時における事故原因究明を目的として、事故発生前後における車両外部の撮像データを記録するドライブレコーダが知られている。例えば、特許文献1に記載のドライブレコーダは、撮像データをメモリに保存しておき、事故などの異常状態が発生したときには、メモリに保存されている撮像データを外部データベースに送信することで、事故発生時におけるデータ消失を防止するようになっている。この場合の「外部データベース」は、ドライブレコーダのサービスを提供する民間企業や事故管理を目的とした行政機関等が運営・管理するネットワークサーバが想定されている。
【特許文献1】特開2005−205930号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、実際に事故に遭遇した場合、真っ先にそのことを連絡したいのは、ドライブレコーダのサービス会社や行政機関ではなく、家族や友人など身近な人物物である。しかしながら、現状のドライブレコーダには、身近な人物物に事故発生を通知するための機能が無かった。
【0004】
本発明は、事故発生や犯罪発生などの異常事態を、身近な人物に通知することができるドライブレコーダ、ドライブレコーダシステム、ドライブレコーダの制御方法およびプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のドライブレコーダは、少なくとも車両外部を撮像する撮像手段と、撮像手段により撮像した映像信号に基づいて、動画データを生成する動画データ生成手段と、動画データを含む画像データを記憶しておくための画像データ記憶部と、電子メールの送信先アドレスと、当該電子メールの送信内容となるメッセージデータとを記憶しておくためのメール情報記憶部と、イベントの発生を検知するイベント発生検知手段と、映像信号または動画データから、少なくともイベント発生時点の静止画像データを生成する静止画像データ生成手段と、イベント発生検知手段がイベントの発生を検知した時、イベントの発生を検知した旨のメッセージデータと、静止画像データ生成手段により生成された静止画像データとを含み、送信先アドレスを宛先とした電子メールを送信するメール送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明のドライブレコーダの制御方法は、車両に搭載されて用いられるドライブレコーダの制御方法であって、ドライブレコーダが、少なくとも車両外部を撮像するステップと、撮像した映像信号に基づいて、動画データを生成するステップと、映像信号または動画データから、静止画像データを生成するステップと、イベントの発生を検知するステップと、イベントの発生を検知した時、イベントの発生を検知した旨のメッセージデータと、生成した静止画像データとを含む電子メールを、所定のアドレスに送信するステップと、を実行することを特徴とする。
【0007】
これらの構成によれば、イベントの発生を検知した時、イベントの発生を検知した旨のメッセージデータを含む電子メールを、送信先アドレス(所定のアドレス)に送信するため、身近な人物の携帯電話やパーソナルコンピュータのメールアドレスを設定しておくことで、事故発生や犯罪発生などの異常事態を通知することができる。また、この電子メールには、生成した静止画像データを含めて(添付して)送信するため、異常事態(事故の状況など)の概要を、送信先に伝えることができる。さらに、ドライブレコーダで一般的に記録される動画データではなく、静止画像データを送信することで、通信速度や通信環境などに制約があっても、安定してデータ送信を行うことができる。また、メール受信者にとっても、データ受信に伴う負担(メモリ容量など)を軽減することができる。
なお、電子メールには、送信元となるドライブレコーダ、当該ドライブレコーダが登載された車両、およびドライブレコーダの所有者等を識別するための識別情報が付加されて送信されることが好ましい。この構成によれば、メール受信者が、送信元となるドライブレコーダ、被害者、事故車両等を判断できる。
また、静止画像データの生成タイミングは、イベント発生前に予め生成しておいても良いし、イベント発生をトリガとして生成しても良い。
【0008】
上記に記載のドライブレコーダにおいて、イベント発生検知手段がイベントの発生を検知した時、動画データを含む画像データを、外部装置に送信する画像データ送信手段を備えたことが好ましい。
【0009】
この構成によれば、イベント発生時に、生成した動画データを含む画像データを外部装置に送信するため、事故発生によって火災が発生した場合や犯罪者によって装置が破壊されてしまったような場合でも、それ以前に送信処理を終えることで、確実に画像データを保全することができる。
【0010】
上記に記載のドライブレコーダにおいて、画像データは、静止画像データを含み、画像データ送信手段は、静止画像データを送信した後、動画データを送信することが好ましい。
【0011】
この構成によれば、静止画像データを優先して外部装置に送信するため、画像データの消失のリスクを軽減することができる。これは、静止画像データが、動画データと比べてデータ量が小さく、短時間で送信できるため、車両が炎上したような場合でも、ドライブレコーダが焼損してしまう前に送信を終えることができる可能性が高いからである。つまり、少なくとも静止画像データだけでも外部装置に保存しておく可能性が高くなるため、事故等による証拠データの消失のリスクを最小限に留めることができる。
【0012】
上記に記載のドライブレコーダにおいて、イベント発生検知手段の検知結果に基づいて、発生したイベントの種別を判別するイベント種別判別手段を備え、メール情報記憶部は、複数の送信先アドレスおよび複数のメッセージデータを、イベントの種別と対応付けたメッセージ対応テーブルを記憶し、メール送信手段は、イベント発生検知手段がイベントの発生を検知した時、イベント種別判別手段により判別したイベントの種別に応じて、メッセージ対応テーブルから、送信先アドレスおよびメッセージデータを読み出して、電子メールを送信することが好ましい。
【0013】
この構成によれば、イベントの種別に応じて、適切な送信先アドレスに、適切なメッセージデータを送信することができる。例えば、車両が大きな衝撃を受けた場合、イベントの種別が“事故”であると判別し、会社を送信先アドレスとして、事故発生に関するメッセージデータを送信する。一方、悲鳴を検知した場合、イベントの種別が“犯罪”であると判別し、家族やセキュリティ会社を送信先アドレスとして、事故発生に関するメッセージデータを送信する、などの利用方法が考えられる。なお、メッセージ対応テーブルは、書き換え可能に構成されることが好ましい。
【0014】
上記に記載のドライブレコーダにおいて、イベント発生検知手段は、複数のイベントセンサの検知結果を取得し、イベント種別判別手段は、イベントを検知したイベントセンサに応じて、イベントの種別を判別することが好ましい。
【0015】
上記に記載のドライブレコーダにおいて、複数のイベントセンサとして、加速度センサおよびマイクロフォンを含むことが好ましい。
【0016】
これらの構成によれば、イベントを検知したイベントセンサに応じて、正確にイベントの種別を判別することができる。例えば、加速度センサによりイベントを検知した場合は、イベント種別が“事故”であると判別し、マイクロフォンによりイベントを検知した場合(悲鳴を検知した場合など)は、イベント種別が“犯罪”であると判別する、などの利用方法が考えられる。
【0017】
上記に記載のドライブレコーダにおいて、メール送信手段および画像データ送信手段は、送信対象となるメッセージデータおよび画像データと共に、イベント種別判別手段の判別結果、撮像手段による撮像時の時刻情報、GPSによる車両の位置情報、速度情報、エアバック作動情報、方向指示器のオン/オフ情報、ブレーキ圧情報、ハンドル舵角情報、のうち1以上を含む車両情報を、送信することが好ましい。
【0018】
この構成によれば、事故原因の究明や犯罪場所や時刻の特定に必要と考えられる車両情報についても、重要な証拠データとして保全することができる。また、電子メールの送信先にも、詳細な情報を伝えることができる。
【0019】
上記に記載のドライブレコーダにおいて、イベント発生検知手段がイベントの発生を検知した時、画像データ送信手段の送信対象となる画像データと、メール送信手段の送信履歴とを、着脱式のメモリデバイスに保存する保存手段を備えたことが好ましい。
【0020】
この構成によれば、送信対象となる画像データ(少なくとも動画データ)を、外部装置に送信するだけでなく、着脱式のメモリデバイスに保存するため、証拠保全をより確実に行うことができる。また、当該メモリデバイスには、メール送信手段の送信履歴も保存するため、イベント発生時に電子メール送信処理が正常に実行されたか否かを確認することができる。
【0021】
本発明のドライブレコーダシステムは、上記に記載のドライブレコーダと、外部装置として機能するネットワークサーバと、から成るドライブレコーダシステムであって、画像データ送信手段は、画像データに、メール送信手段により送信した送信先アドレスを添付してネットワークサーバに送信し、ネットワークサーバは、画像データ送信手段により送信された画像データを受信する画像データ受信手段と、画像データを記憶しておくためのサーバ記憶部と、画像データの受信が完了した後、添付された送信先アドレスに、サーバ記憶部に記憶された画像データの参照を可能とするURLを含むサイト情報を送信するサイト情報送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、事故発生や犯罪発生などの異常事態を、身近な人物に通知することができるドライブレコーダ、ドライブレコーダシステムを構築することができる。また、イベント発生時に画像データを受信したネットワークサーバは、当該画像データを参照するためのURL(サイト情報)を、ドライブレコーダによる電子メールの送信先に送信するため、送信先では、さらに詳細な情報を得ることができる。また、この場合、サイト情報を受信する側の装置は、動画データを装置内部に記憶させる(動画データを受け取る)必要が無いため、メモリ容量が小さくても問題なく動画データを参照することができる。
【0023】
本発明のプログラムは、コンピュータに、上記に記載のドライブレコーダの制御方法における各ステップを実行させるためのものであることを特徴とする。
【0024】
このプログラムを実行することにより、事故発生や犯罪発生などの異常事態を、身近な人物に通知することができるドライブレコーダを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施形態に係るドライブレコーダ、ドライブレコーダシステム、ドライブレコーダの制御方法およびプログラムについて説明する。図1は、ドライブレコーダシステムSYのシステム構成図である。同図に示すように、ドライブレコーダシステムSYは、不図示の車両(自動車)に搭載されるドライブレコーダ10と、ドライブレコーダ10の所有者やその家族がドライブレコーダ10に記録された各種データを視聴したり、ドライブレコーダ10およびネットワークサーバ40から電子メールを受信するためのパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と称する)30と、ドライブレコーダ10から送信された各種データを受信および保存するネットワークサーバ40(外部装置)と、ドライブレコーダ10およびネットワークサーバ40から電子メールを受信する携帯電話50と、により構成されている。
【0026】
ドライブレコーダ10は、通信処理部11、表示部12、操作部13、GPS(Global Positioning System)受信機14、RTC(Real Time Clock)15、加速度センサ16、記憶部17、映像/音声信号処理部18、中央制御部19、着脱式メモリデバイス22、カメラモジュール23(カメラモジュールA23a,カメラモジュールB23b)、マイクロフォン24(マイクロフォンA24a,マイクロフォンB24b)および電源ユニット25を備えている。
【0027】
通信処理部11は、無線信号を送受信するためのアンテナ21を有し、ネットワークサーバ40と無線ネットワーク47を介して通信を行う。表示部12は、不図示のディスプレイおよびインジケータ(LED)から成り、ネットワークサーバ40との通信動作、着脱式メモリデバイス22への書き込み動作などドライブレコーダ10の動作状況を表示する。操作部13は、電源スイッチのON/OFF操作および着脱式メモリデバイス22の取り出し操作の他、ネットワークサーバ40との通信動作や着脱式メモリデバイス22への書き込み動作を強制的に実行させるためのスイッチ(図示省略)を有している。
【0028】
GPS受信機14は、複数の衛星の軌道と、衛星に搭載された原子時計からの時刻のデータを含む電波信号を受け取るためのものである。中央制御部19は、受信した電波信号の時間差からそれぞれの衛星との相対的な距離差を算出し、その算出結果に基づいて現在位置を特定する。RTC(Real Time Clock)15は、計時専用チップであり、中央制御部19はこれを用いることによってカレンダ機能や時計機能を実現する。加速度センサ16は、車両の移動方向や加速度(速度)を検出するためのものである。中央制御部19は、この加速度センサ16による衝撃レベルの検出によって、事故発生や犯罪発生(イベントの発生)を検知することができる。
【0029】
カメラモジュール23は、車両外部を撮像するカメラモジュールA23aと、車両内部を撮像するカメラモジュールB23bと、があり、いずれも動画データおよび静止画像データ(以下、両者を合わせて「画像データ」(請求項におけるデータ)と称する)の元となる映像信号を得るためのものである。なお、カメラモジュールA23aおよびカメラモジュールB23bは、それぞれが複数のカメラモジュールを有する構成としても良い。例えば、車両外部を撮像するカメラモジュールA23aは、車両前方左部、車両前方右部、車両前方中央部をそれぞれ撮像する3つのカメラモジュールから成り、車両前方を広く(広角範囲で)撮像できることが好ましい。また、車両後方も撮像できるように、設置数を増やしても良い。一方、車両内部を撮像するカメラモジュールB23bは、車両前方左部(右ハンドル車の場合の助手席付近)、車両前方右部(右ハンドル車の場合の運転席付近)、車両後方部(後部座席付近)をそれぞれ撮像する3つのカメラモジュールから成り、車内全体をくまなく撮像できることが好ましい。
【0030】
マイクロフォン24は、車両外部に取り付けられたマイクロフォンA24aと、車両内部に取り付けられたマイクロフォンB24bと、があり、いずれも動画データに含まれる音声データの元となる音声信号を得るためのものである。マイクロフォンA24aは、カメラモジュールA23aに近接して設けられ、マイクロフォンB24bは、カメラモジュールB23bに近接して設けられている。
【0031】
映像/音声信号処理部18は、カメラモジュール23から取得した映像信号、およびマイクロフォン24から取得した音声信号を処理するためのものであり、アナログ信号処理部、A/D変換部、画像処理部、圧縮処理部等を含むものである。電源ユニット25は、車両のバッテリーと接続され、当該バッテリーからの電力供給を受けて充電される充電池(図示省略)を有している。これにより、事故発生時や停車時など車両からの電力供給が受けられない状況でも、画像データの取得を続行できるようになっている。
【0032】
記憶部17は、画像データを記憶する画像データ記憶部61と、電子メールを送信するためのメール情報を記憶するメール情報記憶部62と、を有している。画像データ記憶部61は、画像データおよびこれに付帯される情報(車両情報)を格納するためのものであり、動画データと静止画像データは、それぞれ周期的に格納される。つまり、各データの蓄積量が所定量に達した場合、最も古いデータを消去して最新のデータを書き込む。また、メール情報記憶部62は、イベントが発生したときに電子メールを自動送信するための、電子メールの送信先アドレスおよびメッセージデータを記憶している。詳細については後述するが、メール情報は、イベント種別毎に、送信先アドレスおよびメッセージデータが対応付けられたメッセージ対応テーブルTとして記憶されている(図3参照)。
【0033】
着脱式メモリデバイス22は、メモリカード等の記録媒体によって実現されるものであり、ドライブレコーダ10にはこれを着脱するためのメモリスロット(図示省略)が設けられている。当該着脱式メモリデバイス22には、中央制御部19からの指令に基づいてイベント発生前後の画像データや、電子メールの送信履歴が書き込まれる。
【0034】
中央制御部19は、CPU26、ROM27およびRAM28を有し、ドライブレコーダ10全体を制御する。ROM27は、CPU26が各種処理を実行するための制御プログラムや制御データを記憶する。また、RAM28は、CPU26が各種処理を実行する際の作業領域として利用される。CPU26は、上記の各構成要素を制御する他、映像/音声信号処理部18から出力される画像データの中からイベント種別に応じて送信対象となるデータを決定し、当該送信対象となるデータをネットワークサーバ40に送信したり着脱式メモリデバイス22に保存したりするための制御を行なう。また、CPU26は、この画像データに、当該画像データの元となる映像信号を取得したカメラモジュール23a,23bの識別情報、イベント種別の判別結果(“事故”、“犯罪”など)、GPS受信機14、RTC15および加速度センサ16から得られる各種情報を、車両情報として付帯する。なお、画像データに付帯する車両情報は、その画像データの撮像時に得られた情報である。また、カメラモジュール23a,23bの識別情報は、ネットワークサーバ40やPC30で容易にカメラモジュール23a,23bの設置場所が把握できるように、「車両外部」や「車両内部」などのテキストデータ(または「設置場所を表す記号)として送信されることが好ましい。さらに、CPU26は、イベントの発生に伴い、PC30や携帯電話50に電子メールを送信する。
【0035】
一方、PC30は、メモリスロット31、解析アプリケーション32およびディスプレイ33の他、一般的なパーソナルコンピュータに搭載されるハードウェア構成を備えている。メモリスロット31は、上記の着脱式メモリデバイス22を読み取るためのものである。解析アプリケーション32は、ドライブレコーダ10の付属品として提供されるものであり、着脱式メモリデバイス22に保存されている画像データおよび車両情報を読み出して各種解析を行うと共に、読み出したこれらの画像データおよび車両情報、並びに解析結果を、ディスプレイ33上に表示させる。その他、PC30は、電子メールを受信するためのインターネット接続機能を有しており(図示省略)、ドライブレコーダ10やネットワークサーバ40から、イベントが発生した旨の電子メールを受信できるようになっている。
【0036】
ネットワークサーバ40は、ドライブレコーダ10を統括管理する管理センターによって運営されるものであり、ネットワークストレージ41(サーバ記憶部)を備えている。また、無線ネットワーク47、中継局42および通信ネットワーク44(インターネット)を介して、ドライブレコーダ10と通信可能となっている。中継局42は、ドライブレコーダ10のアンテナ21と無線信号の送受信を行うためのアンテナ43を有しており、道路上を走行する車両(ドライブレコーダ10)と通信が途絶えないように、道路近辺に多数設置されている。また、ネットワークストレージ41は、ドライブレコーダ10から送信されたイベント発生前後の画像データ等を保存しておくためのものである。
【0037】
ネットワークサーバ40は、ドライブレコーダ10から画像データを受信すると、まず付帯された車両情報に基づいて事故や犯罪の発生時刻や場所を特定する。ネットワークサーバ40の管理者は、これを確認して、警察に連絡したり、怪我人がいることが想定される場合には、救急車を手配したり等の作業を行う。また、ネットワークサーバ40は、ドライブレコーダ10から送信された画像データの受信を完了すると、ドライブレコーダ10がイベント発生時に電子メールを送信した送信先に、ネットワークストレージ41に保存した画像データを参照するためのURLを含むサイト情報を、電子メールとして送信する。詳細については後述する。
【0038】
携帯電話50は、電子メール機能を有していることが前提であり、ドライブレコーダ10所有者の身近な人物が所持するものである。また、ドライブレコーダ10のメール情報記憶部62には、電子メールを自動送信する送信先として、携帯電話50の電子メールアドレスが登録されているものとする。したがって、ドライブレコーダシステムSYは、図示したように1台の携帯電話50ではなく、複数の携帯電話50を構成要素としても良い。また、携帯電話50に代えて、電子メール機能を有する種々の情報処理装置(パーソナルコンピュータ等)を構成要素としても良い。
【0039】
次に、図2を参照し、ドライブレコーダ10の機能構成(図示一点鎖線部)について説明する。ドライブレコーダ10は、機能構成として、統括制御手段100、位置情報取得手段110、時刻情報取得手段120、イベント発生検知手段130、イベント種別判別手段135、撮像制御手段140、動画データ生成手段150、静止画像データ生成手段160、記録手段170、読み出し手段180、保存手段190、保護手段200、メール送信手段210および画像データ送信手段220を備えている。
【0040】
統括制御手段100は、上記の各手段と接続され、これらを統括的に制御する。位置情報取得手段110は、GPS受信機14によって得られる位置情報を取得する。時刻情報取得手段120は、RTC15によって得られる時刻情報を取得する。イベント発生検知手段130は、複数のイベントセンサ300(この場合、加速度センサ16、マイクロフォンA24aおよびマイクロフォンB24b)の検知結果として、加速度センサ16が検出した衝撃レベルや、マイクロフォン24が得た衝撃音を取得し、事故や犯罪等のイベントの発生を検知するものである。本実施形態では、このイベント発生の検知をトリガとして、画像データの送信・保存処理および電子メール送信処理を実行する。
【0041】
イベント種別判別手段135は、イベント発生検知手段130の検知結果(イベントの発生を検知したイベントセンサ300)に基づいて、発生したイベントの種別を判別する。統括制御手段100は、加速度センサ16によりイベントを検知した場合(加速度センサ16による検知を含む場合)は、イベント種別を“事故”と判別する。また、マイクロフォン24によりイベントを検知した場合(加速度センサ16による検知を含まず、マイクロフォンA24aおよび/またはマイクロフォンB24bによりイベントを検知した場合)は、悲鳴等の大声や車両盗難作業に伴う騒音を検知したものとして、イベント種別を“犯罪”と判別する。
【0042】
撮像制御手段140は、車両外部に向けられたカメラモジュールA23aおよび車両内部に向けられたカメラモジュールB23b(撮像手段350)を制御して、映像信号を取得する。カメラモジュールA23aは、走行時および停車時における車両外部を撮像する。また、カメラモジュールB23bは、走行時および停車時における車両内部を撮像する。また、撮像制御手段140は、映像信号と共に、車両内部を録音するマイクロフォンA24aおよび車両内部を録音するマイクロフォンB24bから得られる音声信号も同時に取得する。
【0043】
なお、統括制御手段100は、イベント種別判別手段135によりイベント種別が“事故”と判別された場合、少なくともカメラモジュールA23aにより撮像した映像信号に基づくデータ(以下、「外部画像データ」と称する)を送信対象として決定する。また、イベント種別が“犯罪”と判別された場合、少なくともカメラモジュールB23bにより撮像した映像信号に基づくデータ(以下、「内部画像データ」と称する)を送信対象として決定する。さらに、統括制御手段100は、これら送信対象となる画像データの送信順序を決定する(詳細については後述する)。
【0044】
動画データ生成手段150は、撮像制御手段140の制御によって撮像された映像信号および音声信号に基づいて動画データを生成する。具体的には、カメラモジュールA23aとカメラモジュールB23bの2つのカメラモジュールにより得られた映像信号毎に、所定時間ごとに区切った映像信号および音声信号に基づいて、複数の動画データファイルを生成する。なお、カメラモジュールA23aにより撮像した映像信号に基づいて生成された動画データファイルを、以下「外部動画データファイル」と称する。また、カメラモジュールB23bにより撮像した映像信号に基づいて生成された動画データファイルを、以下「内部動画データファイル」と称する。
【0045】
静止画像データ生成手段160は、撮像制御手段140によって撮像した映像信号に基づいて、所定時間間隔の複数の静止画像から成る静止画像データを生成する。勿論、動画データ生成手段150により生成された動画データファイルから複数の静止画を抽出することによって、静止画像データを生成するようにしても良い。なお、カメラモジュールA23aにより撮像した映像信号に基づいて生成された静止画像データを、以下「外部静止画像データ」と称する。また、カメラモジュールB23bにより撮像した映像信号に基づいて生成された静止画像データを、以下「内部静止画像データ」と称する。
【0046】
記録手段170は、動画データ生成手段150および静止画像データ生成手段160によって生成された動画データファイルおよび静止画像データを、記憶部17内の画像データ記憶部61に記録する。また、これら動画データファイルおよび静止画像データには、それぞれの撮像時において、撮像しているカメラモジュール23a,23bを識別するための識別情報、イベント種別判別手段135による判別結果、位置情報取得手段110の取得結果および時刻情報取得手段120の取得結果等によって得られる車両情報を関連付けて記録する。
【0047】
読み出し手段180は、イベント発生検知手段130により事故発生を検知した時、統括制御手段100により送信対象として決定された画像データ、およびその画像データに関連付けられた車両情報を画像データ記憶部61から読み出す。また、電子メールを送信するために、メール情報記憶部62からメッセージ対応テーブルT(図3参照)を読み出す。
【0048】
保存手段190は、読み出し手段180により画像データ記憶部61から読み出したイベント発生前後の画像データおよび車両情報を着脱式メモリデバイス22に保存する。さらに、保存手段190は、画像データと関連付けて、メール送信手段210による送信履歴(送信先アドレスおよび送信結果)を保存する。保護手段200は、着脱式メモリデバイス22に保存した保存データの消去を防止するものであり、具体的にはパスワードによるロックを指す。
【0049】
メール送信手段210は、イベント発生検知手段130がイベントの発生を検知した時、メッセージ対応テーブルTから読み出した送信先アドレスを宛先とした電子メールを、通信処理部11を介して携帯電話50等に送信する。このとき、統括制御手段100は、メッセージ対応テーブルTから読み出したメッセージデータと、静止画像データ生成手段160により生成されたイベント発生時点の静止画像データと、を電子メールに含める。なお、メッセージ対応テーブルTに、複数のイベント種別と対応付けて、複数の送信先アドレスおよび複数のメッセージデータ記憶されている場合、統括制御手段100は、イベント種別判別手段135により判別したイベントの種別に応じて、メール情報記憶部62(メッセージ対応テーブルT)から、該当する送信先アドレスおよびメッセージデータを読み出し、メール送信手段210に電子メールを送信させる。なお、請求項における「メール送信手段」とは、統括制御手段100の制御の下で機能するメール送信手段210を指すものである。
【0050】
画像データ送信手段220は、読み出し手段180により読み出した送信対象となる画像データおよび車両情報を、通信処理部11を介してネットワークサーバ40に送信する。このとき、統括制御手段100は、動画データファイル(音声データを含む)よりも静止画像データの送信を優先させる。また、統括制御手段100は、画像データ送信時に、ドライブレコーダ10の装置IDを付加して画像データ送信手段220に送信させる。これにより、ネットワークサーバ40において、どの車両に事故または犯罪が発生したかを特定することができる。また、統括制御手段100は、複数の画像データ(複数の静止画像データおよび複数の動画データファイル)を、イベント発生時から遡った順序で送信させる。つまり、より重要と思われる証拠データを優先的に送信させる。なお、請求項における「画像データ送信手段」とは、統括制御手段100の制御の下で機能する画像データ送信手段220を指すものである。
【0051】
次に、図3を参照し、メール情報記憶部62に記憶されるメッセージ対応テーブルTについて説明する。上記の通り、メッセージ対応テーブルTは、イベント種別毎に、送信先アドレスとメッセージデータとが対応付けられたものである。例えば、同図の例は、イベント種別が“事故”と判別された場合、送信先アドレス(0001@****.ne.jp)に対して、事故の可能性を伝えるメッセージデータが送信され、イベント種別が“犯罪”と判別された場合、送信先アドレス(0001@****.ne.jpおよび0002@****.ne.jp)に対して、犯罪の可能性を伝えるメッセージデータが送信されることを示している。この場合、送信先アドレスとして、携帯電話50の電子メールアドレスやPC30の電子メールアドレスを設定可能である。また、送信先アドレスおよびメッセージデータの内容は、ドライブレコーダ10の所有者が、操作部13の操作によって書き換えられるようになっている。
【0052】
次に、図4を参照し、ネットワークサーバ40の構成について説明する。ネットワークサーバ40は、統括制御手段400、通信インターフェース410、画像データ受信手段420、ネットワークストレージ41およびサイト情報送信手段440を備えている。統括制御手段400は、上記の各手段と接続され、これらを統括的に制御する。
【0053】
通信インターフェース410は、中継局42や通信ネットワーク44等を介して、ドライブレコーダ10とデータの送受信を行なうためのものである。画像データ受信手段420は、ドライブレコーダ10の画像データ送信手段220により送信された画像データを受信する。このとき、画像データと共に、ドライブレコーダ10の装置ID、送信先アドレス(ドライブレコーダ10のメール送信手段210により送信された電子メールの送信先アドレス)および車両情報も受信する。
【0054】
ネットワークストレージ41は、ユーザ情報記憶部431、画像データ記憶部432およびメッセージデータ記憶部433を有している。ユーザ情報記憶部431は、ドライブレコーダ10を所有するユーザに関する情報として、装置IDと、ユーザ名とを対応付けて記憶する。また、画像データ記憶部432は、画像データ受信手段420が受信した画像データを記憶する。なお、画像データ記憶部432は、ドライブレコーダ10の1回の電子データ送信・保存処理で送信された全ての画像データを、1つのファイルとして記憶する。また、各ファイルおよび/または各画像データには、車両情報、装置IDおよび送信先アドレスが対応付けて記憶される。また、メッセージデータ記憶部433は、携帯電話50等に送信する電子メールの内容(図10参照)であるメッセージデータを記憶する。
【0055】
サイト情報送信手段440は、画像データに添付された送信先アドレスに、画像データ記憶部432に記憶された画像データの参照を可能とするURLを含むサイト情報を電子メールで送信するものである。
【0056】
以上の構成により、統括制御手段400は、画像データ受信手段420による画像データの受信が完了すると、ユーザ情報記憶部431からユーザ名を取得すると共に、画像データ記憶部432に記憶されたファイルの参照を可能とするためのURLを取得する。さらに、統括制御手段400は、メッセージデータ記憶部433からメッセージデータを読み出し、これらユーザ名、URLおよびメッセージデータに基づいて電子メールを生成し、サイト情報送信手段440に電子メールを送信させる。なお、請求項における「サイト情報送信手段」とは、統括制御手段400の制御の下で機能するサイト情報送信手段440を指すものである。
【0057】
次に、図5のフローチャートを参照し、ドライブレコーダ10の動作(メイン処理)について説明する。なお、以下図5ないし図7の説明において、フローチャートの主体は、統括制御手段100(CPU26)であるものとする。統括制御手段100は、ユーザによる電源ON操作または操作部13による所定の操作にしたがって、カメラモジュール23a,23bおよびマイクロフォン24a,24b用いた撮像を開始し、当該撮像に伴って画像データの生成および記録を開始する(S01)。その後、イベントの発生を検知すると(S02:Yes)、その検知結果に基づいてイベントの種別を判別する(S03)。
【0058】
ここで、イベントの種別を“事故”と判別した場合(加速度センサ16による検知を含む場合,S03:Yes)、第1画像データ送信・保存処理を実行する(S04,図6参照)。また、第1画像データ送信・保存処理を終了すると、第1電子メール送信処理を実行する(S05)。ここでは、イベントの種別“事故”に応じた送信先アドレスおよびメッセージデータをメッセージ対応テーブルTから読み出すと共に、イベント発生時(S02:Yesと判別したとき)の静止画像データを画像データ記憶部61から読み出して、電子メールの生成および送信を行なう。一方、イベントの種別を“犯罪”と判別した場合(マイクロフォン24のみによって検知した場合,S03:No)、第2画像データ送信・保存処理を実行し(S06,図7参照)、その後第2電子メール送信処理を実行する(S07)。ここでは、イベントの種別“犯罪”に応じた送信先アドレスおよびメッセージデータをメッセージ対応テーブルTから読み出すと共にイベント発生時の静止画像データを画像データ記憶部61から読み出して、電子メールの生成および送信を行なう。
【0059】
ところで、画像データの記録開始から、予め設定された所定時間が経過してもイベントが発生しない場合は(S02:No,S08:Yes)、画像データ記憶部61内の古い画像データ(静止画像データおよび動画データファイル)を消去して(S09)、新しい画像データを記録する(S10)。つまり、S08〜S10は、イベント発生を検知しない限り、画像データの記録をループ式に実行することを意味する。
【0060】
次に、図6を参照し、事故発生時においてドライブレコーダ10が実行する第1画像データ送信・保存処理について説明する。イベントの種別を“事故”と判別した場合(図5のフローチャートのS03:Yes)、まず記憶部17に格納されている外部静止画像データを読出して、ネットワークサーバ40に送信すると共に、着脱式メモリデバイス22に保存する(S41)。
【0061】
外部静止画像データの送信および保存を終えると、続いて記憶部17に格納されている外部動画データファイルを読み出して、ネットワークサーバ40に送信すると共に、着脱式メモリデバイス22に保存する(S42)。なお、S41およびS42で送信および保存される各データは、事故発生時以前のものであり、事故発生時から遡った順序で送信および保存される。また、送信処理および保存処理は並行して行う。さらに、S41およびS42を実行している間、画像データの生成処理および記録処理も続行する。
【0062】
続いて、RTC15の計時結果に基づき、イベント発生(図5のS02:Yesと判定した時点)から、予め設定した所定時間を経過したか否かを判別する(S43)。所定時間は、事故発生後の事故状況の記録が十分と考えられる時間(15秒〜30秒程度)であることが好ましい。所定時間が経過すると(S43:Yes)、画像データの生成および記録を停止し(S44)、事故発生後に記憶部17に記録された外部動画データファイルを読み出して、ネットワークサーバ40に送信すると共に、着脱式メモリデバイス22に保存する(S45)。さらに、事故発生後に記憶部17に記録された内部動画データファイルを読み出して、ネットワークサーバ40に送信すると共に、着脱式メモリデバイス22に保存する(S46)。内部動画データファイルを送信対象とするのは、事故発生後の車内被害状況を記録しておくためである。
【0063】
事故発生後の各動画データファイルについては、時系列にしたがって(古いものから)順に送信および保存する。なお、イベント発生後(図5のS02:Yesの判定後)については、静止画像データの生成、記録を省略し、動画データファイルのみ生成、記録するようにしても良い。また、S43において判別基準となる「所定時間」は、図5のS08の判別基準である「所定時間」と、同じ時間であっても良いし、異なる時間であっても良い。
【0064】
このように、事故発生の場合は、内部画像データよりも外部画像データが重要となるため、外部画像データを優先して送信する。また、事故発生前の外部画像データについては、動画データファイルよりも静止画像データを優先して送信することで、車両が焼損してしまうような大事故にあった場合でも、確実に証拠データを保全することができる。これは、静止画像データが、動画データファイルに比べてデータ容量が小さく、その読み出しや送信・保存に要する時間が短いためである。また、静止画像データおよび動画データファイルは、いずれも所定時間毎に区切って、複数の単位で送信するため、データを分散させることができ、データ消失のリスクを軽減できる。また、事故発生前の外部画像データについては、事故発生時から遡った順序で送信するため、事故原因の究明に重要と思われるデータ順に、すなわちより効率的に、データを保存することができる。さらに、事故の程度が大きくなく、十分にデータを送信・保存する時間がある場合は、事故発生後の外部動画データファイルおよび内部動画データファイルも送信・保存するため、証拠データとしての価値を損ねることがない。
【0065】
次に、図7を参照し、犯罪発生時においてドライブレコーダ10が実行する第2画像データ送信・保存処理について説明する。イベントの種別を“犯罪”と判別した場合(図5のフローチャートのS03:No)、まず記憶部17に格納されている内部静止画像データを読み出して、ネットワークサーバ40に送信すると共に、着脱式メモリデバイス22に保存する(S61)。
【0066】
内部静止画像データの送信および保存を終えると、続いて記憶部17に格納されている外部静止画像データを読み出して、ネットワークサーバ40に送信すると共に、着脱式メモリデバイス22に保存する(S62)。さらに、各静止画像データの送信および保存を終えると、記憶部17に格納されている内部動画データファイルを読み出して、ネットワークサーバ40に送信すると共に、着脱式メモリデバイス22に保存する(S63)。また、内部動画データファイルの送信および保存を終えると、記憶部17に格納されている外部動画データファイルを読み出して、ネットワークサーバ40に送信すると共に、着脱式メモリデバイス22に保存する(S64)。なお、S61ないしS64で送信および保存される各データは、犯罪発生時以前のものであり、犯罪発生時から遡った順序で送信および保存される。また、送信処理および保存処理は並行して行う。さらに、S61ないしS64を実行している間、画像データの生成処理および記録処理も続行する。
【0067】
続いて、RTC15の計時結果に基づき、イベント発生(図5のS02:Yesと判定した時点)から、予め設定した所定時間を経過したか否かを判別する(S65)。所定時間は、犯罪発生後の記録が十分と考えられる時間(15秒〜30秒程度)であることが好ましい。所定時間が経過すると(S65:Yes)、画像データの生成および記録を停止し(S66)、犯罪発生後に記憶部17に記録された内部動画データファイルを読み出して、ネットワークサーバ40に送信すると共に、着脱式メモリデバイス22に保存する(S67)。さらに、犯罪発生後に記憶部17に記録された外部動画データファイルを読み出して、ネットワークサーバ40に送信すると共に、着脱式メモリデバイス22に保存する(S68)。なお、犯罪発生前後において外部画像データを送信対象とするのは(S62,S64,S68)、犯罪者が近づいてくる様子や逃亡する様子を記録しておくためである。
【0068】
犯罪発生後の各動画データファイルについては、事故発生時と同様に、時系列にしたがって(古いものから)順に送信および保存する。なお、イベント発生後(図5のS02:Yesの判定後)については、静止画像データの生成、記録を省略し、動画データファイルのみ生成、記録するようにしても良い。また、S65において判別基準となる「所定時間」は、図5のS08の「所定時間」や、事故発生時における「所定時間」(図6のS43)と、同じ時間であっても良いし、異なる時間であっても良い。
【0069】
このように、犯罪発生の場合は、外部画像データよりも内部画像データが重要となるため、外部静止画像データよりも内部静止画像データを、また外部動画データファイルよりも内部動画データファイルを優先して送信する。また、犯罪発生前の外部画像データについては、事故発生時と同様に、動画データファイルよりも静止画像データを優先して送信することで、犯罪者によって装置が破壊されてしまった場合でも、確実に証拠データを保全することができる。また、犯罪発生前の外部画像データについては、犯罪発生時から遡った順序で送信するため、犯罪記録に重要と思われるデータ順に、すなわちより効率的に、データを保存することができる。さらに、犯罪者がドライブレコーダ10の存在に気づかず、十分にデータを送信・保存する時間がある場合は、犯罪発生後の内部動画データファイルおよび外部動画データファイルも送信・保存するため、さらに多くの証拠データを保全することができる。
【0070】
次に、図8を参照し、上記のドライブレコーダ10による第1電子メール送信処理(図5のS05参照)によって送信される電子メールの一例について説明する。ここでは、電子メールの送信先として登録された携帯電話50の表示画面Dに、電子メールの内容が表示された様子を示している。同図に示すように、第1電子メール送信処理では、ドライブレコーダ10の所有者によって登録されたユーザ名を送信元とし、「緊急通知(その1)」を件名とした電子メールを送信する。また、電子メールの内容としては、事故発生の可能性があるためドライブレコーダ10から自動送信された電子メールであること、ドライブレコーダ10が撮像した静止画像データを添付ファイルとして添付していること、並びに管理センターよりドライブレコーダ10が撮像した動画データを参照するためのURLが送信されること、等が記載される。なお、第2電子メール送信処理によって送信される電子メールは、事故発生の可能性がある旨の記載を、犯罪発生の可能性がある旨に変更したものであり、その他の内容については第1電子メール送信処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0071】
このように、本実施形態のドライブレコーダ10は、イベント発生時において、メッセージ対応テーブルTに登録された送信先アドレスを宛先とした電子メールを自動送信するため、事故発生や犯罪発生などの異常事態を迅速に通知することができる。また、この電子メールには、生成した静止画像データを含めて(添付して)送信するため、異常事態(事故の状況など)の概要を、分かり易く送信先に伝えることができる。これにより、事故や犯罪の発生によりパニック状態に陥ってしまっても、必要な情報を確実に身近な人物に伝えることができ、その身近な人物の協力によって、警察等が事故や犯罪の対応を円滑に行うことができるといった利点もある。
【0072】
次に、図9のフローチャートを参照し、ネットワークサーバ40の動作(電子メール送信処理)について説明する。なお、本フローチャートの主体は、統括制御手段400である。統括制御手段400は、ドライブレコーダ10から画像データ(装置ID、送信先アドレスおよび車両情報等の付加情報を含む)を受信すると(S101:Yes)、これを画像データ記憶部432に記憶する(S102)。そして、ドライブレコーダ10から送信されるべき全画像データを記憶したか否かを判別する(S103)。ここでは、画像データと共に受信した車両情報からイベント種別を特定し、そのイベント種別に応じた送信対象データ(図6に示した第1画像データ送信・保存処理により送信される画像データ、または図7に示した第2画像データ送信・保存処理により送信される画像データ)を全て受信したか否かを判別する。
【0073】
ここで、全画像データを受信した場合は(S103:Yes)、画像データと共に受信した送信先アドレスに対し、サイト情報を含む電子メールを送信する(S104)。また、最初の画像データを受信した後、全画像データを記憶することなく(S103:No)、所定時間が経過した場合は(S105:Yes)、何らかの原因でドライブレコーダ10の送信処理が正常に実行されなかったものと判断し、それまでに画像データ記憶部432に記憶した画像データを参照するためのサイト情報を含む電子メールを送信する(S104)。
【0074】
なお、何らかの原因でドライブレコーダ10の送信処理が正常に実行されなかったものと判断した場合(S105:Yesと判別した場合)、その旨のメッセージを電子メールに含めて送信することが好ましい。
【0075】
次に、図10を参照し、上記のネットワークサーバ40による電子メール送信処理によって送信される電子メールの一例について説明する。図6の例と同様に、同図でも、携帯電話50の表示画面Dに、電子メールの内容を表示した様子を示している。同図に示すように、ネットワークサーバ40の電子メール送信処理では、管理センターを送信元とし、「緊急通知(その2)」を件名とした電子メールを送信する。また、電子メールの内容としては、ドライブレコーダ10から(ネットワークサーバ40に)画像データが送信されてきたこと、並びにドライブレコーダ10が撮像した動画データを参照するためのURLを通知すること、等が記載され、さらにハイパーリンクが設定されたURLが記載される。
【0076】
このように、送信先としてメッセージ対応テーブルTに登録された携帯電話50には、静止画像データが添付された1通目の電子メール(その1)と、動画データの参照URLが記載された2通目の電子メール(その2)とが配信される。このうち、1通目の電子メールについては、緊急通知を迅速に行うことが目的であるため、事故発生時の静止画像データのみが添付される。また、2通名の電子メールについては、具体的な情報を使えることが目的であるため、イベント発生前後に撮像された画像データ(動画データファイルおよび静止画像データを含む)を参照可能なURLが通知される。この場合、携帯電話50は、動画データなど大容量のデータを直接受信しなくて良いため、データ受信に伴う負担がない。
【0077】
以上説明したとおり、本実施形態によれば、イベントの発生を検知した時、イベントの発生を検知した旨のメッセージデータを含む電子メールを、送信先アドレス(所定のアドレス)に送信するため、身近な人物の携帯電話50やPC30のメールアドレスを、送信先アドレスとしてメッセージ対応テーブルTに登録しておくことで、事故発生や犯罪発生などの異常事態を通知することができる。また、ドライブレコーダ10が送信する電子メールには、生成した静止画像データを含めて(添付して)送信するため、異常事態(事故の状況など)の概要を、送信相手に伝えることができる。さらに、ドライブレコーダ10で一般的に記録される動画データではなく、静止画像データを送信することで、通信速度や通信環境などに制約があっても、安定してデータ送信を行うことができる。また、メール受信者にとっても、データ受信に伴う負担(メモリ容量など)を軽減することができる。
【0078】
また、電子メールの送信先やメッセージ内容は、イベント種別毎に設定できるため、イベント種別に応じた相手に、そのイベント内容を伝えることができる。また、イベント種別に応じて、複数の画像データの中からネットワークサーバ40に送信する画像データおよびその送信順序を決定するため、“事故”や“犯罪”など、イベントの種別に応じて最適な証拠データを保全することができる。
【0079】
また、ネットワークサーバ40には、動画データと比べてデータ量が小さく、短時間で送信できる静止画像データを、動画データよりも優先して送信するため、少なくとも静止画像データだけはネットワークストレージ41に保存しておくことができ、事故火災等による証拠データの消失のリスクを最小限に留めることができる。また、静止画像データの送信終了後には動画データファイルも送信するため、証拠データの有用性を損なうことがなく、確実性と有用性とを兼ね備えた証拠保全を行うことができる。
【0080】
また、静止画像データおよび動画データファイルは、ネットワークサーバ40に送信するだけでなく、着脱式メモリデバイス22に保存するため、万が一送信処理時にエラーが発生した場合でも、証拠保全を行うことができる。
【0081】
なお、上記の実施形態では、ドライブレコーダ10がネットワークサーバ40に画像データを送信するときに、電子メールの送信先アドレスを添付して送信するものとしたが、この送信先アドレスの添付を省略しても良い。この場合、ドライブレコーダ10は、メッセージ対応テーブルTの書換え時や電源ON後に、メッセージ対応テーブルTの情報をネットワークサーバ40に送信しておく。一方、ネットワークサーバ40は、このメッセージ対応テーブルTの情報をユーザ情報としてユーザ情報記憶部431に記憶する。そして、イベント発生時には、ドライブレコーダ10が画像データ、装置IDおよび車両情報をネットワークサーバ40に送信し、ネットワークサーバ40は、装置IDおよび車両情報(イベント種別)からメッセージ対応テーブルTを参照して送信先アドレスを読み出し、当該送信先アドレスに、画像データの参照URLを記載した2通目の電子メールを送信する。この構成によれば、イベント発生時に、ドライブレコーダ10がネットワークサーバ40に送信先アドレスを送信しなくても良いため、送信先アドレスが多数登録されている場合など送信データ量を削減できるため有用である。
【0082】
また、上記の実施形態では、ドライブレコーダ10が送信する電子メールに、イベント発生時点の静止画像データを添付するものとしたが、イベント発生時点だけでなくイベント発生前後の静止画像データを添付するようにしても良い。また、イベント種別に応じて、添付する静止画像データの時点を異ならせても良い。例えば、イベント種別が“事故”の場合は、イベント発生時点の静止画像データを添付し、イベント種別が“犯罪”の場合は、イベント発生後(イベント発生時点から数秒後)の静止画像データを添付する、などの利用方法が考えられる。また、ユーザが、添付する静止画像データの時点をイベント種別毎に設定できるようにしても良い。
【0083】
また、上記の実施形態では、通常時において画像データ(静止画像データおよび動画データファイル)を生成し、記憶部17に記録するものとしたが(図5のフローチャートのS01参照)、通常時は動画データファイルだけ生成して記憶部17に記録し、イベント発生時に静止画像データを生成するようにしても良い。この場合、通常時において動画データファイルの生成、記録を実行し、イベント発生を検知すると、動画データファイルの生成、記録を一旦中断する。そして、動画データファイルの生成、記録を中断した状態で、画像データ記憶部61内に記録されている動画データファイルから静止画像データを生成して、当該静止画像データの送信処理および保存処理を行い、その後動画データファイル(イベント発生前)の送信処理および保存処理を行うことが好ましい。この構成によれば、通常時において静止画像データを生成する必要がないため、制御負荷を軽減できると共に、静止画像データを格納しておくための画像データ記憶部61の容量を必要としない。また、イベント発生時は、静止画像データを生成する必要があるため制御負荷が大きくなるが、動画データファイルの生成/記録を一旦停止することで、制御負荷の増大を軽減でき、ひいては画像データの送信処理および保存処理を迅速に行うことができる。
【0084】
また、ドライブレコーダ10が画像データと共に送信・保存する車両情報は、送信対象となる画像データを撮像した撮像手段350の識別情報と、イベント種別判別手段135の判別結果と、GPS受信機14から得られる位置情報と、RTC15から得られる時刻情報と、加速度センサ16から得られる速度情報と、を含むものとしたが、その他、車両に搭載されたエアバックの作動情報、方向指示器のオン/オフ情報、ブレーキ圧情報、ハンドル舵角情報等を含めるようにしても良い。
【0085】
また、車両情報は、画像データと共にネットワークサーバ40に送信するものとしたが、画像データを参照するためのURLへのアクセスによって、当該車両情報も参照できることが好ましい。また、ドライブレコーダ10が送信する1通目の電子メールに、車両情報を含めても良い。この構成によれば、電子メールの送信先に、具体的な情報を伝えることができる。
【0086】
また、上記の実施形態では、加速度センサ16およびマイクロフォン24から得られる情報に基づいて、イベント発生を検知するものとしたが、車両のボンネットフードの衝撃検出や、エアバッグの作動検出、ユーザのスイッチ操作等によって、事故発生を検知するようにしても良い。また、イベント種別としては、事故発生や犯罪発生のみならず、暴風による車体の揺れなどの自然災害を検知したり、犯罪種別(例えば、車両盗難、車両内部に搭載されたオーディオ機器等の盗難、運転席における暴行、助手席における暴行、後部座席における暴行など)を特定するようにしても良い。また、犯罪種別に応じても、ネットワークサーバ40に送信するデータの抽出や送信順序を変更するようにしても良い。例えば、車内を撮像するカメラモジュールが複数存在する場合は、暴行が行なわれた座席によって、送信対象となるデータの抽出や送信順序を変更しても良い。
【0087】
また、マイクロフォン24から得られる音声信号を解析し、その解析結果に基づいて、イベント種別や犯罪種別を特定するようにしても良い。例えば、運転手が「どろぼう」と叫んだ場合は、マイクロフォンB24bから得られる音声信号を解析して、犯罪種別が“車両内部における盗難”であると特定したり、マイクロフォンA24aおよびマイクロフォンB24bから得られる金属音を解析して、犯罪種別が“車両盗難”であると特定することができる。また、車両前方と車両後方にカメラモジュール23およびマイクロフォン24を取り付け、車両前方のマイクロフォン24が衝撃音を検知した場合は、イベント種別が車両前方の事故であると特定しても良い。この場合、車両前方のカメラモジュール23で撮像した映像信号に基づくデータを送信対象とすることが好ましい。また、マイクロフォン24に代えて、衝撃を検出可能な各種センサを用いても良い。
【0088】
その他、カメラモジュール23から得られる映像信号を解析して、イベント種別や犯罪種別を特定するようにしても良いし、マイクロフォン24から得られる音声信号とカメラモジュール23から得られる映像信号とを総合的に解析して、イベント種別や犯罪種別を特定するようにしても良い。さらに、その他のイベントセンサ(車両のボンネットフードの衝撃検出や、エアバッグの作動検出など)と併せて、総合的に判断することで、より正確にイベント種別や犯罪種別を特定することが可能である。
【0089】
また、ネットワークサーバ40と無線通信を行うための通信処理部11として、携帯電話(携帯電話50とは異なる)等の移動情報端末を利用するようにしてもよい。この場合、移動情報端末を、ドライブモード時においてのみ通信処理部11として機能できるように構成すれば、運転時における通話や電子メールの操作を禁止することができ、ユーザの安全面において好ましい。
【0090】
また、上記の実施形態に示した、ドライブレコーダ10の各構成要素をプログラムとして提供することが可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリ等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピュータを、ドライブレコーダ10の各手段として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれるものである。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】第1実施形態に係るドライブレコーダシステムのシステム構成図である。
【図2】ドライブレコーダのブロック図である。
【図3】メッセージ対応テーブルの一例を示す図である。
【図4】ネットワークサーバのブロック図である。
【図5】ドライブレコーダの動作<メイン処理>を示すフローチャートである。
【図6】ドライブレコーダの動作<第1画像データ送信・保存処理>を示すフローチャートである。
【図7】ドライブレコーダの動作<第2画像データ送信・保存処理>を示すフローチャートである。
【図8】ドライブレコーダにより送信される電子メールの一例を示す図である。
【図9】ネットワークサーバの動作<電子メール送信処理>を示すフローチャートである。
【図10】ネットワークサーバにより送信される電子メールの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
10…ドライブレコーダ 11…通信処理部 14…GPS受信機 15…RTC 16…加速度センサ 17…記憶部 18…映像/音声信号処理部 19…中央制御部 22…着脱式メモリデバイス 23a…カメラモジュールA 23b…カメラモジュールB 24a…マイクロフォンA 24b…マイクロフォンB 30…パーソナルコンピュータ 40…ネットワークサーバ 41…ネットワークストレージ 61…画像データ記憶部 62…メール情報記憶部 130…イベント発生検知手段 135…イベント種別判別手段 140…撮像制御手段 210…メール送信手段 220…画像データ送信手段 300…イベントセンサ 400…撮像手段 T…メッセージ対応テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも車両外部を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像した映像信号に基づいて、動画データを生成する動画データ生成手段と、
前記動画データを含む画像データを記憶しておくための画像データ記憶部と、
電子メールの送信先アドレスと、当該電子メールの送信内容となるメッセージデータとを記憶しておくためのメール情報記憶部と、
イベントの発生を検知するイベント発生検知手段と、
前記映像信号または前記動画データから、少なくとも前記イベント発生時点の静止画像データを生成する静止画像データ生成手段と、
前記イベント発生検知手段が前記イベントの発生を検知した時、イベントの発生を検知した旨の前記メッセージデータと、前記静止画像データ生成手段により生成された静止画像データとを含み、前記送信先アドレスを宛先とした電子メールを送信するメール送信手段と、を備えたことを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項2】
前記イベント発生検知手段が前記イベントの発生を検知した時、前記動画データを含む画像データを、外部装置に送信する画像データ送信手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のドライブレコーダ。
【請求項3】
前記画像データは、前記静止画像データを含み、
前記画像データ送信手段は、前記静止画像データを送信した後、前記動画データを送信することを特徴とする請求項2に記載のドライブレコーダ。
【請求項4】
前記イベント発生検知手段の検知結果に基づいて、発生した前記イベントの種別を判別するイベント種別判別手段を備え、
前記メール情報記憶部は、複数の前記送信先アドレスおよび複数の前記メッセージデータを、前記イベントの種別と対応付けたメッセージ対応テーブルを記憶し、
前記メール送信手段は、前記イベント発生検知手段が前記イベントの発生を検知した時、前記イベント種別判別手段により判別した前記イベントの種別に応じて、前記メッセージ対応テーブルから、前記送信先アドレスおよび前記メッセージデータを読み出し、前記電子メールを送信することを特徴とする請求項2または3に記載のドライブレコーダ。
【請求項5】
前記イベント発生検知手段は、複数のイベントセンサの検知結果を取得し、
前記イベント種別判別手段は、前記イベントを検知した前記イベントセンサに応じて、前記イベントの種別を判別することを特徴とする請求項4に記載のドライブレコーダ。
【請求項6】
前記複数のイベントセンサとして、加速度センサおよびマイクロフォンを含むことを特徴とする請求項5に記載のドライブレコーダ。
【請求項7】
前記メール送信手段および前記画像データ送信手段は、前記送信対象となる前記メッセージデータおよび前記画像データと共に、前記イベント種別判別手段の判別結果、前記撮像手段による撮像時の時刻情報、GPSによる前記車両の位置情報、速度情報、エアバック作動情報、方向指示器のオン/オフ情報、ブレーキ圧情報、ハンドル舵角情報、のうち1以上を含む車両情報を、送信することを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載のドライブレコーダ。
【請求項8】
前記イベント発生検知手段が前記イベントの発生を検知した時、前記画像データ送信手段の送信対象となる前記画像データと、前記メール送信手段の送信履歴とを、着脱式のメモリデバイスに保存する保存手段を備えたことを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1項に記載のドライブレコーダ。
【請求項9】
請求項2ないし8のいずれか1項に記載のドライブレコーダと、
前記外部装置として機能するネットワークサーバと、から成るドライブレコーダシステムであって、
前記画像データ送信手段は、前記画像データに、前記メール送信手段により送信した前記送信先アドレスを添付して前記ネットワークサーバに送信し、
前記ネットワークサーバは、
前記画像データ送信手段により送信された前記画像データを受信する画像データ受信手段と、
前記画像データを記憶しておくためのサーバ記憶部と、
前記画像データの受信が完了した後、添付された前記送信先アドレスに、前記サーバ記憶部に記憶された前記画像データの参照を可能とするURLを含むサイト情報を送信するサイト情報送信手段と、を備えたことを特徴とするドライブレコーダシステム。
【請求項10】
車両に搭載されて用いられるドライブレコーダの制御方法であって、
前記ドライブレコーダが、
少なくとも車両外部を撮像するステップと、
撮像した映像信号に基づいて、動画データを生成するステップと、
前記映像信号または前記動画データから、静止画像データを生成するステップと、
イベントの発生を検知するステップと、
前記イベントの発生を検知した時、イベントの発生を検知した旨のメッセージデータと、生成した静止画像データとを含む電子メールを、所定のアドレスに送信するステップと、を実行することを特徴とするドライブレコーダの制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、請求項10に記載のドライブレコーダの制御方法における各ステップを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−93255(P2009−93255A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−260630(P2007−260630)
【出願日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】