説明

ドライブ装置

【課題】ディスクドライブ装置の全高を低くする。
【解決手段】ディスクカートリッジ12を昇降するステージ31の左右をメカデッキ16上の左右一対の垂直状のステージ支持フレーム19b間で支持するディスクドライブ装置1において、左右一対のステージ支持フレーム19bの上端部19c間を連結する補強用フレーム2をステージ31の上下方向の平行移動空間の下側に沿ってほぼコ字状に配置して、外筐7の全高H1を低くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクカートリッジをローディングして、内部のディスクを記録及び/又は再生するディスクドライブ装置に適用するのに最適なドライブ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5〜図8は、カートリッジの一例であって、内部に記録媒体である光ディスク11が収納されたディスクカートリッジ12を使用するドライブ装置の一例である従来の一般的なフロントローディング方式のディスクドライブ装置13を示したものである。
この種のディスクドライブ装置13は、光ディスク11がディスクカートリッジ12によってローディングされるメカデッキ16を外筐17内に複数(例えば、前後、左右の4箇所)の緩衝手段18によって浮動状態(フローティング構造)に搭載して、光ディスク11の記録及び/又は再生中の外乱(外部振動)に対する防振性を確保する構造を採用している。
【0003】
この際、詳しくは、アルミ・ダイカスト等からなるステージ16が、板金にて上向きのほぼコ字状にプレス加工されたメカデッキフレーム19の水平な底板部19a上にネジ止め等にて水平状に固着されていて、このメカデッキフレーム19には底板部19aの左右両端から上方へ直角状に折り曲げられた左右一対の垂直状(平行状)のステージ支持フレーム19bが形成されている。この左右一対のステージ支持フレーム19bはメカデッキ16より十分に高い上方位置まで延出されている。
そして、メカデッキフレーム19の左右一対のステージ支持フレーム19bの上端部19c間が、板金にて、このメカデッキ19とは上下逆向きである下向きのほぼコ字状にプレス加工された補強用フレーム20によって補強されている。つまり、この補強用フレーム20の天板部20aの左右両端から下方へ直角状に折り曲げられた左右一対の垂直状(平行状)の側板部20bの下端部20cがメカデッキフレーム19の左右一対のステージ支持フレーム19bの上端部19cに複数の止ネジ21によって固着されて、この補強用フレーム20によって左右一対のステージ支持フレーム19bの上端部19c間がほぼコ字状に連結されて補強されている。
【0004】
また、外筐17は、板金にて、断面形状が上下対称状のほぼコ字状にプレス加工された外筐底部(ボトムケース)17aと外筐上部(トップカバー)17bとによって構成されていて、これら外筐底部17aと外筐上部17bは上下から嵌合されて複数の止ネジ22によって脱着可能に固着されている。
また、複数の緩衝手段18としては、軟質ゴムや軟質プラスチック、或いは、スプリング等の弾性部材が使用されるが、ここでは、軟質ゴム等にて、外形がほぼダルマ形に成形された中空状の緩衝手段18を示している。そして、4つの緩衝手段18をそれぞれ外周の上下中間部に形成された小径部18aによってメカデッキフレーム19の底板部19aの前後4箇所にプレス加工された4つの緩衝手段支持部19d内に嵌合して、これら4つの緩衝手段18を外筐底部17a上に載置し、これら4つの緩衝手段18の中央部を4つの止ネジ23によって外筐底部17a上に上方から係止することにより、メカデッキ16を外筐17内に浮動状態(フローティング)に支持している。
【0005】
そして、メカデッキ16上部のほぼ中央部には、スピンドルモータ25が上向きの垂直状に搭載されていて、そのスピンドルモータ25の上部にはスピンドル25aによって回転駆動される水平状のターンテーブル25bが設けられている。
また、メカデッキ16上の前後2箇所には、左右各一対(合計4本)の高さ基準ピン兼用の位置決めピン26と、高さ基準ピン27が一体成形等にて垂直状に設けられている。なお、左右一対の位置決めピン26は上端に形成された水平状の高さ基準面26aの中央上部の位置決め用の円錐ピン26bが設けられていて、左右一対の高さ基準ピン27は上端が水平状の高さ基準面27aに形成されている。なお、ディスクカートリッジ12の底面12aで、後端側の左右2箇所には左右一対の位置決めピン26の円錐ピン26bに嵌合される左右一対の位置決め穴12bが形成されている。また、メカデッキ16上には光ディスク11を記録及び/又は再生する光学ピックアップ(図示省略)が搭載されている。
【0006】
そして、ディスクカートリッジ12をメカデッキ16上の左右各一対(合計4個)の高さ基準ピン兼用位置決めピン26と高さ基準ピン27上にローディングするローディング機構30は、それぞれ板金にてプレス加工されたステージ31とスライド板32とを備えている。ステージ31は水平な天板部31aと、その天板部31aの左右両端から下方へ直角状に折り曲げられた垂直状の左右一対の側板部31bと、これらの両側板部31bの下端から内側(相対向する方向)へ直角状に折り曲げられた小幅形状で水平な左右一対の底板部31cとによって扁平なC型形状に形成されている。
また、スライド板32は水平な天板部32aと、その天板部32aの左右両端から下方へ直角状に折り曲げられた左右一対の垂直状の側板部32bによって上向きのほぼコ字状に形成されている。
【0007】
そして、メカデッキ16の上方位置で、メカデッキフレーム19の左右一対のステージ支持フレーム19b及び補強用フレーム20の内側位置にスライド板32が水平状に配置され、更に、そのスライド板32の内側にステージ31が水平状に配置されていて、ステージ31の天板部31aの上部にスライド板32の天板部32aと補強用フレーム20の天板部20aが2層状に重ねられた構造に構成されている。
また、スライド板32の左右一対の側板部32bの外側の前後方向の2箇所に水平状に固着された左右各一対(合計4個)のガイドピン33が補強用フレーム20の左右一対の側板部20b及び/又は左右一対のステージ支持フレーム19bに形成された左右各一対(合計4個)の水平ガイド溝34内にスライド自在に挿入されている。従って、このスライド板32は左右一対のステージ支持フレーム19b間で、前後方向である矢印a、b方向へスライド自在に構成されている。
【0008】
また、スライド板32を前後方向である矢印a、b方向へスライド駆動することにより、ステージ31を上下方向である矢印c、d方向へ平行運動によって昇降駆動するためのスライドカム機構35が、スライド板32の左右両側板部32bの前後2箇所に形成されて、水平基準に対して約45°に傾斜されている左右各一対(合計4個)のカム溝36と、ステージ31の左右両側板部31bの外側の前後2箇所に水平状に固着されて、左右各一対のカム溝36内に挿通された左右各一対(合計4個)のカム従動ピン37と、左右一対のステージ支持フレーム19bの前後方向のほぼ中央部に垂直状に形成された左右一対の垂直ガイド溝38と、ステージ31の左右両側板部31bの前後方向のほぼ中央部の外側に水平状に固着されて、左右一対の垂直ガイド溝38内に挿通された左右一対のガイドピン39とによって構成されている。
【0009】
なお、左右各一対のガイドピン39はスライド板32の左右両側板部32bの前後方向のほぼ中央部に形成された大きな開口部(切欠き)40を挿通して左右一対の垂直ガイド溝38内に挿通されている。また、左右一対のステージ支持フレーム19bには左右各一対のカム従動ピン37の先端部に対する逃げ用の垂直状の開口部41が左右各一対(合計4個)形成されている。
【0010】
このように構成されたローディング機構30によれば、図5及び図7に示すように、スライド板32が後退位置P3まで矢印a方向へ後退されて、ステージ31が上昇位置P1まで矢印d方向へ上昇されている状態で、ディスクカートリッジ12のローディングが開始される。
即ち、カートリッジ12が外筐17の前面のカートリッジ挿入口17cからステージ31内の所定位置まで矢印a方向に水平に挿入されて停止されると、そのディスクカートリッジ12はステージ31の天板部31aの下面に付設されている圧着バネ(図示せず)等の押圧手段によって、そのステージ31の底部の左右両底板部31c上に弾性的に圧着される。
そして、ディスクカートリッジ12がステージ31内の所定位置まで矢印a方向に挿入されると、スイッチ(図示せず)によってディスクカートリッジ12の挿入完了が検出されて、スライド板32がモータ等の駆動手段(図示せず)によって図7に示す後退位置P3から図8に示す前進位置P4まで矢印b方向へスライド駆動される。
【0011】
すると、スライドカム機構35の合計4個のカム溝36が合計4個のカム従動ピン37に対して矢印b方向へ水平移動される。
この際、合計2個のガイドピン39が合計2個の垂直ガイド溝38内にあって、ステージ31の矢印b方向への水平移動を禁止していることから、相対的に、合計4個のカム従動ピン37が合計4個のカム溝36の上端36aから傾斜部36bを経て下端36cまで滑り降りることになり、この間、合計2個のガイドピン39は合計2個の垂直ガイド溝38の上端から下端へ矢印c方向へ垂直に下降する。
【0012】
そして、このスライドカム機構35によるカム作用によって、ステージ31が図5及び図7に示す上昇位置P1から図6及び図8に示す下降位置P2まで水平状態を保ったまま矢印c方向へ下降(平行移動)されて、ディスクカートリッジ12がメカデッキ16上に矢印c方向から水平にローディングされる。
このディスクカートリッジ12のローディングによって、ディスクカートリッジ12の底面12aの左右一対の位置決め穴12bがメカデッキ16上の左右一対の位置決めピン26の円錐ピン26bに上方から嵌合されると共に、そのディスクカートリッジ12の底面12aが左右一対の位置決めピン26及び高さ基準ピン27の高さ基準面26a、27a上にステージ31内の図示省略した圧着バネ等に抗して水平に載置されて位置決めされる。
【0013】
そして、このディスクカートリッジ12のローディングによって、光ディスク11がスピンドルモータ25のターンテーブル25b上にチャッキングされて、このディスクカートリッジ12内の上下中間位置へ浮上される。この後、スピンドルモータ25のスピンドル25aによってターンテーブル25bと一体に光ディスク11がディスクカートリッジ12内で回転駆動され、図示省略した光学ピックアップによって光ディスク11のデータの記録及び/又は再生が行われる。
なお、ディスクカートリッジ12のアンローディング動作は、上述したローディング動作の逆動作によって行われる。
【0014】
即ち、スライド板32が図示省略したモータ等の駆動手段によって、図8に示す前進位置P4から図7に示す後退位置P3まで矢印a方向へスライド駆動されると、スライドカム機構35のガイドピン39が垂直ガイド溝38に沿って矢印d方向へ垂直に上昇されながら、各カム従動ピン37が各カム溝36の下端36cから各傾斜部36bを上昇して上端36aまで押し上げられる。これにより、ステージ31が図6及び図8に示す下降位置P2から図5及び図7に示す上昇位置P1まで矢印d方向へ上昇(平行移動)されることになる。
【特許文献1】特願平5−342733号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
図5〜図8によって説明したように、光ディスク11がディスクカートリッジ12によってローディングされるメカデッキ16を外筐17内に複数の緩衝手段18によって浮動状態(フローティング構造)に搭載して、光ディスク11のデータの記録及び/又は再生中の外乱(外部振動)に対する防振性を確保する構造を採用した従来のディスクドライブ装置13では、上昇位置P1と下降位置P2との間で水平状態のまま上下方向(矢印d、c方向)へ平行移動されるステージ31の上下移動空間の上部をほぼコ字状に跨ぐように補強用フレーム20及びスライド板32を配置していたために、外筐17の全高H11が著しく高くなると言う問題があった。
【0016】
即ち、フローティング構造は、図6に示すように、メカデッキ16上にローディングされたディスクカートリッジ12内の光ディスク11がスピンドルモータ25によって回転駆動されて、データの記録及び/又は再生が行われている最中に、外筐17を介して複数のメカデッキ16に伝えられる外部振動を複数の緩衝手段18によって緩衝することを目的としたものである。
このために、従来のディスクドライブ装置13では、ステージ31が上昇位置P1又は下降位置P2の何れに位置しているか否かに拘らず、ステージ31の上下移動空間の上部をほぼコ字状に跨ぐように閉塞(クローズド構造)している補強用フレーム20及びスライド板32の天板部20a、32aの上部で、外筐17の外筐上部17bとの間に衝撃吸収ゾーン(外部振動によって外筐17と補強用フレーム20の天板部20a等とが接触されないための空間)H12を設置しなければならない上に、その衝撃吸収ゾーンH12の下部には、補強用フレーム20の天板部20aとスライド板32の天板部32aとの合計の板厚+αの空間H13が存在することから、外筐17の全高H11が著しく高くなると言う問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のドライブ装置は、外筐の高さを低くすることができるようにするために、記録媒体を収納したカートリッジが挿入/排出されるステージと、該ステージの左右両側を支持する一対のステージ支持フレームが搭載されたメカデッキと、前記左右一対のステージ支持フレームの上端部間を連結する補強用フレームと、前記左右一対のステージ支持フレーム間に搭載されて、前記カートリッジの挿入/排出方向にスライド駆動されることにより、前記ステージをスライドカム機構によって前記カートリッジの挿入位置と、その挿入されたカートリッジ内の前記記録媒体を記録及び/又は再生する装着位置との間で前記挿入/排出方向と直交する上下方向へ平行移動するスライド板とを備え、前記メカデッキを外筐内に複数の緩衝手段によって浮動状態に載置したドライド装置において、前記左右一対のステージ支持フレームの上端部間を連結する補強用フレームを前記ステージの平行移動空間の下側に沿ってほぼコ字状に配置したものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明のドライブ装置は、メカデッキに搭載されている左右一対のステージ支持フレームの上端部間を連結する補強用フレームを、ステージの平行移動空間の下側に沿ってほぼコ字状に配置したので、ステージの上部を補強用フレーム及びスライド板が存在しない完全なオープン構造に構成することができる。そして、ステージの下降によってカートリッジがメカデッキ上にローディングされて、記録媒体の記録及び/又は再生が行われる際には、ステージの上部と外筐上部との間に、そのステージの下降によって形成される大きな(深い)衝撃吸収ゾーンを形成することができる上に、そのステージの上部に補強用フレーム及びスライド板が存在しないことから、外筐の全高を従来に比べて著しく小さくすることができて、セットの小型化を実現できた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
ステージを左右一対のステージ支持フレーム間で昇降駆動するスライド板を補強用フレームの内側に沿ってほぼコ字状に配置することによって、外筐の全高を小さくすることができる。
【実施例1】
【0020】
本発明を適用したドライブ装置の一例であるディスクドライブ装置の一実施例を図1〜図4によって説明する。但し、図5〜図8と同一構造部には同一の符号を付すことにより、説明の重複を省いている。
【0021】
本発明のディスクドライブ装置1は、左右一対のステージ支持フレーム19bの上端部19c間を連結する板金フレームからなるほぼコ字状の補強用フレーム2と、ステージ31を昇降駆動する板金フレームからなるほぼコ字状のスライド板3とを図5〜図8に示した従来の補強用フレーム20とスライド板32のコ字状形状の上下逆向きに形成している。
そして、これら補強用フレーム2とスライド板32を図1に示す上昇位置P1と図2に示す下降位置P2との間で上下方向(矢印d、c方向)に平行移動されるステージ31の平行移動空間の下側に沿って上向きのほぼコ字状に配置したものである。
【0022】
この際、補強用フレーム2は水平な底板部2aとその底板部2aの左右両端から上方へ直角状にプレス加工された左右一対の垂直状の側板部2bとを有している。そして、底板部2aに形成されている複数の穴又は切欠き(何れも図示せず)によってスピンドルモータ25、左右各一対の高さ基準ピン兼用位置決めピン26及び高さ基準ピン27、光学ピックアップ等を挿通させた状態で、この底板部2aの左右両端部分を左右一対のステージ支持フレーム19bの上下方向のほぼ中間部分から相対向する方向である内側方向へ直角状にプレス加工された水平状をなす左右一対の支持板部19e上に水平状に載置している。そして、その底板部2aの左右一対の垂直状の側板部2bを左右一対のステージ支持フレーム19bの上端部19cの内側に平行状に密着させた状態で、これら補強用フレーム2の左右一対の側板部2bとステージ支持フレーム19bの左右一対の上端部19cとをネジ止め等にて相互に固着することによって、左右一対のステージ支持フレーム19bの上端部19c間を補強用フレーム2によって強固に補強している。
【0023】
また、スライド板3も水平な底板部3aと、その底板部3aの左右両端から上方へ直角状にプレス加工された左右一対の垂直状の側板部3bとを有していて、底板部3aのほぼ中央部にはスピンドルモータ25、左右各一対の高さ基準ピン兼用位置決めピン26及び高さ基準ピン27、光学ピックアップ等に対する逃げ用の切欠き4が形成されている。そして、このスライド板3の底板部3aの左右両端部が補強用フレーム2の底板部2a上に平行状に配置され、このスライド板3の左右一対の側板部3bが補強用フレーム2の左右一対の側板部2bの内側に平行状に配置されている。
【0024】
そして、前述した従来のディスクドライブ装置13と同様に、ローディング機構30は、スライド板3の左右一対の側板部3bと左右一対のステージ支持フレーム19bとの間に、左右各一対の水平ガイドピン33と水平ガイド溝34とからなるスライド板3の水平ガイド溝(矢印a、b方向のガイド機構)と、左右各一対のカム溝36及びカム従動ピン37と、左右一対の垂直ガイド溝38とガイドピン39とからなるスライドカム機構35や逃げ用の開口部40、41等が備えられている。
【0025】
従って、本発明のディスクドライブ装置1も、前述した従来のディスクドライブ装置13と同様に、スライド駆動手段(図示せず)によってスライド板3を図3に示す後退位置P3から図4に示す前進位置P4まで矢印b方向にスライド駆動することにより、スライドカム機構35によって、ステージ31を図1に示す上昇位置P1から図2に示す下降位置P2まで矢印c方向に平行状に下降させて、ディスクカートリッジ12をメカデッキ16上の左右各一対の高さ基準ピン兼用位置決めピン26及び高さ基準ピン27上に水平状にローディングすると共に、ディスクカートリッジ12内の光ディスク11をスピンドルモータ25のターンテーブル25b上に水平状にチャッキングすることができるものである。
【0026】
また、スライド板3を図4に示す前進位置P4から図3に示す後退位置P3まで矢印a方向にスライド駆動することにより、スライドカム機構35によって、ステージ31を図2に示す下降位置P2から図1に示す上昇位置P1まで矢印d方向に平行状に上昇させて、ディスクカートリッジ12をメカデッキ16の上方へアンローディングすることができるものである。
そして、本発明のディスクドライブ装置1の外筐7は、従来のディスクドライブ装置13の外筐17と同様に、外筐底部7aの上部に外筐上部7bを嵌合させて、複数の止ネジ8によって結合されている。
【0027】
そして、本発明のディスクドライブ装置1によれば、補強用フレーム2、スライド板3を左右一対のステージ支持フレーム19bの上端部19c間にて、ステージ31の上下方向(矢印c、d方向)の平行移動空間の下側に沿ってほぼコ字状に配置したことにより、ステージ31の上部を補強用フレーム20及びスライド板32が存在しない完全なオープン構造に構成することができる。従って、図2及び図4に示すように、ステージ31が下降位置P4まで矢印d方向に下降されて、ディスクカートリッジ12がメカデッキ16上に水平状にローディングされ、ディスクカートリッジ12内の光ディスク11がスピンドルモータ25のターンテーブル25b上にチャッキングされて回転駆動されながら、図示省略した光学ピックアップによって光ディスク11のデータの記録及び/又は再生が行われる際には、ステージ31の上部と外筐上部17bとの間に、そのステージ31の下降によって形成される大きな衝撃吸収ゾーンH2を形成することができる。このように、本発明のディスクドライブ装置1によれば、ステージ31の上部に補強用フレーム20及びスライド板32が存在しないことから、外筐7の全高H1を従来のディスクドライブ装置13の外筐17の全高H11にさ比べて補強用フレーム20及びスライド板32の両点板部20a、32aの合計の板厚+αの高さ相当分だけ著しく小さく構成することができて、セットの小型化を実現できた。
【産業上の利用可能性】
【0028】
以上、本発明の一実施例に付き述べたが、本発明は上記した実施の形態に限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が可能である。
例えば、上記した実施の形態では、カートリッジとして光ディスクを収納したディスクカートリッジを示したが、光ディスク、光磁気ディスク等のディスク類を収納したカートリッジや磁気テープ等を収納したカートリッジ等の各種の記録媒体を収納した各種のカートリッジが使用される各種のドライブ装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明を適用したディスクドライブ装置におけるステージの上昇状態を示した一部切欠き正面図である。
【図2】本発明を適用したディスクドライブ装置におけるステージの下降状態を示した一部切欠き正面図である。
【図3】図1の一部切欠き側面図である。
【図4】図2の一部切欠き側面図である。
【図5】従来のディスクドライブ装置におけるステージの上昇状態を示した一部切欠き正面図である。
【図6】従来のディスクドライブ装置におけるステージの下降状態を示した一部切欠き正面図である。
【図7】図5の一部切欠き側面図である。
【図8】図6の一部切欠き側面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 ドライブ装置であるディスクドライブ装置
2 補強用フレーム
2a 補強用フレームの底板部
2b 補強用フレームの側板部
3 スライド板
3a スライド板の底板部
3b スライド板の側板部
7 外筐
7a 外筐の外筐底部
7b 外筐の外筐上部
11 記録媒体である光ディスク
12 カートリッジであるディスクカートリッジ
16 メカデッキ
18 緩衝手段
19 メカデッキフレーム
19b メカデッキのステージ支持フレーム
25 スピンドルモータ
26 高さ基準ピン兼用位置決めピン
27 高さ基準ピン
30 ローディング機構
31 ステージ
35 スライドカム機構
H1 外筐の高さ
H2 衝撃ゾーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を収納したカートリッジが挿入/排出されるステージと、
該ステージの左右両側を支持する一対のステージ支持フレームが搭載されたメカデッキと、
前記左右一対のステージ支持フレームの上端部間を連結する補強用フレームと、
前記左右一対のステージ支持フレーム間に搭載されて、前記カートリッジの挿入/排出方向にスライド駆動されることにより、前記ステージをスライドカム機構によって前記カートリッジの挿入位置と、その挿入されたカートリッジ内の前記記録媒体を記録及び/又は再生する装着位置との間で前記挿入/排出方向と直交する上下方向へ平行移動するスライド板とを備え、
前記メカデッキを外筐内に複数の緩衝手段によって浮動状態に載置したドライド装置において、
前記左右一対のステージ支持フレームの上端部間を連結する補強用フレームを前記ステージの平行移動空間の下側に沿ってほぼコ字状に配置した
ことを特徴とするドライブ装置。
【請求項2】
前記スライド板を前記補強用フレームの上部の内側に沿ってほぼコ字状に配置した
ことを特徴とする請求項1に記載のドライブ装置。
【請求項3】
前記記録媒体がディスク状記録媒体である
ことを特徴とする請求項1に記載のドライブ装置。
【請求項4】
前記ステージ、ステージ支持フレーム、補強用フレーム、スライド板が板金でプレス加工品されている
ことを特徴とする請求項1に記載のドライブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−139885(P2006−139885A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−330600(P2004−330600)
【出願日】平成16年11月15日(2004.11.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】