説明

ドラッグデリバリー装置用のコーティング

【課題】ポリオレフィン誘導体に基づいた医療装置用のポリマーコーティングの提供。
【解決手段】種々のポリマーを用いた医療装置用、特にドラッグデリバリーステント用のコーティングの作製法。ポリマーはホモポリマー、コポリマー、およびターポリマーを含み、オレフィン由来のユニットを少なくとも1つ、並びにビニルアルコール、アリルアルコール、およびその誘導体由来のユニットを少なくとも1つ有する。当該コーティングは薬物を含み、薬物放出速度制限膜として塗布される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は医療装置の分野、特にドラッグデリバリーに用いられる装置に関する。特にそれは、例えば薬物溶出血管ステントのようなドラッグデリバリー装置のためのコーティングに向けられている。
【背景技術】
【0002】
医療技術の分野において、薬物を局所的に投与する必要性が頻繁にある。治療部位に対して有効な濃度を提供するためにそのような薬剤の全身性の投与を行うことは、患者に対して有害な、または毒性を有する副作用を引き起こすことがある。薬物の局所的デリバリーは、全身性の投薬量と比較するとより少ない総量の薬剤が投与されるが、特定の部位に集中するという点で好ましい方法である。すなわち、薬物の局所的デリバリーは副作用をより少なくし、より効果的な結果を実現する。
【0003】
薬物の局所的デリバリーのために一般的に適用されている技術には、薬物混入ステントの利用を介したものがある。ステントに薬物を含ませる1つの方法は薬物を含浸したポリマーコーティングを用いることである。
【0004】
参考文献にはステントを覆うために利用できる種々のポリマーが記載される。特に興味深いのはエチレンとビニルアルコールの共重合体であり、ポリ(エチレン−co−ビニルアルコール)もしくはEVOHとしても知られている。ポリ(エチレン−co−ビニルアルコール)は商品名EVALでも知られており、ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミカルカンパニーにより市販されている。EVALはアメリカイリノイ州ライルのEVALカンパニーにおいても製造されている。
【0005】
EVALは、エチレン―ビニルアセテート共重合体の加水分解生成物である。EVALがターポリマーでもよく、スチレン、プロピレンならびに他の適切な不飽和モノマー由来のユニットの5%(モル)近くを含むこともあるということを高分子化学の分野において通常の技術を有する人たちは理解しているであろう。EVALは酸素に対する好ましい不浸透性、生体および血液の親和性を有する。EVALは少なくともやや疎水性であり、すなわちあまり水分に反応を示さない。
【0006】
EVALはきわめて不活性で生体親和性を有するポリマーであり、このポリマーは医療血管装置と共に利用するのに非常に適している一方で、改良されてもよい特性がいくつかある。特にEVALは、高分子のビニル成分由来のユニット中の水酸基の濃度が高いことにより強い鎖間水素結合を有しており、これによりポリマーが有機溶媒中で初期に溶解することが難しい。
【0007】
従って、有機溶媒中でのEVALの溶解性は制限されている。同時にこれらの水酸基は不十分な耐水性の原因にもなっており、たくさん使用するとEVALは望まれるより多くの水分を吸収する。
【0008】
EVALはさらにエチレン成分由来の高分子の単位が存在するために高い結晶化度を有しており、また薬物の放出を十分に制御するある程度の能力を有する。ある分子サイズ以下の薬物の放出速度を十分に制御するある程度の能力は、EVALの疎水性の不十分な度合いに起因している。これにより、ポリマーの多孔度が増加するとポリマーの膨潤が生じて薬物の拡散が引き起こされるような吸水レベルに至る。
【0009】
ステントコーティングを形成するポリマーはEVALと比べるとより高い程度の疎水性とより低い程度の結晶化度を有しているので、EVALのさらなる改良が望まれている。
【0010】
上述の点を考慮して、各種の医療装置、特に制御されたドラッグデリバリー用のステントと共に使用することに適した代替の高分子材料が大いに望まれている。これらの高分子材料は、生体および血液の親和性があり、少なくとも部分的に酸素に対する不浸透性があり溶解処理できるものであるべきであり、緩和された結晶化度、高い疎水性、高い引張強度と耐屈曲性、よりゆっくりとした薬物放出速度を提供する能力を有するべきであり、さらに有機溶媒に可溶でなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は以下の説明に従って多数のこのようなポリマーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明の実施例では医療装置、特に制御された局所的ドラッグデリバリー用のステントに関するコーティングに用いられる多数のポリマーを提供する。送達された薬物は一般的にはコーティングに内包されている。
【0013】
この発明の実施例で用いられているポリマーはいくつかのカテゴリーに分類することができる。第一のカテゴリーはオレフィンの共重合体、主としてヒドロキシメチル基を有するビニル成分をもつエチレン(プロピレンも含む)を含んでいる。これらのビニル成分はアリルアルコールの誘導体である。このカテゴリーにおけるポリマーの例はポリ(エチレン−co−アリルアルコール)、ターポリマーポリ(エチレン−co−アリルアルコール−co−ビニルアルコール)、ポリ(プロピレン−co−アリルアルコール)、ポリ(エチレン−co−メタリルアルコール)、ターポリマーポリ(プロピレン−co−アリルアルコール−co−ビニルアルコール)、そしてポリ(プロピレン−co−メタリルアルコール)を含む。
【0014】
第二のカテゴリーはビニルアルコールに由来したユニットを有するポリマーを含むが、アリルアルコールに由来したユニットは含まない。このグループはポリ(プロピレン−co−ビニルアルコール)、ポリ(エチレン−co−メタビニルアルコール)、ポリ(プロピレン−co−メタビニルアルコール)、そしてターポリマーポリ(プロピレン−co−エチレン−co−ビニルアルコール)を含む。
【0015】
最後に、第三のカテゴリーはホモポリマーポリアリルアルコールを含む。
【0016】
さらに、この発明の実施例は種々のターポリマーから製造された多数のコーティングを提供する。ターポリマーは水酸基含有成分を有するオレフィン成分の共重合により得られる。これらのターポリマーについて以下に詳細に論じる。
【0017】
コーティングが上述のポリマーの1つから作られる場合、局在的方法において送達される薬物はコーティングに内包されている。その薬物の例としてアクチノマイシンD、ある
いはその誘導体や類似体のような抗増殖性の物質が挙げられる。
【0018】
活性物質は抗腫瘍物質、抗炎症性物質、抗血小板物質、抗凝固剤、抗フィブリン物質、抗トロンビン物質、抗有糸分裂物質、抗生物質、抗アレルギー物質ならびに酸化防止物質の種類に分類することもできる。これらの物質や他の使用可能な薬物、および活性物質の特別な例は以下に規定される。
【0019】
薬物は一般的にドラッグデリバリーステント上にコーティング基質に内包されており、ポリマーの1つから作られたコーティングはこの発明の実施例において提供されている。さらにコーティングは、下塗剤、放出速度制御膜および生体親和性トップコートとしてステント上に用いることができる。
【0020】
この発明の1つの側面によると、医療装置用のコーティングは、一般式−〔CH2−CHR1m−〔CH2−CR2(CH2OH)〕n−〔CH2−CH(OH)xo−を有するポリマーを含むコーティングであり、R1およびR2はそれぞれ個々に水酸基やアルキル基からなる群から選択される。つまりmやnはそれぞれ個々に約30から約7600の範囲内の整数であり、oは0から7600の範囲内の整数である。また、もしoが少なくとも1に等しいならば、xは1に等しい。R1またはR2は両者がアルキル基であるときは、必ずしもそうではないが、アルキル基は一般的にはメチル基である。
【0021】
この発明のもう1つの側面によると、医療装置用のコーティングは、一般式−〔CH2−CH(CH3)〕p−〔CH2−CR3(OH)〕q−〔CH2−CH(CH2OH)yr−を有するポリマーを含むコーティングであり、R3はそれぞれ個々に水酸基やアルキル基からなる群から選択される。つまりpやqはそれぞれ個々に約30から約7600の範囲内の整数であり、rは0から7600の範囲内の整数である。また、もしrが少なくとも1に等しいならば、yは1に等しい。この発明の前述の側面と同様にR3がアルキル基であるときは、必ずしもそうではないが、アルキル基は一般的にメチル基である。
【0022】
この発明のさらにもう1つの側面によれば、医療装置用のコーティングはポリ(エチレン−co−α−メタビニルアルコール)、ポリ(プロピレン−co−エチレン−co−ビニルアルコール)、さらにポリアリルアルコールからなる群から選択されたポリマーを含むコーティングである。
【0023】
この発明の別の側面によれば、医療装置用コーティングはポリマーを含むコーティングであり、ポリマーはターポリマーでありオレフィン由来の1つ以上のユニット、および不飽和水酸化物モノマー由来の1つ以上のユニットを含むコーティングである。
【0024】
この発明の別の側面によれば、医療装置用コーティングはポリオレフィン誘導体を含むコーティングである。
【0025】
この発明のさらに別の側面によれば、医療装置用のコーティング用の重合体塗膜フォーマーは、ポリオレフィンの誘導体を含むポリマーである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
医療装置用、特にドラッグデリバリーステント用のコーティングを作製するために用いられるポリマー群はポリオレフィンの骨格鎖、及びアルキル基、ヒドロキシル基またはアルキルヒドロキシル基が付着しているペンダントの存在によって特徴づけられている。
【0027】
EVALは良好な酸素遮断性や水蒸気に対する耐性、さらに良好な生体親和性を有する一方で、有機溶媒中での可溶性や薬物をゆっくりと放出する能力には限界があることが知られている。これらの欠点は水酸基同士の強い水素結合により引き起こされており、その水素結合によりポリマーは最初は溶媒中で溶けにくいが、水の中ではポリマーの膨潤も引き起こすのである。
【0028】
以下に開示する全てのポリマーはある程度EVALに関連しているが、医療装置用コーティングを作製する目的のためのより好ましい性質を有している。特にそれらはEVALと比べるとより高い程度の疎水性、およびより低い程度の結晶化度を有する。
【0029】
このような改良された特性の理由は、EVALと比較すると、水膨潤の程度を低下させてポリマーをより疎水性にできるということにある。水酸基の含有量がより少ないことに起因して水素結合も少なくなり結晶化度も低くなるので、ポリマーは有機溶媒中でもより容易に溶解できる。
【0030】
これらのポリマーの疎水性が改良されたことにより平衡吸水率が減少して、EVALにとって可能であるよりもさらにゆっくりとした薬物放出が可能になる。
【0031】
ドラッグデリバリー装置に用いられるコーティングにおいて有用なポリマーは、少なくとも以下の必要条件を満たさなくてはならない。ポリマーが吸収する水分は5%以下(重量)でなければならない。それは3,500psi(約24.2MPa)以上の最大引張強度を有するものであり、同時に30%を超過する破断時伸びを有するべきである。もしジメチルスルホキシドと同程度の強さをもつ有機溶媒が必要な場合でも少なくとも一部の有機溶媒には可溶であるべきである。一般的に、それはDMSO、DMAC、DMF、メタノール、トルエン、イソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、そして似たような溶媒などの溶媒中では少なくともポリマーの2%(重量)溶液を調製することが可能でなければならない。
【0032】
全てのポリマー、コポリマー、ターポリマーは以下に記載されるこの発明の実施例によると、これらの基準を全て満たしている。
【0033】
以下の例は本発明の医療装置用のコーティングを作製するために用いられるポリマー、コポリマー、ターポリマーを示している。
【0034】
例1.ポリ(エチレン−co−アリルアルコール)
【0035】
このポリマーは化学式:−〔CH2−CH2m−〔CH2−CH(CH2OH)〕n−を有する。
【0036】
ポリマーは、エチレンとメチルアクリレートのフリーラジカル共重合に続いて得られたポリ(エチレン−co−メチルアクリレート)を強力な還元剤、例えば金属水酸化物で処理することにより合成される。還元反応の結果としてアリルアルコールのヒドロキシメチル基が形成される。
【0037】
ポリマーはエチレンとアクリル酸の重合に続いて還元することにより合成することもできる。エチレンとアリルアセテートフリーラジカル重合に続いて、塩基加水分解反応をさせることにより同一のポリマーが生じる。この最後の反応体系には高価な金属水酸化物試薬を用いないという利点がある。上述のフリーラジカル重合、金属水酸化物還元、そして塩基加水分解反応の過程は、その技術において一般的な技術を有する人々に知られている。
【0038】
得られたポリマー、つまりポリ(エチレン−co−アリルアルコール)はEVALよりもさらに疎水性に富み、それ故に有機溶媒中ではより溶けやすくなり医療装置上のコーティングを形成するためにも用いることができる。
【0039】
例2.ポリ(エチレン−co−アリルアルコール−co−ビニルアルコール)
【0040】
ポリマーは化学式:−〔CH2−CH2m−〔CH2−CH(CH2OH)〕n−〔CH2−CH(OH)〕o−を有する。このターポリマーはいくつかの異なる型の開始モノマーから合成することができる。エチレン、メチルアクリレートそしてビニルアセテートをフリーラジカル開始剤により共重合させ、続いて金属水酸化物のような強力な還元剤、例えば水酸化アルミニウムリチウム(LiAlH4)を用いて還元する。同様にして同じ生成物を合成するために、エチレン、アリルアセテート、並びにビニルアセテートを重合して還元してもよい。
【0041】
もう1つの方法として、エチレン、アリルアセテート、そしてビニルアセテートを共重合してもよく、そのときアルコール基がアセテート部分の触媒性塩基加水分解反応によって形成されてもよい。最後に、エチレン、メチルアクリレートおよびビニルアセテートのフリーラジカル重合生成物は対応するアルコール基やカルボキシル基に最初に塩基加水分解されることができる。カルボキシル基のヒドリド還元がその合成を完了するが、ヒドリド試薬の量は最初の反応体系において必要とされる量より少ない。
【0042】
例3.ポリ(プロピレン−co−ビニルアルコール)
【0043】
ポリマーは以下の化学式−〔CH2−CH(CH3)〕m−〔CH2−CH(OH)〕n−を有する。このポリマーはエチレンの代わりにプロピレンが通常の方法で共重合される点を除いてはEVALの合成に類似した方法で、ビニルアセテートのフリーラジカル過程に引き続いて得られたコポリマーのアセテート基の加水分解によって合成される。その過程はその技術において一般的な技術を有する人々に理解されている。最終生成物はアタクチックであることが非常に多く、単量体の比率を変えることにより調節が可能な結晶化度を有しており、従って有機溶媒中ではEVALよりもより高い可溶性を示す。
【0044】
例4.ポリ(プロピレン−co−アリルアルコール)
【0045】
ポリマーは以下の化学式−〔CH2−CH(CH3)〕m−〔CH2−CH(CH2OH)〕n−を有する。このポリマーは上記の例1で記載されたポリ(エチレン−co−アリルアルコール)の合成に類似した方法で合成されるが、唯一ここではポリ(プロピレン−co−メチルアクリレート)前駆物質が例1のポリ(エチレン−co−メチルアクリレート)の前駆物質の代わりに用いられる。
【0046】
例5.ポリ(プロピレン−co−アリルアルコール−co−ビニルアルコール)
【0047】
ポリマーは化学式−〔CH2−CH(CH3)〕m−〔CH2−CH(OH)〕n−〔CH2−CH(CH2OH)〕o−を有する。
【0048】
このターポリマーは上記の例2で記述されたものと類似した方法で合成される。もちろんエチレンの代わりにここではプロピレンが共重合の段階で用いられる。
【0049】
例6.ポリ(エチレン−co−メタリルアルコール)
【0050】
ポリマーは化学式−〔CH2−CH2m−〔CH2−C(CH3)(CH2OH)〕n−を有する。このポリマーを製造するために用いられる前駆物質はエチレンとメタクリル酸の共重合体である。このポリマーの合成は水酸基の前駆体のカルボキシル基の還元によって達成される。第2の合成過程はエチレンとメチルメタクリレートの共重合の後に還元が続くことになる。
【0051】
例7.ポリ(プロピレン−co−メタリルアルコール)
【0052】
ポリマーは化学式−〔CH2−CH(CH3)〕m−〔CH2−C(CH3)(CH2OH)〕n−を有する。それは、例6で用いられるポリ(エチレン−co−メタクリル酸)前駆
体の代わりにポリ(プロピレン−co−メタクリル酸)前駆体を用いる点を除いては、上記の例6に記載のポリ(エチレン−co−メタリルアルコール)の合成と同様の方法で合成される。
【0053】
例8.ポリ(エチレン−co−メタビニルアルコール)
【0054】
ポリマーは化学式−〔CH2−CH2m−〔CH2−C(CH3)(OH)〕n−を有する。このポリマーはEVALとかなり類似した構造を有しており、唯一の相違は水酸基を有するEVAL中の炭素もメチル基に置換されているということである。従ってこの共重合体の特性はEVALの特性に類似している。しかしながら余分なメチル基の存在に起因する有機溶媒中での可溶性についてEVALよりも優れている点ではEVALとは有利に特徴づけられる。
【0055】
このコポリマーは、ポリ(エチレン−co−メタビニルアセテート)(ポリ(エチレン−co−イソプロぺニルアセテート)としても知られている)前駆体のアセテート基の鹸化により合成することができる。この前駆体の調製や鹸化はその技術において熟練した人々に知られた一般的な方法で行われる。
【0056】
例9.ポリ(プロピレン−co−メタビニルアルコール)
【0057】
ポリマーは化学式−〔CH2−CH(CH3)〕m−〔CH2−C(CH3)(OH)〕n−を有する。このポリマーはアタクチックなプロピレン基の存在するに起因する非晶質構造を有することが予想される。その合成は上記の例8に記載されたポリ(プロピレン−co−メタビニルアルコール)の合成に類似している。ここで合成とは、高分子化学の技術において一般的な技術を有する人々に知られた通常の方法によると、ポリ(プロピレン−co−メタビニルアセテート)前駆体のアセテート基の鹸化を含む。
【0058】
例10.ポリ(プロピレン−co−エチレン−co−ビニルアルコール)
【0059】
ポリマーは化学式−〔CH2−CH(CH3)〕m−〔CH2−CH2n−〔CH2−CH(OH)〕o−を有する。このターポリマーは一般に知られているEVALの合成でのエチレンをプロピレンに置き換えることにより作られた。これによりEVALのすべての有益な特性を維持する一方で、EVALと比較してこのポリマーの結晶化度がより低くなり疎水性が増加する結果となる。
【0060】
例11.ポリアリルアルコール
【0061】
このホモポリマーは化学式−〔CH2−CH(CH2OH)〕m−を有する。そのポリマーは、その技術において通常の技術を持つ人々に知られている一般的な方法で合成できるがアリルアルコールのフリーラジカル重合も含む。しかしながら退化的連鎖移動反応による従来のフリーラジカル重合技術では、アリルアルコールから高い分子量のポリアリルアルコールは簡単には合成されない。
【0062】
サリバン、その他により米国特許No.3,285,897で開示された技術は、フリーラジカル重合触媒存在下の高圧での重合を利用している。イケダ、その他による米国特許No.6,096,393ではメタクリル酸あるいはメタクリレートのフリーラジカル重合に引き続いて金属水酸化物での還元を含むいくつかの合成過程を開示している。
【0063】
ポリアリルアルコールは疎水性であり水には溶けないが、ジオキサン、テトラヒドロフラン、あるいはメタノールのようにかなり強力な溶媒には溶ける。その酸素遮断性は優れている。
【0064】
一般に上述の例1から11で議論されたポリマー、コポリマー、あるいはターポリマーは、オレフィン部分の含有量が増加するにつれて破断時伸びも増加するが、一方で水を吸収する能力や最大引張強度の両者が減少する。
【0065】
望まれる機械的特性(最大引張強度、破断時伸び)や可溶性だけでなく望まれる水分吸収作用を達成するために、モノマーの比率は目的とされる範囲内でその特性を有するポリマーを合成するように調節されている。従って、例1から11のポリマー、コポリマー、およびターポリマーを得るために用いられるモノマーの比率は、表1に示すような範囲内に収めるべきである。
【0066】
【表1】

【0067】
この発明の実施例を述べている上記で論じられた11の例に加えて、医療用具、特に制御されたドラッグデリバリーステント用のコーティングを作製するために用いることもできる多数のポリマーが存在する。
【0068】
このようなポリマーはオレフィンのコモノマー成分と水酸化一価不飽和コモノマー成分の共重合の生成物を含む。一般的に、オレフィン成分の1つは水酸化成分のうちどれか2つと混合され、共重合される。あるいは逆に水酸化成分のうちの1つがオレフィン成分のうちのどれか2つと混合され、共重合される。
【0069】
共重合の過程は通常フリーラジカル共重合を含むが、その技術において熟練した人々に知られているその他の別の好ましい共重合の方法がよく用いられている。従って、結果として多数のターポリマーが得られるのである。
【0070】
オレフィンの成分の例ではエチレン、プロピレン、そしてブテンを含む。一般的にオレフィンは直鎖状あるいは分岐状であり、2から8の間の個数の炭素を有するものを用いることができる。多数の炭素原子を有するオレフィンを用いることは望ましくない。なぜならば増加したバルク特性や立体障害の増加に起因してこのようなオレフィンの反応性が減少するので重合が困難になるからである。
【0071】
水酸化一価不飽和成分の例ではビニルアルコールとその誘導体(すなわち、メタビニルアルコール等)、アリルアルコールとその誘導体(すなわち、メタリルアルコール等)、1−ヒドロキシ−2−メチルエチレン、1−ヒドロキシ−2−メチルプロペン、そして多数のブテン−オール(すなわち、3−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、3−ブテン−3−オール、3−ブテン−4−オール、そして2−ブテン1−オール)が挙げられる。
【0072】
オレフィンの成分のさまざまな組み合わせを水酸化一価不飽和成分と合わせることにより、明らかに大多数のターポリマーが得られるであろう。ポリマー骨格鎖上の基がより長くなり、大きさも増してくるにつれて、ポリマーの結晶化傾向は減少する。これはこのようなより大きな高分子の好ましい特徴である。なぜなら有機溶媒中で溶解する能力が増すからである。
【0073】
ポリマーは、ビニルアルコール基が存在するときは常にアセテート部分の鹸化あるいは還元のどちらか一方で作られることを念頭におくべきである。従って、唯一部分的に水酸基に変換されたアセテート基を有するポリマーは上記で論じられた実施例のリストにも挙げられている。このようなポリマーは明らかにアセテート基とビニルアルコール基の両方を有するであろう。ビニルアルコール基を有する生成物に加えて、他の上記のターポリマーはアセテート部分の鹸化によっても得られる。このようなターポリマーには3−ブテン−3−オール、3−ブテン−4−オール、そして1−ヒドロキシ−2−メチル−プロペンに基づいたターポリマーが含まれる。
【0074】
この発明のポリマーは医療装置、特にドラッグデリバリーステントに用いられる。本発明ではステント上のコーティング基質として用いられる。コーティングポリマーにはいくつかの機能がある。コーティングは下塗剤、薬物を運ぶ基質、放出速度制限膜および生体親和性もしくは血液親和性のトップコートとして用いることができる。
【0075】
これらの場合のいずれかにおいて、一般に使われていてその技術の熟練者に知られている方法、例えば下記の例12と13に記載されているように噴霧する、浸す、もしくは成形することによってコーティングがステント上に塗布される。薬物はコーティング中に内包されているか、もしくは薬物がコーティングの下の分離された層の中に存在するか、もしくは薬物がコーティングの表面上に吸着されていてもよい。
【0076】
例12.コーティングに基づいたポリ(エチレン−co−アリルアルコール)
【0077】
ポリ(エチレン−co−アリルアルコール)、すなわち上記の例1のポリマーはおよそ1:1のモノマーの比率(モル)で合成される。エチレンの分子量は28でありアリルアルコールの分子量は58、また“m”と“n”の両者は約870の値に等しい。ポリマーの数平均分子量は約75,000である。ポリマーは50%のDMSOと50%のDMAC(重量)を含んだ溶媒の混合物中で2%溶液(重量)を作るために溶解される。
【0078】
ロードアイランド州イーストプロビデンスのEFD社により製造されたVALVEMATE7040制御システムを有するEFD 780S スプレーノズルのような噴霧装置は、ポリマー溶液をステントに塗布するために用いられる。EFD 780Sスプレーノズルはエアー補助外部混合噴霧器である。組成物はエアーにより噴霧されステントの表面上に塗布される。組成物を塗布する工程の間はステントを50から約150rpmの速度で縦軸の周りに任意に回転させることができる。ステントは塗布の間、同じ軸に沿って直線的に動くことも可能である。
【0079】
ポリマーの2%溶液は13−mmTETRAステント(ガイダント株式会社から入手可能)に1スプレーパスにつき10μgのコーティングを蒸着するために一連の10秒パスで塗布される。スプレーパスの合間にステントは60℃の気流を用いて10秒間乾燥される。5つのスプレーパスが50μgの下塗層を形成するために塗布され、続いて1時間140℃で下塗層を焼く。
【0080】
製剤を含有する薬物は2%のポリマー、0.66%のアクチノマイシンD、及び50%のDMSOと50%のDMACを含んだ97.34%の溶媒の混合物を含んだ状態で調製される。すべてのパーセンテージ量は重量で示している。下塗層の塗布と同一の方法で50μgのドラッグ−ポリマー層を形成するために5スプレーパスを行い、引き続いて50℃で2時間ドラッグ−ポリマー層を焼く。
【0081】
最後に、薬物の放出速度を制御するトップコートの組成物は2%のポリマー及び98%の溶媒の混合物を含んだ状態で調製されるが、この98%の溶媒の混合物は50%のDMAC、20%のDMSO並びに30%のエタノールを含んでいる。すべてのパーセンテージ量は重量で示している。下塗層やドラッグ−ポリマー層の塗布と同一の方法で350μgのトップコート層を形成するために35スプレーパスを行い、続いて50℃で2時間最後の焼付けを行う。
【0082】
例13.コーティングに基づくポリ(プロピレン−co−アリルアルコール)
【0083】
ポリ(プロピレン−co−ビニルアルコール)、すなわち上記例3のポリマーは、プロピレン部分とビニルアルコール部分(モル)のモノマーの比率が約44:56で合成される。プロピレンの分子量は42でありビニルアルコールでは44である。このポリマーの“m”の値は約765であり、“n”では約974である。ポリマーの数平均分子量は約75,000である。フリーラジカル重合はプロピレン成分のアタクチックを引き起こす。ポリマーは2%溶液(重量)を作成するためにDMACに溶解される。
【0084】
上記の例12に記載の製法や装置を用いて、ポリマーの2%溶液を13−mmTETRAステントに塗布する。50μgの下塗層を形成するために5つのスプレーパスにより塗布し、続いて140℃で1時間下塗層を焼く。
【0085】
製剤を含有する薬物は2%のポリマー、1%のβ−エストラジオールおよび97%のDMACを含む状態で調製される。すべてのパーセンテージ量は重量で示している。下塗層の塗布と同一の方法で300μgのドラッグ−ポリマー層を形成するために30スプレーパスを行い、続いて50℃で2時間焼付けを行う。
【0086】
最後に、薬物の放出速度を制御するトップコートの組成物は2%のポリマー、および70%のDMACと30%のエタノールを含んだ98%の溶媒の混合物を含んだ状態で調製される。すべてのパーセンテージ量は重量で示している。下塗層やドラッグ−ポリマー層の塗布と同一の方法で30個のスプレーパスを行い300μgのトップコート層を形成して、続いて50℃で2時間を最後の焼付けを行う。
【0087】
ステント、あるいは埋め込み型医療装置は神経系、頚動脈、冠状動脈、腎臓部、大動脈、腸骨動脈、大腿骨あるいはその他の末梢血管内腔を含む脈管系の部分で用いられる。埋め込み型医療装置のサイズ、長さ、直径、支柱の厚さもしくは形状には制限がない。このような埋め込み型医療装置の例では自己拡張性ステント、バルーン−拡張性ステント、ステントグラフト、グラフト(すなわち、大動脈グラフト)、人工心臓弁、髄液短絡術、冠状動脈短絡術、ペースメーカー電極、および心内膜リード線(すなわち、FINELINE並びにENDOTAKであり、ガイダント株式会社より入手可能)が挙げられる。装置の根本的な構造は実質上いかなるデザインもありうる。装置は金属製の材料、あるいは制限はないが例えばコバルトクロム合金(ELGILOY)、ステンレス鋼(316L)、“MP35N、”“MP20N、”ELASTINITE(ニチロール)、タンタル、ニッケル−チタン合金、プラチナ−イリジウム合金、金、マグネシウム、あるいはその組み合わせの合金で作られている。“MP35N”並びに“MP20N”はコバルト、ニッケル、クロミウム、およびモリブデンの合金の商品名であり、ペンシルベニア州ジェンキンタウンのスタンダードプレススチール会社から入手可能である。“MP35N”は35%コバルト、35%ニッケル、20%クロミウム、および10%モリブデンで構成されている。“MP20N”は50%コバルト、20%ニッケル、20%クロミウム、および10%モリブデンで構成されている。生体吸収性高分子もしくは生体安定性高分子から作られた装置が本発明の実施例で用いられてもよい。
【0088】
コーティングの中に内包された薬物に制限はない。例えば、薬物の活性物質は血管平滑筋細胞の活性を阻害するよう設計されていてもよい。それは再狭窄を阻止するために平滑筋細胞の異常もしくは不適切な遊走、および増殖を阻害する方向へ導くこともできる。
【0089】
一般的に言うと、薬物としては本発明の実施において治療上もしくは予防的な効果を発揮する能力のある物質が挙げられる。薬物は小さな分子の薬物、ペプチド、タンパク質、オリゴヌクレオチドもしくは2本鎖DNAを含んでいてもよい。
【0090】
使用可能な薬物の例ではアクチノマイシンDのような抗増殖性物質もしくはその誘導体や類似体が挙げられる。アクチノマイシンDの同義語としてダクチノマイシン、アクチノマイシンIV、アクチノマイシンI1、アクチノマイシンX1、並びにアクチノマイシンC1が挙げられる。
【0091】
活性物質は抗腫瘍物質、抗炎症性物質、抗血小板物質、抗凝固剤、抗フィブリン物質、抗トロンビン物質、抗有糸分裂物質、抗生物質、抗アレルギー物質、並びに酸化防止物質の種類に分類することもできる。このような抗腫瘍性物質あるいは抗有糸分裂物質の例としてパクリタキセル、ドーセタキセル、メトトレキセート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、フルオロウラシル、ドキソルビシン、ハイドロクロライド、そしてマイトマイシンが挙げられる。
【0092】
上記の抗血小板物質、抗凝固剤、抗フィブリン並びに抗トロンビンの例としてヘパリンナトリウム、低分子ヘパリン、ヘパリン類似物質、ヒルジン、アルガトロバン、フォルスコリン、バピプロスト、プロスタサイクリンおよびプロスタサイクリン類似体、デキストラン、D−フェニルアラニン−プロリン−アルギニン−クロロメチルケトン(合成抗トロンビン物質)、ジピリダモール、グリコプロテインIIb/IIIa血小板膜受容体アンタゴニスト抗体、リコンビナントヒルジンおよびトロンビンが挙げられる。
【0093】
上記の細胞増殖抑制剤もしくは抗増殖性物質の例としてはカプトプリル、シラザプリルもしくはリシノプリルのような酵素阻害剤を変換するアンギオペプチンやアンギオテンシン、カルシウムチャンネル遮断薬(例えばニフェジピン)、コルヒチン、繊維芽細胞増殖因子(FGF)アンタゴニスト、魚油(ω−3−脂肪酸)、ヒスタミンアンタゴニスト、ロバスタチン(HMG−CoA還元酵素の阻害剤、コレルテロール低下薬)、モノクローナル抗体(例えば血小板由来増殖因子(PDGF)受容体)、ニトロプルシド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、プロスタグランジン阻害剤、スラミン、セロトニン遮断薬、ステロイド、チオプロテアーゼ阻害剤、トリアゾロピリミジン(PDGFアンタゴニスト)、並びに窒素酸化物が挙げられる。
【0094】
抗アレルギー剤の例としてパーミロラストカリウムがある。他の治療物質もしくは治療剤でふさわしい可能性のあるものではα−インターフェロン、遺伝子操作された上皮細胞、ラパマイシン並びにデキサメタゾンが挙げられる。
【0095】
いくつかの実施例に関連して本発明を述べたが、当業者が今後改良を思いつくであろう。従って、本発明は記載された実施例に限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機器用のコーティングにおいて、前記コーティングは化学式:
−〔CH2−CH(CH3)〕p−〔CH2−CR3(OH)〕q−〔CH2−CH(CH2OH)yr
を有するポリマーを含み、
3は水素原子とアルキル基からなる群から選択される医療装置用のコーティング。
【請求項2】
前記アルキル基はメチル基である請求項1のコーティング。
【請求項3】
前記ポリマーは、質量で5%以下の水分を吸収する請求項1のコーティング。
【請求項4】
前記ポリマー有機溶媒に可溶である請求項1のコーティング。
【請求項5】
前記ポリマーは24MPa(3,500ポンド/平方インチ)以上の引張強度を有する請求項1のコーティング。
【請求項6】
前記ポリマーは30%を超える最大伸張を有する請求項1のコーティング。
【請求項7】
前記コーティングは前記装置に下塗剤として塗布される請求項1のコーティング。
【請求項8】
前記コーティングは薬物を含む請求項1のコーティング。
【請求項9】
前記コーティングは前記装置に放出速度制限膜として塗布される請求項1のコーティング。
【請求項10】
前記pは30から7600の範囲内の整数であり、
前記qは30から7600の範囲内の整数であり、
前記rは0から7600の範囲内の整数であり、
前記rが少なくとも1に等しいならば、前記yは1に等しい請求項1のコーティング。
【請求項11】
前記医療装置はステントである請求項1のコーティング。
【請求項12】
医療装置用のコーティングにおいて、前記コーティングはポリ(エチレン−co−α−メタビニルアルコール)、ポリ(プロピレン−co−エチレン−co−ビニルアルコール)、あるいはポリアリルアルコールを含むポリマーを有する医療装置用のコーティング。
【請求項13】
前記ポリマーは、質量で5%以下の水分を吸収する請求項12のコーティング。
【請求項14】
前記ポリマーは有機溶媒に可溶である請求項12のコーティング。
【請求項15】
前記ポリマーは24MPa(3,500ポンド/平方インチ)以上の引張強度を有する請求項12のコーティング。
【請求項16】
前記ポリマーは30%を超える最大伸張を有する請求項12のコーティング。
【請求項17】
前記コーティングは前記装置に下塗剤として塗布される請求項12のコーティング。
【請求項18】
前記コーティングは薬物を含む請求項12のコーティング。
【請求項19】
前記コーティングは前記装置に放出速度制限膜として塗布される請求項12のコーティング。
【請求項20】
前記医療装置はステントである請求項12のコーティング。
【請求項21】
医療機器用のコーティングにおいて、前記コーティングはポリマーを含み、前記ポリマーはオレフィン由来の1個以上のユニットと不飽和水酸化モノマー由来の1個以上のユニットとを含むターポリマーである医療装置用のコーティング。
【請求項22】
前記オレフィンはC〜Cの直鎖状もしくは分岐したオレフィンを含む請求項21のコーティング
【請求項23】
前記不飽和水酸化モノマーは、ビニルアセテート、−α−メタビニルアルコール、アリルアルコール、メタリルアルコール、1−ヒドロキシ−2−メチルエチレン、1−アセトキシ−2−メチルプロぺン、3−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、2−ブテン−1−オール、3−アセトキシ−3−ブテン、及び4−アセトキシ−3−ブテンでからなる群から選択される請求項21のコーティング。
【請求項24】
前記ポリマーは、質量で5%以下の水分を吸収する請求項21のコーティング。
【請求項25】
前記ポリマーは有機溶媒に可溶である請求項21のコーティング。
【請求項26】
前記ポリマーは24MPa(3,500ポンド/平方インチ)以上の引張強度を有する請求項21のコーティング。
【請求項27】
前記ポリマーは30%を超える最大伸張を有する請求項21のコーティング。
【請求項28】
前記コーティングは薬物を含む請求項21のコーティング。
【請求項29】
前記コーティングは薬物を運搬するために基質として前記装置に塗布される請求項21のコーティング。
【請求項30】
前記コーティングは前記装置に放出速度制限膜として塗布される請求項21のコーティング。
【請求項31】
前記医療装置はステントである請求項21のコーティング。
【請求項32】
医療装置用のコーティングにおいて、前記コーティングはポリオレフィンの誘導体を含む医療装置用のコーティング。
【請求項33】
医療装置用のコーティング用の重合体塗膜フォーマーにおいて、前記ポリマーはポリオレフィンの誘導体を含む医療装置用のコーティング用の重合体塗膜フォーマー。

【公開番号】特開2010−42279(P2010−42279A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−236108(P2009−236108)
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【分割の表示】特願2003−543642(P2003−543642)の分割
【原出願日】平成14年11月5日(2002.11.5)
【出願人】(504183388)アボット カーディオヴァスキュラー システムズ インコーポレイテッド (40)
【Fターム(参考)】