説明

ドラフトローラのクリーニング装置、ドラフト装置、及び繊維機械

【課題】パッド体をドラフトローラに接離可能に構成するとともに、パッド体によるドラフトローラへの押圧力を一定に維持できるドラフトローラのクリーニング装置を提供する。
【解決手段】フロントボトムローラ28のクリーニング装置61は、パッド支持レバー70と、固定部材90と、第1トーションスプリングと、押動レバー31と、を備える。パッド支持レバー70は、パッド体62を支持する。固定部材90には、パッド支持レバー70が回転可能に取り付けられる。第1トーションスプリングは、固定部材90に取り付けられ、パッド体62をフロントボトムローラ28の外周面に接触させる方向にパッド支持レバー70を回転させる力を作用させる。押動レバー31は、フロントボトムローラ28から離れるように移動することで、パッド体62がフロントボトムローラ28の外周面から離間する方向にパッド支持レバー70を回転させる力を作用させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維束をドラフトするドラフトローラに付着した綿糖等を除去してクリーニングするクリーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紡績機等の繊維機械において、ドラフトローラの外周面にパッド体を接触させて当該ドラフトローラの外周面をクリーニングするためのクリーニング装置を備える構成が従来から知られている。このようなクリーニング装置の中には、紡糸運転中に糸切れ等が生じたときは、糸を紡績する紡績ノズルが定位置から退避するのに伴い、ドラフトローラの外周面からパッド体が自動的に離間するように構成されているものがある。この種のクリーニング装置を開示したものに特許文献1がある。
【0003】
特許文献1では、以下のように構成されるクリーニング装置が開示されている。即ち、クリーニング装置はドラフトローラの外周面に接触可能に設けられたパッド体と、前記ドラフトローラの外周面に対面するように備えられる吸引コレクタと、を備える。そして、前記パッド体の幅が、ドラフトされるファイバの平均繊維長の1/2以上かつ前記吸引コレクタの吸引口の幅以下になるように構成される。また、前記クリーニング装置は、前記パッド体を支持する弾性体からなるパッド支持部材を備える。このパッド支持部材は、前記パッド体が取り付けられるパッド支持部と、固定部材に固定される固定部と、前記パッド体を前記ドラフトローラから離間させるために押動される被動部と、を一体形成して構成される。そして、前記パッド体は、弾性変形されている前記パッド支持部材の復元力によって、前記ドラフトローラの外周面に押圧される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−68126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、弾性体であるパッド支持部材自体の弾性力を用いてドラフトローラにパッド体を押し付ける構成は、パッド支持部材が塑性変形し易いため、パッド体をドラフトローラに押圧する力が変化してしまうことがあった。パッド体をドラフトローラに押圧する力が変化すると、ドラフトローラの回転に伴ってパッド体が共振することがあり、また、糸物性に悪影響を与える原因にもなる。この点、特許文献1の構成においても、板状の部材を弾性部材として用いているため、塑性変形によって生じる押圧力の変化を防止するという観点から改善の余地があった。
【0006】
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、パッド体をドラフトローラに接離可能に構成するとともに、パッド体によるドラフトローラへの押圧力を一定に維持できるドラフトローラのクリーニング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0008】
本発明の第1の観点によれば、以下のように構成されるドラフトローラのクリーニング装置が提供される。即ち、ドラフトローラのクリーニング装置は、パッド支持部材と、固定部材と、捩りバネと、レバー部材と、を備える。前記パッド支持部材は、パッド体を支持する。前記固定部材には、前記パッド支持部材が回転可能に取り付けられる。前記捩りバネは、前記固定部材に取り付けられ、前記パッド体をドラフトローラの外周面に接触させる方向に前記パッド支持部材を回転させる力を作用させる。前記レバー部材は、前記ドラフトローラから離れるように移動することで、前記パッド体が前記ドラフトローラの外周面から離間する方向に前記パッド支持部材を回転させる力を作用させることができる。
【0009】
これにより、塑性変形しにくい捩りバネの力を用いてパッド体をドラフトローラに押し付けるので、ドラフトローラに対するパッド体の押圧力を長期間一定に維持することができる。従って、パッド体をドラフトローラに押し付ける力が安定するので、パッド体の共振を予防でき、ドラフトローラの送りを安定化することができる。また、レバー部材がドラフトローラから離れる動作に連動してパッド体をドラフトローラから離間させることができる簡単な機構を実現できる。
【0010】
前記のドラフトローラのクリーニング装置においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、ドラフトローラのクリーニング装置は、伝達部材と、第2捩りバネと、を備える。前記伝達部材は、前記パッド支持部材に接触可能な接触部と前記レバー部材に接触可能な被動部とを有し、前記固定部材に対して回転可能に構成される。前記第2捩りバネは、一端は前記伝達部材に接続されるとともに他端が前記パッド支持部材に接続される。また、前記第2捩りバネは、前記接触部が前記パッド支持部材に押し付けられるようにバネ力を作用させる。そして、前記レバー部材は、前記ドラフトローラから離れるように移動することで、前記被動部に接触して前記伝達部材を回転させる。この伝達部材の回転に伴って前記パッド支持部材が回転して、前記パッド体が前記ドラフトローラの外周面から離間する。
【0011】
これにより、他の部材に接触等したためにパッド支持部材の動きが規制された状態で、パッド体をドラフトローラから離す向きの力が伝達部材に作用した場合でも、第2捩りバネによってその力を吸収することができる。また、この状態から第2捩りバネのバネ力に打ち勝つ力が更に掛かったとしても、前記接触部が前記パッド支持部材から離間するように移動するだけである。このように、パッド支持部材の動きが規制された状態で、レバー部材が大きく移動した場合でも、パッド支持部材に過大な力が直接的に掛かることがない。従って、レバー部材の移動によって生じるパッド支持部材の破損を効果的に防止できる。
【0012】
前記のドラフトローラのクリーニング装置においては、前記固定部材は、前記捩りバネを取付可能な位置を複数有していることが好ましい。
【0013】
これにより、捩りバネを取り付ける位置を変更するだけで、ドラフトローラに作用するパッド体の押圧力を調整できる。
【0014】
前記のドラフトローラのクリーニング装置においては、前記パッド体が前記ドラフトローラから離れる方向の前記パッド支持部材の回転を規制する規制部材を備えることが好ましい。
【0015】
これにより、レバー部材が大きく移動した場合でも、パッド支持部材が回転し過ぎることを防止できる。また、パッド体をパッド支持部材に取り付ける場合において、パッド支持部材を規制部材に接触させることでパッド支持部材の位置を固定できるので、取付作業を容易に行うことができる。
【0016】
本発明の第2の観点によれば、前記のドラフトローラのクリーニング装置を備えるドラフト装置が提供される。
【0017】
本発明の第3の観点によれば、前記のドラフト装置を備える紡績機が提供される。
【0018】
これにより、パッド体の共振を原因とする糸物性の低下を抑制することができ、紡績される糸の品質を向上させることができる。
【0019】
前記の紡績機においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記紡績機は、エプロンベルト用ローラと、エプロンベルト位置変更部材と、取付部材と、固定部材支持部と、を備える。前記エプロンベルト用ローラには、エプロンベルトが巻き掛けられる。前記エプロンベルト位置変更部材は、前記エプロンベルトをトラバースするためにトラバース駆動される。前記取付部材には、前記エプロンベルト位置変更部材が取り付けられる。前記固定部材支持部は、前記固定部材を取り付けるために、前記取付部材とは別個に構成される。
【0020】
これにより、エプロンベルトがトラバースされることで、糸の走行によって生じるエプロンベルトの局所的な摩耗を防止できる。また、固定部材が取り付けられる固定部材支持部とは別の部材である取付部材にエプロンベルト位置変更部材が取り付けられているので、当該エプロンベルト位置変更部材のトラバース駆動に起因する振動等がパッド体に与える影響を効果的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る紡績機の全体的な構成を示す正面図。
【図2】ドラフト装置の様子を示す側面図。
【図3】クリーニング装置の構成を示す拡大側面図。
【図4】クリーニング装置の構成を示す拡大斜視図。
【図5】クリーニング装置のパッド支持機構の要部を示す拡大斜視図。
【図6】パッド体がフロントボトムローラから離間したときのクリーニング装置の様子を示す拡大側面図。
【図7】伝達レバーがパッド支持レバーから離間したときのパッド支持機構の様子を示す拡大側面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に発明の実施の形態について説明する。図1は、並設された多数の紡績ユニット(糸処理ユニット)2を備えた、繊維機械としての紡績機1を示している。
【0023】
図1に示すように、各紡績ユニット2は、ドラフト装置7と、紡績装置9と、糸貯留装置11と、巻取装置12と、を主要な構成として備えている。
【0024】
ドラフト装置7は紡績機1本体のフレーム6の上端近傍に設けられており、このドラフト装置7から送られてくる繊維束8を紡績装置9で紡績するように構成している。紡績装置9から排出された紡績糸10は、糸の欠陥を検出して糸切断を行って糸欠陥部分を除去するためのクリアラ52を通過した後、糸貯留装置11に送られる。糸貯留装置11を通過した後、紡績糸10は巻取装置12によって巻き取られ、パッケージ45を形成する。
【0025】
この紡績機1は、ブロアボックス80と、原動機ボックス81と、を備える。また、紡績機1は、紡績ユニット2が並べられる方向に走行可能に設けられた糸継台車3を備えている。図1に示すように、本実施形態の糸継台車3は、スプライサ(糸継装置)43と、サクションパイプ44と、サクションマウス46と、を備えている。この糸継台車3は、ある紡績ユニット2で糸切れや糸切断が発生すると、フレーム6に固定されたレール41上を当該紡績ユニット2まで走行してその位置で停止する。そして、糸継台車3は、サクションパイプ44で紡績装置9側の糸端を捕捉するとともにサクションマウス46で巻取装置12側の糸端を捕捉し、サクションパイプ44及びサクションマウス46をそれぞれ回動させることで、捕捉した紡績装置9側の糸端と巻取装置12側の糸端をスプライサ43に案内する。スプライサ43に案内された紡績装置9側の糸端及び巻取装置12側の糸端は当該スプライサ43によって糸継ぎされる。これによって、紡績装置9側の糸端と巻取装置12側の糸端とが繋がれる形になり、巻取作業の再開が可能になる。
【0026】
また、紡績機1は、満巻きとなったパッケージを玉揚げするための玉揚台車(図面において省略)を備えており、この玉揚台車は、糸継台車とは独立に走行可能に構成されている。
【0027】
図2は、ドラフト装置7、紡績装置9、及び糸貯留装置11の拡大側面図である。図2に示すように、ドラフト装置7は、スライバ13を延伸して繊維束8にするための複数のドラフトローラを備える。前記ドラフトローラは、互いに対向して配置されるトップローラとボトムローラにより構成されている。
【0028】
前記トップローラは、バックローラ14、サードローラ15、トップ側エプロンベルト17を装架したミドルローラ16及びフロントローラ18の4つのドラフトローラから構成されている。一方、ボトムローラは、バックボトムローラ24、サードボトムローラ25、ボトム側エプロンベルト27を装架したミドルボトムローラ(エプロンベルト用ローラ)26、フロントボトムローラ28の4つのドラフトローラから構成されている。それぞれのボトムローラ24,25,26,28は、前記トップローラ14,15,16,18に対向するように配置されている。
【0029】
また、本実施形態のドラフト装置7は、フロントボトムローラ28に付着した綿糖等を除去するためのクリーニング装置61を備えている。なお、このクリーニング装置61の詳細な構成については後述する。
【0030】
以上の構成で、ドラフト装置7に送られたスライバ13は、ドラフトローラによって延伸されて繊維束8となり、紡績装置9へと送られる。紡績装置9は、ドラフト装置7から送られてくる繊維束8を空気紡績する。空気紡績された繊維束8は、紡績糸10となって糸貯留装置11に送られる。
【0031】
糸貯留装置11は、紡績糸10に所定の張力を与えて紡績装置9から引き出す機能と、糸継台車3による糸継時などに紡績装置9から送出される紡績糸10を滞留させて糸の弛みを防止する機能と、巻取装置12側の張力の変動が紡績装置9側に伝わらないように張力を調節する機能と、を有している。図2に示すように、糸貯留装置11は、糸貯留ローラ21と、糸掛け部材22と、電動モータ23と、を主要な構成として備えている。
【0032】
糸掛け部材22は、紡績糸10に係合する(引っ掛ける)ことが可能に構成されている。また、糸掛け部材22は、糸貯留ローラ21に対して相対回転可能に支持されるとともに、適宜の付勢手段により糸掛け部材22が糸貯留ローラ21に対し相対回転するのに抗するトルクが発生するように構成されている。この抵抗トルクにより、糸掛け部材22は糸貯留ローラ21の回転に追従して回転し、結果として両者が一体的に回転できるように構成されている。一方、この抵抗トルクに打ち勝つような力が糸掛け部材22に加わった場合は、糸掛け部材22は糸貯留ローラ21に対して相対的に回転することができる。
【0033】
糸貯留ローラ21は、その外周面に紡績糸10を巻き付けて貯留できるように構成されている。この糸貯留ローラ21は、電動モータ23によって回転駆動される。以上の構成で、糸が係合した状態の糸掛け部材22が糸貯留ローラ21と一体的に回転すると、紡績糸10は糸掛け部材22によって振り回され、糸貯留ローラ21の外周面へ案内されて巻き付けられる。糸貯留ローラ21に巻き付けられた紡績糸10は、糸貯留ローラ21の基端側に順次巻き付けられる新たな紡績糸10によって糸貯留ローラ21の先端側へ送られる。そして、紡績糸10は、糸貯留ローラ21の先端側から引き出され、糸掛け部材22を通過した後、巻取装置12へ送られる。
【0034】
次に、糸貯留装置11の張力調節機能について説明する。糸貯留ローラ21に紡績糸10が巻き付いた状態で、糸掛け部材22に係合している紡績糸10を下流側に引っ張る力が与えられると、糸貯留ローラ21の先端側から紡績糸10を解舒するように糸掛け部材22を回転させようとする力が、糸掛け部材22に加わる。従って、糸貯留装置11の下流側の糸張力(糸貯留装置11と巻取装置12と間の糸張力)が前記抵抗トルクに打ち勝つほど強ければ、糸掛け部材22が糸貯留ローラ21と独立して回転することにより、糸貯留ローラ21の先端側から糸掛け部材22を介して紡績糸10が徐々に解舒される。
【0035】
逆に、糸貯留装置11の下流側の糸張力が前記抵抗トルクに打ち勝つほど強くない場合は、糸掛け部材22が糸貯留ローラ21と一体的に回転する。この場合、糸掛け部材22は、回転する糸貯留ローラ21の先端側から紡績糸10が解舒されることを阻止するように働く。
【0036】
このように、糸貯留装置11は、下流側の糸の張力が上がると糸を解舒し、糸の張力が下がる(糸が弛みそうになる)と糸の解舒を止めるように動作することで、糸の弛みを解消して適切な張力を付与することができる。
【0037】
次に、前記フロントボトムローラ28を清掃するために前記ドラフト装置7に備えられるクリーニング装置61及びその近傍の構成について、図3から図5までを参照して説明する。図3は、クリーニング装置61の構成を示す拡大側面図である。図4は、クリーニング装置61の構成を示す拡大斜視図である。図5は、クリーニング装置61のパッド支持機構63の要部を示す拡大斜視図である。
【0038】
図3に示すように、クリーニング装置61は、前記フロントボトムローラ28の外周面に接触可能に構成されるパッド体62と、このパッド体62を支持するパッド支持機構63と、押動レバー(レバー部材)31と、を備えている。押動レバー31は、パッド体62をフロントボトムローラ28から離間させるためのものである。
【0039】
パッド体62は軟質樹脂により構成されており、図4に示すように所定の厚みの板状に成形されている。このパッド体62は略長方形状に形成されており、その角部は円状(滑らかな曲線状)に形成されている。このように、パッド体62は角丸長方形状に形成されており、角部が尖っていないので、当該角部にファイバが引っ掛かって絡み付くことを防止できる。
【0040】
パッド支持機構63は、フロントボトムローラ28のやや下方に配置されている。図3及び図4に示すように、パッド支持機構63は、固定部材90と、パッド支持レバー(パッド支持部材)70と、伝達レバー(伝達部材)71と、第1トーションスプリング(捩りバネ)94と、第2トーションスプリング(第2捩りバネ)95と、を備えている。
【0041】
固定部材90は、紡績機1のフレーム6に支持されている固定フレーム(固定部材支持部)67に固定されている。この固定部材90は、本体85と、バネ力調整部87と、を備えている。本体85は、固定フレーム67にボルト等の適宜の手段によって固定されており、パッド支持機構63の各部を支持している。この本体85にパッド支持レバー70及び伝達レバー71が回転可能に支持されている。パッド支持レバー70及び伝達レバー71は、その回転中心が左右方向(フロントボトムローラ28の軸方向と平行な方向)に向くようにして、本体85に支持されている。
【0042】
バネ力調整部87は、図4及び図5に示すように、本体85の左右方向の一側であって、伝達レバー71を支持している部分の周囲に形成されている。バネ力調整部87は、第1トーションスプリング94の一端を取り付けるための引掛け部87aを複数有している。引掛け部87aは、固定部材90において伝達レバー71を支持している部分の周囲に、適宜の間隔を形成しつつ周方向に並べて配置されている。
【0043】
第1トーションスプリング94は、そのコイル部分が伝達レバー71の回転軸部分に挿通されている。また、第1トーションスプリング94のバネ線の一端は、複数ある引掛け部87aの1つに引っ掛けるようにして固定されており、他端は、本体85に回転可能に支持されている伝達レバー71側に固定されている。この第1トーションスプリング94は、伝達レバー71を介して、パッド体62がフロントボトムローラ28側に近づく方向の付勢力をパッド支持レバー70に作用させている。
【0044】
また、本実施形態のバネ力調整部87には引掛け部87aが複数形成されているので、作業者は第1トーションスプリング94を引っ掛ける位置を適宜選択することができる。例えば、長期間の使用によって第1トーションスプリング94にヘタリが生じ、付勢力が弱まることがある。このような場合でも、本実施形態の構成であれば、第1トーションスプリング94の一端の取付位置を変更して、当該第1トーションスプリング94の弾性力を強めることで、適切な付勢力を伝達レバー71に付与することができる。即ち、現状(経年劣化時)よりもバネの弾性変形量を増大させるように第1トーションスプリング94の取付位置を変更することで、伝達レバー71(パッド支持レバー70)に作用する力を強くすることができるのである。これによって、パッド体62のフロントボトムローラ28への押圧力を適切な力で維持することができる。
【0045】
図4等に示すように、伝達レバー71は、押動レバー31によって押される伝達レバー側被動部97と、パッド支持レバー70を押圧するレバー接触部(接触部)96と、を備えている。伝達レバー側被動部97は、その回転中心から下方へ突出する先細アーム状の板状部材として形成されている。レバー接触部96は、前記伝達レバー側被動部97の一側の端面からパッド支持レバー70側に折れ曲がるように突出する板状部材として形成されている。レバー接触部96の先端部分は、伝達レバー71の回転に伴って、パッド支持レバー70の下部(パッド側被動部98)に接触して押すことができる。
【0046】
パッド支持レバー70は、クリップ支持部72と、クリップ73と、パッド側被動部98と、を備えている。クリップ支持部72はクリップ73を支持するためのものであり、図3の側面視において略L字状に形成されている。このクリップ支持部72の一端はパッド支持レバー70の基部(回転軸の部分)に接続されており、他端にはクリップ73が取り付けられている。クリップ73は、前記パッド体62を挟持できるように構成されており、クリップ支持部72の先端部に挟み込まれて固定されている。パッド側被動部98は、パッド支持レバー70の基部から下方へ突出するアーム状の板状部材として形成されている。図3及び図4に示すように、紡績作業時には、前記レバー接触部96(伝達レバー71)が、パッド側被動部98(パッド支持レバー70)に接触している。
【0047】
また、上述した固定フレーム67には、パッド支持レバー70の回り過ぎを防止するための規制部材74が取り付けられている。規制部材74は板状部材として構成されており、固定フレーム67に固定されている。
【0048】
第2トーションスプリング95は、そのコイル部分がパッド支持レバー70の回転軸部分に挿通されている。また、第2トーションスプリング95のバネ線の一端は伝達レバー71側に固定されており、他端がパッド支持レバー70側に固定されている。伝達レバー71及びパッド支持レバー70は、第2トーションスプリング95によって互いに連結される形となっており、第2トーションスプリング95は、レバー接触部96がパッド側被動部98に押し付けられるようにその付勢力を作用させている。
【0049】
また、紡績機1には、細長いシャフト(取付部材)68が左右方向に配置されている。このシャフト68には、ボトム側エプロンベルト27に張力を発生させるためのテンサバー(図面において省略)等の各部材が取り付けられている。このシャフト68は、前記固定フレーム67とは独立して紡績機1のフレーム6に支持されている。
【0050】
また、図4及び図5に示すように、前記シャフト68には、エプロンベルト位置変更部材としてのエプロンフォーク99がトラバースフレーム69を介して取り付けられている。エプロンフォーク99は2つの突出部を有しており、この2つの突出部の間にボトム側エプロンベルト27が差し込まれた状態でトラバースフレーム69に固定されている。トラバースフレーム69は、シャフト68に対して当該シャフト68の長手方向に移動可能に構成されるともに、図略のトラバース駆動装置に接続されている。
【0051】
この構成で、トラバース駆動装置が駆動されることでエプロンフォーク99が左右に往復動し、ボトム側エプロンベルト27を、ミドルボトムローラ26の軸方向に略平行な方向でトラバースさせることができる。これによって、ボトム側エプロンベルト27と繊維束8との接触箇所を常に変化させ、ボトム側エプロンベルト27の局所的な摩耗を防止して耐用期間を長くすることが可能になっている。
【0052】
押動レバー31は、図3に示すように、ドラフト装置7の下流側(繊維束8の搬送方向下流側)に配置される支持アーム29に固定されている。支持アーム29は、ほぼ上下方向を向くように配置されており、その上部には前記紡績装置9が固定されている。また、支持アーム29は、その下端部に配置される支軸30を中心として回動可能に構成されており、この支持アーム29の回動に伴って押動レバー31が移動することで、パッド体62とフロントボトムローラ28との接触を解除することができる。なお、この接触解除動作の詳細については後述する。
【0053】
以上の構成で、通常運転時の状態が図3に示される。図3に示すように、紡績機1の紡糸運転中は、フロントボトムローラ28を含む複数のドラフトローラがそれぞれ回転駆動され、前記スライバ13を延伸して繊維束8としつつ紡績装置9へ送るようになっている。この通常運転時において、第1トーションスプリング94のバネ力によって付勢されている伝達レバー71(レバー接触部96)は、パッド体62がフロントボトムローラ28に近づくように、パッド支持レバー70(パッド側被動部98)を押動する。この結果、パッド支持レバー70は伝達レバー71と一体的に回転し、クリップ支持部72に取り付けられたパッド体62を、フロントボトムローラ28の外周面に接触させる。この状態では、パッド体62はフロントボトムローラ28の外周面に対してほぼ一定の圧力で接触しており、スライバ13から発生する等してフロントボトムローラ28に付着する綿糖、風綿及びゴミ等の異物はパッド体62によって掻き取られる。
【0054】
次に、図6及び図7を参照して、パッド体62とフロントボトムローラ28との接触を解除する動作について説明する。図6は、パッド体62がフロントボトムローラ28から離間したときのクリーニング装置61の様子を示す拡大側面図である。図7は、伝達レバー71がパッド支持レバー70から離間したときのパッド支持機構63の様子を示す拡大側面図である。
【0055】
紡績機1の運転中に糸切れ等が発生すると、紡績装置9による紡糸が停止され、ドラフト装置7によるドラフトも停止される。それぞれの紡績ユニット2の支持アーム29にはアクチュエータが連結されており、図示しない制御部は、該当する紡績ユニット2のアクチュエータが作動するように制御する。この結果、支持アーム29が支軸30を中心として図6のように回動する。このとき、押動レバー31は、パッド支持機構63から離れるように支持アーム29と一体的に移動する。
【0056】
やがて、押動レバー31は、その端部が伝達レバー側被動部97に接触して、当該伝達レバー側被動部97を介して伝達レバー71に押圧力を作用させる。この押圧力によって、伝達レバー71は第1トーションスプリング94のバネ力に抗する向きに回動する。第2トーションスプリング95によって伝達レバー71と連結されているパッド支持レバー70は、伝達レバー71の回動に追従するように回動し、この結果、パッド体62はフロントボトムローラ28から離間する。
【0057】
以上のようにしてパッド支持レバー70は押動レバー31の動作に連動して回動するが、パッド支持レバー70が所定の角度だけ回転した時点で規制部材74の上端がパッド支持レバー70に接触し、それ以上の回転が阻止される。この状態から、パッド体62をフロントボトムローラ28から更に離間させる向きに伝達レバー71を回転させたとしても、当該伝達レバー71の変位は第2トーションスプリング95の弾性変形によって吸収され、パッド支持レバー70は回転しない。即ち、図7に示すように、伝達レバー71(レバー接触部96)とパッド支持レバー70(パッド側被動部98)との接触が解除されるだけである。
【0058】
このように、本実施形態の構成では、パッド支持レバー70が規制部材74に接触して回転できなくなった後に押動レバー31が更に移動したとしても、その移動は伝達レバー71がパッド支持レバー70に対して回転することで吸収することができる。従って、パッド支持レバー70が規制部材74側に過大な力で押し付けられることを防止できるので、押動レバー31、パッド支持レバー70、伝達レバー71等を損傷から保護することができる。
【0059】
以上に説明したように、支持アーム29を回動させると、押動レバー31がフロントボトムローラ28から離れるように移動し、この押動レバー31がパッド支持機構63の伝達レバー71を押すことによって、パッド体62がフロントボトムローラ28から離間するように動作する。また、支持アーム29が移動した結果、紡績装置9はフロントローラ18及びフロントボトムローラ28から離れた位置に移動する。このように、パッド支持機構63及び支持アーム29の互いに連動した機械的な動作によって、フロントローラ18及びフロントボトムローラ28と紡績装置9との間に適宜の空間が形成され、ファイバの除去等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0060】
ところで、パッド支持機構63に支持されるパッド体62はクリップ73に対して着脱可能に構成されており、パッド体62がフロントボトムローラ28の外周面と擦れて摩耗したときは、当該パッド体62を新品に交換する必要がある。しかし、パッド支持レバー70の先端部のクリップ73にパッド体62を差し込もうとしても、軟質樹脂製のパッド体62が弾性変形したり、パッド体62を差し込む方向にパッド支持レバー70が回転して逃げてしまい、作業性を低下させるおそれがある。この点、本実施形態の構成では、パッド体62を取り付ける作業者が、パッド支持レバー70を規制部材74に接触する位置まで回動させて、その位置で上から手で押さえて固定することができる。この状態では、クリップ73が下側に逃げないようにパッド支持レバー70を規制部材74によって受け止めながらパッド体62をクリップ73に上から差し込むことができるので、作業者はクリップ73にパッド体62を容易に取り付けることができる。
【0061】
以上に示したように、本実施形態のドラフト装置7は、フロントボトムローラ28を清掃するためのクリーニング装置61を備えている。そして、このクリーニング装置61は、パッド支持レバー70と、固定部材90と、第1トーションスプリング94と、押動レバー31と、を備える。パッド支持レバー70は、パッド体62を支持する。固定部材90には、パッド支持レバー70が回転可能に取り付けられる。第1トーションスプリング94は、固定部材90に取り付けられ、パッド体62をフロントボトムローラ28の外周面に接触させる方向にパッド支持レバー70を回転させる力を作用させる。押動レバー31は、フロントボトムローラ28から離れるように移動することで、パッド体62がフロントボトムローラ28の外周面から離間する方向にパッド支持レバー70を回転させる力を作用させることができる。
【0062】
これにより、塑性変形しにくい第1トーションスプリング94の力を用いてパッド体62をフロントボトムローラ28に押し付けるので、フロントボトムローラ28に対するパッド体62の押圧力を長期間一定に維持することができる。従って、パッド体62をフロントボトムローラ28に押し付ける力が安定するので、パッド体62の共振を予防でき、フロントボトムローラ28の送りを安定化することができる。また、押動レバー31がフロントボトムローラ28から離れる動作に連動してパッド体62をフロントボトムローラ28から離間させることができる簡単な機構を実現できる。
【0063】
また、本実施形態のクリーニング装置61においては、以下のように構成される。即ち、フロントボトムローラ28のクリーニング装置61は、伝達レバー71と、第2トーションスプリング95と、を備える。伝達レバー71は、パッド支持レバー70に接触可能なレバー接触部96と押動レバー31に接触可能な伝達レバー側被動部97とを有し、固定部材90に対して回転可能に構成される。第2トーションスプリング95は、一端は伝達レバー71に接続されるとともに他端がパッド支持レバー70に接続される。また、第2トーションスプリング95は、レバー接触部96がパッド支持レバー70に押し付けられるようにバネ力を作用させる。そして、押動レバー31は、フロントボトムローラ28から離れるように移動することで、伝達レバー側被動部97に接触して伝達レバー71を回転させる。この伝達レバー71の回転に伴ってパッド支持レバー70が回転して、パッド体62がフロントボトムローラ28の外周面から離間する。
【0064】
これにより、他の部材に接触等したためにパッド支持レバー70の動きが規制された状態で、パッド体62をフロントボトムローラ28から離す向きの力が伝達レバー71に作用した場合でも、第2トーションスプリング95によってその力を吸収することができる。また、この状態から第2トーションスプリング95のバネ力に打ち勝つ力が更に掛かったとしても、伝達レバー71(レバー接触部96)がパッド支持レバー70から離間するように移動するだけである。このように、パッド支持レバー70の動きが規制された状態で押動レバー31が大きく移動した場合でも、パッド支持レバー70に過大な力が直接的に掛かることがない。従って、押動レバー31の移動によって生じるパッド支持レバー70の破損を効果的に防止できる。
【0065】
また、本実施形態のクリーニング装置61においては、固定部材90は、第1トーションスプリング94を取付可能な位置を複数有している。
【0066】
これにより、第1トーションスプリング94を取り付ける位置を変更するだけで、フロントボトムローラ28に作用するパッド体62の押圧力を調整できる。
【0067】
また、本実施形態のクリーニング装置61においては、パッド体62がフロントボトムローラ28から離れる方向のパッド支持レバー70の回転を規制する規制部材74を備える。
【0068】
これにより、押動レバー31が大きく移動した場合でも、パッド支持レバー70が回転し過ぎることを防止できる。また、パッド体62をパッド支持レバー70に取り付ける場合において、パッド支持レバー70を規制部材74に接触させることでパッド支持レバー70の位置を固定できるので、取付作業を容易に行うことができる。
【0069】
また、本実施形態の紡績機1は、前記ドラフト装置7を備える。
【0070】
これにより、パッド体62の共振を原因とする糸物性の低下を抑制することができ、紡績される糸の品質を向上させることができる。
【0071】
また、本実施形態の紡績機1においては、以下のように構成される。即ち、紡績機1は、ミドルボトムローラ26と、エプロンフォーク99と、シャフト68と、固定フレーム67と、を備える。ミドルボトムローラ26には、ボトム側エプロンベルト27が巻き掛けられる。エプロンフォーク99は、ボトム側エプロンベルト27をトラバースするためにトラバース駆動される。シャフト68には、エプロンフォーク99が取り付けられる。固定フレーム67は、固定部材90を取り付けるために、シャフト68とは別個に構成される。
【0072】
これにより、ボトム側エプロンベルト27がトラバースされることで、糸の走行によって生じるボトム側エプロンベルト27の局所的な摩耗を防止できる。また、固定部材90が取り付けられる固定フレーム67とは別の部材であるシャフト68にエプロンフォーク99が取り付けられているので、エプロンフォーク99のトラバース駆動に起因する振動等がパッド体62に与える影響を効果的に抑制できる。
【0073】
以上に本発明の実施形態を説明したが、上記の構成は更に以下のように変更することができる。
【0074】
上記実施形態では、伝達レバー71を介してパッド支持レバー70に第1トーションスプリング94の付勢力を作用させる構成であるが、この構成は事情に応じて適宜変更することができる。例えば、捩りバネによってパッド支持レバーに直接的にバネ力を作用させるようにクリーニング装置を構成することもできる。この構成によっても、パッド体をフロントボトムローラに押圧させるための付勢手段が塑性変形しにくい捩りバネで構成されているので、パッド体のフロントボトムローラに対する押圧力を長期間一定の範囲に維持することができる。また、この構成によれば、構成の簡素化も実現することができる。ただし、パッド支持レバー70の破損を防止するという観点からは、伝達レバー71及び第2トーションスプリング95を備える上記実施形態の構成が好ましい。
【0075】
パッド体62の材質は、軟質樹脂とすることに代えて、例えばゴム又は不織布等を採用することができる。
【0076】
クリーニング装置61は、フロントボトムローラ28を清掃する場合に限らず、他のドラフトローラを清掃するための構成として採用することができる。
【0077】
上記実施形態の構成に加えて、パッド体62に付着した綿糖、繊維屑等を吸引除去するための吸引コレクタを配置する構成とすることもできる。例えば、吸引コレクタが有する吸引口がフロントボトムローラ28の外周面に対面するように当該吸引コレクタを支持アーム29に取り付ける構成とすることができる。この場合、ファイバの吸引除去によってパッド体62へのファイバの堆積量を減少させることができ、メンテナンスの手間も軽減される。
【0078】
上記実施形態のドラフト装置7は、紡績機1に限らず、例えば粗紡機、連条機等の繊維機械に適用することができる。
【符号の説明】
【0079】
1 紡績機
7 ドラフト装置
26 ミドルボトムローラ(エプロンベルト用ローラ)
27 ボトム側エプロンベルト(エプロンベルト)
28 フロントボトムローラ(ドラフトローラ)
31 押動レバー(レバー部材)
61 クリーニング装置
62 パッド体
67 固定フレーム(固定部材支持部)
68 シャフト(取付部材)
70 パッド支持レバー(パッド支持部材)
71 伝達レバー(伝達部材)
90 固定部材
94 第1トーションスプリング(捩りバネ)
95 第2トーションスプリング(第2捩りバネ)
96 レバー接触部(接触部)
97 伝達レバー側被動部(被動部)
99 エプロンフォーク(エプロンベルト位置変更部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッド体を支持するパッド支持部材と、
前記パッド支持部材が回転可能に取り付けられる固定部材と、
前記固定部材に取り付けられ、前記パッド体をドラフトローラの外周面に接触させる方向に前記パッド支持部材を回転させる力を作用させるための捩りバネと、
前記ドラフトローラから離れるように移動することで、前記パッド体が前記ドラフトローラの外周面から離間する方向に前記パッド支持部材を回転させる力を作用させることができるレバー部材と、
を備えることを特徴とするドラフトローラのクリーニング装置。
【請求項2】
請求項1に記載のドラフトローラのクリーニング装置であって、
前記パッド支持部材に接触可能な接触部と前記レバー部材に接触可能な被動部とを有し、前記固定部材に対して回転可能に構成される伝達部材と、
一端は前記伝達部材に接続されるとともに他端が前記パッド支持部材に接続される第2捩りバネと、
を備え、
前記第2捩りバネは、前記接触部が前記パッド支持部材に押し付けられるようにバネ力を作用させ、
前記レバー部材は、前記ドラフトローラから離れるように移動することで、前記被動部に接触して前記伝達部材を回転させ、この伝達部材の回転に伴って前記パッド支持部材が回転して、前記パッド体が前記ドラフトローラの外周面から離間することを特徴とするドラフトローラのクリーニング装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のドラフトローラのクリーニング装置であって、
前記固定部材は、前記捩りバネを取付可能な位置を複数有していることを特徴とするドラフトローラのクリーニング装置。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載のドラフトローラのクリーニング装置であって、
前記パッド体が前記ドラフトローラから離れる方向の前記パッド支持部材の回転を規制する規制部材を備えることを特徴とするドラフトローラのクリーニング装置。
【請求項5】
請求項1から4までの何れか一項に記載のドラフトローラのクリーニング装置を備えることを特徴とするドラフト装置。
【請求項6】
請求項5に記載のドラフト装置を備えることを特徴とする紡績機。
【請求項7】
請求項6に記載の紡績機であって、
エプロンベルトが巻き掛けられるエプロンベルト用ローラと、
前記エプロンベルトをトラバースするためにトラバース駆動されるエプロンベルト位置変更部材と、
前記エプロンベルト位置変更部材が取り付けられる取付部材と、
前記固定部材を取り付けるために、前記取付部材とは別個に構成される固定部材支持部と、
を備えることを特徴とする紡績機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−32618(P2011−32618A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−182910(P2009−182910)
【出願日】平成21年8月5日(2009.8.5)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】