説明

ドラフト装置用のトップローラ

本発明は、ドラフト装置用のトップローラ(1,1′)であって、1つの軸中央部材(2,2′)と2つのジャーナル軸受(3)とが設けられていて、両ジャーナル軸受(3)はそれぞれ軸受ピン(4)を備えており、該軸受ピン(4)は、軸中央部材(2,2′)において互いに離れた側に配置されていて、軸受ピン(4)の自由端部にはそれぞれ、外レース(7,7′)を支承するために働く少なくとも1つのころがり軸受が配置されている形式のものに関する。このような形式のドラフト装置用のトップローラにおいて、各1つのトップローラのために種々異なった軸中央部材(2)が使用可能であり、該軸中央部材(2)は、トップローラの保持兼負荷アームの種々異なったそれぞれのゲージ及び/又はクレードル形状に適合されており、軸受ピン(4)を受容するために軸中央部材(2,2′)には両側に孔が配置されており、支承のために必要なすべての軸受装置が、軸受ピン(4)に配置されていて、トップローラ(1)の組立て時に、種々異なったゲージ及び/又はクレードル形状への適合を目的とした、軸中央部材(2,2′)の選択が、ころがり軸受(6)及び外レース(7,7′)を備えた使用される軸受ピン(4)とは無関係に実施可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラフト装置用のトップローラであって、1つの軸中央部材と2つのジャーナル軸受とが設けられていて、両ジャーナル軸受はそれぞれ軸受ピンを備えており、該軸受ピンは、軸中央部材において互いに離れた側に配置されていて、軸受ピンの自由端部にはそれぞれ、外レースを支承するために働く少なくとも1つのころがり軸受が配置されている形式のものに関する。本発明はさらに、ドラフト装置用のトップローラを製造及び組み立てる方法に関する。
【0002】
冒頭に述べた形式のトップローラは、独国特許公開公報DE2061433A1もしくはDE2061434A1に基づいて公知である。DE2061433A1もしくはDE2061434A1に開示された上側ロータは、管状の中央部材を有していて、この管状の中央部材内にはジャーナル軸受が、2つの別体の差込み軸を用いて固定されている。軸中央部材は、1つの管区分から切削加工なしに変形によって製造されている。
【0003】
公開公報DE2061433A1もしくはDE2061434A1に基づいて公知のトップローラは、しかしながら今までは、特殊な構成のトップローラにおいてしか、例えば軸受外径が軸直径よりも僅かだけ大きくて、小さな半径方向における組付け空間において可能な限り大きな横断面を有するゴムブランケットを装着できるようにすることが望まれているような、トップローラにおいてしか、使用されていない。両側に軸受シールが存在する場合には、それぞれ別個のシール構造形状が必要である。このようなトップローラの個々の構成は、様々な型式がある場合には使用するのに適していない。
【0004】
ゆえに本発明の課題は、ドラフト装置用のトップローラを改良して、トップローラの製造及び組立てを規格化及び自動化することができるように、トップローラを簡単化することである。
【0005】
この課題は本発明によれば、請求項1記載の構成及び請求項15記載の方法によって解決される。
【0006】
本発明の別の有利な構成は、従属請求項に記載されている。
【0007】
請求項1記載の本発明によるトップローラでは、各1つのトップローラのために種々異なった軸中央部材が使用可能であり、該軸中央部材は、トップローラの保持兼負荷アームの種々異なったそれぞれのゲージ及び/又はクレードル形状に適合されており、軸受ピンを受容するために軸中央部材には両側に孔が配置されており、支承のために必要なすべての軸受装置が、軸受ピンに配置されていて、トップローラの組立て時に、種々異なったゲージ及び/又はクレードル形状への適合を目的とした、軸中央部材の選択が、ころがり軸受及び外レースを備えた使用される軸受ピンとは無関係に実施可能である。
【0008】
軸中央部材の簡単化されかつ合わせられた構成は、ドラフト装置におけるゲージ及びクレードル形状のすべてのバリエーションの特徴が軸中央部材に組み込まれていることによって、得られ、これによって種々様々なドラフト装置型式におけるフレキシブルで多様な使用が可能となり、しかもこの際にトップローラの製造及び組立て時における軸受ピンの交換又は適合は不要である。
【0009】
特に、軸受ピンを圧入するための、軸中央部材における両側の孔が、常に均一な深さを有していると、有利である。このようになっていると、軸中央部材の孔内への軸受ピンの圧入のために常に等しいプレス行程が実現される。
【0010】
さらに、軸中央部材の直径が端部側において常に、軸中央部材の最大直径に相当していると、有利である。
【0011】
この場合有利には軸中央部材の最大直径は、該軸中央部材と外レースとの合致領域に位置している。このようになっていると、軸中央部材と外レースとの間においてシールされるリング面は最小になる。
【0012】
さらに、トップローラの保持兼負荷アームのクレードルへのトップローラの挿入のために働く、軸中央部材の減径されたゾーンの長さと直径とが、種々様々な型式のクレードル形状の幅及び直径に相応して変えられていると、有利である。
【0013】
そのためには、軸中央部材における直径段部の移行部が、均一に形成されていると有利である。このようになっていると、種々様々なドラフト装置型式への適合のために必要なクレードル形状の多様性を実現することができ、これにより製造は、製造経済的な観点から特に有利である。
【0014】
上に記載したトップローラの構成は次のことのために役立つ。すなわちトップローラが上記のように構成されていると、トップローラを、すべての型式のドラフト装置のために使用可能な僅かな数の同一部材と、可能な限り低い設備コスト、加工コスト及び組立てコストとで、極めて多くのバリエーションにおいて高いフレキシビリティをもって製造できるように、該トップローラを構造的に構成することができる。本発明による軸中央部材はバリエーションに関係なく少なくとも軸受ピンとの合致領域において、常に、多彩な全型式の最大直径をスタンダード直径として有している。さらに軸中央部材は型式固有のクレードル形状のために直径及び幅に応じて中央位置に次のような中央部材区分、すなわち種々様々なドラフト装置の特殊なリンク及び上側エプロンクレードルと共働する中央部材区分を有している。軸中央部材と外レースとの合致領域における直径に関して軸中央部材を規格化することによって、クレードル側のシール部材はさらに、ただ1つの実施形態に減じられ、これによって部材配列(Teiledisposition)が簡単になり、かつただ1つの組立て装置しか必要でなくなる。軸中央部材における直径段部の移行部の均一な構成によって、クレードル形状の多様性に対して簡単に適合することができる。さらに軸中央部材における直径段部の移行部が均一に構成されていることによって、様々なバリエーションのクレードル形状を、機械制御装置の素早く交換可能なプログラムにより同一の工具を用いて、可能な限り僅かな手間とコストで製造することができる。別の利点としては、軸中央部材の合致領域は、特に軸中央部材に向けられたころがり軸受に対する間隔が短いことによって、軸受ピンにおける軸受の良好な安定化のために役立つ、ということが挙げられる。
【0015】
本発明の別の有利な構成では、軸受ピンが、使用される軸中央部材とは無関係に均一の長さを有している。軸中央部材における孔の均一な深さとの関連において、軸受ピンは常に等しいプレス嵌め長さを有している。このようになっていることによって、製造時、特に様々な型式のトップローラの全多様性に対する組立て時における、切換えもしくは交換にかかるコストもしくは手間が減じられる。軸受ピンのための圧入行程は常に等しいので、ゲージに基づく変更時には、組立て装置の片側においてだけ、圧入ユニットを変えられたゲージに相応して移動させるだけでよい。
【0016】
特に軸受ピンは均一な直径を有している。このように構成されていると、製造が簡単になり、ロッド形状の出発材料はすべての軸受ピンのために、特定のドラフト装置型式のためのトップローラの構成とは無関係に、常に等しい寸法を有することになる。
【0017】
この場合圧入深さは常に、軸受ピンの外径の少なくとも1.5倍に相当していると有利である。このような値に決定されていると、使用される種々様々な軸中央部材にとって、特に有利であることが判明しており、これにより軸受ピンと軸中央部材との結合部を安定化させることができる。
【0018】
本発明の別の有利な構成では、軸受ピンと外レースとがそれぞれ、球面状の複数の玉転動路を有していて、これらの玉転動路は外レースの半径方向に延びる中心平面に対して対称的に配置されている。この場合有利には、軸受ピン及び外レースの転動体転動路の縁高さが、転動体の直径の5%〜15%である。縁高さの減少によって軸受ピンの直径が最適化されていることと、プレス嵌め長さが決定されていることと、ころがり軸受のケージ背部に対して僅かな間隔を有するまで軸中央部材が延びていることとによって、トップローラゲージが短くてクレードル形状が小さくかつ幅広である場合でも、軸受ピンと軸中央部材との間における機能確実な結合が可能になる。
【0019】
本発明の別の有利な構成では、軸受ピンの表面が、転動体転動路を除いて、段付けなしに形成されている。このように構成されていると、軸受ピンの製造プロセスを簡単化することができる。それというのは、このような軸受ピンは、転動体転動路用の溝形成を除いて、表面を加工する必要がないからである。
【0020】
本発明の別の有利な構成では、ジャーナル軸受にシールリップとカバーとが設けられていて、該シールリップ及びカバーによって、少なくとも1つのころがり軸受が周囲に対してシールされるようになっている。シールリップ及びカバーはこの場合、等しい外径と等しい外輪郭とを有している。
【0021】
この場合有利には、外レースは、軸受ピンに向けられた内側面に半径方向の溝もしくは凹部を有していて、該凹部は、シールリップもしくはカバーを固定するために働く。他のゲージ及び/又はクレードル形状への適合を目的として他の軸中央部材を選択する場合でも、シール部材に関連した部材、軸中央部材及び外レースが規格化されていることに基づいて、シール部材もまた同様に均一化することができる。
【0022】
請求項15に記載された方法の発明では、種々異なったゲージ及び/又はクレードル形状への適合のために、軸中央部材は該種々異なったゲージ及び/又はクレードル形状に合わせられた中央区分を備え、これに対して軸中央部材の、軸受ピンを受容するために働く端部側区分は、その外径及び孔深さに関して規格化されて形成され、支承のために必要なすべての軸受装置は、軸受ピンに配置されており、これによりトップローラの組立て時に、種々異なったゲージ及び/又はクレードル形状への適合を目的とした、軸中央部材の選択を、ころがり軸受及び外レースを備えた使用される軸受ピンとは無関係に、実施することができる。
【0023】
次に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】短いゲージを備えた管状ローラを示す縦断面図である。
【図2】長いゲージを備えた管状ローラを示す縦断面図である。
【図3】図1に示されたジャーナル軸受を示す図である。
【0025】
図1には略示されたトップローラ1は、1つの軸中央部材2と2つのジャーナル軸受3とを有している。各ジャーナル軸受3は、軸受ピン4、つまりそれによってジャーナル軸受3が軸中央部材2における孔5にプレス嵌め可能である軸受ピン4と、外レース7を支承するために働く少なくとも1つのころがり軸受とを有している。図1では、転動体6とケージ13とを有する2つのころがり軸受が、軸受ピン4の自由端部に配置されている。周囲に対してジャーナル軸受3をシールするために、軸中央部材2に向けられた側にはシールリップ8が設けられており、これに対して軸中央部材2とは反対の側には閉鎖されたカバー9が配置されている。ころがり軸受もしくは転動体6の耐用寿命にわたる潤滑を得るために、潤滑剤貯蔵部がジャーナル軸受3の内部において転動体6の間に設けられていてよい。
【0026】
ジャーナル軸受3におけるカバー9もしくはシールリップ8の固定は、外レース7の内側に形成された半径方向の溝状の凹部11によって行われ、これらの凹部11にカバー9もしくはシールリップ8が係合している。シールリップ8は円筒形に形成されていて、U字形の横断面を有しているので、シールリップ8は図1に示されているように、外レース7の内側面と軸中央部材2の表面とに接触しながら軸方向に延びている。
【0027】
図1に示された軸中央部材2は、中央区分10を有しており、この中央区分10の軸方向長さS1は、ドラフト装置の上側エプロンクレードル(Oberriemchenhalter)又は特殊なリンク(Lenker)と合致している。軸中央部材2とジャーナル軸受3との合致領域に、軸中央部材2は次のような区分、すなわち種々様々なサドル形のクレードル形状(Sattelformen)及びゲージ(Teilungen)のための中央区分10のバリエーションとは無関係に、常に、最大の直径Dを有する区分を有しており、この区分はすべての軸中央部材2のために標準化されている。軸中央部材2は選択的に、腐食兼摩耗防止部としてのコーティングを有している。
【0028】
軸中央部材2は有利には80mm以上の大きなゲージの場合には、公差正確な直径を有する棒材から製造されており、この棒材の直径は、合致領域における軸中央部材2の規格化された直径Dに相当している。
【0029】
80mm以下の短いゲージのためには、軸中央部材2を選択的に、規格化された外径を有する管から製造することが可能であり、このような管は、小さな寸法公差を有する領域においてだけ、つまり均一な長さを有する軸受ピン4を受容するための孔5においてだけ、後加工される。軸中央部材2の製造及び該軸中央部材2へのジャーナル軸受3の取付けは、孔5の孔深さBが規格化されていることによって簡単になり、これによって軸中央部材2への軸受ピン4の圧入深さBは外レース7の寸法とは無関係に常に同じである。
【0030】
図2には、図1におけるよりも大きなゲージを備えたトップローラ1′が示されている。このトップローラ1′の構造は、図示に示されたトップローラ1の実施形態と基本的に同じである。図1のトップローラ1と図2のトップローラ1′との相違は、単に軸中央部材2の長さ、特にトップローラ1′の中央区分10′の軸方向長さS2にあり、これは、他のドラフト装置又は他のドラフト装置型式の他のゲージ及び/又はクレードル形状への適合、及び外レース7′の長い構成に対応している。なおこの実施形態においても圧入深さBは、図1に示された実施形態と同じである。
【0031】
次に図1及び図3を参照して本発明によるトップローラ1について詳説する。簡単化及び規格化のために、軸受ピン4は均一な長さLと均一な直径dとを有している。軸受ピン4の長さL及び均一な直径dは、すべての軸中央部材2,2′に対して、その軸方向長さS1,S2とは無関係に同じである。軸受ピン4は段付けなしに構成されていて、周囲に環状に研削された球面状の2つの転動路12を有しており、これらの転動路12は転動体6を案内するために働く。軸受ピン4における転動路12に対応して、外レース7もまたその内周面に球面状の転動路14を有している。さらに、外レース7の内側には、既に述べたように、半径方向の切欠きもしくは凹部11が形成されており、これらの凹部11はシール部材を配置するために働く。その他の所では、外レース7は段付けされていない真っ直ぐな内面を有している。外レース7はその中心平面Mを中心にして完全に対称的に形成されているので、組立て時における供給に際して外レース7の向きを配慮する必要がない。軸受ピン4及び外レース7の転動軌道12,14の縁高さ(Bordhoehe)は、転動体6の直径の5%〜15%の範囲である。軸受ピン4及び外レース7における転動軌道12,14の配置は、次のように選択されている。すなわちこの場合軸受ピン4は、カバー9に向けられた側に最大でも、軸受ピン4の直径dの0.25倍に相当する値の突出部を有しており、これに対してシールリップ8に向けられた側における突出部の値は少なくとも、軸受ピン4の直径dの1.5倍に相当している。外レース7及び軸受ピン4の対称的な形状によって、製造及び組立て作業における極めて簡単かつ確実な部材供給が保証される。特に、外レース7及び軸受ピン4が真っ直ぐな形状と滑らかな表面を有していることにより、組立てに先行する製造ステップにおいて生じたチップや汚れが付着したままになるおそれが減じられ、部品製造の最終段階におけるクリーニングプロセスが促進される。
【0032】
ジャーナル軸受3の構造及び構成は、必要な軸受装置がジャーナル軸受3内に組み込まれるようになっている。これに対して軸中央部材2はもっぱら次のように、すなわちトップローラ1がその製造及び組立て時に単に軸中央部材2,2′を交換するだけで、トップローラの保持兼負荷アームの種々異なったゲージ及び/又はクレードル形状に適合可能であるように、設計されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラフト装置用のトップローラ(1,1′)であって、1つの軸中央部材(2,2′)と2つのジャーナル軸受(3)とが設けられていて、両ジャーナル軸受(3)はそれぞれ軸受ピン(4)を備えており、該軸受ピン(4)は、軸中央部材(2,2′)において互いに離れた側に配置されていて、軸受ピン(4)の自由端部にはそれぞれ、外レース(7,7′)を支承するために働く少なくとも1つのころがり軸受が配置されている形式のものにおいて、
各1つのトップローラのために種々異なった軸中央部材(2)が使用可能であり、該軸中央部材(2)は、トップローラの保持兼負荷アームの種々異なったそれぞれのゲージ及び/又はクレードル形状に適合されており、軸受ピン(4)を受容するために軸中央部材(2,2′)には両側に孔が配置されており、支承のために必要なすべての軸受装置が、軸受ピン(4)に配置されていて、トップローラ(1)の組立て時に、種々異なったゲージ及び/又はクレードル形状への適合を目的とした、軸中央部材(2,2′)の選択が、ころがり軸受(6)及び外レース(7,7′)を備えた使用される軸受ピン(4)とは無関係に実施可能であることを特徴とする、ドラフト装置用のトップローラ。
【請求項2】
軸受ピン(4)を圧入するための、軸中央部材(2,2′)における両側の孔(5)は、常に均一な深さ(B)を有している、請求項1記載のトップローラ。
【請求項3】
軸中央部材(2,2′)の直径(D)は端部側において常に、軸中央部材(2,2′)の最大直径に相当している、請求項1又は2記載のトップローラ。
【請求項4】
軸中央部材(2,2′)の最大直径(D)は、該軸中央部材(2,2′)と外レース(7,7′)との合致領域に配置されている、請求項3記載のトップローラ。
【請求項5】
軸中央部材(2,2′)の直径と、トップローラの保持兼負荷アームのクレードルもしくはサドル部へのトップローラ(1,1′)の挿入のために働く減径されたゾーン(S1,S2)の長さとが、種々様々な型式のクレードル形状の直径及び幅に相応して変化する、請求項1から4までのいずれか1項記載のトップローラ。
【請求項6】
軸中央部材(2,2′)における直径段部の移行部が、均一に形成されている、請求項5記載のトップローラ。
【請求項7】
軸受ピン(4)が、使用される軸中央部材(2,2′)とは無関係に均一の長さ(L)を有している、請求項1から6までのいずれか1項記載のトップローラ。
【請求項8】
軸受ピンが均一な直径(d)を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載のトップローラ。
【請求項9】
圧入深さ(B)が常に、軸受ピン(4)の直径(d)の少なくとも1.5倍に相当している、請求項8記載のトップローラ。
【請求項10】
軸受ピン(4)と外レース(7,7′)とがそれぞれ、球面状の複数の玉転動路(12,14)を有していて、これらの玉転動路(12,14)は外レース(7,7′)の半径方向に延びる中心平面に対して対称的に配置されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のトップローラ。
【請求項11】
軸受ピン(4)及び外レース(7)の転動体転動路(12,14)の縁高さが、転動体(6)の直径の5%〜15%である、請求項10記載のトップローラ。
【請求項12】
軸受ピン(4)の表面が、転動体転動路(12)を除いて、段付けなしに形成されている、請求項10又は11記載のトップローラ。
【請求項13】
ジャーナル軸受(3)にシールリップ(8)とカバー(9)とが設けられていて、該シールリップ(8)及びカバー(9)によって、少なくとも1つのころがり軸受が周囲に対してシールされる、請求項1から12までのいずれか1項記載のトップローラ。
【請求項14】
外レース(7,7′)は、軸受ピン(4)に向けられた内側面に半径方向の凹部(11)を有していて、該凹部(11)は、シールリップ(8)もしくはカバー(9)を固定するために働く、請求項12記載のトップローラ。
【請求項15】
1つの軸中央部材(2,2′)と2つのジャーナル軸受(3)とが設けられていて、両ジャーナル軸受(3)がそれぞれ軸受ピン(4)を備えており、該軸受ピン(4)が、軸中央部材(2,2′)において互いに離れた側に配置されていて、軸受ピン(4)の自由端部にそれぞれ、外レース(7,7′)を支承するために働く少なくとも1つのころがり軸受が配置されている、請求項1から14までのいずれか1項記載の、ドラフト装置用のトップローラ(1,1′)を、製造及び組み立てる方法であって、
種々異なったゲージ及び/又はクレードル形状への適合のために、軸中央部材(2,2′)は該種々異なったゲージ及び/又はクレードル形状に合わせられた中央区分(10,10′)を備え、これに対して軸中央部材(2,2′)の、軸受ピン(4)を受容するために働く端部側区分は、その外径及び孔深さに関して規格化されて形成され、支承のために必要なすべての軸受装置は、軸受ピン(4)に配置されており、これによりトップローラ(1)の組立て時に、種々異なったゲージ及び/又はクレードル形状への適合を目的とした、軸中央部材(2,2′)の選択を、ころがり軸受及び外レース(7,7′)を備えた使用される軸受ピン(4)とは無関係に、実施することができる、ことを特徴とする、ドラフト装置用のトップローラを製造及び組み立てる方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−508828(P2012−508828A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535895(P2011−535895)
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際出願番号】PCT/EP2009/007551
【国際公開番号】WO2010/054742
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(510022967)エーリコン テクスタイル コンポーネンツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (7)
【氏名又は名称原語表記】Oerlikon Textile Components GmbH
【住所又は居所原語表記】Maria−Merian−Strasse 8, D−70736 Fellbach, Germany
【Fターム(参考)】