説明

ナノファイバ製造装置

【課題】ナノファイバ製造装置における段取り替えを効率化する。
【解決手段】ナノファイバ301を放出する放出装置200と、ナノファイバ301を収集する複数の収集装置110とを備え、放出装置200は、原料液300を空間中に流出させる原料液流出手段201と、原料液300を帯電させる原料液帯電手段202とを備え、収集装置110は、ナノファイバ301を堆積させる堆積部材101と、堆積部材101を供給する供給手段111と、堆積部材101を回収する回収手段104と、ナノファイバ301を前記堆積部材101に誘引する誘引手段と、堆積部材101と供給手段111と回収手段104と誘引手段とが取り付けられた状態で移動可能な基体117とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ナノファイバの製造装置に関し、特に複数種類のナノファイバを製造する場合に好適なナノファイバ製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高分子物質などから成り、サブミクロンスケールの直径を有する糸状(繊維状)物質(ナノファイバ)を製造する方法として、エレクトロスピニング(電荷誘導紡糸)法が知られている。
【0003】
このエレクトロスピニング法とは、溶媒中に高分子物質などを分散または溶解させた原料液を空間中にノズルなどにより流出(噴射)させるとともに、原料液に電荷を付与して帯電させ、空間を飛行中の原料液を静電爆発させることにより、ナノファイバを得る方法である。
【0004】
より具体的には、帯電され噴射された原料液は、空間を飛行中の原料液から溶媒が蒸発するに伴い、体積は減少していく。一方、原料液に付与された電荷は原料液に留まる。この結果として、空間を飛行中の原料液は、電荷密度が上昇することとなる。そして、原料液中の溶媒は、継続して蒸発し続けるため、原料液の粒の電荷密度がさらに高まり、原料液の粒の中に発生する反発方向のクーロン力が原料液の表面張力より勝った時点で高分子溶液が爆発的に線状に延伸される現象(静電爆発)が生じる。この静電爆発が、空間において次々と幾何級数的に発生することで、直径がサブミクロンの高分子から成るナノファイバが製造される。
【0005】
こうして製造されたナノファイバを基板上などに堆積させることで、立体的な網目を持つ3次元構造の薄膜を得ることができる。またさらに、ナノファイバ厚く堆積させることでサブミクロンの網目を持つ高多孔性ウェブを製造することができる。こうして製造された薄膜や高多孔性ウェブはフィルタや電池のセパレータや燃料電池の高分子電解質膜や電極等に好適に適用することができるとともに、このナノファイバから成る高多孔性ウェブを適用することによってそれぞれ性能を飛躍的に向上させることが期待できる。
【0006】
従来、上記のようなナノファイバからなるウェブを製造する場合、特許文献1に開示のあるように、巻付部材に巻き付けられた長尺帯状の堆積部材に、ナノファイバを堆積させ、堆積部材と共に堆積部材上に堆積されたナノファイバを回収することにより長尺の高多孔性ウェブが製造されている。そして、供給しうる堆積部材が無くなると、新たな堆積部材と取り替えて、ナノファイバからなる高多孔性ウェブを製造していた。
【特許文献1】特開2006−37329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、一台のナノファイバ製造装置において、製造するナノファイバの種類を変更し、異なる種類のウェブを製造する必要が生じた場合、長尺の堆積部材を一方の巻付部材に全ての堆積部材を巻き付けた後、新しい堆積部材をナノファイバ製造装置に取り付けなければならず、段取り替えに手間取るなどの問題が生じている。
【0008】
さらに、ナノファイバの種類によってはナノファイバを堆積させる方法が異なる場合があり、さらに段取り替えに時間と労力とを費やすことになる。
【0009】
本願発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、段取り替えの時間を短縮させることのできるナノファイバ製造装置の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本願発明にかかるナノファイバ製造装置は、ナノファイバの原料となる原料液を空間中で静電爆発させ、製造されたナノファイバを収集するナノファイバ製造装置であって、ナノファイバを放出する放出装置と、前記放出されるナノファイバを収集する複数の収集装置とを備え、前記放出装置は、ナノファイバの原料となる原料液を空間中に流出させる原料液流出手段と、前記原料液を帯電させる原料液帯電手段とを備え、前記収集装置は、ナノファイバを受け止めて堆積させる長尺帯状の堆積部材と、前記堆積部材を供給する供給手段と、前記堆積部材を回収する回収手段と、ナノファイバを前記堆積部材に誘引する誘引手段と、前記堆積部材と前記供給手段と前記回収手段と前記誘引手段とが取り付けられた状態で移動可能な基体とを備えることを特徴とする。
【0011】
これにより、一つの収集装置で段取り替えを行っている場合に、他の収集装置を利用してナノファイバを製造することができるため、段取り替えに要する時間を短縮することができ、ナノファイバ製造装置の生産効率を向上させることができる。
【0012】
また、前記収集装置の一つである第一の収集装置が有する誘引手段は、印加される電圧により電界を発生させ、帯電したナノファイバを前記堆積部材に誘引する誘引電極と、前記誘引電極に電圧を印加する誘引電源とを備え、前記収集装置の他の一つである第二の収集装置が有する前記堆積部材は、通気性を確保するための通気孔を備え、前記第二の収集装置が有する誘引手段は、前記通気孔を通して吸引する気体流によりナノファイバを前記堆積部材に誘引する吸引手段を備えることが好ましい。
【0013】
これによれば、ナノファイバの種類や堆積状態に応じて、誘引手段を容易に変更することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本願発明によれば、複数ある収集装置により、段取り替えに要する時間を短縮することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
つぎに、本願発明にかかる実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1は、本願発明の実施の形態であるナノファイバ製造装置を模式的に示す断面図である。
【0017】
同図に示すように、ナノファイバ製造装置100は、ナノファイバを製造し製造されたナノファイバを放出する放出装置200と、放出装置200から放出されたナノファイバを収集する収集装置110とを備えている。
【0018】
放出装置200は、原料液流出手段201と、原料液帯電手段202と、案内手段206と、気体流発生手段203とを備えている。
【0019】
ここで、ナノファイバを製造するための原料液については原料液300と記し、製造されたナノファイバについてはナノファイバ301と記すが、製造に際しては原料液300が静電爆発しながらナノファイバ301に変化していくため、原料液300とナノファイバ301との境界は曖昧であり、明確に区別できるものではない。
【0020】
原料液流出手段201は、原料液300を空間中に流出させる装置であり、本実施の形態では、原料液300を遠心力により放射状に流出する装置が原料液流出手段201として採用されている。原料液流出手段201は、図2や図3に示すように、流出容器211と、回転軸体212と、モータ213とを備えている。
【0021】
流出容器211は、原料液300を内方に注入されながら自身の回転による遠心力により空間中に原料液300を流出させることのできる容器であり、一端が閉塞された円筒形状となされ、周壁には流出口216を多数備えている。流出容器211は、貯留する原料液300に電荷を付与するため、導電体で形成されており、原料液帯電手段202の構成要素としても機能している。流出容器211は支持体(図示せず)に設けられるベアリング(図示せず)により回転可能に支持されており、高速で回転してもぶれないものとなされている。
【0022】
具体的には、流出容器211の直径は、10mm以上300mm以下の範囲から採用されることが好適である。あまり大きすぎると、気体流により原料液300やナノファイバ301を集中させることが困難になるからであり、また、流出容器211の回転軸が偏心するなど、重量バランスが少しでも偏ると大きな振動が発生してしまい、当該振動を抑制するために流出容器211を強固に支持する構造が必要となるからである。一方、小さすぎると遠心力により原料液300を流出させるための回転を高めなければならず、モータの負荷や振動など問題が発生するためである。さらに流出容器211の直径は、20mm以上100mm以下の範囲から採用することが好ましい。また、流出口216の形状は円形が好ましく、その直径は、0.01mm以上2mm以下の範囲から採用することが好適である。
【0023】
なお、流出容器211の形状は、円筒形状に限定するものではなく、側面が多角形状の多角柱形状のようなものや円錐形状のようなものでもよい。流出口216が回転することにより、流出口216から原料液300が遠心力で、流出するようにできればよい。また、流出口216の形状は、円形に限定することなく、多角形状や星形形状などであってもよい。
【0024】
回転軸体212は、流出容器211を回転させ遠心力により原料液300を流出させるための駆動力を伝達するための軸体であり、流出容器211の他端から流出容器211の内部に挿通され、流出容器211の閉塞部と一端部が接合される棒状体である。また、他端はモータ213の回転軸と接合されている。回転軸体212は、流出容器211と後述のモータ213とが導通しないように絶縁体の部分である絶縁体部(図示せず)を備えている。
【0025】
モータ213は、遠心力により原料液300を流出口216から流出させるために、回転軸体212を介して流出容器211に回転駆動力を付与する装置である。なお、流出容器211の回転数は、流出口216の口径や使用する原料液300の粘度や原料液内の高分子物質の種類などとの関係により、数rpm以上、10000rpm以下の範囲から採用することが好ましく、本実施の形態のようにモータ213と流出容器211とが直動の時はモータ213の回転数は、流出容器211の回転数と一致する。
【0026】
原料液帯電手段202は、原料液300に電荷を付与して帯電させる装置である。本実施の形態の場合、原料液帯電手段202は、誘導電荷を発生させ当該電荷を原料液300に付与する装置であり、誘導電極221と、誘導電源222と、接地手段223とを備えている。また、流出容器211も原料液帯電手段202の一部として機能している。
【0027】
誘導電極221は、自身がアースに対し高い(または、低い)電圧となることで、近傍に配置され接地されている流出容器211に電荷を誘導するための部材であり、流出容器211の先端部分を取り囲むように配置される円環状の部材である。また、誘導電極221は、気体流発生手段203からの気体流を案内手段206に案内する風洞体209としても機能している。
【0028】
誘導電極221の大きさは、流出容器211の直径よりも大きい必要があるが、その直径は、200mm以上、800mm以下の範囲から採用されることが好適である。なお、誘導電極221の形状は、円環状に限ったものではなく、多角形状を有する多角形環状の部材であってもよい。
【0029】
誘導電源222は、誘導電極221に高電圧を印加することのできる電源である。なお、誘導電源222は、直流電源であり、誘導電極221に印加する電圧(接地電位を基準とする)や、その極性を設定することができる装置である。
【0030】
誘導電源222が誘導電極221に印加する電圧は、10KV以上、200KV以下の範囲の値から設定されるのが好適である。特に、流出容器211と誘導電極221との間の電界強度が重要であり、1KV/cm以上の電界強度になるように印加電圧や誘導電極221の配置を行うことが好ましい。
【0031】
接地手段223は、流出容器211と電気的に接続され、流出容器211を接地電位に維持することができる部材である。接地手段223の一端は、流出容器211が回転状態であっても電気的な接続状態を維持することができるようにブラシとして機能するものであり、他端は大地と接続されている。
【0032】
本実施の形態のように原料液帯電手段202に誘導方式を採用すれば、流出容器211を接地電位に維持したまま原料液300に電荷を付与することができる。流出容器211が接地電位の状態であれば、流出容器211に接続される回転軸体212やモータ213などの部材は、流出容器211との間で高電圧に対する対策をする必要が無くなり、原料液流出手段201として簡単な構造を採用しうることになり好ましい。
【0033】
なお、原料液帯電手段202として、流出容器211に直接電源を接続し、流出容器211を高電圧に維持し、誘導電極221を接地することで原料液300に電荷を付与してもよい。また、流出容器211を絶縁体で形成すると共に、流出容器211に貯留される原料液300に直接接触する電極を流出容器211内部に配置し、当該電極を用いて原料液300に電荷を付与するものでもよい。
【0034】
気体流発生手段203は、流出容器211から流出される原料液300の飛行方向を案内手段206で案内される方向に変更するための気体流を発生させる装置である。気体流発生手段203は、モータ213の背部に備えられ、モータ213から流出容器211の先端に向かう気体流を発生させる。気体流発生手段203は、流出容器211から径方向に流出される原料液300が誘導電極221に到達するまでに前記原料液300を軸方向に変更することができる風力を発生させることができるものとなっている。図2において、気体流は矢印で示している。本実施の形態の場合、気体流発生手段203として、放出装置200の周囲にある雰囲気を強制的に送風する軸流ファンを備える送風機が採用されている。
【0035】
気体流発生手段203は、発生した気体流を発散させることなく流出容器211の近傍に案内する導管である風洞体209を備えている。風洞体209により案内された気体流が流出容器211から流出された原料液300と交差し、原料液300の飛行方向を変更する。
【0036】
さらにまた、気体流発生手段203は、気体流制御手段204と、加熱手段205とを備えている。
【0037】
気体流制御手段204は、気体流発生手段203により発生する気体流が流出口216に当たらないよう気体流を制御する機能を有するものであり、本実施の形態の場合、気体流制御手段204として、気体流を所定の領域に流れるように案内する風洞体が採用されている。気体流制御手段204により、気体流が直接流出口216に当たらないため、流出口216から流出される原料液300が早期に蒸発して流出口216を塞ぐことを可及的に防止し、原料液300を安定させて流出させ続けることが可能となる。なお、気体流制御手段204は、流出口216の風上に配置され気体流が流出口216近傍に到達するのを防止する壁状の防風壁でもかまわない。
【0038】
加熱手段205は、気体流発生手段203が発生させる気体流を構成する気体を加熱する加熱源である。本実施の形態の場合、加熱手段205は、風洞体209の内方に配置される円環状のヒータであり、加熱手段205を通過する気体を加熱することができるものとなっている。加熱手段205により気体流を加熱することにより、空間中に流出される原料液300は、蒸発が促進され効率よくナノファイバを製造することが可能となる。
【0039】
なお、気体流発生手段203は、シロッコファンなど他の送風機により構成してもかまわない。また、高圧ガスを導入することにより流出された原料液300の方向を変更するものでもかまわない。また、後述の第二気体流発生手段232や収集装置110などにより案内手段206内方に気体流を発生させるものでもかまわない。この場合、気体流発生手段203は積極的に気体流を発生させる装置を有しないこととなるが、本願発明の場合、風洞体209の内方に気体流が発生していることをもって気体流発生手段203が存在しているものとする。
【0040】
案内手段206は、製造されたナノファイバ301を収集装置110の近傍に案内する風洞を形成する導管である。案内手段206の端部は、風洞体209の端部に接続され、原料液流出手段201から流出し製造されるナノファイバ301と気体流との全てを案内することのできる管状の部材である。本実施の形態の場合、後述の圧縮手段230もナノファイバ301を案内するという意味においては案内手段206に含まれる。
【0041】
圧縮手段230は、気体流により搬送されるナノファイバ301が存在する空間(案内手段206の内方部分)を圧縮し、ナノファイバ301が空間中に存在する密度を上昇させる機能を備える装置であり、第二気体流発生手段232と、圧縮導管234とを備えている。
【0042】
圧縮導管234は、案内手段206内方を搬送されるナノファイバ301が存在する空間を徐々に狭くしていく筒状の部材であり、第二気体流発生手段232で発生する気体流を圧縮導管234内方に導入することが可能な気体流導入口233を周壁に備えている。圧縮導管234の案内手段206と接続される部分は、案内手段206の導出側端部の面積に対応する面積で構成されており、圧縮導管234の導出側端部は、前記導出側端部の面積より小さくなっている。従って、圧縮導管234は、全体として漏斗形状となっており、圧縮導管234に導入されたナノファイバ301を気体流と共に圧縮できる形状となっている。
【0043】
また、圧縮手段230の上流側(導入側)の端部形状は、案内手段206の端部形状と合致する円環状である。一方、圧縮手段230の下流側(吐出側)の端部形状も円環状である。
【0044】
第二気体流発生手段232は、高圧ガスを圧縮導管234内部に導入することで気体流を発生させる装置である。本実施の形態では、第二気体流発生手段232は、高圧ガスを貯留しうるタンク(ボンベ)と、タンク内の高圧ガスの圧力を調節するバルブ235を有するガス導出手段を備える装置が採用されている。
【0045】
また、案内手段206の内方には除電帯電手段207が取り付けられている。
【0046】
除電帯電手段207は、帯電しているナノファイバ301の帯電を増強したり、中和されて中性となっているナノファイバ301を帯電させる機能を備え、一方帯電しているナノファイバ301の帯電を除電する機能も合わせて備える装置である。本実施の形態の場合、除電帯電手段207は、圧縮手段230の内壁に取り付けられている。除電帯電手段207としては、帯電しているナノファイバ301の極性と同極性を備えるイオンや粒子を空間中に放出することで帯電を増強させ、逆極性を備えるイオンや粒子を空間中に放出することでナノファイバ301を中和することができる装置を挙示することができる。具体的には、コロナ放電方式や電圧印加方式、交流方式、定常直流方式、パルス直流方式、自己放電式、軟X線方式、紫外線式、放射線方式など任意の方式からなる除電帯電手段207が例示できる。
【0047】
ナノファイバ製造装置100は、電界でナノファイバ301を誘引する第一の収集装置110と、気体流でナノファイバ301を誘引する第二の収集装置110とを備えている。
【0048】
第一の収集装置110は、図1および図4に示すように、堆積部材101と、供給手段111と、回収手段104と、誘引手段としての誘引電極112と、誘引手段としての誘引電源113と、基体117とを備えている。
【0049】
堆積部材101は、静電爆発により製造され飛来するナノファイバ301が堆積される対象となる部材である。堆積部材101は、堆積したナノファイバ301と容易に分離可能な材質で構成された薄く柔軟性のある長尺のシート状の部材である。具体的には、堆積部材101として、アラミド繊維からなる長尺の布を例示することができる。さらに、堆積部材101の表面にテフロン(登録商標)コートを行うと、堆積したナノファイバ301を堆積部材101から剥ぎ取る際の剥離性が向上するため好ましい。
【0050】
供給手段111は、巻付部材に巻き付けられた状態の堆積部材101を順次供給することのできる装置であり、所定のテンションで堆積部材101を供給できるようテンショナーが設けられている。
【0051】
回収手段104は、長尺の堆積部材101を巻き取りながら供給手段111から引き出し、堆積するナノファイバ301と共に堆積部材101を回収する装置である。回収手段104は、不織布状に堆積しているナノファイバ301を堆積部材101とともに巻き取ることができるものとなっている。
【0052】
誘引電極112は、誘引電源113によりアースに対し所定の電位に維持される導体の部材である。誘引電極112に電位が印加されると、空間中に電界が発生する。誘引電極112は、矩形の板状の部材であり、放電防止のため突起部分がなく、また、角は全て丸められている。
【0053】
誘引電源113は、誘引電極112をアースに対し所定の電位に維持することができる直流電源である。また、誘引電源113は、誘引電極112に印加する電位の正負(接地電位を含む)を変更することが可能である。
【0054】
基体117は、堆積部材101と供給手段111と回収手段104と誘引電極112と誘引電源113とが一体となるように取り付けられる部材である。本実施の形態の場合、基体117は、堆積部材101と供給手段111と回収手段104と誘引電極112と誘引電源113とを内方に収容しうる箱状の部材となっている。
【0055】
また、基体117の内方には拡散手段240が取り付けられており、基体117の下部には車輪118が設けられている。
【0056】
拡散手段240は、圧縮手段230により一端圧縮されて高密度状態となったナノファイバ301を広く拡散させ分散させる導管であり、圧縮手段230で加速したナノファイバ301の速度を減速させるフード状の部材である。拡散手段240は、気体流が導入される上流端側の開口部と、気体流を放出する下流端側の矩形の開口部とを備え、下流端側の開口部の開口面積は、上流端側の開口部の開口面積よりも大きい設定となっている。拡散手段240は、上流端側の開口部から下流端側の開口部に向けて徐々に面積が大きくなるような形状が採用されている。下流端側の開口部は、堆積部材101の幅とほぼ同等の幅を備えている。
【0057】
拡散手段240の小面積の導入端側から大面積の導出端側に向かって気体流が流れると、高密度状態のナノファイバ301が一気に低密度状態となって分散すると共に、気体流の流速は拡散手段240の断面積に比例して落ちていく。従って、気体流に乗って搬送されるナノファイバ301も、気体流と共に速度が減速される。この際、ナノファイバ301は、拡散手段240の断面積の拡大に従い徐々に均等に拡散していく。従って、ナノファイバ301を堆積部材101上に均等に堆積させることが可能となる。また、気体流によってナノファイバ301が搬送されない状態、つまり、気体流とナノファイバ301とが分離された状態となるため、帯電しているナノファイバ301は、気体流に影響されることなく逆極性の状態にある誘引電極112に誘引される。
【0058】
車輪118は、第一の収集装置110を移動可能とするために設けられる車輪であり、基体117の下部に回転可能に取り付けられている。本実施の形態の場合車輪118はレールの上で回転するものとなされている。
【0059】
第二の収集装置110は、図5および図6に示すように、堆積部材101と、供給手段111と、回収手段104と、誘引手段としての吸引手段102と、基体117とを備えている。
【0060】
堆積部材101は、静電爆発により製造され飛来するナノファイバ301が堆積される対象となる部材である。堆積部材101は、堆積したナノファイバ301と容易に分離可能な材質で構成された薄く柔軟性のある長尺のシート状の部材である。具体的には、堆積部材101として、アラミド繊維からなる長尺の布を例示することができる。さらに、堆積部材101の表面にテフロン(登録商標)コートを行うと、堆積したナノファイバ301を堆積部材101から剥ぎ取る際の剥離性が向上するため好ましい。
【0061】
また、堆積部材101は、気体流発生手段203が発生させた気体流の通気性を確保するための通気孔(図示せず)を多数備えており、ナノファイバ301は堆積するが気体流は通過するメッシュ状のフィルタである。
【0062】
供給手段111は、巻付部材に巻き付けられた状態の堆積部材101を順次供給することのできる装置であり、所定のテンションで堆積部材101を供給できるようテンショナーが設けられている。
【0063】
回収手段104は、長尺の堆積部材101を巻き取りながら供給手段111から引き出し、堆積するナノファイバ301と共に堆積部材101を回収する装置である。回収手段104は、不織布状に堆積しているナノファイバ301を堆積部材101とともに巻き取ることができるものとなっている。
【0064】
吸引手段102は、堆積部材101通過する気体流を原料液300から蒸発した溶媒と共に、強制的に吸引する装置である。本実施の形態では、吸引手段102として、シロッコファンや軸流ファンなどの送風機が採用されている。また、吸引手段102は、原料液300から蒸発した溶媒が混ざったほとんどの気体流を吸引し、吸引手段102に接続される溶剤回収装置106まで前記気体流を搬送することができるものとなっている。
【0065】
領域規制手段103は、堆積部材101側に拡散手段240の導出側開口端と同じ形状、同じ面積の開口部を備え、吸引手段102に接続される側の開口部は、吸引手段102に対応する円形となっている。これにより、拡散手段240で拡散されたナノファイバ301全体を堆積部材101の上に誘引すると共に、全ての気体流を吸引するものとなっている。
【0066】
基体117は、堆積部材101と供給手段111と回収手段104と吸引手段102とが一体となるように取り付けられる部材である。
【0067】
また、基体117の内方には拡散手段240が取り付けられており、基体117の下部には車輪118が設けられている。
【0068】
拡散手段240は、圧縮手段230により一端圧縮されて高密度状態となったナノファイバ301を広く拡散させ分散させる導管であり、圧縮手段230で加速したナノファイバ301の速度を減速させるフード状の部材である。拡散手段240は、気体流が導入される上流端側の開口部と、気体流を放出する下流端側の矩形の開口部とを備え、下流端側の開口部の開口面積は、上流端側の開口部の開口面積よりも大きい設定となっている。拡散手段240は、上流端側の開口部から下流端側の開口部に向けて徐々に面積が大きくなるような形状が採用されている。下流端側の開口部は、堆積部材101の幅とほぼ同等の幅を備えている。
【0069】
拡散手段240の小面積の導入端側から大面積の導出端側に向かって気体流が流れると、高密度状態のナノファイバ301が一気に低密度状態となって分散すると共に、気体流の流速は拡散手段240の断面積に比例して落ちていく。従って、気体流に乗って搬送されるナノファイバ301も、気体流と共に速度が減速される。この際、ナノファイバ301は、拡散手段240の断面積の拡大に従い徐々に均等に拡散していく。従って、ナノファイバ301を堆積部材101上に均等に堆積させることが可能となる。また、吸引手段102は、ナノファイバ301を溶媒と共に吸引しており、ナノファイバ301は、堆積部材101上に安定して堆積される。
【0070】
車輪118は、第二の収集装置110を移動可能とするために設けられる車輪であり、基体117の下部に回転可能に取り付けられている。本実施の形態の場合車輪118はレールの上で回転するものとなされている。
【0071】
第二の収集装置110において、ナノファイバ301は、吸引手段102により堆積部材101上に誘引されるため、特に帯電が弱くなったナノファイバ301を安定して堆積部材101上に堆積させることができる。
【0072】
次に、上記構成のナノファイバ製造装置100を用いたナノファイバ301の製造方法を図1から図6により説明する。
【0073】
まず、第一の種類のナノファイバを製造する。
【0074】
気体流発生手段203と第二気体流発生手段232とにより、案内手段206や風洞体209の内部に気体流を発生させる。
【0075】
次に、原料液流出手段201の流出容器211に原料液300を供給する。原料液300は、別途タンク(図示せず)に蓄えられており、供給路217(図2参照)を通過して流出容器211の他端部から流出容器211内部に供給される。
【0076】
ここで、ナノファイバ301を構成する高分子物質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−m−フェニレンテレフタレート、ポリ−p−フェニレンイソフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルカーボネート、ナイロン、アラミド、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリペプチド等を例示できる。また、上記より選ばれる一種でもよく、また、複数種類が混在してもかまわない。なお、上記は例示であり、本願発明は上記高分子物質に限定されるものではない。
【0077】
原料液300に使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジベンジルアルコール、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、ヘキサフルオロアセトン、フェノール、ギ酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、クロロホルム、o−クロロトルエン、p−クロロトルエン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、酢酸、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、水等を例示することができる。また、上記より選ばれる一種でもよく、また、複数種類が混在してもかまわない。なお、上記は例示であり、本願発明は上記溶媒に限定されるものではない。
【0078】
さらに、原料液300に骨材や可塑剤などの添加剤を添加してもよい。当該添加剤としては、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、珪化物、弗化物、硫化物等を挙げることができるが、耐熱性、加工性などの観点から酸化物を用いることが好ましい。当該酸化物としては、Al23、SiO2、TiO2、Li2O、Na2O、MgO、CaO、SrO、BaO、B23、P25、SnO2、ZrO2、K2O、Cs2O、ZnO、Sb23、As23、CeO2、V25、Cr23、MnO、Fe23、CoO、NiO、Y23、Lu23、Yb23、HfO2、Nb25等を例示することができる。また、上記より選ばれる一種でもよく、また、複数種類が混在してもかまわない。なお、上記は例示であり、本願発明は上記添加剤に限定されるものではない。
【0079】
溶媒と高分子物質との混合比率は、前記ナノファイバを構成する高分子樹脂を1vol%以上、50vol%未満の範囲から選定し、これに対応して溶剤を50vol%以上、99vol%未満の範囲から選定することが望ましい。
【0080】
上記のように、溶媒蒸気が気体流により滞留することなく処理されるため、原料液300は、上記のように溶媒を50vol%以上含んでいても十分に蒸発し、静電爆発を発生させることが可能となる。従って、溶質である高分子が薄い状態からナノファイバ301が製造されるため、より細いナノファイバ301をも製造することが可能となる。また、原料液300の調整可能範囲が広がるため、製造されるナノファイバ301の性能の範囲も広くすることが可能となる。
【0081】
次に、誘導電源222により流出容器211に貯留される原料液300に電荷を供給しつつ(原料液帯電工程)、流出容器211をモータ213により回転させて、遠心力により流出口216から帯電した原料液300を流出する(原料液流出工程)。
【0082】
流出容器211の径方向放射状に流出された原料液300は、気体流により飛行方向が変更され、気体流に乗り風洞体209により案内される。原料液300は静電爆発によりナノファイバ301を製造しつつ(ナノファイバ製造工程)案内手段206へ放出される。また、前記気体流は、加熱手段205により加熱されており、原料液300の飛行を案内しつつ、原料液300に熱を与えて溶媒の蒸発を促進している。以上のようにしてナノファイバ301は、案内手段206の内方を気体流によって搬送される(搬送工程)。
【0083】
次に圧縮手段230内方を通過するナノファイバ301は、高圧ガスの噴流により加速されつつ、圧縮手段230の内方が狭くなるにつれて徐々に圧縮され高密度状態となって拡散手段240に到達する(圧縮行程)。
【0084】
ここで、これまで気体流により搬送されたナノファイバ301は、帯電が弱まっている可能性があるため、除電帯電手段207により、ナノファイバ301を同極性で強制的に帯電させる(追加帯電工程)。
【0085】
拡散手段240にまで搬送されたナノファイバ301は、ここで急速に速度が低下すると共に、均一に分散状態となる(拡散工程)。
【0086】
この状態において、拡散手段240の開口部に配置されている誘引電極112は、ナノファイバ301の帯電極性とは逆極性に帯電しているため、ナノファイバ301を引きつける(誘引工程)。ナノファイバ301と誘引電極112との間には堆積部材101が存在しているため、誘引電極112に引きつけられるナノファイバ301は、堆積部材101上に堆積していく(堆積工程)。
【0087】
ここで、第一の種類のナノファイバの製造が予定に達した場合、第二の種類のナノファイバを製造するための段取り替えをする。
【0088】
段取り替えとしては、放出装置200の稼動を停止させてから、放出装置200と収集装置110との結合を解除し、収集装置110をレールに沿って移動させる。そして、事前に準備を整えていた他の収集装置110を前記レールに沿って移動させ、放出装置200と結合させる。そして、再び放出装置200を稼動させ、第二の種類のナノファイバを製造する。
【0089】
そして、第二の種類のナノファイバを製造している間に、第一の収集装置110の堆積部材101の全てを回収した後、新しい堆積部材101を第一の収集装置110に取り付けて、次の種類のナノファイバの製造のために準備しておく。
【0090】
以上のような構成により、放出装置200と収集装置110とが分離可能とすることができる。つまり、原料液300は、放出装置200に備えられる原料液帯電手段202によって電荷が付与されて帯電し、収集装置110に影響されることがない。従って、収集装置110を取り替えても問題なくナノファイバ301の製造を続行させることが可能となる。そして、収集手段を気体流によるものや電界によるものなど、一つの放出装置200に対して選択的に用いることが可能となっている。
【0091】
従って、上記のように、段取り替えを短時間で行うことができ、ナノファイバ製造装置100の生産効率を高めることが可能となる。
【0092】
なお、段取り替え後の収集装置110は、電界で誘引する第一の収集装置110でも気体流で誘引する第二の収集装置110でもいずれでも良い。
【0093】
また、ナノファイバ製造装置100が備える収集装置110装置の数は、2台に限定されるわけではなく、例えば、第一の収集装置110を複数台備え、第二の収集装置110を複数台備えてもかまわない。
【0094】
なお、実施例では、第一の収集装置と第二の収集装置を混合して使用できる場合も記載したが、電界で誘引する収集装置のみ、もしくは、気体流で誘引する収集装置のみで構成してもよい。
【0095】
また、上記実施の形態において、収集装置は、拡散手段240を含む構成として説明したが、本願発明はこれに限定されるわけではない。例えば、拡散手段240を放出装置200側に組み込み、拡散手段と収集装置110との間で分離できる構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本願発明は、ナノファイバの製造に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】放出装置と第一の収集装置とが取り付けられた状態を模式的に示す断面図である。
【図2】流出装置近傍を示す断面図である。
【図3】流出装置近傍を示す斜視図である。
【図4】第一の収集装置を基体の一部を省略して示す斜視図である。
【図5】放出装置と第二の収集装置とが取り付けられた状態を模式的に示す断面図である。
【図6】第二の収集装置を基体の一部を省略して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0098】
100 ナノファイバ製造装置
101 堆積部材
102 吸引手段
103 領域規制手段
104 回収手段
106 溶剤回収装置
110 収集装置
111 供給手段
112 誘引電極
113 誘引電源
117 基体
118 車輪
200 放出装置
201 原料液流出手段
202 原料液帯電手段
203 気体流発生手段
204 気体流制御手段
205 加熱手段
206 案内手段
207 除電帯電手段
209 風洞体
211 流出容器
212 回転軸体
213 モータ
216 流出口
217 供給路
221 誘導電極
222 誘導電源
223 接地手段
230 圧縮手段
232 第二気体流発生手段
233 気体流導入口
234 圧縮導管
235 バルブ
240 拡散手段
300 原料液
301 ナノファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナノファイバの原料となる原料液を空間中で静電爆発させ、製造されたナノファイバを収集するナノファイバ製造装置であって、
ナノファイバを放出する放出装置と、前記放出されるナノファイバを収集する複数の収集装置とを備え、
前記放出装置は、
ナノファイバの原料となる原料液を空間中に流出させる原料液流出手段と、
前記原料液を帯電させる原料液帯電手段とを備え、
前記収集装置は、
ナノファイバを受け止めて堆積させる長尺帯状の堆積部材と、
前記堆積部材を供給する供給手段と、
前記堆積部材を回収する回収手段と、
ナノファイバを前記堆積部材に誘引する誘引手段と、
前記堆積部材と前記供給手段と前記回収手段と前記誘引手段とが取り付けられた状態で移動可能な基体と
を備えるナノファイバ製造装置。
【請求項2】
前記収集装置の一つである第一の収集装置が有する誘引手段は、印加される電圧により電界を発生させ、帯電したナノファイバを前記堆積部材に誘引する誘引電極と、前記誘引電極に電圧を印加する誘引電源とを備える請求項1に記載のナノファイバ製造装置。
【請求項3】
前記収集装置の他の一つである第二の収集装置が有する前記堆積部材は、通気性を確保するための通気孔を備え、
前記第二の収集装置が有する誘引手段は、前記通気孔を通して吸引する気体流によりナノファイバを前記堆積部材に誘引する吸引手段を備える
請求項1に記載のナノファイバ製造装置。
【請求項4】
前記収集装置の一つである第一の収集装置が有する誘引手段は、印加される電圧により電界を発生させ、帯電したナノファイバを前記堆積部材に誘引する誘引電極と、前記誘引電極に電圧を印加する誘引電源とを備え、
前記収集装置の他の一つである第二の収集装置が有する前記堆積部材は、通気性を確保するための通気孔を備え、
前記第二の収集装置が有する誘引手段は、前記通気孔を通して吸引する気体流によりナノファイバを前記堆積部材に誘引する吸引手段を備える
請求項1に記載のナノファイバ製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−270224(P2009−270224A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−121717(P2008−121717)
【出願日】平成20年5月7日(2008.5.7)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「革新的部材産業創出プログラム/新産業創造高度部材基盤技術開発/先端機能発現型新構造繊維部材基盤技術の開発」にかかる委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】