説明

ナノ粒子を含有する安定化された粒子分散液

一面において、本発明は、連続液相および複数の有機ナノ粒子を含む連続相と、連続相に分散された粒子を含む分散相とを含む安定な分散液を提供する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
通常の分散液は、分散相および連続相の2相からなる。最も一般的な分散液は、分散粒子、および液体連続相からなる。形成された分散液が安定化されていない場合、分散粒子は、フロキュレートまたは集塊する傾向があり、この2相は分離する。通常は、分散剤を使用して、2相が完全に分離するのを防止する。分散剤は、分散粒子に吸着された後、分散液を安定化する。連続相の粘度の増大によっても、分散液の完全な相分離を防止することができる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0002】
一面では、本発明は、連続液相および有機ナノ粒子を含む連続相と、連続相中に分散された粒子を含む分散相とを含む安定な分散液を提供する。
【0003】
別の面では、本発明は、分散固相および液体連続相を含む分散液に有効量の有機ナノ粒子を添加することを含む分散液の安定化方法を提供する。
【0004】
別の面では、本発明は、治療上有効量の本発明による医薬品分散液を、経口、注射、局所、その鼻腔路経由、吸入、およびその組合せからなる群から選択される投与方法によって哺乳類に投与することを含む哺乳類の治療方法を提供する。
【0005】
別の面では、本発明は、連続相に分散されるべき分散相成分、および有機ナノ粒子を含む分散液キットを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の分散液は、分散液の実質的な撹拌なしに、有用な期間分散されたままである、あるいは最小限のエネルギー入力で容易に再分散される安定な分散液である。分散粒子および連続相を含む分散液は、有効量の有機ナノ粒子を連続相に組み込むことによって安定化される。有機ナノ粒子の「有効量」とは、分散粒子の凝集を最小限に抑え、分散液の実質的な撹拌なしに、有用な期間分散されたままである、あるいは最小限のエネルギー入力で容易に再分散される安定な分散液を形成する量である。特定の理論に拘泥するものではないが、ナノ粒子が、分散粒子の凝集を、粒子電荷によってではなく立体的に妨害すると考えられる。本発明の分散液に使用するナノ粒子は、分散液の連続相に可溶であるように見え、本発明の分散液中で沈殿、フロキュレートなどしない。さらに、ナノ粒子は、分散粒子の表面とは実質的に関連せず、通常の懸濁補助剤に比べて低濃度で有効な懸濁補助剤となり得る。本発明の安定な分散液は、0.001重量パーセント未満のサーファクタント、界面活性剤、通常の乳化剤、洗浄剤、および/または保護コロイドを含有してもよい。
【0007】
本明細書では、「分散液」は、有用な期間にわたって分離しない液体連続相全体に分配された固体を意味する。
【0008】
本明細書では、「分離する」は、液体分散液中の固体粒子が、徐々に沈降しあるいはクリーム状になり、固体粒子および連続液相が非常に異なる濃度を有する別々の相を形成することを意味する。
【0009】
本明細書では、「分散液安定性」は、分散液の分散傾向の記述である。良好な分散液安定性を有する分散液の場合、粒子は、ある。不十分な分散液安定性の分散液の場合、粒子は、連続相中にほぼ均質に分配されたままではなく、分離することがある。
【0010】
本明細書では、「賦形剤」は、エアロゾル分散液製剤のいくつかの態様を改善するために使用する主要な有効医薬品部分ではなく、広義には不活性な添加剤を指す。
【0011】
本明細書では、「ナノ粒子」は、連続相に可溶であるように見える有機粒子または分子を意味し、この場合有機粒子はそれぞれ、連続相中でナノスケールの寸法を有し、連続相内で100ナノメートル未満の立体排除ゾーンを占めるかもしくは提供する。
【0012】
本発明の安定化された分散液は、表面改質された有機ナノ粒子、および/または表面改質されていない立体的有機分子(ナノ粒子)を含む。「立体的有機分子」は、直径ナノメートルの寸法で記述できる排除体積を有し、共有結合有機単位からなる単一分子(例えば、ポリマー)を意味する。「立体的有機分子」は、連続相に可溶な線状ポリマーを含まない。一実施形態では、これらは、実質的に、ナノ粒子の内部部分または核に存在しているものと同じ表面上の部分からなる。ナノ粒子は、連続相全体に分散された、個別の、関連していない(すなわち、凝集していない)ナノ粒子であることが望ましく、互いと非可逆的には関連せず、分散された医薬品とも関連しないことが望ましい。「関連する」または「関連している」という用語には、例えば共有結合、水素結合、静電気引力、ロンドン力、および疎水的相互作用が含まれる。
【0013】
ナノ粒子は、それで形成される組成物が、組成物の所望の特性に支障を来たすことになる程度の粒子集塊または凝集を含まないように選択される。表面改質された有機ナノ粒子は、ナノ粒子の「可溶性」または「湿潤性」特性を改質する表面基を有する。表面基は、粒子が、連続相の成分を含めて連続相と相容になるように選択される。改質されていないナノ粒子は、別の表面改質なしに、連続相と相容である。
【0014】
有機ナノ粒子と液体連続相の相容性を評価する一方法は、得られた組成物が分離するかどうかを決定するステップを含む。透明な液体連続相の場合、有機ナノ粒子と透明な液体連続相の相容性を評価する有用な一方法は、有機ナノ粒子と液体連続相を組み合わせ、有機ナノ粒子が液体連続相に完全に分散するかどうか観察するステップを含む。ナノ粒子は、可視光の波長より小さい寸法を有するので、完全な分散液は、透明な分散液をもたらす。
【0015】
ナノ粒子が可視光の波長より小さい場合、ナノ粒子は、完全に分散されたとき透明な溶液を形成するように見える。有機ナノ粒子のサイズが大きくなるにつれて、連続相の曇りは一般に増大する。望ましい有機ナノ粒子は、連続相から沈降しないように選択される。
【0016】
連続相と有機ナノ粒子の相容性を評価する際の別のステップは、連続相に分散される液体をその後に導入すると、組成物が、有用な期間で安定な分散液相を形成するかどうか決定するステップを含む。有用な期間は、用途に応じて、何分間でも、何時間でも、何日間でも、何週間でも、または何年間でもよい。例えば、本発明の分散液が顔料の場合、分散液は何か月か安定なままであることが望ましい。しかし、本発明の分散液が薬剤用製剤である場合、分散液は、その薬剤が投与されるまでの数分間安定なままであるだけでよい。
【0017】
適切な有機ナノ粒子の例には、バックミンスターフラーレン(フラーレン)、デンドリマー、有機ポリマーナノスフェア、乳糖、トレハローズ、ブドウ糖、ショ糖などの不溶性糖;アミノ酸、および様々な末端基を有する4、6、もしくは8角形のポリエチレンオキシド(例えば、アルドリッチケミカルカンパニー(Aldrich Chemical Company)、または米国アラバマ州ハンツビルのシャーウォーターコーポレーション(Shearwater Corporation, Huntsville, AL)から市販)などの線状または分岐状または多分岐状「星形」ポリマー、ならびにその組合せが含まれ、さらに材料混合物などの複合材、または中心の有機核部を包囲する層材料が含まれる。
【0018】
フラーレンの特定の例には、C60、C70、C82、およびC84が含まれる。デンドリマーの特定の例には、例えば、米国ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミカルカンパニー(Aldrich Chemical Company, Milwaukee, WI)から市販されている第2世代から第10世代(G2〜G10)のポリアミドアミン(PAMAM)デンドリマーが含まれる。
【0019】
有用な有機ポリマーナノスフェアの特定の例には、粉末または分散液の、米国インディアナ州フィッシャーズのバングズラボラトリーズ(Bangs Laboratories, Inc., Fishers, IN)から市販されているポリスチレンを含むナノスフェアが含まれる。ポリスチレンナノスフェアの平均粒径は、少なくとも20nmから60nm以下である。現時点で市販されている平均粒径は、20、30、50、および60nmである。
【0020】
当業者が理解するように、上記したナノ粒子を、そのまま、または表面改質して、さらに組み合わせて使用することができる。不溶性ナノ粒子(トレハローズや乳糖などの糖、ある種のデンドリマーなど)は、適切に表面改質して、連続相において湿潤にすべきである。この改質は、立体排除ゾーンの体積を制御するために使用することもできる。表面改質用の非限定的方法には、「表面」との吸着、イオン性または共有結合化学反応が含まれ、あるいはナノ粒子を反応性部分でカプセル化またはコーティングして、連続相中の粒子の「可溶性」を増大させる殻を作製することが含まれる。吸着が、ナノ粒子の表面の主要な改質方法である場合、吸着させる種は、実質的な脱着および医薬品の表面のその後の改質が回避されるように当業者によって選択されるべきである。
【0021】
表面改質された有機ナノ粒子の場合、表面改質されたナノ粒子の有機粒子成分の性質によって、表面改質された粒子は、連続相に実際には溶解されなくなる、すなわち表面改質されたナノ粒子は、連続相に分散されるようになる。しかし、表面基と連続相の相容性によって、連続相に溶解している様相が、表面改質されたナノ粒子に与えられる。
【0022】
適切な表面基は、表面基および連続相の可溶性パラメータに基づいて選択することもできる。表面基、または表面基が由来する試剤は、連続相の可溶性パラメータと同様の可溶性パラメータを有することが望ましい。連続相が疎水性の場合、例えば当業者は、疎水性の連続相と相容である表面改質された粒子を実現するように様々な疎水性表面基から選択することができる。同様に、連続相が親水性の場合、当業者は、親水性表面基から選択することができ、連続相がヒドロフルオロカーボンの場合、当業者は、様々な相容性表面基から選択することができる。ナノ粒子は、組み合わせて、連続相の可溶性パラメータと同様の可溶性パラメータを有する有機ナノ粒子を提供する少なくとも2種の異なる表面基を含むこともできる。表面改質された有機ナノ粒子は、両親媒性ではない。
【0023】
表面基は、統計的に平均化された、ランダムに表面改質された粒子を提供するように選択することができる。
【0024】
必要があれば、凝集せずにその後連続相に分散することができる表面改質された有機ナノ粒子を提供するのに十分な量の表面基が、ナノ粒子の表面上に存在する。表面基は、単層、望ましくは連続単層をナノ粒子の表面上に形成するのに十分な量存在することが望ましい。
【0025】
表面改質基は、表面改質剤に由来してもよい。図で示すと、表面改質剤は、式A−Bで表すことができる。式中、A基は、粒子の表面に結合することができ、B基は、相容化基(連続相と反応しない)、または相容化基へのリンキング基である。相容化基は、粒子を、相対的により高い極性、相対的により低い極性、または相対的に無極性にするように選択することができる。
【0026】
PAMAMデンドリマーは、現在、第一級アミン、ヒドロキシル、カルボン酸ナトリウム塩、混合アミン/ヒドロキシル、およびC12表面官能基とともに市販されている。当業者なら、これらのデンドリマーを、そのまま、または必要ならば改質して使用して、表面を連続相と相容にすることができると認識されよう。
【0027】
フラーレンおよびPAMAMデンドリマー用の有用な表面改質基は、線状または分岐状のアルキル基を含み、少なくともC3からC30以下とすることができ、C3からC30の間の任意のサイズまたは範囲とすることができる。
【0028】
有用な有機酸表面改質剤には、例えば炭素(例えば、カルボン酸)、硫黄、およびリンの酸素酸、ならびにその組合せが含まれる。
【0029】
カルボン酸官能基を有する極性表面改質剤の代表例には、CH3O(CH2CH2O)2CH2COOH(以降、MEEAA)、および化学構造CH3OCH2CH2OCH2COOH(以降、MEAA)を有する2−(2−メトキシエトキシ)酢酸;モノ(ポリエチレングリコール)スクシナート(スクシナート)や、酢酸、プロピオン酸またはブタン酸でモノ置換されたポリエチレングリコールなどの酸官能化ポリエチレングリコール(PEGS)が含まれる。このようなポリマー、またはその誘導体は、例えば米国特許第5,672,662号明細書に記載のように調製することができる。
【0030】
カルボン酸官能基を有する非極性表面改質剤の代表例には、オクタン酸、ドデカン酸、およびオレイン酸が含まれる。
【0031】
適切なリン含有酸の例には、例えばオクチルホスホン酸、ラウリルホスホン酸、デシルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸を含めて、ホスホン酸、およびホスファートまたはホスホン酸置換ポリエチレングリコールが含まれる。
【0032】
有用な有機塩基表面改質剤には、例えばオクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、およびオクタデシルアミンを含めて、例えばアルキルアミン、またはアミン官能化ポリエチレングリコールが含まれる。
【0033】
他の有用な表面改質剤の例には、アクリル酸、メタクリル酸、β−カルボキシエチルアクリラート、モノ−2−(メタクリロイルオキシエチル)スクシナート、およびその組合せが含まれる。極性と反応性とをナノ粒子に与える有用な表面改質剤は、モノ(メタクリロイルオキシポリエチレングリコール)スクシナートである。
【0034】
適切な表面改質アルコールの例には、例えばオクタデシル、ドデシル、ラウリルおよびフルフリルアルコールを含めて、脂肪族アルコール、例えばシクロヘキサノールを含めて、脂環式アルコール、例えばフェノールおよびベンジルアルコールを含めて、芳香族アルコール、ポリエチレングリコール、モノメチルポリエチレングリコール、ならびにその組合せが含まれる。
【0035】
ナノ粒子の表面を改質する様々な方法、例えば表面改質剤を(例えば、粉末またはコロイド分散液の形の)ナノ粒子に添加し、表面改質剤がナノ粒子と反応できるようにする方法が利用できる。当業者なら、ナノ粒子を相容化基と結びつける複数の合成シーケンス、例えば反応性基/リンカーをナノ粒子と反応させ、続いて相容化基と反応させることができることは、範囲内で考えられ、想定されると認識されよう。あるいは、反応性基/リンカーを相容化基と反応させ、続いてナノ粒子と反応させてもよい。他の有用な表面改質方法は、例えば米国特許第2,801,185号明細書および同第4,522,958号明細書に記載されている。
【0036】
ナノ粒子は、表面改質されていてもいなくても、平均粒径が約100nm未満;他の実施形態では、約50、40、30、20、15、10、または5nm以下;他の実施形態では、約3nmから約50nmまで;他の実施形態では、約3nmから約20nmまで;また他の実施形態では、約5nmから約10nmまでである。ナノ粒子が凝集している場合、凝集粒子の最大断面寸法は、これらの好ましい範囲内のいずれかにある。
【0037】
ナノ粒子は、本発明の分散液において、分散粒子の凝集を最小限に抑制するのに有効な量で使用される。有機ナノ粒子は、一般に0.005から0.5重量パーセントの量で存在し、0.005から0.5重量パーセントの間の任意の量または範囲で存在することができる。他の実施形態では、本発明の分散液は、0.5、0.4、0.3、または0.2重量パーセント未満しか含まない。当業者なら、必要とされる有効量は、連続相のタイプ、ナノ粒子の表面官能基および粒径、分散粒子の濃度およびタイプ、ならびに他の賦形剤の存在によって異なると認識されよう。
【0038】
本発明の安定化された分散液は、液体連続相を有する。連続相は、分散粒子が連続相の構成要素すべてに分散することができる限り、1種または複数種の混和性または可溶性の構成要素から成ることができる。
【0039】
液体連続相の例には、水;例えば酸、アルコール、ケトン、アルデヒド、アミン、アミド、エステル、グリコール、エーテル、炭化水素、ハロカーボン、モノマー、オリゴマー、潤滑油、(モノ、ジ、およびトリグリセリドを含めて)植物油、シリコーン油、保湿油(例えば、鉱油およびホホバ油)、燃料油、(ケロシン、ガソリン、ディーゼル油を含めて)燃料、エチレングリコールのオリゴマー、アルキルおよびアリール窒素化合物、部分または完全フッ素化化合物、ポリマーを含めて有機液体;ならびにその組合せが含まれる。いくつかの実施形態では、液体連続分散液は、少なくとも95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5重量パーセントの水とすることができ、100から0重量パーセントの間の任意の範囲の水とすることができる。いくつかの実施形態では、液体連続分散液は、少なくとも95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5重量パーセントの有機物とすることができ、100から0重量パーセントの間の任意の範囲の有機物とすることができる。
【0040】
連続相は、分散液の安定性、または分散液の他の有益な特性に影響を及ぼす(分散された不溶性粒子の分散を援助または妨害する)ことがない追加の成分、例えば生物学的適合性に影響を及ぼす賦形剤;塩、または有機材料を、その中で溶解させることができる。
【0041】
分散相は、液体連続相において最低限の可溶性を有する任意の当該粒子とすることができる。粒子は、最大直径が約100マイクロメートル未満であることが望ましい。分散粒子は、無機、有機、またはその組合せとすることができる。分散粒子の例には、医薬品、カーボンブラック、二酸化チタン、剥脱剤、化粧品、顔料、および研磨剤が含まれる。
【0042】
特定の医薬品には、抗アレルギー剤、鎮痛剤、気管支拡張剤、抗ヒスタミン剤、治療用タンパク質およびペプチド、鎮咳剤、狭心症製剤、抗生物質、抗炎症製剤、利尿剤、ホルモン、例えば血管収縮性アミン、酵素、アルカロイド、ステロイドなどのスルホンアミド剤、およびこれらの具体的例の組合せが含まれ、使用できる医薬品は、イソプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、グルカゴン、アドレノクロム、トリプシン、エピネフリン、エフェドリン、ナルコチン、コデイン、アトロピン、ヘパリン、モルヒネ、ジヒドロモルヒノン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、スコポラミン、メタピリレン、シアノコバラミン、テルブタリン、リミテロール、サルブタモール、イソプレナリン、フェノテロール、臭化オキシトロピウム、レプロテロール、ブデソニド、フルニソリド、シクレソニド、フォルモテロール、プロピオン酸フルチカゾン、サルメテロール、プロカテロール、イプラトロピウム、トリアムシノロンアセトニド、チプレダン、フロ酸モメタゾン、コルヒチン、ピルブテロール、ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、オルシプレナリン、フェンタニール、ジアモルヒネ、およびジリチアゼムである。他は、ネオマイシン、セファロスポリン、ストレプトマイシン、ペニシリン、プロカインペニシリン、テトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、ヒドロキシテトラサイクリンなどの抗生物質;コルチゾン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、プレドニゾロンなどの副腎皮質刺激ホルモンおよび副腎皮質ホルモン;クロモリンナトリウム、ネドクロミルなどの抗アレルギー化合物、インスリン、ペンタミジン、カルシトニン、アミロライド、インターフェロン、LHRH類似体、IDNAアーゼ(IDNAase)、ヘパリンなどのタンパク質およびペプチド分子である。適用できる場合は、上記に例示する医薬品を、遊離塩基として、または当技術分野に知られている1種または複数種の塩として使用することができる。ワクチンも、この手法から恩恵を受けることができる。
【0043】
例として上記した医薬品を、遊離塩基として、または当技術分野に知られている1種または複数種の塩として使用することができる。遊離塩基または塩の選択は、製剤における医薬品の物理的安定性によって影響される。例えば、本発明の製剤においてサルブタモールの遊離塩基は、硫酸サルブタモールより高い分散液安定性を発現することがわかった。
【0044】
上記した医薬品の以下の塩を使用することができる。:酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カムシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エディシル酸塩、エストール酸、エシル酸、フマル酸塩、フルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、臭化水素塩、塩酸塩、ヒドロキシナフト酸、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸、メシル酸、メチルブロミド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、粘液酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パントテン酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、およびトリエチオダイド。
【0045】
カチオン塩も使用することができる。適切なカチオン塩には、アルカリ金属、例えばナトリウムおよびカリウム、アンモニウム塩、ならびに当技術分野で薬剤として許容できると知られているアミンの塩、例えばグリシン、エチレンジアミン、コリン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、オクタデシルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、1−アミノ−2−プロパノール−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)プロパン−1,3−ジオール、および1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2 イソプロピルアミノエタノールが含まれる。
【0046】
薬剤用の場合、医薬品粉末の粒径は、直径100マイクロメートル以下とすべきであることが望ましい。別の実施形態では、粒径は直径25マイクロメートル未満とすべきである。望ましくは、微粉化した固形粉末の粒径は、生理学的理由で、約25マイクロメートル未満、他の実施形態では、直径約10マイクロメートル未満とすべきである。
【0047】
本発明による医薬品分散液は、分散液に分散された医薬品を治療上有効量含む。「治療上有効量」は、気管支拡張や抗ウイルス活性などの治療効果を誘発するのに十分な量を意味する。この量は、特定の医薬品の薬理活性、治療対象の状態、投与する頻度、治療部位、同時投与される他の任意の治療薬または賦形剤の存在など当業者に知られている要因に従って変わる。医薬品の濃度は所望の用量に依存するが、一般に0.01〜15、0.01〜10;0.01〜5;0.01〜4;0.01〜3;または0.01〜2重量パーセントの範囲であり、0.001〜15重量パーセントの任意の量または範囲で存在することができる。
【0048】
本発明の医薬品分散液を、経口、注射(例えば、静脈(IV)、腹腔(IP)、筋肉(IM)、皮下(subQ))、局所、その鼻腔路経由、吸入、およびその組合せを含む投与手段によって患者(哺乳類)に送達することができる。当業者に知られている医薬品送達装置を使用して、薬剤分散液を投与することができる。このような装置には、例えばポンプスプレー、噴霧器(ネブライザー)、注射器などが含まれる。
【0049】
本発明の分散液キットは、有機ナノ粒子および分散相成分を含む。このようなキットの目的は、分散液の末端ユーザーが所望するときに連続相を添加することによって分散液を形成できるようにすることである。キットは、適切な量の連続相と混合させる所定の量の分散相成分および有機ナノ粒子を含むことができる。分散相成分およびナノ粒子は、粉末/粒子として、または液体媒体に事前に分散させて供給することができる。ナノ粒子および分散相成分は、一緒に混合して、または別々にキットで供給することができる。キットは、さらに末端ユーザーが使用する場合の、本発明の分散液を形成するための指示書、例えば量、比率、有用な連続相、混合ステップなどを含むこともある。
【0050】
本発明の分散液は、表面改質された無機ナノ粒子を、有機ナノ粒子と組み合わせて含むこともある。表面改質された無機ナノ粒子は、2003年5月30日出願の米国特許出願第10/449,359号明細書に記載されている。
【実施例】
【0051】
表面改質PAMAM G−2デンドリマー(PAMAM G−2)を以下の通り調製した。
【0052】
MPEG−N−ヒドロキシスクシンイミドエステルの合成
100グラム(g)の単官能性ポリエチレングリコール(ポリグリコール(Polyglykol)M、1100MW、ドイツザルツバッハアムタウナスのクレリエント(Clariant、Sulzbach am Taunus, Germany)から市販、以降、MPEG 1100と呼ぶ)をトルエン中、24時間共沸乾燥し、続いて50℃で絶えず撹拌しながら2モル過剰の金属ナトリウム(4.2g)を添加した。温度を75℃に上昇させ、反応をさらに24時間進行させた。反応を室温まで冷却し、未反応のナトリウムを除去し、さらに10℃に冷却した。ブロモ酢酸t−ブチル(30mL、2.25モル過剰、アルドリッチケミカルカンパニー(Aldrich Chemical Company))を添加し、絶えず撹拌しながら反応をさらに48時間進行させた。温度は徐々に室温まで上昇した。反応物を真空ろ過して、NaBr塩を除去し、トルエンをロータリーエバポレータで除去した。M−PEG 1100t−ブチルエステル生成物を、300mLの塩化メチレンに溶解し、精製水(3回×400mL)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒をロータリーエバポレータで除去した。残留揮発性物質を、110℃、高真空下で蒸留することによって除去した。生成物を、175mLの精製水中、2.25gの水酸化リチウム一水和物を用いて、50℃で48時間加水分解した。反応物を、HClでpH3.0まで酸性にし、塩化メチレン(4回×300mL)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶媒をロータリーエバポレータで除去して、12gのM−PEG 1100酸を得た。これを150mLのテトラヒドロフランに溶解し、2モル過剰のN−ヒドロキシスクシンイミド2.6g(アルドリッチケミカルカンパニー(Aldrich Chemical Company))を、2.6gの1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.1モル過剰、アルドリッチケミカルカンパニー(Aldrich Chemical Company))とともに添加した。反応を、絶えず撹拌しながら0℃で24時間進行させた。次いで、得られた混合物を真空ろ過して、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド由来の尿素を除去し、続いてTHFをロータリーエバポレータで除去した。
【0053】
アセチル化PAMAM G−2 MPEG 1100誘導体
0.5gのPAMAM G−2(アルドリッチケミカルカンパニー(Aldrich Chemical Company))を、100mLのN,N−ジメチルホルムアミドに0℃で溶解し、5.4gのMPEG 1100−N−ヒドロキシスクシンイミドエステルを添加した。絶えず撹拌しながら反応を2時間進行させた。
【0054】
室温まで温めると、100mLのトルエンを添加した。得られた溶液を、精製水(5回×300mL)、および1.0 NaOH(5回×200mL)ですすいだ。トルエンをロータリーエバポレータで除去し、生成物を高真空下で乾燥した。
【0055】
反応していない末端アミノ基を封鎖するために、生成物を50mLのトルエンに再溶解し、過剰の無水酢酸で処理した。80℃で2時間後、溶液をわずかに冷却し、50mLのエタノールを添加した。次いで、溶媒はすべて、ロータリーエバポレータで除去し、アセチル化PAMAM G−2−MPEG 1100誘導体を高真空下で乾燥した。
【0056】
アセチル化PAMAM G−2 MPEG 2000誘導体
0.16gのPAMAM G−2デンドリマー(アルドリッチケミカルカンパニー(Aldrich Chemical Company))、および1.5gのM−PEG 2000プロピオン酸スクシンイミジル(MPEG−SPA, 米国カリフォルニア州サンカルロスのネクタル(Nektar, San Carlos, CA))を出発試剤として使用した点を除いて、上記に記載したアセチル化PAMAM G−2 MPEG 1100誘導体を作製するために使用したのと同じ手順に従って、PAMAM G−2 MPEG 2000誘導体を調製した。
【0057】
実施例1〜4
アセチル化PAMAM G−2 MPEG 1100誘導体で安定化された硫酸アルブテロールのエタノール配合物
安定化された分散液の配合物は、下記の表1に挙げる以下の材料:PAMAM G−2 MPEG 1100誘導体(上記)、硫酸アルブテロール、HFA−134aフルオロカーボン、および200プルーフエタノールの記載量を、キャップ付きバイアルに添加することによって調製した。
【0058】
【表1】

【0059】
各配合物を入れた試料用バイアルを振盪し、次いで放置した。表2に示すとおり、試料を1〜5段階で評価した。1は分散しておらず(フロキュレートした固体を含む透明溶液)、5は均一な不透明の完全に分散した系である。実施例2および4の評価は、5であった。実施例1の評価は3であり、実施例3の評価は4であった。
【0060】
【表2】

【0061】
実施例5〜6、および比較例A
アセチル化PAMAM G−2 MPEG1100誘導体で安定化されたジプロピオン酸ベクロメタゾン水分散液
安定化された分散液の配合物は、下記の表3に挙げる以下の材料:上記したアセチル化PAMAM G−2 MPEG110デンドリマー誘導体、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、および超純水(18MΩ)の記載量を、キャップ付きバイアルに添加することによって調製した。
【0062】
【表3】

【0063】
表3の配合物を入れた試料用バイアルを約30秒間振盪し、次いで20分間静置した。懸濁特性を観察した。比較例Aは、非常に少しの医薬品しか液体内に分散されなかった。医薬品粒子の大半は、液体の表面に、または液体表面の上のバイアル壁に残存していた。実施例5および6は、液体に分散された医薬品が目立ってより多く、液体の表面またはバイアル壁に見える医薬品がより少ない。実施例5は実施例6の場合より、液体に分散された医薬品が多く、液体の表面およびバイアル壁の薬剤が少ない。
【0064】
実施例7および8、ならびに比較例BおよびC
PAMAM G−2 MPEG 2000誘導体を使用した、ブデソニドおよびフルチカゾンの水分散液の安定化
分散液の配合物は、表4に挙げる量の材料を、キャップ付きバイアルに添加することによって調製した。
【0065】
【表4】

【0066】
各バイアルを30秒間振盪した。次いで、バイアルを20分間静置した。20分後、バイアルの懸濁特性を観察し、記録した。比較例Bおよび実施例7は、振盪した後当初は均一に分散されたように見えた。20分後、比較例Bはわずかに沈殿していたが、実施例7は変化しないままであった(沈殿は観察されなかった)。振盪した後当初は、比較例Cおよび実施例8は、均一に分散されたように見えた。20分後、比較例Cの固体粒子は沈殿していたが、実施例8の固体粒子は、依然として均一に分散されており、振盪の直後の外観と区別できなかった。
【0067】
実施例9
ポリスチレンナノスフェアを含むカーボンブラック分散液の安定化
20nmのポリスチレンナノスフェア(米国インディアナ州フィッシャーズのバングズラボラトリーズ(Bangs Laboratories, Inc., Fishers, IN))0.02g、およびカーボンブラック0.05gを、水0.93gを含んだキャップ付き小型バイアルに添加した。バイアルを手で30秒間振盪した。バイアルを放置した。5分間放置した後、分散液は安定であることが観察された。
【0068】
実施例10および11
オクチル置換C60(オクチル−C60)を含むカーボンブラックおよびアルミナの安定化
0.02gのオクチル−C60、0.05gのカーボンブラック、および0.93gのトルエンを、キャップ付き小型バイアルに添加した。バイアルを手で30秒間振盪した。5分間放置した後、分散液は安定であることが観察された。第2のバイアルに、0.02gのオクチル−C60、0.05gのアルミナ、および0.93gのトルエンを加えた。振盪し、5分間放置した後、この分散液も安定であることが観察された。
【0069】
本発明の範囲および精神から逸脱することなく、本発明の予測できる修正形態および変更形態は当業者に明らかであろう。本発明は、説明の目的で本出願に記載した実施形態に限定されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続液相および複数の有機ナノ粒子を含む連続相と、
前記連続相に分散された粒子を含む分散相と、
を含む安定な分散液。
【請求項2】
ナノ粒子が、フラーレン、デンドリマー、不溶性糖、アミノ酸、有機ポリマーナノスフェア、およびその組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の分散液。
【請求項3】
ナノ粒子がPEGで表面改質されている、請求項1に記載の分散液。
【請求項4】
ナノ粒子が、分岐状または多分岐状のポリエチレンオキシド、またはその組合せを含む、請求項1に記載の分散液。
【請求項5】
ナノ粒子が、4、6、もしくは8角形のポリエチレンオキシド、またはその組合せを含む、請求項1に記載の分散液。
【請求項6】
連続相が有機液体を含む、請求項1に記載の分散液。
【請求項7】
前記個別のナノ粒子の粒径が約50ナノメートル以下である、請求項1に記載の分散液。
【請求項8】
前記個別のナノ粒子の粒径が約3ナノメートルから約50ナノメートルの範囲である、請求項1に記載の分散液。
【請求項9】
前記個別のナノ粒子の粒径が約20ナノメートル以下である、請求項1に記載の分散液。
【請求項10】
前記個別のナノ粒子の粒径が約3ナノメートルから約20ナノメートルの範囲である、請求項1に記載の分散液。
【請求項11】
前記個別のナノ粒子の粒径が約3ナノメートルから約10ナノメートルの範囲である、請求項1に記載の分散液。
【請求項12】
サーファクタント、界面活性剤、洗浄剤、および通常の分散剤を0.001重量パーセント未満含む、請求項1に記載の分散液。
【請求項13】
液体の連続相が、水、有機酸、アルコール、ケトン、アルデヒド、アミン、アミド、エステル、グリコール、エーテル、炭化水素、ハロカーボン、モノマー、オリゴマー、潤滑油、植物油、シリコーン油、鉱油およびホホバ油、燃料油、ケロシン、ガソリン、ディーゼル油、エチレングリコールのオリゴマー、アルキルおよびアリール窒素化合物、部分または完全フッ素化化合物、ならびにその組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の分散液。
【請求項14】
有機ナノ粒子がアルキル表面基を含む、請求項1に記載の分散液。
【請求項15】
アルキル基が少なくともC3である、請求項14に記載の分散液。
【請求項16】
アルキル基がC30以下である、請求項14に記載の分散液。
【請求項17】
アルキル基がC3からC22である、請求項14に記載の分散液。
【請求項18】
アルキル基がC3からC18である、請求項14に記載の分散液。
【請求項19】
アルキル基がC3からC12である、請求項14に記載の分散液。
【請求項20】
アルキル基が、C3からC8、およびその間の任意の組合せまたは整数である、請求項14に記載の分散液。
【請求項21】
有機分子が、C60、C70、C82、C84のフラーレン、またはその組合せを含む、請求項1に記載の分散液。
【請求項22】
有機分子が、G2、G3、G4、G5、G6、G7、G8、G9、もしくはG10のデンドリマーのうちの少なくとも1種、またはその組合せを含む、請求項1に記載の分散液。
【請求項23】
有機分子がフラーレンおよびデンドリマーの混合物である、請求項1に記載の分散液。
【請求項24】
連続相が有機液体を含む、請求項1に記載の分散液。
【請求項25】
分散相が1種または複数種の医薬品を含む、請求項1に記載の分散液。
【請求項26】
液体の連続相が、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセロール、乳酸エステル、またはその組合せを含む、請求項25に記載の分散液。
【請求項27】
液体の連続相が、溶解された無機もしくは有機の塩、ポリマー、賦形剤、またはその組合せをさらに含む、請求項25に記載の分散液。
【請求項28】
液体の連続相が少なくとも50重量パーセントの水である、請求項25に記載の分散液。
【請求項29】
医薬品が、ステロイド、抗生物質、気管支拡張剤、または鎮痛剤からなる群から選択される、請求項25に記載の分散液。
【請求項30】
サーファクタントを0.001重量パーセント未満含む、請求項25に記載の分散液。
【請求項31】
サーファクタント、界面活性剤、洗浄剤、および通常の分散剤を0.001重量パーセント未満含む、請求項25に記載の分散液。
【請求項32】
表面改質された無機ナノ粒子をさらに含む、請求項1に記載の分散液。
【請求項33】
表面改質された無機ナノ粒子をさらに含む、請求項25に記載の分散液。
【請求項34】
分散固相および液体連続相を含む分散液に有効量の有機ナノ粒子を添加することを含む、分散液の安定化方法。
【請求項35】
治療上有効量の請求項25に記載の薬物分散液を、経口、注射、局所、その鼻腔路経由、吸入、およびその組合せからなる群から選択される投与手段によって哺乳類に投与することを含む、哺乳類の治療方法。
【請求項36】
有効量の薬物分散液の投与が、噴霧器を使用した吸入によるものである、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
有効量の薬物分散液の投与が、ポンプスプレーを使用した鼻腔路または局所によるものである、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
有効量の薬物分散液の投与が注射によるものである、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
連続相に分散されるべき分散相成分、および有機ナノ粒子を含む分散液キット。

【公表番号】特表2006−526626(P2006−526626A)
【公表日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509916(P2006−509916)
【出願日】平成16年4月12日(2004.4.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/011181
【国際公開番号】WO2005/002544
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】