説明

ナフタレン誘導体、その製法及びその合成中間体

【課題】優れた気管支収縮抑制作用を示すため、喘息の予防・治療剤として有用であるナフタレン誘導体を提供するものである。
【解決手段】 一般式〔I〕
【化40】


(但し、R1 及びR2 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基を表し、R3 及びR4 のいずれか一方が、保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、R5 及びR6 は同一又は異なって、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基又は保護されていてもよいアミノ基を表すか、あるいは互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい複素環式基を形成していることを表す。)で示されるナフタレン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗喘息作用を有する新規ナフタレン誘導体及びその合成中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】1位に含窒素複素6員環式基を有するナフタレン誘導体としては、1−(5−メチル−2(1H)−ピリドン−3−イル)ナフタレンが公知であるが〔ブレチン・オブ・ザ・ケミカル・ソサイエティー・オブ・ジャパン(BULLETINOF THE CHEMICAL SOCIETY OF JAPAN),Vol.41,165−167(1968)〕、この化合物は薬理活性を含めいかなる用途も知られていない。また、特開平5−229987号公報には、1−[N−(2−メトキシエチル)−2(1H)−ピリドン−4−イル]−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン等の化合物に抗喘息作用があることが記載されているが、本願の目的化合物の如きナフタレン骨格の1位置換基上のピリジン環が非置換又は置換アミノ基で置換された化合物は記載されていない。
【0003】一方、細胞内セカンドメッセンジャーであるcAMPやcGMPは、ホスホジエステラーゼ(PDE)により分解され不活性化する。PDEは生体内の組織に広く分布し、PDE阻害剤は該PDEを阻害することにより細胞内のcAMPやcGMPの濃度を上昇させ、種々の薬理作用を有することが知られている。
【0004】例えば、血管平滑筋や気管支平滑筋においては弛緩作用、心臓においては陽性変力及び変時作用を引き起こす。又、中枢においてはcAMP増加に伴う中枢機能の調整、即ち抗うつ作用、記憶・学習機能を改善する。その他に血小板においては凝集抑制、炎症細胞においては活性化抑制作用を、又脂肪細胞においては脂肪分解作用を示す〔C.D.Nicholson et al.,Trendsin Pharmacol.,12,19(1991)〕。
【0005】従って、PDEを阻害する薬剤は種々の疾病、即ち、気管支喘息、血栓症、うつ病、脳血管閉塞後の中枢機能低下症、脳血管痴呆症、アルツハイマー型痴呆症、各種炎症、肥満症及び心不全などの治療薬として有効であると考えられている。
【0006】一方、従来から多数の抗喘息薬が知られているが、既存の薬剤は、気管支収縮の抑制効果が充分でなく或いは心臓等に対する副作用との分離が充分でない等の難点があり、さらに新たな薬剤の開発が求められている。
【0007】テオフィリンは代表的なPDE阻害剤として従来より喘息症の治療に用いられてきた。しかし本薬剤のPDE阻害作用が非特異的なために、気管支平滑筋弛緩作用以外に強心作用や中枢作用を有し、その為副作用が常に問題とされている。そこでPDEのアイソザイムの中でも、特に気管支平滑筋及び炎症細胞に多く存在するIV型に対して特異的に阻害作用を有する薬剤の開発が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた気管支収縮抑制作用及び/又は選択的ホスホジエステラーゼIV(PDE IV)阻害作用を有し、抗喘息薬として有用な新規ナフタレン誘導体を提供するものである。また、本発明は、このような新規ナフタレン誘導体の製法及びその合成中間体をも提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式〔I〕
【0010】
【化19】


【0011】(但し、R1 及びR2 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基を表し、R3 及びR4 はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基であり、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、R5 及びR6 は同一又は異なって、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基又は保護されていてもよいアミノ基を表すか、あるいは互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい複素環式基を形成していることを表す。)で示される新規ナフタレン誘導体及びその薬理的に許容し得る塩を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の目的化合物〔I〕又はその塩は、強い気管支収縮抑制作用を有し喘息の予防・治療剤として有用な医薬化合物である。例えば当該目的物〔I〕は、抗原誘発気管支収縮抑制効果がテオフィリンより強力である等、気管支収縮の抑制効果が強く、かつ心臓等に対する副作用を示さないという特長を有する。
【0013】本発明の目的化合物〔I〕におけるR5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基としては、当該窒素原子以外にさらに窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子を含有していてもよい単環式、双環式又は三環式複素環式基があげられる。
【0014】このような複素環式基としては、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シクロペンタ〔b〕ピリジル基、ピロ〔2,3−b〕ピリジル基、イミダゾ〔4,5−b〕ピリジル基、ピリド〔2,3−d〕チアゾリル基、ピリド〔2,3−d〕オキサゾリル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、インドリル基、ピリダジニル基、アゼピニル基、アゼチジル基、イソインドリル基、ピロリル基、ベンゾアゼピニル基、フェナントリジニル基、ベンゾチアジニル基、ベンゾイミダゾリニル基、ピラジニル基、モルホリノ基が挙げられ、これらの複素環式基は部分的もしくは全て水素化されていてもよい。
【0015】本発明の目的化合物〔I〕におけるR5 及び/又はR6 の低級アルキル基及びフェニル基上の置換しうる基としては、水酸基、モノもしくはジヒドロキシ低級アルキル基等が挙げられる。
【0016】アミノ基の保護基としてはアミノ基の保護基となりうるものであればよく、低級アルカノイルアミノ基、フェニル低級アルコキシカルボニル基等が挙げられる。
【0017】本発明の目的化合物〔I〕において、R1 及び/又はR2 が保護された水酸基である場合、当該水酸基の保護基としては、薬理的に許容し得る水酸基の保護基であればいかなるものであってもよい。例えば、置換基を有していてもよい低級アルカノイル基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基等をあげることができる。好ましくは、アルキル基とりわけ低級アルキル基があげられる。
【0018】また、本発明の目的化合物〔I〕において、R3 及び/又はR4 が保護された水酸基置換メチル基である場合、当該水酸基の保護基としては、薬理的に許容し得る水酸基の保護基であればいかなるものであってもよい。この様な保護基の具体例としては、生体内で加水分解によって分解し、かつ有害な副生成物を生じないもの、例えば、置換基を有していてもよい低級アルカノイル基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基等をあげることができる。
【0019】ここで、置換基を有していてもよい低級アルカノイル基としては、保護されていてもよいアミノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、水酸基及び低級アルコキシ基から選ばれる1〜2個の基で置換されていてもよい低級アルカノイル基が挙げられ、置換基を有していてもよいアルキル基としては、低級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシ基、アリール基及び低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアルキル基が挙げられる。ここで、アリール基としては、フェニル基、低級アルコキシフェニル基、ナフチル基等があげられる。
【0020】さらに、低級アルカノイル基に置換しうる保護されたアミノ基における保護基としては、アミノ基の保護基となりうるものであればよく、例えば、アセチル基、プロピオニル基等の低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基又はベンジルオキシカルボニル等のフェニル低級アルコキシカルボニル基等のアシル基が挙げられる。
【0021】一方、上記複素環式基は、置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、例えば、(1)低級アルケニル基;(2)低級アルキニル基;(3)低級アルキルチオ基;(4)シクロアルキル基;(5)トリフルオロメチル基;(6)シアノ基;(7)テトラゾリル基;(8)ホルミル基;(9)アミノ基;(10)モルホリノ基、モノシクロアルキル基置換アミノ基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピペリジル基又はピロリジニル基で低級アルキル基部分が置換されていてもよいモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;(11)ピリジル基;(12)モルホリノ基;(13)低級アルキル基置換トリアゾリル基;(14)ビス(ヒドロキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;(15)ビス(トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;(16)モルホリノカルボニル基;(17)低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(18)ヒドロキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(19)トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(20)低級アルコキシカルボニル基;(21)カルボキシル基;(22)モルホリノ基もしくはピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;(23)ピペリジル基、ピリジル基、水酸基又は低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;(24)オキソ基;(25)水酸基;(26)ピリミジニル基;(27)ジ低級アルキルアミノ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;(28)ハロゲン原子;(29)ニトロ基;(30)イミダゾリル基;及び(31)低級アルキレンジオキシ基が挙げられる。これらの置換基は同一又は異なって2個以上複素環式基上に置換していてもよい。
【0022】置換された複素環式基のうちでも、少なくともオキソ基、水酸基又はアミノ基で置換された複素環式基、とりわけ少なくともオキソ基で置換された複素環式基が薬効上好ましい。少なくともオキソ基で置換された複素環式基は、部分構造式
【0023】
【化20】


【0024】等があげられる。
【0025】本発明の目的物〔I〕の具体例としては、R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに複素環式基を形成しており、かつ複素環式基が(1)モルホリノ基、モノシクロアルキル基置換アミノ基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピペリジノ基又はピロリジニル基で低級アルキル基部分が置換されていてもよいモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換トリアゾリル基;ビス(ヒドロキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;ビス(トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;モルホリノカルボニル基;低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;ヒドロキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;カルボキシル基;低級アルキル基;水酸基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基、(2)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノキサリニル基、(3)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピペリジル基、ピリジル基又は低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基、(4)ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ピリミジニル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;イミダゾリル基;ジ低級アルキルアミノ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)フタラジニル基、(5)ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基、ピリジル基及びイミダゾリル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はヘキサヒドロ)ピリジル基、(6)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ナフチリジニル基、(7)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ヘキサヒドロキノリル基、(8)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロインドリル基、(9)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾアゼピニル基、(10)ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基、(11)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾチアジニル基、(12)低級アルキル基及び/又はオキソ基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基、(13)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基、(14)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロフェナントリジニル基、(15)低級アルキル基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ピロリル基、(16)ヘキサヒドロキシピラジニル基、(17)低級アルキレンジオキシ基置換ヘキサヒドロピリジル基又は(18)モルホリノ基である化合物が挙げられる。
【0026】オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基は具体的には、オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基であり、より具体的にはオキソ基置換ジヒドロキノリル基、オキソ基置換テトラヒドロキノリル基、ヒドロキシ基置換ジヒドロキノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノキサリニル基は具体的には、オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノキサリニル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノキサリニル基であり、より具体的にはオキソ基置換ジヒドロキノキサリニル基、オキソ基置換テトラヒドロキノキサリニル基、ヒドロキシ基置換ジヒドロキノキサリニル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノキサリニル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基は、オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基であり、より具体的にはオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、オキソ基置換テトラヒドロイソキノリル基、ヒドロキシ基置換ジヒドロイソキノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロイソキノリル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)フタラジニル基は、オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)フタラジニル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)フタラジニル基であり、より具体的にはオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、オキソ基置換テトラヒドロフタラジニル基、ヒドロキシ基置換ジヒドロフタラジニル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロフタラジニル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はヘキサヒドロ)ピリジル基は、オキソ基置換ジヒドロ(又はヘキサヒドロ)ピリジル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はヘキサヒドロ)ピリジル基であり、より具体的にはオキソ基置換ジヒドロピリジル基、オキソ基置換ヘキサヒドロピリジル基、ヒドロキシ基置換ジヒドロピリジル基又はヒドロキシ基置換ヘキサヒドロピリジル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ナフチリジニル基は、オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ナフチリジニル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ナフチリジニル基であり、より具体的にはオキソ基置換ジヒドロナフチリジニル基、オキソ基置換テトラヒドロナフチリジニル基、ヒドロキシ基置換ジヒドロナフチリジニル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロナフチリジニル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ヘキサヒドロキノリル基は、オキソ基置換ヘキサヒドロキノリル基又はヒドロキシ基置換ヘキサヒドロキノリル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロインドリル基は、オキソ基置換ジヒドロインドリル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロインドリル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾアゼピニル基は、オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾアゼピニル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾアゼピニル基であり、より具体的にはオキソ基置換ジヒドロベンゾアゼピニル基、オキソ基置換テトラヒドロベンゾアゼピニル基、ヒドロキシ基置換ジヒドロベンゾアゼピニル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロベンゾアゼピニル基;ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基は、ジヒドロイソキノリル基又はテトラヒドロイソキノリル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾチアジニル基は、オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾチアジニル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾチアジニル基であり、より具体的にはオキソ基置換ジヒドロベンゾチアジニル基、オキソ基置換テトラヒドロベンゾチアジニル基、ヒドロキシ基置換ジヒドロベンゾチアジニル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロベンゾチアジニル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基は、オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基であり、より具体的にはオキソ基置換ジヒドロキナゾリニル基、オキソ基置換テトラヒドロキナゾリニル基、ヒドロキシ基置換ジヒドロキナゾリニル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキナゾリニル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基は、オキソ基置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロフェナントリジニル基は、オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロフェナントリジニル基;オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ピロリル基は、オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ピロリル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ピロリル基であり、より具体的にはオキソ基置換ジヒドロピロリル基、オキソ基置換テトラヒドロピロリル基、ヒドロキシ基置換ジヒドロピロリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロピロリル基を各々示している。
【0027】本発明の目的化合物〔I〕の具体例のうち、好ましい化合物としては、R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、(1)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基、(2)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノキサリニル基、(3)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基、(4)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)フタラジニル基、(5)オキソ基置換ジヒドロ(又はヘキサヒドロ)ピリジル基、(6)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ナフチリジニル基、(7)オキソ基置換ヘキサヒドロキノリル基、(8)オキソ基置換ジヒドロインドリル基、(9)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾアゼピニル基、(10)ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基、(11)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾチアジニル基、(12)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基、(13)オキソ基置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基、(14)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基、(15)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ピロリル基、(16)ヘキサヒドロキシピラジニル基、(17)低級アルキレンジオキシ基置換ヘキサヒドロピリジル基又は(18)モルホリノ基である化合物が挙げられる。
【0028】特に好ましい例としてはR5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、(1)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基、(2)オキソ基置換ジヒドロキノキサリニル基、(3)オキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(4)オキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(5)オキソ基置換ジヒドロ(又はヘキサヒドロ)ピリジル基、(6)オキソ基置換ジヒドロナフチリジニル基、(7)オキソ基置換ヘキサヒドロキノリル基、(8)オキソ基置換ジヒドロインドリル基、(9)オキソ基置換ジヒドロベンゾアゼピニル基、(10)テトラヒドロイソキノリル基、(11)オキソ基置換テトラヒドロベンゾチアジニル基、(12)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基、(13)オキソ基置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基、(14)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基、(15)オキソ基置換テトラヒドロピロリル基、(16)ヘキサヒドロキシピラジニル基、(17)低級アルキレンジオキシ基置換ヘキサヒドロピリジル基又は(18)モルホリノ基である化合物が挙げられる。
【0029】本発明の目的化合物〔I〕のうち、薬効上好ましい化合物としては、R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基、モノシクロアルキル基置換アミノ基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピペリジノ基又はピロリジニル基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換トリアゾリル基;低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;低級アルキル基;水酸基;及び水酸基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基、(2)オキソ基置換ジヒドロキノキサリニル基、(3)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピペリジル基、ピリジル基又は低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(4)ピリジル基置換低級アルキル基;ピリミジニル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;イミダゾリル基;及びジ低級アルキルアミノ基置換フェニル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(5)低級アルキル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;及びイミダゾリル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロピリジル基、(6)オキソ基置換ジヒドロナフチリジニル基、(7)オキソ基置換ヘキサヒドロキノリル基、(8)オキソ基置換ジヒドロインドリル基、(9)オキソ基置換テトラヒドロベンゾチアジニル基、(10)低級アルキル基及びオキソ基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基、(11)オキソ基置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基又は(12)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基である化合物が挙げられる。
【0030】本発明の目的化合物〔I〕のうち、より薬効上好ましい化合物としては、R5及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、(1)モルホリノ基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピペリジノ基又はピロリジニル基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換トリアゾリル基;低級アルキル基;及び水酸基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基、(2)オキソ基置換ジヒドロキノキサリニル基、(3)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピペリジル基もしくは低級アルコキシ基で置換されている低級アルコキシ基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(4)ピリジル基置換低級アルキル基、ピリミジニル基、ピリジル基、イミダゾリル基及び低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(5)低級アルキル基、低級アルコキシ基、ピリジル基及びイミダゾリル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロピリジル基、(6)オキソ基置換テトラヒドロベンゾチアジニル基又は(7)低級アルキル基及びオキソ基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基である化合物が挙げられる。
【0031】このうち、薬効上さらに好ましい化合物としては、R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、(1)モルホリノ基、ピリジル基、イミダゾリル基又はピペリジノ基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換トリアゾリル基;及び低級アルコキシ基又は水酸基で置換されている低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロキノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピペリジノ基もしくは低級アルコキシ基で置換されている低級アルコキシ基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基、ピリミジニル基、ピリジル基、イミダゾリル基及び低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(4)低級アルキル基、低級アルコキシ基、ピリジル基及びイミダゾリル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロピリジル基又は(5)低級アルキル基及びオキソ基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基である化合物が挙げられる。
【0032】このうち、薬効上とりわけ好ましい化合物としては、R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、(1)モルホリノ基、ピリジル基、イミダゾリル基又はピペリジノ基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換トリアゾリル基;及び低級アルコキシ基又は水酸基で置換されている低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロキノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基及びピペリジル基置換低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基、ピリミジニル基、ピリジル基、イミダゾリル基及び低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基又は(4)低級アルキル基、低級アルコキシ基及びイミダゾリル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロピリジル基である化合物が挙げられる。
【0033】本発明の目的化合物〔I〕のうち、他の薬効上好ましい化合物としては、R5及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、(1)モルホリノ基、モノシクロアルキル基置換アミノ基、ピリジル基、イミダゾリル基又はピペリジノ基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;低級アルキル基;水酸基;及び水酸基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピペリジノ基、ピリジル基又は低級アルコキシ基で置換されている低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基;ピリミジニル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;イミダゾリル基;及びジ低級アルキルアミノ基置換フェニル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(4)ピリジル基で置換されているオキソ基置換ジヒドロピリジル基、(5)オキソ基置換ジヒドロナフチリジニル基、(6)オキソ基置換ヘキサヒドロキノリル基、(7)オキソ基置換ジヒドロインドリル基、(8)オキソ基置換テトラヒドロベンゾチアジニル基、(9)低級アルキル基及びオキソ基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基、(10)オキソ基置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基又は(11)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基である化合物が挙げられる。
【0034】このうち、薬効上より好ましい化合物としては、R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、(1)モルホリノ基、イミダゾリル基又はピリジル基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;モルホリノ基;及び低級アルキル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピリジル基又は低級アルコキシ基で置換されている低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;及びジ低級アルキルアミノ基置換フェニル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基又は(4)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基である化合物が挙げられる。
【0035】このうち、薬効上とりわけ好ましい化合物としては、R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、(1)ピリジル基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;モルホリノ基;及び低級アルキル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピリジル基又は低級アルコキシ基で置換されている低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;及びジ低級アルキルアミノ基置換フェニル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基又は(4)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基である化合物が挙げられる。
【0036】また、他の薬効上好ましい化合物としては、R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基、イミダゾリル基又はピリジル基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;モルホリノ基;及び低級アルキル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基;及び低級アルコキシ基置換低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基;低級アルコキシ基;及びピリジル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基である化合物が挙げられる。
【0037】更に、他の薬効上好ましい化合物としては、R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子と共に形成される複素環式基が、式
【0038】
【化21】


【0039】(但し、R91、R92及びR93は同一又は異なって水素原子、水酸基、低級アルコシキシ基、ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基、ジ低級アルキルアミノ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、ピリジル基、ピリミジニル基又はイミダゾリル基を表す。)で示される基である化合物(以下、化合物〔I−a〕と称する)が挙げられる。
【0040】このうち、薬効上好ましい化合物としては、R91、R92及びR93は同一又は異なって水素原子、低級アルコシキシ基、ピリジル基置換低級アルキル基、ジ低級アルキルアミノ基置換フェニル基又はピリジル基である化合物が挙げられる。
【0041】本発明の目的化合物〔I〕のこれら薬効上好ましい例のうち、R1 及びR2 が同一又は異なって低級アルコキシ基、R3 及びR4 が水酸基置換メチル基である化合物が好ましい。
【0042】本発明の目的化合物〔I〕には、不斉炭素に基づく光学活性体が存在しうるが、本発明はこれらの光学異性体及びその混合物のいずれをも含むものである。
【0043】本発明の目的化合物〔I〕は、遊離の形でも、また、薬理的に許容し得る塩の形でも医薬用途に使用することができる。かかる薬理的に許容し得る塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩又は臭化水素酸塩の如き無機酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩又はマレイン酸塩の如き有機酸塩などがあげられる。また、カルボキシル基等の置換基を有する場合には塩基性塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩又はカルシウム塩の如きアルカリ土類金属塩)としても用いることができる。
【0044】従って、目的化合物〔I〕及びその塩は、その分子内塩、付加物、溶媒和物あるいは水和物等をいずれも含むものと解釈されるべきである。
【0045】本発明の目的化合物〔I〕もしくはその塩は経口的にも非経口的にも投与することができ、また、常法により例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤、注射剤、吸入剤のような適宜の医薬製剤として用いることができる。
【0046】本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理的に許容し得る塩の投与量は、投与方法、患者の年令、体重、状態によっても異なるが、通常、1日当り約0.001〜10mg/kg、とりわけ約0.003〜3mg/kg程度とするのが好ましい。
【0047】本発明によれば、目的化合物〔I〕は、下記〔A法〕〜〔C法〕によって製造することができる。
【0048】〔A法〕本発明の目的化合物〔I〕は、一般式〔II〕
【0049】
【化22】


【0050】(但し、R11及びR21は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基、R31及びR41はいずれか一方が、保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、Xはハロゲン原子を表す。)で示される化合物と一般式〔III〕
【0051】
【化23】


【0052】(但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される含窒素化合物とを反応させ、R11及び/又はR21が保護された水酸基であり、R31及び/又はR41が保護された水酸基置換メチル基である場合は、所望により当該水酸基の保護基の種類に応じ、全てあるいは選択的に当該保護基を除去し、要すれば6位及び/又は7位のヒドロキシ部位あるいは2位及び/又は3位のヒドロキシメチル部位を再び保護し、さらに要すれば全てのヒドロキシ部位あるいはヒドロキシメチル部位を保護して製造することができる。
【0053】〔B法〕本発明の目的化合物のうち、一般式
【0054】
【化24】


【0055】(但し、R51及びR61は互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに少なくともオキソ基で置換された複素環式基を形成していることを表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物は、一般式〔IV〕
【0056】
【化25】


【0057】(但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物と一般式〔V〕
【0058】
【化26】


【0059】(但し、R52及びR62は互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに少なくともハロゲン原子で置換された複素環式基を形成していることを表す。)で示されるハロゲノ含窒素化合物とを反応させ、R11及び/又はR21が保護された水酸基であり、R31及び/又はR41が保護された水酸基置換メチル基である場合は、所望により当該水酸基の保護基の種類に応じ、全てあるいは選択的に当該保護基を除去し、要すれば6位及び/又は7位のヒドロキシ部位あるいは2位及び/又は3位のヒドロキシメチル部位を再び保護し、さらに要すれば全てのヒドロキシ部位あるいはヒドロキシメチル部位を保護して製造することができる。
【0060】〔C法〕本発明の目的化合物のうち、一般式
【0061】
【化27】


【0062】(但し、R53及びR63は同一又は異なって、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいフェニル基又は保護されていてもよいアミノ基を表すか、あるいは互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに還元反応に安定な置換されていてもよい複素環式基を形成していることを表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物は、一般式〔VI〕
【0063】
【化28】


【0064】(但し、R7 及びR8 のいずれか一方が遊離の又はエステル化されたカルボキシル基、他方が水素原子、低級アルキル基、あるいは遊離の又はエステル化されたカルボキシル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物又はその分子内酸無水物を還元反応に付し、R11及び/又はR21が保護された水酸基である場合は、所望により当該保護基を除去し、要すれば6位及び/又は7位のヒドロキシ部位あるいは2位及び/又は3位のヒドロキシメチル部位を再び保護し、さらに要すれば全てのヒドロキシ部位あるいはヒドロキシメチル部位を保護して製造することができる。
【0065】これら〔A法〕〜〔C法〕は以下のようにして実施することができる。
【0066】〔A法〕化合物〔II〕と含窒素化合物〔III〕との反応は、塩基及び銅触媒の存在下、適当な溶媒中で実施することができる。塩基としては、水素化アルカリ金属、炭酸アルカリ金属等を、銅触媒としては、ヨウ化銅(I)、臭化銅(I)、銅粉(0)、酸化銅(I)、臭化銅(II)等を好適に用いることができる。また、溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、トルエン、キシレン等を適宜用いることができる。本反応は、80℃〜160℃、とりわけ120℃〜150℃で好適に進行する。
【0067】〔B法〕化合物〔IV〕とハロゲノ含窒素化合物〔V〕との反応は、酸触媒の存在又は非存在下、適当な溶媒中で実施することができる。酸触媒としては、臭化水素、塩化水素、酢酸等を、溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、キシレン、メシチレン、ジ、トリもしくはテトラクロロエタン等を適宜用いることができる。本反応は、80℃〜160℃、とりわけ110℃〜150℃で好適に進行する。
【0068】〔C法〕化合物〔VI〕又はその分子内酸無水物の還元反応は、適当な還元剤を用い、溶媒中で実施することができる。化合物〔VI〕において、エステル化されたカルボキシル基は、還元反応によりヒドロキシメチル基に変換しうるものであればよく、例えば低級アルコキシカルボニル基などがあげられる。還元剤としては、R7 及びR8 の種類に応じ適宜選択すればよい。例えば、R7 及びR8 がエステル化されたカルボキシル基である場合には、金属水素化物、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム等、とりわけ水素化ホウ素ナトリウムを好適に使用することができる。この反応は適当な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、エーテルの如きエーテル系溶媒と低級アルカノールとの混合溶媒中、加熱下で好適に実施することができる。一方、R7 及び/又はR8 が遊離のカルボキシル基である場合には、例えば水素化リチウムアルミニウム等を好適に使用することができる。さらに化合物〔VI〕の分子内酸無水物はR7 及びR8 が遊離のカルボキシル基である化合物〔VI〕を分子内脱水反応に付して調製することができ、その還元反応は、R7 及び/又はR8 が遊離のカルボキシル基である場合と同様の条件下に実施することができる。これらの反応は適当な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、エーテル、ジオキサンの如きエーテル系溶媒中、冷却下で、好適に実施することができる。
【0069】上記〔A法〕及び〔B法〕においてR11及び/又はR21が保護された水酸基、R31及び/又はR41が保護された水酸基置換メチル基である場合、生成物からの当該保護基の除去は、保護基の種類に応じて、常法に従って加水分解、酸処理、還元等の通常の方法で実施することができる。さらに上記〔A法〕〜〔C法〕において6位及び/又は7位ヒドロキシ部、2位及び/又は3位ヒドロキシメチル部の保護は、常法に従い、各生成物と基R1 及びR2 、基R3 及びR4 の保護基に対応する低級アルカン酸又はシクロアルカン酸の酸無水物、酸ハライド又は低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい低級アルキルハライド又は保護されていてもよいカルボキシル基置換低級アルキルスルホネート等とを縮合反応させて実施することができる。反応は、塩基(トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、水素化ナトリウム、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等)の存在下、適当な溶媒(塩化メチレン、テトラヒドロフラン等)中又は無溶媒で好適に実施できる。又、各生成物と基R1 及びR2 、基R3 及びR4 の保護基に対応する保護されていてもよいアミノ基置換低級アルキルカルボン酸等とを反応させて実施することができる。反応は、縮合剤(ジシクロヘキシルカルボジイミド、水溶性カルボジイミド誘導体)の存在下、適当な溶媒(ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、クロロホルム)中好適に実施できる。この場合、3位のヒドロキシメチル部は、2位のヒドロキシメチル部よりも反応性が高いため、生成物1モルに対し、低級アルカン酸の酸無水物、酸ハライド又は低級アルキルハライドを等モル使用すると、3位ヒドロキシメチル部のみが保護された目的物が主に生成し、2モル以上使用すると、2位と3位がともに保護された目的物を得ることができる。又、カルボキシル基及び/又はアミノ基の保護基としては、慣用のカルボキシル基及び/又はアミノ基の保護基を用いることができ、常法によって除去することができる。
【0070】本発明の目的物〔I〕は、上記の如くして得られる目的物を他の目的物へ相互変換することによっても製造することができる。このような目的物間の相互変換反応としては、その化合物が有する置換基の種類に応じ、適宜選択すればよいが、例えば次の如く実施することができる。
【0071】化合物〔I−a〕は、一般式〔I〕において、対応するR5 が水素原子であり、R6 がアミノ基である化合物(以下、化合物〔I−b〕と称する)又はその塩と一般式〔VII〕
【0072】
【化29】


【0073】(但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示されるカルボン酸誘導体又はその塩と反応させることにより製造することができる。
【0074】更に、一般式〔I−a〕においてR91が水酸基である化合物〔I−a’〕は化合物〔I−b〕又はその塩と一般式〔VIII〕
【0075】
【化30】


【0076】(但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される酸無水物化合物と反応させることにより製造することができる。
【0077】これら反応は適当な溶媒(例えば、低級アルカノール、エチレングリコール、ジオキサン、トルエン等)中で、実施することができ、100〜140℃で好適に進行する。
【0078】なお、本発明の原料化合物〔II〕は新規化合物であり、例えば、一般式〔IX〕
【0079】
【化31】


【0080】(但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示されるベンズアルデヒド化合物を、ハロゲン(臭素等)で処理し、得られる6−ハロゲノベンズアルデヒド化合物を、酸触媒(例えば、強酸性樹脂等)の存在下オルトギ酸メチルと反応させ、次いで塩基(n−ブチルリチウム等)の存在下一般式〔X〕
【0081】
【化32】


【0082】(但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示されるアルデヒド化合物と反応させ、さらに生成物を一般式〔XI〕
【0083】
【化33】


【0084】(但し、R71及びR81はいずれか一方がエステル化されたカルボキシル基、他方が水素原子、低級アルキル基又はエステル化されたカルボキシル基であることを表す。)で示されるオレフィン化合物と縮合反応させて一般式〔XII〕
【0085】
【化34】


【0086】(但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物とし、これを還元剤(水素化ホウ素アルカリ金属、水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム等)で還元して製造することができる。
【0087】また、原料化合物〔II〕は、化合物〔X〕に代えて一般式〔XIII〕
【0088】
【化35】


【0089】で示される化合物を用いて上記と同様にして化合物〔XII〕に対応する一般式〔XIV〕
【0090】
【化36】


【0091】(但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物とし、これを酸化剤(メタクロロ過安息香酸、カリウムパーオキシスルフェート(2KHSO5・KHSO4・K2SO4)、過酸化水素等)で酸化して一般式〔XV〕
【0092】
【化37】


【0093】(但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物とし、これをハロゲン化剤(オキシ塩化リン、オキシ臭化リン等)で処理して化合物〔XII〕とし、さらに還元剤(水素化ホウ素アルカリ金属、水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム等)で還元して製造することもできる。
【0094】また、一般式〔XIV〕においてR71 がエステル化されたカルボキシル基であり、R81 が水素原子である化合物は、一般式〔XIII〕で示される化合物と、カルボキシル基が常用の保護基(例えば、tert−ブチル基、ベンジル基等)で保護されたアクリル酸とを反応させ、更に生成物のカルボキシル基の保護基を慣用の方法により、脱保護して得られる一般式
【0095】
【化38】


【0096】で示される化合物を、更に一般式〔IX〕で示されるベンズアルデヒド化合物を無水酢酸及び酢酸ナトリウム、あるいは三酸化硫黄及びN,N−ジメチルホルムアミドと反応させ、一般式〔XVI〕
【0097】
【化39】


【0098】(但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物とし、これを酸触媒(例えば、酢酸−塩酸混液、塩化アルミニウム等)で処理してナフタレン化合物に変換した後、ナフタレン環3位のカルボキシル基を慣用の方法によりエステル化して製造することができる。
【0099】本発明の原料化合物〔IV〕は、例えば、化合物〔XIV〕を還元剤(例えば水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム)で還元し、得られた2,3−ビス(ヒドロキシメチル)化合物の水酸基を保護したのちに酸化剤(例えばメタクロロ過安息香酸)で酸化し、さらに所望により生成物から水酸基の保護基を除去して製造することができる。
【0100】さらに、化合物〔VI〕も新規化合物であり、例えば化合物〔XII〕と含窒素化合物〔III〕とを、化合物〔II〕と含窒素化合物〔III〕との反応と同様の条件下に反応させることにより製造することができる。また、化合物〔VI〕は、化合物〔XV〕とハロゲノ含窒素化合物〔V〕とを、化合物〔IV〕とハロゲノ含窒素化合物〔V〕との反応と同様の条件下に反応させることにより製造することもできる。
【0101】なお、本発明において、アルキル基としては、炭素数1〜16、とりわけ炭素数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状のものが挙げられ、低級アルキル基及び低級アルコキシ基としては炭素数1〜6、とりわけ1〜4のものが挙げられる。又、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アルキレンジオキシ基、低級アルカノイル基としては炭素数2〜7、とりわけ2〜5の直鎖状又は分岐鎖状のものが挙げられる。更に、シクロアルキル基としては炭素数3〜8、とりわけ3〜6のものが挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ素又はヨウ素が挙げられる。
【0102】
【実施例】以下に実施例を掲載して、本発明を更に詳細に説明するが、これにより発明を限定するものではない。また、上記例示の方法で合成される化合物、並びに同様の製法による本発明一般式〔I〕の化合物をまとめて下記第1〜14表に具体的に示す。
【0103】
【表1】


【0104】
【表2】


【0105】
【表3】


【0106】
【表4】


【0107】
【表5】


【0108】
【表6】


【0109】
【表7】


【0110】
【表8】


【0111】
【表9】


【0112】
【表10】


【0113】
【表11】


【0114】
【表12】


【0115】
【表13】


【0116】
【表14】


【0117】
【表15】


【0118】
【表16】


【0119】
【表17】


【0120】
【表18】


【0121】
【表19】


【0122】
【表20】


【0123】
【表21】


【0124】
【表22】


【0125】
【表23】


【0126】
【表24】


【0127】
【表25】


【0128】実施例 11−(4−ピリジル)−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレンのN−オキシド3.5g及び1−クロロイソキノリン1.26gのメシチレン30ml懸濁液を150〜160℃で加熱撹拌する。反応後溶媒を留去し、残渣に塩化メチレン及び炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレン層を分取する。塩化メチレン層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:アセトン=30:1)で精製して第1表記載の1−〔2−(1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン1.85gを得る。
【0129】m.p. 90−93℃実施例 21−(4−ピリジル)−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシド2.13g及び2−クロロキノリン1.64gのジメチルホルムアミド5ml懸濁液に塩化水素−ジオキサン溶液を数滴注ぎ、120〜130℃で加熱撹拌する。反応後溶媒を留去し、残渣に塩化メチレン及び炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレン層を分取する。得られた塩化メチレン層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し残渣を得た。得られた残渣に、氷冷下にてピリジン5ml及び無水酢酸1.0mlを加え、室温にて2時間撹拌する。反応後溶媒を留去し、残渣に酢酸エチル及び水を加え、酢酸エチル層を分取する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:アセトン=5:1)で精製して第1表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン1.20gを得る。
【0130】m.p. 181−184℃実施例 31−(4−ピリジル)−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシド3.5g及び2−クロロ−5−ニトロピリジン13.0gのキシレン30ml懸濁液に、臭化水素−酢酸溶液を数滴注ぎ、140〜150℃で加熱撹拌する。反応後溶媒を留去し、残渣にクロロホルム及び炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルム層を分取する。クロロホルム層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:アセトン=50:1)で精製して第1表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロ−5−ニトロピリジン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン1.83gを得る。
【0131】m.p. 81−84℃実施例 41−〔2−(1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン1.84gのメタノール50ml溶液に、氷冷下にナトリウムメトキシド0.52gを加える。室温で2時間半撹拌し、さらに氷冷下にナトリウムメトキシド0.17gを加え、室温で1時間撹拌する。反応混合物に氷冷下に酢酸0.74mlを加え、溶媒を留去する。残渣に塩化メチレン及び炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレン層を分取する。塩化メチレン層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:エタノール=25:1)で精製して第1表記載の1−〔2−(1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン0.95gを得る。
【0132】m.p. 131−134℃実施例 51−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロ−5−ニトロピリジン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン1.83gのメタノール50ml溶液に、氷冷下にナトリウムメトキシド0.72gを加える。室温で1時間撹拌する。反応混合物に氷冷下に酢酸0.8mlを加え、溶媒を留去する。残渣にクロロホルム及び炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルム層を分取する。クロロホルム層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:アセトン=3:1)で精製後、酢酸エチルにて結晶化し第1表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロ−5−ニトロピリジン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン0.81gを得る。
【0133】m.p. 248−251℃(分解)
実施例 6(1)1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン15.0gのテトラヒドロフラン150ml懸濁液に水素化ホウ素ナトリウム6.16gを加え加熱還流する。該加熱還流下の混合物にメタノール60ml及びテトラヒドロフラン60mlの混液を5時間かけて滴下する。反応終了後、溶媒を留去し、残渣に塩化メチレン及び炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレン層を分取する。塩化メチレン層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をイソプロピルエーテルで結晶化して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン11.86gを得る。
【0134】m.p. 177−179℃(2)2−ヒドロキシキノキサリン2.92gのジメチルホルムアミド20ml溶液を窒素雰囲気下氷冷し、60%水素化ナトリウム0.78gを加え、室温で15分間撹拌する。ついで該混合物にヨウ化銅(I)4.19gを加え、120℃で15分間撹拌する。該混合物を室温に戻し、1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン2.02gを加え、120℃で5時間撹拌する。反応終了後酢酸エチル及びアンモニア水を加え、酢酸エチル層を分取する。酢酸エチル層をろ過後、洗浄、乾燥し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)で精製して第2表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノキサリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン450mgを得る。
【0135】m.p. 158−165℃(分解)
実施例 72−ヒドロキシ−4−〔2−(1−ピペリジノ)エチル〕アミノキノリン3.26gのジメチルホルムアミド10ml溶液を窒素雰囲気下氷冷し、60%水素化ナトリウム0.48gを加え、室温で15分間撹拌する。ついで該混合物にヨウ化銅(I)2.29gを加え、120℃で30分間撹拌する。該混合物を室温に戻し、1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン2.43gを加え、120℃で5時間撹拌する。反応終了後酢酸エチル及びアンモニア水を加え、酢酸エチル層を分取する。酢酸エチル層をろ過後、洗浄、乾燥し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール=6:1)で精製後、塩化水素−ジオキサン溶液を数滴注ぎ、結晶化させ、さらに洗浄後乾燥させ、第2表記載の1−{2−〔2−オキソ−4−〔2−(1−ピペリジノ)エチル〕アミノ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン・塩酸塩210mgを得る。
【0136】m.p. >220℃実施例 8〜571−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンと対応含窒素化合物〔III〕とを実施例6−(2)もしくは実施例7と同様に処理して第1〜2表記載の化合物を得る。
【0137】実施例 58(1)1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0138】m.p. 156−157℃(2)本品と対応含窒素化合物〔III〕とを実施例7と同様に処理して第3表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕ピリジン−4−イル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレン・塩酸塩を得る。
【0139】m.p. 215−218℃(分解)
(3)1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕ピリジン−4−イル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレン・硫酸塩m.p. >250℃(4)1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕ピリジン−4−イル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレン・メタンスルホン酸塩m.p. 205−215℃(分解)
実施例 59〜60(1)1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)ナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレンを得る。
【0140】m.p. 108−109℃(2)本品と対応含窒素化合物〔III〕とを実施例6−(2)もしくは実施例7と同様に処理して第3表記載の化合物を得る。
【0141】実施例 61〜62(1)1−(2−ブロモ−5−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−ブロモ−5−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0142】m.p. 185−186℃(分解)
(2)本品と対応含窒素化合物〔III〕とを実施例6−(2)もしくは実施例7と同様に処理して第4表記載の化合物を得る。
【0143】実施例 63(1)1−(2−ブロモ−6−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン715mgのテトラヒドロフラン20ml懸濁液に水素化ホウ素リチウム174mgを加え加熱還流する。該加熱還流下の混合物にメタノール2.2ml及びテトラヒドロフラン10mlの混液を2時間かけて滴下する。反応終了後、溶媒を留去し、残渣に酢酸エチル及び水を加え、酢酸エチル層を分取する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール=15:1)で精製して1−(2−ブロモ−6−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン505mgを得る。
【0144】m.p. 107−108℃(2)1−(2−ブロモ−6−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンと対応含窒素化合物〔III〕とを実施例6−(2)と同様に処理して第5表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)ピリジン−6−イル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0145】m.p. 142−143℃実施例 641−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンとフタルイミドのカリウム塩とを実施例6−(2)と同様に処理して1−(2−フタルイミド−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンの加水分解物である第6表記載の1−(2−アミノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0146】m.p. 99−103℃実施例 651−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンと2−オキソベンゾオキサゾリジンとを実施例6−(2)と同様に処理して1−〔2−(2−オキソベンゾオキサゾリジン−3−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンの加水分解物である第6表記載の1−〔2−(2−ヒドロキシフェニル)アミノ−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0147】m.p. 90−93℃実施例 66(1)1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシド1.99gのトルエン10ml懸濁液に2−クロロキノリン3.27gを加える。ついで30%臭化水素−酢酸溶液5滴を加え15時間加熱還流する。溶媒留去後、残渣に水及び塩化メチレンを加え、ついで炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH8に調整する。塩化メチレンで抽出後、洗浄、乾燥し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:アセトン=4:1)で精製して1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン2.60gを得る。
【0148】m.p. >230℃(2)1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン200mgのテトラヒドロフラン懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム36mgを加え加熱還流する。該加熱還流下の混合物にメタノール0.3mlを1時間かけて滴下する。該混合物を室温に戻し、水素化ホウ素ナトリウム36mgを加え、加熱還流下にメタノール0.3mlを1時間かけて滴下する。反応終了後、反応混合物に塩化メチレン及び希塩酸を加え、塩化メチレン層を分取する。塩化メチレン層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)で精製して第6表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン90mgを得る。
【0149】m.p. >230℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例 67(1)1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドと4−〔3−(1−イミダゾリル)プロピル〕アミノ−2−クロロキノリンとを実施例66−(1)と同様に処理して下記第15表記載の1−{2−〔2−オキソ−4−〔3−(1−イミダゾリル)プロピル〕アミノ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0150】m.p. 142−148℃(2)本品2.2gのテトラヒドロフラン懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム640mgを加え加熱還流する。該加熱還流下の混合物にメタノール5.4ml及びテトラヒドロフラン6mlの混液を2時間かけて滴下する。該混合物を室温に戻し、水素化ホウ素ナトリウム400mgを加え、加熱還流下にメタノール3.4mlを0.5時間かけて滴下する。反応終了後、反応混合物に氷冷下、水酸化ナトリウム水溶液及び塩化メチレンを加え、塩化メチレン層を分取する。塩化メチレン層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール=2:1)で精製後、ジオキサン/メタノール溶液に溶解し、塩化水素−ジオキサン溶液を0.29ml加えて結晶化させ、さらに洗浄後乾燥させ、第6表記載の1−{2−〔2−オキソ−4−〔3−(1−イミダゾリル)プロピル〕アミノ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン・塩酸塩90mgを得る。
【0151】m.p. >220℃実施例 68〜72(1)1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシ(又はジエトキシ)ナフタレンのN−オキシドと対応ハロゲノ含窒素化合物〔V〕とを実施例66−(1)と同様に処理して下記第15表記載の化合物を得る。
【0152】
【表26】


【0153】(2)上記(1)で得られた生成物を実施例66−(2)と同様に処理して第6表記載の化合物を得る。
【0154】実施例 73(1)1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドと2−クロロ−4−ベンジルオキシカルボニルメトキシキノリンとを実施例66−(1)と同様に処理して1−〔2−(2−オキソ−4−ベンジルオキシカルボニルメトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0155】m.p. 186−189℃(2)上記(1)で得られた生成物を実施例66−(2)と同様に処理して第6表記載の1−{2−〔2−オキソ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0156】m.p. 100−110℃(分解)
実施例 74(1)1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドと2−クロロ−4−モルホリノカルボニルキノリンとを実施例66−(1)と同様に処理して1−〔2−(2−オキソ−4−モルホリノカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0157】m.p. 247−249℃(2)上記(1)で得られた生成物を実施例66−(2)と同様に処理して第6表記載の1−{2−〔2−(1−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシプロピル)フェニルアミノ〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0158】m.p. 204−207℃実施例 75〜81(1)1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンと対応含窒素化合物〔III〕とを実施例6−(2)と同様に処理して下記第16表記載の化合物を得る。
【0159】
【表27】


【0160】(2)上記(1)で得られた生成物を実施例66−(2)と同様に処理して第6〜7表記載の化合物を得る。
【0161】実施例 82(1)1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンと4−ヒドロキシキノリンとを実施例6−(2)と同様に処理して1−〔2−(4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0162】m.p. 264−266℃(分解)
(2)上記(1)で得られた生成物を実施例66−(2)と同様に処理して第7表記載の1−〔2−(4−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0163】m.p. 90−94℃実施例 83(1)1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンと5−メチル−2−オキソピロリジンとを実施例6−(2)と同様に処理して1−〔2−(5−メチル−2−オキソピロリジン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0164】m.p. 184−186℃(2)上記(1)で得られた生成物を実施例66−(2)と同様に処理して第7表記載の1−〔2−(1−メチル−4−ヒドロキシブチル)アミノ−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0165】m.p. 57−61℃実施例 84(1)1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンと2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンとを実施例6−(2)と同様に処理して1−〔2−(2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0166】m.p. 229−233℃(2)上記(1)で得られた生成物を実施例66−(2)と同様に処理して第7表記載の1−{2−〔2−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕アミノ−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0167】m.p. 156−158℃実施例 851−〔2−(2−オキソ−4−メトキシメトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン1.39gをジオキサン10ml及びメタノール5mlの混液に溶解し、該溶液に2N塩酸2mlを加える。この溶液を50℃に加温し、7時間撹拌後、溶媒を留去する。残渣にクロロホルム及び水を加え、クロロホルム層を分取し、洗浄、乾燥後溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール=10:1)で精製して第7表記載の1−〔2−(2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン0.79gを得る。
【0168】m.p. 160−170℃実施例 861−〔2−(1−オキソ−5−メトキシメトキシ−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例85と同様に処理して第7表記載の1−〔2−(1−オキソ−5−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロキノリン−2−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0169】m.p. 138−140℃実施例 871−〔2−(2−オキソ−4−tert−ブトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン0.96gを氷冷下に4Nの塩化水素−ジオキサン溶液25mlに加え、室温で1晩撹拌する。溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール:酢酸=90:10:3)で精製し、酢酸エチルで結晶化して第7表記載の1−〔2−(2−オキソ−4−カルボキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン0.41gを得る。
【0170】m.p. >250℃実施例 881−{2−〔2−オキソ−4−ビス(2−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)アミノカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン1.9gのテトラヒドロフラン20ml溶液に、氷冷下にフッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液(1.0M)2.8mlを加え、室温で1時間撹拌する。反応終了後、溶媒を留去し、塩化メチレン及び炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレン層を分取する。塩化メチレン層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール=10:1〜5:1)で精製し、エーテルで粉末化して第7表記載の1−{2−〔2−オキソ−4−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン0.68gを得る。
【0171】m.p. 65−68℃実施例 891−{2−〔2−オキソ−4−〔4−(2−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル)ピペラジン−1−イル〕カルボニル−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例88と同様に処理して第7表記載の1−{2−〔2−オキソ−4−〔4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル〕カルボニル−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン得る。
【0172】m.p. 150−153℃実施例 90〜921−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン3.1gのジメチルホルムアミド10ml溶液を、tert−ブトキシカルボニルグリシン2.1g及びカルボニルジイミダゾール2.14gのジメチルホルムアミド5ml溶液を30分間撹拌したものに加え、室温で一晩撹拌する。残渣に酢酸エチル及び水を加え、酢酸エチル層を分取する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)で精製して第8表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチルカルボニルオキシメチル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレン0.8g(実施例90)、1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2−ヒドロキシメチル−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチルカルボニルオキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン1.2g(実施例91)及び1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(tert−ブトキシカルボニルアミノメチルカルボニルオキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン0.47g(実施例92)を得る。
【0173】
(実施例90)m.p. 120−122℃(実施例91)m.p. 136−138℃(実施例92)油状物実施例 931−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2−ヒドロキシメチル−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチルカルボニルオキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン700mgにトリフルオロ酢酸5mlを加えて溶解し室温にて1時間撹拌する。反応終了後、溶媒を留去し、メタノール及び15%塩化水素−メタノール溶液20mlを加えた。溶媒を留去し、残渣をエーテルで粉末化して第8表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2−ヒドロキシメチル−3−アミノメチルカルボニルオキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレン・塩酸塩510mgを得る。
【0174】m.p. 126−128℃(分解)
実施例 941−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチルカルボニルオキシメチル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例93と同様に処理して第8表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2−アミノメチルカルボニルオキシメチル−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレン・塩酸塩を得る。
【0175】m.p. 146−149℃(分解)
実施例 951−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(tert−ブトキシカルボニルアミノメチルカルボニルオキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例93と同様に処理して第8表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(アミノメチルカルボニルオキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン・2塩酸塩を得る。
【0176】m.p. 165−168℃(分解)
実施例 96〜971−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン468mgのジメチルホルムアミド5ml溶液に、水素化ナトリウム60mgを加え30分間撹拌する。該溶液を氷冷下に付し、エチルブロモアセテート0.17mlを滴下し一晩撹拌する。残渣に酢酸エチル及び水を加え、酢酸エチル層を分取する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:アセトン=5:1)で精製して第8表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2−エトキシカルボニルメトキシメチル−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレン70mg(実施例96)、1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2−ヒドロキシメチル−3−エトキシカルボニルメトキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレン120mg(実施例97)を得る。
【0177】
(実施例96)m.p. 190−192℃(実施例97)m.p. 124−126℃実施例 981−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2−ヒドロキシメチル−3−エトキシカルボニルメトキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレン200mgのテトラヒドロフラン5ml溶液に1規定水酸化ナトリウム溶液0.36mlを加え撹拌する。該溶液に更にメタノール5mlを加え20分間加熱還流する。反応液を室温まで冷却し1規定塩酸0.36mlを加えpH約4にする。反応液にクロロホルムを加え、クロロホルム層を分取する。クロロホルム層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、精製することなく残渣に塩化メチレン5mlを加えジシクロヘキシルカルボジイミド83mg及び1−ハイドロキシベンゾトリアゾール61mgを加え室温にて30分間撹拌する。該溶液に1−メチルピペラジン50mgを加え一晩撹拌する。反応液を水洗後、溶媒を留去しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール=10:1)で精製して第8表記載の1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2−ヒドロキシメチル−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニルメトキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレン150mgを得る。
【0178】m.p. 100−102℃実施例 99(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0179】(2)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン2.0g及びピペラジンの混合物を130℃で90分間撹拌する。該混合物を室温に戻し、反応終了後塩化メチレン及び水を加え、塩化メチレン層を分取する。溶媒を留去し、残渣をエタノールに溶解後、4規定塩化水素−ジオキサン溶液2.8mlを加え塩酸塩とし、溶媒留去後、エタノールで結晶化し、第8表記載の1−〔2−(1−ピペラジニル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン・2塩酸塩1.57gを得る。
【0180】m.p. >250℃実施例 100〜1011−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンと対応含窒素化合物〔III〕とを実施例99(2)と同様に処理して第9表記載の化合物を得る。
【0181】実施例 1021−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン1.8g及び1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4,5]デカンの混合物を140℃で18時間撹拌する。該混合物を室温に戻し、反応終了後クロロホルム及び水を加え、クロロホルム層を分取する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:アセトン=5:1)で精製し、第8表記載の1−〔2−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4,5]デシ−8−イル)ピリジン−4−イル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン1.54g(収率;62%)を得る。
【0182】m.p. 100−103℃実施例 1031−[2−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4,5]デカ−8−イル)ピリジン−4−イル]−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン1.40gと70%過塩素酸3.62ml、テトラヒドロフラン15ml及び水10mlの混合物を室温にて3日間撹拌する。反応終了後、クロロホルム及び水を加え、クロロホルム層を分取する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:アセトン=2:1)で精製後、クロロホルムに溶解し、4規定塩化水素−ジオキサン溶液を加え溶媒留去して第9表記載の1−〔2−(4−オキソ−1−ピペリジニル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン・塩酸塩828mgを得る。
【0183】m.p.>250℃実施例104(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレンを得る。
【0184】m.p. 123−126℃(2)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレン16.0gのヒドラジン水和物50ml懸濁液を4時間加熱還流する。該加熱還流下の混合物を室温まで戻し、水を加え結晶を濾過する。結晶を水にて洗浄、乾燥して1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレン14.5gを得る。
【0185】m.p. 197−200℃(3)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレン2.0g、(2−カルボキシフェニル)−(3−ピリジル)ケトン1.35g及びエチレングリコール5mlの混合物を2時間加熱還流する。該加熱還流下の混合物を室温まで戻し、塩化メチレン及び水を加え、塩化メチレン層を分取する。塩化メチレン層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、クロロホルムにて結晶化する。析出物をクロロホルム−メタノール混液にて溶解し、その後、4規定塩化水素−ジオキサン溶液0.67mlを加え第10表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレン・塩酸塩1.43gを得る。
【0186】m.p. 211−215℃(分解)
実施例105(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジエトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレンを得る。
【0187】m.p. 148−150℃(2)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレンを実施例104−(2)と同様に処理して1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレンを得る。
【0188】m.p. 225−230℃(分解)
(3)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレンを実施例104−(3)と同様に処理して第10表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン・塩酸塩を得る。
【0189】m.p. 207−211℃(分解)
実施例 106〜107(1)1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例104−(2)と同様に処理して1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0190】m.p.214−220℃(2)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンと対応カルボン酸誘導体〔VII〕を実施例104−(3)と同様に処理して第10表記載の化合物を得る。
【0191】実施例 1081−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン2.0g、無水フタル酸0.92g及びエチレングリコール10mlの混合物を130℃で2時間加熱撹拌する。該加熱下の混合物を室温まで戻し、塩化メチレン及び水を加え、塩化メチレン層を分取する。塩化メチレン層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、エタノールにて結晶化する。このことにより、第10表記載の1−〔2−(4−ヒドロキシ−1(2H)−フタラジノン−2−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン1.68g(収率;61%)を得る。
【0192】m.p. >250℃実施例 1091−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン2.0g及び酢酸20mlの混合物を室温で96時間撹拌する。反応終了後塩化メチレン及び炭酸カリウム水溶液を加え、塩化メチレン層を分取する。塩化メチレン層から溶媒を留去し、クロロホルムで結晶化し、第10表記載の1−〔2−(2−アセチルヒドラジノ)ピリジン−4−イル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン0.84gを得る。
【0193】m.p. 154−156℃実施例 110〜111(1)1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−3−メチル−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2−ヒドロキシメチル−3−メチル−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0194】m.p. 106−108℃(2)本品と対応含窒素化合物〔III〕とを実施例6−(2)と同様に処理して第11表記載の化合物を得る。
【0195】実施例 112〜114(1)1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0196】m.p. 150−153℃(2)本品と対応含窒素化合物〔III〕とを実施例6−(2)もしくは実施例7と同様に処理して第11表記載の化合物を得る。
【0197】実施例 115(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0198】m.p. 215−217℃(分解)
(2)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例104−(2)と同様に処理して1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0199】m.p. 155−157℃(3)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例104−(3)と同様に処理して第12表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレン・塩酸塩を得る。
【0200】m.p. 219−221℃(分解)
実施例 1161−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレン0.73gのジクロロメタン(10ml)溶液に、氷冷下、無水酢酸0.7ml及びトリエチルアミン1.3mlを滴下して室温にて終夜撹拌する。ジクロロメタンで希釈し、水洗、乾燥後、溶媒を留去する。残渣の酢酸(50ml)溶液に10%パラジウム−カーボン(Pd−C)0.1gを加え、Parr還元装置を用いて室温で終夜中圧接触還元する。触媒をろ去後、ろ液を減圧濃縮し、得られる残渣をメタノール(10ml)に溶解する。得られたメタノール溶液に、氷冷下、ナトリウムメトキシド0.2gを加える。室温で3時間撹拌後、反応混合物に氷冷下、希塩酸を加え、溶媒を減圧留去する。残渣に水を加え、ジクロロメタン抽出する。抽出液を洗浄、乾燥後、溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルにて結晶化後、4規定塩化水素−酢酸エチル溶液を加えて、第12表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ヒドロキシ−7−メトキシナフタレン・塩酸塩0.15g(収率25%)を得る。
【0201】m.p. >270℃実施例 117(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレン6.6gの酢酸−ジオキサン(1:1)1000ml混合懸濁液に10%パラジウム−カーボン(Pd−C)2gを加え、Parr還元装置を用いて室温で終夜中圧接触還元する。更に、酢酸−ジオキサン混液(1000ml)加え、10%パラジウム−カーボン(Pd−C)2gを加え、同様にParr還元装置を用いて室温で約18時間中圧接触還元する。触媒をろ去後、ろ液を減圧濃縮し、得られる残渣をエタノールで結晶化することにより、1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ヒドロキシ−7−メトキシナフタレン3.35g(収率62%)を得る。
【0202】m.p. 231−233℃(分解)
(2)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ヒドロキシ−7−メトキシナフタレン3.34gのジメチルホルムアミド150ml溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム0.4gを加え室温で30分間撹拌する。該溶液に臭化シクロペンタン1.8mlを滴下し、80℃で一晩撹拌する。更に130℃に昇温し2時間撹拌後、残渣にクロロホルム及び水を加え、クロロホルム層を分取する。クロロホルム層を洗浄、乾燥後、溶媒を留去し、残渣をエタノールで結晶化することにより、1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−シクロペンチルオキシ−7−メトキシナフタレン1.24g(収率32%)を得る。
【0203】m.p. 179−181℃(3)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−シクロペンチルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−シクロペンチルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0204】m.p. 200−201℃(4)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−シクロペンチルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例104−(2)と同様に処理して1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−シクロペンチルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0205】m.p. 127−130℃(5)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−シクロペンチルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例104−(3)と同様に処理して第12表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−シクロペンチルオキシ−7−メトキシナフタレン・塩酸塩を得る。
【0206】m.p. 215−217℃(分解)
実施例 118(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0207】m.p. 129−131℃(2)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例104−(2)と同様に処理して1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0208】m.p. 128−131℃(3)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例104−(3)と同様に処理して第12表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレン・塩酸塩を得る。
【0209】m.p. 203−206℃(分解)
実施例 119(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0210】m.p. 93−97℃(2)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレンを実施例104−(2)と同様に処理して1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0211】m.p. 93−97℃(3)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレンを実施例104−(3)と同様に処理して第12表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレン・塩酸塩を得る。
【0212】m.p. 198−201℃(分解)
実施例 120(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0213】m.p. 98−102℃(2)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例104−(2)と同様に処理して1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0214】m.p. 98−102℃(3)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例104−(3)と同様に処理して第12表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレン・塩酸塩を得る。
【0215】m.p. 190−193℃(分解)
実施例 121(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例104−(2)と同様に処理して、1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得た後、本品と対応原料化合物〔VII〕とを実施例104−(3)と同様に処理して、1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンの粗精製物(75.5g)を得る。当該粗精製物のクロロホルム−メタノール(3:1)(700ml)溶液を活性炭3.7gにて活性炭処理後、クロロホルム−メタノール(3:1)(300ml)で洗浄する。当該溶液に2規定塩酸69mlを加えた後、溶媒留去し、エタノール(150ml)にて2回共沸し、溶媒を留去する。析出物をろ取、エタノール(200ml)にて洗浄後、50℃にて終夜送風乾燥し、1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン・塩酸塩84gを得る。本品のクロロホルム−メタノール(3:1)(1000ml)溶液に炭酸カリウム水溶液(水300ml中炭酸カリウム23g)を加えて洗浄し、有機層を乾燥後、溶媒を結晶物が析出しない程度留去する。エタノール300ml加え、更にクロロホルム及びメタノールを留去する。再度、エタノール(300ml)を加え、溶媒を一部留去する。析出物をろ取しエタノール(300ml)で洗浄、50℃で終夜送風乾燥し、第12表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン66.6g(収率85%)を得る。
【0216】m.p. 269−270℃(2)1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン・硫酸塩m.p. >260℃実施例 122(1)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレンと対応原料化合物〔VII〕とを実施例104−(3)と同様に処理して、1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレンの粗生成物(6.5g)を得る。本品に室温下、エタノール−水(33ml−13ml)混液を加え懸濁化する。当該懸濁液に35%塩酸(2.2ml)を滴下し溶解後、50〜55℃に昇温し、活性炭(1.3g)にて処理後、活性炭をろ別し、エタノール−水(13ml−7ml)で洗浄する。当該溶液を45〜50℃まで加温し、水酸化ナトリウム水溶液(水13ml中水酸化ナトリウム1g)を滴下し55〜60℃で3時間撹拌後、無水物を接種する。室温にて終夜撹拌した後氷冷し、析出物をろ取、50%エタノール(13ml)で洗浄、50℃にて終夜送風乾燥することにより、第12表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン5.6g(収率86%)を得る。
【0217】m.p. 222℃(2)1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン・硫酸塩m.p. >220℃(3)1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン・メタンスルホン酸塩m.p. 160−163℃(分解)
実施例 1231−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレンを実施例104−(3)と同様に処理して、1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレンの粗精製物(7.0g)を得た後、エタノール−水(35ml−14ml)混液を加え、室温下懸濁化する。当該懸濁液に35%塩酸(2.3ml)を滴下し溶解後、50〜55℃に昇温し、活性炭(1.4g)にて活性炭処理後、エタノール−水(14ml−7ml)で洗浄する。当該溶液を35℃まで加温し、水酸化ナトリウム水溶液(水14ml中水酸化ナトリウム1.1g)を滴下し、二水和物を接種する。氷冷下1時間撹拌した後、析出物をろ取、50%エタノール(14ml)で洗浄、50℃にて終夜送風乾燥することにより、第12表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン・二水和物6.4g(収率86%)を得る。
【0218】m.p. 141℃(141℃で融解し、昇温することにより無水物化し結晶析出。222−223℃で再度融解)
実施例 124(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−3−メトキシカルボニル−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例6−(1)と同様に処理して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0219】m.p. 115−118℃(2)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例104−(2)と同様に処理して1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0220】m.p. 139−144℃(3)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレンを実施例104−(3)と同様に処理して第13表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレン・塩酸塩を得る。
【0221】m.p. >250℃実施例125(1)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−3−カルボキシ−6,7−ジエトキシナフタレンのテトラヒドロフラン50ml懸濁液に窒素雰囲気下、5℃以下で水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム29.4ml(70%トルエン溶液)とテトラヒドロフラン20ml混合溶液を滴下し、同温で1時間反応する。反応終了後、メタノール12mlを加え、次いで6.25規定水酸化ナトリウム水溶液48mlを加え、50℃で1時間撹拌した。テトラヒドロフラン層を分取した後、水層に塩化メチレンを加え、抽出した後、塩化メチレン層を分取する。有機層を合わせた後、溶媒を留去し、再び塩化メチレンで抽出し、洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残査をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=4:1)で精製後、ジエチルエーテルで結晶化し、1−(2−クロロ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン3.94gを得る。
【0222】m.p. 135−137℃(2)1−(2−クロロ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン3.90gのヒドラジン水和物17.8ml懸濁液を9時間加熱還流する。該加熱還流下の混合物を室温で10分間撹拌し、氷冷下で10分間撹拌し、塩化メチレン及び水を加え、塩化メチレン層を分取する。塩化メチレン層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残査をエタノール20mlに加温溶解後、一夜放冷撹拌して1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン3.19gを得る。
【0223】m.p. 147−149℃(3)1−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン1.06gを実施例104−(3)と同様に処理して、第14表記載の1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン・塩酸塩1.45gを得る。
【0224】m.p. 197−201℃(分解)
実施例1261−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン177mg、1−カルボキシ−2−フェニルカルボニルベンゼン191mg及びエチレングリコール1mlを用いて、実施例104−(3)と同様の操作により、第14表記載の1−〔2−(4−フェニル−1(2H)−フタラジノン−2−イル)−4−ピリジル〕−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン206mgを得る。
【0225】m.p. 203−204℃実施例1271−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン177mg、1−カルボキシ−2−(4−クロロフェニルカルボニル)ベンゼン137mg及びエチレングリコール1mlを用いて、実施例104−(3)と同様の操作により、第14表記載の1−{2−〔4−(4−クロロフェニル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン247mgを得る。
【0226】m.p. 223−225℃実施例1281−(2−ヒドラジノ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン177mg、1−カルボキシ−2−メチルカルボニルベンゼン86mg及びエチレングリコール1mlを用いて、実施例104−(3)と同様の操作により、第14表記載の1−〔2−(4−メチル−1(2H)−フタラジノン−2−イル)−4−ピリジル〕−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジエトキシナフタレン211mgを得る。
【0227】m.p. 220−221℃参考例 1(1)3,4−ジメトキシベンズアルデヒド398.8gを酢酸1.8リットルに溶解し室温で臭素136mlを4時間かけて滴下する。終夜撹拌した後再び臭素60mlをゆっくり滴下し終夜撹拌する。反応液を水7リットルに加え、析出晶をろ取し、水洗して得られた結晶をクロロホルム2リットルに溶解する。該クロロホルム溶液を洗浄、乾燥後濃縮し、ジイソプロピルエーテルで結晶化して6−ブロモ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒド470gを無色結晶として得る。
【0228】m.p. 144−146℃(2)6−ブロモ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒド470gをメタノール600mlに懸濁させ、オルトギ酸メチル1025mlとIRA−120(H+型)10gを加え1時間加熱還流する。室温に戻し不溶物をろ別してろ液を減圧濃縮し、得られた残渣をエーテルに溶解する。洗浄、乾燥し、エーテルを留去後減圧蒸留して主留(133−138℃/1Torr)として6−ブロモ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール522gを得る。
【0229】参考例 23,4−ジエトキシベンズアルデヒドを参考例1と同様に処理して6−ブロモ−3,4−ジエトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールを得る。
【0230】b.p. 145−150℃/1Torr参考例 33−メトキシ−4−エトキシベンズアルデヒドを参考例1と同様に処理して6−ブロモ−3ーメトキシ−4−エトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールを得る。
【0231】b.p.160−162℃/2Torr参考例 4ベンズアルデヒドを参考例1と同様に処理して2−ブロモベンズアルデヒドジメチルアセタールを得る。
【0232】b.p.90−100℃/1Torr参考例 53−エトキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを参考例1と同様に処理して6−ブロモ−3−エトキシ−4−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールを得る。
【0233】b.p.170−175℃/3Torr参考例 66−ブロモ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール20gのテトラヒドロフラン100ml溶液を−60℃に冷却し窒素雰囲気下でn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6M)45.1mlを20分間で滴下する。同温で30分間反応させた後4−ホルミルピリジン7.36gのテトラヒドロフラン50ml溶液を20分間で滴下する。1時間反応させた後反応液に水、酢酸エチル200mlを加えて酢酸エチル層を分取し、洗浄、乾燥後、酢酸エチルを留去して3,4−ジメトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタール15.4gを得る。
【0234】m.p. 130−133℃参考例 76−ブロモ−3,4−ジエトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例6と同様に処理して3,4−ジエトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを得る。
【0235】m.p. 108−109℃参考例 86−ブロモ−3−メトキシ−4−エトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例6と同様に処理して3−メトキシ−4−エトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを得る。
【0236】m.p.125−127℃参考例 92−ブロモベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例6と同様に処理して6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを得る。
【0237】m.p.115−116℃参考例 106−ブロモ−3−エトキシ−4−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例6と同様に処理して3−エトキシ−4−メトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを得る。
【0238】m.p.114−115℃参考例 116−ブロモ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールと2−ブロモ−4−ホルミルピリジンを参考例6と同様に処理して3,4−ジメトキシ−6−(2−ブロモ−4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを油状物として得る。
【0239】参考例 126−ブロモ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールと2−ホルミルピリジンを参考例6と同様に処理して3,4−ジメトキシ−6−(2−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを油状物として得る。
【0240】参考例 136−ブロモ−3,4−ジメトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールと3−ホルミルピリジンを参考例6と同様に処理して3,4−ジメトキシ−6−(3−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを油状物として得る。
【0241】参考例 143,4−ジメトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタール18.4gの酢酸50ml−トルエン50ml溶液にマレイン酸ジメチル8.64mlを加え1時間加熱還流する。メタンスルホン酸9.33mlを加えディーン・スターク装置を用いて生成する水を除去しながら8時間加熱還流する。室温にもどし反応液を濃縮し、得られた残渣をクロロホルムに溶解し、炭酸カリウム水溶液を加えてpH8に調整する。該溶液をクロロホルム抽出し、洗浄、乾燥後濃縮して得られた残渣をエーテルから結晶化して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン13.5gを得る。
【0242】m.p. 204−206℃参考例 153,4−ジエトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例14と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジエトキシナフタレンを得る。
【0243】m.p. 149−150℃参考例 163−メトキシ−4−エトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例14と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレンを得る。
【0244】m.p.195−197℃参考例 176−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例14と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)ナフタレンを得る。
【0245】m.p.197−198℃参考例 183−エトキシ−4−メトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例14と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0246】m.p.188−189℃参考例 193,4−ジメトキシ−6−(2−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例14と同様に処理して1−(2−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0247】m.p. 163−165℃参考例 203,4−ジメトキシ−6−(3−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例14と同様に処理して1−(3−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0248】m.p. 95−96℃参考例 211−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン5gの塩化メチレン溶液300mlに氷冷下メタクロロ過安息香酸8.1gを加え、室温に戻し終夜撹拌する。反応液を洗浄、乾燥後濃縮して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシド15.0gを結晶として得る。
【0249】m.p. 237−239℃参考例 221−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジエトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジエトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0250】m.p. 177−178℃参考例 231−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0251】m.p.>220℃参考例 241−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)ナフタレンを参考例21と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)ナフタレンのN−オキシドを得る。
【0252】m.p.215−218℃参考例 251−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0253】m.p.230−231℃参考例 261−(2−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して1−(2−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0254】m.p.173−175℃参考例 271−(3−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して1−(3−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0255】m.p.185−186℃(分解)
参考例 28テトラヒドロフラン25mlに水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムのトルエン溶液(3.4M)18.0mlを加え、−10℃に冷却する。そこへ1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジエトキシナフタレン10.0gのテトラヒドロフラン懸濁液25mlを15分間で滴下する。反応液を昇温し、氷冷下で1.5時間撹拌した後、15%水酸化ナトリウム水溶液3.7mlを加える。反応混合物に水及び塩化メチレンを加え、不溶物をろ去する。ろ液を塩化メチレン抽出し、抽出液を洗浄、乾燥後、濃縮して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン7.89gを得る。
【0256】m.p. 159−161℃参考例 291−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを参考例28と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0257】m.p.135−138℃参考例 301−(4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン20.0gを塩化メチレン200mlに溶解し、氷冷下に無水酢酸46.6g及びトリエチルアミン57.4gを滴下して室温で終夜撹拌する。塩化メチレンで希釈後水洗し、乾燥後濃縮して残渣を酢酸エチル−ヘキサン混液より再結晶して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン22.4gを得る。
【0258】m.p. 115−116℃参考例 311−(4−ピリジル)−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを参考例30と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0259】m.p.165−167℃参考例 321−(4−ピリジル)−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン22.4gの塩化メチレン100ml溶液に室温でメタクロロ過安息香酸19.0gを加え終夜撹拌する。反応液を洗浄、乾燥後濃縮し、残渣をエーテルより結晶化して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレンのN−オキシド20.8gを得る。
【0260】m.p. 158−159℃参考例 331−(4−ピリジル)−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンを参考例32と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(アセトキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0261】m.p.182−185℃参考例 341−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシド30g及びオキシ塩化リン150mlの混合物を2時間加熱還流する。オキシ塩化リンを留去し、塩化メチレン及び炭酸カリウム水溶液を加え、塩化メチレン層を分取する。溶媒留去後メタノールで結晶化して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン26gを得る。
【0262】m.p.201−203℃参考例 351−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理し1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレンを得る。
【0263】m.p.196−198℃参考例 361−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)ナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理し1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)ナフタレンを得る。
【0264】m.p.174−178℃参考例 371−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理し1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0265】m.p.205−208℃参考例 381−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジエトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理し1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジエトキシナフタレンを得る。
【0266】m.p.154−156℃参考例 391−(2−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理し1−(2−クロロ−6−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン及び1−(4−クロロ−2−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンの混合物を得る。
【0267】MS;415(M+
参考例 401−(3−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理し1−(2−クロロ−5−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン及び1−(2−クロロ−3−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンの混合物を得る。
【0268】MS;415(M+
参考例 411−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン22.7g、三臭化リン52ml及び1,1,2,2−テトラクロロエタン100mlの混合物を100℃で10時間撹拌する。反応後溶媒を留去し、塩化メチレン及び炭酸カリウム水溶液を加え、塩化メチレン層を分取する。溶媒留去後メタノールで結晶化して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン17.1gを得る。
【0269】m.p.192−194℃参考例 421−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)ナフタレンを参考例41と同様に処理して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)ナフタレンを得る。
【0270】m.p.162−163℃参考例 431−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレンを参考例41と同様に処理して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−エトキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0271】m.p.203−204℃参考例 44参考例39で得た混合物を参考例41と同様に処理し、さらにシリカゲル精製して、1−(2−ブロモ−6−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0272】m.p.199−200℃参考例 45参考例40で得た混合物を参考例41と同様に処理し、さらにシリカゲル精製して、1−(2−ブロモ−5−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0273】m.p.182−184℃参考例 461−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシド106.4gの1,2−ジクロロエタン500ml懸濁液にオキシ臭化リン100gを加え、5時間加熱還流する。反応終了後溶媒等を留去し、酢酸エチルを加える。該酢酸エチル溶液を氷水に加え、析出晶をろ取して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシナフタレン38.9gを得る。
【0274】m.p. 192−194℃参考例 473,4−ジメトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールとクロトン酸メチルを参考例14と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−3−メチル−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0275】m.p. 152−154℃参考例 483,4−ジメトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールとアクリル酸メチルを参考例14と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0276】m.p. 152−154℃参考例 491−(4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−3−メチル−6,7−ジメトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−3−メチル−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0277】m.p. 230−232℃参考例 501−(4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−6,7−ジメトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して1−(4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0278】m.p. 222−224℃参考例 511−(4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−3−メチル−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理して1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−3−メチル−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0279】m.p.133−136℃参考例 521−(4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−6,7−ジメトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理し1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0280】m.p.142−145℃参考例 531−(2−クロロ−4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−3−メチル−6,7−ジメトキシナフタレンを参考例41と同様に処理して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−3−メチル−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0281】m.p.148−150℃参考例 541−(2−クロロ−4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−6,7−ジメトキシナフタレンを参考例41と同様に処理して1−(2−ブロモ−4−ピリジル)−2−メトキシカルボニル−6,7−ジメトキシナフタレンを得る。
【0282】m.p.146−148℃参考例 55イソバニリン200gのジメチルホルムアミド500ml溶液に、氷冷下、炭酸カリウム236gを加えた後、臭化ベンジル203mlを滴下し、終夜撹拌する。反応残渣の不溶物を濾過し、アセトンにて洗浄、溶媒を留去し、残渣にエーテル及び水を加えて、再度洗浄、溶媒を留去することにより、3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(油状物質)を得る。
【0283】参考例 56(1)3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを酢酸−酢酸ナトリウム共存下、参考例1−(1)と同様に処理して、6−ブロモ−3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒド得る。
【0284】m.p.140−141℃(2)6−ブロモ−3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを参考例1−(2)と同様に処理して、6−ブロモ−3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール(油状物質)を得る。
【0285】参考例 576−ブロモ−3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールを参考例6と同様に処理して、3−ベンジルオキシ−4−メトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタール(油状物質)を得る。
【0286】参考例 583−ベンジルオキシ−4−メトキシ−6−(4−ピリジル)ヒドロキシメチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを3日間室温下、参考例14と同様に処理して、1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0287】m.p. 240−242℃(分解)
参考例 591−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して、1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0288】m.p. 254−257℃(分解)
参考例 601−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理して、1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0289】m.p.260−261℃(分解)
参考例 611−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ベンジルオキシ−7−メトキシナフタレンを実施例117−(1)と同様に処理して、1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ヒドロキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0290】m.p.225−230℃(分解)
参考例 621−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ヒドロキシ−7−メトキシナフタレンとヨウ化イソプロピルを実施例117−(2)と同様に処理して、1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0291】m.p.210−212℃参考例 631−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ヒドロキシ−7−メトキシナフタレンとヨウ化ブチルを実施例117−(2)と同様に処理して、1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0292】m.p.149−151℃参考例 641−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ヒドロキシ−7−メトキシナフタレンと臭化オクチルを実施例117−(2)と同様に処理して、1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレンを得る。
【0293】m.p.124−126℃参考例 651−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して、1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0294】m.p.195−200℃(分解)
参考例 661−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して、1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0295】m.p.170−173℃参考例 671−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレンを参考例21と同様に処理して、1−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレンのN−オキシドを得る。
【0296】m.p.143−146℃参考例 681−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理して、1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−イソプロピルオキシ−7−メトキシナフタレン得る。
【0297】m.p.195−200℃(分解)
参考例 691−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理して、1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−ブトキシ−7−メトキシナフタレン得る。
【0298】m.p.143−147℃参考例 701−(4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレンのN−オキシドを参考例34と同様に処理して、1−(2−クロロ−4−ピリジル)−2,3−ビス(メトキシカルボニル)−6−オクチルオキシ−7−メトキシナフタレン得る。
【0299】m.p.93−97℃参考例 714−カルボキシ−2−クロロピリジン78.7gを窒素雰囲気下、水素化ホウ素ナトリウム28.4gのテトラヒドロフラン750mlの懸濁液に徐々に加え、次いで三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯塩123mlを滴下した後、室温で6時間反応する。反応終了液に、6規定塩酸960mlを滴下し、有機溶媒を留去後、水酸化ナトリウムでアルカリ性にし、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後溶媒を留去し、2−クロロ−4−ヒドロキシメチルピリジン62.2gを得る。
【0300】m.p. 63−65℃参考例 72(1)オキザリルクロライド42.2mlの塩化メチレン溶液(1100ml)に−60℃〜−50℃でジメチルスルフォキサイド68.7mlの塩化メチレン溶液(220ml)を滴下し、同温で2−クロロ−4−ヒドロキシメチルピリジン63.2gの塩化メチレン溶液440mlを滴下した後、15分間撹拌する。次いで、同温でトリエチルアミン306.6mlを滴下し、5分間撹拌後、室温にする。反応終了液に、水2.2lを加え、塩化メチレン層を分取し、水層を再び塩化メチレン2.2lで抽出し、先の塩化メチレン層と合す。合わせた塩化メチレン層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後溶媒を留去し、2−クロロピリジン−4−カルバルデヒドを得る。
【0301】(2)2−クロロピリジン−4−カルバルデヒドのジメチルホルムアミド溶液(150ml)をシアン化ナトリウム5.2gのジメチルホルムアミド懸濁液200mlに5分間で滴下し、5分間撹拌後、アクリル酸tert−ブチルエステル61.4mlのジメチルホルムアミド溶液(350ml)を10分間で滴下し、一夜撹拌する。反応終了液に、酢酸エチルと水を加え、酢酸エチル層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製後、4−(2−クロロピリジン−4−イル)−4−オキソ−ブチル酸tert−ブチルエステル(油状物質)82.8gを得る。
【0302】参考例 734−(2−クロロピリジン−4−イル)−4−オキソ−ブチル酸tert−ブチルエステル82.8gに氷冷下、トリフルオロ酢酸118mlを加え、15分間撹拌した後、室温で1時間反応する。更に、トリフルオロ酢酸24mlを加え、室温で2時間反応する。トリフルオロ酢酸を留去し、トルエンでトリフルオロ酢酸を共沸した後、ジエチルエーテルで結晶化し、4−(2−クロロピリジン−4−イル)−4−オキソ−ブチル酸53.8gを得る。
【0303】m.p. 118−120℃参考例 744−(2−クロロピリジン−4−イル)−4−オキソ−ブチル酸2.14g、3,4−ジメトキシベンズアルデヒド1.66g、酢酸ナトリウム0.82g及び無水酢酸5.66mlの混合物を80℃で2時間撹拌する。酢酸及び濃塩酸50mlを滴下し、2時間加熱還流する。反応液をエーテルで洗浄、水酸化ナトリウムでpH=4に調整し、乾燥後、溶媒を留去し、残渣を有機溶媒(クロロホルム:メタノール=9:1)で抽出し、1−(2−クロロ−4−ピリジル)−3−カルボキシ−6,7−ジメトキシナフタレン(収率;67%)を得る。
【0304】m.p.>250℃参考例 751−(2−クロロ−4−ピリジル)−3−カルボキシ−6,7−ジメトキシナフタレン2.3gのテトラヒドロフラン(THF)(60ml)溶液に、−10℃にて水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム2.36ml(70%トルエン溶液)のTHF溶液を滴下し、室温にて1時間撹拌する。更に水素化ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム1.57ml(70%トルエン溶液)のTHF溶液(5ml)を滴下し、更に40℃で1時間加熱撹拌する。反応液にメタノールを加えた後、水酸化ナトリウム水溶液(水20ml中水酸化ナトリウム1.6g)を加え、50℃にて30分間撹拌する。
【0305】反応残渣を酢酸エチル抽出し、更にジクロロメタン抽出する。有機層を水洗、乾燥後、溶媒を留去し、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:アセトン=19:1)で処理し、エーテルで結晶化させることにより、1−(2−クロロ−4−ピリジル)−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレン531mg(収率24%)を得る。
【0306】m.p.115−118℃参考例 763,4−ジエトキシベンズアルデヒド54.2g、4−(2−クロロピリジン−4−イル)−4−オキソ−ブチル酸59.6g、酢酸ナトリウム22.9g及び無水酢酸158mlの混合物を窒素雰囲気下、80℃で2時間撹拌する。30分間放冷後、酢酸1.4l及び濃塩酸1.4lを加え、2時間加熱還流する。該加熱還流下の混合物を氷冷し、水酸化ナトリウムを672g加えた後、水1.4l、クロロホルム2.5l、メタノール0.3lを加える。クロロホルム層を乾燥後溶媒を留去して、ジエチルエーテルで結晶化し、1−(2−クロロ−4−ピリジル)−3−カルボキシ−6,7−ジエトキシナフタレン70.4gを得る。
【0307】m.p. >250℃
【0308】
【発明の効果】本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理的に許容し得る塩は、優れた気管支収縮抑制作用を有し、喘息の予防・治療剤として有用である。即ち、本発明の目的化合物〔I〕は、ヒスタミン、U−46619、ロイコトリエンD4 等の各種スパスモーゲンや抗原により誘発される気管支収縮を、効果的に抑制する。例えば、本発明の目的化合物である1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔2−オキソ−4−(2−ピペリジノエチル)アミノ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔2−オキソ−4−(4−ピリジル)−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−〔2−(2−オキソ−3−モルホリノ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−〔2−(1−オキソ−5−メトキシメトキシ−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔1−オキソ−5−(2−ピペリジノエチルオキシ)−1,2−ジヒドロイソキノリン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−〔2−(3−オキソ−2,3−ジヒドロイソキノリン−2−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔4−(3−ピリジルメチル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔6,7−ジメトキシ−4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン、1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレン又はそれらの薬理的に許容しうる塩は、テオフィリンより30倍以上強力な抗原誘発気管支収縮抑制作用を示す。
【0309】また、本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理的に許容し得る塩は、心臓等に対する副作用をほとんど示さず、選択的に気管支収縮抑制作用を示すとともに、低毒性であり、医薬として高い安全性を示すという優れた特性を有する。テオフィリンの場合、血圧低下、心悸亢進等心臓への副作用が知られているが、本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理的に許容し得る塩はかかる副作用を実質的に示さず、優れた抗喘息作用を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 一般式〔I〕
【化1】


(但し、R1 及びR2 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基を表し、R3 及びR4 はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基であり、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、R5 及びR6 は同一又は異なって、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基又は保護されていてもよいアミノ基を表すか、あるいは互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい複素環式基を形成していることを表す。)で示されるナフタレン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩。
【請求項2】 R1 及びR2 が同一又は異なって水素原子又は低級アルコキシ基である請求項1記載の化合物。
【請求項3】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、当該窒素原子以外にさらに窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子を含有していてもよい単環式、双環式又は三環式複素環式基である請求項1又は2記載の化合物。
【請求項4】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シクロペンタ〔b〕ピリジル基、ピロ〔2,3−b〕ピリジル基、イミダゾ〔4,5−b〕ピリジル基、ピリド〔2,3−d〕チアゾリル基、ピリド〔2,3−d〕オキサゾリル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、インドリル基、ピリダジニル基、アゼピニル基、アゼチジル基、イソインドリル基、ピロリル基、ベンゾアゼピニル基、フェナントリジニル基、ベンゾチアジニル基、ベンゾイミダゾリニル基、ピラジニル基又はモルホリノ基(これらの複素環式基は部分的もしくは全て水素化されていてもよい)である請求項3記載の化合物。
【請求項5】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基に置換しうる基が、(1)低級アルケニル基;(2)低級アルキニル基;(3)低級アルキルチオ基;(4)シクロアルキル基;(5)トリフルオロメチル基;(6)シアノ基;(7)テトラゾリル基;(8)ホルミル基;(9)アミノ基;(10)モルホリノ基、モノシクロアルキル基置換アミノ基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピペリジル基又はピロリジニル基で低級アルキル基部分が置換されていてもよいモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;(11)ピリジル基;(12)モルホリノ基;(13)低級アルキル基置換トリアゾリル基;(14)ビス(ヒドロキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;(15)ビス(トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;(16)モルホリノカルボニル基;(17)低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(18)ヒドロキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(19)トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;(20)低級アルコキシカルボニル基;(21)カルボキシル基;(22)モルホリノ基もしくはピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;(23)ピペリジル基、ピリジル基、水酸基又は低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;(24)オキソ基;(25)水酸基;(26)ピリミジニル基;(27)ジ低級アルキルアミノ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;(28)ハロゲン原子;(29)ニトロ基;(30)イミダゾリル基;及び(31)低級アルキレンジオキシ基から選ばれる1個もしくは2個以上の同一又は異なる基である請求項1、2、3又は4記載の化合物。
【請求項6】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される複素環式基が、少なくともオキソ基で置換された複素環式基である請求項5記載の化合物。
【請求項7】 少なくともオキソ基で置換された複素環式基が部分構造式
【化2】


を有する複素環式基である請求項6記載の化合物。
【請求項8】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基、モノシクロアルキル基置換アミノ基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピペリジノ基又はピロリジニル基で低級アルキル基部分が置換されていてもよいモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換トリアゾリル基;ビス(ヒドロキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;ビス(トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル)アミノカルボニル基;モルホリノカルボニル基;低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;ヒドロキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;トリ低級アルキルシリルオキシ低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;カルボキシル基;低級アルキル基;水酸基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基、(2)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノキサリニル基、(3)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピペリジル基、ピリジル基又は低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基、(4)ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;ピリミジニル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;イミダゾリル基;ジ低級アルキルアミノ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)フタラジニル基、(5)ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基、ピリジル基及びイミダゾリル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はヘキサヒドロ)ピリジル基、(6)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ナフチリジニル基、(7)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ヘキサヒドロキノリル基、(8)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロインドリル基、(9)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾアゼピニル基、(10)ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基、(11)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾチアジニル基、(12)低級アルキル基及び/又はオキソ基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基、(13)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基、(14)オキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロフェナントリジニル基、(15)低級アルキル基で置換されていてもよいオキソ基(又はヒドロキシ基)置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ピロリル基、(16)ヘキサヒドロキシピラジニル基、(17)低級アルキレンジオキシ基置換ヘキサヒドロピリジル基又は(18)モルホリノ基である請求項5記載の化合物。
【請求項9】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基、(2)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノキサリニル基、(3)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基、(4)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)フタラジニル基、(5)オキソ基置換ジヒドロ(又はヘキサヒドロ)ピリジル基、(6)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ナフチリジニル基、(7)オキソ基置換ヘキサヒドロキノリル基、(8)オキソ基置換ジヒドロインドリル基、(9)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾアゼピニル基、(10)ジヒドロ(又はテトラヒドロ)イソキノリル基、(11)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ベンゾチアジニル基、(12)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基、(13)オキソ基置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基、(14)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基、(15)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)ピロリル基、(16)ヘキサヒドロキシピラジニル基、(17)低級アルキレンジオキシ基置換ヘキサヒドロピリジル基又は(18)モルホリノ基である請求項8記載の化合物。
【請求項10】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基、(2)オキソ基置換ジヒドロキノキサリニル基、(3)オキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(4)オキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(5)オキソ基置換ジヒドロ(又はヘキサヒドロ)ピリジル基、(6)オキソ基置換ジヒドロナフチリジニル基、(7)オキソ基置換ヘキサヒドロキノリル基、(8)オキソ基置換ジヒドロインドリル基、(9)オキソ基置換ジヒドロベンゾアゼピニル基、(10)テトラヒドロイソキノリル基、(11)オキソ基置換テトラヒドロベンゾチアジニル基、(12)オキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基、(13)オキソ基置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基、(14)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基、(15)オキソ基置換テトラヒドロピロリル基、(16)ヘキサヒドロキシピペラジニル基、(17)低級アルキレンジオキシ基置換ヘキサヒドロピリジル基又は(18)モルホリノ基である請求項9記載の化合物。
【請求項11】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基、モノシクロアルキル基置換アミノ基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピペリジノ基又はピロリジニル基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換トリアゾリル基;低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;低級アルキル基;水酸基;及び水酸基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基、(2)オキソ基置換ジヒドロキノキサリニル基、(3)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピペリジル基、ピリジル基又は低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(4)ピリジル基置換低級アルキル基;ピリミジニル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;イミダゾリル基;及びジ低級アルキルアミノ基置換フェニル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(5)低級アルキル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;及びイミダゾリル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロピリジル基、(6)オキソ基置換ジヒドロナフチリジニル基、(7)オキソ基置換ヘキサヒドロキノリル基、(8)オキソ基置換ジヒドロインドリル基、(9)オキソ基置換テトラヒドロベンゾチアジニル基、(10)低級アルキル基及びオキソ基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基、(11)オキソ基置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基又は(12)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基である請求項10記載の化合物。
【請求項12】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピペリジノ基又はピロリジニル基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換トリアゾリル基;低級アルキル基;及び水酸基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基、(2)オキソ基置換ジヒドロキノキサリニル基、(3)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピペリジル基もしくは低級アルコキシ基で置換されている低級アルコキシ基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(4)ピリジル基置換低級アルキル基、ピリミジニル基、ピリジル基、イミダゾリル基及び低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(5)低級アルキル基、低級アルコキシ基、ピリジル基及びイミダゾリル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロピリジル基、(6)オキソ基置換テトラヒドロベンゾチアジニル基又は(7)低級アルキル基及びオキソ基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基である請求項10記載の化合物。
【請求項13】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基、ピリジル基、イミダゾリル基又はピペリジノ基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換トリアゾリル基;及び低級アルコキシ基又は水酸基で置換されている低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロキノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピペリジノ基もしくは低級アルコキシ基で置換されている低級アルコキシ基;及び水酸基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基、ピリミジニル基、ピリジル基、イミダゾリル基及び低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(4)低級アルキル基、低級アルコキシ基、ピリジル基及びイミダゾリル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロピリジル基又は(5)低級アルキル基及びオキソ基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基である請求項12記載の化合物。
【請求項14】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基、ピリジル基、イミダゾリル基又はピペリジノ基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換トリアゾリル基;及び低級アルコキシ基又は水酸基で置換されている低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロキノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基及びピペリジル基置換低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基、ピリミジニル基、ピリジル基、イミダゾリル基及び低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基又は(4)低級アルキル基、低級アルコキシ基及びイミダゾリル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロピリジル基である請求項13記載の化合物。
【請求項15】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基、モノシクロアルキル基置換アミノ基、ピリジル基、イミダゾリル基又はピペリジノ基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;ピリジル基;モルホリノ基;低級アルキル基置換ピペラジニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;低級アルキル基;水酸基;及び水酸基もしくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基又はヒドロキシ基置換テトラヒドロキノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピペリジノ基、ピリジル基又は低級アルコキシ基で置換されている低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基;ピリミジニル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;イミダゾリル基;及びジ低級アルキルアミノ基置換フェニル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基、(4)ピリジル基で置換されているオキソ基置換ジヒドロピリジル基、(5)オキソ基置換ジヒドロナフチリジニル基、(6)オキソ基置換ヘキサヒドロキノリル基、(7)オキソ基置換ジヒドロインドリル基、(8)オキソ基置換テトラヒドロベンゾチアジニル基、(9)低級アルキル基及びオキソ基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キナゾリニル基、(10)オキソ基置換ジヒドロベンゾイミダゾリニル基又は(11)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基である請求項11記載の化合物。
【請求項16】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基、イミダゾリル基又はピリジル基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;モルホリノ基;及び低級アルキル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピリジル基又は低級アルコキシ基で置換されている低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;及びジ低級アルキルアミノ基置換フェニル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基又は(4)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基である請求項15記載の化合物。
【請求項17】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)ピリジル基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;モルホリノ基;及び低級アルキル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基;ピリジル基又は低級アルコキシ基で置換されている低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基;低級アルコキシ基;ピリジル基;及びジ低級アルキルアミノ基置換フェニル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基又は(4)オキソ基置換ジヒドロフェナントリジニル基である請求項16記載の化合物。
【請求項18】 R5 及びR6 が互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに形成される置換されていてもよい複素環式基が、(1)モルホリノ基、イミダゾリル基又はピリジル基で低級アルキル基部分が置換されているモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;モルホリノ基;及び低級アルキル基から選ばれる基で置換されていてもよいオキソ基置換ジヒドロ(又はテトラヒドロ)キノリル基、(2)モルホリノ基置換低級アルキル基;及び低級アルコキシ基置換低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロイソキノリル基、(3)ピリジル基置換低級アルキル基;低級アルコキシ基;及びピリジル基から選ばれる基で置換されているオキソ基置換ジヒドロフタラジニル基である請求項10記載の化合物。
【請求項19】 R1 及びR2 が同一又は異なって保護された水酸基、R3及びR4 が水酸基置換メチル基である請求項1、3、4、5、6、7、11、15、16、17又は18記載の化合物。
【請求項20】 保護された水酸基が低級アルキル基で保護された水酸基である請求項19記載の化合物。
【請求項21】 1−〔2−(2−オキソ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔2−オキソ−4−(2−ピペリジノエチル)アミノ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔2−オキソ−4−(4−ピリジル)−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−〔2−(2−オキソ−3−モルホリノ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔4−(3−ピリジルメチル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔6,7−ジメトキシ−4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン、1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン、1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6−メトキシ−7−エトキシナフタレン又はそれらの薬理的に許容しうる塩。
【請求項22】 1−〔2−(2−オキソ−3−モルホリノ−1,2−ジヒドロキノリン−1−イル)−4−ピリジル〕−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン又はその薬理的に許容しうる塩。
【請求項23】 1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン又はその薬理的に許容しうる塩。
【請求項24】 1−{2−〔4−(3−ピリジルメチル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジメトキシナフタレン又はその薬理的に許容しうる塩。
【請求項25】 1−{2−〔4−(3−ピリジル)−1(2H)−フタラジノン−2−イル〕−4−ピリジル}−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−6,7−ジエトキシナフタレン又はその薬理的に許容しうる塩。
【請求項26】 一般式〔II〕
【化3】


(但し、R11 及びR21 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基を表し、R31 及びR41 はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、Xはハロゲン原子を表す。)で示される化合物と一般式〔III〕
【化4】


(但し、R5 及びR6 は同一又は異なって、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基又は保護されていてもよいアミノ基を表すか、あるいは互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい複素環式基を形成していることを表す。)で示される含窒素化合物とを反応させ、R11及び/又はR21が保護された水酸基であり、R31及び/又はR41が保護された水酸基置換メチル基である場合は、所望により当該水酸基の保護基の種類に応じ、全てあるいは選択的に当該保護基を除去し、要すれば6位及び/又は7位のヒドロキシ部位あるいは2位及び/又は3位のヒドロキシメチル部位を再び保護し、さらに要すれば全てのヒドロキシ部位あるいはヒドロキシメチル部位を保護し、さらに要すれば生成物をその薬理的に許容し得る塩とすることを特徴とする一般式〔I〕
【化5】


(但し、R1 及びR2 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基、R3 及びR4 はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示されるナフタレン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩の製法。
【請求項27】 一般式〔IV〕
【化6】


(但し、R11 及びR21 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基、R31及びR41はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基を表す。)で示される化合物と一般式〔V〕
【化7】


(但し、R52及びR62は互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに少なくともハロゲン原子で置換された複素環式基を形成していることを表す。)で示されるハロゲノ含窒素化合物とを反応させ、R11及び/又はR21が保護された水酸基であり、R31及び/又はR41が保護された水酸基置換メチル基である場合は、所望により当該水酸基の保護基の種類に応じ、全てあるいは選択的に当該保護基を除去し、要すれば6位及び/又は7位のヒドロキシ部位あるいは2位及び/又は3位のヒドロキシメチル部位を再び保護し、さらに要すれば生成物をその薬理的に許容し得る塩とすることを特徴とする一般式
【化8】


(但し、R1 及びR2 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基、R3 及びR4 はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、R51及びR61は互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに少なくともオキソ基で置換された複素環式基を形成していることを表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示されるナフタレン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩の製法。
【請求項28】 一般式〔VI〕
【化9】


(但し、R11 及びR21 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基、R53及びR63は同一又は異なって、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基又は保護されていてもよいアミノ基を表すか、あるいは互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに還元反応に安定な置換されていてもよい複素環式基を形成していることを表し、R7 及びR8 はいずれか一方が遊離の又はエステル化されたカルボキシル基、他方が、水素原子、低級アルキル基、あるいは遊離の又はエステル化されたカルボキシル基であることを表す。)で示される化合物又はその分子内酸無水物を還元反応に付し、R11及び/又はR21が保護された水酸基である場合は、所望により当該保護基を除去し、要すれば6位及び/又は7位のヒドロキシ部位あるいは2位及び/又は3位のヒドロキシメチル部位を再び保護し、さらに要すれば全てのヒドロキシ部位あるいはヒドロキシメチル部位を保護し、さらに要すれば生成物をその薬理的に許容し得る塩とすることを特徴とする一般式
【化10】


(但し、R1 及びR2 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基、R3 及びR4 はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示されるナフタレン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩の製法。
【請求項29】一般式〔I−b〕
【化11】


(但し、R11 及びR21 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基を表し、R31 及びR41 はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表す。)で示される化合物又はその塩と一般式〔VII〕
【化12】


(但し、R91、R92及びR93は同一又は異なって水素原子、水酸基、低級アルコシキシ基、ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基、ジ低級アルキルアミノ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、ピリジル基、ピリミジニル基又はイミダゾリル基を表す。)で示されるカルボン酸誘導体又はその塩とを反応させ、R11及び/又はR21が保護された水酸基であり、R31及び/又はR41が保護された水酸基置換メチル基である場合は、所望により当該水酸基の保護基の種類に応じ、全てあるいは選択的に当該保護基を除去し、要すれば6位及び/又は7位のヒドロキシ部位あるいは2位及び/又は3位のヒドロキシメチル部位を再び保護し、さらに要すれば全てのヒドロキシ部位あるいはヒドロキシメチル部位を保護し、さらに要すれば生成物をその薬理的に許容しうる塩とすることを特徴とする一般式〔I−a〕
【化13】


(但し、R1 及びR2 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基を表し、R3 及びR4 はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示されるナフタレン誘導体又はその薬理的に許容しうる塩の製法。
【請求項30】一般式〔I−b〕
【化14】


(但し、R11 及びR21 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基を表し、R31 及びR41 はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表す。)で示される化合物又はその塩と一般式〔VIII〕
【化15】


(但し、R92及びR93は同一又は異なって水素原子、水酸基、低級アルコシキシ基、ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基、ジ低級アルキルアミノ基又はハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、ピリジル基、ピリミジニル基又はイミダゾリル基を表す。)で示される酸無水物と反応させ、R11及び/又はR21が保護された水酸基であり、R31及び/又はR41が保護された水酸基置換メチル基である場合は、所望により当該水酸基の保護基の種類に応じ、全てあるいは選択的に当該保護基を除去し、要すれば6位及び/又は7位のヒドロキシ部位あるいは2位及び/又は3位のヒドロキシメチル部位を再び保護し、さらに要すれば全てのヒドロキシ部位あるいはヒドロキシメチル部位を保護し、さらに要すれば生成物をその薬理的に許容しうる塩とすることを特徴とする一般式〔I−a’〕
【化16】


(但し、R1 及びR2 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基を表し、R3 及びR4 はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示されるナフタレン誘導体又はその薬理的に許容しうる塩の製法。
【請求項31】 一般式〔II〕
【化17】


(但し、R11 及びR21 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基、R31及びR41はいずれか一方が保護されていてもよい水酸基置換メチル基、他方が水素原子、低級アルキル基又は保護されていてもよい水酸基置換メチル基であることを表し、Xはハロゲン原子を表す。)で示される化合物。
【請求項32】 一般式〔VI〕
【化18】


(但し、R11 及びR21 は同一又は異なって水素原子又は保護されていてもよい水酸基、R53及びR63は同一又は異なって、水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいフェニル基又は保護されていてもよいアミノ基を表すか、あるいは互いに末端で結合して隣接する窒素原子とともに還元反応に安定な置換されていてもよい複素環式基を形成していることを表し、R7 及びR8 はいずれか一方が遊離の又はエステル化されたカルボキシル基、他方が、水素原子、低級アルキル基、あるいは遊離の又はエステル化されたカルボキシル基であることを表す。)で示される化合物又はその分子内酸無水物。