ナレッジ交換システムにおけるユーザプライバシーを保持する方法、システム、および装置
【課題】 ナレッジ交換(「KI」)システムにおけるユーザプライバシーを保持する方法、システム、および装置を提供すること。
【解決手段】 ユーザは、KIシステムにおいて参加に関するプライバシープリファレンスを提供することができる。ユーザは、サーバコンピュータに送信すべきではない特定のキーワード、名詞句、および連絡先を識別することができる。ユーザは、各キーワード、名詞句、または連絡先を公的または私的にすべきであろうとなかろうと指定することができる。公的キーワードがユーザに関連付けられているとして検索クエリ中に識別されると、ユーザのアイデンティティは捜索者に利用可能となる。私的キーワードがユーザに関連付けられているとして検索クエリ中に識別されると、ユーザのアイデンティティは利用可能にはならずおよび捜索者とユーザとの間の仲介通信の処理が実行されることになる。
【解決手段】 ユーザは、KIシステムにおいて参加に関するプライバシープリファレンスを提供することができる。ユーザは、サーバコンピュータに送信すべきではない特定のキーワード、名詞句、および連絡先を識別することができる。ユーザは、各キーワード、名詞句、または連絡先を公的または私的にすべきであろうとなかろうと指定することができる。公的キーワードがユーザに関連付けられているとして検索クエリ中に識別されると、ユーザのアイデンティティは捜索者に利用可能となる。私的キーワードがユーザに関連付けられているとして検索クエリ中に識別されると、ユーザのアイデンティティは利用可能にはならずおよび捜索者とユーザとの間の仲介通信の処理が実行されることになる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、ナレッジ交換に関し、より詳細には、ナレッジ交換システムにおけるユーザプライバシーを保持する方法、システム、および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、参照により全文を本明細書に組み入れる、「Method,System,and Apparatus for Creating a Knowledge Interchange Profile」(整理番号60001 0385US01)および「Method,System,and Apparatus for Receiving and Responding Knowledge Interchange Queries」(整理番号60001 0386US01)と題する、現在出願中の米国特許出願に関連する。
【0003】
大企業は膨大なデータを生成する。データは、あらゆる種類の文書、電子メールメッセージ、インスタントメッセージ、および他の種類の通信で生成される。生成される大量のデータおよびデータが多くの本質的に異なる場所に保管されることが多いという事実のために、データを捜索する個人(「捜索者(seeker)」)にとっては、関心のある情報を見つけることは非常に困難である傾向がある。このことは、一部には、データがワールドワイドウェブ(「ウェブ」)上で利用可能とされる文書などにリンクされていないことが頻発するという事実のためである。
【0004】
大企業で働く従業員は、通常、企業の事業に関係する関係しない双方の多数の話題についてのエキスパートである。エキスパートとは、捜索者が話題に関係する情報を見つけるのを、または話題に関係する情報を有する可能性のある別の人を見つけるのを助ける見込みのある個人である。情報の捜索に加えて、捜索者は、関心のある話題についてのエキスパートを識別してコンタクトをとることに関心がある場合もある。しかしながら、数万人または数十万人もの従業員を含む場合がある大企業において、特定の話題に対するエキスパートが誰であるかを決定することは非常に困難である。
【0005】
大企業内でエキスパートを見つけるプロセスを支援するシステムは確かに存在する。しかしながら、現行のシステムには、その有用性を制限するいくつかの重大な欠点がある。特に、現行システムは、大きな母集団の中で、見つけるエキスパートが少なすぎる傾向がある。結果として、制限された数のエキスパートが、多数の支援要求に圧倒されることがある。多数の要求の結果、エキスパートがエキスパートプログラムから撤退することが多い。結果的に、さらに少数のエキスパートを有するシステムに帰着して、問題は悪化する。
【0006】
本発明の様々な実施形態によって行われているのは、これらおよび他の検討に関してである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ナレッジ交換システムにおけるプライバシーを保持する、本発明に一致した、方法、システム、および装置によって解決される。本発明の様々な実施形態によるプライバシープリファレンスザは、収集しおよび処理をするためのサーバコンピュータに送信することができる情報を定義する、プライバシープリファレンス(privacy preference)を指定することができる。さらに、ユーザは、キーワード、名詞句、および連絡先を、公的または私的のいずれかであるとして指定することができる。ユーザへの支援要求を仲介すること、およびユーザが支援を求める他のユーザからあまり頻繁には連絡されないことを確保することを含むユーザのプライバシーを保証するのに、プライバシー設定を利用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様による、ナレッジ交換(「KI」)システムにおけるユーザプライバシーを保持する方法が提供される。ナレッジ交換システムは、ユーザの関心事およびユーザ間の接続についての情報を収集し、およびこの情報を利用してユーザが特定の話題についての情報およびエキスパートを識別することができるシステムである。本発明の方法の態様による、ユーザは、KIシステムにおいて、ユーザの参加に関係するプライバシープリファレンスを提供することができる。1つまたは複数のプログラムとのユーザのインタラクションを監視して、ユーザによって読まれるまたは作成される文書、電子メール(「Eメール」)メッセージなどの関心項目を識別することができる。プライバシー設定は、どの型の情報を監視するかを制限することができる。例えば、ユーザは、特定の人からの電子メールメッセージを、分析には含まないことを指定することができる。
【0009】
監視している間に識別される関心項目に基づいて、ユーザの関心事、ユーザが通信した個人、および個人との通信が行われた話題を識別する、KIプロファイルを作成することができる。特に、KIプロファイルには、1つまたは複数のキーワード、名詞句、および連絡先を含めることができる。さらに、KIプロファイルには、連絡先との通信が行われた内容を示す、各連絡先に対する1つまたは複数のキーワードを含めることができる。ユーザは、KIプロファイルを有するKIサーバコンピュータに送信すべきではない、特定のキーワード、名詞句、および連絡先を、プライバシープリファレンスにおいて識別することができる。
【0010】
さらに、ユーザは各キーワード、名詞句、または連絡先が公的または私的であろうとなかろうと、プライバシープリファレンスにおいて指定することができる。公的キーワードがユーザと関連付けられているとして検索クエリ中に識別される場合には、ユーザのアイデンティティは、公的に利用可能となる。次いで、ユーザは、話題に関する支援要求で連絡されることがある。このことに関して、ユーザは、一定期間内の支援のために連絡することができる回数をプライバシー設定において指定することができるようにしてもよい。例えば、ユーザは、支援のために週5回だけ連絡されることを指定することができる。次いで、このプリファレンスをサーバコンピュータが使用することによって、ユーザが所与の一定期間中に指定された回数よりも多くは連絡されないことを確実にする。
【0011】
私的キーワードがユーザと関連付けられているとして検索クエリ中に識別される場合には、ユーザのアイデンティティは公的に利用可能とはならないことになる。もと適切にいえば、KIサーバコンピュータは、ユーザを識別した検索クエリを送出するユーザとユーザ(「エキスパート」)との間の仲介通信の処理を提供することができる。仲介通信の処理による、検索結果は、エキスパートを匿名で識別することになる。次いで、検索中のユーザは、KIサーバコンピュータに要求を送出して、エキスパートに連絡することができる。要求に基づいて、KIサーバは、検索クエリを送出するユーザの代わりに、支援要求をエキスパートに送信することになる。要求は、検索クエリを送出するユーザを具体的に識別してもしなくてもよい。
【0012】
次いで、エキスパートは、検索クエリを送出するユーザに支援を提供するしないについていずれにしても、指示で要求に応答することができる。エキスパートが支援を提供する場合には、エキスパートのアイデンティティは、検索クエリを作成するユーザに送信される。そうでない場合には、支援は提供されないことの指示が検索クエリを作成するユーザに送信される。次いで、検索クエリを作成するユーザは、提供された検索結果から別の個人に連絡することを選択することができる。
【0013】
本発明は、コンピュータ処理、コンピュータ処理装置として、またはコンピュータプログラム製品またはコンピュータ読取り可能な媒体などの製造物として実現することができる。コンピュータプログラム製品は、コンピュータシステムによって読取り可能な、およびコンピュータ処理を実行するための命令のコンピュータプログラムをエンコードする、コンピュータ記憶媒体とすることができる。また、コンピュータプログラム製品は、コンピュータ処理システムによって読取り可能なであって、コンピュータ処理を実行するための命令のコンピュータプログラムをエンコードする、搬送波上の伝搬する信号とすることができる。
【0014】
本発明を特徴づけるこれらおよび他の様々な特徴は、利点も同様に、以下の詳細な説明を読み、および関連する図面を精査することから明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、同一の参照符号は同一の要素を表す図面を参照して、本発明の様々な態様を説明する。特に、図1および対応する説明は、本発明の実施形態を実施することができる、適切なコンピュータ処理環境の簡潔な全体的な説明を提供することを意図する。本発明を、パーソナルコンピュータ上のオペレーティングシステムで実行されるプログラムモジュールと結合して実行されるプログラムモジュールの一般的な文脈において説明するものであるが、当事業者は、本発明が、他の種類のコンピュータシステムおよびプログラムモジュールと組み合わせて実施することができることも承知するであろう。
【0016】
一般に、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、コンポーネント、データ構造体、および特定のタスクを実行する、または特定の抽象データ型を実装する他の種類の構造を含む。さらに、当事業者は、ハンドヘルド装置、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサに基づくまたはプログラム可能な家庭用電化製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む、他のコンピュータシステム構成によって、本発明を実行することができることを理解するであろう。また、本発明は、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理装置によってタスクが実行される、分散コンピュータ処理環境において実施することもできる。分散コンピュータ処理環境において、プログラムモジュールを、ローカルとリモートとの両方のメモリ記憶装置に配置することができる。
【0017】
次に図1を参照して、本発明のいくつかの実施形態の例示的オペレーティング環境を説明するものである。特に、図1は、本発明の様々な実施形態により提供されるナレッジ交換(「KI」)システムの態様を例示する。KIシステムは、ユーザ(「捜索者」)を情報または他の人々に接続するのを助けることができる人(「接続者」または「エキスパート」)を発見するプロセスを容易にする、クライアントサーバシステムである。本明細書において説明するように、接続者は、KIシステムに参加する結果として、接続者に課せされる追加の負担を有することになる。特に、接続者は、他の人々を助けるので、システムの最も重要な人的要素である。このような理由で、本明細書において提供されるKIシステムでは、KIシステムの処理の多くの態様に対する制御を接続者に提供する。例えば、接続者は、支援することを決定するまで、匿名のままにすることを選択することができる。さらに、接続者が支援をしないことを決定すると、接続者のアイデンティティは、決して捜索者に開示されることはない。本明細書において説明するように、また、KIシステムは、接続者が自らのデータをより迅速に発見することを支援することによって、ある場合には他を支援し、またある場合には接続者自身を支援することの負担を低減する。
【0018】
図1は、本発明の様々な実施形態によって提供されるKIシステムの例示的オペレーティング環境を示す。図1に示すように、ネットワーク4が、ある数のクライアントコンピュータ2A〜2Cおよびサーバコンピュータ6に相互接続する。ネットワーク4は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)およびインターネットなどのワイドエリアネットワーク(「WAN」)を含む、あらゆる種類のコンピュータ処理ネットワークを含むことができることを理解すべきである。ネットワーク4は、あらゆる数のクライアントコンピュータ2A〜2Cとサーバコンピュータ6との間の通信を可能にする媒体を提供する。図1には3つのクライアントコンピュータ2A〜2Cを示すが、本発明は、あらゆる数のクライアントコンピュータでの使用を意図することを理解すべきである。
【0019】
図2と関係して以下に、より詳細に説明するように、クライアントコンピュータ2A〜2Cの各々は、汎用のデスクトップ、ラップトップ、タブレット、または1つまたは複数のアプリケーションプログラムを実行することができる他の種類のコンピュータを含む。特に、本発明の様々な実施形態によって、コンピュータ2は、オペレーティングシステムおよび1つまたは複数のデスクトップのアプリケーションプログラムを実行するように動作する。例えば、クライアントコンピュータ2A〜2Cは、ワードプロセシングプログラム、スプレッドシートプログラム、プレゼンテーションプログラム、ウェブブラウザプログラム、インスタントメッセージングのクライアントプログラム、個人情報管理プログラム、および他の種類のアプリケーションプログラムを実行するように動作する。
【0020】
やはり以下に、より詳細に説明するように、クライアントコンピュータ2A〜2Cは、クライアントコンピュータ2A〜2C上で実行する様々なプログラムとのユーザインタラクションを監視するKIのクライアントプログラムを実行するように動作する。監視する処理を介して、KIのクライアントプログラムは、電子メール(Eメール)メッセージ、文書、ウェブページ、およびインスタントメッセージなど、ユーザに対する関心項目を識別することができる。関心項目に基づいて、KIのクライアントプログラムは、ユーザの関心事および連絡先をモデル化するKIプロファイルを作成することができる。関心事は、キーワードおよび名詞句の形式で収集される。名詞句は、名詞からなる句である。各々のキーワードおよび連絡先によって、KIのクライアントプログラムは、関係測定(relationship measure)の強度を評価する。KIのクライアントプログラムは、ユーザが新規の話題または連絡先に関心のあることを発見する場合、または連絡先または話題に対するユーザの好みが大幅に変化する場合には、KIプロファイルをサーバコンピュータ6に送信する。また、KIのクライアントプログラムは、ユーザがこのモデルを編集して、およびキーワードまたは連絡先を削除しまたは追加することを可能にする。以下に、より詳細に説明するように、クライアントコンピュータ2A〜2Cの各々からのKIプロファイルは、サーバコンピュータ6によって集約されおよび処理される。次いで、集約されたプロファイルデータをサーバコンピュータ6が利用することによって、人々または情報に対する様々な種類の問い合わせに応答することができる。
【0021】
次に図2を参照して、本発明の様々な実施形態に利用されるクライアントコンピュータ2の例示的コンピュータアーキテクチャを説明する。図2に示すコンピュータアーキテクチャは、中央処理ユニット8(「CPU」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)18および読み取り専用メモリ(「ROM」)20を含むシステムメモリ12、およびメモリをCPU8に結合するシステムバス10を含む、従来技術のデスクトップ、ラップトップ、またはタブレットのコンピュータを例示する。起動中など、コンピュータ内の要素間の情報を転送するのを支援する基本ルーチンを含む、基本入出力システムは、ROM20に格納される。さらに、コンピュータ2は、図3に関して以下に、より詳細に説明するものである、オペレーティングシステム24、アプリケーションプログラム26、および他のプログラムモジュールを記憶するための大容量記憶装置14を含む。
【0022】
大容量記憶装置14は、バス10に接続された大容量記憶コントローラ(図示せず)を介してCPU8に接続される。大容量記憶装置14および関連するコンピュータ読取り可能な媒体は、コンピュータ2に不揮発性記憶を提供する。本明細書に含まれるコンピュータ読取り可能な媒体の説明は、ハードディスクまたはCD−ROMドライブなど、大容量記憶装置を引用するが、コンピュータ読取り可能な媒体は、コンピュータ2によってアクセスすることができるあらゆる利用可能な媒体とすることができることを当事業者は理解すべきである。
【0023】
例としてであって、限定としてではないが、コンピュータ読取り可能な媒体には、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含めることができる。コンピュータ記憶媒体としては、コンピュータ読取り可能な命令、データ構造体、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報を格納する方法または技術によって実装される、揮発性および不揮発性、取外し可能なおよび固定の媒体を含む。限定はしないが、コンピュータ記憶媒体としては、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他の固体の装置記憶技術、CD−ROM、DVD(Digital Versatile Disk)もしくは他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または所望の情報を格納するのに使用することができおよびコンピュータ2よってアクセスすることができる他のあらゆる媒体を含む。
【0024】
本発明の様々な実施形態によって、コンピュータ2は、インターネットなど、TCP/IPネットワーク4を介したリモートコンピュータへの論理接続を使用する、ネットワーク化された環境において動作することができる。コンピュータ2は、バス10に接続されたネットワークインターフェースユニット16を介してネットワーク4に接続することができる。ネットワークインターフェースユニット16は、他の種類のネットワークおよびリモートコンピュータシステムへの接続にも使用することができることを理解すべきである。また、コンピュータ2には、キーボード、マウス、または電子スタイラス(図2には図示せず)を含む、他の多くの装置からの入力を受信しおよび処理する入出力コントローラ22を含めることができる。同様に、入出力コントローラ22は、ディスプレイスクリーン、プリンタ、または他の種類の出力装置への出力を提供することができる。
【0025】
サーバコンピュータ6には、図2に示す従来技術のコンピュータ処理のコンポーネントの多くまたは全部を含めることができることを理解すべきである。また、サーバコンピュータ6には、サーバコンピュータの動作に必要なまたは望ましい追加のハードウェアおよびソフトウェアを含めることができる。例えば、サーバコンピュータには、ウェブサーバのプログラム、電子メールサーバのプログラム、および他の種類のプログラムなど、サーバコンピュータの動作に使用する、オペレーティングシステムならびに他のプログラムを含めることができる。また、サーバコンピュータ6には、追加のメモリ、冗長の大容量記憶装置、および当事業者に知られている他の種類のサーバハードウェアなど、サーバコンピュータ6の性能を向上させるための他のハードウェア装置を含めることができる。
【0026】
次に図3を参照して、クライアントコンピュータ2およびサーバコンピュータ6によって使用する様々なソフトウェアコンポーネントに関する追加の詳細について説明するものである。簡潔に上述したように、ワシントン州レドモンドの本願発明の特許出願人からのWINDOWS(登録商標)XP(登録商標)のオペレーティングシステムなど、ネットワーク化されたパーソナルコンピュータの動作を制御するのに適した、オペレーティングシステム24を含む、多くのプログラムモジュールおよびデータファイルを、クライアントコンピュータ2の大容量記憶装置14およびRAM18に記憶することができる。
【0027】
また、クライアントコンピュータ2の大容量記憶装置14およびRAM18には、1つまたは複数のプログラムモジュールを含めることができる。特に、大容量記憶装置14およびRAM18は、1つまたは複数のアプリケーションプログラムを含む、アプリケーションスーツ27を格納することができる。例えば、アプリケーションスーツ27には、電子メールメッセージを送信しおよび受信するための、会議、連絡、およびタスクを構成するための、ならびに他の機能を実行するための、個人情報管理の(「PIM」)アプリケーションプログラム28を含めることができる。本発明の一実施形態による、PIMアプリケーションプログラム28は、ワシントン州レドモンドの本願発明の特許出願人からのOUTLOOK(登録商標)のPIMアプリケーションプログラムを含むが、他の製造業者からの他のPIMプログラムを利用することができる。
【0028】
また、アプリケーションスーツ27には、電子文書を作成し、編集し、および閲覧するワードプロセッサアプリケーション30を含めることができる。本発明の一実施形態による、ワードプロセッサアプリケーションプログラム30は、ワシントン州レドモンドの本願発明の特許出願人からのWORD(登録商標)のワードプロセシングアプリケーションプログラムを含むが、他の製造業者からの他のワードプロセシングプログラムを使用することができる。アプリケーションスーツ27には、電子プレゼンテーションを作成し、編集し、および閲覧するプレゼンテーションアプリケーション34を含めることもできる。本発明の一実施形態による、プレゼンテーションアプリケーションプログラム34は、ワシントン州レドモンドの本願発明の特許出願人からのPOWERPOINT(登録商標)のプレゼンテーションアプリケーションプログラムを含むが、他の製造業者からの他のプレゼンテーションプログラムを使用することができる。
【0029】
また、アプリケーションスーツ27には、電子スプレッドシートを作成し、編集し、および閲覧するスプレッドシートアプリケーション32を含めることができる。本発明の一実施形態による、スプレッドシートアプリケーションプログラム32は、ワシントン州レドモンドの本願発明の特許出願人からのEXCEL(登録商標)のスプレッドシートアプリケーションプログラムを含むが、他の製造業者からの他のスプレッドシートプログラムを使用することができる。
【0030】
クライアントコンピュータ2は、アプリケーションスーツ27に加えて、他の種類のプログラムを実行することができることを理解すべきである。例えば、クライアントコンピュータ2は、他のコンピュータとのインスタントメッセージングのために、インスタントメッセージングのクライアントアプリケーションプログラムを実行することができる。また、クライアントコンピュータ2は、ウェブページを閲覧し、および双方向通信するためのウェブブラウザアプリケーションプログラム36を実行することができる。本発明の一実施形態による、ウェブブラウザプログラム36は、本願発明の特許出願人からのINTERNET EXPLORER(登録商標)アプリケーションプログラムを含む。しかしながら、他の製造業者からの他のウェブブラウザプログラムを使用することができることを理解すべきである。
【0031】
また、図3に示すように、KIシステムに関係する多くのソフトウェアコンポーネントは、クライアントコンピュータ2上に格納されおよび実行される。特に、クライアントコンピュータ上で実行されるオペレーティングシステム24およびアプリケーションプログラム27、36のインターフェースで連結する、KIプラグイン38が実行される。KIプラグイン38はオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムとの、ユーザインタラクションを監視して、ユーザの関心事または連絡先を記述することができる関心項目を識別する。例えば、KIプラグイン38は、ユーザによって作成されるまたは読まれる文書、ユーザによって送信されおよび受信される電子メールメッセージ、ユーザによって送信されおよび受信されるインスタントメッセージ、ユーザによって訪問されるウェブページ、ユーザによって実行されるカットアンドペーストの操作、ユーザによって作成されるファイルおよびフォルダの名前、ならびにユーザと、クライアントコンピュータ2上で実行されるオペレーティングシステムまたはアプリケーションプログラムとの間の、ほぼあらゆる他のインタラクションを識別することができる。また、KIプラグインは、特定の文書およびウェブページ上への滞在時間を識別して、特定の文書またはウェブページに対するユーザの関心の強さを決定することができる。KIプラグインは、監視中に識別された関心項目を、クライアントデータベース44に格納する。
【0032】
KI索引付け(indexing)エンジン48は、クライアントコンピュータ上で実行されるオペレーティングシステム24およびアプリケーションプログラム27、36のインターフェースで連結する。また、KI索引付けエンジン48は、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムとのユーザインタラクションを監視して、ユーザの関心事または連絡先を記述することができる、関心項目を識別する。また、KI索引付けエンジン48は、関心項目に対する処理を実行して、逆索引(inverted index)50を作成する。逆索引50は、収集されたすべての関心項目の間で、単語が現れる回数を記述するデータを含む。また、逆索引50は、各関心項目内での各単語の位置を維持する。したがって、逆索引50は、単語で検索することによって、それが関心項目の中で出現する回数を識別し、および単語が関心項目において出現する位置を決定することができる。
【0033】
また、KI分析エンジン52が、クライアントコンピュータ2上で定期的に実行される。KI分析エンジン52は、KIクライアントデータベース44の内容および逆索引50を利用して、およびクライアントコンピュータ2のユーザについてのKIプロファイル46を作成する処理を実行する。KIプロファイル46は、ユーザの関心事、ユーザが通信した個人、および個人と行われた通信の話題を識別する。より具体的には、KIプロファイル46は、クライアントコンピュータのユーザの関心事を識別する、1つまたは複数のキーワードおよび名詞句を含む。また、KIプロファイル46は、クライアントコンピュータのユーザが通信した、1人または複数の個人のアイデンティティを含む。各連絡先に対して、連絡先と行われた通信の話題を記述する1組のキーワードを提供する。また、キーワード、名詞句、および連絡先には、それらの重要度または強度を記述する重み値を含む。KIプロファイル46を作成するKI分析エンジン52によって実行される様々な動作に関する追加の詳細を、以下に提供するものである。
【0034】
本発明の実施形態による、KIクライアントプログラムの動作の様々な態様を制御するための、KIデスクトップアプリケーション40を提供する。例えば、KIデスクトップアプリケーション40を介して、ユーザは、クライアントコンピュータにおいて収集してもよいデータ、データを利用する方法、および匿名性に関する他のプリファレンスを記述する、多くのプライバシープリファレンス(privacy preference)42を提供することができる。ユーザおよび使用によって指定することができるプライバシープリファレンス42に関する追加の詳細を以下に提供するものである。また、KIデスクトップアプリケーション40は、情報および人について、クライアントコンピュータ2およびサーバコンピュータ6に問い合わせるためのインターフェースを提供する。また、検索処理に関する追加の詳細を、以下に提供するものである。
【0035】
本発明の実施形態による、KIデスクトップアプリケーション40は、ネットワーク4を通じて、ユーザについてのKIプロファイル46を、サーバコンピュータ6上で実行されるKIサーバコンポーネント60に、周期的に送信するように動作する。KIプロファイル46に対する更新は、通常、プロファイルに重要な変化が生じる場合に送信される。また、ユーザに対するプライバシープリファレンス42は、サーバコンピュータ6に送信される。KIプロファイル46がサーバコンピュータ6において受信される場合、プロファイルはプロファイルデータベース64に格納される。KIシステムに参加する、すべてのクライアントコンピュータからのプロファイルは、プロファイルデータベース64に集約される。例えば、追加の処理をKIプロファイルのコーパス(corpus)上に実行して、キーワードの全体にわたるノイズ語(noize ward)を消去することができる。この処理は、分析エンジン66によって実行することができる。
【0036】
また、KIサーバコンポーネント60は、KIデスクトップアプリケーション40からのクエリ要求について受信しおよび応答するように動作する。そのような要求に応答して、KIサーバコンポーネント60は、所望の情報について、プロファイルデータベース60に問い合わせて、検索結果を要求元のクライアントコンピュータに戻す。以下に、より詳細に説明するように、KIシステムにおける参加者は、別の参加者を支援することを望むような時間まで、匿名のままにすることを望むことがある。そのような場合には、サーバコンピュータ6は、捜索者と匿名の接続者との間に仲介通信(brokered communication)の処理を提供することが必要となることがある。SMTPサーバ62を利用して、仲介通信の間の電子メッセージを送信しおよび受信する。検索クエリについて受信しおよび応答する場合、および仲介通信の処理を実行するために、サーバコンピュータ6によって実行される処理に関する追加の詳細を、以下に説明するものである。
【0037】
次に図4を参照して、KIシステムを提供するために、それぞれ、クライアントコンピュータ2およびサーバコンピュータ6によって実行される処理を例示する、いくつかのルーチン400Aおよび400Bを説明するものである。本明細書に提示するルーチンの説明を読む場合に、本発明の様々な実施形態の論理処理は、(1)コンピュータ処理システム上で実行される、コンピュータに実装される一連の動作またはプログラムモジュールとして、および/または(2)コンピュータ処理システム内の相互接続されたコンピュータ論理回路または回路モジュールとして実装されることを理解すべきである。実施形態は、本発明を実装するコンピュータ処理システムの性能要件に依存する選択の問題である。したがって、本明細書において説明する状態図に例示し、および本明細書において説明する本発明の実施形態を構成する論理処理は、処理、構造装置、動作またはモジュールと様々にいう。当事業者は、これらの処理、構造装置、動作およびモジュールが、本明細書において説明する特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、ソフトウェアとして、ファームウェアとして、専用のデジタル論理として、およびそれのあらゆる組合せとして実装することができることを理解するであろう。
【0038】
ルーチン400Aは、KIシステムに参加するクライアントコンピュータ2A〜2Cによって実行される様々な処理を例示する。ルーチン400Bは、サーバコンピュータ6によって実行される様々な処理を例示する。ルーチン400Aは、処理402から始まり、処理402では、KIデスクトップアプリケーション40によって、ユーザからプライバシープリファレンス42を受信する。プライバシープリファレンス42は、KIシステムによって収集することができるデータの種類、データの利用の仕方、および他の種類のプライバシー関連のプリファレンスを指定する。プライバシープリファレンス42は、クライアントコンピュータ2からサーバコンピュータ6に送信される。ルーチン400Bの処理450において、サーバコンピュータ6は、プライバシープリファレンス42を受信しおよび格納する。ユーザおよび使用によって指定することができるプライバシープリファレンスの種類についての追加の詳細を、図5に関して以下に提供する。
【0039】
処理402から、ルーチン400は処理404へと続き、処理404では、KIクライアントプログラムは、データ収集を実行し、KIプロファイル46を構築し、およびKIプロファイル46をサーバコンピュータ6にアップロードする。サーバコンピュータ6は、ルーチン400Bの処理452において、KIプロファイル46を受信しおよび格納する。データの収集およびKIプロファイル46の作成についての追加の詳細を、図6に関して以下に提供するものである。処理452から、ルーチン400Bは処理454に続き、処理454では、サーバコンピュータ6は、プロファイルデータベース上でアウトオブプロセス(out−of−process)処理を実行する。例えば、サーバコンピュータ6は、プロファイルデータベースからノイズ語を除去することができる。この処理についての追加の詳細を、図12に関して以下に提供する。
【0040】
処理404から、ルーチン400Aは処理406へと続き、処理406では、検索クエリ70が、KIデスクトップアプリケーション40においてユーザから受信される。検索クエリ70は、最初にクライアントコンピュータ2上で実行され、ローカルに格納されるあらゆる関連情報を見つけることができる。次いで、検索クエリ70を、サーバコンピュータ6に送信することができ、ルーチン400Bの処理456において、サーバコンピュータ6によって、受信しおよび処理する。クライアントコンピュータにおける、検索要求の受信および処理について追加の詳細を、図11に関して以下に提供するものである。サーバコンピュータ6における検索要求の受信および処理についての追加の詳細を、図13に関して以下に提供するものである。
【0041】
処理458において、サーバコンピュータ6は、検索結果72をクライアントコンピュータ2に送信する。次いで、クライアントコンピュータ2は、処理408において、検索結果を表示する。検索結果は、ユーザの関心がある文書、ウェブページなど、情報を識別することができる。また、検索結果は、ユーザの役に立つ情報を有する可能性のある連絡先を識別することができる。本発明の一実施形態による、役に立つと識別される連絡先は、あるキーワードまたは連絡先に関して匿名のままにしたいであろうことを指定していることがある。そのような連絡先が検索結果72内で識別される場合には、連絡先は、検索結果において匿名で識別される。次いで、クライアントコンピュータ2のユーザは、処理410において、匿名の連絡先への接続の要求をすることができる。そのような要求を受信した場合には、サーバコンピュータ6は、処理460において、匿名の連絡先との仲介通信の処理を実行する。
【0042】
仲介通信の処理による、KIサーバ6は、検索クエリを送出するユーザのために、支援の要求を匿名の連絡先に送信することになる。要求は、検索クエリを送出するユーザを具体的に識別してもよく、またはしなくてもよい。次いで、エキスパートは、検索クエリを送出するユーザへの支援を提供するかどうかの指示によって、要求に応答することができる。エキスパートが支援を申し出る場合には、エキスパートのアイデンティティが検索クエリを作成するユーザに送信される。そうでない場合には、支援が提供されないという指示が、検索クエリを作成するユーザに送信される。次いで、検索クエリを作成するユーザは、提供された検索結果から別の個人に連絡することを選択することができる。仲介通信の処理についての追加の詳細を、以下に提供するものである。
【0043】
処理410から、ルーチン400Aは分岐して処理402に戻り、でデータ収集が継続され、プライバシープリファレンスを修正することができ、および検索要求を再び処理しおよび受信することができる。処理460から、ルーチン400Bは、処理450に戻って継続し、プライバシープリファレンスおよび更新されたKIプロファイルを受信しおよび格納し、検索クエリを受信しおよび処理し、ならびに仲介通信を実行することができる。これらの別個の処理の各々についての追加の詳細を、図5〜13に関して、より詳細に説明する。
【0044】
次に図5を参照して、KIシステムの参加者からのプライバシープリファレンスの受信と利用についての追加の詳細を説明するものである。上述のように、KIデスクトップアプリケーション40は、参加するユーザの関心領域および関心の強さを評価する、キーワードおよび名詞句のリストを作成する。また、KIデスクトップアプリケーション40は、ユーザのソーシャルネットワーク(social network)および関連する関係の強さを評価する、ビジネス/ソーシャルの連絡先のリストを作成する。この情報は、KIプロファイル46の形式で、KIサーバ6に送られる。サーバコンピュータ6は、この情報を利用して、捜索者と支援を提供する思われる接続者とをマッチングさせる。捜索者と接続者とを接続するプロセスは、接続者がプロセスに対して苦痛がなくおよびプロセスの一部分として継続するときかつその場合に限り、実行可能である。収集された情報が非公開の方法で保持されるKIシステムにおいて、各参加者に関して苦痛のないレベルを生成するために、KIシステムは、多くの制御を接続者に提供することによって、接続者が接続者の個人情報の収集および使用に関するプライバシープリファレンスを設定することができる。これらの特徴を、図5において例示する。
【0045】
ルーチン500は、処理502から始まり、処理502では、匿名性に関するプリファレンスが、クライアントコンピュータ2のユーザから受信される。これに関して、参加者は、捜索者がアイデンティティを知ることなしに、支援することを決定するまで、匿名のままにすることを選択することができる。KIサーバ6は、成立された通信処理を実行して、捜索者に対象者のアイデンティティを知らせることなく捜索者と対象者との接続を提供する。対象者は、要求を拒否することを選択することができる。その場合に、捜索者は、次の可能性のある接続者に進むことができる。このプロセスは、接続者が、文書などの知識または他の人に捜索者を接続させる場合に有効に作用する。
【0046】
処理502から、ルーチン500は処理504に続き、処理504では、クライアントコンピュータ2において収集すべき情報に関するプリファレンスを、参加者から受信することができる。これに関して、参加者は、クライアントコンピュータ2において実行される収集処理から、あらゆる種類の項目またはカテゴリの項目を除外することを選択することができる。例えば、ユーザは、秘密のまたは弁護士/クライアントに特権を与えた電子メールを収集から除外するように指示することができる。同様に、参加者は、個人の連絡先から受信されたと考えられる電子メールなど、特定の電子メールアドレスまたはドメインからの電子メールを、収集から除外するように指示することができる。同様に、ユーザは、特定のインスタントメッセージングの連絡先からのインスタントメッセージを収集から除外することができる。このように、ユーザは、クライアントコンピュータ2において監視することができる情報の種類の境界を具体的に設定することができる。
【0047】
処理504から、ルーチン500は処理506へと続き、処理506では、ユーザは、1つまたは複数の禁止されたキーワードおよび連絡先を指定することができる。キーワードおよび連絡先を禁止することによって、コンピュータ2のユーザは、キーワードおよび連絡先が、サーバコンピュータ6には送信されず、およびプロファイルデータ内部に格納されないことを保証することができる。処理506から、ルーチン500は、処理508に続き、処理508では、連絡回数に関するプリファレンスがユーザから受信される。このように、ユーザは、週または他の一定期間毎に、ある回数だけ連絡されることを選択することができる。このプライバシーの設定を使用することによって、サーバコンピュータ6は、指定された期間の間に、指定された回数だけユーザに連絡することになる。処理508から、ルーチン500は、処理510へと続く。
【0048】
処理510において、ユーザは、公的および私的なキーワードおよび連絡先に関するプライバシープリファレンスを指定することが許可される。公的なキーワードおよび連絡先は、すべてのユーザに対して公開すべき連絡先である。あるいはまた、特定のキーワードまたは連絡先は、参加者の友人に対してだけ、または参加者の友人の友人に対してだけ公開することができる。あるいはまた、参加者は、キーワードまたは連絡先を私的単語として識別することが可能であり、結果として、キーワードまたは連絡先が参加者を識別するのに使用される場合には、参加者の名前が匿名として扱われることになる。私的として識別されているキーワードまたは連絡先を介して参加者に接続するためには、通信は、KIサーバ6を介して匿名で実行しなければならない。本明細書において説明する仲介通信の処理は、匿名参加者と通信する手段を提供する。仲介通信の処理についての追加の詳細を、以下に提供する。処理510から、ルーチン500は、処理512へと続き、処理512では、ルーチン500は、図4に関して上述した、処理404に戻る。
【0049】
次に、図6を参照して、クライアントコンピュータ2においてデータを収集し、KIプロファイル46を構築し、およびプロファイルをサーバコンピュータ6にアップロードする、例示的ルーチン600を説明するものである。ルーチン600は、処理602から始まり、処理602では、クライアントコンピュータ2においてデータが収集される。上述のように、クライアントコンピュータにおいて実行されるプログラムとのユーザインタラクションを監視することによって、データが収集されて、ユーザの関心項目が識別される。上述のように、関心項目には、ワードプロセシング文書、スプレッドシート文書、プレゼンテーション文書、電子メールメッセージ、インスタントメッセージ、ウェブサイト、および本明細書において説明する他の種類の情報を含めることができる。また、簡潔に上述したように、KI分析エンジン52は、すべての関心項目に索引付けをして、索引50を作成する。索引50は、内容と、電子メール内で宛先、発信元、CCおよび他のフィールドにリストされた人などの関心項目に関連付けられたメタデータとから構成される。このデータは、専門性およびソーシャルネットワークの分析の基礎を形成する。また、本発明の実施形態による、KIクライアントソフトウェアは、Lightweight Directory Assistance Protocol(「LDAP」)サーバから、ユーザ名、表題、管理者、および他の公的利用可能な情報などのユーザについての公的利用可能な情報を取得することができる。このデータを使用して、KI分析エンジン52は、処理604において索引50を作成する。
【0050】
処理604から、ルーチン600は、処理606へと続き、処理606では、KIプロファイル46を構築するための索引の内容についての分析が実行される。図7を関して、以下に、より詳細に説明するように、ソーシャルの分析、関心の分析、および名詞句の分析を、索引の内容について実行し、サーバコンピュータ6に送信されるKIプロファイル46を作成する。このプロセスについての追加の詳細を、図7に関して以下に説明するものである。
【0051】
処理606から、ルーチン600は、処理608へと続き、処理608では、サーバコンピュータ6に最新のプロファイルの送信後に、KIプロファイル46内に新規情報があるかどうかの決定が行われる。プロファイル内に新規情報が存在しない場合には、ルーチン600は処理602に戻り、処理602では、データの収集および分析の処理が継続される。しかしながら、新規情報がKIプロファイル46内に存在する場合には、ルーチン600は処理610へと続き、処理610では、新規情報をサーバコンピュータ6にアップロードすべきかどうかを、ユーザに質問することができる。次いで、ルーチン600は処理614へと続く。
【0052】
処理614において、ユーザが、サーバコンピュータ6にKIプロファイル46ついての新規情報のアップロードを許可しているかどうかに関する決定が行われる。ユーザが新規情報の送信を許可していない場合には、ルーチン600は処理602に戻り、処理602では、データの収集および分析の処理が継続される。ユーザがKIプロファイル46における新規データの送信を許可している場合には、ルーチン600は、処理616へと続き、処理616では、新規情報がサーバコンピュータ6にアップロードされ、およびプロファイルデータベース64に格納される。処理616から、ルーチン600は処理602に戻り、処理602では、データの収集および分析の処理が継続される。
【0053】
次に図7を参照して、KIプロファイル46を構築するために、クライアントコンピュータ2においてデータ分析を実行する処理に関して、追加の詳細を提供するものである。ルーチン700は処理702から始まり、処理702では、KIプロファイル46が最後に構築されてから生成された、各々の新規の関心項目が識別される。次いで、ルーチン700は、処理704に続き、処理704では、現在項目を指す一時変数が、識別された項目の間の第1の関心項目に設定される。このように、各関心項目を、以下に説明する方法によって別個に処理することができる。
【0054】
処理704から、ルーチン700は処理706へと続き、処理706では、ソーシャルの分析が現在項目について実行される。ソーシャルネットワークの分析は、電子メールメッセージ、カレンダー会議、およびインスタントメッセージによって、ユーザと他者との間の通信のパターンを識別する。図8に関して、以下に、より詳細に説明するように、分析は、各々の電子メールメッセージ、会議要求、およびインスタントメッセージを調査し、および様々なヘッダフィールドにリストされた連絡先を識別する。すべてのフォルダからの、すべての電子メールメッセージおよび会議が考慮される。このプロセスについての追加の詳細を、図8に関して以下に提供するものである。
【0055】
処理706から、ルーチン700は処理708へと続き、処理708では、関心の分析(interest analysis)が現在項目に対して実行される。関心の分析は、各関心項目の内容および主題について調査する。関心の分析についての追加の詳細を、図9に関して以下に提供する。
【0056】
処理708から、ルーチン700は処理710へと続き、処理710では、ソーシャルの分析および関心の分析についての結果を保存する。次いで、ルーチン700は、処理712へと続き、処理712では、処理すべき追加の関心項目が残っているかどうかについての決定が行われる。処理すべき追加の関心項目が残っている場合には、ルーチン700は、処理714に続き、処理714では、現在項目を指す一時変数が、次の処理すべき項目にインクリメントされる。次いで、ルーチン700は、処理706に戻り、処理706では、ソーシャルの分析および関心の分析が現在項目について実行される。
【0057】
処理712において、処理すべき追加の新規の関心項目がないと決定される場合には、ルーチン700は、処理712から、処理716へと分岐する。処理716において、関心の分析によって識別されたキーワードを、時間崩壊(time decay)に基づいて古びさせる。この分析は、過去に出現した単語は、より最近に出現した他の単語よりも、現時点においては関係性が薄いという発想を考慮に入れる。次いで、ルーチンは、処理718へと続き、処理718では、ソーシャルネットワークの分析によって識別された連絡先が、非対称関係の存在に基づいて削除される。例えば、これは、送信者と受信者との間の往復通信を含まない電子メールメッセージによって起こることがある。例えば、これは、スパムメッセージの送信者および配布リストの送信者を除去するであろう。また、同様な手法で、非対称関係を有する関心項目にのみ含まれたキーワードを除去することができる。
【0058】
処理718から、ルーチン700は、処理720へと続き、処理720では、関心の分析を介して識別されたキーワードを、もう1つのプログラム要素(programmed factor)を使用して取り除くこともできる。プログラム要素には、KIクライアントソフトウェアを含めることができ、および追加のプログラム要素を、カスタムソフトウェアの開発者によって後で追加することができる。本発明の実施形態による、プログラム要素には、延長された一定期間が終わるまで、キーワードの適合性(relevance)を判断する整合性要素(consistency factor)を含めることができる。整合性要素を適用するために、各電子メールメッセージにおけるキーワードの適合性を合計して、長い年月の間にユーザの専門性(expertise)を形成してもよい。このことは、特定のキーワードが延長された時間の間に人に関係のあるようである場合には、キーワードは、高い関心の領域に入れるという発想を反映する。
【0059】
利用することができる別のプログラム要素は、普及指標である。普及指標は、特定の話題について人が通信する人の数として定義される。普及指標は、人が話題について多数の人と話す場合には、ユーザは、KIシステム内の接続者であることが、より確実らしいという発想を反映する。このことは、検索クエリに応答して可能性のある支援者を発見する場合のサーバコンピュータ6の処理における関係となる。
【0060】
処理702において利用することができる別のプログラム要素は、フォルダ要素である。フォルダ要素は、非標準であるフォルダ名に出現するすべての単語に、KIシステムの潜在的キーワードとして標識(flag)をつける。文書および電子メールメッセージ内に同じ単語が出現する場合、これらの単語の適合性は増大することがある。フォルダ要素は、ユーザがコンピュータ2のファイルフォルダを作成する場合に関心のあるキーワードを使用するのが確実らしいという発想を反映する。
【0061】
利用することができる別のプログラム要素は、配布リストを個人として取り扱う。当事業者には知られているように、配布リストはメーリングリストを含み、メーリングリストによって2人以上の個人に同時に情報を含めてメールを送ることができる。配布リストを個人として取り扱うことによって、配布リストが現れるすべての電子メールについて、本明細書において説明するのと同様の分析が実行される。このことによって、配布リストに記名された個人が共有する関心を獲得するキーワードを識別することができる。処理720において他のプログラム要素を利用することもできることを認識すべきである。
【0062】
処理720から、ルーチン700は、処理722へと続き、処理722では、ユーザに関連付けられたとして識別されているキーワードのリストについて、名詞句の分析が実行される。名詞句の分析は、ユーザの関心を獲得する名詞句を識別することを試みる。発想は、単なるキーワードよりも、より高いレベルの概念を獲得することである。名詞句の分析を実行する処理について追加の詳細を、図10に関して以下に説明するものである。処理722から、ルーチン700は、処理724へと続き、処理724では、ルーチン700が図6に関して上述した処理608に戻る。
【0063】
次に図8を参照して、本発明の実施形態によって実行されるソーシャルネットワークの分析について、追加の詳細を提供するものである。ルーチン800は、処理802から始まり、処理802では、関心項目に関係するすべての個人が識別される。例えば、発信元、宛先、CC、およびBCCのフィールドなど、電子メールメッセージのヘッダフィールドにリストされた個人の各々が識別される。あるいはまた、会議要求に関して、会議に参加するとしてリストされる個人の各々が識別される。関心項目に関係する各個人が識別されると、ルーチン800は、処理802から処理804へと続く。
【0064】
処理804において、項目との個人の関係に依存する重みが、項目に関係する各個人に割り当てられる。例えば、電子メールメッセージの異なるフィールドにリストされるユーザに、異なる重みを与えることができる。例えば、「発信元」フィールドにリストされるユーザには、「宛先」フィールドにリストされるユーザよりも、より大きい重みを与えることができる。「cc」フィールドにリストされるユーザには、「BCC」フィールドにリストされるユーザよりも、より大きい重みを与えることができるなどである。このことは、電子メールメッセージ内にリストされる人々の間にはビジネスまたはソーシャルの関係があることを考慮し、および強さは、電子メールメッセージの様々なフィールドにおいてどこの場所にその人が現れるかに比例することを説明する。重みが割り当てられ、およびリストに現れる各人は、ユーザと識別された人との間のソーシャルまたはビジネスの関係に関連付けられた重みを得る。
【0065】
処理804から、ルーチン800は処理806へと続き、処理806では、項目に関係する各個人に割り当てられた重みが、項目に割り当てられたすべての重みの重み全体に対して正規化される。このことは、電子メールメッセージにリストされる人の数が増加すると、参加者の親密さに対するメッセージの適合性が低下することがあるこという事実を考慮する。電子メールメッセージにリストされる人の数が増加するほど、特定の項目がもとでソーシャルネットワークに参加者が与えることができる重みは小さくなる。
【0066】
本発明の実施形態による、特定の項目に関連付けられた重みは、時間と共に減少させてもよい。このことは、遠い過去の電子メールメッセージは、より新しい電子メールよりも、人々の間の親密さを示す程度がより小さいという発想を考慮する。上述のソーシャルネットワークの分析の結果として、KIプロファイルは、ユーザとユーザの連絡先のそれぞれとの間の関係の強さを評価する。このプロセスが完了すると、ルーチン800は、処理806から処理808へと続き、処理808では、ルーチン800は、図7に関して上述した、処理708へと戻る。
【0067】
次に図9を参照して、KIプロファイル46を作成するために、クライアントコンピュータ2によって実行される関心の分析について、追加の詳細を説明するものである。関心の分析は、各関心項目の内容を調査する。分析は、各関心項目を列挙して、ならびに内容および主題を調査する。関心の分析の結果は、キーワードとユーザの関心のレベルに対応する各キーワードの重みとのリストである。
【0068】
ルーチン900は、処理902から始まり、処理902では、現在の関心項目内のキーワードが識別される。処理904において、テキストの一続き内の品詞(parts of speech)にタグ付けを行うソフトウェアプログラムを利用して、現在項目内の様々な品詞を識別することができる。次いで、ルーチン900は、処理906へと続き、処理906では、様々な種類の単語を現在項目から除去することができる。例えば、「加える(add)」と「加えた(added)」などの同等の単語を除去することができ、および極端にありふれた他の単語を無視することができる。
【0069】
処理906から、ルーチン900は、処理908へと続き、処理908では、関心項目に関しては、キーワードの位置に基づいて、追加の重みを特定のキーワードに割り当てることができる。例えば、追加の重みを、現在項目の主題の行、見出し、表題(title)、またはフォルダ名の中の単語に割り当てることができる。
【0070】
処理908から、ルーチン900は、処理910へと続き、処理910では、各キーワードの重みが、単語の出現回数に基づいて割り当てられる。このことは、関心項目内にまれに出現する単語が重要であると考えられるべきであるという発想を考慮する。また、このことは、出現するのが多過ぎる単語が、出現毎に、より小さい重みを有することがあるという発想を考慮する。この処理を実行するために、関心項目の中で出現する単語の重みは、ユーザの索引付けデータにおいて出現する単語のコーパス全体にわたって正規化される。
【0071】
処理910から、ルーチン900は、処理912へと続き、処理912では、各単語の重みは、現在項目内の単語の位置に基づく。例えば、電子メールメッセージの主題の行内に出現する単語は、主題中のまたは本文中の単語の位置によって減衰しない。しかしながら、電子メールメッセージの本文中に排他的に出現する単語は、本文中での単語の位置によって減衰する。本文の開始から遠く離れて単語が出現するほど、その単語の減衰は大きくなる。このことは、人々は表題および電子メールメッセージの始めの部分に、より重要な単語および概念を置くという発想を考慮する。処理912から、ルーチン900は、処理914へと続く。
【0072】
処理914において、現在項目内のキーワードは、予め定められた数よりも、より大きな重みを有する単語として識別される。この機能を実行するために、現在項目におけるすべての単語の重みが加算される。予め定められた数より上の重みを有する単語だけが、現在項目のキーワードとして選択される。一般に、このことは、関心項目毎にわずかな数のキーワードだけがあるという発想を反映する。
【0073】
処理914から、ルーチン900は、処理916に続き、処理916では、識別されたキーワードの直前または直後に出現する単語を、名詞句の分析において使用するために保存する。名詞句の分析についての追加の詳細を、図10に関して以下に説明する。処理916から、ルーチン900は、処理918へと続き、処理918では、ルーチン900は、図7に関して上述した処理710に戻る。
【0074】
次に図10を参照して、KIプロファイル46を作成する場合にクライアントコンピュータ2によって実行される、名詞句の分析処理について、追加の詳細を説明するものである。名詞句の分析は、ユーザに関連付けられたキーワードのリストが評価されると、実行される。名詞句の分析は、ユーザの関心を獲得する長さが2または3の名詞句を発見するよう試みる。これによって、名詞句の分析は、単に別個のキーワードよりも、より高レベルの概念を獲得することができる。
【0075】
ルーチン1000は、処理1002から始まり、処理1002では、名詞句が、名詞句の出現回数によって識別される。この処理を実行するために、各関心項目が分析され、および先に識別されたキーワードが調査される。各キーワードの前後に出現する単語を識別しおよび分析することによって、互いに隣接して出現する単語の一続き(runs of words)を見出す。次いで、単語の一続きは、句の中で出現する単語の適合性全体に基づいて並べ替えられる。また、索引付けされている単語が、文書の表題または見出しに現れるかどうかについての検査が実行される。そうである場合には、名詞句は、KIプロファイル46の中でユーザと関連付けられる。このことは、電子メールまたは他の会話において一行に何度も構成される単語および関係する名詞句が、出現することを考慮する。また、これらの同じ単語は、文書の表題において、および様々な文書を聞くことにおいても、出現しやすい。
【0076】
処理1002から、ルーチン1000は、処理1004へと続き、処理1004では、関心項目の見出しおよび表題を使用することによって、名詞句を識別する。この処理を実行するために、ユーザによって書かれたまたは読まれた文書が調査され、および表題および見出しが文書から抽出される。次いで、表題および見出し内に含まれるこれらの名詞句が、KIプロファイル46内に含まれる名詞句リストに追加される。処理1004から、ルーチン1000は、処理1006へと続き、処理1006では、ルーチン1000は、図7に関して上述した処理724に戻る。
【0077】
次に図11を参照して、クライアントコンピュータ2において検索要求を受信しおよび処理する、例示的ルーチン1100を説明するものである。簡潔に上述したように、KIデスクトップアプリケーション40は、ユーザクライアントコンピュータ2の検索クエリを受信することができる。これは、処理1102において行われる。検索要求の受信に応答して、ルーチン1100は処理1104へと続き、処理1104では、要求されたクエリについて、クライアントコンピュータ2に含まれるデータのローカル検索が実行される。これによって、クライアントコンピュータ2にローカルな、要求された検索クエリに関係するあらゆるデータを、ユーザに対して識別することができる。
【0078】
ルーチン1100は、処理1104から処理1106へと続き、処理1106では、クエリ要求が、サーバコンピュータ6上で実行中のKIサーバコンポーネント60に送信される。図12および図13に関して以下に、より詳細に説明するように、検索クエリは、クライアントコンピュータ2によって処理され、検索クエリを満足する情報または個人をプロファイルデータベース64から識別する。次いで、結果が、サーバコンピュータ6からクライアントコンピュータ2に戻されて、クライアントコンピュータ2でユーザに表示される。処理1106から、ルーチン1100は、処理1108へと続き、処理1108では、ルーチン1100は、図4に関して上述した処理408に戻る。
【0079】
次に図12を参照して、プロファイルデータベースの内容についてサーバコンピュータ6におけるアウトオブプロセスの分析を実行する、例示的ルーチン1200を説明するものである。アウトオブプロセスの分析は、分析が検索クエリの文脈を無視して行われるという事実を引用する。この処理は、サーバコンピュータ6によって、通常の分析において実行される。
【0080】
ルーチン1200は、処理1202から始まり、処理1202では、プロファイルデータベース64のコーパス内のノイズ語が除去される。ノイズ語は、大きく離れた母集団におけるユーザの間での非常にありふれた単語である。他の種類のアウトオブプロセスの分析が、サーバコンピュータ6によって実行することができることを理解すべきである。処理1202から、ルーチン1200は、処理1204へと続き、処理1204では、ルーチン1200は、図4に関して上述した処理456に戻る。
【0081】
次に図13を参照して、検索クエリの受信および応答のために、サーバコンピュータ6によって実行される処理を説明する、例示的ルーチン1300を説明するものである。本発明の一態様による、プロファイルデータベース64へのクエリ要求は、特定の話題について支援することができる個人を見つけるための要求の形式を取ってもよいことを理解すべきである。この場合には、プロファイルデータベース64を検索することによって、特定の話題においてエキスパートであり、および検索クエリを作成するユーザから予め定義された社会的距離(social distance)内にいる個人を識別することができる。社会的距離は、接続された個人のグループの中で、2人の個人を接続するのに必要な個人の数を示す。
【0082】
本発明の別の態様による、プロファイルデータベース64へのクエリ要求は、プロファイルデータベース内の別の個人に接続することができる個人を見つけるための要求の形式を取ることができる。このクエリ型を実行するために、プロファイルデータベース64を検索して、検索クエリを作成するユーザから予め定義された社会的距離内にあり、およびユーザのKIプロファイル内に連絡先としてリストされる個人も有する、個人を識別することができる。
【0083】
別のシナリオにおいて、プロファイルデータベースへのクエリ要求は、企業外に見つけられ、従ってプロファイルデータベース64内では直接的には識別されない、別の個人に接続することができる個人を見つけるための要求の形式を取ることができる。このクエリ型を実行するために、プロファイルデータベースを検索して、KIプロファイル内に連絡先としてリストされ問い合わされる個人を有する、個人を識別することができる。あるいはまた、個人を、その個人に投影されているキーワードに基づいて識別することができる。例えば、これは、ユーザがKIシステム内の参加者ではなく、およびKIシステム内の参加者である他者の連絡先である場合に行われる。本発明のこの態様による、KIシステムは、たとえユーザが他者によってユーザに投影されるキーワードに基づく参加者ではなくても、ユーザのプロファイルを構築する。次いで、KIシステムの参加者ではない個人を、KIシステム内の他の参加者として、識別しおよび見つけることができる。
【0084】
本発明のさらに別の態様による、検索クエリを実行することによって、捜索者と共通の関心を有する個人を見つけ、およびその個人が読んでいる、または他の方法で利用している資料を決定することができる。この場合に、検索要求は、同様の関心を有する他の個人によって使い果たされる情報を見つけるために、プロファイルデータベースへのクエリ要求の形式を取る。このクエリを実行するために、プロファイルデータベースを検索して、要求を作成するユーザと同様の関心を有する個人を識別する。その後に、プロファイルデータベースを検索して、同様の関心を有する個人により使い果たされる情報を、それらの個人のKIプロファイルの内容から識別する。図13は、これらのクエリ型の各々を実行する要約した方法を例示する。
【0085】
ルーチン1300は、処理1302から始まり、処理1302では、クエリの語句(query term)が、クライアントコンピュータ2からサーバコンピュータ6において受信される。次いで、ルーチン1300は、処理1304へと続き、処理1304では、現在の社会的距離に対応する変数が、1に相当する値に設定される。次いで、ルーチン1300は、処理1306へと続き、処理1306では、現在の社会的距離内で、クエリの語句について、プロファイルデータベース64上で検索を実行する。クエリの語句に対応するキーワードがプロファイルデータベース64内で識別されると、これらのキーワードが適合性の順に並べられる。
【0086】
処理1306から、ルーチン1300は、処理1308へと続き、処理1308では、社会的距離が予め定められた数よりも大きいかどうかについての決定が行われる。一実施形態において、この数は2に等しい。現在の社会的距離が予め定められた数より大きくはない場合には、ルーチン1300は、処理1310に分岐し、処理1310では、現在の社会的距離がインクリメントされる。次いで、ルーチン1300は、処理1310から分岐して、処理1306に戻り、処理1306では、現在の社会的距離において追加の検索が実行される。
【0087】
処理1308において、現在の社会的距離が予め定められた数よりも大きいことが決定される場合には、ルーチン1300は、処理1312へと続き、処理1312では、検索結果がクライアントコンピュータ2のユーザに戻される。次いで、ルーチン1300は、処理1314へと続き、処理1314では、ルーチン1300は、図4に関して上述した処理458に戻る。簡潔に上述したように、私的キーワードが、検索クエリの間で、連絡先と関連付けられているとして識別される場合には、ユーザのアイデンティティは、検索結果を使って公的に利用可能にはされない。適切に言えば、KIサーバコンピュータ6は、ユーザを識別した検索クエリを送出するユーザとターゲットとの間の仲介通信を実行する。この仲介通信の処理による、検索結果は、エキスパートを匿名でのみ識別する。
【0088】
匿名エキスパートと連絡するために、検索を行っているユーザは、KIサーバコンピュータに要求を送出して、エキスパートに連絡することができる。要求に基づいて、KIサーバは、検索クエリを送出するユーザの代わりに、支援要求をエキスパートに送信する。要求は、検索クエリを送出するユーザを具体的に識別しても、しなくてもよい。
【0089】
次いで、エキスパートは、検索クエリを送出するユーザに支援を提供するかどうかについての指示を含めて、要求に応答する。エキスパートが支援を提供する場合には、エキスパートのアイデンティティは、検索クエリを作成するユーザに送信される。そうでない場合には、支援は提供されないという指示が、検索クエリを作成するユーザに送信される。次いで、検索クエリを作成するユーザは、提供された検索結果から別の個人に連絡することを選択することができる。
【0090】
上述に基づいて、本発明の様々な実施形態は、KIプロファイルを作成する方法、システム、装置、およびコンピュータ読取り可能な媒体を含むことを理解すべきである。上述の明細書、実施例およびデータは、本発明の構成の製造および使用についての完全な説明を提供する。本発明の多くの実施形態を、本発明の精神および範囲から逸脱することなく作成することができるので、本発明は添付の特許請求の範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の様々な実施形態についての例示的オペレーティング環境の一態様を例示するコンピュータネットワークの図である。
【図2】本発明の様々な実施形態によって利用されおよび提供されるコンピュータシステムの態様を例示するコンピュータシステムアーキテクチャの図である。
【図3】本発明の様々な実施形態において使用されるいくつかのソフトウェアコンポーネントの態様を例示するコンピュータソフトウェアアーキテクチャの図である。
【図4】本発明の一実施形態によるクライアントコンピュータおよびサーバコンピュータの処理の態様を例示するフローチャートである。
【図5】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図6】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図7】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図8】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図9】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図10】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図11】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図12】本発明の様々な実施形態によるサーバコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図13】本発明の様々な実施形態によるサーバコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【符号の説明】
【0092】
24 オペレーティングシステム
27 アプリケーションスーツ
28 PIMアプリケーション
30 ワードプロセッサ
32 スプレッドシート
34 プレゼンテーション
36 ウェブブラウザ
38 KIプラグイン
40 KIデスクトップアプリケーション
42 プライバシープリファレンス
44 クライアントデータベース
46 プロファイル
48 KI索引付けエンジン
50 逆索引
52 KI分析エンジン
4 ネットワーク
24 オペレーティングシステム
60 KIサーバコンポーネント
62 SMTPサーバ
64 プロファイルデータベース
66 分析エンジン
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、ナレッジ交換に関し、より詳細には、ナレッジ交換システムにおけるユーザプライバシーを保持する方法、システム、および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、参照により全文を本明細書に組み入れる、「Method,System,and Apparatus for Creating a Knowledge Interchange Profile」(整理番号60001 0385US01)および「Method,System,and Apparatus for Receiving and Responding Knowledge Interchange Queries」(整理番号60001 0386US01)と題する、現在出願中の米国特許出願に関連する。
【0003】
大企業は膨大なデータを生成する。データは、あらゆる種類の文書、電子メールメッセージ、インスタントメッセージ、および他の種類の通信で生成される。生成される大量のデータおよびデータが多くの本質的に異なる場所に保管されることが多いという事実のために、データを捜索する個人(「捜索者(seeker)」)にとっては、関心のある情報を見つけることは非常に困難である傾向がある。このことは、一部には、データがワールドワイドウェブ(「ウェブ」)上で利用可能とされる文書などにリンクされていないことが頻発するという事実のためである。
【0004】
大企業で働く従業員は、通常、企業の事業に関係する関係しない双方の多数の話題についてのエキスパートである。エキスパートとは、捜索者が話題に関係する情報を見つけるのを、または話題に関係する情報を有する可能性のある別の人を見つけるのを助ける見込みのある個人である。情報の捜索に加えて、捜索者は、関心のある話題についてのエキスパートを識別してコンタクトをとることに関心がある場合もある。しかしながら、数万人または数十万人もの従業員を含む場合がある大企業において、特定の話題に対するエキスパートが誰であるかを決定することは非常に困難である。
【0005】
大企業内でエキスパートを見つけるプロセスを支援するシステムは確かに存在する。しかしながら、現行のシステムには、その有用性を制限するいくつかの重大な欠点がある。特に、現行システムは、大きな母集団の中で、見つけるエキスパートが少なすぎる傾向がある。結果として、制限された数のエキスパートが、多数の支援要求に圧倒されることがある。多数の要求の結果、エキスパートがエキスパートプログラムから撤退することが多い。結果的に、さらに少数のエキスパートを有するシステムに帰着して、問題は悪化する。
【0006】
本発明の様々な実施形態によって行われているのは、これらおよび他の検討に関してである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ナレッジ交換システムにおけるプライバシーを保持する、本発明に一致した、方法、システム、および装置によって解決される。本発明の様々な実施形態によるプライバシープリファレンスザは、収集しおよび処理をするためのサーバコンピュータに送信することができる情報を定義する、プライバシープリファレンス(privacy preference)を指定することができる。さらに、ユーザは、キーワード、名詞句、および連絡先を、公的または私的のいずれかであるとして指定することができる。ユーザへの支援要求を仲介すること、およびユーザが支援を求める他のユーザからあまり頻繁には連絡されないことを確保することを含むユーザのプライバシーを保証するのに、プライバシー設定を利用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様による、ナレッジ交換(「KI」)システムにおけるユーザプライバシーを保持する方法が提供される。ナレッジ交換システムは、ユーザの関心事およびユーザ間の接続についての情報を収集し、およびこの情報を利用してユーザが特定の話題についての情報およびエキスパートを識別することができるシステムである。本発明の方法の態様による、ユーザは、KIシステムにおいて、ユーザの参加に関係するプライバシープリファレンスを提供することができる。1つまたは複数のプログラムとのユーザのインタラクションを監視して、ユーザによって読まれるまたは作成される文書、電子メール(「Eメール」)メッセージなどの関心項目を識別することができる。プライバシー設定は、どの型の情報を監視するかを制限することができる。例えば、ユーザは、特定の人からの電子メールメッセージを、分析には含まないことを指定することができる。
【0009】
監視している間に識別される関心項目に基づいて、ユーザの関心事、ユーザが通信した個人、および個人との通信が行われた話題を識別する、KIプロファイルを作成することができる。特に、KIプロファイルには、1つまたは複数のキーワード、名詞句、および連絡先を含めることができる。さらに、KIプロファイルには、連絡先との通信が行われた内容を示す、各連絡先に対する1つまたは複数のキーワードを含めることができる。ユーザは、KIプロファイルを有するKIサーバコンピュータに送信すべきではない、特定のキーワード、名詞句、および連絡先を、プライバシープリファレンスにおいて識別することができる。
【0010】
さらに、ユーザは各キーワード、名詞句、または連絡先が公的または私的であろうとなかろうと、プライバシープリファレンスにおいて指定することができる。公的キーワードがユーザと関連付けられているとして検索クエリ中に識別される場合には、ユーザのアイデンティティは、公的に利用可能となる。次いで、ユーザは、話題に関する支援要求で連絡されることがある。このことに関して、ユーザは、一定期間内の支援のために連絡することができる回数をプライバシー設定において指定することができるようにしてもよい。例えば、ユーザは、支援のために週5回だけ連絡されることを指定することができる。次いで、このプリファレンスをサーバコンピュータが使用することによって、ユーザが所与の一定期間中に指定された回数よりも多くは連絡されないことを確実にする。
【0011】
私的キーワードがユーザと関連付けられているとして検索クエリ中に識別される場合には、ユーザのアイデンティティは公的に利用可能とはならないことになる。もと適切にいえば、KIサーバコンピュータは、ユーザを識別した検索クエリを送出するユーザとユーザ(「エキスパート」)との間の仲介通信の処理を提供することができる。仲介通信の処理による、検索結果は、エキスパートを匿名で識別することになる。次いで、検索中のユーザは、KIサーバコンピュータに要求を送出して、エキスパートに連絡することができる。要求に基づいて、KIサーバは、検索クエリを送出するユーザの代わりに、支援要求をエキスパートに送信することになる。要求は、検索クエリを送出するユーザを具体的に識別してもしなくてもよい。
【0012】
次いで、エキスパートは、検索クエリを送出するユーザに支援を提供するしないについていずれにしても、指示で要求に応答することができる。エキスパートが支援を提供する場合には、エキスパートのアイデンティティは、検索クエリを作成するユーザに送信される。そうでない場合には、支援は提供されないことの指示が検索クエリを作成するユーザに送信される。次いで、検索クエリを作成するユーザは、提供された検索結果から別の個人に連絡することを選択することができる。
【0013】
本発明は、コンピュータ処理、コンピュータ処理装置として、またはコンピュータプログラム製品またはコンピュータ読取り可能な媒体などの製造物として実現することができる。コンピュータプログラム製品は、コンピュータシステムによって読取り可能な、およびコンピュータ処理を実行するための命令のコンピュータプログラムをエンコードする、コンピュータ記憶媒体とすることができる。また、コンピュータプログラム製品は、コンピュータ処理システムによって読取り可能なであって、コンピュータ処理を実行するための命令のコンピュータプログラムをエンコードする、搬送波上の伝搬する信号とすることができる。
【0014】
本発明を特徴づけるこれらおよび他の様々な特徴は、利点も同様に、以下の詳細な説明を読み、および関連する図面を精査することから明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、同一の参照符号は同一の要素を表す図面を参照して、本発明の様々な態様を説明する。特に、図1および対応する説明は、本発明の実施形態を実施することができる、適切なコンピュータ処理環境の簡潔な全体的な説明を提供することを意図する。本発明を、パーソナルコンピュータ上のオペレーティングシステムで実行されるプログラムモジュールと結合して実行されるプログラムモジュールの一般的な文脈において説明するものであるが、当事業者は、本発明が、他の種類のコンピュータシステムおよびプログラムモジュールと組み合わせて実施することができることも承知するであろう。
【0016】
一般に、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、コンポーネント、データ構造体、および特定のタスクを実行する、または特定の抽象データ型を実装する他の種類の構造を含む。さらに、当事業者は、ハンドヘルド装置、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサに基づくまたはプログラム可能な家庭用電化製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む、他のコンピュータシステム構成によって、本発明を実行することができることを理解するであろう。また、本発明は、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理装置によってタスクが実行される、分散コンピュータ処理環境において実施することもできる。分散コンピュータ処理環境において、プログラムモジュールを、ローカルとリモートとの両方のメモリ記憶装置に配置することができる。
【0017】
次に図1を参照して、本発明のいくつかの実施形態の例示的オペレーティング環境を説明するものである。特に、図1は、本発明の様々な実施形態により提供されるナレッジ交換(「KI」)システムの態様を例示する。KIシステムは、ユーザ(「捜索者」)を情報または他の人々に接続するのを助けることができる人(「接続者」または「エキスパート」)を発見するプロセスを容易にする、クライアントサーバシステムである。本明細書において説明するように、接続者は、KIシステムに参加する結果として、接続者に課せされる追加の負担を有することになる。特に、接続者は、他の人々を助けるので、システムの最も重要な人的要素である。このような理由で、本明細書において提供されるKIシステムでは、KIシステムの処理の多くの態様に対する制御を接続者に提供する。例えば、接続者は、支援することを決定するまで、匿名のままにすることを選択することができる。さらに、接続者が支援をしないことを決定すると、接続者のアイデンティティは、決して捜索者に開示されることはない。本明細書において説明するように、また、KIシステムは、接続者が自らのデータをより迅速に発見することを支援することによって、ある場合には他を支援し、またある場合には接続者自身を支援することの負担を低減する。
【0018】
図1は、本発明の様々な実施形態によって提供されるKIシステムの例示的オペレーティング環境を示す。図1に示すように、ネットワーク4が、ある数のクライアントコンピュータ2A〜2Cおよびサーバコンピュータ6に相互接続する。ネットワーク4は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)およびインターネットなどのワイドエリアネットワーク(「WAN」)を含む、あらゆる種類のコンピュータ処理ネットワークを含むことができることを理解すべきである。ネットワーク4は、あらゆる数のクライアントコンピュータ2A〜2Cとサーバコンピュータ6との間の通信を可能にする媒体を提供する。図1には3つのクライアントコンピュータ2A〜2Cを示すが、本発明は、あらゆる数のクライアントコンピュータでの使用を意図することを理解すべきである。
【0019】
図2と関係して以下に、より詳細に説明するように、クライアントコンピュータ2A〜2Cの各々は、汎用のデスクトップ、ラップトップ、タブレット、または1つまたは複数のアプリケーションプログラムを実行することができる他の種類のコンピュータを含む。特に、本発明の様々な実施形態によって、コンピュータ2は、オペレーティングシステムおよび1つまたは複数のデスクトップのアプリケーションプログラムを実行するように動作する。例えば、クライアントコンピュータ2A〜2Cは、ワードプロセシングプログラム、スプレッドシートプログラム、プレゼンテーションプログラム、ウェブブラウザプログラム、インスタントメッセージングのクライアントプログラム、個人情報管理プログラム、および他の種類のアプリケーションプログラムを実行するように動作する。
【0020】
やはり以下に、より詳細に説明するように、クライアントコンピュータ2A〜2Cは、クライアントコンピュータ2A〜2C上で実行する様々なプログラムとのユーザインタラクションを監視するKIのクライアントプログラムを実行するように動作する。監視する処理を介して、KIのクライアントプログラムは、電子メール(Eメール)メッセージ、文書、ウェブページ、およびインスタントメッセージなど、ユーザに対する関心項目を識別することができる。関心項目に基づいて、KIのクライアントプログラムは、ユーザの関心事および連絡先をモデル化するKIプロファイルを作成することができる。関心事は、キーワードおよび名詞句の形式で収集される。名詞句は、名詞からなる句である。各々のキーワードおよび連絡先によって、KIのクライアントプログラムは、関係測定(relationship measure)の強度を評価する。KIのクライアントプログラムは、ユーザが新規の話題または連絡先に関心のあることを発見する場合、または連絡先または話題に対するユーザの好みが大幅に変化する場合には、KIプロファイルをサーバコンピュータ6に送信する。また、KIのクライアントプログラムは、ユーザがこのモデルを編集して、およびキーワードまたは連絡先を削除しまたは追加することを可能にする。以下に、より詳細に説明するように、クライアントコンピュータ2A〜2Cの各々からのKIプロファイルは、サーバコンピュータ6によって集約されおよび処理される。次いで、集約されたプロファイルデータをサーバコンピュータ6が利用することによって、人々または情報に対する様々な種類の問い合わせに応答することができる。
【0021】
次に図2を参照して、本発明の様々な実施形態に利用されるクライアントコンピュータ2の例示的コンピュータアーキテクチャを説明する。図2に示すコンピュータアーキテクチャは、中央処理ユニット8(「CPU」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)18および読み取り専用メモリ(「ROM」)20を含むシステムメモリ12、およびメモリをCPU8に結合するシステムバス10を含む、従来技術のデスクトップ、ラップトップ、またはタブレットのコンピュータを例示する。起動中など、コンピュータ内の要素間の情報を転送するのを支援する基本ルーチンを含む、基本入出力システムは、ROM20に格納される。さらに、コンピュータ2は、図3に関して以下に、より詳細に説明するものである、オペレーティングシステム24、アプリケーションプログラム26、および他のプログラムモジュールを記憶するための大容量記憶装置14を含む。
【0022】
大容量記憶装置14は、バス10に接続された大容量記憶コントローラ(図示せず)を介してCPU8に接続される。大容量記憶装置14および関連するコンピュータ読取り可能な媒体は、コンピュータ2に不揮発性記憶を提供する。本明細書に含まれるコンピュータ読取り可能な媒体の説明は、ハードディスクまたはCD−ROMドライブなど、大容量記憶装置を引用するが、コンピュータ読取り可能な媒体は、コンピュータ2によってアクセスすることができるあらゆる利用可能な媒体とすることができることを当事業者は理解すべきである。
【0023】
例としてであって、限定としてではないが、コンピュータ読取り可能な媒体には、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含めることができる。コンピュータ記憶媒体としては、コンピュータ読取り可能な命令、データ構造体、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報を格納する方法または技術によって実装される、揮発性および不揮発性、取外し可能なおよび固定の媒体を含む。限定はしないが、コンピュータ記憶媒体としては、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他の固体の装置記憶技術、CD−ROM、DVD(Digital Versatile Disk)もしくは他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または所望の情報を格納するのに使用することができおよびコンピュータ2よってアクセスすることができる他のあらゆる媒体を含む。
【0024】
本発明の様々な実施形態によって、コンピュータ2は、インターネットなど、TCP/IPネットワーク4を介したリモートコンピュータへの論理接続を使用する、ネットワーク化された環境において動作することができる。コンピュータ2は、バス10に接続されたネットワークインターフェースユニット16を介してネットワーク4に接続することができる。ネットワークインターフェースユニット16は、他の種類のネットワークおよびリモートコンピュータシステムへの接続にも使用することができることを理解すべきである。また、コンピュータ2には、キーボード、マウス、または電子スタイラス(図2には図示せず)を含む、他の多くの装置からの入力を受信しおよび処理する入出力コントローラ22を含めることができる。同様に、入出力コントローラ22は、ディスプレイスクリーン、プリンタ、または他の種類の出力装置への出力を提供することができる。
【0025】
サーバコンピュータ6には、図2に示す従来技術のコンピュータ処理のコンポーネントの多くまたは全部を含めることができることを理解すべきである。また、サーバコンピュータ6には、サーバコンピュータの動作に必要なまたは望ましい追加のハードウェアおよびソフトウェアを含めることができる。例えば、サーバコンピュータには、ウェブサーバのプログラム、電子メールサーバのプログラム、および他の種類のプログラムなど、サーバコンピュータの動作に使用する、オペレーティングシステムならびに他のプログラムを含めることができる。また、サーバコンピュータ6には、追加のメモリ、冗長の大容量記憶装置、および当事業者に知られている他の種類のサーバハードウェアなど、サーバコンピュータ6の性能を向上させるための他のハードウェア装置を含めることができる。
【0026】
次に図3を参照して、クライアントコンピュータ2およびサーバコンピュータ6によって使用する様々なソフトウェアコンポーネントに関する追加の詳細について説明するものである。簡潔に上述したように、ワシントン州レドモンドの本願発明の特許出願人からのWINDOWS(登録商標)XP(登録商標)のオペレーティングシステムなど、ネットワーク化されたパーソナルコンピュータの動作を制御するのに適した、オペレーティングシステム24を含む、多くのプログラムモジュールおよびデータファイルを、クライアントコンピュータ2の大容量記憶装置14およびRAM18に記憶することができる。
【0027】
また、クライアントコンピュータ2の大容量記憶装置14およびRAM18には、1つまたは複数のプログラムモジュールを含めることができる。特に、大容量記憶装置14およびRAM18は、1つまたは複数のアプリケーションプログラムを含む、アプリケーションスーツ27を格納することができる。例えば、アプリケーションスーツ27には、電子メールメッセージを送信しおよび受信するための、会議、連絡、およびタスクを構成するための、ならびに他の機能を実行するための、個人情報管理の(「PIM」)アプリケーションプログラム28を含めることができる。本発明の一実施形態による、PIMアプリケーションプログラム28は、ワシントン州レドモンドの本願発明の特許出願人からのOUTLOOK(登録商標)のPIMアプリケーションプログラムを含むが、他の製造業者からの他のPIMプログラムを利用することができる。
【0028】
また、アプリケーションスーツ27には、電子文書を作成し、編集し、および閲覧するワードプロセッサアプリケーション30を含めることができる。本発明の一実施形態による、ワードプロセッサアプリケーションプログラム30は、ワシントン州レドモンドの本願発明の特許出願人からのWORD(登録商標)のワードプロセシングアプリケーションプログラムを含むが、他の製造業者からの他のワードプロセシングプログラムを使用することができる。アプリケーションスーツ27には、電子プレゼンテーションを作成し、編集し、および閲覧するプレゼンテーションアプリケーション34を含めることもできる。本発明の一実施形態による、プレゼンテーションアプリケーションプログラム34は、ワシントン州レドモンドの本願発明の特許出願人からのPOWERPOINT(登録商標)のプレゼンテーションアプリケーションプログラムを含むが、他の製造業者からの他のプレゼンテーションプログラムを使用することができる。
【0029】
また、アプリケーションスーツ27には、電子スプレッドシートを作成し、編集し、および閲覧するスプレッドシートアプリケーション32を含めることができる。本発明の一実施形態による、スプレッドシートアプリケーションプログラム32は、ワシントン州レドモンドの本願発明の特許出願人からのEXCEL(登録商標)のスプレッドシートアプリケーションプログラムを含むが、他の製造業者からの他のスプレッドシートプログラムを使用することができる。
【0030】
クライアントコンピュータ2は、アプリケーションスーツ27に加えて、他の種類のプログラムを実行することができることを理解すべきである。例えば、クライアントコンピュータ2は、他のコンピュータとのインスタントメッセージングのために、インスタントメッセージングのクライアントアプリケーションプログラムを実行することができる。また、クライアントコンピュータ2は、ウェブページを閲覧し、および双方向通信するためのウェブブラウザアプリケーションプログラム36を実行することができる。本発明の一実施形態による、ウェブブラウザプログラム36は、本願発明の特許出願人からのINTERNET EXPLORER(登録商標)アプリケーションプログラムを含む。しかしながら、他の製造業者からの他のウェブブラウザプログラムを使用することができることを理解すべきである。
【0031】
また、図3に示すように、KIシステムに関係する多くのソフトウェアコンポーネントは、クライアントコンピュータ2上に格納されおよび実行される。特に、クライアントコンピュータ上で実行されるオペレーティングシステム24およびアプリケーションプログラム27、36のインターフェースで連結する、KIプラグイン38が実行される。KIプラグイン38はオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムとの、ユーザインタラクションを監視して、ユーザの関心事または連絡先を記述することができる関心項目を識別する。例えば、KIプラグイン38は、ユーザによって作成されるまたは読まれる文書、ユーザによって送信されおよび受信される電子メールメッセージ、ユーザによって送信されおよび受信されるインスタントメッセージ、ユーザによって訪問されるウェブページ、ユーザによって実行されるカットアンドペーストの操作、ユーザによって作成されるファイルおよびフォルダの名前、ならびにユーザと、クライアントコンピュータ2上で実行されるオペレーティングシステムまたはアプリケーションプログラムとの間の、ほぼあらゆる他のインタラクションを識別することができる。また、KIプラグインは、特定の文書およびウェブページ上への滞在時間を識別して、特定の文書またはウェブページに対するユーザの関心の強さを決定することができる。KIプラグインは、監視中に識別された関心項目を、クライアントデータベース44に格納する。
【0032】
KI索引付け(indexing)エンジン48は、クライアントコンピュータ上で実行されるオペレーティングシステム24およびアプリケーションプログラム27、36のインターフェースで連結する。また、KI索引付けエンジン48は、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムとのユーザインタラクションを監視して、ユーザの関心事または連絡先を記述することができる、関心項目を識別する。また、KI索引付けエンジン48は、関心項目に対する処理を実行して、逆索引(inverted index)50を作成する。逆索引50は、収集されたすべての関心項目の間で、単語が現れる回数を記述するデータを含む。また、逆索引50は、各関心項目内での各単語の位置を維持する。したがって、逆索引50は、単語で検索することによって、それが関心項目の中で出現する回数を識別し、および単語が関心項目において出現する位置を決定することができる。
【0033】
また、KI分析エンジン52が、クライアントコンピュータ2上で定期的に実行される。KI分析エンジン52は、KIクライアントデータベース44の内容および逆索引50を利用して、およびクライアントコンピュータ2のユーザについてのKIプロファイル46を作成する処理を実行する。KIプロファイル46は、ユーザの関心事、ユーザが通信した個人、および個人と行われた通信の話題を識別する。より具体的には、KIプロファイル46は、クライアントコンピュータのユーザの関心事を識別する、1つまたは複数のキーワードおよび名詞句を含む。また、KIプロファイル46は、クライアントコンピュータのユーザが通信した、1人または複数の個人のアイデンティティを含む。各連絡先に対して、連絡先と行われた通信の話題を記述する1組のキーワードを提供する。また、キーワード、名詞句、および連絡先には、それらの重要度または強度を記述する重み値を含む。KIプロファイル46を作成するKI分析エンジン52によって実行される様々な動作に関する追加の詳細を、以下に提供するものである。
【0034】
本発明の実施形態による、KIクライアントプログラムの動作の様々な態様を制御するための、KIデスクトップアプリケーション40を提供する。例えば、KIデスクトップアプリケーション40を介して、ユーザは、クライアントコンピュータにおいて収集してもよいデータ、データを利用する方法、および匿名性に関する他のプリファレンスを記述する、多くのプライバシープリファレンス(privacy preference)42を提供することができる。ユーザおよび使用によって指定することができるプライバシープリファレンス42に関する追加の詳細を以下に提供するものである。また、KIデスクトップアプリケーション40は、情報および人について、クライアントコンピュータ2およびサーバコンピュータ6に問い合わせるためのインターフェースを提供する。また、検索処理に関する追加の詳細を、以下に提供するものである。
【0035】
本発明の実施形態による、KIデスクトップアプリケーション40は、ネットワーク4を通じて、ユーザについてのKIプロファイル46を、サーバコンピュータ6上で実行されるKIサーバコンポーネント60に、周期的に送信するように動作する。KIプロファイル46に対する更新は、通常、プロファイルに重要な変化が生じる場合に送信される。また、ユーザに対するプライバシープリファレンス42は、サーバコンピュータ6に送信される。KIプロファイル46がサーバコンピュータ6において受信される場合、プロファイルはプロファイルデータベース64に格納される。KIシステムに参加する、すべてのクライアントコンピュータからのプロファイルは、プロファイルデータベース64に集約される。例えば、追加の処理をKIプロファイルのコーパス(corpus)上に実行して、キーワードの全体にわたるノイズ語(noize ward)を消去することができる。この処理は、分析エンジン66によって実行することができる。
【0036】
また、KIサーバコンポーネント60は、KIデスクトップアプリケーション40からのクエリ要求について受信しおよび応答するように動作する。そのような要求に応答して、KIサーバコンポーネント60は、所望の情報について、プロファイルデータベース60に問い合わせて、検索結果を要求元のクライアントコンピュータに戻す。以下に、より詳細に説明するように、KIシステムにおける参加者は、別の参加者を支援することを望むような時間まで、匿名のままにすることを望むことがある。そのような場合には、サーバコンピュータ6は、捜索者と匿名の接続者との間に仲介通信(brokered communication)の処理を提供することが必要となることがある。SMTPサーバ62を利用して、仲介通信の間の電子メッセージを送信しおよび受信する。検索クエリについて受信しおよび応答する場合、および仲介通信の処理を実行するために、サーバコンピュータ6によって実行される処理に関する追加の詳細を、以下に説明するものである。
【0037】
次に図4を参照して、KIシステムを提供するために、それぞれ、クライアントコンピュータ2およびサーバコンピュータ6によって実行される処理を例示する、いくつかのルーチン400Aおよび400Bを説明するものである。本明細書に提示するルーチンの説明を読む場合に、本発明の様々な実施形態の論理処理は、(1)コンピュータ処理システム上で実行される、コンピュータに実装される一連の動作またはプログラムモジュールとして、および/または(2)コンピュータ処理システム内の相互接続されたコンピュータ論理回路または回路モジュールとして実装されることを理解すべきである。実施形態は、本発明を実装するコンピュータ処理システムの性能要件に依存する選択の問題である。したがって、本明細書において説明する状態図に例示し、および本明細書において説明する本発明の実施形態を構成する論理処理は、処理、構造装置、動作またはモジュールと様々にいう。当事業者は、これらの処理、構造装置、動作およびモジュールが、本明細書において説明する特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、ソフトウェアとして、ファームウェアとして、専用のデジタル論理として、およびそれのあらゆる組合せとして実装することができることを理解するであろう。
【0038】
ルーチン400Aは、KIシステムに参加するクライアントコンピュータ2A〜2Cによって実行される様々な処理を例示する。ルーチン400Bは、サーバコンピュータ6によって実行される様々な処理を例示する。ルーチン400Aは、処理402から始まり、処理402では、KIデスクトップアプリケーション40によって、ユーザからプライバシープリファレンス42を受信する。プライバシープリファレンス42は、KIシステムによって収集することができるデータの種類、データの利用の仕方、および他の種類のプライバシー関連のプリファレンスを指定する。プライバシープリファレンス42は、クライアントコンピュータ2からサーバコンピュータ6に送信される。ルーチン400Bの処理450において、サーバコンピュータ6は、プライバシープリファレンス42を受信しおよび格納する。ユーザおよび使用によって指定することができるプライバシープリファレンスの種類についての追加の詳細を、図5に関して以下に提供する。
【0039】
処理402から、ルーチン400は処理404へと続き、処理404では、KIクライアントプログラムは、データ収集を実行し、KIプロファイル46を構築し、およびKIプロファイル46をサーバコンピュータ6にアップロードする。サーバコンピュータ6は、ルーチン400Bの処理452において、KIプロファイル46を受信しおよび格納する。データの収集およびKIプロファイル46の作成についての追加の詳細を、図6に関して以下に提供するものである。処理452から、ルーチン400Bは処理454に続き、処理454では、サーバコンピュータ6は、プロファイルデータベース上でアウトオブプロセス(out−of−process)処理を実行する。例えば、サーバコンピュータ6は、プロファイルデータベースからノイズ語を除去することができる。この処理についての追加の詳細を、図12に関して以下に提供する。
【0040】
処理404から、ルーチン400Aは処理406へと続き、処理406では、検索クエリ70が、KIデスクトップアプリケーション40においてユーザから受信される。検索クエリ70は、最初にクライアントコンピュータ2上で実行され、ローカルに格納されるあらゆる関連情報を見つけることができる。次いで、検索クエリ70を、サーバコンピュータ6に送信することができ、ルーチン400Bの処理456において、サーバコンピュータ6によって、受信しおよび処理する。クライアントコンピュータにおける、検索要求の受信および処理について追加の詳細を、図11に関して以下に提供するものである。サーバコンピュータ6における検索要求の受信および処理についての追加の詳細を、図13に関して以下に提供するものである。
【0041】
処理458において、サーバコンピュータ6は、検索結果72をクライアントコンピュータ2に送信する。次いで、クライアントコンピュータ2は、処理408において、検索結果を表示する。検索結果は、ユーザの関心がある文書、ウェブページなど、情報を識別することができる。また、検索結果は、ユーザの役に立つ情報を有する可能性のある連絡先を識別することができる。本発明の一実施形態による、役に立つと識別される連絡先は、あるキーワードまたは連絡先に関して匿名のままにしたいであろうことを指定していることがある。そのような連絡先が検索結果72内で識別される場合には、連絡先は、検索結果において匿名で識別される。次いで、クライアントコンピュータ2のユーザは、処理410において、匿名の連絡先への接続の要求をすることができる。そのような要求を受信した場合には、サーバコンピュータ6は、処理460において、匿名の連絡先との仲介通信の処理を実行する。
【0042】
仲介通信の処理による、KIサーバ6は、検索クエリを送出するユーザのために、支援の要求を匿名の連絡先に送信することになる。要求は、検索クエリを送出するユーザを具体的に識別してもよく、またはしなくてもよい。次いで、エキスパートは、検索クエリを送出するユーザへの支援を提供するかどうかの指示によって、要求に応答することができる。エキスパートが支援を申し出る場合には、エキスパートのアイデンティティが検索クエリを作成するユーザに送信される。そうでない場合には、支援が提供されないという指示が、検索クエリを作成するユーザに送信される。次いで、検索クエリを作成するユーザは、提供された検索結果から別の個人に連絡することを選択することができる。仲介通信の処理についての追加の詳細を、以下に提供するものである。
【0043】
処理410から、ルーチン400Aは分岐して処理402に戻り、でデータ収集が継続され、プライバシープリファレンスを修正することができ、および検索要求を再び処理しおよび受信することができる。処理460から、ルーチン400Bは、処理450に戻って継続し、プライバシープリファレンスおよび更新されたKIプロファイルを受信しおよび格納し、検索クエリを受信しおよび処理し、ならびに仲介通信を実行することができる。これらの別個の処理の各々についての追加の詳細を、図5〜13に関して、より詳細に説明する。
【0044】
次に図5を参照して、KIシステムの参加者からのプライバシープリファレンスの受信と利用についての追加の詳細を説明するものである。上述のように、KIデスクトップアプリケーション40は、参加するユーザの関心領域および関心の強さを評価する、キーワードおよび名詞句のリストを作成する。また、KIデスクトップアプリケーション40は、ユーザのソーシャルネットワーク(social network)および関連する関係の強さを評価する、ビジネス/ソーシャルの連絡先のリストを作成する。この情報は、KIプロファイル46の形式で、KIサーバ6に送られる。サーバコンピュータ6は、この情報を利用して、捜索者と支援を提供する思われる接続者とをマッチングさせる。捜索者と接続者とを接続するプロセスは、接続者がプロセスに対して苦痛がなくおよびプロセスの一部分として継続するときかつその場合に限り、実行可能である。収集された情報が非公開の方法で保持されるKIシステムにおいて、各参加者に関して苦痛のないレベルを生成するために、KIシステムは、多くの制御を接続者に提供することによって、接続者が接続者の個人情報の収集および使用に関するプライバシープリファレンスを設定することができる。これらの特徴を、図5において例示する。
【0045】
ルーチン500は、処理502から始まり、処理502では、匿名性に関するプリファレンスが、クライアントコンピュータ2のユーザから受信される。これに関して、参加者は、捜索者がアイデンティティを知ることなしに、支援することを決定するまで、匿名のままにすることを選択することができる。KIサーバ6は、成立された通信処理を実行して、捜索者に対象者のアイデンティティを知らせることなく捜索者と対象者との接続を提供する。対象者は、要求を拒否することを選択することができる。その場合に、捜索者は、次の可能性のある接続者に進むことができる。このプロセスは、接続者が、文書などの知識または他の人に捜索者を接続させる場合に有効に作用する。
【0046】
処理502から、ルーチン500は処理504に続き、処理504では、クライアントコンピュータ2において収集すべき情報に関するプリファレンスを、参加者から受信することができる。これに関して、参加者は、クライアントコンピュータ2において実行される収集処理から、あらゆる種類の項目またはカテゴリの項目を除外することを選択することができる。例えば、ユーザは、秘密のまたは弁護士/クライアントに特権を与えた電子メールを収集から除外するように指示することができる。同様に、参加者は、個人の連絡先から受信されたと考えられる電子メールなど、特定の電子メールアドレスまたはドメインからの電子メールを、収集から除外するように指示することができる。同様に、ユーザは、特定のインスタントメッセージングの連絡先からのインスタントメッセージを収集から除外することができる。このように、ユーザは、クライアントコンピュータ2において監視することができる情報の種類の境界を具体的に設定することができる。
【0047】
処理504から、ルーチン500は処理506へと続き、処理506では、ユーザは、1つまたは複数の禁止されたキーワードおよび連絡先を指定することができる。キーワードおよび連絡先を禁止することによって、コンピュータ2のユーザは、キーワードおよび連絡先が、サーバコンピュータ6には送信されず、およびプロファイルデータ内部に格納されないことを保証することができる。処理506から、ルーチン500は、処理508に続き、処理508では、連絡回数に関するプリファレンスがユーザから受信される。このように、ユーザは、週または他の一定期間毎に、ある回数だけ連絡されることを選択することができる。このプライバシーの設定を使用することによって、サーバコンピュータ6は、指定された期間の間に、指定された回数だけユーザに連絡することになる。処理508から、ルーチン500は、処理510へと続く。
【0048】
処理510において、ユーザは、公的および私的なキーワードおよび連絡先に関するプライバシープリファレンスを指定することが許可される。公的なキーワードおよび連絡先は、すべてのユーザに対して公開すべき連絡先である。あるいはまた、特定のキーワードまたは連絡先は、参加者の友人に対してだけ、または参加者の友人の友人に対してだけ公開することができる。あるいはまた、参加者は、キーワードまたは連絡先を私的単語として識別することが可能であり、結果として、キーワードまたは連絡先が参加者を識別するのに使用される場合には、参加者の名前が匿名として扱われることになる。私的として識別されているキーワードまたは連絡先を介して参加者に接続するためには、通信は、KIサーバ6を介して匿名で実行しなければならない。本明細書において説明する仲介通信の処理は、匿名参加者と通信する手段を提供する。仲介通信の処理についての追加の詳細を、以下に提供する。処理510から、ルーチン500は、処理512へと続き、処理512では、ルーチン500は、図4に関して上述した、処理404に戻る。
【0049】
次に、図6を参照して、クライアントコンピュータ2においてデータを収集し、KIプロファイル46を構築し、およびプロファイルをサーバコンピュータ6にアップロードする、例示的ルーチン600を説明するものである。ルーチン600は、処理602から始まり、処理602では、クライアントコンピュータ2においてデータが収集される。上述のように、クライアントコンピュータにおいて実行されるプログラムとのユーザインタラクションを監視することによって、データが収集されて、ユーザの関心項目が識別される。上述のように、関心項目には、ワードプロセシング文書、スプレッドシート文書、プレゼンテーション文書、電子メールメッセージ、インスタントメッセージ、ウェブサイト、および本明細書において説明する他の種類の情報を含めることができる。また、簡潔に上述したように、KI分析エンジン52は、すべての関心項目に索引付けをして、索引50を作成する。索引50は、内容と、電子メール内で宛先、発信元、CCおよび他のフィールドにリストされた人などの関心項目に関連付けられたメタデータとから構成される。このデータは、専門性およびソーシャルネットワークの分析の基礎を形成する。また、本発明の実施形態による、KIクライアントソフトウェアは、Lightweight Directory Assistance Protocol(「LDAP」)サーバから、ユーザ名、表題、管理者、および他の公的利用可能な情報などのユーザについての公的利用可能な情報を取得することができる。このデータを使用して、KI分析エンジン52は、処理604において索引50を作成する。
【0050】
処理604から、ルーチン600は、処理606へと続き、処理606では、KIプロファイル46を構築するための索引の内容についての分析が実行される。図7を関して、以下に、より詳細に説明するように、ソーシャルの分析、関心の分析、および名詞句の分析を、索引の内容について実行し、サーバコンピュータ6に送信されるKIプロファイル46を作成する。このプロセスについての追加の詳細を、図7に関して以下に説明するものである。
【0051】
処理606から、ルーチン600は、処理608へと続き、処理608では、サーバコンピュータ6に最新のプロファイルの送信後に、KIプロファイル46内に新規情報があるかどうかの決定が行われる。プロファイル内に新規情報が存在しない場合には、ルーチン600は処理602に戻り、処理602では、データの収集および分析の処理が継続される。しかしながら、新規情報がKIプロファイル46内に存在する場合には、ルーチン600は処理610へと続き、処理610では、新規情報をサーバコンピュータ6にアップロードすべきかどうかを、ユーザに質問することができる。次いで、ルーチン600は処理614へと続く。
【0052】
処理614において、ユーザが、サーバコンピュータ6にKIプロファイル46ついての新規情報のアップロードを許可しているかどうかに関する決定が行われる。ユーザが新規情報の送信を許可していない場合には、ルーチン600は処理602に戻り、処理602では、データの収集および分析の処理が継続される。ユーザがKIプロファイル46における新規データの送信を許可している場合には、ルーチン600は、処理616へと続き、処理616では、新規情報がサーバコンピュータ6にアップロードされ、およびプロファイルデータベース64に格納される。処理616から、ルーチン600は処理602に戻り、処理602では、データの収集および分析の処理が継続される。
【0053】
次に図7を参照して、KIプロファイル46を構築するために、クライアントコンピュータ2においてデータ分析を実行する処理に関して、追加の詳細を提供するものである。ルーチン700は処理702から始まり、処理702では、KIプロファイル46が最後に構築されてから生成された、各々の新規の関心項目が識別される。次いで、ルーチン700は、処理704に続き、処理704では、現在項目を指す一時変数が、識別された項目の間の第1の関心項目に設定される。このように、各関心項目を、以下に説明する方法によって別個に処理することができる。
【0054】
処理704から、ルーチン700は処理706へと続き、処理706では、ソーシャルの分析が現在項目について実行される。ソーシャルネットワークの分析は、電子メールメッセージ、カレンダー会議、およびインスタントメッセージによって、ユーザと他者との間の通信のパターンを識別する。図8に関して、以下に、より詳細に説明するように、分析は、各々の電子メールメッセージ、会議要求、およびインスタントメッセージを調査し、および様々なヘッダフィールドにリストされた連絡先を識別する。すべてのフォルダからの、すべての電子メールメッセージおよび会議が考慮される。このプロセスについての追加の詳細を、図8に関して以下に提供するものである。
【0055】
処理706から、ルーチン700は処理708へと続き、処理708では、関心の分析(interest analysis)が現在項目に対して実行される。関心の分析は、各関心項目の内容および主題について調査する。関心の分析についての追加の詳細を、図9に関して以下に提供する。
【0056】
処理708から、ルーチン700は処理710へと続き、処理710では、ソーシャルの分析および関心の分析についての結果を保存する。次いで、ルーチン700は、処理712へと続き、処理712では、処理すべき追加の関心項目が残っているかどうかについての決定が行われる。処理すべき追加の関心項目が残っている場合には、ルーチン700は、処理714に続き、処理714では、現在項目を指す一時変数が、次の処理すべき項目にインクリメントされる。次いで、ルーチン700は、処理706に戻り、処理706では、ソーシャルの分析および関心の分析が現在項目について実行される。
【0057】
処理712において、処理すべき追加の新規の関心項目がないと決定される場合には、ルーチン700は、処理712から、処理716へと分岐する。処理716において、関心の分析によって識別されたキーワードを、時間崩壊(time decay)に基づいて古びさせる。この分析は、過去に出現した単語は、より最近に出現した他の単語よりも、現時点においては関係性が薄いという発想を考慮に入れる。次いで、ルーチンは、処理718へと続き、処理718では、ソーシャルネットワークの分析によって識別された連絡先が、非対称関係の存在に基づいて削除される。例えば、これは、送信者と受信者との間の往復通信を含まない電子メールメッセージによって起こることがある。例えば、これは、スパムメッセージの送信者および配布リストの送信者を除去するであろう。また、同様な手法で、非対称関係を有する関心項目にのみ含まれたキーワードを除去することができる。
【0058】
処理718から、ルーチン700は、処理720へと続き、処理720では、関心の分析を介して識別されたキーワードを、もう1つのプログラム要素(programmed factor)を使用して取り除くこともできる。プログラム要素には、KIクライアントソフトウェアを含めることができ、および追加のプログラム要素を、カスタムソフトウェアの開発者によって後で追加することができる。本発明の実施形態による、プログラム要素には、延長された一定期間が終わるまで、キーワードの適合性(relevance)を判断する整合性要素(consistency factor)を含めることができる。整合性要素を適用するために、各電子メールメッセージにおけるキーワードの適合性を合計して、長い年月の間にユーザの専門性(expertise)を形成してもよい。このことは、特定のキーワードが延長された時間の間に人に関係のあるようである場合には、キーワードは、高い関心の領域に入れるという発想を反映する。
【0059】
利用することができる別のプログラム要素は、普及指標である。普及指標は、特定の話題について人が通信する人の数として定義される。普及指標は、人が話題について多数の人と話す場合には、ユーザは、KIシステム内の接続者であることが、より確実らしいという発想を反映する。このことは、検索クエリに応答して可能性のある支援者を発見する場合のサーバコンピュータ6の処理における関係となる。
【0060】
処理702において利用することができる別のプログラム要素は、フォルダ要素である。フォルダ要素は、非標準であるフォルダ名に出現するすべての単語に、KIシステムの潜在的キーワードとして標識(flag)をつける。文書および電子メールメッセージ内に同じ単語が出現する場合、これらの単語の適合性は増大することがある。フォルダ要素は、ユーザがコンピュータ2のファイルフォルダを作成する場合に関心のあるキーワードを使用するのが確実らしいという発想を反映する。
【0061】
利用することができる別のプログラム要素は、配布リストを個人として取り扱う。当事業者には知られているように、配布リストはメーリングリストを含み、メーリングリストによって2人以上の個人に同時に情報を含めてメールを送ることができる。配布リストを個人として取り扱うことによって、配布リストが現れるすべての電子メールについて、本明細書において説明するのと同様の分析が実行される。このことによって、配布リストに記名された個人が共有する関心を獲得するキーワードを識別することができる。処理720において他のプログラム要素を利用することもできることを認識すべきである。
【0062】
処理720から、ルーチン700は、処理722へと続き、処理722では、ユーザに関連付けられたとして識別されているキーワードのリストについて、名詞句の分析が実行される。名詞句の分析は、ユーザの関心を獲得する名詞句を識別することを試みる。発想は、単なるキーワードよりも、より高いレベルの概念を獲得することである。名詞句の分析を実行する処理について追加の詳細を、図10に関して以下に説明するものである。処理722から、ルーチン700は、処理724へと続き、処理724では、ルーチン700が図6に関して上述した処理608に戻る。
【0063】
次に図8を参照して、本発明の実施形態によって実行されるソーシャルネットワークの分析について、追加の詳細を提供するものである。ルーチン800は、処理802から始まり、処理802では、関心項目に関係するすべての個人が識別される。例えば、発信元、宛先、CC、およびBCCのフィールドなど、電子メールメッセージのヘッダフィールドにリストされた個人の各々が識別される。あるいはまた、会議要求に関して、会議に参加するとしてリストされる個人の各々が識別される。関心項目に関係する各個人が識別されると、ルーチン800は、処理802から処理804へと続く。
【0064】
処理804において、項目との個人の関係に依存する重みが、項目に関係する各個人に割り当てられる。例えば、電子メールメッセージの異なるフィールドにリストされるユーザに、異なる重みを与えることができる。例えば、「発信元」フィールドにリストされるユーザには、「宛先」フィールドにリストされるユーザよりも、より大きい重みを与えることができる。「cc」フィールドにリストされるユーザには、「BCC」フィールドにリストされるユーザよりも、より大きい重みを与えることができるなどである。このことは、電子メールメッセージ内にリストされる人々の間にはビジネスまたはソーシャルの関係があることを考慮し、および強さは、電子メールメッセージの様々なフィールドにおいてどこの場所にその人が現れるかに比例することを説明する。重みが割り当てられ、およびリストに現れる各人は、ユーザと識別された人との間のソーシャルまたはビジネスの関係に関連付けられた重みを得る。
【0065】
処理804から、ルーチン800は処理806へと続き、処理806では、項目に関係する各個人に割り当てられた重みが、項目に割り当てられたすべての重みの重み全体に対して正規化される。このことは、電子メールメッセージにリストされる人の数が増加すると、参加者の親密さに対するメッセージの適合性が低下することがあるこという事実を考慮する。電子メールメッセージにリストされる人の数が増加するほど、特定の項目がもとでソーシャルネットワークに参加者が与えることができる重みは小さくなる。
【0066】
本発明の実施形態による、特定の項目に関連付けられた重みは、時間と共に減少させてもよい。このことは、遠い過去の電子メールメッセージは、より新しい電子メールよりも、人々の間の親密さを示す程度がより小さいという発想を考慮する。上述のソーシャルネットワークの分析の結果として、KIプロファイルは、ユーザとユーザの連絡先のそれぞれとの間の関係の強さを評価する。このプロセスが完了すると、ルーチン800は、処理806から処理808へと続き、処理808では、ルーチン800は、図7に関して上述した、処理708へと戻る。
【0067】
次に図9を参照して、KIプロファイル46を作成するために、クライアントコンピュータ2によって実行される関心の分析について、追加の詳細を説明するものである。関心の分析は、各関心項目の内容を調査する。分析は、各関心項目を列挙して、ならびに内容および主題を調査する。関心の分析の結果は、キーワードとユーザの関心のレベルに対応する各キーワードの重みとのリストである。
【0068】
ルーチン900は、処理902から始まり、処理902では、現在の関心項目内のキーワードが識別される。処理904において、テキストの一続き内の品詞(parts of speech)にタグ付けを行うソフトウェアプログラムを利用して、現在項目内の様々な品詞を識別することができる。次いで、ルーチン900は、処理906へと続き、処理906では、様々な種類の単語を現在項目から除去することができる。例えば、「加える(add)」と「加えた(added)」などの同等の単語を除去することができ、および極端にありふれた他の単語を無視することができる。
【0069】
処理906から、ルーチン900は、処理908へと続き、処理908では、関心項目に関しては、キーワードの位置に基づいて、追加の重みを特定のキーワードに割り当てることができる。例えば、追加の重みを、現在項目の主題の行、見出し、表題(title)、またはフォルダ名の中の単語に割り当てることができる。
【0070】
処理908から、ルーチン900は、処理910へと続き、処理910では、各キーワードの重みが、単語の出現回数に基づいて割り当てられる。このことは、関心項目内にまれに出現する単語が重要であると考えられるべきであるという発想を考慮する。また、このことは、出現するのが多過ぎる単語が、出現毎に、より小さい重みを有することがあるという発想を考慮する。この処理を実行するために、関心項目の中で出現する単語の重みは、ユーザの索引付けデータにおいて出現する単語のコーパス全体にわたって正規化される。
【0071】
処理910から、ルーチン900は、処理912へと続き、処理912では、各単語の重みは、現在項目内の単語の位置に基づく。例えば、電子メールメッセージの主題の行内に出現する単語は、主題中のまたは本文中の単語の位置によって減衰しない。しかしながら、電子メールメッセージの本文中に排他的に出現する単語は、本文中での単語の位置によって減衰する。本文の開始から遠く離れて単語が出現するほど、その単語の減衰は大きくなる。このことは、人々は表題および電子メールメッセージの始めの部分に、より重要な単語および概念を置くという発想を考慮する。処理912から、ルーチン900は、処理914へと続く。
【0072】
処理914において、現在項目内のキーワードは、予め定められた数よりも、より大きな重みを有する単語として識別される。この機能を実行するために、現在項目におけるすべての単語の重みが加算される。予め定められた数より上の重みを有する単語だけが、現在項目のキーワードとして選択される。一般に、このことは、関心項目毎にわずかな数のキーワードだけがあるという発想を反映する。
【0073】
処理914から、ルーチン900は、処理916に続き、処理916では、識別されたキーワードの直前または直後に出現する単語を、名詞句の分析において使用するために保存する。名詞句の分析についての追加の詳細を、図10に関して以下に説明する。処理916から、ルーチン900は、処理918へと続き、処理918では、ルーチン900は、図7に関して上述した処理710に戻る。
【0074】
次に図10を参照して、KIプロファイル46を作成する場合にクライアントコンピュータ2によって実行される、名詞句の分析処理について、追加の詳細を説明するものである。名詞句の分析は、ユーザに関連付けられたキーワードのリストが評価されると、実行される。名詞句の分析は、ユーザの関心を獲得する長さが2または3の名詞句を発見するよう試みる。これによって、名詞句の分析は、単に別個のキーワードよりも、より高レベルの概念を獲得することができる。
【0075】
ルーチン1000は、処理1002から始まり、処理1002では、名詞句が、名詞句の出現回数によって識別される。この処理を実行するために、各関心項目が分析され、および先に識別されたキーワードが調査される。各キーワードの前後に出現する単語を識別しおよび分析することによって、互いに隣接して出現する単語の一続き(runs of words)を見出す。次いで、単語の一続きは、句の中で出現する単語の適合性全体に基づいて並べ替えられる。また、索引付けされている単語が、文書の表題または見出しに現れるかどうかについての検査が実行される。そうである場合には、名詞句は、KIプロファイル46の中でユーザと関連付けられる。このことは、電子メールまたは他の会話において一行に何度も構成される単語および関係する名詞句が、出現することを考慮する。また、これらの同じ単語は、文書の表題において、および様々な文書を聞くことにおいても、出現しやすい。
【0076】
処理1002から、ルーチン1000は、処理1004へと続き、処理1004では、関心項目の見出しおよび表題を使用することによって、名詞句を識別する。この処理を実行するために、ユーザによって書かれたまたは読まれた文書が調査され、および表題および見出しが文書から抽出される。次いで、表題および見出し内に含まれるこれらの名詞句が、KIプロファイル46内に含まれる名詞句リストに追加される。処理1004から、ルーチン1000は、処理1006へと続き、処理1006では、ルーチン1000は、図7に関して上述した処理724に戻る。
【0077】
次に図11を参照して、クライアントコンピュータ2において検索要求を受信しおよび処理する、例示的ルーチン1100を説明するものである。簡潔に上述したように、KIデスクトップアプリケーション40は、ユーザクライアントコンピュータ2の検索クエリを受信することができる。これは、処理1102において行われる。検索要求の受信に応答して、ルーチン1100は処理1104へと続き、処理1104では、要求されたクエリについて、クライアントコンピュータ2に含まれるデータのローカル検索が実行される。これによって、クライアントコンピュータ2にローカルな、要求された検索クエリに関係するあらゆるデータを、ユーザに対して識別することができる。
【0078】
ルーチン1100は、処理1104から処理1106へと続き、処理1106では、クエリ要求が、サーバコンピュータ6上で実行中のKIサーバコンポーネント60に送信される。図12および図13に関して以下に、より詳細に説明するように、検索クエリは、クライアントコンピュータ2によって処理され、検索クエリを満足する情報または個人をプロファイルデータベース64から識別する。次いで、結果が、サーバコンピュータ6からクライアントコンピュータ2に戻されて、クライアントコンピュータ2でユーザに表示される。処理1106から、ルーチン1100は、処理1108へと続き、処理1108では、ルーチン1100は、図4に関して上述した処理408に戻る。
【0079】
次に図12を参照して、プロファイルデータベースの内容についてサーバコンピュータ6におけるアウトオブプロセスの分析を実行する、例示的ルーチン1200を説明するものである。アウトオブプロセスの分析は、分析が検索クエリの文脈を無視して行われるという事実を引用する。この処理は、サーバコンピュータ6によって、通常の分析において実行される。
【0080】
ルーチン1200は、処理1202から始まり、処理1202では、プロファイルデータベース64のコーパス内のノイズ語が除去される。ノイズ語は、大きく離れた母集団におけるユーザの間での非常にありふれた単語である。他の種類のアウトオブプロセスの分析が、サーバコンピュータ6によって実行することができることを理解すべきである。処理1202から、ルーチン1200は、処理1204へと続き、処理1204では、ルーチン1200は、図4に関して上述した処理456に戻る。
【0081】
次に図13を参照して、検索クエリの受信および応答のために、サーバコンピュータ6によって実行される処理を説明する、例示的ルーチン1300を説明するものである。本発明の一態様による、プロファイルデータベース64へのクエリ要求は、特定の話題について支援することができる個人を見つけるための要求の形式を取ってもよいことを理解すべきである。この場合には、プロファイルデータベース64を検索することによって、特定の話題においてエキスパートであり、および検索クエリを作成するユーザから予め定義された社会的距離(social distance)内にいる個人を識別することができる。社会的距離は、接続された個人のグループの中で、2人の個人を接続するのに必要な個人の数を示す。
【0082】
本発明の別の態様による、プロファイルデータベース64へのクエリ要求は、プロファイルデータベース内の別の個人に接続することができる個人を見つけるための要求の形式を取ることができる。このクエリ型を実行するために、プロファイルデータベース64を検索して、検索クエリを作成するユーザから予め定義された社会的距離内にあり、およびユーザのKIプロファイル内に連絡先としてリストされる個人も有する、個人を識別することができる。
【0083】
別のシナリオにおいて、プロファイルデータベースへのクエリ要求は、企業外に見つけられ、従ってプロファイルデータベース64内では直接的には識別されない、別の個人に接続することができる個人を見つけるための要求の形式を取ることができる。このクエリ型を実行するために、プロファイルデータベースを検索して、KIプロファイル内に連絡先としてリストされ問い合わされる個人を有する、個人を識別することができる。あるいはまた、個人を、その個人に投影されているキーワードに基づいて識別することができる。例えば、これは、ユーザがKIシステム内の参加者ではなく、およびKIシステム内の参加者である他者の連絡先である場合に行われる。本発明のこの態様による、KIシステムは、たとえユーザが他者によってユーザに投影されるキーワードに基づく参加者ではなくても、ユーザのプロファイルを構築する。次いで、KIシステムの参加者ではない個人を、KIシステム内の他の参加者として、識別しおよび見つけることができる。
【0084】
本発明のさらに別の態様による、検索クエリを実行することによって、捜索者と共通の関心を有する個人を見つけ、およびその個人が読んでいる、または他の方法で利用している資料を決定することができる。この場合に、検索要求は、同様の関心を有する他の個人によって使い果たされる情報を見つけるために、プロファイルデータベースへのクエリ要求の形式を取る。このクエリを実行するために、プロファイルデータベースを検索して、要求を作成するユーザと同様の関心を有する個人を識別する。その後に、プロファイルデータベースを検索して、同様の関心を有する個人により使い果たされる情報を、それらの個人のKIプロファイルの内容から識別する。図13は、これらのクエリ型の各々を実行する要約した方法を例示する。
【0085】
ルーチン1300は、処理1302から始まり、処理1302では、クエリの語句(query term)が、クライアントコンピュータ2からサーバコンピュータ6において受信される。次いで、ルーチン1300は、処理1304へと続き、処理1304では、現在の社会的距離に対応する変数が、1に相当する値に設定される。次いで、ルーチン1300は、処理1306へと続き、処理1306では、現在の社会的距離内で、クエリの語句について、プロファイルデータベース64上で検索を実行する。クエリの語句に対応するキーワードがプロファイルデータベース64内で識別されると、これらのキーワードが適合性の順に並べられる。
【0086】
処理1306から、ルーチン1300は、処理1308へと続き、処理1308では、社会的距離が予め定められた数よりも大きいかどうかについての決定が行われる。一実施形態において、この数は2に等しい。現在の社会的距離が予め定められた数より大きくはない場合には、ルーチン1300は、処理1310に分岐し、処理1310では、現在の社会的距離がインクリメントされる。次いで、ルーチン1300は、処理1310から分岐して、処理1306に戻り、処理1306では、現在の社会的距離において追加の検索が実行される。
【0087】
処理1308において、現在の社会的距離が予め定められた数よりも大きいことが決定される場合には、ルーチン1300は、処理1312へと続き、処理1312では、検索結果がクライアントコンピュータ2のユーザに戻される。次いで、ルーチン1300は、処理1314へと続き、処理1314では、ルーチン1300は、図4に関して上述した処理458に戻る。簡潔に上述したように、私的キーワードが、検索クエリの間で、連絡先と関連付けられているとして識別される場合には、ユーザのアイデンティティは、検索結果を使って公的に利用可能にはされない。適切に言えば、KIサーバコンピュータ6は、ユーザを識別した検索クエリを送出するユーザとターゲットとの間の仲介通信を実行する。この仲介通信の処理による、検索結果は、エキスパートを匿名でのみ識別する。
【0088】
匿名エキスパートと連絡するために、検索を行っているユーザは、KIサーバコンピュータに要求を送出して、エキスパートに連絡することができる。要求に基づいて、KIサーバは、検索クエリを送出するユーザの代わりに、支援要求をエキスパートに送信する。要求は、検索クエリを送出するユーザを具体的に識別しても、しなくてもよい。
【0089】
次いで、エキスパートは、検索クエリを送出するユーザに支援を提供するかどうかについての指示を含めて、要求に応答する。エキスパートが支援を提供する場合には、エキスパートのアイデンティティは、検索クエリを作成するユーザに送信される。そうでない場合には、支援は提供されないという指示が、検索クエリを作成するユーザに送信される。次いで、検索クエリを作成するユーザは、提供された検索結果から別の個人に連絡することを選択することができる。
【0090】
上述に基づいて、本発明の様々な実施形態は、KIプロファイルを作成する方法、システム、装置、およびコンピュータ読取り可能な媒体を含むことを理解すべきである。上述の明細書、実施例およびデータは、本発明の構成の製造および使用についての完全な説明を提供する。本発明の多くの実施形態を、本発明の精神および範囲から逸脱することなく作成することができるので、本発明は添付の特許請求の範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の様々な実施形態についての例示的オペレーティング環境の一態様を例示するコンピュータネットワークの図である。
【図2】本発明の様々な実施形態によって利用されおよび提供されるコンピュータシステムの態様を例示するコンピュータシステムアーキテクチャの図である。
【図3】本発明の様々な実施形態において使用されるいくつかのソフトウェアコンポーネントの態様を例示するコンピュータソフトウェアアーキテクチャの図である。
【図4】本発明の一実施形態によるクライアントコンピュータおよびサーバコンピュータの処理の態様を例示するフローチャートである。
【図5】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図6】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図7】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図8】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図9】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図10】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図11】本発明の様々な実施形態によるクライアントコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図12】本発明の様々な実施形態によるサーバコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【図13】本発明の様々な実施形態によるサーバコンピュータの処理の追加の態様を例示するフローチャートである。
【符号の説明】
【0092】
24 オペレーティングシステム
27 アプリケーションスーツ
28 PIMアプリケーション
30 ワードプロセッサ
32 スプレッドシート
34 プレゼンテーション
36 ウェブブラウザ
38 KIプラグイン
40 KIデスクトップアプリケーション
42 プライバシープリファレンス
44 クライアントデータベース
46 プロファイル
48 KI索引付けエンジン
50 逆索引
52 KI分析エンジン
4 ネットワーク
24 オペレーティングシステム
60 KIサーバコンポーネント
62 SMTPサーバ
64 プロファイルデータベース
66 分析エンジン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナレッジ交換システムへの参加に関する1つまたは複数のプライバシープリファレンスをユーザから受信するステップと、
前記プライバシープリファレンスの制限により1つまたは複数のプログラムとのユーザインタラクションを監視して、1つまたは複数の関心項目を識別するステップと、
前記関心項目により、前記ユーザの関心項目、前記ユーザが通信した個人、前記個人との通信が行われた話題を識別するナレッジ交換プロファイルを作成するステップと、
前記プライバシープリファレンスの制限により前記ナレッジ交換プロファイルの内容を、サーバコンピュータに送信するステップと
を備えたナレッジ交換システムにおけるユーザプライバシーを保持する方法。
【請求項2】
前記プライバシープリファレンスは、前記ナレッジ交換プロファイルの作成中にどの情報を分析すべきかに関するプリファレンスを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ナレッジ交換プロファイルは、1つまたは複数のキーワード、名詞句、および連絡先を含み、および前記プライバシープリファレンスは、前記サーバコンピュータに送信すべきではないキーワード、名詞句、および連絡先に関するプリファレンスを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記プライバシープリファレンスは、各キーワード、名詞句、または連絡先が公的または私的であるべきかについての指示を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記プライバシープリファレンスは、前記ユーザが指定された一定期間内に前記サーバコンピュータから受け入れる意志がある支援要求の最大数についての指示を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
コンピュータによって実行されると、請求項1に記載の方法を前記コンピュータに実行させる格納されたコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項7】
請求項1に記載の方法を実行することができるコンピュータ制御装置。
【請求項8】
1つまたは複数のキーワード、1つまたは複数の名詞句、および1つまたは複数の連絡先を含んだナレッジ交換プロファイルを、ナレッジ交換システムの1人または複数のユーザから受信し、およびプロファイルデータベースに前記プロファイルを格納するステップと、
前記ナレッジ交換システムの各ユーザからプライバシープリファレンスを受信しおよび格納するステップと、
前記プロファイルデータベースへのクエリ要求を受信するステップと、
前記プロファイルデータベースにより前記受信されたクエリを実行して、検索結果を識別するステップと、
前記検索結果が、プライバシープリファレンス内に私的として指示される前記連絡先のナレッジ交換プロファイル内のキーワードまたは名詞句により識別された連絡先を含むかどうかを決定するステップと、
前記検索結果が、キーワードまたは名詞句との関連により識別され、プライバシープリファレンス内に私的として指示される連絡先を含むことを決定するのに応答して、前記検索クエリを送出するユーザと前記識別された連絡先との間の仲介通信の処理を実行するステップと
を備えたナレッジ交換システムにおけるユーザプライバシーを保持する方法。
【請求項9】
前記仲介通信の処理は、
前記識別された連絡先を匿名で識別するクエリ結果を、検索クエリを送出するユーザに送信するステップ、
前記検索クエリを送出するユーザから、前記識別された連絡先への連絡するための要求を受信するステップと、
前記要求の受信に応答して、前記検索クエリを送出するユーザの代わりに、前記識別された連絡先に支援要求を送信するステップと、
前記検索クエリを送出するユーザへの支援が提供されるかどうかを指示する、前記識別された連絡先からの前記要求に対する応答を受信するステップと、
支援が提供される場合には、前記検索クエリを送出するユーザに前記識別された連絡先のアイデンティティを送信するステップと
を備えたことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記検索クエリを送出するユーザの代わりに、前記識別された連絡先に支援要求を送信するステップは、前記検索クエリを送出するユーザを識別することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記検索クエリを送出するユーザの代わりに、前記識別された連絡先に支援要求を送信するステップは、前記検索クエリを送出するユーザを識別しないことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記識別された連絡先に支援要求を送信するステップの前に、前記識別された連絡先のプライバシープリファレンスにより、前記識別された連絡先が、予め定められた一定期間内で指定された回数よりも多く支援のために連絡されているかどうかについて決定し、および前記識別された連絡先が前記指定された回数よりも多く連絡されている場合には、支援要求を送信しないことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記検索結果が、プライバシープリファレンス内に公的として指示される前記連絡先のナレッジ交換プロファイル内のキーワードまたは名詞句により、識別された連絡先を含むかどうかを決定するステップと、
前記検索結果が、プライバシープリファレンス内に公的として指示され、キーワードまたは名詞句との関連により識別された連絡先を含むと決定するステップに応答して、前記検索結果を有する前記検索クエリを送出するユーザに、前記識別された連絡先のアイデンティティを送信するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
コンピュータによって実行されると、請求項8に記載の方法を前記コンピュータに実行させる格納されたコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項15】
請求項8に記載の方法を実行することができるコンピュータ制御装置。
【請求項16】
ナレッジ交換システムにおけるユーザプライバシを保持するシステムであって、
ナレッジ交換システムへの参加に関係する1つまたは複数のプリファレンスをユーザから受信するステップと、
実行中の1つまたは複数のプログラムとのユーザインタラクションを監視することによって、1つまたは複数の関心項目を識別するステップと、
前記監視により、1つまたは複数のキーワード、名詞句、および連絡先を含むナレッジ交換プロファイルを作成するステップと、
前記ナレッジ交換プロファイルの内容をサーバコンピュータに送信するステップと
を処理することができ、前記ナレッジ交換プロファイルの内容および前記監視が前記プライバシープリファレンスによって制限されるクライアントコンピュータと、
プロファイルデータベースにおいて、前記ナレッジ交換プロファイルおよび前記プライバシープリファレンスを受信しおよび格納するステップと、
前記プロファイルデータベースでクエリ要求を受信するステップと、
前記プロファイルデータベースで前記クエリを実行して検索結果を識別するステップと、
検索結果が、プライバシープリファレンス内に私的として指示される前記連絡先のナレッジ交換プロファイル内のキーワードまたは名詞句により、識別された連絡先を含むかどうかを決定するステップと、
前記検索結果が、プライバシープリファレンス内に私的として指示され、キーワードまたは名詞句との関連により、識別された連絡先を含むことを決定するステップに応答して、前記検索クエリを送出するユーザと前記識別された連絡先との間の仲介通信を実行するステップと
を処理することができるサーバコンピュータと
を備えたことを特徴とするシステム。
【請求項17】
前記プライバシープリファレンスは、前記ナレッジ交換プロファイルの作成の間に、どの情報を分析すべきかに関するプリファレンスを含むことを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記プライバシープリファレンスは、各キーワード、名詞句、また連絡先が公的でまたは私的であるべきかについての指示を含むことを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記仲介通信の処理は、
前記検索クエリを送出するユーザに、前記識別された連絡先を匿名で識別する前記クエリ結果を送信するステップと、
前記検索クエリを送出するユーザから要求を受信して、前記識別された連絡先に連絡するステップと、
前記要求を受信するのに応答して、前記検索クエリを送出するユーザの代わりに、前記識別された連絡先に支援要求を送信するステップと、
前記検索クエリを送出するユーザに支援が提供されるかどうかを指示する、前記識別された連絡先からの前記要求に対する応答を受信するステップと、
支援が提供される場合には、検索クエリを送出するユーザに前記識別された連絡先のアイデンティティを前記送信するステップと
を備えたことを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記検索クエリを送出するユーザの代わりに、前記識別された連絡先に支援要求を送信るステップは、前記検索クエリを送出するユーザを識別しないことを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項1】
ナレッジ交換システムへの参加に関する1つまたは複数のプライバシープリファレンスをユーザから受信するステップと、
前記プライバシープリファレンスの制限により1つまたは複数のプログラムとのユーザインタラクションを監視して、1つまたは複数の関心項目を識別するステップと、
前記関心項目により、前記ユーザの関心項目、前記ユーザが通信した個人、前記個人との通信が行われた話題を識別するナレッジ交換プロファイルを作成するステップと、
前記プライバシープリファレンスの制限により前記ナレッジ交換プロファイルの内容を、サーバコンピュータに送信するステップと
を備えたナレッジ交換システムにおけるユーザプライバシーを保持する方法。
【請求項2】
前記プライバシープリファレンスは、前記ナレッジ交換プロファイルの作成中にどの情報を分析すべきかに関するプリファレンスを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ナレッジ交換プロファイルは、1つまたは複数のキーワード、名詞句、および連絡先を含み、および前記プライバシープリファレンスは、前記サーバコンピュータに送信すべきではないキーワード、名詞句、および連絡先に関するプリファレンスを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記プライバシープリファレンスは、各キーワード、名詞句、または連絡先が公的または私的であるべきかについての指示を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記プライバシープリファレンスは、前記ユーザが指定された一定期間内に前記サーバコンピュータから受け入れる意志がある支援要求の最大数についての指示を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
コンピュータによって実行されると、請求項1に記載の方法を前記コンピュータに実行させる格納されたコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項7】
請求項1に記載の方法を実行することができるコンピュータ制御装置。
【請求項8】
1つまたは複数のキーワード、1つまたは複数の名詞句、および1つまたは複数の連絡先を含んだナレッジ交換プロファイルを、ナレッジ交換システムの1人または複数のユーザから受信し、およびプロファイルデータベースに前記プロファイルを格納するステップと、
前記ナレッジ交換システムの各ユーザからプライバシープリファレンスを受信しおよび格納するステップと、
前記プロファイルデータベースへのクエリ要求を受信するステップと、
前記プロファイルデータベースにより前記受信されたクエリを実行して、検索結果を識別するステップと、
前記検索結果が、プライバシープリファレンス内に私的として指示される前記連絡先のナレッジ交換プロファイル内のキーワードまたは名詞句により識別された連絡先を含むかどうかを決定するステップと、
前記検索結果が、キーワードまたは名詞句との関連により識別され、プライバシープリファレンス内に私的として指示される連絡先を含むことを決定するのに応答して、前記検索クエリを送出するユーザと前記識別された連絡先との間の仲介通信の処理を実行するステップと
を備えたナレッジ交換システムにおけるユーザプライバシーを保持する方法。
【請求項9】
前記仲介通信の処理は、
前記識別された連絡先を匿名で識別するクエリ結果を、検索クエリを送出するユーザに送信するステップ、
前記検索クエリを送出するユーザから、前記識別された連絡先への連絡するための要求を受信するステップと、
前記要求の受信に応答して、前記検索クエリを送出するユーザの代わりに、前記識別された連絡先に支援要求を送信するステップと、
前記検索クエリを送出するユーザへの支援が提供されるかどうかを指示する、前記識別された連絡先からの前記要求に対する応答を受信するステップと、
支援が提供される場合には、前記検索クエリを送出するユーザに前記識別された連絡先のアイデンティティを送信するステップと
を備えたことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記検索クエリを送出するユーザの代わりに、前記識別された連絡先に支援要求を送信するステップは、前記検索クエリを送出するユーザを識別することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記検索クエリを送出するユーザの代わりに、前記識別された連絡先に支援要求を送信するステップは、前記検索クエリを送出するユーザを識別しないことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記識別された連絡先に支援要求を送信するステップの前に、前記識別された連絡先のプライバシープリファレンスにより、前記識別された連絡先が、予め定められた一定期間内で指定された回数よりも多く支援のために連絡されているかどうかについて決定し、および前記識別された連絡先が前記指定された回数よりも多く連絡されている場合には、支援要求を送信しないことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記検索結果が、プライバシープリファレンス内に公的として指示される前記連絡先のナレッジ交換プロファイル内のキーワードまたは名詞句により、識別された連絡先を含むかどうかを決定するステップと、
前記検索結果が、プライバシープリファレンス内に公的として指示され、キーワードまたは名詞句との関連により識別された連絡先を含むと決定するステップに応答して、前記検索結果を有する前記検索クエリを送出するユーザに、前記識別された連絡先のアイデンティティを送信するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
コンピュータによって実行されると、請求項8に記載の方法を前記コンピュータに実行させる格納されたコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項15】
請求項8に記載の方法を実行することができるコンピュータ制御装置。
【請求項16】
ナレッジ交換システムにおけるユーザプライバシを保持するシステムであって、
ナレッジ交換システムへの参加に関係する1つまたは複数のプリファレンスをユーザから受信するステップと、
実行中の1つまたは複数のプログラムとのユーザインタラクションを監視することによって、1つまたは複数の関心項目を識別するステップと、
前記監視により、1つまたは複数のキーワード、名詞句、および連絡先を含むナレッジ交換プロファイルを作成するステップと、
前記ナレッジ交換プロファイルの内容をサーバコンピュータに送信するステップと
を処理することができ、前記ナレッジ交換プロファイルの内容および前記監視が前記プライバシープリファレンスによって制限されるクライアントコンピュータと、
プロファイルデータベースにおいて、前記ナレッジ交換プロファイルおよび前記プライバシープリファレンスを受信しおよび格納するステップと、
前記プロファイルデータベースでクエリ要求を受信するステップと、
前記プロファイルデータベースで前記クエリを実行して検索結果を識別するステップと、
検索結果が、プライバシープリファレンス内に私的として指示される前記連絡先のナレッジ交換プロファイル内のキーワードまたは名詞句により、識別された連絡先を含むかどうかを決定するステップと、
前記検索結果が、プライバシープリファレンス内に私的として指示され、キーワードまたは名詞句との関連により、識別された連絡先を含むことを決定するステップに応答して、前記検索クエリを送出するユーザと前記識別された連絡先との間の仲介通信を実行するステップと
を処理することができるサーバコンピュータと
を備えたことを特徴とするシステム。
【請求項17】
前記プライバシープリファレンスは、前記ナレッジ交換プロファイルの作成の間に、どの情報を分析すべきかに関するプリファレンスを含むことを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記プライバシープリファレンスは、各キーワード、名詞句、また連絡先が公的でまたは私的であるべきかについての指示を含むことを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記仲介通信の処理は、
前記検索クエリを送出するユーザに、前記識別された連絡先を匿名で識別する前記クエリ結果を送信するステップと、
前記検索クエリを送出するユーザから要求を受信して、前記識別された連絡先に連絡するステップと、
前記要求を受信するのに応答して、前記検索クエリを送出するユーザの代わりに、前記識別された連絡先に支援要求を送信するステップと、
前記検索クエリを送出するユーザに支援が提供されるかどうかを指示する、前記識別された連絡先からの前記要求に対する応答を受信するステップと、
支援が提供される場合には、検索クエリを送出するユーザに前記識別された連絡先のアイデンティティを前記送信するステップと
を備えたことを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記検索クエリを送出するユーザの代わりに、前記識別された連絡先に支援要求を送信るステップは、前記検索クエリを送出するユーザを識別しないことを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−92540(P2006−92540A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−270829(P2005−270829)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]