ニアフィールドコミュニケーションを伴うマスストレージデバイス
メモリデバイスは、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体と、NFC無線送信機と、不揮発性のNFCタグメモリと、データ入力デバイスと、コントローラとを備えてもよい。不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体は、データブロック形式でデータを記憶するように適合されている。NFC無線送信機は、外部NFC受信機に無線でデータを送信するように適合されている。不揮発性のNFCタグメモリは、タグメモリ形式でデータを記憶するように適合されている。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
USB(Universal Serial Bus)は、プラグアンドプレイの取り付けに対応する外部バスである。コンピュータシステムのUSBポートを用いることにより、ユーザは、コンピュータをシャットダウン又は再起動することなく、デバイスを接続したり外したりすることができる。1つのUSBポートには、スピーカ、電話機、CD−ROMデバイス、ジョイスティック、テープドライブ、キーボード、スキャナ、メモリドライブ、カメラなどを含む多くの周辺デバイスを接続することができる。それらの周辺デバイスは、例えば、デイジーチェーンにしてコンピュータシステムの1つのポートに接続することができる。
【0002】
フラッシュメモリは、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の一種であり、機能的にはEEPROMメモリと同様であるが、ブロックで消去することができる。そのブロックで処理ができるという特性のために、フラッシュメモリは一般的に、ポータブルコンピュータのハードディスクに対する補完物または代替物として用いられる。このような状況なので、フラッシュメモリは、典型的には、PCMCIAスロットに挿入できるPCカードとして又はUSBポートと互換性のあるUSBデバイスとして利用可能なユニットに組み込まれる。
【0003】
RFID(Radio Frequency Identification)タグは、NFC(near field communication)に用いる媒体の一種であり、トランスポンダ、不揮発性タグメモリ及びプロセッサを備える。トランスポンダは、送信機および受信機を備えることができる。RFIDタグがNFC読取機/受信機の近傍に置かれるとき、RFIDタグは、その読取機/受信機を検出するとすぐに、タグメモリの中に記憶されているデータを自動的に送信する。RFIDタグはまた、RFID送信機/書込機からのデータを受信して、そのデータをバイナリ形式(フォーマット)でタグメモリに記憶してもよい。
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第60/534795号明細書
【特許文献2】米国特許出願第10/807095号明細書
【特許文献3】米国特許出願第10/866336号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下は、読者に基本的な理解を提供するために、本開示の簡単な概略を示すものである。この概略は、本開示の網羅的または限定的概観ではない。この概略は、いかなる方法においても、本発明のキー要素および/または決定的要素を同定するために提供されるものではなく、また本発明の範囲を確定するものでもないし、本発明の範囲を限定するものでもない。この概略を示す唯一の目的は、後に述べる本発明の詳細な説明に対する導入として、本発明のいくつかの概念を簡単な形で表現することである。
【0006】
USBフラッシュドライブ等のメモリデバイスは、典型的には、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体がコンピュータシステムのUSBポートに物理的に接続されたときに、その中にデータを記憶するのに用いられる。USBフラッシュドライブは例えば、コンピュータシステムのUSBポートから取り外しが可能であるというようにポータブルなので、USBフラッシュドライブは、別のコンピュータシステムのUSBポートに接続することにより、別のコンピュータシステムにデータの転送をすることができる。しかしながら、すべてのデバイスがUSBポートを持っているわけではない。USBプロトコルと互換性のない外部デバイスに記憶されたデータを転送するために、USBフラッシュドライブは、USBフラッシュドライブから無線により直接に外部NFCデバイスに対してデータを送信することのできるNFC送信機を備えてもよい。外部NFCデバイスに対するデータの転送を制御するために、メモリデバイスは、データ転送の制御のための1つ又はそれ以上のデータ入力デバイスを備えてもよい。
【0007】
USBフラッシュドライブはまた、フラッシュメモリ及びNFCタグメモリ等のコンピュータ読み取り可能な媒体を備えてもよい。しかしながら、データは、タグメモリの形式と互換性を有しない可能性のあるブロックの形でフラッシュメモリの中に記憶されるので、この場合には、メモリデバイスは、外部NFCデバイスと交換すべきデータをデータブロック形式からタグメモリ形式に変換することになる。同様にメモリデバイスは、NFCと互換性を有しない可能性のある外部デバイスに対しては、データをタグメモリ形式からデータブロック形式に変換してもよい。
【0008】
さらにメモリは、パブリックパーティションとプライベートパーティションに区分されていてもよい。パブリックパーティションは、通常のアクセスチャネルを通してアクセスすることができる。いくつかの場合には、プライベートパーティションは、ユーザ又はコンピュータシステムから提供されるクレデンシャル(credential)の認証を通してのみアクセスすることができる。正当なクレデンシャルを提供するユーザ又はシステムだけが、プライベートパーティションの中にあるデータにアクセスすることができる。クレデンシャルは、クレデンシャルを認証してプライベートパーティションへのアクセスを許可するために、メモリデバイスの判定コンポーネントにより受信されてもよい。
【0009】
無線ネットワークに対するネットワーク設定は、USBデバイスを用いて、そのネットワークに含まれる異なるデバイス間で共有することができる。ネットワーク設定は、ホストコンピュータ等の第1のデバイスからUSBデバイスが受信する。ネットワーク設定は、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されて、無線によって第2のデバイスに送信される。いくつかの場合には、ネットワーク設定は、XML(extensible markup language)形式で送信され、また記憶される。もし必要ならば、USBデバイスは、設定を第2のデバイスに送信するときに、XML形式をバイナリー形式に変換する。USBデバイスはさらに、コンピュータ読み取り可能な媒体の容量に応じて、ネットワーク設定の編集を行ってもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下では、多くの異なる実施形態が詳しく説明されているが、この説明の法的範囲は、添付の特許請求の範囲の文言によって定義されると理解されるべきである。詳細な説明は、単に例示の目的であって、すべての可能な実施形態を説明するものではないと解釈されるべきである。すべての可能な実施形態を説明することは、不可能ではないとしても、実際的ではないからである。現行の技術または本発明の出願日以降に開発された技術のいずれかを用いて、多くの代替的実施形態も実施可能であろうが、それらは本発明の範囲に含まれるべきものであろう。
【0011】
さらに以下のことが理解されるべきである。本願の中で、1つの用語が「本明細書で用いられる“ ”という用語は、・・・という意味に定義される」という文章または同様の文章を用いて明示的に定義されていなければ、明示的にも暗示的にもその用語の平明な又は通常の意味を越えてその用語の意味を限定する意図はなく、そのような用語は、(特許請求の範囲以外の)本願のいずれの節のいずれの文章に基づいても、意味が限定されるものと解釈されるべきでない。添付の特許請求の範囲の用語が本願において一貫して単一の意味で言及される場合、それは読者に混乱させないように明確に表現するためであって、陽にも陰にもその単一の意味に限定することを意図するものではない。最後に、請求項の構成要素が、構造の説明なく「手段(means)」という単語と機能によって定義されるのでない限り、請求項の構成要素の範囲が合衆国法典第35巻第112条第6段落を適用して解釈されることは意図していない。
【0012】
図1Aおよび図1Bは、USBフラッシュドライブ等のメモリデバイス10の例を示している。図1Aに示すように、メモリデバイス10は、1つ又はそれ以上のデータ入力デバイスとUSBコネクタ22を備える。それぞれのデータ入力デバイスは、ボタンとして設けることができ、それぞれのボタン、ボタン12、ボタン14、ボタン16、ボタン18、ボタン20は、メモリデバイス10の中に記憶される異なるデータコンポーネントに関連付けることができる。例えば「クレジットカード(Credit Card)」ボタン12は、クレジットカード番号、カードの有効期限およびカード所有者の名前に関連付けることができる。「車両(Car)」ボタン14は、車両エントリーコードに関連付けることができる。「家屋(House)」ボタン16は、家屋エントリーコードに関連付けることができる。「vCard」ボタン18は、名刺情報に関連付けることができる。さらにボタンを追加して、「その他(Other)」ボタン20は、ユーザにより特定された追加のデータコンポーネントに関連付けることができる。データ入力デバイスのさらなる例には、英数字のキーパッド、異なる回転位置が異なるデータコンポーネントに対応するセレクタウィール、マイクロフォン、および異なる言葉が異なるデータコンポーネントに対応する音声認識等が含まれる。
【0013】
図1Bに示すように、メモリデバイス10はまた、RFIDタグ等のNFCタグ24と、生体認証読取機26とを備える。NFCタグ24は、RFIDタグを備えてもよい。その他の適当なNFCタグは、無線周波数、音、紫外線、光等に対応することができる。磁界や任意の他の無線媒体を含むその他のNFCのタイプも適当な場合がある。データの伝送は、例えばRFIDプロトコルなどの任意の適当なプロトコルで制御することができる。生体認証読取機24には、指紋スキャナ、光学スキャナ、音声認識システムなどの任意の適当な生体認証読取機を含むことができる。下記でさらに説明するように、生体認証読取機26は、メモリデバイス10に記憶された全部または一部のデータに対するアクセスに制限を加えて、アクセスを適正な生体認証クレデンシャルを持つユーザだけに限定することができる。別の実施例では、メモリデバイス10は、生体認証読取機26を持たなくともよく、その場合にはアクセスは、ボタン12、ボタン14、ボタン16、ボタン18、ボタン20、またはその他のデータ入力デバイスを介して入力されるコード又はパスワードによって制限される。
【0014】
種々のデータコンポーネントのメモリデバイス10から外部デバイスへの転送は、1つ又はそれ以上のデータ入力デバイスを選択することにより開始することができ、その結果、メモリデバイス10が対応するデータコンポーネントの送信を行う。例えば、NFCの受信機/読取機の近傍に置かれた場合、ボタン12、ボタン14、ボタン16、ボタン18、ボタン20のうちの1つを選択することにより、対応したデータコンポーネントを外部デバイスに送信することができる。またメモリデバイス10は、NFCの送信機/書込機の近傍に置かれるとデータを受信することができ、データ入力デバイスのうちの1つ又はそれ以上を選択すると、データ入力デバイスに対応したデータコンポーネントとして、データの受信および記憶を開始することができる。1つの実施例では、メモリデバイス10が、外部デバイスの適当な近傍に近づいたときに、スピーカ、発光ダイオード(LED)等によって、データの転送を開始するようにユーザを促してもよい。他の実施例では、メモリデバイス10が外部デバイスの近傍に来たときに、メモリデバイス10がデータの全部または一部の送信および/または受信を自動的に開始してもよい。
【0015】
図2は、メモリデバイス10のコンポーネントの例である。図2に示すように、メモリデバイス10は、メモリデバイス10のUSBコネクタ106をホストコンピュータシステム102のUSBポート104に物理的に接続することによって、ホストコンピュータシステム102と接続することができる。USBコネクタ106は、タイプAのUSBコネクタ、タイプBのUSBコネクタ及びミニUSBコネクタを含む任意の適当なコネクタとすることができる。図2に示すように、USBコネクタ106は、コントローラ110のUSBインタフェース108と接続されてもよい。メモリデバイス10は、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112を備えてもよく、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112は、1つ又はそれ以上のフラッシュメモリ114、フラッシュメモリ116又はその他のマスストレージデバイスを備えてもよい。これらは、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体インタフェース118を通して、コントローラ110によって制御することができる。コントローラ110はまた、USBコネクタ及び不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の動作および機能を制御するための、オペレーティングシステム等の適当なファームウェア120にアクセスすることもできる。コントローラ110は、プロセッサ、特殊用途状態(special purpose state)デバイス又は任意の他の適当なコントローラを含む適当な制御装置とすることができる。
【0016】
コンピュータシステムは、ホストシステムのUSBポート104とメモリデバイス10のUSBコネクタ106との間の物理的な接続および通信を通して、不揮発性の媒体112に記憶されているデータにアクセスすることができる。しかしながらユーザは、USBポートを用いずに他のデバイスとの間のデータの転送を希望する場合がある。従ってこの場合には、メモリデバイス10は、NFCタグ24を備える。NFCタグ24は、不揮発性のNFCタグメモリ122とNFC無線トランスポンダ124とを備える。NFCタグメモリ122は、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112と比べて、一般的には少量のデータを記憶することができる。不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112およびNFCタグメモリ122の容量は様々だが、NFCタグメモリ122の容量は、一般的に数10または数100キロバイト程度であり、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112の容量は、一般的に数メガバイトまたは数ギガバイト程度である。
【0017】
NFC無線トランスポンダ124は、ニアフィールド無線送信機126とニアフィールド無線受信機128とを備える。NFC無線送信機126は、コンピュータ読み取り可能な媒体112から外部デバイス150に無線によってデータを送信するための、任意の適当なコンポーネントとすることができる。外部デバイス150は、NFC受信機/読取機を備えるNFC互換性のデバイスとすることができ、NFC無線トランスポンダ124にデータを送信するためのNFC送信機/書込機をさらに備えてもよい。
【0018】
NFC無線トランスポンダ124とそのコンポーネントである126および128は、図2に示すように、NFCインタフェース130を通してコントローラ110によって制御することができる。しかしながらある実施例では、NFCタグ24は、コントローラ110に加えて、プロセッサ、特殊用途状態デバイス又はその他の任意の適当なコントローラを含むNFCコントローラを備えてもよい。NFCコントローラは、NFCトランスポンダ124として設けてもよい。この場合、トランスポンダ124および/またはそのコンポーネントである126と128が、外部のNFC無線デバイス150、コンピュータ読み取り可能な媒体112および/またはNFCタグメモリ122の間のデータの伝送を制御する。さらに別の実施例では、NFCタグ24は、NFC受信機128を備えなくともよい。
【0019】
トランスポンダ124は、圧縮されたデータを送信してもよい。例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体112および/またはNFCタグメモリ24からのデータを、圧縮形式で及び/又はコントローラによって圧縮して記憶してもよい。圧縮は、例えばメモリの量および/または帯域幅を減少するのに適当な任意の方法によって行う。圧縮されたデータは、任意の適当な方法により展開して、意図された目的または機能のために使用および/またはアクセス可能にすることができる。
【0020】
トランスポンダ124によって、メモリデバイス10と外部NFC無線デバイス150との間の、変調されたデータ信号の送信および/または受信を行うことができる。トランスポンダ124は、メモリデバイス10が外部NFC無線デバイス150の近傍に置かれたときに、データを直接に送信および受信することができる。本明細書で使用されるとき、「直接に送信する」は、メモリデバイス10から別のデバイス150に、ホストコンピュータシステムが介入することなく、かつ周辺の通信線を用いることなく、例えば無線によって、データが伝送されるという意味である。同様に「直接に受信する」は、外部NFCデバイス150からメモリデバイス10に、ホストコンピュータシステムが介入することなく、かつ周辺の通信線を用いることなく、データが伝送されるという意味である。このように、データは、メモリデバイスと外部デバイスとの間で、メモリデバイス10のUSBコネクタ106に接続されたホストコンピュータシステム102の介入なしで、直接に転送することができる。直接に伝送を行う別の実施例では、トランスポンダ124は、データを符号化した変調データ信号を送信してもよい。1つの実施例では、トランスポンダには、RFIDタグに用いられるのと同様のRFIDトランスポンダ等の無線周波数トランスポンダを含めることができる。その他の適当なNFCトランスポンダは、無線周波数、音、紫外線、光等に対応することができる。その他の適当なタイプのトランスポンダとしては、磁界データトランスポンダ及びその他の無線媒体がある。データの伝送は、RFIDプロトコルなどの任意の適当なプロトコルに従ってもよい。
【0021】
不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112および/または不揮発性のNFCタグメモリから、NFCトランスポンダ124を通して行う外部デバイス150へのデータの転送は、任意の適当な方法またはデバイスによって開始することができる。1つの実施例では、ユーザは、外部デバイスにデータの送信を開始するために、ホストコンピュータシステムを通して送信開始の指示を出してもよい。より詳細には、ホストコンピュータシステム102のクライアントドライバ(図示せず)が、ユーザにデータの転送開始を許可する、ダイアログ、メニュー、表示されたボタンその他の適当なユーザインタフェースまたは入力デバイスを提供してもよい。ホストコンピュータシステムは、USB接続を通して、USBフラッシュドライブに送信開始の指示を伝えることができる。トランスポンダ124は、送信開始の指示に応答して、外部デバイス150にデータの送信を行うことができる。
【0022】
別の実施例では、トランスポンダ124を通してのデータの転送は、メモリデバイス10のセレクタ132等の1つ又はそれ以上のデータ入力デバイスを選択することにより開始してもよい。例えば図2に示すように、メモリデバイス10は、ボタン12、ボタン14、ボタン16、ボタン18、ボタン20やセレクタウィールなどの送信開始セレクタ134を備えることができる。送信開始セレクタ134が選択されると、NFC無線トランスポンダ124は、コンピュータ読み取り可能な媒体112および/またはNFCタグメモリ122に記憶されているデータの全部または一部を、外部デバイス150に送信することができる。さらに別の実施例では、トランスポンダ124が外部デバイス150の近傍に置かれると、自動的に送信が開始されてもよい。いくつかの場合では、各デバイス、すなわちメモリデバイス10および外部デバイス150が、互いに近傍に置かれたときに自動的に情報を交換して、データの送信と受信を自動的に開始することが適切である。その他の場合では、メモリデバイス10および/または外部デバイス150が、送信が開始されると用いられるデータの流れを示す矢印、セレクタ、スイッチなどの伝送方向セレクタを備えることが適切な場合がある。より詳細には、メモリデバイス10は、USBフラッシュドライブが、外部デバイス150からの/へのデータの「送信機」および/または「受信機」であるかを示すために、1つ又はそれ以上のセレクタ132を備えてもよい。他の場合では、データの送信機および/または受信機として、デフォルトのデバイスが事前に決められていてもよい。例えば、別のデバイスのUSBポートに接続されたUSBコネクタを持つデバイスをデータの「送信機」と考えてもよく、USBコネクタに接続されたUSBポートを持つデバイスをデータの「受信機」と考えてもよい。その他の適当なデフォルト設定および/またはセレクタを用いてもよいことが理解されるべきである。
【0023】
不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されたデータのどの部分を送信してもよいかを決定するためには、任意の適当な方法を用いてもよい。例えば、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112および/またはNFCタグメモリ122に記憶されているすべてのデータを、送信開始セレクタの活性化を受けて送信してもよい。別の実施例では、送信されるべきデータ部分が、メモリデバイス10の製造業者および/またはユーザによって、予め定められているかプリセットされていてもよい。例えば、ユーザは、コンピュータ読み取り可能な媒体112やNFCタグメモリ122の予め定められたパーティションに記憶することができる送信されるべきデータの選択された部分を指示することができ、かつ/または、送信されるべきデータの場所を、コントローラ110によって決定可能としてもよい。送信が開始されると、コントローラ110は、トランスポンダ124に対してデータの予め定められた部分の送信を行うことができる。
【0024】
別の実施例では、ホストデバイス102をメモリデバイス10にUSB接続を通して物理的に接続し、ユーザが、メモリデバイス10のコンピュータ読み取り可能な媒体112およびNFCタグメモリ124の上で利用可能な、ファイル、資料、実行ファイル(executable)、メモリパーティション及びその他のコンポーネント等のデータ部分にアクセスすること及び/又は決定することを可能にする。このようにして、ホストコンピュータシステム102は、ダイアログ、表形式表示等のユーザインタフェースを提供して、ユーザが、送信すべき特定のデータ部分を選択することを可能にする。
【0025】
別の実施例では、メモリデバイス10は、ユーザが送信すべきデータの部分を選択することを可能にするユーザインタフェースを提供してもよい。図1Aおよび図1Bに示すように、メモリデバイス10は、ユーザがデータ部分を選択することを可能にする1つ又はそれ以上のセレクタ132を備えてもよい。各セレクタ132は、特定のデータコンポーネント(例えば、ファイル、実行ファイル、データ部分等)および/または特定のメモリパーティションに関連付けることができる。例えばユーザは、特定のデータファイルを、データ指示器136に関連付けてもよい。ここに、データ指示器136は、ボタン12、ボタン14、ボタン16、ボタン18、ボタン20、ウィールセレクタ、英数字キーパッド又はメモリデバイス10の任意の適当なセレクタであってもよい。さらに詳細には、メモリデバイス10は、例えばボタン「1」、ボタン「2」、ボタン「3」及びボタン「4」といった英数字キーパッドを備え、または、例えば「クレジットカード」、「車両」、「家屋」、「vCard」、「その他」といった特定のデータコンポーネントと関連付けたボタンを備えてもよい。ユーザは、選択したファイル及び/又はメモリパーティションを特定の英数字キーに関連付けてもよい。例えば、クレジットカード番号を「クレジットカード」ボタンに関連付けることができるし、車両エントリーコードを「車両」ボタンに関連付けることができるし、家屋エントリーコードを「家屋」ボタンに関連付けることができる。さらに、選択したデータ部分を、セレクタによる開始(selector initiation)の、特定の順序、組み合わせ及び/又はタイミングに関連付けることができる。例えば、ボタン「1」とボタン「2」を続けて選択することを1つのデータ部分に関連付けることができる。別の実施例では、ボタン1及びボタン2を実質的に同時に活性化することを1つのデータ部分に関連付けることができる。別の実施例では、ボタン1を「シェイブ・アンド・ヘアカット・ツー・ビット(shave and haircut two bits)」のリズムで押す等の時系列を、別のデータ部分に関連付けることができる。別の実施例では、データ指示器136を、系列で関係付けられた複数のデータ部分に関連付けることができる。このようにして、データ指示器136を時系列で活性化することにより、利用可能なデータ部分を「スクロール」して、送信されるべき選択されたデータ部分を示すことができる。より詳細には、データ指示器136の一度の活性化により第1のデータ部分の選択を行い、所定の時間内のデータ指示器136の二度の活性化により第2のデータ部分の選択を行う等としてもよい。上記(時系列、組み合わせ、タイミング等)の組み合わせも、データ指示器の選択の範囲に含まれるべきである。
【0026】
コンピュータ読み取り可能な媒体112またはNFCタグメモリ122の中には、データコンポーネントの大きさと型に応じて、種々のデータコンポーネントを記憶してもよい。例えば、より大きなファイルをコンピュータ読み取り可能な媒体112に記憶し、一方で、クレジットカード番号、エントリーコード等のより小さなファイルをNFCタグメモリ122の中に記憶してもよい。別の実施例では、ユーザおよび/またはフラッシュドライブ製造業者は、不揮発性メモリ112と不揮発性メモリ122を1つ又はそれ以上のデータパーティションに区切ってもよい。このようにすると、特定のデータパーティションが選択された場合に、そのパーティションに記憶されているすべてのデータを送信することができる。選択されたデータ部分の指示であって任意の他の適当なものを用いることもできることが理解されるべきである。
【0027】
特定の実施例では、ユーザは、個人情報のデータファイルをメモリデバイス10の特定のデータ指示器に関連付けることができる。このようにすると、ユーザは、適当な仕方(時系列、組み合わせ、および/またはタイミング等)でデータ指示器を活性化して個人情報のデータファイルを選択し、そして送信開始セレクタを活性化してvCard等の個人情報を外部デバイスに送信することができる。ある実施例では、図2に示すように、送信開始セレクタ134およびデータ指示セレクタ136を単一のセレクタ138に集積してもよい。このようにすると、ユーザは、第1のデータ選択/送信セレクタ138の第1の活性化により第1のデータ部分の送信開始を指示し、第2のデータ選択/送信セレクタ138の第2の活性化により第2のデータ部分の送信開始を指示することができる。
【0028】
メモリデバイスから外部デバイスにデータを送信する例示的方法200を図3に示す。この例では、図2の例示的メモリデバイスが参照されている。以下に示す実施例はトランスポンダ124について述べているが、メモリデバイス10は、トランスポンダ124の代わりに、送信機単体でも設けることができることが理解されるべきである。その結果、図1の送信機126等のNFC送信機でも、トランスポンダ124の機能を実行することができる。
【0029】
最初に、ブロック210において、データが、図2に示されたメモリデバイス10の不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体および/またはNFCタグメモリの中に記憶される。例えば外部NFCデバイスを持つ無線NFCデバイスでは、メモリデバイス10は、一般的には外部NFCデバイスのNFC受信機/読取機の近傍に置かれる。メモリデバイス10がNFC受信機/読取機の近傍に置かれると、受信機/読取機は、磁界または電界を生成する場合がある。生成される場(磁界または電界)は、NFCタグ24が誘導(磁界)結合か容量(電界)結合かに依存してもよい。いくつかの場合には、磁界または電界がトランスポンダ124に電力を供給する。ブロック212において、NFCトランスポンダ124は生成された場を検出する場合がある。ブロック214で、場の強度によって決定することのできるメモリデバイス10と外部受信機/読取機との距離が十分に近い場合、メモリデバイス10は、ユーザにデータの選択を促す。その催促には、音、発光ダイオードの活性化等を含めることができる。
【0030】
ブロック216で、送信すべきデータ部分の選択が行われる。例えば、図2を参照して上述したように、ユーザは、送信するデータ部分を、データ指示器136を通して、1つ又はそれ以上のセレクタ132を通して又は上述したその他のデータ入力デバイスを用いて選択することができる。送信されるべきデータ部分は、メモリパーティションおよび/またはファイル、実行ファイル等の任意の部分または組み合わせとすることができる。NFCでは、コンピュータ読み取り可能な媒体112のデータ形式、データブロック形式等とは異なるタグメモリ形式等のデータ形式が用いられる場合があるため、トランスポンダ124は、それに従った変換を行ってもよい。例えば、ブロック218で判定されたときに、外部デバイスがNFCデバイスであって、データがデータブロック形式で記憶されているとすると、トランスポンダ124は、ブロック220において、データブロック形式からタグメモリ形式へデータの変換を行うことができる。外部デバイスがデータブロック形式に適合していれば又はデータが既にタグメモリ形式で記憶されていれば、方法200はブロック220での変換を行わずに進んでもよい。
【0031】
ブロック222において、コントローラ110は、選択したデータ部分の圧縮を行ってもよい。コントローラ110および/またはトランスポンダ124は、ブロック224において、データ部分を変調データ信号に符号化する。ブロック226で、ユーザは、例えばメモリデバイス10の送信開始セレクタ134を用いて、選択されたデータ部分の送信を開始する。ブロック228で、NFCトランスポンダ124はデータ部分を送信し、外部デバイス150はそのデータ部分を受信する。
【0032】
メモリデバイス10は、外部デバイス150からのデータ送信を受信するために、図2に示されるようにトランスポンダ124に集積化することのできるNFC受信機128を備えてもよい。メモリデバイスから外部デバイスへ指示を送ってデータの受信をする例示的方法300を、図2の例示的メモリデバイス参照しながら図4に示す。最初に、メモリデバイス10は、外部NFC送信機/書込機の近傍に置かれる。外部送信機/書込機は磁界または電界を生成し、それらはブロック312において、NFCトランスポンダ124によって検出される。メモリデバイス10が外部受信機/読取機に十分に近ければ、ブロック314において、メモリデバイス10は、例えば音、LED等を用いてユーザにデータの選択を促す。
【0033】
受信されるべきデータ部分は、ブロック316において指示される。例えば、ユーザは、受信されるデータコンポーネント(例えば、ある人のvCard)を意味するデータ部分を選択してもよい。ついでデータコンポーネントは、適当なデータ部分の中に記憶される。ユーザは、データ指示器136、1つ又はそれ以上のセレクタ132または上述したその他のデータ入力デバイスを用いて、受信するデータコンポーネントを指示することができる。上述したように、NFCでは、コンピュータ読み取り可能な媒体と比べて異なるデータ形式を用いることもある。したがって方法300では、ブロック318において変換が必要かどうかを判定することができ、トランスポンダ124は、ブロック320においてそれに従ってデータの変換を行うことができる。
【0034】
データの受信はブロック322において開始され、ブロック324において、NFCトランスポンダ124はデータを受信する。そして外部デバイス150は、データ部分を受信する。トランスポンダ124は、符号化された、かつ/または圧縮されたデータを受信してもよい。例えば、トランスポンダ124は、外部デバイス150から、符号化された、かつ/または圧縮された形式の送信データを受信する。圧縮は例えば、メモリ量および/または帯域幅を減少するのに適当な任意の方法で行われる。変調信号に符号化されたデータは、ブロック326において、トランスポンダ124によって復号化される。圧縮されたデータは、ブロック328においてコントローラ110によって任意の適当な方法で展開されて、データをその意図された目的または機能のために使用および/またはアクセスすることが可能になる。
【0035】
種々のデータコンポーネントについて特定の実施例を用いて本明細書に説明してきたが、ユーザは、同じ無線ネットワークを用いたいと望む別のユーザ又はデバイスに自分の無線設定を転送することを望む場合がある。ユーザは、ホストコンピュータシステムを用いて、無線設定のデータパーティションを選択し、メモリデバイス10の送信開始セレクタを活性化して、それらの設定をネットワーク内の別のユーザ又はデバイスに転送することができる。無線ネットワークの設定を転送する方法の1例を、図2の例示的メモリデバイスを参照しつつ図5および図6に示す。図5の方法400を参照すると、ユーザはまずブロック410で、ホストコンピュータ102上に無線ネットワークの設定を確立する。ブロック412で、ホストコンピュータ102は、メモリデバイスがUSBポート104に接続されたか、又は、ホストコンピュータ102が無線NFCの能力を有していれば、メモリデバイスがホストコンピュータ102の近傍にあるかのいずれかを検知することにより、メモリデバイスの存在を検出する。もしメモリデバイスが存在しなければ、ブロック414において、ユーザは、図2のメモリデバイス10のようなメモリデバイスを催促される。
【0036】
メモリデバイス10を検出すると、ブロック416において、ホストコンピュータ102は、コンピュータ読み取り可能な媒体112の容量を判定する。コンピュータ読み取り可能な媒体112の容量に応じて、ホストコンピュータ102は、ネットワーク設定の編集/フォーマットを行うことができる。より詳細には、ブロック418で判定されたときにコンピュータ読み取り可能な媒体の容量が特定の閾値より低ければ、方法400は、ネットワークの設定の編集および/またはフォーマットを行ってもよい。例えば、容量が100キロバイト以下であれば、方法400は、編集を行い、ネットワーク設定内の任意選択の部分を取り除いてもよい。容量が例えば256キロバイト等の別の閾値より低ければ、ホストコンピュータ102は、設定の再フォーマットを行うが、任意選択の部分の一部または全部を保持してもよい。最初は、ネットワーク設定をXML形式で生成してもよい。フォーマットが適切に行われていれば、ネットワーク設定は、タグメモリ形式または単純なバイナリ形式に変換することができる。結果として、ネットワーク設定は、コンピュータ読み取り可能な媒体112の容量に基づいて適切な形に編集/フォーマットされる。ホストコンピュータ102が編集/フォーマットを実行してもよいが、あるいはメモリデバイス10がまずネットワーク設定を受信して、設定の編集/フォーマットを行うかどうかを判定し、それに従って編集およびフォーマットを実行してもよい。
【0037】
ネットワーク設定が編集し終わると、又はコンピュータ読み取り可能な媒体112の容量が閾値を越えていれば、ブロック422において、無線ネットワーク設定は図4の方法300によって又はUSBコネクタ106およびUSBインタフェース108を通して、メモリデバイス10に転送される。ネットワーク設定を転送し終わると、ユーザは、ホストコンピュータ102からメモリデバイス10を取り外すこと又は接続を解除することを催促される。
【0038】
図6を参照すると、ネットワーク設定を別のユーザ又はデバイスと共有するために、ブロック510において、メモリデバイス10はまずコンピュータ読み取り可能な媒体112の中に無線ネットワーク設定を記憶する。ユーザは、メモリデバイス10を、外部デバイス150のNFC読取機/受信機の近傍に置くことができる。ブロック512において、例えば読取機/受信機によって放射された場を検出することによりNFC可能なデバイスの存在を検出すると、ブロック514において、メモリデバイス10は、図3の方法200に従って、ネットワーク設定を外部デバイス150に転送してもよい。
【0039】
ブロック516で判定されるように転送が完了すると、方法500では、ブロック518において判定されるように、コンピュータ読み取り可能な媒体112上の無線ネットワーク設定を削除するか又は保持することができる。例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体112の容量が例えば100キロバイト等の特定の閾値未満であると、メモリデバイス10は他のユーザ又はデバイスとネットワーク設定を共有するためだけに用いられるという仮定の下に、メモリデバイス10はネットワーク設定を恒久的に保持していてもよい。一方、容量が閾値以上であれば、ブロック520において、メモリデバイス10は他のデバイスに偶然に送信をしてしまうことを回避するためにネットワーク設定を削除してもよい。ネットワーク設定を転送し終わると、ユーザは、メモリデバイス10を外部デバイス150から取り外すか又はその他の方法により結合を解除するように催促されてもよい。
【0040】
無線設定データを転送する方法のさらなる例は、特許文献1〜3にさらに説明されており、参照により本明細書に組み込む。
【0041】
上述したように、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112は、少なくとも第1のパーティションと第2のパーティションに区切ることができる。いくつかの場合には、情報をパブリックアクセスから保護するのが適当であり、したがって、1つ又はそれ以上のパーティションをパブリックと指定し、1つ又はそれ以上のパーティションをプライベートと指定してもよい。図2に示すように、フラッシュメモリ114は、パブリックパーティション160と、プライベートであり保護されたパーティション162に区切ってもよい。同様に、NFCタグメモリ122は、パブリックパーティション164とプライベートであり保護されたパーティション166とに区切ってもよい。パブリックパーティションは、USBフラッシュドライブの典型的なフラッシュメモリとして、またはNFCタグの典型的なタグメモリとしてアクセスが可能である。しかしながら、プライベートパーティションは、プライベートパーティションに記憶されているデータを認可されていないアクセスから保護するために、例えば非公開にするかつ/または暗号化する等のように秘匿されていてもよい。従って、プライベートパーティションに記憶されたデータにアクセスするためには、認証のクレデンシャルを提示しなければならない。クレデンシャルは、パスワード、指紋、RFID(radio frequency identifier)、署名、声紋、暗号鍵、網膜、顔立ち(facial feature)、物理的鍵等の任意の適当な組み合わせを用いてもよい。クレデンシャルは、任意の適当な方法によりUSBデバイスに提示されてもよい。
【0042】
例えば、ホストコンピュータ102は、ホストコンピュータのディスプレイを通してユーザインタフェースをユーザに提供することができる。このようにすると、ユーザは、ホストコンピュータシステムのキーボードを通してパスワードを入力する、適当なタブレットデバイス上にディジタルペンを用いて署名する、マイクロフォンに適当な言葉または所定のパスワードを言う等を行うことができる。別の例では、もし、図2に示したホストコンピュータシステム102が以前にユーザから与えられて記憶しているクレデンシャルを持っているならば、メモリデバイス10が、記憶されたクレデンシャルを用いて事前承認されたホストコンピュータシステム102に接続してきたときには、ホストコンピュータ102は、そのクレデンシャルを自動的に提供して、ユーザがプライベートパーティションに自動的にアクセスできるようにしてもよい。
【0043】
別の例では、ユーザは、図2に示されたメモリデバイス10の1つ又はそれ以上のセレクタ132を通してクレデンシャルを提示してもよい。データ部分の選択に関連して論じた、セレクタの種々の連続(series)、組み合わせおよび/またはタイミングと同様に、ユーザは、1つ又はそれ以上のセレクタ132の活性化の予め定められた連続、組み合わせおよび/またはタイミングを通して、メモリデバイス10にクレデンシャルを提示してもよい。別の実施例では、メモリデバイス10は、クレデンシャルを受信するように特別に適合された1つ又はそれ以上のキーセレクタ140を提供してもよい。一実施例では、キーセレクタ140は、生体認証デバイスの近傍に置かれた指の指紋を検出する指紋センサ又は網膜を検出する網膜センサ等の生体認証読取機26を備えてよい。別の実施例では、キーセレクタ140には、英数字キーパッド、または選択されたデータ部分を指示するのに用いることのできる任意の適当なセレクタを含めることができる。
【0044】
クレデンシャルは受信されると、受信されたクレデンシャルを基本(basis)クレデンシャルと比較すること等の任意の適当な方法によって認証されてもよい。基本クレデンシャルは、信用されているホストコンピュータシステムに事前に記憶されていてもよい。さらに、かつ/または、あるいは、基本クレデンシャルは、メモリデバイス10に記憶されていてもよい。基本クレデンシャルは、ファームウェア120の一部として等の任意の適当な方法により、メモリデバイス10のプライベートパーティション162等の不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112の中に、かつ/または、プライベートパーティション166等の不揮発性のNFCタグメモリ122の中に記憶されていてもよい。
【0045】
判定コンポーネント142は、受信したクレデンシャルと基本クレデンシャルとの比較を行うことができ、任意の適当なコンピューティングデバイスによりサポートすることができる。判定コンポーネント142は、プロセッサにより実行される、プログラムモジュール等のコンピュータ実行可能命令の一般的文脈において記述することができる。一般的にプログラムモジュールには、特定のタスクを実行するか特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等が含まれる。例えば判定コンポーネントは、USBコネクタ106を通してメモリデバイス10に接続されているホストコンピュータシステム102により提供してもよい。判定コンポーネント142は、USBドライバの一部分またはホストコンピュータシステムによってサポートされる任意の他のコンポーネントであってもよい。例えば、ホストコンピュータシステム102は動作中に、ユーザによって入力されるクレデンシャルを受け入れるための、および/または、メモリデバイス10からのクレデンシャルを受信するための、ユーザインタフェースを提供することができる。ホストコンピュータシステム102は、認証を行うために入力されたクレデンシャルを判定コンポーネントに伝達することができる。判定コンポーネントは、任意の適当な方法によって記憶されている基本クレデンシャルにアクセスして、受信したクレデンシャルと記憶されている基本クレデンシャルとを比較する。クレデンシャルの認証が終わると、ホストコンピュータはユーザインタフェースを提供して、ユーザがプライベートパーティションに記憶されているデータにアクセスすることを可能にする。
【0046】
さらに、かつ/または、あるいは、判定コンポーネントはメモリデバイス10にサポートされてもよい。例えば、図2に示すように、メモリデバイス10は、コントローラ110によってアクセスされる判定コンポーネント142を含んでもよい。このようにして、メモリデバイス10が受信したクレデンシャルの認証を行ってもよい。ユーザは、例えば1つ又はそれ以上のセレクタ132等を通してクレデンシャルを入力する。かつ/または、ホストコンピュータから受信するクレデンシャルを入力する。コントローラ110は、受信したクレデンシャルを判定コンポーネント142に伝達することができる。判定コンポーネント142は、クレデンシャルを受信するとそれに応答して、記憶されている基本クレデンシャルにアクセスし、基本クレデンシャルと受信したクレデンシャルとを比較することができる。メモリデバイス10の判定コンポーネント142と通信を行っているコントローラ110は、クレデンシャルの認証を終えた後に、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112のプライベートパーティション162に記憶されているデータおよび/またはNFCタグメモリ122のプライベートパーティション166に記憶されているデータに対するアクセスを許可する。例えばコントローラ110は、プライベートパーティション162およびプライベートパーティション166に記憶されているデータ公開し、かつ/または復号を行ってもよい。
【0047】
いくつかの場合には、プライベートパーティション162、166にアクセスを許可するクレデンシャルは、ユーザによって行われるある行動および/または操作の完了を含んでもよい。例えば、プライベートパーティション162、166にアクセスするためには、ユーザは、プライベートパーティション162、166に記憶された情報の使用に関する規則や広告等の所定のデータファイルを閲覧し、かつ/またはそれにアクセスすることを要求される場合がある。より詳細には、ユーザに対して、広告主から提供される商品および/またはサービスの広告が提示されてもよい。広告の閲覧は、クレデンシャルが提供される度にクレデンシャルの認証のために要求される場合がある。毎日、毎週のようにある期間の始め、および/またはユーザが初めてプライベートパーティションへのアクセスの要求する時である。広告その他のデータは、ファームウェア120および/または不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112等のメモリデバイス10の適当な場所に記憶することができる。
【0048】
広告の閲覧のような要求された動作が完了すると、メモリデバイス10は、その動作/操作を生成するデータを適宜に消去してもよい。例えば、プライベートパーティションに初めてアクセスをする時だけにユーザが1つ又はそれ以上の広告を閲覧することを要求されるならば、メモリデバイス10は、その広告を不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112から削除するか、ユーザが自分の目的のためにそのメモリを用いることができるようにそのメモリの場所の上書きをユーザに許可してもよい。あるいは、メモリデバイス10は、要求される動作をサポートするデータを記憶しているメモリの部分への「ヒューズを焼く(burn a fuse)」ことをしてもよい。例えば、物理ブリッジ間の低電圧を用いてメモリからデータを読み出すことができる。「読み出し専用」ブリッジは、高電圧を印加することによりヒューズのように「破壊する(broken)」か焼くことができる。別の実施例では、コントローラ110及びそれに関連付けられたメモリは、そのメモリの場所へのアクセスを拒否するように反転することのできる仮想スイッチ又は物理スイッチを備えてもよい。このようにして、仮想ヒューズ、又はプライベートパーティションへのアクセスを焼く(burn)ことができる。
【0049】
上記で述べたように、図2に示した判定コンポーネント142のような判定コンポーネントは、受信したクレデンシャルの認証を試みることができる。判定コンポーネントが受信したクレデンシャルは認証されないと判定する場合、メモリデバイス10は、コンピュータ読み取り可能な媒体112のプライベートパーティション162又はタグメモリ122のプライベートパーティション166に対するアクセスを拒否してもよい。アクセスの拒否は、プライベートパーティション162、166に記憶されているデータの秘匿された状態および/または暗号化された状態を保持することにより行うことができる。いくつかの場合には、メモリデバイス10は、アクセスを拒否するばかりではなく、上記で説明したようにプライベートパーティション162、166のデータへのアクセスを、そのデータへの「ヒューズを焼く」ことにより断ってしまってもよい。ヒューズが焼かれた後には、その後に正当な認証のクレデンシャルがメモリデバイス10に与えられたとしても、ユーザはプライベートパーティション162、166のデータへアクセスをすることができない。しかしながらいくつかの場合には、ユーザが適切なクレデンシャルを示せば、認可された業者(authorized dealer)がプライベートパーティション162、166に記憶されたデータへのアクセスおよび/またはデータの読み出しをすることができるようにしてもよい。
【0050】
判定コンポーネント142は、2回目のクレデンシャルを受信することがある。例えば、ユーザがクレデンシャルの要求を充足しようとして2回目を試みる場合である。しかしながら、ユーザが認証されないクレデンシャルを所定の回数入力したような場合には、判定コンポーネント142は、受信したクレデンシャルの認証を拒否してもよい。例えば、コントローラ110がクレデンシャルを入力する回数を計数して記憶しておいてもよい。認証されないクレデンシャルを所定の回数受信すると、メモリデバイス10は、任意の適当な方法でプライベートパーティション162、166へのアクセスを拒否してもよい。
【0051】
メモリデバイス10は、時々または所定のイベントの後に、プライベートパーティション162、166へアクセスするためのクレデンシャルをユーザに要求してもよい。例えば、プライベートパーティション162、166へのアクセスを維持するために、コントローラ110は、所定の時間が過ぎた後にクレデンシャルの再提示を要求してもよい。これは、メモリデバイス10に動力サイクル(power cycle)がある毎に、ホストコンピュータシステム102がスクリーンセーバの状態になったとき毎に、ホストコンピュータシステム102が「スリープ」や「スタンバイ」になったとき毎に、ユーザがホストコンピュータシステム102から「ログアウト」したとき毎に、又はその他の適当なイベント毎に行われてもよい。別の実施例では、メモリデバイス10は、ロックセレクタ144等の1つ又はそれ以上のセレクタ132を含んでよい。ロックセレクタ144は、それが活性化されるとプライベートパーティション162、166をロックし、さらなるアクセスが許されるためには認証されたクレデンシャルの提示を要求する。従って、所定の時間および/またはイベントの後にプライベートパーティション162、166へ再びアクセスするためには、ユーザは、クレデンシャルを提示して再認証を受けることが例えば判定コンポーネント142等によって求められる場合がある。
【0052】
メモリデバイス10のクレデンシャルの認証を行う例示的方法600を、図2の例示的メモリデバイス10を参照して図7に示す。最初にブロック610において、データが、図2に示すメモリデバイス10の、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112のプライベートパーティション162及び/又はタグメモリ122のプライベートパーティション166に記憶される。プライベートパーティション162、166は、コンピュータ読み取り可能な媒体112またはタグメモリ122の任意の部分であってもよい。任意の部分とは、例えば、所定量のメモリストレージ、1つ又はそれ以上の特定のファイルおよび/または資料、コンピュータ読み取り可能な媒体112の利用可能なメモリストレージのすべて、タグメモリ122の利用可能なメモリストレージのすべて、その他の任意の適当な部分である。ブロック612において、ユーザはプライベートパーティション162、166に記憶されたデータへのアクセスを要求する。例えば、ユーザは「プライベートパーティションを見る」セレクタを選択することができ、それに応答して、ユーザインタフェースダイアログがユーザからのクレデンシャルを要求する。別の実施例では、クレデンシャルをの提示が、プライベートパーティションへのアクセスを自動的に要求することにしてもよい。いずれの場合でも、ユーザはクレデンシャルを提示することができ、それは、ブロック614において上記で説明したようにホストコンピュータシステム102および/またはメモリデバイス10によって受信される。ブロック616において、たとえばホストコンピュータシステム102の判定コンポーネントおよび/またはメモリデバイス10の判定コンポーネントによって、クレデンシャルは認証される。ブロック618でクレデンシャルが認証されると、ブロック620において、例えばプライベートパーティション162、166に記憶されたデータの公開および/または復号により、プライベートパーティション162、166に対するアクセスが許可される。クレデンシャルが認証されなければ、ユーザは、認証を得るために追加のクレデンシャルを提示することができる。この場合、ブロック624において、例えばホストコンピュータシステム102および/またはメモリデバイスコントローラ110により、クレデンシャルアテンプト(credential attempt)の計数が増加する。次いでブロック626において、クレデンシャルアテンプトの計数が所定の数値と比較されて、さらなる行動が取られるべきか否かが判定される。例えば、クレデンシャルアテンプトの計数が所定の数値未満であれば、さらにクレデンシャルが受信されて認証されてもよい。しかし、クレデンシャルアテンプトの計数が所定の数値以上であれば、ブロック622において、クレデンシャルの認証のためのさらなる試行は拒否されてもよい。プライベートパーティション162、166に対するアクセスの拒否は、プライベートパーティション162、166の秘匿または暗号化を維持すること、プライベートパーティション162、166へのヒューズを焼くこと、さらなるクレデンシャルの受信および/または認証を拒否すること、および/またはその他の任意の適当な方法で行うことができる。いくつかの場合には、認証されるべきクレデンシャルの受信の拒否は、所定のイベントが起きるまで維持してもよい。例えば、所定のイベントとは、ある期間の期限切れ、メモリデバイス10が所定のホストコンピュータシステム102に接続されること、メモリデバイス10が認証された業者によって解放されること、その他の任意の適当なイベントであってもよい。
【0053】
上述したように、メモリデバイスは一般的に、ホストコンピュータシステム102のUSBポート104に物理的に接続したUSBコネクタ106を通して、動作のための電力を得る。さらにメモリデバイスは、NFC読取機/受信機によって生成される磁界または電界から電力を得ることができる。メモリデバイス10は、ホストコンピュータシステム102から切り離されてもメモリデバイス10がデータの変換等の機能を発揮するために、USBコネクタ106または外部の読取機/受信機150とは独立した、メモリデバイス10の1つ又はそれ以上のコンポーネントに電力を供給するための電力供給部146を備えてもよい。例えば、図2に示すように電力供給部146は、コントローラ110、コンピュータ読み取り可能な媒体112、NFCタグ24、セレクタ132、ファームウェア120および/または判定コンポーネント142に電力を供給することができる。メモリデバイス10では、電池、太陽電力システム、圧電システム等の任意の組み合わせを含む任意の適当な電力供給部146を適宜に用いてもよい。例えばメモリデバイス10は、USBコネクタを通してホストコンピュータシステム102から得られる電力により、かつ/または太陽電池のように太陽エネルギーにより再充電することができる電池を含む電力供給部146を備えることができる。このようにして、メモリデバイス10は、USBコネクタがUSBポートに物理的に取り付けられている時にはホストコンピュータ102から電力を得ることができ、またホストコンピュータ102から切り離されていても動作することができる。従って、メモリデバイス10は、ホストコンピュータシステムへの取り付けがなくとも、不揮発性のコンピュータ記憶媒体112から外部デバイスへデータの送信を行うことができる。同様にメモリデバイス10は、ホストコンピュータシステムに直接に取り付けなくとも、クレデンシャルを受信して認証し、プライベートパーティション162、166にアクセスすることができる。また同様に、いずれのメモリデバイスも、ホストコンピュータシステムへの物理的な取り付けがなくとも、意図した機能および/または動作を行うことができる。
【0054】
図8〜11は、上述した構成要素の種々の組み合わせを示しており、同様の参照番号は同様の構成要素を示す。例えば図8は、メモリデバイス700を示している。メモリデバイス700は、ホストコンピュータシステム104のUSBポートと接続可能なUSBコネクタ106と、コントローラ110と、ファームウェア120と、USBインタフェース108と、コンピュータ読み取り可能な媒体インタフェース118とを備えることができる。メモリデバイス700はまた、1つ又はそれ以上のフラッシュメモリ114、116を備えることができる不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112を備えてもよい。メモリデバイス700は、コンピュータ読み取り可能な媒体112から外部NFC無線デバイス150にデータを送信することができるNFC無線送信機126を備えてもよい。データは、直接に、圧縮して、無線で、および/またはディジタル情報を符号化するように設計された変調データ信号で送信してもよい。メモリデバイス700はまた、送信開始セレクタ134および/またはデータ指示器136を備えることができる1つ又はそれ以上のセレクタ132を備えてもよい。メモリデバイス700は、メモリデバイス700の1つ又はそれ以上のコンポーネントに電力を供給する電力供給部146を備えてもよい。このようにして、ユーザはUSBコネクタ106をUSBポート104に接続する必要なく、データ転送を受信して、その受信したデータをメモリデバイス700の中に記憶することができる。
【0055】
図9は、メモリデバイス800を示している。メモリデバイス800は、ホストコンピュータシステム104のUSBポートに接続可能なUSBコネクタ106と、コントローラ110と、ファームウェア120と、USBインタフェース108と、コンピュータ読み取り可能な媒体118とを備えることができる。メモリデバイス800はまた、1つ又はそれ以上のフラッシュメモリ114、116を備えることができる不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112も備えてもよい。メモリデバイス800は、USBコネクタ106と離隔した、外部NFC無線デバイス150からデータを受信することができるNFC無線受信機128を備えてもよい。データは、受信機128によって、直接に、圧縮して、無線で、および/またはディジタル情報を符号化するように設計された変調信号で、受信してもよい。メモリデバイス800はまた、1つ又はそれ以上のセレクタ132を備えてもよい。
【0056】
図10は、デバイス900を示している。デバイス900は、USB互換性のある任意のタイプのデバイスであって、例えば、民生用電子機器、プリンタ、スキャナ、メモリデバイスなどである。デバイス900は、ホストコンピュータシステム104のUSBポートに接続可能なUSBコネクタ106と、コントローラ110と、ファームウェア120と、USBインタフェース108とを備えることができる。デバイス900は、キー140のような1つ又はそれ以上のセレクタ132を備えてもよく、これによりユーザは、ホストコンピュータシステム102を通すことなく、デバイス900に対してパスワードその他のクレデンシャルを提示することができる。受信したクレデンシャルは、デバイス900の判定コンポーネント142によって認証が行うことができる。クレデンシャルが認証される場合、デバイス900の機能および/または動作が可能になる。例えばそれらは、メモリへのアクセスが可能になる、メモリの読み出しおよび/または書き込み権が付与される、プリンタ機能がアクセス可能になる等である。デバイス900はまた、ユーザがロックをリセットすることを可能にするロックセレクタであって、ロックされた機能および/または動作にアクセスするための有効なクレデンシャルの再提示をユーザに求めるロックセレクタ144を備えることができる。デバイス900は、デバイス900の1つ又はそれ以上のコンポーネントに電力を供給する電力供給部146を備えてもよい。このようにしてユーザは、USBコネクタ106をホストコンピュータシステム102のUSBポート104に接続する必要なくして、クレデンシャルを提示し、クレデンシャル認証し、かつ/またはデバイス900の機能および/または動作を提供することができる。
【0057】
図11は、デバイス1000を示している。デバイス1000は、USB適合性の任意のタイプのデバイスであり、例えば民生用電子機器、プリンタ、スキャナ、メモリデバイスなどである。デバイス1000は、ホストコンピュータシステム104のUSBポートに接続可能なUSBコネクタ106と、コントローラ110と、ファームウェア120と、USBインタフェース108とを備えることができる。デバイス1000は、1つ又はそれ以上のセレクタ130を備えてもよい。デバイス1000は、デバイス1000の1つ又はそれ以上のコンポーネントに電力を供給する電力供給部146を備えてもよい。このようにしてデバイス1000は、USBコネクタ106をホストコンピュータシステム102のUSBポート104に接続する必要なくして、デバイス10000の機能および/または動作を提供することができる。一実施例では、電源146は、ホストコンピュータシステム102のUSBポート104に接続されたUSBコネクタ106を通して受け取る電力によって充電することができる。
【0058】
デバイス900およびデバイス1000は、種々のコンピュータ読み取り可能な媒体を備えてもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、デバイスのコントローラがアクセスできる任意の利用可能な媒体とすることができ、揮発性および不揮発性媒体の両方、リムーバブルおよびノンリムーバブル媒体の両方を含む。限定でなく例として、コンピュータ読み取り可能な媒体には、コンピュータ記録媒体および通信媒体が含まれる。コンピュータ記録媒体は、揮発性および不揮発性記録媒体の両方、リムーバブルおよびノンリムーバブル記録媒体の両方を含み、それらは、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュールその他のデータ等の情報を記憶するための任意の方法または技術によって実装されたものとすることができる。コンピュータ記録媒体は、これらには限定されないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくはその他のメモリ技術、CD−ROM、DVDもしくはその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくはその他の磁気ストレージデバイス、またはその他の任意の媒体であって、所望の情報を記憶するために用いることができてデバイスのコントローラからアクセスできるものを含む。
【0059】
先に議論し、図2、図8、図9、図10および図11に示したドライブ及びそれらに関連付けられたコンピュータ記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュールその他のデータのストレージをデバイスに対して提供する。
【0060】
前述の文章では数々の異なる実施形態の詳細な説明をしてきたが、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲の文言によって定義されることが理解されるべきである。詳細な説明は、単に例示の目的であって、すべての可能な実施形態を説明するものではないと解釈されるべきである。すべての可能な実施形態を説明することは、不可能ではないとしても実際的ではないからである。現行の技術または本発明の出願日以降に開発された技術を用いて、多くの代替的実施形態を実装することができるだろうが、それらは本発明の範囲に含まれるべきものであろう。
【0061】
したがって、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に説明された技術および構造について、多くの変形が可能である。従って、本明細書で説明された方法および装置は、単に例示するためのものであって、本発明の範囲に対する限定を与えるものではないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1A】本発明に従ったメモリデバイスの一例の斜視図である。
【図1B】本発明に従ったメモリデバイスの一例の斜視図である。
【図2】本発明に従ったメモリデバイスの一例の概略図である。
【図3】本発明に従った、図2のメモリデバイスを用いてデータを送信する例示的方法のフローチャートを示す図である。
【図4】本発明に従った、図2のメモリデバイスを用いてデータを受信する例示的方法のフローチャートを示す図である。
【図5】本発明に従った、無線ネットワーク設定を生成して図2に示すメモリデバイスに転送する例示的方法のフローチャートを示す図である。
【図6】本発明に従った、外部デバイスと無線ネットワーク設定を共有する例示的方法のフローチャートを示す図である。
【図7】本発明に従った、クレデンシャル認証を実装するための例示的方法のフローチャートを示す図である。
【図8】本発明に従った例示的メモリデバイスを示す概略図である。
【図9】本発明に従った別の例示的メモリデバイスを示す概略図である。
【図10】本発明に従った例示的メモリデバイスを示す概略図である。
【図11】本発明に従った別の例示的メモリデバイスを示す概略図である。
【背景技術】
【0001】
USB(Universal Serial Bus)は、プラグアンドプレイの取り付けに対応する外部バスである。コンピュータシステムのUSBポートを用いることにより、ユーザは、コンピュータをシャットダウン又は再起動することなく、デバイスを接続したり外したりすることができる。1つのUSBポートには、スピーカ、電話機、CD−ROMデバイス、ジョイスティック、テープドライブ、キーボード、スキャナ、メモリドライブ、カメラなどを含む多くの周辺デバイスを接続することができる。それらの周辺デバイスは、例えば、デイジーチェーンにしてコンピュータシステムの1つのポートに接続することができる。
【0002】
フラッシュメモリは、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の一種であり、機能的にはEEPROMメモリと同様であるが、ブロックで消去することができる。そのブロックで処理ができるという特性のために、フラッシュメモリは一般的に、ポータブルコンピュータのハードディスクに対する補完物または代替物として用いられる。このような状況なので、フラッシュメモリは、典型的には、PCMCIAスロットに挿入できるPCカードとして又はUSBポートと互換性のあるUSBデバイスとして利用可能なユニットに組み込まれる。
【0003】
RFID(Radio Frequency Identification)タグは、NFC(near field communication)に用いる媒体の一種であり、トランスポンダ、不揮発性タグメモリ及びプロセッサを備える。トランスポンダは、送信機および受信機を備えることができる。RFIDタグがNFC読取機/受信機の近傍に置かれるとき、RFIDタグは、その読取機/受信機を検出するとすぐに、タグメモリの中に記憶されているデータを自動的に送信する。RFIDタグはまた、RFID送信機/書込機からのデータを受信して、そのデータをバイナリ形式(フォーマット)でタグメモリに記憶してもよい。
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第60/534795号明細書
【特許文献2】米国特許出願第10/807095号明細書
【特許文献3】米国特許出願第10/866336号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下は、読者に基本的な理解を提供するために、本開示の簡単な概略を示すものである。この概略は、本開示の網羅的または限定的概観ではない。この概略は、いかなる方法においても、本発明のキー要素および/または決定的要素を同定するために提供されるものではなく、また本発明の範囲を確定するものでもないし、本発明の範囲を限定するものでもない。この概略を示す唯一の目的は、後に述べる本発明の詳細な説明に対する導入として、本発明のいくつかの概念を簡単な形で表現することである。
【0006】
USBフラッシュドライブ等のメモリデバイスは、典型的には、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体がコンピュータシステムのUSBポートに物理的に接続されたときに、その中にデータを記憶するのに用いられる。USBフラッシュドライブは例えば、コンピュータシステムのUSBポートから取り外しが可能であるというようにポータブルなので、USBフラッシュドライブは、別のコンピュータシステムのUSBポートに接続することにより、別のコンピュータシステムにデータの転送をすることができる。しかしながら、すべてのデバイスがUSBポートを持っているわけではない。USBプロトコルと互換性のない外部デバイスに記憶されたデータを転送するために、USBフラッシュドライブは、USBフラッシュドライブから無線により直接に外部NFCデバイスに対してデータを送信することのできるNFC送信機を備えてもよい。外部NFCデバイスに対するデータの転送を制御するために、メモリデバイスは、データ転送の制御のための1つ又はそれ以上のデータ入力デバイスを備えてもよい。
【0007】
USBフラッシュドライブはまた、フラッシュメモリ及びNFCタグメモリ等のコンピュータ読み取り可能な媒体を備えてもよい。しかしながら、データは、タグメモリの形式と互換性を有しない可能性のあるブロックの形でフラッシュメモリの中に記憶されるので、この場合には、メモリデバイスは、外部NFCデバイスと交換すべきデータをデータブロック形式からタグメモリ形式に変換することになる。同様にメモリデバイスは、NFCと互換性を有しない可能性のある外部デバイスに対しては、データをタグメモリ形式からデータブロック形式に変換してもよい。
【0008】
さらにメモリは、パブリックパーティションとプライベートパーティションに区分されていてもよい。パブリックパーティションは、通常のアクセスチャネルを通してアクセスすることができる。いくつかの場合には、プライベートパーティションは、ユーザ又はコンピュータシステムから提供されるクレデンシャル(credential)の認証を通してのみアクセスすることができる。正当なクレデンシャルを提供するユーザ又はシステムだけが、プライベートパーティションの中にあるデータにアクセスすることができる。クレデンシャルは、クレデンシャルを認証してプライベートパーティションへのアクセスを許可するために、メモリデバイスの判定コンポーネントにより受信されてもよい。
【0009】
無線ネットワークに対するネットワーク設定は、USBデバイスを用いて、そのネットワークに含まれる異なるデバイス間で共有することができる。ネットワーク設定は、ホストコンピュータ等の第1のデバイスからUSBデバイスが受信する。ネットワーク設定は、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されて、無線によって第2のデバイスに送信される。いくつかの場合には、ネットワーク設定は、XML(extensible markup language)形式で送信され、また記憶される。もし必要ならば、USBデバイスは、設定を第2のデバイスに送信するときに、XML形式をバイナリー形式に変換する。USBデバイスはさらに、コンピュータ読み取り可能な媒体の容量に応じて、ネットワーク設定の編集を行ってもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下では、多くの異なる実施形態が詳しく説明されているが、この説明の法的範囲は、添付の特許請求の範囲の文言によって定義されると理解されるべきである。詳細な説明は、単に例示の目的であって、すべての可能な実施形態を説明するものではないと解釈されるべきである。すべての可能な実施形態を説明することは、不可能ではないとしても、実際的ではないからである。現行の技術または本発明の出願日以降に開発された技術のいずれかを用いて、多くの代替的実施形態も実施可能であろうが、それらは本発明の範囲に含まれるべきものであろう。
【0011】
さらに以下のことが理解されるべきである。本願の中で、1つの用語が「本明細書で用いられる“ ”という用語は、・・・という意味に定義される」という文章または同様の文章を用いて明示的に定義されていなければ、明示的にも暗示的にもその用語の平明な又は通常の意味を越えてその用語の意味を限定する意図はなく、そのような用語は、(特許請求の範囲以外の)本願のいずれの節のいずれの文章に基づいても、意味が限定されるものと解釈されるべきでない。添付の特許請求の範囲の用語が本願において一貫して単一の意味で言及される場合、それは読者に混乱させないように明確に表現するためであって、陽にも陰にもその単一の意味に限定することを意図するものではない。最後に、請求項の構成要素が、構造の説明なく「手段(means)」という単語と機能によって定義されるのでない限り、請求項の構成要素の範囲が合衆国法典第35巻第112条第6段落を適用して解釈されることは意図していない。
【0012】
図1Aおよび図1Bは、USBフラッシュドライブ等のメモリデバイス10の例を示している。図1Aに示すように、メモリデバイス10は、1つ又はそれ以上のデータ入力デバイスとUSBコネクタ22を備える。それぞれのデータ入力デバイスは、ボタンとして設けることができ、それぞれのボタン、ボタン12、ボタン14、ボタン16、ボタン18、ボタン20は、メモリデバイス10の中に記憶される異なるデータコンポーネントに関連付けることができる。例えば「クレジットカード(Credit Card)」ボタン12は、クレジットカード番号、カードの有効期限およびカード所有者の名前に関連付けることができる。「車両(Car)」ボタン14は、車両エントリーコードに関連付けることができる。「家屋(House)」ボタン16は、家屋エントリーコードに関連付けることができる。「vCard」ボタン18は、名刺情報に関連付けることができる。さらにボタンを追加して、「その他(Other)」ボタン20は、ユーザにより特定された追加のデータコンポーネントに関連付けることができる。データ入力デバイスのさらなる例には、英数字のキーパッド、異なる回転位置が異なるデータコンポーネントに対応するセレクタウィール、マイクロフォン、および異なる言葉が異なるデータコンポーネントに対応する音声認識等が含まれる。
【0013】
図1Bに示すように、メモリデバイス10はまた、RFIDタグ等のNFCタグ24と、生体認証読取機26とを備える。NFCタグ24は、RFIDタグを備えてもよい。その他の適当なNFCタグは、無線周波数、音、紫外線、光等に対応することができる。磁界や任意の他の無線媒体を含むその他のNFCのタイプも適当な場合がある。データの伝送は、例えばRFIDプロトコルなどの任意の適当なプロトコルで制御することができる。生体認証読取機24には、指紋スキャナ、光学スキャナ、音声認識システムなどの任意の適当な生体認証読取機を含むことができる。下記でさらに説明するように、生体認証読取機26は、メモリデバイス10に記憶された全部または一部のデータに対するアクセスに制限を加えて、アクセスを適正な生体認証クレデンシャルを持つユーザだけに限定することができる。別の実施例では、メモリデバイス10は、生体認証読取機26を持たなくともよく、その場合にはアクセスは、ボタン12、ボタン14、ボタン16、ボタン18、ボタン20、またはその他のデータ入力デバイスを介して入力されるコード又はパスワードによって制限される。
【0014】
種々のデータコンポーネントのメモリデバイス10から外部デバイスへの転送は、1つ又はそれ以上のデータ入力デバイスを選択することにより開始することができ、その結果、メモリデバイス10が対応するデータコンポーネントの送信を行う。例えば、NFCの受信機/読取機の近傍に置かれた場合、ボタン12、ボタン14、ボタン16、ボタン18、ボタン20のうちの1つを選択することにより、対応したデータコンポーネントを外部デバイスに送信することができる。またメモリデバイス10は、NFCの送信機/書込機の近傍に置かれるとデータを受信することができ、データ入力デバイスのうちの1つ又はそれ以上を選択すると、データ入力デバイスに対応したデータコンポーネントとして、データの受信および記憶を開始することができる。1つの実施例では、メモリデバイス10が、外部デバイスの適当な近傍に近づいたときに、スピーカ、発光ダイオード(LED)等によって、データの転送を開始するようにユーザを促してもよい。他の実施例では、メモリデバイス10が外部デバイスの近傍に来たときに、メモリデバイス10がデータの全部または一部の送信および/または受信を自動的に開始してもよい。
【0015】
図2は、メモリデバイス10のコンポーネントの例である。図2に示すように、メモリデバイス10は、メモリデバイス10のUSBコネクタ106をホストコンピュータシステム102のUSBポート104に物理的に接続することによって、ホストコンピュータシステム102と接続することができる。USBコネクタ106は、タイプAのUSBコネクタ、タイプBのUSBコネクタ及びミニUSBコネクタを含む任意の適当なコネクタとすることができる。図2に示すように、USBコネクタ106は、コントローラ110のUSBインタフェース108と接続されてもよい。メモリデバイス10は、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112を備えてもよく、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112は、1つ又はそれ以上のフラッシュメモリ114、フラッシュメモリ116又はその他のマスストレージデバイスを備えてもよい。これらは、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体インタフェース118を通して、コントローラ110によって制御することができる。コントローラ110はまた、USBコネクタ及び不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の動作および機能を制御するための、オペレーティングシステム等の適当なファームウェア120にアクセスすることもできる。コントローラ110は、プロセッサ、特殊用途状態(special purpose state)デバイス又は任意の他の適当なコントローラを含む適当な制御装置とすることができる。
【0016】
コンピュータシステムは、ホストシステムのUSBポート104とメモリデバイス10のUSBコネクタ106との間の物理的な接続および通信を通して、不揮発性の媒体112に記憶されているデータにアクセスすることができる。しかしながらユーザは、USBポートを用いずに他のデバイスとの間のデータの転送を希望する場合がある。従ってこの場合には、メモリデバイス10は、NFCタグ24を備える。NFCタグ24は、不揮発性のNFCタグメモリ122とNFC無線トランスポンダ124とを備える。NFCタグメモリ122は、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112と比べて、一般的には少量のデータを記憶することができる。不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112およびNFCタグメモリ122の容量は様々だが、NFCタグメモリ122の容量は、一般的に数10または数100キロバイト程度であり、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112の容量は、一般的に数メガバイトまたは数ギガバイト程度である。
【0017】
NFC無線トランスポンダ124は、ニアフィールド無線送信機126とニアフィールド無線受信機128とを備える。NFC無線送信機126は、コンピュータ読み取り可能な媒体112から外部デバイス150に無線によってデータを送信するための、任意の適当なコンポーネントとすることができる。外部デバイス150は、NFC受信機/読取機を備えるNFC互換性のデバイスとすることができ、NFC無線トランスポンダ124にデータを送信するためのNFC送信機/書込機をさらに備えてもよい。
【0018】
NFC無線トランスポンダ124とそのコンポーネントである126および128は、図2に示すように、NFCインタフェース130を通してコントローラ110によって制御することができる。しかしながらある実施例では、NFCタグ24は、コントローラ110に加えて、プロセッサ、特殊用途状態デバイス又はその他の任意の適当なコントローラを含むNFCコントローラを備えてもよい。NFCコントローラは、NFCトランスポンダ124として設けてもよい。この場合、トランスポンダ124および/またはそのコンポーネントである126と128が、外部のNFC無線デバイス150、コンピュータ読み取り可能な媒体112および/またはNFCタグメモリ122の間のデータの伝送を制御する。さらに別の実施例では、NFCタグ24は、NFC受信機128を備えなくともよい。
【0019】
トランスポンダ124は、圧縮されたデータを送信してもよい。例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体112および/またはNFCタグメモリ24からのデータを、圧縮形式で及び/又はコントローラによって圧縮して記憶してもよい。圧縮は、例えばメモリの量および/または帯域幅を減少するのに適当な任意の方法によって行う。圧縮されたデータは、任意の適当な方法により展開して、意図された目的または機能のために使用および/またはアクセス可能にすることができる。
【0020】
トランスポンダ124によって、メモリデバイス10と外部NFC無線デバイス150との間の、変調されたデータ信号の送信および/または受信を行うことができる。トランスポンダ124は、メモリデバイス10が外部NFC無線デバイス150の近傍に置かれたときに、データを直接に送信および受信することができる。本明細書で使用されるとき、「直接に送信する」は、メモリデバイス10から別のデバイス150に、ホストコンピュータシステムが介入することなく、かつ周辺の通信線を用いることなく、例えば無線によって、データが伝送されるという意味である。同様に「直接に受信する」は、外部NFCデバイス150からメモリデバイス10に、ホストコンピュータシステムが介入することなく、かつ周辺の通信線を用いることなく、データが伝送されるという意味である。このように、データは、メモリデバイスと外部デバイスとの間で、メモリデバイス10のUSBコネクタ106に接続されたホストコンピュータシステム102の介入なしで、直接に転送することができる。直接に伝送を行う別の実施例では、トランスポンダ124は、データを符号化した変調データ信号を送信してもよい。1つの実施例では、トランスポンダには、RFIDタグに用いられるのと同様のRFIDトランスポンダ等の無線周波数トランスポンダを含めることができる。その他の適当なNFCトランスポンダは、無線周波数、音、紫外線、光等に対応することができる。その他の適当なタイプのトランスポンダとしては、磁界データトランスポンダ及びその他の無線媒体がある。データの伝送は、RFIDプロトコルなどの任意の適当なプロトコルに従ってもよい。
【0021】
不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112および/または不揮発性のNFCタグメモリから、NFCトランスポンダ124を通して行う外部デバイス150へのデータの転送は、任意の適当な方法またはデバイスによって開始することができる。1つの実施例では、ユーザは、外部デバイスにデータの送信を開始するために、ホストコンピュータシステムを通して送信開始の指示を出してもよい。より詳細には、ホストコンピュータシステム102のクライアントドライバ(図示せず)が、ユーザにデータの転送開始を許可する、ダイアログ、メニュー、表示されたボタンその他の適当なユーザインタフェースまたは入力デバイスを提供してもよい。ホストコンピュータシステムは、USB接続を通して、USBフラッシュドライブに送信開始の指示を伝えることができる。トランスポンダ124は、送信開始の指示に応答して、外部デバイス150にデータの送信を行うことができる。
【0022】
別の実施例では、トランスポンダ124を通してのデータの転送は、メモリデバイス10のセレクタ132等の1つ又はそれ以上のデータ入力デバイスを選択することにより開始してもよい。例えば図2に示すように、メモリデバイス10は、ボタン12、ボタン14、ボタン16、ボタン18、ボタン20やセレクタウィールなどの送信開始セレクタ134を備えることができる。送信開始セレクタ134が選択されると、NFC無線トランスポンダ124は、コンピュータ読み取り可能な媒体112および/またはNFCタグメモリ122に記憶されているデータの全部または一部を、外部デバイス150に送信することができる。さらに別の実施例では、トランスポンダ124が外部デバイス150の近傍に置かれると、自動的に送信が開始されてもよい。いくつかの場合では、各デバイス、すなわちメモリデバイス10および外部デバイス150が、互いに近傍に置かれたときに自動的に情報を交換して、データの送信と受信を自動的に開始することが適切である。その他の場合では、メモリデバイス10および/または外部デバイス150が、送信が開始されると用いられるデータの流れを示す矢印、セレクタ、スイッチなどの伝送方向セレクタを備えることが適切な場合がある。より詳細には、メモリデバイス10は、USBフラッシュドライブが、外部デバイス150からの/へのデータの「送信機」および/または「受信機」であるかを示すために、1つ又はそれ以上のセレクタ132を備えてもよい。他の場合では、データの送信機および/または受信機として、デフォルトのデバイスが事前に決められていてもよい。例えば、別のデバイスのUSBポートに接続されたUSBコネクタを持つデバイスをデータの「送信機」と考えてもよく、USBコネクタに接続されたUSBポートを持つデバイスをデータの「受信機」と考えてもよい。その他の適当なデフォルト設定および/またはセレクタを用いてもよいことが理解されるべきである。
【0023】
不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されたデータのどの部分を送信してもよいかを決定するためには、任意の適当な方法を用いてもよい。例えば、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112および/またはNFCタグメモリ122に記憶されているすべてのデータを、送信開始セレクタの活性化を受けて送信してもよい。別の実施例では、送信されるべきデータ部分が、メモリデバイス10の製造業者および/またはユーザによって、予め定められているかプリセットされていてもよい。例えば、ユーザは、コンピュータ読み取り可能な媒体112やNFCタグメモリ122の予め定められたパーティションに記憶することができる送信されるべきデータの選択された部分を指示することができ、かつ/または、送信されるべきデータの場所を、コントローラ110によって決定可能としてもよい。送信が開始されると、コントローラ110は、トランスポンダ124に対してデータの予め定められた部分の送信を行うことができる。
【0024】
別の実施例では、ホストデバイス102をメモリデバイス10にUSB接続を通して物理的に接続し、ユーザが、メモリデバイス10のコンピュータ読み取り可能な媒体112およびNFCタグメモリ124の上で利用可能な、ファイル、資料、実行ファイル(executable)、メモリパーティション及びその他のコンポーネント等のデータ部分にアクセスすること及び/又は決定することを可能にする。このようにして、ホストコンピュータシステム102は、ダイアログ、表形式表示等のユーザインタフェースを提供して、ユーザが、送信すべき特定のデータ部分を選択することを可能にする。
【0025】
別の実施例では、メモリデバイス10は、ユーザが送信すべきデータの部分を選択することを可能にするユーザインタフェースを提供してもよい。図1Aおよび図1Bに示すように、メモリデバイス10は、ユーザがデータ部分を選択することを可能にする1つ又はそれ以上のセレクタ132を備えてもよい。各セレクタ132は、特定のデータコンポーネント(例えば、ファイル、実行ファイル、データ部分等)および/または特定のメモリパーティションに関連付けることができる。例えばユーザは、特定のデータファイルを、データ指示器136に関連付けてもよい。ここに、データ指示器136は、ボタン12、ボタン14、ボタン16、ボタン18、ボタン20、ウィールセレクタ、英数字キーパッド又はメモリデバイス10の任意の適当なセレクタであってもよい。さらに詳細には、メモリデバイス10は、例えばボタン「1」、ボタン「2」、ボタン「3」及びボタン「4」といった英数字キーパッドを備え、または、例えば「クレジットカード」、「車両」、「家屋」、「vCard」、「その他」といった特定のデータコンポーネントと関連付けたボタンを備えてもよい。ユーザは、選択したファイル及び/又はメモリパーティションを特定の英数字キーに関連付けてもよい。例えば、クレジットカード番号を「クレジットカード」ボタンに関連付けることができるし、車両エントリーコードを「車両」ボタンに関連付けることができるし、家屋エントリーコードを「家屋」ボタンに関連付けることができる。さらに、選択したデータ部分を、セレクタによる開始(selector initiation)の、特定の順序、組み合わせ及び/又はタイミングに関連付けることができる。例えば、ボタン「1」とボタン「2」を続けて選択することを1つのデータ部分に関連付けることができる。別の実施例では、ボタン1及びボタン2を実質的に同時に活性化することを1つのデータ部分に関連付けることができる。別の実施例では、ボタン1を「シェイブ・アンド・ヘアカット・ツー・ビット(shave and haircut two bits)」のリズムで押す等の時系列を、別のデータ部分に関連付けることができる。別の実施例では、データ指示器136を、系列で関係付けられた複数のデータ部分に関連付けることができる。このようにして、データ指示器136を時系列で活性化することにより、利用可能なデータ部分を「スクロール」して、送信されるべき選択されたデータ部分を示すことができる。より詳細には、データ指示器136の一度の活性化により第1のデータ部分の選択を行い、所定の時間内のデータ指示器136の二度の活性化により第2のデータ部分の選択を行う等としてもよい。上記(時系列、組み合わせ、タイミング等)の組み合わせも、データ指示器の選択の範囲に含まれるべきである。
【0026】
コンピュータ読み取り可能な媒体112またはNFCタグメモリ122の中には、データコンポーネントの大きさと型に応じて、種々のデータコンポーネントを記憶してもよい。例えば、より大きなファイルをコンピュータ読み取り可能な媒体112に記憶し、一方で、クレジットカード番号、エントリーコード等のより小さなファイルをNFCタグメモリ122の中に記憶してもよい。別の実施例では、ユーザおよび/またはフラッシュドライブ製造業者は、不揮発性メモリ112と不揮発性メモリ122を1つ又はそれ以上のデータパーティションに区切ってもよい。このようにすると、特定のデータパーティションが選択された場合に、そのパーティションに記憶されているすべてのデータを送信することができる。選択されたデータ部分の指示であって任意の他の適当なものを用いることもできることが理解されるべきである。
【0027】
特定の実施例では、ユーザは、個人情報のデータファイルをメモリデバイス10の特定のデータ指示器に関連付けることができる。このようにすると、ユーザは、適当な仕方(時系列、組み合わせ、および/またはタイミング等)でデータ指示器を活性化して個人情報のデータファイルを選択し、そして送信開始セレクタを活性化してvCard等の個人情報を外部デバイスに送信することができる。ある実施例では、図2に示すように、送信開始セレクタ134およびデータ指示セレクタ136を単一のセレクタ138に集積してもよい。このようにすると、ユーザは、第1のデータ選択/送信セレクタ138の第1の活性化により第1のデータ部分の送信開始を指示し、第2のデータ選択/送信セレクタ138の第2の活性化により第2のデータ部分の送信開始を指示することができる。
【0028】
メモリデバイスから外部デバイスにデータを送信する例示的方法200を図3に示す。この例では、図2の例示的メモリデバイスが参照されている。以下に示す実施例はトランスポンダ124について述べているが、メモリデバイス10は、トランスポンダ124の代わりに、送信機単体でも設けることができることが理解されるべきである。その結果、図1の送信機126等のNFC送信機でも、トランスポンダ124の機能を実行することができる。
【0029】
最初に、ブロック210において、データが、図2に示されたメモリデバイス10の不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体および/またはNFCタグメモリの中に記憶される。例えば外部NFCデバイスを持つ無線NFCデバイスでは、メモリデバイス10は、一般的には外部NFCデバイスのNFC受信機/読取機の近傍に置かれる。メモリデバイス10がNFC受信機/読取機の近傍に置かれると、受信機/読取機は、磁界または電界を生成する場合がある。生成される場(磁界または電界)は、NFCタグ24が誘導(磁界)結合か容量(電界)結合かに依存してもよい。いくつかの場合には、磁界または電界がトランスポンダ124に電力を供給する。ブロック212において、NFCトランスポンダ124は生成された場を検出する場合がある。ブロック214で、場の強度によって決定することのできるメモリデバイス10と外部受信機/読取機との距離が十分に近い場合、メモリデバイス10は、ユーザにデータの選択を促す。その催促には、音、発光ダイオードの活性化等を含めることができる。
【0030】
ブロック216で、送信すべきデータ部分の選択が行われる。例えば、図2を参照して上述したように、ユーザは、送信するデータ部分を、データ指示器136を通して、1つ又はそれ以上のセレクタ132を通して又は上述したその他のデータ入力デバイスを用いて選択することができる。送信されるべきデータ部分は、メモリパーティションおよび/またはファイル、実行ファイル等の任意の部分または組み合わせとすることができる。NFCでは、コンピュータ読み取り可能な媒体112のデータ形式、データブロック形式等とは異なるタグメモリ形式等のデータ形式が用いられる場合があるため、トランスポンダ124は、それに従った変換を行ってもよい。例えば、ブロック218で判定されたときに、外部デバイスがNFCデバイスであって、データがデータブロック形式で記憶されているとすると、トランスポンダ124は、ブロック220において、データブロック形式からタグメモリ形式へデータの変換を行うことができる。外部デバイスがデータブロック形式に適合していれば又はデータが既にタグメモリ形式で記憶されていれば、方法200はブロック220での変換を行わずに進んでもよい。
【0031】
ブロック222において、コントローラ110は、選択したデータ部分の圧縮を行ってもよい。コントローラ110および/またはトランスポンダ124は、ブロック224において、データ部分を変調データ信号に符号化する。ブロック226で、ユーザは、例えばメモリデバイス10の送信開始セレクタ134を用いて、選択されたデータ部分の送信を開始する。ブロック228で、NFCトランスポンダ124はデータ部分を送信し、外部デバイス150はそのデータ部分を受信する。
【0032】
メモリデバイス10は、外部デバイス150からのデータ送信を受信するために、図2に示されるようにトランスポンダ124に集積化することのできるNFC受信機128を備えてもよい。メモリデバイスから外部デバイスへ指示を送ってデータの受信をする例示的方法300を、図2の例示的メモリデバイス参照しながら図4に示す。最初に、メモリデバイス10は、外部NFC送信機/書込機の近傍に置かれる。外部送信機/書込機は磁界または電界を生成し、それらはブロック312において、NFCトランスポンダ124によって検出される。メモリデバイス10が外部受信機/読取機に十分に近ければ、ブロック314において、メモリデバイス10は、例えば音、LED等を用いてユーザにデータの選択を促す。
【0033】
受信されるべきデータ部分は、ブロック316において指示される。例えば、ユーザは、受信されるデータコンポーネント(例えば、ある人のvCard)を意味するデータ部分を選択してもよい。ついでデータコンポーネントは、適当なデータ部分の中に記憶される。ユーザは、データ指示器136、1つ又はそれ以上のセレクタ132または上述したその他のデータ入力デバイスを用いて、受信するデータコンポーネントを指示することができる。上述したように、NFCでは、コンピュータ読み取り可能な媒体と比べて異なるデータ形式を用いることもある。したがって方法300では、ブロック318において変換が必要かどうかを判定することができ、トランスポンダ124は、ブロック320においてそれに従ってデータの変換を行うことができる。
【0034】
データの受信はブロック322において開始され、ブロック324において、NFCトランスポンダ124はデータを受信する。そして外部デバイス150は、データ部分を受信する。トランスポンダ124は、符号化された、かつ/または圧縮されたデータを受信してもよい。例えば、トランスポンダ124は、外部デバイス150から、符号化された、かつ/または圧縮された形式の送信データを受信する。圧縮は例えば、メモリ量および/または帯域幅を減少するのに適当な任意の方法で行われる。変調信号に符号化されたデータは、ブロック326において、トランスポンダ124によって復号化される。圧縮されたデータは、ブロック328においてコントローラ110によって任意の適当な方法で展開されて、データをその意図された目的または機能のために使用および/またはアクセスすることが可能になる。
【0035】
種々のデータコンポーネントについて特定の実施例を用いて本明細書に説明してきたが、ユーザは、同じ無線ネットワークを用いたいと望む別のユーザ又はデバイスに自分の無線設定を転送することを望む場合がある。ユーザは、ホストコンピュータシステムを用いて、無線設定のデータパーティションを選択し、メモリデバイス10の送信開始セレクタを活性化して、それらの設定をネットワーク内の別のユーザ又はデバイスに転送することができる。無線ネットワークの設定を転送する方法の1例を、図2の例示的メモリデバイスを参照しつつ図5および図6に示す。図5の方法400を参照すると、ユーザはまずブロック410で、ホストコンピュータ102上に無線ネットワークの設定を確立する。ブロック412で、ホストコンピュータ102は、メモリデバイスがUSBポート104に接続されたか、又は、ホストコンピュータ102が無線NFCの能力を有していれば、メモリデバイスがホストコンピュータ102の近傍にあるかのいずれかを検知することにより、メモリデバイスの存在を検出する。もしメモリデバイスが存在しなければ、ブロック414において、ユーザは、図2のメモリデバイス10のようなメモリデバイスを催促される。
【0036】
メモリデバイス10を検出すると、ブロック416において、ホストコンピュータ102は、コンピュータ読み取り可能な媒体112の容量を判定する。コンピュータ読み取り可能な媒体112の容量に応じて、ホストコンピュータ102は、ネットワーク設定の編集/フォーマットを行うことができる。より詳細には、ブロック418で判定されたときにコンピュータ読み取り可能な媒体の容量が特定の閾値より低ければ、方法400は、ネットワークの設定の編集および/またはフォーマットを行ってもよい。例えば、容量が100キロバイト以下であれば、方法400は、編集を行い、ネットワーク設定内の任意選択の部分を取り除いてもよい。容量が例えば256キロバイト等の別の閾値より低ければ、ホストコンピュータ102は、設定の再フォーマットを行うが、任意選択の部分の一部または全部を保持してもよい。最初は、ネットワーク設定をXML形式で生成してもよい。フォーマットが適切に行われていれば、ネットワーク設定は、タグメモリ形式または単純なバイナリ形式に変換することができる。結果として、ネットワーク設定は、コンピュータ読み取り可能な媒体112の容量に基づいて適切な形に編集/フォーマットされる。ホストコンピュータ102が編集/フォーマットを実行してもよいが、あるいはメモリデバイス10がまずネットワーク設定を受信して、設定の編集/フォーマットを行うかどうかを判定し、それに従って編集およびフォーマットを実行してもよい。
【0037】
ネットワーク設定が編集し終わると、又はコンピュータ読み取り可能な媒体112の容量が閾値を越えていれば、ブロック422において、無線ネットワーク設定は図4の方法300によって又はUSBコネクタ106およびUSBインタフェース108を通して、メモリデバイス10に転送される。ネットワーク設定を転送し終わると、ユーザは、ホストコンピュータ102からメモリデバイス10を取り外すこと又は接続を解除することを催促される。
【0038】
図6を参照すると、ネットワーク設定を別のユーザ又はデバイスと共有するために、ブロック510において、メモリデバイス10はまずコンピュータ読み取り可能な媒体112の中に無線ネットワーク設定を記憶する。ユーザは、メモリデバイス10を、外部デバイス150のNFC読取機/受信機の近傍に置くことができる。ブロック512において、例えば読取機/受信機によって放射された場を検出することによりNFC可能なデバイスの存在を検出すると、ブロック514において、メモリデバイス10は、図3の方法200に従って、ネットワーク設定を外部デバイス150に転送してもよい。
【0039】
ブロック516で判定されるように転送が完了すると、方法500では、ブロック518において判定されるように、コンピュータ読み取り可能な媒体112上の無線ネットワーク設定を削除するか又は保持することができる。例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体112の容量が例えば100キロバイト等の特定の閾値未満であると、メモリデバイス10は他のユーザ又はデバイスとネットワーク設定を共有するためだけに用いられるという仮定の下に、メモリデバイス10はネットワーク設定を恒久的に保持していてもよい。一方、容量が閾値以上であれば、ブロック520において、メモリデバイス10は他のデバイスに偶然に送信をしてしまうことを回避するためにネットワーク設定を削除してもよい。ネットワーク設定を転送し終わると、ユーザは、メモリデバイス10を外部デバイス150から取り外すか又はその他の方法により結合を解除するように催促されてもよい。
【0040】
無線設定データを転送する方法のさらなる例は、特許文献1〜3にさらに説明されており、参照により本明細書に組み込む。
【0041】
上述したように、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112は、少なくとも第1のパーティションと第2のパーティションに区切ることができる。いくつかの場合には、情報をパブリックアクセスから保護するのが適当であり、したがって、1つ又はそれ以上のパーティションをパブリックと指定し、1つ又はそれ以上のパーティションをプライベートと指定してもよい。図2に示すように、フラッシュメモリ114は、パブリックパーティション160と、プライベートであり保護されたパーティション162に区切ってもよい。同様に、NFCタグメモリ122は、パブリックパーティション164とプライベートであり保護されたパーティション166とに区切ってもよい。パブリックパーティションは、USBフラッシュドライブの典型的なフラッシュメモリとして、またはNFCタグの典型的なタグメモリとしてアクセスが可能である。しかしながら、プライベートパーティションは、プライベートパーティションに記憶されているデータを認可されていないアクセスから保護するために、例えば非公開にするかつ/または暗号化する等のように秘匿されていてもよい。従って、プライベートパーティションに記憶されたデータにアクセスするためには、認証のクレデンシャルを提示しなければならない。クレデンシャルは、パスワード、指紋、RFID(radio frequency identifier)、署名、声紋、暗号鍵、網膜、顔立ち(facial feature)、物理的鍵等の任意の適当な組み合わせを用いてもよい。クレデンシャルは、任意の適当な方法によりUSBデバイスに提示されてもよい。
【0042】
例えば、ホストコンピュータ102は、ホストコンピュータのディスプレイを通してユーザインタフェースをユーザに提供することができる。このようにすると、ユーザは、ホストコンピュータシステムのキーボードを通してパスワードを入力する、適当なタブレットデバイス上にディジタルペンを用いて署名する、マイクロフォンに適当な言葉または所定のパスワードを言う等を行うことができる。別の例では、もし、図2に示したホストコンピュータシステム102が以前にユーザから与えられて記憶しているクレデンシャルを持っているならば、メモリデバイス10が、記憶されたクレデンシャルを用いて事前承認されたホストコンピュータシステム102に接続してきたときには、ホストコンピュータ102は、そのクレデンシャルを自動的に提供して、ユーザがプライベートパーティションに自動的にアクセスできるようにしてもよい。
【0043】
別の例では、ユーザは、図2に示されたメモリデバイス10の1つ又はそれ以上のセレクタ132を通してクレデンシャルを提示してもよい。データ部分の選択に関連して論じた、セレクタの種々の連続(series)、組み合わせおよび/またはタイミングと同様に、ユーザは、1つ又はそれ以上のセレクタ132の活性化の予め定められた連続、組み合わせおよび/またはタイミングを通して、メモリデバイス10にクレデンシャルを提示してもよい。別の実施例では、メモリデバイス10は、クレデンシャルを受信するように特別に適合された1つ又はそれ以上のキーセレクタ140を提供してもよい。一実施例では、キーセレクタ140は、生体認証デバイスの近傍に置かれた指の指紋を検出する指紋センサ又は網膜を検出する網膜センサ等の生体認証読取機26を備えてよい。別の実施例では、キーセレクタ140には、英数字キーパッド、または選択されたデータ部分を指示するのに用いることのできる任意の適当なセレクタを含めることができる。
【0044】
クレデンシャルは受信されると、受信されたクレデンシャルを基本(basis)クレデンシャルと比較すること等の任意の適当な方法によって認証されてもよい。基本クレデンシャルは、信用されているホストコンピュータシステムに事前に記憶されていてもよい。さらに、かつ/または、あるいは、基本クレデンシャルは、メモリデバイス10に記憶されていてもよい。基本クレデンシャルは、ファームウェア120の一部として等の任意の適当な方法により、メモリデバイス10のプライベートパーティション162等の不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112の中に、かつ/または、プライベートパーティション166等の不揮発性のNFCタグメモリ122の中に記憶されていてもよい。
【0045】
判定コンポーネント142は、受信したクレデンシャルと基本クレデンシャルとの比較を行うことができ、任意の適当なコンピューティングデバイスによりサポートすることができる。判定コンポーネント142は、プロセッサにより実行される、プログラムモジュール等のコンピュータ実行可能命令の一般的文脈において記述することができる。一般的にプログラムモジュールには、特定のタスクを実行するか特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等が含まれる。例えば判定コンポーネントは、USBコネクタ106を通してメモリデバイス10に接続されているホストコンピュータシステム102により提供してもよい。判定コンポーネント142は、USBドライバの一部分またはホストコンピュータシステムによってサポートされる任意の他のコンポーネントであってもよい。例えば、ホストコンピュータシステム102は動作中に、ユーザによって入力されるクレデンシャルを受け入れるための、および/または、メモリデバイス10からのクレデンシャルを受信するための、ユーザインタフェースを提供することができる。ホストコンピュータシステム102は、認証を行うために入力されたクレデンシャルを判定コンポーネントに伝達することができる。判定コンポーネントは、任意の適当な方法によって記憶されている基本クレデンシャルにアクセスして、受信したクレデンシャルと記憶されている基本クレデンシャルとを比較する。クレデンシャルの認証が終わると、ホストコンピュータはユーザインタフェースを提供して、ユーザがプライベートパーティションに記憶されているデータにアクセスすることを可能にする。
【0046】
さらに、かつ/または、あるいは、判定コンポーネントはメモリデバイス10にサポートされてもよい。例えば、図2に示すように、メモリデバイス10は、コントローラ110によってアクセスされる判定コンポーネント142を含んでもよい。このようにして、メモリデバイス10が受信したクレデンシャルの認証を行ってもよい。ユーザは、例えば1つ又はそれ以上のセレクタ132等を通してクレデンシャルを入力する。かつ/または、ホストコンピュータから受信するクレデンシャルを入力する。コントローラ110は、受信したクレデンシャルを判定コンポーネント142に伝達することができる。判定コンポーネント142は、クレデンシャルを受信するとそれに応答して、記憶されている基本クレデンシャルにアクセスし、基本クレデンシャルと受信したクレデンシャルとを比較することができる。メモリデバイス10の判定コンポーネント142と通信を行っているコントローラ110は、クレデンシャルの認証を終えた後に、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112のプライベートパーティション162に記憶されているデータおよび/またはNFCタグメモリ122のプライベートパーティション166に記憶されているデータに対するアクセスを許可する。例えばコントローラ110は、プライベートパーティション162およびプライベートパーティション166に記憶されているデータ公開し、かつ/または復号を行ってもよい。
【0047】
いくつかの場合には、プライベートパーティション162、166にアクセスを許可するクレデンシャルは、ユーザによって行われるある行動および/または操作の完了を含んでもよい。例えば、プライベートパーティション162、166にアクセスするためには、ユーザは、プライベートパーティション162、166に記憶された情報の使用に関する規則や広告等の所定のデータファイルを閲覧し、かつ/またはそれにアクセスすることを要求される場合がある。より詳細には、ユーザに対して、広告主から提供される商品および/またはサービスの広告が提示されてもよい。広告の閲覧は、クレデンシャルが提供される度にクレデンシャルの認証のために要求される場合がある。毎日、毎週のようにある期間の始め、および/またはユーザが初めてプライベートパーティションへのアクセスの要求する時である。広告その他のデータは、ファームウェア120および/または不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112等のメモリデバイス10の適当な場所に記憶することができる。
【0048】
広告の閲覧のような要求された動作が完了すると、メモリデバイス10は、その動作/操作を生成するデータを適宜に消去してもよい。例えば、プライベートパーティションに初めてアクセスをする時だけにユーザが1つ又はそれ以上の広告を閲覧することを要求されるならば、メモリデバイス10は、その広告を不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112から削除するか、ユーザが自分の目的のためにそのメモリを用いることができるようにそのメモリの場所の上書きをユーザに許可してもよい。あるいは、メモリデバイス10は、要求される動作をサポートするデータを記憶しているメモリの部分への「ヒューズを焼く(burn a fuse)」ことをしてもよい。例えば、物理ブリッジ間の低電圧を用いてメモリからデータを読み出すことができる。「読み出し専用」ブリッジは、高電圧を印加することによりヒューズのように「破壊する(broken)」か焼くことができる。別の実施例では、コントローラ110及びそれに関連付けられたメモリは、そのメモリの場所へのアクセスを拒否するように反転することのできる仮想スイッチ又は物理スイッチを備えてもよい。このようにして、仮想ヒューズ、又はプライベートパーティションへのアクセスを焼く(burn)ことができる。
【0049】
上記で述べたように、図2に示した判定コンポーネント142のような判定コンポーネントは、受信したクレデンシャルの認証を試みることができる。判定コンポーネントが受信したクレデンシャルは認証されないと判定する場合、メモリデバイス10は、コンピュータ読み取り可能な媒体112のプライベートパーティション162又はタグメモリ122のプライベートパーティション166に対するアクセスを拒否してもよい。アクセスの拒否は、プライベートパーティション162、166に記憶されているデータの秘匿された状態および/または暗号化された状態を保持することにより行うことができる。いくつかの場合には、メモリデバイス10は、アクセスを拒否するばかりではなく、上記で説明したようにプライベートパーティション162、166のデータへのアクセスを、そのデータへの「ヒューズを焼く」ことにより断ってしまってもよい。ヒューズが焼かれた後には、その後に正当な認証のクレデンシャルがメモリデバイス10に与えられたとしても、ユーザはプライベートパーティション162、166のデータへアクセスをすることができない。しかしながらいくつかの場合には、ユーザが適切なクレデンシャルを示せば、認可された業者(authorized dealer)がプライベートパーティション162、166に記憶されたデータへのアクセスおよび/またはデータの読み出しをすることができるようにしてもよい。
【0050】
判定コンポーネント142は、2回目のクレデンシャルを受信することがある。例えば、ユーザがクレデンシャルの要求を充足しようとして2回目を試みる場合である。しかしながら、ユーザが認証されないクレデンシャルを所定の回数入力したような場合には、判定コンポーネント142は、受信したクレデンシャルの認証を拒否してもよい。例えば、コントローラ110がクレデンシャルを入力する回数を計数して記憶しておいてもよい。認証されないクレデンシャルを所定の回数受信すると、メモリデバイス10は、任意の適当な方法でプライベートパーティション162、166へのアクセスを拒否してもよい。
【0051】
メモリデバイス10は、時々または所定のイベントの後に、プライベートパーティション162、166へアクセスするためのクレデンシャルをユーザに要求してもよい。例えば、プライベートパーティション162、166へのアクセスを維持するために、コントローラ110は、所定の時間が過ぎた後にクレデンシャルの再提示を要求してもよい。これは、メモリデバイス10に動力サイクル(power cycle)がある毎に、ホストコンピュータシステム102がスクリーンセーバの状態になったとき毎に、ホストコンピュータシステム102が「スリープ」や「スタンバイ」になったとき毎に、ユーザがホストコンピュータシステム102から「ログアウト」したとき毎に、又はその他の適当なイベント毎に行われてもよい。別の実施例では、メモリデバイス10は、ロックセレクタ144等の1つ又はそれ以上のセレクタ132を含んでよい。ロックセレクタ144は、それが活性化されるとプライベートパーティション162、166をロックし、さらなるアクセスが許されるためには認証されたクレデンシャルの提示を要求する。従って、所定の時間および/またはイベントの後にプライベートパーティション162、166へ再びアクセスするためには、ユーザは、クレデンシャルを提示して再認証を受けることが例えば判定コンポーネント142等によって求められる場合がある。
【0052】
メモリデバイス10のクレデンシャルの認証を行う例示的方法600を、図2の例示的メモリデバイス10を参照して図7に示す。最初にブロック610において、データが、図2に示すメモリデバイス10の、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112のプライベートパーティション162及び/又はタグメモリ122のプライベートパーティション166に記憶される。プライベートパーティション162、166は、コンピュータ読み取り可能な媒体112またはタグメモリ122の任意の部分であってもよい。任意の部分とは、例えば、所定量のメモリストレージ、1つ又はそれ以上の特定のファイルおよび/または資料、コンピュータ読み取り可能な媒体112の利用可能なメモリストレージのすべて、タグメモリ122の利用可能なメモリストレージのすべて、その他の任意の適当な部分である。ブロック612において、ユーザはプライベートパーティション162、166に記憶されたデータへのアクセスを要求する。例えば、ユーザは「プライベートパーティションを見る」セレクタを選択することができ、それに応答して、ユーザインタフェースダイアログがユーザからのクレデンシャルを要求する。別の実施例では、クレデンシャルをの提示が、プライベートパーティションへのアクセスを自動的に要求することにしてもよい。いずれの場合でも、ユーザはクレデンシャルを提示することができ、それは、ブロック614において上記で説明したようにホストコンピュータシステム102および/またはメモリデバイス10によって受信される。ブロック616において、たとえばホストコンピュータシステム102の判定コンポーネントおよび/またはメモリデバイス10の判定コンポーネントによって、クレデンシャルは認証される。ブロック618でクレデンシャルが認証されると、ブロック620において、例えばプライベートパーティション162、166に記憶されたデータの公開および/または復号により、プライベートパーティション162、166に対するアクセスが許可される。クレデンシャルが認証されなければ、ユーザは、認証を得るために追加のクレデンシャルを提示することができる。この場合、ブロック624において、例えばホストコンピュータシステム102および/またはメモリデバイスコントローラ110により、クレデンシャルアテンプト(credential attempt)の計数が増加する。次いでブロック626において、クレデンシャルアテンプトの計数が所定の数値と比較されて、さらなる行動が取られるべきか否かが判定される。例えば、クレデンシャルアテンプトの計数が所定の数値未満であれば、さらにクレデンシャルが受信されて認証されてもよい。しかし、クレデンシャルアテンプトの計数が所定の数値以上であれば、ブロック622において、クレデンシャルの認証のためのさらなる試行は拒否されてもよい。プライベートパーティション162、166に対するアクセスの拒否は、プライベートパーティション162、166の秘匿または暗号化を維持すること、プライベートパーティション162、166へのヒューズを焼くこと、さらなるクレデンシャルの受信および/または認証を拒否すること、および/またはその他の任意の適当な方法で行うことができる。いくつかの場合には、認証されるべきクレデンシャルの受信の拒否は、所定のイベントが起きるまで維持してもよい。例えば、所定のイベントとは、ある期間の期限切れ、メモリデバイス10が所定のホストコンピュータシステム102に接続されること、メモリデバイス10が認証された業者によって解放されること、その他の任意の適当なイベントであってもよい。
【0053】
上述したように、メモリデバイスは一般的に、ホストコンピュータシステム102のUSBポート104に物理的に接続したUSBコネクタ106を通して、動作のための電力を得る。さらにメモリデバイスは、NFC読取機/受信機によって生成される磁界または電界から電力を得ることができる。メモリデバイス10は、ホストコンピュータシステム102から切り離されてもメモリデバイス10がデータの変換等の機能を発揮するために、USBコネクタ106または外部の読取機/受信機150とは独立した、メモリデバイス10の1つ又はそれ以上のコンポーネントに電力を供給するための電力供給部146を備えてもよい。例えば、図2に示すように電力供給部146は、コントローラ110、コンピュータ読み取り可能な媒体112、NFCタグ24、セレクタ132、ファームウェア120および/または判定コンポーネント142に電力を供給することができる。メモリデバイス10では、電池、太陽電力システム、圧電システム等の任意の組み合わせを含む任意の適当な電力供給部146を適宜に用いてもよい。例えばメモリデバイス10は、USBコネクタを通してホストコンピュータシステム102から得られる電力により、かつ/または太陽電池のように太陽エネルギーにより再充電することができる電池を含む電力供給部146を備えることができる。このようにして、メモリデバイス10は、USBコネクタがUSBポートに物理的に取り付けられている時にはホストコンピュータ102から電力を得ることができ、またホストコンピュータ102から切り離されていても動作することができる。従って、メモリデバイス10は、ホストコンピュータシステムへの取り付けがなくとも、不揮発性のコンピュータ記憶媒体112から外部デバイスへデータの送信を行うことができる。同様にメモリデバイス10は、ホストコンピュータシステムに直接に取り付けなくとも、クレデンシャルを受信して認証し、プライベートパーティション162、166にアクセスすることができる。また同様に、いずれのメモリデバイスも、ホストコンピュータシステムへの物理的な取り付けがなくとも、意図した機能および/または動作を行うことができる。
【0054】
図8〜11は、上述した構成要素の種々の組み合わせを示しており、同様の参照番号は同様の構成要素を示す。例えば図8は、メモリデバイス700を示している。メモリデバイス700は、ホストコンピュータシステム104のUSBポートと接続可能なUSBコネクタ106と、コントローラ110と、ファームウェア120と、USBインタフェース108と、コンピュータ読み取り可能な媒体インタフェース118とを備えることができる。メモリデバイス700はまた、1つ又はそれ以上のフラッシュメモリ114、116を備えることができる不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112を備えてもよい。メモリデバイス700は、コンピュータ読み取り可能な媒体112から外部NFC無線デバイス150にデータを送信することができるNFC無線送信機126を備えてもよい。データは、直接に、圧縮して、無線で、および/またはディジタル情報を符号化するように設計された変調データ信号で送信してもよい。メモリデバイス700はまた、送信開始セレクタ134および/またはデータ指示器136を備えることができる1つ又はそれ以上のセレクタ132を備えてもよい。メモリデバイス700は、メモリデバイス700の1つ又はそれ以上のコンポーネントに電力を供給する電力供給部146を備えてもよい。このようにして、ユーザはUSBコネクタ106をUSBポート104に接続する必要なく、データ転送を受信して、その受信したデータをメモリデバイス700の中に記憶することができる。
【0055】
図9は、メモリデバイス800を示している。メモリデバイス800は、ホストコンピュータシステム104のUSBポートに接続可能なUSBコネクタ106と、コントローラ110と、ファームウェア120と、USBインタフェース108と、コンピュータ読み取り可能な媒体118とを備えることができる。メモリデバイス800はまた、1つ又はそれ以上のフラッシュメモリ114、116を備えることができる不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体112も備えてもよい。メモリデバイス800は、USBコネクタ106と離隔した、外部NFC無線デバイス150からデータを受信することができるNFC無線受信機128を備えてもよい。データは、受信機128によって、直接に、圧縮して、無線で、および/またはディジタル情報を符号化するように設計された変調信号で、受信してもよい。メモリデバイス800はまた、1つ又はそれ以上のセレクタ132を備えてもよい。
【0056】
図10は、デバイス900を示している。デバイス900は、USB互換性のある任意のタイプのデバイスであって、例えば、民生用電子機器、プリンタ、スキャナ、メモリデバイスなどである。デバイス900は、ホストコンピュータシステム104のUSBポートに接続可能なUSBコネクタ106と、コントローラ110と、ファームウェア120と、USBインタフェース108とを備えることができる。デバイス900は、キー140のような1つ又はそれ以上のセレクタ132を備えてもよく、これによりユーザは、ホストコンピュータシステム102を通すことなく、デバイス900に対してパスワードその他のクレデンシャルを提示することができる。受信したクレデンシャルは、デバイス900の判定コンポーネント142によって認証が行うことができる。クレデンシャルが認証される場合、デバイス900の機能および/または動作が可能になる。例えばそれらは、メモリへのアクセスが可能になる、メモリの読み出しおよび/または書き込み権が付与される、プリンタ機能がアクセス可能になる等である。デバイス900はまた、ユーザがロックをリセットすることを可能にするロックセレクタであって、ロックされた機能および/または動作にアクセスするための有効なクレデンシャルの再提示をユーザに求めるロックセレクタ144を備えることができる。デバイス900は、デバイス900の1つ又はそれ以上のコンポーネントに電力を供給する電力供給部146を備えてもよい。このようにしてユーザは、USBコネクタ106をホストコンピュータシステム102のUSBポート104に接続する必要なくして、クレデンシャルを提示し、クレデンシャル認証し、かつ/またはデバイス900の機能および/または動作を提供することができる。
【0057】
図11は、デバイス1000を示している。デバイス1000は、USB適合性の任意のタイプのデバイスであり、例えば民生用電子機器、プリンタ、スキャナ、メモリデバイスなどである。デバイス1000は、ホストコンピュータシステム104のUSBポートに接続可能なUSBコネクタ106と、コントローラ110と、ファームウェア120と、USBインタフェース108とを備えることができる。デバイス1000は、1つ又はそれ以上のセレクタ130を備えてもよい。デバイス1000は、デバイス1000の1つ又はそれ以上のコンポーネントに電力を供給する電力供給部146を備えてもよい。このようにしてデバイス1000は、USBコネクタ106をホストコンピュータシステム102のUSBポート104に接続する必要なくして、デバイス10000の機能および/または動作を提供することができる。一実施例では、電源146は、ホストコンピュータシステム102のUSBポート104に接続されたUSBコネクタ106を通して受け取る電力によって充電することができる。
【0058】
デバイス900およびデバイス1000は、種々のコンピュータ読み取り可能な媒体を備えてもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、デバイスのコントローラがアクセスできる任意の利用可能な媒体とすることができ、揮発性および不揮発性媒体の両方、リムーバブルおよびノンリムーバブル媒体の両方を含む。限定でなく例として、コンピュータ読み取り可能な媒体には、コンピュータ記録媒体および通信媒体が含まれる。コンピュータ記録媒体は、揮発性および不揮発性記録媒体の両方、リムーバブルおよびノンリムーバブル記録媒体の両方を含み、それらは、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュールその他のデータ等の情報を記憶するための任意の方法または技術によって実装されたものとすることができる。コンピュータ記録媒体は、これらには限定されないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくはその他のメモリ技術、CD−ROM、DVDもしくはその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくはその他の磁気ストレージデバイス、またはその他の任意の媒体であって、所望の情報を記憶するために用いることができてデバイスのコントローラからアクセスできるものを含む。
【0059】
先に議論し、図2、図8、図9、図10および図11に示したドライブ及びそれらに関連付けられたコンピュータ記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュールその他のデータのストレージをデバイスに対して提供する。
【0060】
前述の文章では数々の異なる実施形態の詳細な説明をしてきたが、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲の文言によって定義されることが理解されるべきである。詳細な説明は、単に例示の目的であって、すべての可能な実施形態を説明するものではないと解釈されるべきである。すべての可能な実施形態を説明することは、不可能ではないとしても実際的ではないからである。現行の技術または本発明の出願日以降に開発された技術を用いて、多くの代替的実施形態を実装することができるだろうが、それらは本発明の範囲に含まれるべきものであろう。
【0061】
したがって、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に説明された技術および構造について、多くの変形が可能である。従って、本明細書で説明された方法および装置は、単に例示するためのものであって、本発明の範囲に対する限定を与えるものではないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1A】本発明に従ったメモリデバイスの一例の斜視図である。
【図1B】本発明に従ったメモリデバイスの一例の斜視図である。
【図2】本発明に従ったメモリデバイスの一例の概略図である。
【図3】本発明に従った、図2のメモリデバイスを用いてデータを送信する例示的方法のフローチャートを示す図である。
【図4】本発明に従った、図2のメモリデバイスを用いてデータを受信する例示的方法のフローチャートを示す図である。
【図5】本発明に従った、無線ネットワーク設定を生成して図2に示すメモリデバイスに転送する例示的方法のフローチャートを示す図である。
【図6】本発明に従った、外部デバイスと無線ネットワーク設定を共有する例示的方法のフローチャートを示す図である。
【図7】本発明に従った、クレデンシャル認証を実装するための例示的方法のフローチャートを示す図である。
【図8】本発明に従った例示的メモリデバイスを示す概略図である。
【図9】本発明に従った別の例示的メモリデバイスを示す概略図である。
【図10】本発明に従った例示的メモリデバイスを示す概略図である。
【図11】本発明に従った別の例示的メモリデバイスを示す概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイスであって、
データブロック形式でデータを記憶するように適合された不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体と、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に動作可能に結合され、前記メモリデバイスの外部にある外部NFC受信機に無線によりデータを送信するように適合されたNFC無線送信機と、
タグメモリ形式でデータを記憶するように適合された不揮発性のNFCタグメモリと、
データ入力デバイスと、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体、前記NFC送信機、前記不揮発性のNFCタグメモリ、及び前記データ入力デバイスに動作可能に結合されたコントローラと
を備えることを特徴とするメモリデバイス。
【請求項2】
前記コントローラは、USBインタフェースを備え、
前記メモリデバイスは、前記USBインタフェースに動作可能に結合されたUSBコネクタをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項3】
前記コントローラに動作可能に結合され、前記フラッシュメモリデバイスの外部にある外部NFC送信機から無線によりデータを受信するように適合されたNFC受信機をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項4】
前記NFC受信機は、受信したデータを、前記データブロック形式および前記タグメモリ形式からなる群の少なくとも1つに変換するように適合されていることを特徴とする請求項3に記載のメモリデバイス。
【請求項5】
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体は、パブリックパーティションおよびプライベートパーティションをさらに備え、
前記メモリデバイスは、少なくとも1つのクレデンシャルを受信するため及び前記クレデンシャルが認証された場合に前記プライベートパーティションへのアクセスを許可するための判定コンポーネントをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項6】
前記NFC無線送信機は、前記データブロック形式で記憶されたデータを前記タグメモリ形式に変換するように適合され、
前記NFC無線送信機は、変換されたデータを前記外部NFC受信機に無線により送信するように適合されていることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項7】
前記NFC送信機は、前記外部NFC受信機にネットワーク設定を無線により送信するように適合されていることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項8】
データが前記NFCタグメモリに記憶され、
前記メモリデバイスは、少なくとも1つのクレデンシャルを受信するように適合され、正当なクレデンシャルに応答して記憶された前記データの少なくとも一部分にアクセスを提供するようにさらに適合されている判定コンポーネントをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項9】
前記NFC送信機は、前記データ入力デバイスを介して受信するユーザ入力に応答して、前記外部NFC受信機に無線によりデータを送信するように適合されていることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
第1のデバイスと第2のデバイスとの間で無線ネットワーク設定を通信する方法であって、
コントローラ、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体、NFC送信機、および不揮発性のNFCタグメモリを備えるUSBデバイスを設けるステップと、
前記USBデバイスと前記USBデバイスの外部にある第1のデバイスとの間の通信を確立するステップと、
前記第1のデバイスから無線ネットワーク設定を受信するステップと、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に前記無線ネットワーク設定を記憶するステップと、
NFC受信機を備える第2のデバイスとの間の通信を確立するステップと、
前記第2のデバイスに前記無線ネットワーク設定を無線により送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記第1のデバイスから無線ネットワーク設定を受信するステップは、前記第1のデバイスからXMLデータ形式で無線ネットワーク設定を受信するステップを含み、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に前記無線ネットワーク設定を記憶するステップは、前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に前記無線ネットワーク設定を前記XML形式で記憶するステップを含み、
前記方法は、前記無線ネットワーク設定を前記XML形式からバイナリ形式に変換するステップをさらに含み、
前記第2のデバイスに前記無線ネットワーク設定を無線により送信するステップは、前記第2のデバイスにバイナリ形式に変換された前記無線ネットワーク設定を無線により送信するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の容量を判定するステップと、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の前記容量に基づいて前記無線ネットワーク設定を編集するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の容量を判定するステップと、
前記無線ネットワーク設定を前記第2のデバイスに無線により送信した後に、前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の前記容量に基づいて、前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体から前記無線ネットワーク設定を削除するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のデバイスから無線ネットワーク設定を受信するステップは、前記第1のデバイスから、前記コントローラに動作可能に結合されたUSBコネクタを介して無線ネットワーク設定を受信するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のデバイスに前記無線ネットワーク設定を適用するステップと、
前記無線ネットワーク設定に基づいて、無線ネットワークとの無線通信を確立するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項16】
USBフラッシュドライブであって、
USBインタフェース、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体インターフェイス、およびNFCタグインタフェースを備えるコントローラと、
データブロック形式でデータを記憶するように適合された不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体と、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に、動作可能に接続され、前記USBフラッシュドライブの外部にある外部NFCデバイスに、無線によりデータを送信するように適合されたNFC無線トランスポンダと、
タグメモリ形式でデータを記憶するように適合された不揮発性のNFCタグメモリと、
複数のデータ入力デバイスであって、各データ入力デバイスは、前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体および前記不揮発性のNFCタグメモリからなる群の少なくとも1つに記憶されたデータコンポーネントと関連付けられているデータ入力デバイスと
を備えることを特徴とするUSBフラッシュドライブ。
【請求項17】
前記NFC無線トランスポンダは、データコンポーネントを、前記データコンポーネントと関連付けられている前記データ入力デバイスを介して受信したユーザ入力に応答して、前記外部NFCデバイスに無線により送信するように適合されていることを特徴とする請求項16に記載のUSBフラッシュドライブ。
【請求項18】
前記NFC無線トランスポンダは、データコンポーネントを、前記外部NFCデバイスから無線により受信するように適合され、
前記NFC無線トランスポンダは、前記データコンポーネントを、前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体および前記NFCメモリからなる群の少なくとも1つに記憶するように適合され、
前記NFC無線トランスポンダは、前記データコンポーネントを、前記複数のデータ入力デバイスの少なくとも1つと関連付けるように適合されていることを特徴とする請求項16に記載のUSBフラッシュドライブ。
【請求項19】
前記NFCトランスポンダおよび前記NFCタグメモリが、RFIDタグを構成することを特徴とする請求項16に記載のUSBフラッシュドライブ。
【請求項20】
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体は、フラッシュメモリを備えることを特徴とする請求項16に記載のUSBフラッシュドライブ。
【請求項1】
メモリデバイスであって、
データブロック形式でデータを記憶するように適合された不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体と、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に動作可能に結合され、前記メモリデバイスの外部にある外部NFC受信機に無線によりデータを送信するように適合されたNFC無線送信機と、
タグメモリ形式でデータを記憶するように適合された不揮発性のNFCタグメモリと、
データ入力デバイスと、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体、前記NFC送信機、前記不揮発性のNFCタグメモリ、及び前記データ入力デバイスに動作可能に結合されたコントローラと
を備えることを特徴とするメモリデバイス。
【請求項2】
前記コントローラは、USBインタフェースを備え、
前記メモリデバイスは、前記USBインタフェースに動作可能に結合されたUSBコネクタをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項3】
前記コントローラに動作可能に結合され、前記フラッシュメモリデバイスの外部にある外部NFC送信機から無線によりデータを受信するように適合されたNFC受信機をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項4】
前記NFC受信機は、受信したデータを、前記データブロック形式および前記タグメモリ形式からなる群の少なくとも1つに変換するように適合されていることを特徴とする請求項3に記載のメモリデバイス。
【請求項5】
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体は、パブリックパーティションおよびプライベートパーティションをさらに備え、
前記メモリデバイスは、少なくとも1つのクレデンシャルを受信するため及び前記クレデンシャルが認証された場合に前記プライベートパーティションへのアクセスを許可するための判定コンポーネントをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項6】
前記NFC無線送信機は、前記データブロック形式で記憶されたデータを前記タグメモリ形式に変換するように適合され、
前記NFC無線送信機は、変換されたデータを前記外部NFC受信機に無線により送信するように適合されていることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項7】
前記NFC送信機は、前記外部NFC受信機にネットワーク設定を無線により送信するように適合されていることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項8】
データが前記NFCタグメモリに記憶され、
前記メモリデバイスは、少なくとも1つのクレデンシャルを受信するように適合され、正当なクレデンシャルに応答して記憶された前記データの少なくとも一部分にアクセスを提供するようにさらに適合されている判定コンポーネントをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項9】
前記NFC送信機は、前記データ入力デバイスを介して受信するユーザ入力に応答して、前記外部NFC受信機に無線によりデータを送信するように適合されていることを特徴とする請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
第1のデバイスと第2のデバイスとの間で無線ネットワーク設定を通信する方法であって、
コントローラ、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体、NFC送信機、および不揮発性のNFCタグメモリを備えるUSBデバイスを設けるステップと、
前記USBデバイスと前記USBデバイスの外部にある第1のデバイスとの間の通信を確立するステップと、
前記第1のデバイスから無線ネットワーク設定を受信するステップと、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に前記無線ネットワーク設定を記憶するステップと、
NFC受信機を備える第2のデバイスとの間の通信を確立するステップと、
前記第2のデバイスに前記無線ネットワーク設定を無線により送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記第1のデバイスから無線ネットワーク設定を受信するステップは、前記第1のデバイスからXMLデータ形式で無線ネットワーク設定を受信するステップを含み、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に前記無線ネットワーク設定を記憶するステップは、前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に前記無線ネットワーク設定を前記XML形式で記憶するステップを含み、
前記方法は、前記無線ネットワーク設定を前記XML形式からバイナリ形式に変換するステップをさらに含み、
前記第2のデバイスに前記無線ネットワーク設定を無線により送信するステップは、前記第2のデバイスにバイナリ形式に変換された前記無線ネットワーク設定を無線により送信するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の容量を判定するステップと、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の前記容量に基づいて前記無線ネットワーク設定を編集するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の容量を判定するステップと、
前記無線ネットワーク設定を前記第2のデバイスに無線により送信した後に、前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体の前記容量に基づいて、前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体から前記無線ネットワーク設定を削除するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のデバイスから無線ネットワーク設定を受信するステップは、前記第1のデバイスから、前記コントローラに動作可能に結合されたUSBコネクタを介して無線ネットワーク設定を受信するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のデバイスに前記無線ネットワーク設定を適用するステップと、
前記無線ネットワーク設定に基づいて、無線ネットワークとの無線通信を確立するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項16】
USBフラッシュドライブであって、
USBインタフェース、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体インターフェイス、およびNFCタグインタフェースを備えるコントローラと、
データブロック形式でデータを記憶するように適合された不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体と、
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体に、動作可能に接続され、前記USBフラッシュドライブの外部にある外部NFCデバイスに、無線によりデータを送信するように適合されたNFC無線トランスポンダと、
タグメモリ形式でデータを記憶するように適合された不揮発性のNFCタグメモリと、
複数のデータ入力デバイスであって、各データ入力デバイスは、前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体および前記不揮発性のNFCタグメモリからなる群の少なくとも1つに記憶されたデータコンポーネントと関連付けられているデータ入力デバイスと
を備えることを特徴とするUSBフラッシュドライブ。
【請求項17】
前記NFC無線トランスポンダは、データコンポーネントを、前記データコンポーネントと関連付けられている前記データ入力デバイスを介して受信したユーザ入力に応答して、前記外部NFCデバイスに無線により送信するように適合されていることを特徴とする請求項16に記載のUSBフラッシュドライブ。
【請求項18】
前記NFC無線トランスポンダは、データコンポーネントを、前記外部NFCデバイスから無線により受信するように適合され、
前記NFC無線トランスポンダは、前記データコンポーネントを、前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体および前記NFCメモリからなる群の少なくとも1つに記憶するように適合され、
前記NFC無線トランスポンダは、前記データコンポーネントを、前記複数のデータ入力デバイスの少なくとも1つと関連付けるように適合されていることを特徴とする請求項16に記載のUSBフラッシュドライブ。
【請求項19】
前記NFCトランスポンダおよび前記NFCタグメモリが、RFIDタグを構成することを特徴とする請求項16に記載のUSBフラッシュドライブ。
【請求項20】
前記不揮発性のコンピュータ読み取り可能な媒体は、フラッシュメモリを備えることを特徴とする請求項16に記載のUSBフラッシュドライブ。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2009−503695(P2009−503695A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524171(P2008−524171)
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/029322
【国際公開番号】WO2007/016298
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/029322
【国際公開番号】WO2007/016298
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】
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