説明

ネコおよびイヌのproBNPの決定

本発明は、ネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定する方法であって、
下記のステップ:
−ネコまたはイヌのサンプルを提供するステップ、
−該サンプルを、ネコのproBNPまたはそのフラグメントを決定する場合に、ネコのproBNPのアミノ酸20〜42を含む領域および/またはアミノ酸57〜80を含む領域において少なくとも一つのエピトープと結合する少なくとも一つの抗体を接触させるステップ、またイヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定する場合に、イヌのproBNPのアミノ酸20〜86を含む領域において少なくとも一つのエピトープに結合する少なくとも一つの抗体と接触させるステップ、
そして
−サンプル中に存在するネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントの存在および/または濃度を決定するステップ、
を含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、哺乳類におけるproBNPまたはそのフラグメントを決定する方法に関する。
【0002】
心疾患は、これらの疾患に苦しめられるヒトだけでなく、動物、特にイヌまたはネコなどのペットにおいて重要な役割を担う。例えばイヌの1割の心臓は機能不全を有することが研究から判っている。心疾患発症には、例えば心臓弁および心筋と関連がある。最初、心臓は、より激しい仕事を行うことにより機能不全を補償できるので、殆どの症例において、このような疾患は隠蔽されたままで心臓への高い負荷により心臓状態を低下させる。心疾患から生じる症状、例えば疲労、循環不全、脱力感は、ペットの心臓がもはや衰弱を補償できなくなった時にたいてい認識され得る。このような場合においては、心疾患は、もはや完治不能であるような程度まで進行している。
【0003】
原則として、慢性の心臓弁および心筋変化は治癒し得ないが、医薬品の使用によって、心疾患のさらなる進行を抑制することができる。ゆえに、心疾患発症について初期診断が為されるべきである。常法として、主に物理的方法、例えば心音の聴診、心電図、X線および超音波試験の記録がこの目的に使用される。これら試験方法は、既に可視できるか、または聴診し得る異常が直接心臓で認識される場合にのみ実施され得るという主な欠点を有する。さらに、物理的試験方法は、各診断を実施するためには、適切であるが一般には高額な装置が必要である。
【0004】
イヌにおいて最も頻繁に発症する心疾患は、心臓代謝不全および拡張型心筋症であって、これは主に大型動物が罹患する。拡張型心筋症は、正常な壁の厚みを持つ心臓の心室拡張を引き起こす心臓疾患で、かかる拡張は、急速に罹患動物における心不全を引き起こす。タウリンを餌に混合することによって、拡張型心筋症により病気に陥るリスクが顕著に低下され得る。拡張型心筋症と関連のある病気においては、高齢のネコにおいて頻繁に見出される拘束性心筋症は、ポンプ機能の低下による心機能における連続的低下が観察され得る。ネコにおいて最も頻繁に起こる心疾患は、肥大性心筋症である。心筋に関するこの疾患は、心臓壁の肥厚化をもたらし、結果として心臓の心室を血液で充填させる能力を低下させる。これは、左室中に血液を蓄積させ、全身をめぐる血液量を著しく低下させる。
【0005】
多くの心疾患、例えば心不全、拡張型心筋症、肥大性心筋症、左室肥大および機能不全において、ペプチドホルモン、いわゆるBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)が分泌される。このホルモンは、腎臓を介する液体の排泄をもたらし、心血管系を調節する。このペプチドは心臓で産生され、また過度の緊張および心臓の鬱血の場合に産生が増強されるので、血液のBNPレベルを決定することは、心不全を評価するための適当な手段である。
【0006】
BNPに加えて、他のナトリウム利尿ペプチドは、水分バランスおよび血圧を調節する際に重要な役割を担う。心臓壁が拡張される場合、BNPの分泌量が増加して、腎臓を介するナトリウムおよび液体の排泄および血管拡張をもたらし、最終的に血圧および心臓の充填レベルを低下させ得る。BNPは、最終的にN末端proBNPおよびBNPに解裂されるproBNPとして心筋の細胞によって合成される。BNPの両方の一部分が、血液に送達され、そこで決定され得る。
【0007】
動物における心疾患は、特に次の該当文献で論じられている:Bright JM and Cali JV, J Am Vet Med Assoc 2000, 216:1110-4; Guglielmini C, Vet Res Commun 2003, 27 Suppl 1:555; Boswood A et al., J Small Anim Pract 2003, 44:104-8; Takemura N et al., J Vet Med Sci 2003, 65:1265-7; MacDonald KA et al., J Vet Intern Med 2003, 17:172-7; Greco DS et al., Can Vet J 2003, 44:293-7; Monnet E et al., J Am Vet Med Assoc 1997, 211:569-72; Hamlin RL et al., J Vet Intern Med 1996, 10:85-7; Gaschen L et al., J Vet Intern Med 1999, 13:346-56。
【0008】
個々の血清中のヒトproBNPまたはそのフラグメント各々の検出に役立つ多くの方法が、先行技術によってすでに知られている。例示のために、ここでEP 0 648 228 B1、WO 03/87819およびFR 2 843 396について述べるべきであろう。
【0009】
US 2004/0018577では、少なくとも3つの抗体を含むイムノアッセイが開示されており、この全てのものが検体中の様々なエピトープと結合し得る。検出されるべき検体は、特に心疾患に関するマーカーの検出と関係があり、ここではBNPおよびproBNPもまた検出され得る。
【0010】
Biondo A.W. et al. (Vet. Pathol. 2003, 40(5):501-506)は、proBNPのアミノ酸1〜28およびアミノ酸43〜56を含むANPの各ペプチドに関するポリクローナル抗体を用いて、ネコにおけるANPおよびBNPを検出するための方法を説明するものである。
【0011】
EP 1 016 867 A1では、イムノアッセイによる哺乳類における前proBNPの検出を説明している。ヒトBNPのアミノ酸27〜102、73〜102および27〜64を含むペプチドに関する抗体が使用されている。
【0012】
Jortani S.A. et al. (Clin. Chem. 2003, 50(2):265-278)は、心疾患の潜在的なマーカーとして、BNPおよびBNPのプレプロ(prepro)およびプロ(pro)形態の使用を説明するものである。この文献には、イヌおよびネコにおける心疾患を検出するのに適当であるBNPの好ましいペプチド領域についての記載はない。
【0013】
WO 2000/35951では、抗体を調製できるいくつかのペプチドが開示されており、これは心疾患を診断するための方法に適当である。ヒトNt−pro−BNPタンパク質のアミノ酸1〜13、37〜49、および65〜76を含む3つのペプチドが開示されており、これらのペプチドに関する抗体を調製するために使用できる。
【0014】
さらに、ヒトproBNPまたはそのフラグメント各々を検出するためのいくつかの試験キットが、市販購入し得る(例えばRoche および Biomedicaから)。しかしながら、動物サンプル中で特異的にproBNPを決定できる方法は知られていない。そのため、本発明は、動物の診察が高額かつ複雑であるので、proBNPまたはそのフラグメント各々を決定するための適当な手段を提供することを目的とする。
【0015】
それ故に、本発明は、
下記のステップ;
−ネコまたはイヌのproBNPサンプルを提供するステップ、
−該サンプルと、ネコのproBNPまたはそのフラグメントを決定する場合に、ネコのproBNPのアミノ酸20〜42を含む領域および/またはアミノ酸57〜80を含む領域において少なくとも一つのエピトープに結合する少なくとも一つの抗体を接触させるステップ、またイヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定する場合に、イヌのproBNPのアミノ酸20〜86を含む領域において少なくとも一つのエピトープに結合する少なくとも一つの抗体を接触させるステップ、
そして
−サンプル中に存在するネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントの存在および/または濃度を決定するステップ、
を含む、ネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定する方法を提供するものである。
ネコまたはイヌのproBNP各々の開示された領域におけるエピトープに結合し得る抗体が、proBNPを特異的に決定するために十分に適当であることが判った。
【0016】
明細書中に開示されたネコおよびイヌのproBNP配列が、ネコ科またはイヌ科各々のファミリーについて例示の目的で使用されおり、従ってこれらのファミリー以外の種の動物のproBNP配列において本明細書中に開示された配列とは異なる個々のアミノ酸もまた、特異的結合がもはや可能でない様式において、これらの異なるアミノ酸が明細書に開示された抗体のエピトープに関係しないということであれば、本明細書に開示された配列の範囲内にあることを明記する。本明細書に開示されたアミノ酸配列は、公的なデータベース(例えば、Swiss-Prot: イヌのBNP-P16859 および ネコBNP-Q9GLK4)に公開されている。
【0017】
本発明の方法で使用したサンプルは、例えば血液、尿などの液体サンプルだけでなく、組織サンプル、例えば心筋または脳のなどの組織セクションを含む。必要に応じて、該サンプルを、例えば後にサンプルと本発明の抗体とを接触させることを容易にするか、または可能となるように処理し得る。このように、proBNPまたはそのフラグメント各々を含有する画分は、血液サンプルから提供され得るか、または組織サンプルは、例えば均質化され、および同様に非タンパク様画分から分離される。
【0018】
少なくとも一つの抗体がサンプル中のネコまたはイヌのproBNPのエピトープに結合することは、該抗体が特異的なタンパク質の規定された配列領域においてエピトープと結合でき、この少なくとも一つの該抗体は、規定された領域のタンパク質以外のエピトープとは特異的に結合できないことを意味する。
【0019】
本発明に従って、エピトープと結合し得る抗体を使用して、proBNPまたはそのフラグメントを決定することができる。にもかかわらず、proBNPの異なるエピトープを結合できるいくつかの(例えば、2、3、4または5の)抗体を使用することは有利であり得る。
【0020】
サンプル中に存在するネコまたはイヌのproBNP、またはそのフラグメントの存在または各濃度の決定は、先行技術において知られた方法によって達成され得る。例示の目的では、酵素イムノアッセイ(例えばELISA)の実施は、液体サンプルの場合に言及することができ、また組織サンプルの場合においては免疫組織化学的方法が言及することができる。
【0021】
本発明の「抗体」は、また本発明のエピトープを認識し得る抗体のフラグメントを含む。このように、抗体は、例えば単に抗原結合側を示すF(ab)部分を含む。これらの抗体フラグメントは、さらに二重特異的抗体またはヘテロミニボディ(例えば、EP 1 100 830 B1を参照されたい)の一部でもあり得る。
【0022】
本発明の「proBNPまたはそれらのフラグメント」は、イン・ビボ(例えば、Nt-proBNP)またはイン・ビトロ(例えばサンプルをプロテアーゼまたは化学物質、例えばCNBrと混合することによる)で形成され、そして本発明のエピトープを有する全てのproBNPフラグメントを含む。
【0023】
好ましい実施態様によれば、少なくとも一つの抗体は、ネコのproBNPのアミノ酸25〜35を含む領域および/またはアミノ酸45〜55を含む領域および/またはアミノ酸60〜80を含む領域において少なくとも一つのエピトープに結合する。
【0024】
最初にネコのproBNPの上記アミノ酸領域は、抗体の特異的な結合を可能にするエピトープを有することが示されている。
【0025】
本発明の方法において、ネコまたはイヌの各proBNP上のいくつかの異なるエピトープを特異的に結合し得るいくつかの抗体が使用され得る。このため、少なくとも一つのエピトープに結合し得る少なくとも一つの抗体は、本発明に従って使用され得る。さらに、本明細書に記載されたアミノ酸領域が、それらのサイズによって一つのエピトープを含み得るだけでなく、いくつかのエピトープも含み得ることを述べておく。即ち、本発明の方法は、少なくとも一つのエピトープに特異的に結合し得るいくつかの抗体の組合せの使用を含む。
【0026】
本発明に従って、イヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定する場合に、少なくとも一つの抗体は、イヌのproBNPのアミノ酸25〜41を含む領域および/またはアミノ酸55〜65を含む領域および/またはアミノ酸74〜86を含む領域において少なくとも一つのエピトープと結合する。
【0027】
これらの領域においてエピトープを認識する抗体は、特にイヌ起源のサンプル中でproBNPまたはそのフラグメントを決定するために十分適当である。
【0028】
好ましい実施態様に従って、少なくとも一つのエピトープは、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個のアミノ酸である。
【0029】
好ましい実施態様によれば、少なくとも一つの抗体は、ポリクローナルおよび/またはモノクローナルである。
【0030】
本発明の方法で用いた抗体は、ポリクローナル、ならびにモノクローナルであり得る。これらの抗体を調製するために、ネコおよび/またはイヌのproBNPの本明細書で開示されたアミノ酸領域を含むペプチドフラグメントが使用される。これらのペプチドフラグメントは、合成的に(Merrifield R.P., 1963, J Am Chem Soc 85, 2000, 149)、組み換え的に、または組換え体またはネイティブ起源のproBNPの化学的あるいは酵素的分解により作成され得る。それらのサイズによって、それらから回収されたペプチドは、免疫原担体(例えばKLH)に結合されるか、または直接ポリクローナルまたはモノクローナル抗体を調製するために使用される(例えば、Koehler G. および Milstein C., 1975, Nature 256:495; Galfre et al., 1977, Nature 266:550)。本発明に従って、抗体も組み換え的に調製され得る。組換え抗体を調製するための方法は、当業者には十分知られている(例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor, Laboratory Press, 2001を参照されたい)。
【0031】
さらなる好ましい実施態様に従って、少なくとも一つのさらなる抗体は、少なくとも一つの抗体または少なくとも一つのエピトープに結合し、これにより例えばサンドイッチアッセイとして本発明の試験を実施することが可能となる。
【0032】
さらなる抗体が少なくとも一つの抗体に結合することにより、後者および間接的には少なくとも一つの抗体に定性的および定量的に各々結合した該エピトープを決定することが可能となる。少なくとも一つのさらなる抗体が少なくとも一つのエピトープと結合する場合、少なくとも一つの抗体が、少なくとも一つの抗体が固相上で固定されるならば、酵素イムノアッセイを介して、少なくとも一つのエピトープに定性的および定量的に各々結合することを決定できる。
【0033】
好ましくは、少なくとも一つの抗体および/または少なくとも一つのさらなる抗体が標標識される。
【0034】
そうする際に、少なくとも一つの抗体および/または少なくとも一つのさらなる抗体は、酵素、例えばペルオキシダーゼ、特にセイヨウワサビペルオキシダーゼ、ビオチン、蛍光染料、特にフルオロセイン(FITC、DFTF)、R-フィコエリトリン(PE)、ペリジニウムクロロフィルタンパク質(PerCP)およびタンデム結合体、例えばPE-Cy5またはPE-Texas Red、金コロイドまたは放射性核種によって標識される。
【0035】
2つの抗体の一つを標識することによって、二次反応において、または直接的に少なくとも一つのエピトープに結合する標識化抗体の存在および/または濃度を決定することもできる。この抗体自身は、タンパク質A結合体(例えば、タンパク質A金結合体)によっても検出され得る。
【0036】
好ましい実施態様によれば、少なくとも一つの抗体、または少なくとも一つのさらなる抗体が固相に結合される。
【0037】
少なくとも一つの抗体、または少なくとも一つのさらなる抗体を結合することによって、例えば抗体チップ、被覆されたマイクロタイタープレートまたは側方流装置などを作成することが可能であり、これは非常に多くの方法において使用することができる。
【0038】
好ましくは、ネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントの決定は、ラジオイムノアッセイ、免疫結合アッセイ、ウェスタンブロット、免疫組織化学、酵素イムノアッセイ、側方流装置(LFD、試験ストリップ)およびその組合せからなる群から選択される方法によって為される。
【0039】
上記の方法は当業者には十分知られている。これらの方法に関する概説は、例えばWO 02/059567に開示されている、例えば"Bioanalytik" (Lottspeich および Zorbas, Spektrum Verlag 1998). Lateral flow devices (LFD, test strips)に示される。
【0040】
さらなる態様に従って、本発明は、ネコのproBNPのアミノ酸20〜42を含む領域および/またはアミノ酸57〜80を含む領域において少なくとも一つのエピトープに結合する抗体または抗体混合物に関する。
【0041】
さらなる好ましい実施態様に従って、抗体または抗体混合物は、ネコのproBNPのアミノ酸25〜35を含む領域および/またはアミノ酸45〜55を含む領域および/またはアミノ酸60〜80を含む領域において少なくとも一つのエピトープに結合する。
【0042】
さらなる態様に従って、本発明は、イヌのproBNPのアミノ酸20〜86を含む領域において少なくとも一つのエピトープに結合する抗体または抗体混合物に関する。
【0043】
好ましくは、抗体または抗体混合物は、イヌのproBNPのアミノ酸25〜41を含有する領域および/またはアミノ酸55〜65を含む領域および/またはアミノ酸74〜86を含む領域において少なくとも一つのエピトープに結合する。
【0044】
好ましい実施態様によれば、該抗体または該抗体混合物は、少なくとも3個の、少なくとも4個の、少なくとも5個の、少なくとも6個の、少なくとも7個の、少なくとも8個の、少なくとも9個の、少なくとも10個のアミノ酸を含むエピトープと結合する。本発明のエピトープは、多くて40個のアミノ酸長を有し、多くて35個のアミノ酸長、多くて30個のアミノ酸長、特に多くて25個のアミノ酸長、多くて20個のアミノ酸長または多くて15個のアミノ酸長を有するのが好ましい。
【0045】
本発明のさらなる態様は、ネコのproBNPのアミノ酸20〜42を含む領域および/または57〜80個のアミノ酸を含む領域において、少なくとも3個のアミノ酸を含有するペプチドに関する。
【0046】
さらなる実施態様によれば、該ペプチドは、ネコのproBNPのアミノ酸25〜35の領域および/またはアミノ酸45〜55の領域および/またはアミノ酸60〜80の領域において、少なくとも3個のアミノ酸を含む。
【0047】
本発明のさらなる態様は、イヌのproBNPのアミノ酸20〜86の領域において3つのアミノ酸を含むペプチドに関する。
【0048】
好ましくは、ペプチドは、イヌのproBNPのアミノ酸25〜41の領域および/またはアミノ酸55〜65の領域および/またはアミノ酸74〜86の領域において、少なくとも3個のアミノ酸を含む。
【0049】
好ましい実施態様によれば、ペプチドは、化学的に合成されるか、またはサンプルから単離されるか、または組み換え的に各々調製される。
【0050】
サンプルから単離されるか、または組み換え的に作成されるペプチドから、エピトープを適切に調製するために、後者は、自体既知の方法によって酵素的または化学的にさらに処理され得る。
【0051】
本発明のさらなる態様は、本発明の方法においてネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定するための、本発明の抗体の使用または抗体混合物の使用に関する。
【0052】
本発明のペプチドは、標識した形態で競合的イムノアッセイに使用され得る。
【0053】
好ましくは、本発明のペプチドは、抗体または抗体混合物を調製するために使用される。
【0054】
さらに、本発明のペプチドは、本発明の方法におけるポジティブコントロールまたは濃度決定のための標準として各々使用される。
【0055】
本発明のさらなる態様は、
本発明の少なくとも一つの抗体または本発明の少なくとも一つの抗体混合物、
少なくとも一つの抗体のまたは少なくとも一つの抗体混合物が、ネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントに結合することを定性的および/または定量的に検出するための手段、および
所望により、ポジティブコントロールまたは濃度決定のための標準として、本発明のペプチドおよび/またはネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメント、
を含む、
ネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定するためのキットに関する。
【0056】
本発明によれば、該キットは少なくとも一つのさらなる抗体を含み得る。
【0057】
このさらなる抗体は、少なくとも一つの抗体、または少なくとも一つのエピトープとの結合活性を有する。
【0058】
好ましい実施態様によれば、少なくとも一つの抗体および/または少なくとも一つのさらなる抗体が標識される。
【0059】
好ましくは、該標識化物は、酵素、例えばペルオキシダーゼ、特にセイヨウワサビペルオキシダーゼ、ビオチン、蛍光染料、特にフルオロセイン(FITC、DFTF)、R-フィコエリトリン(PE)、ペリジニウムクロロフィルタンパク質(PerCP)およびタンデム結合体、例えばPE-Cy5またはPE-Texas Red、金コロイドまたは放射性核種を含む。
【0060】
本発明のさらなる態様は、ネコまたはイヌのproBNPを決定する方法において本発明のキットの使用に関する。
【0061】
本発明の方法に伴って、ネコおよびイヌにおいてproBNPおよびそのフラグメントを検出するだけではなく、その他の哺乳類、例えばウマ、ウシ、ゾウ、マウス(Swiss-Prot: P40753)、ブタ(Swiss-Prot: P07634)、ラット(Swiss-Prot: P13205)、ラクダ(Swiss-Prot: Q6L7Z3)およびヒツジ(Swiss-Prot: O46541)および魚類、例えばスズキ(Swiss-Prot: Q805E8)、チョウザメ(Swiss-Prot: P83965)およびフグ(Swiss-Prot: Q805D7)においても検出することができる。
【0062】
上記動物においてproBNPを検出するために、対応するproBNPのアミノ酸残基1〜80のアミノ酸領域において少なくとも一つのエピトープに結合する抗体が好ましい。特に、アミノ酸領域1〜15、15〜30、20〜30、25〜35、30〜40、35〜50、35〜55、45〜55、50〜70、60〜70、60〜80および70〜80を含む少なくとも一つのエピトープに結合する抗体が好ましい。下記の特に好ましい特定のエピトープは、本発明の基本となるスキームにも見られた(参照、実施例)。
【0063】
【表1】

【0064】
イヌおよびネコについて上記したように、エピトープの好ましい長さを上記動物に対してさらに示す。
【0065】
本発明は、下記の実施例および図によって説明されが、それらによって限定されるものではない。
【実施例1】
【0066】
実施例1:抗体の調製
エピトープは、例えば、Fraga S.("Theoretical prediction of protein antigenic determinants from amino acid sequences.", 1982; Can. J. Chem. 60:2606-2610)のアルゴリズムのProtScale(http://www.expasy.org/tools/protscale.html)を用いる計算によって決定できる。
【0067】
これらのエピトープが、特に免疫原性であり、抗体に容易に接触できることが判ったため、そのペプチドフラグメントを、最大のエピトープ認識ファクター(ProtScale プログラムの結果に対応する)が得られたネコまたはイヌのNt-proBNPのアミノ酸配列のその領域から選択した。ネコまたはイヌのproBNPの選択したペプチドを、化学的に合成し、適当な担体タンパク質(例えばKLH)と結合した。
【0068】
KLHと結合した1つのペプチド/エピトープの各々を3匹のヒツジに注射した。最初の免疫化のために、各ヒツジに、フロインドアジュバント(Guildhay, UK)およびBCG(Bacillus Calmette-Guearin)、および免疫応答をさらに増加させるための免疫原(0.25 mg)を混合した対応する抗原(0.5 mg)を与えた。
【0069】
本発明により、ポリクローナル抗体の使用は、非常に良好かつ再現性のある結果を提供することが示された。しかし、本発明に記載した方法においてモノクローナル抗体なども使用できる。ネコまたはイヌのproBNPのペプチド/エピトープに対するモノクローナル抗体は、当業者には既知の標準的方法によって調製され得る(これに関して、例えばKoehler G および Milstein C, Nature, 1975, 256:495-497を参照されたい)。
【実施例2】
【0070】
実施例2:ELISAによる抗体の反応性の決定
ヒツジの血液から回収されるproBNPのペプチド/エピトープに対する抗体または血清の各反応性をELISA試験によってアッセイした。最初に、マイクロタイタープレートを、4℃でストレプトアビジン(0.5μg/ml, 200 μl/ウェル)にて終夜被覆し、洗浄し、0.25% Tween 20 を含有する0.1 M PBS(pH 7.5)の1% BSAでブロッキングし、1回以上洗浄し、3時間4℃でビオチン(0.25 μg/ml, 200 μl/ウェル)と結合した合成proBNPペプチド配列と共にインキュベートした。さらなる洗浄ステップの後、血清サンプルを、3%BSAを含有する0.1Mリン酸緩衝液にて1:1000/1:10000/1:100000希釈し、マイクロタイタープレートに加えた。プレート上のペプチド/エピトープに対する抗体の結合は、セイヨウワサビペルオキシダーゼと結合した抗ヒツジIgG抗体およびTMB(テトラメチル-ベンジジン)を含有する基質溶液の添加によって決定した。セイヨウワサビペルオキシダーゼとTMBとの反応を、0.9% 硫酸の添加により停止させた。顕色展開を、マイクロタイタープレートを分析し得る分光計を用いて追跡した。
【実施例3】
【0071】
実施例3:健康および罹患動物のサンプル中のNt-proBNP測定
本発明の抗体の一つを用いて被覆したマイクロタイタープレートのウェル中に、ネコまたはイヌ血清(20 μl)をピペットで移し、0.1Mリン酸緩衝液(pH 7)中のさらなるペルオキシダーゼ標識した本発明の第二の抗体(200 μl)と共に4〜16時間、室温でインキュベートした。次に、マイクロタイタープレートを、0.1% トライトンx100を有する0.1Mリン酸緩衝液(300 μl, pH 7)を用いて5回洗浄し、テトラメチルベンジジン(200 μl)を基質として添加した。20〜30分間の顕色展開の後、該反応を0.9%硫酸(50 μl)を添加することによって停止し、Nt-proBNPの量に直接的に比例する色調強度を、マイクロタイタープレート分光計によって測定した。正確な濃度は、組換え体ネコまたはイヌのNt-proBNP由来の校正曲線との比較によって決定した。
【0072】
例示の目的で、8匹の健康なイヌおよび心疾患に罹患した15匹のイヌにおいて、イヌNt-proBNP(表2)のアミノ酸25〜41および74〜86の領域においてエピトープに対する抗体を用いてNt-pro-BNPの濃度を測定した:
【表2】

【0073】
これらの結果は、本発明の抗体を用いて、Nt-proBNPの濃度が、動物の血清中で効率的に決定でき、その結果によって、健康状態に対する診断を確立できるか、または治療の経過を各々追跡できることを示す。
【0074】
さらに、図4は、47匹の罹患したネコおよび28匹の健康なネコにおけるNt-proBNPの決定を示す。検出されたNt-proBNPの濃度が、心疾患の重症度と直接相関することを見出した。これらの試験において、アミノ酸35〜45および68〜80を含む領域においてエピトープを結合する抗体を使用した。得られた結果により、同様の関連性が想定された多くの文献を確認される。
【実施例4】
【0075】
実施例4:交差反応性
組換え体ネコ、イヌおよびヒトNt-proBNPを、マイクロタイタープレート(250 ng/ml, 200 μl/ウェル, 終夜室温)上に被覆した。次に、このプレートを洗浄し、抗ヒト、抗ネコおよび抗イヌの抗血清(10-100 μg/ml, 0.1 M リン酸緩衝液中で, pH 7)の希釈物と接触させた。洗浄工程の後に、結合抗体の量を適当な二次抗体(ペルオキシダーゼ標識化抗ヒツジ抗体)を用いて測定した。各抗体は、対応するNt-proBNP分子(即ち、ネコ Nt-proBNPを用いる抗ネコ抗血清)とは十分反応するが、驚くべきことに各々他種のNt-proBNP分子と反応しないかまたは非常にわずかな程度反応することが示された。
【0076】
ネコNt-proBNPのエピトープに対して産生された抗体は高い特異性を示しており、対応するヒト配列には非常に低い程度にしか結合できないことが示された。抗体の特異性に関する測定において、Nt-proBNPは、抗体を産生するために使用されたペプチドではなく、結合パートナーとしての完全なポリペプチドとして使用された。Nt-proBNPのネコエピトープに対する抗体は、ヒトNt-proBNPの完全な配列の領域にわたっていかなる交差反応も示さないことが示された。例外は、ネコNt-proBNPのアミノ酸1〜20の領域において結合する抗体のみである。ネコNt-proBNPと結合する場合、この抗体は、ヒトNt-proBNPと結合する場合よりも、ちょうど2倍の高い相対的反応性を示す。
【0077】
さらに、Nt-proBNPのヒトエピトープに対する抗体も、ネコ Nt-proBNPに対して低い反応性を示し得る。このように、ヒトNt-proBNPのエピトープに対する抗体はネコNt-proBNPと結合できない、即ちネコにおいて(表3を参照されたい)Nt-proBNPを決定するために用いることが出来ないことを示すことができた。
【0078】
【表3】

【0079】
交差反応性を、イヌのNt-proBNPのエピトープに対する抗体、およびヒトNt-proBNPのエピトープに対する抗体を用いて試験した。また、イヌの配列を用いて、ネコの配列を用いた試験に匹敵し得る結果が達成され得た(表4を参照されたい)。
【0080】
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】図1は、イヌのproBNPアミノ酸配列(図1A) のプログラムProtScaleに対応するエピトープ認識ファクター、および本発明のイヌのproBNPエピトープのアミノ酸配列(図1B)を示す。
【図2】図2は、ProtScaleを用いて計算したネコのproBNPアミノ酸配列のエピトープ認識ファクター(図2A)、および本発明のネコのproBNPエピトープのアミノ酸配列(図2B)を示す。
【図3】図3は、イヌのproBNP(図3A)およびネコのproBNP(図3B)と、本発明の抗体を用いるELISAアッセイを基にした標準曲線を示す。本発明の抗体を用いるproBNPの決定により、広い濃度範囲にわたって直線的であることを示すことができた。
【図4】図4は、47匹の罹患したネコおよび28匹の健康なネコにおけるproBNPの決定を示す。サンプル中のproBNPの濃度から、疾患の重症度を決定することができる。FAT−ネコ心房血栓症、HCMP−肥大心筋症、LVH-左室肥大。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定する方法であって、
下記のステップ:
−ネコまたはイヌのサンプルを提供するステップ、
−該サンプルと、ネコのproBNPまたはそのフラグメントを決定する場合に、ネコのproBNPのアミノ酸20〜42を含む領域および/またはアミノ酸57〜80を含む領域において少なくとも一つのエピトープに結合する少なくとも一つの抗体を接触させるステップ、またイヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定する場合に、イヌのproBNPのアミノ酸20〜86を含む領域において少なくとも一つのエピトープに結合する少なくとも一つの抗体を接触させるステップ、
そして
−サンプル中に存在するネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントの存在および/または濃度を決定するステップ、
を含む方法。
【請求項2】
ネコのproBNPまたはそのフラグメントを決定する場合に、少なくとも一つの該抗体が、ネコのproBNPのアミノ酸25〜35を含む領域および/またはアミノ酸45〜55を含む領域および/またはアミノ酸60〜80を含む領域において、少なくとも一つのエピトープと結合することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
イヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定する場合に、少なくとも一つの該抗体が、イヌのproBNPのアミノ酸25〜41を含む領域および/またはアミノ酸55〜65を含む領域および/またはアミノ酸74〜86を含む領域において少なくとも一つのエピトープと結合することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも一つのエピトープが少なくとも3つのアミノ酸を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
少なくとも一つの抗体がポリクローナルおよび/またはモノクローナルであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
少なくとも一つのさらなる抗体が、該少なくとも一つの抗体または少なくとも一つのエピトープに結合することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
少なくとも一つの抗体および/または少なくとも一つのさらなる抗体が標識されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
少なくとも一つの抗体および/または少なくとも一つのさらなる抗体が、ペルオキシダーゼ、特にセイヨウワサビペルオキシダーゼ、ビオチン、蛍光染料、金コロイドまたは放射性核種で標識されることを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項9】
少なくとも一つの抗体または少なくとも一つのさらなる抗体が、固体相に結合することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
ネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントの決定が、ラジオイムノアッセイ、免疫結合アッセイ、ウェスタンブロット、免疫組織化学、酵素イムノアッセイ、側方流動装置(LFD,試験ストリップ)、およびその組合せ物からなる群から選択される方法によって行われることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
ネコのproBNPのアミノ酸20〜42を含む領域および/またはアミノ酸57〜80を含む領域において少なくとも一つのエピトープと結合することを特徴とする、抗体または抗体混合物。
【請求項12】
ネコのproBNPのアミノ酸25〜35を含む領域および/またはアミノ酸45〜55を含む領域および/またはアミノ酸60〜80を含む領域において少なくとも一つのエピトープと結合することを特徴とする、請求項11に記載の抗体または抗体混合物。
【請求項13】
イヌのproBNPのアミノ酸20〜86を含む領域において少なくとも一つのエピトープと結合することを特徴とする、抗体または抗体混合物。
【請求項14】
イヌのproBNPのアミノ酸25〜41を含む領域および/またはアミノ酸55〜65を含む領域および/またはアミノ酸74〜86を含む領域において少なくとも一つのエピトープと結合することを特徴とする、請求項13に記載の抗体または抗体混合物。
【請求項15】
少なくとも一つのエピトープが少なくとも3つのアミノ酸を含むことを特徴とする、請求項11〜14のいずれかに記載の抗体または抗体混合物。
【請求項16】
ネコのproBNPのアミノ酸20〜42の領域および/またはアミノ酸57〜80の領域において少なくとも3個のアミノ酸を含むことを特徴とする、ペプチド。
【請求項17】
ネコのproBNPのアミノ酸25〜35の領域および/またはアミノ酸45〜55の領域および/またはアミノ酸60〜80の領域において少なくとも3個のアミノ酸を含むことを特徴とする、請求項16に記載のペプチド。
【請求項18】
イヌのproBNPのアミノ酸20〜86の領域において少なくとも3個のアミノ酸を含むことを特徴とする、ペプチド。
【請求項19】
イヌのproBNPのアミノ酸 25〜41の領域および/またはアミノ酸55〜65の領域および/またはアミノ酸74〜86の領域において少なくとも3個のアミノ酸を含むことを特徴とする、請求項18に記載のペプチド。
【請求項20】
ペプチドが、化学的に合成されたペプチド、サンプルから単離されたペプチド、または組み換え的に調製されたペプチドであることを特徴とする、請求項16〜19のいずれかに記載のペプチド。
【請求項21】
請求項1〜10いずれかに記載の方法においてネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定するための、請求項11〜15のいずれかに記載の抗体または抗体混合物の使用。
【請求項22】
請求項11〜15のいずれかに記載の抗体または抗体混合物を産生するための、請求項16〜20のいずれかに記載のペプチドの使用。
【請求項23】
請求項1〜10のいずれかに記載の方法における、ポジティブコントロールまたは濃度決定のための標準としての、請求項16〜20のいずれかに記載のペプチドの使用。
【請求項24】
ネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントを決定するためのキットであって、次のもの:
請求項11〜15のいずれかに記載の少なくとも一つの抗体または少なくとも一つの抗体混合物、
少なくとも一つの抗体または少なくとも一つの抗体混合物がネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントに結合することを定性的および/または定量的に検出するための手段、および
所望により、ポジティブコントロールまたは濃度決定のための標準として、請求項16〜20のいずれかに記載のペプチドおよび/またはネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメント、を含むキット。
【請求項25】
ネコまたはイヌのproBNPまたはそのフラグメントの少なくとも一つの抗体または少なくとも一つの抗体混合物に関する結合を定性的および/または定量的に検出するための手段が、少なくとも一つのさらなる抗体を含むことを特徴とする、請求項24に記載のキット。
【請求項26】
少なくとも一つの抗体および/または少なくとも一つのさらなる抗体が標識されることを特徴とする、請求項24または25に記載のキット。
【請求項27】
少なくとも一つの抗体および/または少なくとも一つのさらなる抗体が、ペルオキシダーゼ、特にセイヨウワサビペルオキシダーゼ、ビオチン、蛍光染料、金コロイドまたは放射性核種によって標識されることを特徴とする、請求項24〜26のいずかに記載のキット。
【請求項28】
請求項1〜10のいずれかに記載の方法における、請求項24〜27のいずれかに記載のキットの使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−512664(P2008−512664A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530714(P2007−530714)
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【国際出願番号】PCT/EP2005/054446
【国際公開番号】WO2006/027374
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(307008141)ビオメディカ・メディツィーンプロドゥクテ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト (3)
【Fターム(参考)】