説明

ネットワークを利用した美術指導システム

【課題】美術指導に、講師側で広いアトリエを確保する必要がないE−ラーニングシステムを採用する。
【解決手段】講師側のサーバ10と生徒側の端末装置11等をインターネット等のネットワーク15で結び、生徒は各自のアトリエで作品の制作活動をする。自分のペースで作品を制作でき、作品の運搬が不要になる。講師が生徒の作品を見るために、大サイズの画像データ34の転送が行われる。このため、サーバ10や通信回線への負荷が最小限になるシステムとした。また、絵画等の美術指導では、作品全体をその色合い等を含めて正確に講師側のディスプレイに表示しなければならない。そのため、色補正のための手段も備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット等のネットワークを利用した美術指導システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般大学受験や高校受験用の予備校では、多数の生徒を複数の教室に集めて、テレビジョンを用いて講義をしたり、衛星電波を利用して講義をテレビ放送するようなシステムが採用されている。また、語学教室等では、インターネットを利用した双方向動画像Eラーニングシステムも広く採用され、視聴覚機材や通信インフラを有効に利用して、教育効果をあげている(特許文献1)。
【特許文献1】2005−241914号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
絵画等の美術指導には、一般の学習塾等に無い特殊なシステムが要求される。まず、十分に広いアトリエスペースを確保して生徒を集め、講師は生徒の間を廻って各生徒を個人指導する。講師は生徒の作品を個別に評価し、参考になる試料を提示し、必要に応じて生徒の作品に手を加える。また、講義の内容に応じたゼミなどを行う。生徒の作品制作に要する時間もペースもまちまちである。生徒の作品制作に要する時間もペースもまちまちである。広いアトリエスペースを確保することが難しい都市部では、生徒が個々のアトリエを使用して学習ができるEラーニングシステムの利用が望まれる。しかしながら、既存のシステムでは、上記のような特殊な性格の美術指導を円滑に行うことができない。本発明は、以上の点に着目してなされたもので、既存のEラーニングシステムを基礎として、生徒が自分のアトリエでそれぞれ木目の細かい美術指導を受けることができる、ネットワークを利用した美術指導システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の各実施例においては、それぞれ次のような構成により上記の課題を解決する。
〈構成1〉
受講対象とされた複数の生徒が使用する各端末装置を特定して、当該端末装置と通信を確立する通信装置と、上記端末装置で撮影された動画像と、この動画像と共に入力された音声とを受信して、対話用画像と対話用音声を再生制御する対話装置と、表示画面の一部に上記対話用画像を表示するディスプレイと、上記対話用音声を再生する音声再生装置と、上記各端末装置から、生徒の作品の制作速度に基づいて選定された、制限された通信速度で、所定の順に、上記生徒の作品の画像データを受信して、記憶装置に記憶させる画像データ受信制御手段と、上記画像データ受信制御手段により受信された上記作品の画像データのサムネイルデータを生成して、上記ディスプレイに当該サムネイルの表示と、各サムネイルに対応する画像データの表示を制御する表示制御手段と、上記ディスプレイに、講師と生徒が共用するホワイトボードを表示制御する共用画面制御手段とを備えたことを特徴とするネットワークを利用した美術指導システム。
【0005】
ネットワークを利用して美術指導をするには、生徒の作品を講師側のディスプレイに表示しなければならない。しかし、美術作品を撮影した画像データは高精細画像であり、それぞれデータ量が大きく通信負荷が大きい。そこで、各生徒の作品を撮影して得た画像データを、生徒の作品の制作速度に基づいて選定された、制限された通信速度で、所定の順に受信して、記憶装置に記憶させる。これにより、他の通信を妨げず、サーバに過負荷を与えずに、画像データを取得できる。
【0006】
〈構成2〉
構成1に記載の美術指導システムにおいて、上記画像データ受信制御手段は、上記画像データの受信要求があったときは、当該画像データのデータサイズと、受講中の全ての生徒の作品の制作速度と、上記通信装置の通信能力とから、最大データ転送速度とデータの転送タイミングを選択して、この通信速度以内で、上記画像データを受信することを特徴とする美術指導システム。
【0007】
画像データの受信要求は、講師側のサーバを制御するプログラムから自動的に発生させたり、講師や生徒の端末装置操作により発生させる。このときに、信装置の通信能力等に基づいて最大データ転送速度とデータ転送タイミングを選択する。通常のデータ転送処理のように一括転送である必要は無い。画像データを分割して、一部分ずつの分割転送が好ましい。こうして、サーバの過負荷を防止して、円滑な運用ができる。
【0008】
〈構成3〉
構成1に記載の美術指導システムにおいて、上記画像データ受信手段は、上記端末装置から画像データを受信中である旨の表示と、受信を終了した旨の表示の制御を行い、要求に従って、任意のタイミングで、受信速度を増減させることを特徴とする美術指導システム。
【0009】
生徒は、画像データが講師側に転送されると、その画像データを見ながら講師から評価を受ける。このシステムでは、精細な画像データの転送に時間をかけるから、ディスプレイに画像データの転送状況の表示をすることで、講義のタイムリーな進行を可能にする。また、割り込み制御等により、受信速度を増速したり、減速したりして、画像データのタイムリーな転送を可能にする。
【0010】
〈構成4〉
構成1または2に記載の美術指導システムにおいて、上記表示制御手段は、生徒が使用する端末装置で、色見本とともに撮影された作品の画像データを、同一構造の色見本と共にディスプレイに表示し、その画面に表示色制御画面を表示することを特徴とする美術指導システム。
【0011】
色見本とともに撮影された作品の画像データを、サーバ側で用意した同一の色見本と比較すれば、作品の色合いを忠実に再現できるように、表示色制御ができる。生徒毎にカメラや端末装置の処理条件がことなる。表示色制御画面を同時に表示するから、個別にそのつど表示色制御ができる。
【0012】
〈構成5〉
構成1または2に記載の美術指導システムにおいて、上記通信装置は、複数の講座の授業が同時並行して進行しているとき、所定の順に所定のタイミングで、講座毎に、その講座に属する生徒の端末装置の通信を遮断することを特徴とする美術指導システム。
【0013】
複数講座の授業を同時に管理すると通信負荷が過大になる。データ伝送速度の制限だけでは、全体の能率が落ちることがある。そこで、複数講座の授業を同時進行させるとともに、順にいずれかの講座の生徒の端末装置の通信を遮断して、負荷の集中を抑制することができる。
【0014】
〈構成6〉
構成1または2に記載の美術指導システムにおいて、上記通信装置は、複数の講座に所定の順序を設定して、各講座の授業を上記所定の順にサイクリックに実行し、実行中の講座に属する生徒の端末装置以外の端末装置との通信を遮断するとともに、各講座が終了し、次の講座を開始するまで間に、画像データの転送時間を指定して、所定の生徒に対して画像データの転送を要求することを特徴とする美術指導システム。
【0015】
複数の講座を、時間を区切りながらサイクリックに行うことにより、それぞれ比較的長時間指導を続ける美術指導に適した、通信教育ができる。しかも、各時間帯では単一の授業が進行しているだけなので、通信負荷は軽く、講師は複数の授業を兼務できる。また、授業中はその授業を受講する生徒との対話や該当する生徒の画像データ転送を優先できる。次の授業が再開される直前に、次の授業の生徒等や特定の生徒のために、画像データ転送時間を設けると、効率的に通信ができる。
【0016】
〈構成7〉
構成1乃至5のいずれかに記載の美術指導システムにおいて、上記表示制御手段は、生徒の作品の画像データに含まれた、天地マークにより、画像データの向きを選択して表示することを特徴とする美術指導システム。
【0017】
作者が自由に制作した美術作品は、その上下を判断するのが難しい。また、デジタルカメラで撮影された画像データの向きは必ずしも正立しているとは限らない。画像データに天地マークが含まれていれば、講師側で画像データを誤りなく正立させて表示できる。
【0018】
〈構成8〉
コンピュータを、受講対象とされた複数の生徒が使用する各端末装置を特定して、当該端末装置と通信を確立する通信装置と、上記端末装置で撮影された動画像と、この動画像と共に入力された音声とを受信して、対話用画像と対話用音声を再生制御する対話装置と、表示画面の一部に上記対話用画像を表示するディスプレイと、上記対話用音声を再生する音声再生装置と、上記各端末装置から、生徒の作品の制作速度に基づいて選定された、制限された通信速度で、所定の順に、上記生徒の作品の画像データを受信して、記憶装置に記憶させる画像データ受信制御手段と、上記画像データ受信制御手段により受信された上記作品の画像データのサムネイルデータを生成して、上記ディスプレイに当該サムネイルの表示と、各サムネイルに対応する画像データの表示を制御する表示制御手段と、上記ディスプレイに、講師と生徒が共用するホワイトボードを表示制御する共用画面制御手段、として機能させる美術指導プログラム。
【0019】
〈構成9〉
コンピュータを、受講対象とされた複数の生徒が使用する各端末装置を特定して、当該端末装置と通信を確立する通信装置と、上記端末装置で撮影された動画像と、この動画像と共に入力された音声とを受信して、対話用画像と対話用音声を再生制御する対話装置と、表示画面の一部に上記対話用画像を表示するディスプレイと、上記対話用音声を再生する音声再生装置と、上記各端末装置から、生徒の作品の制作速度に基づいて選定された、制限された通信速度で、所定の順に、上記生徒の作品の画像データを受信して、記憶装置に記憶させる画像データ受信制御手段と、上記画像データ受信制御手段により受信された上記作品の画像データのサムネイルデータを生成して、上記ディスプレイに当該サムネイルの表示と、各サムネイルに対応する画像データの表示を制御する表示制御手段と、上記ディスプレイに、講師と生徒が共用するホワイトボードを表示制御する共用画面制御手段、として機能させる美術指導プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明のシステムでは、講師と生徒とをインターネット等のネットワークで結び、生徒は各自のアトリエで作品の制作活動をする。従って、講師側で広いアトリエを確保する必要がない。生徒は自分のペースで作品を制作できる。作品の運搬が不要なので作品の種類を問わずに自由に講義を受講できる。また、絵画等の美術指導では、作品全体をその色合い等を含めて正確に講師側のディスプレイに表示しないと、的確な指導ができない。そのため、既存のテレビ電話システムには無い新たなシステムを実現した。また、美術指導の場合、複数の生徒に対する指導であっても、個別指導が中心となるので、効率よく多数の生徒に対する指導ができるシステムを実現した。なお、生徒の作品を見るために、大サイズの画像データの転送が行われる。このため、サーバや通信回線への負荷が最小限になるシステムを実現した。以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は、実施例1の美術指導システムブロック図である。
図のシステムは、ネットワーク15に接続されたサーバ10により実現する。サーバ10は、講師が使用するコンピュータである。ネットワーク15には、任意の数の生徒が使用する端末装置11、12、13、14が接続されている。この発明では、ネットワーク15を介して、任意の場所で美術作品を製作する生徒を、サーバ10を利用して指導する。サーバ10は、演算処理装置20と記憶装置30とを備えている。また、サーバ10は、通信装置21、対話装置22、音声再生装置23を備えている。
【0022】
演算処理装置20には、画像データ受信制御手段24、表示制御手段25、共用画面制御手段26、及び、データ登録手段27が設けられている。これらの手段は、サーバ10のコンピュータに一定の機能を付与するコンピュータプログラムからなる。記憶装置30には、生徒情報データベース(DB)31、講師情報データベース32、クラス情報データベース33、画像データ34、対話データ35、画面データ36、色見本データ37などが記憶されている。上記の端末装置11〜14は、それぞれ講座を受講する生徒のアトリエなどに配置される。サーバ10の通信装置21は、生徒の端末装置11〜14とサーバ10との通信を確立する機能を持つ。対話装置22は、いわゆるテレビ電話の機能を持つ。即ち、各端末装置でビデオカメラ等で撮影された動画像と、この動画像と共に入力された音声とを受信して、対話用画像と対話用音声を再生制御する機能を持つ。なお、再生用のスピーカやレシーバは、端末装置11〜14とサーバ10の両方に取り付けられている。
【0023】
音声再生装置23は、講師に対し生徒の音声が聞こえるように再生処理を実行する増幅器などを含んだ装置である。なお、対話用画像は、サーバ10のディスプレイに表示される。画像データ受信制御手段24は、各端末装置から生徒の作品の画像データを受信して、記憶装置30に記憶させる機能を持つ。なお、受講中の全ての生徒の作品の制作速度と、当該画像データのデータサイズと、通信装置の通信能力とから、画像データ34の最適データ転送速度とデータ転送タイミングが選択される。また、システムの負荷を軽減するために制限された通信速度で通信を行う。さらに、予め登録した順番に生徒の端末装置と接続して、順番に画像データの受信を行う。勿論、並列処理機能を持つプロセッサの場合には、同時並行して画像データの受信処理を実行することも可能である。
【0024】
表示制御手段25は、画像データ受信制御手段24により受信された画像データのサムネイル画像を生成して、ディスプレイに表示する機能を持つ。なお、このサムネイルをクリックすると、対応する画像データ全体がディスプレイに表示されるように画面が設計される。共用画像制御手段26は、ディスプレイに対して講師と生徒が共用するホワイトボードを表示制御する機能を持つ。オペレーティングシステムの既知の画面共有機能をこの手段で実現する。
【0025】
記憶装置30において、生徒情報データベース31は、生徒のユーザ識別データや生徒の氏名、生徒のアドレスなどを含むデータである。この生徒情報データベース31によって生徒の使用する端末装置との通信を確立し、授業を管理する。講師情報データベース32は、講師の名前やその講師によって担当される授業などを表示するデータである。講師がこのデータを登録することにより授業のスケジュールが設定される。クラス情報データベース33は、具体的な講座名や、その講座を担当する講師名や、授業の開始時刻や終了時刻などを表示するデータを含む。対話データ35は、対話装置22が制御する対話用画像や音声データを含む。これは、一時的に記憶装置30に記憶され、ディスプレイなどに表示されたりスピーカから出力される。画面データ36は、システムが動作時に表示する様々な操作用の画面を含む。色見本データ37は、作品の色を忠実に再現するために、後で説明する要領で比較に利用されるデータである。
【0026】
図2は、サーバ10のハードウエアブロック図である。
サーバ10は、この図に示すように、バスライン110に接続されたCPU(中央処理装置)111、ROM(リードオンリメモリ)112、RAM(ランダムアクセスメモリ)113、HDD(ハードディスク)114などを備える。CPU111は、サーバ10の演算処理動作を制御するコンピュータである。ROM112は、サーバの基本的なプログラムを記録したメモリである。RAM113は、サーバの動作用プログラムやパラメータを記憶し、あるいは様々な表示用データを記憶するメモリである。HDD114は、図1に示した記憶装置30に相当する。バスライン110には、入出力インタフェース115と通信装置21が接続されている。通信装置21は、ネットワーク15に接続されサーバ10の通信処理動作を制御する。入出力インタフェース115には、ディスプレイ2、キーボード4、マウス5、スピーカ6、マイク7などが接続されている。サーバ10のディスプレイ2は、講師が生徒と対話をし、生徒の作品を見るために使用される。スピーカ6とマイク7は、講師と生徒との対話に利用される。マウス5やキーボード4は、ディスプレイ2に表示された画面を講師が操作するために利用される。なお、生徒側の端末装置のハードウエアもほぼこの構成をしているので、重複する説明は省略する。
【0027】
図3は、生徒側の端末装置と講師側のサーバとの使用状態を示す説明図である。
図に示すように、生徒41は、キャンバス42を利用してデッサンや油絵などを製作する。生徒の使用する端末装置12には、対話用のビデオカメラ43が搭載されている。また、図示しないマイクも内蔵されている。これによってよく知られたテレビ電話がインターネットを通じて実行される。サーバ10には、講師用のディスプレイ50が接続されている。このディスプレイ50には、講師用のカメラ59が取り付けられており、これを用いてテレビ電話を実現する。マイクは図示していないが、このカメラ59の中に内蔵されている。
【0028】
生徒側の端末装置12には、生徒41の作品を撮影するデジタルカメラ44が接続されている。このデジタルカメラ44は、高精彩画像を用いて生徒41の作品42を撮影する。この撮影された画像データは、端末装置12の記憶装置に記憶される。そして、生徒41の指示により、あるいは、一定の時間毎に自動的にサーバ10側に送信される。サーバ10側のディスプレイ50には、その左側の拡大図に示すように、サムネイル57が表示されており、このサムネイルをクリックすると、該当する生徒の作品が画面51に大きく表示される。
【0029】
また、この実施例では、生徒41の使用するキャンバス42に色見本46を貼り付けておく。カメラ44は、生徒41の作品と色見本46とを同時に撮影し、その画像データをサーバ10に転送する。サーバ10では、ディスプレイ50に色見本46の画像を含む生徒の作品の画像データを表示する。それが画面51である。また、ディスプレイ50には、画面51の横に予め記憶装置から読み出した色見本54を表示する。色見本46は、生徒側のデジタルカメラ44により撮影され、サーバ10に受信されてディスプレイ50に表示されたものである。一方、色見本54は、講師側のサーバ10に記憶された色見本データ37をそのまま表示したものである。
【0030】
生徒側の端末装置で撮影され、サーバ10のディスプレイに表示される画像データが、生徒の作品と色合いの異なるものであった場合には、確実な美術指導ができない。そこで、サーバ10のディスプレイに表示された色見本46と色見本54とを比較しながら、両者の色合いを一致させる。ディスプレイ50に表示された表示色制御画面55のR、G、Bと表示したスライダコントロールの、ボタン48を左右にスライドさせることによって、R(赤)信号、G(緑)信号、B(青)信号のレベルを調整できる。これによって、講師側のディスプレイの色合い表示を調整し、生徒側の画像データが忠実に再現できるようにしている。
【実施例2】
【0031】
図4は、講師側のディスプレイに表示された画面の具体的な説明図である。
ディスプレイ50には、画像データ表示用の画面51と、対話用画像58と、ボタン68が表示されている。画面51の左側には、サムネイル57が表示されている。対話用画像58は、各生徒のカメラ43(図3)で撮影された動画像を表示する。これにより講師は、全ての生徒の作品制作進行状態を一覧できる。一番上の対話用画像58には、例えば、講師が表示される。また、サムネイル57は、全ての生徒の作品を縮小化したアイコンである。このサムネイル57の1つをクリックすると、対応する画像データが右横に表示される。
【0032】
画面56は、チャット用のホワイトボードである。講師が指導用のメッセージを表示し、生徒が質問を書き込むために使用される。例えば、ボタン68をクリックすると、講師のホワイトボードに記入されたメッセージがそのまま全ての生徒の端末装置に強制的に表示される。即ち、ボタン68は一斉指示用の操作ボタンである。これで、生徒全員に対する指導ができる。こうして講師は、全ての生徒の作品制作進行状態を見ながら、各生徒の作品について、順にその内容を詳しく観察し、評価し、指導をすることができる。また、この画面とほぼ同様の画面が各生徒の端末装置に映し出される。各生徒の端末装置に映し出される画像データは、画面表示用に処理されたデータであって、サーバ10で受信した画像データそのままでなくてよい。なお、例えば、生徒の作品の画像データに、天地マーク59を含めることができる。生徒がこの天地マーク59を自由に画像データ中に記入する。表示制御手段25は、この天地マーク59が必ず左上にくるように、画像データを表示する。このように、画像データの向きを天地マークを利用して選択して表示すると、生徒が例えば、デジタルカメラを横向きにして撮影した作品の画像データの向きを誤って表示することがない。
【0033】
図5は、画像データの受信タイミングを説明する説明図である。
図5(a)のグラフは、横軸に時間の経過を示す。例えば、生徒の端末装置T1、T2、T3から画像データを受信するものとする。画像データの適正な受信速度を選択した結果、この図のように、端末装置T1の画像データをt1時間かけて受信する。その後、t2時間だけ空けて次の端末装置T2の画像データをt3時間かけて受信する。空き時間を設けるのは、割り込みにより、任意の端末装置から優先的に画像データを受信できる自由度を設けるためである。さらに、その後、t4時間だけ空けて次の端末装置T3の画像データをt5時間かけて受信する。これによってサーバ10は、負荷の集中を避けながら、高精彩画像データを各生徒の端末装置から取得できる。なお、通話のためのデータや表示画像を同期させるためのデータ転送にもこの空き時間が利用される。このほかに、複数の講座の授業が同時並行して進行しているときに、空き時間でその講座に属する生徒の端末装置の通信を遮断することもできる。この操作を所定の順に所定のタイミングで講座毎に実行する。生徒の作品制作時間が長時間に及ぶとき、通信を持続せず、順に通信を遮断することで、複数の講座を同時進行し易くなる。さらに詳細には、(b)の説明に譲る。
【0034】
なお、この動作を実行している状態を示すために、例えば、図の画面60には、送信指示アイコン61と送信中/終了表示アイコン62とが設けられる。送信指示アイコン61は、生徒側の端末装置に表示され、このアイコンをクリックすると、撮影済みの画像データをサーバ10に対して強制的に送信することができる。また、その送信中は、送信/終了表示アイコンが点滅する。送信が終了すると、送信中/終了表示アイコンの点滅が停止する。このように画面60は、生徒の端末装置に表示されて、生徒が好みのタイミングで画像データを転送する制御に利用される。
【0035】
図5(b)のグラフも横軸に時間をとったものである。この例では、A〜Eの5つのクラスについて、授業を一定時間ずつサイクリックに行う。太い実線が実際に授業が行われている時間である。例えば、授業Aは時間t1とt15に実行される。勿論、1日に何回くりかえされてもよい。1単位の時間t10〜t17は、例えば、30分とか1時間とか、自由に設定する。1単位の時間も順序も授業の性格に応じて自由に設定してよい。また、各講座の授業をこのようにサイクリックに実行して、実行中の講座に属する生徒の端末装置以外の端末装置との通信を遮断する。実行中の講座に属する生徒の端末装置との通信を優先して、通信負荷やコンピュータの処理負荷を軽減する。
【0036】
美術指導では、このように、一連の授業を分割して行い、その間を生徒の作品制作時間に当てることかできる。しかも、このような方法によって、通信負荷を分散し、講師も複数の授業を兼務することが容易になるという効果がある。なお、各講座が終了し、次の講座を開始するまで間に、例えば、10分とか15分の空き時間を設ける。この時間に、例えば、次の授業に参加する生徒に対して、画像データの転送を要求する。次の授業に参加する生徒の端末装置と通信を確立した後に、画面に適当なメッセージを表示するとよい。その他の特定の生徒の画像データ転送を要求しても構わない。双方向通信の負荷の無い空き時間を有効に利用できる。このような処理によって、美術指導という特殊な分野のE−ラーニングを、限られた能力のサーバと限られた講師陣容で円滑に運用することができる。なお、このスケジュール中で、1単位の時間に2つの講座の授業を混在させるようにしても構わない。全ての授業の負荷を考慮して平均化できるように、分割された単数または複数の授業をサイクリックに実行するようにして構わない。
【0037】
図6は、クラス設定のための表示画面説明図である。
図に示すように、クラス設定データ71は、クラスの識別情報、クラス名、授業日、講師名、クラスの開始時間、終了時間などの情報を含む。これらが、クラス情報データベース33(図1)に含められる。また、登録生徒データは、ユーザ識別情報、氏名、フリガナなどの情報72を含む。これは、生徒情報データベース31(図1)に含められる。この画面70により、特定の講座の全ての生徒のリストが表示される。講師の能力上、例えば、1クラスの生徒数を8人程度に制限している。この画面の下の方に示す検索画面を使って、生徒情報データベース31を検索し、生徒を選択して登録処理をすることにより、クラスの生徒の情報を管理できる。
【0038】
図7は、クラス一覧画面説明図である。
この画面75には、クラスの識別記号、クラス名、授業日、講師名、開始時間、終了時間、といった各クラスの情報をリストしたものである。その内容を変更する場合には、右側の「登録変更」ボタンをクリックする。「新規登録ボタン」は新たなクラスの登録に使用する。選択ボタンを複数指定して、「クラス統合」ボタンをクリックすると、複数のクラスが統合される。「削除」ボタンをクリックすると、選択されたクラスのデータが削除される。これにより、クラス情報データベース33が管理される。
【0039】
図8は、講師用の情報登録画面説明図である。
この画面80を表示させることによって、講師は、担当するクラス名を特定し、授業日、授業開始時間、終了時間などを設定することができる。必要な情報を入力して、「登録」ボタンをクリックすると、講師情報データベース32へ講師情報が登録される。「リセット」ボタンは入力したデータを一括クリアするためのものである。「授業終了」ボタンは、講座の全ての授業が終了したときにクリックされる。なお、このほかに、生徒情報データベース31へのデータ登録があるが、その画面の図示は省略した。生徒の識別情報のほか、生徒の端末装置のアドレス、演算処理能力、デジタルカメラの解像度、データ形式等が登録されるとよい。
【実施例3】
【0040】
図9は授業開始後のサーバ用コンピュータの動作フローチャートである。
講師が授業のスケジュールを登録すると、授業開始時に自動的に次の処理が実行される。即ち、ステップS11で、授業開始のための制御プログラムを起動する。ステップS12では、全生徒の端末装置と通信を確立する。この処理は、例えば、生徒の端末装置に、ログイン操作用ウェブページのURLをメールで通知して、生徒の端末装置からのログイン処理を待てばよい。ステップS13では、授業の案内表示をする。以上の処理は、通信装置21と表示制御手段25により実行される。
【0041】
授業が開始されると、通信装置21と対話装置22の制御により、ステップS14で、対話用画像と音声の送受信をする。表示制御手段25は、ステップS15で、対話用画像の表示をする。さらに、ステップS16で、受信画像データのサムネイル化をする。ステップS17で、サムネイル表示をする。この状態で、授業が進行する。この画像(図4に示した画像)は、全ての生徒の端末装置に共通に表示される。例えば、講師がある生徒の作品全体を見たいときは、サムネイルをクリックする。ステップS18で、サムネイルがクリックされたと判断すると、ステップS19の処理に移行し、それ以外の場合には、ステップS21の処理に移行する。
【0042】
ステップS19では、表示制御手段25が、生徒の端末装置から受信した画像データ34の読み出しをする。ステップS20では、その画像データをディスプレイに表示する。ここまでの処理は、授業開始時刻直前に完了させるとよい。次に、講師が講座に参加している全ての生徒に対して、同じ画面を見せながら講義をする動作を説明する。まず、講師は、画面上に表示された図示しない一斉指導ボタンをクリックする。ステップS21では、共用画面制御手段26が、この一斉指導指示を検出する。ステップS22では、全生徒の端末装置のホワイトボードをクリアする。ステップS23では、講師による画面の生成をする。ここで、講師が、参照画像データを表示したり、ホワイトボードにコメントを入力したりする。ステップS24では、その画面を全ての生徒の端末装置に対して同報送信する。
【0043】
図10は、画像データ受信処理動作のフローチャートである。
この処理は、画像データ受信制御手段24が実行する。まず、ステップS31で、開催講座名の取得をする。授業が同時進行する複数の講座があるときは、該当する全ての講座の講座名を取得する。ステップS32では、講座参加者データの取得をする。ステップS33では、通信負荷標準データの算出をする。授業に参加する生徒全員の対話音声データと対話画面データの通信には、リアルタイム処理が要求される。この通信負荷を差し引いた残りの余力で、各生徒の作品の画像データを順次転送する。各生徒の作品の画像データのデータ量を経験的な標準値に設定して、生徒数を乗算する。これで、受信データ量の総和が算出できる。これが通信負荷標準データである。
【0044】
ステップS34では、受信済み画像データサイズの取得をする。授業開始時には、受信済みの画像データが全く無いときがある。このときは、通信負荷標準データをそのまま使用して受信計画を実行する。一方、前回の授業で全部または一部の生徒の画像データが受信済みのときは、各生徒の作品の具体的な画像データ量が判明している。従って、標準値でなく実測値を使用して計算の精度を上げる。また、ステップS35で、生徒毎の作品制作速度算出をする。各生徒によって、画像データを受信する間隔やタイミングが異なるから、これも、受信計画計算のパラメータとして取り込む。ステップS36では、ステップS33で算出した通信負荷標準データを具体的な実績に合わせて修正する。実績が無い部分は標準値のままにする。ステップS37では、以上の計算結果に基づいて、画像データの受信速度を選択する。受信開始時刻や受信終了時刻と時間あたりの受信データ量を適切に選択すると、システムの能力の範囲で効率よく画像データの受信ができる。
【0045】
ステップS38では、画像データの受信を開始するために、リスト等の順に生徒を選択する。ステップS39では、画像データの受信を開始する。ステップS40では、例えば、講師や生徒の操作により画像データの強制的な受信中止処理があったかどうかという判断をする。受信中止の場合には、ステップS43にジャンプする。受信を継続するときはステップS41に進む。ステップS41では、受信速度を増加するかどうかという判断をする。事情により受信速度を増加したいときは、ステップS42で、システムの許容する範囲の増速をする。ステップS43では、受信終了かどうかという判断をする。他の生徒の画像データの受信計画があるときは、ステップS33に戻る。受信が終了したときは、そのままプログラムを終了する。
【0046】
図11は、画像データの色補正処理動作フローチャートである。
この処理は表示制御手段25が実行する。ステップS51では、表示すべき画像データの選択をする。ステップS52で、その画像データの表示をする。この画像データには、生徒の作品と並べて撮影された色見本の画像が含まれている。ステップS53では、表示された画像データの横に色見本の表示をする。ここで、講師の操作により、左右に並んだ色見本の表示色調の調整が行なわれる。その結果、ステップS54で、調整された色補正指示の取得をする。そして、ステップS55で、色補正表示処理をする。
【0047】
こうして、画面の調整を終了する。ステップS56では、該当する画像データの属性データの生成をする。即ち、属性データの中に、いま取得した色補正指示を含める処理を実行する。ステップS57では、その属性データの記憶をする。その後該当する画像データが表示されるときは、次のステップS61以下の処理を実行する。ステップS61では、表示すべき画像データの選択をする。ステップS62では、その画像データの属性データを読み取る。ステップS63では、その属性データに含まれた色補正指示を利用して、色補正表示処理をする。これにより、適正な色補正表示処理がされた画面がディスプレイに表示される。
【0048】
なお、上記の演算処理装置で実行されるコンピュータプログラムは、機能ブロックで図示した単位でモジュール化されてもよいし、複数の機能ブロックを組み合わせて一体化されてもよい。また、上記のコンピュータプログラムは、既存のアプリケーションプログラムに組み込んで使用してもよい。本発明を実現するためのコンピュータプログラムは、例えばCD−ROMのようなコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、任意の情報処理装置にインストールして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】実施例1の美術指導システムブロック図である。
【図2】サーバ10のハードウエアブロック図である。
【図3】生徒側の端末装置と講師側のサーバとの使用状態を示す説明図である。
【図4】講師側のディスプレイに表示された画面の具体的な説明図である。
【図5】画像データの受信タイミングを説明する説明図である。
【図6】クラス設定のための表示画面説明図である。
【図7】クラス一覧画面説明図である。
【図8】講師用の情報登録画面説明図である。
【図9】授業開始後のサーバ用コンピュータの動作フローチャートである。
【図10】画像データ受信処理動作のフローチャートである。
【図11】画像データの色補正処理動作フローチャートである。
【符号の説明】
【0050】
15 ネットワーク
10 サーバ
11、12、13、14 生徒が使用するコンピュータ
20 演算処理装置
30 記憶装置
21 通信装置
22 対話装置
23 音声再生装置
24 画像データ受信制御手段
25 表示制御手段
26 共用画面制御手段
27 データ登録手段
31 生徒情報データベース
32 講師情報データベース
33 クラス情報データベース
34 画像データ
35 対話データ
36 画面データ
37 色見本データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受講対象とされた複数の生徒が使用する各端末装置を特定して、当該端末装置と通信を確立する通信装置と、
前記端末装置で撮影された動画像と、この動画像と共に入力された音声とを受信して、対話用画像と対話用音声を再生制御する対話装置と、
表示画面の一部に前記対話用画像を表示するディスプレイと、
前記対話用音声を再生する音声再生装置と、
前記各端末装置から、生徒の作品の制作速度に基づいて選定された、制限された通信速度で、所定の順に、前記生徒の作品の画像データを受信して、記憶装置に記憶させる画像データ受信制御手段と、
前記画像データ受信制御手段により受信された前記作品の画像データのサムネイルデータを生成して、前記ディスプレイに当該サムネイルの表示と、各サムネイルに対応する画像データの表示を制御する表示制御手段と、
前記ディスプレイに、講師と生徒が共用するホワイトボードを表示制御する共用画面制御手段とを備えたことを特徴とするネットワークを利用した美術指導システム。
【請求項2】
請求項1に記載の美術指導システムにおいて、
前記画像データ受信制御手段は、前記画像データの受信要求があったときは、当該画像データのデータサイズと、受講中の全ての生徒の作品の制作速度と、前記通信装置の通信能力とから、最大データ転送速度とデータの転送タイミングを選択して、この通信速度以内で、前記画像データを受信することを特徴とする美術指導システム。
【請求項3】
請求項1に記載の美術指導システムにおいて、
前記画像データ受信手段は、前記端末装置から画像データを受信中である旨の表示と、受信を終了した旨の表示の制御を行い、要求に従って、任意のタイミングで、受信速度を増減させることを特徴とする美術指導システム。
【請求項4】
請求項1または2に記載の美術指導システムにおいて、
前記表示制御手段は、生徒が使用する端末装置で、色見本とともに撮影された作品の画像データを、同一構造の色見本と共にディスプレイに表示し、その画面に表示色制御画面を表示することを特徴とする美術指導システム。
【請求項5】
請求項1または2に記載の美術指導システムにおいて、
前記通信装置は、複数の講座の授業が同時並行して進行しているとき、所定の順に所定のタイミングで、講座毎に、その講座に属する生徒の端末装置の通信を遮断することを特徴とする美術指導システム。
【請求項6】
請求項1または2に記載の美術指導システムにおいて、
前記通信装置は、複数の講座に所定の順序を設定して、各講座の授業を前記所定の順にサイクリックに実行し、実行中の講座に属する生徒の端末装置以外の端末装置との通信を遮断するとともに、各講座が終了し、次の講座を開始するまで間に、画像データの転送時間を指定して、所定の生徒に対して画像データの転送を要求することを特徴とする美術指導システム。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれかに記載の美術指導システムにおいて、
前記表示制御手段は、生徒の作品の画像データに含まれた、天地マークにより、画像データの向きを選択して表示することを特徴とする美術指導システム。
【請求項8】
コンピュータを、
受講対象とされた複数の生徒が使用する各端末装置を特定して、当該端末装置と通信を確立する通信装置と、
前記端末装置で撮影された動画像と、この動画像と共に入力された音声とを受信して、対話用画像と対話用音声を再生制御する対話装置と、
表示画面の一部に前記対話用画像を表示するディスプレイと、
前記対話用音声を再生する音声再生装置と、
前記各端末装置から、生徒の作品の制作速度に基づいて選定された、制限された通信速度で、所定の順に、前記生徒の作品の画像データを受信して、記憶装置に記憶させる画像データ受信制御手段と、
前記画像データ受信制御手段により受信された前記作品の画像データのサムネイルデータを生成して、前記ディスプレイに当該サムネイルの表示と、各サムネイルに対応する画像データの表示を制御する表示制御手段と、
前記ディスプレイに、講師と生徒が共用するホワイトボードを表示制御する共用画面制御手段、
として機能させる美術指導プログラム。
【請求項9】
コンピュータを、
受講対象とされた複数の生徒が使用する各端末装置を特定して、当該端末装置と通信を確立する通信装置と、
前記端末装置で撮影された動画像と、この動画像と共に入力された音声とを受信して、対話用画像と対話用音声を再生制御する対話装置と、
表示画面の一部に前記対話用画像を表示するディスプレイと、
前記対話用音声を再生する音声再生装置と、
前記各端末装置から、生徒の作品の制作速度に基づいて選定された、制限された通信速度で、所定の順に、前記生徒の作品の画像データを受信して、記憶装置に記憶させる画像データ受信制御手段と、
前記画像データ受信制御手段により受信された前記作品の画像データのサムネイルデータを生成して、前記ディスプレイに当該サムネイルの表示と、各サムネイルに対応する画像データの表示を制御する表示制御手段と、
前記ディスプレイに、講師と生徒が共用するホワイトボードを表示制御する共用画面制御手段、
として機能させる美術指導プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2007−127853(P2007−127853A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−320804(P2005−320804)
【出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願人】(505324054)株式会社 登臨 (1)
【Fターム(参考)】