説明

ネットワークゲームシステム、及びサーバ装置

【課題】ネットワークゲームにおいて、プレイヤが操作する端末装置がサーバ装置と接続状態にない場合であっても、当該プレイヤのプレイヤキャラクタを動作させることができる。
【解決手段】プレイヤは、プレイヤキャラクタ登録操作によりプレイヤキャラクタをコピー可能とするためのプレイヤキャラクタの登録をし、自己のビデオゲーム装置100をオフライン状態にする。オンライン状態にあるビデオゲーム装置100を操作するプレイヤが、プレイヤキャラクタコピー操作をすることで、登録プレイヤキャラクタからコピーNPCを生成することができる。コピーNPCの動作は、コピーの基となったプレイヤキャラクタの行動を記憶した行動ログを基に、ゲーム進行情報に応じてサーバ装置200において決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置と該サーバ装置にネットワークを介して接続/切断される端末装置とから構成されるシステムにおいて、複数のプレイヤが参加してゲームが進行するネットワークゲームに関し、特に自己の端末装置が切断状態にあっても自己のキャラクタが動作されるネットワークゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のネットワーク技術の進歩に伴い、複数のプレイヤが参加してゲームが進行するネットワークゲーム(オンラインゲーム)が盛んに行われるようになってきている。ネットワークゲームを行うためのシステムは、ネットワークゲームを運営する者が管理するサーバ装置と、このサーバ装置にインターネットなどのネットワークを介して接続可能な各プレイヤのクライアント装置とから構成されるものとなっている。
【0003】
上記のネットワークゲームのうち、RPG(Role Playing Game)では、同時に多数のプレイヤが参加することで、そのプレイヤキャラクタ同士で、敵キャラクタとのバトルを協力して行わせたり、或いはプレイヤ同士がプレイヤキャラクタにバトルを行わせたりして進行していくものとなっている。特に最近では、より多くのプレイヤの参加を可能としたMMORPG(Massively Multiplayer Online RPG)も行われるようになってきている。
【0004】
実際に、不特定多数のプレイヤがチームを組んで共通の目的に向かってゲームを協力して進めるとき、サーバ装置を介さず携帯ゲーム装置のみの無線通信を行う場合であっても、複数のプレイヤが居合わせた状態でゲーム操作をすることが通常である(特許文献1参照)。つまり、この協力ゲームがオンラインで行われる場合には、現実の時間において、チームを組む複数のプレイヤが同時刻においてオンライン状態となってゲーム操作を行っている必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−61253号公報(段落0010等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、プレイヤによっては各々の生活環境が異なるものであり、ゲームをプレイする現実の時間のタイミングが合わないものである。その結果、実際の生活環境が大きく異なる他のプレイヤの操作するプレイヤキャラクタとの協力ゲームをすることができないことが多くなっていることにより、多数のプレイヤが参加することで多数のプレイヤとの協力ゲームや交流を行い得るMMORPGの醍醐味を損なうものとなっている。
【0007】
そこで、このようにプレイヤが他のプレイヤと協力ゲームをするために、現実の時間におけるタイミングを当該他のプレイヤに合わせようとすれば、自らの生活ペースに合わせてゲームのプレイを楽しむことができなくなり、それによってプレイヤのゲームのプレイに対する動機を阻害するおそれが生ずる可能性がある。
【0008】
本発明は、プレイヤが操作する端末装置がサーバ装置と接続状態にない場合であっても、当該プレイヤのプレイヤキャラクタを動作させることができるネットワークゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるネットワークゲームシステムは、サーバ装置と、該サーバ装置にネットワークを介して接続された複数の端末装置とを備え、該複数の端末装置を各々利用するプレイヤが自己のプレイヤキャラクタを操作することにより該サーバ装置が提供するゲームに参加するネットワークゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、前記複数の端末装置の各々が該サーバ装置と接続状態にあるか否かを管理する接続状態管理手段と、前記複数の端末装置のうちの該サーバ装置と接続状態にある端末装置から送信されたキャラクタ動作情報を受信するキャラクタ動作情報受信手段と、前記複数の端末装置のうちの該サーバ装置と接続状態にある端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについて、該プレイヤキャラクタの動作状態を含むゲームの進行に応じた情報を記憶するキャラクタ情報記憶手段と、前記キャラクタ動作情報受信手段が受信したキャラクタ動作情報に従って、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶されたプレイヤキャラクタの動作状態を更新するキャラクタ動作状態更新手段と、該サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作を、前記キャラクタ動作受信手段による前記キャラクタ動作情報の受信によらずに、該サーバ装置での判断で特定する自動動作特定手段と、該サーバ装置と接続状態にある端末装置について前記キャラクタ情報記憶手段に記憶されたプレイヤキャラクタの動作状態と、該サーバ装置と接続状態にない端末装置について前記自動動作特定手段により特定されたプレイヤキャラクタの動作状態とに応じたゲームの進行状況を示すゲーム進行情報を、該サーバ装置と接続状態にある端末装置に送信するゲーム進行情報送信手段とを備え、前記複数の端末装置は、それぞれ、前記ゲーム進行情報送信手段から送信されたゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、前記ゲーム進行情報受信手段が受信したゲーム進行情報に応じた画面を、当該端末装置が備える表示装置に表示させるゲーム画面表示手段と、当該端末装置を利用するプレイヤが当該端末装置が備える入力装置に対して所定の操作を行うことにより、自己のプレイヤキャラクタを動作させるための手動動作指示を入力する手動動作指示入力手段と、前記手動動作指示入力手段から入力された手動動作指示に従って、当該端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作を特定する手動動作特定手段と、前記手動動作特定手段により特定された当該端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作に応じて前記キャラクタ動作情報を生成し、前記キャラクタ動作情報受信手段に受信させるべく前記サーバ装置に送信するキャラクタ動作情報送信手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
上記第1の観点にかかるネットワークゲームシステムでは、プレイヤキャラクタの動作に応じたゲームの進行をサーバ装置において管理し、プレイヤは、そのゲームの進行状況に応じたプレイヤキャラクタの動作のための手動動作指示の所定の操作を行い、プレイヤを操作する各々の端末装置がその情報としてキャラクタ動作情報をサーバ装置に対して送信する。しかしながら、プレイヤの操作する端末装置が接続状態にない場合には、当該端末装置からキャラクタ動作情報は送信されず、当該接続状態にない端末装置においてプレイヤが自己のプレイヤキャラクタ動作させることはできない。
【0011】
これに対して、サーバ装置では、プレイヤの端末装置が接続状態にはなく、当該プレイヤのプレイヤキャラクタが動作し得ない場合であっても、当該プレイヤキャラクタに係るゲームの進行に応じた情報を記憶するキャラクタ情報記憶手段を基に、当該プレイヤキャラクタの動作を特定し、ゲームの進行に応じて動作させることができるものである。
【0012】
これにより、現実にプレイヤが自己のプレイヤキャラクタを動作させることができない状態にあっても、当該プレイヤのプレイヤキャラクタをゲームの進行に応じて動作させることができ、接続状態にある端末装置を利用する他のプレイヤは、ゲームの進行において当該プレイヤと共にゲームのプレイを行っているような実感を得ることができる。また、プレイヤは他のプレイヤと共に、現実の時間において各々のゲームプレイのタイミングを合わせることを強いられることなく自らの生活ペースでゲームをプレイすることができる。
【0013】
上記第1の観点にかかるネットワークゲームシステムにおいて、前記サーバ装置は、前記複数の端末装置の各々が接続状態にあるときに、該複数の端末装置毎に対応するプレイヤキャラクタの動作状態の履歴を記憶する履歴記憶手段をさらに備え、
前記自動動作特定手段は、前記サーバ装置と接続状態にない端末装置に対応するプレイヤキャラクタについて前記キャラクタ情報記憶手段に記憶された動作状態と、前記履歴記憶手段に記憶された動作状態の履歴とに基づいて、当該端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作を特定することができる。
【0014】
こうすることで、プレイヤキャラクタがプレイヤによって動作させることができない状態であっても、当該プレイヤキャラクタの動作が、サーバ装置において記憶されるプレイヤキャラクタの動作状態の履歴によって特定されることにより、このプレイヤキャラクタの動作は、これまでのプレイヤの操作に基づいた動作が反映されたものとなるため、現実としてプレイヤの操作に基づいていないプレイヤキャラクタの動作であっても、ゲームの進行における、当該プレイヤに対応するプレイヤキャラクタの動作に対する違和感を少なくすることができる。
【0015】
上記第1の観点にかかるネットワークゲームシステムにおいて、前記サーバ装置は、該サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについての動作状態を含む情報を、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶された情報とは別に記憶する非接続キャラクタ情報記憶手段と、該サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについて、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶された情報を複製して前記非接続キャラクタ情報記憶手段に記憶させるキャラクタ情報複製手段と、前記自動動作特定手段が特定したプレイヤキャラクタの動作に従って、前記非接続キャラクタ情報記憶手段に記憶された情報のうちの当該プレイヤキャラクタの情報を更新する非接続キャラクタ情報更新手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0016】
つまり、接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタに係るキャラクタの情報と全く同じ情報を有するキャラクタを、接続状態にある他の端末装置を利用する他のプレイヤのプレイヤキャラクタの動作に従って動作させることができるようになる。これによって、他のプレイヤは、接続状態にない端末装置を利用するプレイヤが同じタイミングではプレイヤキャラクタを動作できない場合であっても、当該プレイヤキャラクタを他のプレイヤが動作させるプレイヤキャラクタの動作に従って動作させる実感が得られるものとなる。
【0017】
上記第1の観点にかかるネットワークゲームシステムにおいて、前記キャラクタ情報記憶手段は、前記サーバ装置と接続状態にある端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについてのゲームの進行に応じた情報として、プレイヤキャラクタ毎に設定されるパラメータであってゲームの進行に応じて値が更新される所定のパラメータを記憶し、前記非接続キャラクタ情報記憶手段は、前記サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについてのゲームの進行に応じた情報として、プレイヤキャラクタ毎に設定されるパラメータであってゲームの進行に応じて値が更新される所定のパラメータを記憶し、
前記サーバ装置は、該サーバ装置と接続状態になかった端末装置が接続状態とされたときに、前記非接続キャラクタ情報記憶手段に記憶された前記所定のパラメータの値に従って、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶された前記所定のパラメータの値を更新する接続時パラメータ反映手段をさらに備えるものとすることができる。
【0018】
つまり、接続状態になかった端末装置を利用するプレイヤの動作させるプレイヤキャラクタが、当該プレイヤに動作されなかったとしても、その複製となるキャラクタが当該端末装置が接続状態とされるまでの期間において、他のプレイヤのプレイヤキャラクタの動作に従って動作することで、パラメータがゲームの進行に応じて更新され、その更新されたパラメータが、複製の基となったプレイヤキャラクタのパラメータに反映されることとなる。こうすることで、プレイヤが利用する端末装置が接続状態となっていない期間における、自己のプレイヤキャラクタの複製キャラクタの動作の結果が、自己のプレイヤキャラクタの動作の結果として反映されるため、当該プレイヤが自己のプレイヤキャラクタを動作できなかった期間でも、当該プレイヤキャラクタが動作していたことを実感できるものとなる。
【0019】
なお、RPGのような、時間をかけてプレイヤキャラクタのレベルを上昇させるようなゲームの場合に、ゲームプレイの時間の差がそのままプレイヤキャラクタのレベルの差に繋がるものであっても、接続状態になかった端末装置を利用するプレイヤの動作させるプレイヤキャラクタの複製キャラクタが、他のプレイヤのプレイヤキャラクタの動作に従って動作し、その結果が当該プレイヤキャラクタのパラメータ(例えば、レベル)に反映されるようにすることができる。こうすることで、ゲームをプレイする時間が限られるようなプレイヤであっても、当該ゲームに対し積極的に参加させることができるようになる。
【0020】
上記第1の観点にかかるネットワークゲームシステムにおいて、前記キャラクタ情報記憶手段は、前記サーバ装置と接続状態にある端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについてのゲームの進行に応じた情報として、当該プレイヤキャラクタの位置情報を記憶し、前記非接続キャラクタ情報記憶手段は、前記サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについてのゲームの進行に応じた情報として、当該プレイヤキャラクタの位置情報を記憶し、前記サーバ装置は、該サーバ装置と接続状態になかった端末装置が接続状態とされたときに、当該端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについて前記非接続キャラクタ情報記憶手段に記憶された位置情報に従って、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶された位置情報を更新することができる。
【0021】
こうすることで、プレイヤが利用する端末装置が接続状態となった、その時点における自己のプレイヤキャラクタの複製キャラクタの動作の結果としての位置が、自己のプレイヤキャラクタの動作の結果として反映されるため、当該プレイヤキャラクタをスムーズに当該複製キャラクタのそれまでのゲームの進行に順応させることができ、また、他のプレイヤの当該プレイヤキャラクタの動作に対する違和感も少なくできる。
【0022】
上記第1の観点にかかるネットワークゲームシステムにおいて、前記複数の端末装置は、それぞれ、前記サーバ装置との接続状態を終了させるときに、プレイヤの選択により前記自動動作特定手段に当該端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作を特定させるかどうかを指示する指示手段をさらに備えるものとすることができる。
【0023】
こうすることで、プレイヤが利用する端末が接続状態となっていない期間において、当該プレイヤは、自己のプレイヤキャラクタを動作させるか否かの選択ができるようになるため、自らが知り得ない自己のプレイヤキャラクタの動作によってゲームが進行することを防ぐことができる。
【0024】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるサーバ装置は、複数の端末装置にネットワークを介して接続され、該複数の端末装置を各々利用するプレイヤが自己のプレイヤキャラクタを操作することにより参加するゲームを提供するサーバ装置であって、前記複数の端末装置の各々が該サーバ装置と接続状態にあるか否かを管理する接続状態管理手段と、前記複数の端末装置のうちの該サーバ装置と接続状態にある端末装置から送信され、当該端末装置を利用するプレイヤにより入力された手動動作指示に従って特定されるプレイヤキャラクタの動作に応じたキャラクタ動作情報を受信するキャラクタ動作情報受信手段と、前記複数の端末装置のうちの該サーバ装置と接続状態にある端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについて、該プレイヤキャラクタの動作状態を含むゲームの進行に応じた情報を記憶するキャラクタ情報記憶手段と、前記キャラクタ動作情報受信手段が受信したキャラクタ動作情報に従って、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶されたプレイヤキャラクタの動作状態を更新するキャラクタ動作状態更新手段と、該サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作を、前記キャラクタ動作情報受信手段による前記キャラクタ動作情報の受信によらずに、該サーバ装置での判断で特定する自動動作特定手段と、該サーバ装置と接続状態にある端末装置について前記キャラクタ情報記憶手段に記憶されたプレイヤキャラクタの動作状態と、該サーバ装置と接続状態にない端末装置について前記自動動作特定手段により特定されたプレイヤキャラクタの動作状態とに応じたゲームの進行状況を該サーバ装置と接続状態にある端末装置が備える表示装置に表示させるためのゲーム進行情報を、該接続状態にある端末装置に送信するゲーム進行情報送信手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
また、上記第1の観点にかかるネットワークゲームシステムを構成するサーバ装置及び端末装置は、それぞれ単体でも本発明の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態にかかるネットワークゲームシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1のビデオゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図1のサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図1、図3のサーバ装置において管理されるテーブルを示す図である。
【図5】図1、図2のビデオゲーム装置において記憶されるデータの構成を示す図である。
【図6】サーバ装置において実行される処理を示すフローチャートである。
【図7】サーバ装置において実行される処理を示すフローチャートである。
【図8】ビデオゲーム装置において実行される処理を示すフローチャートである。
【図9】ビデオゲーム装置において実行される処理を示すフローチャートである。
【図10】オートパイロットPCのタイムアウトに係る処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0028】
図1は、この実施の形態にかかるネットワークゲームシステムの構成を示すブロック図である。図示するように、このネットワークゲームシステムは、複数(ここでは、3つのみを図示)のビデオゲーム装置100と、サーバ装置200とから構成される。ビデオゲーム装置100は、それぞれサーバ装置200にネットワーク151を介して接続される。
【0029】
このネットワークゲームシステムで適用されるゲームでは、ビデオゲーム装置100を利用する各プレイヤは、全てのプレイヤに共通の仮想空間(ゲーム空間)に形成されたフィールド上で自己のプレイヤキャラクタ(以下、自プレイヤキャラクタとする)を移動させていくことによりゲームを進行していく。各プレイヤは、自プレイヤキャラクタと、他のプレイヤが動作させるプレイヤキャラクタやNPC(ノンプレイヤキャラクタ)とでパーティーを形成し、そのパーティー毎にゲームを進行させる。
【0030】
ゲームの進行は、主にパーティーがフィールド上を移動してそこで遭遇する敵キャラクタとのバトルを行うことによって行われる。そして、パーティーは、そのバトルにおいて敵キャラクタを倒すことによって経験値を得ることができる。これによって、プレイヤは自己のプレイヤキャラクタを強化することができ、さらに強力な敵キャラクタを倒すことができるようになる。
【0031】
このように、プレイヤは操作する自己のビデオゲーム装置100がオンライン状態のときに、自プレイヤキャラクタを動作させ、ゲームを進行することができるが、ビデオゲーム装置100がオフライン状態の期間であっても、オフライン直前の自プレイヤキャラクタの情報に基づいて生成された自プレイヤキャラクタのコピーがNPC(以下、コピーNPCとする)として動作されることがある。そして、オンライン状態にある他のプレイヤキャラクタとコピーNPCとによって形成されたパーティーによってゲームが進行されることもある。また、オンライン状態であっても一定の期間において、プレイヤは自らの操作によらないで動作させる自プレイヤキャラクタ(以下、オートパイロットPCとする)によってゲームを進行させることもできる。
【0032】
なお、この実施の形態において、オンライン状態とは、ログイン処理によってビデオゲーム装置100を利用するプレイヤが認証された後、ログアウト処理によってビデオゲーム装置100を利用するプレイヤがゲームから退出するまでの期間を指すものとする。これ以外の期間においては、例えビデオゲーム装置100とサーバ装置200との間で何らかの情報が送受信されていても、オフライン状態にあるものとする。また、この実施の形態においては説明を簡単にするため、ビデオゲーム装置100とサーバ装置200との間の通信が、ログアウト処理を経ずに切断されてしまうことはないものとする。
【0033】
図2は、図1のビデオゲーム装置100の構成を示すブロック図である。図示するように、ビデオゲーム装置100は、装置本体101を中心として構築される。この装置本体101は、その内部バス119に接続された制御部103、RAM(Random Access Memory)105、ハードディスク・ドライブ(HDD)107、サウンド処理部109、グラフィック処理部111、DVD/CD−ROMドライブ113、通信インターフェイス115、及びインターフェイス部117を含む。
【0034】
この装置本体101のサウンド処理部109は、スピーカーであるサウンド出力装置125に、グラフィック処理部111は、表示画面122を有する表示装置121に接続されている。DVD/CD−ROMドライブ113には、記録媒体(本実施の形態では、DVD−ROMまたはCD−ROM)131を装着し得る。通信インターフェイス115は、ネットワーク151に接続される。インターフェイス部117には、発光部160と受信部161とメモリーカード162とが接続されている。
【0035】
制御部103は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)などを含み、HDD107や記録媒体131上に格納されたプログラムを実行し、装置本体101の制御を行う。制御部103は、現在時刻を計時する内部タイマを備えている。RAM105は、制御部103のワークエリアである。HDD107は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。サウンド処理部109は、制御部103により実行されているプログラムがサウンド出力を行うよう指示している場合に、その指示を解釈して、サウンド出力装置125にサウンド信号を出力する。
【0036】
グラフィック処理部111は、制御部103から出力される描画命令に従って、フレームメモリ(フレームバッファ)112(図では、グラフィック処理部111の外側に描かれているが、グラフィック処理部111を構成するチップに含まれるRAM内に設けられる)に画像を展開し、表示装置121の表示画面122上に画像を表示するビデオ信号を出力する。グラフィック処理部111から出力されるビデオ信号に含まれる画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。
【0037】
DVD/CD−ROMドライブ113は、記録媒体131に対しプログラム及びデータの読み出しを行う。通信インターフェイス115は、ネットワーク151に接続され、他のコンピュータとの通信を行う。受信部161は、方向キー及び複数の操作ボタンを備え、方向キーの操作により後述するプレイヤキャラクタを移動させ、操作ボタンの操作により育成キャラクタに話しかける等の所定の処理を行わせるものである。方向キーは、カーソルの移動などのためにも用いられ、操作ボタンは、所定の指示を入力するために用いられる。
【0038】
入力装置163は、受光部163aと、加速度センサ163bと、送信部163cを含んでいる。受光部163aは、発光部160に含まれる各LEDから照射された光を受光する。入力装置163の向きによって、受光部163aが光を受光できるLEDの数及び位置に違いが生じる。加速度センサ163bは、3軸以上の多軸加速度センサからなり、入力装置163の傾き及び3次元の動きを検出する。入力装置163は、また、方向キー及び複数の操作ボタンを備えている。後述するプレイヤキャラクタの行動は、プレイヤによる方向キーの操作により順次選択され、特定の操作ボタンの操作により選択が確定する。
【0039】
送信部163cは、入力装置163の状況に応じた赤外線信号、より詳しくは、受光部163aの受光状態、加速度センサ163bにより検出された入力装置163の傾き、並びに入力装置163の動く方向及び速度、方向キー及び操作ボタンからの入力に応じた赤外線信号を送信する。送信部163cから送信された赤外線信号は、入力装置163からの入力データとして受信部161により受信される。
【0040】
インターフェイス部117は、受信部161により受信された入力データをRAM105に出力し、制御部103がそれを解釈して演算処理を実施する。インターフェイス部117は、また、制御部103からの指示に基づいて、RAM105に記憶されているゲームの進行状況を示すデータをメモリーカード162に保存させ、メモリーカード162に保存されている中断時のゲームのデータを読み出して、RAM105に転送する。
【0041】
ビデオゲーム装置100でゲームを行うためのプログラム及びデータは、最初例えば記録媒体131に記憶されている。記録媒体131に記憶されているデータとしては、ゲーム空間に存在するオブジェクト(ゲーム空間に形成されたフィールド、自身及び他者のプレイヤキャラクタ、敵キャラクタ)を構成するためのグラフィックデータを全て含んでいる。
【0042】
記録媒体131に記憶されたプログラム及びデータは、実行時にDVD/CD−ROMドライブ113により読み出されて、RAM105にロードされる。制御部103は、RAM105にロードされたプログラム及びデータを処理し、描画命令をグラフィック処理部111に出力し、サウンド出力の指示をサウンド処理部109に出力する。制御部103が処理を行っている間の中間的なデータは、RAM105に記憶される。
【0043】
図3は、図1のサーバ装置200の構成を示すブロック図である。図示するように、サーバ装置200は、サーバ本体201を中心として構築される。サーバ本体201は、その内部バス219に接続された制御部203、RAM205、ハードディスク・ドライブ(HDD)207、DVD/CD−ROMドライブ213、通信インターフェイス215を含む。DVD/CD−ROMドライブ213には、記録媒体(DVD−ROMまたはCD−ROM)231を装着し得る。
【0044】
制御部203は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)などを含み、HDD207や記録媒体231上に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置200の制御を行う。制御部203は、現在時刻を計時する内部タイマを備えている。RAM205は、制御部203のワークエリアである。HDD207は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。通信インターフェイス215は、ネットワーク151に接続され、ビデオゲーム装置100のそれぞれとの通信を行う。
【0045】
サーバ装置200でネットワークゲームを行うためのプログラム及びデータは、最初例えば記録媒体231に記憶され、ここからHDD207にインストールされる。そして、このプログラム及びデータは実行時にHDD207から読み出されて、RAM205にロードされる。制御部203は、RAM205にロードされたプログラム及びデータを処理し、ビデオゲーム装置100のそれぞれから送られてくるメッセージなどを元にネットワークゲームを進行させる。制御部203が処理を行っている間の中間的なデータは、RAM205に記憶される。
【0046】
次に、この実施の形態にかかるネットワークゲームのゲーム進行について説明する。このネットワークゲームにおけるフィールドには複数のパーティーに所属する複数のプレイヤキャラクタ及び複数のNPC並びに複数の敵キャラクタが存在している。ここで、単に「NPC」とするときは、コピーNPC、及びコピーNPCではないNPC(以下、ノーマルNPCとする)を含むものとする。フィールド上では、遭遇した敵キャラクタとパーティーとでバトルが行われ、バトルの結果、敵キャラクタを倒すと、パーティーは経験値を得ることができるものとなる。
【0047】
バトルによって得られた経験値は、パーティーに所属するキャラクタ(以下、「パーティーキャラクタ」とし、プレイヤキャラクタ及びNPCを含むものとする)毎で均等に分配されるものとなる。そして、プレイヤキャラクタにおいては、経験値が得られる度にその値が加算され、所定の値に達するとそのプレイヤキャラクタのレベルが1増加するものとなる。レベルが増加すると、そのプレイヤキャラクタの有する各種パラメータが増加するものとなり(強化される)、そのパラメータが敵キャラクタの有するものより大きい値であった場合には、その敵キャラクタとのバトルを優位に進めることができるようになる。
【0048】
経験値は、次のレベルの増加に要する所定の値が漸増的に設定されている。これに対して、倒すことでより多くの経験値を得ることができる敵キャラクタは、少ない経験値を得ることができる敵キャラクタに比べて、より大きいパラメータが設定されている(強力である)ため、プレイヤはバトルを繰り返し、自プレイヤキャラクタの経験値を増加させることで、自プレイヤキャラクタを強化し、より強力な敵キャラクタを倒すことを目的としてゲームを進めるようになる。
【0049】
また同様に、オートパイロットPCの場合においても、プレイヤキャラクタと同様に経験値が所定値となることで、レベルが増加する。これに対して、コピーNPCの場合は、バトルにおいて得られた経験値がレベルの増加する所定値となっても、それによって、コピーNPCのレベルは増加しないものとなっている。このように、バトルによって得られた経験値によって、プレイヤキャラクタ、オートパイロットPC、及びコピーNPCの経験値は、それぞれパーティーキャラクタに均等に分配された分だけ増加していくものとなっているが、ノーマルNPCにおいては増加することはない。
【0050】
次に、この実施の形態にかかるネットワークゲームにおいて、コピーNPCの生成手順及びオートパイロットPCへの移行手順、並びにプレイヤキャラクタの登録について説明する。ここで、コピーNPC、オートパイロットPCの動作の決定については、コピーNPCについてはサーバ装置200、オートパイロットPCについてはビデオゲーム装置100で行われるものとなっている(これらの動作については、後に詳述する)。このように、プレイヤが直接的にはその動作に関与しないで、自プレイヤキャラクタに関わるコピーNPC或いはオートパイロットPCを、他のプレイヤキャラクタ等とで構成するパーティーにおいて動作させるにはそれぞれ以下の手順を要することとなる。
【0051】
初めに、コピーNPCの生成手順について説明する。プレイヤは、オンライン状態において自プレイヤキャラクタをフィールド上に複数存在する所定の登録受付場所へ移動させる。そこで、入力装置163において、自プレイヤキャラクタを登録させるためのプレイヤキャラクタ登録操作をすることで、自プレイヤキャラクタが登録(以下、通常登録とする)され、その後自己の操作するビデオゲーム装置100がオンライン状態となる。また、この通常登録の際に、プレイヤはその登録したプレイヤキャラクタ(以下、登録プレイヤキャラクタとする)をコピーさせるか否かの設定をする。
【0052】
このようにプレイヤキャラクタが通常登録され、そのプレイヤにより登録プレイヤキャラクタのコピーが可能となる設定がされていれば、そのプレイヤがオフライン状態となってから、ログイン処理が開始されるまでの間(以下、コピー受付期間とする)、オンライン状態にある他のプレイヤは、他プレイヤキャラクタをその登録受付場所へ移動させ、入力装置163において、プレイヤキャラクタコピー操作を行うことで、コピーNPCを自己のパーティーに所属させることができる。なお、プレイヤキャラクタコピー操作によって生成されるコピーNPCの数は、当該登録プレイヤキャラクタにつき1パーティー毎に1のみであり、50を超えることはないように設定される。
【0053】
続いて、オートパイロットPCへの移行手順について説明する。プレイヤは、オンライン状態において、入力装置163において、自プレイヤキャラクタをオートパイロット化するための所定の操作(以下、オートパイロット化操作とする)を行うことで、自プレイヤキャラクタをオートパイロットPCとして動作させることができる。ただし、他のプレイヤキャラクタと自プレイヤキャラクタとでパーティーを形成している場合であっても、自プレイヤキャラクタ以外の全てがNPC或いはオートパイロットPCでないことが条件となっている。そして、プレイヤキャラクタがオートパイロットPCとして動作している状態において、それを解除するための入力装置163の所定のボタンを押下する操作(以下、オートパイロット解除操作とする)を行うことで、オートパイロットPCだったものはプレイヤキャラクタとして、再度プレイヤによって動作させることができるようになる。
【0054】
ただし、所定期間(例えば、60分)に亘ってプレイヤのオートパイロット解除操作による入力がないまま、オートパイロットPCの状態が継続されると、それを動作させるビデオゲーム装置100は、その所定期間(以下、タイムアウト期間とする)を経過した時点からオフライン状態になり、ログアウト処理をした後、前回通常登録をした場所(直近の登録をした登録受付場所)において、そのプレイヤキャラクタが登録(以下、タイムアウト登録とする)されるものとなる。このとき、そのパーティーの一員として構成されていたオートパイロットPCであったプレイヤキャラクタを消去し、タイムアウト時以降、そのプレイヤキャラクタの代わりとしてプレイヤキャラクタに係るコピーNPCを生成し、それを所属していたパーティーの一員として動作させるものとなる。
【0055】
しかしながら、タイムアウト登録をした場合には、一定期間(例えば、2時間)に亘って、当該登録プレイヤキャラクタに対する他プレイヤからのプレイヤキャラクタコピー操作を受け付けない期間(以下、受付不可期間とする)が定めてある。この一定期間におけるプレイヤのゲーム再開については後述する。ただし、この一定期間において、パーティー唯一のプレイヤキャラクタを動作させるプレイヤがログアウトした場合には、たとえその一定期間が経過していない場合であっても、そのログアウトによって、タイムアウト登録された登録プレイヤキャラクタに対してプレイヤキャラクタコピー操作を受け付けられるようになる。
【0056】
また、NPCは、その属するパーティーにおけるプレイヤキャラクタがすべてオフライン状態となると、そのパーティー自体が消滅するのと同時に、コピーNPC及びノーマルNPCについては消去され、オートパイロットPCについては、そのパーティーに属する唯一のプレイヤキャラクタがオフライン状態となった場所において登録がされるものとなる。この場合、パーティーに属する唯一のプレイヤキャラクタはログアウト処理時に通常登録される(この実施の形態においては説明を簡単にするため、プレイヤキャラクタでログアウトする場合は、ビデオゲーム装置100とサーバ装置200との間の通信が、プレイヤのプレイヤキャラクタ登録操作によるプレイヤキャラクタの通常登録を経たログアウト処理を経ずに切断されてしまうことはないものとする。)ので、オートパイロットPCも同様に通常登録と同様の登録(以下、準通常登録とする)がされるものとなる。
【0057】
次に、ゲーム再開におけるプレイヤキャラクタの再開位置、及びコピーNPCの経験値の合算処理について説明する。上記のように、プレイヤキャラクタの登録がされ、オフライン状態となったビデオゲーム装置100が、再度オンライン状態となってゲームを再開するとき、プレイヤは登録時のプレイヤキャラクタの存在した場所(通常登録であれば、登録受付場所。タイムアウト登録であれば、直近の登録をした登録受付場所)からゲームを再開することができる。その場合、そのログイン処理おいて当該登録されたプレイヤキャラクタに係るコピーNPCがあれば、そのコピーNPCはそのログインに係る処理の後、全てノーマルNPCとなってパーティーに属することとなる。
【0058】
また、ログイン処理時において、そのようなコピーNPCのうち、プレイヤが1のコピーNPCを選択し、そのコピーNPCに代わってパーティーの構成員となり、そのコピーNPCの存在しているフィールド上の位置からゲームを再開することもできる(以下、ゲーム再開位置選択処理とする)。この場合、プレイヤキャラクタと代わることとなったコピーNPCは、フィールド上から消去されるものとなり、そのコピーNPC以外のコピーNPCはすべてノーマルNPCとして動作されることになる。
【0059】
ここで、ログイン処理時までのオフライン状態においてプレイヤキャラクタのコピーNPCが1以上生成されていれば、ログイン処理時において、そのオフライン状態の期間において全てのコピーNPCが得た経験値の合算値(以下、合算経験値とする)が、登録時のプレイヤキャラクタの経験値に加算されるものとなる(以下、経験値合算処理とする)。詳細には、このログイン処理時において、フィールド上に存在するコピーNPCについては、そのログイン処理時までに得た経験値を、また、ログイン処理時までに、コピーNPCが所属するパーティーが消滅されたことによって消去されたコピーNPCについては、生成されてから消去されるまでの経験値を全て合算し、それを登録時の経験値に加算することになる。
【0060】
そして、経験値が加算された結果、プレイヤキャラクタのレベルが増加する所定値を超える経験値となった場合には、そのログイン処理時にプレイヤキャラクタのレベルが増加されるものとなる。このように、経験値の加算された、それによってレベルの増加したプレイヤキャラクタによって、プレイヤはゲームを再開させることができるようになる。そして、ログイン処理における経験値合算処理後、全てのコピーNPCにおける、コピー元となるプレイヤキャラクタがオフライン状態のときに得た経験値は、ノーマルNPCとなった以降はリセットされ、たとえバトルにおける経験値が配分されたとしても増加しないものとなる。
【0061】
また、上記したタイムアウト登録後の他プレイヤからのプレイヤキャラクタコピー操作を受け付けない一定期間に、再び当該プレイヤキャラクタのプレイヤがログインしてオンライン状態となってゲームが再開されるときは、ゲーム再開位置選択処理を経ず、すぐに当該プレイヤキャラクタに係るコピーNPCの存在しているパーティーにおいてゲームを再開できるものとなっている。このとき、当該コピーNPCはフィールド上から消去され、その代わりに当該プレイヤキャラクタがそのパーティーに所属することとなる。また、この一定期間にコピーNPCによって得られた経験値は、ゲーム再開時にタイムアウト登録時におけるプレイヤキャラクタの経験値に加算される。
【0062】
なお、このようにノーマルNPCとなったものについては、元のコピーNPCのプレイヤキャラクタが再度オフライン状態となったとしても、そのプレイヤキャラクタとレベル、パラメータ等が同じものであってもその両者間に関係はなくなる。従って、再度ログアウト処理がされ、登録が新たに更新されると、その後のログイン処理時に合算される全てのコピーNPCの経験値は、その新たな更新登録に基づいて生成された新たなコピーNPCの経験値を対象とすることになる。
【0063】
次に、コピーNPCのサーバ装置200が決定する動作、及びオートパイロットPCのビデオゲーム装置100が決定する動作について説明する。サーバ装置200或いはビデオゲーム装置100によって決定される動作は、動作させる主体が異なるものの決定の手順が異なるものではない。まず、これらの動作は、それぞれ移動に係るものとバトルに係るものが含まれる。まず、移動に係る動作は、基本的にはコピーNPC及びオートパイロットPCの属するパーティーにおける他プレイヤキャラクタに追随するように決定され、また、サーバ装置200から受信したゲームの進行に係る情報を基に決定されることもある。
【0064】
一方、バトルに係る動作は、オンライン状態において、サーバ装置200から受信したゲームの進行に係る情報に応じて、プレイヤがこれまでに選択してきたプレイヤキャラクタの動作の内から、最新の100の動作に基づいて決定されるものとなっている。プレイヤがバトルにおいて選択するプレイヤキャラクタの動作は複数種類あり、それらの動作は行動ログとしてサーバ装置200及びビデオゲーム装置100にそれぞれ記憶される。そして、このように蓄積された動作の選択に基づいてコピーNPC、オートパイロットPCのそれぞれの動作を分析し決定するものとなる。
【0065】
このような動作は、コピーNPCに関しては登録時(通常登録時)までのプレイヤキャラクタの行動ログから決定され、オートパイロットPCに関してはプレイヤによるオートパイロット化操作時までの自プレイヤキャラクタの行動ログから決定される。ここで、タイムアウト登録及び準通常登録時の場合については、プレイヤキャラクタがその登録時の直前までオートパイロットPCとして動作しているため、その直前のオートパイロットPCと同様に、そのオートパイロット化操作時までの自プレイヤキャラクタの行動ログから決定される。
【0066】
次に、この実施の形態にかかるネットワークゲームを進行させるため、サーバ装置200において管理されるデータ、及びビデオゲーム装置100において記憶されるデータについて説明する。図4は、この実施の形態にかかるネットワークゲームを実行するためにサーバ装置200において管理されるテーブル群を示す図である。
【0067】
図4(a)は、この実施の形態にかかるネットワークゲームに参加するプレイヤ及び自プレイヤキャラクタに係るデータを管理するプレイヤキャラクタ管理テーブル400である。図4(b)は、プレイヤキャラクタの登録に係るデータを管理するための登録キャラクタ管理テーブル410である。図4(c)は、フィールド上に存在するNPCに係るデータを管理するためのNPC管理テーブル420である。図4(d)は、パーティー毎の構成キャラクタに係るデータを管理したパーティー管理テーブル430である。
【0068】
まず、図4(a)に示すプレイヤキャラクタ管理テーブル400には、プレイヤキャラクタID401と、パスワード情報402と、アドレス403と、オンラインフラグ404と、オートパイロットフラグ405と、位置情報406と、レベル情報407と、各種パラメータ情報408と、経験値情報409とが管理されている。プレイヤキャラクタID401は、フィールド上に存在する各々のキャラクタを位置に識別するための識別情報である。
【0069】
パスワード情報402は、プレイヤキャラクタを動作させるプレイヤを認証するために用いるものであり、サーバ装置200では、プレイヤによってビデオゲーム装置100から送信される、プレイヤキャラクタID401とパスワード情報402との組合せが正しいものであるか否かを判断することで、そのプレイヤキャラクタID401に対応するプレイヤキャラクタを動作させる正式なプレイヤであるか否かを認証する。
【0070】
アドレス403は、個々のプレイヤキャラクタを操作するビデオゲーム装置100を特定するために割り振られているIPアドレスが記憶されている。オンラインフラグ404は、そのプレイヤキャラクタに係るビデオゲーム装置100との接続がオンライン状態にあるか否かを示すもので、オンライン状態であればON(1)となり、オフライン状態であればOFF(0)となり、ログイン処理、ログアウト処理により更新される。
【0071】
オートパイロットフラグ405は、プレイヤキャラクタがオートパイロットPCとなっているか否かを示すものであり、オートパイロットPCとなっているときはON(1)となり、オートパイロットPCとなっていないときはOFF(0)となる。位置情報406は、キャラクタのフィールド上の位置を示す情報であり、プレイヤキャラクタに関しては、そのプレイヤの移動操作に応じて更新され、オートパイロットPCとなっている場合はサーバ装置200によって決定される動作(パーティーに属するプレイヤキャラクタに追随する移動動作)に応じて更新される。
【0072】
レベル情報407は、プレイヤキャラクタのレベルを示す情報であり、経験値が所定値となったときに更新される。各種パラメータ情報408は、プレイヤキャラクタの各種パラメータが記憶されるものとなっており、バトルの進行等やレベルの増加に応じて更新される。経験値情報409は、キャラクタがバトルによってこれまでに得た経験値の値を示す情報であり、バトルで経験値を得る毎に、或いはログイン処理時に合算された経験値があった場合に更新される。また、図4(a)中には示さなかったが、プレイヤキャラクタ管理テーブル400では、管理する全てのプレイヤキャラクタ毎に行動ログを管理している。
【0073】
続いて、図4(b)に示す登録キャラクタ管理テーブル410には、プレイヤキャラクタID411と、オンラインフラグ412と、受付不可フラグ413と、登録場所情報414と、コピー数情報415と、累計経験値情報416とが記憶されている。プレイヤキャラクタID411は、プレイヤキャラクタを一意に特定できる識別情報であり、図4(a)に示すプレイヤキャラクタ管理テーブルに記憶されるプレイヤキャラクタID401と同じ情報であり、1対1で対応している。
【0074】
オンライフラグ412は、図4(a)に示すプレイヤキャラクタ管理テーブルに記憶されるオンラインフラグ404と同じ情報であり、オンライン状態(フラグON(1))であるか、オフライン状態(フラグOFF(0))であるかを示す情報である。受付不可フラグ413は、登録プレイヤキャラクタからコピーNPCの生成受付が可能(フラグON(1))であるか、コピーNPCの生成受付が不可能(フラグOFF(0))であるかを示す情報である。通常、オンライン状態となることで受付不可フラグ413は1に更新され、プレイヤのプレイヤキャラクタ登録操作がされオフライン状態となることで0に更新される。しかしながら、タイムアウト期間を経てオフライン状態になった場合には、その後に受付不可期間を経過しなければ受付不可フラグ413は0に更新されない。
【0075】
登録場所情報414は、プレイヤキャラクタが登録された登録受付場所のフィールド上の位置を示す情報である。これについては、プレイヤによって通常登録、或いはプレイヤキャラクタがオートパイロットPCであった場合に同じパーティーに所属するプレイヤの通常登録に起因する準通常登録によって、そのそれぞれの登録受付場所のフィールド上の位置の情報で更新される。
【0076】
コピー数情報415は、生成されたコピーNPCの数を示す情報である。これは、登録プレイヤキャラクタのオフライン状態において、プレイヤキャラクタコピー操作がされることで、コピーNPCが生成される毎に増加され、コピーNPCはパーティーが消滅することで減少する。そして、そのコピーNPCに係るプレイヤキャラクタのログイン処理において、そのコピーNPCはノーマルNPC若しくはプレイヤキャラクタに置き換わるので、0に更新される(リセットされる)ものとなる。
【0077】
累計経験値情報416は、登録プレイヤキャラクタのオフライン状態において、コピーNPCが得た経験値を記憶するものであり、パーティーの消滅によりコピーNPCが消去されることで、そのコピーNPCの得た経験値分を追加して更新され、登録プレイヤキャラクタに係るログイン処理において、0に更新される(リセットされる)ものとなる。
【0078】
続いて、図4(c)に示すNPC管理テーブル420には、NPCID421と、プレイヤキャラクタキャラクタID422と、コピーNPCフラグ423と、位置情報424と、各種パラメータ情報425と、経験値情報426とが記憶されている。NPC管理テーブル420では、コピーNPCが生成されることでレコードが追加され、コピーNPC或いはノーマルNPCが消去されることでそれらのNPCについてのレコードが削除されるものとなっている。
【0079】
NPCID421は、NPCを一意に特定する識別情報であって、図4(a)、図4(b)に示すプレイヤキャラクタに係るプレイヤキャラクタID401、411とは、一致することはない情報が設定されることになる。プレイヤキャラクタID422は、NPCがコピーNPCである場合において、その基となった登録プレイヤキャラクタのプレイヤキャラクタID411が記憶されるものである。そして、ログイン処理時においてコピーNPCからノーマルNPCなるとき、そのプレイヤキャラクタID411は消去され、ノーマルNPCで有り続ける場合において、プレイヤキャラクタID422の情報は無効(NULL)となっている。
【0080】
コピーNPCフラグ423は、NPCがコピーNPCであるか、或いはノーマルNPCであるかを示すものであり、コピーNPCであるときはON(1)となり、ノーマルNPCであるときはOFF(0)となる。位置情報424は、NPCのフィールド上の位置を示す情報であり、サーバ装置200によって決定される動作(パーティーに属するプレイヤキャラクタに追随する移動動作)に応じて更新される。
【0081】
各種パラメータ情報425は、NPCの各種パラメータが記憶されるものとなっており、バトルの進行等に応じて更新されるものが含まれるが、NPCはレベルが増加しないので、レベル増加に伴っては、パラメータが更新されないものとなっている。経験値情報426は、バトルによってこれまでに得た経験値の値を示す情報であり、コピーNPCに関しては、消去されるまで、或いは基となった登録プレイヤキャラクタに係るログイン処理時まで、バトル毎に分配された経験値が追加された値で更新されるものとなっており、ノーマルNPCに関しては、バトル毎に経験値が分配されても更新されることなく、その情報は無効(NULL)となっている。また、図4(c)中には示さなかったが、NPC管理テーブル420では、管理する全てのNPC毎に行動ログを管理している。なお、コピーNPC或いは、コピーNPCからノーマルNPCになったものについては、その基となったプレイヤキャラクタの行動ログがそのままコピーされている。
【0082】
続いて、図4(d)に示すパーティー管理テーブル430には、パーティーID431と、構成プレイヤキャラクタ情報432と、構成NPC情報433とが記憶されている。パーティーID431は、フィールド上に存在するパーティーを一意に識別するための識別情報である。構成プレイヤキャラクタ情報432は、パーティーを構成するキャラクタのうちプレイヤキャラクタのプレイヤキャラクタIDを1以上記憶するものである。構成NPC情報433は、パーティーを構成するキャラクタのうちNPCのNPCIDを複数記憶できるものであるが、パーティーにNPCがいなければ情報は無効(NULL)となっている。
【0083】
図5は、ビデオゲーム装置100において記憶されるデータの構成を示す図である。ビデオゲーム装置100には、プレイヤキャラクタID501と、パーティーID502と、オンラインフラグ503と、オートパイロットフラグ504と、位置情報505と、レベル情報506と、各種パラメータ情報507と、経験値情報508と、行動ログ情報509と、他キャラクタ情報510とが記憶されている
【0084】
プレイヤキャラクタID501は、このプレイヤキャラクタID501が記憶されるビデオゲーム装置100においてプレイヤが動作させるプレイヤキャラクタに固有のものであり、図4(a)に示すプレイヤキャラクタ管理テーブル400のプレイヤキャラクタID401、及び図4(b)に示す登録キャラクタ管理テーブル410のプレイヤキャラクタID411と対応するものとなっている。このプレイヤキャラクタID501とプレイヤキャラクタID401とによって、フィールド、及びバトルフィールド上のプレイヤキャラクタと、それを動作させるビデオゲーム装置100とが一意的に特定され、プレイヤキャラクタID501とプレイヤキャラクタID411によって、登録プレイヤキャラクタの情報とプレイヤキャラクタ登録操作を行ったプレイヤが操作するビデオゲーム装置100とが一意的に特定されるものとなる。
【0085】
パーティーID502は、このビデオゲーム装置100で動作させるプレイヤキャラクタを一員として形成されるパーティーの識別情報で、図4(d)に示したパーティー管理テーブル430に記憶されるパーティーID431と対応するものである。この対応関係によって、当該ビデオゲーム装置100で動作させるプレイヤキャラクタが何れのパーティーに属するかを一意に特定できるようになる。オンラインフラグ503は、サーバ装置200との接続がオンライン状態にあるか否かを示すものであり、オンライン状態であればON(1)となり、オフライン状態であればOFF(0)となる。
【0086】
オートパイロットフラグ504は、このビデオゲーム装置100で動作させるプレイヤキャラクタがオートパイロットPCとなっているか否かを示すものであり、オートパイロットPCとなっているときはON(1)となり、オートパイロットPCとなっていないときはOFF(0)となる。位置情報505、レベル情報506、各種パラメータ情報507及び経験値情報508(以下、ゲーム情報とする)は、図4(a)に示すプレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶される位置情報406、レベル情報407、各種パラメータ情報408及び経験値情報409からなるゲーム情報と同じ内容の情報であり、オンライン状態では、ビデオゲーム装置100、サーバ装置200間のこれら情報の送受信により、ゲーム進行において、矛盾がないように保たれている。
【0087】
行動ログ情報509は、当該ビデオゲーム装置100において動作させるプレイヤキャラクタの行動ログを記憶するものである。他キャラクタ情報510は、自プレイヤキャラクタの属するパーティーに他のキャラクタに係る各種パラメータ情報、行動態様の情報等の情報を記憶するものであり、また、各ビデオゲーム装置100において他のキャラクタ(プレイヤキャラクタ、NPC、敵キャラクタ)を表示画面122において表示するために必要なデータもそれに含まれている。
【0088】
以下、この実施の形態にかかるネットワークゲームシステムにおいて実行される処理について説明する。図6、図7はこの実施の形態にかかるサーバ装置200において実行される処理を示すフローチャートである。サーバ装置200において実行される処理は、図6、図7のフローチャートに示すステップ以外の処理も含まれるが、図6、図7では、特に本発明に関して実行されるステップを示している。
【0089】
まず、図6に示すように、サーバ装置200において、制御部203は、このゲームの開始から、または前の1/2秒経過のときから1/2秒が経過したか否かの判定を行う(ステップS101)。1/2秒が経過したと判定されれば、制御部203は、サーバゲーム進行処理を実行する(ステップS102)。サーバゲーム進行処理は、サーバ装置200において実行されるゲームの進行処理であって、例えば、NPC、敵キャラクタ等の動作を決定・実行し、その結果によって変化する情報を更新する処理である。
【0090】
続いて、制御部203は、サーバゲーム進行処理によって更新された情報と共に、オンライン状態のビデオゲーム装置100のプレイヤによる入力情報を基に更新された情報を、オンライン状態にある全てのビデオゲーム装置100に対してサーバゲーム進行情報として送信する(ステップS103)。そして、ステップS101の処理に戻る。
【0091】
ステップS101において、1/2秒が経過していないと判定されれば、制御部203は、内部タイマによって、受付不可期間(s)が計時されている登録プレイヤキャラクタ(以下、一時受付不可中キャラクタとする)が1以上いるか否かの判定を行う(ステップS111)。一時受付不可中キャラクタが1以上いると判定されれば、制御部203は、当該一時受付不可中キャラクタのうち受付不可期間が2時間以上の時間を計時されている一時受付不可中キャラクタがいるか否かの判定を行う(ステップS112)。
【0092】
受付不可期間が2時間以上計時されている一時受付不可中キャラクタがいると判定されれば、制御部203は、当該一時受付不可中キャラクタについて、受付不可フラグをOFFにする(ステップS113)。続いて、制御部203は、当該一時受付不可中キャラクタの受付不可期間の計時を終了し(ステップS114)、ステップS101の処理に戻る。
【0093】
ステップS111において、一時受付不可中キャラクタがいないと判定された場合、またはステップS112において、受付不可期間が2時間以上計時されている一時受付不可中キャラクタがいないと判定された場合において、制御部203は、ビデオゲーム装置100から送信されたログイン処理を要求する旨の情報(以下、ログイン要求情報とする)が受信されたか否かの判定を行う(ステップS121)。ログイン要求情報が受信されたと判定されれば、制御部203は、当該ログイン要求情報に含まれるプレイヤキャラクタID及びパスワードと、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶されている、当該プレイヤキャラクタに係るプレイヤキャラクタID401及びパスワード402とを比較して、当該ビデオゲーム装置100を操作するプレイヤについて認証を行う(ステップS122)。
【0094】
続いて、制御部203は、その結果として、当該プレイヤがゲームへの参加資格を有する正当なプレイヤであると認証されたか否かを判定する(ステップS123)。認証されたと判定されれば、当該プレイヤが動作させるプレイヤキャラクタについて、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶されるオンラインフラグをONにする(ステップS124)。ここで、認証されなかったと判定されれば、ステップS101の処理に戻る。
【0095】
オンラインフラグをONにした後、制御部203は、そのプレイヤキャラクタについて、受付不可であるか否かを示す、登録キャラクタ管理テーブル410において記憶する受付不可フラグ413の判定を行う(ステップS125)。受付不可フラグ413がOFFであると判定されれば、制御部203は、その受付不可フラグ413をONにする(ステップS126)。ステップS125において、受付不可フラグ413がONであると判定されれば、制御部203は、内部タイマによって、その認証に係るプレイヤキャラクタが一時受付不可中キャラクタであるか否かの判定を行う(ステップS127)。
【0096】
ステップS126に続いて、或いはステップS127において、一時受付不可中キャラクタでないと判定されれば、制御部203は、その認証がされたときに、その認証されたプレイヤの登録プレイヤキャラクタに基づいてコピーされたコピーNPCがあれば、NPC管理テーブル420に記憶されているそのコピーNPCが得た経験値と、その認証までに消去されたコピーNPCによって得られ、登録キャラクタ管理テーブル410に記憶されている累計経験値416とを合算し、その合算経験値を、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶されるその認証がされたプレイヤキャラクタの経験値409に加算する(ステップS128)。このとき、プレイヤキャラクタの経験値409がレベルが増加する所定値となれば、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶されるレベル情報407を更新し、レベル増加に伴うパラメータの増加があれば、各種パラメータ情報408を更新する。
【0097】
続いて、制御部203は、コピーNPCがあった場合に、そのコピーNPCの所属するパーティーの情報(以下、コピーNPCパーティー情報とする)を、NPCIDを基にパーティー管理テーブル430から抽出し、更新されたプレイヤキャラクタのレベル情報、各種パラメータ情報等(以下、ログイン時キャラクタ情報とする)と共に、認証されたプレイヤの操作するビデオゲーム装置100に送信する(ステップS129)。そして、ステップS101の処理に戻る。
【0098】
一方、ステップS127において、認証に係るプレイヤキャラクタが一時受付不可中キャラクタであると判定されれば、制御部203は、コピーNPCの有無を判定する(ステップS130)。コピーNPCが存在すると判定された場合には、制御部203は、その受付不可期間においてコピーNPCが得た経験値を、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶される、タイムアウト登録時のプレイヤキャラクタの経験値409に加算し、プレイヤキャラクタの経験値409がレベルが増加する所定値となれば、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶されるレベル情報407を更新し、レベル増加に伴うパラメータの増加があれば、各種パラメータ情報408を更新する(ステップS131)。
【0099】
このとき、このログインに係る処理がされている時点で受付不可期間であるため、コピーNPCの数は1のみである。よってステップS131の後、制御部203は、パーティー管理テーブル430の、当該コピーNPCの所属するパーティーについて、構成プレイヤキャラクタ432に当該認証に係るプレイヤキャラクタのキャラクタIDを追加し、構成NPC433から当該コピーNPCを消去する(ステップS132)。さらに、制御部203は、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶される、当該認証に係るプレイヤキャラクタの位置情報406を、当該コピーNPCが存在していた位置に係る情報に更新し、ログイン時キャラクタ情報と共に当該認証に係るビデオゲーム装置100に送信する。そして、制御部203は、当該プレイヤキャラクタの受付不可期間の計時を終了し(ステップS133)、ステップS101の処理に戻る。
【0100】
ステップS130において、コピーNPCが存在しないと判定された場合には、制御部203は、認証までに消去されたコピーNPCによって得られ、登録キャラクタ管理テーブル410に記憶されている累計経験値416を、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶される、タイムアウト登録時のプレイヤキャラクタの経験値409に加算し、プレイヤキャラクタの経験値409がレベルが増加する所定値となれば、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶されるレベル情報407を更新し、レベル増加に伴うパラメータの増加があれば、各種パラメータ情報408は更新し、ログイン時キャラクタ情報と共に送信する(ステップS134)。そして、ステップ133の処理を実行し、ステップS101の処理に戻る。
【0101】
ステップS121において、ログイン要求情報が受信されていないと判定されれば、制御部203は、ビデオゲーム装置100からゲーム再開時のパーティー或いは位置の選択に係る情報(以下、移動先決定情報とする)を受信したか否かの判定を行う(ステップS141)。移動先決定情報を受信したと判定されれば、制御部203は、その移動先決定情報に含まれる、そのゲームを再開しようとするプレイヤのプレイヤキャラクタについて、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶される位置情報406を更新する(ステップS142)。
【0102】
また、ゲームを再開する場所としてパーティーを選択している場合には、当該パーティーについて、パーティー管理テーブル430に記憶される構成プレイヤキャラクタ情報432に当該プレイヤキャラクタのキャラクタIDを追加し、構成NPC情報433から当該プレイヤキャラクタから生成されたコピーNPC(NPC管理テーブル420において、プレイヤキャラクタID422と当該プレイヤキャラクタのプレイヤキャラクタIDが同じであるコピーNPC)を消去する。
【0103】
続いて、当該プレイヤキャラクタから生成された残りのコピーNPCが存在する場合には、そのコピーNPCについて、NPC管理テーブル420のコピーNPCフラグ423をOFFにし、プレイヤキャラクタID422及び経験値情報426はクリアされる(ステップS143)。そして、ステップS101の処理に戻る。
【0104】
ステップS141において、移動先決定情報を受信していないと判定されれば、制御部203は、ビデオゲーム装置100から送信されたプレイヤのログアウト処理を要求する旨の情報、及びプレイヤが登録プレイヤキャラクタのコピーを許可するか否かの設定に係る情報(以下、ログアウト要求情報とする)を受信したか否かの判定を行う(ステップS151)。ログアウト要求情報を受信したと判定されれば、制御部203は、当該プレイヤのプレイヤキャラクタについて、プレイヤキャラクタ管理テーブル400と登録キャラクタ管理テーブル410にそれぞれ記憶される、オンラインフラグ404とオンラインフラグ412とを何れもOFFにする(ステップS152)。
【0105】
続いて、制御部203は、当該ログアウト要求情報に含まれる、登録プレイヤキャラクタのコピーの許可に係る情報が、コピーを許可するか、或いは許可しないかの何れであるかの判定を行う(ステップS153)。コピーを許可する旨を示す情報であると判定されれば、制御部203は、当該プレイヤキャラクタについて、登録キャラクタ管理テーブル410に記憶される受付不可フラグ413をOFFにする(ステップS154)。ステップS153において、コピーを許可しない旨を示す情報である判定された場合、或いはステップS153の後、制御部203は、ステップS101の処理に戻る。
【0106】
ステップS151において、ログアウト要求情報を受信していないと判定されれば、制御部203は、ビデオゲーム装置100から送信されるバトルに関連した入力、コピーNPC生成の要求等に係る情報(以下、クライアント情報とする)を受信したか否かの判定を行う(ステップS161)。クライアント情報を受信したと判定されれば、バトルに関連した入力に基づくバトル関連処理、或いは制御部203は、プレイヤキャラクタコピー操作に基づくコピーNPCの生成処理等を行うためのクライアント情報処理を行う(ステップS162)。このクライアント情報処理に関しては、後に詳述する。そして、ステップS101の処理に戻る。
【0107】
次に、図7(a)に示すようにサーバ装置200のサーバゲーム進行処理では、制御部203は、コピーNPCについて、動作させるか否か、動作させる場合にどのような動作をさせるかについての決定がされていないもの(以下、未処理コピーNPCとする)の存在の有無について判断する(ステップS201)。未処理コピーNPCが存在すると判定された場合は、制御部203は、その未処理コピーNPCのうち1のコピーNPCに係るプレイヤキャラクタの行動ログ情報を基に、ゲームの進行に係る情報に応じて、当該コピーNPCの動作を決定し、その動作によって変化する各々のキャラクタの各種パラメータ等の情報を更新する(ステップS202)。
【0108】
制御部203は、当該コピーNPCの動作の結果、それがバトルの勝利となるものであるか否かの判定を行う(ステップS203)。バトルの勝利であると判定された場合、制御部203は、そのバトル勝利によって得られた経験値を、当該コピーNPCの所属するパーティーキャラクタの数で等分し、それをノーマルNPC以外のキャラクタの経験値に加算した値で更新する(ステップS204)。詳細については、プレイヤキャラクタ、オートパイロットPCについてはプレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶される経験値情報409、コピーNPCについてはNPC管理テーブル420に記憶される経験値情報426に、それぞれパーティーキャラクタの数で等分した経験値を加算した値で更新する。そして、ステップS201の処理に戻る。また、ステップS203において、バトルの勝利ではないと判定された場合も、ステップS201の処理に戻る。
【0109】
ステップS201において、未処理コピーNPCが存在しないと判定されれば、制御部203は、その他のゲーム進行処理として、ノーマルNPC、敵キャラクタ等の動作の決定に係る処理等を行う(ステップS205)。これについては、本発明と関係がないので説明を省略する。
【0110】
次に、図7(b)に示すようにサーバ装置200のクライアント情報処理では、制御部203は、受信したクライアント情報が、バトルに関連した入力に係る情報(以下、バトル関連情報とする)であるか否かの判定を行う(ステップS301)。バトル関連情報を受信した場合、制御部203は、その入力情報に基づいたプレイヤキャラクタの各種パラメータ情報の更新等のバトル関連処理を行う(ステップS302)。バトル関連処理については、本発明と関係がないので説明を省略する。
【0111】
このバトル関連処理の結果、それがバトルの勝利となるものであるか否かの判定を行う(ステップS303)。バトルの勝利であると判定された場合、制御部203は、そのバトル勝利によって得られた経験値を、当該コピーNPCの所属するパーティーのキャラクタの構成数で等分し、それをノーマルNPC以外のキャラクタの経験値に加算する(ステップS304)。詳細については、サーバゲーム進行処理のステップS204と同じである。そして、クライアント情報処理を終了する。また、ステップS303において、バトルの勝利ではないと判定された場合も、クライアント情報処理を終了する。
【0112】
ステップS301において、バトル関連情報でないと判定された場合、制御部203は、受信したクライアント情報がコピーNPC生成の要求に係る情報(以下、コピー要求情報とする)であるか否かの判定を行う(ステップS311)。コピー要求情報であると判定された場合、制御部203は、当該コピー要求情報がタイムアウト登録時におけるコピーNPC生成の要求に係る情報(以下、タイムアウトコピー要求情報とする)であるか否かを判定する(ステップS312)。タイムアウトコピー要求情報でないと判定されれば、制御部203は、そのコピー要求情報はプレイヤキャラクタコピー操作に係るものであり、生成されるコピーNPCの対象となっている登録プレイヤキャラクタについて、コピーNPCを生成することができるか否かを、登録キャラクタ管理テーブル410に記憶される受付不可フラグ413において判定する(ステップS313)。
【0113】
コピーNPCを生成することができると判定されれば、制御部203は、さらにその対象となっている登録プレイヤキャラクタについて、コピーNPCを生成することができる上限数となっているか否かを、登録キャラクタ管理テーブル410に記憶されるコピー数情報415において判定する(ステップS314)。コピー数情報415が上限数と成っていないと判定されれば、制御部203は、コピー要求情報に応じたコピーNPCを生成することになる(ステップS315)。続いて、制御部203は、コピーNPCが生成された登録プレイヤキャラクタについて、登録キャラクタ管理テーブル410に記憶されるコピー数情報415に1加算する(ステップS316)。そして、クライアント情報処理を終了する。また、ステップS313において、コピーNPCを生成することができないと判定された場合、或いはステップS314において、コピー数情報415が上限数と成っていると判定された場合にもクライアント情報処理を終了する。
【0114】
ステップS312において、タイムアウトコピー要求情報であると判定されれば、制御部203は、当該タイムアウトコピー要求情報が送信されたビデオゲーム装置100で動作されるプレイヤキャラクタについて、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶されるオンラインフラグ404と、登録キャラクタ管理テーブル410に記憶されるオンラインフラグ412とをそれぞれOFFにする(ステップS317)。続いて、制御部203は、当該登録プレイヤキャラクタについて、受付不可期間sをリセットし(ステップS318)、そしてその計時を開始し(ステップS319)、ステップS315、S316の処理を実行する。そして、クライアント情報処理を終了する。
【0115】
ステップS311において、コピー要求情報でないと判定されれば、制御部203は、バトル関連情報、またはコピー要求情報でない情報に基づいたその他のゲーム処理を実行する(ステップS321)。そして、クライアント情報処理を終了する。
【0116】
図8、図9はこの実施の形態にかかるビデオゲーム装置100において実行される処理を示すフローチャートである。ビデオゲーム装置100において実行される処理は、図8、図9のフローチャートに示すステップ以外の処理も含まれるが、図8、図9では、特に本発明に関して実行されるステップを示している。
【0117】
まず、図8に示すように、ビデオゲーム装置100において、制御部103は、このゲームの開始から、または前の1/30秒経過のときから1/30秒が経過したか否かの判定を行う(ステップS401)。1/30秒が経過したと判定されれば、制御部103は、このビデオゲーム装置100で動作させるプレイヤキャラクタに係る位置や、ビデオゲーム装置100に記憶される他キャラクタ情報510等を基に、表示画面122に表示するための画像を生成する(ステップS402)。画像の生成に係る処理は、本発明と関係がないので説明を省略する。そして、ステップS401の処理に戻る。
【0118】
ステップS401において、1/30秒が経過していないと判定されれば、制御部103は、ビデオゲーム装置100がオンライン状態にあるか否かを判定する(ステップS411)。オンライン状態にないと判定されれば、制御部103は、プレイヤによるログイン処理のための操作に係る入力情報が検出されたか否かの判定を行う(ステップS412)。入力情報が検出されたと判定されれば、制御部103は、サーバ装置200に対してログイン要求情報を送信する(ステップS413)。そして、ステップS401の処理に戻る。
【0119】
ステップS412において、ログイン処理のための操作に係る入力情報が検出されなかったと判定されれば、制御部103は、サーバ装置200から送信されたログイン時キャラクタ情報が受信されたか否かの判定を行う(ステップS414)。ログイン時キャラクタ情報が受信されたと判定されれば、制御部103は、当該ログイン時キャラクタ情報に基づいて、ビデオゲーム装置100に記憶される、プレイヤキャラクタのレベル情報506、各種パラメータ情報507等を更新する(ステップS415)。そして、ステップS401の処理に戻る。
【0120】
ステップS414において、ログイン時キャラクタ情報が受信されていないと判定されれば、制御部103は、前記ログイン時キャラクタ情報と共に受信された、コピーNPCパーティー情報に含まれる、そのコピーNPCが所属しているパーティー、或いは自プレイヤキャラクタを登録したときにおける位置のうち何れからゲームを再開するかが、プレイヤにより決定された旨の操作(以下、移動先決定操作とする)に係る入力情報が検出されたか否かの判定を行う(ステップS416)。入力情報が検出されたと判定されれば、制御部103は、その決定された位置の情報で、ビデオゲーム装置100に記憶される位置情報505を更新し、それを移動先決定情報として、サーバ装置200に対して送信する(ステップS417)。そして、制御部103は、オンラインフラグ503をONにし(ステップS418)、ステップS401の処理に戻る。また、ステップ416において、移動先決定操作に係る入力情報が検出されていないと判定されれば、ステップS401の処理に戻る。
【0121】
ステップS411において、ビデオゲーム装置100がオンライン状態にあると判定されれば、制御部103は、サーバ装置200から送信されたサーバゲーム進行情報を受信したか否かの判定を行う(ステップS421)。サーバゲーム進行情報を受信したと判定されれば、制御部103は、当該サーバゲーム進行情報に含まれるサーバゲーム進行処理によって更新された情報によって、ビデオゲーム装置100に記憶される各種パラメータ507、他キャラクタ情報510等を更新する(ステップS422)そして、ステップS401の処理に戻る。
【0122】
ステップS421において、サーバゲーム進行情報を受信していないと判定されれば、制御部103は、プレイヤキャラクタがオートパイロットPCであるか否かを、オートパイロットフラグ504で判定する(ステップS431)。オートパイロットPCであると判定されれば、制御部103は、ゲームの開始から、または前の1/2秒経過の時から1/2秒が経過したか否かの判定を行う(ステップS432)。1/2秒が経過したと判定されれば、制御部103は、当該プレイヤキャラクタの行動ログ情報509を基に、ゲームの進行に係る情報に応じて、当該オートパイロットPCの動作を決定し、その動作に係る情報をサーバ装置200に送信すると共に、その動作によって変化する各種パラメータ情報507等を更新する(ステップS433)。そして、ステップS401の処理に戻る。
【0123】
ステップS432において、1/2秒が経過していないと判定されれば、制御部103は、タイムアウト期間が60分以上計時されているか否かの判定を行う(ステップS441)。60分以上計時されていると判定されれば、制御部103は、タイムアウトコピー要求情報を送信する(ステップS442)。そして、ビデオゲーム装置100に記憶されるオートパイロットフラグ504をOFFにし(ステップS443)、タイムアウト期間の計時を終了する(ステップS444)。そして、ビデオゲーム装置100に記憶されるオンラインフラグ503をOFFにし(ステップS445)、ステップS401の処理に戻る。
【0124】
ステップS441において、60分以上計時されていないと判定されれば、制御部103は、プレイヤのオートパイロット解除操作に係る入力情報が検出されたか否かの判定を行う(ステップS451)。入力情報が検出されたと判定されれば、制御部103は、ビデオゲーム装置100に記憶されるオートパイロットフラグ504をOFFにする(ステップS452)。そして、ステップS401の処理に戻る。一方、ステップS451において、オートパイロット解除操作に係る入力情報が検出されなかったと判定されれば、ステップS401の処理に戻る。
【0125】
ステップ431において、オートパイロットPCでないと判定されれば、制御部103は、プレイヤによるゲーム進行に関連する操作、オートパイロット化操作、プレイヤキャラクタコピー操作等の入力情報等(以下、ゲーム進行入力情報とする)が検出されたか否かの判定を行う(ステップS461)。ゲーム進行入力情報があったと判定されれば、制御部103は、ゲーム進行入力処理を行う(ステップS462)。このゲーム進行入力処理については後に詳述する。ゲーム進行入力処理が終了すれば、ステップS101の処理に戻る。
【0126】
ステップS461において、ゲーム進行入力情報がなかったと判定されれば、制御部103は、プレイヤによるプレイヤキャラクタ登録操作に係る入力情報が検出されたか否かの判定を行う(ステップS471)。プレイヤキャラクタ登録操作に係る入力情報が検出されたと判定されれば、制御部103は、サーバ装置200に対してログアウト要求情報を送信し(ステップS472)、オンラインフラグ503をOFFにする(ステップS473)。そして、ビデオゲーム装置100における処理を終了する。一方、ステップS471において、プレイヤキャラクタ登録操作に係る入力情報が検出されなかったと判定されれば、ステップS401の処理に戻る。
【0127】
次に、図9に示すようにビデオゲーム装置100のゲーム進行処理では、制御部103は、プレイヤのオートパイロット化操作に係る入力が検出されたか否かの判定を行う(ステップS501)。入力が検出されたと判定されれば、制御部103は、ビデオゲーム装置100に記憶されるオートパイロットフラグ504をONにする(ステップS502)。続いて、制御部103は、内部タイマによって計時されるタイムアウト期間(t)をリセットし、その計時を開始する(ステップS503)。そして、ゲーム進行処理を終了する。
【0128】
ステップS501において、オートパイロット化操作に係る入力が検出されていないと判定されれば、制御部103は、プレイヤのプレイヤキャラクタコピー操作に係る入力が検出されたか否かの判定を行う(ステップS511)。入力が検出されたと判定されれば、制御部103は、サーバ装置200に対してコピー要求情報を送信する(ステップS512)。そして、ゲーム進行処理を終了する。
【0129】
ステップS511において、プレイヤキャラクタコピー操作に係る入力が検出されていないと判定されれば、制御部103は、プレイヤの入力装置163の操作による、バトルに関する自プレイヤキャラクタの動作に係る入力情報が検出されたか否かの判定を行う(ステップS521)。入力情報が検出されたと判定されれば、制御部103は、当該自プレイヤキャラクタの動作に係る情報をサーバ装置200に送信すると共に、その動作によって変化する各種パラメータ情報507等を更新する(ステップS522)。
【0130】
ここで、ステップS522においてサーバ装置200に対して送信されることになる、バトルに関する自プレイヤキャラクタの動作に係る情報と、ステップS433におけるオートパイロットPCの動作に係る情報とは、それぞれ自プレイヤキャラクタをプレイヤ自ら、或いは制御部103によりオートパイロットPCとして動作させているという点では異なるが、そのサーバ装置200が受信する情報としては、動作に係る情報として区別するものではない。
【0131】
ステップS521において、バトルに関する自プレイヤキャラクタの動作に係る入力情報が検出されていないと判定されれば、制御部103は、プレイヤの入力装置163の操作による、他の入力情報が検出されたか否かの判定を行う(ステップS531)。入力情報が検出されたと判定されれば、制御部103は、それに伴うビデオゲーム装置100に記憶される各種パラメータ507等の更新を行い、その入力操作に係る情報をサーバ装置200に対して送信する(ステップS532)。そして、ゲーム進行処理を終了する。
【0132】
ステップS531において、入力操作が検出されなかったと判定されれば、制御部103は、ビデオゲーム装置100における上記した以外のゲーム進行上の処理を行う(ステップS541)。そして、ゲーム進行処理を終了する。
【0133】
次に、オートパイロットPCの処理に係る各オブジェクト間における相互作用を時系列に沿って詳細に説明する。図10は、オートパイロットPCに係る各オブジェクト間における相互作用を示したシーケンス図である。
【0134】
ここでは、一例として、プレイヤによるオートパイロット化操作、オートパイロット解除操作までにおけるビデオゲーム装置100のオートパイロットPCの動作の実行、並びにプレイヤによるオートパイロット化操作によるオートパイロットPCの動作の実行開始後、所定期間(60分)経過したことによる、ビデオゲーム装置100のオートパイロットPCの動作の終了、及びその後のサーバ装置200のコピーNPCの動作の実行される場合の処理を説明する。
【0135】
また、このオートパイロットPCに係る処理は、プレイヤキャラクタは他のプレイヤのプレイヤキャラクタと共にパーティーを形成しているときにおけるオートパイロットPCに係る処理であるが、他のプレイヤキャラクタを動作させるそのビデオゲーム装置100については、特に明示しないものとする。
【0136】
まず、オンライン状態にあるビデオゲーム装置100では、入力装置163においてプレイヤのオートパイロット化操作がされると、それに応答して、ビデオゲーム装置100の制御部103は、プレイヤキャラクタをオートパイロットPCとして動作させる(シーケンスSQ1)。その後、入力装置163においてプレイヤのオートパイロット解除操作がされると、それに応答して、制御部103は、プレイヤキャラクタのオートパイロットPCとしての動作を解除し、プレイヤの入力装置163の操作に応じて動作させる。この間、オートパイロット解除操作以外の操作がされても、制御部103は、プレイヤキャラクタをオートパイロットPCとして動作させ続けることになる。
【0137】
次に、再度、プレイヤのオートパイロット化操作に応答して、制御部103は、プレイヤキャラクタをオートパイロットPCとして動作させる(シーケンスSQ2)。その後、プレイヤのオートパイロット解除操作がないまま60分(タイムアウト期間)が経過すると、制御部103は、ビデオゲーム装置100をオフライン状態にするためのログアウト処理を実行する(シーケンスSQ3)。その際に、制御部103は、サーバ装置200に対してタイムアウトコピー要求情報を送信する(シーケンスSQ4)。
【0138】
サーバ装置200においては、当該タイムアウトコピー要求情報を受信すると、サーバ装置200の制御部203は、サーバ装置200において動作させるコピーNPCを生成する(シーケンスSQ5)。このとき、当該ビデオゲーム装置100がオフライン状態となっているため、それによって動作されていたプレイヤキャラクタは消去されるものとなり、その代わりに当該コピーNPCが当該プレイヤキャラクタが所属していたパーティーに所属するものとなる。その後、サーバ装置200において、制御部203はそのコピーNPCの動作を、所属するパーティーが消去されるまで実行する(シーケンスSQ6)。
【0139】
以上説明したように、この実施の形態にかかるネットワークゲームシステムでは、プレイヤは、当該ゲームにおいてログアウト処理をするに当たり、プレイヤキャラクタ登録操作をすることで自プレイヤキャラクタを登録することになる。当該プレイヤキャラクタが登録され、当該プレイヤの操作するビデオゲーム装置100がオフライン状態となると、オンライン状態のビデオゲーム装置100を操作する他のプレイヤは、プレイヤキャラクタコピー操作をすることで、当該プレイヤキャラクタのコピーNPCを生成することができる。
【0140】
このとき、コピーNPCの移動、或いはバトルにおける動作をも含めた動作については、サーバ装置200によって決定されるものとなる。これによって、ビデオゲーム装置100がオフライン状態にあり、当該ビデオゲーム装置100を操作するプレイヤが、サーバ装置200で管理するゲームにおいて自プレイヤキャラクタを動作できない場合にあっても、当該プレイヤキャラクタを基にしたコピーNPCをゲームの進行に応じて動作させることができるようになる。そのため、オンライン状態でビデオゲーム装置100を操作するプレイヤは、ゲーム進行において登録プレイヤキャラクタと共にゲームを行っているような実感を得られる。また、プレイヤは他のプレイヤと共に、現実の時間において各々のゲームプレイのタイミングを合わせることを強いられることなく自らの生活ペースでゲームをプレイすることができる。
【0141】
なお、プレイヤはプレイヤキャラクタ登録操作をする際に、自らが操作するビデオゲーム装置がオフライン状態となっている期間において、自プレイヤキャラクタを基にしたコピーNPCを他プレイヤによって生成させるか否かを設定することができるものであり、自らが知り得ない自プレイヤキャラクタを基にしたコピーNPCの動作によってゲームが進行することを防ぐことができる。
【0142】
また、プレイヤは操作するビデオゲーム装置100がオンライン状態にあり、このゲームを行っているときに、オートパイロット化操作をすることで、自プレイヤキャラクタをオートパイロットPCとして、自らの入力装置163の操作によらないで動作させることができるようになる。このとき、コピーNPCの移動、或いはバトルにおける動作等については、当該プレイヤキャラクタのプレイヤが操作するビデオゲーム装置100によって決定されるものとなる。これによって、プレイヤ自らの操作によらずとも、自プレイヤキャラクタをゲームの進行に応じて動作させることができるようになるため、他のプレイヤに対して違和感を感じさせないようにすることができる。
【0143】
自己のプレイヤキャラクタをオートパイロットPCとして動作させるプレイヤにとっては、自ら操作を行わずとも自己のプレイヤキャラクタをゲームの進行に応じて動作させることができるので、ゲームの進行途中において、所望のタイミングでゲームのプレイから一時的に離れることもできるようになる。また、このように、自プレイヤキャラクタをゲームの進行に応じて動作させるので、一時的にゲームを離れても、自プレイヤキャラクタはビデオゲーム装置100によって動作され続けるので、同じパーティーを構成する他のプレイヤを待たせることなく、また、当該他のプレイヤが待っていなくても、引き続き当該他のプレイヤとの協調したゲーム進行を行うことができるようになる。また、当該他のプレイヤに対する迷惑を少なくすることができ、他のプレイヤとの信頼関係を損ねることも少なくできる。
【0144】
また、自プレイヤキャラクタをオートパイロットPCとして動作させている場合には、プレイヤがそれを解除するための入力装置163の所定のボタンを押下するオートパイロット解除操作をすることで、再び自プレイヤキャラクタをプレイヤの操作に基づいて動作させることができるようになる。このように、オートパイロットPCとしての自プレイヤキャラクタの動作が、プレイヤによって、予め定められた解除操作で解除されるため、思いがけずに解除されて、自プレイヤキャラクタを一時的にプレイヤ自ら操作していなかったときに、プレイヤキャラクタが動作していなかったなどということを防ぐことができる。
【0145】
ここで、プレイヤがゲームにおいて決定・選択してきた自プレイヤキャラクタのバトルに係る動作は、当該プレイヤが操作するビデオゲーム装置100に行動ログ情報509として記憶されるものとなっている。そして、サーバ装置200においても、プレイヤキャラクタの行動ログ情報がプレイヤキャラクタ管理テーブル400でプレイヤキャラクタ毎にそれぞれ記憶され、NPC管理テーブル420では、その基となったプレイヤキャラクタの行動ログ情報が、各種パラメータ情報等と共にそのまま記憶されている。
【0146】
そして、このように記憶された行動ログ情報に基づいて、コピーNPC、オートパイロットPCのバトルにおける動作が決定されるものとなる。これによって、コピーNPC及びオートパイロットPCのそれぞれの動作は、プレイヤが選択したプレイヤキャラクタの動作が反映されたものとなるため、プレイヤの操作に直接的に基づいていない動作であっても、当該プレイヤと対応するコピーNPC及びオートパイロットPCの動作に対する、他のプレイヤが感じる違和感を減少させることができる。
【0147】
また、このようにプレイヤの操作には直接的に基づかない、コピーNPCとオートパイロットPCのバトルに係る動作がされた結果として敵キャラクタを倒すことができれば、コピーNPC、オートパイロットPCのそれぞれの経験値に対して、バトルによって得られた経験値をパーティーの構成数で等分したものが加算される。そして、このようにバトルの結果得られた経験値については、オートパイロットPCの場合は、通常にプレイヤがプレイヤキャラクタを操作した場合と同様に、経験値が得られるものとなる。
【0148】
これに対して、コピーNPCの場合は、そのコピーNPCの基となったプレイヤキャラクタが動作されていたビデオゲーム装置100がオフライン状態となっている間において、コピーNPCが得た分の経験値を、当該ビデオゲーム装置100がオンライン状態となったときに、当該プレイヤキャラクタの経験値に加算するものとなっている。これによって、プレイヤキャラクタが動作されるビデオゲーム装置100がオフライン状態においても、当該プレイヤキャラクタが動作されたことの実感が得られるものとなる。また、ゲームをプレイする時間の少ないプレイヤにとっては、プレイしていない時間において自プレイヤキャラクタを強化するための経験値を得ることができるので、プレイ時間の差によって生じる、プレイヤキャラクタの能力の差を減少することができ、ゲームプレイへの動機の減退を減らすことができる。
【0149】
さらに、ビデオゲーム装置100のログイン処理時において、現に生成されたコピーNPCが1以上存在し、未だ消去されていない場合には、ゲーム再開位置選択処理によって、プレイヤが選択する1のコピーNPCの存在しているフィールド上の位置からゲームを再開することもできる。これによって、プレイヤは、操作するビデオゲーム装置100がオフライン状態でありプレイヤキャラクタが動作できない場合であっても、当該プレイヤキャラクタをスムーズに当該複製キャラクタのそれまでのゲーム進行に順応させることができ、また、他のプレイヤの当該プレイヤキャラクタの動作に対する違和感も少なくできる。
【0150】
ここで、プレイヤのオートパイロット化操作によって、自プレイヤキャラクタをオートパイロットPCとして動作させるようにしても、60分のタイムアウト期間が経過すると、強制的に当該自プレイヤキャラクタを動作させるビデオゲーム装置100をオフライン状態にさせる。一般に、ネットワークゲームにおいては、各ビデオゲーム装置100においてプレイヤがゲームを行っていない(入力装置からの入力を行っていない)場合に、ビデオゲーム装置100からサーバ装置200に送信すべき情報がないので、サーバ装置200は、ある程度長期間に亘って情報を送信していないビデオゲーム装置100はゲームが行われていないものと判断して、当該ビデオゲーム装置100のプレイヤをゲームの参加から離脱させるものとしている。
【0151】
しかし、上記実施の形態にかかるネットワークゲームシステムでは、オートパイロット化操作がされ、これが解除されていないビデオゲーム装置100では、プレイヤが入力装置163からの入力を行っていなくてもサーバ装置200にプレイヤキャラクタの動作に係る情報が送信されるので、このままでは当該ビデオゲーム装置100のプレイヤをゲームから離脱させることが半永久的にできなくなってしまう。もっとも、上記のようにビデオゲーム装置100において何れの入力もなされていない状態が60分以上経過したと判定し、このときにもプレイヤから自己のビデオゲーム装置100をオフライン状態とするためのプレイヤキャラクタ登録操作がされた場合と同様に、タイムアウト登録の要求を送信することによって、当該ビデオゲーム装置100のプレイヤをゲームから離脱させることができるようになる。
【0152】
しかしながら、タイムアウト期間が経過することによって強制的にログアウト処理される際、当該オートパイロットPCであったプレイヤキャラクタを消去し、その代わりに、当該プレイヤキャラクタを基に生成したコピーNPCが、当該プレイヤキャラクタが所属していたパーティーに所属されるものとなる。これによって、プレイヤが自プレイヤキャラクタをオートパイロットPCとして動作させたままタイムアウト期間を経過しても、すぐさまキャラクタが消去されることなく、当該自プレイヤキャラクタを基に生成されたコピーNPCが動作されるようになるため、ゲームの進行において不自然さを感じさせないようにすることができる。また、オフライン状態となってすぐパーティーからプレイヤキャラクタが消滅せず、生成されるコピーNPCは当該プレイヤキャラクタを基に生成されているので、パーティーを構成する他のプレイヤキャラクタに対して、迷惑をかけなくて済むようになる。
【0153】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0154】
上記の実施の形態では、バトルにおいて敵キャラクタを倒した結果として、経験値を各キャラクタが得られるものとしていた。本発明の実施においては、これに限らず、経験値とともに、またはこれに代えて敵キャラクタを倒した結果、お金が得られるものとしてもよい。この場合、プレイヤは、お金でプレイヤキャラクタの各種パラメータを上昇させることができる装備を購入することができ、パラメータをより上昇させる装備はより多くのお金を要することになる。
【0155】
そして、より強力な敵キャラクタを倒すことでより多くのお金が得られるため、プレイヤは、バトルを繰り返し、自プレイヤキャラクタのお金を増加させ、強力な装備を得ることで、自プレイヤキャラクタをより強化でき、より強力な敵キャラクタを倒すことを目的としてゲームを進めるようになる。このように、お金であっても経験値と同様のプレイヤに対する動機を与えることができる。
【0156】
上記の実施の形態では、プレイヤキャラクタがオートパイロットPCとして動作しているとき、プレイヤは入力装置163の所定のボタンを押下するオートパイロット解除操作をすることで、オートパイロットPCとしての動作を解除するものとしていた。本発明の実施においてはこれに限らず、プレイヤキャラクタがオートパイロットPCとして動作している状態において、入力装置163が備えるボタン、方向キーの何れかの操作を行うことで、オートパイロットPCはプレイヤキャラクタとして、再度プレイヤによって動作させることができるようにしてもよい。こうすることで、オートパイロットPCとしての動作を解除するために、どの様な操作をすればいいかについてプレイヤは考える必要がなくなるため、自プレイヤキャラクタを素早くオートパイロットPCとしての動作から、プレイヤによって動作させることができるようになる。
【0157】
上記の実施の形態では、通常登録時において、プレイヤは登録プレイヤキャラクタをコピーさせるか否かの設定をするものとしていたが、初期設定としてはコピーを許可し、プレイヤの選択として、コピーを許可しないことを予め設定できるようにしてもよい。
【0158】
上記の実施の形態では、ステップS522においてサーバ装置200に対して送信されることになる、バトルに関する自プレイヤキャラクタの動作に係る情報と、ステップS433におけるオートパイロットPCの動作に係る情報とは、サーバ装置200が受信する情報としては、動作に係る情報として区別するものではないとしていたが、これについて動作を決定した主体が異なることが、サーバ装置200側で判別できるようにしてもよい。
【0159】
上記の実施の形態では、1の登録プレイヤキャラクタに対して、生成できるコピーNPCの数(以下、コピーNPCの生成可能数とする)の上限は50と定められていた。しかしながら、当該コピーNPCの生成可能数については、上限を定めないものとしてもよいし、もっと少ない数、例えば5と定めても、1のみと定めてもよい。
【0160】
上記の実施の形態では、生成されたコピーNPCが得た経験値は、当該コピーNPCの基となるプレイヤキャラクタを動作させるビデオゲーム装置100がオンライン状態となりゲームが再開されたときには、その得た経験値の全てを合算して、当該基となるプレイヤキャラクタの経験値に加算するものであったが、コピーNPCの生成可能数の上限を定めない場合には、合算して加算できる経験値の上限を定めて、その上限を超える分についてはゲーム再開時のプレイヤキャラクタの経験値に加算しないようにしてもよい。
【0161】
また、このようにコピーNPCの生成可能数に上限を定めない場合において、ゲーム再開時に得た経験値を合算するコピーNPCの数についてだけ上限を定めるようにしてもよい。たとえば、オフライン状態の時に、その間に生成された最初の10のコピーNPCのみが得た経験値の合算値を、当該オンライン状態が終了しゲーム再開時にプレイヤキャラクタの経験値に加算するものとしてもよい。
【0162】
また、当該オンライン状態においてコピーNPCが得た経験値の合算値のうち一定割合の値を、当該オンライン状態が終了しゲーム再開時にプレイヤキャラクタの経験値に加算するものとしてもよい。また、プレイヤキャラクタの経験値に加算する合算された経験値の割合は、経験値の合算値が増加するにつれて累進的に減少するものであってもよい。
【0163】
また、オンライン状態の時に生成された複数のコピーNPCから、その得た経験値を合算するのではなく、最も多く経験値を得たコピーNPCの経験値だけを、当該オンライン状態が終了しゲーム再開時にプレイヤキャラクタの経験値に加算するものとしてもよい。
【0164】
また、このように一のコピーNPCの経験値だけを、ゲーム再開時のプレイヤキャラクタの経験値に反映させるような場合には、その経験値と共に、またはその代わりに当該コピーNPCのそのログイン処理時における各種パラメータをゲーム再開時のプレイヤキャラクタの各種パラメータに反映させるものとしてもよい。また、この各種パラメータのうちから特定のパラメータのみを選択的に反映できるものとしてもよい。
【0165】
上記の実施の形態では、オフライン状態にある登録プレイヤキャラクタは、他のプレイヤによるプレイヤキャラクタコピー操作等によって、そのコピーであるコピーNPCが生成され、そのオフライン状態にある間、コピーNPCが動作するものであった。しかし、本発明のネットワークゲームはこれに限らず、当該プレイヤキャラクタ自体が、そのプレイヤの操作するビデオゲーム装置100がオフライン状態の間に動作されるものとしてもよい。
【0166】
コピーNPCについては、当該ビデオゲーム装置100がオフライン状態のときには、バトルにおいて経験値が得られ、レベルが上昇する所定の経験値となっても、レベルは上昇しないものとしていたが、オンライン状態のときと同様に所定の経験値となればレベルが上昇するものとしてもよい。
【0167】
上記の実施の形態では、コピーNPC及びオートパイロットPCのバトルに係る動作について、プレイヤが選択してきたプレイヤキャラクタの最新の100の動作を基に分析して決定するものとしていたが、この分析、決定についての手順を以下のように定めてもよい。
【0168】
まず、複数種類あるバトルの動作を、例えば、敵への攻撃、敵への攻撃魔法、味方への回復魔法等といったその動作の特徴毎に分類する。そして、プレイヤが選択してきたプレイヤキャラクタの最新の100の動作から、その動作の分類(以下、動作特徴分類とする)毎でカウントして動作特徴分類の割合を求め、その割合に基づいてコピーNPC及びオートパイロットPCの動作を決定するものとしてもよい。
【0169】
このとき、最新の100の動作は、行動ログとしてビデオゲーム装置100だけに記憶しておき、コピーNPCについては、その登録時に、この手順によって求められた動作特徴分類のカウントしたデータのみをサーバ装置200に受け渡し、そのデータによって、サーバ装置200でコピーNPCの動作を決定するものとしてもよい。
【0170】
さらに、最新の100の動作を動作特徴分類毎でカウントするとき、その選択されたタイミング(行動ログのうち新しいものか、古いものか)に基づく重み付けを行い、その動作特徴分類を評価するものとしてもよい。
【0171】
その重み付けとしては、例えば、最新の10の動作については10、その次の10の動作については9、その次の10の動作については8、といった具合に行い、それらを動作特徴分類毎に加算する。そして、このようにして重み付けして求められた、全ての動作特徴分類の値における、それぞれの動作特徴分類の値の割合に基づいてコピーNPC及びオートパイロットPCの動作を決定してもよい。こうすることで、コピーNPC及びオートパイロットPCの動作は、プレイヤが選択してきたプレイヤキャラクタの動作としてより最新の傾向の動作を反映できるようになるため、当該コピーNPC及びオートパイロットPCの動作をよりプレイヤの選択する動作に近づけることができる。
【0172】
また、行動ログに記憶される最新の100の動作について、上記のようにして動作特徴分類によって求めた割合、評価に基づいて、このゲームにおいて予め設定されていた動作の傾向の態様を、各プレイヤキャラクタに当てはめるものとしてもよい。これによって、サーバ装置200において記憶させる情報量を減少させることができる。
【0173】
上記の実施の形態では、オートパイロットPCとして動作され得るプレイヤキャラクタがオートパイロットPCであるか否かについて、またコピーNPCがコピーNPCであるか否かについての、他のプレイヤに対する明示の方法は特に言及しなかったが、その旨を明示するようにしてもよい。その明示の方法として、例えば、プレイヤキャラクタがオートパイロットPCとして動作している場合に、表示装置121において表示される当該プレイヤキャラクタの上部に「オートパイロットPCで動作中」との表示を付すものでもよいし、チャット機能を用いて、オートパイロットPCとして動作中、及び動作解除を宣言させるようにするものでもよい。
【0174】
このとき、サーバ装置200の制御部203は、プレイヤキャラクタ管理テーブル400に記憶されるオートパイロットフラグ405を参照して、当該プレイヤキャラクタがオートパイロットPCであれば(ON(1)となっていれば)、当該プレイヤキャラクタを表示装置121に表示させる、他のプレイヤの操作するビデオゲーム装置100に対して送信するサーバゲーム進行情報に当該プレイヤキャラクタがオートパイロットPCで動作中である旨の情報を含めるようにする。そして、当該サーバゲーム進行情報を受信したビデオゲーム装置100の制御部103は、その旨の情報によって、当該プレイヤキャラクタがオートパイロットPCで動作中であることを明示させる情報を表示装置121に表示させるようにする。
【0175】
こうすることで、例えば、プレイヤが離席するために自プレイヤキャラクタをオートパイロットPCとして動作させているときに、他のプレイヤに対して、当該プレイヤキャラクタをプレイヤが動作させているとの勘違いをさせにくくすることができる。また、プレイヤ同士が上記の実施の形態のネットワークゲームにおいてチャットをする場合でも、プレイヤが離席しているようなプレイヤキャラクタに対しての、チャットによる発言を減らすこともできる。
【0176】
またこのような他のプレイヤに対する明示については、コピーNPCの場合も同様に、表示装置121において表示される当該コピーNPCの上部に「コピーNPC」との表示を付すものでもよい。このときも同様に、サーバ装置200の制御部203は、サーバゲーム進行情報にコピーNPCで動作中である旨の情報を含め、それを受信したビデオゲーム装置100の制御部103は、その旨を明示させる情報を表示装置121に表示させるようにする。また、当該プレイヤキャラクタ、コピーNPCについて、プレイヤによって動作されているプレイヤキャラクタとは異なるような表示上の効果、例えば、そのキャラクタの輪郭を強調させるような効果を施すようにしてもよい。
【0177】
上記の実施の形態では、ネットワーク151を介してサーバ装置200に接続し、各プレイヤがゲームを進めるために用いる端末装置としてゲーム専用機であるビデオゲーム装置100を適用していた。これに対して、ビデオゲーム装置100と同様の構成要素を備え、画像を描画する機能を有するものであれば、汎用のパーソナルコンピュータなどを適用してもよい。表示装置121及びサウンド出力装置125を装置本体101と同一の筐体内に納めた構成を有する携帯ゲーム機(アプリケーションの実行機能を有する携帯電話機を含む)を適用するものとしてもよい。
【0178】
記録媒体131としては、DVD−ROMやCD−ROMの代わりに半導体メモリーカードを適用することができる。このメモリーカードを挿入するためのカードスロットをDVD/CD−ROMドライブ113の代わりに設けることができる。汎用のパーソナルコンピュータの場合には、本発明に係るプログラム及びデータを記録媒体131に格納して提供するのではなく、HDD107に予め格納して提供してもよい。本発明にかかるプログラム及びデータを格納して提供するための記録媒体は、ハードウェアの物理的形態及び流通形態に応じて任意のものを適用することができる。
【0179】
上記の実施の形態では、ビデオゲーム装置100のプログラム及びデータは、記録媒体131に格納されて配布されるものとしていた。これに対して、これらのプログラム及びデータをネットワーク151上に存在するサーバ装置(サーバ装置200と同じであっても、異なっていてもよい)が有する固定ディスク装置に格納しておき、装置本体101にネットワーク151を介して配信するものとしてもよい。ビデオゲーム装置100において、通信インターフェイス115がサーバ装置から受信したプログラム及びデータは、HDD107に保存し、実行時にRAM105にロードすることができる。さらに、サーバ装置200において用いられるプログラム及びデータも、ネットワーク151上に存在する他のサーバ装置が有する固定ディスク装置に格納しておき、装置本体201にネットワーク151を介して配信するものとしてもよい。
【符号の説明】
【0180】
100 ビデオゲーム装置
101 ビデオゲーム本体
103 制御部
105 RAM
107 HDD
109 サウンド処理部
111 グラフィック処理部
112 フレームメモリ
113 DVD/CD−ROMドライブ
115 通信インターフェイス
117 インターフェイス部
119 内部バス
121 表示装置
122 表示画面
125 サウンド出力装置
131 記録媒体
151 ネットワーク
161 受信部
162 メモリーカード
200 サーバ装置
201 サーバ本体
203 制御部
205 RAM
207 HDD
213 DVD/CD−ROMドライブ
215 通信インターフェイス
231 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と、該サーバ装置にネットワークを介して接続された複数の端末装置とを備え、該複数の端末装置を各々利用するプレイヤが自己のプレイヤキャラクタを操作することにより該サーバ装置が提供するゲームに参加するネットワークゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、
前記複数の端末装置の各々が該サーバ装置と接続状態にあるか否かを管理する接続状態管理手段と、
前記複数の端末装置のうちの該サーバ装置と接続状態にある端末装置から送信されたキャラクタ動作情報を受信するキャラクタ動作情報受信手段と、
前記複数の端末装置のうちの該サーバ装置と接続状態にある端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについて、該プレイヤキャラクタの動作状態を含むゲームの進行に応じた情報を記憶するキャラクタ情報記憶手段と、
前記キャラクタ動作情報受信手段が受信したキャラクタ動作情報に従って、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶されたプレイヤキャラクタの動作状態を更新するキャラクタ動作状態更新手段と、
該サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作を、前記キャラクタ動作受信手段による前記キャラクタ動作情報の受信によらずに、該サーバ装置での判断で特定する自動動作特定手段と、
該サーバ装置と接続状態にある端末装置について前記キャラクタ情報記憶手段に記憶されたプレイヤキャラクタの動作状態と、該サーバ装置と接続状態にない端末装置について前記自動動作特定手段により特定されたプレイヤキャラクタの動作状態とに応じたゲームの進行状況を示すゲーム進行情報を、該サーバ装置と接続状態にある端末装置に送信するゲーム進行情報送信手段とを備え、
前記複数の端末装置は、それぞれ、
前記ゲーム進行情報送信手段から送信されたゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、
前記ゲーム進行情報受信手段が受信したゲーム進行情報に応じた画面を、当該端末装置が備える表示装置に表示させるゲーム画面表示手段と、
当該端末装置を利用するプレイヤが当該端末装置が備える入力装置に対して所定の操作を行うことにより、自己のプレイヤキャラクタを動作させるための手動動作指示を入力する手動動作指示入力手段と、
前記手動動作指示入力手段から入力された手動動作指示に従って、当該端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作を特定する手動動作特定手段と、
前記手動動作特定手段により特定された当該端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作に応じて前記キャラクタ動作情報を生成し、前記キャラクタ動作情報受信手段に受信させるべく前記サーバ装置に送信するキャラクタ動作情報送信手段とを備える
ことを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、前記複数の端末装置の各々が接続状態にあるときに、該複数の端末装置毎に対応するプレイヤキャラクタの動作状態の履歴を記憶する履歴記憶手段をさらに備え、
前記自動動作特定手段は、前記サーバ装置と接続状態にない端末装置に対応するプレイヤキャラクタについて前記キャラクタ情報記憶手段に記憶された動作状態と、前記履歴記憶手段に記憶された動作状態の履歴とに基づいて、当該端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項3】
前記サーバ装置は、
該サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについての動作状態を含む情報を、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶された情報とは別に記憶する非接続キャラクタ情報記憶手段と、
該サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについて、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶された情報を複製して前記非接続キャラクタ情報記憶手段に記憶させるキャラクタ情報複製手段と、
前記自動動作特定手段が特定したプレイヤキャラクタの動作に従って、前記非接続キャラクタ情報記憶手段に記憶された情報のうちの当該プレイヤキャラクタの情報を更新する非接続キャラクタ情報更新手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1または2に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項4】
前記キャラクタ情報記憶手段は、前記サーバ装置と接続状態にある端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについてのゲームの進行に応じた情報として、プレイヤキャラクタ毎に設定されるパラメータであってゲームの進行に応じて値が更新される所定のパラメータを記憶し、
前記非接続キャラクタ情報記憶手段は、前記サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについてのゲームの進行に応じた情報として、プレイヤキャラクタ毎に設定されるパラメータであってゲームの進行に応じて値が更新される所定のパラメータを記憶し、
前記サーバ装置は、該サーバ装置と接続状態になかった端末装置が接続状態とされたときに、前記非接続キャラクタ情報記憶手段に記憶された前記所定のパラメータの値に従って、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶された前記所定のパラメータの値を更新する接続時パラメータ反映手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項3に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項5】
前記キャラクタ情報記憶手段は、前記サーバ装置と接続状態にある端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについてのゲームの進行に応じた情報として、当該プレイヤキャラクタの位置情報を記憶し、
前記非接続キャラクタ情報記憶手段は、前記サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについてのゲームの進行に応じた情報として、当該プレイヤキャラクタの位置情報を記憶し、
前記サーバ装置は、該サーバ装置と接続状態になかった端末装置が接続状態とされたときに、当該端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについて前記非接続キャラクタ情報記憶手段に記憶された位置情報に従って、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶された位置情報を更新する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項6】
前記複数の端末装置は、それぞれ、前記サーバ装置との接続状態を終了させるときに、プレイヤの選択により前記自動動作特定手段に当該端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作を特定させるかどうかを指示する指示手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のネットワークゲームシステム。
【請求項7】
複数の端末装置にネットワークを介して接続され、該複数の端末装置を各々利用するプレイヤが自己のプレイヤキャラクタを操作することにより参加するゲームを提供するサーバ装置であって、
前記複数の端末装置の各々が該サーバ装置と接続状態にあるか否かを管理する接続状態管理手段と、
前記複数の端末装置のうちの該サーバ装置と接続状態にある端末装置から送信され、当該端末装置を利用するプレイヤにより入力された手動動作指示に従って特定されるプレイヤキャラクタの動作に応じたキャラクタ動作情報を受信するキャラクタ動作情報受信手段と、
前記複数の端末装置のうちの該サーバ装置と接続状態にある端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタについて、該プレイヤキャラクタの動作状態を含むゲームの進行に応じた情報を記憶するキャラクタ情報記憶手段と、
前記キャラクタ動作情報受信手段が受信したキャラクタ動作情報に従って、前記キャラクタ情報記憶手段に記憶されたプレイヤキャラクタの動作状態を更新するキャラクタ動作状態更新手段と、
該サーバ装置と接続状態にない端末装置を利用するプレイヤのプレイヤキャラクタの動作を、前記キャラクタ動作情報受信手段による前記キャラクタ動作情報の受信によらずに、該サーバ装置での判断で特定する自動動作特定手段と、
該サーバ装置と接続状態にある端末装置について前記キャラクタ情報記憶手段に記憶されたプレイヤキャラクタの動作状態と、該サーバ装置と接続状態にない端末装置について前記自動動作特定手段により特定されたプレイヤキャラクタの動作状態とに応じたゲームの進行状況を該サーバ装置と接続状態にある端末装置が備える表示装置に表示させるためのゲーム進行情報を、該接続状態にある端末装置に送信するゲーム進行情報送信手段と
を備えるサーバ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−143409(P2012−143409A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−4301(P2011−4301)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】