説明

ネットワークシステム、それに用いられる制御方法及び、コンピュータプログラム

【課題】特定サービスの提供先を制限することができるネットワークシステムを提供する。
【解決手段】ネットワークシステム1は、特定サービスを利用可能にするために、環境提供用サーバ4がネットワーク6を介して各ゴルフゲームマシンGSに特定サービスを実現するための所定の条件に対応する情報を提供し得るネットワークシステムである。そして、ネットワークシステム1は、所定の条件の一つとして、各ゴルフゲームマシンGSの各ユーザ及び、各ゴルフゲームマシンGSの少なくともいずれか一方を識別するための識別情報と関連付けられる利用条件を記憶する記憶装置42を備え、各ゴルフゲームマシンGSから特定サービスの利用の要求がされた場合に、当該利用の要求の可否を利用条件に基づいて判別し、利用の要求を可と判別したゴルフゲームマシンGSに、所定の条件に対応する情報を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービスを実現するための情報をサーバ装置が端末装置に提供するネットワークシステム、それに用いられる制御方法及び、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置とサーバ装置とがネットワークを介して接続され、端末装置にて利用されるサービスを実現するための情報をサーバ装置が提供するネットワークシステムが存在する。このようなネットワークシステムであって、端末装置としてゲーム機が利用され、サービスとしてゲームが提供されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−175004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシステムでは、ネットワークを介して接続される各ゲーム機にサーバ装置からゲーム等を実現するための情報が提供される。しかし、サーバ装置からの情報は各ゲーム機に一律に提供され、イベント等の企画者がそのイベント等に対応する情報の提供先を限定することは想定されていない。一方で、限られた仲間のみ等、限定されたユーザ間のみでゲームをプレイしたいという要求も存在する。例えば、ゴルフというスポーツでは、ドラコン大会、ニアピン大会等を含むゴルフコンペやマッチプレーなどが仲間内のみで多く実施されている。従って、このようなゴルフを疑似的にプレイ可能なゴルフゲームでは、仲間内のみが参加可能なイベント等、限定された参加者のみで実現される特定サービスに対するニーズが高い。このため、このような特定サービスをユーザに提供することにより、ゲームの興趣性を向上させる余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、特定サービスの提供先を制限することができるネットワークシステム、それに用いられる制御方法及び、コンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のネットワークシステムは、サーバ装置(3、4)と、前記サーバ装置とネットワーク(6)を介して接続され、前記サーバ装置から前記ネットワークを介して提供される情報に基づいて所定のサービス群を利用可能な複数の利用端末装置(GS)と、前記サーバ装置と前記ネットワークを介して接続され、前記所定のサービス群の一つとして特定サービスが設定権限を付与された権利者により設定されるように、前記権利者による前記特定サービスを実現するための所定の条件の設定を受け付ける設定端末装置(8)と、を含み、前記設定端末装置が設定を受け付けた前記所定の条件に基づいて各利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするために、前記サーバ装置が前記ネットワークを介して各利用端末装置に前記所定の条件に対応する情報を提供し得るネットワークシステムであって、前記権利者に設定される前記所定の条件の一つとして、各利用端末装置を使用する各ユーザ及び、各利用端末装置の少なくともいずれか一方を識別するための識別情報と関連付けられる利用条件を記憶する利用条件記憶手段(42)と、前記複数の利用端末装置の少なくとも一つから前記特定サービスの利用の要求がされた場合に、当該利用の要求の可否を前記利用条件に基づいて判別する利用可否判別手段(41)と、前記利用可否判別手段の判別結果に基づいて、前記利用の要求が可と判別された利用端末装置に、当該利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするように、前記所定の条件に対応する情報を提供する特定サービス提供手段(41)と、を備えている。
【0007】
本発明によれば、特定サービスを実現するための所定の条件が所定の権利者により設定され、その所定の条件に応じた特定サービスがサービス群の一つとして利用端末にて利用可能である。つまり、利用端末装置で利用可能な特定サービスの内容を権利者が設定することができる。また、所定の条件には、各利用端末装置の各ユーザ及び各利用端末装置の少なくともいずれか一方を識別するための識別情報と関連付けられる利用条件が含まれている。そして、この利用条件は、利用端末装置における特定サービスの利用の可否の判別に利用される。つまり、権利者により所定の条件の一つとして設定される利用条件に基づいて、特定サービスを実現するための所定の条件に対応する情報の提供の可否が判別される。このため、利用条件に該当しないユーザ或いは利用端末装置による特定サービスの利用を制限することができる。つまり、権利者により設定される特定サービスの提供先を制限することができる。これらにより、仲間内のみが参加可能なイベント等の特定サービスを特定の利用端末装置或いはユーザに提供することができる。
【0008】
特定サービスとして、どのようなものが設定されてよい。例えば、本発明のネットワークシステムの一態様において、前記特定サービスとして、共通の条件のもと複数のユーザ間で結果を競う大会が設定されてもよい。或いは、前記特定サービスとして、前記所定の条件に基づいて設定される課題の実行の可否を検査する検定が設定されてもよい。
【0009】
また、利用端末装置或いは所定のサービス群として、どのようなものが利用されてもよい。例えば、本発明のネットワークシステムの一態様において、前記利用端末装置は、スポーツのゴルフを疑似的にプレイ可能に構成され、前記所定のサービス群として、前記ゴルフに関連するサービスが前記利用端末装置にて提供されてもよい。この場合、例えば、仲間のみが参加可能なドラコン大会、ニアピン大会等を含むゴルフコンペやマッチプレー、或いはゴルフの腕を検定する検定といったゴルフに関する特定サービスを通じて、ゴルフに関するトレーニング等を行うことができる。
【0010】
本発明のネットワークシステムの一態様において、前記利用端末装置としてゲーム機が利用され、前記所定のサービス群として所定のゲームが提供されてもよい。この場合、特定サービスの提供先を制限することができるゲームを実現することができる。これにより、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0011】
本発明の制御方法は、サーバ装置(3、4)と、前記サーバ装置とネットワーク(6)を介して接続され、前記サーバ装置から前記ネットワークを介して提供される情報に基づいて所定のサービス群を利用可能な複数の利用端末装置(GS)と、前記サーバ装置と前記ネットワークを介して接続され、前記所定のサービス群の一つとして特定サービスが設定権限を付与された権利者により設定されるように、前記権利者による前記特定サービスを実現するための所定の条件の設定を受け付ける設定端末装置(8)と、を含み、前記設定端末装置が設定を受け付けた前記所定の条件に基づいて各利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするために、前記サーバ装置が前記ネットワークを介して各利用端末装置に前記所定の条件に対応する情報を提供し得るネットワークシステムであって、前記権利者に設定される前記所定の条件の一つとして、各利用端末装置を使用する各ユーザ及び、各利用端末装置の少なくともいずれか一方を識別するための識別情報と関連付けられる利用条件を記憶する利用条件記憶手段(42)を備えたネットワークシステムに適用され、前記サーバ装置のコンピュータ(41)に、前記複数の利用端末装置の少なくとも一つから前記特定サービスの利用の要求がされた場合に、当該利用の要求の可否を前記利用条件に基づいて判別する利用可否判別工程と、前記利用可否判別工程の判別結果に基づいて、前記利用の要求が可と判別された利用端末装置に、当該利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするように、前記所定の条件に対応する情報を提供する特定サービス提供工程と、を実行させるものである。
【0012】
また、本発明のコンピュータプログラムは、サーバ装置(3、4)と、前記サーバ装置とネットワーク(6)を介して接続され、前記サーバ装置から前記ネットワークを介して提供される情報に基づいて所定のサービス群を利用可能な複数の利用端末装置(GS)と、前記サーバ装置と前記ネットワークを介して接続され、前記所定のサービス群の一つとして特定サービスが設定権限を付与された権利者により設定されるように、前記権利者による前記特定サービスを実現するための所定の条件の設定を受け付ける設定端末装置(8)と、を含み、前記設定端末装置が設定を受け付けた前記所定の条件に基づいて各利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするために、前記サーバ装置が前記ネットワークを介して各利用端末装置に前記所定の条件に対応する情報を提供し得るネットワークシステムであって、前記権利者に設定される前記所定の条件の一つとして、各利用端末装置を使用する各ユーザ及び、各利用端末装置の少なくともいずれか一方を識別するための識別情報と関連付けられる利用条件を記憶する利用条件記憶手段(42)を備えたネットワークシステムに適用され、前記サーバ装置のコンピュータ(41)を、前記複数の利用端末装置の少なくとも一つから前記特定サービスの利用の要求がされた場合に、当該利用の要求の可否を前記利用条件に基づいて判別する利用可否判別手段、及び、前記利用可否判別手段の判別結果に基づいて、前記利用の要求が可と判別された利用端末装置に、当該利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするように、前記所定の条件に対応する情報を提供する特定サービス提供手段として機能させるように構成されたものである。本発明の制御方法或いは、コンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のネットワークシステムを実現することができる。
【0013】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0014】
以上、説明したように、本発明によれば、権利者により所定の条件の一つとして設定される利用条件に基づいて、特定サービスを実現するための所定の条件に対応する情報の提供の可否が判別される。このため、利用条件に該当しないユーザ或いは利用端末装置による特定サービスの利用を制限することができる。つまり、権利者により設定される特定サービスの提供先を制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一形態に係るネットワークシステムの全体構成の概要を示す図。
【図2】ゴルフゲームマシンの構成を説明するための図。
【図3】ネットワークシステムの機能ブロック図。
【図4】ゴルフゲームマシンにて提供されるゴルフゲームのプレイモード選択画面の一例を示す図。
【図5】トレーニングモード選択画面の一例を示す図。
【図6】大会設定画面の一例を示す図。
【図7】ユーザ管理データの内容の一例を示す図。
【図8】端末管理データの内容の一例を示す図。
【図9】図6の大会設定画面で設定された内容が反映された環境条件データの内容の一例を示す図。
【図10】特定サービス提供ルーチンのフローチャートの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るネットワークシステムの一形態について説明する。図1は、本発明の一形態に係るネットワークシステムの全体構成の概要を示す図である。図1では、ゴルフゲームを実現するために、本発明のネットワークシステムが利用された場合の一例を示している。図1に示すように、ネットワークシステム1においては、利用端末装置及びゲーム機としての複数のゴルフゲームマシンGSと、サーバ装置としてのユーザ情報管理用サーバ3及び環境提供用サーバ4とがルータ5を介してネットワーク6にそれぞれ接続されている。ゴルフゲームマシンGSは、所定の対価の消費と引き換えにゲームのプレイを許可する業務用のゲームマシンである。ゴルフゲームマシンGSは、店舗7等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。
【0017】
各ゴルフゲームマシンGSには、ネットワーク6上でそれぞれを識別可能なユニークな情報が付されている。これにより、ネットワークシステム1上では、各ゴルフゲームマシンGSを識別可能である。このようなユニークな情報として、例えば、IPアドレスが利用されてよい。この場合、ネットワーク6がインターネットのように公開性のあるネットワークであれば、各ルータ5にネットワーク6上でユニークな固定アドレスが設定される。そして、各ゴルフゲームマシンGSには、その固定アドレスとの組み合わせによってネットワーク6上でゴルフゲームマシンGSを一意に認識するためのプライベートアドレスがIPアドレスとして設定される。また、この場合、ゴルフゲームマシンGSと両サーバ3、4との間には仮想プライベートネットワーク(VPN)が構築され、そのVPN上で各ゴルフゲームマシンGSがプライベートアドレスを用いて一意に特定される。なお、ユニークな情報として、その他にも各ゴルフゲームマシンGSに固有に設定される情報であれば、MACアドレス等が利用されてもよい。
【0018】
また、各ゴルフゲームマシンGSの情報は、店舗7毎に管理されている。つまり、各店舗7にいずれのゴルフゲームマシンGSが配置されているか管理されている。このような管理は、例えば、店舗7毎にユニークな番号とゴルフゲームマシンGS毎にユニークな情報とを対応付けるテーブル(不図示)により実現される。
【0019】
なお、ゴルフゲームマシンGSとルータ5との間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゴルフゲームマシンGSが両サーバ3、4と通信可能に接続されてもよい。また、ユーザ情報管理用サーバ3及び、環境提供用サーバ4は、いずれも一台の物理的装置によって構成されている例に限らない。例えば、複数の物理的装置としてのサーバ群によって一台の論理的なユーザ情報管理用サーバ3或いは環境提供用サーバ4がサーバ装置として構成されていてもよい。一台の物理的装置がユーザ情報管理用サーバ3及び、環境提供用サーバ4の両方として機能してもよい。更に、クラウド技術を利用して、これらのサーバ装置が構築されてもよい。また、ネットワーク6として、例えば、インターネットが利用される。ネットワークは、有線、無線(携帯電話網含む)のいずれが利用されてもよい。
【0020】
ユーザ情報管理用サーバ3は、一例として、ゴルフゲームマシンGSのユーザを認証し、そのユーザの名前等の各種情報を保管するサービスを提供する。一方、環境提供用サーバ4は、一例として、各ゴルフゲームマシンGSに共通のゲーム環境を提供するために利用される。ユーザ情報管理用サーバ3と環境提供用サーバ4とは、互いにデータの送受信が可能なように接続されている。
【0021】
ユーザ情報管理用サーバ3及び環境提供用サーバ4は、更に、ネットワーク6を介してユーザ用端末8に各種サービスを提供するウェブサーバとしても機能する。例えば、ユーザ情報管理用サーバ3は、ネットワーク6を通じて、ユーザの認証等に必要な各ユーザを特定するための各種情報の登録を受け付けるユーザ情報登録サイトを提供する。ユーザ情報登録サイトは、各種情報が登録されたユーザに対して、ユーザを特定するための情報としてユーザIDを付与するように構成されている。なお、ユーザ情報登録サイトは、その他にも登録されたユーザに対して各種の情報が提供されるように構成されていてもよい。
【0022】
一方、環境提供用サーバ4は、ゴルフゲームマシンGSで実現されるゴルフゲームに特化したゴルフゲーム用サイトを提供する。ゴルフゲーム用サイトは、主としてゴルフゲームに特化した各種情報及びサービスを提供する。このようなサービスの一つとして、ゴルフゲーム用サイトは、ゴルフ大会、検定等、参加可能者が制限される特定サービスを企画可能に構成されていている。また、このサイトは、例えば、このサイトを通じた情報の提供等の対価として所定の料金を徴収するように構成されていてもよい。つまり、ゴルフゲーム用サイトは、有料サイトとして、ユーザ情報登録サイトとは別に、当該サイトに登録したユーザのみに各種情報及びサービスが提供されるように構成されていてもよい。
【0023】
このゴルフゲーム用サイトへの登録には、一例として、ユーザ情報登録サイトで付与されたユーザIDが利用される。つまり、ゴルフゲーム用サイトへの登録には、前提としてユーザ情報登録サイトへの登録が要求され、ユーザ情報登録サイトにて付与されるユーザIDに基づいて、当該サイトへの登録の有無が管理される。ゴルフゲーム用サイトが特定サービスを企画可能に構成されていることにより、このゴルフゲーム用サイトを通じて、ユーザ用端末8が本発明の設定端末装置として機能する。また、ゴルフゲーム用サイトに登録したユーザが本発明の設定権限を付与された権利者に該当する。なお、ユーザ用端末8として、例えば、パーソナルコンピュータ8a(以下、PCと呼ぶことがある)或いは、携帯電話8bが利用されてよい。他にも、ユーザ用端末8として、ネットワーク接続が可能な各種の端末装置が利用されてよい。
【0024】
図2は、ゴルフゲームマシンGSの構成を説明するための図である。図2に示すように、ゴルフゲームマシンGSは、ゴルフゲームマシン本体10と、ショットセンサ11と、プロジェクタ12と、スクリーン13と、スタンスマット14と、を備えている。スタンスマット14は、ゴルフゲームのステージとして使用される。また、スタンスマット14は、実際にその上でゴルフボールのショットが実行されてもよいように構成されている。一方、スクリーン9は、プロジェクタ12が出力する映像を表示可能であるとともに、ショットされたゴルフボールの衝撃を吸収可能に構成されている。
【0025】
ショットセンサ11は、ゴルフクラブのヘッドスピード、ショットされたゴルフボールの速度を計測可能に構成されている。また、ショットセンサ11は、ゴルフボール及び、プレイヤによるゴルフクラブのスイングを撮影可能に構成されている。なお、ショットセンサ11は、ゴルフボールの撮影結果に基づいて、ボールの回転、ボールの軌道(水平方向と垂直方向のボールの軌道角度及び、ボール速度)及び、ボールのスピン量(バックスピン、サイドスピン、トータルスピン)を検出可能に構成されていてもよい。このような構成として、周知な技術が採用されてよい。或いは、ボールの回転等の検出は、ショットセンサ11の撮影結果に基づいて、ゴルフゲームマシン本体10が実行してもよい。また、ヘッドスピードの計測には、周知の技術が採用されてよい。このような技術の一つとして、ドップラー方式が採用されてもよい。
【0026】
図3を参照して、ネットワークシステム1の構成を更に説明する。図3は、ネットワークシステム1の機能ブロック図である。図3に示すように、ゴルフゲームマシン本体10には、制御ユニット15が設けられている。制御ユニット15には、プロジェクタ12と、ショットセンサ11と、音声出力装置16と、カードリーダ17とが接続されている。制御ユニット15は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。
【0027】
カードリーダ17は、ユーザが所持するカード18の情報を読み取ってその情報に対応した信号を制御ユニット15に出力する。カード18には、ICチップ、磁気ストライプといった不揮発性記憶媒体(不図示)が設けられている。そして、その記憶媒体には、カード18毎にユニークなID(以下、カードIDと呼ぶことがある。)等が記憶されている。なお、カードIDは、カード18にバーコード等の形態で記録されていてもよい。
【0028】
制御ユニット15には、更に、記憶装置20が接続されている。記憶装置20には、DVDROM、CDROM等の光学式記憶媒体、或いはEEPROM等の不揮発性半導体メモリといった、電源の供給がなくても記憶を保持可能な記憶媒体が使用される。記憶装置20には、ゲームプログラム21と、ゲーム用データ22とが記憶されている。ゲームプログラム21は、ゴルフゲームマシンGSがゴルフゲームを提供するために必要なコンピュータプログラムである。ゲーム用データ22は、ゲームプログラム21に従ってゴルフゲームが提供される際に参照されるべきデータである。ゲームプログラム21は、制御ユニット15に適宜読み込まれて実行される。ゲーム用データ22も制御ユニット15に適宜読み込まれて参照される。なお、記憶装置20には、その他にも各種プログラム及び各種データが記憶されているが、それらの図示は省略した。
【0029】
制御ユニット15がゲームプログラム21を読み取って実行することにより、制御ユニット15の内部には、ゲーム提供部26が設けられる。ゲーム提供部26は、ゴルフゲームを提供するための各種処理を実行する。ゲーム提供部26は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット15には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
【0030】
一方、ユーザ情報管理用サーバ3には、制御ユニット31が設けられている。制御ユニット31は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。また、制御ユニット31には、記憶装置32が接続されている。記憶装置32は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、ハードディスク、Flash SSD(Solid State Drive)などにより構成されている。記憶装置32には、情報管理用プログラム34と、ユーザ管理データ35と、端末管理データ36と、が記憶されている。
【0031】
情報管理用プログラム34は、各ユーザ及び、各ゴルフゲームマシンGSの特定に必要な情報を管理するためのプログラムである。ユーザ管理データ35は、ゴルフゲームマシンGSを利用する各ユーザの特定に必要な情報が記述されたデータである。端末管理データ36は、各ゴルフゲームマシンGSの特定に必要な情報が記述されたデータである。ユーザ管理データ35及び、端末管理データ36の詳細は、後述する。なお、記憶装置32には、その他にも各種プログラム及び各種データが記憶されているが、それらの図示は省略した。
【0032】
制御ユニット31が情報管理用プログラム34を読み取って実行することにより、制御ユニット31の内部には、情報管理部37が設けられる。情報管理部37は、例えば、ユーザ管理データ35を利用して、各ユーザを認証するための処理を実行する。情報管理部37は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、情報管理部37は、その他にもユーザ情報登録サイトを提供するための処理を実行してもよい。更に、情報管理部37は、これらサイトを通じて登録された各種情報に基づいてユーザ管理データ35或いは端末管理データ36の内容を更新するための処理を実行してもよい。また、制御ユニット31には、情報管理部37の他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
【0033】
環境提供用サーバ4には、制御ユニット41が設けられている。制御ユニット41は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。また、制御ユニット41には、記憶装置42が接続されている。記憶装置42は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、ハードディスク、Flash SSD(Solid State Drive)などにより構成されている。記憶装置42には、環境提供用プログラム44と、環境条件データ45と、が記憶されている。
【0034】
環境提供用プログラム44は、各ゴルフゲームマシンGSに特定サービスを含む共通のゲーム環境等を提供するために必要なプログラムである。環境条件データ45は、ゴルフゲーム用サイトを通じて企画された特定サービスを実現するために必要な情報が記述されたデータである。環境条件データ45の詳細は、後述する。なお、記憶装置42には、その他にも各種プログラム及び各種データが記憶されているが、それらの図示は省略した。
【0035】
制御ユニット41が環境提供用プログラム44を読み取って実行することにより、制御ユニット41の内部には、環境提供部46が設けられる。環境提供部46は、特定サービスの提供、或いは、当該特定サービスを提供すべき各ゴルフゲームマシンGSの特定といった特定サービスの提供を実現するために必要な処理等を実行する。環境提供部46は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。更に、環境提供部46は、環境条件データ45の内容を更新する処理も実行する。なお、環境提供部46は、例えば、ゴルフゲーム用サイトを提供するための処理等、その他の処理を実行してもよい。更に、環境提供部46は、ゴルフゲーム用サイトへのユーザの登録結果等、内容によっては、ユーザ管理データ35の内容が更新されるように、ユーザの登録結果等の情報を制御ユニット31の情報管理部37等に送信してもよい。また、制御ユニット31には、環境提供部46の他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
【0036】
次に、図4及び図5を参照して、ゴルフゲームマシンGSにて実行される所定のサービス群としてのゴルフゲームについて説明する。ゴルフゲームマシンGSでは、スポーツのゴルフを疑似的に再現したゲームが実行される。ユーザは、まず複数のプレイモードのうちから実行するゴルフゲームの種類を選択する。図4は、ゴルフゲームマシンGSにて提供されるゴルフゲームのプレイモード選択画面の一例を示す図である。図4に示すように、プレイモード選択画面PGには、ドラコン、ニアピン、ストロークプレー、マッチプレー、トレーニングといった各種のプレイモードが選択肢として含まれている。ユーザは、これらの選択肢のうちからプレイする対象を一つ選択する。また、ユーザは、使用するゴルフコース等の選択も実行する。そして、選択したプレイモード、コース等に応じて、天候等を含むゴルフ環境が提供される。
【0037】
ユーザは、提供されるゴルフ環境において、擬似的にゴルフをプレイする。具体的には、ユーザは、スタンスマット14上にて、実際のゴルフクラブを使用して、実際のゴルフボールをショットする。ユーザのショット結果は、ショットセンサ11を通じて、ゴルフゲーム中のゴルフボールの飛距離及び、スピン等に応じた方向の変化を含むボールの軌跡等の算出に利用される。そして、ゲーム中のゴルフボールの飛距離及び、軌跡等にユーザのショット結果が反映された映像がプロジェクタ12を通じてスクリーン13に映し出される。このように、ゴルフゲームマシンGSでは、ゴルフボールに対する実際のショットを利用してプレイするゴルフゲームが実行される。
【0038】
ユーザが選択可能なプレイモードには、トレーニングモードが含まれている。トレーニングモードには、更にいくつかのトレーニングの種類が含まれる。図5は、プレイモードのうちトレーニングモードが選択された後に表示されるトレーニングモード選択画面の一例を示す図である。図5に示すように、トレーニングモード選択画面SGには、選択肢として、ショット計測モード、アプローチモード、オンコーストレーニングモード及び、検定モードが含まれている。このうちの検定モードは、予め設定された各種の特定のショット等の課題を通じて、各ユーザの実力を検定するためのモードである。このような課題として、例えば、特定の位置からのパター、特定のコースの特定の位置からのショット等が利用される。検定モードの検定対象となる特定のショット等の課題は、予め設定された内容のみならず、ユーザにより任意に設定される。このような課題の設定は、例えば、ゴルフゲーム用サイトを通じて、特定サービスの一つとして設定される。
【0039】
次に、図6を参照して、ゴルフゲーム用サイトの特定サービスの設定画面について説明する。特定サービスには、任意の課題が設定された検定や、特定のユーザ或いは店舗7のみで開催される大会等が含まれる。図6は、これらの特定サービスのうち大会を設定する場合に使用される大会設定画面の一例を示す図である。図6に示すように、大会設定画面TGでは、開催期間、対象コース、対象ホール、開催場所といった大会を開催するために必要な各種の所定の条件が設定される。大会設定画面TGは、これらの所定の条件を所定の選択肢のうちから任意に設定可能に構成されている。
【0040】
図6の例では、開催期間として“2011年10月1日〜2011年10月31日”という条件が、対象コースとして“ABCコース”という条件が、それぞれ設定されている。更に、この例では、対象ホールとして“1ホール〜18ホール”という条件が、開催場所として“○○店”という条件が、それぞれ設定されている。これにより、2011年10月1日〜2011年10月31日の間に、ABCコースの1ホール〜18ホールまでを対象とするゴルフ大会が開催される。また、この大会は、○○店で開催されるため、○○店内の各ゴルフゲームマシンGSのユーザが大会に参加可能である。そして、例えば、この大会にて、スコアが上位にランキングされたユーザには、特典等が付与される。
【0041】
なお、大会への参加は、大会参加用の別画面を通じて実現されてもよいし、プレイモード選択画面PGに開催中の大会が選択肢として表示されることにより実現されてもよい。また、大会への参加には、例えば、ゴルフゲーム用サイトへの登録があるユーザ等の条件が要求されてもよい。
【0042】
次に、図7〜図9を参照して、ユーザ管理データ35、端末管理データ36及び、環境条件データ45について説明する。図7は、ユーザ管理データ35の内容の一例を示す図である。図7に示すように、ユーザ管理データ35には、ユーザID、アクティブカードID、サイト登録の有無、初回作成日時、最終更新日時といった情報が含まれている。ユーザIDは、各ユーザを特定するために必要な情報である。このユーザIDは、ユーザ情報登録サイトで付与されるユーザIDに対応する。ユーザIDとして、例えば、所定の桁数の数字が利用される。アクティブカードIDは、各ユーザが使用中のカード18のカードIDを示す情報である。一つのユーザIDに対して複数のカードIDが対応付けられる場合がある。また、ユーザIDとカード18のカードIDとの対応関係は、例えば、ユーザ情報登録サイトを通じて、各ユーザにより設定される。
【0043】
サイト登録の有無は、例えば、ゴルフゲーム用サイト等のゴルフゲームに特化したサイトへの登録の有無を示す情報である。この有無を示す情報として、例えば、登録有りに対応付けられる“1”、登録なしに対応付けられる“2”等の数字が利用されてもよい。また、初回作成日時はユーザIDを初めて取得した日時を、最終更新日時はユーザIDに関連付けられる各種ユーザの情報を最後に更新した日時を、それぞれ示す情報である。ユーザ管理データ35は、これらの情報を互いに対応付けた複数のレコードの集合として構成されている。ユーザ管理データ35には、例えば、ユーザ情報登録サイト或いはゴルフ用サイトにて登録された内容が反映される。
【0044】
図8は、端末管理データ36の内容の一例を示す図である。図8に示すように、端末管理データ36には、端末ID、店舗コードといったゴルフゲームマシンGSを特定するための情報が含まれる。また、その他にも都道府県コード、国コードといったゴルフゲームマシンGSを限定するための各種情報が端末管理データ36に含まれていてよい。端末IDは、各ゴルフゲームマシンGSを識別するためのゴルフゲームマシンGS毎にユニークな情報である。端末IDとして、例えば、ゴルフゲームマシンGS毎にユニークに付されたIPアドレスが利用されてよい。店舗コードは、各店舗7を識別するための店舗7毎にユニークな番号を示す情報である。端末管理データ36は、これらの情報を互いに対応付けた複数のレコードの集合として構成されている。
【0045】
一方、環境条件データ45は、ゴルフ用サイトを通じて設定された特定サービスを実現するための所定の条件を管理するためのデータである。環境条件データ45には、ゴルフ用サイトの特定サービスを実現するための設定画面にて設定された内容が反映される。図9は、図6の大会設定画面GTにて設定された特定サービスに対応する環境条件データ45の内容の一例を示す図である。つまり、図9は、図6の大会設定画面TGで設定された内容が反映された環境条件データ45の内容の一例を示す図である。図9に示すように、環境条件データ45には、環境NO、開催期間、利用条件としての提供対象、対象コース、対象ホールといった図6の例で設定された大会を実現するのに必要な各種所定の条件に対応する情報が含まれる。
【0046】
環境NOは、ゴルフゲームマシンGSを通じて設定された各大会をそれぞれ識別するための情報である。ゴルフゲームマシンGSを通じて設定された各大会には、大会毎にユニークな番号が付され、その番号が環境NOとして環境条件データ45に記述される。開催期間は、大会設定画面TGを通じて設定された開催期間を示す情報である。提供対象は、特定サービスを提供すべき対象を示す情報である。設定画面では、特定のユーザ、特定の店舗に配置されたゴルフゲームマシンGS等が提供対象として設定される。このため、提供対象を示す情報として、ユーザID、端末ID、店舗コードといった情報が利用される。或いは、ユーザIDをグループ化した情報が利用されてもよい。これらのユーザID、端末ID、店舗コードといった情報が本発明の識別情報として機能する。
【0047】
図9の例では、提供対象には、特定サービスとして設定された大会に対応するゴルフゲームを提供すべき対象を示す情報が記述される。より具体的には、提供対象には、大会設定画面TGにて設定された開催場所の情報が反映される。例えば、大会設定画面TGにて、○○店という開催場所が設定された場合には、○○店に対応する端末管理データ36の店舗コードが提供対象の情報として記述される。
【0048】
対象コースは、大会設定画面TGを通じて設定された対象コースを示す情報である。対象コースを示す情報として、例えば、コース毎にユニークに付された番号或いはアルファベット等の記号が記述されてよい。また、対象ホールは、大会設定画面TGを通じて設定された対象ホールを示す情報である。対象ホールを示す情報として、例えば、各ホールを示す複数の数字、或いは、各コースのIN若しくはOUTに対応付けられたアルファベット等の記号が記述されてもよい。環境条件データ45は、これらの情報を互いに対応付けた複数のレコードの集合として構成されている。
【0049】
次に、特定サービスを各ゴルフゲームマシンGSに提供するための処理について説明する。図10は、環境提供用サーバ4の制御ユニット41が環境提供部46を利用して実行する特定サービス提供ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。環境提供部46は、例えば、図10のルーチンをゴルフゲームマシンGSから利用要求が実行される毎に実行する。利用要求は、例えば、特定サービスが大会の場合であれば、大会参加用の画面の大会参加用の選択肢或いは、プレイモード選択画面PGに追加的に表示される大会参加用の選択肢が選択されることにより、実行される。なお、制御ユニット41は、例えば、ゴルフ用サイトを提供するための処理等、その他にも各種の周知の処理を実行するが、それらの詳細な説明は省略する。また、ユーザ情報管理用サーバ3の制御ユニット31も、例えば、各種サイトの提供、データの管理等のために周知な各種処理を実行するが、それらの詳細な説明は省略する。同様に、ゴルフゲームマシン本体10の制御ユニット15も、例えば、ゴルフゲーム等を実行するために周知な各種処理を実行するが、それらの詳細な説明は省略する。
【0050】
環境提供部46は、図10のルーチンを開始すると、まずステップS11において、大会等、実現すべき特定サービスの情報を環境条件データ45から取得する。具体的には、大会等の実現すべき特定サービスに対応する所定の条件の情報を環境条件データ45から取得する。次のステップS12にて、環境提供部46は、特定サービスを提供すべき対象を特定するために必要な情報をユーザ管理データ35及び、端末管理データ36から取得する。具体的には、ユーザID、端末ID、店舗コードといったユーザ或いは、ゴルフゲームマシンGSを特定するための情報をユーザ管理データ35及び、端末管理データ36から取得する。
【0051】
続くステップS13において、環境提供部46は、特定サービスを提供する対象を特定する。より具体的には、環境条件データ45、ユーザ管理データ35及び端末管理データ36に基づいて、利用要求がされた大会等の特定サービスを利用可能な各ゴルフゲームマシンGS或いは、ユーザを特定する。この特定は、例えば、次のようにして実現されてよい。まず、設定されている各特定サービスのうちから利用要求がされている特定サービスを判別する。この判別は、例えば、環境NO等、利用要求に含まれる特定サービスを識別可能な情報に基づいて実行される。また、環境NO等の情報は、例えば、この情報が大会参加用の選択肢に付与されることにより、利用要求に含まれる。そして、環境提供部46は、環境条件データ45、ユーザ管理データ35及び端末管理データ36に基づいて、判別した特定サービスの提供対象に対応するユーザID、端末ID、店舗コード等を特定する。このようにして、環境提供部46は、ステップS13にて、実現すべき特定サービスを提供可能なユーザ、ゴルフゲームマシンGS、或いは店舗7といった対象を特定する。
【0052】
次のステップS14において、環境提供部46は、利用要求がステップS13で特定した対象のユーザ或いは、各ゴルフゲームマシンGSからの利用要求か否か判別する。この判別には、例えば、特定サービスの利用に、ゴルフ用サイトへの登録ユーザ等、ユーザを限定する条件が付されている場合には、その条件を満たすユーザか否かの判別も含まれる。この判別結果が肯定的結果の場合、つまり対象のユーザ或いはゴルフゲームマシンGSからの利用要求である場合、環境提供部46は、ステップS15に進む。ステップS15において、環境提供部46は、環境条件データ45に基づいて、大会等の特定サービスの利用を実現するために必要な各種所定の条件に対応する情報をゴルフゲームマシンGSに提供して、今回のルーチンを終了する。
【0053】
一方、ステップS14の判別結果が否定的結果の場合、つまり対象のユーザ、或いはゴルフゲームマシンGSからの利用要求でない場合、環境提供部46は、ステップS16に進む。ステップS16において、環境提供部46は、利用要求がエラーとなるようにエラー情報を出力して、今回のルーチンを終了する。これにより、大会等の特定サービスの利用要求の可否が所定の条件に含まれる対象を制限する提供対象の情報に基づいて判断される。そして、提供対象に含まれる対象にのみ特定のサービスが提供される。
【0054】
以上に説明したように、この形態によれば、ゴルフコンペ、或いは検定といった特定サービスがユーザ用端末8を通じて設定される。また、特定サービスの設定には、利用対象を制限する情報を含めることができる。そして、利用対象を制限する情報に基づいて、利用可能と判断された対象にのみ特定サービスが提供される。つまり、利用対象以外のユーザ或いはゴルフゲームマシンGSは、特定サービスを利用することができない。即ち、ゴルフゲーム用サイト等、特定のユーザにより企画される特定サービスの提供先を特定ユーザ等に制限することができる。これにより、仲間内のみ、或いは特定の店舗7のみといった単位でイベント等の特定サービスを企画することができる。特に、ゴルフゲームでは、仲間内のみのコンペ等の実現に対するニーズが高い。従って、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0055】
以上の形態において、環境提供用サーバ4の制御ユニット41が環境提供部46を通じて、図10のルーチンを実行することにより、利用可否判別手段及び、特定サービス提供手段として機能する。また、環境提供用サーバ4の記憶装置42が利用条件の情報を含む環境条件データ45を記憶することにより、利用条件記憶手段として機能する。
【0056】
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、設定端末装置としてユーザ用端末8が利用されているが、設定端末装置は、このような形態に限定されない。例えば、ゴルフゲームマシンGSが大会設定画面TG等の設定画面を表示可能に構成され、ゴルフゲームマシンGSが設定端末装置として利用されてもよい。つまり、設定端末装置と利用端末装置とは、一つの端末装置により共用されてもよい。
【0057】
上述の形態では、環境提供部46を通じて、サーバ装置にて、特定サービスの利用の可否が判別されているが、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、利用端末装置側に、特定サービスを実現するための環境条件データ45、ユーザ或いは利用端末装置を特定するためのユーザ管理データ35及び端末管理データ36が記憶され、利用端末装置側で特定サービスの利用の可否が判別されてもよい。
【0058】
上述の形態では、利用端末装置としてゴルフゲームマシンGSという業務用のゲーム機が利用されているが、利用端末装置は、このようなゲーム機に限定されない。例えば、家庭用の据置型ゲーム機、携帯型のゲーム機、ネットワークを利用して実現されるゲームシステムといった適宜の形態で実現されてよい。
【0059】
上述の形態では、所定のサービス群としてゴルフゲームに関連するサービスが提供されているが、所定のサービス群は、このような形態に限定されない。テニス等のその他のスポーツを疑似体験可能なゲーム、或いは、ロールプレイングゲーム、アクションゲーム、音楽ゲーム等の適宜なゲームが所定のサービス群として提供されてよい。更に、所定のサービス群は、ゲームにも限定されない。例えば、ゴルフのトレーニングマシンが利用端末装置として利用され、トレーニング用のサービスが所定のサービス群として提供されてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 ネットワークシステム
3 環境提供用サーバ(サーバ装置)
4 ユーザ情報管理用サーバ(サーバ装置)
6 ネットワーク
8 ユーザ用端末(設定端末装置)
41 制御ユニット(利用可否判別手段、特定サービス提供手段)
42 記憶装置(利用条件記憶手段)
GS ゴルフゲームマシン(利用端末装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と、前記サーバ装置とネットワークを介して接続され、前記サーバ装置から前記ネットワークを介して提供される情報に基づいて所定のサービス群を利用可能な複数の利用端末装置と、前記サーバ装置と前記ネットワークを介して接続され、前記所定のサービス群の一つとして特定サービスが設定権限を付与された権利者により設定されるように、前記権利者による前記特定サービスを実現するための所定の条件の設定を受け付ける設定端末装置と、を含み、前記設定端末装置が設定を受け付けた前記所定の条件に基づいて各利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするために、前記サーバ装置が前記ネットワークを介して各利用端末装置に前記所定の条件に対応する情報を提供し得るネットワークシステムであって、
前記権利者に設定される前記所定の条件の一つとして、各利用端末装置を使用する各ユーザ及び、各利用端末装置の少なくともいずれか一方を識別するための識別情報と関連付けられる利用条件を記憶する利用条件記憶手段と、
前記複数の利用端末装置の少なくとも一つから前記特定サービスの利用の要求がされた場合に、当該利用の要求の可否を前記利用条件に基づいて判別する利用可否判別手段と、
前記利用可否判別手段の判別結果に基づいて、前記利用の要求が可と判別された利用端末装置に、当該利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするように、前記所定の条件に対応する情報を提供する特定サービス提供手段と、を備えていることを特徴とする、ネットワークシステム。
【請求項2】
前記特定サービスとして、共通の条件のもと複数のユーザ間で結果を競う大会が設定される、請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記特定サービスとして、前記所定の条件に基づいて設定される課題の実行の可否を検査する検定が設定される、請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記利用端末装置は、スポーツのゴルフを疑似的にプレイ可能に構成され、
前記所定のサービス群として、前記ゴルフに関連するサービスが前記利用端末装置にて提供される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のネットワークシステム。
【請求項5】
前記利用端末装置としてゲーム機が利用され、前記所定のサービス群として所定のゲームが提供される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のネットワークシステム。
【請求項6】
サーバ装置と、前記サーバ装置とネットワークを介して接続され、前記サーバ装置から前記ネットワークを介して提供される情報に基づいて所定のサービス群を利用可能な複数の利用端末装置と、前記サーバ装置と前記ネットワークを介して接続され、前記所定のサービス群の一つとして特定サービスが設定権限を付与された権利者により設定されるように、前記権利者による前記特定サービスを実現するための所定の条件の設定を受け付ける設定端末装置と、を含み、前記設定端末装置が設定を受け付けた前記所定の条件に基づいて各利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするために、前記サーバ装置が前記ネットワークを介して各利用端末装置に前記所定の条件に対応する情報を提供し得るネットワークシステムであって、前記権利者に設定される前記所定の条件の一つとして、各利用端末装置を使用する各ユーザ及び、各利用端末装置の少なくともいずれか一方を識別するための識別情報と関連付けられる利用条件を記憶する利用条件記憶手段を備えたネットワークシステムに適用され、前記サーバ装置のコンピュータに、
前記複数の利用端末装置の少なくとも一つから前記特定サービスの利用の要求がされた場合に、当該利用の要求の可否を前記利用条件に基づいて判別する利用可否判別工程と、
前記利用可否判別工程の判別結果に基づいて、前記利用の要求が可と判別された利用端末装置に、当該利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするように、前記所定の条件に対応する情報を提供する特定サービス提供工程と、を実行させる制御方法。
【請求項7】
サーバ装置と、前記サーバ装置とネットワークを介して接続され、前記サーバ装置から前記ネットワークを介して提供される情報に基づいて所定のサービス群を利用可能な複数の利用端末装置と、前記サーバ装置と前記ネットワークを介して接続され、前記所定のサービス群の一つとして特定サービスが設定権限を付与された権利者により設定されるように、前記権利者による前記特定サービスを実現するための所定の条件の設定を受け付ける設定端末装置と、を含み、前記設定端末装置が設定を受け付けた前記所定の条件に基づいて各利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするために、前記サーバ装置が前記ネットワークを介して各利用端末装置に前記所定の条件に対応する情報を提供し得るネットワークシステムであって、前記権利者に設定される前記所定の条件の一つとして、各利用端末装置を使用する各ユーザ及び、各利用端末装置の少なくともいずれか一方を識別するための識別情報と関連付けられる利用条件を記憶する利用条件記憶手段を備えたネットワークシステムに適用され、前記サーバ装置のコンピュータを、
前記複数の利用端末装置の少なくとも一つから前記特定サービスの利用の要求がされた場合に、当該利用の要求の可否を前記利用条件に基づいて判別する利用可否判別手段、及び、前記利用可否判別手段の判別結果に基づいて、前記利用の要求が可と判別された利用端末装置に、当該利用端末装置にて前記特定サービスを利用可能にするように、前記所定の条件に対応する情報を提供する特定サービス提供手段として機能させるように構成されたコンピュータプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−63169(P2013−63169A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203537(P2011−203537)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【特許番号】特許第5172003号(P5172003)
【特許公報発行日】平成25年3月27日(2013.3.27)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】