説明

ネットワークシステム、ノード装置群、センサ装置群およびセンサデータ送受信方法

【課題】少なくとも1台のコンピュータ装置と複数台のノード装置とがネットワークを介して通信可能に接続され、上記複数台のノード装置の各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能であるネットワークシステムにおいて、コンピュータ装置がセンサ装置からのセンサデータを確実に収集できるネットワークシステムを提供すること。
【解決手段】各ノード装置20は、それぞれのセンサデータの属性に応じて複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に本来保存すべきかを示すセンサデータ保存情報リストを記憶するセンサデータ保存情報リスト記憶部64を備える。センサデータ配置部51は、センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部62にそれぞれ保存されたセンサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はネットワークシステムおよびセンサデータ送受信方法に関し、より詳しくは、複数台のノード装置とそれらのノード装置の各々に無線通信を介して接続されるセンサ装置とを含むネットワークシステムおよびセンサデータ送受信方法に関する。
【0002】
また、この発明は、ネットワークシステムを構成するノード装置群およびセンサ装置群に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、この種のネットワークシステムとしては、例えば、特許文献1(特開2003−85213号公報)の図36に記載のように、コンピュータ装置としての情報処理サーバと複数台のノード装置としての第1乃至第3のセンサターミナルとがネットワークを介して通信可能に接続され、それらのセンサターミナルの各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能になっているものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−85213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記ネットワークシステムでは、例えば、各センサターミナルは、このセンサターミナル自身に無線通信を介して接続されたセンサ装置からセンサデータを取得して、このセンサターミナル自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存する。上記情報処理サーバは、ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうちいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のセンサターミナルのうち上記特定されたセンサデータを上記センサデータ記憶部に保存しているセンサターミナルから取得する。
【0006】
ここで、例えば、或るセンサターミナルに無線通信上の障害が発生したり、そのセンサターミナルの周辺の環境が変化したことにより、そのセンサターミナルとそれまで無線通信を介して接続されていたセンサ装置との接続が遮断される場合がある。このような場合、上記ネットワークシステムでは、それ以降、そのセンサターミナルはそのセンサ装置からセンサデータを取得できなくなり、その結果、上記情報処理サーバはそのセンサ装置からのセンサデータを収集できなくなってしまうという問題がある。
【0007】
そこで、この発明の課題は、少なくとも1台のコンピュータ装置と複数台のノード装置とがネットワークを介して通信可能に接続され、上記複数台のノード装置の各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能であるネットワークシステムにおいて、コンピュータ装置がセンサ装置からのセンサデータを確実に収集できるネットワークシステムを提供することにある。
【0008】
また、この発明の課題は、そのようなネットワークシステムを構成するノード装置群およびセンサ装置群およびセンサデータ送受信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、この発明のネットワークシステムは、
少なくとも1台のコンピュータ装置と複数台のノード装置とがネットワークを介して通信可能に接続され、上記複数台のノード装置の各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能であり、上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試み、
上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存し、
上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうちいずれかのノード装置から取得するネットワークシステムにおいて、
上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に本来保存すべきかを示すセンサデータ保存情報リストを記憶するセンサデータ保存情報リスト記憶部と、
上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送するセンサデータ配置部と
を備えることを特徴とする。
【0010】
本明細書で、「コンピュータ装置」とは、クライアント装置、サーバ装置、ホストコンピュータなどの名称を問わず、ネットワークを介して通信可能なコンピュータを広く指す。
【0011】
また、「ネットワーク」は、有線または無線を問わず、ローカルエリアネットワーク(LAN)やワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネットなどのネットワークを広く指す。
【0012】
なお、上記ネットワークには、上記複数台のノード装置(各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能になっている)に加えて、センサ装置が接続され得ないノード装置(例えばダミーノード装置)が接続されていても良い。
【0013】
また、「センサ装置」とは、センシング機能をもつ装置を広く含み、センサノードを構成するか否かを問わない。
【0014】
また、「センサデータ保存情報リスト記憶部」と「センサデータ配置部」とについては、ネットワークシステムが「センサデータ保存情報リスト記憶部」と「センサデータ配置部」とを備えていれば良く、空間的に配置される場所を問わない。
【0015】
この発明のネットワークシステムでは、上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試みて、いずれか1台のノード装置と接続を確立する。上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存する。上記センサデータ配置部は、上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送する。したがって、それらのセンサデータは、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうち本来保存されるべきノード装置にそれぞれ保存される。したがって、上記1台または2台以上のセンサ装置からのセンサデータを任意に分類して保存できると共に、簡単に管理できる。ここで、センサデータの管理としては、センサデータの抽出、複数のセンサデータの比較、複数のセンサデータに基づく演算などが挙げられる。
【0016】
上記コンピュータ装置は、それらのセンサデータを収集しようとする場合、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうち上記特定されたセンサデータを上記センサデータ記憶部に保存しているノード装置から取得する。例えば、上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して上記複数台のノード装置に対してそれぞれ、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求する。上記コンピュータ装置からの要求に応じて、上記複数台のノード装置のうち上記特定されたセンサデータを上記センサデータ記憶部に保存しているノード装置が、上記特定されたセンサデータを上記ネットワークを介して上記コンピュータ装置に対して返信する。これにより、上記コンピュータ装置は、所望のセンサデータが上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に保存されているかを知らなくても、その所望のセンサデータを取得することができる。
【0017】
ここで、例えば或るノード装置に無線通信上の障害が発生する場合や、そのノード装置の周辺の環境が変化して、そのノード装置とそれまで無線通信を介して接続されていたセンサ装置との接続が遮断される場合がある。この場合であっても、この発明のネットワークシステムでは、そのセンサ装置は、別の接続候補のノード装置に接続を試みて接続を確立する。このため、そのセンサ装置と新たに接続が確立されたノード装置は、それ以降、そのセンサ装置からセンサデータを取得できる。また、そのセンサ装置からのセンサデータは、既述のセンサデータ配置部によって、センサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうち本来保存されるべきノード装置に保存される。したがって、或るノード装置に無線通信上の障害等が発生して、そのノード装置に対するセンサ装置の接続が遮断された以降も、上記コンピュータ装置がセンサ装置からのセンサデータを確実に収集できる。
【0018】
一実施形態のネットワークシステムでは、上記センサデータの上記属性は、上記センサデータを取得したセンサ装置を識別する情報であることを特徴とする。
【0019】
この一実施形態のネットワークシステムでは、上記センサデータは、このセンサデータを取得したセンサ装置を識別する情報に応じて上記保存すべきノード装置の上記センサデータ記憶部にそれぞれ保存される。したがって、上記センサデータについて上記センサデータを取得したセンサ装置毎に分類して任意のノード装置に保存することが出来て、センサデータの管理が容易になる。
【0020】
一実施形態のネットワークシステムでは、上記センサデータの上記属性は、上記センサデータの種類を識別する情報であることを特徴とする。
【0021】
この一実施形態のネットワークシステムでは、上記センサデータは、このセンサデータの種類を識別する情報に応じて上記保存すべきノード装置の上記センサデータ記憶部にそれぞれ保存される。したがって、上記センサデータについて上記センサデータの種類毎に分類して任意のノード装置に保存することが出来て、センサデータの管理が容易になる。
【0022】
一実施形態のネットワークシステムでは、上記センサデータ保存情報リストは、上記複数台のノード装置のうち少なくとも2台のノード装置に同一内容のセンサデータをそれぞれ保存すべきことを示すことを特徴とする。
【0023】
この一実施形態のネットワークシステムでは、上記センサデータ保存情報リストは、上記複数台のノード装置のうち少なくとも2台のノード装置に同一内容のセンサデータをそれぞれ保存すべきことを示す。したがって、上記センサデータを上記少なくとも2台のノード装置に保存できるので、上記センサデータの保存を冗長化できる。
【0024】
一実施形態のネットワークシステムでは、
上記各ノード装置は、このノード装置自身の負荷が閾値よりも高いときに、このノード装置自身に対するセンサ装置の接続を拒否する接続拒否信号を発生し、
上記各センサ装置は、
このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続された上記ノード装置から、このセンサ装置自身との接続を拒否する接続拒否信号を検出する信号検出部と、
上記信号検出部が上記接続拒否信号を検出したとき、このセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みる第1の無線接続切替部とを有することを特徴とする。
【0025】
なお、本明細書で、ノード装置の「負荷」とは、そのノード装置に含まれたCPU(中央演算処理ユニット)の稼働率、そのノード装置が取り扱うセンサデータの件数や量、上記期間内にそのノード装置がコンピュータ装置へセンサデータを返信する回数、上記期間内にそのノード装置がセンサデータを加工する回数などを広く指す。
【0026】
この一実施形態のネットワークシステムでは、上記各ノード装置は、このノード装置自身の負荷が閾値よりも高いときに、このノード装置自身に対するセンサ装置の接続を拒否する接続拒否信号を発生する。上記各センサ装置の上記信号検出部がこのセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続された上記ノード装置から、このノード装置が発生した上記接続拒否信号を検出する。上記信号検出部が上記接続許否信号を検出したとき、上記第1の無線接続切替部は、このセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みて接続を確立する。このため、上記接続拒否信号が検出された場合であっても、上記第1の無線接続切替部によりこのセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて接続されたノード装置が、このセンサ装置自身から上記センサデータを自動的に取得できる。したがって、上記切り替えて接続されたノード装置が上記センサ装置から上記センサデータを確実に取得できる。また、各ノード装置の負荷が上記閾値を超えて過負荷になるのを避けることができる。この結果、ネットワークシステム全体としてのパフォーマンスを向上させることができる。例えば、上記コンピュータ装置に対して、上記複数台のノード装置のうちいずれかのノード装置を介したセンサデータの返信が届きにくいという事態を避けることができる。また、上記無線通信のための電波状態、ネットワークのトラフィック、各センサ装置が収集するセンサデータ数などの状況が日々刻々変わったとしても、このネットワークシステムは常に良好なパフォーマンスを示すことができる。
【0027】
一実施形態のネットワークシステムでは、
上記各センサ装置は、
このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続されたノード装置の障害を検出する障害検出部と、
上記障害検出部が上記障害を検出したとき、このセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みて接続を確立する第2の無線接続切替部とを有することを特徴とする。
【0028】
この一実施形態のネットワークシステムでは、上記各センサ装置の上記障害検出部がこのセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続された上記ノード装置の無線通信上の障害を検出する。上記障害検出部が上記無線通信上の障害を検出したとき、上記第2の無線接続切替部は、このセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みて接続を確立する。このため、上記無線通信上の障害が検出された場合であっても、上記第2の無線接続切替部によりこのセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて接続されたノード装置が、このセンサ装置自身から上記センサデータを自動的に取得できる。したがって、フォールトトレランス(耐障害性、つまり無線通信上の障害発生時の被害を最小限度に抑える能力)を実現できる。
【0029】
一実施形態のネットワークシステムでは、上記各センサ装置は、このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続できるノード装置を検出してそのノード装置の電界強度を検出する電界強度検出部を有し、上記ノード装置の電界強度の大きいものから順次、接続を試みることを特徴とする。
【0030】
この一実施形態のネットワークシステムでは、上記各センサ装置の上記電界強度検出部がこのセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続できるノード装置とそのノード装置の電界強度とを検出する。そして、上記ノード装置の電界強度の大きいものから順次、接続を試みる。このため、例えば新たにセンサ装置をノード装置と無線通信を介して接続するとき、上記センサ装置は上記接続できるノード装置の電界強度の大きいものから順次、接続を試みて接続を確立できる。したがって、上記接続されたノード装置が上記センサ装置から上記センサデータを確実に取得できる。
【0031】
一実施形態のネットワークシステムでは、上記各センサ装置は、上記接続候補のノード装置を示す接続先リストを記憶する接続先リスト記憶部を有し、上記接続先リストに挙げられた1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、接続を試みることを特徴とする。
【0032】
この一実施形態のネットワークシステムでは、上記各センサ装置は、上記接続候補のノード装置を示す接続先リストを記憶する接続先リスト記憶部を有し、上記接続先リストに挙げられた1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、接続を試みる。したがって、上記各センサ装置は、闇雲にノード装置に対して送信リトライを繰り返すようなことがなく、上記接続先リストに基づいて、接続すべきノード装置に迅速に接続することができる。
【0033】
一実施形態のネットワークシステムでは、上記接続先リストは、予め設定されたリストであることを特徴とする。
【0034】
この一実施形態のネットワークシステムでは、上記接続先リストは、予め設定されたリストである。したがって、上記各センサ装置は、上記接続先リストに基づいて、接続すべきノード装置にさらに迅速に接続することができる。
【0035】
一実施形態のネットワークシステムでは、上記センサデータ保存情報リスト記憶部は、上記複数台のノード装置にそれぞれ設けられ、それらのセンサデータ保存情報リストの内容は互いに同期していることを特徴とする。
【0036】
なお、本明細書で、センサデータ保存情報リストの内容が互いに「同期」しているとは、2つ以上の場所にある同じリストが同じ内容になるよう処理することを意味する。ある場所にあるファイルに何らかの変更を加えたとき、同期処理によって別の場所にある同じファイルにも直ちに同じ変更がなされる。
【0037】
この一実施形態のネットワークシステムでは、上記センサデータ保存情報リスト記憶部は、上記複数台のノード装置にそれぞれ設けられ、それらのセンサデータ保存情報リストの内容は互いに同期している。したがって、上記各ノード装置は、そのノード装置自身に設けられた上記センサデータ保存情報リスト記憶部の内容を参照することで、センサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に保存すべきかを迅速に知ることができる。また、上記各ノード装置は、そのノード装置自身のセンサデータ配置部により、上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ保存すべきノード装置に迅速に配置することができる。
【0038】
また、この発明のノード装置群は、
少なくとも1台のコンピュータ装置と複数台のノード装置とがネットワークを介して通信可能に接続され、上記複数台のノード装置の各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能であり、上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試み、
上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存し、
上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうちいずれかのノード装置から取得するネットワークシステムにおける上記複数台のノード装置からなるノード装置群であって、
上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に本来保存すべきかを示すセンサデータ保存情報リストを記憶するセンサデータ保存情報リスト記憶部と、
上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送するセンサデータ配置部と
を備えることを特徴とする。
【0039】
この発明のノード装置群が設けられたネットワークシステムでは、上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試みて、いずれか1台のノード装置と接続を確立する。上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存する。上記センサデータ配置部は、上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送する。したがって、それらのセンサデータは、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうち本来保存されるべきノード装置にそれぞれ保存される。したがって、上記1台または2台以上のセンサ装置からのセンサデータを任意に分類して保存できると共に、簡単に管理できる。ここで、センサデータの管理としては、センサデータの抽出、複数のセンサデータの比較、複数のセンサデータに基づく演算などが挙げられる。
【0040】
上記コンピュータ装置は、それらのセンサデータを収集しようとする場合、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうち上記特定されたセンサデータを上記センサデータ記憶部に保存しているノード装置から取得する。例えば、上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して上記複数台のノード装置に対してそれぞれ、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求する。上記コンピュータ装置からの要求に応じて、上記複数台のノード装置のうち上記特定されたセンサデータを上記センサデータ記憶部に保存しているノード装置が、上記特定されたセンサデータを上記ネットワークを介して上記コンピュータ装置に対して返信する。これにより、上記コンピュータ装置は、所望のセンサデータが上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に保存されているかを知らなくても、その所望のセンサデータを取得することができる。
【0041】
ここで、例えば或るノード装置に無線通信上の障害が発生したり、そのノード装置の周辺の環境が変化して、そのノード装置とそれまで無線通信を介して接続されていたセンサ装置との接続が遮断される場合がある。この場合であっても、この発明のネットワークシステムでは、そのセンサ装置は、別の接続候補のノード装置に接続を試みて接続を確立する。このため、そのセンサ装置と新たに接続が確立されたノード装置は、それ以降、そのセンサ装置からセンサデータを取得できる。また、そのセンサ装置からのセンサデータは、既述のセンサデータ配置部によって、センサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうち本来保存されるべきノード装置に保存される。したがって、或るノード装置に無線通信上の障害等が発生して、そのノード装置に対するセンサ装置の接続が遮断された以降も、上記コンピュータ装置がセンサ装置からのセンサデータを確実に収集できる。
【0042】
また、この発明のセンサ装置群は、
少なくとも1台のコンピュータ装置と複数台のノード装置とがネットワークを介して通信可能に接続され、上記複数台のノード装置の各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能であり、
上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存し、
上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうちいずれかのノード装置から取得し、
上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に本来保存すべきかを示すセンサデータ保存情報リストを記憶するセンサデータ保存情報リスト記憶部と、
上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送するセンサデータ配置部と
を備えるネットワークシステムにおける1台以上のセンサ装置からなるセンサ装置群であって、
上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試みることを特徴とする。
【0043】
この発明のセンサ装置群が設けられたネットワークシステムでは、上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試みて、いずれか1台のノード装置と接続を確立する。上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存する。上記センサデータ配置部は、上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送する。したがって、それらのセンサデータは、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうち本来保存されるべきノード装置にそれぞれ保存される。したがって、上記1台または2台以上のセンサ装置からのセンサデータを任意に分類して保存できると共に、簡単に管理できる。ここで、センサデータの管理としては、センサデータの抽出、複数のセンサデータの比較、複数のセンサデータに基づく演算などが挙げられる。
【0044】
上記コンピュータ装置は、それらのセンサデータを収集しようとする場合、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうち上記特定されたセンサデータを上記センサデータ記憶部に保存しているノード装置から取得する。例えば、上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して上記複数台のノード装置に対してそれぞれ、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求する。上記コンピュータ装置からの要求に応じて、上記複数台のノード装置のうち上記特定されたセンサデータを上記センサデータ記憶部に保存しているノード装置が、上記特定されたセンサデータを上記ネットワークを介して上記コンピュータ装置に対して返信する。これにより、上記コンピュータ装置は、所望のセンサデータが上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に保存されているかを知らなくても、その所望のセンサデータを取得することができる。
【0045】
ここで、例えば或るノード装置に無線通信上の障害が発生したり、そのノード装置の周辺の環境が変化して、そのノード装置とそれまで無線通信を介して接続されていたセンサ装置との接続が遮断される場合がある。この場合であっても、この発明のネットワークシステムでは、そのセンサ装置は、別の接続候補のノード装置に接続を試みて接続を確立する。このため、そのセンサ装置と新たに接続が確立されたノード装置は、それ以降、そのセンサ装置からセンサデータを取得できる。また、そのセンサ装置からのセンサデータは、既述のセンサデータ配置部によって、センサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうち本来保存されるべきノード装置に保存される。したがって、或るノード装置に無線通信上の障害等が発生して、そのノード装置に対するセンサ装置の接続が遮断された以降も、上記コンピュータ装置がセンサ装置からのセンサデータを確実に収集できる。
【0046】
一実施形態のセンサ装置群では、
上記各ノード装置は、このノード装置自身の負荷が閾値よりも高いときに、このノード装置自身に対するセンサ装置の接続を拒否する接続拒否信号を発生し、
上記各センサ装置は、
このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続された上記ノード装置から、このノード装置自身が発生した上記接続拒否信号を検出する信号検出部と、
上記信号検出部が上記接続拒否信号を検出したとき、このセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みる第1の無線接続切替部とを有することを特徴とする。
【0047】
一実施形態のセンサ装置群では、
上記各センサ装置は、
このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続されたノード装置の障害を検出する障害検出部と、
上記障害検出部が上記障害を検出したとき、このセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みる第2の無線接続切替部とを有することを特徴とする。
【0048】
一実施形態のセンサ装置群では、
上記各センサ装置は、このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続できるノード装置を検出してそのノード装置の電界強度を検出する電界強度検出部を有し、上記ノード装置の電界強度の大きいものから順次、接続を試みることを特徴とする。
【0049】
一実施形態のセンサ装置群では、
上記各センサ装置は、上記接続候補のノード装置を示す接続先リストを記憶する接続先リスト記憶部を有し、上記接続先リストに挙げられた1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、接続を試みることを特徴とする。
【0050】
また、この発明のセンサデータ送受信方法は、
少なくとも1台のコンピュータ装置と複数台のノード装置とがネットワークを介して通信可能に接続され、上記複数台のノード装置の各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能であり、上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試み、
上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存し、
上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうちいずれかのノード装置から取得するネットワークシステムにおけるセンサデータ送受信方法であって、
上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に本来保存すべきかを示すセンサデータ保存情報リストをセンサデータ保存情報リスト記憶部が記憶するステップと、
上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、センサデータ配置部がそれぞれ本来保存すべきノード装置に転送するステップと
を備えることを特徴とする。
【0051】
この発明のセンサデータ送受信方法では、上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試みて、いずれか1台のノード装置と接続を確立する。上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存する。上記センサデータ配置部は、上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送する。したがって、それらのセンサデータは、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうち本来保存されるべきノード装置にそれぞれ保存される。したがって、上記1台または2台以上のセンサ装置からのセンサデータを任意に分類して保存できると共に、簡単に管理できる。ここで、センサデータの管理としては、センサデータの抽出、複数のセンサデータの比較、複数のセンサデータに基づく演算などが挙げられる。
【0052】
上記コンピュータ装置は、それらのセンサデータを収集しようとする場合、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうち上記特定されたセンサデータを上記センサデータ記憶部に保存しているノード装置から取得する。例えば、上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して上記複数台のノード装置に対してそれぞれ、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求する。上記コンピュータ装置からの要求に応じて、上記複数台のノード装置のうち上記特定されたセンサデータを上記センサデータ記憶部に保存しているノード装置が、上記特定されたセンサデータを上記ネットワークを介して上記コンピュータ装置に対して返信する。これにより、上記コンピュータ装置は、所望のセンサデータが上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に保存されているかを知らなくても、その所望のセンサデータを取得することができる。
【0053】
ここで、例えば或るノード装置に無線通信上の障害が発生したり、そのノード装置の周辺の環境が変化して、そのノード装置とそれまで無線通信を介して接続されていたセンサ装置との接続が遮断される場合がある。この場合であっても、この発明のセンサデータ送受信方法では、そのセンサ装置は、別の接続候補のノード装置に接続を試みて接続を確立する。このため、そのセンサ装置と新たに接続が確立されたノード装置は、それ以降、そのセンサ装置からセンサデータを取得できる。また、そのセンサ装置からのセンサデータは、既述のセンサデータ配置部によって、センサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうち本来保存されるべきノード装置に保存される。したがって、或るノード装置に無線通信上の障害等が発生して、そのノード装置に対するセンサ装置の接続が遮断された以降も、上記コンピュータ装置がセンサ装置からのセンサデータを確実に収集できる。
【発明の効果】
【0054】
以上より明らかなように、この発明のネットワークシステム、ノード装置群、センサ装置群およびセンサデータ送受信方法によれば、コンピュータ装置がセンサ装置からのセンサデータを確実に収集できるネットワークシステムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明の一実施形態のネットワークシステムの概略構成を示す図である。
【図2】上記ネットワークシステムに含まれたクライアントPC(パーソナルコンピュータ)のブロック構成を示す図である。
【図3】上記ネットワークシステムに含まれたノード装置のブロック構成を示す図である。
【図4】上記ネットワークシステムに含まれたセンサ装置のブロック構成を示す図である。
【図5】上記ノード装置に含まれたCPU(中央演算処理ユニット)とメモリの機能面から表した構成要素を示す図である。
【図6】上記センサ装置に含まれたメモリの機能面から表した構成要素を示す図である。
【図7】センサデータを取得したセンサ装置を識別する情報に基づいて、上記センサデータをそれぞれ保存すべきノード装置に配置した状態を説明する図である。
【図8】センサデータの種類を識別する情報に基づいて、上記センサデータをそれぞれ保存すべきノード装置に配置した状態を説明する図である。
【図9】上記センサデータを複数のノード装置に保存することで冗長化した状態を図7に対応して説明する図である。
【図10】上記センサデータを複数のノード装置に保存することで冗長化した状態を図8に対応して説明する図である。
【図11】上記ノード装置の変形例について、CPU(中央演算処理ユニット)とメモリの機能面から表した構成要素を図5に対応して示す図である。
【図12】上記センサ装置の変形例について、CPU(中央演算処理ユニット)とメモリの機能面から表した構成要素を図6に対応して示す図である。
【図13】上記センサ装置がノード装置からの接続拒否信号を検出したとき、またはノード装置に無線通信上の障害が発生したとき、このノード装置とセンサ装置との接続状態を変更する過程を説明する図である。
【図14】電界強度検出部を有する新規のセンサを、ノード装置に無線通信を介して接続する過程を説明する図である。
【図15A】センサ装置の電界強度検出部が検出した、そのセンサ装置自身の周りにおける機器についての電界強度を示す表である。
【図15B】センサ装置の電界強度検出部が検出した、そのセンサ装置自身の周りにおけるノード装置についての電界強度を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0057】
図1は、この発明の一実施形態のネットワークシステム(全体を符号1で示す。)の概略構成を示している。
【0058】
このネットワークシステム1は、コンピュータ装置としての1台のクライアントPC(パーソナルコンピュータ)10と、ノード装置群としての複数台のノード装置20A,20B,20C,…とを含んでいる。クライアントPC10とノード装置20A,20B,20C,…とは、ネットワークとしてのLAN(ローカルエリアネットワーク)2によって互いに通信可能に接続されている。複数台のノード装置20A,20B,20C,…の各々に、1台以上のセンサ装置30A,30B,30C,30D,30E,30F,30G,…が無線通信(この例では、無線LANとしてのWi−Fi(登録商標))を介して接続可能になっている。
【0059】
クライアントPC10は、図2のブロック構成に示すように、CPU(中央演算処理ユニット)11と、メモリ12と、電源部13と、表示部としてのLCD(液晶表示素子)表示部14と、LAN通信部15と、入力部としての入力装置16と、外部記憶装置17とを含んでいる。これらの各構成要素11,12,13,14,15,16,17は、配線19を介して互いに通信可能に接続されている。CPU11は、このクライアントPC10全体の動作を制御する。メモリ12は、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)を含み、各種データを記憶する。電源部13は、各構成要素11,12,14,15,16,17に対して定電圧(5V、12Vなど)で電力を供給する。LCD表示部14は、CPU11による制御に応じて各種画像を表示する。LAN通信部15は、このクライアントPC10がLAN2を介して、ノード装置20A,20B,20C,…、他の図示しないコンピュータ装置、端末装置等と通信するために働く。入力装置16は、キーボードやマウスを含み、ユーザがクライアントPC10に各種情報や指示を入力するために働く。外部記憶装置17は、ハードディスクドライブ、光ディスクなどを含み、クライアントPC10のためのオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフトウェア(プログラム)を記憶している。
【0060】
各ノード装置20(ノード装置20A,20B,20C,…を代表して共通の符号20で表す。)は、図3のブロック構成に示すように、CPU21と、メモリ22と、電源部23と、LED(発光ダイオード)表示部24と、情報送信部としてのLAN通信部25と、無線通信部26とを含んでいる。これらの各構成要素21,22,23,24,25,26は、配線29を介して互いに通信可能に接続されている。CPU21は、この例ではクロック周波数1.1GHzで動作し、このノード装置20全体の動作を制御する。メモリ22は、この例ではフラッシュメモリとDRAM(記憶容量512MB)を含み、このノード装置20のためのOS(この例では、Linux(登録商標))やプログラム、各種データを記憶する。電源部23は、各構成要素21,22,24,25,26に対して定電圧(この例では、5V)で電力を供給する。LED表示部24は、電源部23による電力が供給されている期間中はLED(図示せず)を点灯させて、このノード装置20が動作していることを表示する。LAN通信部25は、このノード装置20がLAN2を介して、クライアントPC10や他のノード装置、他の図示しないコンピュータ装置、端末装置等と通信するために働く。無線通信部26は、このノード装置20が無線LANを介して、センサ装置30A,30B,30C,…と通信するために働く。この例では、1台のノード装置20に対して無線LANを介して64台までのセンサ装置が接続可能になっている。
【0061】
図5中に示すように、各ノード装置20のメモリ22は、このノード装置20自身を識別するための予め定められた識別番号(ID)を記憶した自己ID記憶部61を有するとともに、上記無線LANの接続のための接続先を識別するための予め定められたサービスセット識別子(SSID)を記憶したSSID記憶部63を有している。センサデータ記憶部62は、このノード装置20自身に無線LANを介して接続されたセンサ装置からのセンサデータを記憶する。
【0062】
各センサ装置30(センサ装置30A,30B,30C,…を代表して共通の符号30で表す。)は、図4のブロック構成に示すように、CPU31と、メモリ32と、電源部33と、LED表示部34と、センサ接続部35と、無線通信部36とを含んでいる。これらの各構成要素31,32,33,34,35,36は、配線39を介して互いに通信可能に接続されている。センサ接続部35には、このセンサ装置30の用途に応じて、温度センサ41、照度センサ42、流速センサ43、加速度センサ44、圧力センサ45、湿度センサ46、電力量センサ47のうちの一つ、幾つか又は全部が接続される。なお、これらのセンサ41,42,43,44,45,46,47は、センサ装置30の筐体に内蔵されても良いし、センサ装置30の筐体の外部に付設されても良い。CPU31は、このセンサ装置30全体の動作を制御する。メモリ32は、この例ではフラッシュメモリとDRAMを含み、このセンサ装置30のためのプログラムや各種データを記憶する。電源部33は、各構成要素31,32,34,35,36およびセンサ41,42,43,44,45,46,47に対して定電圧(この例では、3V)で電力を供給する。LED表示部34は、複数個のLED(図示せず)を含み、CPU31による制御に応じてそれぞれのLEDを点灯または点滅させる。これにより、LED表示部34は、このセンサ装置30の電源がオンしているか否か、また、いずれかのノード装置20A,20B,20C,…と無線通信を行っているか否か等の各種状態を表示する。センサ接続部35は、温度センサ41、照度センサ42、流速センサ43、加速度センサ44、圧力センサ45、湿度センサ46、電力量センサ47のうち接続されているセンサからセンサデータを、このセンサ装置30に取り込むために働く。これにより、このセンサ装置30は、外部から特段の指示を受けなくても、自律的にセンサデータを取得する。無線通信部36は、このセンサ装置30が無線LANを介して、いずれかのノード装置20A,20B,20C,…と通信するために働く。
【0063】
図6中に示すように、各センサ装置30のメモリ32は、この無線LANの接続のために、このセンサ装置30を識別するための識別番号(ID)を記憶した自己ID記憶部71を有している。センサデータ記憶部72は、このセンサ装置30自身に取り込まれたセンサデータを記憶する。接続先リスト記憶部73は、このセンサ装置30自身と無線通信を介して接続すべきノード装置(ノード装置20A,20B,20C,…のうち予め設定されたいくつかのノード装置)の識別番号(ID)を示す接続先リストを記憶する。
【0064】
図1の例では、3台のセンサ装置30A,30B,30Cは、無線LANを介してノード装置20Aに接続されている一方、他のノード装置20B,20C,…には接続されていない。2台のセンサ装置30D,30Eは、無線LANを介してノード装置20Bに接続されている一方、他のノード装置20A,20C,…には接続されていない。2台のセンサ装置30F,30G,…は、無線LANを介してノード装置20Cに接続されている一方、他のノード装置20A,20B,…には接続されていない。
【0065】
このような接続構成に応じて、ノード装置20Aは、このノード装置20A自身に無線LANを介して接続されたセンサ装置30A,30B,30Cからセンサデータを取得して、このノード装置20A自身に内蔵されたメモリ22(のセンサデータ記憶部62)に保存する。ノード装置20Bは、このノード装置20B自身に無線LANを介して接続されたセンサ装置30D,30Eからセンサデータを取得して、このノード装置20B自身に内蔵されたメモリ22に保存する。また、ノード装置20Cは、このノード装置20C自身に無線LANを介して接続されたセンサ装置30F,30Gからセンサデータを取得して、このノード装置20C自身に内蔵されたメモリ22に保存する。各ノード装置20A,20B,20C,…は、自身に接続されていないセンサ装置からのセンサデータを受け取ることはない。
【0066】
クライアントPC10は、LAN2を介して、1台以上のセンサ装置30A,30B,30C,…のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して情報取得要求を行う。
【0067】
既述のように、従来のネットワークシステムでは、例えば、或るノード装置に無線通信上の障害が発生したり、そのノード装置の周辺の環境が変化したことにより、そのノード装置とそれまで無線通信を介して接続されていたセンサ装置との接続が遮断される場合がある。このような場合、上記従来のネットワークシステムでは、それ以降、そのノード装置はそのセンサ装置からセンサデータを取得できなくなり、その結果、クライアントPC10はそのセンサ装置からのセンサデータを収集できなくなってしまうという問題がある。
【0068】
そこで、このネットワークシステム1では、機能面から見ると、図5中に示すように、各ノード装置20のCPU21は、センサデータ配置部51を有している(このセンサデータ配置部51は、それぞれソフトウェアによって構成されている)。また、各ノード装置20のメモリ22は、既述の自己ID記憶部61、センサデータ記憶部62、SSID記憶部63に加えて、センサデータ保存情報リスト記憶部64を有している。
【0069】
各ノード装置20のセンサデータ保存情報リスト記憶部64は、各ノード装置20A,20B,20C,…のセンサデータ記憶部62にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれのセンサデータの属性に応じてノード装置20A,20B,20C,…のうちいずれのノード装置に保存すべきかを示すセンサデータ保存情報リスト101を記憶する。この例では、このセンサデータ保存情報リスト101は、ユーザがクライアントPC10の入力装置16に入力を行うことによって、ネットワーク2を介して、初期設定がなされる。複数台のノード装置20A,20B,20C,…のセンサデータ保存情報リスト記憶部64に保存された各センサデータ保存情報リストは、互いに同期している。すなわち、例えばノード装置20Aに保存されているセンサデータ保存情報リストが変更されると、他のノード装置20B,20C,…に保存されているセンサデータ保存情報リストも、直ちにノード装置20Aのセンサデータ保存情報リストと同一の内容を表すように変更される。センサデータ配置部51は、このノード装置20の電源がオンされて動作を開始すると直ちに、センサデータ保存情報リスト101に基づいて、上記複数台のノード装置20A,20B,20C,…のセンサデータ記憶部62にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ保存すべきノード装置20に配置する。そして、LAN通信部25(図3参照)は、センサデータ配置部51が配置したセンサデータをクライアントPC10に送信する。また、LAN通信部25は、上記センサデータをクライアントPC10に送信する。
【0070】
次に、図7,図8を用いて、センサデータの属性に基づいて、各ノード装置20のセンサデータ配置部51が上記センサデータをそれぞれ保存すべきノード装置20A,20Bに配置する動作を説明する(適宜、図5,図6中の符号を用いる)。
【0071】
図7,図8に示すように、ノード装置20AのIDをX(NODE ID=X)、ノード装置20BのIDをY(NODE ID=Y)とする。また、ノード装置20Aのサービスセット識別子(SSID)を1(NODE SSID=1)、ノード装置20BのSSIDを2(NODE SSID=2)とする。さらに、ノード装置20A,20Bのセンサデータ保存情報リスト記憶部64には、ユーザが予め初期設定したセンサデータ保存情報リスト101が保存されている。
【0072】
ここで、センサ装置30AのIDを1(センサ装置ID=1)、センサ装置30BのIDを2(センサ装置ID=2)、センサ装置30CのIDを3(センサ装置ID=3)とする。また、温度センサ41のセンサ種別IDを1(IDS=1)、照度センサ42のセンサ種別IDを2(IDS=2)、流速センサ43のセンサ種別IDを3(IDS=3)とする。図7,図8から分かるように、センサ装置30Aには、温度センサ41と照度センサ42とが含まれている。また、センサ装置30Bには流速センサ43、センサ装置30Cには照度センサ42と流速センサ43がそれぞれ含まれている。
【0073】
この例では、センサ装置30A,30Bは、接続先リスト記憶部73に「NODE SSID=1」および「NODE SSID=2」を示す接続リストを記憶しており、その優先順位は「NODE SSID=1」、「NODE SSID=2」の順番になっている。この順番に応じて、センサ装置30A,30Bは、無線LANを介して、まずノード装置20Aとの接続を試みて、その結果、ノード装置20Aとの接続が確立されている。また、センサ装置30Cは、接続先リスト記憶部73に「NODE SSID=1」および「NODE SSID=2」を示す接続リストを記憶しており、その優先順位は「NODE SSID=2」、「NODE SSID=1」の順番になっている。この順番に応じて、センサ装置30Cは、無線LANを介して、まずノード装置20Bとの接続を試みて、その結果、ノード装置20Bとの接続が確立されている。
【0074】
この接続状態で、センサ装置30A,30B;30Cは、それぞれ一定期間毎にセンサデータを測定して、それぞれ無線LANを介して接続されているノード装置20A;20Bに送信する。
【0075】
次に、ノード装置20A,20Bは、それぞれ上記センサデータを取得して、メモリ22のセンサデータ記憶部62に保存する。そして、ノード装置20A,20Bのセンサデータ配置部51,51は、センサデータ保存情報リスト101に基づいて、ノード装置20A,20Bのセンサデータ記憶部62にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置20A,20Bに転送する。
【0076】
ここで、図7の例では、センサデータ保存情報リスト101には、センサデータの属性として、センサデータを取得したセンサ装置を識別するセンサ装置ID毎に、どのノード装置に保存すべきか示されている。具体的には、「センサ装置ID=1」のセンサ装置30Aが取得したセンサデータを「NODE ID=X」のノード装置20Aに保存すべきことが示されている。また同様に、「センサ装置ID=2」のセンサ装置30Bが取得したセンサデータを「NODE ID=Y」のノード装置20Bに、「センサ装置ID=3」のセンサ装置30Cが取得したセンサデータを「NODE ID=X」のノード装置20Aに保存すべきことが示されている。
【0077】
したがって、上記センサデータは、センサ装置ID毎に分類されてノード装置20A,20Bのセンサデータ記憶部62にそれぞれ保存される。具体的には、ノード装置20Aの方には、「センサ装置ID=1」のセンサ装置30Aが取得した「センサデータ1−1」および「センサデータ1−2」と、「センサ装置ID=3」のセンサ装置30Cが取得した「センサデータ3−2」および「センサデータ3−3」とが保存される。一方、ノード装置20Bの方には、「センサ装置ID=2」のセンサ装置30Bが取得した「センサデータ2−3」が保存される。ここで、「センサデータ」の後の2つの数字は、最初の数字がこのセンサデータを取得したセンサ装置ID,後の数字がセンサデータのセンサ種別IDSを示している(以下同様とする)。
【0078】
一方、図8の例では、センサデータ保存情報リスト101には、センサデータの属性として、センサデータの種類を識別するセンサ種別IDS毎に、どのノード装置に保存すべきか示されている。具体的には、「センサ種別IDS=1」の温度センサ41が取得したセンサデータを「NODE ID=X」のノード装置20Aに保存すべきことが示されている。同様に、「センサ種別IDS=2」の照度センサ42が取得したセンサデータを「NODE ID=Y」のノード装置20Bに、「センサ種別IDS=3」の流速センサ装置43が取得したセンサデータを「NODE ID=X」のノード装置20Aに保存すべきことが示されている。
【0079】
したがって、上記センサデータは、上記センサ種別IDS毎に分類されてノード装置20A,20Bのセンサデータ記憶部62にそれぞれ保存される。具体的には、ノード装置20Aの方には、「センサ種別IDS=1」の温度センサ41が取得した「センサデータ1−1」と、「センサ種別IDS=3」の流速センサ装置43が取得した「センサデータ2−3」および「センサデータ3−3」とが保存される。一方、ノード装置20Bの方には、「センサ種別IDS=2」の照度センサ42が取得した「センサデータ1−2」および「センサデータ3−2」が保存される。
【0080】
このようにした場合、上記センサ装置30A,30B,30C,…からのセンサデータは、例えばセンサ装置IDやセンサ種別IDSのようなセンサデータの属性に応じて、上記複数台のノード装置20A,20Bのうち本来保存されるべきノード装置にそれぞれ保存される。したがって、上記センサデータを任意に分類して保存できると共に、簡単に管理できる。
【0081】
次に、図9,図10を用いて、センサデータを複数のノード装置に保存することで冗長化する動作をそれぞれ図7,8に対応して詳細に説明する(適宜、図5,図6中の符号を用いる)。
【0082】
図9に示すように、センサ装置30A,30B,30Cと、ノード装置20A,20Bとは、図7(および図8)におけるのと同様に接続されている。ここで、センサデータ保存情報リスト101は、「センサ装置ID=3」のセンサ装置30Cが取得したセンサデータを「NODE ID=X」のノード装置20Aおよび「NODE ID=Y」のノード装置20Bの2台のノード装置に保存すべきことを示している。
【0083】
このため、上記センサ装置30A,30B,30C,…からのセンサデータは、ノード装置20Aの方には、図7におけるのと同様に、「センサデータ1−1」、「センサデータ1−2」、「センサデータ3−2」および「センサデータ3−3」が保存される。一方、ノード装置20Bの方には、「センサデータ2−3」だけでなく、「センサ装置ID=3」」のセンサ装置30Cが取得した「センサデータ3−2」および「センサデータ3−3」も保存される。つまり、この「センサデータ3−2」および「センサデータ3−3」がノード装置20A,20Bの両方のセンサデータ記憶部62にそれぞれ保存される。したがって、それらのセンサデータの保存を冗長化できる。
【0084】
一方、図10に示すように、センサ装置30A,30B,30Cと、ノード装置20A,20Bとは、図7(および図8)におけるのと同様に接続されている。ここで、センサデータ保存情報リスト101は、「センサ種別IDS=3」の流速センサ43が取得したセンサデータを「NODE ID=X」のノード装置20Aおよび「NODE ID=Y」のノード装置20Bの2台のノード装置に保存すべきことを示している。
【0085】
このため、上記センサ装置30A,30B,30C,…からのセンサデータは、ノード装置20Aの方には、図8におけるのと同様に、「センサデータ1−1」、「センサデータ2−3」および「センサデータ3−3」が保存される。一方、ノード装置20Bの方には、図8と同じ「センサデータ1−2」および「センサデータ3−2」だけでなく、「センサ種別IDS=3」の流速センサ43が取得した「センサデータ2−3」および「センサデータ3−3」が保存される。つまり、この「センサデータ2−3」および「センサデータ3−3」がノード装置20A,20Bの両方のセンサデータ記憶部62にそれぞれ保存される。したがって、それらのセンサデータの保存を冗長化できる。
【0086】
クライアントPC10は、それらのセンサデータを収集しようとする場合、LAN2を介して、上記1台以上のセンサ装置30A,30B,30C,…のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、複数台のノード装置20A,20B,20C,…のうち上記特定されたセンサデータをセンサデータ記憶部62に保存しているノード装置から取得する。例えば、クライアントPC10は、LAN2を介して複数台のノード装置20A,20B,20C,…に対してそれぞれ、上記1台以上のセンサ装置30A,30B,30C,…のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求する。クライアントPC10からの要求に応じて、複数台のノード装置20A,20B,20C,…のうち上記特定されたセンサデータをセンサデータ記憶部62に保存しているノード装置が、上記特定されたセンサデータをLAN2を介してクライアントPC10に対して返信する。これにより、クライアントPC10は、所望のセンサデータが複数台のノード装置20A,20B,20C,…のうちいずれのノード装置に保存されているかを知らなくても、その所望のセンサデータを取得することができる。
【0087】
ここで、例えばノード装置20Aに無線通信上の障害が発生したり、ノード装置20Aの周辺の環境が変化して、ノード装置20Aとそれまで無線通信を介して接続されていたセンサ装置30A,30Bとの接続が遮断される場合がある。この場合であっても、この発明のネットワークシステム1では、センサ装置30A,30Bは、接続先リスト記憶部73に記憶している予め設定された接続先リストに従って、第2の接続先である「NODE SSID=2」、つまりノード装置20Bに接続を試みて接続を確立する。このため、センサ装置30A,30Bと新たに接続が確立されたノード装置20Bは、それ以降、センサ装置30A,30Bからセンサデータを取得できる。また、センサ装置30A,30Bからのセンサデータは、既述のセンサデータ配置部51によって、センサデータの属性に応じてノード装置20A,20B,20C,…のうち本来保存されるべきノード装置20Aに保存される。したがって、ノード装置20Aに無線通信上の障害等が発生して、ノード装置20Aに対するセンサ装置30A,30Bの接続が遮断された以降も、クライアントPC10がセンサ装置30A,30Bからのセンサデータを確実に収集できる。
【0088】
図11は、上記ノード装置20の変形例について、CPU21とメモリ22の機能面から表した構成要素を、図5に対応して示している。また、図12は、上記センサ装置30の変形例について、CPU21とメモリ22の機能面から表した構成要素を、図6に対応して示している。これらの図11,図12において、図5,図6中の構成要素と同一の構成要素については、それぞれ図5,図6中の参照番号と同一の参照番号を付して説明を省略する。
【0089】
図11中に示す、各ノード装置20のCPU21は、センサデータ配置部51に加えて、自己負荷検出部52と、接続拒否信号発生部53とを有している(これらの自己負荷検出部52と、接続拒否信号発生部53とは、それぞれソフトウェアによって構成されている)。また、各ノード装置20のメモリ22は、自己負荷状況記憶部65を有している。
【0090】
各ノード装置20の自己負荷検出部52は、或る長さをもつ期間毎にこのノード装置20自身の負荷を検出する。この例では、自己負荷検出部52は、このノード装置20自身の負荷として、或る長さをもつ期間としての5分間のタイムスロットΔt,Δt,…毎に、そのノード装置20に内蔵されたCPU21の稼働率の平均値C11,C12,…を検出する(なお、CPU21の稼働率は、稼働状況に応じて0%から100%までの値をとり得る。)。また、各ノード装置20の接続拒否信号発生部53は、このノード装置20自身の負荷(この例では、CPU稼働率平均値)がユーザによって予め設定された閾値(この例では、70%)よりも高いときに、このノード装置20自身に対するセンサ装置30の接続を拒否する接続拒否信号を発生する。各ノード装置20の自己負荷状況記憶部65は、このノード装置20自身の上記検出された負荷を記憶する。
【0091】
また、図12中に示す、各センサ装置30のCPU31は、信号検出部81と、障害検出部82と、無線接続切替部83と、電界強度検出部84とを有している(これらの信号検出部81と、障害検出部82と、無線接続切替部83と、電界強度検出部84とは、それぞれソフトウェアによって構成されている)。
【0092】
各センサ装置30の信号検出部81は、このセンサ装置30自身に上記無線通信を介して接続されたノード装置20から、上記接続拒否信号を検出する。各センサ装置30の障害検出部82は、このセンサ装置30自身に上記無線通信を介して接続されたノード装置20の無線通信上の障害を検出する。信号検出部81が上記接続拒否信号を検出したとき、または障害検出部82が上記無線通信上の障害を検出したとき、各センサ装置30の無線接続切替部83は、このセンサ装置30自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みる。各センサ装置30の電界強度検出部84は、このセンサ装置30自身に上記無線通信を介して接続できるノード装置20とそのノード装置20の電界強度とを検出する。
【0093】
次に、図13を用いて、センサ装置30Bが、センサ装置30B自身に上記無線通信を介して接続されたノード装置20Aから上記接続拒否信号を検出した場合に、上記信号検出部81と無線接続切替部83とを機能させることで、センサ装置30Bがノード装置20Bに接続されて、センサ装置30Bのセンサデータがノード装置20A,20Bに保存される流れについて説明する(適宜、図11,図12中の符号を用いる)。
【0094】
図13に示すように、センサ装置30A,30B,30C、ノード装置20A,20Bが上記無線通信を介して接続されている状態で、ノード装置20Aがセンサ装置30Bに対して上記接続拒否信号を発生する。そして、センサ装置30Bの信号検出部81が上記接続拒否信号を検出したとき、センサ装置30Bの無線接続切替部83は、ノード装置20Aから切り替えて、接続先リスト記憶部73に記憶している予め設定された接続先リストに従って、第2の接続先である「NODE SSID=2」、つまりノード装置20Bに接続を試みて接続を確立する。このとき、ノード装置20Bが、センサ装置30Bが取得した「センサデータ2−3」を取得できるとともに、ノード装置20Bのセンサデータ配置部51が、センサデータ保存情報リスト101に基づいて、「センサデータ2−3」をノード装置20Aに転送する。このため、上記接続拒否信号が検出された場合であっても、無線接続切替部83によりセンサ装置30B自身に現在接続されているノード装置20Aから切り替えて接続されたノード装置20Bが、このセンサ装置30B自身から「センサデータ2−3」を自動的に取得できる。したがって、切り替えて接続されたノード装置20Bがセンサ装置30Bから「センサデータ2−3」を確実に取得できる。また、各ノード装置20の負荷が上記閾値を超えて過負荷になるのを避けることができる。この結果、ネットワークシステム1全体としてのパフォーマンスを向上させることができる。例えば、クライアントPC10に対して、ノード装置20A,20B,20C,…のうちいずれかのノード装置を介したセンサデータの返信が届きにくいという事態を避けることができる。また、上記無線通信のための電波状態、ネットワークのトラフィック、各センサ装置が収集するセンサデータ数などの状況が日々刻々変わったとしても、このネットワークシステムは常に良好なパフォーマンスを示すことができる。
【0095】
次に、同じく図13を用いて、センサ装置30Bが、このセンサ装置30B自身に上記無線通信を介して接続されたノード装置20Aの無線通信上の障害を検出した場合に、上記障害検出部82と無線接続切替部83とを機能させることで、センサ装置30Bがノード装置20Bに無線通信を介して接続されて、センサ装置30Bのセンサデータがノード装置20A,20Bに保存される流れについて説明する(適宜、図11,図12中の符号を用いる)。
【0096】
図13に示すように、センサ装置30A,30B,30C、ノード装置20A,20Bが上記無線通信を介して接続されている状態で、センサ装置30Bの障害検出部82がノード装置20Aの無線通信上の障害を検出する。この場合、センサ装置30Bの無線接続切替部83は、ノード装置20Aから切り替えて、接続先リスト記憶部73に記憶している予め設定された接続先リストに従って、第2の接続先である「NODE SSID=2」、つまりノード装置20Bに接続を試みて接続を確立する。このとき、ノード装置20Bが、センサ装置30Bが取得した「センサデータ2−3」を取得できるとともに、ノード装置20Bのセンサデータ配置部51が、センサデータ保存情報リスト101に基づいて、「センサデータ2−3」をノード装置20Aに転送する。このため、上記無線通信上の障害が検出された場合であっても、無線接続切替部83によりセンサ装置30B自身に現在接続されているノード装置20Aから切り替えて接続されたノード装置20Bが、このセンサ装置30B自身から上記センサデータを自動的に取得できる。したがって、フォールトトレランス(耐障害性、つまり無線通信上の障害発生時の被害を最小限度に抑える能力)を実現できる。
【0097】
次に、図14,図15を用いて、新規のセンサ装置30Cをネットワークシステム1に導入する場合に、上記電界強度検出部84を機能させることで、新規のセンサ装置30Cがノード装置20Bに無線通信を介して接続される流れについて説明する(適宜、図11,図12中の符号を用いる)。
【0098】
まず、新規のセンサ装置30Cにおける電界強度検出部84は、ネットワークシステム1に導入する場合に、このセンサ装置30C自身に上記無線通信を介して接続できるノード装置20とそのノード装置20の電界強度とを検出する。ここで、図14に示すように、センサ装置30Cの周辺に位置するノード装置20以外の他の機器110,120が、それぞれ「Hoge」,「XYZ」というSSIDを有している場合がある。このとき、上記電界強度検出部84は、まず図15Aに示すようにノード装置20A,20Bに加えて上記他の機器110,120のSSIDとそれらの電界強度とを示す接続先リストを作成する。次に、上記電界強度検出部84は、上記作成したリストから、予めユーザによって設定された条件(この例では「SSIDが”NODE”で始まるもの」、「電界強度が大きいもの順」)に適合するノード装置に関する、センサ装置30Cの接続先リストを作成する。具体的には、図15Bに示すように、電界強度が−60dbmのNODE SSID=2(ノード装置20B)、電界強度が−70dbmのNODE SSID=1(ノード装置20A)の順にリストアップしたセンサ装置30Bの接続先リストを作成する。
【0099】
次に、上記電界強度検出部84は、センサ装置30Cの接続先リスト記憶部73に上記接続先リストの内容を反映する。この結果、上記接続先リストの内容に基づいて、センサ装置30Cは、電界強度の大きいノード装置から順次、接続を試みる。つまり、まず「NODE SSID=2」であるノード装置20Bに接続を試みて接続を確立する。したがって、センサ装置30Cは、接続できるノード装置のうち、電界強度の大きいものから順次、接続を試みて接続を確立できる。このため、ノード装置20Bがセンサ装置30Cから上記センサデータを確実に取得できる。また、センサ装置30Cは、闇雲にノード装置に対して送信リトライを繰り返すようなことがなく、上記接続先リストに基づいて、接続すべきノード装置に迅速に接続することができる。
【0100】
なお、上記接続先リストが予めユーザによって設定されたリストであった場合、センサ装置30Bは、上記接続先リストに基づいて、接続すべきノード装置にさらに迅速に接続することができる。
【0101】
上述の実施形態では、ネットワークシステム1は、コンピュータ装置として1台のクライアントPC10を含んだが、これに限られるものではない。ネットワークシステム1は、複数台のクライアント装置を含んでも良いし、サーバ装置、ホストコンピュータなど、ネットワークを介して通信可能な様々なコンピュータを含んでも良い。
【0102】
上述の実施形態では、コンピュータ装置としての1台のクライアントPC10と、ノード装置20A,20B,20C,…は、ネットワークとしてのLAN2で接続されているものとしたが、これに限られるものではない。コンピュータ装置とノード装置とをつなぐネットワークは、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネットなどのコンピュータネットワークであっても良く、また、有線または無線を問わない。
【0103】
上述の実施形態では、ノード装置20A,20B,20Cは、無線LANを識別するためのSSIDを有していたが、これに限られるものではない。他のネットワークとしてのLANと識別できるものであれば良い。
【0104】
上述の実施形態では、センサデータ保存情報リスト101は、センサデータを取得したセンサ装置を識別する情報か、センサデータの種類を識別する情報に応じてノード装置20A,20B,20C,…のうちいずれのノード装置に本来保存すべきかを示していたが、これに限られるものではない。センサデータの他の属性に応じて、いずれのノード装置に保存すべきかを示せれば良い。
【符号の説明】
【0105】
1 ネットワークシステム
2 LAN
10 クライアントPC
20,20A,20B,20C ノード装置
30,30A,30B,30C,30D,30E,30F,30G センサ装置
101 センサデータ保存情報リスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1台のコンピュータ装置と複数台のノード装置とがネットワークを介して通信可能に接続され、上記複数台のノード装置の各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能であり、上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試み、
上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存し、
上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうちいずれかのノード装置から取得するネットワークシステムにおいて、
上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に本来保存すべきかを示すセンサデータ保存情報リストを記憶するセンサデータ保存情報リスト記憶部と、
上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送するセンサデータ配置部と
を備えることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、
上記センサデータの上記属性は、上記センサデータを取得したセンサ装置を識別する情報であることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、
上記センサデータの上記属性は、上記センサデータの種類を識別する情報であることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1つに記載のネットワークシステムにおいて、
上記センサデータ保存情報リストは、上記複数台のノード装置のうち少なくとも2台のノード装置に同一内容のセンサデータをそれぞれ保存すべきことを示すことを特徴とするネットワークシステム。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか1つに記載のネットワークシステムにおいて、
上記各ノード装置は、このノード装置自身の負荷が閾値よりも高いときに、このノード装置自身に対するセンサ装置の接続を拒否する接続拒否信号を発生し、
上記各センサ装置は、
このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続された上記ノード装置から、このノード装置自身が発生した上記接続拒否信号を検出する信号検出部と、
上記信号検出部が上記接続拒否信号を検出したとき、このセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みる第1の無線接続切替部とを有することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1つに記載のネットワークシステムにおいて、
上記各センサ装置は、
このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続されたノード装置の障害を検出する障害検出部と、
上記障害検出部が上記障害を検出したとき、このセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みる第2の無線接続切替部とを有することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1つに記載のネットワークシステムにおいて、
上記各センサ装置は、このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続できるノード装置を検出してそのノード装置の電界強度を検出する電界強度検出部を有し、上記ノード装置の電界強度の大きいものから順次、接続を試みることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか1つに記載のネットワークシステムにおいて、
上記各センサ装置は、上記接続候補のノード装置を示す接続先リストを記憶する接続先リスト記憶部を有し、上記接続先リストに挙げられた1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、接続を試みることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項9】
請求項8に記載のネットワークシステムにおいて、
上記接続先リストは、予め設定されたリストであることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれか1つに記載のネットワークシステムにおいて、
上記センサデータ保存情報リスト記憶部は、上記複数台のノード装置にそれぞれ設けられ、それらのセンサデータ保存情報リストの内容は互いに同期していることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項11】
少なくとも1台のコンピュータ装置と複数台のノード装置とがネットワークを介して通信可能に接続され、上記複数台のノード装置の各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能であり、上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試み、
上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存し、
上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうちいずれかのノード装置から取得するネットワークシステムにおける上記複数台のノード装置からなるノード装置群であって、
上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に本来保存すべきかを示すセンサデータ保存情報リストを記憶するセンサデータ保存情報リスト記憶部と、
上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送するセンサデータ配置部と
を備えることを特徴とするノード装置群。
【請求項12】
少なくとも1台のコンピュータ装置と複数台のノード装置とがネットワークを介して通信可能に接続され、上記複数台のノード装置の各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能であり、
上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存し、
上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうちいずれかのノード装置から取得し、
上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に本来保存すべきかを示すセンサデータ保存情報リストを記憶するセンサデータ保存情報リスト記憶部と、
上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれ本来保存すべきノード装置に転送するセンサデータ配置部と
を備えるネットワークシステムにおける1台以上のセンサ装置からなるセンサ装置群であって、
上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試みることを特徴とするセンサ装置群。
【請求項13】
請求項12に記載のセンサ装置群において、
上記各ノード装置は、このノード装置自身の負荷が閾値よりも高いときに、このノード装置自身に対するセンサ装置の接続を拒否する接続拒否信号を発生し、
上記各センサ装置は、
このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続された上記ノード装置から、このノード装置自身が発生した上記接続拒否信号を検出する信号検出部と、
上記信号検出部が上記接続拒否信号を検出したとき、このセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みる第1の無線接続切替部とを有することを特徴とするセンサ装置群。
【請求項14】
請求項12または13に記載のセンサ装置群において、
上記各センサ装置は、
このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続されたノード装置の障害を検出する障害検出部と、
上記障害検出部が上記障害を検出したとき、このセンサ装置自身に現在接続されているノード装置から切り替えて、このノード装置以外の上記接続候補のノード装置に順次、接続を試みる第2の無線接続切替部とを有することを特徴とするセンサ装置群。
【請求項15】
請求項12から14までのいずれか1つに記載のセンサ装置群において、
上記各センサ装置は、このセンサ装置自身に上記無線通信を介して接続できるノード装置を検出してそのノード装置の電界強度を検出する電界強度検出部を有し、上記ノード装置の電界強度の大きいものから順次、接続を試みることを特徴とするセンサ装置群。
【請求項16】
請求項12から15までのいずれか1つに記載のセンサ装置群において、
上記各センサ装置は、上記接続候補のノード装置を示す接続先リストを記憶する接続先リスト記憶部を有し、上記接続先リストに挙げられた1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、接続を試みることを特徴とするセンサ装置群。
【請求項17】
少なくとも1台のコンピュータ装置と複数台のノード装置とがネットワークを介して通信可能に接続され、上記複数台のノード装置の各々に1台以上のセンサ装置が無線通信を介して接続可能であり、上記各センサ装置は、上記複数台のノード装置のうち1台または2台以上の接続候補のノード装置に順次、上記無線通信を介して接続を試み、
上記各ノード装置は、このノード装置自身に上記無線通信を介して接続された上記センサ装置からセンサデータを取得して、このノード装置自身に内蔵されたセンサデータ記憶部に保存し、
上記コンピュータ装置は、上記ネットワークを介して、上記1台以上のセンサ装置のうち1台または2台以上のいずれかのセンサ装置からのセンサデータを特定して要求し、上記複数台のノード装置のうちいずれかのノード装置から取得するネットワークシステムにおけるセンサデータ送受信方法であって、
上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、それぞれのセンサデータの属性に応じて上記複数台のノード装置のうちいずれのノード装置に本来保存すべきかを示すセンサデータ保存情報リストをセンサデータ保存情報リスト記憶部が記憶するステップと、
上記センサデータ保存情報リストに基づいて、上記複数台のノード装置のセンサデータ記憶部にそれぞれ保存された上記センサデータを、センサデータ配置部がそれぞれ本来保存すべきノード装置に転送するステップと
を備えることを特徴とするセンサデータ送受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【公開番号】特開2013−97724(P2013−97724A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242574(P2011−242574)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】