説明

ネットワーク・インターフェイス装置を使用しネットワークを介してメディアを転送するための方法及び装置

【課題】デジタル・メディア・プレーヤー、携帯電話、又はカメラ等のホスト装置をネットワーク上のコンテンツ・ソースに接続して、ホスト装置がデジタル・メディアを送信又は受信できるようにするネットワーク・ブリッジを提供する。
【解決手段】ネットワーク・ブリッジは、デジタル・メディア・プレーヤー、携帯電話、又はカメラ等のホスト装置をネットワーク上のコンテンツ・ソースに接続して、ホスト装置がデジタル・メディアを送信又は受信できるようにする。ネットワーク・ブリッジは、ネットワーク上で利用可能な少なくとも1つのメディア・ソース及びデジタル・メディアを識別するネットワーク・インターフェイス・モジュールを備える。ホスト装置インターフェイス・モジュールは、ホスト装置から、ファイル・システム要求をマス・ストレージ・プロトコル等のプロトコルに従って受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は民生用電子機器のネットワーク化の分野に関し、より詳細にはネットワークを
介してメディアを転送するためのネットワーク・インターフェイス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
コンピュータ、デジタル・カメラ、デジタル音楽/ビデオ・プレーヤー、及びインター
ネットの普及により、デジタル・メディアが作成され使用されるようになった。また、音
楽用コンパクト・ディスク(CD)及びデジタル・ビデオ・ディスク(DVD)が出現し
広く受け入れられたことで、より一般的なアナログ・オーディオ/ビデオ・フォーマット
はデジタル・メディアにほぼ取って代わられた。通常、デジタル・メディアは、オーディ
オ、ビデオ、及びイメージをバイナリ・フォーマットで格納する種々のデータ・フォーマ
ットで構成される。このようなバイナリ・ファイルは、通常、CD−ROM、ハードディ
スク・ドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク・ドライブ、メモリ・スティック等の
コンピュータ装置でアクセス可能な媒体上に格納される。
【0003】
よく使用されるコンピュータ媒体にデジタル・メディアを格納することで、デジタル・
メディアの生成及び転送が簡単に行える。例えば、デジタル・カメラを使用してデジタル
写真を撮り、それをコンピュータに転送するという方法は一般的になった。コンピュータ
・ソフトウェアを使用することにより、ユーザはデジタル写真を操作することができる。
更に、ユーザはデジタル写真を電子メールで友人に転送することも、ワールド・ワイド・
ウェブ上のアクセス可能なWebサイトにデジタル写真を載せることができる。この種の
用途は、異なる装置間での接続性をうまく利用したものであり、デジタル・メディアの幅
広い人気にも貢献している。
【0004】
デジタル・メディアの幅広い人気に伴い、携帯型メディア・レンダリング装置もまた広
く普及した。このような携帯型メディア装置は、初めて登場したとき、デジタル・オーデ
ィオの再生が可能であった。今日、携帯型メディア装置の中には、ビデオの再生もできる
ものがある。大容量記憶の技術的な進歩に伴い、携帯型メディア装置は比較的に大きな容
量のデジタル・メディアを格納できるようになっている。しかし、ユーザは携帯型メディ
ア・プレーヤーの記憶装置にデジタル・メディアをコピーする必要がある。コンピュータ
の使用やネットワークへのコンピュータの接続により携帯装置へのメディアの転送は容易
になるが、携帯メディア装置と他の装置との間でメディア転送を行う装置及び方式を開発
し、携帯型装置の機能性を高めることが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
ネットワーク・インターフェイス装置又はネットワーク・ブリッジは、ホスト装置をネ
ットワーク上のコンテンツ・ソースに接続し、ホスト装置がデジタル・メディアを送信又
は受信できるようにする。ネットワークはインターネットやホーム・ネットワーク等の任
意のタイプのネットワークを含むことができ、ネットワーク・ブリッジは無線接続又は有
線接続によりネットワークに接続することができる。ネットワーク・ブリッジは、ネット
ワーク上で利用可能な少なくとも1つのメディア・ソース及びデジタル・メディアを識別
するネットワーク・インターフェイス・モジュールを備える。ホスト装置インターフェイ
ス・モジュールは、ホスト装置から、ファイル・システム要求をマス・ストレージ・プロ
トコル等のプロトコルに従って受信する。要求に応答して、ネットワーク・ブリッジ上の
ホスト装置プロトコル・インターフェイス・モジュールは、ファイル・システム要求を、
デジタル・メディアを収めている他の装置からデジタル・メディアを取得するための要求
に変換する。ネットワーク・インターフェイス・モジュールはメディア・ソースからデジ
タル・メディアを取得し、ホスト装置インターフェイス・モジュールはデジタル・メディ
アをホスト装置にインターフェイス・プロトコルに従って転送する。
【0006】
一実施形態では、ホスト装置インターフェイス・モジュールは、ネットワークで利用可
能なデジタル・メディアに基づいてコンテンツ・ディレクトリを生成する。コンテンツ・
ディレクトリは、デジタル・メディアを編成する。ホスト装置インターフェイス・モジュ
ールは、コンテンツ・ディレクトリを、ファイル・システムのディレクトリ及びサブディ
レクトリとしてホスト装置のファイル・システム・プロトコルに従ってホスト装置に提供
する。デジタル・メディアはホスト装置にファイルとして提供され、該ファイルは、ファ
イル・システムのディレクトリ及びサブディレクトリに編成される。
【0007】
ホスト装置は、デジタル・メディアを格納及び/又は消費する携帯型装置を含むことが
できる。一実施形態では、ホスト装置は携帯型オーディオビデオ・プレーヤーを含む。他
の実施形態では、ホスト装置はデジタル・カメラを含む。更に他の実施形態では、ホスト
装置はテレビ又は携帯電話を含む。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ネットワーク・ブリッジを使用して、少なくとも1つのデジタル・メディア・アイテム
をネットワークを介して転送するための方法であって、
ネットワーク・ブリッジを使用して、前記ネットワーク上で利用可能な少なくとも1つ
のメディア・ソースを特定することと、
前記ネットワーク・ブリッジにおけるホスト装置から少なくとも1つのファイル・シス
テム要求をマス・ストレージ・プロトコルに従って受信することと、
前記ファイル・システム要求を、少なくとも1つのデジタル・メディア・アイテムに対
する要求に変換することと、
前記メディア・ソースから前記ネットワーク・ブリッジに前記デジタル・メディア・ア
イテムを転送することと、
前記ネットワーク・ブリッジから前記ホスト装置に前記デジタル・メディア・アイテム
を転送することと
を含む方法。
(項目2)
項目1に記載の方法であって、前記ファイル・システム要求を変換することが、
前記ネットワークで利用可能なデジタル・メディアに基づいてコンテンツ・ディレクト
リを生成することと、
前記ネットワークで利用可能な前記デジタル・メディアを編成するコンテンツ・ディレ
クトリを生成することと、
前記コンテンツ・ディレクトリを前記ホスト装置に前記ファイル・システム・プロトコ
ルに従って提供することと
を含む方法。
(項目3)
項目2に記載の方法であって、前記コンテンツ・ディレクトリを前記ホスト装置に提
供することが、前記コンテンツ・ディレクトリを前記ファイル・システム内のディレクト
リ情報として提供することを含む方法。
(項目4)
項目2に記載の方法であって、前記コンテンツ・ディレクトリを前記ホスト装置に提
供することが、デジタル・メディアを前記ファイル・システム内のファイルとして提供す
ることを含む方法。
(項目5)
項目1に記載の方法であって、前記無線ネットワーク・インターフェイスがWiFi
規格に従って動作する方法。
(項目6)
項目1に記載の方法であって、前記ホスト装置が携帯型オーディオビデオ・プレーヤ
ーを含む方法。
(項目7)
項目1に記載の方法であって、前記ホスト装置がデジタル・カメラを含む方法。
(項目8)
項目1に記載の方法であって、前記ホスト装置が携帯電話を含む方法。
(項目9)
項目1に記載の方法であって、前記ネットワーク・インターフェイスが無線ネットワ
ーク・インターフェイスを含む方法。
(項目10)
ネットワーク・インターフェイス装置であって、
前記ネットワーク上で利用可能な少なくとも1つのメディア・ソースを識別するための
ネットワーク・インターフェイス・モジュールと
ホスト装置から少なくとも1つのファイル・システム要求をマス・ストレージ・プロト
コルに従って受信するためのホスト装置インターフェイス・モジュールと、
前記ファイル・システム要求を、少なくとも1つのデジタル・メディア・アイテムに対
する要求に変換するためのホスト装置プロトコル・インターフェイス・モジュールと、を
有し、
前記ネットワーク・インターフェイス・モジュールが、前記メディア・ソースから前記
デジタル・メディア・アイテムを受信し、
前記ホスト装置インターフェイス・モジュールが、前記デジタル・メディア・アイテム
を前記ホスト装置に転送する
ネットワーク・インターフェイス装置。
(項目11)
項目10に記載の装置であって、
前記ホスト装置インターフェイス・モジュールが更に、前記ネットワークで利用可能な
デジタル・メディアに基づいてコンテンツ・ディレクトリを生成し、前記ネットワークで
利用可能な前記デジタル・メディアを編成するコンテンツ・ディレクトリを生成し、前記
コンテンツ・ディレクトリを前記ホスト装置に前記ファイル・システム・プロトコルに従
って提供する、装置。
(項目12)
項目11に記載の装置であって、前記ホスト装置インターフェイス・モジュールが更
に前記コンテンツ・ディレクトリを前記ファイル・システム内のディレクトリ情報として
提供する装置。
(項目13)
項目11に記載の装置であって、前記ホスト装置インターフェイス・モジュールが更
にデジタル・メディアを前記ファイル・システム内のファイルとして提供する装置。
(項目14)
項目10に記載の装置であって、前記ネットワーク・インターフェイス・モジュール
がWiFi規格に従って動作するための無線ネットワーク・インターフェイス・モジュー
ルを含む装置。
(項目15)
項目10に記載の装置であって、前記ホスト装置が携帯型オーディオビデオ・プレー
ヤーを含む装置。
(項目16)
項目10に記載の装置であって、前記ホスト装置がデジタル・カメラを含む装置。
(項目17)
項目10に記載の装置であって、前記ホスト装置が携帯電話を含む装置。
(項目18)
ネットワーク・ブリッジを使用して、少なくとも1つのデジタル・メディア・アイテム
をネットワークを介して転送するための方法であって、
ネットワーク・ブリッジを使用して前記ネットワーク上で利用可能な少なくとも1つの
メディア宛先装置を特定することと、
前記ネットワーク・ブリッジにおけるホスト装置から、デジタル・メディアを書き込む
ための少なくとも1つのファイル・システム要求を、マス・ストレージ・プロトコルに従
って受信することと、
前記ファイル・システム要求を、少なくとも1つのデジタル・メディア・アイテムを書
き込むための要求に変換することと、
前記ホスト装置から前記ネットワーク・ブリッジに前記デジタル・メディア・アイテム
を転送することと、
前記ネットワーク・ブリッジから前記メディア宛先装置に前記デジタル・メディア・ア
イテムを転送することと
を含む方法。
(項目19)
項目18に記載の方法であって、前記ホスト装置が携帯型オーディオビデオ・プレー
ヤーを含む方法。
(項目20)
項目18に記載の方法であって、前記ホスト装置がデジタル・カメラを含む方法。
(項目21)
項目18に記載の方法であって、前記ホスト装置が携帯電話を含む方法。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図面の簡単な説明
【図1】ホスト装置及びネットワーク・ブリッジの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】ネットワーク環境においてメディア装置を他のメディア装置と統合するための一実施形態を示す。
【図3】ネットワーク・ブリッジにマス・ストレージ・プロトコルを実装するための一実施形態を示すブロック図である。
【図4】携帯電話をネットワーク・ブリッジと組み合わせて使用するための一実施形態を示す。
【図5】携帯型メディア・プレーヤーとネットワーク・ブリッジに関する一実施形態を示すブロック図である。
【図6】本発明のネットワーク・ブリッジにデジタル・カメラをインターフェイス接続するための一実施形態を示す。
【図7】本発明のネットワーク・ブリッジにプリンタをインターフェイス接続するための一実施形態を示す。
【図8】例示的なコンテンツ・ディレクトリを示すブロック図である。
【図9】コンテンツ・ディレクトリ階層の一例を示すブロック図である。
【図10A】ネットワーク・ブリッジを使用してメディアをメディア装置に転送するための一実施形態を示すフローチャートである。
【図10B】ネットワーク・ブリッジを使用してメディアをメディア装置に転送するための一実施形態を示すフローチャートである。
【図11】ネットワーク・ブリッジを使用し、ホーム・ネットワークからデジタル・メディアをダウンロードするための一実施形態を示す。
【図12】ネットワーク・ブリッジを使用し、インターネットから携帯型メディア・プレーヤーにコンテンツをダウンロードするための一実施形態を示す。
【図13】ネットワーク・ブリッジを使用してメディアをアップロードするための一実施形態を示す。
【図14】ネットワーク・ブリッジを使用してデータを宛先装置に書き込むための一実施形態を示す。
【図15】本発明のネットワーク・ブリッジを使用して印刷を行うための一実施形態を示す。
【図16】メディア・サービスと連携して動作するように構成されたネットワーク・ブリッジのための一実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
発明の詳細な説明
メディア装置とネットワークとのインターフェイスをとる装置(本明細書ではネットワ
ーク・ブリッジと称する)は、ある装置がデジタル・メディアを1つ又は複数のネットワ
ークにアップロードする、又は該ネットワークからデジタル・メディアをダウンロードす
るための手段を提供する。図1はホスト装置及びネットワーク・ブリッジの一実施形態を
示すブロック図である。一般に、ネットワーク・ブリッジ115により、ホスト装置10
5は無線ネットワークにアクセスすることができる。図1において双方向矢印で示すよう
に、ホスト装置105は、メディアの消費(ネットワーク・ブリッジからデジタル・メデ
ィアを読み取る動作)及び/又はメディア又はデータの供給(ネットワーク・ブリッジへ
デジタル・メディアを書き込む動作)を実行することができる。
【0010】
一般に、ネットワーク・ブリッジ115は、ホスト装置105を無線ネットワークに接
続する。このため、ネットワーク・ブリッジ115は、ホスト装置105と無線ネットワ
ークとのインターフェイスをとるためのモジュールを内蔵している。具体的には、本実施
形態の場合、ネットワーク・ブリッジ115は、インターネット・プロトコル(IP)レ
イヤ150と無線ネットワーク・インターフェイス160を備えている。一般に、IPレ
イヤ150ではTCP/IPプロトコルによる転送のためにデータをフォーマット及びパ
ケット化し、無線ネットワーク・モジュール160は物理レイヤの実施例であり、無線ネ
ットワークでのデータ伝送のためにデータを変調する。無線ネットワークは、任意のタイ
プの無線ネットワークを備えることができる。例えば、IEEE 802.11a、IE
EE 802.11b、IEEE 802.11g、IEEE 802.11(n)(案
)又はBluetoothに従って構成されたWiFi無線ネットワーク等がある。
【0011】
一実施形態では、ホスト装置105は、中央演算処理装置(CPU)110等の処理リ
ソースを備える。ホスト装置105は、メディアの再生、格納、又は伝送に一般に使用さ
れる任意のタイプの装置を含むことができる。ホスト装置の例について、以下に詳細に説
明する。
【0012】
一般に、ネットワーク・ブリッジ115は、ホスト装置105と通信するための手段を
備える。この通信を実行するために、ネットワーク・ブリッジ115はホスト装置インタ
ーフェイス120とホスト装置プロトコル(130)を備える。ホスト装置インターフェ
イス120は、ホスト装置110とネットワーク・ブリッジ115との間で電気信号をや
り取りするための物理レイヤ・インターフェイスを実現する。例えば、ホスト装置インタ
ーフェイスは、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インターフェイスやSDIO等
の、無線又は赤外線インターフェイス若しくは有線インターフェイスを含み得る。ホスト
装置インターフェイス120は、標準的なものであればどんな物理レイヤ・インターフェ
イスもサポートすることができ、事実、ホスト装置インターフェイス120は、装置間の
データ伝送で使用される物理レイヤ・インターフェイスの広範なカテゴリを表すものであ
る。
【0013】
ネットワーク・ブリッジ115はまた、ホスト装置プロトコル130を備える。ホスト
装置プロトコル130は、論理レイヤ・プロトコルを実施又はエミュレートして、ホスト
装置105とネットワーク・ブリッジ115との間のデータ転送操作をサポートする。ホ
スト装置プロトコルを実施するための実施形態を以下に詳細に説明する。
【0014】
一実施形態では、本発明のネットワーク・ブリッジはホスト装置の機能を高める。図1
に示す実施形態の場合、ネットワーク・ブリッジ115はプラグイン機能140を備える
。一般に、プラグイン機能140は、代表的なネットワーク・インターフェイス装置によ
って提供されない機能又は該ネットワーク・インターフェイス装置と一般的に関連付けさ
れていない機能を追加的にサポートする(即ち、ホスト・インターフェイスでは、これら
の機能を実施するのに、ホスト・プロセッサ110を必要とする)。以下に詳細に説明す
るように、プラグイン機能140はコンテンツ・ディレクトリを生成し、ホスト装置10
5が利用できるメディア・コンテンツの位置及びデジタル・メディアを識別することがで
きる。しかし、プラグイン機能130は、ホスト装置105の有用性を高めるために、任
意のタイプの機能を備えることができる。
【0015】
本発明のネットワーク・ブリッジを使用すれば、ネットワーク化されたメディア環境で
、メディア装置を他の装置と統合することができる。ネットワーク・ブリッジは、ローカ
ル・エリア・ネットワーク(LAN)でメディア装置を統合することも、インターネット
等のワイド・エリア・ネットワーク(WAN)でメディア装置を統合することもできる。
図2は、ネットワーク化された環境においてメディア装置を他のメディア装置と統合する
ための一実施形態を示したものである。図2に示すように、メディア装置210は、ネッ
トワーク・ブリッジ215を使用することで、それ自体を他の利用可能なメディア装置と
統合している。この例の場合、ルータ255は無線アクセス・ポイント250を介して無
線ネットワークに接続される。ネットワーク・ブリッジ215は、無線アンテナ245に
よって無線ネットワーク・インターフェイスを実施する。ホーム・ネットワーク257は
、無線ネットワークを含むものであっても、有線ネットワークを含むものであってもよい
。例えば、ホーム・ネットワーク257は、カテゴリ5のEthernet(登録商標)
10/100、HPNA、Home Plug、IEEE 802.Hx、及びIEE
E 1394、USB 1.1/2.0等の規格に従って実施されるネットワークを含む
ことが可能である。
【0016】
ホーム・ネットワーク257は1つ又は複数の装置を接続する。この例の場合、ホーム
・ネットワーク257により、プリンタ260、コンピュータ265、テレビ270、ス
テレオ275、及びメディア・サーバ280が統合されている。本明細書で使用されるよ
うに、メディア・サーバは、ホーム・ネットワークにメディアを配信することができる装
置である。例えば、メディア・サーバは、デジタル・メディアを格納するための大容量記
憶装置を備えることができる。他の実施形態では、メディア・サーバは、他の装置からメ
ディア(様々なネットワークに含まれるメディア等)にアクセスする装置を備えるもので
あってもよい。ホーム・ネットワーク257に示すコンポーネントは例に過ぎず、ホーム
・ネットワークは、本明細書で言及しているように、本発明の精神又は範囲から逸脱しな
い限りは、データ又はメディア・サービスを必要とする任意の台数又は任意のタイプの装
置を統合することが可能である。
【0017】
メディア装置210は、ネットワーク・ブリッジ215を使用して、ホーム・ネットワ
ーク257上にある装置からのメディアの受信及びそれらの装置へのメディアの送信を行
う。例えば、メディア装置210は、メディア・サーバ280又はコンピュータ265か
らデジタル・メディアを取得することができる。この例の場合、メディア装置210はメ
ディア・サーバ280からストリーム配信されるビデオを再生することができる。別の例
では、メディア装置210は、ホーム・ネットワーク257上にあるメディア装置にデジ
タル・メディアをコピー又はストリーム配信するものであってもよい。例えば、装置21
0は、デジタル・オーディオをステレオ275での再生用にネットワーク・ブリッジ21
5を介してストリーム配信することができる。別の例では、メディア装置210は、それ
自体に格納されているビデオを、ネットワーク・ブリッジ215を介して、ホーム・ネッ
トワーク257上にあるテレビ270にストリーム配信してもよい。
【0018】
他の実施形態では、メディア装置210は、ホーム・ネットワーク257上の別の装置
にデータを転送するものであってもよい。これらの実施形態のうちの一部では、ネットワ
ーク・ブリッジ215が、メディア装置215とホーム・ネットワーク257上のソース
装置との間のデータ通信に適したプロトコルを実施するように構成される。例えば、ユー
ザはメディア装置210に格納されたファイルをプリンタ260で印刷することを希望す
る場合がある。この実施形態の場合、ネットワーク・ブリッジ215は、プロトコルをエ
ミュレートして、メディア装置210からのデータをホーム・ネットワーク257上のプ
リンタ260に出力する。
【0019】
図2に示すように、ホーム・ネットワーク257はまた、広帯域モデム285を介して
、インターネット等のワイド・エリア・ネットワーク290に接続される。モデム285
は、ルータ255を介してワイド・エリア・ネットワークをローカル・ネットワーク(例
えば、ホーム・ネットワーク257)に統合する。モデム285は、任意のタイプの技術
を利用してワイド・エリア・ネットワークとの接続を取得することができる(例えば、ダ
イヤルアップ・モデム、ケーブル・モデム、デジタル加入者線(DSL)、サテライト・
モデム等)。これらの実施形態の場合、メディア装置215はワイド・エリア・ネットワ
ーク290を利用してデジタル・メディア等のデータを取得及び送信することができる。
例えば、メディア装置215は、コンテンツベースのWebサイトからネットワーク・ブ
リッジ215を介してストリーミング・オーディオ/ビデオをダウンロードすることがで
きる。同様に、メディア装置210は、デジタル写真等のデジタル・メディアを、ネット
ワーク・ブリッジ215を介してインターネット・リポジトリにアップロードすることが
できる。図2に示すシステム200はホーム・ネットワークとワイド・エリア・ネットワ
ークの両方を有しているが、ホーム・ネットワークでのみ動作、又はワイド・エリア・ネ
ットワークでのみ動作するようにメディア装置210及びネットワーク・ブリッジ215
を構成してもよい。
【0020】
本発明のネットワーク・ブリッジは一般的な通信規格を実施するように構成されること
が可能である。一実施形態では、ネットワーク・ブリッジ315はマス・ストレージ・プ
ロトコル規格を実施する。一般に、マス・ストレージ・プロトコル規格は、ファイル・シ
ステム・フォーマットでファイルを格納するために使用される。図3は、ネットワーク・
ブリッジ内でマス・ストレージ・プロトコルを実施するための一実施形態を示すブロック
図である。この実施形態の場合、ホスト装置305はクライアント装置又はホスト装置と
してマス・ストレージ・プロトコル規格をホストCPU310によって実施する。一般に
、マス・ストレージ・プロトコルは、装置によって外部記憶装置からのファイルの読み取
り及び外部記憶装置へのファイルの書き込みを行うための規格を規定したものである。こ
の実施形態の場合、ネットワーク・ブリッジ315は、ホスト装置305に対して大容量
記憶装置として動作する。したがって、ホスト装置310は、直に接続された標準の大容
量記憶装置に対してファイルの読み取り及び書き込みを行う場合と同じ方法で、ネットワ
ーク・ブリッジ315に対してファイルの読み取り及び書き込みを行う。大容量記憶装置
として動作するネットワーク・ブリッジ315は、ファイル・システムの要求を変換し、
無線ネットワーク370を利用してデータ(例えば、デジタル・メディア)の送信及び受
信を行う。
【0021】
図3に示す実施形態の場合、ネットワーク・ブリッジ315は物理レイヤの実施方法を
含む。例えば、物理レイヤの実施方法はユニバーサル・シリアル・バス(USB)2.0
プロトコルとすることができる。この物理インターフェイスの場合、ホスト装置305の
ユーザは、USBコネクタをホスト装置305に装着するか、ネットワーク・ブリッジ3
15に装着する。図3の実施形態はホスト装置305とネットワーク・ブリッジとの間の
USB接続を示すが、本発明の精神又は範囲から逸脱しない限りは、任意のタイプの接続
(無線接続等)を使用してもよい。
【0022】
ネットワーク・ブリッジ315は、USBマス・ストレージ・プロトコル・モジュール
320を備えている。マス・ストレージ・プロトコル・モジュール320は、ネットワー
ク・ブリッジ315に対してUSBマス・ストレージ・プロトコルを実施する。USBマ
ス・ストレージ・プロトコルに適合するプロトコルの実施例はよく知られているので、詳
細な説明は省略する。ファイル名をメディア上の物理的な位置と関連付けるために、US
Bマス・ストレージ・プロトコルは、Microsoftのファイル・アロケーション・テーブル
(FAT)等、ファイル・システムを利用する。一般に、ファイル・システムは、ディレ
クトリ構造内のファイルの名前に対応するファイルの物理的な記憶位置を識別する。ほと
んどのホスト装置は、FATを実装して、一般的な大容量記憶装置のファイル記憶をこの
ように利用する。本発明のネットワーク・ブリッジは、そのエミュレートされた大容量記
憶ブロック内の記憶位置にファイル名をマップする。
【0023】
ネットワーク・ブリッジの実施形態の場合、ネットワーク・ブリッジはファイル・アロ
ケーション・テーブルをリモート・アイテムのコンテンツ・ディレクトリにマップする。
これを達成するために、ファイル・アロケーション・テーブル・コンテンツ・ディレクト
リ330は、ファイル・システム要求をコンテンツ・ディレクトリにマップすることで、
ファイル・システム要求を変換する。一実施形態では、ネットワーク・ブリッジ315は
コンテンツ・ディレクトリをオンザフライで作成する。以下に詳細に説明するように、コ
ンテンツ・ディレクトリはネットワーク(例えば、ローカル・ホーム・ネットワーク又は
ワイド・エリア・ネットワーク)で利用できるコンテンツをベースにしている。このよう
な変換の結果として、ホスト装置305がネットワーク・ブリッジに対してファイル・シ
ステム操作を実行すると、それらの要求に応答して、コンテンツ・ディレクトリがディレ
クトリ情報として返され、デジタル・メディア(例えば、デジタル・オーディオ、デジタ
ル・ビデオ、又はデジタル写真)がファイル・システム内のファイルとして返される。
【0024】
図3に示すように、ネットワーク・ブリッジ315はまた、ネットワーク・プロトコル
・モジュール340、IPレイヤ350、及び無線ネットワーク・インターフェイス36
0を備えている。ネットワーク・プロトコル340、IPレイヤ350、及び無線ネット
ワーク・インターフェイス360、又はこれらのモジュールは、通常、無線ネットワーク
・アダプタ内に見られ、従って、それらは携帯型無線ネットワーク・アダプタの広いカテ
ゴリを意味するものになっている。
【0025】
携帯型メディア装置の有効化
本発明のネットワーク・ブリッジと組み合わせて使用する装置は、携帯電話(セル方式
の携帯無線電話)を含むことができる。図4は、携帯電話をネットワーク・ブリッジと組
み合わせて使用するための一実施形態を示す。今日、携帯電話の多くは携帯型メディア装
置としも動作するように構成されている。例えば、多くの携帯電話はカメラを搭載し、デ
ジタル・イメージやビデオを撮影できる。また、デジタル音楽プレーヤーを備えることで
デジタル音楽ファイルを再生できる携帯電話もある。これらの携帯電話はまた、音楽の再
生及び写真やビデオの表示を行うための画面及び出力ジャックも備えている。携帯電話4
00は、ネットワーク・ブリッジ115を介して、デジタル・オーディオ/ビデオ及びデ
ジタル写真を受信することができる。携帯電話400はまた、ネットワーク上にある他の
装置にデジタル・オーディオ/ビデオ及びデジタル写真を送信することもできる。例えば
、携帯電話400は、ネットワーク上のテレビ又はWebサイトにデジタル写真をアップ
ロードすることができる。
【0026】
一部の携帯電話は、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)としても動作する
。これらの携帯電話は、通常、コンタクト、カレンダー、及びタスク・アプリケーション
を備えている。通常、パーソナル・デジタル・アシスタントは、コンタクト、行事のカレ
ンダー、及びタスクを同様に維持するコンピュータ・システムと組み合わせて使用する。
一実施形態では、携帯電話400は、別のコンピュータ装置からのデータの同期をとるよ
うに構成されることも可能である。この実施形態の場合、ネットワーク・ブリッジ115
は、マス・ストレージ・プロトコルに適合するファイル・システム要求を、基本的なコン
タクト・カレンダー及びタスク・アプリケーションに適合するフォーマットに変換するよ
うに構成される。
【0027】
ネットワーク・ブリッジと組み合わせて使用されるメディア装置は、システムに対する
デジタル・メディアの再生及び/又は送信が可能な任意のタイプの装置を含むことができ
る。一実施形態では、装置は携帯型メディア・プレーヤーを含む。図5は、携帯型メディ
ア・プレーヤー及びネットワーク・ブリッジの一実施形態を示すブロック図である。図5
に示すように、携帯型メディア・プレーヤー510は無線ネットワーク・ブリッジ115
に接続される。携帯型メディア・プレーヤー515とネットワーク・ブリッジ115との
間の通信は双方向とすることができ、その場合、携帯型メディア・プレーヤー515は、
ネットワーク・ブリッジ115との間でデジタル・メディアの受信及び送信を行うことが
できる。他の実施形態では、携帯型メディア・プレーヤー515とネットワーク・ブリッ
ジ115との間の通信を単方向としてもよく、その場合、PMPはデジタル・メディアの
受信だけ又は送信だけしか行わない。
【0028】
一実施形態では、携帯型メディア・プレーヤー510は携帯型デジタル・オーディオ・
プレーヤーを含むことができる。この実施形態の場合、携帯型デジタル・オーディオ・プ
レーヤーには、デジタル音楽ファイルを格納するための不揮発性メモリが内蔵されている
。デジタル音楽ファイルは、MPEG Audio Layer 3(「MP3」)等、
いくつもの形式でフォーマットされることが可能である。別の実施形態では、携帯型メデ
ィア・プレーヤー510はビデオを再生及び/又は写真を表示できる携帯型装置を含んで
もよい。この実施形態の場合、携帯型メディア・プレーヤー510は、ネットワーク上の
デジタル・ビデオ・ファイル及びデジタル写真を、ネットワーク・ブリッジ150を介し
て受信し、それらを処理してディスプレイに表示する。デジタル・ビデオ・ファイルは、
デジタル・ビデオ用の周知のいくつも形式(MPEG4等)でフォーマットされたノーカ
ットのビデオ作品又はビデオ・クリップを含むことができる。デジタル写真は、デジタル
写真用の周知のいくつもの形式(JPEG)でフォーマットされることが可能である。
【0029】
携帯型メディア・プレーヤー510は、メディア・サーバとしても使用できる。これら
の実施形態の場合、携帯型メディア・プレーヤー510の不揮発性メモリに格納されたデ
ジタル・オーディオ、デジタル・ビデオ、及びデジタル写真については、ネットワーク・
ブリッジ115によりネットワーク経由でネットワーク上の宛先装置(即ち、ホーム・ネ
ットワーク又はワイド・エリア・ネットワークに配置された宛先装置)にアップロードす
ることができる。
【0030】
他の実施形態では、本発明のネットワーク・ブリッジと組み合わせて使用される装置は
デジタル・カメラを含んでもよい。図6はデジタル・カメラと本発明のネットワーク・ブ
リッジとのインターフェイスをとるための一実施形態を示す。この実施形態の場合、デジ
タル・カメラ600はネットワーク・ブリッジ115を介してネットワーク上にデータを
送信又はネットワーク上のデータを受信する。一実施形態では、データはデジタル写真を
含む。ユーザはデジタル・カメラ600を使用して複数のデジタル写真を撮影し、そのデ
ジタル写真をネットワーク経由で1つ又は複数の宛先装置に転送することを希望する場合
がある。ユーザはデジタル・カメラ600を、本明細書で説明した無線又は有線インター
フェイスのいずれかを介してネットワーク・ブリッジ115に接続することで、ネットワ
ーク(例えば、ホーム・ネットワーク又はワイド・エリア・ネットワーク)上の1つ又は
複数の宛先装置にデジタル写真を送信することができる。この例の場合、ユーザはネット
ワーク・ブリッジ115をデジタル・カメラ600に接続することができる。デジタル・
カメラ600は、ネットワーク・ブリッジ115を記憶装置と「見なし」、このネットワ
ーク・ブリッジによって生成されるリモート・コンテンツ・ディレクトリを確認する。ネ
ットワーク・ブリッジ115は、ネットワークで利用可能な装置を、ディレクトリ情報と
してデジタル・カメラ600に提供する。更に、ユーザはインターネットWebサイトへ
のデジタル写真のアップロードを希望する場合がある。この例の場合、ユーザがデジタル
写真ファイルを、ネットワーク・ブリッジによって示される宛先仮想コンテンツ・ディレ
クトリに送信すると、ネットワーク・ブリッジはそのデジタル写真ファイルをインターネ
ットにアップロードする。
【0031】
デジタル・メディアのアップロード及びダウンロードに加えて、データをプロトコルに
従って送信又は受信するように装置を構成することが可能である。例えば、印刷用のプロ
トコルをサポートするようにネットワーク・ブリッジ115を構成することができる。図
7は、本発明のネットワーク・ブリッジとプリンタとのインターフェイスをとるための一
実施形態を示す。この実施形態の場合、ネットワーク・ブリッジ115は印刷のためにプ
ロトコル変換を行うように構成される。具体的には、ネットワーク・ブリッジ115はネ
ットワーク上の装置(コンピュータ、携帯型メディア・プレーヤー、携帯電話、カメラ等
)からデータを受信する。次に、ネットワーク・ブリッジ115は、受信したデータを、
印刷処理で使用されるプロトコルと互換性のあるデータに変換する。
【0032】
コンテンツ・ディレクトリのマッピング:
「コンテンツ・ディレクトリ」は、1つ又は複数のネットワークで利用できるメディア
に関する情報を提供する。一部の実施形態では、ネットワーク・ブリッジは、マス・スト
レージ・プロトコルで定義されたコンテンツ・ディレクトリをファイル・システムにマッ
プする。具合的には、ネットワーク・ブリッジはコンテンツ・ディレクトリをファイル・
システム・ディレクトリにマップし、デジタル・メディア(例えば、ストリーミング・オ
ーディオ又はビデオ)をファイル・システムで定義されたファイルにマップする。図8は
コンテンツ・ディレクトリの例を示すブロック図である。階層ツリーの最上部に位置する
ルート・ディレクトリ−コンテンツ・ディレクトリ810は、大容量記憶ファイル・シス
テム内のベース又はルート・ディレクトリを示す。大容量記憶ファイル・システムのルー
ト・ディレクトリは、コンテンツ・ディレクトリ810にマップされる。ホーム・ネット
ワークにネットワーク・ブリッジを接続する一実施形態では、コンテンツ・ディレクトリ
は、Universal Plug and Play(UPnP)A/V規格に従って
構成された、ホーム・ネットワークへのルート・ディレクトリを含むことができる。
【0033】
図8に例示した実施形態の場合、ルート・ディレクトリ−コンテンツ・ディレクトリ8
10はシステム全体のコンテンツ・メニュー815と関連付けられている。一般に、シス
テム全体のコンテンツ・メニュー815は、コンテンツを選択するためのユーザ・インタ
ーフェイス・メニューを含んでいる。ユーザ・インターフェイス・メニューは、メディア
装置でレンダリングされる。一実施形態では、利用可能なデジタル・メディアに基づいて
ユーザ・インターフェイス・メニューがカスタマイズされるように、システム全体のコン
テンツ・メニュー815はオンザフライで生成される。システム全体のコンテンツ・メニ
ュー815は、メディアのコンテンツ又は位置に基づいて編成され得る。例えば、システ
ム全体のコンテンツ・メニュー815は、「音楽」、「ビデオ」、及び「写真」に関する
メニュー項目を含む場合がある。これらのメニュー項目は、ルート・ディレクトリの下に
位置するディレクトリに対応し得る。別の実施形態では、コンテンツ・メニューは、コン
テンツ・ディレクトリ内の各ディレクトリに対応し得るメニュー項目(コンテンツ・プロ
バイダによってリストされる)を含んでもよい。コンテンツ・メニューでは、複数のメニ
ュー・タイプをユーザの好みで選択可能にすることも、接続された装置のタイプ等、その
他の何らかの変数によって事前に定義しておくこともできる。
【0034】
メディアを取得するために、ユーザはメディア装置をネットワーク・ブリッジに接続す
る。これに応答して、メディア装置は、大容量記憶装置と見なされるネットワーク・ブリ
ッジをマウントする。例えば、メディア装置のディスプレイにネットワーク・ブリッジを
示すアイコンが表示される。ユーザは、コンテンツを求めて、マウントされた大容量記憶
装置を「探索する」ことができる。例えば、ユーザはアイコンをクリックすることで、ネ
ットワーク・ブリッジのルート・ディレクトリを表示することができる。ユーザのこの操
作に応答して、装置は、大容量記憶装置(即ち、ネットワーク・ブリッジ)のルート・デ
ィレクトリを表示するためのファイル・システム要求を生成する。ルート・ディレクトリ
要求に応答して、ネットワーク・ブリッジはシステム全体のコンテンツ・メニュー815
をディレクトリ情報として送信する。メディア装置は自身のディスプレイにシステム全体
のコンテンツ・メニューをレンダリングする。
【0035】
図8の例の場合、コンテンツ・ソースを識別する複数のディレクトリが、ルート・ディ
レクトリ−コンテンツ・ディレクトリ(810)の下に位置する。具体的には、図8に例
示した階層の場合、コンテンツ・ソースに関するディレクトリはホーム・ネットワーク8
30と、複数のコンテンツ・プロバイダ(例えば、コンテンツ・プロバイダ(840)
、コンテンツ・プロバイダ(850)、コンテンツ・プロバイダ(860))とを含
んでいる。各コンテンツ・ソースは、ファイル・システムのディレクトリにマップされる
。この構成の場合、ユーザはコンテンツ・ソース・ディレクトリを確認し、これらのソー
スから利用可能なメディアを選択することができる。例えば、システム全体のコンテンツ
・メニューは、「音楽」用のメニュー項目を含むことが可能である。ユーザは音楽に関す
るメニュー項目(即ち、ディレクトリ)を選択すると、音楽が入っているコンテンツ・ソ
ースの全てを識別するディレクトリ情報を受信することができる。例えば、音楽ディレク
トリを選択すると、ユーザは「ホーム・ネットワーク」、「コンテンツ・プロバイダ
、「コンテンツ・プロバイダ」、「コンテンツ・プロバイダ」に関するディレクトリ
情報を確認できる。この例の場合、ユーザは「ホーム・ネットワーク」、「コンテンツ・
プロバイダ」、「コンテンツ・プロバイダ」、及び「コンテンツ・プロバイダ」の
ディレクトリからいずれかを選択して音楽を特定することができる。別の実施形態では、
全てのメディア・サーバのデジタル・メディアが集約され、デジタル・メディアを配列し
たディレクトリがユーザに提供される。例えば、デジタル音楽は「アルバム」、「アーテ
ィスト」、及び「ジャンル」という題目別に配列される。様々なコンテンツ・ソースから
集約されたデジタル音楽ファイルを「アルバム」、「アーティスト」、及び「ジャンル」
ディレクトリにまとめて格納することが可能である。
【0036】
一例示的シナリオでは、ユーザがホーム・ネットワーク上にあるコンピュータからメデ
ィア装置への音楽のダウンロードを希望する場合がある。このタスクを実行するために、
ユーザはメディア装置に表示されたディレクトリ情報(例えば、フォルダのアイコン)か
らディレクトリ「ホーム・ネットワーク」を選択する。ユーザは、コンピュータ上の利用
可能な複数のデジタル・メディアをファイルとして、メディア装置のディスプレイで確認
できる。ユーザがファイル(即ち、メディア・アイテム)を選択して開くと、それに応答
して、ネットワーク・ブリッジがコンピュータとの接続を開始し、メディア・アイテムが
メディア装置にストリーム配信又はコピーされる。同様に、ユーザはコンテンツ・プロバ
イダ850等のコンテンツ・プロバイダを選択し、そのコンテンツ・プロバイダと関連
付けされたデジタル・メディアを表示及びダウンロードすることもできる。
【0037】
図8に示すように、デジタル・メディアは各コンテンツ・ソースと関連付けられる。こ
のデジタル・メディアは、ユーザにはファイル・システム内のファイルとして見える。例
えば、ユーザがファイル・システム操作として、ホーム・ネットワーク830のディレク
トリを開くと、デジタル・メディアのリストがファイルとしてネットワーク・ブリッジか
ら返される。ユーザは、ファイルを開く操作としてメディア・アイテムを開くことができ
る。ファイルを開く操作に応答して、ネットワーク・ブリッジは装置にメディアをストリ
ーム配信する。
【0038】
図8に例示したコンテンツ・ディレクトリは、コンテンツ・ソース内で提供される、上
位のシステム全体のコンテンツ・メニューに対応するように編成されているが、本発明の
精神又は範囲から逸脱しない限りは、ファイル・システムをコンテンツ・ディレクトリに
マップした、コンテンツ・ディレクトリ及びデジタル・メディアの任意の配列を使用して
もよい。
【0039】
図9はコンテンツ・ディレクトリ階層の一例を示すブロック図である。この例の場合、
ルート・ディレクトリ−コンテンツ・ディレクトリ(810、図8)は、音楽905、写
真945、ビデオ970という3つのメニュー項目を有する。この例の場合、各コンテン
ツ・メニュー項目タイプの下に、コンテンツ・ソースがリストされている。一実施形態で
は、ネットワーク・ブリッジは、関連付けられたメディア・タイプで提供されるメディア
に基づいてディレクトリを作成する。図9に示す例の場合、音楽メニュー項目については
、ローカル・ディレクトリ(910)、コンテンツ・プロバイダ・ディレクトリ(91
5)、コンテンツ・プロバイダ・ディレクトリ(920)という3つのディレクトリが
作成されている。各ディレクトリは、1つ又は複数のサブディレクトリ及び/又は1つ又
は複数のデジタル・メディアを含んでいる。図9に示す例の場合、ローカル・ディレクト
リ910は、サブディレクトリとしてメディア・サーバ(925)及びメディア・サー
(930)を含んでいる。これらのサブディレクトリは、メディア・サーバ別に編成
されている。別の実施形態では、全てのメディア・サーバのデジタル・メディアが集約さ
れ、ユーザに対して「アルバム」、「アーティスト」、及び「ジャンル」に関するディレ
クトリが提供される。「アルバム」、「アーティスト」、及び「ジャンル」の配列と関連
付けられたデジタル音楽ファイルは、これらのディレクトリ内に編成される。
【0040】
音楽ディレクトリ905は更にコンテンツ・プロバイダ・サブディレクトリ(915及
び920)ごとに「アーティストA−M」及び「アーティストN−Z」(935及び94
0)サブディレクトリを含んでいる。サブディレクトリ「アーティストA−M」及び「ア
ーティストN−Z」(935及び940)は、オンライン・プロバイダについて音楽を編
成する一方法である。この例の場合、ユーザはサブディレクトリ(935及び940)を
参照してデジタル音楽の場所を特定する。図9に示すディレクトリ階層は例示にすぎず、
本発明の精神及び範囲から逸脱しない限りは、デジタル・メディアを任意の数のディレク
トリ及びサブディレクトリに編成することが可能である。
【0041】
図9の階層の例では更に、写真ディレクトリ945の下に、ローカル950及び写真サ
ービス962のサブディレクトリが存在する。ローカル・ディレクトリ950はホーム・
ネットワークで利用可能な写真について最上位のディレクトリ−メニュー項目を提供する
。写真サービス・ディレクトリ962はワイド・エリア・ネットワークで利用可能な写真
について最上位のディレクトリ−メニュー項目を提供する。例えば、ユーザ・グループは
インターネット・ポータルに写真をポストすることで、グループのメンバー間で写真を共
有することができる。ローカル・ディレクトリは、メディア・サーバ955及びメディ
ア・サーバ960という2つのサブディレクトリを含んでいる。更に、各メディア・サ
ーバ・ディレクトリは、該当するメディア・サーバに格納されたデジタル写真ファイルを
含んでいる。例えば、写真サービス・ディレクトリ962は、ワイド・エリア・ネットワ
ーク上で写真を共有するユーザ・グループに関連付けられたメンバーに対応するサブディ
レクトリを含むことが可能である。
【0042】
ビデオ・ディレクトリ970は、音楽ディレクトリ905と同様に、ローカル・ディレ
クトリ975と、各コンテンツ・プロバイダに対応するディレクトリ(985と990)
を有する。この例では、コンテンツ・プロバイダは、「TV」、「映画」、及び「ビデオ
・クリップ」別に新しいコンテンツを編成している。ユーザはサブディレクトリに移動し
、関連付けされたカテゴリのビデオをダウンロードすることができる。
【0043】
ネットワーク・ブリッジを使用したメディアの転送:
図10A及び図10Bは、ネットワーク・ブリッジを使用してメディア装置にメディア
を転送するための一実施形態を示すフローチャートである。まず、ユーザは本発明に従っ
て構成されたネットワーク・ブリッジにメディア装置を接続する。ネットワーク・ブリッ
ジは、1つ又は複数のネットワークと接続を確立する(図10A、ブロック1005)。
例えば、ネットワーク・ブリッジは無線ホーム・ネットワーク等のローカル・エリア・ネ
ットワークとネットワーク接続を確立することができる。ネットワーク・ブリッジはまた
、インターネット等のワイド・エリア・ネットワークとTCP/IPプロトコルを使用し
てネットワーク接続を確立することができる。
【0044】
ネットワーク・ブリッジは、ネットワーク接続を確立した後で、利用可能なメディア・
ソースからコンテンツ情報及びデジタル・メディアを収集する(図10A、ブロック10
10)。一実施形態では、ネットワーク・ブリッジは、ネットワーク接続を確立すると、
コンテンツ・プロバイダからコンテンツ情報を取得する。次に、ネットワーク・ブリッジ
は提供された情報に基づいてコンテンツ・プロバイダに対するサブディレクトリを作成す
る。例えば、ネットワーク・ブリッジはホーム・ネットワークと接続すると、コンテンツ
情報に加えて、利用可能なデジタル・メディアのリストをメディア・サーバから取得する
ことができる(サーバ集計として知られるプロセス)。コンテンツ情報は、メディアを配
列するためのカテゴリを含むことが可能である。例えば、音楽ポータルでは、利用可能な
コンテンツを「アルバム」、「ジャンル」、及び「アーティスト」別に配列することが可
能である。他の実施形態では、ネットワーク・ブリッジは利用可能なデジタル・メディア
のリストを、ホーム・ネットワーク上の全てのメディア装置から取得してもよい。このプ
ロセスは、メディアのクライアント集計として知られている。ネットワーク・ブリッジは
また、ワイド・エリア・ネットワーク上のコンテンツ・プロバイダに照会し、ユーザが利
用できるメディアを特定することもできる。例えば、コンテンツ・プロバイダは、加入者
にしかコンテンツを提供しない場合がある。この実施形態の場合、ネットワーク・ブリッ
ジはコンテンツ・プロバイダのインターネット・ポータルにログオンし、利用可能なメデ
ィアのリストを該当する加入者に提供することができる。他の実施形態では、ネットワー
ク・ブリッジでインターネットWebサイトに接続して、メディアをそのWebサイトか
らダウンロード又はそのWebサイトにアップロードすることもできる。ネットワーク・
ブリッジは、利用可能なコンテンツ情報及びデジタル・メディアに基づいて、コンテンツ
・ディレクトリを作成する(図10A、ブロック1015)。例えば、コンテンツ・ディ
レクトリは、ホーム・ネットワークのUPnPディレクトリになり得る。
【0045】
一般に、メディア装置はマス・ストレージ・プロトコルに従ってファイル・システム要
求を生成し、それに対する応答として、ディレクトリ要求に対応するコンテンツ情報及び
ファイル要求に対応するデジタル・メディアを受信する。ネットワーク・ブリッジはファ
イル・システム要求を受信する(図10A、ブロック1020)。メディア装置の要求が
ディレクトリ情報に対する要求である場合、ネットワーク・ブリッジはディレクトリ情報
に対するその要求をコンテンツ・ディレクトリ情報に対する要求に変換する(図10A、
ブロック1025及び1035)。その要求に応じて、ネットワーク・ブリッジはコンテ
ンツ・ディレクトリ情報を、マス・ストレージ・プロトコルに従ってディレクトリ情報と
してフォーマットする(図10A、ブロック1040)。別の実施形態では、ネットワー
ク・ブリッジはコンテンツ・プロバイダ又はホーム・ネットワークに照会してコンテンツ
情報を取得する。この実施形態の場合、ネットワーク・ブリッジはメディア装置の要求に
基づいてオンザフライでコンテンツ・ディレクトリ情報を作成する。メディア装置は、デ
ィレクトリ情報(即ち、コンテンツ情報)をマス・ストレージ・プロトコルに従って読み
取り、そのコンテンツ情報をディレクトリ情報の形式で表示する。
【0046】
ファイル・システム要求がファイル読み取り要求である場合、ネットワーク・ブリッジ
はファイル読み取り要求を、該当するファイルに関連付けされたメディア・アイテムの転
送要求に変換する(図10A、ブロック1030及び1045)。読み取り要求では、フ
ァイルと、ファイル・システム・ディレクトリでのそのファイルの該当場所とを明示する
。ネットワーク・ブリッジは必要なネットワーク・プロトコルを使用してソースと接続し
、ネットワーク上のデジタル・メディアに対する要求を開始する(図10A、ブロック1
045及び1047)。一実施形態では、メディア・アイテムはストリーミング・メディ
アとして配信される(例えば、オーディオ又はビデオ)。他の実施形態では、メディア・
アイテムをダウンロードし、メディア装置にコピーしてもよい。
【0047】
しかし、デジタル著作権管理スキームによって、コピーではなくストリーミングによる
デジタル・メディアの転送が指示される場合がある。ネットワーク・ブリッジは、ネット
ワーク・プロトコル(例えば、TCP/IPパケット)に従ってメディア・アイテム(コ
ピー又はストリーム)を受信し、接続プロトコルに従ってデジタル・メディアをメディア
装置に送信する(図10A、ブロック1050)。例えば、マス・ストレージ・プロトコ
ルで「ブロック」単位のファイル転送が規定されている場合、メディア・ファイルを読み
取る基礎的なアプリケーションの要求に従ってメディアはブロック単位で返される。
【0048】
メディア装置はまた、ネットワーク・ブリッジに対する書き込み操作要求を実行するこ
ともできる。ネットワーク・ブリッジはファイル書き込み要求をメディア装置から受信す
ると、そのファイル書き込み要求を、ネットワーク上の装置へのメディア・アイテムのア
ップロード要求に変換する(図10B、ブロック1055及び1060)。書き込み要求
には、ファイル・システム・ディレクトリ内のどの場所にファイルを書き込むかが指定さ
れている。書き込み要求を実行することで、宛先位置にメディア・アイテムをコピーする
ことも、又はメディア・アイテムを宛先位置に再生用にストリーム配信することもできる
。ネットワーク・ブリッジは、書き込み要求内のディレクトリ情報をネットワークの宛先
位置に変換し、宛先位置とのネットワーク接続を獲得する(図10B、ブロック1065
)。ネットワーク・ブリッジは、メディア・アイテムをファイルとして接続プロトコル(
例えば、USBマス・ストレージ)に従って受信する(図10B、ブロック1070)。
ネットワーク・ブリッジは、宛先位置のネットワークのネットワーク・プロトコルを使用
して、メディア・アイテムを宛先位置に送信(ストリーム配信又はコピー)する(図10
B、ブロック1075)。
【0049】
ネットワーク・アプリケーション:
図11は、ホーム・ネットワーク上のデジタル・メディアをネットワーク・ブリッジに
よりダウンロードするための一実施形態を示す。この実施形態の場合は、メディア・プレ
ーヤー(例えば、オーディオ・プレーヤー又はビデオ・プレーヤー)がネットワーク・ブ
リッジ1115に接続されている。ネットワーク・ブリッジは、無線アクセス・ポイント
1130及びルータ1140を介してホーム・ネットワーク1157と通信する。図11
に示すように、ホーム・ネットワーク1157上では種々のメディア装置がアクセス可能
となっている。この例の場合、コンピュータ1157、メディア・サーバ1180、ステ
レオ1175、及びテレビ1170の全てがホーム・ネットワーク1157上にある。ネ
ットワーク・ブリッジ1115は、ホーム・ネットワーク1157上の任意の装置からデ
ジタル・メディアをダウンロードする。例えば、メディア・プレーヤー1110はコンピ
ュータ1167からデジタル・ビデオ・ファイルをダウンロードすることができる。同様
に、メディア・プレーヤー1110は、メディア・サーバ1180からデジタル・オーデ
ィオ・ファイルをダウンロードすることができる。
【0050】
本発明のネットワーク・ブリッジは、ワイド・エリア・ネットワークを利用してコンテ
ンツ・プロバイダからコンテンツをダウンロードするアプリケーションを有する。図12
はネットワーク・ブリッジを使用してインターネット上にあるコンテンツをメディア・プ
レーヤーにダウンロードするための一実施形態を示す。この実施形態の場合、メディア・
プレーヤー1210はネットワーク・ブリッジ1215に接続されている。更に、ネット
ワーク・ブリッジ1210は、無線アクセス・ポイント1230、ルータ1240、及び
広帯域モデム1250を介してインターネット1270につながっている。この例の場合
、ネットワーク・ブリッジ1215は、3つのコンテンツ・プロバイダ(1275、12
80、及び1285)とのネットワーク接続を取得する。コンテンツ・プロバイダ(12
75、1280、及び1285)は、リモート位置のサーバに格納されたメディアに対す
るインターネット・ポータルとなり得る。コンテンツは加入契約に基づいて提供される場
合がある。他の実施形態では、コンテンツ・プロバイダがデジタル音楽及びデジタル・ビ
デオの販売を可能にするインターネット・ストアを有する場合がある。更に他の実施形態
では、コンテンツ・プロバイダはインターネット・コミュニティを有し、この共有コミュ
ニティの他のメンバーとともに写真をダウンロードする場合がある。メディア・プレーヤ
ー1210は、ネットワーク・ブリッジ1215を介してアクセスし、コンテンツ・プロ
バイダ(1275、1280、及び1285)からデジタル音楽、デジタル・ビデオ、及
び写真をダウンロードする。
【0051】
本発明のネットワーク・ブリッジは、ネットワークを介してメディアをアップロードす
るためのアプリケーションを有する。図13は、ネットワーク・ブリッジを使用してメデ
ィアをアップロードするための一実施形態を示す。この実施形態の場合、メディア・ソー
ス装置1305は、ネットワーク・ブリッジ(1315)に接続されている。ネットワー
ク・ブリッジは、ホーム・ネットワーク1357とインターネット1390の両方にアク
セスする。具体的には、ネットワーク・ブリッジは、無線アクセス・ポイント1350と
ルータ1355を介してホーム・ネットワーク1357にアクセスする。ネットワーク・
ブリッジはまた、無線アクセス・ポイント1350、ルータ1355、及び広帯域モデム
1385を介してインターネット1390にアクセスする。メディア・ソース装置130
5は、デジタル・ビデオ、オーディオ、及び/又は写真を格納することができる。例えば
、メディア・ソース装置1305は、ハードディスク・ドライブ又はフラッシュ・メモリ
を内蔵して永続的な媒体にファイルを格納する携帯型メディア・プレーヤーとしてもよい
。ネットワーク・ブリッジ1315にメディアがアップロードされると、ネットワーク・
ブリッジ1315はホーム・ネットワーク1357又はインターネット1390上の宛先
位置にデジタル・メディアをアップロードする。例えば、メディア・ソース装置1305
は、コンピュータ1365又はメディア・サーバ1380上に格納するようにメディアを
アップロードすることができる。他の実施形態では、メディア・ソース装置1305は宛
先位置にメディアをストリーム配信することもできる。例えば、メディア・ソース装置1
305は、再生用のオーディオをステレオ1375にストリーム配信することも、再生用
のデジタル・ビデオをテレビ1370にストリーム配信することもできる。
【0052】
本発明のネットワーク・ブリッジはまた、マス・ストレージ・プロトコル以外のプロト
コルをサポートするデータ転送用のアプリケーションも有する。図14は、ネットワーク
・ブリッジを使用して宛先装置にデータを書き込むための一実施形態を示す。ネットワー
ク・ブリッジは、アクセス・ポイント1450及びルータ1455を介してホーム・ネッ
トワーク1457に接続し、アクセス・ポイント1450、ルータ1455、及び広帯域
モデム1485を介してインターネット1490に接続する。ソース装置1405がネッ
トワーク・ブリッジ1415にデータ又はメディアを書き込むと、ネットワーク・ブリッ
ジ1415はホーム・ネットワーク1457又はインターネット1490上のアクセス可
能な1つ又は複数の宛先装置にメディア及びデータを書き込む。
【0053】
この実施形態の場合、ネットワーク・ブリッジ1415は、ソース装置インターフェイ
ス1420、ネットワーク・プロトコル1430、IPレイヤ1435、及び無線ネット
ワーク・インターフェイス1440を備えている。ソース装置インターフェイス1420
は、ソース装置1405との物理レイヤ接続を提供する。例えば、物理レイヤ接続では、
ユニバーサル・シリアル・バス(「USB」)を含むことができる。ネットワーク・プロ
トコル・モジュール1430は、データ転送に使用される基礎的なプロトコルをサポート
する。一実施形態では、ネットワーク・プロトコル・モジュール1430は、MTPプロ
トコル(Microsoft社のメディア・プレーヤー規格)をサポートする。他の実施形態では
、ネットワーク・プロトコル・モジュール1430は、デジタル・カメラ製造業者で実装
されるPTP規格(カメラの制御を可能にする)をサポートしてもよい。ネットワーク・
プロトコル・モジュール1430では、任意のプロトコルをサポートできる。ソース装置
1405は、プロトコルを使用することで、ホーム・ネットワーク1457又はインター
ネット1490上の任意の宛先装置にメディア又はデータを転送することができる。
【0054】
図15は、本発明のネットワーク・ブリッジを使用して印刷を行うため一実施形態を示
す。この実施形態の場合、ソース装置1505はソース装置インターフェイス1520と
互換性のあるフォーマットに従ってネットワーク・ブリッジ1515にデータを書き込む
。次に、プロトコル・インターフェイス1530は、データを印刷するためにプロトコル
をエミュレートする。この例の場合、データは無線ネットワークを介してプリンタ156
0に送られる。このように、印刷プロトコルをエミュレートすることにより、ネットワー
ク・ブリッジ1515は、装置に印刷サービスを提供するための接続を可能にする。
【0055】
メディア・サービス:
ある実施形態では、ネットワーク・ブリッジはメディア・サービスと連携して動作する
ことができる。図16はメディア・サービスと連携して動作するように構成されたネット
ワーク・ブリッジのための一実施形態を示す。図16に示すように、ネットワーク・ブリ
ッジ1615は無線アクセス・ポイント1645及び1650、ルータ1655、及び広
帯域モデム1685を介してインターネット1690につながっている。一般に、メディ
ア・サービス1692は、コンテンツ・プロバイダ(コンテンツ・プロバイダ(127
5)、コンテンツ・プロバイダ(1280)、及びコンテンツ・プロバイダ(128
5))からのメディア・コンテンツへのアクセス権をネットワーク・ブリッジに与える。
【0056】
動作中、ネットワーク・ブリッジ1615はメディア・サービス1692との接続を開
始し、一意的に身元を明らかにする。一実施形態では、販売時にネットワーク・ブリッジ
には一意の番号が同梱されている。ネットワーク・ブリッジの購入者は、その一意の番号
を使用してメディア・サービスのアカウントを設定する。アカウントでは、1つ又は複数
のコンテンツ・プロバイダからメディア・コンテンツをユーザが購入する場合の条件を規
定することができる。例えば、ユーザは加入契約を結び、1つ又は複数のコンテンツ・プ
ロバイダから1つ又は複数のメディア・タイプを購入することができる。ネットワーク・
ブリッジにIPアドレスを事前に設定しておき、インターネットを介してメディア・サー
ビスにアクセスすることができる。ネットワーク・ブリッジがメディア・サービスにアク
セスすると、メディア・サービスはアカウントを識別し、そのアカウントで購入されてい
るコンテンツに基づいてコンテンツへのアクセス権を付与する。
【0057】
これに対し、メディア・サービス1692は、ネットワーク・ブリッジ1615が取得
できるメディア、及びそのメディアが存在する位置(例えば、コンテンツ・プロバイダ
(1275)、コンテンツ・プロバイダ(1280)、及びコンテンツ・プロバイダ
(1285))を自動的に特定することができる。したがって、メディア・サービス16
92は、コンテンツ・プロバイダとユーザとの間でネットワーク・ブリッジを介してブロ
ーカーとしての役割を果たす。一部の実施形態では、メディア・サービスは、ネットワー
ク・ブリッジ1615と、コンテンツ・プロバイダ(1275)、コンテンツ・プロバ
イダ(1280)、及びコンテンツ・プロバイダ(1285)との間の接続を提供す
る。これらの実施形態の場合、メディア・サービス1692はコンテンツ・プロバイダか
らデジタル・メディアを獲得し、そのデジタル・メディアをネットワーク・ブリッジに転
送する。メディア・サービス1692では、コンテンツ・プロバイダから提供されるコン
テンツの表示をカスタマイズすることができる。例えば、メディア・サービス1692は
、コンテンツ・ディレクトリを生成し、ユーザに適した方法でメディアを提供することが
できる。ユーザはコンテンツ・ディレクトリをカスタマイズすることができる。例えば、
ユーザはディレクトリを指定し、コンテンツを編成することができる。
【0058】
一実施形態では、メディア・サービス1692は「グループ情報」を格納できる。一般
に、グループ情報は、ネットワーク・ブリッジが取得できるメディアを識別する。一実施
形態では、グループ情報によりネットワーク・ブリッジはユーザとリンクされる。ユーザ
は1つ又は複数のグループと関連付けされることが可能である。例えば、ユーザはスキー
・グループを作成し、スキーに興味を持つ人々を関連付けることができる。グループ内の
ユーザはすべて、そのグループのメンバーが利用できるコンテンツを指定できる。例えば
、スキー・グループ内の任意のメンバーは、スキー・グループのメンバーが利用できる全
てのコンテンツ(例えば、スキーに関するコンテンツ)が格納されたコンテンツ・ディレ
クトリ−サブディレクトリを指定できる。
【0059】
本明細書に説明したネットワーク・ブリッジの機能は、ハードウェアでもソフトウェア
でも実施可能である。ソフトウェアで実施する場合、ネットワーク・ブリッジには、汎用
コンピュータ・システムでの実施のためにコンピュータで実行可能な複数の命令を有する
ソフトウェアが含まれる。汎用コンピュータ・システムにロードする前のネットワーク・
ブリッジのソフトウェアは、符号化された情報として、フロッピー(登録商標)磁気ディ
スク、磁気テープ、コンパクト・ディスクを使った記録媒体(CD−ROM)等、コンピ
ュータで読み取り可能な媒体に保存しておくことが可能である。
【0060】
本発明の特定の例示的な実施形態についてこれまで説明してきたが、本発明の精神及び
範囲から逸脱しない限り種々の変形及び変更が当業者によって実施され得ることは理解で
きよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−193527(P2011−193527A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−116394(P2011−116394)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【分割の表示】特願2009−513464(P2009−513464)の分割
【原出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(597095197)ロヴィ・ソリューションズ・コーポレーション (53)
【Fターム(参考)】