説明

ネマチック液晶組成物

【課題】光学異方性(Δn)やNI点を低下させること無く、静電気の発生が防止された液晶組成物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(I)で表される環状カルボン酸化合物の少なくとも一種を含有してなることを特徴とするネマチック液晶組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネマチック液晶組成物及び液晶素子に関し、詳しくは、特定構造の置換基を有する環状カルボン酸化合物を含有し、光学異方性(以下、単にΔnと言うこともある)やネマチック相−等方性液晶相転移温度(以下、単にNI点ということもある)を低下させること無く、帯電防止効果に優れたネマチック液晶組成物、及び該ネマチック液晶組成物を用いた液晶素子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶素子は、時計、電卓をはじめ、測定器、自動車用計器、複写器、カメラ、OA機器、携帯用パソコン等の種々の用途に使用されており、急速に市場が拡大している。液晶素子に用いるための液晶組成物には、高い比抵抗値が要求されている。このため、液晶素子の保護膜である樹脂性フィルムを除去する際、あるいは布等で液晶素子の汚れを除去する際に、内部に容易に静電気が発生し、電圧を印加しなくても点灯状態となり、長時間表示が消滅しないという問題が生じている。
【0003】
この問題を解決するために、液晶組成物中に界面活性剤等の非液晶性化合物を添加して、液晶組成物の比抵抗値を低下させ、帯電防止効果を得る提案がなされている。例えば、特許文献1及び2にはエチレングリコールジアルキルエーテルを添加することが、特許文献3には環状アミン化合物を添加することが、また、特許文献4にはポリオキシアルキレンアミンを添加することがそれぞれ報告されているが、満足のできる効果を有する液晶組成物は得られていない。
【0004】
また、本出願人は、特許文献5において、ポリエーテル化合物を含有し、含水率30ppm以下で、少なくとも1.0×1011Ωcmの比抵抗を有するネマチック液晶組成物を提案した。しかしながら、この液晶組成物も、光学異方性(Δn)やNI点を低下する等の点において、必ずしも充分に満足できるものではなかった。
【0005】
さらに、特許文献6及び7等には、液晶性化合物にポリエーテル構造を有する置換基を直接導入することが提案されているが、このような化合物を使用した場合には、帯電防止効果が十分に発揮されないといった問題点があった。
【0006】
【特許文献1】特開平4−180993号公報
【特許文献2】特開平11−212070号公報
【特許文献3】特開平8−337779号公報
【特許文献4】特開平9−67577号号公報
【特許文献5】特開2003−342580号公報
【特許文献6】特開2004−231738号公報
【特許文献7】特開2004−300062号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、光学異方性(Δn)やNI点を低下させること無く、静電気の発生が防止された液晶組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、特定の環状カルボン酸化合物を使用することによって、上記の目的を達成し得ることを知見した。
【0009】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、下記一般式(I)で表される環状カルボン酸化合物の少なくとも一種を含有してなることを特徴とするネマチック液晶組成物、及び該ネマチック液晶組成物から構成される液晶素子を提供するものである。
【0010】
【化1】

【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、光学異方性(Δn)やNI点を低下させること無く、静電気の発生が防止されたネマチック液晶組成物、及びそれを含有してなる静電気の発生が防止された液晶素子を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明のネマチック液晶組成物について詳細に説明する。
【0013】
本発明に係る上記一般式(I)で表される環状カルボン酸化合物において、R1で表される炭素原子数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシルが挙げられる。R1で表される炭素原子数6〜18のアリール基としては、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第三ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三ブチルフェニル、2,5−ジ第三ブチルフェニル、2,6−ジ−第三ブチルフェニル、2,4−ジ第三ペンチルフェニル、2,5−ジ第三ペンチルフェニル、2,4−ジクミルフェニル、シクロヘキシルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル等が挙げられる。これらの中でも、炭素原子数1〜8のアルキル基が、液晶温度低下が少ないので好ましい。
【0014】
また、上記一般式(I)において、Aはベンゼン環、シクロヘキサン環又はナフタレン環を表し、これらの環は、炭素原子数1〜8のアルキル基及び/又はハロゲン原子により置換されていてもよい。ここで、該アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシルが挙げられ、該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
また、上記一般式(I)において、Mは水素原子又はアルカリ金属を表す。該アルカリ金属としては、例えば、カリウム、ナトリウム、リチウム等が挙げられる。
【0015】
また、上記一般式(I)において、R1が炭素原子数1〜8のアルキル基であり、Aが非置換のベンゼン環である環状カルボン酸化合物を使用すると、種々の物性に悪影響を与えることなく、特に優れた帯電防止能を有するネマチック液晶組成物となるため好ましい。
【0016】
上記一般式(I)で表される環状カルボン酸化合物としては、例えば、下記に示す如き化合物が挙げられる。但し、下記化学式において、Mは水素原子又はアルカリ金属を表す。
【0017】
【化2】

【0018】
【化3】

【0019】
【化4】

【0020】
【化5】

【0021】
上記一般式(I)で表される環状カルボン酸化合物の含有率は、本発明のネマチック液晶組成物中において、0.05質量%より小さいと充分な添加効果が得られない場合があり、10質量%を超えると表示性能に影響を及ぼす場合があるので、0.05質量%〜10質量%が好ましい。
【0022】
また、本発明のネマチック液晶組成物の比抵抗は、少なくとも1.0×109Ωcmであることが好ましく、さらに好ましくは1.0×109〜1.0×1013Ωcmである。比抵抗値が1.0×109Ωcmに満たない場合には、表示ムラの原因となるおそれがある。
【0023】
本発明のネマチック液晶組成物には、従来既知の液晶化合物及び/又は液晶類似化合物を配合することができる。これらの化合物としては、例えば、下記〔化6〕の一般式(II)で表される化合物が挙げられる。
【0024】
【化6】

【0025】
上記一般式(II)で表される化合物の例としては、下記〔化7−1〕及び〔化7−2〕に示す各化合物が挙げられる。尚、下記各化合物におけるR、Y1、Y2、Y3及びY4は、上記一般式(II)におけるものと同じ意味である。
【0026】
【化7−1】

【0027】
【化7−2】

【0028】
また、本発明のネマチック液晶組成物には、公知のカイラル剤を併用することができる。該カイラル剤としては、例えば下記一般式(III)又は(IV)で表される化合物が挙げられる。
【0029】
【化8】

【0030】
【化9】

【0031】
カイラル剤の具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
【0032】
【化10】

【0033】
また、例えば、特開昭63−175095号公報、特開平1−242542号公報、特開平1−258635号公報、特開平6−200251号公報、特開2002−308833号公報等に提案されているカイラル剤も使用できる。
【0034】
これらのカイラル剤は、単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。その場合には、らせんのねじれ方向が異なるものの組み合わせでも、
ねじれ方向が同じものの組み合わせでも良い。また、例えば、特開平7−258641号公報に提案されているように、コレステリック相の旋回能の温度依存性を正とするものと、コレステリック相の旋回能の温度依存性を負とするものとを組みあわせることもできる。
【0035】
また、本発明のネマチック液晶組成物には、光や熱に対して長期に渡る優れた安定性を付与する目的で、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾエート系、オキザニリド系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系光安定剤;フェノール系、リン系、硫黄系等の酸化防止剤等を添加することもできる。
【0036】
また、本発明のネマチック液晶組成物には、さらなる帯電防止効果を得るため、界面活性剤等の化合物を添加することもできる。該化合物としては、例えば、特開昭59−4676号公報、特開平4−36384号公報、特開平4−180993号公報、特開平11−212070号公報、特開平8−337779号公報、特開平9−67577号公報、特開2003−342580号公報等に提案された化合物等が挙げられる。
【0037】
本発明のネマチック液晶組成物は、液晶セルに封入されて、種々の液晶素子を構成することができる。該液晶素子は、液晶組成物として本発明の液晶組成物を用いる点以外は、従来の液晶素子と同様にすればよい。該液晶素子は、電気光学表示素子として用いることができ、該電気光学表示素子には、例えば、動的散乱型(DS)、ゲスト・ホスト型(GH)、ねじれネマチック型(TN)、超ねじれネマチック型(STN)、薄膜トランジスター型(TFT)、薄膜ダイオード型(TFD)、強誘電液晶型(FLC)、反強誘電液晶型(AFLC)、高分子分散液晶型(PD)、垂直配向(VA)、インプレーンスイッチング(IPS)、コレステリックネマチック相転移型等の種々の表示モードを適用することができ、また、スタティック駆動方式、時分割駆動方式、アクティブマトリックス駆動方式、2周波駆動方式等の種々の駆動方式を適用することができる。
【0038】
本発明の液晶組成物を用いてなる上記電気光学表示素子は、時計、電卓をはじめ、測定器、自動車用計器、複写機、カメラ、OA機器、携帯用パソコン、携帯電話等の用途に使用することができるが、特に、その特性から、垂直配向型液晶表示装置(VA−LCD)用の電気光学表示素子として好適に使用できる。また、本発明の液晶組成物から構成される上記液晶素子は、これら以外の用途、例えば、調光窓、光シャッタ、偏光交換素子等にも用いることができる。
【実施例】
【0039】
以下、実施例等をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって制限を受けるものではない。
尚、合成例1、2は、本発明に係る環状カルボン酸化合物の合成例を示す。また、実施例1、2は、試験化合物として、合成例1、2で得られた本発明に係る環状カルボン酸化合物それぞれを用いた本発明のネマチック液晶組成物の実施例を示す。また、比較例1、2は、試験化合物を添加しなていないネマチック液晶組成物、及び試験化合物として比較化合物を用いたネマチック液晶組成物の例をそれぞれ示す。さらに、これらの実施例等では、それぞれで得られたネマチック液晶組成物を用いて、液晶素子の作製も行った。また、実施例3、4及び比較例3〜7においても、実施例1等とは異なる液晶化合物を用いたこと以外は実施例1等に準じて、ネマチック液晶組成物及び液晶素子を作製した。
【0040】
〔合成例1〕4−(2−メトキシエトキシメチル)安息香酸の製造
フラスコに水素化ナトリウム9.05g(濃度70質量%となるようにオイルに添加して使用)及び1−メチル−2−ピペリジノン(NMP)80gを仕込み、そこへ水冷下にて2−メトキシエタノール9.13gを加えた。ガスの発生が止まったのを確認した後、水冷下で4−(クロロメチル)安息香酸17.06gを加え、80℃で8時間攪拌した。次いで、水及び4mmol/gの塩酸水溶液を加えて系内をpH4以下とした後、酢酸エチル50mlで抽出を行った。脱溶媒後、残渣を水60g、ヘキサン10g及びメタノール60gを加えて溶解し、水/メタノール層を分取して脱溶媒を行った。得られた固形分をアセトンに溶解して不溶分をろ過し、脱溶媒後、クーゲルロール蒸留(200−270℃、400Pa)を3回行い、次いで、ジエチルエーテル/ヘキサン混合溶液(質量比2/1)にて晶析して、白色結晶0.38g[収率:1.8%、純度:98.1質量%〔LC(ODS,CH3CN/H2O=4:1)〕、99.4質量%〔CG(カルボキシル基をトリメチルシリル化後測定)〕]を得た。
【0041】
下記の分析の結果、得られた白色結晶は目的物であることを確認した。
1H−NMR
8.09(d、2H)、7.46(d、2H)、4.66(s、2H)、3.66−3.67(m、2H)、3.61−3.62(m、2H)、3.42(s、3H)
・融点:43.0℃
【0042】
〔合成例2〕4−(2−メトキシエトキシ)安息香酸の製造
フラスコに4−ヒドロキシ安息香酸6.09g、水酸化カリウム6.4g(84質量%水溶液として使用)及び1−メチル−2−ピペリジノン(NMP)80gを仕込み、攪拌しながら水25gを加えた。50℃まで昇温した後、2−クロロエチルメチルエーテル5.0g及びヨウ化カリウム0.73gを加えた。19時間攪拌した後、2−クロロエチルメチルエーテル0.87gを加え、さらに8時間攪拌した。室温まで冷却後、4mmol/gの塩酸水溶液123gを加えて析出物をろ別し、減圧下にて乾燥し、白色固体1.3gを得た。得られた白色固体をエタノールに溶解してろ過した後、最少量のエタノールにて晶析し、クーゲルロール蒸留(200−244℃、400−500Pa)を行い、白色結晶0.81g[収率:9.4%、純度:100質量%〔LC(ODS,CH3CN/H2O=4:1)及びCG(カルボキシル基をトリメチルシリル化後測定)〕]を得た。
【0043】
下記の分析の結果、得られた白色結晶は目的物であることを確認した。
1H−NMR
8.06(d、2H)、6.98(d、2H)、4.20(t、2H)、3.79(t、2H)、3.47(s、3H)
・融点:154.7℃
【0044】
〔実施例1、2及び比較例1、2〕
(液晶組成物Aの調製)
下記の配合によって、液晶組成物Aを常法により調製した。
【0045】
【化11】

【0046】
上記液晶組成物Aに、表1に記載の配合に従って試験化合物を添加して、実施例1、2及び比較例2のネマチック液晶組成物をそれぞれ得た。また、液晶組成物Aを、比較例1のネマチック液晶組成物とした。
【0047】
それぞれのネマチック液晶組成物について、ネマチック相−等方性液晶相転移温度(NI点、単位:℃)、光学異方性(Δn)、粘度及び比抵抗値(単位:Ω・cm)を測定した。また、それぞれのネマチック液晶組成物を電極付き液晶セルに真空注入して、液晶素子を作製し、該液晶素子のVth(しきい値電圧)及びAS性能(帯電防止性能)を測定した。AS性能は直流電流30V、1Aを10秒印加後、表示が消えるまでの時間(秒)で示した。
これらの結果を表1に示す。
【0048】
【表1】

【0049】
〔実施例3、4及び比較例3〜7〕
(液晶組成物Bの調製)
下記の配合によって、液晶組成物Bを常法により調製した。
【0050】
【化11】

【0051】
上記液晶組成物Bに、表2に記載の配合に従って試験化合物を添加して、実施例3、4及び比較例4〜7のネマチック液晶組成物をそれぞれ得た。また、液晶組成物Bを、比較例3のネマチック液晶組成物とした。
それぞれのネマチック液晶組成物について、ネマチック相−等方性液晶相転移温度(NI点、単位:℃)、光学異方性(Δn)、粘度及び比抵抗値(単位:Ω・cm)を測定した。また、それぞれのネマチック液晶組成物を電極付き液晶セルに真空注入して、液晶素子を作製し、該液晶素子について、実施例1等と同様のAS性能を測定した。これらの結果を表2に示す。
【0052】
【表2】

【0053】
表1、2から明らかなように、通常の液晶化合物のみからなるネマチック液晶組成物は、帯電防止能が劣る(比較例1、3)。
そこにエーテル化合物であるテトラエチレングリコールを単独で添加した場合には、帯電防止性能は著しく改善されるが、その反面、光学異方性(Δn)やNI点の低下を引き起こす(比較例4)。
また、本発明に係る環状カルボン酸化合物とは異なる環状カルボン酸化合物を単独で又は複数種併用して添加した場合には、帯電防止性能の改善効果が認められるが、その効果は満足できるものではない(比較例6、7)。
さらに、エーテル化合物であるテトラエチレングリコールと、本発明に係る環状カルボン酸化合物とは異なる環状カルボン酸化合物とを組み合わせて添加した場合、帯電防止性能は著しく改善されるが、その反面、光学異方性(Δn)やNI点の低下を引き起こす(比較例2、5)。
【0054】
これに対し、本発明に係る特定の環状カルボン酸化合物を添加すると、優れた帯電防止能改善効果が認められ、しかも、光学異方性(Δn)やNI点の低下もほとんどない(実施例1〜4)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)で表される環状カルボン酸化合物の少なくとも一種を含有してなることを特徴とするネマチック液晶組成物。
【化1】

【請求項2】
上記一般式(I)において、R1が炭素原子数1〜8のアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載のネマチック液晶組成物。
【請求項3】
上記一般式(I)において、Xが−O−、−OCH2−又は−OCH2CH2−であることを特徴とする請求項1又は2に記載のネマチック液晶組成物。
【請求項4】
上記一般式(I)において、Mが水素原子であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のネマチック液晶組成物。
【請求項5】
上記一般式(I)において、Aが非置換のベンゼン環であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のネマチック液晶組成物。
【請求項6】
上記一般式(I)において、bが1であり、かつ、(R1−(Y−CH2−CH2a−X)b−基が、上記非置換のベンゼン環の4−位に結合したことを特徴とする請求項5に記載のネマチック液晶組成物。
【請求項7】
少なくとも1.0×109Ωcmの比抵抗を有することを特徴とする請求項1〜6の何れか記載のネマチック液晶組成物。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかに記載のネマチック液晶組成物から構成される液晶素子。

【公開番号】特開2007−137966(P2007−137966A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−331453(P2005−331453)
【出願日】平成17年11月16日(2005.11.16)
【出願人】(000000387)株式会社ADEKA (987)
【Fターム(参考)】