説明

ノイズ除去回路および方法

【課題】デジタルデバイスに入力される周期的パルス信号の一周期にわたってノイズパルスを除去することができるノイズ除去回路および方法を提供する。
【解決手段】周期的パルス信号からノイズパルスを除去するノイズ除去回路は、固定高レベルを入力とし、周期的パルス信号aおよびリセット信号dに従って高レベルと低レベルとの間で回路出力を変化させるフリップフロップ回路10と、周期的パルス信号aのレベルが変化してから一周期内で次にレベル変化するまでは固定高レベルの入力により、それ以後はリセット信号dによりフリップフロップ回路の出力を固定するリセット制御部20と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はクロック信号等の周期的パルス信号からノイズパルスを除去するノイズ除去回路および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、デジタル回路は一定周期のクロック信号に従って動作するため、ノイズによってクロック信号の波形が乱れたりノイズパルスをクロック信号と誤認したりすると、正常な動作ができなくなる。そこで、種々のノイズ対策が提案されている。
【0003】
たとえば特許文献1に開示されたパルス整形回路では、入力パルスの立ち上がりからの時間をカウンタで計測することにより、パルスのデューティ比を正確に設定することが可能となる。
【0004】
また、クロックではなくデジタルデータのノイズ除去技術として、特許文献2に開示されたノイズ除去装置がある。このノイズ除去装置は、ライトデータのタイミングでフリップフロップ回路のセット出力を所定時間だけ高レベルに固定することで、その間に発生したノイズの伝達を阻止することができる。
【0005】
【特許文献1】特公平6−20172号公報
【特許文献2】特開2001−84700号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されたパルス整形回路では、入力パルスにノイズパルスが重なると、そのノイズパルス発生時点からカウンタがスタートしてしまい、ノイズにより出力パルスの周期が変化する結果となる。
【0007】
また、特許文献2に開示されたノイズ除去装置はデジタルデータのノイズ除去技術であり、クロック信号にそのまま適用することができない。具体的には、このノイズ除去装置ではフリップフロップ回路のセット出力を所定時間だけ高レベルに固定する。しかしながら、クロック信号のディーティ比を考慮すれば、この所定時間(高レベル固定時間)を1周期にわたって設定することはできない。このために、高レベル固定時間以外の期間にノイズパルスが入力すると、フリップフロップ回路のセット出力のレベルが変化し、入力クロックとは異なる周期になってしまう。
【0008】
本発明の目的は、デジタルデバイスに入力される周期的パルス信号の一周期にわたってノイズパルスを除去することができるノイズ除去回路および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるノイズ除去回路は、周期的パルス信号からノイズパルスを除去するノイズ除去回路であって、固定高レベルを入力とし、前記周期的パルス信号およびリセット信号に従って高レベルと低レベルとの間で回路出力を変化させるフリップフロップ手段と、前記周期的パルス信号のレベルが変化してから一周期内で次にレベル変化するまでは前記固定高レベルの入力により、それ以後は前記リセット信号により前記フリップフロップ手段の出力を固定するリセット制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、周期的パルス信号の一周期にわたってノイズパルスを除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
1.第1実施形態
1.1)回路構成
図1は本発明の第1実施形態によるノイズ除去回路の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態によるノイズ除去回路はプログラマブルデバイス内に構成され、入力クロックaおよび内部クロックCを入力し、出力クロックbをデジタル回路(図示せず。)へ供給するものとする。内部クロックCは、後述するように入力クロックaよりも十分高い周波数を有するものであればよい。たとえば、プログラマブルデバイスで使用されるクロック発振器の装置内部クロックを用いることができる。
【0012】
本実施形態によるノイズ除去回路は、フリップフロップ回路10(以下、FF10と略記する。)およびリセット制御部20を有する。
【0013】
入力クロックaはFF10のクロック端子CLKに入力し、出力クロックbはQ出力端子から出力される。D端子には、論理の高レベル(以下、Hレベルという。)に相当する所定の固定電圧が入力し、リセット端子RSTには、リセット制御部20からリセット信号dが入力する。
【0014】
リセット制御部20は、カウンタ201と、比較部202および203と、ラッチ204とを有する。カウンタ201は、リセットおよびカウンタイネーブルによるカウント許可/禁止を行いながら、内部クロックCに従って経過時間を計測する。比較部202は、カウンタ201のカウント値kが所定値x以上であるか否かを比較してリセット信号dをFF10へ出力する。比較部203は、カウンタ201のカウント値kを所定値y−zと比較してリセット信号をラッチ204およびカウンタ201へ出力する。本実施形態において、所定値xは入力クロックaの半周期分の時間に相当する値、所定値yは入力クロックaの一周期分の時間に相当する値、所定値y−zは、入力クロックaの一周期分の時間(値y)より所定時間(マージン値z)だけ短い時間に相当する値である。マージン値zについて後述する。
【0015】
ラッチ204は、入力クロックaが立ち上がった時に、内部クロックCのタイミングで入力クロックaのHレベルをラッチし、それをカウンタ201のカウンタイネーブルへカウント許可として出力する。また、ラッチ204は、比較部203から出力されたリセット信号によってリセットされると、それをカウンタ201のカウンタイネーブルへカウント禁止として出力する。このように、入力クロックaと比較部203からのリセット信号とによってカウンタ201のリセット、カウント許可/禁止を制御することができる。
【0016】
したがって、カウンタ201は、入力クロックaの立ち上がりを契機に、内部クロックCによる経過時間計測をスタートさせ、入力クロックaの半周期分の時間が経過した後(k≧x)、比較部202はリセット信号dをLレベルに変化させる。さらにカウンタ201のカウント値kが所定値y−zに到達した時に、カウンタ201がリセットされ、それによって比較部202はリセット信号dをHレベルに変化させる。
【0017】
リセット制御部20が上述したように動作することで、FF10は、入力クロックaがLレベルからHレベルへ立ち上がると、D端子の固定Hレベルをラッチし、出力クロックbをHレベルにする。D端子には固定のHレベルが入力しているので、入力クロックaに変化があっても、出力クロックbはHレベルのままである。また、入力クロックaの半周期分の時間が経過した後、リセット端子RSTに入力するリセット信号dにより出力クロックbは強制的にLレベルに立ち下がる。この場合、リセット信号dがLレベルであれば、出力クロックbは入力クロックaの変化に依存せずLレベルのままである。
【0018】
上述したように、図1に示す小規模な回路構成のノイズ除去回路により入力クロックaの立ち上がり位置をずらすことなく、入力クロックaに重畳されるノイズパルスを除去することができる。特に、本実施形態によるノイズ除去回路は、FPGA(field programmable gate array)やPLD(programmable logic device)などのプログラマブルデバイス内で容易に構成することができる。
【0019】
1.2)動作
図2は第1実施形態によるノイズ除去回路の動作を説明する各信号波形を示すタイムチャートである。ここでは、初期状態として、入力クロックaはLレベル、出力クロックbはLレベル、カウンタ201のカウント値kは0、リセット信号dはHレベルとする。
【0020】
まず、入力クロックaの立ち上がりがFF10に入力されると(時点A1)、FF10はHレベルをラッチし、出力クロックbがHレベルに変化する。
【0021】
同時に、入力クロックaの立ち上がりは、リセット制御部20のラッチ回路204に内部クロックCのタイミングでラッチされ、カウンタ201のカウントイネーブル信号がHレベルとなる(時点A2)。カウンタイネーブル信号がHレベルである間、内部クロックCの立ち上がりにより、カウンタ201のカウント値kが1ずつ増加する。
【0022】
出力クロックbがHレベル状態であるときに、たとえば時点A3において入力クロックaに再び立ち上がりが生じたとしても、FF10のD端子の入力データはH固定であるため、出力データbはHレベルのままとなる。すなわち、時点A3のノイズパルスは除去される。
【0023】
次に、入力クロックaの周期を内部クロックCの周期で割った数の整数値をy、yの半分の整数値をxとする。つまり、入力クロックaは内部クロックCの約y周期分であり、入力クロックaのパルス幅は内部クロックCの約x周期分となる。また、内部クロックCのz周期分をマージン値として設ける。
【0024】
リセット制御部20のカウンタ201のカウント値kが増加し、カウンタ値kがx以上になると(時点A4)、比較部202はリセット信号dをLレベルに変化させる。これによって、FF10は出力クロックbをLレベル出力に固定する。リセット信号dがLレベルであれば、たとえば時点A5のように入力クロックaに立ち上がりが生じても、出力クロックbはLレベルのままとなる。すなわち、時点A5のノイズパルスは除去される。
【0025】
さらにカウンタ201のカウント値kが増加して所定値(y−z)に到達すると(時点A6)、比較部203はリセット信号をラッチ回路204およびカウンタ201へ出力する。これによって、ラッチ回路204はカウンタイネーブルをLレベルに変化させ、カウントイネーブルがLレベルになることでカウンタ201はカウント値kを0にリセットすると共に、カウントを停止する。
【0026】
また、カウンタ値kが所定値(y−z)に到達すると、カウント値kが0にリセットされるので、比較部202はリセット信号dをHレベルに変化させる。FF10ではリセット信号dがHレベルになることで、時点A1で述べたように、入力クロックaの立ち上がりによる出力クロックbの立ち上がりが有効になる。
【0027】
なお、本実施形態では、比較部202がk≧xであるか否かを比較し、k≧xであればリセット信号dをLレベルとし、それ以外の時はk<xであるからHレベルとなる。この他の構成としては、比較部202がカウント値kを所定値xと(y−z)の両方と比較することで、同様のリセット信号dを出力することも可能である。
【0028】
上述したように、マージン値zは、リセット信号dを入力クロックaの一周期より少し前の時点で復帰させるための設定値である。マージン値zを設ける理由は次の通りである。
【0029】
図3はマージン値zを0に設定した場合のノイズ除去回路の動作を説明する各信号波形を示すタイムチャートである。
【0030】
図3に示すように、マージン値z=0である場合、つまりマージンがない場合、リセット信号dのLレベル状態が、次の入力クロックaの立ち上がりまで継続する可能性がある。この場合、出力クロックbに入力クロックaの立ち上がりが反映されないこととなり、出力クロックbにクロック抜けが生じる(時点A7)。このクロック抜けを避けるために、装置の構成に応じてマージン値zを設定する。たとえば、周波数64kHz(周期15.6μsec)の入力クロックaの一周期が15.5〜15.7μsecの間で変動する場合を考える。マージン値z=0の場合には、入力クロックaが15.6μsec未満になると出力クロックbにクロック抜けが生じてしまう。そこで、マージン値z=0.1μsecに設定すると、入力クロックaが15.5μsecの場合でも出力クロックbのクロック抜けは生じない。また、マージン値z=0の場合に内部クロックcに揺らぎが生じ、カウント値k=yの時点での時間が入力クロックaの一周期より大きくなってしまうと、出力クロックbにクロック抜けが生じるが、所定値(y−z)に相当する時間が入力クロックaの一周期より小さくなるようにマージン値zを設定することで、このようなクロック抜けを回避することができる。したがって、マージン値zをクロック抜けを回避するために必要な最小値に設定することで、実質的に入力クロックaの一周期にわたってノイズパルスを除去することが可能となる。
【0031】
1.3)効果
上述した本発明の第1実施形態によれば、入力クロックaの立ち上がりから1クロック周期のクロックを形成して出力クロックbとしているので、入力クロックaのノイズパルスを一周期全体にわたって実質的に除去することができる。
【0032】
また、図1に示すノイズ除去回路は小規模の回路構成を有するので、FPGA(field programmable gate array)やPLD(programmable logic device)などのプログラマブルデバイス内に容易に構成することができる。このために、フィルタなどのノイズ対処部品を追加することなく、ノイズパルス対処が可能となるので、プログラマブルデバイスに入力されるクロックのノイズ耐性を容易に向上させることが可能となる。特に、プログラマブルデバイスの設計後に、入力クロックにノイズの問題があった場合、プログラマブルデバイスの再設計を回避することができる。
【0033】
2.第2実施形態
上述した第1実施形態では、入力クロックaの立ち上がりを契機に、1クロックを形成している。このため、入力クロックaの立ち上がりから次の立ち上がりまでの周期と、出力クロックbの立ち上がりから次の立ち上がりまでの周期とは一致する。しかしながら、出力クロックbの立ち下がり(HレベルからLレベルへの変化)は内部クロックCに同期して変化しているため、入力クロックaの立ち下がりと出力クロックbの立ち下がりとは一致しない。
【0034】
そこで、本願発明の第2実施形態として、入力クロックaの立ち下がりと出力クロックbの立ち下がりとが一致する回路構成および動作について説明する。
【0035】
2.1)回路構成
図4は本発明の第2実施形態によるノイズ除去回路の機能的構成を示すブロック図である。ただし、図1に示す回路と同一機能を有するブロックには同一参照番号を付して説明は省略する。
【0036】
図4に示す回路は、図1に示す回路と比較して、入力クロックaをNOT素子30で反転させてFF10およびラッチ回路204へ供給している点と、出力クロックbをFF10のQN(Qの反転出力)から出力している点とが異なっている。その他の構成は図1の回路と同一である。
【0037】
2.2)動作
図5は第2実施形態によるノイズ除去回路の動作を説明する各信号波形を示すタイムチャートである。ここでは、初期状態として、入力クロックaはLレベル、それを反転した入力クロックanはHレベル、出力クロックbはHレベル、カウンタ201のカウント値kは0、リセット信号dはHレベルとする。
【0038】
入力クロックaの立ち下がりが反転した、入力クロックanの立ち上がりがFF10のCLK端子に入力すると(時点B1)、FF10はHレベルをラッチし、QN出力である出力クロックbがLレベルに変化する。
【0039】
同時に、入力クロックaが立ち下がると、それが反転した入力クロックanは立ち上がる。この入力クロックanのHレベルがリセット制御部20のラッチ回路204に内部クロックCのタイミングでラッチされ、カウンタ201のカウントイネーブル信号がHレベルとなる(時点B2)。カウンタイネーブル信号がHレベルである間、内部クロックCの立ち上がりにより、カウンタ201のカウント値kが1ずつ増加する。
【0040】
出力クロックbがLレベル状態であるときに、たとえば時点B3において入力クロックaに再び立ち下がりが生じたとしても、FF10のD端子の入力データはH固定であるため、出力データbはLレベルを維持する。
【0041】
そして、上述したように、カウンタ201のカウント値kが増加し、k≧xになると(B4)、比較部202はリセット信号dをLレベルに変化させる。FF10は、リセット信号dのLレベル入力により、出力クロックbをHレベル出力に固定する。リセット信号dがLレベルのとき、入力クロックaに立ち下がりが生じても(B5)、出力クロックbはHレベルを維持する。
【0042】
さらにカウンタ201のカウント値kが増加し、カウンタ値k=y−zになると(B6)、比較部203はリセット信号をラッチ回路204およびカウンタ201へ出力する。これによってカウンタイネーブルはLレベルに変化し、カウンタ201は、カウント値kを0にリセットすると共にカウントを停止する。
【0043】
また、カウンタ値kが所定値(y−z)に到達すると、カウント値kが0にリセットされるので、比較部202はリセット信号dをHレベルに変化させる。FF10ではリセット信号dがHレベルになることで、時点A1で述べたように、入力クロックanの立ち上がりによる出力クロックbの立ち下がりが有効になる。
【0044】
なお、本実施形態では、比較部202がk≧xであるか否かを比較し、k≧xであればリセット信号dをLレベルとし、それ以外の時はk<xであるからHレベルとなる。この他の構成としては、比較部202がカウント値kを所定値xと(y−z)の両方と比較することで、同様のリセット信号dを出力することも可能である。
【0045】
2.3)効果
上述した本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果の他に、入力クロックaの立ち下がりを契機として1クロックを形成するため、入力クロックaの立ち下がりと出力クロックbの立ち下がりとを一致させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、クロック信号のような周期的パルス信号のノイズ除去回路に適用可能であり、特にFPGAやPLDなどのプログラマブルデバイスのクロック入力段に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1実施形態によるノイズ除去回路の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態によるノイズ除去回路の動作を説明する各信号波形を示すタイムチャートである。
【図3】マージン値zを0に設定した場合のノイズ除去回路の動作を説明する各信号波形を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態によるノイズ除去回路の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】第2実施形態によるノイズ除去回路の動作を説明する各信号波形を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0048】
10 フリップフロップ回路(FF)
20 リセット制御部
30 NOT素子
201 カウンタ
202 比較部
203 比較部
204 ラッチ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周期的パルス信号からノイズパルスを除去するノイズ除去回路であって、
固定高レベルを入力とし、前記周期的パルス信号およびリセット信号に従って高レベルと低レベルとの間で回路出力を変化させるフリップフロップ手段と、
前記周期的パルス信号のレベルが変化してから一周期内で次にレベル変化するまでは前記固定高レベルの入力により、それ以後は前記リセット信号により前記フリップフロップ手段の出力を固定するリセット制御手段と、
を有することを特徴とするノイズ除去回路。
【請求項2】
前記リセット制御手段は、前記周期的パルス信号のレベルが変化してから前記一周期内で次にレベル変化するまでの第1期間と前記第1期間以後の第2期間とを計測し、前記第1期間で前記リセット信号をオフに、前記第2期間で前記リセット信号をオンにすることを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去回路。
【請求項3】
前記リセット制御手段は、
前記周期的パルス信号のレベルが変化してからの経過時間を計測する計測手段と、
前記一周期内で次にレベル変化するまでの第1期間を経過すると、前記フリップフロップ手段へ前記リセット信号を出力する第1比較手段と、
前記周期的パルス信号の一周期内で前記第1期間以後の第2期間を経過すると、前記計測手段をリセットすると共に計測を停止する第2比較手段と、
を有することを特徴とする請求項1または2に記載のノイズ除去回路。
【請求項4】
前記第2期間の経過時は、前記周期的パルス信号の一周期終了時より所定マージン時間だけ先行することを特徴とする請求項3に記載のノイズ除去回路。
【請求項5】
前記計測手段は前記周期的パルス信号のレベルが低レベルから高レベルへ変化した時に経過時間の計測を開始し、前記フリップフロップ手段の出力を前記回路出力とすることを特徴とする請求項3または4に記載のノイズ除去回路。
【請求項6】
前記計測手段は前記周期的パルス信号の反転レベルが低レベルから高レベルへ変化した時に経過時間の計測を開始し、前記フリップフロップ手段の相補出力を前記回路出力とすることを特徴とする請求項3または4に記載のノイズ除去回路。
【請求項7】
固定高レベルを入力とし、周期的パルス信号およびリセット信号に従って高レベルと低レベルとの間で回路出力を変化させるフリップフロップ回路を用いたノイズ除去方法であって、
前記周期的パルス信号のレベルが変化してから一周期内で、次にレベル変化するまでの期間は前記固定高レベルの入力により前記フリップフロップ回路の出力を固定し、
前記周期的パルス信号のレベルが変化してから一周期内で、前記期間経過後は前記リセット信号により前記フリップフロップ回路の出力を固定する、
ことを特徴とするノイズ除去方法。
【請求項8】
a)前記周期的パルス信号のレベルが変化してから前記一周期内で次にレベル変化するまでの第1期間と前記第1期間以後の第2期間とを計測手段により計測し、
b)前記第1期間で前記リセット信号をオフに、前記第2期間で前記リセット信号をオンにすることで前記フリップフロップ回路の出力を固定する、
ことを特徴とする請求項7に記載のノイズ除去方法。
【請求項9】
前記a)は、前記計測手段が前記周期的パルス信号のレベルが変化してからの経過時間を計測し、
前記b)は、
前記一周期内で次にレベル変化するまでの第1期間を経過すると、前記フリップフロップ手段へ前記リセット信号を出力し、
前記周期的パルス信号の一周期内で前記第1期間以後の第2期間を経過すると、前記計測手段をリセットすると共に計測を停止する、
ことを特徴とする請求項8に記載のノイズ除去方法。
【請求項10】
前記第2期間の経過時は、前記周期的パルス信号の一周期終了時より所定マージン時間だけ先行することを特徴とする請求項9に記載のノイズ除去方法。
【請求項11】
前記計測手段は前記周期的パルス信号のレベルが低レベルから高レベルへ変化した時に経過時間の計測を開始し、前記フリップフロップ回路の出力を前記回路出力とすることを特徴とする請求項8−10のいずれか1項に記載のノイズ除去方法。
【請求項12】
前記計測手段は前記周期的パルス信号の反転レベルが低レベルから高レベルへ変化した時に経過時間の計測を開始し、前記フリップフロップ手段の相補出力を前記回路出力とすることを特徴とする請求項8−10のいずれか1項に記載のノイズ除去方法。
【請求項13】
請求項1−6のいずれか1項に記載のノイズ除去回路を周期的パルス信号の入力段に構成したことを特徴とするプログラマブルデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−68270(P2010−68270A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−232987(P2008−232987)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】