説明

ノード、スイッチ及びシステム

【課題】互いに異なるイーサネット(登録商標)規格に準ずるノードが、一つのシステムに接続し、システムが混乱することを防ぐ。
【解決手段】実施形態に係るノードは、複数のイーサネット(登録商標)規格のうちいずれかの規格に準拠可能であり、スイッチとの間で、インタフェース速度に関する情報を送受信し、当該インタフェース速度に関する情報から使用するインタフェース速度を決定し、前記スイッチから、使用するイーサネット(登録商標)規格として設定した設定イーサネット(登録商標)規格を含む情報を受信するオートネゴシエーションを実行するイーサネット(登録商標)コントローラ部と、準拠可能なイーサネット(登録商標)規格を記憶した記憶部と、前記記憶部に記憶されたイーサネット(登録商標)規格と、前記設定イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格がある場合、前記一致する規格を用いて動作するように設定し、前記スイッチとの間でリンクアップする制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ノード、スイッチ及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信規格としての様々な優位性から、イーサネット(登録商標)の応用分野が広がっている。例えば、オフィス向け等のいわゆる情報システムだけでなく、産業向けのシステムにおいても、イーサネット(登録商標)が使われはじめている。産業向けシステムで使われるイーサネット(登録商標)は、一般に「産業向けイーサネット(登録商標)」と呼ばれている。産業向けイーサネット(登録商標)は、イーサネット(登録商標)技術をベースとしつつ、産業向けシステムで要求されるリアルタイムな応答性能等を実現する機能を加味したものとなっている。産業向けイーサネット(登録商標)は、IEC他各種標準化団体にて、異なる複数の標準規格が十以上作成されている。近年では、スマートグリッド関連でも、新たな産業向けイーサネット(登録商標)規格が作成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−253867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
産業向けイーサネット(登録商標)では、共通の物理層を採用しているため、ケーブルを相互に差し込むことで物理的に接続することは可能である。しかし、物理的に接続したノード各々が、互いに異なる産業向けイーサネット(登録商標)規格に準拠したものであった場合、ノードは、接続先のノードが利用する産業向けイーサネット(登録商標)の制御プロトコルで規定されるルールに従わずにデータを送信する恐れがある。この場合、送信元のノードは、送信先のノードに対し、予期しないタイミング及びフォーマットでデータを送信することになる。このように、一つのシステムで、互いに異なる産業向けイーサネット(登録商標)規格に対応するノードが接続した場合、システム全体が混乱する可能性がある。
【0005】
以上、産業向けイーサネット(登録商標)規格を例にとって説明したが、このような問題は、産業向けイーサネット(登録商標)規格に関わらず生じる。すなわち、異なるイーサネット(登録商標)規格に準ずるノードが一つのシステムに接続した場合、このような問題は生じると考えられる。
【0006】
本発明の一側面は、互いに異なるイーサネット(登録商標)規格に準ずるノードが、一つのシステムに接続し、システムが混乱することを防ぐことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係るノードは、複数のイーサネット(登録商標)規格のうちいずれかの規格に準拠可能であり、スイッチとの間で、インタフェース速度に関する情報を送受信し、当該インタフェース速度に関する情報から使用するインタフェース速度を決定し、前記スイッチから、使用するイーサネット(登録商標)規格として設定した設定イーサネット(登録商標)規格を含む情報を受信するオートネゴシエーションを実行するイーサネット(登録商標)コントローラ部と、準拠可能なイーサネット(登録商標)規格を記憶した記憶部と、前記記憶部に記憶されたイーサネット(登録商標)規格と、前記設定イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格がある場合、前記一致する規格を用いて動作するように設定し、前記スイッチとの間でリンクアップする制御部とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる産業向けイーサネット(登録商標)システムの構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかるノードの構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかるスイッチの構成を示すブロック図。
【図4】(a)は、従来技術における、オートネゴシエーション実行時のフローチャートであり、(b)は、第1の実施形態にかかるシステムにおける、オートネゴシエーション実行時の動作を示すフローチャート。
【図5】FLPの例を示す図。
【図6】オートネゴシエーション実行時のシーケンス図。
【図7】オートネゴシエーションの各ページのデータフォーマット。
【図8】インタフェース速度と通信方式の組み合わせと規格の優先順位との対応関係を示す表の例。
【図9】第1の実施形態のシステムにおける動作の第2の例を示すフローチャート。
【図10】第2の実施形態にかかるシステムのネットワーク構成を示す図。
【図11】第2の実施形態にかかるノードの構成を示すブロック図。
【図12】産業向けイーサネット(登録商標)のプロトコル階層を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる産業向けイーサネット(登録商標)システムの構成を示す図である。
【0011】
産業向けイーサネット(登録商標)システムは、複数のノード10と一つ(あるいは複数)のスイッチ20から構成されるネットワークである。
【0012】
スイッチ20に対して、産業向けイーサネット(登録商標)規格の設定を予め行なっておく。ここで、スイッチ20に予め設定した産業向けイーサネット(登録商標)規格を、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格と称する。その後、そのスイッチ20に対して、ノード10を接続していくことで、産業向けイーサネット(登録商標)システムが構築される。
【0013】
以下では、まず、図12を用いて、産業向けイーサネット(登録商標)規格について説明する。
【0014】
図12に、オフィス向け等で通常使用されるプロトコル階層(物理的な規格である「イーサネット(登録商標)」と、通信内容の取り決めである「TCP/IPプロトコル」との組み合わせを用いている。)と、産業向けイーサネット(登録商標)のプロトコル階層とを比較した例を示す。図12の矢印Aで示すように、産業向けイーサネット(登録商標)では、一般に、イーサネット(登録商標)の物理層とデータリンク層を共通利用し、その上で動作する制御プロトコルを、規格ごとに定義している。尚、図12の矢印Bで示すように、産業向けイーサネット(登録商標)では、オフィス向け等で通常使用されるプロトコル階層と同様、ネットワーク層やトランスポート層でTCP/IP技術をそのまま利用する場合もある。また、図12の矢印Cで示すように、産業向けイーサネット(登録商標)では、イーサネット(登録商標)の物理層のみを利用し、それより上位層を規格ごとに定義する例もある。以下では、産業向けイーサネット(登録商標)は、上述の様に、「イーサネット(登録商標)技術を通信の物理層/データリンク層として採用している通信技術」として規定し、矢印A、B、Cの3つの規格を区別せずに扱うものとする。
【0015】
スイッチ20は、イーサネット(登録商標)におけるスイッチで、複数のポートにより複数のノード10をそれぞれ相互に接続する。スイッチ20は、ノード10が送信するデータを別のノード10へと転送する。
【0016】
スイッチ20は、産業向けイーサネット(登録商標)システムの中心をなす構成要素であり、産業向けイーサネット(登録商標)規格のうちどの規格を利用するか、といったシステムの設定は、スイッチ20において予め行っておく。すなわち、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を設定しておく。
【0017】
ノード10は、産業向けイーサネット(登録商標)の規格(複数、又はいずれか1つ)に準拠して通信可能な機器である。以下では、ノード10が準拠して通信可能な規格をノード準拠可能イーサネット(登録商標)規格と称する。ノード10は、スイッチ20に接続される際に、ノード準拠可能イーサネット(登録商標)規格とスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格が一致する場合、リンクアップし、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を用いて動作し、一致しない場合、リンクダウンする。
【0018】
なお、スイッチ20はシステムに一つであるものとして説明を行うが、実際にはスイッチ20が複数あっても構わない。複数のスイッチをそれぞれ20A、20Bとすると、最初に設置されたスイッチ20Aに対し、後に接続されたスイッチ20Bは、スイッチ20Aに対してはノードとして振る舞う。スイッチ20Bの準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格として、スイッチ20Aのスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格と一致する規格がある場合、スイッチ20Bは、リンクアップし、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格で動作する。また、スイッチ20Bに、更にノード10が接続した場合、スイッチ20Bは、ノード10 に対してはスイッチとして振る舞う。ノード10は、ノード10が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格として、スイッチ20Bの設定イーサネット(登録商標)規格と一致する規格がある場合、リンクアップし、一致する規格がない場合、リンクダウンする。
【0019】
図2は、本発明の第1の実施形態にかかるノード10の構成を示すブロック図である。
【0020】
アプリケーション部11は、システム及びノード10の種類に応じたアプリケーション処理を実行する。
【0021】
上位プロトコル処理部12は、イーサネット(登録商標)より上位のプロトコル処理を実行する。
【0022】
イーサネット(登録商標)コントローラ部13は、イーサネット(登録商標)のプロトコル処理を実行する。イーサネット(登録商標)コントローラ部13は、オートネゴシエーションを実行する際、FLP(Fast Link Pulse)の送受信を、インタフェース部14を介して行なう。また、リンクアップすると、データの送受信を、インタフェース部14を介して行なう。
【0023】
インタフェース部14は、FLPやデータの送受信をするための接続部分である。
【0024】
制御部16は、イーサネット(登録商標)コントローラ部13に対して、FLPの送受信指示やリンクダウン/リンクアップの指示を行う。また、制御部16は、利用する産業向けイーサネット(登録商標)規格を決定した際には、ノード10がその産業向けイーサネット(登録商標)規格に応じた処理を実行するように、アプリケーション部11と上位プロトコル処理部12とイーサネット(登録商標)コントローラ部13に対して指示を行う。
【0025】
規格情報保持部15は、ノード10が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格の種類の情報を保持する。そして、規格情報保持部15は、保持する情報を、制御部16に対して提供する。尚、規格情報保持部15は、更に、イーサネット(登録商標)が対応可能なインタフェース速度とインタフェースの通信方式(全二重通信方式であるか半二重通信方式であるか)とPAUSE機能(PAUSEであるかAsymmetric PAUSEであるか)の情報を保持していても良い。
【0026】
ここで、制御部16と規格情報保持部15は、イーサネット(登録商標)コントローラ部13の一部として実現されてもよい。
【0027】
図3は、本発明の第1の実施形態にかかるスイッチ20の構成を示すブロック図である。スイッチ20は、複数のポート(図では、インタフェース部23とイーサネット(登録商標)コントローラ部22の組み合わせ)を備える。
【0028】
スイッチ処理部21は、複数のポートそれぞれに接続されたノード10間のデータの転送処理を行なう。
【0029】
イーサネット(登録商標)コントローラ部22は、イーサネット(登録商標)のプロトコル処理を実行する。イーサネット(登録商標)コントローラ部22は、オートネゴシエーションを実行する際、FLPの送受信をインタフェース部23を介して行なう。また、リンクアップすると、データの送受信をインタフェース部23を介して行なう。
【0030】
インタフェース部23は、データやFLPを送受信するための接続部分である。
【0031】
制御部25は、イーサネット(登録商標)コントローラ部22に対して、FLPの送受信指示やリンクダウン/リンクアップの指示を行う。また、制御部25は、利用する産業向けイーサネット(登録商標)規格を決定した際に、スイッチ20が、その産業向けイーサネット(登録商標)規格に応じた処理を行うように、イーサネット(登録商標)コントローラ部22に指示を行う。
【0032】
規格情報保持部24は、スイッチ20が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格(スイッチ準拠可能イーサネット(登録商標)規格と称する。)の種類に関する情報を保持するものである。また、スイッチ20が、スイッチ20全体として使用するイーサネット(登録商標)規格としてスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を設定済みの場合、その情報も記憶する。また、規格情報保持部24は、制御部25に対して、保持する情報を提供する。また、規格情報保持部24は、更に、イーサネット(登録商標)が対応するインタフェース速度インタフェースの通信方式(全二重通信方式であるか半二重通信方式であるか)とPAUSE機能(PAUSEであるかAsymmetric PAUSEであるか)とを保持していても良い。
【0033】
ここで、制御部25と規格情報保持部24は、イーサネット(登録商標)コントローラ部22の一部として実現されてもよい。
【0034】
次に、本実施形態のシステムの動作について、(1)ユーザがスイッチ20に対してスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格の設定を行う手順と、 (2) スイッチ20にノード10を接続する手順 とついてそれぞれ説明を行う。
【0035】
(1)スイッチ20に対して、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格の設定を行う手順
スイッチ20が準拠可能な規格が1つである場合、当該規格をスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格とする。
スイッチ20が、複数の産業向けイーサネット(登録商標)規格に準拠可能な場合、ユーザは、そのうちのどの規格をスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格とするか、スイッチ20に対して設定する。
スイッチ20が、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を設定する方法は、ユーザがスイッチ20に対して設定を行なう方法と、スイッチ20に接続するノード10とのオートネゴシエーションによって設定する方法の2つがある。
まず、ここでは、ユーザが設定を行なう方法を説明する。スイッチ20に接続するノード10とのオートネゴシエーションによって設定する方法は後述する。
ユーザがスイッチ20に対して、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格の設定を行なう方法は、様々な方法がある。例えば、スイッチ20自体が持つ入力装置(ボタン等)で設定を行う。また、スイッチ20にシリアルケーブル等を経由してコンソールとなるPCなどを接続し、コンソールからスイッチ20に対して、設定しても良い。
なお、スイッチ20に対して設定するスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格は通常一つである。しかしながら、複数の産業向けイーサネット(登録商標)規格が混在可能な場合、複数のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を選択しても良い。スイッチ20が、複数のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を選択できる場合、スイッチ20は、ポート毎に、ノード10と接続する際に、オートネゴシエーションを行い、使用するスイッチイーサネット(登録商標)規格を1つ選択する。
また、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格の設定の際、併せて、スイッチ一般の設定を行なっても良い。ここで、スイッチ一般の設定とは、例えば、インタフェース速度、通信方式(全二重通信方式であるか半二重通信方式であるか)、統計関連の設定等である。
【0036】
(2) スイッチ20にノード10を接続する手順
以下では、スイッチ20が、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を設定後、スイッチ20にノード10を接続する場合の動作を説明する。まず、スイッチ20のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格が、1つの場合を説明する。
ここで、ノード10は、産業向けイーサネット(登録商標)規格(複数、または1つ)に準拠可能であるとする。
ユーザは、ノード10をスイッチ20の複数のポートのうち1つのポートに、イーサネット(登録商標)ケーブルを介して接続する。ノード10は、接続したスイッチ20との間で、イーサネット(登録商標)のオートネゴシエーションを行なう。ノード10とスイッチ20は、イーサネット(登録商標)のオートネゴシエーションによって、イーサネット(登録商標)の物理層の設定を行なう。イーサネット(登録商標)の物理層の設定は、具体的には、インタフェース速度、通信方式、符号化方法、PAUSE機能等についての設定であり、ノード10とスイッチ20との間で共通に利用可能な設定を行なう。そして、本実施形態では、更に、オートネゴシエーションにおいて、スイッチ20のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格の情報とノード10が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格(ノード準拠可能イーサネット(登録商標)規格)の情報とをやりとりする。そして、ノード10は、ノード準拠可能イーサネット(登録商標)規格とスイッチ20のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格がある場合、当該規格を採用し、スイッチ20との間でリンクアップする。スイッチ20もリンクアップする。一方、ノード10は、ノード準拠可能イーサネット(登録商標)規格とスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格がない場合、ノード10とスイッチ20とは、対応するイーサネット(登録商標)のリンクをダウンする。
イーサネット(登録商標)のリンクがアップされたノード10は、スイッチ20に接続され、他ノード10との間でスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格に従ってデータの送受信を行うことができる。一方、イーサネット(登録商標)のリンクがダウンされたノード10は、他ノード10との間で一切のデータ送受信を行うことができない。
【0037】
次に、スイッチ20のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格が、2つ以上である場合について説明する。この場合でも、ノード10とスイッチ20との間でオートネゴシエーションを行う。そして、ノード10が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格と、スイッチ20のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格とで、一致する規格がある場合であって、かつ一致する規格が1つである場合は、スイッチ20とノード20とは、一致する規格を採用して、対応するイーサネット(登録商標)のリンクをアップする。一方、一致する規格が複数ある場合、ノード10及びスイッチ20は、優先度に基づき、1つの規格を選択し、その規格を採用して、対応するイーサネット(登録商標)のリンクをアップする。ノード10が、優先度に基づき、1つの規格を選択する処理の詳細は後述する。
【0038】
次に、スイッチ20にノード10を接続した際に実行されるオートネゴシエーションの手順について説明する。図4(a)は、従来技術における、オートネゴシエーション実行時のフローチャートである。図4(b)は、第1の実施形態にかかるシステムにおける、オートネゴシエーション実行時の動作を示すフローチャートである。
【0039】
まず、ノード10とスイッチ20との間でケーブルが接続されるか、あるいはノード10及びスイッチ20のネットワークコントローラが両方起動した際に、オートネゴシエーションの実行が開始される(S101)。次に、ノード10及びスイッチ20は、FLPと呼ばれる電気信号(パルス)を相互に交換し、オートネゴシエーションのためのデータ交換を行う(S102)。ノード10及びスイッチ20は、オートネゴシエーションを実行するするインタフェース速度の種類に応じて、同一のデータについて、2回あるいは4 回のデータ交換を相互に行う。本実施形態のシステムでは、従来のオートネゴシエーションで実施されるデータ交換に加えて、産業向けイーサネット(登録商標)規格の情報を交換するためのデータ交換をさらに実施する(S103)。
【0040】
ノード10及びスイッチ20は、受け取ったFLPから、自身と相手の両方がサポートするインタフェース速度及び通信方式のうち、もっとも優先度の高いものを選択する(S104)。もし、一致するインタフェース速度及び通信方式が存在しなければ、再度(S102)へ戻り、FLPの相互交換を繰り返す。
インタフェース速度及び通信方式を決定したノード10及びスイッチ20は、自身の対応するPAUSE機能と相手の対応するPAUSE機能から、利用するPAUSE機能を決定する(S105)。ここでは、自身と相手とで一致する必要は無く、(S102)へ戻ることも無い。
【0041】
ノード10とスイッチ20との間でPAUSE機能を決定後、ノード10とスイッチ20は、(S103)で受け取ったFLPから、スイッチ20のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格とノード準拠可能イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格がある場合、最も優先度の高い規格を選択し、リンクアップする(優先度に基づく選択手順の詳細については後述する)(S106、S107)。一方、ノード10とスイッチ20は、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格とノード準拠可能イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格がない場合、対応するイーサネット(登録商標)をリンクダウンする(S108)。
【0042】
次に、オートネゴシエーションの詳細を説明する。
オートネゴシエーションにより交換されるデータは、FLP(Fast Link Pulse) であり、33個の電気的なパルスにより構成されている。図5に、FLPの例を示す。FLPのうち、奇数番目のパルス(17個)は、ノード10とスイッチ20との間でのタイミングを計るために用いられ、偶数番目のパルス(16個)が、ネゴシエーションのための情報を示すデータパルスとして用いられる。
【0043】
FLPの16個のパルスで交換されるメッセージフォーマットを、ページと呼ぶ。1 ページのデータ交換を行うことで、16bitのデータ交換をできる。ページの受信は、相手から送られてきたFLPについて、同じ内容(一部の制御情報は除く)のページを3回以上受信したときに、受信を完了したとみなす。ノード10とスイッチ20の両者においてページの受信が完了したときに、そのページの交換が完了する。なお、相手が既にページを3回以上受信しているか否かは、ページにおける制御フィールドのAck情報(後述)を参照することで確認する。ページの交換が完了すると、そのページの制御情報に応じて、次のページ交換を開始するか、あるいはオートネゴシエーションのシーケンスを終了する。
【0044】
図6に、オートネゴシエーション実行時のシーケンス図を示す。また、図7に、各ページのデータフォーマットを示す。
【0045】
図7に示すように、1ページ目(ベースページ)は、セレクタフィールド、テクノロジアビリティフィールド、及び制御フィールドから構成される。セレクタフィールドは、オートネゴシエーションで用いているインタフェースの種別を表すものであり、例えば、イーサネット(登録商標)(IEEE802.3)であれば、セレクタフィールドの値は、10000となる。なお、セレクタフィールドの値は、拡張用に予約されている値(例えば00111)等を用いても良い。テクノロジアビリティフィールドは、インタフェースが持つ能力情報を示す。具体的には、FLPの送信元(ノード10あるいはスイッチ20)が、インタフェース速度と通信方式の組み合わせ(10Base-T半二重、 10Base-T全二重、100Base-TX半二重、100Base-TX全二重、 100Base-T4半二重)で、どの組み合わせには対応し、どの組み合わせには対応しないか、PAUSE機能( PAUSE、 Asymmetric PAUSE)のそれぞれの機能に、対応しているか否かの情報が格納される。制御フィールドは、リンク障害通知情報(障害発生時に利用)、 Ack情報、 次ページ情報(データ送信するページがまだ存在することを示す情報)で構成される。Ack情報は、相手から同じ情報を3回以上受け取っている場合にセットする。尚、1ページの場合、2ページ目以降も存在するため、1ページ目の制御フィールドには、次ページ情報もセットする。
【0046】
2ページ目(メッセージページ)は、メッセージコードフィールドと制御フィールドから構成される。メッセージコードフィールドは、テクノロジアビリティフィールドと類似しており、インタフェースが持つ能力情報を示す。具体的には、100Base-T2、1000Base-Tのそれぞれの能力(インタフェース速度)に、送信元(ノード10あるいはスイッチ20)が対応しているか否かの情報が格納される。制御フィールドは、ベースページの構成と同様である。
【0047】
3ページ目(アンフォーマットページ)は、アンフォーマットフィールドと制御フィールドから構成される。アンフォーマットフィールドには、1000Base-Tインタフェース設定用の情報として、送信元であるノード10あるいはスイッチ20が、通信方式として全二重に対応しているか、半二重に対応しているか、また、インタフェースのマスタースレーブ設定を手動で行うか自動で行うか、といった情報が格納される。制御フィールドは、ベースページの構成と同様である。
【0048】
4ページ目(アンフォーマットページ)は、3ページ目と同様、アンフォーマットフィールドと制御フィールドから構成される。アンフォーマットフィールドには、1000Base-Tインタフェース設定用の情報として、マスタースレーブ設定を行うために必要なシード情報が格納される。制御フィールドは、ベースページの構成と同様である。
【0049】
5ページ目(アンフォーマットページ)は、3ページ目と同様アンフォーマットフィールドと制御フィールドから構成される。アンフォーマットフィールドでは、送信元(ノード10及びスイッチ20)が対応している産業向けイーサネット(登録商標)規格の種類に関する情報が格納される。例えば、Profinet、 TC Net、 CC-Link IE、 HSE、FL-net、 Modbus TCP/IP、MECHATROLINK-III、MECHATROLINK-II、EtherNet/IPそれぞれの仕様に、送信元(ノード10あるいはスイッチ20)が対応しているか否かの情報が格納される。ここで、ノード10が対応している産業向けイーサネット(登録商標)規格の情報としては、通常、ノード10が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格の情報であるとする。また、スイッチ20が対応している産業向けイーサネット(登録商標)規格の情報は、スイッチ20が、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を設定済みの場合、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格の情報であるとする。一方、設定していない場合は、スイッチ20が対応している産業向けイーサネット(登録商標)規格の情報は、スイッチ20が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格であるとする。
【0050】
なお、スイッチ20が送信元である場合、アンフォーマットフィールドに、MECHATROLINK-IIIであれば通信データサイズ(バイト単位)、Profinetであれば通信サイクル(usec単位)、その他(例えば、タイムスロット数、連続送信パケット数、同期信号逓倍数等)のパラメータを含めても良い。制御フィールドは、ベースページの構成と同様である。
5ページが、最後のページである場合は、制御フィールドの次ページ情報をセットしない。一方、アンフォーマットフィールドに収めるべき情報が5ページ目だけで収まらない場合は、制御フィールドの次ページ情報をセットする。そして、さらにアンフォーマットページである6ページ目を用いてデータ交換を行っても良い。
【0051】
以上により、1〜5ページ(若しくは6ページ)の送受信が完了すると、オートネゴシエーションの際に実行されるシーケンスは終了する。
【0052】
オートネゴシエーションで得た情報を元に、ノード10(及びスイッチ20)は、使用するインタフェース速度と通信方式の組み合わせを決定する。インタフェース速度と通信方式の組み合わせについては、ノード10とスイッチ20の双方が対応するインタフェース速度と通信方式の組み合わせであって、かつ最も優先度の高いものを選択する。ここで、インタフェース速度と通信方式の組み合わせの優先度は、固定的に決まっており、高いものから以下の順である。1000Base-T 全二重、1000Base-T 半二重、100Base-T2 全二重、100Base-TX 全二重、100Base-T2 全二重、100Base-T4 半二重、100Base-TX 半二重、10Base-T 全二重、10Base-T半二重。なお、もしもノード10とスイッチ20の双方が対応するインタフェース速度と通信方式の組み合わせが見つからなかった場合は、再度FLPによるデータ交換をやり直す。また、インタフェース速度が1000Base-Tに決定した場合、マスタースレーブの設定も行う。マスタースレーブ設定が自動になっている場合は、お互いのシード情報の値を比較して、マスタースレーブを決定する。
【0053】
次に、ノード10(及びスイッチ20)は、利用するPAUSE機能を決定する。お互いがPAUSE機能、Asymmetric PAUSE機能にそれぞれ対応しているか否かにより決定する。
【0054】
次に、ノード10及びスイッチ20は、リンクアップするかリンクダウンするかの判断と、リンクアップする場合、利用する産業向けイーサネット(登録商標)規格の決定を行う。
【0055】
スイッチ20が設定したスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格とノード10が準拠する産業向けイーサネット(登録商標)規格と一致する規格が1つである場合、ノード10及びスイッチ20は、当該スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を用いて動作するように設定し、リンクアップする。
【0056】
また、スイッチ20が設定したスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格が複数であって、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格とノード10が準拠する産業向けイーサネット(登録商標)規格とで一致する規格が複数ある場合、ノード10及びスイッチ20は、優先度に基づき、利用する産業向けイーサネット(登録商標)規格を決定する。ここで、利用する産業向けイーサネット(登録商標)規格をどのような優先度に基づいて決定するかの方法はいくつかある。1つ目の方法は、あらかじめ産業向けイーサネット(登録商標)規格の優先度を固定的に定め、その優先度によって選択する方法がある。2つ目の方法は、あらかじめインタフェース速度、通信方式、PAUSE機能等に応じた産業向けイーサネット(登録商標)規格の優先度を定めておき、決定したインタフェース速度、通信方式、PAUSE機能等に応じて、高い優先度の産業向けイーサネット(登録商標)規格を選択する方法がある。
【0057】
図8に、インタフェース速度と通信方式の組み合わせと産業向けイーサネット(登録商標)規格の優先順位との対応関係を示す表の例を示す。尚、図8で、各インタフェース速度と通信方式の組み合わせに対して、表に表示していない産業向けイーサネット(登録商標)規格は利用できない規格であるとする。図8のような表は、例えば、ノード10、スイッチ20それぞれ、規格情報保持部15、規格情報保持部24に記憶している。
【0058】
以下では、インタフェース速度と通信方式の組み合わせが決まった場合に、そのインタフェース速度と通信方式の組み合わせと、図8の優先度の表を用いて、利用する産業向けイーサネット(登録商標)規格を決定する方法の例を説明する。図8に示すように、例えば、インタフェース速度及び通信方式の組み合わせが1000Base-T(full(全二重))である場合、産業向けイーサネット(登録商標)規格は、PROFINET、CC-LinkIE、ModbusTCP/IP、FL-netの順で優先度が高く、それ以外の規格は使用できない。したがって、例えば、ノード10が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格とスイッチ20が設定したスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格として、PROFINETとFL-netがある場合に、インタフェース速度が1000Base-T(full(全二重))に決まった場合は、ノード10及びスイッチ20は、産業向けイーサネット(登録商標)規格として、優先順位の高いPROFINETを選択してリンクアップする。
【0059】
また、図8において、産業用イーサネット(登録商標)規格CC-Link IEは、1000Base-T(full(全二重))あるいは1000Base-T(half(半二重))の場合に用いられる規格であり、1000Base-Tを前提とした規格であることがわかる。したがって、インタフェース速度が1000Base-T以外である場合、ノード10とスイッチ20の双方が、CC-Link IEに対応していたとしても、規格としてCC-Link IEを選択するべきではない。
【0060】
また、図8に示すように、Modbus TCP/IPは、特にインタフェース速度に対する制約は無いが、一般には10 Base-T等の低速インタフェースで主に使われる規格である。すなわち、インタフェース速度が10 Base-Tの場合、優先度が高く、1000Base-T等の高速インタフェースの場合、優先度は低くする。
【0061】
また、各産業向けイーサネット(登録商標)規格におけるパラメータも、産業向けイーサネット(登録商標)規格に対して予め一意に決定しておくのではなく、インタフェース速度、通信方式、PAUSE機能に応じて決定してもよい。例えば、産業向けイーサネット(登録商標)規格としてMECHATROLINK-IIIを採用する場合、通信データサイズは、インタフェース速度及び通信方式の組み合わせが100Base-TX 半二重である場合には小さく、100Base-TX 全二重である場合には大きく、パラメータ設定することができる。また、例えば、産業用イーサネット(登録商標)規格としてProfinetを採用する場合、通信周期を、1000Base-Tの場合は小さく、10Base-Tの場合は大きくする、といったパラメータ設定もできる。
【0062】
尚、図8では、産業向けイーサネット(登録商標)規格の優先順位を、インタフェース速度及び通信方式の組みあわせごとに定めているが、これに限られない。例えば、産業向けイーサネット(登録商標)規格の優先順位を、インタフェース速度だけに対して定めてもよいし、インタフェース速度、通信方式及びPAUSE機能の組み合わせごとに定めても良い。
【0063】
次に、オートネゴシエーションを、すでに説明した方法と異なる方法で実行する例を説明する。図9に、第1の実施形態のシステムにおける動作の第2の例を示すフローチャートを示す。図4のフローチャートでは、全てのFLPデータ交換が終わった後に、インタフェース速度と通信方式の組み合わせ及びPUSE機能と利用する産業向けイーサネット(登録商標)規格のすべてを決定する手順で説明した。しかし、図9に示すように、まず、インタフェース速度と通信方式の組み合わせ及びPUSE機能に関するFLPデータ交換を行った時点でインタフェース速度と通信方式の組み合わせ及びPUSE機能を決定し、その後に産業向けイーサネット(登録商標)規格に関するFLPデータ交換を行って、規格を決定する、という手順でも良い。尚、図9については、図4と処理の順番が違うが、処理の内容は同様であるため説明は省略する。尚、このような手順で行なった場合、先に決定したインタフェース速度及び通信方式の組み合わせによって、産業向けイーサネット(登録商標)規格に関するFLPデータ交換を行う際に送信するデータを変更することもできる。図8を用いて説明する。図8からわかるように、例えば、インタフェース速度が、10Base-T(全二重(full)、半二重(half)いずれでも。)の場合、産業向けイーサネット(登録商標)規格として、CC-Link IEを利用することはできない。したがって、FLPデータ交換によりインタフェース速度が10Base-Tに決定した場合、ノード10若しくはスイッチ20は、CC-Link IEを利用することはできない。したがって、ノード10及びスイッチ20は、FLPデータ交換で、インタフェース速度を10Base-Tに決定した場合、産業向けイーサネット(登録商標)規格に関するFLPデータ交換を行う際に送信するデータに、CC-Link IEに対応可能であるという情報は含めなくてもよい。
【0064】
以上の手順を経て、ノード10とスイッチ20との間で、インタフェース速度及び通信方式、PAUSE 機能、利用する産業向けイーサネット(登録商標)規格が全て決定した場合、ノード10及びスイッチ20は、リンクアップする。この手順によって、ノード10は、準拠可能な複数の産業向けイーサネット(登録商標)規格の中から、設置されているシステムにて運用されている規格(すなわち、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格、及びパラメータ)を適切に選択した上で、接続される。
【0065】
一方、利用する産業向けイーサネット(登録商標)規格が決定しない場合(すなわち、ノード10とスイッチ20の双方において、共通に利用可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格が存在しない場合)は、たとえインタフェース速度が一致したとしても、スイッチ20(及びノード10)は、そのポート(リンク)をリンクダウンする。
【0066】
以上から、ノード10は、ノード10が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格が、スイッチ20が予め設定したスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格に対応しない場合、リンクダウンし、対応する場合、リンクアップする。したがって、産業向けイーサネット(登録商標)システムにおいて、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格に準拠可能なノードのみが接続されることを保証できる。スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格に準拠不可能なノードを誤ってシステムに追加したとしても、接続しないため、システムが混乱することを防ぐことができる。すなわち、システムが準拠する産業向けイーサネット(登録商標)規格(スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格)に準拠しないタイミングあるいはフォーマットでのデータ送信を行う恐れのあるノード10が、システムに接続されることを回避することができる。また、複数の産業向けイーサネット(登録商標)規格に準拠可能なノード10を、システムに接続する際に、オートネゴシエーションにより、ノード10がスイッチ20のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を利用するように自動設定するため、ユーザ(設置者)が、各ノード10につき規格を個別に設定する必要がなく、ノード10の設置が簡単になる。
【0067】
次に、(オートネゴシエーション完了の後の)産業向けイーサネット(登録商標)システム運用中に、スイッチ20のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格あるいはそのパラメータを変更する方法について説明する。この場合、ユーザ(設置者)は、スイッチ20に対して、変更後、設定したい産業向けイーサネット(登録商標)規格(変更後のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格)あるいはパラメータを入力する。その後、スイッチ20に対して、変更の有効化を指示する。このときスイッチ20は、現在ノード10が接続されている全てのポートにおいて、一度リンクダウンし、再度リンクアップを行う。そして、リンクダウンから再度リンクアップを行なう過程で、オートネゴシエーションを再実行し、新しいスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格およびそのパラメータの決定手順を再実行する。オートネゴシエーションの実行方法は、前述した方法と同様のため、説明を省略する。なお、スイッチ20は、ポートのリンクダウンを実行する際、ノード10の何れかが通信中であれば、リンクダウンの実行を遅延し、全てのノード10の通信が終了している状態を確認した後に、リンクダウンを行い、上記のオートネゴシエーションの再実行を行っても良い。
【0068】
以上の説明では、予めスイッチ20に対して、システムにて採用する産業向けイーサネット(登録商標)規格(スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格)及びパラメータをユーザ(設置者)が設定することとしていた。しかしながら、以下に説明するように、例えば、最初にスイッチ20に接続したノード10によって、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格及びパラメータを決定するようにしてもよい。
【0069】
例えば、以下では、スイッチ20が、初期状態において、全ての産業向けイーサネット(登録商標)規格を受け入れることが可能な場合を例にとって説明する。スイッチ20は、スイッチ20に最初に接続したノード10との間でオートネゴシエーションを実行する。オートネゴシエーションを実行する方法は、前述したとおりである。スイッチ20は、オートネゴシエーションにおいて、FLPの5ページ目にて、ノード10が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格を受け取る。スイッチ20は、ノード10から通知された規格のうち、最も優先度の高い規格をスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格として採用する。尚、スイッチ20が、複数のスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を設定可能である場合、ノード10から通知された規格のうち、優先度の高い複数の規格を、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格として採用する。尚、優先度については、前述したとおりであるため、説明を省略する。
【0070】
次に、スイッチ20が、準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格が限定されている場合を説明する。スイッチ20は、スイッチ20に最初に接続したノード10との間でオートネゴシエーションを実行する。オートネゴシエーションを実行する方法は、前述したとおりである。スイッチ20は、オートネゴシエーションにおいて、FLPの5ページ目にて、ノード10が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格を受け取る。そして、スイッチ20は、ノード10から通知された規格と、スイッチ20が準拠可能な産業向けイーサネット(登録商標)規格とで一致するものがある場合、その中で優先度の高い規格をスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格として設定する。一方、一致する規格がない場合は、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格の設定は行なわず、次に、接続したノード10との間で、同様の方法でスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を決定する。
【0071】
スイッチ20は、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を決定すると、以後、接続したノード10とのオートネゴシエーション5ページにて、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格のみ含んだ情報を通知する。
【0072】
尚、以上の説明では、スイッチ20に最初に接続したノード10との間でスイッチ設イーサネット(登録商標)規格を決定する例を説明したが、これに限られない。すなわち、スイッチ20は、スイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を決定していない段階で接続したノード10との間でスイッチ設定イーサネット(登録商標)規格を決定することができる。
【0073】
尚、以上の説明は、ノード10は、複数の産業向けイーサネット(登録商標)規格に準拠可能であると説明したが、システムに、単数の産業向けイーサネット(登録商標)規格にのみ準拠可能なノード10が存在していても良い。
【0074】
また、以上の説明では、イーサネット(登録商標)規格の中で産業向けイーサネット(登録商標)規格を例にとって説明したが、本実施例は、産業向けイーサネット(登録商標)規格に関わらず、「イーサネット(登録商標)技術を通信の物理層/データリンク層として採用している」全てのイーサネット(登録商標)規格に適用できる。
【0075】
ノード10は、例えば、インタフェース部14を備えた汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることでも実現することが可能である。すなわち、アプリケーション部11、上位プロトコル処理部12、イーサネット(登録商標)コントローラ部13、制御部16、規格情報保持部15は、上記のインタフェース部14を備えたコンピュータ装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このとき、ノード10は、上記のプログラムをコンピュータ装置にあらかじめインストールすることで実現してもよいし、CD−ROMなどの記憶媒体に記憶して、あるいはネットワークを介して上記のプログラムを配布して、このプログラムをコンピュータ装置に適宜インストールすることで実現してもよい。また、規格情報保持部15は、上記のコンピュータ装置に内蔵あるいは外付けされたメモリ、ハードディスクもしくはCD−R、CD−RW、DVD−RAM、DVD−Rなどの記憶媒体などを適宜利用して実現することができる。
【0076】
また、スイッチ20は、例えば、インタフェース部23を備えた汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることでも実現することが可能である。すなわち、スイッチ処理部21、イーサネット(登録商標)コントローラ部22、インタフェース部23、制御部25、及び規格情報保持部24は、上記のインタフェース部23を備えたコンピュータ装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このとき、スイッチ20は、上記のプログラムをコンピュータ装置にあらかじめインストールすることで実現してもよいし、CD−ROMなどの記憶媒体に記憶して、あるいはネットワークを介して上記のプログラムを配布して、このプログラムをコンピュータ装置に適宜インストールすることで実現してもよい。また、規格情報保持部24は、上記のコンピュータ装置に内蔵あるいは外付けされたメモリ、ハードディスクもしくはCD−R、CD−RW、DVD−RAM、DVD−Rなどの記憶媒体などを適宜利用して実現することができる。
【0077】
以上、本実施形態にかかるシステムによれば、互いに異なるイーサネット(登録商標)規格に準ずるノードが、一つのシステムに接続し、システムが混乱することを防ぐことができる。
【0078】
(変形例1)
次に、第1の実施形態にかかるシステムの変形例1を説明する。
【0079】
第1の実施形態にかかるシステムにおいて、システム構成は図1で示す構成と同様であり、ノード10の構成は、図2で示した構成と同様である。
【0080】
本実施形態にかかるノード10は、スイッチ20が定めた送信データサイズに基づき、送信するデータサイズを調整する。
【0081】
すなわち、ノード10とスイッチ20との間での、イーサネット(登録商標)上で実施されるオートネゴシエーションの際に、スイッチ20は、ノート10に対して、送信データサイズをパラメータとして通知する。
【0082】
そして、送信データサイズを受け取ったノード10は、受け取った送信データサイズに基づくデータ量の送信データを送信するように自装置を設定する。
【0083】
この結果、スイッチ20に接続したノード10全てが、同じ送信データサイズに基づくデータ量の送信データを送信することとなる。
【0084】
このような構成とすることで、例えば、ノード10の送信データサイズの設定変更を行ないたい場合に、ノード10毎に行うことなく、スイッチ20において一括に行うことができる。
【0085】
第1の実施形態の変形例のシステムのうようにオートネゴシエーションを用いると、イーサネット(登録商標)システム独自のパラメータ(例えば、送信データサイズ)を、ノード設計時ではなく、設置/設定時に決定/変更することができる。
【0086】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態にかかるシステムについて説明する。
【0087】
第2の実施形態にかかるシステムにおいては、オートネゴシエーションを用いると、イーサネット(登録商標)そのもの以外で利用するパラメータを決定することもできる。以下、その一例を示す。
【0088】
図10に、第2の実施形態にかかるシステムのネットワーク構成を示す。また、図11に、第2の実施形態にかかるノード210の構成を示す。
【0089】
ノード210は、第1の実施形態にかかるノード10と異なり、クロック信号を外部から受信するクロック信号用インタフェース部2104を備えている。クロック信号は、クロック230からがイーサネット(登録商標)とは異なるネットワークを介して通知される。
【0090】
クロック信号用インタフェース部2104は、クロック230が出力するクロック信号を外部信号として受け取る。そして、ノード210は、クロック230から供給されるクロック信号に同期して動作する(例えばデータ送信を行う)。
【0091】
このシステムは、ある特定の産業向けイーサネット(登録商標)規格を想定しているものではないが、システムを構成する各種ノードが外部クロックに同期してデータ送信を行うシステムであれば何でも適応できる。
【0092】
ノード210は、クロック信号に同期して動作するノードとクロック信号に同期しないノードがある。
【0093】
そして、もし、クロック信号に同期しないノードを、スイッチ220に接続することで、このシステムに接続した場合に、混乱を防ぐため、本実施形態のシステムでは、ノード210とスイッチ220との間でのオートネゴシエーション実行の際、ノード210が、スイッチ220に対して、クロック信号に同期可能な仕様か否かを通知する。そして、スイッチ220は、その通知を基に、接続したノード210が、クロック信号に同期可能である場合、リンクアップし、同期不可能である場合、ノード210を接続したポートをリンクダウンする。
【0094】
以上の構成により、システムに、クロック信号に同期しないノード210がリンクアップして、システムが混乱することを防ぐことができる。
【0095】
(変形例1)
次に、第2の実施形態にかかるシステムの変形例1を説明する。
【0096】
第2の実施形態の変形例1にかかるシステムにおいて、システム構成は図10で示す構成と同様であり、ノード210の構成は、図11で示した構成と同様である。
【0097】
本実施形態にかかるノード210は、スイッチ220が定めたクロック逓倍数に基づき動作する。
【0098】
すなわち、ノード210とスイッチ220との間での、イーサネット(登録商標)上で実施されるオートネゴシエーションの際に、スイッチ220は、ノード210に対して、クロックの逓倍数をパラメータとして通知する。
【0099】
そして、クロックの逓倍数を受け取ったノード210は、受け取ったクロック逓倍数に基づき動作するように自装置を設定する。逓倍数の情報は、制御部16からクロック信号用インタフェース部2104に設定される。
【0100】
この結果、スイッチ220に接続したノード210全てが、同じクロック信号と同じクロック逓倍数で動作するため、同一のタイミングで動作することになる。その結果、システムが混乱することを防ぐことが出来る。
【0101】
以上、本変形例のシステムによれば、イーサネット(登録商標)を用いたオートネゴシエーションにより、イーサネット(登録商標)とは異なるネットワークから通知されるデータであるクロック信号の利用方法を調整することができる。これは、本実施形態のオートネゴシエーションは、産業向けイーサネット(登録商標)における利用規格の他に、ノードが利用するその他のデータリンク(ここではクロック信号線)のコンフィグレーションも行うことができることを意味する。
【0102】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0103】
10、210・・・ノード、20、220・・・スイッチ、230・・・クロック、11・・・アプリケーション部、12・・・上位プロトコル処理部、13、22・・・イーサネット(登録商標)コントローラ部、14、23・・・インタフェース部、15、24・・・規格情報保持部、16、25・・・制御部、21・・・スイッチ処理部、2104・・・クロック信号用インタフェース部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のイーサネット(登録商標)規格のうちいずれかの規格に準拠可能であり、
スイッチとの間で、インタフェース速度に関する情報を送受信し、当該インタフェース速度に関する情報から使用するインタフェース速度を決定し、前記スイッチから、使用するイーサネット(登録商標)規格として設定した設定イーサネット(登録商標)規格を含む情報を受信するオートネゴシエーションを実行するイーサネット(登録商標)コントローラ部と、
準拠可能なイーサネット(登録商標)規格を記憶した記憶部と、
前記記憶部に記憶されたイーサネット(登録商標)規格と、前記設定イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格がある場合、前記一致する規格を用いて動作するように設定し、前記スイッチとの間でリンクアップする制御部と、
を備えるノード。
【請求項2】
準拠可能なイーサネット(登録商標)規格が複数あり、
前記設定イーサネット(登録商標)規格が複数あり、
前記制御部は、準拠可能な前記イーサネット(登録商標)規格と、前記設定イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格が複数ある場合、前記一致する規格から1つの規格を選択し、前記選択した規格を用いて動作するように設定し、前記スイッチとの間でリンクアップする請求項1記載のノード。
【請求項3】
前記記憶部は、インタフェース速度と準拠可能なイーサネット(登録商標)規格との優先順位を記憶し、
前記制御部は、決定した使用するインタフェース速度と、前記記憶部に記憶された優先順位から規格を選択する請求項2記載のノード。
【請求項4】
前記オートネゴシエーションにおいて、使用するインタフェース速度を決定した後に、前記設定イーサネット(登録商標)規格を含む情報を受信するとともに、前記準拠可能なイーサネット(登録商標)規格を含む情報を送信し、
前記記憶部は、前記インタフェース速度に対応して、選択可能なイーサネット(登録商標)規格と選択不可能なイーサネット(登録商標)規格を定めており、
前記イーサネット(登録商標)コントローラ部は、前記準拠可能なイーサネット(登録商標)規格のうち、前記決定したインタフェース速度で選択不可能なイーサネット(登録商標)規格を含めない情報を送信する請求項3記載のノード。
【請求項5】
前記イーサネット(登録商標)コントローラ部が用いるネットワークとは異なるネットワークを用いてデータ信号を受信するデータ信号用インタフェース部を備え、前記イーサネット(登録商標)コントローラ部は、前記オートネゴシエーションを実行する際に、前記スイッチから、前記データ信号に係るパラメータを受信し、
前記リンクアップを行なった場合、前記データ信号と前記パラメータに基づく動作を行なう請求項1記載のノード。
【請求項6】
前記制御部は、前記準拠可能なイーサネット(登録商標)規格と前記設定イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格がない場合、前記スイッチとの間でリンクダウンする請求項1記載のノード。
【請求項7】
イーサネット(登録商標)規格に準拠可能であり、複数のイーサネット(登録商標)規格のうちいずれかの規格である設定イーサネット(登録商標)規格で動作するよう設定され、
ノードとの間で、インタフェース速度に関する情報を送受信し、当該インタフェース速度に関する情報から使用するインタフェース速度を決定し、前記ノードから、前記ノードが準拠可能なイーサネット(登録商標)規格である準拠可能規格を含む情報を受信するオートネゴシエーションを実行するイーサネット(登録商標)コントローラ部と、
前記設定イーサネット(登録商標)規格を記憶した記憶部と、
前記記憶部に記憶された設定イーサネット(登録商標)規格と、前記準拠可能規格とで一致する規格がある場合、前記一致する規格を用いて動作するように設定し、前記ノードとの間でリンクアップする制御部と、
を備えるスイッチ。
【請求項8】
前記イーサネット(登録商標)コントローラ部が、前記設定イーサネット(登録商標)規格を設定前に、前記オートネゴシエーションを実行し、前記準拠可能規格を含む情報を受信すると、前記制御部は、準拠可能なイーサネット(登録商標)規格のうち前記準拠可能規格と一致する規格を前記設定イーサネット(登録商標)規格として設定する請求項7記載のスイッチ。
【請求項9】
前記制御部は、 前記準拠可能規格と一致する規格が複数ある場合、前記一致する規格から1つ規格を選択し、前記設定イーサネット(登録商標)規格として設定する請求項8記載のスイッチ。
【請求項10】
前記イーサネット(登録商標)コントローラ部は、前記設定イーサネット(登録商標)規格を設定済みの場合、前記オートネゴシエーションでは、準拠可能なイーサネット(登録商標)規格のうち、前記設定イーサネット(登録商標)規格のみの情報を送信する請求項7記載のスイッチ。
【請求項11】
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記設定イーサネット(登録商標)規格と、前記準拠可能規格とで一致する規格がない場合、前記ノードとの間でリンクダウンする請求項7記載のスイッチ。
【請求項12】
前記設定イーサネット(登録商標)規格を変更する場合、
前記制御部は、リンクアップされたノードを全てリンクダウンし、
前記イーサネット(登録商標)コントローラ部は、前記リンクダウンしたノードとの間で、再度オートネゴシエーションを実行し、前記再度実行するオートネゴシエーションの際には、変更後の設定イーサネット(登録商標)規格の情報を送信する請求項7記載のスイッチ。
【請求項13】
複数のイーサネット(登録商標)規格のうちいずれかの規格に準拠可能であり、
スイッチとの間で、インタフェース速度に関する情報を送受信し、当該インタフェース速度に関する情報から使用するインタフェース速度を決定し、前記スイッチから、使用するイーサネット(登録商標)規格として設定した設定イーサネット(登録商標)規格を含む情報を受信するオートネゴシエーションを実行する第1イーサネット(登録商標)コントローラ部と、
準拠可能なイーサネット(登録商標)規格を記憶した第1記憶部と
前記第1記憶部に記憶されたイーサネット(登録商標)規格と、前記設定イーサネット(登録商標)規格とで一致する規格がある場合、前記一致する規格を用いて動作するように設定し、前記スイッチとの間でリンクアップする第1制御部と、
を備えるノードと、
イーサネット(登録商標)規格に準拠可能であり、複数のイーサネット(登録商標)規格のうちいずれかの規格である設定イーサネット(登録商標)規格で動作するよう設定され、
ノードとの間で、インタフェース速度に関する情報を送受信し、当該インタフェース速度に関する情報から使用するインタフェース速度を決定し、前記ノードから、前記ノードが準拠可能なイーサネット(登録商標)規格である準拠可能規格を含む情報を受信するオートネゴシエーションを実行する第2イーサネット(登録商標)コントローラ部と、
前記設定イーサネット(登録商標)規格を記憶した第2記憶部と、
前記第2記憶部に記憶された設定イーサネット(登録商標)規格と、前記準拠可能規格とで一致する規格がある場合、前記一致する規格を用いて動作するように設定し、前記ノードとの間でリンクアップする第2制御部とを備え、
前記第2イーサネット(登録商標)コントローラ部が、前記設定イーサネット(登録商標)規格を設定前に、前記オートネゴシエーションを実行し、前記準拠可能規格を含む情報を受信すると、前記制御部は、準拠可能なイーサネット(登録商標)規格のうち前記準拠可能規格と一致する規格を前記設定イーサネット(登録商標)規格として設定する
スイッチと、
を備えるシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−74848(P2012−74848A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−217268(P2010−217268)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ETHERNET
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】