説明

ハードコート組成物

本発明は、パーフルオロポリエーテルを含むハードコート表面層を提供することによって、フローリング表面およびフローリング材料を保護する方法に関する。本発明はまた、特定のハードコート組成物にも関する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
米国特許第6,132,861号明細書(カン(Kang)ら、‘861);同第6,238,798号明細書(カン(Kang)ら、‘798);同第6,245,833号明細書(カン(Kang)ら、‘833);同第6,299,799号明細書(クレイグ(Craig)ら)、および国際公開第99/57185号パンフレット(ホアン(Huang)ら)は、無機酸化物コロイド粒子、硬化性バインダー前駆体、および少なくとも2つのラジカル硬化性部分を有するある種のフルオロケミカル化合物のブレンドを含有するセラマー組成物を記載している。これらの組成物は、単層コーティングにおいて耐汚染性および耐摩耗性のハードコートを提供すると記載されている。
【0002】
米国特許第6,660,389号明細書(リウ(Liu)ら)は、情報ディスプレイ領域を有するディスプレイデバイス用の情報ディスプレイプロテクターであって、実質的に透明な軟質シートのスタックを含むプロテクターを記載している。このシートは、その片面に接着剤層を有し、その他面にバインダーマトリックスに分散させた無機酸化物粒子、および低表面エネルギーフッ素化化合物を含むハードコート層を有し、スタックは、シートが情報ディスプレイ領域に適合するように切断されている。低表面エネルギーフッ素化化合物は、ハードコート層の一部分とすることができ、またはハードコート層上の別の層とすることができる。プロテクターは、非常に良好な耐引掻性、耐染み性、およびグレア防止性を有する。プロテクターのスタックは、例えばパーソナルデジタルアシスタント、またはそのカバーもしくはケースに貯蔵することができる。
【0003】
様々な表面用の様々な耐摩耗性、耐汚れ性、および耐汚染性のコーティングが記載されているが、産業界は、新規な組成物と、そのような組成物についての新規な使用に利点を見い出すはずである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、パーフルオロポリエーテルを含むハードコート表面層を提供することによってフローリング表面およびフローリング材料を保護する方法に関する。本発明は、いくつかのハードコート組成物にも関する。
【0005】
フルオロケミカル表面層は、少なくとも1つのフルオロポリエーテル(メタ)アクリル化合物と少なくとも1つの架橋剤の反応生成物を含む。フルオロポリエーテル(メタ)アクリル化合物は、好ましくは過フッ素化部分を含む。本明細書では、(パー)フルオロポリエーテルは、場合によっては過フッ素化されているフルオロポリエーテルを指す。
【0006】
本明細書では、「(パー)フルオロポリエーテル(メタ)アクリル化合物」は、通常は結合基によって結合されている少なくとも1つの(パー)フルオロポリエーテル基と少なくとも1つ、より好ましくは1つの(メタ)アクリル基を含む化合物を指す。好ましくは、(メタ)アクリル基は、水素またはフッ素で場合によっては置換されていてもよい(メタ)アクリレート基である。少なくともいくつかの実施形態では、アクリレート基が好ましい。本明細書では、(メタ)アクリル基には、水素またはフッ素で場合によっては置換されていてもよい(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、およびN−アルキル(メタ)アクリルアミドなどの化合物クラスのものが含まれる。好ましくは、(メタ)アクリル基は、水素またはフッ素で場合によっては置換されていてもよい(メタ)アクリレート基である。少なくともいくつかの実施形態では、アクリレート基が好ましい。
【0007】
「架橋剤(Crosslinking agent)」および「架橋剤(crosslinker)」は、本明細書で同義的に使用し、少なくとも2つの(メタ)アクリル基を有するモノマーまたはオリゴマーを指す。好ましくは、架橋剤は、少なくとも2つの(メタ)アクリレート基を含み、したがってポリ(メタ)アクリレート化合物である。少なくともいくつかの実施形態では、アクリレート基が好ましい。
【0008】
「ハードコート」は、無機物品を場合によっては含む架橋性または架橋された組成物を指す。
【0009】
本明細書では、「重量%」は、別段の指定のない限り、コーティング組成物またはその反応生成物を基準にした固形分の重量パーセントを指す。
【0010】
架橋剤の種類および量は、所望の耐久性の表面コーティングを提供するように選択される。架橋剤は、フッ素化されていないことが好ましい。
【0011】
表面エネルギーは、実施例に記載する試験方法に従って決定して、接触角や撥インク性などの様々な方法によって特徴付けることができる。本明細書に記載する表面層および物品は、好ましくは少なくとも70°の静的水接触角を示す。水接触角は、より好ましくは少なくとも80°、さらにより好ましくは少なくとも90°(例えば、少なくとも95°、少なくとも100°)である。または、あるいはそれに加えて、ヘキサデカンとの前進接触角は、少なくとも50°、より好ましくは少なくとも60°である。低表面エネルギーは、防汚諸特性、および表面の清浄し易さを示す。低表面エネルギーのさらに別の徴候としては、商品名「サンフォード・シャーピー、ファインポント・パーマネントマーカー(Sanford Sharpie,Fine Point permanent marker)、no 30001」で市販されているマーカーのインクが玉になることが好ましい。さらに、本明細書に記載する表面層および物品は「撥インク性」を示し、米国ジョージア州ロズウェルのキンバリー・クラーク・コーポレーション(Kimberly Clark Corporation,Roswell,GA)から商品名「サーパス・フェイシャルティッシュー(SURPASS FACIAL TISSUE)」で市販されているティッシューで拭くことによって、容易にインクを除去できることを意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、表面層を床に適用することを含む、フローリング表面を保護する方法を提供する。表面層は、通常はパーフルオロポリエーテルを含むハードコート組成物の反応生成物を含む。
【0013】
本明細書に記載する組成物は、通常、親水性成分(例えば、モノマー)を含まない。なぜなら、かかる成分を含むと、耐汚性を低減し、ある種の媒体(例えば、基材)を汚染する傾向があるからである。親水性成分は、水系清浄剤への曝露時に分解も受けやすい。
【0014】
本組成物に使用するために有用な架橋剤には、例えば(a)1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノアクリレートモノメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、アルコキシル化脂肪族ジアクリレート、アルコキシル化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、アルコキシル化ヘキサンジオールジアクリレート、アルコキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸ジアクリレート、カプロラクトン変性ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸ジアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、エトキシ化(10)ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化(3)ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化(30)ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化(4)ビスフェノールAジアクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレートなどのジ(メタ)アクリル含有化合物;(b)グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリアクリレート(例えば、エトキシ化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化(6)トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化(9)トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化(20)トリメチロールプロパントリアクリレート)、ペンタエリトリトールトリアクリレート、プロポキシ化トリアクリレート(例えば、プロポキシ化(3)グリセリルトリアクリレート、プロポキシ化(5.5)グリセリルトリアクリレート、プロポキシ化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化(6)トリメチロールプロパントリアクリレート)、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレートなどのトリ(メタ)アクリル含有化合物;(c)ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート、エトキシ化(4)ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリトリトールヘキサアクリレートなどの高級官能性(メタ)アクリル含有化合物;(d)例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレートなどのオリゴマー(メタ)アクリル化合物;上記のポリアクリルアミド類似体;およびその組合せからなる群から選択されたポリ(メタ)アクリルモノマーが含まれる。このような化合物は、例えば米国ペンシルベニア州エクストンのサートマーカンパニー(Sartomer Company,Exton,PA);米国ジョージア州スマーナのユーシービー・ケミカルズ・コーポレーション(UCB Chemicals Corporation,Smyrna,GA);および米国ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミカルカンパニー(Aldrich Chemical Company,Milwaukee,WI)などの業者から広く入手可能である。追加の有用な(メタ)アクリレート材料には、例えば米国特許第4,262,072号明細書(ウェンドリング(Wendling)ら)に記載されているヒダントイン部分を含むポリ(メタ)アクリレートが含まれる。
【0015】
好ましい架橋剤は、少なくとも3つの(メタ)アクリレート官能基を含む。好ましい市販の架橋剤には、商品名「SR351」で入手可能なトリメチロールプロパントリアクリレート、商品名「SR444」で入手可能なペンタエリトリトールトリアクリレート、商品名「SR399LV」で入手可能なジペンタエリトリトールペンタアクリレート、商品名「SR454」で入手可能なエトキシ化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート、および商品名「SR494」で入手可能なエトキシ化(4)ペンタエリトリトールトリアクリレートなど、米国ペンシルベニア州エクストンのサートマーカンパニー(Sartomer Company,Exton,PA)から入手可能なものが含まれる。
【0016】
本明細書に記載するコーティング組成物は、1個もしくはそれ以上の一官能性(パー)フルオロポリエーテル化合物の様々な組合せ、1個もしくはそれ以上の多官能性(パー)フルオロポリエーテル化合物の組合せ、ならびに、1つまたは複数の一官能性(パー)フルオロポリエーテル化合物を1つまたは複数の多官能性(パー)フルオロポリエーテル化合物と組み合わせて含む組成物を含むことができる。
【0017】
(パー)フルオロポリエーテル(メタ)アクリル化合物は、好ましくは全組成物の0.5%未満しか占めないので、架橋剤は、全組成物の99.5%以上、より好ましくは99.9%以上を占める。ハードコートを形成するために重合されるコーティング組成物中の(パー)フルオロポリエーテル(メタ)アクリル化合物の全量は、通常は0.5重量%未満(例えば、約0.1重量%未満、0.2重量%、0.3重量%、および0.4重量%)である。好ましくは、コーティング組成物は、約0.007pph超を含む。より好ましくは、0.01〜0.10pphの少なくとも1つのヘキサフルオロプロピレンオキシド部分を有するパーフルオロポリエーテルを使用する。
【0018】
様々な(パー)フルオロポリエーテル(メタ)アクリル化合物を、本発明のコーティング組成物に使用することができる。パーフルオロポリエーテル(メタ)アクリル化合物は、次式Iで表すことができる:
(Rf)−[(W)−(RA)]W (式I)
(式中、Rfは、(パー)フルオロポリエーテル基であり、Wは、結合基であり、RAは、(メタ)アクリル基または−COCF=CH2であり、wは、1または2である)。
【0019】
パーフルオロポリエーテル基Rfは、線状、分枝状、環状、またはその組合せとすることができ、飽和または不飽和とすることができる。パーフルオロポリエーテルは、少なくとも2つの鎖状に連結した酸素ヘテロ原子を有する。例示的パーフルオロポリエーテルとしては、−(Cp2p)−、−(Cp2pO)−、−(CF(Z))−、−(CF(Z)O)−、−(CF(Z)Cp2pO)−、−(Cp2pCF(Z)O)−、−(CF2CF(Z)O)−、またはその組合せの群から選択された過フッ素化繰返し単位を有するものが挙げられるが、これらに限定されない。これらの繰返し単位では、pは、通常は1〜10の整数である。いくつかの実施形態では、pは、1〜8、1〜6、1〜4、または1〜3の整数である。Z基は、パーフルオロアルキル基、パーフルオロエーテル基、パーフルオロポリエーテル、またはパーフルオロアルコキシ基であり、これらはすべて、線状、分枝状、または環状とすることができる。Z基は、通常は12個以下の炭素原子、10個以下の炭素原子、または9個以下の炭素原子、4個以下の炭素原子、3個以下の炭素原子、2個以下の炭素原子、または1個以下の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、Z基は、4個以下、3個以下、2個以下、1個以下、または0個の酸素原子を有することができる。これらのパーフルオロポリエーテル構造では、様々な繰返し単位を鎖に沿ってランダムに分散することができる。
【0020】
fは、1価または2価とすることができる。いくつかの化合物(式中、Rfは1価である)では、末端基は、(Cp2p+1)−、(Cp2p+1O)−、(X’Cp2pO)−、または(X’Cp2p+1)−(式中、X’は、水素、塩素、または臭素であり、pは、1〜10の整数である)とすることができる。1価のRf基のいくつかの実施形態では、末端基は過フッ素化され、pは、1〜10、1〜8、1〜6、1〜4、または1〜3の整数である。例示的1価のRf基には、CF3O(C24O)nCF2−、およびC37O(CF(CF3)CF2O)nCF(CF3)−(式中、nは、平均値が0〜50、1〜50、3〜30、3〜15、または3〜10である)が含まれる。
【0021】
2価のRf基の適切な構造には、−CF2O(CF2O)q(C24O)nCF2−、−(CF23O(C48O)n(CF23−、−CF2O(C24O)nCF2−、および−CF(CF3)(OCF2CF(CF3))sOCt2tO(CF(CF3)CF2O)nCF(CF3)−(式中、qは、平均値が0〜50、1〜50、3〜30、3〜15、または3〜10であり、nは、平均値が0〜50、3〜30、3〜15、または3〜10であり、sは、平均値が0〜50、1〜50、3〜30、3〜15、または3〜10であり、(n+s)の合計は、平均値が0〜50または4〜40であり、(q+n)の合計は、0を超え、tは、2〜6の整数である)が含まれるが、これらに限定されない。
【0022】
式Iの化合物は、合成された場合、通常はRf基の混合物を含む。平均構造は、混合物成分について平均化された構造である。これらの平均構造のq、n、およびsの値は、化合物が少なくとも約400の数平均分子量を有する限りにおいて変わり得る。式Iの化合物は、分子量(数平均)が400〜5000、800〜4000、または1000〜3000である場合が多い。
【0023】
パーフルオロポリエーテルセグメントと(メタ)アクリルまたは−COCF=CH2末端基との間の結合基Wには、アルキレン、アリーレン、ヘテロアルキレン、またはその組合せから選択された2価基、およびカルボニル、カルボニルオキシ、カルボニルイミノ、スルホンアミド、またはその組合せから選択された任意の2価基が含まれる。Wは、非置換とすることができ、あるいはアルキル、アリール、ハロ、またはその組合せで置換することができる。W基は、通常は30個以下の炭素原子を有する。いくつかの化合物では、W基は、20個以下の炭素原子、10個以下の炭素原子、6個以下の炭素原子、または4個以下の炭素原子を有する。例えば、Wは、アルキレン、アリール基で置換されているアルキレン、またはアリーレンと組み合わせたアルキレンとすることができる。
【0024】
パーフルオロポリエーテルアクリレート化合物(例えば、式I)は、米国特許第3,553,179号明細書および同第3,544,537号明細書、ならびに2003年5月23日出願の米国特許出願第57823US004号明細書「フッ素化ポリマーを含むフルオロケミカル組成物、およびそれを用いた繊維性基材の処理方法(Fluorochemical Composition Comprising a Fluorinated polymer and Treatment of a Fibrous Substrate Therewith)」に記載されているものなど公知の技法で合成することができる。
【0025】
本明細書に記載するコーティング組成物は、次式IIで表すことができる一官能性フッ素化化合物を含むことができる:
(RA)−W’−(CH2F1−H) (式II)
(式中、RAは、前述の通りであり(すなわち、(メタ)アクリレートまたはCH2=CFCO基)、RF1は、2〜7個の炭素原子を含むフルオロアルキレン基であり、W’は、結合基である)。式IIのRAは、好ましくはアクリレート基である。RF1は、線状または分枝状の過フッ素化アルキレン部分とすることができる。
【0026】
他の適切なパーフルオロポリエーテルモノマーは、ラーソン(Larson)らの米国特許第4,614,667号明細書の4欄、24〜55行に記載されている。
【0027】
式IIの一官能性フッ素化化合物は、公知の技法で合成することができる。式IIの例示的な一官能性フッ素化化合物としては、ω−ヒドロ2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルアクリレート(H−C48−CH2O−C(O)−CH=CH2)が、米国サウスカロライナ州ウェストコロンビアのオークウッド(Oakwood Products,West Columbia,S.C)から市販されている。式H(CF2)nCH2OCOCH=CH2(式中、n=2、4、および6である)およびCF3CHFCF2CH2OCOC(CH3)CH2(2,2,3,4,4,4ヘキサフルオロブチルメタクリレート)を有する式IIの一官能性フッ素化化合物が、米国ニューハンプシャー州ウィンダムのランカスターケミカル(Lancaster Chemical,Windham,NH)から市販されている。
【0028】
式IIの一官能性フッ素化化合物を1つまたは複数を含むと、さらに少なくともいくつかのパーフルオロポリエーテルアクリレート化合物とポリ(メタ)アクリレート架橋剤との適合性を改善することができる。この態様は、HFPO−C(O)N(H)CH2CH2OC(O)CH=CH2などの一官能性パーフルオロポリエーテルアクリレート化合物を使用する実施形態の場合特に有利である。
【0029】
本発明のコーティング組成物で利用する式IIの一官能性フッ素化化合物の量は、使用する(パー)フルオロポリエーテルアクリレート化合物の種類および量に応じて変わり得る。通常は、量は、(パー)フルオロポリエーテルアクリレート化合物の量の約半分から(パー)フルオロポリエーテルアクリレート化合物の量の約2倍である。
【0030】
様々な無機酸化物粒子をハードコートで使用することができる。粒子は、通常は形状がほぼ球状であり、サイズが比較的均一である。粒子は、実質的に単分散のサイズ分布、または2つ以上の実質的に単分散の分布をブレンドすることによって得られた多峰性分布を有することができる。凝集によって、無機酸化物粒子の沈殿またはハードコートのゲル化が生じる恐れがあるので、無機酸化物粒子は、通常は凝集していない(実質的に離散している)。無機酸化物粒子は、通常は、平均粒径が約0.001〜約0.2マイクロメートル、約0.05マイクロメートル未満、および約0.03マイクロメートル未満のサイズのコロイドである。これらのサイズ範囲によって、無機酸化物粒子のバインダー樹脂への分散が容易になり、望ましい表面特性および光学的透明度を有するセラマーがもたらされる。無機酸化物粒子の平均粒径は、所与の直径の無機酸化物粒子数を計数するための透過型電子顕微鏡を使用して測定することができる。無機酸化物粒子には、コロイダルシリカ、コロイダルチタニア、コロイダルアルミナ、コロイダルジルコニア、コロイダルバナジア、コロイダルクロミア、コロイダル酸化鉄、コロイダル酸化アンチモン、コロイダル酸化スズ、およびその混合物が含まれる。無機酸化物粒子は、シリカなど単独の酸化物から本質的になり、またはそれからなることができ、あるいはシリカや酸化アルミニウムなどの酸化物の組合せ、またはあるタイプの酸化物を被着させた別のタイプの酸化物のコア(または金属酸化物以外の材料のコア)を含むことができる。シリカは、一般的な無機粒子である。無機酸化物粒子は、液体媒体中の無機酸化物粒子のコロイダル分散液を含有するゾルの形で提供される場合が多い。ゾルは、例えば米国特許第5,648,407号明細書(ゴエッツ(Goetz)ら);同第5,677,050号明細書(ビルカディ(Bilkadi)ら)、および同第6,299,799号明細書(クレイグ(Craig)ら)に記載されているように、様々な技法を使用して、ヒドロゾル(水が液体媒体として働く場合)、オルガノゾル(有機液体もそのように働く場合)、および混合ゾル(液体媒体が水と有機液体とを含む場合)を含めて様々な形で調製することができる。(例えば、非晶質シリカの)水性ゾルを使用することができる。ゾルは、ゾルの全重量を基準にして一般に少なくとも2重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも25重量%、しばしば少なくとも35重量%の無機酸化物コロイド粒子を含有する。無機酸化物コロイド粒子の量は、通常は50重量%以下(例えば、45重量%)である。無機粒子の表面は、ビルカディ(Bilkadi)らによって記載されているように「アクリレートで官能化する」ことができる。ゾルは、バインダーのpHに適合させることもでき、対イオンまたは水溶性化合物(例えば、アルミン酸ナトリウム)を含有することができ、すべてカン(Kang)らの‘798によって記載されている通りである。
【0031】
ハードコートは、無機酸化物粒子の水性ゾルをラジカル硬化性バインダー前駆体(例えば、適切な硬化エネルギー源への曝露時に架橋反応に加わることができる1つまたは複数のラジカル硬化性モノマー、オリゴマー、またはポリマー)と混合することによって調製できることが、好都合である。得られた組成物は、水を実質的にすべて除去するために、通常は塗布する前に乾燥する。この乾燥ステップは、「ストリッピング」と呼ばれることがある。得られたセラマー組成物を塗布する前に、改善された粘度特性を付与し、かつセラマー組成物を基材に被覆する助けとするために、有機溶媒を添加することができる。被覆した後、セラマー組成物を乾燥して、添加した溶媒を除去することができ、次いでラジカル硬化性バインダー前駆体の少なくとも部分硬化をもたらすために、乾燥した組成物を適切なエネルギー源に曝露することによって少なくとも部分的に硬化することができる。
【0032】
本明細書に記載するコーティング組成物は、さらに様々な他の反応性および非反応性の成分を含むことができる。例えば、本組成物は、アルキル、パーフルオロアルキル、およびパーフルオロアルキレン部分を有する重合性(メタ)アクリル化合物を含むことができる。これらの化合物の例としては、シグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich)から入手可能なブチルアクリレート、1H,1H−2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルアクリレート;米国ニューハンプシャー州ウィンダムのランカスター(Lancaster Synthesis,Windham,NH)から入手可能な1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルアクリレート;および国際公開第01/30873A号パンフレットの実施例2Aおよび2Bの手順で作製されたC49SO2N(CH3)CH2CH2OC(O)CH=CH2が挙げられる。パーフルオロアルキル部分を有する多数の他の(メタ)アクリル化合物は((パーフルオロシクロヘキシル)メチルアクリレートを含めて)、米国特許第4,968,116号明細書および米国特許第5,239,026号明細書に記載されている。
【0033】
硬化を促進するために、本発明による重合性組成物は、さらに少なくとも1つの熱ラジカル開始剤および/または光開始剤を含むことができる。このような開始剤および/または光開始剤が存在する場合、それは、重合性組成物の全重量を基準にして重合性組成物の典型的には約10重量パーセント未満、より典型的には約5パーセント未満しか占めない。ラジカル硬化技法は、当技術分野でよく知られており、例えば熱硬化方法、および電子ビームや紫外線などの放射線硬化方法が挙げられる。ラジカル熱および光重合技法に関してさらに詳細は、例えば米国特許第4,654,233号明細書(グラント(Grant)ら);同第4,855,184号明細書(クルン(Klun)ら);および同第6,224,949号明細書(ライト(Wright)ら)に出ている。
【0034】
有用な熱ラジカル開始剤には、例えばアゾ、ペルオキシド、ペルスルファート、およびレドックス開始剤、およびその組合せが含まれる。
【0035】
有用なラジカル光開始剤には、例えばアクリレートポリマーのUV硬化に有用であるとして知られているものが含まれる。このような開始剤には、ベンゾフェノンおよびその誘導体;ベンゾイン、α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾイン、α−アリルベンゾイン、α−ベンジルベンゾイン;ベンジルジメチルケタール(商品名「イルガキュア(IRGACURE)651」で米国ニューヨーク州タリータウンのチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーション(Ciba Specialty Chemicals Corporation of Tarrytown,New York)から市販)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテルなどのベンゾインエーテル;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(商品名「ダロキュア(DAROCUR)1173」でチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーション(Ciba Specialty Chemicals Corporation)から市販)、および1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名「イルガキュア(IRGACURE)184」で、またチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーション(Ciba Specialty Chemicals Corporation)から市販)などのアセトフェノンおよびその誘導体;商品名「イルガキュア(IRGACURE)907」で、またチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーション(Ciba Specialty Chemicals Corporation)から市販されている2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン;商品名「イルガキュア(IRGACURE)369」でチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーション(Ciba Specialty Chemicals Corporation)から市販されている2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン;ベンゾフェノンおよびその誘導体やアントラキノンおよびその誘導体などの芳香族ケトン;ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩などのオニウム塩;例えば商品名「CGI 784 DC」で、またチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーション(Ciba Specialty Chemicals Corporation)から市販されているものなどのチタン錯体;ハロメチルニトロベンゼン;ならびにチバ・スペシャルティ・ケミカルズ・コーポレーション(Ciba Specialty Chemicals Corporation)から商品名「イルガキュア(IRGACURE)1700」、「イルガキュア(IRGACURE)1800」、「イルガキュア(IRGACURE)1850」、「イルガキュア(IRGACURE)819」、「イルガキュア(IRGACURE)2005」、「イルガキュア(IRGACURE)2010」、「イルガキュア(IRGACURE)2020」、および「ダロキュア(DAROCUR)4265」で入手可能なものなど、モノ−およびビス−アシルホスフィンが含まれる。2つ以上の光開始剤の組合せを使用することができる。さらに、米国ミシシッピ州パスカグーラのファーストケミカルコーポレーション(First Chemical Corporation,Pascagoula,MS)から市販されている2−イソプロピルチオキサントンなどの増感剤を、「イルガキュア(IRGACURE)369」などの光開始剤と共に使用することができる。
【0036】
コーティング組成物が、界面活性剤、帯電防止剤(例えば、導電性ポリマー)、レベリング剤、光増感剤、紫外線(「UV」)吸収剤、安定剤、酸化防止剤、滑沢剤、顔料、染料、可塑剤、懸濁化剤など、他の任意のアジュバントを含有できることは、当業者に自明である。
【実施例】
【0037】
本実施例では、「HFPO−」は、末端基F(CF(CF3)CF2O)aCF(CF3)−を指し、式中、「a」は平均約6.3であり、平均分子量が1,211g/molであり、分留による精製を用いた米国特許第3,250,808号明細書(Moore(ムーア)ら)に報告されている方法に従って調製することができる。
【0038】
架橋性ハードコート組成物の調製
本質的にクレイグ(Craig)らの米国特許第6,299,799号明細書の実施例3に記載されている架橋性ハードコート組成物を調製し、下記の指定した実施例で使用した。
【0039】
出発材料HFPOC(O)−NH−CH2CH2−OH(すなわちHFPO−AE−OH)の調製
50.0gのHFPO−C(O)OCH3(すなわち、Mw=1211g/mole)を200mlの丸底フラスコに加えた。フラスコを窒素でパージし、水浴中に配置し、温度を50℃以下に維持した。このフラスコに、3.0g(0.045mol)の2−アミノエタノール(シグマ−アルドリッチ、米国ウィスコンシン州ミルウォーキー(Sigma−Aldrich,Milwaukee,WI))を添加した。反応混合物を約1時間撹拌し、その後反応混合物の赤外スペクトルから、1790cm-1においてメチルエステル帯が完全に消失したこと、1710cm-1において強力なアミドカルボニルの伸張が存在することが判明した。200mlのメチルt−ブチルエーテル(MTBE)を反応混合物に添加し、有機相を水/HCl(約5%)で2回抽出して、未反応のアミンおよびメタノールを除去した。MTBE層をMgSO4で乾燥した。MTBEを減圧下で除去して、透明粘性液体を得た。1H核磁気共鳴分光法(NMR)および赤外分光法(IR)によって、上記化合物の形成が確認された。
【0040】
一官能性パーフルオロポリエーテルアクリレートの調製
HFPO−C(O)N(H)CH2CH2OC(O)CH=CH2(HFPO−AEアクリレート)
メカニカルスターラ、還流冷却器、滴下漏斗、および窒素ガス供給源に連結させたホースアダプタを備えた三口の丸底フラスコ中で、600gのHFPO−AE−OHと、600gの酢酸エチルおよび57.9gのトリエチルアミン(シグマ−アルドリッチ、米国ウィスコンシン州ミルウォーキー(Sigma−Aldrich,Milwaukee,WI))を組み合わせた。混合物を窒素雰囲気中で撹拌し、40℃に加熱した。51.75gの塩化アクリロイル(シグマ−アルドリッチ、米国ウィスコンシン州ミルウォーキー(Sigma−Aldrich,Milwaukee,WI))を、フラスコに滴下漏斗で約30分間かけて滴下した。混合物を40℃で終夜撹拌した。次いで、混合物を室温まで放冷し、300mLの2N HCl水溶液で希釈し、分液漏斗に移した。水層を除去し、酢酸エチル層を新たな300mlの2N HClで抽出した。次いで、有機相を5重量%のNaHCO3水溶液で1回抽出し、分液し、MgSO4で乾燥し、濾過した。ロータリーエバポレータを使用して揮発性成分を除去すると、596gの生成物が得られた(収率93%)。1H NMRおよびIR分光法によって、上記化合物の形成が確認された。
【0041】
FBSEEAA−−C49SO2N(CH2CH22CCH=CH22の調製
77.4g(0.2mol)のC49SO2N(C24OH)2(C817SO2NH2の代わりに等モル量のC49SO2NH2を使用する点以外は、オルソン(Olson)の米国特許第3,787,351号明細書の実施例8に記載されているように、フルオロケミカルジオールを調製することができる)、55gのiPr2NEt、および200mlのCH2Cl2の混合物に、38.5gの塩化アクリロイルを滴下して処理すると、穏やかな還流が起こった。23Cで4時間後、混合物を水、希NaOH、および水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ストリッピングすると、87.4gの茶色オイルが得られた。
【0042】
コーティング溶液の調製
下記の実施例に報告している材料および量(重量)を使用して、基材に重合性組成物を被覆した。重合性成分はすべて、メチルエチルケトンで全固形分10重量パーセントに希釈した。固形分10パーセントの光開始剤のメチルエチルケトン溶液を使用して、重合性組成物に、2重量パーセントのダロキュア(Darocure)1173(チバ・スペシャルティ・プロダクツ、米国ニューヨーク州タリータウン(Ciba Specialty Products,Terrytown,NY)のような光開始剤を含めた。全固形分の最終重量パーセントに希釈する前に、光開始剤を添加した。メチルイソブチルケトンを使用して、全固形分の最終重量パーセントへの希釈を実現した。
【0043】
試験方法および結果
インクビードアップ
表面層に、商品名「サンフォード・シャーピー、ファインポント・パーマネントマーカー(Sanford Sharpie,Fine Point permanent marker)、no 30001」で市販されているペンでインクマーキングを適用した。インクマークが表面に適用されたときに玉になったかどうかを決定するために、観察を行なった。
【0044】
耐汚れ性
汚れに対する耐性は、本質的にASTM D3206−82「床磨き剤の耐汚れ性(Soil Resistance of Floor Polishes)」に従って、記載されている方法、材料、および装置を使用して試験する。キッチンスタイルのタフテッドループナイロンカーペットを、汚れ試験機のローラーに取り付ける。2グラムのCSMA標準汚れ(ロームアンドハース、米国ペンシルベニア州フィラデルフィア(Rohm & Haas,Philadelphia,PA)から入手可能)をカーペット上に置いた。25サイクル後、過剰の汚れを除去し、機械を500サイクル動作させた。500サイクルで、さらに1グラムの標準汚れを添加し、機械をさらに25サイクル動作させ、過剰の汚れを払い落とし、機械を合計1000サイクル動作させた。仕上げの汚れによって、目視評価を行なった。評価尺度は、6が最高の1〜6で行なった。2つの試料について配合の平均評価を報告した。
【0045】
ウレタンアクリレートハードコート例の調製:
実施例1〜4:
以下に列挙した量を使用して、コーティング混合物を調製し、入念に混合した。各混合物を別々に、基材に被覆した。被覆した基材を5分間、続いて70℃で5分間風乾し、次いで100万分の50未満(ppm)しか酸素を含まないUVチャンバで硬化した。UVチャンバは、フュージョンUVシステムズ、米国メリーランド州ゲーサーズバーグ(Fusion UV systems,Gaithersburg Maryland)の600ワットのH型バルブを装備し、全出力で動作させた。被覆した基材を1回通過で硬化させた。
【0046】
【表1】

【0047】
架橋性ハードコート
実施例5〜7
HFPOAcr=F[CF(CF3)CF2O]nCF(CF3)CONHCH2CH2OCOCH=CH2、およびFBSEEAA=C49SO2N(CH2CH2OCOCH=CH22を、下記の表に示すように、架橋性ハードコート組成物に添加した。汚れ試験は、記載した結果を得て終了した。
【0048】
【表2】

【0049】
同じ結果が、0.014pphのHFPOメタクリラートについて得られ、架橋性ハードコート組成物中0.007pphの場合は3の耐汚れ性が得られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フローリング表面を保護する方法であって、
パーフルオロポリエーテルを含むハードコート組成物の反応生成物を含む表面層を提供することを含む方法。
【請求項2】
前記パーフルオロポリエーテルを含むハードコート組成物をフローリング材料に被覆することによって前記表面層を提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フローリング材料が、ビニルまたは木材から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記パーフルオロポリエーテルが、少なくとも1つのヘキサフルオロプロピレンオキシド部分を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ハードコートが無機酸化物粒子を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記無機酸化物粒子が官能化されている、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ハードコートが、架橋性(メタ)アクリレートバインダーを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記バインダーがウレタンアクリレートを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ハードコート組成物が、0.007pph超から5pphまでの範囲の量のパーフルオロポリエーテルを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記ハードコート組成物が、0.01pph超から0.1pphまでの範囲の量のパーフルオロポリエーテルを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記表面層が、少なくとも2、3、4、5、6またはそれ以上の耐汚れ性をもたらす、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
パーフルオロポリエーテルを含むハードコート組成物の反応生成物を含む表面層を備えたフローリング表面。
【請求項13】
パーフルオロポリエーテルを含むハードコート組成物の反応生成物を含む表面層を備えたフローリング材料。
【請求項14】
ハードコート組成物であって、
少なくともウレタンアクリレートバインダーと、少なくとも1つのヘキサフルオロプロピレンオキシド部分を含む少なくとも1つのパーフルオロポリエーテルを有する少なくとも1つのパーフルオロポリエーテルとを含むハードコート組成物。
【請求項15】
前記ハードコートが無機酸化物粒子を含む、請求項14に記載のハードコート組成物。
【請求項16】
前記無機酸化物粒子が官能化されている、請求項15に記載のハードコート組成物。
【請求項17】
前記ハードコート組成物が、0.007pph超から5pphまでの範囲の量のパーフルオロポリエーテルを含む、請求項14〜16のいずれか1項に記載のハードコート組成物。
【請求項18】
前記ハードコート組成物が、0.01pph超から0.1pphまでの範囲の量のパーフルオロポリエーテルを含む、請求項17に記載のハードコート組成物。

【公表番号】特表2008−505221(P2008−505221A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519389(P2007−519389)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/023091
【国際公開番号】WO2006/007507
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】