ハードドライブ破壊システム
保存されたデータを有するメモリデバイス(例えば、ハードドライブ)を破壊するためのシステム。本システムは、その中に位置付けられた回転式粉砕車輪を持つ粉砕チャンバを有する。圧力アームは、粉砕車輪が回転する時に、粉砕車輪に対してメモリデバイスを押す。回転粉砕車輪は、メモリデバイスを粉砕して、メモリデバイスに保存されたデータが回復され得ない粒子にする。粒子は、粉砕車輪に隣接する容器に収集される。本システムは、粉砕車輪がメモリデバイスを粉砕して粒子にする時に、圧力アーム対して実質的に固定された位置に、メモリデバイスを維持するように構成される、複数のガイドを備えてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年5月23日に出願された米国特許仮出願第61/180,841号の利益を主張するものであり、参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
(発明の背景)
本発明は、概して、損傷または破壊されたハードドライブからのデータのその後の取得を防止する、コンピュータハードドライブを損傷または破壊するための方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの規制上の要件(グラムリーチブライリー法(「GLBA」)501および医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(「HIPAA」))を含むがこれらに限定されない)、業界の最適実施例、および個人のプライバシーに関する消費者の期待(および要望)により、有効なデータ保持および破壊が義務付けられている。これらの要件に対応することを目的としている種々の市販の方法およびデバイスは、さまざまな程度の有効性のみを提供する。これらの方法は、ソフトウェアベースの方法(例えば、オペレーティングシステムコマンドまたはセキュアファイル削除ソフトウェアを使用して、データを削除)、電磁的方法(例えば、消磁)、および機械的方法(例えば、破砕、またはドリル処理)を含む。
【0003】
ソフトウェアベースの方法に関して、従来のオペレーティングシステムコマンドを使用してハードドライブからファイルを削除することは、大抵のオペレーティングシステムがドライブに物理的に保存されたビットパターンを実際には削除しないため、ハードドライブからデータを除去する有効な方法ではない。代わりに、大抵のオペレーティングシステムは、単に、データへのファイルシステムポインタを除去する。このポインタがファイルシステムから除去された後、データを保存するドライブセクタは、他のファイルによる再使用に利用可能である。ドライブセクタが再使用される場合、ドライブセクタに以前に保存されたデータは、新しいデータで上書きされる。しかしながら、多くのオペレーティングシステムは、ユーザが永久に削除されたと思っていたデータを取得するために(ファイル回復または削除取り消しソフトウェアによって)使用される場合がある「ゴーストポインタ」を残す。「ゴーストポインタ」が利用できないとしても、データを含有するドライブセクタが再使用されるという保証はない。さらに、データを含有するドライブセクタが再使用されても、(ドライブの書き込みヘッドによって書き込まれた)ビットの磁気整列は、全ての電子の磁場が、データの同じビットを表す他のものと同じ方向に整列されると保証するわけではない。したがって、ドライブプラッタ上の磁場を十分詳細に読み取ることが可能な機器が、十分な元ビットを回復させるために使用される場合があり、これは、(統計的再構築アルゴリズムと組み合わせて使用される場合)低下した分解能版の元データストリームを再構築するために使用される場合がある。
【0004】
セキュアファイル削除ソフトウェアは、上記と同じ理由から完全には有効ではない。一部のセキュアファイル削除ソフトウェアは、ハードドライブに保存されたデータを繰り返し上書きすることによって、データ回復を不可能にさせようとする。多数の無作為の、およびパターン化された上書き後の統計的再構築は、別のファイルによる1回の上書き後に作られた再構築よりもより複雑で、かつ信頼性は低いが、そのような統計的再構築は、論理的可能性の範囲内にとどまる。
【0005】
電磁的方法もまた効果がないことが分かっている。ドライブ消磁は、セキュア削除ソフトウェアが完全には有効でないのと同じ理由から、完全には有効ではない。実際のところ、高強度の磁場は、ドライブプラッタ上の磁場の大部分を一方向に整列させるが、しかし、ドライブプラッタ上の全ての磁場をその方向に整列させないかもしれない。再整列されない磁場が、上述の統計的再構築の実施を可能にする場合がある。しかしながら、消磁は、ハードドライブの電子機器を損傷させる可能性があり、それによって、ハードドライブを操作不可能にさせるという追加の利点を有する。逆に、これは、消磁操作が有効であったかどうかを判定するために、ドライブプラッタに損傷していない電子機器を取り付けなければならないため、不利点であると見なされ得る。とは言え、そのような損傷はドライブプラッタの除去を妨げるものではなく、上記のように、独立して検査されてもよい。加えて、より新しいハードドライブは、通常操作中に干渉から保護するように設計された非常に改良された磁気遮蔽を有し、消磁の全体的な有効性が減少する。
【0006】
ドライブ破砕またはドリル処理等の、多くの従来使用されている機械的方法もまた、完全には有効ではない。一般的に、その工程はドライブを操作不可能にさせるが(例えば、元ドライブアセンブリ内におけるドライブプラッタの回転を妨げる)、圧倒的大部分の元データを依然として含有するドライブプラッタが、元ドライブアセンブリから持ち去られる場合がある。ドライブプラッタの磁気特性の高分解能分析が可能なデバイスによって、ドライブプラッタから、元データの大半を取得することができる。
【0007】
ハードドライブを小粒子にするハードドライブ破壊を提供するサービスが存在するが、しかしながら、それらは、ハードドライブから生成された粒子のサイズにおいて一貫していない。生成される粒子の多くは、断片上の磁場の個別分析が依然として可能であるほど十分に大きい(シュレッダーにかけた紙文書の復元と同様)。加えて、この手のサービスの多くは、特殊な機器を必要とする。ある場合には、特殊な機器が、ハードドライブの場所に移動され、これは高額となり得る。あるいは、耐用年数を経たハードドライブは、特殊な機器のもと(例えば、中央の店舗)に発送される場合があり、これにより、ハードドライブの所有者は、輸送のためにハードドライブの管理権を第三者に譲る必要がある。明らかに、ハードドライブが輸送中に悪用される、または紛失する多少の危険性がないわけではない。
【0008】
したがって、ハードドライブに保存されたデータを確実に取得できないようにし、またハードドライブの所有者がハードドライブの所有権および/または管理権を常に維持することを可能にする、ハードドライブを破壊する方法の必要性が存在する。データが回復され得ないようにハードドライブを破壊するために構成された可搬式デバイスもまた所望される。そのようなデバイスが、従来のオフィス環境、移動環境、および/または小売環境で動作するように構成され得れば(例えば、標準的な電力サービスによって動力供給される、静かに操作される、安全に操作される等)、有益であろう。本出願は、以下の詳細な説明および添付の図面から明らかなように、これらおよびその他の利点を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様は、保存されたデータを有するメモリデバイス(ハードドライブ等)を破壊するためのシステムを含む。システムは、粉砕チャンバ内に位置付けられる回転式粉砕車輪を含む。粉砕車輪は、粉砕車輪に接続されるモーターによって選択的に回転する。デバイスコントローラは、粉砕車輪を回転させる時および粉砕車輪を回転させない時を、モーターに指示するように構成されてもよい。
【0010】
圧力アームは、粉砕車輪が回転し、メモリデバイスを粉砕して、メモリデバイスに保存されたデータが回復され得ない粒子にする時、粉砕車輪に対してメモリデバイスを押す。圧力アームは、上部位置と下部位置との間で可動である。
【0011】
油圧ポンプは、圧力アームに接続されてもよく、また、上部位置に圧力アームを選択的に位置付けて、メモリデバイスの上部に係合させ、かつ下部位置に向かって圧力アームを選択的に下げ、圧力アームが、メモリデバイスの上部を圧迫し、粉砕車輪が回転する時に、粉砕車輪に対してメモリデバイスを押すように構成されてもよい。油圧ポンプはまた、メモリデバイスの相当部分が粒子に粉砕された後に、圧力アームを下部位置から上部位置に上げるように構成されてもよい。
【0012】
システムは、粉砕車輪が回転する時に、圧力アームに対して実質的に固定された位置に、メモリデバイスを維持するように構成される複数のガイドを備えてもよい。
【0013】
メモリデバイスから粉砕された粒子は、粉砕車輪に隣接して位置付けられる容器内で受容される。
【0014】
任意に、システムはまた、メモリデバイスが粒子に粉砕される前に、メモリデバイスの画像を撮るよう操作可能なカメラを備えてもよい。デバイスコントローラは、メモリデバイスの画像を撮るようカメラに指示するように構成されてもよい。
【0015】
本発明の他の態様は、保存されたデータを有するメモリデバイスを破壊するための方法を含む。方法は、粉砕チャンバ内の回転式粉砕表面上にメモリデバイスを位置付けることと、粉砕表面を、その上に位置付けられたメモリデバイスとともに回転させることと、粉砕表面が回転する時に、粉砕表面に対してメモリデバイスの一部を押して、粉砕表面に対して押された一部を、メモリデバイスに保存されたデータが回復され得ない粒子にすることと、容器内に粒子を収集することと、を含む。本方法は、形成された溝を通して、粉砕チャンバにメモリデバイスを挿入することを含んでもよい。
【0016】
一部の実施形態において、本方法は、メモリデバイスの上部表面に隣接して圧力アームを位置付けることと、圧力アームで、メモリデバイスの上部表面に力を印加することを含む。力は、粉砕表面に向けられている。粉砕表面が回転を開始した後も力の印加を継続して、それによって、回転する時に粉砕表面に対してメモリデバイスの一部を押す。
【0017】
任意に、方法はまた、粉砕表面を回転させる前に、メモリデバイスを撮影してメモリデバイスの写真を撮ることと、外部メモリまたは外部コンピューティングデバイスに写真を保存することとを含んでもよい。さらに、メモリデバイスが撮影される前に、メモリデバイスは、メモリデバイスを撮影するよう操作可能なカメラに対して傾斜されてもよい。写真が撮られた後、傾斜されたメモリデバイスは、直立位置に再度位置付けられてもよい。
【0018】
本方法は、前方ガイドに隣接して、メモリデバイスの前方向きの側面を位置付けることと、メモリデバイスの後方向きの側面に対して、少なくとも1つの後方ガイド部を位置付けることと(メモリデバイスの後方向きの側面は、メモリデバイスの前方向きの側面と反対である)、メモリデバイスの第1の側面に対して、第1のガイド部を位置付けることと、メモリデバイスの第2の側面に対して、第2のガイド部を位置付けること(メモリデバイスの第1の側面は、メモリデバイスの第2の側面と反対である)とを含んでも良い。特定の実施形態において、前方ガイドは、旋回部材を含む。そのような実施形態において、本方法は、後方ガイド部がメモリデバイスの後方向きの側面に対して位置付けられる前、およびメモリデバイスが撮影される前に、メモリデバイスを後方に傾けるように、メモリデバイスに向けて旋回部材を旋回させることをさらに含んでもよい。次いで、メモリデバイスが撮影された後に、後方ガイド部をメモリデバイスの後方向きの側面に対して押して、傾けられたメモリデバイスを直立位置に戻す。
【0019】
本発明の別の態様は、データを保存するメモリデバイスを破壊するための可搬式システムを含む。本システムは、回転式粉砕車輪と、メモリデバイスの一部を粉砕して粉砕されたメモリデバイスの粒子を形成するように、粉砕車輪が回転する時に、粉砕車輪に対してメモリデバイスを押す手段と、粉砕されたメモリデバイスの粒子を、システム内に保持する手段とを含む。任意に、本システムはまた、粉砕車輪が回転する時に、実質的に固定された位置にメモリデバイスを維持する手段を含んでもよい。
【0020】
本発明の他の態様は、最初にメモリデバイスを分解せずに、粉砕チャンバ内にメモリデバイスを定置し、粉砕チャンバ内に位置付けられた粉砕車輪を回転させる方法を含む。粉砕車輪は、メモリデバイスを粉砕して、メモリデバイスに保存されたいずれのデータも回復され得ない粒子にする。メモリデバイスがハードドライブである実施形態において、本方法は、粉砕チャンバ内にハードドライブを定置する前にコンピューティングデバイスからハードドライブを除去することと、最初にハードドライブを分解せずに粉砕チャンバ内にハードドライブを定置することとを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】ハードドライブを粉砕して、ハードドライブに以前に保存されたデータが回復され得ない粒子にするように構成される、デバイスの第1の実施形態の斜視図である。
【図2】粒子へのハードドライブの粉砕を図示し、かつデバイスの内部構成要素の概観を提供するよう、透明のハウジングを用いて図示した、図1のデバイスの斜視図である。
【図3】粉砕チャンバ内で撮影のために傾斜されたハードドライブを用いて図示し、かつデバイスの内部構成要素の概観を提供するよう、透明のハウジングを用いて図示した、図1のデバイスの斜視図である。
【図4】デバイスの内部構成要素の概観を提供するよう、透明なハウジングを用いて図示した、図1のデバイスの粉砕チャンバの拡大斜視図である。
【図5】粉砕サイクルの第1の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図6】粉砕サイクルの第2の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図7】粉砕サイクルの第3の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図8】粉砕サイクルの第4の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図9】粉砕サイクルの第6の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図10】粉砕サイクルの第7の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図11】粉砕サイクルの第8の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図12】図1のデバイスのモーター、駆動軸、駆動歯車、被動歯車、駆動チェーン、および粉砕車輪の底面の斜視図である。
【図13】図12に示したモーター、駆動軸、駆動歯車、被動歯車、駆動チェーン、および粉砕車輪の側面図である。
【図14】図1のデバイスのデバイスコントローラの構成要素を図示する概略図である。
【図15】係合位置において図示した旋回圧力アームを有するデバイスの第2の実施形態の断面図である。
【図16】第2の縦方向位置において図示した旋回圧力アームを有する図15のデバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1〜14は、ハードドライブに保存されたデータがその破壊前に回復され得ないように、従来のコンピュータハードドライブを破壊するように構成された、デバイス10の第1の実施形態を図示する。デバイス10は、可搬式に構成されてもよい。図2を参照すると、デバイス10の第1の実施形態は、添付されたラベル22を有するハードドライブ20を粉砕して、ドライブの残留物、残骸、または粒子30にするように構成される。ハードドライブ20は、下部表面26の反対に上部表面24を有する(図3参照)。粒子30は、下部表面26(図3に図示)から粉砕され、容器40に収集される。ハードドライブ20は、従来のパーソナルコンピュータ、サーバ等のコンピューティングデバイス(図示せず)から除去されてもよく、デバイス10内に定置されてもよい。
ハードドライブ20は、デバイス10によって処理される前に分解される必要はない。
【0023】
説明を容易にするため、ハードドライブ20は、従来のパーソナルコンピュータ(図示せず)で使用される種類の標準的なまたは従来のコンピュータハードドライブ20として図示している。しかしながら、デバイス10が、フラッシュメモリ、オンボードメモリを有するハンドヘルド電子デバイス(例えば、IPOD(登録商標)MP3プレーヤー等のポータブル音楽プレーヤー)、携帯電話、スマートフォン、ポータブルドライブ、携帯情報端末、光ディスク等の、他のデータ記憶装置を粉砕して粒子30にするために使用されてもよいことを、当業者は理解されたい。
【0024】
実装の詳細によって、デバイス10は、標準的な電力事業者によって提供される従来の電力サービスライン(図示せず)によって動力供給されてもよい。そのような実施形態において、デバイス10は、従来の壁コンセント(図示せず)内で受容されるように構成される、従来のプラグ42を含む。
【0025】
デバイス10は、3つのセクション「S1」、「S2」、および「S3」を含んでもよいハウジング50を含む。セクション「S1」、「S2」、および「S3」は、およそ同じ大きさであってもよいが、しかしこれは必須ではない。図示した実施形態において、第2のセクション「S2」は、第1のセクション「S1」と第3のセクション「S3」との間に位置付けられる。しかしながら、これもまた必須ではなく、セクション「S1」、「S2」、および「S3」が互いに異なって位置付けられる実施形態は、本教示の範囲内である。説明を容易にするため、図2〜4において、ハウジング50は、デバイス10の内部構成要素の概観を提供するよう、透明のものとして図示している。
【0026】
第1のセクション「S1」は、回転式駆動軸62に結合されるモーター60を収容する実質的に中空のチャンバ52を含む。モーター60は、(矢印「R1」で示される)回転方向に駆動軸62を選択的に回転させるように構成される。モーター60は、電動高トルク、高速モーターとして実装されてもよい。モーター60は、ハウジング50の第1のセクション「S1」に回転不能に結合されてもよく、あるいは「S1」に支持されてもよい。
【0027】
駆動軸62は、遠位端部66の反対に近接端部64を有する。近接端部64は、モーター60に結合される。従来の駆動歯車70は、駆動軸62の遠位端部66に結合される。駆動歯車70は、その円周に配設された複数の歯72を有する。駆動歯車70は、モーター60によって軸62が回転する時に、駆動軸62によって回転する。
【0028】
駆動チェーン80は、駆動歯車70の周囲に巻き付けられ、歯72と噛み合う。駆動チェーン80は、連続した輪を形成するために、共に接続されている複数のリンク82を含む。駆動歯車70が回転する時、歯72は、駆動チェーン80のリンク82と連続的に係合し、それによって駆動チェーン80を回転させる。
【0029】
図4を参照すると、ハウジング50の第2のセクション「S2」は、実質的に中空の下部チャンバ92の上方に位置付けられた実質的に中空の粉砕チャンバ90を画定する。デバイス10が、ハードドライブ20を粉砕して粒子30にする時に、ユーザがハードドライブ20(図2参照)を観察できるように、必須ではないが、粉砕チャンバ90を画定する第2のセクション「S2」の少なくとも一部は、透明または半透明材料で構成されてもよい。
【0030】
図5〜11は、粉砕サイクルの異なる段階(任意の撮影工程を含む)時の、粉砕チャンバ90を通した断面図を図示する。説明を容易にするため、駆動チェーン80は、図5〜11から省略されている。図9に図示したように、粉砕チャンバ90は、隔壁94によって下部チャンバ92から分けられている。隔壁94は、粉砕チャンバ90内で作成される粒子30の移動を制限し、粒子30の駆動機構に干渉し得る下部チャンバ92への進入を防止する。下部チャンバ92およびチャンバ52が1つの連続的チャンバとして特徴付けられ得るように、下部チャンバ92は、ハウジング50の第1のセクション「S1」(図2参照)によって画定されるチャンバ52(図2参照)と連通している。
【0031】
図5を参照すると、開口部または溝96が、第2のセクション「S2」に形成されている。溝96は、粉砕チャンバ90と連通しており、ハードドライブ20がそこを通って粉砕チャンバ90内に入ることを可能にし、したがって、粉砕チャンバ90への入口をハードドライブ20に提供するように構成される。
【0032】
図9を参照すると、デバイス10は、溝96を覆い、かつ粒子30が、溝96を通って粉砕チャンバ90から出ることを防止するように構成された閉鎖部97を備えてもよい。図面において、閉鎖部97は、従来のスライダー機構99によって位置付け可能な摺動カバー98として図示されている。スライダー機構99は、溝96を選択的に開閉するよう、ユーザによって往復して摺動されてもよい。スライダー機構99は、ハードドライブ20が粉砕チャンバ90に挿入され得るように、カバー98を移動させて溝96を開け、かつ粉砕チャンバ90からの(粉砕車輪130によって作成された)粒子30の流出の防止に役立つように、カバー98を移動させて溝96を閉じる。
【0033】
あるいは、閉鎖部97は、溝96に隣接するハウジング50の第2のセクション「S2」の一部に結合可能な、別の種類のカバー、ドア、または蓋として実装されてもよい。実装の詳細によって、閉鎖部97は、ハウジング50にヒンジ連結により取り付けられてもよく、摺動可能に取り付けられてもよい。閉鎖部97は、溝96を画定するハウジング50の第2のセクション「S2」の一部で気密封止を形成してもよい。任意に、閉鎖部97は、デバイス10がハードドライブ20を粉砕している時に、ハウジング50の第2のセクション「S2」に対してロック可能であってもよい。デバイス10は、閉鎖部97のいかなる粒子実装での使用にも限定されない。
【0034】
非回転式軸100は、下部チャンバ92から、隔壁94に形成された開口部102を通り、かつ少なくとも部分的に粉砕チャンバ90内に上方へ延在する。軸100は、第2の端部108の反対に第1の端部106を有する。第1の端部106は、下部チャンバ92内のハウジング50に回転不能に結合または固定される。したがって、軸100は、ハウジング50の第2のセクション「S2」の下部に支持される。
【0035】
被動歯車110は、下部チャンバ92内の軸100上に位置付けられる。図12を参照すると、被動歯車110は、その円周に配設された複数の歯112を有する。駆動チェーン80は、被動歯車110の周囲に巻き付けられ、歯112と噛み合う。駆動チェーン80が回転する時、歯112は、駆動チェーン80のリンク82と連続的に係合し、それによって軸100の周囲で被動歯車110を回転させる。したがって、被動歯車110は、駆動チェーン80によって、軸100の周囲を回転する。被動歯車110の内側と軸100との間に軸受(図示せず)が位置付けられてもよい。
【0036】
図9に戻ると、被動歯車110は、隔壁94に形成された開口部102を通って、下部チャンバ92から粉砕チャンバ90内に延在する軸100の一部の周囲に配置されるカラー120に、回転不能に結合される。カラー120は、被動歯車110によって、軸100の周囲を回転する。カラー120の内側と軸100との間に軸受(図示せず)が位置付けられてもよい。軸受(図示せず)はまた、カラー120の外側と、隔壁94に形成される開口部102の内側との間に位置付けられてもよい。
【0037】
粉砕車輪130は、粉砕チャンバ90内のカラー120に回転不能に結合される。軸100は、粉砕車輪100の中央部131を通って延在し、粉砕車輪は、軸100の周囲を回転可能である。カラー120が、被動歯車110によって軸100の周囲を回転する時、粉砕車輪130は、軸100の周囲をカラー120とともに回転する。粉砕車輪130の内側と軸100との間に軸受(図示せず)が位置付けられてもよい。したがって、軸100は、被動歯車110、カラー120、および粉砕車輪130がその周囲を回転する、回転直立軸を画定する。
【0038】
粉砕車輪130は、市販のハードドライブを構築するために使用される材料に耐久性を示す変形である、円形、低粒度の粉砕車輪として実装されてもよい。粉砕車輪130は、粉砕車輪130が回転している間、粉砕表面132がハードドライブ20の下部表面26全体と接触するようにサイズ決めされた粉砕表面132を有する。
【0039】
図2に戻ると、粉砕車輪130は、(矢印「R2」で示される)回転方向で軸100の周囲を回転する。したがって、図示した実施形態において、粉砕車輪130は、駆動チェーン80によって粉砕車輪130の中央部131(図9参照)に付与される回転力によって回転する。ハウジング50は、そこを通って粒子30が粉砕チャンバ90を出て、容器40に入る、第2および第3のセクション「S2」および「S3」の間に位置付けられた間隙または開口部138(図2に図示)を含む。粉砕車輪130が矢印「R2」で示した回転方向に回転する時、粉砕車輪130は、開口部138を通して容器40内に粒子30を堆積させる。
【0040】
図9を参照すると、圧力アーム140は、軸100の第2の端部108に接続される。圧力アーム140は、係脱位置(図3〜7および11に図示)と係合位置(図2および8〜10に図示)との間で可動である。係脱位置において、圧力アーム140は、ハードドライブ20から、または(ハードドライブ20が粉砕チャンバ90内にない場合)ハードドライブ20が溝96を通って粉砕チャンバ90に挿入される時に占有する粉砕チャンバ90内の位置から、離間される。したがって、圧力アーム140が係脱位置にある時、圧力アーム140は、ハードドライブ20から離間され、それとの接触を避ける。このように、図5に図示したように、ハードドライブ20が溝96を通って粉砕チャンバ90に挿入される時に、圧力アーム140は、ハードドライブ20に干渉しない。係合位置において、圧力アーム140は、ハードドライブ20の上部表面24と接触するように位置付けられる。
【0041】
図9に戻ると、第1の実施形態において、圧力アーム140は、係脱位置(図3〜7および11に図示)および係合位置(図2および8〜10に図示)に圧力アーム140を選択的に位置付けるように、軸100に対して横方向に可動である。非限定的な例として、圧力アーム140は、線形駆動機構(図示せず)によって横方向に移動してもよい。非限定的な例として、線形駆動機構は、ソレノイド駆動、櫛駆動、歯車駆動、油圧シリンダまたはピストン等を用いて構築されてもよい。係脱および係合位置に圧力アームを選択的に位置付けるように、圧力アーム140を横方向に移動させるため、当技術分野において既知の任意の適切な機構が使用されてもよい。
【0042】
圧力アーム140はまた、第1の縦方向位置(図2〜8および11に図示)と第2の縦方向位置(図10に図示)との間を、軸100に対して縦方向に可動である。図9に、第1および第2の縦方向位置間を移行する圧力アーム140を図示する。図示した実施形態において、圧力アーム140は、軸100に対して縦方向に圧力アーム140を位置付ける線形駆動機構142(油圧ピストン144として図示)に搭載される。圧力アーム140が第1の縦方向位置(図2〜8および11に図示)にある時、圧力アーム140は、粉砕車輪130の粉砕表面132から最も遠い。圧力アーム140が第2の縦方向位置(図10に図示)にある時、圧力アーム140は、粉砕車輪130の粉砕表面132に最も近いが、しかし接触していない。
【0043】
任意に、デバイス10は、溝96の反対かつ粉砕車輪130の上方に位置付けられた伸縮式プラットフォーム(図示せず)を含んでもよい。ハードドライブ20が粉砕チャンバ90に挿入される前に、プラットフォームは伸長される。ハードドライブ20は、溝96に挿入されると、伸長したプラットフォーム上に載る。次いで、デバイス10は、粉砕車輪130の回転を開始する。粉砕車輪130が全速力で回転した後に、プラットフォームは、ハードドライブの下から後退してもよく、これによりハードドライブはプラットフォームの端から落下し、粉砕車輪の粉砕表面132と接触する。
【0044】
任意の伸縮式プラットフォームを含まない実施形態において、ハードドライブ20は、溝96に挿入されると、粉砕車輪130の粉砕表面132上に載る。次いで、デバイス10は、粉砕車輪130の回転を開始する。
【0045】
ハードドライブ20の下部表面26が粉砕車輪130の粉砕表面132と接触している時、圧力アーム140の第1の縦方向位置は、ハードドライブ20の上部表面24に隣接しているか、その上方にある。したがって、圧力アーム140の第1の縦方向位置がハードドライブ20の上部表面24の上方にある場合、粉砕車輪130が回転を開始する前に、圧力アーム140を下げて、ハードドライブ20の上部表面24と接触させる必要があり得る。粉砕車輪130が回転する時、粉砕車輪130がハードドライブ20の下部表面26を粉砕する。駆動機構142は、圧力アーム140を粉砕車輪130(および第2の縦方向位置)に向かって縦方向に移動させ、粉砕車輪130が回転する時に、粉砕表面132に対してハードドライブ20の下部表面26を押す。
【0046】
圧力アーム140の第2の縦方向位置は、粉砕表面132付近にあるが、しかし、圧力アーム140の損傷を避けるために、そこから離間されている。デバイス10が粉砕車輪130の回転を停止すると、圧力アーム140は、第1の縦方向位置に戻り、かつ任意に、係脱位置に戻る(例えば、図11参照)。
【0047】
軸100に対して縦方向に圧力アーム140を位置付けるため、当技術分野において既知の任意の適切な機構が使用されてもよい。非限定的な例として、線形駆動機構142は、ソレノイド駆動、櫛駆動、歯車駆動、油圧シリンダまたはピストン等を用いて構築されてもよい。
【0048】
図15および16は、デバイス10の第2の実施形態を示す。図1〜16において、類似の構成要素を識別するために、類似の参照番号を使用している。図15および16に図示した第2の実施形態において、圧力アーム148は、軸100に対して旋回して、圧力アーム148を係脱位置(図示せず)および係合位置(図15に図示)、ならびに第1の縦方向位置(図示せず)および第2の縦方向位置(図16に図示)に選択的に位置付ける。この実施形態において、圧力アーム148は、旋回ピン152によって軸100の第2の端部108に旋回可能に接続されるレバー150を含む。レバー150は、第2の端部156の反対に第1の端部154を有する。
【0049】
係合部材158は、第1の端部154に旋回可能に接続される。第2の端部156は、線形駆動機構160(油圧ピストンとして図示)に旋回可能に接続される。圧力アーム148は、駆動機構160(油圧ピストン161として図示)によって、係脱位置、第1の縦方向位置、係合位置、および第2の縦方向位置に選択的に旋回する。圧力アーム148を旋回させて圧力アームを選択的に位置付けるために、当技術分野において既知の任意の適切な機構が使用されてもよい。非限定的な例として、線形駆動機構は、ソレノイド駆動、櫛駆動、歯車駆動、油圧シリンダまたはピストン等を用いて構築されてもよい。
【0050】
ハードドライブ20が粉砕チャンバ90に挿入される前は、圧力アーム148は、係脱および第1の縦方向位置にある。ハードドライブ20が(例えば、溝96を介して)粉砕チャンバ90に挿入された後、圧力アームは、係合位置(図15に図示)に移動する。圧力アーム148が係合位置に位置付けられる時、係合部材158は、ハードドライブ20の上部表面24上に位置付けられる。次いで、駆動機構160は、ハードドライブ20に向かってレバー150を旋回させ、それによって、係合部材158に、ハードドライブ20の上部表面24に力を印加させ、ハードドライブ20の下部表面26を粉砕車輪130の粉砕表面132に押す。駆動機構160は、圧力アーム148が第2の縦方向位置(図16に図示)に位置付けられるまで、レバー150の旋回を継続する。次いで、駆動機構160は、圧力アーム148を係脱および第1の縦方向位置に戻す。
【0051】
図2に戻ると、デバイス10はまた、粉砕チャンバ90内に位置付けられ、かつ、粉砕車輪130が回転して粉砕表面132と接触しているハードドライブ20の一部を粉砕する時に、粉砕表面132に対して実質的に固定された位置にハードドライブ20を維持するように構成される、複数のガイド200を含む。ガイド200はまた、圧力アーム140に対して実質的に固定された位置に、ハードドライブ20を維持する。特定の実施形態において、ガイド200は、ハードドライブのラベル22の画像をデジタルカメラ270で撮ることが可能なように、ハードドライブを傾けるまたは傾斜させるように構成され、ラベル22の画像が撮られた(つまり、ハードドライブが撮影された)後、ハードドライブ20を直立に傾ける。
【0052】
図4を参照すると、ガイド200は、前方ガイドアセンブリ220、第1の後方ガイドアセンブリ230、第2の後方ガイドアセンブリ232、第1の側面ガイドアセンブリ240、および第2の側面ガイドアセンブリ242を含む。
【0053】
図示した前方ガイドアセンブリ220は、ハウジング50に搭載され、粉砕車輪130の粉砕表面132の上方に位置付けられた、本体部222を有する。図6を参照すると、任意に、本体部222は、その中に形成されるほぼ垂直に延在する溝224を有する。任意の旋回部材226は、溝224内に搭載されてもよく、前方ガイドアセンブリ220の本体部222に対して旋回するように構成されてもよい。旋回部材226は、旋回ピン229によって、前方ガイドアセンブリ220の溝224の下部内に旋回可能に結合された、繋留端部227を有する。旋回部材226は、旋回部材226が溝224内に完全に位置付けられる時(図7に図示するように)に溝224の上部に隣接する自由端部228を、繋留端部227の反対に有する。駆動機構(図示せず)は、溝224の内側および外側で、旋回部材226の自由端部228を選択的に旋回させる。非限定的な例として、旋回駆動機構は、小さな電気モーター(図示せず)を用いて構築されてもよい。
【0054】
図4に戻ると、第1の後方ガイドアセンブリ230と第2の後方ガイドアセンブリ232とは、圧力アーム140が、軸100に対して縦方向に移動する時に、圧力アーム140の一部がその間を移動可能なように、離間される。第1および第2の後方ガイドアセンブリ230および232のそれぞれは、実質的に固定された支持部材236に可動に結合された可動伸長部234を含む。伸長部234はそれぞれ、伸長位置(図2および8〜10参照)と後退位置(図3〜7および11参照)との間を、支持部材236に対して可動である。図2および8〜10に図示したように、伸長位置において、伸長部234は、ハードドライブ20に隣接し、かつ任意に接触してもよい。逆に、図3〜7および11に図示したように、後退位置において、伸長部234は、ハードドライブ20から離間される。
【0055】
支持部材236はそれぞれ、ハウジング50の第2のセクション「S2」に非可動に結合される。図示した実施形態において、支持部材236は、ハウジング50の第2のセクション「S2」の上部に取り付けられるよう図示されている。しかしながら、これは必須ではなく、支持部材236が第2のセクション「S2」の側部に結合される実施形態は、本教示の範囲内である。
【0056】
図6を参照すると、ハードドライブ20が前方ガイドアセンブリ220に隣接し、かつ第1および第2の後方ガイドアセンブリ230および232の伸長部234が後退位置にある場合、旋回部材226の自由端部228は、ハードドライブ20を前方ガイドアセンブリ220から離れるように傾けるまたは傾斜させるように、溝224から離れるように外向きに旋回してもよい。逆に、図8を参照すると、ハードドライブ20が傾けられたまたは傾斜された位置にあり、かつ旋回部材226の自由端部228が溝224内に内向きに旋回する場合、第1および第2の後方ガイドアセンブリ230および232の伸長部234は、ハードドライブ20を直立に傾け、それを前方ガイドアセンブリ220に平行して位置付けるよう、伸長位置に移動してもよい。
【0057】
図4に戻ると、第1の側面ガイドアセンブリ240と第2の側面ガイドアセンブリ242とは、その間にハードドライブ20を挿入可能なように離間される。第1および第2の側面ガイドアセンブリ240および242のそれぞれは、実質的に固定された支持部材246に可動に結合される可動伸長部244を含む。伸長部244はそれぞれ、異なったサイズのハードドライブに対応するよう、ハードドライブ20に向かって、およびハードドライブ20から離れるように、移動可能である。
【0058】
支持部材246はそれぞれ、ハウジング50の第2のセクション「S2」に非可動に結合される。図示した実施形態において、支持部材246は、ハウジング50の第2のセクション「S2」の上部に取り付けられるよう図示されている。しかしながら、これは必須ではなく、支持部材246が第2のセクション「S2」の側部に結合される実施形態は、本教示の範囲内である。
【0059】
伸長部234および伸長部244はそれぞれ、別々の線形駆動機構(図示せず)によって上述のように移動してもよい。線形駆動機構142を構築するのに適切であると上述した線形駆動機構のいずれかが、伸長部234および伸長部244を移動させるために使用される線形駆動機構を実装するために使用されてもよい。任意に、伸長部がハードドライブ20に所望の量の力を加えた時を検出するため、センサ(図示せず)が伸長部234および/または伸長部244のそれぞれに接続されてもよい。
【0060】
図2を参照すると、ハウジング50の第3のセクション「S3」は、油圧ポンプ260を収容する実質的に中空のチャンバ258を画定する。チャンバ258は、粒子30がチャンバ258に入らないように、粉砕チャンバ90から隔離されてもよい。油圧ポンプ260は、ハウジング50の第3のセクション「S3」に非可動に結合されてもよく、あるいは他の方法で支持されてもよい。
【0061】
油圧ポンプ260は、油圧ライン262によって、油圧ピストン144に接続される。油圧ポンプ260は、油圧ピストン144の動作を制御する。したがって、油圧ポンプ260は、粉砕サイクル中に、下方に向けられた圧力をハードドライブ20に印加する圧力アーム140に動力供給する。油圧ポンプ260は、モーター60に動力供給するために使用されるものと同じ商用電力給電によって動力供給されてもよい。
【0062】
図15〜16に図示した第2の実施形態において、油圧ポンプ260は、油圧ライン262によって、油圧ピストン160に接続される。油圧ポンプ260は、油圧ピストン160の動作を制御する。油圧ポンプ260は、粉砕サイクル中に、下方に向けられた圧力をハードドライブ20に印加する圧力アーム148に動力供給する。
【0063】
図1および11を参照すると、容器40は、ハウジング50から着脱可能であってもよく、空にされてもよい。図示した実施形態において、容器40は、ハウジング50の第3のセクション「S3」(図3参照)の部分266(図3参照)内で摺動自在に受容される引き出しとして実装される。封止(図示せず)は、デバイス10からの粒子30の望ましくない流出を防止するよう、ハウジング50と容器40との間に位置付けられてもよい。容器40を受容する第3のセクション「S3」の部分266(図3参照)は、油圧ポンプ260を収容するチャンバ258および下部チャンバ92(図5参照)から、容器40を隔離させる。
【0064】
ここで図5〜11を参照して、デバイス10の第1の実施形態の例示的な粉砕サイクルを説明する。粉砕サイクルの第1の段階を、図5に図示する。図5において、ハードドライブ20は、溝96を通って粉砕チャンバ90に挿入されている。旋回部材226は、完全に溝224内に位置付けられる。圧力アーム140は、係脱位置および第1の縦方向位置の両方にあり、第1の後方ガイドアセンブリ230および第2の後方ガイドアセンブリ232(図4参照)の伸長部234は、後退位置にあり、また、第1の側面ガイドアセンブリ240および第2の側面ガイドアセンブリ242(図4参照)の伸長部244は、後退位置にある。
【0065】
粉砕サイクルの任意の第2の段階を、図6に図示する。図6に図示したように、任意の第2の段階において、旋回部材226の自由端部228は、前方ガイドアセンブリ220の本体部222から離れるようにハードドライブ20を傾けるまたは傾斜させるように、溝224から離れて外向きに旋回する。したがって、粉砕チャンバ90は、カメラ270によってラベル22の写真を撮ることが可能なように、粉砕が始まる前にハードドライブ20を傾斜させることが可能な、適切なサイズである。
【0066】
粉砕サイクルの任意の第3の段階を、図3および7に図示する。図7に図示したように、任意の第3の段階において、旋回部材226の自由端部228は、溝224内に内向きに旋回し、ハードドライブ20のラベル22の写真が撮られる。
【0067】
任意の第2および第3の段階は共に、粉砕サイクルの任意のサブサイクルと考えられてもよい撮影工程を実施する。
【0068】
粉砕サイクルの第4の段階を、図8に図示する。図8に図示したように、第4の段階において、第1の後方ガイドアセンブリ230および第2の後方ガイドアセンブリ232(図4参照)の伸長部234は、伸長位置に伸長して、前方ガイドアセンブリ220に対してハードドライブ20を押す。粉砕工程の第4の段階の前に撮影工程が実施された場合、伸長部234の伸長は、ハードドライブ20を、前方ガイドアセンブリ220に対して直立位置に押し込む。次いで、第1の側面ガイドアセンブリ240および第2の側面ガイドアセンブリ242(図4参照)の伸長部244は、(図2に示すように)ハードドライブ20の側面と係合するよう、伸長位置に移動してもよい。したがって、粉砕が開始する前に、ガイド200は、その前側、裏側、左側、右側に沿ってハードドライブ20を安定に保つよう調整し、ハードドライブ20の下部表面26を、粉砕車輪130の粉砕表面132に呈することを可能にする。次いで、圧力アーム140は、係合位置に移動して、ハードドライブ20の上部表面24に直接的な下向きの圧力を印加し、ハードドライブ20を粉砕車輪130上に押す。
【0069】
次いで、粉砕サイクルの第5の段階において、モーター60(図2参照)は、粉砕車輪130の回転を開始する。ハードドライブ20が伸縮式プラットフォーム(図示せず)上に置かれている場合、駆動車輪130がその全速力に到達した時に、プラットフォームは後退する。
【0070】
粉砕サイクルの第6の段階を、図2および9に図示する。図9に図示したように、第6の段階において、圧力アーム140は、矢印「A」で示した方向に、第1の縦方向位置から第2の縦方向位置(および粉砕表面132)に向かって縦方向に移動する。粉砕車輪130が回転する時に、ハードドライブ20の下部表面26から粒子30を粉砕し、粒子30は容器40に堆積する。粒子30は、粉砕車輪130の回転力によって、容器40内に入れられてもよい。任意に、粉砕表面132を清掃するため、および/または粒子30を容器40に方向付けるために、ガイド(図示せず)、ブラシ、櫛等が、粉砕表面132に隣接して位置付けられてもよい。
【0071】
粉砕サイクルの第7の段階を、図10に図示する。図10に図示したように、第7の段階において、圧力アーム140は、第2の縦方向位置(粉砕表面132に隣接)に移動し、ハードドライブ20全体またはその相当部分が粒子30に粉砕されている。
【0072】
粉砕サイクルの第8の段階を、図11に図示する。第8の段階において、モーター60は、粉砕車輪130の回転を停止するために電源が切られる。次いで、図11に示したように、第1の後方ガイドアセンブリ230および第2の後方ガイドアセンブリ232(図4参照)の伸長部234は、後退位置に戻る。圧力アーム140は、係脱位置に戻る。任意に、第1の側面ガイドアセンブリ240および第2の側面ガイドアセンブリ242(図4参照)の伸長部244は、それらの後退位置に戻ってもよい。さらに、容器40は、取り外され、空にされてもよい。
【0073】
図14を参照すると、デバイス10は、デバイスコントローラ300を含む。デバイスコントローラ300は、プロセッサ310によって実行可能であり、かつ上述の粉砕サイクル中にプロセッサによって実行される時に、デバイス10の種々の構成要素の動作を制御する指示324を保存するメモリ320に接続される、プロセッサ310を含む。
【0074】
図示した第1の実施形態において、デバイスコントローラ300は、モーター60、油圧ポンプ260、カメラ270、第1および第2の後方ガイドアセンブリ230および232、第1および第2の側面ガイドアセンブリ240および242、ならびに前方ガイドアセンブリ220に接続される。
【0075】
プロセッサ310は、軸62を回転させる時および軸62の回転を停止させる時を、モーター60に指示する。プロセッサ310は、写真を撮る時およびメモリ320のどこに写真を保存するかを、カメラ270に指示する。図1〜14に図示した第1の実施形態において、プロセッサ310はまた、油圧ピストン144を上げる時および油圧ピストン144を下げる時を、油圧ポンプ260に指示する。図15および16に図示した第2の実施形態において、プロセッサ310は、油圧ピストン160を上げる時および油圧ピストン160を下げる時を、油圧ポンプ260に指示する。
【0076】
プロセッサ310は、伸長および後退位置に伸長部材を位置付ける時を、第1および第2の後方ガイドアセンブリ230および232の伸長部材234の線形駆動機構(図示せず)に指示する。さらに、プロセッサ310は、伸長部材234に接続されるセンサ(図示せず)から信号を受信してもよく、伸長部材234がどのくらいの力をハードドライブ20に加えているかを示す。プロセッサ310は、ハードドライブ20に向いた伸長部材234の移動を停止させる時を決定するために、この信号を使用してもよい。
【0077】
プロセッサ310は、伸長および後退位置に伸長部材を位置付ける時を、第1および第2の側面ガイドアセンブリ240および242の伸長部材244の線形駆動機構(図示せず)に指示する。さらに、プロセッサ310は、伸長部材244に接続されるセンサ(図示せず)から信号を受信してもよく、伸長部材244がどのくらいの力をハードドライブ20に加えているかを示す。プロセッサ310は、ハードドライブ20に向かった伸長部材234の移動を停止させる時を決定するために、この信号を使用してもよい。
【0078】
プロセッサ310は、溝224の内側および外側で旋回部材226の自由端部228を選択的に位置付ける時を、前方ガイドアセンブリ220の駆動機構(図示せず)に指示する。
【0079】
図示した第2の実施形態において、デバイスコントローラ300は、圧力アーム140に接続される。プロセッサ310は、係脱位置(図3〜7および11に図示)または係合位置(図2および8〜10に図示)に圧力アーム140を位置付けるために、軸100に対して横方向に圧力アーム140を移動させる時を、圧力部材140の線形駆動機構(図示せず)に指示する。
【0080】
デバイスコントローラ300は、プロセッサ310に接続されたユーザインターフェース330(例えば、タッチセンサー式表示画面332)を備えてもよい。ユーザインターフェース330は、ユーザ入力を受信し、かつユーザ入力に基づいて、プロセッサ310に指示を送信するように構成される。プロセッサ310は、ユーザインターフェース330から指示を受信し、かつデバイス10の適当な構成要素に、ユーザにより所望される行為を実施するよう指示するように構成される。例えば、ユーザインターフェース330は、第1の段階(図5に図示)においてハードドライブ20が粉砕チャンバ90に挿入された後に発生する粉砕サイクルの段階を実施するよう、プロセッサ310に指示するために使用されてもよい。別の例として、ユーザインターフェース330は、粉砕サイクル中に撮影工程を実施するようプロセッサ310に指示するために使用されてもよい。したがって、ユーザインターフェース330は、(図7に図示したように)ハードドライブ20を撮影するようカメラ270に指示するために使用されてもよい。
【0081】
ユーザインターフェース330はまた、ユーザが、プロセッサ310に結合されたネットワークインターフェース350を介して、外部コンピューティングサブシステム340(例えば、LAN、WAN、インターネット等)に接続することを可能にしてもよい。例えば、ユーザインターフェース330は、(粉砕サイクルの撮影工程中に撮られた)デジタル写真を、外部メモリまたはコンピューティングサブシステム340に結合されたコンピューティングデバイスに保存(および任意に、署名)するようプロセッサ310に指示するために使用されてもよい。ネットワークインターフェース350は、インターネットプロトコル(「IP」)ベースのファイル転送を実装するように構成されるインターネット接続を含んでもよい。
【0082】
ユーザインターフェース330は、ファイル転送操作を実施して、デバイス10の外部に写真を保存するために使用されてもよい。例えば、デバイスコントローラ300は、I/Oポート360(USBポートまたは外部メモリに対する同様の接続等)を含んでもよい。ユーザインターフェース330は、ユーザが、I/Oポート360を介して写真を外部メモリ370に転送することを可能にしてもよい。
【0083】
上述の実施形態は、他の様々な構成要素内に含まれた、またはそれらに接続された、様々な構成要素を示す。そのような示された構造は単に例示的なものであり、実際に同じ機能を達成する他の多くの構造を実装することができることを理解されたい。概念的な意味では、同じ機能を達成する構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成されるように、効果的に「関連付けられている」。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされた本明細書における任意の2つの構成要素は、構造または中間構成要素に関係なく、所望の機能が達成されるように互いに「関連付けられている」ものとして見なすことができる。同様に、そうして関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために、互いに「操作可能に接続」または「操作可能に結合」されているものとして見ることもできる。
【0084】
本発明の特定の実施形態が図示および説明されているが、本明細書の教示に基づいて、本発明およびその広範な態様から逸脱することなく、変更および修正を行うことができ、したがって、添付の特許請求の範囲は、全てのそうした変更および修正を本発明の真の趣旨および範囲内に含まれるものとしてそれらの範囲内に包含することが、当業者には明らかであろう。さらに、本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解されたい。概して、本明細書、および特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)において使用される用語は、一般的に、「オープンな」用語(例えば、用語「含んでいる」は「含んでいるが限定されるものではない」と解釈されるべきであり、用語「有する」は「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、用語「含む」は「含むが限定されるものではない」と解釈されるべきである等)を意図していることが、当業者には理解されよう。特定数の導入される特許請求の範囲の列挙が意図される場合、そのような意図は特許請求の範囲で明示的に列挙され、そのような列挙がない場合にはそのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、理解を助けるものとして、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求の範囲の列挙を導入するための導入語句「少なくとも1つ」および「1つ以上」の使用を含んでもよい。しかしながら、そのような句の使用は、同じ特許請求の範囲が導入語句「1つ以上」または「少なくとも1つ」、および「1つ(aまたはan)」などの不定冠詞を含む場合でも、不定冠詞「1つ(aまたはan)」による特許請求の範囲の列挙の導入によって、そのような導入された特許請求の範囲の列挙を含むいずれかの特定の特許請求の範囲が、そのような列挙を1つしか含まない発明に限定されることを示唆するように解釈されるべきではなく(例えば、「1つ(aおよび/またはan)」は「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味するように解釈されるべきである)、特許請求の範囲の導入に用いられた定冠詞の使用についても同じことが当てはまる。加えて、特定数の導入される特許請求の範囲が、明示的に列挙される場合でも、こうした列挙は一般的に、少なくとも列挙された数を意味するものと解釈すべきである(例えば、他の修飾子のない「2つの列挙」の素の列挙は一般的に、少なくとも2つの列挙、または2つ以上の列挙を意味する)ことが当業者には認識されよう。
【0085】
したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によるものを除いて、限定されるものではない。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年5月23日に出願された米国特許仮出願第61/180,841号の利益を主張するものであり、参照によりその全体が本願明細書に組み込まれる。
(発明の背景)
本発明は、概して、損傷または破壊されたハードドライブからのデータのその後の取得を防止する、コンピュータハードドライブを損傷または破壊するための方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの規制上の要件(グラムリーチブライリー法(「GLBA」)501および医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(「HIPAA」))を含むがこれらに限定されない)、業界の最適実施例、および個人のプライバシーに関する消費者の期待(および要望)により、有効なデータ保持および破壊が義務付けられている。これらの要件に対応することを目的としている種々の市販の方法およびデバイスは、さまざまな程度の有効性のみを提供する。これらの方法は、ソフトウェアベースの方法(例えば、オペレーティングシステムコマンドまたはセキュアファイル削除ソフトウェアを使用して、データを削除)、電磁的方法(例えば、消磁)、および機械的方法(例えば、破砕、またはドリル処理)を含む。
【0003】
ソフトウェアベースの方法に関して、従来のオペレーティングシステムコマンドを使用してハードドライブからファイルを削除することは、大抵のオペレーティングシステムがドライブに物理的に保存されたビットパターンを実際には削除しないため、ハードドライブからデータを除去する有効な方法ではない。代わりに、大抵のオペレーティングシステムは、単に、データへのファイルシステムポインタを除去する。このポインタがファイルシステムから除去された後、データを保存するドライブセクタは、他のファイルによる再使用に利用可能である。ドライブセクタが再使用される場合、ドライブセクタに以前に保存されたデータは、新しいデータで上書きされる。しかしながら、多くのオペレーティングシステムは、ユーザが永久に削除されたと思っていたデータを取得するために(ファイル回復または削除取り消しソフトウェアによって)使用される場合がある「ゴーストポインタ」を残す。「ゴーストポインタ」が利用できないとしても、データを含有するドライブセクタが再使用されるという保証はない。さらに、データを含有するドライブセクタが再使用されても、(ドライブの書き込みヘッドによって書き込まれた)ビットの磁気整列は、全ての電子の磁場が、データの同じビットを表す他のものと同じ方向に整列されると保証するわけではない。したがって、ドライブプラッタ上の磁場を十分詳細に読み取ることが可能な機器が、十分な元ビットを回復させるために使用される場合があり、これは、(統計的再構築アルゴリズムと組み合わせて使用される場合)低下した分解能版の元データストリームを再構築するために使用される場合がある。
【0004】
セキュアファイル削除ソフトウェアは、上記と同じ理由から完全には有効ではない。一部のセキュアファイル削除ソフトウェアは、ハードドライブに保存されたデータを繰り返し上書きすることによって、データ回復を不可能にさせようとする。多数の無作為の、およびパターン化された上書き後の統計的再構築は、別のファイルによる1回の上書き後に作られた再構築よりもより複雑で、かつ信頼性は低いが、そのような統計的再構築は、論理的可能性の範囲内にとどまる。
【0005】
電磁的方法もまた効果がないことが分かっている。ドライブ消磁は、セキュア削除ソフトウェアが完全には有効でないのと同じ理由から、完全には有効ではない。実際のところ、高強度の磁場は、ドライブプラッタ上の磁場の大部分を一方向に整列させるが、しかし、ドライブプラッタ上の全ての磁場をその方向に整列させないかもしれない。再整列されない磁場が、上述の統計的再構築の実施を可能にする場合がある。しかしながら、消磁は、ハードドライブの電子機器を損傷させる可能性があり、それによって、ハードドライブを操作不可能にさせるという追加の利点を有する。逆に、これは、消磁操作が有効であったかどうかを判定するために、ドライブプラッタに損傷していない電子機器を取り付けなければならないため、不利点であると見なされ得る。とは言え、そのような損傷はドライブプラッタの除去を妨げるものではなく、上記のように、独立して検査されてもよい。加えて、より新しいハードドライブは、通常操作中に干渉から保護するように設計された非常に改良された磁気遮蔽を有し、消磁の全体的な有効性が減少する。
【0006】
ドライブ破砕またはドリル処理等の、多くの従来使用されている機械的方法もまた、完全には有効ではない。一般的に、その工程はドライブを操作不可能にさせるが(例えば、元ドライブアセンブリ内におけるドライブプラッタの回転を妨げる)、圧倒的大部分の元データを依然として含有するドライブプラッタが、元ドライブアセンブリから持ち去られる場合がある。ドライブプラッタの磁気特性の高分解能分析が可能なデバイスによって、ドライブプラッタから、元データの大半を取得することができる。
【0007】
ハードドライブを小粒子にするハードドライブ破壊を提供するサービスが存在するが、しかしながら、それらは、ハードドライブから生成された粒子のサイズにおいて一貫していない。生成される粒子の多くは、断片上の磁場の個別分析が依然として可能であるほど十分に大きい(シュレッダーにかけた紙文書の復元と同様)。加えて、この手のサービスの多くは、特殊な機器を必要とする。ある場合には、特殊な機器が、ハードドライブの場所に移動され、これは高額となり得る。あるいは、耐用年数を経たハードドライブは、特殊な機器のもと(例えば、中央の店舗)に発送される場合があり、これにより、ハードドライブの所有者は、輸送のためにハードドライブの管理権を第三者に譲る必要がある。明らかに、ハードドライブが輸送中に悪用される、または紛失する多少の危険性がないわけではない。
【0008】
したがって、ハードドライブに保存されたデータを確実に取得できないようにし、またハードドライブの所有者がハードドライブの所有権および/または管理権を常に維持することを可能にする、ハードドライブを破壊する方法の必要性が存在する。データが回復され得ないようにハードドライブを破壊するために構成された可搬式デバイスもまた所望される。そのようなデバイスが、従来のオフィス環境、移動環境、および/または小売環境で動作するように構成され得れば(例えば、標準的な電力サービスによって動力供給される、静かに操作される、安全に操作される等)、有益であろう。本出願は、以下の詳細な説明および添付の図面から明らかなように、これらおよびその他の利点を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様は、保存されたデータを有するメモリデバイス(ハードドライブ等)を破壊するためのシステムを含む。システムは、粉砕チャンバ内に位置付けられる回転式粉砕車輪を含む。粉砕車輪は、粉砕車輪に接続されるモーターによって選択的に回転する。デバイスコントローラは、粉砕車輪を回転させる時および粉砕車輪を回転させない時を、モーターに指示するように構成されてもよい。
【0010】
圧力アームは、粉砕車輪が回転し、メモリデバイスを粉砕して、メモリデバイスに保存されたデータが回復され得ない粒子にする時、粉砕車輪に対してメモリデバイスを押す。圧力アームは、上部位置と下部位置との間で可動である。
【0011】
油圧ポンプは、圧力アームに接続されてもよく、また、上部位置に圧力アームを選択的に位置付けて、メモリデバイスの上部に係合させ、かつ下部位置に向かって圧力アームを選択的に下げ、圧力アームが、メモリデバイスの上部を圧迫し、粉砕車輪が回転する時に、粉砕車輪に対してメモリデバイスを押すように構成されてもよい。油圧ポンプはまた、メモリデバイスの相当部分が粒子に粉砕された後に、圧力アームを下部位置から上部位置に上げるように構成されてもよい。
【0012】
システムは、粉砕車輪が回転する時に、圧力アームに対して実質的に固定された位置に、メモリデバイスを維持するように構成される複数のガイドを備えてもよい。
【0013】
メモリデバイスから粉砕された粒子は、粉砕車輪に隣接して位置付けられる容器内で受容される。
【0014】
任意に、システムはまた、メモリデバイスが粒子に粉砕される前に、メモリデバイスの画像を撮るよう操作可能なカメラを備えてもよい。デバイスコントローラは、メモリデバイスの画像を撮るようカメラに指示するように構成されてもよい。
【0015】
本発明の他の態様は、保存されたデータを有するメモリデバイスを破壊するための方法を含む。方法は、粉砕チャンバ内の回転式粉砕表面上にメモリデバイスを位置付けることと、粉砕表面を、その上に位置付けられたメモリデバイスとともに回転させることと、粉砕表面が回転する時に、粉砕表面に対してメモリデバイスの一部を押して、粉砕表面に対して押された一部を、メモリデバイスに保存されたデータが回復され得ない粒子にすることと、容器内に粒子を収集することと、を含む。本方法は、形成された溝を通して、粉砕チャンバにメモリデバイスを挿入することを含んでもよい。
【0016】
一部の実施形態において、本方法は、メモリデバイスの上部表面に隣接して圧力アームを位置付けることと、圧力アームで、メモリデバイスの上部表面に力を印加することを含む。力は、粉砕表面に向けられている。粉砕表面が回転を開始した後も力の印加を継続して、それによって、回転する時に粉砕表面に対してメモリデバイスの一部を押す。
【0017】
任意に、方法はまた、粉砕表面を回転させる前に、メモリデバイスを撮影してメモリデバイスの写真を撮ることと、外部メモリまたは外部コンピューティングデバイスに写真を保存することとを含んでもよい。さらに、メモリデバイスが撮影される前に、メモリデバイスは、メモリデバイスを撮影するよう操作可能なカメラに対して傾斜されてもよい。写真が撮られた後、傾斜されたメモリデバイスは、直立位置に再度位置付けられてもよい。
【0018】
本方法は、前方ガイドに隣接して、メモリデバイスの前方向きの側面を位置付けることと、メモリデバイスの後方向きの側面に対して、少なくとも1つの後方ガイド部を位置付けることと(メモリデバイスの後方向きの側面は、メモリデバイスの前方向きの側面と反対である)、メモリデバイスの第1の側面に対して、第1のガイド部を位置付けることと、メモリデバイスの第2の側面に対して、第2のガイド部を位置付けること(メモリデバイスの第1の側面は、メモリデバイスの第2の側面と反対である)とを含んでも良い。特定の実施形態において、前方ガイドは、旋回部材を含む。そのような実施形態において、本方法は、後方ガイド部がメモリデバイスの後方向きの側面に対して位置付けられる前、およびメモリデバイスが撮影される前に、メモリデバイスを後方に傾けるように、メモリデバイスに向けて旋回部材を旋回させることをさらに含んでもよい。次いで、メモリデバイスが撮影された後に、後方ガイド部をメモリデバイスの後方向きの側面に対して押して、傾けられたメモリデバイスを直立位置に戻す。
【0019】
本発明の別の態様は、データを保存するメモリデバイスを破壊するための可搬式システムを含む。本システムは、回転式粉砕車輪と、メモリデバイスの一部を粉砕して粉砕されたメモリデバイスの粒子を形成するように、粉砕車輪が回転する時に、粉砕車輪に対してメモリデバイスを押す手段と、粉砕されたメモリデバイスの粒子を、システム内に保持する手段とを含む。任意に、本システムはまた、粉砕車輪が回転する時に、実質的に固定された位置にメモリデバイスを維持する手段を含んでもよい。
【0020】
本発明の他の態様は、最初にメモリデバイスを分解せずに、粉砕チャンバ内にメモリデバイスを定置し、粉砕チャンバ内に位置付けられた粉砕車輪を回転させる方法を含む。粉砕車輪は、メモリデバイスを粉砕して、メモリデバイスに保存されたいずれのデータも回復され得ない粒子にする。メモリデバイスがハードドライブである実施形態において、本方法は、粉砕チャンバ内にハードドライブを定置する前にコンピューティングデバイスからハードドライブを除去することと、最初にハードドライブを分解せずに粉砕チャンバ内にハードドライブを定置することとを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】ハードドライブを粉砕して、ハードドライブに以前に保存されたデータが回復され得ない粒子にするように構成される、デバイスの第1の実施形態の斜視図である。
【図2】粒子へのハードドライブの粉砕を図示し、かつデバイスの内部構成要素の概観を提供するよう、透明のハウジングを用いて図示した、図1のデバイスの斜視図である。
【図3】粉砕チャンバ内で撮影のために傾斜されたハードドライブを用いて図示し、かつデバイスの内部構成要素の概観を提供するよう、透明のハウジングを用いて図示した、図1のデバイスの斜視図である。
【図4】デバイスの内部構成要素の概観を提供するよう、透明なハウジングを用いて図示した、図1のデバイスの粉砕チャンバの拡大斜視図である。
【図5】粉砕サイクルの第1の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図6】粉砕サイクルの第2の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図7】粉砕サイクルの第3の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図8】粉砕サイクルの第4の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図9】粉砕サイクルの第6の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図10】粉砕サイクルの第7の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図11】粉砕サイクルの第8の段階を実施するデバイスを示す、実質的に線A−Aに沿って切り取った図1のデバイスの断面図である。
【図12】図1のデバイスのモーター、駆動軸、駆動歯車、被動歯車、駆動チェーン、および粉砕車輪の底面の斜視図である。
【図13】図12に示したモーター、駆動軸、駆動歯車、被動歯車、駆動チェーン、および粉砕車輪の側面図である。
【図14】図1のデバイスのデバイスコントローラの構成要素を図示する概略図である。
【図15】係合位置において図示した旋回圧力アームを有するデバイスの第2の実施形態の断面図である。
【図16】第2の縦方向位置において図示した旋回圧力アームを有する図15のデバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1〜14は、ハードドライブに保存されたデータがその破壊前に回復され得ないように、従来のコンピュータハードドライブを破壊するように構成された、デバイス10の第1の実施形態を図示する。デバイス10は、可搬式に構成されてもよい。図2を参照すると、デバイス10の第1の実施形態は、添付されたラベル22を有するハードドライブ20を粉砕して、ドライブの残留物、残骸、または粒子30にするように構成される。ハードドライブ20は、下部表面26の反対に上部表面24を有する(図3参照)。粒子30は、下部表面26(図3に図示)から粉砕され、容器40に収集される。ハードドライブ20は、従来のパーソナルコンピュータ、サーバ等のコンピューティングデバイス(図示せず)から除去されてもよく、デバイス10内に定置されてもよい。
ハードドライブ20は、デバイス10によって処理される前に分解される必要はない。
【0023】
説明を容易にするため、ハードドライブ20は、従来のパーソナルコンピュータ(図示せず)で使用される種類の標準的なまたは従来のコンピュータハードドライブ20として図示している。しかしながら、デバイス10が、フラッシュメモリ、オンボードメモリを有するハンドヘルド電子デバイス(例えば、IPOD(登録商標)MP3プレーヤー等のポータブル音楽プレーヤー)、携帯電話、スマートフォン、ポータブルドライブ、携帯情報端末、光ディスク等の、他のデータ記憶装置を粉砕して粒子30にするために使用されてもよいことを、当業者は理解されたい。
【0024】
実装の詳細によって、デバイス10は、標準的な電力事業者によって提供される従来の電力サービスライン(図示せず)によって動力供給されてもよい。そのような実施形態において、デバイス10は、従来の壁コンセント(図示せず)内で受容されるように構成される、従来のプラグ42を含む。
【0025】
デバイス10は、3つのセクション「S1」、「S2」、および「S3」を含んでもよいハウジング50を含む。セクション「S1」、「S2」、および「S3」は、およそ同じ大きさであってもよいが、しかしこれは必須ではない。図示した実施形態において、第2のセクション「S2」は、第1のセクション「S1」と第3のセクション「S3」との間に位置付けられる。しかしながら、これもまた必須ではなく、セクション「S1」、「S2」、および「S3」が互いに異なって位置付けられる実施形態は、本教示の範囲内である。説明を容易にするため、図2〜4において、ハウジング50は、デバイス10の内部構成要素の概観を提供するよう、透明のものとして図示している。
【0026】
第1のセクション「S1」は、回転式駆動軸62に結合されるモーター60を収容する実質的に中空のチャンバ52を含む。モーター60は、(矢印「R1」で示される)回転方向に駆動軸62を選択的に回転させるように構成される。モーター60は、電動高トルク、高速モーターとして実装されてもよい。モーター60は、ハウジング50の第1のセクション「S1」に回転不能に結合されてもよく、あるいは「S1」に支持されてもよい。
【0027】
駆動軸62は、遠位端部66の反対に近接端部64を有する。近接端部64は、モーター60に結合される。従来の駆動歯車70は、駆動軸62の遠位端部66に結合される。駆動歯車70は、その円周に配設された複数の歯72を有する。駆動歯車70は、モーター60によって軸62が回転する時に、駆動軸62によって回転する。
【0028】
駆動チェーン80は、駆動歯車70の周囲に巻き付けられ、歯72と噛み合う。駆動チェーン80は、連続した輪を形成するために、共に接続されている複数のリンク82を含む。駆動歯車70が回転する時、歯72は、駆動チェーン80のリンク82と連続的に係合し、それによって駆動チェーン80を回転させる。
【0029】
図4を参照すると、ハウジング50の第2のセクション「S2」は、実質的に中空の下部チャンバ92の上方に位置付けられた実質的に中空の粉砕チャンバ90を画定する。デバイス10が、ハードドライブ20を粉砕して粒子30にする時に、ユーザがハードドライブ20(図2参照)を観察できるように、必須ではないが、粉砕チャンバ90を画定する第2のセクション「S2」の少なくとも一部は、透明または半透明材料で構成されてもよい。
【0030】
図5〜11は、粉砕サイクルの異なる段階(任意の撮影工程を含む)時の、粉砕チャンバ90を通した断面図を図示する。説明を容易にするため、駆動チェーン80は、図5〜11から省略されている。図9に図示したように、粉砕チャンバ90は、隔壁94によって下部チャンバ92から分けられている。隔壁94は、粉砕チャンバ90内で作成される粒子30の移動を制限し、粒子30の駆動機構に干渉し得る下部チャンバ92への進入を防止する。下部チャンバ92およびチャンバ52が1つの連続的チャンバとして特徴付けられ得るように、下部チャンバ92は、ハウジング50の第1のセクション「S1」(図2参照)によって画定されるチャンバ52(図2参照)と連通している。
【0031】
図5を参照すると、開口部または溝96が、第2のセクション「S2」に形成されている。溝96は、粉砕チャンバ90と連通しており、ハードドライブ20がそこを通って粉砕チャンバ90内に入ることを可能にし、したがって、粉砕チャンバ90への入口をハードドライブ20に提供するように構成される。
【0032】
図9を参照すると、デバイス10は、溝96を覆い、かつ粒子30が、溝96を通って粉砕チャンバ90から出ることを防止するように構成された閉鎖部97を備えてもよい。図面において、閉鎖部97は、従来のスライダー機構99によって位置付け可能な摺動カバー98として図示されている。スライダー機構99は、溝96を選択的に開閉するよう、ユーザによって往復して摺動されてもよい。スライダー機構99は、ハードドライブ20が粉砕チャンバ90に挿入され得るように、カバー98を移動させて溝96を開け、かつ粉砕チャンバ90からの(粉砕車輪130によって作成された)粒子30の流出の防止に役立つように、カバー98を移動させて溝96を閉じる。
【0033】
あるいは、閉鎖部97は、溝96に隣接するハウジング50の第2のセクション「S2」の一部に結合可能な、別の種類のカバー、ドア、または蓋として実装されてもよい。実装の詳細によって、閉鎖部97は、ハウジング50にヒンジ連結により取り付けられてもよく、摺動可能に取り付けられてもよい。閉鎖部97は、溝96を画定するハウジング50の第2のセクション「S2」の一部で気密封止を形成してもよい。任意に、閉鎖部97は、デバイス10がハードドライブ20を粉砕している時に、ハウジング50の第2のセクション「S2」に対してロック可能であってもよい。デバイス10は、閉鎖部97のいかなる粒子実装での使用にも限定されない。
【0034】
非回転式軸100は、下部チャンバ92から、隔壁94に形成された開口部102を通り、かつ少なくとも部分的に粉砕チャンバ90内に上方へ延在する。軸100は、第2の端部108の反対に第1の端部106を有する。第1の端部106は、下部チャンバ92内のハウジング50に回転不能に結合または固定される。したがって、軸100は、ハウジング50の第2のセクション「S2」の下部に支持される。
【0035】
被動歯車110は、下部チャンバ92内の軸100上に位置付けられる。図12を参照すると、被動歯車110は、その円周に配設された複数の歯112を有する。駆動チェーン80は、被動歯車110の周囲に巻き付けられ、歯112と噛み合う。駆動チェーン80が回転する時、歯112は、駆動チェーン80のリンク82と連続的に係合し、それによって軸100の周囲で被動歯車110を回転させる。したがって、被動歯車110は、駆動チェーン80によって、軸100の周囲を回転する。被動歯車110の内側と軸100との間に軸受(図示せず)が位置付けられてもよい。
【0036】
図9に戻ると、被動歯車110は、隔壁94に形成された開口部102を通って、下部チャンバ92から粉砕チャンバ90内に延在する軸100の一部の周囲に配置されるカラー120に、回転不能に結合される。カラー120は、被動歯車110によって、軸100の周囲を回転する。カラー120の内側と軸100との間に軸受(図示せず)が位置付けられてもよい。軸受(図示せず)はまた、カラー120の外側と、隔壁94に形成される開口部102の内側との間に位置付けられてもよい。
【0037】
粉砕車輪130は、粉砕チャンバ90内のカラー120に回転不能に結合される。軸100は、粉砕車輪100の中央部131を通って延在し、粉砕車輪は、軸100の周囲を回転可能である。カラー120が、被動歯車110によって軸100の周囲を回転する時、粉砕車輪130は、軸100の周囲をカラー120とともに回転する。粉砕車輪130の内側と軸100との間に軸受(図示せず)が位置付けられてもよい。したがって、軸100は、被動歯車110、カラー120、および粉砕車輪130がその周囲を回転する、回転直立軸を画定する。
【0038】
粉砕車輪130は、市販のハードドライブを構築するために使用される材料に耐久性を示す変形である、円形、低粒度の粉砕車輪として実装されてもよい。粉砕車輪130は、粉砕車輪130が回転している間、粉砕表面132がハードドライブ20の下部表面26全体と接触するようにサイズ決めされた粉砕表面132を有する。
【0039】
図2に戻ると、粉砕車輪130は、(矢印「R2」で示される)回転方向で軸100の周囲を回転する。したがって、図示した実施形態において、粉砕車輪130は、駆動チェーン80によって粉砕車輪130の中央部131(図9参照)に付与される回転力によって回転する。ハウジング50は、そこを通って粒子30が粉砕チャンバ90を出て、容器40に入る、第2および第3のセクション「S2」および「S3」の間に位置付けられた間隙または開口部138(図2に図示)を含む。粉砕車輪130が矢印「R2」で示した回転方向に回転する時、粉砕車輪130は、開口部138を通して容器40内に粒子30を堆積させる。
【0040】
図9を参照すると、圧力アーム140は、軸100の第2の端部108に接続される。圧力アーム140は、係脱位置(図3〜7および11に図示)と係合位置(図2および8〜10に図示)との間で可動である。係脱位置において、圧力アーム140は、ハードドライブ20から、または(ハードドライブ20が粉砕チャンバ90内にない場合)ハードドライブ20が溝96を通って粉砕チャンバ90に挿入される時に占有する粉砕チャンバ90内の位置から、離間される。したがって、圧力アーム140が係脱位置にある時、圧力アーム140は、ハードドライブ20から離間され、それとの接触を避ける。このように、図5に図示したように、ハードドライブ20が溝96を通って粉砕チャンバ90に挿入される時に、圧力アーム140は、ハードドライブ20に干渉しない。係合位置において、圧力アーム140は、ハードドライブ20の上部表面24と接触するように位置付けられる。
【0041】
図9に戻ると、第1の実施形態において、圧力アーム140は、係脱位置(図3〜7および11に図示)および係合位置(図2および8〜10に図示)に圧力アーム140を選択的に位置付けるように、軸100に対して横方向に可動である。非限定的な例として、圧力アーム140は、線形駆動機構(図示せず)によって横方向に移動してもよい。非限定的な例として、線形駆動機構は、ソレノイド駆動、櫛駆動、歯車駆動、油圧シリンダまたはピストン等を用いて構築されてもよい。係脱および係合位置に圧力アームを選択的に位置付けるように、圧力アーム140を横方向に移動させるため、当技術分野において既知の任意の適切な機構が使用されてもよい。
【0042】
圧力アーム140はまた、第1の縦方向位置(図2〜8および11に図示)と第2の縦方向位置(図10に図示)との間を、軸100に対して縦方向に可動である。図9に、第1および第2の縦方向位置間を移行する圧力アーム140を図示する。図示した実施形態において、圧力アーム140は、軸100に対して縦方向に圧力アーム140を位置付ける線形駆動機構142(油圧ピストン144として図示)に搭載される。圧力アーム140が第1の縦方向位置(図2〜8および11に図示)にある時、圧力アーム140は、粉砕車輪130の粉砕表面132から最も遠い。圧力アーム140が第2の縦方向位置(図10に図示)にある時、圧力アーム140は、粉砕車輪130の粉砕表面132に最も近いが、しかし接触していない。
【0043】
任意に、デバイス10は、溝96の反対かつ粉砕車輪130の上方に位置付けられた伸縮式プラットフォーム(図示せず)を含んでもよい。ハードドライブ20が粉砕チャンバ90に挿入される前に、プラットフォームは伸長される。ハードドライブ20は、溝96に挿入されると、伸長したプラットフォーム上に載る。次いで、デバイス10は、粉砕車輪130の回転を開始する。粉砕車輪130が全速力で回転した後に、プラットフォームは、ハードドライブの下から後退してもよく、これによりハードドライブはプラットフォームの端から落下し、粉砕車輪の粉砕表面132と接触する。
【0044】
任意の伸縮式プラットフォームを含まない実施形態において、ハードドライブ20は、溝96に挿入されると、粉砕車輪130の粉砕表面132上に載る。次いで、デバイス10は、粉砕車輪130の回転を開始する。
【0045】
ハードドライブ20の下部表面26が粉砕車輪130の粉砕表面132と接触している時、圧力アーム140の第1の縦方向位置は、ハードドライブ20の上部表面24に隣接しているか、その上方にある。したがって、圧力アーム140の第1の縦方向位置がハードドライブ20の上部表面24の上方にある場合、粉砕車輪130が回転を開始する前に、圧力アーム140を下げて、ハードドライブ20の上部表面24と接触させる必要があり得る。粉砕車輪130が回転する時、粉砕車輪130がハードドライブ20の下部表面26を粉砕する。駆動機構142は、圧力アーム140を粉砕車輪130(および第2の縦方向位置)に向かって縦方向に移動させ、粉砕車輪130が回転する時に、粉砕表面132に対してハードドライブ20の下部表面26を押す。
【0046】
圧力アーム140の第2の縦方向位置は、粉砕表面132付近にあるが、しかし、圧力アーム140の損傷を避けるために、そこから離間されている。デバイス10が粉砕車輪130の回転を停止すると、圧力アーム140は、第1の縦方向位置に戻り、かつ任意に、係脱位置に戻る(例えば、図11参照)。
【0047】
軸100に対して縦方向に圧力アーム140を位置付けるため、当技術分野において既知の任意の適切な機構が使用されてもよい。非限定的な例として、線形駆動機構142は、ソレノイド駆動、櫛駆動、歯車駆動、油圧シリンダまたはピストン等を用いて構築されてもよい。
【0048】
図15および16は、デバイス10の第2の実施形態を示す。図1〜16において、類似の構成要素を識別するために、類似の参照番号を使用している。図15および16に図示した第2の実施形態において、圧力アーム148は、軸100に対して旋回して、圧力アーム148を係脱位置(図示せず)および係合位置(図15に図示)、ならびに第1の縦方向位置(図示せず)および第2の縦方向位置(図16に図示)に選択的に位置付ける。この実施形態において、圧力アーム148は、旋回ピン152によって軸100の第2の端部108に旋回可能に接続されるレバー150を含む。レバー150は、第2の端部156の反対に第1の端部154を有する。
【0049】
係合部材158は、第1の端部154に旋回可能に接続される。第2の端部156は、線形駆動機構160(油圧ピストンとして図示)に旋回可能に接続される。圧力アーム148は、駆動機構160(油圧ピストン161として図示)によって、係脱位置、第1の縦方向位置、係合位置、および第2の縦方向位置に選択的に旋回する。圧力アーム148を旋回させて圧力アームを選択的に位置付けるために、当技術分野において既知の任意の適切な機構が使用されてもよい。非限定的な例として、線形駆動機構は、ソレノイド駆動、櫛駆動、歯車駆動、油圧シリンダまたはピストン等を用いて構築されてもよい。
【0050】
ハードドライブ20が粉砕チャンバ90に挿入される前は、圧力アーム148は、係脱および第1の縦方向位置にある。ハードドライブ20が(例えば、溝96を介して)粉砕チャンバ90に挿入された後、圧力アームは、係合位置(図15に図示)に移動する。圧力アーム148が係合位置に位置付けられる時、係合部材158は、ハードドライブ20の上部表面24上に位置付けられる。次いで、駆動機構160は、ハードドライブ20に向かってレバー150を旋回させ、それによって、係合部材158に、ハードドライブ20の上部表面24に力を印加させ、ハードドライブ20の下部表面26を粉砕車輪130の粉砕表面132に押す。駆動機構160は、圧力アーム148が第2の縦方向位置(図16に図示)に位置付けられるまで、レバー150の旋回を継続する。次いで、駆動機構160は、圧力アーム148を係脱および第1の縦方向位置に戻す。
【0051】
図2に戻ると、デバイス10はまた、粉砕チャンバ90内に位置付けられ、かつ、粉砕車輪130が回転して粉砕表面132と接触しているハードドライブ20の一部を粉砕する時に、粉砕表面132に対して実質的に固定された位置にハードドライブ20を維持するように構成される、複数のガイド200を含む。ガイド200はまた、圧力アーム140に対して実質的に固定された位置に、ハードドライブ20を維持する。特定の実施形態において、ガイド200は、ハードドライブのラベル22の画像をデジタルカメラ270で撮ることが可能なように、ハードドライブを傾けるまたは傾斜させるように構成され、ラベル22の画像が撮られた(つまり、ハードドライブが撮影された)後、ハードドライブ20を直立に傾ける。
【0052】
図4を参照すると、ガイド200は、前方ガイドアセンブリ220、第1の後方ガイドアセンブリ230、第2の後方ガイドアセンブリ232、第1の側面ガイドアセンブリ240、および第2の側面ガイドアセンブリ242を含む。
【0053】
図示した前方ガイドアセンブリ220は、ハウジング50に搭載され、粉砕車輪130の粉砕表面132の上方に位置付けられた、本体部222を有する。図6を参照すると、任意に、本体部222は、その中に形成されるほぼ垂直に延在する溝224を有する。任意の旋回部材226は、溝224内に搭載されてもよく、前方ガイドアセンブリ220の本体部222に対して旋回するように構成されてもよい。旋回部材226は、旋回ピン229によって、前方ガイドアセンブリ220の溝224の下部内に旋回可能に結合された、繋留端部227を有する。旋回部材226は、旋回部材226が溝224内に完全に位置付けられる時(図7に図示するように)に溝224の上部に隣接する自由端部228を、繋留端部227の反対に有する。駆動機構(図示せず)は、溝224の内側および外側で、旋回部材226の自由端部228を選択的に旋回させる。非限定的な例として、旋回駆動機構は、小さな電気モーター(図示せず)を用いて構築されてもよい。
【0054】
図4に戻ると、第1の後方ガイドアセンブリ230と第2の後方ガイドアセンブリ232とは、圧力アーム140が、軸100に対して縦方向に移動する時に、圧力アーム140の一部がその間を移動可能なように、離間される。第1および第2の後方ガイドアセンブリ230および232のそれぞれは、実質的に固定された支持部材236に可動に結合された可動伸長部234を含む。伸長部234はそれぞれ、伸長位置(図2および8〜10参照)と後退位置(図3〜7および11参照)との間を、支持部材236に対して可動である。図2および8〜10に図示したように、伸長位置において、伸長部234は、ハードドライブ20に隣接し、かつ任意に接触してもよい。逆に、図3〜7および11に図示したように、後退位置において、伸長部234は、ハードドライブ20から離間される。
【0055】
支持部材236はそれぞれ、ハウジング50の第2のセクション「S2」に非可動に結合される。図示した実施形態において、支持部材236は、ハウジング50の第2のセクション「S2」の上部に取り付けられるよう図示されている。しかしながら、これは必須ではなく、支持部材236が第2のセクション「S2」の側部に結合される実施形態は、本教示の範囲内である。
【0056】
図6を参照すると、ハードドライブ20が前方ガイドアセンブリ220に隣接し、かつ第1および第2の後方ガイドアセンブリ230および232の伸長部234が後退位置にある場合、旋回部材226の自由端部228は、ハードドライブ20を前方ガイドアセンブリ220から離れるように傾けるまたは傾斜させるように、溝224から離れるように外向きに旋回してもよい。逆に、図8を参照すると、ハードドライブ20が傾けられたまたは傾斜された位置にあり、かつ旋回部材226の自由端部228が溝224内に内向きに旋回する場合、第1および第2の後方ガイドアセンブリ230および232の伸長部234は、ハードドライブ20を直立に傾け、それを前方ガイドアセンブリ220に平行して位置付けるよう、伸長位置に移動してもよい。
【0057】
図4に戻ると、第1の側面ガイドアセンブリ240と第2の側面ガイドアセンブリ242とは、その間にハードドライブ20を挿入可能なように離間される。第1および第2の側面ガイドアセンブリ240および242のそれぞれは、実質的に固定された支持部材246に可動に結合される可動伸長部244を含む。伸長部244はそれぞれ、異なったサイズのハードドライブに対応するよう、ハードドライブ20に向かって、およびハードドライブ20から離れるように、移動可能である。
【0058】
支持部材246はそれぞれ、ハウジング50の第2のセクション「S2」に非可動に結合される。図示した実施形態において、支持部材246は、ハウジング50の第2のセクション「S2」の上部に取り付けられるよう図示されている。しかしながら、これは必須ではなく、支持部材246が第2のセクション「S2」の側部に結合される実施形態は、本教示の範囲内である。
【0059】
伸長部234および伸長部244はそれぞれ、別々の線形駆動機構(図示せず)によって上述のように移動してもよい。線形駆動機構142を構築するのに適切であると上述した線形駆動機構のいずれかが、伸長部234および伸長部244を移動させるために使用される線形駆動機構を実装するために使用されてもよい。任意に、伸長部がハードドライブ20に所望の量の力を加えた時を検出するため、センサ(図示せず)が伸長部234および/または伸長部244のそれぞれに接続されてもよい。
【0060】
図2を参照すると、ハウジング50の第3のセクション「S3」は、油圧ポンプ260を収容する実質的に中空のチャンバ258を画定する。チャンバ258は、粒子30がチャンバ258に入らないように、粉砕チャンバ90から隔離されてもよい。油圧ポンプ260は、ハウジング50の第3のセクション「S3」に非可動に結合されてもよく、あるいは他の方法で支持されてもよい。
【0061】
油圧ポンプ260は、油圧ライン262によって、油圧ピストン144に接続される。油圧ポンプ260は、油圧ピストン144の動作を制御する。したがって、油圧ポンプ260は、粉砕サイクル中に、下方に向けられた圧力をハードドライブ20に印加する圧力アーム140に動力供給する。油圧ポンプ260は、モーター60に動力供給するために使用されるものと同じ商用電力給電によって動力供給されてもよい。
【0062】
図15〜16に図示した第2の実施形態において、油圧ポンプ260は、油圧ライン262によって、油圧ピストン160に接続される。油圧ポンプ260は、油圧ピストン160の動作を制御する。油圧ポンプ260は、粉砕サイクル中に、下方に向けられた圧力をハードドライブ20に印加する圧力アーム148に動力供給する。
【0063】
図1および11を参照すると、容器40は、ハウジング50から着脱可能であってもよく、空にされてもよい。図示した実施形態において、容器40は、ハウジング50の第3のセクション「S3」(図3参照)の部分266(図3参照)内で摺動自在に受容される引き出しとして実装される。封止(図示せず)は、デバイス10からの粒子30の望ましくない流出を防止するよう、ハウジング50と容器40との間に位置付けられてもよい。容器40を受容する第3のセクション「S3」の部分266(図3参照)は、油圧ポンプ260を収容するチャンバ258および下部チャンバ92(図5参照)から、容器40を隔離させる。
【0064】
ここで図5〜11を参照して、デバイス10の第1の実施形態の例示的な粉砕サイクルを説明する。粉砕サイクルの第1の段階を、図5に図示する。図5において、ハードドライブ20は、溝96を通って粉砕チャンバ90に挿入されている。旋回部材226は、完全に溝224内に位置付けられる。圧力アーム140は、係脱位置および第1の縦方向位置の両方にあり、第1の後方ガイドアセンブリ230および第2の後方ガイドアセンブリ232(図4参照)の伸長部234は、後退位置にあり、また、第1の側面ガイドアセンブリ240および第2の側面ガイドアセンブリ242(図4参照)の伸長部244は、後退位置にある。
【0065】
粉砕サイクルの任意の第2の段階を、図6に図示する。図6に図示したように、任意の第2の段階において、旋回部材226の自由端部228は、前方ガイドアセンブリ220の本体部222から離れるようにハードドライブ20を傾けるまたは傾斜させるように、溝224から離れて外向きに旋回する。したがって、粉砕チャンバ90は、カメラ270によってラベル22の写真を撮ることが可能なように、粉砕が始まる前にハードドライブ20を傾斜させることが可能な、適切なサイズである。
【0066】
粉砕サイクルの任意の第3の段階を、図3および7に図示する。図7に図示したように、任意の第3の段階において、旋回部材226の自由端部228は、溝224内に内向きに旋回し、ハードドライブ20のラベル22の写真が撮られる。
【0067】
任意の第2および第3の段階は共に、粉砕サイクルの任意のサブサイクルと考えられてもよい撮影工程を実施する。
【0068】
粉砕サイクルの第4の段階を、図8に図示する。図8に図示したように、第4の段階において、第1の後方ガイドアセンブリ230および第2の後方ガイドアセンブリ232(図4参照)の伸長部234は、伸長位置に伸長して、前方ガイドアセンブリ220に対してハードドライブ20を押す。粉砕工程の第4の段階の前に撮影工程が実施された場合、伸長部234の伸長は、ハードドライブ20を、前方ガイドアセンブリ220に対して直立位置に押し込む。次いで、第1の側面ガイドアセンブリ240および第2の側面ガイドアセンブリ242(図4参照)の伸長部244は、(図2に示すように)ハードドライブ20の側面と係合するよう、伸長位置に移動してもよい。したがって、粉砕が開始する前に、ガイド200は、その前側、裏側、左側、右側に沿ってハードドライブ20を安定に保つよう調整し、ハードドライブ20の下部表面26を、粉砕車輪130の粉砕表面132に呈することを可能にする。次いで、圧力アーム140は、係合位置に移動して、ハードドライブ20の上部表面24に直接的な下向きの圧力を印加し、ハードドライブ20を粉砕車輪130上に押す。
【0069】
次いで、粉砕サイクルの第5の段階において、モーター60(図2参照)は、粉砕車輪130の回転を開始する。ハードドライブ20が伸縮式プラットフォーム(図示せず)上に置かれている場合、駆動車輪130がその全速力に到達した時に、プラットフォームは後退する。
【0070】
粉砕サイクルの第6の段階を、図2および9に図示する。図9に図示したように、第6の段階において、圧力アーム140は、矢印「A」で示した方向に、第1の縦方向位置から第2の縦方向位置(および粉砕表面132)に向かって縦方向に移動する。粉砕車輪130が回転する時に、ハードドライブ20の下部表面26から粒子30を粉砕し、粒子30は容器40に堆積する。粒子30は、粉砕車輪130の回転力によって、容器40内に入れられてもよい。任意に、粉砕表面132を清掃するため、および/または粒子30を容器40に方向付けるために、ガイド(図示せず)、ブラシ、櫛等が、粉砕表面132に隣接して位置付けられてもよい。
【0071】
粉砕サイクルの第7の段階を、図10に図示する。図10に図示したように、第7の段階において、圧力アーム140は、第2の縦方向位置(粉砕表面132に隣接)に移動し、ハードドライブ20全体またはその相当部分が粒子30に粉砕されている。
【0072】
粉砕サイクルの第8の段階を、図11に図示する。第8の段階において、モーター60は、粉砕車輪130の回転を停止するために電源が切られる。次いで、図11に示したように、第1の後方ガイドアセンブリ230および第2の後方ガイドアセンブリ232(図4参照)の伸長部234は、後退位置に戻る。圧力アーム140は、係脱位置に戻る。任意に、第1の側面ガイドアセンブリ240および第2の側面ガイドアセンブリ242(図4参照)の伸長部244は、それらの後退位置に戻ってもよい。さらに、容器40は、取り外され、空にされてもよい。
【0073】
図14を参照すると、デバイス10は、デバイスコントローラ300を含む。デバイスコントローラ300は、プロセッサ310によって実行可能であり、かつ上述の粉砕サイクル中にプロセッサによって実行される時に、デバイス10の種々の構成要素の動作を制御する指示324を保存するメモリ320に接続される、プロセッサ310を含む。
【0074】
図示した第1の実施形態において、デバイスコントローラ300は、モーター60、油圧ポンプ260、カメラ270、第1および第2の後方ガイドアセンブリ230および232、第1および第2の側面ガイドアセンブリ240および242、ならびに前方ガイドアセンブリ220に接続される。
【0075】
プロセッサ310は、軸62を回転させる時および軸62の回転を停止させる時を、モーター60に指示する。プロセッサ310は、写真を撮る時およびメモリ320のどこに写真を保存するかを、カメラ270に指示する。図1〜14に図示した第1の実施形態において、プロセッサ310はまた、油圧ピストン144を上げる時および油圧ピストン144を下げる時を、油圧ポンプ260に指示する。図15および16に図示した第2の実施形態において、プロセッサ310は、油圧ピストン160を上げる時および油圧ピストン160を下げる時を、油圧ポンプ260に指示する。
【0076】
プロセッサ310は、伸長および後退位置に伸長部材を位置付ける時を、第1および第2の後方ガイドアセンブリ230および232の伸長部材234の線形駆動機構(図示せず)に指示する。さらに、プロセッサ310は、伸長部材234に接続されるセンサ(図示せず)から信号を受信してもよく、伸長部材234がどのくらいの力をハードドライブ20に加えているかを示す。プロセッサ310は、ハードドライブ20に向いた伸長部材234の移動を停止させる時を決定するために、この信号を使用してもよい。
【0077】
プロセッサ310は、伸長および後退位置に伸長部材を位置付ける時を、第1および第2の側面ガイドアセンブリ240および242の伸長部材244の線形駆動機構(図示せず)に指示する。さらに、プロセッサ310は、伸長部材244に接続されるセンサ(図示せず)から信号を受信してもよく、伸長部材244がどのくらいの力をハードドライブ20に加えているかを示す。プロセッサ310は、ハードドライブ20に向かった伸長部材234の移動を停止させる時を決定するために、この信号を使用してもよい。
【0078】
プロセッサ310は、溝224の内側および外側で旋回部材226の自由端部228を選択的に位置付ける時を、前方ガイドアセンブリ220の駆動機構(図示せず)に指示する。
【0079】
図示した第2の実施形態において、デバイスコントローラ300は、圧力アーム140に接続される。プロセッサ310は、係脱位置(図3〜7および11に図示)または係合位置(図2および8〜10に図示)に圧力アーム140を位置付けるために、軸100に対して横方向に圧力アーム140を移動させる時を、圧力部材140の線形駆動機構(図示せず)に指示する。
【0080】
デバイスコントローラ300は、プロセッサ310に接続されたユーザインターフェース330(例えば、タッチセンサー式表示画面332)を備えてもよい。ユーザインターフェース330は、ユーザ入力を受信し、かつユーザ入力に基づいて、プロセッサ310に指示を送信するように構成される。プロセッサ310は、ユーザインターフェース330から指示を受信し、かつデバイス10の適当な構成要素に、ユーザにより所望される行為を実施するよう指示するように構成される。例えば、ユーザインターフェース330は、第1の段階(図5に図示)においてハードドライブ20が粉砕チャンバ90に挿入された後に発生する粉砕サイクルの段階を実施するよう、プロセッサ310に指示するために使用されてもよい。別の例として、ユーザインターフェース330は、粉砕サイクル中に撮影工程を実施するようプロセッサ310に指示するために使用されてもよい。したがって、ユーザインターフェース330は、(図7に図示したように)ハードドライブ20を撮影するようカメラ270に指示するために使用されてもよい。
【0081】
ユーザインターフェース330はまた、ユーザが、プロセッサ310に結合されたネットワークインターフェース350を介して、外部コンピューティングサブシステム340(例えば、LAN、WAN、インターネット等)に接続することを可能にしてもよい。例えば、ユーザインターフェース330は、(粉砕サイクルの撮影工程中に撮られた)デジタル写真を、外部メモリまたはコンピューティングサブシステム340に結合されたコンピューティングデバイスに保存(および任意に、署名)するようプロセッサ310に指示するために使用されてもよい。ネットワークインターフェース350は、インターネットプロトコル(「IP」)ベースのファイル転送を実装するように構成されるインターネット接続を含んでもよい。
【0082】
ユーザインターフェース330は、ファイル転送操作を実施して、デバイス10の外部に写真を保存するために使用されてもよい。例えば、デバイスコントローラ300は、I/Oポート360(USBポートまたは外部メモリに対する同様の接続等)を含んでもよい。ユーザインターフェース330は、ユーザが、I/Oポート360を介して写真を外部メモリ370に転送することを可能にしてもよい。
【0083】
上述の実施形態は、他の様々な構成要素内に含まれた、またはそれらに接続された、様々な構成要素を示す。そのような示された構造は単に例示的なものであり、実際に同じ機能を達成する他の多くの構造を実装することができることを理解されたい。概念的な意味では、同じ機能を達成する構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成されるように、効果的に「関連付けられている」。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされた本明細書における任意の2つの構成要素は、構造または中間構成要素に関係なく、所望の機能が達成されるように互いに「関連付けられている」ものとして見なすことができる。同様に、そうして関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能を達成するために、互いに「操作可能に接続」または「操作可能に結合」されているものとして見ることもできる。
【0084】
本発明の特定の実施形態が図示および説明されているが、本明細書の教示に基づいて、本発明およびその広範な態様から逸脱することなく、変更および修正を行うことができ、したがって、添付の特許請求の範囲は、全てのそうした変更および修正を本発明の真の趣旨および範囲内に含まれるものとしてそれらの範囲内に包含することが、当業者には明らかであろう。さらに、本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解されたい。概して、本明細書、および特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)において使用される用語は、一般的に、「オープンな」用語(例えば、用語「含んでいる」は「含んでいるが限定されるものではない」と解釈されるべきであり、用語「有する」は「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、用語「含む」は「含むが限定されるものではない」と解釈されるべきである等)を意図していることが、当業者には理解されよう。特定数の導入される特許請求の範囲の列挙が意図される場合、そのような意図は特許請求の範囲で明示的に列挙され、そのような列挙がない場合にはそのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、理解を助けるものとして、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求の範囲の列挙を導入するための導入語句「少なくとも1つ」および「1つ以上」の使用を含んでもよい。しかしながら、そのような句の使用は、同じ特許請求の範囲が導入語句「1つ以上」または「少なくとも1つ」、および「1つ(aまたはan)」などの不定冠詞を含む場合でも、不定冠詞「1つ(aまたはan)」による特許請求の範囲の列挙の導入によって、そのような導入された特許請求の範囲の列挙を含むいずれかの特定の特許請求の範囲が、そのような列挙を1つしか含まない発明に限定されることを示唆するように解釈されるべきではなく(例えば、「1つ(aおよび/またはan)」は「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味するように解釈されるべきである)、特許請求の範囲の導入に用いられた定冠詞の使用についても同じことが当てはまる。加えて、特定数の導入される特許請求の範囲が、明示的に列挙される場合でも、こうした列挙は一般的に、少なくとも列挙された数を意味するものと解釈すべきである(例えば、他の修飾子のない「2つの列挙」の素の列挙は一般的に、少なくとも2つの列挙、または2つ以上の列挙を意味する)ことが当業者には認識されよう。
【0085】
したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によるものを除いて、限定されるものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保存されたデータを有するメモリデバイスを破壊するためのシステムであって、
粉砕チャンバと、
前記粉砕チャンバ内に位置付けられる、回転式粉砕車輪と、
前記粉砕車輪が回転し、前記メモリデバイスを粉砕して、前記メモリデバイスに保存された前記データが回復され得ない粒子にする時に、前記粉砕車輪に対して前記メモリデバイスを押すように構成される、圧力アームと、
前記粒子を受容するように位置付けられる、前記粉砕車輪に隣接する、容器と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記メモリデバイスが前記粒子に粉砕される前に、前記メモリデバイスの画像を撮るよう操作可能な、カメラをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記メモリデバイスの前記画像を撮るよう前記カメラに指示するように構成される、デバイスコントローラをさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記粉砕車輪に接続されるモーターであって、前記粉砕車輪を選択的に回転させるよう操作可能な、モーターをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記粉砕車輪を回転させる時および前記粉砕車輪を回転させない時を、前記モーターに指示するように構成される、デバイスコントローラをさらに備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記モーターを前記粉砕車輪に接続する駆動チェーンであって、前記粉砕車輪は、前記駆動チェーンによって回転可能であり、かつ前記駆動チェーンは、前記モーターによって回転可能であり、前記駆動チェーンは、前記モーターによって回転させられる時に、前記粉砕車輪を回転させる、駆動チェーンをさらに備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記粉砕車輪が回転する時に、前記圧力アームに対して実質的に固定された位置に、前記メモリデバイスを維持するように構成される、複数のガイドをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記圧力アームは、上部位置と下部位置との間で可動であり、前記システムは、
前記圧力アームに接続される油圧ポンプであって、前記上部位置に前記圧力アームを選択的に位置付けて、前記メモリデバイスの上部に係合させ、かつ、前記下部位置に向かって前記圧力アームを選択的に下げて、前記圧力アームに前記メモリデバイスの上部を圧迫させ、前記粉砕車輪が回転する時に、前記粉砕車輪に対して前記メモリデバイスを押させるように構成される、油圧ポンプをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記油圧ポンプは、前記メモリデバイスの相当部分が粒子に粉砕された後に、前記圧力アームを、前記下部位置から前記上部位置に上げるようにさらに構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
保存されたデータを有するメモリデバイスを破壊するための方法であって、
粉砕チャンバ内の回転式粉砕表面上に前記メモリデバイスを位置付けることと、
前記粉砕表面を、その上に位置付けられた前記メモリデバイスとともに回転させることと、
前記粉砕表面が回転する時に、前記粉砕表面に対して前記メモリデバイスの一部を押して、前記粉砕表面に対して押された前記一部を、前記メモリデバイスに保存された前記データが回復され得ない粒子にすることと、
容器内に前記粒子を収集することと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記メモリデバイスの上部表面に隣接して圧力アームを位置付けることと、
前記圧力アームで、前記メモリデバイスの前記上部表面に、前記粉砕表面に向けられる力を印加することと、
前記粉砕表面が回転を開始した後も、前記メモリデバイスの前記上部表面への力の印加を継続することであって、それによって、前記粉砕表面が回転する時に前記粉砕表面に対して前記メモリデバイスの前記一部を押す、継続することと、
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記粉砕表面を回転させる前に、前記メモリデバイスを撮影することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記粉砕表面を回転させる前に、前記メモリデバイスを撮影して、前記メモリデバイスの写真を撮ることと、
外部メモリまたは外部コンピューティングデバイスに前記写真を保存することと、
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記粉砕表面を回転させる前に、前記メモリデバイスを撮影するよう操作可能なカメラに対して、前記メモリデバイスを傾斜させることと、前記カメラで、前記メモリデバイスを撮影することと、前記メモリデバイスを撮影した後に、前記傾斜させたメモリデバイスを直立位置に位置付けることと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前方ガイドに隣接して、前記メモリデバイスの前方向きの側面を位置付けることと、
前記メモリデバイスの後方向きの側面に対して、少なくとも1つの後方ガイド部を位置付けることであって、前記メモリデバイスの前記後方向きの側面は、前記メモリデバイスの前記前方向きの側面と反対である、位置付けることと、
前記メモリデバイスの第1の側面に対して、第1のガイド部を位置付けることと、
前記メモリデバイスの第2の側面に対して、第2のガイド部を位置付けることであって、前記メモリデバイスの前記第1の側面は、前記メモリデバイスの前記第2の側面と反対である、位置付けることと、
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記前方ガイドは、旋回部材を備え、前記方法は、
前記メモリデバイスの前記後方向きの側面に対して、前記少なくとも1つの後方ガイド部を位置付ける前に、前記メモリデバイスを後方に傾けるように、前記メモリデバイスに向けて前記旋回部材を旋回させることと、
前記傾けられたメモリデバイスを撮影することと、
前記メモリデバイスの前記後方向きの側面に対して、前記少なくとも1つの後方ガイド部を押すことによって、前記傾けられたメモリデバイスを直立位置に戻すことと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記粉砕チャンバに、その中に形成された溝を通して、前記メモリデバイスを挿入することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
データを保存するメモリデバイスを破壊するための可搬式システムであって、
回転式粉砕車輪と、
前記メモリデバイスの一部を粉砕して、粉砕されたメモリデバイスの粒子を形成するように、前記粉砕車輪が回転する時に、前記粉砕車輪に対して前記メモリデバイスを押す手段と、
前記粉砕されたメモリデバイスの粒子を、前記システム内に保持する手段と、
を備える、システム。
【請求項19】
前記粉砕車輪が回転する時に、実質的に固定された位置に前記メモリデバイスを維持する手段をさらに含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
最初にメモリデバイスを分解せずに、粉砕チャンバ内に前記メモリデバイスを定置することと、
前記粉砕チャンバ内に位置付けられた粉砕車輪であって、前記メモリデバイスを粉砕して、前記メモリデバイスに保存されたいずれのデータも回復され得ない粒子にする、粉砕車輪を回転させることと、
を含む、方法。
【請求項21】
前記メモリデバイスは、ハードドライブであり、前記方法は、
前記粉砕チャンバ内に前記ハードドライブを定置する前に、コンピューティングデバイスから前記ハードドライブを除去することと、
最初に前記ハードドライブを分解せずに、前記粉砕チャンバ内に前記ハードドライブを定置することと、
をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項1】
保存されたデータを有するメモリデバイスを破壊するためのシステムであって、
粉砕チャンバと、
前記粉砕チャンバ内に位置付けられる、回転式粉砕車輪と、
前記粉砕車輪が回転し、前記メモリデバイスを粉砕して、前記メモリデバイスに保存された前記データが回復され得ない粒子にする時に、前記粉砕車輪に対して前記メモリデバイスを押すように構成される、圧力アームと、
前記粒子を受容するように位置付けられる、前記粉砕車輪に隣接する、容器と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記メモリデバイスが前記粒子に粉砕される前に、前記メモリデバイスの画像を撮るよう操作可能な、カメラをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記メモリデバイスの前記画像を撮るよう前記カメラに指示するように構成される、デバイスコントローラをさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記粉砕車輪に接続されるモーターであって、前記粉砕車輪を選択的に回転させるよう操作可能な、モーターをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記粉砕車輪を回転させる時および前記粉砕車輪を回転させない時を、前記モーターに指示するように構成される、デバイスコントローラをさらに備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記モーターを前記粉砕車輪に接続する駆動チェーンであって、前記粉砕車輪は、前記駆動チェーンによって回転可能であり、かつ前記駆動チェーンは、前記モーターによって回転可能であり、前記駆動チェーンは、前記モーターによって回転させられる時に、前記粉砕車輪を回転させる、駆動チェーンをさらに備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記粉砕車輪が回転する時に、前記圧力アームに対して実質的に固定された位置に、前記メモリデバイスを維持するように構成される、複数のガイドをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記圧力アームは、上部位置と下部位置との間で可動であり、前記システムは、
前記圧力アームに接続される油圧ポンプであって、前記上部位置に前記圧力アームを選択的に位置付けて、前記メモリデバイスの上部に係合させ、かつ、前記下部位置に向かって前記圧力アームを選択的に下げて、前記圧力アームに前記メモリデバイスの上部を圧迫させ、前記粉砕車輪が回転する時に、前記粉砕車輪に対して前記メモリデバイスを押させるように構成される、油圧ポンプをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記油圧ポンプは、前記メモリデバイスの相当部分が粒子に粉砕された後に、前記圧力アームを、前記下部位置から前記上部位置に上げるようにさらに構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
保存されたデータを有するメモリデバイスを破壊するための方法であって、
粉砕チャンバ内の回転式粉砕表面上に前記メモリデバイスを位置付けることと、
前記粉砕表面を、その上に位置付けられた前記メモリデバイスとともに回転させることと、
前記粉砕表面が回転する時に、前記粉砕表面に対して前記メモリデバイスの一部を押して、前記粉砕表面に対して押された前記一部を、前記メモリデバイスに保存された前記データが回復され得ない粒子にすることと、
容器内に前記粒子を収集することと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記メモリデバイスの上部表面に隣接して圧力アームを位置付けることと、
前記圧力アームで、前記メモリデバイスの前記上部表面に、前記粉砕表面に向けられる力を印加することと、
前記粉砕表面が回転を開始した後も、前記メモリデバイスの前記上部表面への力の印加を継続することであって、それによって、前記粉砕表面が回転する時に前記粉砕表面に対して前記メモリデバイスの前記一部を押す、継続することと、
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記粉砕表面を回転させる前に、前記メモリデバイスを撮影することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記粉砕表面を回転させる前に、前記メモリデバイスを撮影して、前記メモリデバイスの写真を撮ることと、
外部メモリまたは外部コンピューティングデバイスに前記写真を保存することと、
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記粉砕表面を回転させる前に、前記メモリデバイスを撮影するよう操作可能なカメラに対して、前記メモリデバイスを傾斜させることと、前記カメラで、前記メモリデバイスを撮影することと、前記メモリデバイスを撮影した後に、前記傾斜させたメモリデバイスを直立位置に位置付けることと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前方ガイドに隣接して、前記メモリデバイスの前方向きの側面を位置付けることと、
前記メモリデバイスの後方向きの側面に対して、少なくとも1つの後方ガイド部を位置付けることであって、前記メモリデバイスの前記後方向きの側面は、前記メモリデバイスの前記前方向きの側面と反対である、位置付けることと、
前記メモリデバイスの第1の側面に対して、第1のガイド部を位置付けることと、
前記メモリデバイスの第2の側面に対して、第2のガイド部を位置付けることであって、前記メモリデバイスの前記第1の側面は、前記メモリデバイスの前記第2の側面と反対である、位置付けることと、
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記前方ガイドは、旋回部材を備え、前記方法は、
前記メモリデバイスの前記後方向きの側面に対して、前記少なくとも1つの後方ガイド部を位置付ける前に、前記メモリデバイスを後方に傾けるように、前記メモリデバイスに向けて前記旋回部材を旋回させることと、
前記傾けられたメモリデバイスを撮影することと、
前記メモリデバイスの前記後方向きの側面に対して、前記少なくとも1つの後方ガイド部を押すことによって、前記傾けられたメモリデバイスを直立位置に戻すことと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記粉砕チャンバに、その中に形成された溝を通して、前記メモリデバイスを挿入することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
データを保存するメモリデバイスを破壊するための可搬式システムであって、
回転式粉砕車輪と、
前記メモリデバイスの一部を粉砕して、粉砕されたメモリデバイスの粒子を形成するように、前記粉砕車輪が回転する時に、前記粉砕車輪に対して前記メモリデバイスを押す手段と、
前記粉砕されたメモリデバイスの粒子を、前記システム内に保持する手段と、
を備える、システム。
【請求項19】
前記粉砕車輪が回転する時に、実質的に固定された位置に前記メモリデバイスを維持する手段をさらに含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
最初にメモリデバイスを分解せずに、粉砕チャンバ内に前記メモリデバイスを定置することと、
前記粉砕チャンバ内に位置付けられた粉砕車輪であって、前記メモリデバイスを粉砕して、前記メモリデバイスに保存されたいずれのデータも回復され得ない粒子にする、粉砕車輪を回転させることと、
を含む、方法。
【請求項21】
前記メモリデバイスは、ハードドライブであり、前記方法は、
前記粉砕チャンバ内に前記ハードドライブを定置する前に、コンピューティングデバイスから前記ハードドライブを除去することと、
最初に前記ハードドライブを分解せずに、前記粉砕チャンバ内に前記ハードドライブを定置することと、
をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2012−527714(P2012−527714A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−512083(P2012−512083)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/035881
【国際公開番号】WO2010/138427
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(511266704)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/035881
【国際公開番号】WO2010/138427
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(511266704)
【Fターム(参考)】
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