説明

バカラゲーム用テーブル

【課題】
本発明は、煙草の煙及び吸殻を自動的に吸引することができるバカラゲーム用テーブルを提供する。
【解決手段】
本発明のバカラゲーム用テーブルは、周縁部に複数の吸引口2が形成された天板3と、天板3の底部に設置され、各吸引口2の下部に連通する吸引管4とを有し、吸引管4に吸引装置6を取り付けて、煙草の煙及び吸殻を吸引口2から吸引管4を介して吸引する。天板3の吸引口2は、ゲームに参加する複数のユーザが着席する位置の近傍にそれぞれ形成されていてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バカラゲーム用テーブルに関し、特に、煙草の煙及び吸殻を吸引する機能を備えたバカラゲーム用テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
図3は、従来のバカラゲーム用テーブルを示す平面図である。図3に示すように、従来のバカラゲーム用テーブルは、長円形状又は楕円形状の天板50を有し、天板50の中央大部分の領域は図柄表示部50aとなり、これを取り巻くその周囲は周縁部50bとなっている。
【0003】
図柄表示部50aの表面には、通常青色や緑色の羅紗が張られ、この羅紗にはゲームルールに従った様々な図柄が描かれている。
【0004】
天板50の周囲には、ディーラーが座るディーラー用イス51と、ゲーム参加者であるユーザが座る複数のユーザ用イス52が配置されている。バカラ用テーブル上において、ディーラーの前方には、バカラゲームに使用される一定量のトランプを収容するためのシュータ53が配置されている。
【0005】
喫煙者は、バカラゲーム用テーブルの周縁部50b上に置かれた灰皿54を利用して煙草を吸っており、灰皿54に吸殻が溜まると、ウェイトレス等の店員が別の灰皿に取り替えるサービスを行っていた(以下、従来例1という)。
【0006】
また、特許文献1には、パチンコ遊技機や映像画面を使用した室内ゲーム機等に遊技者が吸った煙草の煙を吸引し煙の拡散を防止する機能を備えた煙吸引装置付遊技機が提案されている。この従来の煙吸引装置付遊戯機によれば、競技台下方内に配置した送風機からガラス前面に沿って吹き出された空気が競技台上方に配置した送風機によって吸引され、これによってガラス前面に流れの早い空気流を形成し、喫煙者の吐き出す煙や周囲に浮遊する煙等を巻き込み煙の拡散を防止している(以下、従来例2という)。
【0007】
さらに、特許文献2には、タバコの灰の飛び散りがなく、天板が汚れにくい空気清浄機装置を備えたテーブルが提案されている。この従来のテーブルは、天板に吸引口を設け、この吸引口の下面側には集塵部および吸引ファンを備えた空気清浄装置を配備するとともに、吸引口に灰皿カバーを延設して構成されており、これによって、灰が吸引口に吸込まれる途中で、天板上に散らばることなく、喫煙者に不快感を感じさせることがない、としている(以下、従来例3という)。
【0008】
【特許文献1】特開2004−65722号公報
【特許文献2】特開2001−340140号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来例1では、吸殻が溜まった灰皿がテーブル上に置かれるため、衛生上問題がある。
【0010】
また、ウェイトレス等の店員が灰皿を取り替えていたため、人件費等のコストがかかるという問題がある。
【0011】
また、バカラゲームを楽しむユーザの中には喫煙者と嫌煙者とが入り交じっているため、喫煙者の隣に嫌煙者が居たりすると、嫌煙者は煙草の煙をいやが上にも吸わざるを得ず極めて不愉快である。そのため、喫煙者は最近の嫌煙運動の高まりから嫌煙者に対して遠慮しながら煙草を吸わざるを得ない。
【0012】
また、ディーラーにとっても煙草の煙がゲームの進行に支障を生じることもある。
【0013】
さらに、喫煙を自由にして置くとゲーム室内全体に煙草の煙が充満し、室内環境面での問題が生じる。
【0014】
従来例2では、煙草の煙の吸引方向が下から上の方向であり、バカラゲーム用テーブルの上部に煙吸引装置を設けることは実際には困難である。
【0015】
従来例3では、天板の中央部に煙を吸引する吸引口を設けており、この構成では、テーブルの中央部でバカラゲームを行うことができないので、従来例3のテーブルをバカラゲーム用に適用することは実際には困難である。
【0016】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、煙草の煙及び吸殻を自動的に吸引することができるバカラゲーム用テーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のバカラゲーム用テーブルは、周縁部に複数の吸引口が形成された天板と、前記天板の底部に設置され、前記各吸引口の下部に連通する吸引管とを有し、前記吸引管に吸引装置を取り付けて、煙草の煙及び吸殻を前記吸引口から吸引管を介して吸引することを特徴とするものである。
【0018】
前記天板の吸引口は、ゲームに参加する複数のユーザが着席する位置の近傍にそれぞれ形成されていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1(A)は本発明の実施形態例に係るバカラゲーム用テーブルを示す平面図、(B)は(A)のIーI線断面図、図2は本発明の実施形態例に係るバカラゲーム用テーブルの底面図である。
【0020】
図1(A)、(B)及び図2に示すように、本発明の実施形態例に係るバカラゲーム用テーブル1は、その周縁部3bに複数の吸引口2が形成された天板3と、天板3の底部の周縁部3bに沿ってレール状に設置された吸引管4とを有する。
【0021】
天板3は、長円形状又は楕円形状に形成され、天板3の中央大部分の領域は図柄表示部3aとなり、これを取り巻くその周囲は周縁部3bとなっている。
【0022】
図柄表示領域3aの表面には、通常青色や緑色の羅紗が張られ、この羅紗にはゲームルールに従った様々な図柄が描かれている。
【0023】
天板3の周囲には、ディーラーが座るディーラー用イス7と、ゲーム参加者であるユーザが座る複数のユーザ用イス8が配置されている。バカラ用テーブル1上において、ディーラーの前方には、バカラゲームに使用される一定量のトランプを収容するためのシュータ5が配置されている。
【0024】
天板3の吸引口2は、ゲームに参加する複数のユーザが着席する位置の近傍(やや左側の位置)にそれぞれ形成されている。
【0025】
各吸引口2の上部は、天板3の表面に開口しており、その下部は吸引管4の連通孔4aを介して連通している(図1(B)参照)。
【0026】
図2に示すように、吸引管4の端部には吸引装置6が取り付けられている。吸引装置6は、煙草の煙及び吸殻を吸引口2から吸引管4を介して吸引する。
【0027】
本発明の実施形態例に係るバカラゲーム用テーブル1によれば、煙草の煙及び吸殻が自動的に吸引されるので、喫煙者は吸殻の溜まった灰皿をテーブル上に置く必要がなくなり、衛生的である。
【0028】
また、ウェイトレス等の店員が灰皿を取り替えるサービスが不要になり、人件費等のコストダウンを図ることができる。
【0029】
また、バカラゲームを楽しむユーザの中に喫煙者と嫌煙者とが入り交じっていても、煙が吸引口2から吸引されるので、嫌煙者が不愉快に感じることもなくなる。
【0030】
また、ディーラーが、煙草の煙によって、ゲームの進行に支障を生じることもなくなる。
【0031】
さらに、ゲーム室内全体に煙草の煙が充満することもなくなり、良好な室内環境が得られる。
【0032】
本発明は、上記実施の形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内において、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】(A)は本発明の実施形態例に係るバカラゲーム用テーブルを示す平面図、(B)は(A)のIーI線断面図である。
【0034】
【図2】本発明の実施形態例に係るバカラゲーム用テーブルの底面図である。
【0035】
【図3】従来のバカラゲーム用テーブルを示す平面図である。
【符号の説明】
【0036】
1:バカラゲーム用テーブル
2:吸引口
3:天板
4:吸引管
5:シュータ
6:吸引装置
7:ディーラー用イス
8:ユーザ用イス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周縁部に複数の吸引口が形成された天板と、
前記天板の底部に設置され、前記各吸引口の下部に連通する吸引管とを有し、
前記吸引管に吸引装置を取り付けて、煙草の煙及び吸殻を前記吸引口から吸引管を介して吸引する、
ことを特徴とするバカラゲーム用テーブル。
【請求項2】
前記天板の吸引口は、ゲームに参加する複数のユーザが着席する位置の近傍にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバカラゲーム用テーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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