説明

バター容器

【課題】バターナイフを用いることなくパンにバターを均一に塗ることが出来、かつ冷蔵庫内で収納に場所を取らず清潔に保存できる、バターをスライダーで押し出して塗ることが出来るバター容器を提供する。
【解決手段】(イ)外装函に短溝を設け、先端の一方を天蓋、他方を外装函の開口部とする。
(ロ)内容器に縦長溝を設けてスライドレールとし、内容器の先端の一方を底部、他方を内容器の開口部とする。
(ハ)内容器にバターを収容し、内容器のスライドレールの外側より縦長溝を介してスライダーの突出片をバターに差し込む。
(ニ)外装函の短溝を内容器に被せ、短溝をスライダーに差し込むことで、外装函が蓋になる。
以上の構成よりなるバター容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バターナイフを用いることなくパンにバターを均一に塗ることが出来、かつ冷蔵庫内に収納しておくのに場所を取らず、清潔に保存出来るバター容器である。さらにバターをスライダーで押し出して塗ることが出来るバター容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来市販されているバターは、長立方体の固形物を銀紙に包んだうえ紙製の包装箱に入れて販売されており、バターを購入した後各家庭でバターケースに詰め替え、バターナイフで長立方体の固形バターを削りながらパンに塗って食するのが主である。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録3047279公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのために、次のような問題点があった
(イ)バターを購入後ケースに詰め替える時手がバターで汚れたり、食事の後ナイフを拭きとったり洗剤で洗ったり、手間がかかる。バターの脂で指がべとついて気持ちの良いものではなかった。
(ロ)従来のバターを入れる容器は保存収納しておくために、冷蔵庫の中である程度の場所を取るものであった。
(ハ)バターは繊細な食品なので、バターナイフが差し込まれたような容器や蓋の緩いものだと他の食品の匂いが移って、バターの香りや味が損なわれるものであった。
本発明はこれらの欠点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(イ)角柱状の外装函(1)に短溝(2)を設け、先端の一方を天蓋(3)、他方を外装函の開口部(4)とする。
(ロ)そして内容器(5)の縦長部分の一辺に縦長溝(6)を設けてスライドレールとし内容器(5)の先端の一方を底部(7)、他方を内容器の開口部(8)とする。
(ハ)内容器(5)にバター(9)を収容し、内容器(5)の外側より、縦長溝(6)を介してスライダー(10)の突出片(12)をバター(9)に差し込む。
(ニ)外装函(1)を内容器(5)に被せ、短溝(2)をスライダー(10)に差し込むことで外装函(1)が内容器(5)の蓋になる。
本発明は、以上のような構成からなるバターをスライダーで押し出してパンに塗ることが出来るバター容器である。
【発明の効果】
【0006】
(イ)バターの容器自体でパンにバターを塗ることが出来る構造なので、バターナイフやバターケースを必要とせず、購入したバターをバターケース等に移す手間もかからない。それゆえ手が脂でべたついたりバターナイフの脂汚れを拭き取ったり洗剤で洗ったりといった手間からも解放される。
(ロ)バターはデリケートな食品なので、バターナイフが差し込まれたままだったり容器の蓋が緩かったりすると、冷蔵庫内の他の食品の臭いが移ってしまうものだが、本発明はバターを収容する内容器に外装函が密着して被さるのでバターを新鮮に保存出来るうえ、バターを簡単に塗ることが出来る。
(ハ)従来のようなバターケース等を必要とせず、形状も簡易で無駄がなくスリムなので、冷蔵庫内で場所も取らずポケットに立てて収納することが出来る。
(ニ)現状のようにバターを銀紙に包んだうえ紙製の外装箱に入れたりせずとも、製造段階で本発明の内容器に直接バターを入れ、蓋となる外装函をパッケージとすることが出来、販売時の包装箱が即食卓でのバター塗り器として活用出来る。
(ホ)プラスチック等の素材でバター塗り器を製造すれば、市販のバターを購入した後バター塗り器に差し込む手間はかかるが、何回でも末長く繰り返し使用出来、使用の際に付いた脂はお湯で簡単に落ちるのでいつまでも清潔に使用出来る。バター塗り器がバターの保存に適した容器としての機能を兼ね備えるものであることに変わりはない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 本発明の斜視図
【図2】 本発明の内容器の斜視図
【図3】 本発明の分離斜視図
【図4】 本発明の内容器の斜視図
【図5】 本発明のスライダーの斜視図
【図6】 本発明の外装函の斜視図
【図7】 本発明の使用状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ)一端を開口して内容器の開口部(8)とし、他端を閉口して底部(7)とする中空の直方体からなる内容器(5)の一つの側面の中央に容器の縦長方向に内容器の開口部(8)の口辺より底部(7)までの縦長溝(6)を設ける。
(ロ)一端を開口して外装函の開口部(4)とし、他端を閉口して天蓋(3)とする中空の直方体状からなる外装函(1)の一つの側面の中央に容器の縦長方向に外装函の開口部(4)の口辺より天蓋(3)に向けて短溝(2)を設ける。
(ハ)基台(11)の下面に突出片(12)を設けたスライダー(10)は内容器(5)に収容されているバター(9)に内容器(5)の外側より縦長溝(6)の隙間より差し込む。
(ニ)バター(9)を収納した内容器(5)に外装函(1)を被せておく。その時スライダー(10)は外装函(1)の短溝(2)に嵌める。
本発明は以上のような構成で、これを使用する時は、
(イ)内容器の開口部(8)よりバター(9)を内容器(5)に収容する。
(ロ)内容器(5)の縦長溝(6)介して、スライダー(10)の突出片(12)をバター(9)に差し込み、スライダー(10)を固定する。
(ハ)内容器(5)に収納したバター(9)をパンに塗る時は、内容器(5)に被せた外装函(1)を取りはずし、内容器(5)を握りながら、スライダー(10)を指ですべらせることで、バター(9)は内容器の開口部(8)より外に徐々に押し出されパンに塗ることが出来る。
(ニ)バター(9)はスライダー(10)の基台(11)を、縦長溝(6)に沿って滑らせた長さと同じ長さが押し出されるので、スライダー(10)の基台(11)を指で調節しながら、パンに塗るのに適した長さだけバター(9)を押し出して使用する。
(ホ)バター(9)を使用した後は、スライダー(10)の基台(11)を内容器の開口部(8)から内容器(5)の底部(7)方向に指で押し戻せば、バター(9)を内容器(5)に容易に収納出来る。
(ヘ)一端を開口して外装函の開口部(4)とし他端を閉口して天蓋(3)とする直方体からなる外装函(1)の一側面に外装函の開口部(4)の口辺より中空に向けて設けた短溝(2)を、一端を開口して内容器の開口部(8)とし、他端を閉口して底部(7)とする中空の直方体からなる内容器の開口部(8)の口辺より中空に向けて設けた縦長溝(6)に沿って内容器(5)の底部(7)際まで押し戻されたスライダー(10)の基台(11)に差し込めば、外装函(1)が内容器(5)を完全に覆い、蓋の役割を果たすので、そのまま冷蔵庫に立てて収納する。
【符号の説明】
【0009】
(1) 外装函
(2) 短溝
(3) 天蓋
(4) 外装函の開口部
(5) 内容器
(6) 縦長溝
(7) 底部
(8) 内容器の開口部
(9) バター
(10) スライダー
(11) 基台
(12) 突出片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ)外装函(1)の縦長部分の一辺に短溝(2)を設け、先端の一方を天蓋(3)、他方を外装函の開口部(4)とする。
(ロ)内容器(5)の縦長部分の一辺に縦長溝(6)を設けてスライドレールとし、内容器(5)の先端の一方を底部(7)、他方を内容器の開口部(8)とする。
(ハ)内容器(5)にバターを収容し、内容器(5)のスライドレールの外側より縦長溝(6)を介して、スライダー(10)の突出片(12)をバター(9)に差し込む。
(ニ)外装函(1)を内容器(5)に被せ、短溝(2)をスライダー(10)に差し込むことで、外装函(1)が内容器(5)の蓋になる。
以上の構成よりなるバター容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−259742(P2010−259742A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−128260(P2009−128260)
【出願日】平成21年5月4日(2009.5.4)
【出願人】(502378689)
【Fターム(参考)】