説明

バックライトユニット及びこれを具備する立体映像表示装置

【課題】立体映像の品質低下を防止できるバックライトユニット及びこれを具備する立体映像表示装置が提供される。
【解決手段】本発明に係るバックライトユニットは、複数の導光ユニットを具備する導光部を含む。各導光ユニットは受信された光を出射する出射面、前記出射面に対向する下面、及び前記出射面と下面を連結する側面を含む導光板、前記側面の中で少なくとも1つに向かって光を照射する複数の光源、及び前記光が照射される側面と前記光源部との間に配置されるバンドパスフィルターを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバックライトユニット及びこれを具備する立体映像表示装置に係り、より詳しくは左眼及び右眼映像の混在に起因する立体映像の品質低下を防止できるバックライトユニット及びこれを具備する立体映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、立体映像表示装置は両眼視差(Binocular disparity)を有する左眼映像と右眼映像とを観察者の左眼と右眼との各々に分離して表示する。観察者は両眼を通じて左眼映像と右眼映像とを見て、脳内でこの映像を融合して立体感を視認する。
【0003】
立体映像表示装置は立体映像を具現するために表示パネルに左眼用映像及び右眼用映像を交互に表示する。表示パネルに表示される映像が左眼映像から右眼映像に転換されるか、或いは、反対に右眼映像から左眼映像に転換される時、表示パネルの走査過程に起因して左眼映像と右眼映像とが混在し、その結果、立体映像の品質が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許公開第10−2008−0110173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は左眼及び右眼映像の混在による立体映像の品質低下を防止できるバックライトユニットを提供することにある。
また、本発明の他の目的は前記バックライトユニットを具備する立体映像表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した本発明の一目的を達成するためのバックライトユニットは複数の導光ユニットを具備する導光部を含む。前記導光ユニットは各々、受信された光を出射する出射面、前記出射面に対向する下面、及び前記出射面と下面とを連結する側面を含む導光板、前記側面の中で少なくとも1つに向かって光を照射する複数の光源、及び前記光が照射される側面と前記光源部との間に配置されるバンドパスフィルターを具備する。
【0007】
前記導光部は第1導光ユニット、及び前記第1導光ユニットから光が出射される方向の上に配置される第2導光ユニットを包含できる。
前記バンドパスフィルターは各々屈折率が互に異なる複数のフィルムが積層された複数のフィルターユニットを包含できる。
前記フィルターユニットは第1フィルム、及び前記第1フィルムの上に配置され前記第1フィルムと屈折率が異なる第2フィルムとを具備することができる。
前記第1フィルムはポリエチレンナフタレートを含み、前記第2フィルムはポリスチレンを包含できる。
前記バンドパスフィルターは各々5つ以上のフィルターユニットが積層された構造を具備することができる。
【0008】
上述した本発明の他の目的を達成するためのバックライトユニットを具備する立体映像表示装置は、左眼映像及び右眼映像を表示する表示パネル及び前記表示パネルへ光を供給するバックライトユニットを具備する。前記バックライトユニットは複数の導光ユニットを具備する導光部を含み、各導光ユニットは受信された光を出射する出射面、前記出射面に対向する下面、及び前記出射面と下面とを連結する側面を含む導光板、前記側面の中で少なくとも1つに向かって光を照射する複数の光源、及び前記光が照射される側面と前記光源部との間に配置されるバンドパスフィルターを具備する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のバックライトユニットは望む波長領域の光を分離して表示パネル方向に提供する。従って、前記バックライトユニットを具備する立体映像表示装置は左眼及び右眼映像の混在に起因する立体映像の品質低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態による表示装置を説明するための分解斜視図である。
【図2】図1に示した表示装置に使用される導光部を説明するための斜視図である。
【図3】図2の導光部を説明するための断面図である。
【図4】図3のバンドパスフィルターを説明するための拡大図である。
【図5】図1に示した表示装置に使用される光源を説明するための斜視図である。
【図6】図5の光源を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は多様な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示し、本文で詳細に説明する。しかし、これは本発明をこの特定な開示形態に限定するものでなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物、乃至代替物を含むと理解されなければならない。
【0012】
各図面を通じて、類似な参照符号を類似な構成要素に対して使用した。添付された図面において、構造物の寸法は本発明を明確に説明するために実際より拡大して示した。「第1」、「第2」等の用語は多様な構成要素を説明するために使用されるが、前記構成要素は前記用語によって限定されない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない限り、第1構成要素は第2構成要素と称し、同様に第2構成要素も第1構成要素と称し得る。単数の表現は文脈の上に明確に異なるように(即ち、単数に限定すると明文で規定されている)意味しない限り、複数の表現を含む。
【0013】
本出願で、“包含する”又は“有する”等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組合せたものの存在を指定しようとするものであるが、1つ又はその以上の異なる特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらを組合せたものの存在又は付加可能性を予め排除しなと理解されなければならない。また、層、膜、領域、板等の部分が他の部分“上に”あるとする場合、これは他の部分“直ちに上に”にある場合のみでなく、その中間にその他の部分がある場合も含む。反対に層、膜、領域、板等の部分が他の部分“下に”あるとする場合、これは他の部分“直ちに下に”にある場合のみでなく、その中間にその他の部分がある場合も含む。
【0014】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態をより詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態による表示装置の分解斜視図である。
図1を参照すれば、本発明の第1実施形態による表示装置500は表示パネル100、バックライトユニット300、上部カバー410、及び下部カバー420を含む。
【0015】
表示パネル100としては、液晶表示装置パネル(liquid crystal display panel、LCD_panel)や電氣泳動表示パネル(electrophoretic display panel、EDP)等の多様な表示パネルが使用され得る。本実施形態では前記液晶表示装置パネルを例として説明する。
【0016】
表示パネル100は長辺と短辺とを有する長方形の板状に設けられ、表示領域140で画像を表現し、左眼映像及び右眼映像を分離して表示する。また、表示パネル100はアレイ基板110、アレイ基板110に対向する対向基板120及びアレイ基板110と対向基板120との間に形成された液晶層(図示せず)を含む。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、アレイ基板110は複数の画素(図示せず)がマトリックス形態に具備される。ここで、各画素は複数のサブ画素を包含し、前記サブ画素はレッド(R)、グリーン(G)、及びブルー(B)の中のいずれか1つの色相を有する。また、前記各サブ画素は第1方向、例えば、アレイ基板110の一辺に平行な方向に延長されたゲートライン(図示せず)、前記第1方向と直交する第2方向に延長されてゲートラインと絶縁されるように交差するデータライン(図示せず)及び画素電極(図示せず)を具備する。また、前記各サブ画素は、前記ゲートライン、前記データライン、及び前記画素電極に電気的に連結された薄膜トランジスター(図示せず)を具備する。前記薄膜トランジスターは対応する画素電極側に提供すべき駆動信号をスイッチングする。
【0018】
また、アレイ基板110の一側にはドライバーIC(130)が具備される。ドライバーIC(130)は外部から各種信号を受信し、受信された各種制御信号に応答して表示パネル100を駆動する前記駆動信号を前記薄膜トランジスター側へ出力する。
【0019】
対向基板120はその一面の上にバックライトユニット300から提供される光を利用して所定の色を具現するRGBカラーフィルター(図示せず)及び前記RGBカラーフィルターの上に形成されて前記画素電極と対向する共通電極(図示せず)を具備する。ここで、前記RGBカラーフィルターは薄膜工程を通じて形成される。、本発明では対向基板120にカラーフィルターが形成される場合を例として説明したが、これに限定されない。例えば、前記カラーフィルターはアレイ基板110の上に形成されうることは当業者に明確なことである。
【0020】
前記液晶層の液晶分子は前記画素電極及び前記共通電極に印加される電圧によって特定方向に配列されることにより、バックライトユニット300から提供される前記光の透過度を調節して表示パネル100が映像を表示できるようにする。
【0021】
モールドフレーム200は表示パネル100の縁に沿って提供されて表示パネル100の下部で表示パネル100を支持する。モールドフレーム200は大略的に長方形の環形状を有する。モールドフレーム200は図面では単一個片から形成されているが、必要によって複数個で別々に形成して組み合わせてもよい。また、モールドフレーム200は場合によっては省略される。
【0022】
バックライトユニット300は表示パネル100の下部に具備される。バックライトユニット300は複数の導光ユニット310、320を含む導光部、光学部材330及び反射シート340を含む。ここで、前記導光部は表示パネル100の下部に配置される第1導光ユニット310、及び第1導光ユニット310と表示パネル100との間に配置される第2導光ユニット320を包含できる。
【0023】
第1導光ユニット310及び第2導光ユニット320は各々導光板311、321、導光板311、321に向かって光を照射する複数の光源312、322、及び導光板311、321及び光源312、322の間に配置されるバンドパスフィルター313、323を含む。
【0024】
光学部材330は第2導光ユニット320及び表示パネル100の間に提供される。光学部材330は第2導光ユニット320から出射される光を制御する役割を遂行する。また、光学部材330は順次的に積層された拡散シート336、プリズムシート334、及び保護シート332を含む。
【0025】
拡散シート336は第2導光ユニット320から出射された光を拡散する役割を遂行する。プリズムシート334は拡散シート336で拡散された光を上部の表示パネル100の平面と垂直になる方向に集光する役割を遂行する。プリズムシート334を通過した光は概ね大部分表示パネル100と垂直に入射される。保護シート332はプリズムシート334の上に位置する。保護シート332はプリズムシート334を外部の衝撃から保護する。
【0026】
本実施形態では光学部材330が拡散シート336、プリズムシート334、及び保護シート332を1枚づつ具備している場合を例として説明したが、これに限定されない。光学部材330は拡散シート336、プリズムシート334、及び保護シート332の中で少なくともいずれか1つを複数枚重ねて使用でき、必要によってはいずれか1つのシートを省略されることもある。
【0027】
第1導光ユニット310の下部には、表示パネル100のある図で上方向に提供されず、図で下方向にて漏洩する光を反射して表示パネル100の方向に光の経路を変更させるための反射シート340が配置される。反射シート340は光を反射する物質を含む。反射シート340は下部カバー420の上に具備されて光源312、322で発生して下方向に漏れた光を反射する。その結果、反射シート340は表示パネル100側に提供される光の量を増加させる。
【0028】
上部カバー410は表示パネル100の上部に具備され、上部カバー410は表示パネル100の形状に対応する形状でなされる。上部カバー410には表示パネル100の表示領域140を露出する表示窓411が形成され、その結果、上部カバー410は、表示パネル100の前面縁を支持する上部面412と、上部面412から延長され、下部カバー420方向に折曲された上部カバー側面414と、を含む。ここで、表示パネル100は長方形の板状であるので、上部カバー側面414は4側面に存在する。上部カバー410は下部カバー420と結合して表示パネル100の前面の縁を支持する。
【0029】
下部カバー420はバックライトユニット300の下部に具備される。下部カバー420は表示パネル100及びバックライトユニット300の形状に対応する底面422と、底面422から延長されて上部に折曲された下部カバー側面424と、を含む。ここで、表示パネル100及びバックライトユニット300は長方形形状であるので、下部カバー側面424は4側面に存在する。このような下部カバー420は、底面422及び下部カバー側面424によって表示パネル100及びバックライトユニット300を収容できる空間を提供する。また、下部カバー420は上部カバー410と結合されてその内部空間に表示パネル100及びバックライトユニット300を収納し、支持する。
【0030】
図2は図1に図示された表示装置に使用される導光部を説明するための斜視図であり、図3は図2の導光部を説明するための断面図であり、図4は図3のバンドパスフィルターを説明するための拡大図である。
【0031】
図2乃至図4を参照すれば、導光部は第1導光ユニット310及び第1導光ユニット310から光が出射される方向に配置される第2導光ユニット320を含む。
【0032】
第1導光ユニット310及び第2導光ユニット320は各々少なくとも表示パネル100の表示領域140と重畳する導光板311、321、導光板311、321へ光を照射する複数の光源312、322、及び導光板311、321と光源312、322との間に配置されるバンドパスフィルター313、323を含む。
【0033】
導光板311、321は光源312、322から供給された光を表示パネル100の方向に出射する出射面、前記出射面に対向する下面、及び前記出射面と下面とを連結する側面を含む。ここで、前記出射面及び前記下面は多様な形状を有することができ、前記側面の数は前記出射面及び前記下面の形状によって決定される。例えば、前記出射面及び前記下面が長方形の形状を有する時、導光板311、321は4つの側面を有する。
【0034】
また、導光板311、321は例えばポリカーボネート(polycarbonate、PC)からなる。また、導光板311、321は前記出射面の上に配置された光拡散パターン314、324を有することもあり得る。光拡散パターン314、324は導光板311、321の出射面を通じて出射される光を拡散する。
【0035】
光源312、322は表示パネル100が映像を表示するのに使用する光を生成するために、導光板311、321の前記側面の中で少なくともいずれか1つに向かって光を照射する。各光源312、322から照射された光はバンドパスフィルター313、323を通じて導光板311、321の内部に供給される。ここで、光源312、322は例えば印刷回路基板(図示せず)に実装されたパッケージ形態で構成され、各光源312、322は例えば発光ダイオードである。
【0036】
バンドパスフィルター313、323は光源312、322から照射される光の中で一部を透過させて導光板311、321へ供給し、残りの光は選択的に反射させる。ここで図4を参照すると、バンドパスフィルター313、323は各々屈折率が互に異なる複数のフィルムが積層された複数のフィルターユニット315を含む。
【0037】
また、各フィルターユニット315は各々ポリマー材質を含む第1フィルム315a及び第2フィルム315bを含み、第2フィルム315bは第1フィルム315aから光が出射される方向に配置される。また、第1フィルム315aは例えばポリエチレンナフタレート(Polyethylene Naphthalate、PEN)からなり、第2フィルム315bは例えばポリスチレン(Polystyrene、PS)からなる。
【0038】
ここで、第1フィルム315a及び第2フィルム315bは光源312、322で照射される光の一部波長領域、特に、赤色、緑色、及び青色光の中の少なくともいずれか1つの光を反射させなければならない。また、第1フィルム315a及び第2フィルム315bはその厚さに従って反射させ得る波長領域が決定され、第1フィルム315a及び第2フィルム315bの厚さは下記の数式(1)を満足する。
【数1】

【0039】
ここで、nは0以上の整数であり、nは第2フィルムの屈折率、dは第2フィルムの厚さ、nは第1フィルムの屈折率、dは第1フィルムの厚さである。一方、第2フィルム315bに使用されるポリスチレンの屈折率は1.52であり、第1フィルム315aに使用されるポリエチレンナフタレートの屈折率は1.85である。
【0040】
下記の表1は数式(1)に従う赤色、緑色、及び青色光の中心波長反射のための厚さの計算例である。ここで、第1フィルム315aとしてポリエチレンナフタレートが使用される場合、第1フィルム315aの屈折率は1.85であり、第2フィルム315bとしてポリスチレンが使用される場合、第2フィルム315bの屈折率は1.52である。
【表1】

【0041】
表1を参照すれば、フィルターユニット315が第1フィルム315a及び第2フィルム315bを含む場合、厚さを調節して赤色、緑色、及び青色光の中の2つの色相の光の中心波長を反射し、他の光は透過することが分かる。例えば、第1フィルム315aが前記赤色光を反射する85nmの厚さを有し、第2フィルム315bが前記緑色光を反射する89nmの厚さを有するようにすれば、フィルターユニット315は前記赤色光及び前記緑色光の中心波長に該当する光を反射し、他の光を透過する。
【0042】
また、フィルターユニット315が第1フィルム315a及び第2フィルム315b以外に付加的なフィルム(図示せず)を含む場合、前記付加的なフィルムが赤色光及び緑色光以外の特定波長光をさらに反射できる。
【0043】
一方、第1導光ユニット310及び第2導光ユニット320に具備されるバンドパスフィルター313、323のフィルターユニット315の構成(材質及び/又はフィルム厚)を互いに異ならせると、フィルターユニット315は各々互いに異なる波長の光を反射する。
【0044】
一方、バンドパスフィルター313、323は透過しようとする光以外の光を70%以上反射させなければならない。ここで、バンドパスフィルター313、323の反射率は下記の数式(2)を満足する。
【数2】

【0045】
ここで、Nはバンドパスフィルター313、323に具備されるフィルターユニット315の数であり、nは大気の屈折率であり、nは導光板311、321の屈折率である。
【0046】
下記の表2は数学式2に従うバンドパスフィルター313、323の反射率を計算した値である。ここで、第1フィルム315aとしてポリエチレンナフタレートが使用される場合、第1フィルム315aの屈折率は1.85であり、第2フィルム315bとしてポリスチレンが使用される場合、第2フィルム315bの屈折率は1.52である。また、大気の屈折率は約1であり、導光板311、321としてポリカーボネートを適用して導光板311、321の屈折率は約1.59である。
【表2】

【0047】
表2を参照すれば、バンドパスフィルター313、323に具備されるフィルターユニット315の数が増加するに従い反射率が増加することが分かる。特に、バンドパスフィルター313、323が5以上のフィルターユニット315を具備する場合、反射率が70%以上であることが分かる。
【0048】
従って、バンドパスフィルター313、323は5以上のフィルターユニット315を具備していると、透過しようとする光以外の光を70%以上反射できる。
【0049】
上述したように、バンドパスフィルター313、323は選択的に光を反射して、望む波長領域の光のみを透過する。
【0050】
図5は図1に示した表示装置に使用される光源を説明するための斜視図であり、図6は図5の光源を説明するための断面図である。
図5及び図6を参照すれば、光源600は発光ダイオードチップ610、発光ダイオードチップ610を封止するモールディング部620、発光ダイオードチップ610から発生した光を集光するレンズ部630を含む。また、光源600の光出射角は発光ダイオードチップ610の中心を基準として−15°乃至15°であり得る。これは、光源600を表示装置500に適用して導光板311、321に光を照射する場合、漏洩する光を最少化できるからである。
【0051】
発光ダイオードチップ610は電子と正孔との結合を通じて発光する一種のp−n接合半導体であって、電流の流れを通じて少数の電子と正孔とから成るキャリヤーを生成し、これらの電子と正孔とが再結合する過程で放出するエネルギーを用いて光で放出する、半導体素子の中の1種である。また、発光ダイオードチップ610は例えば、リードフレーム(図示せず)に実装されて印刷回路基板(図示せず)と電気的に連結される。
【0052】
モールディング部620は発光ダイオードチップ610を封止して外部環境から隔離する。ここで、モールディング部620は例えば、発光ダイオードチップ610が安着される面の面積がこれに対向する面の面積より小さい円錐台形状である。
【0053】
レンズ部630は、発光ダイオードチップ610から放出される光の経路上の、モールディング部620の上の面、即ち、モールディング部620で発光ダイオードチップ610が安着される面に対向する面、の上に配置される。また、レンズ部630は発光ダイオードチップ610から放出されてモールディング部620を透過した光をガイドする光ガイド部631及び光ガイド部631から光が放出される先端に配置されて光を集光する集光部632を含む。ここで、光ガイド部631はモールディング部620によって円柱形状であり、集光部632はドーム形状である。また、光ガイド部631の長さは例えば、2mm乃至6mmであり、光ガイド部631の直径は例えば、3mm乃至5mmである。これは光ガイド部631が発光ダイオードチップ610から発生された光を効率的にガイドするためである。
【0054】
一方、モールディング部620及びレンズ部630は各々空気及び水分に対する透過度が低く且つ光透過性が優れた物質を含み、前記光透過性物質は例えば、ガラス及び樹脂(resin)から成る群から選択されるいずれか1つを包含する。前記樹脂は例えば、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フォトレジスト及びその等価物から成る群から選択されるいずれか1つである。
【0055】
また、光源600は光ガイド部631を囲む反射部材640をさらに含んで、発光ダイオードチップ610で放出された光の中でレンズ部630の光ガイド部631を通じて漏洩する光を反射して光源600の光効率を上昇する。従って、発光ダイオードチップ610から発生された光の中でより多い光が導光板311、321へ照射される。
【符号の説明】
【0056】
100 表示パネル
110 アレイ基板
120 対向基板
130 ドライバーIC
140 表示領域
200 モールドフレーム
300 バックライトユニット
310 第1導光ユニット
311、321 導光板
312、322 光源
313、323 バンドパスフィルター
314、324 光拡散パターン
315 フィルターユニット
315a 第1フィルム
315b 第2フィルム
320 第2導光ユニット
330 光学部材
332 保護シート
334 プリズムシート
336 拡散シート
340 反射シート
410 上部カバー
411 表示窓
412 上部面
414 上部カバー側面
420 下部カバー
422 底面
424 下部カバー側面
500 表示装置
600 光源
610 発光ダイオードチップ
620 モールディング部
630 レンズ部
631 光ガイド部
632 集光部
640 反射部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の導光ユニットを具備する導光部を含み、
前記導光ユニットは各々、
受信された光を出射する出射面、前記出射面に対向する下面、及び前記出射面と下面とを連結する側面を含む導光板と、
前記側面の中で少なくとも1つに向かって光を照射する複数の光源と、
前記光が照射される側面と前記光源との間に配置されるバンドパスフィルターと、を具備することを特徴とするバックライトユニット。
【請求項2】
前記導光部は
第1導光ユニット、及び前記第1導光ユニットから光が出射される方向の上に配置される第2導光ユニットを含むことを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項3】
前記バンドパスフィルターは各々屈折率が互に異なる複数のフィルムが積層された複数のフィルターユニットを含むことを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項4】
前記フィルターユニットは第1フィルム、及び前記第1フィルムの上に配置され、前記第1フィルムと屈折率が異なる第2フィルムを具備することを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項5】
前記第1フィルムはポリエチレンナフタレートを含み、
前記第2フィルムはポリスチレンを含むことを特徴とする請求項4に記載のバックライトユニット。
【請求項6】
前記バンドパスフィルターは各々5つ以上のフィルターユニットが積層された構造を具備することを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項7】
前記バンドパスフィルターは入射された光の中で透過しようとする光以外の光を70%以上反射することを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
【請求項8】
各光源は
発光ダイオードチップと、
前記発光ダイオードチップを封止するモールディング部と、
前記発光ダイオードチップから発生する光を集光するレンズ部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項9】
前記レンズ部は前記発光ダイオードチップから発生された光をガイドする光ガイド部及び前記光を集光する集光部を含むことを特徴とする請求項8に記載のバックライトユニット。
【請求項10】
前記光源は前記光ガイド部を囲む反射部材をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のバックライトユニット。
【請求項11】
前記光ガイド部は直径が3乃至5mmであり、高さは2乃至6mmであることを特徴とする請求項9に記載のバックライトユニット。
【請求項12】
前記光源の光出射角は前記発光ダイオードチップの中心を基準として−15°乃至15°であることを特徴とする請求項8に記載のバックライトユニット。
【請求項13】
前記導光板は各出射面の上に配置された光拡散パターンをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
【請求項14】
左眼映像及び右眼映像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルへ光を供給するバックライトユニットと、を含み、
前記バックライトユニットは複数の導光ユニットを具備する導光部を含み、
前記導光ユニットは各々、
受信された光を出射する出射面、前記出射面に対向する下面、及び前記出射面と下面とを連結する側面を含む導光板と、
前記側面の中で少なくとも1つに向かって光を照射する複数の光源と、
前記光が照射される側面と前記光源との間に配置されるバンドパスフィルターと、を具備することを特徴とするバックライトユニットを具備する立体映像表示装置。
【請求項15】
前記導光部は第1導光ユニット、及び前記第1導光ユニットから光が出射される方向の上に配置される第2導光ユニットを含むことを特徴とする請求項14に記載の立体映像表示装置。
【請求項16】
前記バンドパスフィルターは各々屈折率が互に異なる複数のフィルムが積層された複数のフィルターユニットを含むことを特徴とする請求項14に記載の立体映像表示装置。
【請求項17】
前記フィルターユニットは第1フィルム、及び前記第1フィルムの上に配置され、前記第1フィルムと屈折率が異なる第2フィルムを具備することを特徴とする請求項16に記載の立体映像表示装置。
【請求項18】
前記第1フィルムはポリエチレンナフタレートを含み、
前記第2フィルムはポリスチレンを含むことを特徴とする請求項17に記載の立体映像表示装置。
【請求項19】
前記バンドパスフィルターは各々5つ以上のフィルターユニットが積層された構造を具備することを特徴とする請求項16に記載の立体映像表示装置。
【請求項20】
各光源は
発光ダイオードチップと、
前記発光ダイオードチップを封止するモールディング部と、
前記発光ダイオードチップから発生する光を集光するレンズ部と、を含むことを特徴とする請求項14に記載の立体映像表示装置。
【請求項21】
前記レンズ部は前記発光ダイオードチップから発生された光をガイドする光ガイド部及び前記光を集光する集光部を含むことを特徴とする請求項20に記載の立体映像表示装置。
【請求項22】
前記光源は前記光ガイド部を囲む反射部材をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の立体映像表示装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−204346(P2012−204346A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−68137(P2012−68137)
【出願日】平成24年3月23日(2012.3.23)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】