説明

バックラッシュ調整構造及びバックラッシュ調整方法

【課題】 歯車のバックラッシュを適切に調整することができるバックラッシュ調整構造を提供する。
【解決手段】 歯車13を相手歯車と噛み合わせて回転自在に固定系2に固定すると共に、上記歯車を上記相手歯車とのバックラッシュを調整して固定するバックラッシュ調整構造21であって、上記歯車をオイルクリアランスOCを介して回転自在に支承すると共に、自身の軸芯と上記相手歯車の軸芯とを結ぶ軸間方向に沿って移動可能に支持された可動軸22と、その可動軸を上記軸間方向に沿って上記相手歯車と離れる方向に常時付勢する付勢手段と、上記可動軸を、上記軸間方向上の任意の位置に固定する固定手段25とを備えてなり、上記可動軸を上記付勢手段の付勢力に抗しつつ移動させて、上記歯車を上記相手歯車に向けてバックラッシュがゼロになるまで移動させて噛合させた状態で、上記固定手段により上記可動軸を固定するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯車を、バックラッシュを調整して固定するためのバックラッシュ調整構造及びバックラッシュ調整方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ギヤトレーンなどの歯車を用いた機構が、回転駆動力を伝達する機構として広く使われている。そのギヤトレーンでは、各歯車間にバックラッシュ(歯と歯とのすきま、遊び)を設け、歯車の軸間距離(歯車の回転中心間の距離)誤差や歯車の振れ(偏心)誤差などを吸収するようにしている。
【0003】
しかし、そのようなバックラッシュは騒音の原因となってしまう。つまり、図8から図10に示すように、歯車71、72が互いに噛み合い回転している時に、その歯車71、72にかかる駆動トルクまたは、負荷トルクが変動すると、歯車71、72の歯がバックラッシュ分移動して(例えば、図8の状態から図9の状態に移動して)、歯打ち(及び歯面分離)が生じる(図10参照)。その歯打ちにより騒音が発生し、その騒音が、エンジンなどギヤトレーンが取り付けられる装置の商品性を低減させ、時には大きな問題となる。
【0004】
歯打ち騒音に対する根源対策は、バックラッシュを詰めることである。一方、バックラッシュをゼロにすると軸間距離誤差や振れ誤差などを吸収できなくなってしまう。
【0005】
そこで、バックラッシュを除去可能にする装置として、二枚の歯車を軸方向に重ね合わせて一つの歯車として構成した所謂シザースギヤが提案されている。
【0006】
図11に示すように、シザースギヤ81は、軸方向に並べて配置されたメインギヤ82及びサブギヤ83と、それらメインギヤ82及びサブギヤ83を周方向に付勢するスプリング84とを備える。
【0007】
図12に示すように、シザースギヤ81は、相手歯車に、メインギヤ82の歯85及びサブギヤ83の歯86で相手歯車の歯87を挟み込ませた状態で組み付けられる。それらシザースギヤ81と相手歯車との作動時には、スプリング84により、メインギヤ82の歯85とサブギヤ83の歯86とが相手歯車の歯87に押し付けられており、負荷トルクや駆動トルクに変動が生じても、歯打ち(及び歯面分離)が起きないようになっている。このようにして歯打ち騒音を低減させている。
【0008】
その他、歯打ち騒音を防止する発明として、例えば、特許文献1や特許文献2が知られている。
【0009】
【特許文献1】特開平8−200479号公報
【特許文献2】特開平10−299758号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、シザースギヤ81は、軸方向にメインギヤ82とサブギヤ83とが重ね合わされているため、軸方向に広い設置スペースが必要になってしまう。
【0011】
シザースギヤ81の軸方向長さは、シザースギヤ81(メインギヤ82及びサブギヤ83)の歯幅により決定され、そのシザースギヤ81の歯幅は、負荷トルク変動に打ち勝つためのスプリング84の力と、歯85、86の歯面強度とによって決定される。
【0012】
そのため、シザースギヤを限られたスペースに配置しようとすると、強度上十分な歯幅を確保できなくなってしまうといった問題がある。
【0013】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、歯車の軸間距離を適切に調整すると共に、歯車のバックラッシュを適切に調整することができるバックラッシュ調整構造及びバックラッシュ調整方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明は、歯車を相手歯車と噛み合わせて回転自在に固定系に固定すると共に、上記歯車を上記相手歯車とのバックラッシュを調整して固定するバックラッシュ調整構造であって、上記歯車をオイルクリアランスを介して回転自在に支承すると共に、自身の軸芯と上記相手歯車の軸芯とを結ぶ軸間方向に沿って移動可能に支持された可動軸と、その可動軸を上記軸間方向に沿って上記相手歯車と離れる方向に常時付勢する付勢手段と、上記可動軸を、上記軸間方向上の任意の位置に固定する固定手段とを備えてなり、上記可動軸を上記付勢手段の付勢力に抗しつつ移動させて、上記歯車を上記相手歯車に向けてバックラッシュがゼロになるまで移動させて噛合させた状態で、上記固定手段により上記可動軸を固定するものである。
【0015】
好ましくは、上記可動軸は、上記固定系に固定された固定軸に、上記軸間方向に沿って移動可能に支持され、上記付勢手段は、上記可動軸と上記固定軸との間に設けられたスプリング部材からなるものである。
【0016】
好ましくは、上記可動軸は上記軸間方向に沿った長穴を有し、その長穴に上記固定軸が係合し、上記可動軸が上記軸間方向に沿って移動可能に支持されるものである。
【0017】
上記目的を達成するために本発明は、歯車を相手歯車と噛み合わせて回転自在に固定すると共に、上記歯車を上記相手歯車とのバックラッシュを調整して固定するバックラッシュ調整方法であって、上記歯車をオイルクリアランスを介して回転自在に支承すると共に、自身の軸芯と上記相手歯車の軸芯とを結ぶ軸間方向に沿って移動可能に支持された可動軸と、その可動軸を上記軸間方向に沿って上記相手歯車と離れる方向に常時付勢する付勢手段と、その可動軸を上記軸間方向上の任意の位置に固定する固定手段とからなるバックラッシュ調整構造を備えてなり、上記可動軸を上記付勢手段の付勢力に抗しつつ移動させて、上記歯車を上記相手歯車に向けてバックラッシュがゼロになるまで移動させて噛合させた状態で、上記固定手段により上記可動軸を固定するものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、歯車の軸間距離を適切に調整することができると共に、歯車のバックラッシュを適切に調整することができるという優れた効果を発揮するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0020】
本実施形態のバックラッシュ調整構造は、例えば、OHCエンジンのタイミングギヤトレーンに適用される。
【0021】
OHCエンジンのタイミングギヤトレーンの概略構造を説明する。
【0022】
図1及び図2に示すように、OHCエンジン1は、エンジンブロック2とそのエンジンブロック2の上方にガスケット5を介して配置されたシリンダヘッド4とから構成される。また、OHCエンジン1には、エンジンブロック2に取り付けられたクランク軸6の動力を、シリンダヘッド4に取り付けられたカム軸8に伝えるためのタイミングギヤトレーン(ギヤトレーン)9が設けられる。
【0023】
タイミングギヤトレーン9は、クランク軸6に固定されたクランクギヤ11と、カム軸8に固定されたカムギヤ15と、それらクランクギヤ11とカムギヤ15との間に配置され回動自在に支持された複数のアイドルギヤ12〜14とから構成される。それらアイドルギヤ12〜14は、クランクギヤ11側からアイドルAギヤ12、アイドルBギヤ13、アイドルCギヤ14の順に配置される。アイドルAギヤ12とアイドルBギヤ13とはエンジンブロック2に取り付けられ、アイドルCギヤ14はシリンダヘッド4に取り付けられる。
【0024】
本実施形態のバックラッシュ調整構造は、アイドルBギヤ13(歯車)を、アイドルCギヤ14(相手歯車)と噛み合わせて回転自在にエンジンブロック2(固定系、壁)に固定する際に、アイドルCギヤ14とのバックラッシュを調整して固定するものである。
【0025】
図3及び図4に示すように、バックラッシュ調整構造21は、アイドルBギヤ13をオイルクリアランスOCを介して回転自在に支承すると共に、自身の軸芯AC1とアイドルCギヤ14の軸の軸芯AC2とを結ぶ軸間方向(図3において紙面表裏方向、図4において左右方向)に沿って移動可能に支持された可動軸22と、その可動軸22を軸間方向に沿ってアイドルCギヤ14と離れる方向(図4において、左向き)に常時付勢する付勢手段24(図4参照)と、可動軸22を、軸間方向上の任意の位置に固定する固定手段25とを備える。
【0026】
可動軸22は、エンジンブロック2に固定された固定軸26に、軸間方向に沿って移動可能に支持される。可動軸22は、軸間方向に沿った長穴28を有し、その長穴28に略正方形状の固定軸26が係合する。より具体的には、可動軸22が、エンジンブロック2の壁面から略垂直に延出する断面略円形に形成され、長穴28が、その可動軸22の断面中心(軸芯AC1)を通り軸間方向に延出する。長穴28は、長手方向(軸間方向)に隙間28a、28bを介して、かつ幅方向(図3及び図4において上下方向)に当接して固定軸26に係合する。それにより、可動軸22が固定軸26に対して軸間方向に摺動可能となる。
【0027】
本実施形態の付勢手段24は、可動軸22と固定軸26との間に設けられたスプリング部材からなる。スプリング部材としては、板バネなど様々なものを用いることが可能であり、本実施形態ではコイルバネ29が用いられる。そのコイルバネ29は、押付けバネであり、伸縮方向を軸間方向に合わせて可動軸22の長穴28内の隙間28bに配置される。コイルバネ29の一端が、長穴28を区画する可動軸22の側面で、アイドルCギヤ14から遠い側(図4において左側)の側面22aに取り付けられる。また、コイルバネ29の他端は、一端が取り付けられた可動軸22の側面22aと対向する固定軸26の側面26aに取り付けられる。コイルバネ29は、可動軸22の側面22aをアイドルBギヤ13から離れる方向(図4左向き)に押し付ける。
【0028】
固定手段25は、エンジンブロック2と螺合するボルト31と、そのボルト31に設けられたスラストベアリング32とを備える。固定手段25は、スラストベアリング32とエンジンブロック2との間に可動軸22を挟み、ボルト31を締め付けることで、可動軸22を固定する。
【0029】
固定軸26は、固定手段25のボルト31と螺合し軸方向(図3において左右方向、図4において紙面表裏方向)に沿って延出するボルト穴33を有し、ボルト31によりエンジンブロック2に固定される。また、固定軸26は、軸方向に沿って延出するピン穴34とそのピン穴34を貫通してエンジンブロック2に挿入される回転止めピン(図示せず)とを有する。その回転止めピンにより、アイドルBギヤ13の組み付け時に、可動軸22と固定軸26との回転位置が規制され、固定軸26の向き(すなわち、固定軸26が支持する可動軸22の移動方向)を軸間方向に一致させることができる。
【0030】
次に、図5から図7に基づき本実施形態のバックラッシュ調整方法を説明する。
【0031】
先ず、図5に示すように、アイドルBギヤ13を移動可能に仮固定(仮組み)する。具体的には、アイドルBギヤ13を取り付けた可動軸22を固定軸26に組み付け、その固定軸26のピン穴34に回転止めピンを挿入する。その後、ボルト31を、可動軸22がスラストベアリング32とエンジンブロック2とに挟み込まれない程度にねじ込む。
【0032】
次に、可動軸22をコイルバネ29の付勢力に抗しつつ移動させて、アイドルBギヤ13をアイドルCギヤ14に向けてバックラッシュがゼロになるまで移動、噛合させ、さらに、その噛合させた状態で、固定手段25により可動軸22を固定する(図6参照)。
【0033】
具体的には、アイドルBギヤ13に、軸間方向に沿ってアイドルCギヤ14に向かう方向(図5において右向き、矢印ロで示す)の荷重を付加する。その荷重により、可動軸22及びアイドルBギヤ13が、全体的にアイドルCギヤ14側(図5中右側)に移動する。その移動時に、可動軸22が、固定軸26に固定されたコイルバネ29によりアイドルCギヤ14から離れる方向(図5において左向き、矢印イで示す)に押し付けられ、オイルクリアランスOCのアイドルCギヤ14側(図5中右側)の間隔が拡がる。本実施形態では、可動軸22とアイドルBギヤ13とが図中左側で当接し、オイルクリアランスOCにおける図中右側の間隔が最大限に拡がる(その間隔を図6中αで示す)。また、アイドルCギヤ14は、アイドルBギヤ13に付加した荷重により、その荷重の付加方向(図6中矢印ハで示す)に押し付けられる。
【0034】
以上のバックラッシュがゼロかつ、オイルクリアランスOCの間隔αが確保された状態で、ボルト31を締め付けて可動軸22をスラストベアリング32とエンジンブロック2との間に挟み込ませる。それにより、可動軸22が移動不能に固定される。一方、アイドルBギヤ13は、オイルクリアランスOCの間隔αだけ、アイドルBギヤ13から離れる方向(図6中左向きに)に移動することができる。つまり、オイルクリアランスOCの間隔αの範囲内で、バックラッシュをゼロよりも大きくすることが可能である。
【0035】
さらに、アイドルBギヤ13を回転させると、図7に示すように、その回転時に、アイドルBギヤ13が軸間方向に沿って必要最低限の移動量δだけ適宜移動して、常に最適な値(振れ誤差を吸収できる最小値)Bsにバックラッシュが調整される。
【0036】
オイルクリアランスOCの間隔は、アイドルBギヤ13を適切に潤滑でき、かつ振れ誤差を吸収できるような値に設定される。例えば、上述したオイルクリアランスOCの最大間隔αを、アイドルBギヤ13の最大振れ誤差εの二倍となるように設定する(α=2ε)。また、オイルクリアランスOCの間隔に合わせて、可動軸22の外径寸法を設定する。
【0037】
このように本実施形態では、可動軸22を軸間方向に移動可能に支持することで、軸間距離が調整可能となり、軸間距離誤差を吸収することができる。つまり、振れ誤差のみを考慮してバックラッシュを設定すればよく、バックラッシュをより小さく設定することができる。
【0038】
また、アイドルBギヤ13の組み付け時に、バックラッシュをゼロにし、かつオイルクリアランスOCのアイドルCギヤ14側の間隔αを確保しておくことで、アイドルBギヤ13のバックラッシュを、間隔αの範囲内で調整することができ、振れ誤差を吸収することができる。
【0039】
さらに、OHCエンジン1では、エンジンブロック2とシリンダヘッド4との間に設けられたガスケット5の厚さのバラツキにより軸間距離誤差が生じるが、その場合にも、本実施形態により、バックラッシュを小さくすることができるので、歯打ち騒音、ひいてはエンジン騒音を低減させることができる。
【0040】
また、シザースギヤに比べてコンパクトなので、設置スペースを容易に確保することができる。
【0041】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
【0042】
例えば、コイルバネとして引張りバネを用いて、その引張りバネを長穴28のアイドルBギヤ13側の隙間28aに配置してもよい。
【0043】
また、本発明は、OHCエンジンのタイミングギヤトレーンに限定されず、様々なものに適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】OHCエンジンのギヤトレーンの概略図を示す。
【図2】図1の正面図を示す。
【図3】本発明に係る一実施形態によるバックラッシュ調整構造の断面図を示す。
【図4】図3の正面図を示す。
【図5】(a)は、本実施形態のバックラッシュ調整構造の断面図を示し、(b)は、図5(a)の正面図を示す。
【図6】(a)は、本実施形態のバックラッシュ調整構造の断面図を示し、(b)は、図6(a)の正面図を示す。
【図7】(a)は、本実施形態のバックラッシュ調整構造の断面図を示し、(b)は、図7(a)の正面図を示す。
【図8】歯打ちを説明するための図であり、歯車の歯の拡大図を示す。
【図9】歯打ちを説明するための図であり、歯車の歯の拡大図を示す。
【図10】負荷トルクの変動と歯打ちの関係図を示す。
【図11】(a)は、従来のシザースギヤの断面図を示し、(b)は、図11(a)の正面図を示す。
【図12】従来のシザースギヤの歯の拡大図を示す。
【符号の説明】
【0045】
2 エンジンブロック(固定系)
13 アイドルBギヤ(歯車)
14 アイドルCギヤ(相手歯車)
21 バックラッシュ調整構造
22 可動軸
24 付勢手段
25 固定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯車を相手歯車と噛み合わせて回転自在に固定系に固定すると共に、上記歯車を上記相手歯車とのバックラッシュを調整して固定するバックラッシュ調整構造であって、
上記歯車をオイルクリアランスを介して回転自在に支承すると共に、自身の軸芯と上記相手歯車の軸芯とを結ぶ軸間方向に沿って移動可能に支持された可動軸と、その可動軸を上記軸間方向に沿って上記相手歯車と離れる方向に常時付勢する付勢手段と、上記可動軸を、上記軸間方向上の任意の位置に固定する固定手段とを備えてなり、
上記可動軸を上記付勢手段の付勢力に抗しつつ移動させて、上記歯車を上記相手歯車に向けてバックラッシュがゼロになるまで移動させて噛合させた状態で、上記固定手段により上記可動軸を固定することを特徴とするバックラッシュ調整構造。
【請求項2】
上記可動軸は、上記固定系に固定された固定軸に、上記軸間方向に沿って移動可能に支持され、
上記付勢手段は、上記可動軸と上記固定軸との間に設けられたスプリング部材からなる請求項1記載のバックラッシュ調整構造。
【請求項3】
上記可動軸は上記軸間方向に沿った長穴を有し、その長穴に上記固定軸が係合し、上記可動軸が上記軸間方向に沿って移動可能に支持される請求項2記載のバックラッシュ調整構造。
【請求項4】
歯車を相手歯車と噛み合わせて回転自在に固定すると共に、上記歯車を上記相手歯車とのバックラッシュを調整して固定するバックラッシュ調整方法であって、
上記歯車をオイルクリアランスを介して回転自在に支承すると共に、自身の軸芯と上記相手歯車の軸芯とを結ぶ軸間方向に沿って移動可能に支持された可動軸と、その可動軸を上記軸間方向に沿って上記相手歯車と離れる方向に常時付勢する付勢手段と、その可動軸を上記軸間方向上の任意の位置に固定する固定手段とからなるバックラッシュ調整構造を備えてなり、
上記可動軸を上記付勢手段の付勢力に抗しつつ移動させて、上記歯車を上記相手歯車に向けてバックラッシュがゼロになるまで移動させて噛合させた状態で、上記固定手段により上記可動軸を固定することを特徴とするバックラッシュ調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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