説明

バッファ装置及びバケット幅調整方法

【課題】 PTPシート集積体等の物品の搬入・搬出を独立して行うことでバッファリングする縦型バッファ装置において、高速対応可能にすること
【解決手段】 PTPシート集積体3を保持した状態で搬送するバケット13がエンドレスベルト13に複数個取り付けられる。バケットは、上下一対の可動片25と固定片22を備えると共に、可動片25はガイドロッド24に沿ってバケット内で昇降移動可能となる。両片22,25の間隔であるバケット幅hは、PTPシート集積体3の高さh1とほぼ等しくする。この調整は、バケット幅変更装置35で行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッファ装置及びバケット幅調整方法に関するもので、搬送途中の物品を受け取り、縦ループ状の搬送経路を移動させ、本装置への搬入と搬出をそれぞれ独立して制御することで、物品のバッファリング(一時貯留)と搬送をする装置に関する。
【背景技術】
【0002】
良く知られているように、PTP(Press Through Packaging)シートは、容器(ポケット部)側から中身を押し出して上蓋を破壊し、中身を取り出すようにした包装形態であり、薬品包装における錠剤やカプセルの包装に良く使われる。そして、係るPTPシートは、通常複数個を積層した状態(物品集合体)でピロー包装し、さらにそのピロー包装した包装体を箱に収納した状態で市販されている。このとき、その複数枚のPTPシートを積層した状態で、把束テープでバンド掛けして一束に纏めた状態で包装処理や箱詰めをすることがある。
【0003】
例えば係るPTPシートの包装システムでは、PTPシートを製造する装置、一対のPTPシートを抱き合わせる装置、抱き合わせた一対のPTPシートを複数組積層する装置、積層したPTPシートの集合体を包装処理する装置など、各種の装置を適宜のレイアウトに設置するとともに、各装置間で所定の形態のPTPシートを渡すことで、PTPの製造から最終の包装体まで一連の連続した工程で処理するものがある。
【0004】
係る包装システムを構成する各装置において、不良品が発生する場合があり、係る場合には、当該不良品を廃棄することから、廃棄した部分に抜けが生じる。すると、そのままの状態で搬送並びに次の装置への移送を行うと、当該次の装置でスムーズな処理ができない。係る事態は、異なる装置間のみならず、一つの装置内で複数工程を行う場合に、各工程間でも同様の問題を生じる。
【0005】
そこで、搬送経路の途中にバッファ装置(プール装置と称することもある)を設け、上流側から搬送されてきた物品をバッファ装置に一時的に貯留し、下流側の装置にはそのバッファ装置から物品を供給するようにしたシステムがある。これにより、仮に何等かの原因により上流側からの物品の供給が一時停止されたような場合であっても、バッファ装置に貯留した所定個数の物品は下流側の装置へ供給できるようになる。もちろん、係る事態は、PTPシートに限ることはなく、各種のシート状物品やその他の物品に該当する。
【0006】
係る一時的に貯留・ストックを行う装置としては、特許文献1に開示された物品移載装置がある。この装置は、PTPを製造するブリスタ包装機の搬出コンベアと、係るPTPを所定枚数積層した状態でその周囲を包装するピロー包装機の搬入側の物品搬送供給装置との間に配置される。そして、上下に配置された段付きプーリに掛け渡され鉛直面内で回転移動するエンドレスベルトの外周面に多数の開閉可能な挟持部材を取付ける。エンドレスベルトの外周面は、上流側の装置の搬出箇所と、下流側の装置の搬入側に望み、上流側の装置の搬出箇所から搬出されるPTPシートの束を挟持部材にて挟み込んで保持する。その状態で、エンドレスベルトが回転すると、挟持部材も公転移動する。そして、下流側の装置の搬入部位に至ると、挟持部材から当該下流側の装置に供給する。
【0007】
また、上下の段付きプーリは、その間隔を保ったまま昇降移動可能となる。そして、段付きプーリに対して回転力を与える駆動ベルトは、両段付きプーリと同軸に装着された駆動プーリに掛け渡されるとともに、その駆動ベルトの搬入側と搬出側のそれぞれに独立して回転力を与えるようにする。つまり、搬入側に回転力を与える搬入側駆動モータと、搬出側に回転力を与える搬出側駆動モータは、同期して回転したり、一方のみが回転したりする。これにより、上流側と下流側のいずれの装置も正常に動作し、不良品など発生していない場合には、上下の段付きプーリは、同期して間欠駆動し、上流側から供給されるPTPシートを受け取ると共に、下流側の装置へ順次供給する。そして、仮に上流側の装置からの供給が停止されると、搬出側駆動モータのみ回転し、上下の段付きプーリは一体に下降移動する。これにより、すでに挟持部材にて挟持されたPTPシートは、下流側の装置へ継続して供給できる。そして、上流側の装置からの搬出が開始されると、搬入側駆動モータと搬出側駆動モータが共に回転することで、正常に動作する。
【0008】
そして、上記の挟持部材は、上下に所定の間隔をおいて爪部を設けると共に、一方の爪部にはスプリングを装着し、このスプリングの弾性復元力により、一方の爪部を下方に付勢するようになっている。さらに、一方の爪部は、制御モータの駆動を受け、開く動作(他方の爪部との間隔が広がる動作)をする。よって、上流側の装置からPTPシートを受け取るときには、一方の爪部を開き、両爪部間の間隔を広げることでスムーズに両爪部内にPTPシートを供給させ、その後は、一方の爪部を閉じ、スプリングの弾性復元力を利用して両爪部間でPTPシートをしっかりと保持するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3354656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の装置は、制御モータを所定方向に回転することにより両爪部の間隔を広げて積層状態のPTPシートを供給した後、制御モータを逆方向に回転させることにより爪部を開く方向の付勢力を解除し、スプリングの弾性復元力により一方の爪部が下降移動し、両爪部間でPTPを挟持している。しかしながら、同一高さのPTPシート束を供給する場合であっても、両爪部の開閉を行う必要があるため、装置の高速化に対応できないという課題がある。
【0011】
さらに、スプリングの弾性復元力を利用してPTPシートを挟み込むので、厚みの違う物品(枚数の違いやシート厚の違いによる)において、把持力が変わってしまう。そして、厚い物品の場合、バネ圧が強くなるため、ポケットを潰してしまうおそれがある。一方、薄い物品の場合、バネ圧が弱くなるため搬送中に爪から物品が抜けるたり、位置ずれをしてしまい後工程においてトラブルになるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決するために、本発明は、(1)物品を保持した状態で搬送するバケットが回転移動部材(エンドレスベルト,エンドレスチェーン等)に複数個取り付けられ、前記バケットは、一対のバケット片を備えると共に、少なくとも一方のバケット片は、当該バケット内で他方のバケット片に対して接近離反移動可能に構成し、前記一対のバケット片の間隔であるバケット幅は、前記物品の高さに設定するようにした。バケット片は、実施形態では固定片22と可動片25に対応する。
【0013】
バケット幅hを物品の高さh1に合わせておくことで、一対のバケット片間に物品を挿入すると、その挿入作業が完了後に両バケット片間での物品への保持も行われるので、当該挿入作業が完了すると共に、バケットを移動し、次の空のバケットを搬入位置に位置させることができる。従って、高速運転に対応できる。さらに、一対のバケット片にて物品を把持して搬送するため、横方向(幅方向)を規制するためのガイドも不要となり、構成が簡略化する。
【0014】
少なくとも一方のバケット片をバケット内で接近離反(縦型の場合には昇降移動)可能としたので、一対のバケット片の間隔となるバケット幅を変更でき、物品の高さ(厚み)の変化に応じてバケット幅を調整することができる。よって、異なる寸法の物品であっても、物品に対してストレスがかかることを可及的に抑制しつつスムーズにバケット内へ供給し、搬送することができる。
【0015】
(2)前記一対のバケット片のうち、接近離反移動するバケット片はガイド部に沿って摺動するように構成され、その接近離反移動するバケット片は、前記ガイド部に対して弾性力によりその位置を保持可能に構成されるようにするとよい。ガイド部は、実施形態では、ガイドロッド24に対応する。接近離反移動するバケット片は、実施形態では可動片25に対応する。弾性力により保持されるので、通常の運転中は、接近離反移動するバケット片のバケット内での接近離反移動は抑止され、所望のバケット幅を保持することができる。そして、ガイド部に沿った方向(接近離反方向)に、その弾性力により保持している力以上の力が加わると、当該バケット片を接近離反させることができ、簡単に所望のバケット幅に変更できる。
【0016】
(3)前記接近離反移動するバケット片を前記バケット内で移動させ、前記バケット幅を変更するバケット幅変更装置を備えるとよい。係るバケット幅変更装置により、自動的に各バケットにおけるバケット幅を調整できるので好ましい。なお、バケット幅変更装置は、実施形態では、バケット幅変更装置35に対応し、1つずつのバケットに対してバケット幅の変更を行うようにしたが、例えば、作動片55を上下に複数設けることなどして複数個毎バケットのバケット幅を変更できるようにしても良い。さらに、バケット幅変更装置35自体を上下に複数設けることで、一括して複数のバケットに対するバケット幅の変更を行うようにしても良い。
【0017】
(4)前記バケットは、前記一対のバケット片のうち一方が前記バケット内で他方のバケットに向けて接近離反移動する可動片で、他方が前記バケット内で移動しない固定片であり、前記バケット幅変更装置は、前記固定片を直接または間接的に抑えて前記バケットの位置を固定する固定手段と、その固定手段で固定している際に前記可動片に対して接近方向或いは離反方向(縦型の場合、上方或いは下方)への付勢力を加えることで、前記可動片を接近離反移動させる移動手段と、を備えた構成を採るとよい。固定手段は、実施形態は、抑え部材50と受け板41でピン26を挟み込む構造により実現している。ピン26を抑えることで間接的に固定片を抑えるが、固定片自体を抑えて固定しても良い。
【0018】
(5)前記バケット幅変更装置は、最初全てのバケットの前記一対のバケット片の間隔を基準間隔に設定し、次の工程で少なくとも一方のバケット片を設定された距離だけ移動することでバケット幅を設定値に変更するものとするとよい。実施形態で説明したように、シリンダロッドのような簡単な装置・制御でバケット幅の変更ができる。基準間隔は、実施形態では、上下一対のバケット片を接近させる(閉じる)ようにしたが、反対に離反させる(開く)ようにしてもよい。
【0019】
(6)前記一対のバケット片のうち、少なくとも一方は、他方のバケット片の方向に付勢されているとよい。実施形態では、可動片25の本体25cを第2挟み込み部材25bに対して揺動可能に連携すると共に、コイルスプリング33の弾性復元力を利用して実現しているが、他の構成を採ることを妨げない。これにより、より確実に物品を把持することができ、搬送中に物品の姿勢が崩れることを防止できる。
【0020】
(7)前記一対のバケット片のうち、前記バケット内で移動するバケット片を移動させる駆動源としてシリンダを用い、前記シリンダの最大伸長位置又は最小短縮位置と、前記バケットの停止位置との相対距離に基づいて前記バケット片を移動させるとよい。このようにすると、簡単な構成で、精度良くバケット幅を調整できる。
【0021】
(8)前記回転移動部材は、鉛直面内で縦回転するものとするとよい。これにより、実施形態で示すような縦型バッファ装置となる。本発明のバッファ装置は、このように縦型に限るものではなく、回転面を水平とした横回転のものでも良い。
【0022】
なお、このように縦型バッファ装置とした場合、上記の(1)の発明は、「物品を保持した状態で搬送するバケットが回転移動部材に複数個取り付けられ、前記バケットは、上下一対のバケット片を備えると共に、少なくとも一方のバケット片は、当該バケット内で昇降移動可能に構成し、前記上記下一対のバケット片の間隔であるバケット幅は、前記物品の高さに設定する構成」となる。
【0023】
また、上記の(2)の発明は、「前記上下一対のバケット片のうち、昇降移動するバケット片はガイド部に沿って摺動するように構成され、その昇降移動するバケト片は、前記ガイド部に対して弾性力によりその位置を保持可能に構成される」ようになる。
【0024】
(9)前記物品は、PTPシートを積層したPTPシート集積体とすると良い。傷つき易く、姿勢も崩れやすいPTPシート集積体であっても、高速で確実に搬送並びにバッファリングを行うことができる。
【0025】
(10)また、本発明のバッファ装置におけるバケット幅調整方法は、接近離反可能な一対のバケット片で物品を保持した状態で搬送するバケットが、回転移動部材に複数個取り付けられたバッファ装置における前記バケット片の間隔であるバケット幅の調整方法であって、最初に全てのバケットにおける前記一対のバケット片の間隔を基準間隔に設定し、次の工程で少なくとも一方のバケット片を設定された距離だけ移動することでバケット幅を設定値にすることとした。
【0026】
(11)前記接近離反に伴う前記バケット片の移動をシリンダを駆動源として行い、前記シリンダの最大伸長位置又は最小短縮位置に対する前記バケットの停止位置を、前記回転移動部材を駆動することにより調節し、前記シリンダの最大伸長位置又は最小短縮位置と、前記バケットの停止位置との相対距離に基づいて前記バケット片を移動させるとよいる。
【発明の効果】
【0027】
物品のバケット内への供給作業が簡単に行え、上流側の装置の物品の搬出位置に、空のバケットを対向させることで、当該物品をバケット内に押し込み・挿入するだけでバケット内への供給が完了し、すぐに当該バケットを移動し、次のバケットの供給に移行できる。よって高速対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の好適な一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1におけるA−A線拡大断面図である。
【図3】バケット付近を拡大した正面図である。
【図4】バケット付近を拡大した平面図である。
【図5】バケット付近を拡大した側面図である。
【図6】(a)はバケット幅変更装置付近を拡大した正面図であり、(b)はその側面図である。
【図7】バケット幅変更装置付近を拡大した平面図である。
【図8】(a)はバケット幅変更装置付近を拡大した正面図であり、(b)はその側面図である。
【図9】バケット幅変更装置付近を拡大した平面図である。
【図10】(a)はバケット幅変更装置付近を拡大した正面図であり、(b)はその側面図である。
【図11】(a)はバケット幅変更装置付近を拡大した正面図であり、(b)はその側面図である。
【図12】(a)はバケット幅変更装置付近を拡大した正面図であり、(b)はその側面図である。
【図13】(a)はバケット幅変更装置付近を拡大した正面図であり、(b)はその側面図である。
【図14】バケット幅変更装置付近を拡大した平面図である。
【図15】(a)はバケット幅変更装置付近を拡大した正面図であり、(b)はその側面図である。
【図16】(a)はバケット幅変更装置付近を拡大した正面図であり、(b)はその側面図である。
【図17】バケット幅変更装置付近を拡大した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1,図2は、本発明の縦型バッファ装置の好適な一実施形態の全体図を示している。この縦型バッファ装置は、上流側の装置にてバンド掛けされたPTPシート1の集積体3を搬送及びバッファ(貯留)するための装置であり、バッファするための基本的な機能は、特許文献1等に開示された従来のものと同様である。図示省略する上流側でPTPシートを製造し、その製造された複数のPTPシート1のポケット部2同士を向かい合わせて抱き合わせたものを所定数積層すると共に把捉テープでバンド掛けして一束ずつのPTPシート集積体3を形成する。このPTPシート集積体3は、2列で搬送されてくるので、それを本実施形態の縦型バッファ装置が順次受け取り、下流側のバンディング機や、ピロー包装や箱詰め等を行う包装装置へ供給するものである。
【0030】
本装置は、上下に所定の間隔をおいて歯付きプーリ11,12が配置され、その一対の歯付きプーリ11,12に、無端回転移動部材である段付きのエンドレスベルト13が掛け渡される。そして、このエンドレスベルト13の外周面に、バケット15が一定間隔ごとに取り付けられる。図2に示すように、このエンドレスベルト13に取り付けたバケット15は、平行に2列配置している。つまり、歯付きプーリ11,12は、それぞれ2個設けられており、対応する歯付きプーリ11,12間にそれぞれエンドレスベルト13が掛け渡される。そして、それら2列に設けられた歯付きプーリ11,12,エンドレスベルト13は、相互に独立して回転駆動できる。
【0031】
この上下の歯付きプーリ11,12は、スプライン軸16の上下両端にそれぞれ連携され、そのスプライン軸16は、装置の側壁17間に渡された台座18に固定されたスプライン軸受18に対してスプライン結合している。これにより、スプライン軸16ひいては上下の歯付きプーリ11,12は、スムーズに昇降移動が可能となる。そして、図示省略するが、この上下の歯付きプーリ11,12は、それぞれ外側に突出する回転軸を設け、その回転軸に動力伝達プーリを連結し、同一の回転軸に連結された歯付きプーリ11,12と動力伝達プーリは、一体に回転する。これにより、動力伝達プーリも、上下に配置されることになり、この動力伝達プーリに動力伝達ベルトを掛け渡す。そして、この動力伝達ベルトに対し、駆動モータの出力を連携し、動力伝達ベルトを回転させることで、動力伝達プーリひいては上下の歯付きプーリ11,12を回転させ、それに伴いエンドレスベルト13を回転させることができる。通常は、2列に並んだ左右両側のエンドレスベルト13は、同期して回転/停止するように制御する。そして、この停止時に、搬入位置に位置する空のバケット15内に上流側から搬出されるPTPシート積層体3を受け取り、搬出位置に位置するバケット15内に存在するPTPシート積層体3を下流側の装置に対して搬出する。また、同期してエンドレスベルト13が回転すると、それに追従してバケット15も公転移動するため、そのバケット15内に受け取られたPTPシート集積体3は、縦型バッファ装置内を鉛直面内で公転移動して搬送される。
【0032】
そして、この動力伝達ベルトに駆動力を与える駆動モータは、例えば特許文献1に開示されたように、搬入側と搬出側にそれぞれ独立して駆動する搬入側駆動モータと搬出側駆動モータを設け、動力伝達ベルトの搬入側の上下に延びる部位と搬出側の上下に延びる面でそれぞれ上方/下方に対して搬送力を与えることができるようになっている。よって、両駆動モータを正転駆動させると、動力伝達ベルトの搬入側部位は上方に付勢され、搬出側部位は下方に付勢される。また、搬入側駆動モータを停止するとともに、搬出側駆動モータを正転させると、動力伝達ベルトの搬入側部位は停止し搬出側部位が下方に付勢する。これに伴い、上下の歯付きプーリ11,12・エンドレスベルト13は全体として下降移動し、下流側の装置への供給を継続して行うことができる。一方、搬入側駆動モータを正転するとともに、搬出側駆動モータを停止させると、動力伝達ベルトの搬入側部位は上方に付勢され、搬出側部位が停止する。これに伴い、上下の歯付きプーリ11,12・エンドレスベルト13は全体として上昇移動し、下流側の装置への供給を停止しつつ、上流側の装置からの供給を継続して行うことができる。
【0033】
次に、本発明の要部の一つとなるバケット15の構成を説明する。このバケット15は、エンドレスベルト13の外面に所定間隔で、ボルト19にて固定されるベースプレート21に装着される。そして、バケット15は、ベースプレート21の下端に固定される固定片22と、ベースプレート21の上端に固定された連結プレート23と、その連結プレート23と固定片22の間に固定されるように起立配置されたガイドロッド24と、そのガイドロッド24に対して昇降移動可能に取り付けられた可動片25と、を備えている。固定片22と、可動片25は、エンドレスベルト13のベルト面に対して直交方向で外側に延びるように形成される。固定片22と可動片25との間の間隔(バケット幅)hは、PTPシート集積体3の高さh1とほぼ一致、あるいは若干狭く設定している。これにより、上流側の装置の搬出位置に対向するように空のバケット15の固定片22を合わせると、その搬出位置から送り出されたPTPシート集積体3が、両片22,25間に挿入され、両片22,25で挟み込まれて把持される。
【0034】
また、可動片25は、ガイドロッド24を前後から挟み込む第1,第2挟み込み部材25a,25bと、前側に位置する第2挟み込み部材25bに対して連携される略L字状(連結部分となる基端側が厚く、先端側の大部分は薄い板状)の本体25cを備える。第1,第2挟み込み部材25a,25bは、ボルト30を挿入すると共に、コイルスプリング31の弾性復元力により、所定の力でガイドロッド24を挟み込む。これにより、その弾性復元力によるガイドロッド24を挟み込む力,ガイドロッド24と両挟み込み部材25a,25b間の接触部位の摩擦力等により決定される保持力以上の力が軸方向(上下方向)にかかった場合には、可動片25はガイドロッド24に沿って昇降移動するが、それ以下の力の場合にはその位置をとどめる。よって、通常の運転時では、可動片25に対して上方あるいは下方に大きな力が加わることはなく、両片22,25の間隔hは維持される。しかも、PTPシート集積体3もバケット15に比べると遙かに軽量であるので、仮に反転して可動片25が下に位置する搬出側になったとしても、可動片25が固定片22から離れる方向に移動することはない。よって、下流側の装置に搬出するまで、両片22,25にてPTPシート集積体3は把持された状態を保つ。
【0035】
さらに、可動片25の本体25cは、第2挟み込み部25bに対して連結部側を中心に所定角度範囲内で揺動可能になっているとともに、ボルト32により連携される。そして、そのボルト32に装着されたコイルスプリング33の弾性復元力を利用して、本体25cの先端が、固定片22側に接近する方向に付勢される。これにより、よりしっかりと、PTPシート集積体3を挟み込んだ状態で保持することができる。またベースプレート21の両側面には、それぞれ側方に突出するピン26が上下に2本取り付けられている。
【0036】
縦型バッファ装置の搬入側下方位置には、可動片25をガイドロッド24に沿って昇降させ、固定片22との間の間隔(バケット幅)hを変更するためのバケット幅変更装置35を設けている。このバケット幅変更装置35は、縦型バッファ装置の機枠37の搬入側前面に連結された左右一対の柱板部39の上端に掛け渡すように帯板状の天板38を取り付ける。そして、この天板38の上に支持板42を設ける。
【0037】
支持板42は、その上面の先端側(エンドレスベルト13から離れた側)に起立壁43を設け、その起立壁43のエンドレスベルト13との対向面上方位置に、第1シリンダ44を設ける。この第1シリンダ44のシリンダロッド44aは、水平方向に往復移動するもので、その先端は、エンドレスベルト13に向けて接近離反するように設定される。この第1シリンダ44のシリンダロッド44aの先端には、連結プレート45が取り付けられる。
【0038】
連結プレート45の両側縁近傍には、取付板46が設けられ、その取付板46の外側に第2シリンダ47を取り付ける。この第2シリンダ47のシリンダロット47aは、上下方向に往復移動するもので、前進移動時にはその先端は下方に向けて移動する。そして、そのシリンダロッド47aの先端は、帯状の連結部材53を取り付け、その連結部材53の下面のエンドレスベルト13側には、作動片55が固定される。
【0039】
また、第1シリンダ44のシリンダロッド44aに連結される連結プレート45の下端には、取付板46と平行にガイド軸48が設けられる。このガイド軸48は、支持板42の上面所定位置に設けられたガイド軸受け部49に挿入される。ガイド軸受け部49は、前後に貫通する貫通孔が設けられ、その貫通孔内にガイド軸48が挿入され、ガイド軸48は、当該貫通孔に沿って往復移動する。
【0040】
このガイド軸48の先端と、取付板46の前面(エンドレスベルト13側)に渡るように、縦長の抑え板部材50を採りつれる。これにより、第1シリンダ44の往復移動に伴い、取付板46,ガイド軸48と共に、その抑え部材50もエンドレスベルト13側に向けて前後進移動する。抑え部材50の先端50aは、バケット15のベースプレート21に取り付けられたピン26に対向する。
【0041】
図6,図7等に示す、第1シリンダ44のシリンダロッド44aが本体内に収納された待機位置に位置する場合には、この作動片55並びに抑え部材50は、バケット15に非接触となり、エンドレスベルト13の回転移動に伴いバケット15も所定のバケット幅hを維持したまま公転移動する。
【0042】
一方、第1シリンダ44のシリンダロッド44aが前進移動した前方作動位置に至ると、抑え部材50の先端50aはピン26に接触し、エンドレスベルト13側に付勢する。また、このピン26を挟んでエンドレスベルト側には、装置本体の機枠側の支持板40に取り付けられた受け板41が配置されている。これにより、前方作動位置に位置する抑え部材50の先端と受け板41にてピン26は前後から挟まれて、その位置が固定される。
【0043】
また、第2シリンダ47のシリンダロッド47aは、図6に示す第一位置(シリンダロッド47aがシリンダ本体内に収納された状態)と、図11等に示す第二位置(シリンダロッド47aが下方に向けて突出する最下端に位置した状態)をとる。そして、上述した通り、第1シリンダ44が待機位置に位置するときは、第2シリンダ47のシリンダロッド47aの位置に関係なく、作動片55は、バケット15に非接触であるが、第1シリンダ44が前方作動位置に位置した状態では、作動片55は、その下面55a,上面55bが、可動片25(第1,第2挟み込み部材25a,25b)の上面,下面に接触する(図10,図15等参照)。
【0044】
次に、図6以降を参照しながら、バケット幅変更装置35の作用を説明する。図6,図7に示す状態、すなわち、第1シリンダ44(シリンダロッド44a)が待機位置に位置し,第2シリンダ47(シリンダロッド47a)が第一位置に位置するのが基準位置とする。この基準位置では、上述したように、バケット幅変更装置35は、作動片55並びに抑え部材50は、バケット15に非接触であるため、バケット15は、エンドレスベルト13の移動に伴い公転移動する。つまり、縦型バッファ装置における通常のバッファリング/搬送が行われる。
【0045】
一方、バケット幅の変更・調整が必要な場合、以下に示す動作を行う。まず、エンドレスベルト13の位置合せを行うが、この際に、バケット15の可動片25を作動片55によって、シリンダロッド47aが第二位置になるまで押し下げることができるように位置合わせする。次に、第1シリンダ44のシリンダロッド44aが前進移動し、前方作動位置に至った場合、抑え部材50の先端50aと、受け板41との間でピン26を前後から挟み込む。これにより、そのピン26を持つバケット15は、前後方向・上下方向に固定される。
【0046】
第1シリンダ44のシリンダロッド44aが突出して前方作動位置に来たことに伴い、第2シリンダ47もエンドレスベルト13側に移動し、その第2シリンダ47のシリンダロッド47aに取り付けられた作動片55は、可動片25の両サイドと上下方向で一部重なる位置関係になる。但し、この状態では、第2シリンダ47のシリンダロッド47aは収縮した第一位置になっているので、第2シリンダ47のシリンダロッド47aの先端に取り付けられた作動片55は、バケット15と非接触の状態となっている。
【0047】
次いで、第2シリンダ47のシリンダロッド47aが突出するように下降移動すると、作動片55も下降移動する。上述したように、作動片55は、可動片25の上面の一部と重なるような位置関係になっているので、作動片55の下降移動に伴い、作動片55の下面55aが可動片25の上面に接触し、下方へ付勢する。すると、上述したように可動片25は、ガイドロッド24に対して第1,第2挟み込み部材25a,25bで挟み込んでいるだけであるので、一定の力以上が加わるとガイドロッド24の軸方向に沿って移動可能であり、しかもピン26が固定されていることから、バケット15(固定片22)の全体位置は保持されるので、可動片25が下降移動する。そして、最終的に、シリンダロッド47aが最下端まで延びた第二位置に至ると、図10に示すように、作動片55の下面55aにより押された可動片25も、最下端に位置し、固定片22に近接した基準位置に至る。
【0048】
次に、第1シリンダ44のシリンダロッド44aが後退移動し待機位置に至る(図11参照)。これにより、抑え部材50も後退移動するため、その先端50aもピン26から離反し、バケット15の固定が解除する。また、この後退移動に伴い、第2シリンダ47もエンドレスベルト13側から離れる方向に移動し、シリンダロッド47aが下方に突出した状態でも、作動片55は可動片25(第1,第2挟み込み部材25a,25b並びに本体25cの基端側の幅広の部分)と重ならない位置に位置する。よって、その状態でエンドレスベルト13が回転移動すると、ピン26の固定が解除されたバケット15は、公転移動する。
【0049】
そして、エンドレスベルト13がバケット15の1ピッチ分だけ送られて次のバケットがバケット幅変更装置35に対向する所定位置に至ると、エンドレスベルト13は一時停止する。このときまでに、第2シリンダ47のシリンダロッド47aは上昇し、第一位置に復帰しておく。上述したように、作動片55はバケット15と非接触で干渉しないので、バケット15の移動と第2シリンダ47の第一位置への復帰は、同時期に行うことができる。以後、上記の処理を繰り返すことで、全てのバケット15の可動片25を固定片22に近接する基準位置に設定できる。
【0050】
次に、上記の基準位置に位置した可動片25を所定距離だけ固定片22から相対的に上方に移動することで、所望のバケット幅にすることができる。係る処理は、以下の通りである。まず、図12に示すように、第1シリンダ44のシリンダロッド44aは、待機位置に位置している状態で第2シリンダ47のシリンダロッド47aを第二位置に位置させる。このとき、作動片55は、可動片25の下面よりも下方に位置している。
【0051】
次いで、図13,図14に示すように、第1シリンダ44のシリンダロッド44aを前進移動させ、第2シリンダ47のシリンダロッド47aに連携されている作動片55を、可動片25の下面の一部と重なるように配置すると共に、抑え部材50と受け板41にてピン26を固定する。
【0052】
次に、第2シリンダ47のシリンダロッド47aを上昇移動させる。すると、上記の可動片25を下降して基準位置に移行したのと逆に、作動片55の上面55bが可動片25の下面に接触し、作動片55の上昇移動に伴い可動片25も上昇移動させる。これにより、第2シリンダ47のシリンダロッド47aが最上方位置に至った第一位置では、図15に示すように、可動片25が固定片22から離反して上方所定位置に移動した状態となる。そして、その可動片25の固定片22からの離反距離(バケット幅)は、図12,図13で示したバケット15の停止位置により変更できる。すなわち、シリンダロッド47aが最上方に位置する第一位置の高さは一定であるので、バケット15の一時停止位置が低いと、可動片25は固定片22から離れた位置まで上昇移動してバケット幅を広くすることができる。一方、バケット15の一時停止位置が高いと、可動片25の固定片22に対する上昇距離は短く、バケット幅は狭くなる。よって、係る一時停止する位置を調整することで、バケット幅を所望の値に設定できる。
【0053】
その後、第1シリンダ44のシリンダロッド44aが後退移動して待機位置に至ると、図16,図17に示すように、抑え部材50はピン26から離反するとともに、作動片55も可動片25と重ならない位置に位置するため、バケット15は上昇移動可能となる。よって、エンドレスベルト13が回転移動することで、バケット幅が所定の値に設定されたバケット15は公転移動し、次のバケット15がバケット幅変更装置35に対し所定の相対位置に移動してきた後、一時停止する。係る次のバケット15の移動中に、第2シリンダ47のシリンダロッド47aは第二位置に至るように動作し、図12に示す状態となる。以後、上記の処理を繰り返すことで、全てのバケット15の可動片25を、固定片22に対して所定距離だけ離した位置に設定できる。
【0054】
上記の実施形態では、バケット幅変更装置35における可動片を昇降させるための駆動源としてシリンダ(第2シリンダ47)を用いたため、エンドレスベルトを一回転させ、一旦全ての可動片25を基準位置に移動させ、次の一回転で全ての可動片25を所望のバケット幅になるように調整したが、例えば、駆動源としてサーボモータ等の回転角度が制御できるものを用いた場合には、1回の処理で可動片25を固定片22に対して所定距離だけ離した位置に設定することができる。
【0055】
また、上記の実施形態では、バケット15(固定片22,可動片25)は、エンドレスベルト13に対して直交するようにし、上流側の装置と下流側の装置の搬送ラインは同一直線上に位置するようしたが、例えば特許文献1等に開示されたように、固定片22,可動片25がエンドレスベルト13に対して45度のように所定角度傾斜する方向に延びるように配置した場合には、上流側の装置と下流側の装置の搬送ラインの方向を変更することができる。また、上記の実施形態では、エンドレスベルト13のベルト面に対して直交方向に延び、PTPシート集積体3は、エンドレスベルト13のベルト面に向けて前進移動させてバケット15内に供給するようにしたが、この実施形態の状態から90度回転させ、横向きに取り付けるようにしてもよい。
【0056】
さらに、本装置でバッファリング・搬送する対象物は、PTPシート集積体3に限ることはなく、各種の物品に対して適用できる。
【0057】
上記の実施形態では、バッファ装置について説明したが、一対のバケット片を備えたバケットの構造、つまり、少なくとも一方のバケット片が、相対的に接近離反する機構並びにバケット幅の調整ができる構造は、他の装置にも適用できる。一例としては、バッファ装置以外でも例えばバンド機などへの応用が可能である。
【符号の説明】
【0058】
1 PTPシート
3 PTPシート集積体
13 エンドレスベルト
15 バケット
22 固定片
24 ガイドロッド
25 可動片
26 ピン
35 バケット幅変更装置
41 受け板
44 第1シリンダ
47 第2シリンダ
50 抑え部材
55 作動片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を保持した状態で搬送するバケットが回転移動部材に複数個取り付けられ、
前記バケットは、一対のバケット片を備えると共に、少なくとも一方のバケット片は、当該バケット内で他方のバケット片に対して接近離反移動可能に構成し、
前記一対のバケット片の間隔であるバケット幅は、前記物品の高さに設定することを特徴とするバッファ装置。
【請求項2】
前記一対のバケット片のうち、接近離反移動するバケット片はガイド部に沿って摺動するように構成され、
その接近離反移動するバケット片は、前記ガイド部に対して弾性力によりその位置を保持可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載のバッファ装置。
【請求項3】
前記接近離反移動するバケット片を前記バケット内で移動させ、前記バケット幅を変更するバケット幅変更装置を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のバッファ装置。
【請求項4】
前記バケットは、前記一対のバケット片のうち一方が前記バケット内で他方のバケットに向けて接近離反移動する可動片で、他方が前記バケット内で移動しない固定片であり、
前記バケット幅変更装置は、前記固定片を直接または間接的に抑えて前記バケットの位置を固定する固定手段と、
その固定手段で固定している際に前記可動片に対して接近方向或いは離反方向への付勢力を加えることで、前記可動片を接近離反移動させる移動手段と、を備えたことを特徴とする請求項3に記載のバッファ装置。
【請求項5】
前記バケット幅変更装置は、最初全てのバケットの前記一対のバケット片の間隔を基準間隔に設定し、次の工程で少なくとも一方のバケット片を設定された距離だけ移動することでバケット幅を設定値に変更するものであることを特徴とする請求項3または4に記載のバッファ装置。
【請求項6】
前記一対のバケット片のうち、少なくとも一方は、他方のバケット片の方向に付勢されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のバッファ装置。
【請求項7】
前記一対のバケット片のうち、前記バケット内で移動するバケット片を移動させる駆動源としてシリンダを用い、
前記シリンダの最大伸長位置又は最小短縮位置と、前記バケットの停止位置との相対距離に基づいて前記バケット片を移動することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のバッファ装置。
【請求項8】
前記回転移動部材は、鉛直面内で縦回転することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のバッファ装置。
【請求項9】
前記物品は、PTPシートを積層したPTPシート集積体であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のバッファ装置。
【請求項10】
接近離反可能な一対のバケット片で物品を保持した状態で搬送するバケットが、回転移動部材に複数個取り付けられたバッファ装置における前記バケット片の間隔であるバケット幅の調整方法であって、
最初に全てのバケットにおける前記一対のバケット片の間隔を基準間隔に設定し、
次の工程で少なくとも一方のバケット片を設定された距離だけ移動することでバケット幅を設定値にすることを特徴とするバッファ装置におけるバケット幅調整方法。
【請求項11】
前記接近離反に伴う前記バケット片の移動をシリンダを駆動源として行い、前記シリンダの最大伸長位置又は最小短縮位置に対する前記バケットの停止位置を、前記回転移動部材を駆動することにより調節し、前記シリンダの最大伸長位置又は最小短縮位置と、前記バケットの停止位置との相対距離に基づいて前記バケット片を移動させることを特徴とする請求項10に記載のバケット幅調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−63410(P2011−63410A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217205(P2009−217205)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(000206093)大森機械工業株式会社 (138)
【Fターム(参考)】