説明

バーコード印刷データ作成装置及びバーコード印刷データ作成プログラム

【課題】バーコードに記載されている情報をより活用可能なバーコード印刷データ作成装置及びバーコード印刷データ作成プログラムを提供する。
【解決手段】複数のバーコードを読み取ることにより得た読取データに加工を加えて加工データを作成し、加工データを統合したり、読取データを所定の規則に則って統合したりして、1つ又は複数の統合データを作成する。そして、統合データを記載したバーコードを印刷する印刷データを作成する。「加工」としては「項目の選択」、「項目の追加」、「データのソート」、「データの仕分け」がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコードを印刷するバーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成装置及び当該バーコード印刷データ作成装置で動作するバーコード印刷データ編集プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な場面で一次元バーコード、二次元バーコード等のバーコードが用いられている。バーコードには、文字で印刷するよりも多くの情報が紙等の媒体に印刷できるという特徴があり、さらに、読込が容易であることから種々の情報処理に利用しやすいという特徴がある。そこで、例えば、商品パッケージや貼付されたラベルにバーコードが印刷されており、スーパー等の小売店のレジにおいて、顧客が商品を購入する際にバーコードを読み取り、支払い金額の集計や商品の管理に用いられている。また、昨今、バーコードの利用方法にも広がりがみられる。例えば、特許文献1に記載の発明の物品受渡し確認システムでは、2つに分離可能な札の各半券にもとは1つのバーコードから作成された2つのバーコードを各々印刷し、2つの半券のバーコードをそれぞれ読み取り、もとのバーコードを復元して、そこに記載されている情報を読み出して、登録されている情報と照合することにより、半券の組み合わせの照合に利用されている。そして、特許文献2に記載のバーコード管理方法では、異なる種類の情報を記載した複数のバーコード(郵便引受番号と伝票番号)を結合して1つのバーコードを作成して、当該バーコードを作成したバーコードの示すコード(伝票番号)から、結合された他のバーコードの示すコード(郵便引受番号)を検索したり、これらのコードに付随した種々の情報(郵便物の種類や重量など)を照会したりしている。また、特許文献3に記載のバーコード処理方法では、バーコードの読み取り機能及び印刷機能を有したバーコード処理装置において、読み取ったバーコードと同様のバーコードを印刷して、バーコードの複製を作成している。
【特許文献1】特開2001−266092号公報
【特許文献2】特許2573778号公報
【特許文献3】特開2004−181945号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
バーコードの利用方法は、バーコードに記載されている情報の活用など、さらなる広がりが期待されている。しかしながら、例えば、特許文献2に記載の発明のバーコード管理方法では、複数のバーコードに記載されている情報をまとめて1つのバーコードとして活用しているが、単に情報を組み合わせてバーコードを作成しているのみである。また、特許文献3に記載のバーコード処理方法では、単にバーコードを複製しているのみである。例えば、複数のバーコードに記載されている情報から特定の情報のみを集めたバーコードを作成したり、1つのバーコードに記載されている情報から特定の種類の情報を記載した複数のバーコードを作成したりすることはできない。つまり、バーコードに記載されている情報を十分に活用できていないという問題点がある。
【0004】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、バーコードに記載されている情報をより活用可能なバーコード印刷データ作成装置及びバーコード印刷データ作成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、バーコードを印刷装置で印刷を行うためのバーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成装置であって、バーコードから読み取られたデータである読取データを複数記憶する読取データ記憶手段と、前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データの値を項目に分け識別するためのデータ項目で構成されるデータフォーマットを記憶するデータフォーマット記憶手段と、当該データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットのデータ項目から少なくとも1つのデータ項目を選択する選択処理及び前記データフォーマットに新たなデータ項目を追加する追加処理の少なくとも一方の処理を行い、前記読取データ記憶手段に記憶されている複数の前記読取データについて、前記各処理により選択又は追加された前記データ項目に対応した値を編集して、当該複数の読取データを1つの統合データに編集する統合データ編集手段と、当該統合データ編集手段により編集された前記統合データを記載した統合バーコードを作成するための統合バーコードデータを作成する統合バーコードデータ作成手段と、前記統合バーコードデータ作成手段により作成された統合バーコードデータに基づいて前記統合バーコードを印刷する前記バーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、バーコードを印刷装置で印刷を行うためのバーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成装置であって、バーコードから読み取られたデータである読取データを記憶する読取データ記憶手段と、前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データを分割して複数の分割データを編集する分割データ編集手段と、当該分割データ編集手段により編集された前記分割データを各々記載した分割バーコードを作成するための分割バーコードデータを作成する分割バーコードデータ作成手段と、前記分割バーコードデータ作成手段により作成された前記分割バーコードデータに基づいて前記分割バーコードを印刷するための前記バーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、バーコードを印刷装置で印刷を行うためのバーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成装置であって、バーコードから読み取られたデータである読取データを複数記憶する読取データ記憶手段と、前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データの値を項目に分け識別するためのデータ項目で構成されるデータフォーマットを記憶するデータフォーマット記憶手段と、当該データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットのデータ項目から少なくとも1つのデータ項目を選択する選択処理及び前記データフォーマットに新たなデータ項目を追加する追加処理の少なくとも一方の処理を行い、前記読取データ記憶手段に記憶されている複数の前記読取データについて、前記各処理により選択又は追加された前記データ項目に対応した値を編集して、当該複数の読取データを1つの統合データに編集する統合データ編集手段と、当該統合データ編集手段により編集された前記統合データを記載した統合バーコードを作成するための統合バーコードデータを作成する統合バーコードデータ作成手段と、前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データを分割編集して複数の分割データを編集する分割データ編集手段と、当該分割データ編集手段により分割編集された前記分割データを各々記載した分割バーコードを作成するための分割バーコードデータを作成する分割バーコードデータ作成手段と、前記統合バーコードデータ作成手段により作成された前記統合バーコードデータに基づいて前記統合バーコードを印刷するための前記バーコード印刷データを作成する、又は、前記分割バーコードデータ作成手段により作成された前記分割バーコードデータに基づいて前記分割バーコードを印刷する前記バーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項1又は3に記載の発明の構成に加えて、前記データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットのデータ項目のうち前記選択処理により選択される前記データ項目を指定する第一選択項目指定手段を備え、前記統合データ編集手段は、前記複数の読取データについて前記第一選択項目指定手段により指定された前記データ項目に対応した値を編集して前記統合データを作成することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項1,3,4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットに前記追加処理により追加されるデータ項目を指定する第一追加項目指定手段と、前記複数の読取データの各々に対応して、前記第一追加項目指定手段により指定されたデータ項目である追加データ項目に対応する値を入力する第一追加項目入力手段とを備え、前記統合データ編集手段は、前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データ及び前記第一追加項目入力手段により入力された前記追加データ項目に対応する値から前記統合データを作成することを特徴とする。
【0010】
また、請求項6に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項1,3,4,5のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記統合データ編集手段は、当該統合データに記載される前記読取データを所定のデータ項目に対応した値の昇順又は降順にソートする第一ソート手段を備え、当該第一ソート手段によりソートされた順に前記読取データの値を並べて前記統合データを作成することを特徴とする。
【0011】
また、請求項7に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項6に記載の発明の構成に加えて、前記第一ソート手段におけるソートの基準となる前記所定のデータ項目及びソートの順を指定する第一ソート基準指定手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項8に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項2又は3に記載の発明の構成に加えて、前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データの値を項目に分け識別するためのデータ項目で構成されるデータフォーマットを記憶するデータフォーマット記憶手段を備え、前記分割データ編集手段は、前記データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットのデータ項目に基づいて前記読取データを分割することを特徴とする。
【0013】
また、請求項9に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項2,3,8のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットのデータ項目のうち前記選択手段により選択する前記データ項目を指定する第二選択項目指定手段を備え、前記分割データ編集手段は、前記読取データにおける前記第二選択項目指定手段により指定されたデータ項目に基づいて前記分割データを作成することを特徴とする。
【0014】
また、請求項10に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項2,3,8,9のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットに前記追加手段により追加するデータ項目を指定する第二追加項目指定手段と、前記第二追加項目指定手段により指定されたデータ項目である追加データ項目に対応した値を入力する第二追加項目入力手段とを備え、前記分割データ編集手段は、前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データ及び前記第二追加項目入力手段により入力された前記追加データ項目に対応した値から前記分割データを作成することを特徴とする。
【0015】
また、請求項11に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項2,3,8,9,10のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記分割データはすべて同じデータフォーマットであることを特徴とする。
【0016】
また、請求項12に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項11に記載の発明の構成に加えて、前記分割データのデータフォーマットには、前記第二選択項目指定手段により指定されたデータ項目及び前記第二追加項目指定手段で指定された前記追加データ項目のうちの少なくとも一方のデータ項目が含まれていることを特徴とする。
【0017】
また、請求項13に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項2,3,8,9,10,11,12のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記分割データ編集手段は、前記分割データを作成する際に当該分割データを所定のデータ項目に対応した値の昇順又は降順にソートする第二ソート手段を備え、前記バーコード印刷データ作成手段は前記第二ソート手段によりソートされた順に前記印刷装置において印刷されるように前記バーコード印刷データを作成することを特徴とする。
【0018】
また、請求項14に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項13に記載の発明の構成に加えて、前記第二ソート手段におけるソートの基準となる前記所定のデータ項目及びソートの順を指定する第二ソート基準指定手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
また、請求項15に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項1乃至14のいずれかに記載の発明の構成に加えて、バーコードを読み取るバーコード読取手段と、当該バーコード読取手段により読み取られたバーコードの画像から当該バーコードに記載されている情報を抽出するバーコード記載情報抽出手段と、当該バーコード記載情報抽出手段により抽出された情報を前記読取データとして前記読取データ記憶手段に記憶する読取データ記憶制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】
また、請求項16に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項1乃至15のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記バーコード印刷データ作成手段により作成された前記バーコード印刷データを印刷する印刷手段を備えたことを特徴とする。
【0021】
また、請求項17に係る発明のバーコード印刷データ作成プログラムでは、請求項1乃至16のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、読取データ記憶手段は、バーコードから読み取られたデータである読取データを複数記憶し、データフォーマット記憶手段は、読取データ記憶手段に記憶されている読取データの値を項目に分け識別するためのデータ項目で構成されるデータフォーマットを記憶し、統合データ編集手段は、データフォーマット記憶手段に記憶されているデータフォーマットのデータ項目から少なくとも1つのデータ項目を選択する選択処理及びデータフォーマットに新たなデータ項目を追加する追加処理の少なくとも一方の処理を行い、読取データ記憶手段に記憶されている複数の読取データについて、各処理により選択又は追加されたデータ項目に対応した値を編集して、複数の読取データを1つの統合データに編集し、統合バーコードデータ作成手段は、統合データ編集手段により編集された統合データを記載した統合バーコードを作成するための統合バーコードデータを作成し、バーコード印刷データ作成手段は、統合バーコードデータ作成手段により作成された統合バーコードデータに基づいて統合バーコードを印刷するバーコード印刷データを作成することができる。したがって、同じフォーマットの複数のバーコードから1つのバーコードを作ることができる。この際、データ項目を追加したり、データ項目を選択したりして、単なる複製や合成でない編集を行うことができるので、作成されるバーコードの用途に広がりができる。例えば、読取データのうちのいくつかのデータ項目のみをまとめたバーコードや、それぞれの読取データに新たなデータ項目のデータを追加したデータをまとめたバーコードを作成することができる。
【0023】
また、請求項2に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、読取データ記憶手段は、バーコードから読み取られたデータである読取データを記憶し、分割データ編集手段は、読取データ記憶手段に記憶されている読取データを分割して複数の分割データを編集し、分割バーコードデータ作成手段は、分割データ編集手段により編集された分割データを各々記載した分割バーコードを作成するための分割バーコードデータを作成し、バーコード印刷データ作成手段は、分割バーコードデータ作成手段により作成された分割バーコードデータに基づいて分割バーコードを印刷するためのバーコード印刷データを作成することができる。したがって、1つのバーコードから複数のバーコードを作成することができる。例えば、1つのバーコードに記載されたデータを複数のデータに分割して、それぞれのバーコードを作成して使用したり、複数のバーコードに記載されたデータを編集して、異なる複数のバーコードを作成したりすることができるので、作成されるバーコードの用途に広がりができる。
【0024】
また、請求項3に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、読取データ記憶手段は、バーコードから読み取られたデータである読取データを複数記憶し、データフォーマット記憶手段は、読取データ記憶手段に記憶されている読取データの値を項目に分け識別するためのデータ項目で構成されるデータフォーマットを記憶し、統合データ編集手段は、データフォーマット記憶手段に記憶されているデータフォーマットのデータ項目から少なくとも1つのデータ項目を選択する選択処理及びデータフォーマットに新たなデータ項目を追加する追加処理の少なくとも一方の処理を行い、読取データ記憶手段に記憶されている複数の読取データについて、各処理により選択又は追加されたデータ項目に対応した値を編集して、複数の読取データを1つの統合データに編集し、統合バーコードデータ作成手段は、統合データ編集手段により編集された統合データを記載した統合バーコードを作成するための統合バーコードデータを作成し、分割データ編集手段は、読取データ記憶手段に記憶されている読取データを分割編集して複数の分割データを編集し、分割バーコードデータ作成手段は、分割データ編集手段により分割編集された分割データを各々記載した分割バーコードを作成するための分割バーコードデータを作成し、バーコード印刷データ作成手段は、統合バーコードデータ作成手段により作成された統合バーコードデータに基づいて統合バーコードを印刷するためのバーコード印刷データを作成する、又は、分割バーコードデータ作成手段により作成された分割バーコードデータに基づいて分割バーコードを印刷するバーコード印刷データを作成することができる。したがって、同じフォーマットの複数のバーコードから1つのバーコードを作成したり、1つのバーコードから複数のバーコードを作成したりすることができる。複数のバーコードから1つのバーコードを作成する際には、データ目を追加したり、データ項目を選択したりして、単なる複製や合成でない編集を行うことができるので、作成されるバーコードの用途に広がりができる。例えば、読取データのうちのいくつかのデータ項目のみをまとめたバーコードや、それぞれの読取データに新たなデータ項目のデータを追加したデータをまとめたバーコードを作成することができる。また、例えば、1つのバーコードに記載されたデータを複数のデータに分割して、それぞれのバーコードを作成して使用したり、複数のバーコードに記載されたデータを編集して、異なる複数のバーコードを作成したりすることができるので、作成されるバーコードの用途に広がりができる。
【0025】
また、請求項4に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項1又は3に記載の発明の効果に加えて、第一選択項目指定手段は、データフォーマット記憶手段に記憶されているデータフォーマットのデータ項目のうち選択処理により選択されるデータ項目を指定することができる。そして、統合データ編集手段は、複数の読取データについて第一選択項目指定手段により指定されたデータ項目に対応した値を編集して統合データを作成することができる。したがって、統合データにどのデータ項目を設けるかをユーザが指定することができ、指定されたデータ項目の設けられた総合データを作成することができるので、ユーザの求めるデータ項目の設けられたデータが記載されたバーコードを印刷するバーコード印刷データを作成することができる。
【0026】
また、請求項5に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項1,3,4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第一追加項目指定手段は、データフォーマット記憶手段に記憶されているデータフォーマットに追加処理により追加されるデータ項目を指定し、第一追加項目入力手段は、複数の読取データの各々に対応して、第一追加項目指定手段により指定されたデータ項目である追加データ項目に対応する値を入力することができる。そして、統合データ編集手段は、読取データ記憶手段に記憶されている読取データ及び第一追加項目入力手段により入力された追加データ項目に対応する値から統合データを作成することができる。したがって、総合データにどのデータ項目を追加するかを指定することができ、指定されたデータ項目の設けられた総合データを作成することができるので、ユーザの求めるデータ項目の設けられたデータが記載されたバーコードを印刷するバーコード印刷データを作成することができる。
【0027】
また、請求項6に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項1,3,4,5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、統合データ編集手段の第一ソート手段は、統合データに記載される読取データを所定のデータ項目に対応した値の昇順又は降順にソートすることができる。そして、統合データ編集手段は、第一ソート手段によりソートされた順に読取データの値を並べて統合データを作成することができる。したがって、統合データに記載されている情報を使用する際に便利である。
【0028】
また、請求項7に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項6に記載の発明の効果に加えて、第一ソート基準指定手段は、第一ソート手段におけるソートの基準となる所定のデータ項目及びソートの順を指定することができる。したがって、ユーザの好みのソートを行うことができるので、統合データに記載されている情報をより利用しやすくなる。
【0029】
また、請求項8に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項2又は3に記載の発明の効果に加えて、データフォーマット記憶手段は、読取データ記憶手段に記憶されている読取データの値を項目に分け識別するためのデータ項目で構成されるデータフォーマットを記憶することができる。そして、分割データ編集手段は、データフォーマット記憶手段に記憶されているデータフォーマットのデータ項目に基づいて読取データを分割することができる。したがって、データフォーマットが予め定められているので、どのように読取データを分割するのか指定しやすい。
【0030】
また、請求項9に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項2,3,8のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第二選択項目指定手段は、データフォーマット記憶手段に記憶されているデータフォーマットのデータ項目のうち選択手段により選択するデータ項目を指定することができる。そして、分割データ編集手段は、読取データにおける第二選択項目指定手段により指定されたデータ項目に基づいて分割データを作成することができる。したがって。分割データにどのデータ項目を設けるかをユーザが指定することができ、指定されたデータ項目の設けられた分割データを作成することができるので、ユーザの求めるデータ項目の設けられたデータが記載されたバーコードを印刷するバーコード印刷データを作成することができる。
【0031】
また、請求項10に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項2,3,8,9のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第二追加項目指定手段は、データフォーマット記憶手段に記憶されているデータフォーマットに追加手段により追加するデータ項目を指定し、第二追加項目入力手段は、第二追加項目指定手段により指定されたデータ項目である追加データ項目に対応した値を入力することができる。そして、分割データ編集手段は、読取データ記憶手段に記憶されている読取データ及び第二追加項目入力手段により入力された追加データ項目に対応した値から分割データを作成することができる。したがって、分割データにどのデータ項目を追加するかを指定することができ、指定されたデータ項目の設けられた分割データを作成することができるので、ユーザの求めるデータ項目の設けられたデータの記載されたバーコードを印刷するバーコード印刷データを作成することができる。
【0032】
また、請求項11に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項2,3,8,9,10のいずれかに記載の発明の効果に加えて、分割データはすべて同じデータフォーマットとすることができる。したがって、複数の管理対象についての情報が記載されたバーコードがある場合に、それぞれの管理対象ごとに各々バーコードを作成するなどの利用において有用である。
【0033】
また、請求項12に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項11に記載の発明の効果に加えて、分割データのデータフォーマットには、第二選択項目指定手段により指定されたデータ項目及び第二追加項目指定手段で指定された追加データ項目のうちの少なくとも一方のデータ項目を含むことができる。したがって、同じデータフォーマットの分割データが作成される際に、第二選択項目指定手段では、それぞれの分割データのデータ項目を指定することができ、第二追加項目指定手段では、それぞれの分割データに追加するデータ項目を指定することができる。よって、ユーザの求めるデータ項目の設けられたデータが記載されたバーコードを印刷するバーコード印刷データを作成することができる。
【0034】
また、請求項13に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項2,3,8,9,10,11,12のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第二ソート手段は、分割データ編集手段は、分割データを作成する際に分割データを所定のデータ項目に対応した値の昇順又は降順にソートすることができる。そして、バーコード印刷データ作成手段は第二ソート手段によりソートされた順に印刷装置において印刷されるようにバーコード印刷データを作成することができる。したがって、統合データに記載されている情報を使用する際に便利である。
【0035】
また、請求項14に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項13に記載の発明の効果に加えて、第二ソート基準指定手段は、第二ソート手段におけるソートの基準となる所定のデータ項目及びソートの順を指定することができる。したがって、ユーザの好みのソートを行うことができるので、統合データに記載されている情報をより利用しやすくなる。
【0036】
また、請求項15に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項1乃至14のいずれかに記載の発明の効果に加えて、バーコード読取手段は、バーコードを読み取ると、バーコード記載情報抽出手段は、バーコード読取手段により読み取られたバーコードの画像からバーコードに記載されている情報を抽出し、読取データ記憶制御手段は、バーコード記載情報抽出手段により抽出された情報を読取データとして読取データ記憶手段に記憶することができる。したがって、バーコードを読み取った装置でそのままバーコード印刷データを作成することができるので便利である。
【0037】
また、請求項16に係る発明のバーコード印刷データ作成装置では、請求項1乃至15のいずれかに記載の発明の効果に加えて、印刷手段は、バーコード印刷データ作成手段により作成されたバーコード印刷データを印刷することができる。したがって、バーコード印刷データを作成した装置でそのまま印刷することができるので便利である。
【0038】
また、請求項17に係る発明のバーコード印刷データ作成プログラムでは、請求項1乃至16のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させることができる。したがって、請求項1乃至16のいずれかに記載の各種処理手段としてコンピュータを機能させることができ、これによって請求項1乃至16のいずれかに記載の効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本実施の形態の印刷データ作成装置1には、バーコードリーダ40及びテープ印刷機構20(図1参照)が備えられており、バーコードリーダ40により読み込まれたバーコードに記載されているデータ(以下、読取データという)を編集したバーコードを作成し、そのバーコードをテープ印刷機構20において印刷することができる。図1は、印刷データ作成装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【0040】
図1に示すように、印刷データ作成装置1には、主制御基板30が設けられ、当該主制御基板30には、印刷データ作成装置1の主制御を司るCPU31が設けられ、CPU31には、文字や記号等のグラフィックデータを記憶したCGROM32と、制御プログラムを記憶したROM33と、フラグ等を記憶するRAM34と、入出力インターフェース35と、不揮発メモリであるEEPROM37が、データバス36を介して接続されている。そして、被印刷媒体に印字を行うサーマルヘッド23及びサーマルヘッド23を駆動する駆動回路21と、被印刷媒体を搬送するためのプラテンローラ(図示外)を回転させるテープ送りモータ24を駆動する駆動回路22を備えたテープテープ印刷機構20が備えられている。
【0041】
また、図1に示すように、印刷データ作成装置1の入出力インターフェース35には、サーマルヘッド23を駆動する駆動回路21と、テープ送りモータ24を駆動する駆動回路22と、電源の入り切りを指示する電源ボタン51と、印刷の実行を指示する印刷ボタン52と、その他の当該印刷データ作成装置1への指示を入力するキー群53と、メッセージやメニュー画面が表示されるディスプレイ54と、バーコードリーダ40とが接続されている。なお、バーコードリーダ40は、周知のバーコード読取装置であり、LEDやレーザ光線等の発光部と、当該発光手段により発光された光の反射光を受光する受光部を備えたCCDイメージセンサ等のバーコード画像検出部とが備えられている。
【0042】
次に、図2乃至図10を参照して、本実施の形態の印刷データ編集装置で行われる読取データの編集について説明する。まず、「統合処理」について説明する。「統合処理」では、複数の読取データをまとめて1つのデータ(以下、「統合データ」という)を作成し、1つのバーコードを印刷する印刷データを作成する。次に、「分割処理」について説明する。「分割処理」では、1つの読取データから複数のデータ(以下、「分割データ」という)を作成し、複数のバーコードを印刷する印刷データを作成する。次に、「差分処理」について説明する。「差分処理」では、統合データから作成された2つのバーコードから、一方に存在し、他方に存在しない情報を抽出したデータ(以下、「差分データ」という)を作成し、差分データのバーコードを印刷する印刷データを作成する。
【0043】
始めに、統合処理について図2乃至図8を参照して説明する。図2は、統合処理のデータ関係を説明するための説明図であり、図3は、加工データ311の構成を示す模式図であり、図4は、統合データ411の構成を示す模式図であり、図5は、加工データ321の構成を示す模式図であり、図6は、統合データ412の構成を示す模式図であり、図7は、統合データ413の構成を示す模式図であり、図8は、統合データ414,415の構成を示す模式図である。
【0044】
この「統合処理」では、複数のバーコードを読み取ることにより得た読取データに加工を加えて加工データを作成し、加工データを統合したり、読取データを所定の規則に則って統合したりして、1つ又は複数の統合データを作成している。そして、統合データを記載したバーコード(以下、統合バーコードという)を印刷する印刷データを作成する。ここで、いくつかの「加工」が考えられる。第一には「項目の選択」であり、第二には「項目の追加」であり、第三には「データのソート」であり、第四には「データの仕分け」である。
【0045】
まず、図2乃至図4を参照して、「項目の選択」による統合処理について説明する。ここでは、3つのバーコード101、102、103から統合バーコード601を作成する。バーコード101から読み取られたデータが読取データ201であり、バーコード102から読み取られたデータが読取データ202であり、バーコード103から読み取られたデータが読取データ203である。本例では、読取データ201,202,203は15桁のテキストデータ、8桁の数字データ、1桁の漢字データで構成されている。この読取データ201,202,203のフォーマットは予め印刷データ作成装置1のROM33のフォーマット記憶エリア331(図11参照)に記憶されている。ここでは、始めの15桁のテキストデータは項目「氏名」、2番目の8桁の数字データは項目「生年月日」、最後の1桁の漢字データは項目「性別」とされているものとする。なお、読取データには、これらの情報が記載されたデータ部の他に、フォーマットの種類を指定したヘッダ部が設けられている。このヘッダ部の情報に基づいてフォーマット記憶エリア331に記憶されているフォーマットが読み出される。
【0046】
図2に示すように、読取データ201は項目「氏名」は、半角カタカナで「スズキハナコ(後ろ8桁はスペース)」、項目「生年月日」は半角数字で「19720413」、項目「性別」は漢字で「女」となっている。そして、読取データ202は項目「氏名」は、半角カタカナで「サトウタロウ(後ろ9桁はスペース)」、項目「生年月日」は半角数字で「19720623」、項目「性別」は漢字で「男」となっている。そして、読取データ203は項目「氏名」は、半角カタカナで「ヤマダアキコ(後ろ8桁はスペース)」、項目「生年月日」は半角数字で「19720520」、項目「性別」は漢字で「女」となっている。
【0047】
そして、読取データ201,202,203に対して「項目の選択」という加工が行われて、加工データ301,302,303がそれぞれ作成される。ここでは、「氏名」と「性別」という項目が選択されている。読取データ201から加工された加工データ301の「項目の選択」が行われた場合の例が図3に示す加工データ311である。図3に示すように、読取データ201のうち、選択された項目「氏名」及び項目「性別」のみで構成されており、最初に15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「スズキハナコ(後ろ8桁はスペース)」、次いで、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」とされている。なお、読取データ202,203も同様に項目「氏名」及び項目「性別」のみに加工される。加工データは印刷データ作成装置1のRAM34の加工データ記憶エリア345(図12参照)に記憶される。
【0048】
このように加工された加工データ301,302,303が統合されて、統合データ401が作成される。図4に示す統合データ411が「項目の選択」が行われた場合の統合データ401の例である。図4に示すように、統合データ411は、加工データ301,302,303を順に繋げたものであるが、元の加工データの区切りを示すために、各加工データ301,302,303の間にデータ区切りとして区切り符号「◎」(漢字1文字)、項目の区切りとして区切り符号「★」(漢字1文字)が挿入されている。このように区切り符号を挿入することにより印刷された統合バーコードを読み出す際にフォーマットが判らなくてもデータ項目の構成を知ることができる。
【0049】
よって、統合データ401は、最初に15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「スズキハナコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」、データ区切りの「◎」、次いで、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「サトウタロウ(後ろ9桁はスペース)」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「男」、データ区切りの「◎」、次いで、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「ヤマダアキコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」とされている。
【0050】
そして、この統合データ401を記載情報とする統合バーコード601を作成するための統合バーコードデータ651が作成される。この統合バーコードデータ651には、記載情報の他に、バーコードの種類、その種類に応じて設定する必要のある項目(例えば、バージョン、サイズ、セキュリティレベルなど)などから構成されており、印刷データ作成装置1のRAM34のバーコードデータ記憶エリア349(図12参照)に記憶される。そして、統合バーコードデータ651に基づいて作成される統合バーコード601を印刷するための印刷データ501が作成される。この印刷データ501は、画像として形成される統合バーコード601を印刷結果とするためのサーマルヘッド23の制御情報や、被印刷媒体であるテープの搬送を制御するためのテープ送りモータ24の制御情報などから構成されており、印刷データ作成装置1のRAM34の印刷データ記憶エリア350(図12参照)に記憶される。そして、この印刷データ501の印刷がテープテープ印刷機構20で実施されると、印刷結果として統合バーコード601が得られる。
【0051】
次に、図2、図3、図5を参照して、「項目の追加」による統合処理について説明する。ここでも、図2に示す3つのバーコード101、102、103から統合バーコード601を作成する例を用いて説明する。そして、読取データ201,202,203に対して「項目の追加」という加工が行われて、加工データ301,302,303がそれぞれ作成される。ここでは、「電話番号」という項目が追加されたとする。指定する項目の名称、データ種類、桁数がユーザにより指定されると、項目「電話番号」のエリアが確保され、その後、ユーザにより項目「電話番号」に記憶される値が入力される。読取データ201から加工された加工データ301の「項目の追加」が行われた場合の例が図5に示す加工データ321である。図5に示すように、元からある項目「氏名」、項目「生年月日」、項目「性別」に加えて、項目「電話番号」で構成されており、最初に15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「スズキハナコ(後ろ8桁はスペース)」、項目「生年月日」は半角数字で「19720413」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」、次いで項目「電話番号」は半角数字で「09033334444」とされている。なお、読取データ202,203も同様に元からある項目「氏名」、項目「生年月日」、項目「性別」に加えて、項目「電話番号」に加工されて、加工データ302,303が作成される。加工データは印刷データ作成装置1のRAM34の加工データ記憶エリア345(図12参照)に記憶される。
【0052】
このように加工された加工データ301,302,303が統合されて、図2に示す統合データ401が作成される。図6に示す統合データ412が「項目の追加」が行われた場合の統合データ401の例である。図6に示すように、統合データ412は、加工データ301,302,303を順に繋げたものであり、「項目の選択」の場合と同様に、元の加工データの区切りを示すために、各加工データ301,302,303の間にデータ区切りとして漢字1文字「◎」、項目の区切りとして漢字1文字「★」が挿入されている。よって、統合データ401は、最初に15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「スズキハナコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720413」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」、項目区切りの「★」、11桁の数字で項目「電話番号」のデータ「09033334444」、データ区切りの「◎」、次いで、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「サトウタロウ(後ろ9桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720623」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「男」、項目区切りの「★」、11桁の数字で項目「電話番号」のデータ「09012345678」、データ区切りの「◎」、次いで、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「ヤマダアキコ(後ろ8桁はスペース)」とされている。図6においては以下のデータは省略されているが、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720520」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」、項目区切りの「★」、11桁の数字で項目「電話番号」のデータ「09065659898」というように加工データ302,303のデータが続く。
【0053】
そして、「項目の選択」の場合と同様に、この統合データ401を記載情報とする統合バーコード601を作成するための統合バーコードデータ651が作成され、統合バーコードデータ651に基づいて作成される統合バーコード601を印刷するための印刷データ501が作成され、印刷がテープテープ印刷機構20で実施されると、印刷結果として統合バーコード601が得られる。
【0054】
次に、図2及び図7を参照して、「データのソート」について説明する。ここでも、図2に示す3つのバーコード101、102、103から統合バーコード601を作成する例を用いて説明する。ここでは、読取データ201,202,203から加工データ301,302,303は作成されず、読取データ201,202,203がソートされて統合データ401が作成される。ソートの基準となる項目(以下、「ソート項目」という)及び、昇順/降順の指定は、ユーザにより行われる。
【0055】
ここでは、ソートの基準となる項目が「氏名」、ソートの順は「降順」であるとする。図7に示す統合データ413が「データのソート」が行われた場合の統合データ401の例である。この場合、図7に示すように、統合データ413は、読取データ202,読取データ201,読取データ203を順に繋げたものであり、「項目の選択」の場合と同様に、元の加工データの区切りを示すために、各加工データ301,302,303の間にデータ区切りとして漢字1文字「◎」、項目の区切りとして漢字1文字「★」が挿入されている。
【0056】
よって、統合データ413は、最初に15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「サトウタロウ(後ろ9桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720623」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「男」、データ区切りの「◎」、次いで、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「スズキハナコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720413」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」、データ区切りの「◎」、次いで、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「ヤマダアキコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720520」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」とされている。
【0057】
そして、「項目の選択」の場合と同様に、この統合データ401を記載情報とする統合バーコード601を作成するための統合バーコードデータ651が作成され、統合バーコードデータ651に基づいて作成される統合バーコード601を印刷するための印刷データ501が作成され、印刷がテープ印刷機構20で実施されると、印刷結果として統合バーコード601が得られる。
【0058】
次に、図2及び図8を参照して、「データの仕分け」について説明する。ここでも、図2に示す3つのバーコード101、102、103から統合バーコード601を作成する例を用いて説明する。ここでは、読取データ201,202,203から加工データ301,302,303は作成されず、読取データ201,202,203を所定の項目の値に基づいて仕分けし、項目の値で仕分けられた読取データごとに統合データ401が作成される。すなわち、項目の値が3種類あった場合には統合データ401も3つ作成される。仕分けの基準となる項目(以下、「仕分け項目」という)の指定は、ユーザにより行われる。
【0059】
ここでは、仕分けの基準となる項目が「性別」であるとする。図8に示す統合データ414,415が「データの仕分け」が行われた場合の統合データ401の例である。この場合、図8に示すように、項目「性別」が「男」の統合データ414、項目「性別」が「女」の統合データ415の2つの統合データが作成される。「項目の選択」の場合と同様に、元の加工データの区切りを示すために、各加工データ301,302,303の間にデータ区切りとして漢字1文字「◎」、項目の区切りとして漢字1文字「★」が挿入されている。
【0060】
よって、図8に示すように、統合データ414は、最初に15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「サトウタロウ(後ろ9桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720623」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「男」とされ、統合データ415は、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「スズキハナコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720413」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」、データ区切りの「◎」、次いで、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「ヤマダアキコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720520」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」とされる。
【0061】
そして、「項目の選択」の場合と同様に、この統合データ401を記載情報とする統合バーコード601を作成するための統合バーコードデータ651が作成され、統合バーコードデータ651に基づいて作成される統合バーコード601を印刷するための印刷データ501が作成され、印刷がテープ印刷機構20で実施されると、印刷結果として統合バーコード601が得られる。
【0062】
次に、分割処理について、図9を参照して説明する。図9は、分割処理のデータ関係を説明するための説明図である。この「分割処理」では、1つバーコードを読み取ることにより得た読取データが複数の分割データに分割され、その分割データを記載したバーコード(以下、分割バーコードという)を印刷する印刷データが作成される。
【0063】
ここでは、1つのバーコード110から3つの分割バーコード801,802,803を作成する。バーコード110から読み取られたデータが読取データ210である。本例では、バーコード110は図7に示した統合データ413を記載したバーコードであるとする。したがって、読取データ210は、図7に示す統合データ413と同様に、最初に15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「サトウタロウ(後ろ9桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720623」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「男」、データ区切りの「◎」、次いで、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「スズキハナコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720413」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」、データ区切りの「◎」、次いで、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「ヤマダアキコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720520」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」である。
【0064】
そして、このような読取データ210をデータ区切り「◎」で分割され、分割データ701,702,703が作成される。図9に示すように、分割データ701は、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「サトウタロウ(後ろ9桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720623」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「男」となり、分割データ702は、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「スズキハナコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720413」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」となり、分割データ703は、15桁のテキストデータで項目「氏名」のデータ「ヤマダアキコ(後ろ8桁はスペース)」、項目区切りの「★」、8桁の数字で項目「生年月日」のデータ「19720520」、項目区切りの「★」、漢字1桁で項目「性別」のデータ「女」となる。
【0065】
そして、それぞれの分割データ701,702,703を記載情報とする分割バーコード801,802,803を作成するための分割バーコードデータ851,852,853が作成される。この分割バーコードデータ851,852,853には、記載情報のほかに、バーコードの種類、その種類に応じて設定する必要のある項目(例えば、バージョン、サイズ、セキュリティレベルなど)などから構成されており、印刷データ作成装置1のRAM34のバーコードデータ記憶エリア349(図12参照)に記憶される。そして、分割バーコードデータ851,852,853に基づいて作成される分割バーコード801,802,803を印刷するための印刷データ541が作成される。この印刷データ541は、画像として形成される分割バーコード801,802,803を印刷結果とするためのサーマルヘッド23の制御情報や、被印刷媒体であるテープの搬送を制御するためのテープ送りモータ24の制御情報などから構成されており、印刷データ作成装置1のRAM34の印刷データ記憶エリア350(図12参照)に記憶される。そして、この印刷データ541の印刷がテープテープ印刷機構20で実施されると、印刷結果として分割バーコード701,702,703が得られる。
【0066】
なお、図示しないが分割処理においても、「項目の選択」、「項目の追加」、「データのソート」、「データの仕分け」等の加工を行ってもよい。例えば、「項目の選択」では、読取データ210から分割データ701,702,703を作成する際に、分割データに載せる項目をユーザに選択させ、選択された項目のみで分割データを作成する。そして、「項目の追加」では、読取データ210から分割データ701,702,703を作成する際に、分割データに追加する項目をユーザに選択させ、さらに各分割データに記載する値をユーザに入力させて分割データを作成する。また、「データのソート」では、分割データの所定の項目を所定の順でソートし、ソートされた順で印刷されるように、印刷データ541を作成する。また、「データの仕分け」では、分割データを所定の項目の値で仕分けし、仕分けられた分割データごとに印刷データを作成してもよい。この場合には、ユーザに仕分けの基準となる項目を指定させる。そして、その項目の値の種類だけ印刷データが作成されることとなる。また、印刷データを別々にしなくとも、仕分けが異なる場合には印刷される分割バーコードの間隔を広くしたり、仕分けが異なる場合には印刷される分割バーコードの間に所定の記号や文字、ラインなどを印刷したりしてもよい。また、上記実施の形態では分割処理において、複数の分割バーコードを印刷する印刷データを複数の分割バーコードデータから作成しているが、分割バーコードデータごとに複数の印刷データを作成してもよい。
【0067】
ここで、分割処理において、選択されるデータ項目をユーザにより指定させる画面を表示させたり、入力を受け付けたりする処理を行うCPU31が「第二選択項目指定手段」に相当し、追加されるデータ項目をユーザにより指定させる画面を表示させたり、入力を受け付けたりする処理を行うCPU31が「第二追加項目指定手段」に相当し、追加されたデータ項目の値を入力させる画面を表示させたり、入力を受け付けたりする処理を行うCPU31が「第二追加項目入力手段」に相当する。そして、分割データを作成する際にソートを行うCPU31が「第二ソート手段」に相当し、ソート項目を指定させる画面を表示させたり、入力を受け付けたりする処理を行うCPU31が「第二ソート基準指定手段」に相当する。
【0068】
次に、差分処理について、図10を参照して説明する。図10は、差分処理のデータ関係を説明するための説明図である。この「差分処理」では、2つの統合バーコードを読み込んだ2つの読取データからその差分の情報を抽出し、差分データを記載したバーコード(以下、差分バーコードという)を印刷する印刷データを作成する。
【0069】
ここでは、3つのバーコード101,102,103から作成された統合バーコード611と、2つのバーコード101,103から作成された統合バーコード612とから、差分バーコード991を作成する例を説明する。統合バーコード611は、図2,3,4を参照して前述した例と同様に、バーコード101,102,103からそれぞれ読み取られた読取データ201,202,203において、統合処理の「項目の選択」により項目「氏名」及び項目「性別」が選択されて作成された統合データ411を記載情報としたバーコードである。そして、統合バーコード612は、同様に、統合処理の「項目の選択」によりバーコード101,103からそれぞれ読み取られた読取データ201,203から作成された統合データ412を記載情報としたバーコードである。つまり、統合バーコード611と統合バーコード612とを比較すると、統合バーコード612は統合バーコード611よりもバーコード102の情報分だけ少ないことになる。
【0070】
このようにして作成された統合バーコード611,612を読み取ることにより得られた読取データ251,252は、元となるデータにデータ区切り「◎」が挿入されているので、元となるデータごとに内容を比較することができる。図10に示す読取データ251では、1つ目のデータが「氏名」が「スズキハナコ」のもの、2つ目のデータが「サトウタロウ」、3つ目のデータが「ヤマダアキコ」のものである。そして、読取データ252では、1つ目のデータが「氏名」が「スズキハナコ」のもの、2つ目のデータが「ヤマダアキコ」のものである。したがって、読取データ251の2つ目のデータである「氏名」が「サトウタロウ」、「性別」が「男」のデータが差分データ901として抽出されることとなる。
【0071】
そして、この差分データ901を記載情報とする差分バーコード991を作成するための差分バーコードデータ951が作成される。そして、差分バーコードデータ951に基づいて作成される差分バーコード991を印刷するための印刷データ521が作成される。
【0072】
次に、図11乃至図19を参照して、印刷データ作成装置1において実施される印刷データ作成処理について説明する。図11は、ROM33の構成を示す模式図であり、図12は、RAM34の構成を示す模式図であり、図13は、EEPROM37の構成を示す模式図である。そして、図14は、「統合処理」で「項目選択」の加工を行う統合選択処理のフローチャートであり、図15は、「統合処理」で「項目追加」の加工を行う統合追加処理のフローチャートであり、図16は、「統合処理」で「データのソート」を行う統合ソート処理のフローチャートであり、図17は、「統合処理」で「データの仕分け」を行う統合仕分け処理のフローチャートであり、図18は、「分割処理」のフローチャートであり、図19は、「差分処理」のフローチャートである。
【0073】
まず、図11を参照して、ROM33に設けられている記憶エリアについて説明する。図11に示すように、ROM33には、フォーマット記憶エリア331、区切り符号記憶エリア332、画面作成情報記憶エリア333、プログラム記憶エリア334、その他の情報記憶エリア335等の記憶エリアが設けられている。フォーマット記憶エリア331には、バーコードから読み取られる読取データのフォーマットが記憶されており、区切り符号記憶エリア332には、データ区切りや項目区切りとなる区切り符号が記憶されており、画面作成情報記憶エリア333には、ディスプレイ54に表示する画面に関する情報が記憶されており、プログラム記憶エリア334には、印刷データ作成装置1で動作するプログラムが記憶されており、その他の情報記憶エリア335には、プログラムが使用する種々の情報が記憶されている。
【0074】
次に、図12を参照して、RAM34に設けられている記憶エリアについて説明する。図12に示すように、RAM34には、選択項目記憶エリア340、追加項目記憶エリア341、追加項目データ記憶エリア342、ソート情報記憶エリア343、仕分け項目記憶エリア344、加工データ記憶エリア345、ソート用ワークエリア346、仕分け用ワークエリア347、比較用ワークエリア348、バーコードデータ記憶エリア349、印刷データ記憶エリア350、バーコード画像記憶エリア351等の記憶エリアが設けられている。
【0075】
選択項目記憶エリア340には、「統合処理」で「項目選択」の加工が行われる場合に、統合データに使用する項目として選択された項目を識別する情報が記憶される。そして、追加項目記憶エリア341には、「統合処理」で「項目追加」の加工が行われる場合に、追加された項目を識別する情報が記憶されており、追加項目データ記憶エリア342には、追加された項目の値がデータごとに記憶される。そして、ソート情報記憶エリア343には、ソート項目を識別する情報及びソートの順が記憶され、仕分け項目記憶エリア344には、仕分け項目を識別する情報が記憶される。そして、加工データ記憶エリア345には、「項目選択」又は「項目追加」の加工が行われる場合に、読取データを加工した後の加工データが記憶される。そして、ソート用ワークエリア346は、「データのソート」が行われる場合に、ソートを実行する際のワークエリアとして用いられ、仕分け用ワークエリア347には、「データの仕分け」が行われる場合に、仕分けを行う際のワークエリアとして用いられ、比較用ワークエリア348は、「差分処理」で2つの読取データを比較する際に使用されるワークエリアとして用いられる。そして、バーコードデータ記憶エリア349には、統合データ、分割データ又は差分データを記載情報としてバーコードデータが記憶され、印刷データ記憶エリア350には印刷データが記憶され、バーコード画像記憶エリア351には、バーコードリーダ40により読み込まれたバーコードの画像データが記憶される。
【0076】
次に、図13を参照して、EEPROM37に設けられている記憶エリアについて説明する。図13に示すように、EEPROM37には、読取データ記憶エリア371、統合データ記憶エリア372、分割データ記憶エリア373、差分データ記憶エリア374等の記憶エリアが設けられている。読取データ記憶エリア371には、RAM34のバーコード画像で記憶エリア351に記憶されているバーコードの画像データを解析して得られた読取データが記憶される。そして、統合データ記憶エリア372には統合データが記憶され、分割データ記憶エリア373には分割データが記憶され、差分データ記憶エリア374には差分データが記憶される。
【0077】
次に、図14のフローチャートを参照して、「統合処理」で「項目選択」の加工を行う統合選択処理について説明する。この処理は、ディスプレイ54に表示される図示外のメニュー画面にてユーザにより「統合処理」が選択され、さらに統合処理メニュー画面にて「項目選択」が選択された場合に実行される。なお、メニュー画面には「統合処理」、「分割処理」、「差分処理」及び印刷データ作成装置1で行われる他の処理のメニューが表示されており、ユーザはキー群53を操作することにより、いずれかの処理をする。
【0078】
まず。選択項目記憶エリア340、加工データ記憶エリア345、バーコードデータ記憶エリア349、印刷データ記憶エリア350等の記憶エリアのクリア等の初期化が行われる(S1)。そして、バーコードの読取・解析・読取データの記憶が行われる(S2)。具体的には、ディスプレイ54に「統合するバーコードを読み取ってください」等のユーザにバーコードリーダ40でのバーコード読み取りを促すメッセージが表示される。そして、バーコードリーダ40がバーコードを検出したら、検出された画像がバーコード画像記憶エリア351に記憶され、記憶された画像が周知のバーコード解析処理により解析され、当該バーコードの記載情報が読取データとして読取データ記憶エリア371に記憶される。なお、すべてのバーコードの読取の終了は、所定時間の経過、ユーザによるバーコードの読取終了の指示(例えば、所定のキーの選択、画面上に終了アイコンを表示し、当該終了アイコンの選択など)などにより判断されるものとする。そして、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データのヘッダ部に基づいてフォーマット記憶エリア331に記憶されているフォーマットが読み出される(S3)。ここで、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データのフォーマットが異なる場合にはディスプレイ54にエラー表示をして、処理を終了させてもよい。
【0079】
次いで、統合データを構成するデータ項目を選択させる項目選択画面が作成され、ディスプレイ54に表示される(S4)。この項目選択画面には、S3において読み出されたフォーマットを構成するデータ項目が表示され、キー群53の操作によりデータ項目を選択可能となっている。そして、ユーザのキー群53の操作によるデータ項目の選択の入力が受け付けられ、選択項目記憶エリア340に記憶される(S5)。そして、読取データから選択されたデータ項目のみの加工データが作成される(S6)。具体的には、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データから、選択項目記憶エリア340に記憶されている情報が順次読み出され、加工データ記憶エリア345に順に記憶される。この際に、1つのデータ項目の値を記憶した後、次のデータ項目の値を記憶する前には、項目区切りの符号(図2乃至図10の例では「★」)が区切り符号記憶エリア332から読み出されて記憶される。そして、加工データ記憶エリア345に作成された加工データから統合データが作成される(S7)。具体的には、加工データ記憶エリア345に記憶されている加工データが順次読み出され、統合データ記憶エリア372に書き込まれる。ここで、1つの加工データと次の加工データとの間には、データ区切りの符号(図2乃至図10の例では「◎」)が記憶される。
【0080】
そして、統合データ記憶エリア372に記憶されている統合データを記載情報とするバーコードを作成するためのバーコードデータが作成され、バーコードデータ記憶エリア349に記憶される(S8)。なお、本実施の形態では、バーコードの種類、バーコードの種類に付属する属性情報は、S2で読み取られたバーコードと同様のものとする。そして、バーコードデータ記憶エリア349に記憶されている統合バーコードデータの示すバーコードの画像をテープ印刷機構20で印刷するための印刷データが印刷データ記憶エリア350に記憶され(S9)、印刷データの指示に基づいて、テープ印刷機構20の駆動回路21、22等が駆動されて、印刷が実行される(S10)。そして本処理は終了する。
【0081】
次に、図15のフローチャートを参照して、「統合処理」で「項目追加」の加工を行う統合追加処理について説明する。この処理は、ディスプレイ54に表示される図示外のメニュー画面にてユーザにより「統合処理」が選択され、さらに統合処理メニュー画面にて「項目追加」が選択された場合に実行される。
【0082】
まず。追加項目記憶エリア341、追加項目データ記憶エリア342、加工データ記憶エリア345、バーコードデータ記憶エリア349、印刷データ記憶エリア350等の記憶エリアのクリア等の初期化が行われる(S21)。そして、バーコードの読取・解析が行われ、読取データが読取データ記憶エリア371に記憶される(S22)。なお、すべてのバーコードの読取の終了は、所定時間の経過、ユーザによるバーコードの読取終了の指示(例えば、所定のキーの選択、画面上に終了アイコンを表示し、当該終了アイコンの選択など)などにより判断されるものとする。そして、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データのヘッダ部に基づいてフォーマット記憶エリア331に記憶されているフォーマットが読み出される(S23)。ここで、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データのフォーマットが異なる場合にはディスプレイ54にエラー表示をして、処理を終了させてもよい。
【0083】
次いで、統合データを構成するデータ項目に追加するデータ項目を入力させる項目追加画面が作成され、ディスプレイ54に表示される(S24)。この項目追加画面には、S23において読み出されたフォーマットを構成するデータ項目が表示され、さらに、追加する項目の名称、データの種類、桁数を入力する入力エリアが設けられており、キー群53の操作により追加するデータ項目に関する情報が入力可能となっている。そして、ユーザのキー群53の操作によるデータ項目の追加の入力が受け付けられ、選択項目記憶エリア340に記憶される(S25)。そして、S22でバーコードから読み取られ、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データごとに、S25で追加されたデータ項目の値の入力が受け付けられる(S26)。具体的には、ディスプレイ54に読取データの内容と、追加データ項目の名称、データの種類が表示されており、追加データ項目の値を入力する入力エリアが表示されおり、キー群53の操作により追加データ項目の値が入力可能となっている。そして、入力された値は追加項目データ記憶エリア342に記憶される。
【0084】
そして、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データ及び追加項目データ記憶エリア342に記憶されている値に基づいて加工データが作成される(S27)。ここでは、読取データ記憶エリア371から読取データがデータ項目ごとに順に読み出され、区切り符号(図2乃至図10の例では「★」)がデータ項目ごとに挿入され、最後に、項目区切り符号及び追加データ項目の値が記憶される。そして、読取データと読取データとの間には、データ区切り符号(図2乃至図10の例では「◎」)が記憶される。そして、加工データ記憶エリア345に作成された加工データから統合データが作成される(S28)。具体的には、加工データ記憶エリア345に記憶されている加工データが順次読み出され、統合データ記憶エリア372に書き込まれる。ここで、1つの加工データと次の加工データとの間には、データ区切りの符号(図2乃至図10の例では「◎」)が記憶される。
【0085】
そして、統合データ記憶エリア372に記憶されている統合データを記載情報とするバーコードを作成するためのバーコードデータが作成され、バーコードデータ記憶エリア349に記憶される(S29)。なお、本実施の形態では、バーコードの種類、バーコードの種類に付属する属性情報は、S22で読み取られたバーコードと同様のものとする。そして、バーコードデータ記憶エリア349に記憶されている統合バーコードデータの示すバーコードの画像をテープ印刷機構20で印刷するための印刷データが印刷データ記憶エリア350に記憶され(S30)、印刷データの指示に基づいて、テープ印刷機構20の駆動回路21、22等が駆動されて、印刷が実行される(S31)。そして本処理は終了する。
【0086】
次に、図16のフローチャートを参照して、「統合処理」で「データのソート」を行う統合ソート処理について説明する。この処理は、ディスプレイ54に表示される図示外のメニュー画面にてユーザにより「統合処理」が選択され、さらに統合処理メニュー画面にて「データのソート」が選択された場合に実行される。
【0087】
まず。ソート情報記憶エリア343、ソート用ワークエリア346、バーコードデータ記憶エリア349、印刷データ記憶エリア350等の記憶エリアのクリア等の初期化が行われる(S41)。そして、バーコードの読取・解析・読取データの記憶が行われる(S42)。なお、すべてのバーコードの読取の終了は、所定時間の経過、ユーザによるバーコードの読取終了の指示(例えば、所定のキーの選択、画面上に終了アイコンを表示し、当該終了アイコンの選択など)などにより判断されるものとする。そして、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データのヘッダ部に基づいてフォーマット記憶エリア331に記憶されているフォーマットが読み出される(S43)。ここで、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データのフォーマットが異なる場合にはディスプレイ54にエラー表示をして、処理を終了させてもよい。
【0088】
次いで、読取データをソート項目及び昇順/降順の指定を行うソート項目制定画面が作成され、ディスプレイ54に表示される(S44)。このソート項目指定画面には、S43において読み出されたフォーマットを構成するデータ項目が表示され、キー群53の操作によりデータ項目を選択可能となっており、更に「昇順」と「降順」のいずれかを選択するアイコンが表示されておりソートの順序を選択可能となっている。そして、ユーザのキー群53の操作によるソート項目の選択及びソート順序の入力が受け付けられ、ソート情報記憶エリア343に記憶される(S45)。そして、ソート項目及びソートの順序にしたがって、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データが、ソート用ワークエリア346を用いて周知のソートアルゴリズムでソートされる(S46)。この結果はソート用ワークエリア346に記憶される。そして、ソート用ワークエリア346に記憶されているソート後の読取データがデータ項目ごとに順に読み出され、区切り符号(図2乃至図10の例では「★」)がデータ項目ごとに挿入され、最後に、項目区切り符号及び追加データ項目の値が記憶される。そして、読取データと読取データとの間には、データ区切り符号(図2乃至図10の例では「◎」)が記憶される。そして、加工データ記憶エリア345に作成された加工データから統合データが作成される(S47)。
【0089】
そして、統合データ記憶エリア372に記憶されている統合データを記載情報とするバーコードを作成するためのバーコードデータが作成され、バーコードデータ記憶エリア349に記憶される(S48)。なお、本実施の形態では、バーコードの種類、バーコードの種類に付属する属性情報は、S42で読み取られたバーコードと同様のものとする。そして、バーコードデータ記憶エリア349に記憶されている統合バーコードデータの示すバーコードの画像をテープ印刷機構20で印刷するための印刷データが印刷データ記憶エリア350に記憶され(S49)、印刷データの指示に基づいて、テープ印刷機構20の駆動回路21、22等が駆動されて、印刷が実行される(S50)。そして本処理は終了する。
【0090】
次に、図17のフローチャートを参照して、「統合処理」で「データの仕分け」を行う統合仕分け処理について説明する。この処理は、ディスプレイ54に表示される図示外のメニュー画面にてユーザにより「統合処理」が選択され、さらに統合処理メニュー画面にて「データの仕分け」が選択された場合に実行される。
【0091】
まず。仕分け項目記憶エリア344、比較用ワークエリア348、バーコードデータ記憶エリア349、印刷データ記憶エリア350等の記憶エリアのクリア等の初期化が行われる(S61)。そして、バーコードの読取・解析・読取データの記憶が行われる(S62)。なお、すべてのバーコードの読取の終了は、所定時間の経過、ユーザによるバーコードの読取終了の指示(例えば、所定のキーの選択、画面上に終了アイコンを表示し、当該終了アイコンの選択など)などにより判断されるものとする。そして、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データのヘッダ部に基づいてフォーマット記憶エリア331に記憶されているフォーマットが読み出される(S63)。ここで、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データのフォーマットが異なる場合にはディスプレイ54にエラー表示をして、処理を終了させてもよい。
【0092】
次いで、読取データを仕分け項目の指定を行う仕分け項目制定画面が作成され、ディスプレイ54に表示される(S64)。この仕分け項目指定画面には、S63において読み出されたフォーマットを構成するデータ項目が表示され、キー群53の操作によりデータ項目を選択可能となっている。そして、ユーザのキー群53の操作による仕分け項目の選択が受け付けられ、仕分け項目記憶エリア344に記憶される(S65)。そして、仕分け項目の値に基づいて、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データが、仕分けられ、仕分け項目の値ごとに仕分け用ワークエリア347に記憶される(S66)。そして、仕分け用ワークエリア347に記憶されている読取データのうち、仕分けされた読取データごとに、データ項目の値が順に読み出され、区切り符号(図2乃至図10の例では「★」)がデータ項目ごとに挿入され、読取データと読取データとの間には、データ区切り符号(図2乃至図10の例では「◎」)が挿入されて、統合データ記憶エリア372に記憶される(S67)。
【0093】
そして、統合データ記憶エリア372に記憶されている統合データを記載情報とするバーコードを作成するためのバーコードデータが作成され、バーコードデータ記憶エリア349に記憶される(S68)。なお、本実施の形態では、バーコードの種類、バーコードの種類に付属する属性情報は、S62で読み取られたバーコードと同様のものとする。そして、バーコードデータ記憶エリア349に記憶されている統合バーコードデータの示すバーコードの画像をテープ印刷機構20で印刷するための印刷データが印刷データ記憶エリア350に記憶され(S69)、印刷データの指示に基づいて、テープ印刷機構20の駆動回路21、22等が駆動されて、印刷が実行される(S70)。そして本処理は終了する。
【0094】
次に、図18のフローチャートを参照して、「分割処理」について説明する。この処理は、ディスプレイ54に表示される図示外のメニュー画面にてユーザにより「分割処理」が選択された場合に実行される。
【0095】
まず。分割データ記憶エリア373、加工データ記憶エリア345、バーコードデータ記憶エリア349、印刷データ記憶エリア350等の記憶エリアのクリア等の初期化が行われる(S81)。そして、バーコードリーダ40が1つのバーコードを検出したら、検出された画像がバーコード画像記憶エリア351に記憶され、記憶された画像が周知のバーコード解析処理により解析され、当該バーコードの記載情報が読取データとして読取データ記憶エリア371に記憶される(S82)。そして、読取データの区切り符号に基づいて、フォーマットが解析される(S83)。
【0096】
次いで、読取データ記憶エリア371に記憶されている読取データが、データ区切り符号の位置で分割されて、それぞれ別のデータとして分割データ記憶エリア373に記憶される(S84)。分割データ記憶エリア373に記憶されている分割データを記載情報とするバーコードを作成するためのバーコードデータが作成され、バーコードデータ記憶エリア349に記憶される(S85)。なお、本実施の形態では、バーコードの種類、バーコードの種類に付属する属性情報は、S82で読み取られたバーコードと同様のものとする。そして、バーコードデータ記憶エリア349に記憶されている統合バーコードデータの示すバーコードの画像をテープ印刷機構20で印刷するための印刷データが印刷データ記憶エリア350に記憶され(S86)、印刷データの指示に基づいて、テープ印刷機構20の駆動回路21、22等が駆動されて、印刷が実行される(S87)。そして本処理は終了する。
【0097】
次に、図19のフローチャートを参照して、「差分処理」について説明する。この処理は、ディスプレイ54に表示される図示外のメニュー画面にてユーザにより「差分処理」が選択された場合に実行される。
【0098】
まず。分割データ記憶エリア373、加工データ記憶エリア345、バーコードデータ記憶エリア349、印刷データ記憶エリア350等の記憶エリアのクリア等の初期化が行われる(S101)。そして、バーコードリーダ40が2つのバーコードを検出したら、検出された画像がバーコード画像記憶エリア351に記憶され、記憶された画像が周知のバーコード解析処理により解析され、当該バーコードの記載情報が読取データとして読取データ記憶エリア371に記憶される(S102)。そして、読取データの区切り符号に基づいて、フォーマットが解析される(S103)。ここで、読取データ記憶エリア371に記憶されている2つの読取データのフォーマットが異なる場合にはディスプレイ54にエラー表示をして、処理を終了させてもよい。
【0099】
次いで、読取データ記憶エリア371に記憶されている2つ読取データが、それぞれデータ区切り符号の位置で分割されて、それぞれ別のデータとして比較用ワークエリア348に記憶される(S104)。よって、比較用ワークエリア348には、1つ目の読取データから作成されたデータ群と、2つ目の読取データから作成されたデータ群とが記憶されることとなる。そして、比較用ワークエリア348に記憶されている2つのデータ群の比較が行われ、1つ目のデータ群には存在するが、2つ目のデータ群には存在しないデータが抽出され、比較用ワークエリア348に記憶される(S105)。また、2つ目のデータ群には存在するが、1つ目のデータ群には存在しないデータも抽出され、比較用ワークエリア348に記憶される。なお、この抽出されたデータを以下「抽出データ」という。
【0100】
そして、比較用ワークエリア348に記憶されている2つの抽出データ群から2つの差分データが作成され、差分データ記憶エリア374に記憶される(S106)。具体的には、抽出データの各データ項目間に項目区切りの区切り符号(図2乃至図10の例では「★」)が挿入され、各抽出データごとにデータ区切りの区切り符号(図2乃至図10の例では「◎」)が挿入されて、1つのデータにまとめられる。そして、差分データ記憶エリア374に記憶された差分データを記載情報とするバーコードを作成するためのバーコードデータが作成され、バーコードデータ記憶エリア349に記憶される(S107)。なお、本実施の形態では、バーコードの種類、バーコードの種類に付属する属性情報は、S102で読み取られたバーコードと同様のものとする。そして、バーコードデータ記憶エリア349に記憶されている統合バーコードデータの示すバーコードの画像をテープ印刷機構20で印刷するための印刷データが印刷データ記憶エリア350に記憶され(S108)、印刷データの指示に基づいて、テープ印刷機構20の駆動回路21、22等が駆動されて、印刷が実行される(S109)。そして本処理は終了する。
【0101】
以上のようにして、バーコードを読み込むことにより得られる読取データを種々に編集して統合バーコードや分割バーコード、差分バーコードを作成することができる。したがって、読取データ自体をパーソナルコンピュータ等の端末で編集することなく、編集されたデータのバーコードを出力することができる。
【0102】
また、上記実施の形態のバーコードリーダ40が「バーコード読取手段」に該当し、テープ印刷機構20が「印刷手段」に該当し、EEPROM37の読取データ記憶エリア371が「読取データ記憶手段」に該当し、ROM33のフォーマット記憶エリア331が「データフォーマット記憶手段」に該当する。
【0103】
そして、図14に示す統合選択処理のS2の処理を行うCPU31、図15に示す統合追加処理のS22の処理を行うCPU31、図16に示す統合ソート処理のS42の処理を行うCPU31、図17に示す統合仕分け処理のS62の処理を行うCPU31、図18に示す分割処理のS82の処理を行うCPU31、図19に示す差分処理のS102の処理を行うCPU31が「バーコード記載情報抽出手段」、「読取データ記憶制御手段」に相当する。
【0104】
そして、図14に示す統合選択処理のS6,S7の処理を行うCPU31、図15に示す統合追加処理のS27,S28の処理を行うCPU31、図16に示す統合ソート処理のS46,S47の処理を行うCPU31、図17に示す統合仕分け処理のS66,S67の処理を行うCPU31が「統合データ編集手段」に相当する。そして、図14に示す統合選択処理のS8の処理を行うCPU31、図15に示す統合追加処理のS29の処理を行うCPU31、図16に示す統合ソート処理のS48の処理を行うCPU31、図17に示す統合仕分け処理のS68の処理を行うCPU31が「統合バーコードデータ作成手段」に相当する。そして、図18に示す分割処理のS84の処理を行うCPU31が「分割データ編集手段」に相当し、S85の処理を行うCPU31が「分割バーコードデータ作成手段」に相当する。そして、図14に示す統合選択処理のS9の処理を行うCPU31、図15に示す統合追加処理のS30の処理を行うCPU31、図16に示す統合ソート処理のS49の処理を行うCPU31、図17に示す統合仕分け処理のS69の処理を行うCPU31、図18に示す分割処理のS86の処理を行うCPU31、図19に示す差分処理のS109の処理を行うCPU31が「バーコード印刷データ作成手段」に相当する。
【0105】
そして、図14に示す統合選択処理のS4,S5の処理を行うCPU31が「第一選択項目指定手段」に相当し、図15に示す統合追加処理のS24,S25の処理を行うCPU31が「第一追加項目指定手段」に相当し、S26の処理を行うCPU31が「第一追加項目入力手段」に相当し、図16に示す統合ソート処理のS44,S45の処理を行うCPU31が「第二ソート基準指定手段」に相当し、S46の処理を行うCPU31が第一ソート手段に相当する。
【0106】
なお、本発明の印刷データ作成装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。上記実施の形態では、バーコードとしてQRコードを例に説明したが、2次元バーコードやその他の種類のバーコードであってもよいことは言うまでもない。
【0107】
上記実施の形態では、印刷データ作成装置1において読取データの編集を行う際に、バーコードを読み込んだが、必ずしも編集を行う際にバーコードを読み込まなくてもよく、予め読み込まれ、記憶されている読取データを編集してもよい。また、例えば、印刷データ作成装置1は、バーコードリーダ40を備えておらず、バーコードを読み取ることにより得た読取データのみを外部の装置や記録媒体から取得し、編集して統合データや分割データや差分データを作成してもよい。
【0108】
また、上記実施の形態では、印刷データ作成装置1において読取データの編集を行い、統合データや分割データや差分データ(編集データ)を作成した際に、これらのデータを載せたバーコードを作成するためのバーコードデータを作成し、印刷データを作成し、印刷を実行しているが、編集データを作成した際にバーコードデータを作成するのではなく、作成した編集データをEEPROM37に記憶しておき、後にユーザの指示により印刷の指示、又は印刷データ作成の指示が行われた際に編集データを読み出して、バーコードデータを作成してもよい。また、バーコードデータまで作成してEEPROM37に記憶しておき、後にユーザの指示により印刷の指示、又は印刷データ作成の指示が行われた際にバーコードデータを読み出して、印刷データを作成してもよい。
【0109】
また、上記実施の形態では編集において、1種類の編集しか行っていないが、複数の編集処理を併せて行ってもよい。例えば、項目の選択だけでなく、追加も行ってもよい。さらに、ソートを行ったり、データの仕分けを行ったりしてもよい。さらに、分割においても、項目の選択、項目の追加、データのソート、データの仕分けを行ってもよいことは言うまでもない。また、項目の追加を行う際には、すでにある項目の後ろに項目を追加したが、ユーザが任意の追加位置を指定するようにしてもよい。また、項目の選択を行う際に項目の順序を変更させるようにしてもよい。
【0110】
また、上記実施の形態では、フォーマット記憶エリア332に予め記憶されているフォーマットを用いたが、このフォーマットを予め記憶していなくてもよい。この場合、データを扱いたいバーコードの近くにフォーマットを指定する情報を記載情報としたバーコードを予め印刷しておき、データのバーコードを読み込む前に、フォーマットのバーコードを読み込み、フォーマットの情報を取り込むようにしてもよい。また、区切り符号の挿入されたデータを記載情報としたバーコードのみを扱うものとし、区切り符号によりフォーマットを解析してもよい。ただしこの場合には、データ項目の名称を表示させるためには、区切り符号に併せてデータ項目の名称をデータ内容として有している必要がある。
【0111】
上記実施の形態では、データ区切りとして「◎」、項目区切りとして「★」を用いているが、区切りとする値はこれらに限らないことは言うまでもない。漢字一桁でなく、半角テキスト1桁で「*」、「#」、「$」、「%」、「&」等の符号を用いてもよいし、「data」、「field」等の語句を用いてもよい。
【0112】
また、「統合処理」において、読込データのフォーマットは予めROM33のフォーマット記憶エリア331に記憶されているが、フォーマットを予め記憶しておらず、データ区切りの「◎」、項目区切りの「★」が挿入されているデータを記載情報としたバーコードを読み取り、読取データを取得して、データ区切りや項目区切りを解析することによりフォーマットを作成してもよい。また、上記実施の形態では、データ項目を階層化された構成としてもよい。例えば、データ項目「電話番号」の下層に「自宅電話番号」、「携帯電話番号」、「勤務先電話番号」を設けるような構造である。そして、この場合には、階層構造となっていることを示すために最上層の項目区切り符号と異なる符号を用いるようにする。例えば、データ項目「生年月日」で数字8桁、その次にデータ項目「電話番号」と続き、この「電話番号」は前述のような下層のデータ項目があり、さらにその他のデータ項目が続くとする。この場合、「生年月日」を「19730224」、「自宅電話番号」を「0533851234」、「勤務先電話番号」を「0529876543」、「携帯電話番号」を「09088887777」とすると、「19730224★0533851234#0529876543#09088887777★・・・」というようなデータが作成される。
【0113】
また、上記実施の形態では、「データの仕分け」として、一方にあり、他方にないデータをまとめて仕分けバーコードを作成したが、2つのバーコードに存在するデータ数とデータの対象は同じものであるが、共通のデータ項目とそれぞれ異なるデータ項目とを有しているようなバーコードを編集して、所定のデータ項目で構成されるバーコードを作成してもよい。例えば、1つ目のバーコードの読取データは、データ項目として「学籍番号」、「氏名」、「住所」、「電話番号」で構成され、2つ目のバーコードの読取データは、データ項目として「学籍番号」、「点数(下層に「国語」、「数学」、「理科」、「社会」、「英語」)」で構成されているとする。そして、2つのバーコードを編集し、データ項目として「学籍番号」、「氏名」、「点数(下層に「国語」、「数学」、「理科」、「社会」、「英語」)」で構成されるバーコードを作成する。ここで必要とするデータ項目はユーザにより指定させてもよいし、予め指定されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】印刷データ作成装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】統合処理のデータ関係を説明するための説明図である。
【図3】加工データ311の構成を示す模式図である。
【図4】統合データ411の構成を示す模式図である。
【図5】加工データ321の構成を示す模式図である。
【図6】統合データ412の構成を示す模式図である。
【図7】統合データ413の構成を示す模式図である。
【図8】統合データ414,415の構成を示す模式図である。
【図9】分割処理のデータ関係を説明するための説明図である。
【図10】差分処理のデータ関係を説明するための説明図である。
【図11】ROM33の構成を示す模式図である。
【図12】RAM34の構成を示す模式図である。
【図13】EEPROM37の構成を示す模式図である。
【図14】「統合処理」で「項目選択」の加工を行う統合選択処理のフローチャートである。
【図15】「統合処理」で「項目追加」の加工を行う統合追加処理のフローチャートである。
【図16】「統合処理」で「データのソート」を行う統合ソート処理のフローチャートである。
【図17】「統合処理」で「データの仕分け」を行う統合仕分け処理のフローチャートである。
【図18】「分割処理」のフローチャートである。
【図19】「差分処理」のフローチャートである。
【符号の説明】
【0115】
1 印刷データ作成装置
20 テープ印刷機構
31 CPU
33 ROM
34 RAM
37 EEPROM
40 バーコードリーダ
51 電源ボタン
52 印刷ボタン
53 キー群
54 ディスプレイ
101,102,103 バーコード
101,103 バーコード
110 バーコード
201,202,203 読取データ
210 読取データ
251,252 読取データ
301,302,303 加工データ
311,321 加工データ
331 フォーマット記憶エリア
332 符号記憶エリア
333 画面作成情報記憶エリア
340 選択項目記憶エリア
341 追加項目記憶エリア
342 追加項目データ記憶エリア
343 ソート情報記憶エリア
344 仕分け項目記憶エリア
345 加工データ記憶エリア
346 ソート用ワークエリア
347 仕分け用ワークエリア
348 比較用ワークエリア
349 バーコードデータ記憶エリア
350 印刷データ記憶エリア
351 バーコード画像記憶エリア
371 読取データ記憶エリア
372 統合データ記憶エリア
373 分割データ記憶エリア
374 差分データ記憶エリア
401,411,412,413,414,415,441 統合データ
501,521,541 印刷データ
651 統合バーコードデータ
601,611,612 統合バーコード
701,702,703 分割データ
801,802,803 分割バーコード
851,852,853 分割バーコードデータ
901 差分データ
951 差分バーコードデータ
991 差分バーコード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーコードを印刷装置で印刷を行うためのバーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成装置であって、
バーコードから読み取られたデータである読取データを複数記憶する読取データ記憶手段と、
前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データの値を項目に分け識別するためのデータ項目で構成されるデータフォーマットを記憶するデータフォーマット記憶手段と、
当該データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットのデータ項目から少なくとも1つのデータ項目を選択する選択処理及び前記データフォーマットに新たなデータ項目を追加する追加処理の少なくとも一方の処理を行い、前記読取データ記憶手段に記憶されている複数の前記読取データについて、前記各処理により選択又は追加された前記データ項目に対応した値を編集して、当該複数の読取データを1つの統合データに編集する統合データ編集手段と、
当該統合データ編集手段により編集された前記統合データを記載した統合バーコードを作成するための統合バーコードデータを作成する統合バーコードデータ作成手段と、
前記統合バーコードデータ作成手段により作成された統合バーコードデータに基づいて前記統合バーコードを印刷する前記バーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成手段とを備えたことを特徴とするバーコード印刷データ作成装置。
【請求項2】
バーコードを印刷装置で印刷を行うためのバーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成装置であって、
バーコードから読み取られたデータである読取データを記憶する読取データ記憶手段と、
前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データを分割して複数の分割データを編集する分割データ編集手段と、
当該分割データ編集手段により編集された前記分割データを各々記載した分割バーコードを作成するための分割バーコードデータを作成する分割バーコードデータ作成手段と、
前記分割バーコードデータ作成手段により作成された前記分割バーコードデータに基づいて前記分割バーコードを印刷するための前記バーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成手段とを備えたことを特徴とするバーコード印刷データ作成装置。
【請求項3】
バーコードを印刷装置で印刷を行うためのバーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成装置であって、
バーコードから読み取られたデータである読取データを複数記憶する読取データ記憶手段と、
前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データの値を項目に分け識別するためのデータ項目で構成されるデータフォーマットを記憶するデータフォーマット記憶手段と、
当該データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットのデータ項目から少なくとも1つのデータ項目を選択する選択処理及び前記データフォーマットに新たなデータ項目を追加する追加処理の少なくとも一方の処理を行い、前記読取データ記憶手段に記憶されている複数の前記読取データについて、前記各処理により選択又は追加された前記データ項目に対応した値を編集して、当該複数の読取データを1つの統合データに編集する統合データ編集手段と、
当該統合データ編集手段により編集された前記統合データを記載した統合バーコードを作成するための統合バーコードデータを作成する統合バーコードデータ作成手段と、
前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データを分割編集して複数の分割データを編集する分割データ編集手段と、
当該分割データ編集手段により分割編集された前記分割データを各々記載した分割バーコードを作成するための分割バーコードデータを作成する分割バーコードデータ作成手段と、
前記統合バーコードデータ作成手段により作成された前記統合バーコードデータに基づいて前記統合バーコードを印刷するための前記バーコード印刷データを作成する、又は、前記分割バーコードデータ作成手段により作成された前記分割バーコードデータに基づいて前記分割バーコードを印刷する前記バーコード印刷データを作成するバーコード印刷データ作成手段とを備えたことを特徴とするバーコード印刷データ作成装置。
【請求項4】
前記データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットのデータ項目のうち前記選択処理により選択される前記データ項目を指定する第一選択項目指定手段を備え、
前記統合データ編集手段は、前記複数の読取データについて前記第一選択項目指定手段により指定された前記データ項目に対応した値を編集して前記統合データを作成することを特徴とする請求項1又は3に記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項5】
前記データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットに前記追加処理により追加されるデータ項目を指定する第一追加項目指定手段と、
前記複数の読取データの各々に対応して、前記第一追加項目指定手段により指定されたデータ項目である追加データ項目に対応する値を入力する第一追加項目入力手段とを備え、
前記統合データ編集手段は、前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データ及び前記第一追加項目入力手段により入力された前記追加データ項目に対応する値から前記統合データを作成することを特徴とする請求項1,3,4のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項6】
前記統合データ編集手段は、
当該統合データに記載される前記読取データを所定のデータ項目に対応した値の昇順又は降順にソートする第一ソート手段を備え、
当該第一ソート手段によりソートされた順に前記読取データの値を並べて前記統合データを作成することを特徴とする請求項1,3,4,5のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項7】
前記第一ソート手段におけるソートの基準となる前記所定のデータ項目及びソートの順を指定する第一ソート基準指定手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項8】
前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データの値を項目に分け識別するためのデータ項目で構成されるデータフォーマットを記憶するデータフォーマット記憶手段を備え、
前記分割データ編集手段は、前記データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットのデータ項目に基づいて前記読取データを分割することを特徴とする請求項2又は3に記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項9】
前記データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットのデータ項目のうち前記選択手段により選択する前記データ項目を指定する第二選択項目指定手段を備え、
前記分割データ編集手段は、前記読取データにおける前記第二選択項目指定手段により指定されたデータ項目に基づいて前記分割データを作成することを特徴とする請求項2,3,8のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項10】
前記データフォーマット記憶手段に記憶されている前記データフォーマットに前記追加手段により追加するデータ項目を指定する第二追加項目指定手段と、
前記第二追加項目指定手段により指定されたデータ項目である追加データ項目に対応した値を入力する第二追加項目入力手段とを備え、
前記分割データ編集手段は、前記読取データ記憶手段に記憶されている前記読取データ及び前記第二追加項目入力手段により入力された前記追加データ項目に対応した値から前記分割データを作成することを特徴とする請求項2,3,8,9のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項11】
前記分割データはすべて同じデータフォーマットであることを特徴とする請求項2,3,8,9,10のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項12】
前記分割データのデータフォーマットには、前記第二選択項目指定手段により指定されたデータ項目及び前記第二追加項目指定手段で指定された前記追加データ項目のうちの少なくとも一方のデータ項目が含まれていることを特徴とする請求項11に記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項13】
前記分割データ編集手段は、前記分割データを作成する際に当該分割データを所定のデータ項目に対応した値の昇順又は降順にソートする第二ソート手段を備え、
前記バーコード印刷データ作成手段は前記第二ソート手段によりソートされた順に前記印刷装置において印刷されるように前記バーコード印刷データを作成することを特徴とする請求項2,3,8,9,10,11,12のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項14】
前記第二ソート手段におけるソートの基準となる前記所定のデータ項目及びソートの順を指定する第二ソート基準指定手段を備えたことを特徴とする請求項13に記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項15】
バーコードを読み取るバーコード読取手段と、
当該バーコード読取手段により読み取られたバーコードの画像から当該バーコードに記載されている情報を抽出するバーコード記載情報抽出手段と、
当該バーコード記載情報抽出手段により抽出された情報を前記読取データとして前記読取データ記憶手段に記憶する読取データ記憶制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項16】
前記バーコード印刷データ作成手段により作成された前記バーコード印刷データを印刷する印刷手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれかに記載のバーコード印刷データ作成装置の各種処理手段としてコンピュータを機能させるためのバーコード印刷データ作成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−9586(P2008−9586A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−177715(P2006−177715)
【出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】