説明

パスワードを用いるRFIDタグの読み込みシステム及びその方法

【課題】セキュリティの強化されたRFIDタグが開示される。これにより、パスワードが分からない他人がタグデータを確認することを防止できる。
【解決手段】
予めタグに設定されたパスワード及びタグデータを保存するタグメモリ部と、リーダからタグデータの送信要求信号を受信するアンテナ部と、送信要求信号を受信すると、リーダにパスワード送信を要求した後、リーダから送信されたパスワードと予めタグに設定されたパスワードとが一致する場合に、リーダにタグデータを送信するタグ制御部と、を含むRFIDタグを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はRFID(Radio Frequency IDentification)タグとリーダとを含むRFIDタグの読み込みシステム及びその方法に関し、特にパスワードを用いてタグデータの読み込み可否を判断するセキュリティ機能を備えたRFIDタグとリーダとを含むRFIDタグの読み込みシステム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、無線技術が発達したことにより、プリペイド式のバスカード、駐車場の駐車券、研究所の入出許可証など様々なRFIDタグの読み込みシステムが使われている。RFIDタグの読み込みシステムは、基本的にタグ及びリーダにより構成される。RFIDタグの読み込みシステムは、リーダがタグにタグデータ送信を要求すると、タグが無線周波数の形でタグデータをリーダに送信する方法で動作する。リーダは、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートPCなどの様々な種類の端末装置に備えることができる。タグは、入出許可証や、バスカードなどのようにユーザが所持可能なカードの形で構成することもでき、一般製品に取り付けられ製品情報を送信する値札の形で構成される。
【0003】
一方、タグに内蔵されたICを駆動方法には、RFIDシステムはアクティブ(Active)型とパッシブ(Passive)型の2種類あり、アクティブ型はタグに内蔵されたバッテリで電源を供給し、パッシブ型はリーダから出力される電磁波を用いて誘導電流を誘起する。一般的には、薄くて軽いカード形態のパッシブ型タグが使われている。さらに、パッシブ型タグはバッテリを必要としないため、超小型、低価格で製造することができる。従って、一般製品に取り付けられるタグはパッシブ型タグにより構成される。
【0004】
従来のRFIDシステムによると、タグは周辺のリーダから送信された電磁波を受信すると、タグに内蔵されたメモリに保存されたタグデータを含む送信信号を出力する。これにより、タグの周辺に存在する複数のリーダがタグデータを受信することができる。この場合、正当な権限のないユーザが備えたリーダでもタグデータを受信することができる。結果的に、タグに保存されたタグデータのセキュリティは保障されないという問題点があった。特に、あるユーザが所定の製品を購入して持ち歩いているときに、他のユーザが該当製品に取り付けられたタグのタグデータを盗み見ることができるため、製品を所有しているユーザのプライバシーが侵害されるおそれがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述の問題点を解決するために提案されたもので、本発明の第1の目的は、予めタグに設定されたパスワードがリーダを介して入力された場合のみタグデータを送信することで、タグデータのセキュリティを強化して個人のプライバシーを保障するRFIDタグとリーダを含むRFIDタグの読み込みシステム及びその方法を提供することにある。
【0006】
本発明の第2の目的は、パスワードを用いた認証を行うタグを含むRFIDショッピングシステム及びその無線認証方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上のような目的を達成するための本発明の一実施形態に係るRFIDタグは、予めタグに設定されたパスワード及びタグデータを保存するタグメモリ部と、リーダからタグデータに対するタグデータ要求信号を受信するアンテナ部と、タグデータ要求信号を受信すると、リーダにパスワード送信を要求した後、リーダから送信されたパスワードと予めタグに設定されたパスワードとが一致する場合に、リーダにタグデータを送信するタグ制御部と、を含む。
【0008】
さらに、リーダに送信する送信信号を生成する送信信号生成部を更に含むことができる。この場合、タグ制御部は、タグデータ要求信号を受信すると、パスワード送信を要求するパスワード要求信号を生成した後、リーダにパスワード要求信号を送信するように送信信号生成部及びアンテナ部を制御することができる。
【0009】
そして、タグ制御部は、リーダから送信されたパスワードと予めタグに設定されたパスワードとが一致しない場合、パスワード要求信号を再送信するように送信信号生成部及びアンテナ部を制御することができる。
【0010】
また、タグ制御部は、リーダから送信されたパスワードと予めタグに設定されたパスワードとが所定回数以上一致しない場合、タグデータに対して読み込み行為があったことを報知する所定の警告信号を生成した後、警告信号を外部に出力するように送信信号生成部及びアンテナ部を制御することもできる。
【0011】
また、RFIDタグは、所定のメッセージを出力する出力部を更に含むことができる。この場合、タグ制御部は、リーダから送信されたパスワードと予めタグに設定されたパスワードとが所定回数以上一致しない場合、所定の警告メッセージを出力するように出力部を制御することができる。
【0012】
さらに、タグ制御部は、予めタグに設定されたパスワード及びタグデータが保存されたタグメモリ部の情報保存領域をロック(lock)状態に設定することができる。
【0013】
さらに、タグメモリ部は、タグデータの読み込み権限を認証するための第1パスワードと、タグデータの読み込み権限及びロック状態の設定変更権限とを認証するための第2パスワードをタグに設定することもできる。
【0014】
一方、本発明の一実施形態によると、RFIDタグを読み込むリーダは、タグに対する読み込み命令を入力する入力部と、タグと通信を行う通信部と、タグが保存するタグデータの送信を要求するタグデータ要求信号と、タグにタグデータを読み込むためのパスワードとを送信するために通信部を制御する制御部と、を含む。
【0015】
さらに、制御部は、タグデータ要求信号を送信した後、タグからパスワード要求信号を受信すると、パスワードをタグに送信する。
【0016】
この場合、制御部は、入力部を介して入力されたパスワードと予めリーダに設定された固有パスワードとのうち一つのパスワードをタグに送信する。
【0017】
さらに、リーダは、入力部を介してパスワード登録設定命令及びタグに設定するパスワードが入力されると、タグに設定するパスワードを含むパスワード設定要求信号を生成して周辺のタグに送信する信号処理部を更に含むことができる。
【0018】
さらに、リーダは、少なくとも一つのタグを特定する情報が保存されたリーダメモリ部と、パスワード登録設定命令が入力されると少なくとも一つのタグを特定する情報を登録しているリスト(タグリスト)及びパスワード入力画面を表示する表示部と、を更に含むこともできる。この場合、信号処理部は、パスワード入力画面を介して入力された第1パスワードを含むパスワード設定要求信号を生成した後、タグリスト上で選択された所定の第1タグにパスワード設定要求信号を送信する。
【0019】
一方、本発明に係るRFIDタグの読み込みシステムは、予めタグに設定された第1パスワード及びタグデータを保存するタグと、タグデータに対するタグデータ要求信号及び所定の第2パスワードをタグに送信するリーダとを含む。この場合、タグは、第1パスワードと第2パスワードとが一致するとき、タグデータをリーダに送信する。
【0020】
そして、タグは、第1パスワードと第2パスワードとが一致しない場合、第2パスワードの再送信を要求することができる。
【0021】
さらに、タグは、第1パスワードと第2パスワードとが所定回数以上一致しない場合、タグデータの送信ができなかったことを報知する警告メッセージを出力することができる。
【0022】
本発明の一実施形態に係るタグ及びリーダから構成されたRFIDタグの読み込みシステムにおけるタグの読み込み方法は、(a)リーダがタグデータ要求信号をタグに送信するステップと、(b)タグがリーダにパスワード送信を要求するステップと、(c)リーダが所定のパスワードをタグに送信するステップと、(d)タグが、予めタグに設定されたパスワードとリーダから受信したパスワードとを比較した後、一致する場合にタグデータをリーダに送信するステップで実施する。
【0023】
さらに、ステップ(b)は、タグが自分の動作モードをチェックするステップと、動作モードが通常動作モードの場合にはタグはタグデータをリーダに送信し、動作モードがセキュリティ動作モードの場合にはタグはリーダにパスワード送信を要求するステップで実施する。
【0024】
さらにタグの読み込み方法は、予めタグに設定されたパスワードとリーダから受信したパスワードとが一致しない場合、タグがリーダにパスワードの再送信を要求するステップと、パスワードの不一致回数をカウントするステップと、不一致回数が所定回数を超過すると、タグデータの送信ができなかったことを報知するための警告メッセージを出力するステップと、を更に含むことができる。
【0025】
さらにタグの読み込み方法は、予めタグに設定されたパスワードとリーダから受信したパスワードとが一致しない場合、タグがタグデータに対して読み込み行為があったことを報知する所定の警告信号を生成するステップと、警告信号を外部に出力するステップと、を更に含むことができる。
【0026】
さらにタグの読み込み方法は、リーダにパスワード登録設定命令が入力されると、リーダはタグに設定するパスワードの入力を受けるステップと、リーダはタグに設定するパスワードを含むパスワード設定要求信号を生成した後、周辺のタグに送信してパスワードを設定するステップと、を更に含むことも好ましい。
【0027】
またさらにタグの読み込み方法は、パスワード設定可能な少なくとも一つのタグを特定する情報を登録しているリスト(タグリスト)を表示するステップと、タグリスト上で所定のタグが選択されると、タグに設定するパスワードを含むパスワード設定要求信号を選択されたタグに送信し、パスワードをタグに設定するステップと、を更に含むこともできる。
【0028】
本発明の他の実施形態に係るRFIDタグは、動作モード及びパスワードを保存するタグメモリ部と、タグデータ要求信号を受信すると、動作モードを確認して、確認結果に応じてタグデータを出力するか否かを決定するタグ制御部と、を含む。
【0029】
そして、タグ制御部は確認の結果、動作モードが通常動作モードの場合にはタグデータを出力し、セキュリティ動作モードの場合にはパスワードを用いた認証(パスワードが一致するか否か)を行った後、認証結果に応じてタグデータを出力するか否かを決定することができる。
【0030】
一方、本発明に係るRFIDシステムは、タグの読み込み作業のみを許可する第1パスワードをリーダに送信する第1情報送信装置と、予めタグに設定されたパスワード及びタグデータを保存し、リーダからタグデータに対するタグデータ要求信号及び第1パスワードを受信すると、予めタグに設定されたパスワードを用いた認証を行い、認証が完了する(パスワードが一致する)とタグデータをリーダに送信するタグと、タグが取り付けられた製品の購入が確定すると、タグに保存されたパスワード及び動作モードの変更を可能にする第2パスワードをリーダに送信する第2情報送信装置と、を含む。
【0031】
また、予めタグに設定されたパスワード及び動作モードをロック状態で保存するタグを含むRFIDシステムにおける無線認証方法は、リーダが所定距離内に進入するとタグの読み込みを行うためのパスワードをリーダに送信するステップと、リーダがタグにパスワード及びタグデータ要求信号を送信すると、タグはパスワード及び予めタグに設定されたパスワードを用いた認証を行い、認証が完了すると、タグがリーダにタグデータを送信するステップと、タグの購入が確定すると、タグのロック状態を解除し、パスワード及び動作モードのうち少なくとも一つを変更するステップと、変更が完了すると、変更されたパスワード及び動作モードが保存された情報保存領域をロック状態に設定するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0032】
本発明によると、RFIDタグにパスワードを設定した後、RFIDタグに設定されたパスワードとRFIDリーダで入力されるパスワードとが一致するときのみ、RFIDリーダにタグデータを送信するようにできる。これにより、セキュリティ機能を強化し、個人のプライバシーを保護することができる。また、タグ所有者以外によるタグの読み込みが行われた場合、警告メッセージまたは警告信号を用いてタグ所有者にタグの読み込みが行われたことを迅速に報知することができる。本発明に係るRFIDシステムは、ショッピングシステムやコンテンツ提供システムなどのような多様な環境に適用して活用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、添付の図面に基づいて本発明の最良な実施形態を詳述する。
【実施例1】
【0034】
図1は、本発明の一実施形態に係るRFIDタグの読み込みシステムの構成図である。図1に示すように、RFIDタグの読み込みシステムは、タグ100及び複数のリーダ200_1、200_2により構成される。
【0035】
タグ100は所定のメモリ(図示せず)を内蔵する。メモリには、タグデータ及び予め設定された第1パスワードが保存される。タグデータとは、タグ100が取り付けられた製品や、その所有者の情報(製品情報、個人情報、タグIDなど)を意味する。
【0036】
複数のリーダ200_1、200_2のうち、(a)所定の第1リーダ200_1がタグデータ要求信号を送信した場合、(b)タグ100は第1リーダ200_1にパスワードの送信を要求する。この場合、タグデータ要求信号は、タグデータの送信を要求するメッセージを含む搬送波により構成することもでき、タグ内のコイルで誘導電流を発生させるための電磁波により構成することもできる。一方、パスワード送信要求(b)があるにも係らず、第1リーダ200_1がパスワードを送信しなければ、タグ100はタグデータを送信しない。
【0037】
一方、(a)第2リーダ200_2がタグデータの送信を要求した場合、(b)タグ100は第2リーダ200_2にもパスワードの送信を要求する。これにより、(c)第2リーダ200_2がパスワードを送信すると、タグ100は受信したパスワードと予めタグに設定されたパスワードとを比較して一致しているか否かを確認する。これにより、(d)パスワードが一致すれば、タグデータを送信するようになる。結果的に、正確なパスワードを知っているリーダ200_2にのみタグデータを確認できるようにする。
【0038】
一方、図1のRFIDタグの読み込みシステムにおけるリーダは、RFIDタグの読み込み機能を備えた携帯用デバイスや、建物などに固定された固定型デバイスにより構成される。
【0039】
図2は、本発明の一実施形態に係るタグ100の構成を示すブロック図である。図2に示すように、タグ100は、アンテナ部110、タグ制御部120、タグメモリ部130、及び送信信号生成部140により構成される。
【0040】
アンテナ部110は、リーダから送信される信号を受信したり、送信信号生成部140で生成した信号を送信する役割を果たす。アンテナ部110は、コイルにより構成される。これにより、リーダから電磁波を受信すると、誘導電流を誘起してタグ制御部120に供給することができる。
【0041】
タグメモリ部130にはタグデータ及びパスワードが保存される。
【0042】
タグ制御部120はリーダからタグデータの送信要求を受信すると、リーダにパスワード送信を要求する。具体的には、タグ制御部120は送信信号生成部140を制御してパスワード要求信号を生成した後、アンテナ部110を介してリーダに送信する。
【0043】
これにより、リーダからパスワードが送信されると、タグメモリ部130に設定されたパスワードと比較する。比較結果、パスワードが一致すれば、タグ制御部120は送信信号生成部140を制御してタグデータを送信する。すなわち、送信信号生成部140はタグデータを変調して送信信号を生成した後、リーダに送信する。
【0044】
パスワードが一致しなければ、タグ制御部120は送信信号生成部140を制御してパスワードの再送信を要求する。これにより、パスワードが再送信されると、予めタグに設定されたパスワードと再度比較してパスワードを送信するか否かを決定する。
【0045】
一方、タグ制御部120は、再送信されたパスワードとも一致しない場合、一致しない回数をチェックする。これにより、所定回数以上連続して一致しなければ、送信信号生成部140を制御し、所定の警告信号を生成するようにできる。これにより、正当なユーザが所持しているリーダに警告信号を送信することで、正当な使用権限のない人からの読み込み行為があることを報知することができる。この場合、タグ制御部120は読み込み行為をしているリーダに正当な権限がないことを報知する警告信号を送信するように送信信号生成部140を制御することもできる。
【0046】
または、タグ100は出力部(図示せず)を更に備えることもできる。この場合、所定回数以上連続してパスワードが一致しない場合、タグ制御部120は出力部を制御してタグデータの送信ができなかったことを報知するための警告メッセージを出力するようにする。ここで、出力部は、赤色LED(Light−Emitting Diode 発光ダイオード)またはスピーカなどにより構成される。これにより、LEDを点滅させたり、警告音を発生させる形で警告メッセージを表示することができる。
【0047】
一方、タグ制御部120は、ユーザの選択に応じて動作モードを変更することができる。タグ制御部120の動作モードは、通常動作モードまたはセキュリティ動作モードに設定することができる。セキュリティ動作モードに設定された場合、前述したようにパスワードを用いてタグデータを送信するか否かを決定する。通常動作モードに設定された場合には、パスワードを要求せずにタグデータを送信する。このような動作モードはユーザがリーダを用いて所定の動作モード設定命令を入力することで、設定することができる。動作モード及びパスワードの情報は、タグメモリ部130内の所定領域(情報保存領域)にそれぞれ保存することができる。この場合、動作モード及びパスワードの情報が保存されたタグメモリ部130内の情報保存領域をロックさせておくことで、正当な権限のないユーザはパスワードや動作モードを変更できないようにすることができる。このようなタグメモリ部130の構造については後述することとする。
【0048】
図3は、本発明の一実施形態に係るRFIDタグの読み込み機能を備えた携帯用デバイス200の構成を示すブロック図である。図3に示すように、携帯用デバイス200は、通信部210、制御部220、入力部230、信号処理部240、リーダメモリ部250、及び表示部260により構成される。携帯用デバイス200は、リーダが携帯電話機やPDA,ノートPCなどのような各種の携帯型電子機器に適用された場合を意味する。
【0049】
通信部210は、RFIDタグから送信される信号を受信したり、信号を送信する役割を果たす。そのため、通信部210はアンテナ、変復調回路などにより構成される。
【0050】
入力部230は、ユーザから所定命令の入力を受ける役割を果たす。ユーザは携帯用デバイスの本体に備えられた各種のボタンを押したり、音声信号を入力することにより、各種命令を入力することができる。具体的には、RFIDタグに対する読み込み命令、動作モード設定命令、パスワード登録設定命令などを入力することができる。これにより、読み込み命令が入力されると、入力部230は制御部220に報知する。
【0051】
制御部220は、入力部230を介して読み込み命令が入力されると、通信部210を制御してタグにタグデータ要求信号を送信する。前述したように、タグがセキュリティ動作モードに設定された場合には、タグはパスワードを要求する。
【0052】
これにより、制御部220はパスワード要求信号を受信すると、パスワードをタグに送信する。パスワードとしては、ユーザが別途入力した入力パスワードまたは予めリーダに設定された固有パスワードが用いられる。具体的に、固有パスワードには、電話番号(携帯用デバイスが電話機である場合)、製品通し番号、ユーザの住民票コードなどを用いることができる。
【0053】
一方、ユーザが入力する入力パスワードをパスワードとして用いる場合、制御部220はパスワード要求信号を受信すると、表示部260を制御してパスワード入力画面を表示することができる。表示部260は、LCD(Liquid Crystal Display)などのような表示装置により構成することができる。これにより、ユーザが入力部230を介して入力した入力パスワードをタグに送信する。結果的に入力パスワードとタグに設定されたパスワードとが一致してタグからタグデータが送信されると、制御部220は表示部260を制御してタグデータを表示することができる。
【0054】
一方、タグが前述のようにセキュリティ動作モードとして動作するためには、パスワードが予めタグに設定されていなければならない。そのため、信号処理部240はタグのパスワードを設定し、リーダメモリ部250はパスワードを設定するためのタグを特定する情報を保存する。
【0055】
タグに対するパスワード登録設定命令が入力部230を介して入力されると、制御部220は、表示部260を制御してリーダメモリ部250に保存されたタグを特定する情報を登録しているリスト(タグリスト)を表示する。タグリスト上で所定の第1タグが選択されると、表示部260は設定するパスワードの入力を受けるためのパスワード入力画面を表示する。これにより、パスワード入力画面を介して第1パスワードが入力されると、信号処理部240は、第1タグに送信するパスワード設定要求信号を生成する。パスワード設定要求信号は第1パスワードの情報を含むため、第1タグに第1パスワードを設定することができる。
【0056】
他の方式としては、パスワード登録設定命令が入力されると、信号処理部240は別にタグを指定せず、すぐにパスワードの入力を受けることもできる。パスワードが入力されると、入力パスワードを含むパスワード設定要求信号を周辺に送信する。これにより、周辺に存在する複数のタグにパスワードを同時に設定することもできる。
【0057】
図4は、本発明の一実施形態に係るRFIDタグの読み込み方法を説明するためのフローチャートである。まず、タグがタグデータ要求信号を受信し(S410)、その時点においてセキュリティ動作モードであるかを確認する(S420)。セキュリティ動作モードであれば、タグデータ要求信号を送信したリーダに対し、パスワード送信を要求する(S430)。それから、リーダからパスワードを受信すると(S440)、受信したパスワードと予めタグに設定されたパスワードとが一致するかを確認する(S450)。この場合、一致しなければ、パスワードの再送信を要求する(S460)。一方、一致すれば、リーダにタグデータを送信する(S470)。
【0058】
図5は、本発明の他の実施形態に係るRFIDタグの読み込み方法を説明するためのフローチャートである。まず、タグはリーダからパスワードを受信し(S510)、受信したパスワードと予めタグに設定されたパスワードとを比較し(S520)、パスワードが一致すれば、リーダにタグデータを送信する(S560)。一方、パスワードが一致しなければ、その不一致回数をカウントする(S530)。これにより、不一致回数が所定回数未満であれば、パスワードの再送信を要求する(S540)。一方、不一致回数が所定回数以上であれば、タグデータの送信ができなかったことを報知する警告メッセージを出力する。前述したように警告メッセージは、LEDを点滅させたり、警告音を発生させる方式で報知することができる。この場合、正当なユーザが所持したリーダが周辺に存在すれば、タグデータの読み込み行為があったことを報知する警告信号を出力することもできる。または、タグデータの読み込み行為をしたリーダに警告メッセージを出力し、正当な権限がないことを認識させることもできる。
【0059】
図6は、本発明の一実施形態に係るRFIDタグのパスワードの設定方法を示すフローチャートである。まず、リーダはパスワードの設定命令が入力されると(S610)、リーダはパスワードを設定するための所定のアプリケーションプログラムを実行する。リーダは、RFIDタグの読み込み機能を備えた携帯用デバイスや、建物に固定されたデバイスにより構成される。
【0060】
これにより、パスワードの設定が可能なタグリストを表示する(S620)。ユーザはタグリスト上でパスワードを設定するタグを選択することができる。タグを選択した後、設定するパスワードが入力されると(S630)、入力されたパスワードを選択されたタグに送信し、タグはパスワードを設定する(S640)。これにより、リーダの所有者は所定タグが取り付けられた製品を購入した場合、その製品に取り付けられたタグを指定してパスワードを設定することができる。
【0061】
一方、パスワードの設定方法の他の例によると、パスワード登録設定命令が入力されパスワード設定のためのアプリケーションプログラムが実行された場合、パスワード入力画面を表示することができる。これにより、パスワードが入力されると、入力されたパスワードを含むパスワード設定要求信号を周辺に送信する。パスワード設定要求信号を受信する周辺のタグは、自分のタグメモリに受信したパスワードを設定する。結果的に、リーダの所有者は、自分が所持する複数のタグに同時にパスワードを設定することができるようになる。これにより、他人が自分の購入した製品の情報を把握することを防止することができる。
【0062】
図7は、図2のタグ100に内蔵されたタグメモリ部130のメモリ構造の一例を示す模式図である。
【0063】
一番目のフィールドは1バイト(0番目Byte)で構成され、動作モードの情報が保存される。具体的には、セキュリティ動作モードの場合には0x01を保存し、通常動作モードの場合には0x00を保存する。タグ制御部120は一番目のフィールドのデータを確認して動作モードを判断する。二番目のフィールドは8バイト(1〜8番目Byte)で構成され、パスワードが保存される。
【0064】
三番目のフィールド以降は、既存のタグで用いられるメモリ構造をそのまま適用することができる。図7において、タグID、タグ製造業者情報、タグ型番、タグメモリ構造、ユーザデータなどが保存される。図7は、ISO 18000−6 Type Cタグのメモリ構造を例示しているが、これとは異なる規格のメモリ構造が適用され得ることは言うまでもない。また、図7においては、パスワード及び動作モードが一番目及び二番目のフィールドに保存されているが、採用されるメモリ構造によりメモリ上のどこのフィールド(最後の二つのフィールドや、中間のフィールドなど)にも保存することができる。
【0065】
一方、タグ制御部120は、タグメモリ部130上においてパスワード及び動作モードが保存された情報保存領域をロック状態に設定することもできる。この場合、パスワード及び動作モードに他人が任意で変更することができなくなる。この点を利用して本発明のRFIDシステムはショッピングセンターや有料コンテンツ提供システムなどの様々な環境で活用することができる。これに関する具体的な説明は後述することとする。
【0066】
図8及び図9は、本発明に係るRFIDシステムの動作を具体的に説明するためのリーダ200及びタグ100間の信号送信フローを示す模式図である。図8に示すように、まず、リーダ200はタグデータ要求信号を出力する(S810)。タグ100はタグデータ要求信号に反応して現在の動作モードをチェックする(S820)。チェックした結果、通常動作モードであればタグデータをリーダ200に送信する(不図示)。一方、セキュリティ動作モードであればパスワード要求信号をリーダ200に送信する(S830)。これにより、リーダ200のユーザがパスワードを入力したり、予めリーダに設定された固有パスワードが存在すれば、リーダ200はパスワードをタグ100に送信する(S840)。タグ100は送信されたパスワードと予めタグに設定されたパスワードとを比較して認証作業を行う(S850)。認証が完了する(パスワードが一致する)と、タグデータをリーダ200に送信する(S860)。一方、認証が失敗する(パスワードが一致しない)とパスワードを再要求する信号をリーダ200に送信する。
【0067】
図9は、リーダ200が最初にパスワードを含むタグデータ要求信号を出力する場合を示す模式図である。リーダ200からパスワードを含むタグデータ要求信号が送信されると(S910)、タグ100は現在の動作モードをチェックする(S920)。これにより、通常動作モードと判断されるとタグデータを送信し、セキュリティ動作モードと判断されるとタグデータ要求信号からパスワードを検出した後、予めタグに設定されたパスワードと比較して認証作業を行う。認証が完了するとタグデータを送信する(S930)。一方、認証が失敗するとパスワード再送信を要求することまたは認証が失敗したことを報知する警告メッセージを送信することができる。
【0068】
図10は、リーダ200及びタグ100間での、パスワード及び動作モードの情報を保存する情報保存領域をロック/アンロックするための信号送信フローを示す模式図である。まず、リーダ200はパスワードを含むアンロック(ロック解除)要求信号をタグ100に送信する(S1110)。タグ100は現在の動作モードをチェックした後(S1120)、通常動作モードであればアンロック成功メッセージを出力する(S1130)。一方、セキュリティ動作モードであれば送信されたパスワードを用いて認証作業を行い、認証が完了すると該当タグメモリ内の情報保存領域をアンロックさせ、アンロック成功メッセージを出力する(S1130)。このとき、認証が失敗するとパスワード再送信を要求することができる。
【0069】
一方、アンロック状態になった場合、リーダ200はタグ100の動作モード及びパスワードなどの情報を変更することができる。情報を変更するためにリーダ200はタグ100にパスワードまたは動作モードの新たな情報を含む書き込み要求信号を送信する(S1140)。タグ100は書き込み要求信号に含まれた情報を用いてタグメモリ内の情報保存領域に保存されたパスワードまたは動作モードの情報を変更する(S1150)。情報変更が完了すると、リーダ200は該当の情報保存領域をロックするために、タグに新しいパスワードを含むロック要求信号を送信する(S1160)。これにより、他人はパスワード及び動作モードの情報を変更することができない。
【0070】
以上のような実施形態は、各種のショッピングセンターや有料コンテンツ提供事業などにおいて様々な方式で活用することができる。以下では、本発明のRFIDシステムを用いる活用例について具体的に説明する。
【0071】
図11は、本発明のRFIDシステムを用いたショッピングシステムの構成を示すブロック図である。図11のショッピングシステム300は、デパートや大型ショッピングセンターに適用することができる。ショッピングシステム300は、第1情報送信装置310、タグ100_1〜100_3、及び第2情報送信装置320を含む。各タグ100_1〜100_3の構成は図2に示すタグの構成をそのまま用いる。一方、ショッピングシステム300に含まれた各タグ100_1〜100_3の製造業者は、各タグ100_1〜100_3のパスワード及び動作モードの情報を保存する情報保存領域をアンロック状態に設定して、ショッピングシステム300の管理者に提供する。ショッピングシステム300の管理者はタグ100_1〜100_3を各製品に一つずつ取り付けた後、情報保存領域をロック状態に設定する。各タグには取り付けられた製品の製品情報がタグデータとして保存される。これにより、ショッピングシステム300が適用された建物の外部に位置するユーザが各製品の製品情報を読み込むことができないようにする。
【0072】
このような状態で、第1情報送信装置310はショッピングシステム300が適用された建物の玄関に設置され、玄関を通って進入する携帯用端末機、携帯用リーダなどのリーダ200に第1パスワードを自動付与する。リーダ200に設置されたアプリケーションプログラムは第1情報送信装置310を介して受信した第1パスワードをリーダ200内部に備えられたリーダメモリ(図示せず)に保存する。この場合、第1パスワードにはタグデータの読み込み権限のみを付与することにより、各タグ100_1〜100_3の情報を任意で変更できないようにすることが好ましい。
【0073】
このような状態でリーダ200の所有者がタグ100_1、100_2、100_3を読み込むための命令を入力した場合、リーダ200は第1パスワード及びタグデータ要求信号を各タグ100_1〜100_3に送信する。これにより、各タグ100_1〜100_3は、受信した第1パスワードを用いた認証の後、タグデータをリーダ200に送信する。
【0074】
この状態で、リーダ200の所有者がタグ(例えば、第1タグ100_1)が取り付けられた製品を購入して購入が確定された場合、第2情報送信装置320はリーダ200に第2パスワードを送信する。第2パスワードは、第1タグ100_1が内蔵するメモリ内のロックされた情報保存領域をアンロックしてデータ変更まで行うことができる権限が付与されたパスワードを意味する。これにより、製品を購入したリーダ200の所有者は自分が購入した製品の情報を他人が読み込むことができないようにパスワードを変更することができる。また、一般人も読み込めるように動作モードを通常動作モードに変更することもできる。
【0075】
一方、ショッピングシステム300は各タグ100_1〜100_3をアンロック状態に維持した後、購入が確定された時点でリーダ200の所有者に特定パスワードを通知し、第1タグ100_1をロック状態に設定することもできる。この場合、リーダ200の所有者に通知されるパスワードは、読み込み権限だけではなく変更権限まで付与されたパスワードである。
【0076】
または、ショッピングシステム300においては、購入確定時に第1タグ100_1のロック状態を解除した後、購入者が所望する新たなパスワードを記入し、再度ロック状態に設定することもできる。このような実施形態の場合には、図11の第2情報送信装置320がタグ100_1〜100_3のロック/アンロック作業を行い、第2パスワードを第1タグ100_1に設定する形で動作することができる。具体的な動作については図12に基づいて説明する。
【0077】
図12は、本発明の一実施形態に係るRFIDショッピングシステムにおける無線認証方法を説明するためのフローチャートである。まず、第1情報送信装置310は一定距離内に進入したリーダ200にパスワードを送信する(S1210)。
【0078】
これにより、リーダ200は送信されたパスワードを用いて各タグ100_1〜100_3のタグデータを読み込む(S1220)。
【0079】
この状態で、一つの製品(第1タグ100_1)の購入が確定すると(S1230,Y)、購入者の意図に応じてパスワード及び動作モードの情報変更を行う(S1240,Y)。具体的には、第2情報送信装置320が第1タグ100_1のロック状態を解除してアンロックさせた後(S1250)、新たな情報に変更する(S1260)。すなわち、ユーザが要求した新たな第2パスワードを第1タグ100_1に設定したり、動作モードを通常動作モードまたはセキュリティ動作モードに変更する。変更が完了すると、第2情報送信装置320は第1タグ100_1のメモリを再度ロック状態に設定する(S1270)。
【0080】
このようにして、他人が第1タグ100_1のデータを読み込んだり、変更することを防止することができるようになる。
【0081】
一方、本発明に係るRFIDシステムは、特定グループのためにコンテンツを提供するコンテンツ提供事業にも適用することができる。すなわち、タグ製造業者が生産したタグに、コンテンツ事業者がタグデータを保存した後、動作モードをセキュリティ動作モードに設定し、パスワードを設定して、タグを流通させる。コンテンツ事業者はユーザからのコンテンツ購入要求を、SMS、アプリケーション、電話などの方式により受け付けると、パスワードをユーザに送信してタグデータを読み込めるようにする。これにより、女性専用コンテンツ、R指定映画、会員限定で提供されるコンテンツなどを選択して利用することができる。
【0082】
以上、本発明の好適な実施形態を図示及び説明してきたが、本発明の技術的範囲は前述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に基づいて定められ、特許請求の範囲において請求する本発明の要旨から外れることなく当該発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば誰もが多様な変形実施が可能であることは勿論のことであり、該変更した技術は特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の一実施形態に係るRFIDタグの読み込みシステムの構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るRFIDタグの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るRFIDリーダの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るRFIDタグの読み込み方法を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施形態に係るRFIDタグの読み込み方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るRFIDタグのパスワード設定方法を説明するためのフローチャートである。
【図7】図2のRFIDタグにおいて用いられたタグメモリ部の構成の一例を示す構造図である。
【図8】図1のRFIDシステムにおいて、リーダ及びタグ間の信号送信フローを示す模式図である。
【図9】図1のRFIDシステムにおいて、リーダが最初にパスワードを含むタグデータ要求信号を出力する場合のリーダ及びタグ間の信号送信フローを示す模式図である。
【図10】パスワード及び動作モードの情報を保存する情報保存領域をロック/アンロックするための信号送信フローを示す模式図である。
【図11】図1のRFIDシステムを用いたRFIDショッピングシステムの構成を示すブロック図である。
【図12】図1のRFIDシステムを用いたRFIDショッピングシステムにおける無線認証方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0084】
100 タグ
110 アンテナ部
120 タグ制御部
130 タグメモリ部
140 送信信号生成部
200 リーダ
210 通信部
220 制御部
230 入力部
240 信号処理部
250 リーダメモリ部
260 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定されたパスワード及びタグデータを保存するタグメモリ部と、
リーダから前記タグデータに対するタグデータ要求信号を受信するアンテナ部と、
前記タグデータ要求信号を受信すると、前記リーダにパスワード送信を要求し、前記リーダから送信されたパスワードと前記予め設定されたパスワードとが一致する場合に前記リーダに前記タグデータを送信するタグ制御部と、
を含むことを特徴とするRFIDタグ。
【請求項2】
前記リーダに送信する送信信号を生成する送信信号生成部を更に含み、
前記タグ制御部は、前記タグデータ要求信号を受信すると、前記パスワード送信を要求するパスワード要求信号を生成した後、前記リーダに前記パスワード要求信号を送信するように前記送信信号生成部及び前記アンテナ部を制御することを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグ。
【請求項3】
前記タグ制御部は、前記リーダから送信されたパスワードと前記予め設定されたパスワードとが一致しない場合、前記パスワード要求信号を再送信するように前記送信信号生成部及び前記アンテナ部を制御することを特徴とする請求項2に記載のRFIDタグ。
【請求項4】
前記タグ制御部は、前記リーダから送信されたパスワードと前記予め設定されたパスワードとが所定回数以上一致しない場合、前記タグデータに対して読み込み行為があったことを報知する所定の警告信号を生成した後、前記警告信号を外部に出力するように前記送信信号生成部及び前記アンテナ部を制御することを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグ。
【請求項5】
所定のメッセージを出力する出力部を更に含み、
前記タグ制御部は、前記リーダから送信されたパスワードと前記予め設定されたパスワードとが所定回数以上一致しない場合、所定の警告メッセージを出力するように前記出力部を制御することを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグ。
【請求項6】
前記タグ制御部は、前記予め設定されたパスワード及び前記タグデータが保存された前記タグメモリ部の情報保存領域をロック状態に設定することを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグ。
【請求項7】
前記タグメモリ部は、
前記タグデータの読み込み権限を認証するための第1パスワードと、
前記タグデータの読み込み権限及び前記ロック状態の設定変更権限を認証するための第2パスワードと、
を保存することを特徴とする請求項6に記載のRFIDタグ。
【請求項8】
RFIDタグを読み込むリーダにおいて、
タグに対する読み込み命令を入力する入力部と、
前記タグと通信を行う通信部と、
前記タグが保存するタグデータの送信を要求するタグデータ要求信号と、前記タグデータを読み込むためのパスワードとを送信するために前記通信部を制御する制御部と、
を含むことを特徴とするリーダ。
【請求項9】
前記制御部は、前記タグに前記タグデータ要求信号を送信した後、前記タグからパスワード要求信号を受信すると、前記パスワードを前記タグに送信することを特徴とする請求項8に記載のリーダ。
【請求項10】
前記制御部は、前記入力部を介して入力されたパスワードと予め設定された固有パスワードとのうち一つのパスワードを前記タグに送信することを特徴とする請求項8に記載のリーダ。
【請求項11】
前記入力部を介してパスワード設定命令及び前記タグに設定するパスワードが入力されると、前記タグに設定するパスワードを含むパスワード設定要求信号を生成して周辺のタグに送信する信号処理部を更に含むことを特徴とする請求項8に記載のリーダ。
【請求項12】
少なくとも一つのタグを特定する情報が保存されたリーダメモリ部と、
前記パスワード設定命令が入力されると前記少なくとも一つのタグを特定する情報を登録しているリスト及びパスワード入力画面を表示する表示部と、を更に含み、
前記信号処理部は、前記パスワード入力画面を介して入力された第1パスワードを含むパスワード設定要求信号を生成した後、前記リスト上で選択された所定の第1タグに前記パスワード設定要求信号を送信することを特徴とする請求項11に記載のリーダ。
【請求項13】
予め設定された第1パスワード及びタグデータを保存するタグと、
前記タグデータに対するタグデータ要求信号及び所定の第2パスワードを前記タグに送信するリーダと、を含み、
前記タグは、前記第1パスワードと前記第2パスワードとが一致するとき、前記タグデータを前記リーダに送信することを特徴とするRFIDタグの読み込みシステム。
【請求項14】
前記タグは、前記第1パスワードと前記第2パスワードとが一致しない場合、前記第2パスワードの再送信を要求することを特徴とする請求項13に記載のRFIDタグの読み込みシステム。
【請求項15】
前記タグは、前記第1パスワードと前記第2パスワードとが所定回数以上一致しない場合、前記タグデータの送信ができなかったことを報知する警告メッセージを出力することを特徴とする請求項13に記載のRFIDタグの読み込みシステム。
【請求項16】
タグ及びリーダから構成されたRFIDタグの読み込みシステムにおけるタグの読み込み方法において、
(a)前記リーダがタグデータ要求信号を前記タグに送信するステップと、
(b)前記タグが前記リーダにパスワード送信を要求するステップと、
(c)前記リーダが所定のパスワードを前記タグに送信するステップと、
(d)前記タグが、予め設定されたパスワードと前記リーダから受信したパスワードとを比較した後、一致する場合に前記タグデータを前記リーダに送信するステップと、
を含むことを特徴とするタグの読み込み方法。
【請求項17】
前記ステップ(b)は、
前記タグが自分の動作モードをチェックするステップと、
前記動作モードが通常動作モードの場合には前記タグは前記タグデータを前記リーダに送信し、前記動作モードがセキュリティ動作モードの場合にはタグは前記リーダにパスワード送信を要求するステップと、
を含むことを特徴とする請求項16に記載のタグの読み込み方法。
【請求項18】
前記予め設定されたパスワードと前記リーダから受信したパスワードとが一致しない場合、前記タグが前記リーダに前記パスワードの再送信を要求するステップと、
前記パスワードの不一致回数をカウントするステップと、
前記不一致回数が所定回数を超過すると、前記タグデータの送信ができなかったことを報知するための警告メッセージを出力するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項16または請求項17に記載のタグの読み込み方法。
【請求項19】
前記予め設定されたパスワードと前記リーダから受信したパスワードとが一致しない場合、前記タグが前記タグデータに対して読み込み行為があったことを報知する所定の警告信号を生成するステップと、
前記警告信号を外部に出力するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項16または請求項17に記載のタグの読み込み方法。
【請求項20】
前記リーダにパスワード設定命令が入力されると、前記リーダはタグに設定するパスワードの入力を受けるステップと、
前記リーダは前記タグに設定するパスワードを含むパスワード設定要求信号を生成した後、周辺のタグに送信して前記パスワードを設定するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項16または請求項17に記載のタグの読み込み方法。
【請求項21】
パスワード設定可能な少なくとも一つのタグを特定する情報を登録しているリストを表示するステップと、
前記リスト上で所定のタグが選択されると、前記タグに設定するパスワードを含むパスワード設定要求信号を前記選択されたタグに送信し、前記パスワードをタグに設定するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項20に記載のタグの読み込み方法。
【請求項22】
動作モード及びパスワードを保存するタグメモリ部と、
タグデータ要求信号を受信すると、前記動作モードを確認して確認結果に応じてタグデータを出力するか否かを決定するタグ制御部と、
を含むことを特徴とするRFIDタグ。
【請求項23】
前記タグ制御部は、前記確認結果が通常動作モードの場合には前記タグデータを出力し、前記確認結果がセキュリティ動作モードの場合には前記パスワードを用いた認証を行った後、認証結果に応じて前記タグデータを出力するか否かを決定することを特徴とする請求項22に記載のRFIDタグ。
【請求項24】
タグの読み込み作業のみを許可する第1パスワードをリーダに送信する第1情報送信装置と、
予め設定されたパスワード及びタグデータを保存し、前記リーダから前記タグデータに対するタグデータ要求信号及び前記第1パスワードを受信すると、前記予め設定されたパスワードを用いた認証を行い、認証が完了すると前記タグデータを前記リーダに送信するタグと、
前記タグの取り付けられた製品の購入が確定すると、前記タグに保存されたパスワード及び動作モードの変更を可能にする第2パスワードを前記リーダに送信する第2情報送信装置と、
を含むことを特徴とするRFIDシステム。
【請求項25】
予め設定されたパスワード及び動作モードをロック状態で保存するタグを含むRFIDシステムにおける無線認証方法において、
リーダが所定距離内に進入するとタグの読み込みを行うためのパスワードを前記リーダに送信するステップと、
前記リーダが前記タグに前記パスワード及びタグデータ要求信号を送信すると、前記タグが前記パスワード及び前記予め設定されたパスワードを用いた認証を行い、認証が完了すると、前記タグが前記リーダにタグデータを送信するステップと、
前記タグの購入が確定すると、前記タグのロック状態を解除し、前記パスワード及び動作モードのうち少なくとも一つを変更するステップと、
前記変更が完了すると前記変更されたパスワード及び動作モードが保存された情報保存領域をロック状態に設定するステップと、
を含むことを特徴とする無線認証方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2008−535078(P2008−535078A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−503953(P2008−503953)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際出願番号】PCT/KR2006/001165
【国際公開番号】WO2006/104354
【国際公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】