パチンコ機の検出スイッチ
【目的】通過孔を通して流下するパチンコ球を検出する検出スイッチにおいて、流下するパチンコ球の衝突によって生ずる検出スイッチの損傷、汚損を有効に防護し、常に新規の状態に保持するようにすること。
【構成】パチンコ球の通過孔3を有するスイッチ本体1には上記通過孔3の球入口側の開口部3aを囲むべく上記スイッチ本体1の上面4に鍔形の衝突防止片7を付設し、該上面に向けて落下衝突するパチンコ球を受けて直接スイッチ本体に対する衝突を回避し、その衝撃による、若しくは接触による損傷乃至汚損を回避する。
【構成】パチンコ球の通過孔3を有するスイッチ本体1には上記通過孔3の球入口側の開口部3aを囲むべく上記スイッチ本体1の上面4に鍔形の衝突防止片7を付設し、該上面に向けて落下衝突するパチンコ球を受けて直接スイッチ本体に対する衝突を回避し、その衝撃による、若しくは接触による損傷乃至汚損を回避する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機において通過するパチンコ球を検出するために装備される検出スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機には知られるように入賞装置に飛入したパチンコ球数を計数したり、役物入賞装置や可変表示装置を起動させるための始動用入賞口においてパチンコ球の飛入を検出したり、或いは賞球装置に受入れた球の計数や放出した球数を計数するため等に多くの検出スイッチが使用されている。
【0003】
これらの検出スイッチには、光学系のフォトスイッチや磁気を利用する近接スイッチ等検出手段を異にしたものがあるが、いずれのものも使用する部所、つまり入賞口や入賞装置、或いはセーフ球数を計数したり、放出賞球数を計数したりするために使用されることから、検出スイッチはそれぞれの部所に組付け易いように小型の肉厚の板状に形成し、差し込む等して取り付け易いものにしてある。
【0004】
従来使用されている一般的な検出スイッチは、スイッチ本体をやゝ肉厚の長方形状をなす板状に形成してあり、その片半部分に上下の面を貫通するパチンコ球を通すための通過孔を形成し、他半部分に検出手段となる電子素子を組込んだ回路基板等を埋め込み、全体が一個のチップ状になるように形成してある。
この検出スイッチは入賞口や入賞装置等に組付ける場合、これらの装置に予め形成しておく装着部に、前記通過孔を設ける側の端部を先にして差し入れ、入賞口や入賞装置の球通過流路に上記通過孔を臨ませ、この球通過流路を通して落下するパチンコ球を通過孔に通して検出するようにセットできるようにしてある。
【0005】
この様に、通過球を検出する検出スイッチは、入賞口等とは別に形成され独立したものとなっており、入賞口等を完成したのち、これの装着部に上記の如く差し込むことで組付けるものとなっているが、この検出スイッチはパチンコ機の使用年数より遥かに耐用年数が長く、パチンコ機が使用済みとなった後においても充分使用が可能であり、再使用されるケースが多い。
【0006】
しかし、この再使用における一つの問題点は、スイッチ機能が損われないにもかゝわらず、使用過程で通過するパチンコ球が衝突して損傷を受けることがあったり、また球に付着した汚れによって汚損されることがあることから使用の痕跡が残り新しさを失うことであり、従って再利用に当っては中古品として取り扱われ、商品価値を下げると言った問題点があった。
【0007】
従来、この問題を解決する方法として入賞口に相当する通過口装置に組付けられる通過玉検出器、つまり検出スイッチを保護する方法が特許文献1によって提案され、開示されている。
【特許文献1】特許第3056848号公報、明細書の特許請求の範囲の項、及び段落0004、0005、0007、0013、0014。図面の図1、図2。
【0008】
この検出スイッチの保護は、特許文献に開示されるように通過口装置20aを例にして取付基板21の前方に突き出る通過玉検出器40a(検出スイッチ4)の玉通過口41(通過孔)を装飾カバー部材30で被い、この装飾カバー部材の入口開口33から内側に向って突設される被覆部35によって上記玉通過口41の周縁部を被い、入口開口33を通して玉通過口41に通される打玉が、この玉通過口41の縁に衝突するのを防止するようにし、これによって通過玉検出器40aが損傷するのを防ぐようにしたものである。
【0009】
この既提案に係る保護策は、パチンコ球が検出スイッチの通過孔の縁に直接衝突するのを防止することから、損傷を回避する上で所定の効果を期待することはできるものとなっている。しかし、この通過口装置20aにおける防護方法は装飾カバー部材30と協働することによって初めて達成できるものであって、この装飾カバー部材30を備えない部所、或いは備えられない部所では実施することができず、検出スイッチの保護を図ることができない。
【0010】
即ち、大入賞口装置のように扉の開放に伴って多量の入賞球が飛入する装置の中で入賞球の通路の途中に臨ませて通過球数を検出するために使用される検出スイッチや、賞球装置の排出口通路に臨ませて放出賞球数を検出するための検出スイッチ、或いは単に球の入口と出口を備えた始動用口に装着して通過球を検出し、この検出信号を利用して可変表示装置等を起動させる場合等に使用される検出スイッチは、その通過孔をカバーするための装飾カバー部材を備えることは構造的に困難であり、不可能であって実施すること自体が困難である。
【0011】
つまり、既提案に係る保護方法は検出スイッチに加えて、別の装飾カバー部材という独立した構成部材を準備しなければならない制約があることであって、この結果検出スイッチ単独での使用ができないものとなっている。従って、既製の入賞口や入賞装置、賞球放出通路等において使用する検出スイッチには全く利用することができず、再利用が望まれる多くの検出スイッチの防護方法としては採用できないものとなっているのである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明は、通過球を検出する検出スイッチを、当該検出スイッチ単独の状態でパチンコ球の衝突から護り、衝撃による破損や球の接触による汚れから有効に保護することができるようにしたパチンコ機の検出スイッチを提供することにある。
【0013】
また本発明は、検出スイッチを単独の状態で保護することで、パチンコ機における検出スイッチの使用部所に従来の検出スイッチと同様にそのまゝ装着し使用可能とするものであり、利用価値を損うことなく再使用できるようにした検出スイッチを提供しようとするものである。
【0014】
勿論、本発明はパチンコ球の衝突から護ることで破損や汚れを防止することから、再使用に当って新品同様の形態にして商品価値の低下を防止し、また必要に応じて保護部分の交換を行うことによって常に新規の状態で再利用できるようにした検出スイッチを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、上記目的を達成するため、合成樹脂を基材にして肉厚の長方形状の板状をなすよう形成されるスイッチ本体に対してこのスイッチ本体に貫通状に穿たれるパチンコ球の通過孔を中心にして衝突防護カバーの鍔形をなす衝突防止片を装着し、該通過孔の球入口側開口部周縁部を被覆し、通過孔を外れたパチンコ球の衝突から検出スイッチを保護するようにしたことにある。
【0016】
更に本発明を詳述すると、本発明はスイッチ本体に開設する通過孔にパチンコ球が通過するのを検出するパチンコ機の検出スイッチにおいて、前記スイッチ本体には前記通過孔の球入口側開口部に対応した通過口を備え、該通過口を中心に外に向けて広がる鍔形の衝突防止片を備えてなる衝突防護カバーを被覆装着し、前記球入口側開口部周辺に衝突するパチンコ球から前記スイッチ本体を防護するようにしたことを特徴とするパチンコ機の検出スイッチを提供することにある。
【0017】
上記衝突防護カバーは、合成樹脂、望ましくは所要の剛性と弾性を有した熱可塑性の合成樹脂、例えばポリエチレンやナイロン等を材料に成形するものであり、スイッチ本体に装着したとき、通過孔の球入口側開口部(検出スイッチは肉厚の板状に形成するスイッチ本体の平面を水平に保持して使用されることから、この平面を貫通して穿たれる通過孔の上側の開口部を球入口側開口部とし、下側の開口部を球出口側開口部とする。以下、同じ。)の周縁部を鍔形の衝突防止片で被覆し、球の衝突から護ることになる。
【0018】
衝突防止片は、肉薄の板状に形成するものであって、スイッチ本体に開設する通過孔の球入口側開口部の周縁部を中心に被覆することになる。そして、上記通過孔に向けて落下する球が進路を外れて上記開口部の周縁部、或いはこの縁部に近いスイッチ本体の上面に衝突したとき受け止め直接のスイッチ本体に衝突するのを護ることになる。
【0019】
また本発明は、前記スイッチ本体の通過孔に合せて鍔形の衝突防止片の中心に開設する通過口を上記通過孔の球入口側開口部の直径に等しいか、若しくは僅かに小径となるよう形成して通過孔の周縁部と、更には通過孔の内壁面にパチンコ球が直接接触するのを防止するようにしたパチンコ機の検出スイッチを提供するものである。
尚、ここで、前記通過口はスイッチ本体の通過孔の直径より小径であることを含むが、この通過口はパチンコ球の通過を前提とするものであることから、パチンコ球の直径より大径に形成されることは言うまでもない。
【0020】
また本発明は、前記衝突防護カバーの通過口の縁部から前記検出スイッチの通過孔の内壁に沿って球出口側開口部に達する長さの係止片を延設し、該係止片の先端部に形成する係止爪を上記球出口側開口部の縁に係脱自由に掛け止めるようにした検出スイッチを提供することにある。
【0021】
また更に本発明は、前記衝突防護カバーの通過口の内周縁からスイッチ本体の通過孔の内壁に沿う円筒形の第2衝突防止片を延設し、該通過孔の内壁を被覆防護することを特徴としたパチンコ機の検出スイッチを提供することにある。
【0022】
前記円筒形の第2衝突防止片は、パチンコ球がスイッチ本体の通過孔を通過する際、内壁面に接触してこれを汚損することを防止することの外、衝突防護カバーをスイッチ本体に止め付けるに当って係止する手段として機能するものとなっており、従ってスイッチ本体との一体性を図る上から前記通過孔の内径に略等しい直径の円筒形に形成し、密着できるようにしてある。
【0023】
この第2衝突防止片は、通過孔の内壁面全面を被覆するものであることが望ましいが、通過孔の長さの途中までを被覆するものであってもよく、これにより通過するパチンコ球の接触を防止することが可能となるので実施を妨げるものではない。
尚、この第2衝突防止片には下端部から1乃至複数の縦のスリットを設け、このスリットを利用して縮径を容易にすると、装着時或いは取外しの際に便利である。ことに第2衝突防止片をやゝ肉厚にして剛性を高めた場合、装着力が高まる反面、作業性が悪くなるのでスリットの利用は有効である。
【0024】
また本発明は、前記第2衝突防止片を設けるに当って、下端部をスイッチ本体の通過孔の球出口側開口部に達する長さに形成し、該下端部外周面に係止部を設けて装着時に前記
球出口側開口部縁に係脱自由に掛け止め、抜け止めを防止するようにした検出スイッチを提供することにある。
【0025】
前記抜け止めのための係止部は、第2衝突防止片の下端部外周面から突出する爪状の突起でも、また下端部外周面の全周に亘る環状をなす鍔形の突起でもよく、装着時に円筒形を縮径させて差し入れる際に通過の妨げとならないものであり、且つ係止力を有するものであれば、その形状、大きさは設計者の選択に委ねられることになる。
【0026】
また本発明は、前記鍔形の衝突防止片につき通過口を中心にして放射方向に切り裂く1又は複数のスリットで分割し、鍔形の状態を縮小変形可能にしてなる検出スイッチを提供することにある。
この鍔形の衝突防止片に設けるスリットは、スイッチ本体から衝突防護カバーを外す際に通過孔の球入口側開口部側から球出口側開口部に向けて押し込んだとき、鍔形を縮小させて通過を容易にし、簡単に外れるようにするものであり、通過孔に係止片を掛け止め、或いは円筒形の第2衝突防止片を備える衝突防護カバーにおいて有利に作用することになる。
【0027】
また本発明は、前記鍔形の衝突防止片はスイッチ本体の左右両側面に達する並行した2側縁部を形成し、該両側縁部から前記スイッチ本体の両側面に沿って相対向する抱持片を垂設し、且つ該抱持片の下端に内向の係止爪を突設し、該係止爪をスイッチ本体の下面に係脱自由に掛け止めるようにしたパチンコ機の検出スイッチを提供することにある。
【0028】
前記係止爪を備えた抱持片は、鍔形の衝突防止片をスイッチ本体に対して安定的に止め付けるもので、この抱持片を設けることによって鍔形の衝突防止片は通過孔を囲むスイッチ本体の上面を覆う状態となり、より効果的にパチンコ球の衝突から保護することになる。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係る検出スイッチは、通過孔を中心にしてこの通過孔を取り囲む上面と、通過孔の内壁面を衝突防護カバーによって覆い、通過するパチンコ球が直接衝突し、或いは接触するのを防止する構造としたことから、パチンコ球の衝突による損傷、接触に伴う汚れから有効に護ることができ、機能の低下は勿論のこと、品質の低下を防止し、検出スイッチの商品価値を新品同様に保持することができる。
【0030】
そして、本発明の検出スイッチは衝突防護カバーを直接スイッチ本体に装着して一体とするため、従来利用されている検出スイッチと全く同様に取り扱うことが可能であり、従って入賞口、入賞装置等にそのまゝ使用することができ、この検出スイッチを利用するために入賞口等の構造を変える必要がない大きな利点がある。
【0031】
勿論、本発明の検出スイッチにおいて使用される衝突防護カバーは、合成樹脂を材料にして多量に、且つ廉価に製造できるものであるから検出スイッチ自体のコストを上げることなく製造することができ、しかもこの衝突防護カバーは着脱が可能であることから、再使用に当っては新しいものと交換することによって新規製品とすることができ、再利用において極めて有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明に係る検出スイッチは図1〜図3に示す通り、スイッチ本体1とこのスイッチ本体1に装着される衝突防護カバー2から構成される。
スイッチ本体1は図示するように合成樹脂を素材にして肉厚で前後に長さを有する長方形状の板状に形成してあり、前端部側の片半部分にパチンコ球が通過する通過孔3が上面4から下面5を貫くように開設してある。そして、他半部分には磁気センサの回路基板(図示せず)が埋設され、後端部からリード線6が引き出され、また上記通過孔3の周囲には図示しない環状の検出体が埋設され、パチンコ球の通過を感知して前記回路基板を介して、例えばパチンコ機に備える遊技を制御する遊技制御装置に信号を発信できるものとなっている。
【0033】
衝突防護カバー2は合成樹脂、好ましくは所要の剛性と弾力性を有した熱可塑性の合成樹脂を材料に成形され、最も主要な構成要素として鍔形の衝突防止片7を備える。
この衝突防止片7は、その中心部分の前記スイッチ本体1の通過孔3に対応する位置に通過口8を開設し、この通過口8を通過孔3に合せてスイッチ本体1の上面4に添わせることで通過孔3の開口部、即ち球入口側開口部3aと、この開口部周縁の上面部分を被覆することができるようにしてある。
【0034】
尚、上記通過口8は通過孔3の口径よりやゝ大径のものであってもよいが、好ましくは同一の口径か、やゝ小径であることがパチンコ球の衝突から球入口側開口部3aを保護する上で有利である。
【0035】
ここに示す実施の形態では、上記通過口8の口径を衝突防止片7の肉厚分に相当する幅だけ通過孔3の口径より小さくして、この内周縁部から通過孔3の内壁面に沿って下端の球出口側開口部3bに達する円筒形の第2衝突防止片9を垂下し、通過孔内部に垂下嵌合させるようにしてある。
この第2衝突防止片9は、主として通過するパチンコ球が内壁面に接触し、通過孔3を汚損するのを防止するために設けられるが、加えて通過孔に嵌合することを通して衝突防護カバーが安定した状態で装着されるのを確保するため機能するものであり、肉薄の円筒形に形成されている。尚、実施に当っての詳細は後述実施例の説明において明らかにする。
【0036】
一方、鍔形をなす前記衝突防止片7は前述した如く通過口8を中央部に開設してあり、左右両縁をスイッチ本体1の左右の縁部に向けて延設し左右の側縁部7a,7aを形成し、この両側縁部から更に互いに向い合せになる抱持片10,10を垂設し、この抱持片の各下端から内方に向けて係止爪11,11を延設し、全体の形状が門形をなすように形成してある。
【0037】
上記構成された衝突防護カバー2は、スイッチ本体1に対して、通過孔3の直上に第2衝突防止片9を臨ませ、これを嵌め込むように下し、左右の抱持片10,10を素材の弾性を利用して開きながら、この状態で包み込むようにして装着する。
図1及び図3は装着した状態を示しており、一旦開いた左右の抱持片10,10は復元してスイッチ本体1の両側面に密着し、下端に設けた係止爪11,11を下面5の左右の縁部に係止して安定した状態で装着される。
【0038】
この防護カバー2の装着によりスイッチ本体1は通過孔3を取り囲む上面及び通過孔3の内壁面がそれぞれの衝突防止片7,9によって覆われることになり強く落下するパチンコ球を受けた場合、これら衝突防止片が緩衝材となって破損を防止し、また球との間に入って直接球との接触を回避することから汚損からも護ることができ、スイッチ本体を常に新品の状態に保つことができる。
【0039】
スイッチ本体1に装着した衝突防護カバー2は、前記抱持片10,10を再び開き係止爪11,11を外すことで取り外すことができる。従って、入賞口や入賞装置から外して再使用する際に衝突防護カバー2に損傷や汚れがある場合、新たなものと交換すれば、全く新品の姿に戻すことができる。
従って、再利用に当っては衝突防護カバーの交換によって検出スイッチを再生させることができるので、検出スイッチとして検出機能が損われない限り繰り返し新規な状態で再利用が可能となる。
【0040】
ところで、図面において衝突防止片7を前後に幅広に形成しスイッチ本体の上面を広く覆うようにしたことに伴って前記抱持片10を幅広にしたが、この抱持片10は装着状態を安定させるためにあることから、これを満足する範囲で幅、肉厚を選択すればよく、従って、幅を狭めたものにしてもよい。またこれに合せて係止爪11を狭くしてもよく、
突起状にしてもよい。
尚、本発明検出スイッチを装着する際に、円滑な装着が行えるように前記衝突防止片7、抱持片10、係止爪11を含む衝突防護カバー2の全体がスイッチ本体1の表面と面一となるようにこのスイッチ本体の表面に凹部を形成して填め込むにするとよい。
次に、上記説明の本発明に係る検出スイッチを更に各実施例に基づき説明することにする。
【実施例1】
【0041】
図4、図5は前記実施の形態において開示した本発明のその他の実施形態となるもので、ここに示す実施例は衝突防護カバー2として円形の鍔形に形成した衝突防止片11の中央に開口する通過口12の内周縁から相対向する状態に2つの係止片13,13を垂設し、この両係止片の下端部、つまり先端部に外向きの係止爪14を設けた場合を示す。
尚、この実施例では前記通過口12の内周縁から係止片13,13を避けて全体として略円筒形を呈するスカート15,15を垂設している。尚、上記スカート15は実質的に後述する第2衝突防止片になる。
【0042】
上記衝突防護カバー2の衝突防止片11はスイッチ本体1に形成する通過孔3の球入口側開口部3aの周縁部を覆う円形の鍔形に形成してあり、通過口12は上記通過孔3の口径よりやゝ小さくしてこの縁から2つの係止片13とスカート15を垂設し、それぞれが通過孔の内壁面に沿って球出口側開口部3bに達するようにしてある。
【0043】
図5は、上記構成される衝突防護カバー2をスイッチ本体1(スイッチ本体1については先の実施の形態において説明したものと同一のものとする。)に装着した状態を示したもので、この装着に当っては通過孔3の上方から係止片13,13と共にスカート15,15を差し入れ、衝突防止片11をスイッチ本体の上面4に当接したところで係止片13の係止爪14を球出口側の開口部3bの縁に掛け止め装着することになる。
尚、ここでは衝突防止片11が当接する上面4の部分を鍔形の形状に合せてその肉厚分削り取って環状の凹部16を設け、これに衝突防止片11を嵌め付けてその上面とスイッチ本体の上面4とが面一になるようにしてある。
【0044】
上記構成された衝突防護カバー2は、その鍔形の衝突防止片11でスイッチ本体の通過孔3の球入口側開口部周縁部を覆うと共に、係止片13及びスカート15によって内壁面を被覆することになり、この結果、前記実施の形態における検出スイッチと同様にパチンコ球の衝突から有効に防護することができ、汚損からも護ることができることになる。
【0045】
この衝突防護カバー2は係止爪14を球出口側の開口部3bに掛け止めることから安定した状態で装着されることになり、使用時に脱落するのを防止することになる。また係止片14を外すと簡単に外せるので、新規な衝突防護カバーと交換する際に便利である。
【0046】
尚、本実施例及び後述する実施例において鍔形の衝突防止片を円形に形成することに併せて、これを受けるスイッチ本体1の上面4に環状の凹部16を形成するものとしたが、これはスイッチ本体1の上面4から衝突防止片の突き出しを回避して、当該検出スイッチを入賞口や入賞装置の装着部に差し込む際に障害となるのを回避するための処置であり、衝突防止片を肉厚にした場合にこの凹部16は一層有効に機能することになる。
【実施例2】
【0047】
図6、図7は衝突防護カバー20の円形をなす鍔形の衝突防止片21の通過口22から円筒形の第2衝突防止片23を一体に垂設した第2の実施例を示したものである。
上記第2の衝突防止片23はスイッチ本体1の通過孔3の口径に合せた円筒形に形成して装着時には単に押し入れ、外周面と通過孔3の内壁面との摩擦を利用して簡単に抜け出さないようにしてある。
【0048】
この実施例における衝突防護カバー20は構造が簡潔であり、製造が容易であるが、パチンコ球の衝突する部所は全て2つの衝突防止片21,23によってカバーされるため損傷防止において、また汚損を回避する上で全く遜色のないものとなる。
そして、この防護カバーは第2衝突防止片を圧入するだけで装着する構造であるため装着において、また取り外しにおいて便利であり、交換する場合簡単に作業できる利点がある。
【実施例3】
【0049】
次に、図8、図9は本発明の第3の実施例を示す。
この実施例は前記第2の実施例と同様に衝突防護カバー30を円形をなす鍔形衝突防止片31とこの衝突防止片の中央部に開口する通過口32の内周縁から垂設される円筒形の第2衝突防止片33とから構成されており、更にここでは上記第2衝突防止片33の下端部外周面に環状の係止部34を突設し、スイッチ本体1の通過孔3の球出口側開口部3bに掛け止められるようにした例である。
【0050】
この防護カバー30は、スイッチ本体1に装着したとき鍔形の衝突防止片31をスイッチ本体の凹部16に嵌め入れると同時に、第2衝突防止片33を通過孔3の内壁面に添わせ、更に下端部の環状の係止部34を球出口側の開口部3bの縁に掛け止めることになる。
【0051】
図中、35は上記衝突防止片31及び第2衝突防止片33を縦に切り割るスリットであり、このスリット35は衝突防護カバー30を装着する場合、そして取り外す場合に空隙を利用して縮径させ、着脱の作業を容易にするためのものである。尚、このスリット35による空隙は僅かであるので、パチンコ球の衝撃乃至接触回避の上で妨げとなることはない。
【実施例4】
【0052】
図10、図11は本発明の第4の実施例を示す。
この実施例は、衝突防護カバー40を円形の鍔形からなる衝突防止片41と、この衝突防止片の中央部に開口する通過口42の縁から垂設される円筒形の第2の衝突防止片43と、この衝突防止片43の下端外周面から前記鍔形の衝突防止片41と相対向するように延設される鍔形の係止部44とから構成した場合で、更にここでは上記鍔形の衝突防止片41と係止部44にそれぞれ放射方向に切り裂くスリット45,46を適宜の間隔で形成し、このスリットを利用してそれぞれを縮径可能とした場合である。
【0053】
この実施例はスイッチ本体1に対して衝突防護カバー40を一層確実な状態で装着できるようにした例である。装着時にはスイッチ本体1の通過孔3に対して係止部44をスリット46を利用してすぼめながら押し込むことで行われる。
上記係止部44は球出口側開口部3bを抜けたところで素材の弾性で復元し、この開口部の縁に係止し、スイッチ本体1の凹部16に嵌る衝突防止片41と協働して装着状態が確保される。
【0054】
この防護カバー40はスイッチ本体1から外す場合、衝突防止片41を通過孔3に押込むようにして下に抜き出すことが可能であり、また係止部44を縮径させて引き上げることにより抜き出すこともできる。いずれの場合もスリット45,46を利用して縮径させることになり、取り外し作業が行われる。
【0055】
以上、本発明を各実施例につき説明したが、それぞれにおける衝突防護カバー2,20,30,40は所要の剛性と、弾性を有した合成樹脂を材料に成形することになるが、スイッチ本体に対する着脱時に縮径させる等、大きな変形を必要としない構造、例えば第1、第2の実施例の場合には剛性の高い合成樹脂材料でも使用が可能である。従って、製造時には構造に対応させて材料を選択すればよいことになる。
【0056】
また同様に、鍔形の衝突防止片及び円筒形の第2の衝突防止片については、緩衝効果を挙げる上からそれぞれ肉厚が選択されるが、上記鍔形の衝突防止片は直接落下するパチンコ球を受けることから上記第2の衝突防止片よりやや肉厚に形成することになる。
ただ、いずれにしてもスイッチ本体は衝突防護カバーによって直接的なパチンコ球の衝突を回避するものとなるので、この衝突防護カバーはスイッチ本体に対する装着状態が確保されることを前提に肉薄に形成しても充分効果を期待することができる。
【0057】
また、各実施例ではスイッチ本体の上面に添わせる衝突防止片11,21,31,41を円形の鍔形に形成し、通過孔3の球入口側開口部3aの周縁部の限られた範囲をカバーするものとしたが、通過孔3に向けて落下するパチンコ球は検出スイッチに達するまでに予め誘導され大きな誤差を生じないので、この開口部3aの周縁部をカバーすることができれば充分に防護の目的を果すことができるものとなる。
【0058】
尚、前述したように防護カバーはスイッチ本体に装着したとき、スイッチ本体の表面から浮き出る部分は使用時における装着、例えば入賞装置に対する装着の際に装着部に衝突する等その障害となることがあるので、スイッチ本体の上下面乃至側面部分に凹部を形成してこれに嵌め入れ、面一に揃えるようにするとよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明に係る検出スイッチの斜視図。
【図2】検出スイッチの分解斜視図。
【図3】図1のA−A線断面図。
【図4】第1の実施例の衝突防護カバーの拡大斜視図。
【図5】衝突防護カバーをスイッチ本体に装着した状態を説明する一部欠截の右側面図。
【図6】第2の実施例における衝突防護カバーの拡大斜視図。
【図7】衝突防護カバーをスイッチ本体に装着した状態を説明する一部欠截の右側面図。
【図8】第3の実施例における衝突防護カバーの拡大斜視図。
【図9】衝突防護カバーをスイッチ本体に装着した状態を説明する一部欠截の右側面図。
【図10】第4の実施例における衝突防護カバーの拡大斜視図。
【図11】衝突防護カバーをスイッチ本体に装着した状態を説明する一部欠截の右側面図である。
【符号の説明】
【0060】
1 スイッチ本体
2,20,30,40 衝突防護カバー
3 通過孔
3a 通過孔の球入口側開口部
3b 通過孔の球出口側開口部
4 スイッチ本体の上面
5 スイッチ本体の下面
7,11,21,31,41 鍔形の衝突防止片
8,12,22,32,42 衝突防護カバーに形成される通過口
9,23,33 第2の衝突防止片
13 係止片
14 係止爪
16 スイッチ本体の上面に形成する凹部
35 鍔形の衝突防止片及び第2衝突防止片に亘って形成したスリット
45 鍔形の衝突防止片に形成したスリット
46 鍔形の係止部に形成したスリット
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機において通過するパチンコ球を検出するために装備される検出スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機には知られるように入賞装置に飛入したパチンコ球数を計数したり、役物入賞装置や可変表示装置を起動させるための始動用入賞口においてパチンコ球の飛入を検出したり、或いは賞球装置に受入れた球の計数や放出した球数を計数するため等に多くの検出スイッチが使用されている。
【0003】
これらの検出スイッチには、光学系のフォトスイッチや磁気を利用する近接スイッチ等検出手段を異にしたものがあるが、いずれのものも使用する部所、つまり入賞口や入賞装置、或いはセーフ球数を計数したり、放出賞球数を計数したりするために使用されることから、検出スイッチはそれぞれの部所に組付け易いように小型の肉厚の板状に形成し、差し込む等して取り付け易いものにしてある。
【0004】
従来使用されている一般的な検出スイッチは、スイッチ本体をやゝ肉厚の長方形状をなす板状に形成してあり、その片半部分に上下の面を貫通するパチンコ球を通すための通過孔を形成し、他半部分に検出手段となる電子素子を組込んだ回路基板等を埋め込み、全体が一個のチップ状になるように形成してある。
この検出スイッチは入賞口や入賞装置等に組付ける場合、これらの装置に予め形成しておく装着部に、前記通過孔を設ける側の端部を先にして差し入れ、入賞口や入賞装置の球通過流路に上記通過孔を臨ませ、この球通過流路を通して落下するパチンコ球を通過孔に通して検出するようにセットできるようにしてある。
【0005】
この様に、通過球を検出する検出スイッチは、入賞口等とは別に形成され独立したものとなっており、入賞口等を完成したのち、これの装着部に上記の如く差し込むことで組付けるものとなっているが、この検出スイッチはパチンコ機の使用年数より遥かに耐用年数が長く、パチンコ機が使用済みとなった後においても充分使用が可能であり、再使用されるケースが多い。
【0006】
しかし、この再使用における一つの問題点は、スイッチ機能が損われないにもかゝわらず、使用過程で通過するパチンコ球が衝突して損傷を受けることがあったり、また球に付着した汚れによって汚損されることがあることから使用の痕跡が残り新しさを失うことであり、従って再利用に当っては中古品として取り扱われ、商品価値を下げると言った問題点があった。
【0007】
従来、この問題を解決する方法として入賞口に相当する通過口装置に組付けられる通過玉検出器、つまり検出スイッチを保護する方法が特許文献1によって提案され、開示されている。
【特許文献1】特許第3056848号公報、明細書の特許請求の範囲の項、及び段落0004、0005、0007、0013、0014。図面の図1、図2。
【0008】
この検出スイッチの保護は、特許文献に開示されるように通過口装置20aを例にして取付基板21の前方に突き出る通過玉検出器40a(検出スイッチ4)の玉通過口41(通過孔)を装飾カバー部材30で被い、この装飾カバー部材の入口開口33から内側に向って突設される被覆部35によって上記玉通過口41の周縁部を被い、入口開口33を通して玉通過口41に通される打玉が、この玉通過口41の縁に衝突するのを防止するようにし、これによって通過玉検出器40aが損傷するのを防ぐようにしたものである。
【0009】
この既提案に係る保護策は、パチンコ球が検出スイッチの通過孔の縁に直接衝突するのを防止することから、損傷を回避する上で所定の効果を期待することはできるものとなっている。しかし、この通過口装置20aにおける防護方法は装飾カバー部材30と協働することによって初めて達成できるものであって、この装飾カバー部材30を備えない部所、或いは備えられない部所では実施することができず、検出スイッチの保護を図ることができない。
【0010】
即ち、大入賞口装置のように扉の開放に伴って多量の入賞球が飛入する装置の中で入賞球の通路の途中に臨ませて通過球数を検出するために使用される検出スイッチや、賞球装置の排出口通路に臨ませて放出賞球数を検出するための検出スイッチ、或いは単に球の入口と出口を備えた始動用口に装着して通過球を検出し、この検出信号を利用して可変表示装置等を起動させる場合等に使用される検出スイッチは、その通過孔をカバーするための装飾カバー部材を備えることは構造的に困難であり、不可能であって実施すること自体が困難である。
【0011】
つまり、既提案に係る保護方法は検出スイッチに加えて、別の装飾カバー部材という独立した構成部材を準備しなければならない制約があることであって、この結果検出スイッチ単独での使用ができないものとなっている。従って、既製の入賞口や入賞装置、賞球放出通路等において使用する検出スイッチには全く利用することができず、再利用が望まれる多くの検出スイッチの防護方法としては採用できないものとなっているのである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明は、通過球を検出する検出スイッチを、当該検出スイッチ単独の状態でパチンコ球の衝突から護り、衝撃による破損や球の接触による汚れから有効に保護することができるようにしたパチンコ機の検出スイッチを提供することにある。
【0013】
また本発明は、検出スイッチを単独の状態で保護することで、パチンコ機における検出スイッチの使用部所に従来の検出スイッチと同様にそのまゝ装着し使用可能とするものであり、利用価値を損うことなく再使用できるようにした検出スイッチを提供しようとするものである。
【0014】
勿論、本発明はパチンコ球の衝突から護ることで破損や汚れを防止することから、再使用に当って新品同様の形態にして商品価値の低下を防止し、また必要に応じて保護部分の交換を行うことによって常に新規の状態で再利用できるようにした検出スイッチを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、上記目的を達成するため、合成樹脂を基材にして肉厚の長方形状の板状をなすよう形成されるスイッチ本体に対してこのスイッチ本体に貫通状に穿たれるパチンコ球の通過孔を中心にして衝突防護カバーの鍔形をなす衝突防止片を装着し、該通過孔の球入口側開口部周縁部を被覆し、通過孔を外れたパチンコ球の衝突から検出スイッチを保護するようにしたことにある。
【0016】
更に本発明を詳述すると、本発明はスイッチ本体に開設する通過孔にパチンコ球が通過するのを検出するパチンコ機の検出スイッチにおいて、前記スイッチ本体には前記通過孔の球入口側開口部に対応した通過口を備え、該通過口を中心に外に向けて広がる鍔形の衝突防止片を備えてなる衝突防護カバーを被覆装着し、前記球入口側開口部周辺に衝突するパチンコ球から前記スイッチ本体を防護するようにしたことを特徴とするパチンコ機の検出スイッチを提供することにある。
【0017】
上記衝突防護カバーは、合成樹脂、望ましくは所要の剛性と弾性を有した熱可塑性の合成樹脂、例えばポリエチレンやナイロン等を材料に成形するものであり、スイッチ本体に装着したとき、通過孔の球入口側開口部(検出スイッチは肉厚の板状に形成するスイッチ本体の平面を水平に保持して使用されることから、この平面を貫通して穿たれる通過孔の上側の開口部を球入口側開口部とし、下側の開口部を球出口側開口部とする。以下、同じ。)の周縁部を鍔形の衝突防止片で被覆し、球の衝突から護ることになる。
【0018】
衝突防止片は、肉薄の板状に形成するものであって、スイッチ本体に開設する通過孔の球入口側開口部の周縁部を中心に被覆することになる。そして、上記通過孔に向けて落下する球が進路を外れて上記開口部の周縁部、或いはこの縁部に近いスイッチ本体の上面に衝突したとき受け止め直接のスイッチ本体に衝突するのを護ることになる。
【0019】
また本発明は、前記スイッチ本体の通過孔に合せて鍔形の衝突防止片の中心に開設する通過口を上記通過孔の球入口側開口部の直径に等しいか、若しくは僅かに小径となるよう形成して通過孔の周縁部と、更には通過孔の内壁面にパチンコ球が直接接触するのを防止するようにしたパチンコ機の検出スイッチを提供するものである。
尚、ここで、前記通過口はスイッチ本体の通過孔の直径より小径であることを含むが、この通過口はパチンコ球の通過を前提とするものであることから、パチンコ球の直径より大径に形成されることは言うまでもない。
【0020】
また本発明は、前記衝突防護カバーの通過口の縁部から前記検出スイッチの通過孔の内壁に沿って球出口側開口部に達する長さの係止片を延設し、該係止片の先端部に形成する係止爪を上記球出口側開口部の縁に係脱自由に掛け止めるようにした検出スイッチを提供することにある。
【0021】
また更に本発明は、前記衝突防護カバーの通過口の内周縁からスイッチ本体の通過孔の内壁に沿う円筒形の第2衝突防止片を延設し、該通過孔の内壁を被覆防護することを特徴としたパチンコ機の検出スイッチを提供することにある。
【0022】
前記円筒形の第2衝突防止片は、パチンコ球がスイッチ本体の通過孔を通過する際、内壁面に接触してこれを汚損することを防止することの外、衝突防護カバーをスイッチ本体に止め付けるに当って係止する手段として機能するものとなっており、従ってスイッチ本体との一体性を図る上から前記通過孔の内径に略等しい直径の円筒形に形成し、密着できるようにしてある。
【0023】
この第2衝突防止片は、通過孔の内壁面全面を被覆するものであることが望ましいが、通過孔の長さの途中までを被覆するものであってもよく、これにより通過するパチンコ球の接触を防止することが可能となるので実施を妨げるものではない。
尚、この第2衝突防止片には下端部から1乃至複数の縦のスリットを設け、このスリットを利用して縮径を容易にすると、装着時或いは取外しの際に便利である。ことに第2衝突防止片をやゝ肉厚にして剛性を高めた場合、装着力が高まる反面、作業性が悪くなるのでスリットの利用は有効である。
【0024】
また本発明は、前記第2衝突防止片を設けるに当って、下端部をスイッチ本体の通過孔の球出口側開口部に達する長さに形成し、該下端部外周面に係止部を設けて装着時に前記
球出口側開口部縁に係脱自由に掛け止め、抜け止めを防止するようにした検出スイッチを提供することにある。
【0025】
前記抜け止めのための係止部は、第2衝突防止片の下端部外周面から突出する爪状の突起でも、また下端部外周面の全周に亘る環状をなす鍔形の突起でもよく、装着時に円筒形を縮径させて差し入れる際に通過の妨げとならないものであり、且つ係止力を有するものであれば、その形状、大きさは設計者の選択に委ねられることになる。
【0026】
また本発明は、前記鍔形の衝突防止片につき通過口を中心にして放射方向に切り裂く1又は複数のスリットで分割し、鍔形の状態を縮小変形可能にしてなる検出スイッチを提供することにある。
この鍔形の衝突防止片に設けるスリットは、スイッチ本体から衝突防護カバーを外す際に通過孔の球入口側開口部側から球出口側開口部に向けて押し込んだとき、鍔形を縮小させて通過を容易にし、簡単に外れるようにするものであり、通過孔に係止片を掛け止め、或いは円筒形の第2衝突防止片を備える衝突防護カバーにおいて有利に作用することになる。
【0027】
また本発明は、前記鍔形の衝突防止片はスイッチ本体の左右両側面に達する並行した2側縁部を形成し、該両側縁部から前記スイッチ本体の両側面に沿って相対向する抱持片を垂設し、且つ該抱持片の下端に内向の係止爪を突設し、該係止爪をスイッチ本体の下面に係脱自由に掛け止めるようにしたパチンコ機の検出スイッチを提供することにある。
【0028】
前記係止爪を備えた抱持片は、鍔形の衝突防止片をスイッチ本体に対して安定的に止め付けるもので、この抱持片を設けることによって鍔形の衝突防止片は通過孔を囲むスイッチ本体の上面を覆う状態となり、より効果的にパチンコ球の衝突から保護することになる。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係る検出スイッチは、通過孔を中心にしてこの通過孔を取り囲む上面と、通過孔の内壁面を衝突防護カバーによって覆い、通過するパチンコ球が直接衝突し、或いは接触するのを防止する構造としたことから、パチンコ球の衝突による損傷、接触に伴う汚れから有効に護ることができ、機能の低下は勿論のこと、品質の低下を防止し、検出スイッチの商品価値を新品同様に保持することができる。
【0030】
そして、本発明の検出スイッチは衝突防護カバーを直接スイッチ本体に装着して一体とするため、従来利用されている検出スイッチと全く同様に取り扱うことが可能であり、従って入賞口、入賞装置等にそのまゝ使用することができ、この検出スイッチを利用するために入賞口等の構造を変える必要がない大きな利点がある。
【0031】
勿論、本発明の検出スイッチにおいて使用される衝突防護カバーは、合成樹脂を材料にして多量に、且つ廉価に製造できるものであるから検出スイッチ自体のコストを上げることなく製造することができ、しかもこの衝突防護カバーは着脱が可能であることから、再使用に当っては新しいものと交換することによって新規製品とすることができ、再利用において極めて有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明に係る検出スイッチは図1〜図3に示す通り、スイッチ本体1とこのスイッチ本体1に装着される衝突防護カバー2から構成される。
スイッチ本体1は図示するように合成樹脂を素材にして肉厚で前後に長さを有する長方形状の板状に形成してあり、前端部側の片半部分にパチンコ球が通過する通過孔3が上面4から下面5を貫くように開設してある。そして、他半部分には磁気センサの回路基板(図示せず)が埋設され、後端部からリード線6が引き出され、また上記通過孔3の周囲には図示しない環状の検出体が埋設され、パチンコ球の通過を感知して前記回路基板を介して、例えばパチンコ機に備える遊技を制御する遊技制御装置に信号を発信できるものとなっている。
【0033】
衝突防護カバー2は合成樹脂、好ましくは所要の剛性と弾力性を有した熱可塑性の合成樹脂を材料に成形され、最も主要な構成要素として鍔形の衝突防止片7を備える。
この衝突防止片7は、その中心部分の前記スイッチ本体1の通過孔3に対応する位置に通過口8を開設し、この通過口8を通過孔3に合せてスイッチ本体1の上面4に添わせることで通過孔3の開口部、即ち球入口側開口部3aと、この開口部周縁の上面部分を被覆することができるようにしてある。
【0034】
尚、上記通過口8は通過孔3の口径よりやゝ大径のものであってもよいが、好ましくは同一の口径か、やゝ小径であることがパチンコ球の衝突から球入口側開口部3aを保護する上で有利である。
【0035】
ここに示す実施の形態では、上記通過口8の口径を衝突防止片7の肉厚分に相当する幅だけ通過孔3の口径より小さくして、この内周縁部から通過孔3の内壁面に沿って下端の球出口側開口部3bに達する円筒形の第2衝突防止片9を垂下し、通過孔内部に垂下嵌合させるようにしてある。
この第2衝突防止片9は、主として通過するパチンコ球が内壁面に接触し、通過孔3を汚損するのを防止するために設けられるが、加えて通過孔に嵌合することを通して衝突防護カバーが安定した状態で装着されるのを確保するため機能するものであり、肉薄の円筒形に形成されている。尚、実施に当っての詳細は後述実施例の説明において明らかにする。
【0036】
一方、鍔形をなす前記衝突防止片7は前述した如く通過口8を中央部に開設してあり、左右両縁をスイッチ本体1の左右の縁部に向けて延設し左右の側縁部7a,7aを形成し、この両側縁部から更に互いに向い合せになる抱持片10,10を垂設し、この抱持片の各下端から内方に向けて係止爪11,11を延設し、全体の形状が門形をなすように形成してある。
【0037】
上記構成された衝突防護カバー2は、スイッチ本体1に対して、通過孔3の直上に第2衝突防止片9を臨ませ、これを嵌め込むように下し、左右の抱持片10,10を素材の弾性を利用して開きながら、この状態で包み込むようにして装着する。
図1及び図3は装着した状態を示しており、一旦開いた左右の抱持片10,10は復元してスイッチ本体1の両側面に密着し、下端に設けた係止爪11,11を下面5の左右の縁部に係止して安定した状態で装着される。
【0038】
この防護カバー2の装着によりスイッチ本体1は通過孔3を取り囲む上面及び通過孔3の内壁面がそれぞれの衝突防止片7,9によって覆われることになり強く落下するパチンコ球を受けた場合、これら衝突防止片が緩衝材となって破損を防止し、また球との間に入って直接球との接触を回避することから汚損からも護ることができ、スイッチ本体を常に新品の状態に保つことができる。
【0039】
スイッチ本体1に装着した衝突防護カバー2は、前記抱持片10,10を再び開き係止爪11,11を外すことで取り外すことができる。従って、入賞口や入賞装置から外して再使用する際に衝突防護カバー2に損傷や汚れがある場合、新たなものと交換すれば、全く新品の姿に戻すことができる。
従って、再利用に当っては衝突防護カバーの交換によって検出スイッチを再生させることができるので、検出スイッチとして検出機能が損われない限り繰り返し新規な状態で再利用が可能となる。
【0040】
ところで、図面において衝突防止片7を前後に幅広に形成しスイッチ本体の上面を広く覆うようにしたことに伴って前記抱持片10を幅広にしたが、この抱持片10は装着状態を安定させるためにあることから、これを満足する範囲で幅、肉厚を選択すればよく、従って、幅を狭めたものにしてもよい。またこれに合せて係止爪11を狭くしてもよく、
突起状にしてもよい。
尚、本発明検出スイッチを装着する際に、円滑な装着が行えるように前記衝突防止片7、抱持片10、係止爪11を含む衝突防護カバー2の全体がスイッチ本体1の表面と面一となるようにこのスイッチ本体の表面に凹部を形成して填め込むにするとよい。
次に、上記説明の本発明に係る検出スイッチを更に各実施例に基づき説明することにする。
【実施例1】
【0041】
図4、図5は前記実施の形態において開示した本発明のその他の実施形態となるもので、ここに示す実施例は衝突防護カバー2として円形の鍔形に形成した衝突防止片11の中央に開口する通過口12の内周縁から相対向する状態に2つの係止片13,13を垂設し、この両係止片の下端部、つまり先端部に外向きの係止爪14を設けた場合を示す。
尚、この実施例では前記通過口12の内周縁から係止片13,13を避けて全体として略円筒形を呈するスカート15,15を垂設している。尚、上記スカート15は実質的に後述する第2衝突防止片になる。
【0042】
上記衝突防護カバー2の衝突防止片11はスイッチ本体1に形成する通過孔3の球入口側開口部3aの周縁部を覆う円形の鍔形に形成してあり、通過口12は上記通過孔3の口径よりやゝ小さくしてこの縁から2つの係止片13とスカート15を垂設し、それぞれが通過孔の内壁面に沿って球出口側開口部3bに達するようにしてある。
【0043】
図5は、上記構成される衝突防護カバー2をスイッチ本体1(スイッチ本体1については先の実施の形態において説明したものと同一のものとする。)に装着した状態を示したもので、この装着に当っては通過孔3の上方から係止片13,13と共にスカート15,15を差し入れ、衝突防止片11をスイッチ本体の上面4に当接したところで係止片13の係止爪14を球出口側の開口部3bの縁に掛け止め装着することになる。
尚、ここでは衝突防止片11が当接する上面4の部分を鍔形の形状に合せてその肉厚分削り取って環状の凹部16を設け、これに衝突防止片11を嵌め付けてその上面とスイッチ本体の上面4とが面一になるようにしてある。
【0044】
上記構成された衝突防護カバー2は、その鍔形の衝突防止片11でスイッチ本体の通過孔3の球入口側開口部周縁部を覆うと共に、係止片13及びスカート15によって内壁面を被覆することになり、この結果、前記実施の形態における検出スイッチと同様にパチンコ球の衝突から有効に防護することができ、汚損からも護ることができることになる。
【0045】
この衝突防護カバー2は係止爪14を球出口側の開口部3bに掛け止めることから安定した状態で装着されることになり、使用時に脱落するのを防止することになる。また係止片14を外すと簡単に外せるので、新規な衝突防護カバーと交換する際に便利である。
【0046】
尚、本実施例及び後述する実施例において鍔形の衝突防止片を円形に形成することに併せて、これを受けるスイッチ本体1の上面4に環状の凹部16を形成するものとしたが、これはスイッチ本体1の上面4から衝突防止片の突き出しを回避して、当該検出スイッチを入賞口や入賞装置の装着部に差し込む際に障害となるのを回避するための処置であり、衝突防止片を肉厚にした場合にこの凹部16は一層有効に機能することになる。
【実施例2】
【0047】
図6、図7は衝突防護カバー20の円形をなす鍔形の衝突防止片21の通過口22から円筒形の第2衝突防止片23を一体に垂設した第2の実施例を示したものである。
上記第2の衝突防止片23はスイッチ本体1の通過孔3の口径に合せた円筒形に形成して装着時には単に押し入れ、外周面と通過孔3の内壁面との摩擦を利用して簡単に抜け出さないようにしてある。
【0048】
この実施例における衝突防護カバー20は構造が簡潔であり、製造が容易であるが、パチンコ球の衝突する部所は全て2つの衝突防止片21,23によってカバーされるため損傷防止において、また汚損を回避する上で全く遜色のないものとなる。
そして、この防護カバーは第2衝突防止片を圧入するだけで装着する構造であるため装着において、また取り外しにおいて便利であり、交換する場合簡単に作業できる利点がある。
【実施例3】
【0049】
次に、図8、図9は本発明の第3の実施例を示す。
この実施例は前記第2の実施例と同様に衝突防護カバー30を円形をなす鍔形衝突防止片31とこの衝突防止片の中央部に開口する通過口32の内周縁から垂設される円筒形の第2衝突防止片33とから構成されており、更にここでは上記第2衝突防止片33の下端部外周面に環状の係止部34を突設し、スイッチ本体1の通過孔3の球出口側開口部3bに掛け止められるようにした例である。
【0050】
この防護カバー30は、スイッチ本体1に装着したとき鍔形の衝突防止片31をスイッチ本体の凹部16に嵌め入れると同時に、第2衝突防止片33を通過孔3の内壁面に添わせ、更に下端部の環状の係止部34を球出口側の開口部3bの縁に掛け止めることになる。
【0051】
図中、35は上記衝突防止片31及び第2衝突防止片33を縦に切り割るスリットであり、このスリット35は衝突防護カバー30を装着する場合、そして取り外す場合に空隙を利用して縮径させ、着脱の作業を容易にするためのものである。尚、このスリット35による空隙は僅かであるので、パチンコ球の衝撃乃至接触回避の上で妨げとなることはない。
【実施例4】
【0052】
図10、図11は本発明の第4の実施例を示す。
この実施例は、衝突防護カバー40を円形の鍔形からなる衝突防止片41と、この衝突防止片の中央部に開口する通過口42の縁から垂設される円筒形の第2の衝突防止片43と、この衝突防止片43の下端外周面から前記鍔形の衝突防止片41と相対向するように延設される鍔形の係止部44とから構成した場合で、更にここでは上記鍔形の衝突防止片41と係止部44にそれぞれ放射方向に切り裂くスリット45,46を適宜の間隔で形成し、このスリットを利用してそれぞれを縮径可能とした場合である。
【0053】
この実施例はスイッチ本体1に対して衝突防護カバー40を一層確実な状態で装着できるようにした例である。装着時にはスイッチ本体1の通過孔3に対して係止部44をスリット46を利用してすぼめながら押し込むことで行われる。
上記係止部44は球出口側開口部3bを抜けたところで素材の弾性で復元し、この開口部の縁に係止し、スイッチ本体1の凹部16に嵌る衝突防止片41と協働して装着状態が確保される。
【0054】
この防護カバー40はスイッチ本体1から外す場合、衝突防止片41を通過孔3に押込むようにして下に抜き出すことが可能であり、また係止部44を縮径させて引き上げることにより抜き出すこともできる。いずれの場合もスリット45,46を利用して縮径させることになり、取り外し作業が行われる。
【0055】
以上、本発明を各実施例につき説明したが、それぞれにおける衝突防護カバー2,20,30,40は所要の剛性と、弾性を有した合成樹脂を材料に成形することになるが、スイッチ本体に対する着脱時に縮径させる等、大きな変形を必要としない構造、例えば第1、第2の実施例の場合には剛性の高い合成樹脂材料でも使用が可能である。従って、製造時には構造に対応させて材料を選択すればよいことになる。
【0056】
また同様に、鍔形の衝突防止片及び円筒形の第2の衝突防止片については、緩衝効果を挙げる上からそれぞれ肉厚が選択されるが、上記鍔形の衝突防止片は直接落下するパチンコ球を受けることから上記第2の衝突防止片よりやや肉厚に形成することになる。
ただ、いずれにしてもスイッチ本体は衝突防護カバーによって直接的なパチンコ球の衝突を回避するものとなるので、この衝突防護カバーはスイッチ本体に対する装着状態が確保されることを前提に肉薄に形成しても充分効果を期待することができる。
【0057】
また、各実施例ではスイッチ本体の上面に添わせる衝突防止片11,21,31,41を円形の鍔形に形成し、通過孔3の球入口側開口部3aの周縁部の限られた範囲をカバーするものとしたが、通過孔3に向けて落下するパチンコ球は検出スイッチに達するまでに予め誘導され大きな誤差を生じないので、この開口部3aの周縁部をカバーすることができれば充分に防護の目的を果すことができるものとなる。
【0058】
尚、前述したように防護カバーはスイッチ本体に装着したとき、スイッチ本体の表面から浮き出る部分は使用時における装着、例えば入賞装置に対する装着の際に装着部に衝突する等その障害となることがあるので、スイッチ本体の上下面乃至側面部分に凹部を形成してこれに嵌め入れ、面一に揃えるようにするとよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明に係る検出スイッチの斜視図。
【図2】検出スイッチの分解斜視図。
【図3】図1のA−A線断面図。
【図4】第1の実施例の衝突防護カバーの拡大斜視図。
【図5】衝突防護カバーをスイッチ本体に装着した状態を説明する一部欠截の右側面図。
【図6】第2の実施例における衝突防護カバーの拡大斜視図。
【図7】衝突防護カバーをスイッチ本体に装着した状態を説明する一部欠截の右側面図。
【図8】第3の実施例における衝突防護カバーの拡大斜視図。
【図9】衝突防護カバーをスイッチ本体に装着した状態を説明する一部欠截の右側面図。
【図10】第4の実施例における衝突防護カバーの拡大斜視図。
【図11】衝突防護カバーをスイッチ本体に装着した状態を説明する一部欠截の右側面図である。
【符号の説明】
【0060】
1 スイッチ本体
2,20,30,40 衝突防護カバー
3 通過孔
3a 通過孔の球入口側開口部
3b 通過孔の球出口側開口部
4 スイッチ本体の上面
5 スイッチ本体の下面
7,11,21,31,41 鍔形の衝突防止片
8,12,22,32,42 衝突防護カバーに形成される通過口
9,23,33 第2の衝突防止片
13 係止片
14 係止爪
16 スイッチ本体の上面に形成する凹部
35 鍔形の衝突防止片及び第2衝突防止片に亘って形成したスリット
45 鍔形の衝突防止片に形成したスリット
46 鍔形の係止部に形成したスリット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチ本体に開設する通過孔にパチンコ球が通過するのを検出するパチンコ機の検出スイッチにおいて、前記スイッチ本体には前記通過孔の球入口側開口部に対応した通過口を備え、該通過口を中心に外に向けて広がる鍔形の衝突防止片を備えてなる衝突防護カバーを被覆装着し、前記球入口側開口部周辺に衝突するパチンコ球から前記スイッチ本体を防護するようにしたことを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項2】
請求項1の記載において、衝突防護カバーの通過口はスイッチ本体の通過孔の球入口側開口部の直径に等しいか若しくは僅かに小径であることを特徴としたパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項3】
請求項1の記載において、衝突防護カバーの通過口周縁からスイッチ本体の通過孔の内壁に沿う係止片を延設し、その先端部に形成する係止爪を通過孔の球出口側開口部に係脱自由に掛け止め装着するようにしたことを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項4】
請求項1の記載において、衝突防護カバーの通過口の内周縁からスイッチ本体の通過孔の内壁に沿う円筒形の第2衝突防止片を延設し、該通過孔の内壁を被覆防護することを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項5】
請求項4の記載において、第2衝突防止片は下端部をスイッチ本体の通過孔の球出口側開口部に達する長さの円筒形に形成することを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項6】
請求項4又は5の記載において、円筒形の第2衝突防止片は長さ方向に切割る1又は複数のスリットを形成し、該スリットにより縮径可能にしたことを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項7】
請求項5の記載において、第2衝突防止片の下端部には外に向けて突き出す係止部を設け、該係止部をスイッチ本体の通過孔の球出口側開口部の縁部に係脱自由に掛け止め抜け止めすることを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項8】
請求項7の記載において、円筒形の第2衝突防止片の下端部に形成する係止部は下端部外周面の全周に亘って鍔形に形成し、スイッチ本体の通過孔の球出口側開口部縁部に係脱自由に係止することを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項9】
請求項1から8に記載されるいずれかの請求項において、鍔形の衝突防止片は放射方向に切り裂く1又は複数のスリットにより分割し、縮径可能にしてなることを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項10】
請求項1から8に記載されるいずれかの請求項において、鍔形の衝突防止片はスイッチ本体の左右両側面に達する並行した2側縁部を形成し、該両側縁部から前記スイッチ本体の両側面に沿って相対向する抱持片を垂設し、且つ該抱持片の下端に内向きに係止爪を突設し、該係止爪をスイッチ本体の下面に係脱自由に掛け止めるようにしたことを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項1】
スイッチ本体に開設する通過孔にパチンコ球が通過するのを検出するパチンコ機の検出スイッチにおいて、前記スイッチ本体には前記通過孔の球入口側開口部に対応した通過口を備え、該通過口を中心に外に向けて広がる鍔形の衝突防止片を備えてなる衝突防護カバーを被覆装着し、前記球入口側開口部周辺に衝突するパチンコ球から前記スイッチ本体を防護するようにしたことを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項2】
請求項1の記載において、衝突防護カバーの通過口はスイッチ本体の通過孔の球入口側開口部の直径に等しいか若しくは僅かに小径であることを特徴としたパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項3】
請求項1の記載において、衝突防護カバーの通過口周縁からスイッチ本体の通過孔の内壁に沿う係止片を延設し、その先端部に形成する係止爪を通過孔の球出口側開口部に係脱自由に掛け止め装着するようにしたことを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項4】
請求項1の記載において、衝突防護カバーの通過口の内周縁からスイッチ本体の通過孔の内壁に沿う円筒形の第2衝突防止片を延設し、該通過孔の内壁を被覆防護することを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項5】
請求項4の記載において、第2衝突防止片は下端部をスイッチ本体の通過孔の球出口側開口部に達する長さの円筒形に形成することを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項6】
請求項4又は5の記載において、円筒形の第2衝突防止片は長さ方向に切割る1又は複数のスリットを形成し、該スリットにより縮径可能にしたことを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項7】
請求項5の記載において、第2衝突防止片の下端部には外に向けて突き出す係止部を設け、該係止部をスイッチ本体の通過孔の球出口側開口部の縁部に係脱自由に掛け止め抜け止めすることを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項8】
請求項7の記載において、円筒形の第2衝突防止片の下端部に形成する係止部は下端部外周面の全周に亘って鍔形に形成し、スイッチ本体の通過孔の球出口側開口部縁部に係脱自由に係止することを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項9】
請求項1から8に記載されるいずれかの請求項において、鍔形の衝突防止片は放射方向に切り裂く1又は複数のスリットにより分割し、縮径可能にしてなることを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【請求項10】
請求項1から8に記載されるいずれかの請求項において、鍔形の衝突防止片はスイッチ本体の左右両側面に達する並行した2側縁部を形成し、該両側縁部から前記スイッチ本体の両側面に沿って相対向する抱持片を垂設し、且つ該抱持片の下端に内向きに係止爪を突設し、該係止爪をスイッチ本体の下面に係脱自由に掛け止めるようにしたことを特徴とするパチンコ機の検出スイッチ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−6825(P2006−6825A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191808(P2004−191808)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]