説明

パチンコ遊技機

【課題】発射レールがなくても、遊技者が従来と比べて違和感なく遊技できる新しいパチンコ遊技機を提供する。
【解決手段】発射ハンドルを回転操作すると、遊技機下部の第1玉送出機構は、貯留皿の玉を第1玉送出部により1玉ずつ送り出し、排出玉検出器により1玉ずつ検出しながら遊技機外部に排出する。排出玉検出器による玉の検出に連動して、遊技機前面の上部の第2玉送出機構8は、玉補給部81から第2玉送出部82により1玉ずつ送り出し、発射玉検出器83により1玉ずつ検出しながら発射装置9に供給する。発射玉検出器83による玉の検出に連動して、発射装置9は、ソレノイド91により打撃部材92を作動させ、第2玉送出機構8から送り出された玉を発射ハンドル6の回転操作量に応じた発射強度で遊技領域へ打ち出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパチンコ遊技機に関し、特に発射レール(発射レーン,ガイドレールともいう)を不要とするパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコ遊技機では、遊技機前面の右下部に設けられた発射ハンドルを回転操作することで、発射装置により貯留皿に貯留された遊技球(単に「玉」とも言う)を1玉ずつ打ち出し、遊技機前面の左側に設けられた発射レールを通して遊技機前面の上部の放出口から玉を遊技領域に放出するようにしている。
【0003】
なお、発射レールを不要にしたパチンコ遊技機としては、遊技機前面の右下部に配置された発射ボタンを押すことで遊技機前面の上部から玉が放出されるパチンコ遊技機が公知であるが(例えば、特許文献1参照)、このパチンコ遊技機は、遊技者の操作力等に影響されることなく玉を発射できるようにするためのものであり、従来のパチンコ遊技機のように玉の発射強度(打出し強さ,打撃強度)を調整することができない。このため、現状では実施することができないものであり、また実施したとしても従来のパチンコ遊技機に慣れた遊技者には到底受け入れることができないものである。また、外観からして従来のパチンコ遊技機とは異なっており、遊技の結果、獲得された玉の処理についても何ら開示されていない。
【特許文献1】特開2003−126390号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のパチンコ遊技機では、遊技機前面の右下部に設けられた発射ハンドルを回転操作することで、貯留皿に貯留された玉(持玉)を1玉ずつ打ち出し、遊技機前面の左側に設けられた発射レールを通して遊技機前面の上部の放出口から遊技領域に玉を放出するようにしていたので、発射装置から発射された玉を放出口まで導くルートを確保する必要があり、発射レールによって遊技領域が狭められるという問題点があった。また、発射されてから放出口まで到達せずに戻ってきた戻り玉(ファール球とも言う)のルートも確保し、かつその戻り玉を貯留皿に戻す機構も用意する必要があったので、パチンコ遊技機の構造がかなり複雑になってきていた。
【0005】
さらに、最近のパチンコ遊技機では、大型の液晶表示装置(例えば、17インチ,19インチのものや全面液晶のもの)が採用されることが多く、これが遊技領域の広い範囲を占有してしまっている。このため、玉が通過可能な領域が狭くなってきており、このことが発射レールの存在と相俟って、さらに玉の通過可能な領域を狭めており、遊技者が遊技領域を流下する玉の動きをあまり楽しめなくなってきているという問題点があった。
【0006】
ところで、パチンコ遊技機で用いられる玉は、同じ大きさ同じ重さのものが使用されており、ある時点でたまたま貯留皿に貯留されている持玉も、遊技島の玉補給通路を流れている玉も、物理的には等価のものである。したがって、従来のパチンコ遊技機では、貯留皿に貯留されている持玉の1つが発射ハンドルの回転操作により発射装置から打ち出されて遊技領域に放出されるようになっていたが、貯留皿から送り出される玉と、発射装置から打ち出されて遊技領域に放出される玉とは一対一に対応していれば十分であり、同一の玉である必要性は必ずしもない。換言すれば、貯留皿から持玉を1つ減らす一方、他の玉を発射装置から打ち出すようにしても、パチンコ遊技機の遊技性を何ら損なうものではない。
【0007】
本発明の目的は、上述の点に鑑み、玉が通過可能な領域を十分に確保するために、発射レールを不要にしつつ、遊技者が従来のパチンコ遊技機と比べて違和感なく遊技することができるパチンコ遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1記載のパチンコ遊技機は、複数の入賞口が設けられ、複数の釘が植設された遊技領域を備える遊技盤と、その遊技盤の下方に設けられ、前記入賞口への遊技球の入賞に基づいて払い出された遊技球を貯留する貯留皿と、前記遊技盤の下方に設けられ、前記遊技領域へ遊技球を発射するために操作し、発射する遊技球の発射強度を調整可能な発射操作部と、を備えたパチンコ遊技機において、前記遊技盤の上方に設けられて遊技球を発射し、前記遊技領域の上方より当該遊技領域へ遊技球を打ち込む発射装置と、前記貯留皿にある遊技球を遊技機外部に繋がる排出口へ1球ずつ送出する第1送出機構と、前記第1送出機構により送出された遊技球を検出する第1検出手段と、前記遊技盤の上部に設けられた玉補給部にある遊技球を前記発射装置へ1球ずつ送出する第2送出機構と、前記第2送出機構により送出された遊技球を検出する第2検出手段と、前記発射装置ならびに前記第1および第2送出機構の動作を制御する発射制御手段と、を備え、前記発射制御手段は、遊技者による前記発射操作部の操作を検出したときは前記第1送出機構を動作させて前記貯留皿にある遊技球を前記排出口へ1球送出し、前記第1検出手段が遊技球を検出したときは前記第2送出機構を動作させて前記玉補給部にある遊技球を前記発射装置へ1球送出し、前記第2検出手段が遊技球を検出したときは前記発射操作部の発射強度に基づいた強度で前記発射装置を動作させて前記遊技領域へ遊技球を発射するように制御することを特徴とする。請求項1記載のパチンコ遊技機によれば、発射操作部を操作することにより貯留皿の玉を1玉ずつ送り出して検出し、その玉を遊技機外部に排出しながら、遊技機前面の上部の玉補給部から遊技機前面の上部に設けられた発射装置に1玉ずつ送り出し、発射装置を動作させて遊技球を遊技領域へ発射させるようにしたので、発射レールなどが必要なくなる分だけ、より広い遊技球の通過領域を確保することができる。また、パチンコ遊技機の構造をシンプルに設計でき、コストダウンを図ることができる。
【0009】
請求項2記載のパチンコ遊技機は、請求項1記載のパチンコ遊技機において、前記第2送出機構を動作させた後に前記第2検出手段が遊技球を検出できなかった場合に異常であると判定する異常判定手段と、その異常判定手段が異常であると判定したときに異常であることを報知する報知手段と、を備え、前記異常判定手段が異常と判定してから前記第2検出手段が遊技球を検出するまでの間、前記発射制御手段は前記第2送出機構を継続的に動作させるとともに、前記報知手段は異常であることを継続的に報知することを特徴とする。請求項2記載のパチンコ遊技機によれば、第2送出機構を動作させた後に遊技球を検出できなかった場合に異常であると判定して報知するようにしたので、遊技者は玉補給部に玉が無い等の異常を容易にかつ迅速に知ることができ、遊技店の従業員を呼ぶ等の対処を素早くとることができる。
【0010】
請求項3記載のパチンコ遊技機は、請求項1または2に記載のパチンコ遊技機において、前記玉補給部は、前記第2送出機構に導かれる遊技球が貯留される第1玉補給部と、前記貯留皿に導かれる遊技球が貯留される第2玉補給部とに分けて構成されており、遊技島より補給される遊技球が前記第1玉補給部に優先して補給されることを特徴とする。請求項3記載のパチンコ遊技機によれば、遊技島より補給される遊技球が第1玉補給部に優先して補給されるようにしたことにより、仮に大当たり中に遊技島からの玉の供給が途絶えても、第1玉補給部の玉が無くなるよりも先に第2玉補給部の玉が無くなって賞球を払い出すことができずエラーとなり、遊技者は遊技店の従業員を呼んで玉が供給できない障害を解決してもらえば、遊技球の発射を継続し続けることができる可能性が高くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
パチンコ遊技機において発射レーンを不要にして、より広い玉の通過領域を確保するという目的を、発射ハンドルを回転操作することで貯留皿の持玉を1玉ずつ遊技機外部へ排出しながら、遊技機前面の上部に備えられた発射装置から玉を1玉ずつ遊技領域に発射することにより達成した。
【0012】
以下、本発明のパチンコ遊技機の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の実施例1に係るパチンコ遊技機1の正面模式図である。また、図2(a),(b),(c)は、本発明の実施例1に係るパチンコ遊技機1の正面要部透過模式図,背面図,上面図である。本実施例1に係るパチンコ遊技機1は、台枠に取り付けられた透明ガラス板でなる前面扉2と、台枠の内側に配置されて前面扉2によって覆われる遊技盤3と、遊技盤3の下方に設けられ遊技機外部に連通する玉排出路5aを備える貯留皿5と、貯留皿5の右方(図1で見て)に設けられ、発射停止ボタン61を備える発射ハンドル6(本発明の発射操作部に相当)と、貯留皿5に設けられ第1玉送出部72および排出玉検出器(本発明の第1検出手段に相当)73(図3参照)からなる第1玉送出機構7と、遊技機前面の上部に設けられ玉補給部81,第2玉送出部82および発射玉検出器83(本発明の第2検出手段に相当)(図4および図5(a)〜(c)参照)からなる第2玉送出機構8と、第2玉送出機構8からの玉を遊技領域に発射する発射装置9とを含んで構成されている。
【0014】
遊技盤3は、遊技盤3のほぼ中央位置に配設された遊技機用表示装置10と、遊技機用表示装置10の左方に設けられた通過ゲート11と、遊技盤3上に植設された多数本(図示は4本)の釘12と、いわゆる電動チューリップ(以下、電チューと略記する)である始動入賞装置13(本発明の入賞口に相当)と、始動入賞装置13の下方に設けられた大入賞装置14(本発明の入賞口に相当)と、大入賞装置14の下方に設けられた玉排出口15とを含んで構成されている。
【0015】
発射ハンドル6は、発射停止ボタン61を備える回転操作部材でなり、発射停止ボタン61を押圧することなしに回転操作されると、その回転操作量を表す回転操作信号を発射制御基板150(図6参照)に出力する。なお、発射停止ボタン61を押圧しながら発射ハンドル6を回転操作した場合には、回転操作信号は出力されない。発射ハンドル6を回転操作するので、遊技者は、従来のパチンコ遊技機と比べて、違和感なく遊技することができる。また、発射ハンドル6の回転操作量を検出して発射装置9から玉を打ち出す発射強度を変化させるようにしたので、遊技者は、従来のパチンコ遊技機と比べて、違和感なく遊技することができる。ただし、本発明の発射操作部としては、発射ハンドル6に限られるわけではなく、発射装置9の発射強度を入力できるような操作部であれば、ジョグダイアル,レバー型コントローラ等の他のものあってもよい。
【0016】
第1玉送出機構7は、図3に示すように、貯留皿5の遊技機外部に連通する玉排出路5aに設けられた第1玉送出部72と、第1玉送出部72から遊技機外部に排出される玉を検出する排出玉検出器73とから構成され、発射制御基板150を通じて発射ハンドル6と連動するようになっている。詳しくは、発射ハンドル6を発射停止ボタン61を押圧することなしに回転操作すると、第1玉送出機構7は、所定時間間隔(例えば、0.2秒)ごとに、貯留皿5の玉を第1玉送出部72により1玉ずつ送り出し、排出玉検出器73により1玉ずつ検出して遊技機外部に排出する。
【0017】
第1玉送出部72は、図3に示すように、ソレノイド72aで構成され、そのプランジャ72bの先端部は玉の直径より幅の広い板状に形成されていて、玉の直径よりもやや大きい直径の玉送出孔72cが穿設されている。第1玉送出部72は、プランジャ72bの玉送出孔72cが貯留皿5の玉排出路5aに対応し得るように、貯留皿5の下端部に配設されている。第1玉送出部72では、ソレノイド72aへの非通電(OFF)時には、プランジャ72bの玉送出孔72cの一部しか排出玉検出器73の玉検出孔73aに重なっておらず、発射制御回路151(図6参照)からの発射玉送出信号によりソレノイド72aが通電(ON)されると、プランジャ72bが前進駆動され、プランジャ72bの玉送出孔72cが排出玉検出器73の玉検出孔73aに重なって、玉を1玉だけ通過させるようになっている。玉を1玉だけ通過させた後は、発射制御回路151(図6参照)から発射玉送出信号が出力されなくなるので、ソレノイド72aの通電が停止(OFF)され、プランジャ72bが後退し、プランジャ72bの玉送出孔72cの一部しか排出玉検出器73の玉検出孔73aに重ならない状態に戻り、次の玉を通過させないようになる。
【0018】
排出玉検出器73は、図3に示すように、玉の直径よりもやや大きい直径の玉検出孔73aが穿設された四角板状のセンサで構成されている。センサの種類は、鉄球でなる玉を検出することができるものであれば、どのような種類のものであってもよい。例えば、玉の通過をアクチュエータで検出するリミットスイッチ、玉と接点との接触による導通によって玉を検出する電気的なセンサ、玉の通過による磁界の変化を検出する磁気的なセンサ、玉の通過を光学的に検出する光学センサ等が考えられる。排出玉検出器73は、玉検出孔73aが貯留皿5の玉排出路5aに合致するように、第1玉送出部72のプランジャ72bの下位に配設されている。
【0019】
第2玉送出機構8は、図4および図5(a)〜(c)に示すように、玉を貯留する玉補給部81と、玉補給部81の玉を1玉ずつ送出する第2玉送出部82と、第2玉送出部82から1玉ずつ送り出される玉を1玉ずつ検出する発射玉検出器83とから構成され、発射制御基板150を通じて第1玉送出機構7と連動するようになっている。詳しくは、第1玉送出機構7が貯留皿5の玉を第1玉送出部72により1玉ずつ送り出し、排出玉検出器73により1玉ずつ検出して遊技機外部に排出すると、遊技機前面の上部に設けられた第2玉送出機構8が、玉補給部81の玉を第2玉送出部82により1玉ずつ送り出し、発射玉検出器83により1玉ずつ検出して発射装置9に供給する。
【0020】
玉補給部81は、図2(a)〜(c)に示すように、玉を一時的に貯留しておく容器であり、遊技島の玉補給口81bが対向するように配置されていて、常に一定量の玉が補給されるようになっている。玉補給部81は、遊技者側から見て、手前(遊技盤の後ろ)に第1玉補給部811があり、その向こう(第1玉補給部811の後ろ)には第2玉補給部812がある。第1玉補給部811の底面壁の左端寄りには、玉が1玉ずつしか通過できない玉供給孔81aが穿設されており、玉供給孔81aに向けて玉がころがるように第1玉補給部811の底面が傾斜して形成されている。第2玉補給部812の底面壁の左端部には、貯留皿5への玉通路81cが設けられており、玉通路81cに向けて玉がころがるように第2玉補給部812の底面が傾斜して形成されている。
【0021】
遊技島から供給される玉は、玉補給口81bから第1玉補給部811の右端に放出され、第1玉補給部811にある程度の玉が満たされると、第2玉補給部812にも玉がころがって第2玉補給部812にも玉が貯められる。正面上方から見て、第1玉補給部811と第2玉補給部812とは右端で繋がっており、第1玉補給部811の底一面に玉が満たされると、遊技島から供給される玉が第2玉補給部812の方へ転がりやすくなり、第2玉補給部812にも玉が貯められる。このように玉補給部81を第1玉補給部811と第2玉補給部812とに分けて構成したことにより、仮に大当たり中に遊技島からの玉の供給が途絶えても、第1玉補給部811の玉が無くなるよりも先に、第2玉補給部812の玉が無くなって賞球を払い出すことができずエラーとなる。このため、遊技者は、遊技店の従業員を呼んで玉が供給できない障害を解決してもらうことにより、玉の発射を継続し続けることができる可能性が高くなる。このようにした背景としては、大当たり中など遊技者が発射操作を止めることができないとき、第1玉補給部811の玉が無くなってしまうと、遊技者は玉を発射することができずに大当たり遊技を十分消化することができず、本来は払い出されるはずの賞球を得ることができなくなってしまう可能性があるからである。このため、遊技島からの補給が途絶えてしまうならば、第2玉補給部812の玉を犠牲にしてでも、第1玉補給部811に玉をまわすことが望ましい。もし、大当たり中に賞球が払い出されなかったとしても、玉を発射することができて大入賞装置14に十分な玉を入賞させることができてさえいれば、大当たりが終了した後であってもパチンコ遊技機1は払い出すべき玉数を記憶しており、第2玉補給部812に玉が供給されれば、未払い出し分が貯留皿5に払い出されることになる。
【0022】
第2玉送出部82は、図4に示すように、ソレノイド82aで構成され、そのプランジャ82bの先端部は玉の直径より幅の広い板状に形成されていて、玉の直径よりもやや大きい直径の玉送出孔82cが穿設されている。第2玉送出部82は、図5(a)〜(c)に示すように、プランジャ82bの玉送出孔82cが玉補給部81の玉供給孔81aに対応し得るように、玉補給部81の下方に配設されている。第2玉送出部82では、ソレノイド82aへの非通電(OFF)時には、プランジャ82bの玉送出孔82cの一部しか発射玉検出器83の玉検出孔83aに重なっておらず、発射制御回路151(図6参照)からの発射玉送出信号によりソレノイド82aが通電(ON)されると、プランジャ82bが前進駆動され、プランジャ82bの玉送出孔82cが発射玉検出器83の玉検出孔83aに重なって、玉を1玉だけ通過させるようになっている。玉を1玉だけ通過させた後は、発射制御回路151(図6参照)から発射玉送出信号が出力されなくなるので、ソレノイド82aの通電が停止(OFF)され、プランジャ82bが後退し、プランジャ82bの玉送出孔82cの一部しか発射玉検出器83の玉検出孔83aに重ならない状態に戻り、次の玉を通過させないようになる。
【0023】
発射玉検出器83は、図4に示すように、玉の直径よりもやや大きい直径の玉検出孔83aが穿設された四角板状のセンサで構成されている。センサの種類は、鉄球でなる玉を検出することができるものであれば、どのような種類のものであってもよい。例えば、玉の通過をアクチュエータで検出するリミットスイッチ、玉と接点との接触による導通によって玉を検出する電気的なセンサ、玉の通過による磁界の変化を検出する磁気的なセンサ、玉の通過を光学的に検出する光学センサ等が考えられる。発射玉検出器83は、図5(a)〜(c)に示すように、玉検出孔83aが玉補給部81の玉供給孔81aに嵌合するように、第2玉送出部82のプランジャ82bの下位に配設されている。
【0024】
発射装置9は、図5(a)〜(c)に示すように、ソレノイド91と、そのプランジャに連結された打撃部材92とを備えたソレノイド装置でなり、遊技機前面の右下部に設けられた発射ハンドル6と連動するようになっている。詳しくは、玉補給部81の玉が第2玉送出部82により1玉ずつ送り出され、発射玉検出器83により検出して供給されると、発射制御回路151は、発射ハンドル6からの回転操作信号に応じた電流量の発射制御信号を発射装置9に出力する。すると、発射装置9は、ソレノイド91が作動して打撃部材92により発射ハンドル6の回転操作量に対応した発射強度で玉を叩き、玉を遊技領域に向けて発射する。
【0025】
遊技機用表示装置10は、特図(特別図柄)の抽選結果により決定された3桁のアラビア数字等のキャラクタでなる特図を上下2段または1段に表示して遊技者に特図の抽選結果を報知する液晶表示部10aと、液晶表示部10aの窓枠上辺に配設された4つのLED(Light Emitting Diode)でなる特図保留表示部10bとから構成されている。液晶表示部10aでは、始動入賞装置13への玉の入賞に対する特図の抽選結果に基づいて図柄変動が行われる。詳しくは、3桁の図柄が同時に変動を開始し、所定時間経過後に停止し、3つ同じ数字が並べば大当たりとなる。特図保留表示部10bは、最大保留数4までの特図の保留を点灯表示する。
【0026】
通過ゲート11は、賞球がないゲートであり、通過ゲート11に玉を通過させると、普図(普通図柄)の抽選処理が行われる。なお、普図の抽選処理の詳細については、本発明とは直接関係ないので、省略する。
【0027】
始動入賞装置13は、開口部に一対の可動羽根を有する、いわゆる電チューと呼ばれる可変入賞装置でなる。始動入賞装置13は、通過ゲート11ヘの玉の通過が検出されて、普図の抽選処理が行われ、当選したならば、可動羽根を開放する。始動入賞装置13に玉が入賞すると、始動入賞検出処理が行われる。なお、始動入賞検出処理の詳細については、本発明とは直接関係ないので、省略する。
【0028】
大入賞装置14は、いわゆるアタッカーと呼ばれる可変入賞装置であり、開口部と蓋部材とから構成され、蓋部材が移動することにより開口部の閉鎖状態と開放状態とを呈する。大入賞装置14は、1回の大当たり処理で、例えば、開放してから10個入賞または25秒経過で閉鎖するまでの処理を1ラウンドとして、15ラウンド継続する処理を行う。
【0029】
玉排出口15は、遊技盤3の最下部に開口されており、遊技盤3の盤面上を流下し終わった玉を遊技機外部に排出する。
【0030】
図6を参照すると、パチンコ遊技機1は、主回路110(本発明の発射制御手段,異常判定手段に相当)を搭載する主制御基板100と、アンプ/スピーカ122(本発明の報知手段に相当)および装飾ランプ類123(本発明の報知手段に相当)を制御する副制御基板120と、液晶表示部10aを制御する表示制御回路131を搭載する表示制御基板130と、払出装置142を制御する払出制御回路141を搭載する払出制御基板140と、発射装置9を制御する発射制御回路151を搭載する発射制御基板150と、通過ゲート11に併設されたゲート通過検出器161と、始動入賞装置12に併設された始動入賞検出器162と、大入賞装置14に併設された大入賞検出器163と、第1玉送出機構7の排出玉検出器73と、第2玉送出機構8の発射玉検出器83と、電チューである始動入賞装置13の可動羽根を開閉する電チューソレノイド166と、大入賞装置14を開閉する大入賞ソレノイド167と、各基板に所定電圧を供給する電源回路部168とを含んで構成されている。
【0031】
主制御基板100は、主回路110を搭載しており、主回路110は、CPU(Central Processing Unit)111,プログラム格納用のROM(Read Only Memory)112,ワークエリアや各種カウンタ等が割り当てられるRAM(Random Access Memory)113,I/O(Input/Output)114等を備える。
【0032】
なお、その他の各基板の各回路も、個別にCPUやメモリを備える構成が一般的であるが、図6では省略している。
【0033】
副制御回路121は、主回路110より入力される音声制御信号に応じてアンプ/スピーカ122より音声を出力させる。また、副制御回路121は、主回路110より入力されるランプ制御信号に応じて特図保留表示部10bを含む装飾ランプ類123の点灯/消灯を制御する。
【0034】
表示制御回路131は、主回路110より入力される表示制御信号に応じて、液晶表示部10aに画像を表示させるための処理を実行する。
【0035】
払出制御回路141は、主回路110より入力される賞球払出信号に応じて払出装置142を制御する。これにより、貯留皿5に所定数の賞球が払い出される。
【0036】
発射制御回路151は、遊技者による発射ハンドル6の回転操作に応じて、第1玉送出部72,第2玉送出部82および発射装置9を作動させる。発射ハンドル6の回転操作量に応じて、発射装置9による玉の発射強度(玉の飛距離)を調節することが可能となっている。発射装置9より発射された玉は、遊技領域へと放出される。
【0037】
図7は、本実施例1に係るパチンコ遊技機1における発射処理を示すフローチャートである。
【0038】
図8は、本実施例1に係るパチンコ遊技機1における異常報知処理を示すフローチャートである。
【0039】
次に、このように構成された実施例1に係るパチンコ遊技機1の動作について、図1ないし図8を参照しながら説明する。
【0040】
パチンコ遊技機1への電源投入後、遊技者が発射ハンドル6を発射停止ボタン61を押圧することなしに回転操作すると、発射ハンドル6から回転操作量を表す回転操作信号が発射制御基板150を介して主回路110に出力される。なお、発射停止ボタン61を押圧しながら発射ハンドル6を回転操作した場合には、回転操作信号は出力されない。
【0041】
発射処理では、主回路110は、発射制御回路151からの発射ハンドル6の回転操作信号に基づいて発射ハンドル6の回転操作があるかどうかを判定しており(図7のS101)、発射ハンドル6の回転操作がなければ(図7のS101:NO)、そのまま発射処理を終了する。発射ハンドル6の回転操作があれば(図7のS101:YES)、主回路110は、持玉送出信号を発射制御回路151に出力する(図7のS102)。
【0042】
発射制御回路151は、主回路110から持玉送出信号が入力されると、第1玉送出部72を1玉分動作させる。詳しくは、第1玉送出部72は、ソレノイド72aを通電(ON)し、プランジャ72bを前進させ、プランジャ72bの玉送出孔72cを排出玉検出器73の玉検出孔73aに所定時間だけ重ねる。このとき、貯留皿5上に持玉があれば、1玉だけ自重により玉検出孔73aを通過する。玉が玉検出孔73aを通過すると、排出玉検出器73は、排出玉検出信号を主回路110に出力する。一方、貯留皿5上に持玉がなければ、玉検出孔73aを玉が通過しない。玉が玉検出孔73aを通過しなければ、排出玉検出器73は、排出玉検出信号を主回路110に出力しない。プランジャ72bの玉送出孔72cが排出玉検出器73の玉検出孔73aに所定時間だけ重ねられた後は、第1玉送出部72は、ソレノイド72aの通電を停止(OFF)し、プランジャ72bを後退させ、プランジャ72bの玉送出孔72cの一部しか排出玉検出器73の玉検出孔73aに重ならない状態に戻し、次の玉の通過を阻止する。
【0043】
次に、主回路110は、排出玉検出器73からの排出玉検出信号に基づいて排出玉が検出されたかどうかを判定し(図7のS103)、排出玉が検出されなければ(図7のS103:NO)、発射処理を終了する。第1玉送出部72を1玉分動作しても、排出玉を検出しなければ、以降の処理を行わないことにより、貯留皿5上の持玉が無くなった場合に玉が発射されないように対処している。
【0044】
排出玉検出器73からの排出玉検出信号に基づいて排出玉が検出されると(図7のS103:YES)、主回路110は、発射玉送出信号を発射制御回路151に出力する(図7のS104)。
【0045】
発射制御回路151は、主回路110から発射玉送出信号が入力されると、第2玉送出部82を1玉分動作させる。詳しくは、第2玉送出部82は、ソレノイド82aを通電(ON)し、プランジャ82bを前進させ、プランジャ82bの玉送出孔82cを発射玉検出器83の玉検出孔83aに所定時間だけ重ねる。このとき、玉補給部81に玉があれば、1玉だけ自重により玉検出孔83aを通過する。玉が玉検出孔83aを通過すると、発射玉検出器83は、発射玉検出信号を主回路110に出力する。一方、玉補給部81に玉がなければ、玉検出孔83aを玉が通過しない。玉が玉検出孔83aを通過しなければ、発射玉検出器83は、発射玉検出信号を主回路110に出力しない。所定時間が経過した後は、第2玉送出部82は、ソレノイド82aの通電を停止(OFF)し、プランジャ82bを後退させ、プランジャ82bの玉送出孔82cの一部しか発射玉検出器83の玉検出孔83aに重ならない状態に戻し、次の玉の通過を阻止する。
【0046】
続いて、主回路110は、発射玉検出器83からの発射玉検出信号に基づいて発射玉が検出されたかどうかを判定し(図7のS105)、発射玉が検出されなければ(図7のS105:NO)、異常信号(以下、NG信号と表記する)をONにし(図7のS106)、ステップS105に制御を戻す。このように、第1玉放出機構7の排出玉検出器73にて排出玉の通過を検出した後、第2玉放出機構8において第2玉送出部82が1玉送出動作をしたのに発射玉検出器83が発射玉を検出できなかった場合、主回路110は、異常であると判定して、NG信号をONにする。
【0047】
発射処理と並行して実行されている異常報知処理では、主回路110は、NG信号がONであるかどうかを判定しており(図8のS201)、NG信号がONになると(図8のS201:YES)、副制御基板120にエラー表示信号を出力する(図8のS202)。
【0048】
副制御回路121は、主回路110からエラー表示信号が入力されると、装飾ランプ類123によってエラー状態であることを表示するとともに、アンプ/スピーカ122からも遊技店の従業員を呼ぶように音声を出力する。また、副制御回路121は、表示制御回路131にもエラー表示信号を伝える。表示制御回路131は、エラー表示信号が入力されると、液晶表示部10aにエラー状態であることを表示する。
【0049】
このように、玉供給部81の玉がなくなる、あるいは途中で玉が詰まる等が要因で、貯留皿5から1玉排出しているのに、発射装置9から玉が発射されない、という異常な事態が発生してしまったとき、それ以上、貯留皿5から玉を排出しないように制御するとともに、副制御回路121経由で液晶表示部10aや装飾ランプ類123によってエラー状態であることを表示するとともに、アンプ/スピーカ122からも遊技店の従業員を呼ぶように音声を出力する。
【0050】
発射処理では、主回路110は、発射玉検出器83からの発射玉検出信号に基づいて発射玉の検出を繰り返し行っており(図7のS105)、玉供給部81に玉が供給される、あるいは途中での玉詰まりが解消される等の要因によってエラー状態が解消され、玉が発射玉検出器83の玉検出孔83aを通過すると(図7のS105:YES)、NG信号がONであるかどうかを判定する(図7のS107)。NG信号がONであれば(図7のS107:YES)、主回路110は、NG信号をOFFにしてから(図7のS108)、発射装置9に発射制御信号を出力する(図7のS109)。また、NG信号がOFFであれば(図7のS107:NO)、主回路110は、NG信号をOFFすることなしに、発射装置9に発射制御信号を出力する(図7のS109)。
【0051】
発射装置9は、発射制御信号を入力すると、発射ハンドル6からの回転操作信号に応じた発射強度で玉発射動作を行う。詳しくは、ソレノイド91が通電され、プランジャでなる打撃部材92が前進動作し、第2玉送出部82により送り出された発射玉が発射ハンドル6からの回転操作信号に応じた発射強度で叩かれて遊技領域に放出される。発射装置9により遊技領域3の盤面上に放出された玉は、釘12等によって弾かれながら重力によって遊技盤3の盤面上を流下する。発射装置9の玉発射動作後、ソレノイド91への通電が断たれ、プランジャでなる打撃部材92が元位置に複動する。
【0052】
他方、異常報知処理では、主回路110は、エラー表示信号の出力後(図8のS202)、NG信号がOFFになるのを待機しており(図8のS203)、発射処理のステップS108でNG信号がOFFになると(図8のS203:YES)、副制御基板120にエラー表示解除信号を出力する(図8のS204)。
【0053】
副制御回路121は、主回路110からエラー表示解除信号が入力されると、装飾ランプ類123によるエラー表示を解除し、アンプ/スピーカ122からの出力されるエラー表示音声も解除する。また、副制御回路121は、表示制御回路131にもエラー表示解除信号を伝える。表示制御回路131は、エラー表示解除信号を入力すると、液晶表示部10aによるエラー表示を解除する。
【0054】
このように、異常を検出した以降も、第2玉送出部82は、玉を払い出そうと動作を継続(遊技者は発射ハンドル6から手を離しているときは停止している)し、玉補給部81に玉が供給されるなどして問題が解決して発射玉検出器83が発射玉を検出できたとき、主回路110は、異常状態を解除して副制御回路121へ通知し、第1玉送出部72の動作も再開する。
【0055】
なお、本実施例1に係るパチンコ遊技機1の以降の動作は、公知のどのようなパチンコ遊技機と同様であってよく、かつ本発明とは直接関係がないので、詳しい説明を割愛する。
【0056】
実施例1によれば、発射ハンドル6を回転操作することにより貯留皿5の玉を1玉ずつ送り出して検出し、その玉を遊技機外部に排出しながら、遊技機前面の上部の玉補給部81から遊技機前面の上部に設けられた発射装置9に1玉ずつ送り出し、発射装置9を動作させて玉を遊技領域へ発射させるようにしたので、発射レールなどが必要なくなる分だけ、より広い玉の通過領域を確保することができ、遊技者が遊技領域を流下する玉の動きを楽しむことができる。また、玉が発射装置9により発射ハンドル6の回転操作量に応じた発射強度で遊技領域に打ち出されるので、遊技者は従来のパチンコ遊技機と同じ操作性で違和感なく遊技することができる。さらに、発射レールなどがなくなる分だけパチンコ遊技機の構造をシンプルに設計でき、コストダウンを図ることができる。
【0057】
ところで、実施例1では、第1玉送出部72の1玉分動作(図7のS102)と第2玉送出部82の1玉分動作(図7のS104)との間のタイムラグについては特に説明しなかった。しかし、従来のパチンコ遊技機では、発射ハンドル6の回転操作から玉の遊技領域への放出までの間に玉が発射レールを通過する時間が介在するので、実施例1に係るパチンコ遊技機1においても、第1玉送出部の1玉分動作(図7のS102)と第2玉送出部の1玉分動作(図7のS104)との間に玉が発射レールを通過する時間に相当する所定の待機時間を設けることができる。このようにすれば、従来のパチンコ遊技機との操作性の相違をより一層少なくすることができ、遊技者の違和感を取り除くことができる。
【0058】
以上、本発明の実施例1を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【0059】
例えば、玉の発射位置は、実施例1のように遊技機前面の上部の左側に限定されるものではなく、遊技機前面の上部の真ん中、遊技機前面の上部の右側など自由に設計できる。設計変更する際も、発射レールと発射ハンドルの位置関係など考慮することなく変更できるので、拡張性も高い。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施例1に係るパチンコ遊技機の正面模式図。
【図2】(a),(b),(c)は、図1のパチンコ遊技機の前面扉開放時の正面要部透過模式図,背面図および上面図。
【図3】第1玉送出部および排出玉検出器を示す上面図。
【図4】第2玉送出部および発射玉検出器を示す上面図。
【図5】(a)〜(c)は、第2玉送出機構による玉の送出過程を説明する遷移図。
【図6】本実施例1に係るパチンコ遊技機の回路ブロック図。
【図7】本実施例1に係るパチンコ遊技機における発射処理を示すフローチャート。
【図8】本実施例1に係るパチンコ遊技機1における異常報知処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0061】
1 パチンコ遊技機
2 前面扉
3 遊技盤
5 貯留皿
6 発射ハンドル(発射操作部)
7 第1玉送出機構
8 第2玉送出機構
9 発射装置
10 遊技機用表示装置
10a 液晶表示部(報知手段)
11 通過ゲート
13 始動入賞装置(入賞口)
14 大入賞装置(入賞口)
61 発射停止ボタン
72 第1玉送出部
73 排出玉検出器(第1検出手段)
81 玉補給部
82 第2玉送出部
83 発射玉検出器(第2検出手段)
91 ソレノイド
92 打撃部材(プランジャ)
100 主制御基板
110 主回路(発射制御手段,異常判定手段)
120 副制御基板
121 副制御回路
122 アンプ/スピーカ(報知手段)
123 装飾ランプ類(報知手段)
130 表示制御基板
131 表示制御回路
150 発射制御基板
151 発射制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の入賞口が設けられ、複数の釘が植設された遊技領域を備える遊技盤と、その遊技盤の下方に設けられ、前記入賞口への遊技球の入賞に基づいて払い出された遊技球を貯留する貯留皿と、前記遊技盤の下方に設けられ、前記遊技領域へ遊技球を発射するために操作し、発射する遊技球の発射強度を調整可能な発射操作部と、を備えたパチンコ遊技機において、
前記遊技盤の上方に設けられて遊技球を発射し、前記遊技領域の上方より当該遊技領域へ遊技球を打ち込む発射装置と、
前記貯留皿にある遊技球を遊技機外部に繋がる排出口へ1球ずつ送出する第1送出機構と、
前記第1送出機構により送出された遊技球を検出する第1検出手段と、
前記遊技盤の上部に設けられた玉補給部にある遊技球を前記発射装置へ1球ずつ送出する第2送出機構と、
前記第2送出機構により送出された遊技球を検出する第2検出手段と、
前記発射装置ならびに前記第1および第2送出機構の動作を制御する発射制御手段と、を備え、
前記発射制御手段は、遊技者による前記発射操作部の操作を検出したときは前記第1送出機構を動作させて前記貯留皿にある遊技球を前記排出口へ1球送出し、前記第1検出手段が遊技球を検出したときは前記第2送出機構を動作させて前記玉補給部にある遊技球を前記発射装置へ1球送出し、前記第2検出手段が遊技球を検出したときは前記発射操作部の発射強度に基づいた強度で前記発射装置を動作させて前記遊技領域へ遊技球を発射するように制御することを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
前記第2送出機構を動作させた後に前記第2検出手段が遊技球を検出できなかった場合に異常であると判定する異常判定手段と、その異常判定手段が異常であると判定したときに異常であることを報知する報知手段と、を備え、前記異常判定手段が異常と判定してから前記第2検出手段が遊技球を検出するまでの間、前記発射制御手段は前記第2送出機構を継続的に動作させるとともに、前記報知手段は異常であることを継続的に報知する請求項1に記載のパチンコ遊技機。
【請求項3】
前記玉補給部は、前記第2送出機構に導かれる遊技球が貯留される第1玉補給部と、前記貯留皿に導かれる遊技球が貯留される第2玉補給部とに分けて構成されており、遊技島より補給される遊技球が前記第1玉補給部に優先して補給される請求項1または2に記載のパチンコ遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−154673(P2008−154673A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−344327(P2006−344327)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】